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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074274
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/10 20200101AFI20240523BHJP
   H05B 45/325 20200101ALI20240523BHJP
   H05B 45/36 20200101ALI20240523BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20240523BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20240523BHJP
   F21S 2/00 20160101ALN20240523BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240523BHJP
【FI】
H05B45/10
H05B45/325
H05B45/36
H05B47/105
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21S2/00 100
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195523
(22)【出願日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】63/384,234
(32)【優先日】2022-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】596039187
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DELTA ELECTRONICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王志賢
(72)【発明者】
【氏名】杜冠賢
(72)【発明者】
【氏名】陳凱威
(72)【発明者】
【氏名】鄭明杰
【テーマコード(参考)】
3K013
3K273
【Fターム(参考)】
3K013BA01
3K273AA09
3K273BA03
3K273BA07
3K273BA12
3K273BA25
3K273CA02
3K273CA12
3K273CA14
3K273CA27
3K273DA02
3K273FA07
3K273FA14
3K273FA26
3K273FA27
3K273GA02
3K273GA12
(57)【要約】
【課題】照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、駆動電源と、第1ランプ列と、第2ランプ列と、定電流コントローラと、パルス幅変調コントローラとを含む。駆動電源は、直流駆動電流を分流ノードに提供するために用いられる。第1ランプ列は、分流ノードと接地端子との間に電気的に接続され、第1脈動直流電流により駆動される。第2ランプ列は、分流ノードに電気的に接続され、第2脈動直流電流により駆動される。第2ランプ列及び定電流コントローラは、分流ノードと接地端子との間に電気的に直列接続される。パルス幅変調コントローラは、パルス信号を定電流コントローラに提供するために用いられ、且つ定電流コントローラは、パルス信号に基づいて、第2ランプ列に提供される第2脈動直流電流の脈動周波数を制御する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流駆動電流を分流ノードに提供する駆動電源と、
前記分流ノードと接地端子との間に電気的に接続され、第1脈動直流電流により駆動される第1ランプ列と、
前記分流ノードに電気的に接続され、第2脈動直流電流により駆動される第2ランプ列と、
前記第2ランプ列とともに、前記分流ノードと前記接地端子との間に電気的に直列接続される定電流コントローラと、
パルス信号を前記定電流コントローラに提供するために用いられ、前記定電流コントローラが前記パルス信号に基づいて、前記第2ランプ列に提供される前記第2脈動直流電流の脈動周波数を制御するパルス幅変調コントローラと、
を含むことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記第2脈動直流電流の前記脈動周波数が80ヘルツよりも低く、且つ前記第1脈動直流電流の脈動周波数が前記第2脈動直流電流の前記脈動周波数に等しい請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1脈動直流電流と前記第2脈動直流電流とは180度で位相がずれ、且つ前記第2脈動直流電流の最大幅値及び最小幅値が前記直流駆動電流の幅値の0~1倍の範囲内に設定される請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
ランプ板をさらに含み、前記第1ランプ列の複数の第1発光素子と前記第2ランプ列の複数の第2発光素子が前記ランプ板にあり、前記第1発光素子が前記ランプ板の外周領域に設置され、且つ前記第2発光素子が前記ランプ板の中心領域に設置される請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
ランプ板をさらに含み、且つ前記第1ランプ列の複数の第1発光素子と前記第2ランプ列の複数の第2発光素子とが前記ランプ板に交互に配列される請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
ランプ板をさらに含み、且つ前記第1ランプ列の複数の第1発光素子と前記第2ランプ列の複数の第2発光素子とが前記ランプ板に市松模様状で交互に配列される請求項1に記載の照明装置。
【請求項7】
前記駆動電源と前記分流ノードとの間に接続され、且つ前記直流駆動電流により駆動される第3ランプ列をさらに含む請求項1に記載の照明装置。
【請求項8】
ランプ板をさらに含み、前記第1ランプ列の複数の第1発光素子、前記第2ランプ列の複数の第2発光素子及び前記第3ランプ列の複数の第3発光素子が前記ランプ板に配置され、且つ前記第2発光素子、前記第1発光素子及び前記第3発光素子が前記ランプ板の中心から前記ランプ板の外側まで順に配列される請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
ランプ板をさらに含み、前記第3ランプ列の複数の第3発光素子が前記ランプ板の外側に配列され、且つ前記第1ランプ列の複数の第1発光素子と前記第2ランプ列の複数の第2発光素子とが前記ランプ板の中央領域に市松模様状で交互に配列される請求項7に記載の照明装置。
【請求項10】
ランプ板をさらに含み、前記第1ランプ列の複数の第1発光素子、前記第2ランプ列の複数の第2発光素子及び前記第3ランプ列の複数の第3発光素子とが前記ランプ板に市松模様状で交互に配列される請求項7に記載の照明装置。
【請求項11】
前記駆動電源は、前記直流駆動電流の幅値を制御し、前記定電流コントローラは、前記第2脈動直流電流の最大幅値及び最小幅値を制御し、且つ前記第1脈動直流電流は、前記直流駆動電流及び前記第2脈動直流電流に基づいて決定される請求項1に記載の照明装置。
【請求項12】
前記第1ランプ列の放射出力と前記第2ランプ列の放射出力との比率が1:1~100:1の範囲内にある請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、照明装置に関し、特に点滅機能を有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、照明は人間の生活と密接に関係している。良い照明は人間の生活の質を高めることができる。場合によっては、特定の需要を満たすために、可視点滅光線の刺激が必要である。しかしながら、可視点滅光線の環境で、人間の視覚が疲れやすく、視覚系のストレスを増加させる。ひいては、点滅光線の環境で長時間仕事をしたり、勉強したり、生活したりすると、めまい、眼圧の上昇、および/または視力の低下などの影響が出る可能性がある。したがって、上記問題を解決するための照明装置をどのように提供するかは、当分野において重要な議題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、照明装置を提供する。照明装置は、直流駆動電流を分流ノードに提供する駆動電源と、分流ノードと接地端子との間に電気的に接続され、第1脈動直流電流により駆動される第1ランプ列と、分流ノードに電気的に接続され、第2脈動直流電流により駆動される第2ランプ列と、第2ランプ列とともに、分流ノードと接地端子との間に電気的に直列接続される定電流コントローラと、パルス信号を定電流コントローラに提供するために用いられ、且つ定電流コントローラは、パルス信号に基づいて、該第2ランプ列に提供される該第2脈動直流電流の脈動周波数を制御するパルス幅変調コントローラと、を含む。
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実施例では、該第2脈動直流電流の該脈動周波数が80ヘルツよりも低く、且つ該第1脈動直流電流の脈動周波数が該第2脈動直流電流の該脈動周波数に等しい。
【0005】
いくつかの実施例では、該第1脈動直流電流と該第2脈動直流電流とは180度で位相がずれ、且つ該第2脈動直流電流の最大幅値及び最小幅値が該直流駆動電流の幅値の0~1倍の範囲内に設定される。
【0006】
いくつかの実施例では、照明装置は、ランプ板をさらに含む。該第1ランプ列の複数の第1発光素子と該第2ランプ列の複数の第2発光素子が該ランプ板にある。これらの第1発光素子が該ランプ板の外周領域に設置され、且つこれらの第2発光素子が該ランプ板の中心領域に設置される。
【0007】
いくつかの実施例では、照明装置は、ランプ板をさらに含み、且つ該第1ランプ列の複数の第1発光素子と該第2ランプ列の複数の第2発光素子とが該ランプ板に交互に配列される。
【0008】
いくつかの実施例では、照明装置は、ランプ板をさらに含み、且つ該第1ランプ列の複数の第1発光素子と該第2ランプ列の複数の第2発光素子とが該ランプ板に市松模様状で交互に配列される。
【0009】
いくつかの実施例では、照明装置は、該駆動電源と該分流ノードとの間に接続され、且つ該直流駆動電流により駆動される第3ランプ列をさらに含む。
【0010】
いくつかの実施例では、照明装置は、ランプ板をさらに含み、該第1ランプ列の複数の第1発光素子、該第2ランプ列の複数の第2発光素子及び該第3ランプ列の複数の第3発光素子が該ランプ板に配置され、且つこれらの第2発光素子、これらの第1発光素子及びこれらの第3発光素子が該ランプ板の中心から該ランプ板の外側まで順に配列される。
【0011】
いくつかの実施例では、照明装置は、ランプ板をさらに含み、該第3ランプ列の複数の第3発光素子が該ランプ板の外側に配列され、且つ該第1ランプ列の複数の第1発光素子と該第2ランプ列の複数の第2発光素子とが該ランプ板の中央領域に市松模様状で交互に配列される。
【0012】
いくつかの実施例では、照明装置は、ランプ板をさらに含み、該第1ランプ列の複数の第1発光素子、該第2ランプ列の複数の第2発光素子及び該第3ランプ列の複数の第3発光素子とが該ランプ板に市松模様状で交互に配列される。
【0013】
いくつかの実施例では、該駆動電源は、該直流駆動電流の幅値を制御する。該定電流コントローラは、さらに、該第2脈動直流電流の最大幅値及び最小幅値を制御するために用いられ、且つ該第1脈動直流電流は、該直流駆動電流及び該第2脈動直流電流に基づいて決定される。
【0014】
いくつかの実施例では、該第1ランプ列の放射出力と該第2ランプ列の放射出力との比率が1:1~100:1の範囲内にある。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本開示の照明装置は、第2ランプ列に提供される第2脈動直流電流の脈動周波数を制御することで、第2ランプ列が点滅光を発光し、それによって、特定の需要(例えば、特定の疾患又は症状を治療、予防又は改善する)を達成する。さらに、直流駆動電流は、定電流であり、第1脈動直流電流と第2脈動直流電流は、直流駆動電流から分流されたものであり、第1ランプ列を流れる第1脈動直流電流と第2脈動直流電流とは180度で位相がずれ、且つ第1脈動直流電流を利用して第1ランプ列を駆動し、さらに第2ランプ列の点滅光に対する人間の視覚の感知の度合いを改善する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示の上記と他の目的、特徴、利点と実施例をより明確にわかりやすくするために、添付の図面を以下のように説明する。
図1】本開示の一実施例の照明装置の概略図である。
図2】本開示の一実施例の照明装置の概略図である。
図3】本開示の一実施例の照明装置の機能ブロックの概略図である。
図4A】本開示のいくつかの実施例の直流駆動電流と脈動直流電流の概略図である。
図4B】本開示のいくつかの実施例の直流駆動電流と脈動直流電流の概略図である。
図5】本開示の一実施例の照明装置の概略図である。
図6A】本開示のいくつかの実施例の照明装置の機能ブロックの概略図である。
図6B】本開示のいくつかの実施例の照明装置の機能ブロックの概略図である。
図7】本開示の一実施例の照明装置の機能ブロックの概略図である。
図8】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図9】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図10】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図11】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図12】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図13】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図14】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図15】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図16】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
図17】本開示の一実施例のランプ板の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に実施例を挙げて添付の図面に合わせて詳細に説明するが、提供される実施例は本開示に含まれる範囲を制限するためのものではなく、構造動作の説明はその実行順序を制限するためのものではなく、要素が再組み合わせられるいかなる構造、生成された、均等な効果を有するいかなる装置は、すべて本開示に含まれる範囲である。なお、図示は説明のみを目的としており、原寸法に従って図面を作成するわけではない。理解を容易にするために、以下の説明における同一の要素または類似の要素は、同一の符号を付して説明する。明細書全体と特許出願の範囲で使用されている用語(terms)は、特に明記されない限り、通常、各用語が該分野で使用される一般的な意味、ここで開示された内容と特殊な内容における一般的な意味を持っている。また、本明細書で使用される用語は、「備える」、「含む」、「有する」、「含有する」など、すべて開放的な用語であり、すなわち、「含むがこれに限定されない」を意味する。また、本明細書で使用される「及び/又は」は、関連して列挙される項目のうちの1つまたは複数の項目のいずれかと、それらのすべての組合せとを含む。
【0018】
図1を参照すると、図1は、本開示の一実施例の照明装置100の概略図である。図1に示すように、照明装置100は、駆動電源110と、照明モジュール120と、ランプカバーLSとを含む。いくつかの実施例では、照明モジュール120は、発光ダイオード照明モジュールである。いくつかの実施例では、照明モジュール120とランプカバーLS及び/又はランプベースは、ランプ器具を構成し、前記ランプ器具は、嵌入式ランプ、卓上ランプ、スタンドランプ又は他のタイプのランプ器具であってもよい。いくつかの実施例では、駆動電源110は、発光ダイオードドライバである。いくつかの実施例では、駆動電源110を電圧変換器としてもよい。いくつかの実施例では、駆動電源110が給電電源EPSに電気的に接続され、それによって、給電電源EPSにより提供される交流電力AC又は直流電力DCを直流駆動電流Idriに変換して、照明モジュール120を駆動して発光させる。いくつかの実施例では、駆動電源110は、定電流制御機能を有することで、照明モジュール120に提供する直流駆動電流Idriの幅値を調節する。いくつかの実施例では、給電電源EPSは、商用電源、電池又は他の給電電源として実施されてもよい。
【0019】
図1及び図2を参照すると、図2は、本開示の一実施例の照明装置200の概略図である。図2に示すように、照明装置200は、駆動電源210と、ランプ板224と、調光回路226と、発光素子L1及びL2とを含む。いくつかの実施例では、発光素子L1とL2は、発光ダイオードである。いくつかの実施例では、発光素子L1とL2は、発光ダイオードチップである。いくつかの実施例では、ランプ板224は、プリント回路基板として実施されてもよい。いくつかの実施例では、ランプ板224は、発光ダイオードプリント回路基板として実施されてもよく、いくつかの実施例では、発光素子L1とL2及び調光回路226をランプ板224に装着し、且つランプ板224が発光素子L1とL2に給電し、それによって、上記素子及び/又はコンポーネントを独立装置の照明モジュール220として動作させる。いくつかの実施例では、駆動電源210及び照明モジュール220の動作態様は、それぞれ図1の駆動電源110及び照明モジュール120の動作態様に対応し、ここではこれ以上説明しない。
【0020】
いくつかの実施例では、発光素子L2を装着するための一部のランプ板224は、発光ダイオードブロックBfと定義され、且つ発光ダイオードブロックBfの発光する点滅光線の輝度及び周波数は、調光回路226により制御される。いくつかの実施例では、調光回路226は、定電流制御及びパルス幅変調ストローブ制御の機能を有し、且つ調光回路226は、点滅光を発光するように発光ダイオードブロックBfにおける発光素子L2を制御するために用いられる。
【0021】
いくつかの実施例では、発光素子L1を装着するための別の一部のランプ板224は、発光ダイオードブロックBfaと定義され、且つ発光ダイオードブロックBfaは、発光ダイオードブロックBfの発光する点滅光と180度で位相がずれる点滅光を発光する。
【0022】
いくつかの実施例では、ランプ板224における発光ダイオードブロックBfが白色点滅光を発光し、発光ダイオードブロックBfnが発光ダイオードブロックBfの発光する白色点滅光と180度で位相がずれる白色点滅光を発光するように、ランプ板224に配置される発光素子L1とL2が白色発光ダイオードである。いくつかの実施例では、前記白色発光ダイオードの色温は、2700K~6500Kにあるが、その色温は、これに限定されない。別のいくつかの実施例では、前記白色発光ダイオードの色温は、特別な需要に応じて、2700Kよりも低い又は6500Kよりも高い色温に設計されてもよい。
【0023】
別のいくつかの実施例では、ランプ板224が白色点滅光と単色点滅光との混和光を発光するように、発光素子L1とL2のうちの一方が白色光発光ダイオードであり、且つ発光素子L1とL2のうちの他方が単色(single-color)光発光ダイオードであり、白色点滅光と単色点滅光とが180度で位相がずれる。いくつかの実施例では、上記単色発光ダイオードは、特定のピーク波長/光スペクトル範囲を有し、それによって、単色発光素子の特定の光スペクトル範囲に基づいて対応する治療効果を使用者に提供する。例えば、上記単色発光ダイオードは、赤色光ダイオード、近赤外光ダイオード又は遠赤外光ダイオードとして実施されてもよく、赤色光の光スペクトル範囲、近赤外光の光スペクトル範囲又は遠赤外光の光スペクトル範囲で発光し、それによって、網膜炎症、視力の退化などの症状を予防/改善する。さらに例を挙げると、上記単色発光ダイオードは、緑色光ダイオードとして実施されてもよく、緑色光の光スペクトル範囲で発光し、それによって、緑内障などの疾患を予防/改善する。別のいくつかの実施例では、前記単色発光ダイオードは、青色発光ダイオードである。上記単色発光ダイオードは、例にすぎず、本開示の内容は、これに限定されない。
【0024】
図3は、本開示の一実施例の照明装置200の機能ブロックの概略図である。図3に示すように、複数の発光素子L1が直列接続されてランプ列1を構成し、且つ複数の発光素子L2が直列接続されてランプ列2を構成する。
【0025】
いくつかの実施例では、ランプ列1及び2の陽極が分流ノードN1に電気的に接続され、且つランプ列1の陰極が接地される。いくつかの実施例では、調光回路226がランプ列2の陰極と接地端子との間に電気的に接続される。即ち、ランプ列2及び調光回路226が分流ノードN1と接地端子との間に電気的に直列接続される。
【0026】
いくつかの実施例では、直流駆動電流Idriを分流ノードN1に提供するために、駆動電源210の出力端子が分流ノードN1に電気的に接続される。いくつかの実施例では、直流駆動電流Idriは、ランプ列1を流れる脈動直流電流Ip1とランプ列2を流れる脈動直流電流Ip2に分流ノードN1で分流される。いくつかの実施例では、ランプ列2を流れる脈動直流電流Ip2は、調光回路226により制御され、且つランプ列1を流れる脈動直流電流Ip1は、直流駆動電流Idriと脈動直流電流Ip2との差分に基づいて発生される。
【0027】
いくつかの実施例では、調光回路226は、パルス幅変調コントローラPWMと定電流コントローラCCとを含む。いくつかの実施例では、パルス幅変調コントローラPWMは、低周波数パルス信号SPWMを発生させ且つ定電流コントローラCCに提供するために用いられる。いくつかの実施例では、定電流コントローラCCは、定電流制御機能及び/又はパルス幅変調機能を有し、且つ定電流コントローラCCは、ランプ列2が脈動直流電流Ip2に基づいて低周波数で点滅する光線を発光するように、パルス信号SPWMに基づいてランプ列2を流れる脈動直流電流Ip2の脈動周波数及び幅値を制御するために用いられる。
【0028】
いくつかの実施例では、上記ランプ列2の発光する低周波数の点滅光線は、特定の疾患(例えば、アズハイマー病)又は症状(例えば、注意力不足、自律神経失調又は他の症状を予防、改善、および/または治療するために用いられる。いくつかの実施例では、前記ランプ列2の発光する特定の用途の点滅光線の低周波数は、人間が感知できる周波数、例えば、80ヘルツ以下の周波数である。従って、ランプ列2が特定の疾患/症状を予防、改善及び/又は治療する低周波数点滅光線を発光するように、パルス信号SPWMと脈動直流電流Ip2の脈動周波数は、80ヘルツ以下に設定されてもよい。
【0029】
別のいくつかの実施例では、40ヘルツの光線の刺激は、特定の退化性神経疾患、例えば、アズハイマー病を予防、改善及び/又は治療することができる。従って、ランプ列2がアズハイマー病を予防、改善及び/又は治療する光線の刺激を提供するように、パルス信号SPWMと脈動直流電流Ip2の脈動周波数は、40ヘルツに設定されてもよい。
【0030】
更なるいくつかの実施例では、ランプ列2の発光する点滅光線の点滅周波数は、人間の脳波(例えば、α波(例えば、8ヘルツ~14ヘルツ)、β波(例えば、12.5ヘルツ~28ヘルツ)、γ波(例えば、25ヘルツ~100ヘルツ)など)の周波数に基づいて設定されてもよく、それによって、光線の刺激を人間の脳細胞の活動リズムと同期させ、さらに人間の集中力の向上、情緒の安定化、ストレスの軽減及び/又は意識の向上などをもたらす。従って、ランプ列2の発光する低周波数点滅光線の周波数、パルス信号SPWM及び/又は脈動直流電流Ip2の脈動周波数は、他の所望の周波数として実施されてもよく、本願は、これに限定されない。
【0031】
ただし、ランプ列1とは、非発光素子L1のランプ板224における配置形態ではなく、発光素子L1の回路における電気的直列関係であり、且つランプ列2とは、非発光素子L2のランプ板224における配置形態ではなく、発光素子L2の回路における電気的直列関係である。一部の実施例では、ランプ列1の発光素子L1とランプ列2の発光素子L2は、複数の異なる形態でランプ板224に配置されてもよい。いくつかの実施例では、ランプ板224には、1本又は複数本のランプ列1及び1本又は複数本のランプ列2が配置されてもよい。いくつかの実施例では、ランプ板224上に複数本のランプ列1及び1本のランプ列2が配置され、前記複数本のランプ列1が分流ノードN1と接地端子との間に並列接続される。いくつかの実施例では、ランプ板224上に複数本のランプ列1及び複数本のランプ列2が配置され、前記複数本のランプ列2が分流ノードN1と定電流コントローラCCとの間に並列接続される。上記ランプ板224上に配置されるランプ列1、2の数は、例にすぎず、本開示の内容は、これに限定されない。
【0032】
戻って図2を参照すると、発光素子L1とL2は、ランプ板224の中心からランプ板224の外側まで順に配列される。図2の実施例では、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfaがランプ板224の中心部分であり、且つ発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBfがランプ板224の外周部分である。つまり、発光素子L2が発光素子L1を取り囲むように、発光素子L1がランプ板224の中心領域に設置され、且つ発光素子L2がランプ板224の外周領域に設置される。
【0033】
いくつかの実施例では、発光素子L2及びL1は、ランプ板の中心からランプ板の外側まで順に配列される。つまり、発光素子L2がランプ板224の中心領域に設置され、且つ発光素子L1がランプ板224の外周領域に設置される。このように、発光素子L2が発光素子L1により取り囲まれる。いくつかの実施例では、ランプ板においては、発光素子L1の数が発光素子L2の数よりも多く(例えば、ランプ列1の数がランプ列2の数よりも多く)、発光素子L1に提供する脈動直流電流Ip1の最大幅値Amax1と最小幅値Amin1との差分が小さくなることで、発光素子L1の放射出力がより小さいストロボ変動幅値を有し、且つ発光素子L1の全体的な放射出力の、発光素子L2の全体的な放射出力に対する比率が高まり、さらに人間の視覚が点滅を感知しにくくなる。この場合、発光素子L2を取り囲むように発光素子L1を配列することによって、発光素子L1の発光する、感知しにくい、点滅/ストロボする光線が発光素子L2の発光する点滅光線を取り囲み、人間の視覚がランプ板の放射出力における点滅を感知しにくくなり、それによって、照明装置100は、汎用照明装置として使用することができる。このように、照明装置100は、集中力を改善する/特定の疾患を予防する汎用照明装置として使用することができる。
【0034】
いくつかの実施例では、発光素子L1とL2とは、ランプ板に交互に配列される。一部の実施例では、発光素子L1とL2とは、ランプ板に市松模様状で交互に配列される。
【0035】
一部の実施例では、発光素子L1とL2とは、ランプ板に行で交互に配列される。
【0036】
一部の実施例では、発光素子L1とL2とは、ランプ板にハニカム模様で交互に配列される。なお、上記発光素子L1とL2のランプ板における配置は、例にすぎず、本開示は、これに限定されない。
【0037】
図3図4A及び図4Bを参照すると、図4A及び図4Bは、本開示の一実施例の直流駆動電流Idriと脈動直流電流Ip1及びIp2の概略図である。図4A図4Bに示すように、駆動電源210により出力される直流駆動電流Idriは、定電流であり、且つランプ列1を流れる脈動直流電流Ip1とランプ列2を流れる脈動直流電流Ip2は、時間t~tとともに周期的に変化する。
【0038】
いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip2がパルス信号SPWMと同相になるように、定電流コントローラCCは、パルス信号SPWMに基づいて脈動直流電流Ip2の脈動周波数を制御する。いくつかの実施例では、キルヒホッフの電流法則に従って、ランプ列1を流れる脈動直流電流Ip1とランプ列2を流れる脈動直流電流Ip2との和が直流駆動電流Idriに実質的に等しく、直流駆動電流Idriが定電流であり、それによって、脈動直流電流Ip2と脈動直流電流Ip1とは180度で位相がずれる。いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip1と脈動直流電流Ip2とは180度で位相がずれ、脈動直流電流Ip1により駆動されるランプ列1がランプ列2の輝度を補償することができるため、照明モジュール220の全体的な放射出力が各時点でゼロではないようにし、さらに低周波数点滅刺激を提供するとともに、ランプ列2の発光する点滅光線に対する人間の視覚系の感知度を低減し、さらに点滅光に対する刺激、人間の視覚系に対するストレスを改善する。
【0039】
いくつかの実施例では、定電流コントローラCCsは、脈動直流電流Ip2の最大幅値Amax2及び最小幅値Amin2を制御及び/又は調整して、ランプ列2の発光する点滅光線の刺激強度を調整することができる。いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip2の最大幅値Amax2及び最小幅値Amin2は、直流駆動電流Idriの幅値Adriの0~1倍の範囲内に設定される。いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip2の最大幅値Amax2は、0よりも大きく且つ直流駆動電流Idriの幅値Adriよりも小さい範囲の数値に設定されてもよい。いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip2の最小幅値Amin2は、0アンペアであってもよい。別のいくつかの実施例では、脈動直流電流Ip2の最小幅値Amin2は、0アンペアよりも大きく且つ最大幅値Amax2よりも小さい数値であってもよい。
【0040】
いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip1の最大幅値Amax1は、直流駆動電流Idriの幅値Adriと脈動直流電流Ip2の最小幅値Amin2との差分である。いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip1の最小幅値Amin1は、直流駆動電流Idriの幅値Adriと脈動直流電流Ip2の最大幅値Amax2との差分である。
【0041】
いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip1の周期は、脈動直流電流Ip2の周期に対応する。即ち、脈動直流電流Ip1の脈動周波数は、脈動直流電流Ip2の脈動周波数に等しい。
【0042】
いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip2の責任周期(高電位時間(例えば、時間t~t)が周期時間(例えば、時間t~t)に占める比率)は、時間とともに変化しない。つまり、脈動直流電流Ip2の責任周期は、一定値に設定される。これに応じて、脈動直流電流Ip1の責任周期も一定である。
【0043】
図5を参照すると、図5は、本開示の一実施例の照明装置300の概略図である。照明装置300は、駆動電源310と、ランプ板324と、調光回路326と、発光素子L1、L2及びL3とを含む。いくつかの実施例では、発光素子L1、L2及びL3は、発光ダイオードである。いくつかの実施例では、図6Aにおける駆動電源310、発光素子L1、L2、L3、及び調光回路326の動作態様は、それぞれ図5における駆動電源310、発光素子L1、L2、L3、及び調光回路326の動作態様に対応する。いくつかの実施例では、発光素子L1、L2及びL3は、発光ダイオードチップである。いくつかの実施例では、ランプ板324は、プリント回路基板として実施されてもよい。いくつかの実施例では、ランプ板324は、発光ダイオードプリント回路基板として実施されてもよく、いくつかの実施例では、発光素子L1、L2、L3、及び調光回路326をランプ板324に装着し、且つランプ板324が発光素子L1とL2に給電し、それによって、上記素子及び/又はコンポーネントを独立装置の照明モジュール320として動作させる。いくつかの実施例では、駆動電源310及び調光回路226の動作態様は、それぞれ図2の駆動電源210及び調光回路326の動作態様に対応し、ここではこれ以上説明しない。
【0044】
いくつかの実施例では、照明装置300の発光素子L1とL2の総数が照明装置300の発光素子L3の総数以下である。
【0045】
いくつかの実施例では、照明装置300の発光素子L1とL2の放射出力/総放射出力率の和が照明装置300の発光素子L3の放射出力/総放射出力率以下である。
【0046】
いくつかの実施例では、発光素子L2を装着するための一部のランプ板224は、発光ダイオードブロックBfと定義され、且つ発光ダイオードブロックBfの発光する点滅光線の輝度及び周波数は、調光回路326により制御される。いくつかの実施例では、調光回路326は、定電流制御及びパルス幅変調ストローブ制御の機能を有し、且つ調光回路326は、点滅光を発光するように発光ダイオードブロックBfにおける発光素子L2を制御するために用いられる。
【0047】
いくつかの実施例では、発光素子L1を装着するための別の一部のランプ板324は、発光ダイオードブロックBfaと定義され、且つ発光ダイオードブロックBfaは、発光ダイオードブロックBfの発光する点滅光と180度で位相がずれる点滅光を発光するために用いられる。
【0048】
いくつかの実施例では、発光素子L3を装着するためのまた別の一部のランプ板324は、発光ダイオードブロックBfnと定義され、且つ発光ダイオードブロックBfnは、可視点滅のない光線を発光するために用いられる。このように、照明装置300の全体的な幅射出力を一定値以上に維持することができ、それによって、発光素子L2が発光する、明るい状態と暗い状態で点滅する光線による人間の視覚へのストレスを改善する。
【0049】
いくつかの実施例では、照明装置300においては、可視点滅光を発光するための発光ダイオードブロックBfnの放射出力と、非可視点滅光を発光するための発光ダイオードブロックBfの放射出力との比率は、1:1~1:100の間の範囲内に設定されてもよい。
【0050】
いくつかの実施例では、ランプ板324が点滅しない白色光と白色点滅光との混和光を発光するように、ランプ板324に配置される発光素子L1、L2及びL3がいずれも白色発光ダイオードである。いくつかの実施例では、前記白色発光ダイオードの色温は、2700K~6500Kにあるが、その色温は、これに限定されない。別のいくつかの実施例では、前記白色発光ダイオードの色温は、特別な需要に応じて、2700Kよりも低く又は6500Kよりも高い色温に設計されてもよい。
【0051】
いくつかの実施例では、ランプ板324に配置される発光素子L1、L2及びL3は、少なくとも1つの白色発光ダイオードと少なくとも1つの単色(single-color)発光ダイオードとを含み、前記単色発光ダイオードは、特定のピーク波長/光スペクトル範囲を有し、それによって、単色発光ダイオードの特定の光スペクトル範囲に基づいて対応する治療効果を使用者に提供する。例えば、上記単色発光ダイオードは、赤色光ダイオード、近赤外光ダイオード又は遠赤外光ダイオードとして実施されてもよく、赤色光の光スペクトル範囲、近赤外光の光スペクトル範囲又は遠赤外光の光スペクトル範囲で発光し、それによって、網膜炎症、視力の退化などの症状を予防/改善する。さらに例を挙げると、上記単色発光ダイオードは、緑色光ダイオードとして実施されてもよく、緑色光の光スペクトル範囲で発光し、それによって、緑内障などの疾患を予防/改善する。別のいくつかの実施例では、前記単色発光ダイオードは、青色発光ダイオードである。上記単色発光ダイオードの光スペクトル範囲は、一例にすぎず、本開示の内容は、これに限定されない。
【0052】
いくつかの実施例では、ランプ板324が点滅しない白色光と単色点滅光との混和光を発光するように、ランプ板324に配置される発光素子L3が白色発光ダイオードであり、且つランプ板324に配置される発光素子L1又は発光素子L2が単色発光ダイオードである。いくつかの実施例では、ランプ板324が明るい白色光と暗い単色点滅光との混和光を発光するように、ランプ板324に配置される発光素子L2及び発光素子L3が白色発光ダイオードであり、ランプ板324に配置される発光素子L1が単色発光ダイオードであり、且つ白色発光ダイオードの総放射出力が単色発光ダイオードの総放射出力よりも大きい。いくつかの実施例では、ランプ板324が明るい白色光と暗い単色点滅光との混和光を発光するように、ランプ板324に配置される発光素子L1及び発光素子L3が白色発光ダイオードであり、ランプ板324に配置される発光素子L2が単色発光ダイオードであり、且つ白色発光ダイオードの総放射出力が単色発光ダイオードの総放射出力よりも大きい。いくつかの実施例では、ランプ板324が点滅しない白色光と位相がずれて点滅する単色光との混和光を発光するように、ランプ板324に配置される発光素子L3が白色発光ダイオードであり、且つランプ板324に配置される発光素子L1とL2がいずれも単色発光ダイオードである。いくつかの実施例では、ランプ板324が点滅しない単色光と点滅白色光との混和光を発光するように、ランプ板324に配置される発光素子L3が単色発光ダイオードであり、且つランプ板324に配置される発光素子L1又はL2が白色発光ダイオードである。上記は、例にすぎず、本開示の内容は、これに限定されない。
【0053】
図5及び図6Aを参照すると、図6Aは、本開示の一実施例の照明装置300aの機能ブロックの概略図である。図6Aに示すように、照明装置300aは、駆動電源310と、複数の発光素子L3と、発光素子L1と、発光素子L2と、調光回路326とを含み、且つ複数の発光素子L3が直列接続されてランプ列3を構成する。
【0054】
いくつかの実施例では、ランプ列3の陽極が駆動電源310の出力端子に電気的に接続され、ランプ列3の陰極が分流ノードN1に電気的に接続され、駆動電源310により提供される直流駆動電流Idriに基づいて可視点滅のない光線を発光する。
【0055】
いくつかの実施例では、発光素子L1の陽極が分流ノードN1に電気的に接続され、且つ発光素子L1の陰極が接地される。いくつかの実施例では、発光素子L2の陽極が分流ノードN1に電気的に接続され、且つ発光素子L2の陰極が調光回路326に電気的に接続される。照明装置300aの発光素子L1、L2及び調光回路326は、それぞれ図3の照明装置200における発光素子L1、L2及び調光回路226と同様であり、ここではこれ以上説明しない。また、ランプ列3を流れる直流駆動電流Idri、発光素子L1を流れる脈動直流電流Ip1及び発光素子L2を流れる脈動直流電流Ip2は、それぞれ図4A及び図4Bにおける直流駆動電流Idri、脈動直流電流Ip1及び脈動直流電流Ip2と同様であり、ここではこれ以上説明しない。
【0056】
図6Bを参照すると、図6Bは、本開示の一実施例の照明装置300bの機能ブロックの概略図である。図6Bに示すように、照明装置300bは、駆動電源310と、複数の発光素子L1からなるランプ列1と、複数の発光素子L2からなるランプ列2と、複数の発光素子L3からなるランプ列3と、調光回路326とを含む。いくつかの実施例では、図6Bにおける駆動電源310、発光素子L1、L2、L3、及び調光回路326の動作態様は、それぞれ図5における駆動電源310、発光素子L1、L2、L3、及び調光回路326の動作態様に対応する。
【0057】
図6Bにおける照明装置300bを図6Aにおける照明装置300aと比べて、区別は、発光素子L1及び発光素子L2の数である。より具体的に、図6Bの照明装置300bは、分流ノードN1と接地端子との間に電気的に接続される複数の発光素子L1を直列接続してなるランプ列1と、分流ノードN1と調光回路326との間に電気的に接続される複数の発光素子L2を直列接続してなるランプ列2とを含む。従って、本願の照明装置300a及び300bに含まれる発光素子L1、L2及びL3の数は、これに限定されない。照明装置300bの他の詳細な接続関係と作動態様は、前の図6Aの実施例における照明装置300aとほぼ同様であり、ここでこれ以上説明しない。
【0058】
図7を参照すると、図7は、本開示の一実施例の照明装置300cの機能ブロックの概略図である。図7に示すように、照明装置300cは、駆動電源310と、複数のランプ列1[1]~1[x]と、複数のランプ列2[1]~2[y]と、複数のランプ列3[1]~3[z]と、調光回路326とを含む。いくつかの実施例では、図7における駆動電源310、発光素子L1、L2、L3、及び調光回路326の動作態様は、それぞれ図5における駆動電源310、発光素子L1、L2、L3、及び調光回路326の動作態様に対応する。
【0059】
いくつかの実施例では、複数のランプ列3[1]~3[z]の陽極が駆動電源310の出力端子に電気的に接続され、複数のランプ列3[1]~3[z]の陰極が分流ノードN1に電気的に接続され、且つ複数のランプ列3[1]~3[z]がそれぞれ直流駆動電流Idri1~Idrizに基づいて駆動される。いくつかの実施例では、直流駆動電流Idri1~Idrizの和が直流駆動電流Idriである。
【0060】
いくつかの実施例では、複数のランプ列2[1]~2[y]の陽極が分流ノードN1に電気的に接続され、複数のランプ列2[1]~2[y]の陰極が調光回路326に電気的に接続され、且つ複数のランプ列2[1]~2[y]を流れる脈動直流電流Ip21~Ip2yが調光回路326により制御される。いくつかの実施例では、調光回路326は、電圧発生器VGと、パルス幅変調コントローラPWMと、定電流コントローラCCとを含む。
【0061】
いくつかの実施例では、電圧発生器VGは、ピンVin、Vout及びGNDを有する。いくつかの実施例では、電圧発生器VGのピンGNDは、接地される。いくつかの実施例では、電圧発生器VGのピンVinが駆動電源310の出力端子に電気的に接続され、駆動電源310の一部の出力を作動電圧に変換し、且つピンVoutを介して前記作動電圧を出力する。
【0062】
いくつかの実施例では、パルス幅変調コントローラPWMは、ピンVCC、PWM-out及びGNDを有する。いくつかの実施例では、パルス幅変調コントローラPWMのピンGNDは、接地される。いくつかの実施例では、パルス幅変調コントローラPWMは、電圧発生器VGにより発生された作動電圧をピンVCCを介して受信する。いくつかの実施例では、パルス幅変調コントローラPWMは、パルス信号SPWMを発生させ、且つピンPWM-outを介してパルス信号SPWMを出力するために用いられる。
【0063】
いくつかの実施例では、定電流コントローラCCは、ピンLED_cath、PWM-in及びGNDを有する。いくつかの実施例では、定電流コントローラCCのピンGNDは、接地される。いくつかの実施例では、定電流コントローラCCのピンPWM-inは、パルス幅変調コントローラPWMにより発生されたパルス信号SPWMを受信するために用いられる。いくつかの実施例では、定電流コントローラCCのピンLED_cathがランプ列2[1]~2[y]の陰極に電気的に接続され、パルス信号SPWMに基づいて、ランプ列2[1]~2[y]を流れる脈動直流電流Ip21~Ip2yの脈動周波数及び幅値を制御する。つまり、ランプ列2[1]~2[y]を流れる脈動直流電流Ip2の脈動周波数及び幅値が定電流コントローラCCにより制御されることで、ランプ列2[1]~2[y]がそれぞれ脈動直流電流Ip21~Ip2yに基づいて可視点滅光線を発光する。いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip21~Ip2yとの和が脈動直流電流Ip2である。
【0064】
いくつかの実施例では、直流駆動電流Idriは、脈動直流電流Ip1及びIp2に分流ノードN1で分流される。キルヒホッフの電流法則に従って、脈動直流電流Ip1は、直流駆動電流Idriと脈動直流電流Ip2に基づいて決定される。いくつかの実施例では、直流駆動電流Idriと脈動直流電流Ip2の差分が脈動直流電流Ip1の幅値である。いくつかの実施例では、複数のランプ列1[1]~1[x]の陽極が分流ノードN1に電気的に接続され、複数のランプ列1[1]~1[x]の陰極が接地され、且つ複数のランプ列1[1]~1[x]がそれぞれ脈動直流電流Ip11~Ip1xに基づいて駆動される。いくつかの実施例では、脈動直流電流Ip11~Ip1xとの和が脈動直流電流Ip1である。
【0065】
いくつかの実施例では、複数のランプ列3[1]~3[x]の陽極が駆動電源310の出力端子に電気的に接続され、複数のランプ列3[1]~3[x]の陰極が分流ノードN1に電気的に接続され、且つ複数のランプ列3[1]~3[x]がそれぞれ直流駆動電流Idri1~Idrizに基づいて駆動される。いくつかの実施例では、直流駆動電流Idri1~Idrizとの和が直流駆動電流Idriである。
【0066】
いくつかの実施例では、駆動電源310による直流駆動電流Idriの幅値に対する制御及び定電流コントローラCCによる脈動直流電流Ip2に対する制御により、ランプ列3[1]~3[x]の放射出力とランプ列2[1]~2[y]の放射出力との比率を1:1~100:1の範囲内に設定することができる。
【0067】
ただし、ランプ列1[1]~1[x]の各々とは、非発光素子L1のランプ板324aにおける配置形態ではなく、発光素子L1の回路における電気的直列関係である。ランプ列2[1]~2[y]の各々とは、発光素子L2のランプ板324aにおける配置形態ではなく、発光素子L2の回路における電気的直列関係である。ランプ列3[1]~3[z]の各々とは、非発光素子L3のランプ板324aにおける配置形態ではなく、発光素子L3の回路における電気的直列関係である。一部の実施例では、ランプ列1[1]~1[x]の発光素子L1、ランプ列2[1]~2[y]の発光素子L2及びランプ列3[1]~3[z]の発光素子L3は、複数の異なる形態でランプ板324aに配置されてもよい。
【0068】
戻って図5を参照すると、発光素子L1、L2及びL3は、ランプ板324aの中心から324aの外側までランプ板に順に配列される。つまり、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfaがランプ板324aの中心部分であり、発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBfがランプ板324aの内輪部分であり、発光素子L3を装着するための発光ダイオードブロックBfnがランプ板324aの外輪部分である。
【0069】
いくつかの実施例では、発光素子L2、L1及びL3は、ランプ板の中心からランプ板の外側まで順に配列される。つまり、発光素子L3及び発光素子L1が発光素子L2を取り囲むように、発光素子L2がランプ板の中心領域に設置され、発光素子L3がランプ板の外周領域に設置され、且つ発光素子L1が中心領域と外周領域との間の中間領域に設置される。いくつかの実施例では、発光素子L3の全体的な放射出力が発光素子L2の全体的な放射出力よりも大きく、且つ発光素子L3の発光する、点滅のない光線が発光素子L2の発光する点滅光線を取り囲むことによって、人間の視覚がランプ板の放射出力における点滅を感知しにくくなる。いくつかの実施例では、発光素子L1の数を発光素子L2の数よりも多く(例えば、ランプ列1[1]~1[x]の数をランプ列2[1]~2[y]の数よりも多い)設定することによって、発光素子L1の全体的な放射出力の、発光素子L2の全体的な放射出力に対する比率が高まることができ、発光素子L1の放射出力がより小さいストロボ変動幅値を有し、且つ発光素子L1の全体的な放射出力の、発光素子L2の全体的な放射出力に対する比率が高まり、さらに人間の視覚が点滅を感知しにくくなる。この場合、発光素子L2を取り囲むように発光素子L1及びL3を配列することによって、発光素子L3の発光する、点滅のない光線及び発光素子L1の発光する、感知しにくい、点滅/ストロボする光線が発光素子L2の発光する点滅光線を取り囲むことができ、人間の視覚がランプ板の放射出力における点滅を感知しにくくなる。
【0070】
更なるいくつかの実施例では、発光素子L1、L2及びL3は、異なる配列形態でランプ板に配置される。発光素子L1、L2及びL3のランプ板における配列形態については、図8図17を参照する。なお、図8図17は、例であり、発光素子L1、L2及びL3は、他の適切な形態でランプ板に配列されてもよい。従って、本願は、これに限定されない。
【0071】
図8図17は、本開示の一実施例のランプ板324b~324jの概略図である。図8図17の実施例では、発光ダイオードブロックBfaとは、一部のランプ板が、可視点滅光線を発光するための発光素子L1を装着するように構成されているものであり、発光ダイオードブロックBfとは、別の一部のランプ板が、可視点滅光線を発光するための発光素子L2を装着するように構成されているものであり、発光素子L1の発光する点滅光線は、発光素子L2の発光する点滅光線と180度で位相がずれる。また、発光ダイオードブロックBfnとは、また別の一部のランプ板が、非可視点滅光線を発光するための発光素子L3を装着するように構成されているものである。いくつかの実施例では、ランプ板324b~324jの各々の発光素子L1、L2及びL3は、それぞれ照明装置300aにおける発光素子L1とL2及びランプ列3の発光素子L3として実施されてもよい。更なるいくつかの実施例では、ランプ板324b~324jの各々の発光素子L1、L2及びL3は、それぞれ照明装置300bにおけるランプ列1~3の発光素子L1~L3として実施されてもよい。別のいくつかの実施例では、ランプ板324b~324jの各々の発光素子L1、L2及びL3は、それぞれ照明装置300cにおけるランプ列1[1]~1[x]、2[1]~2[y]及び3[1]~3[z]における発光素子L1~L3として実施されてもよい。従って、本願は、これに限定されない。
【0072】
図8に示すように、ランプ板324bは、円形ランプ板であり、且つ発光素子L1、L3及びL2は、ランプ板324bの中心からランプ板324aの外側まで順に配列される。つまり、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfaがランプ板324bの中心部分であり、発光素子L3を装着するための発光ダイオードブロックBfnがランプ板324bの内輪部分であり、発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBfがランプ板324bの外輪部分である。
【0073】
図9に示すように、ランプ板324cは、四角形ランプ板であり、発光素子L1とL3がランプ板324cの中央領域に市松模様状で交互に配置され、且つ発光素子L2がランプ板324cの外周領域/外側に配置される。即ち、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfaと発光素子L3を装着するための発光ダイオードブロックBfnが市松模様状で交互に配置され、且つ発光ダイオードブロックBfa及び発光ダイオードブロックBfnが発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBfにより取り囲まれる。
【0074】
一部の実施例では、発光素子L2の平均輝度を低減させることによって、中心領域での発光素子L1が高い平均輝度を有することができ、それによって、発光素子L2の点滅光線の明るい状態と暗い状態の切り替えに対する人間の視覚の感知の度合いを改善する。また、中心領域の発光素子L2を取り囲むように非可視点滅光線を発光するための発光素子L3を配置することによって、点滅光の刺激による人間の視覚系へのストレスをさらに改善することができる。
【0075】
一部の実施例では、発光素子L2の平均輝度を高めることによって、発光素子L2の点滅光線の刺激を高め、さらに特定の疾患/症状を治療/予防する特定の効果を高めることができる。また、中心領域の発光素子L2を取り囲むように非可視点滅光線を発光するための発光素子L3を配置することによって、点滅光の刺激による人間の視覚系へのストレスをさらに改善することができる。
【0076】
図10に示すように、ランプ板324dは、四角形ランプ板であり、発光素子L1とL2のランプ板324cが中央領域に市松模様状で交互に配置され、且つ発光素子L3がランプ板324dの外周領域/外側に配置される。即ち、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfa及び発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBfが市松状に交互に配置され、且つ発光ダイオードブロックBfa及びBfが発光素子L3を装着するための発光ダイオードブロックBfnにより取り囲まれる。
【0077】
図11に示すように、ランプ板324eは、四角形ランプ板であり、且つ発光素子L1、L2及びL3は、ランプ板324eの中心からランプ板324eの外側まで順に配列される。つまり、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfaがランプ板324eの中心部分であり、発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBfがランプ板324eの内輪部分であり、発光素子L3を装着するための発光ダイオードブロックBfnがランプ板324eの外輪部分である。
【0078】
一部の実施例では、非可視点滅光線を発光するための発光ダイオードブロックBfnが可視点滅光線を発光するための発光ダイオードブロックBf及び/又はBfaを取り囲むことによって、点滅しない光線が点滅光線を取り囲むことができ、それによって、発光ダイオードブロックBf及び/又はBfaの発光する点滅光線に対する人間の視覚の感知の度合いを低減させ、点滅光の刺激による人間の視覚系へのストレスをさらに改善する。
【0079】
図12に示すように、ランプ板324fは、四角形ランプ板であり、且つ発光素子L3、L1とL2は、ランプ板324fの中心からランプ板324fの外側まで順に配列される。つまり、発光素子L3を装着するための発光ダイオードブロックBfnがランプ板324fの中心部分であり、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfaがランプ板324fの内輪部分であり、発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBfがランプ板324fの外輪部分である。
【0080】
図13に示すように、ランプ板324gは、矩形ランプ板であり、且つ発光素子L1、L2及びL3のランプ板324gにおける配置形態は、発光素子L1、L2及びL3のランプ板324eにおける配置形態と同様であり、ここではこれ以上説明しない。
【0081】
図14に示すように、ランプ板324hは、矩形ランプ板であり、且つ発光素子L1、L2及びL3のランプ板324hにおける配置形態は、発光素子L1、L2及びL3のランプ板324fにおける配置形態と同様であり、ここではこれ以上説明しない。
【0082】
図15に示すように、ランプ板324iは、矩形ランプ板であり、発光素子L1、L2及びL3は、ランプ板324iに行で交互に配列される。即ち、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfa、発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBf及び発光素子L3を装着するために構成される発光ダイオードブロックBfnは、行で交互に配列される。
【0083】
図16に示すように、ランプ板324jは、矩形ランプ板であり、発光素子L1、L2及びL3は、ランプ板324jに市松状に交互に配列される。即ち、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfa、発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBf及び発光素子L3を装着するために構成される発光ダイオードブロックBfnは、市松模様状で交互に配置される。
【0084】
図17に示すように、ランプ板324kは、四角形ランプ板であり、発光素子L1、L2及びL3は、ランプ板324kにハニカム状で交互に配列される。即ち、発光素子L1を装着するための発光ダイオードブロックBfa、発光素子L2を装着するための発光ダイオードブロックBf及び発光素子L3を装着するために構成される発光ダイオードブロックBfnは、ハニカム模様で交互に配置される。
【0085】
以上のように、本開示の照明装置200は、ランプ列2に提供される脈動直流電流Ip2の脈動周波数を制御することで、ランプ列2が点滅光を発光し、それによって、特定の需要(例えば、特定の疾患又は症状を治療、予防又は改善する)を達成する。さらに、直流駆動電流Idriは、定電流であり、脈動直流電流Ip1と第2脈動直流電流Ip2は、直流駆動電流Idriから分流され、ランプ列1を流れる脈動直流電流Ip1と脈動直流電流Ip2とは180度で位相がずれ、且つ脈動直流電流Ip1を利用してランプ列1を駆動し、さらにランプ列2の点滅光に対する人間の視覚の感知の度合いを改善する。また、本開示の照明装置300、300a~300cは、非可視点滅光を発光するためのランプ列3をさらに含み、且つ直流駆動電流Idriを利用してランプ列3を駆動することによって、ランプ列2の点滅光に対する人間の視覚の感知の度合いを改善し、さらに点滅光刺激による人間の視覚系へのストレスをさらに改善することによって、照明装置200、300及び300a~300cを、集中力を改善できる/特定の疾患を予防できる汎用照明装置として使用する。
【0086】
本開示は上記のように実施形態で開示されているが、上記した実施形態は本開示を限定するために使用されるものではなく、当業者の誰でも、本開示の精神と範囲を逸脱することなく、様々な変更と修正が可能であり、本開示の保護範囲は、後に添付される特許出願の範囲によって規定されたものを基準とすべきである。
【符号の説明】
【0087】
本開示の上記とその他の目的、特徴、利点、および実施例をより明確にわかりやすくするために、添付された符号の説明は以下の通りである。
1、2、3、1[1]~1[x]、2[1]~2[y]、3[1]~3[z]:ランプ列
100、200、300、300a、300b、300c:照明装置
110、210、310:駆動電源
120、220、320:照明モジュール
224、324、324a~324k:ランプ板
226、326:調光回路
L1、L2、L3:発光素子
dri:直流駆動電流
p1、Ip2:脈動直流電流
PWM:パルス信号
N1:分流ノード
PWM:パルス幅変調コントローラ
CC:定電流コントローラ
AC:交流電力
DC:直流電力
VG:電圧発生器
Bf、Bfa、Bfn:発光ダイオードブロック
LS:ランプカバー
dri:幅値
max1、Amax2:最大幅値
min1、Amin2:最小幅値
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【外国語明細書】