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特開2024-74275ピボットブロック装置を備えた掃除機ノズル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074275
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】ピボットブロック装置を備えた掃除機ノズル
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/06 20060101AFI20240523BHJP
【FI】
A47L9/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195582
(22)【出願日】2023-11-17
(31)【優先権主張番号】2212014
(32)【優先日】2022-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリステル フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ジーン ダミアン ヴィヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】フレデリク タンギー
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AA04
3B061AA06
(57)【要約】
【課題】構造が簡単で経済的でありながら、人間工学的に優れ、掃除性能と操作性が向上した掃除機ノズルを提供することである。
【解決手段】掃除機ノズル(2)は、吸引口を含む本体(3)と、吸引口に流体接続された接続スリーブ(7)と、接続スリーブ(7)を本体(3)に機械的に接続し、接続スリーブ(7)の前後方向及び第1のピボット軸を中心とする傾動と、接続スリーブ(7)の左右方向及び第2のピボット軸を中心とする傾動とを可能にするように構成されたヒンジ装置(13)と、少なくとも接続スリーブ(7)が、所定のスリーブ位置を占めるときに、接続スリーブ(7)の第2のピボット軸を中心とした枢動をブロックするように構成されたピボットブロック装置と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機ノズル(2)であって、
-被掃除面に向けて構成された下面(5)を備える底部(4)と、前記底部(4)の前記下面(5)に現れる吸引口(6)とを含む本体(3)と、
-掃除機の吸引管(9)を固定するための接続スリーブ(7)であって、前記吸引口(6)に流体連通する、接続スリーブ(7)と、
-前記接続スリーブ(7)を前記本体(3)に機械的かつヒンジ式に接続するヒンジ装置(13)であって、前記掃除機ノズル(2)の主動作方向(D2)に対して横方向に延びる第1のピボット軸(X1)を画定し、前記本体(3)に対して、前記接続スリーブ(7)を前記第1のピボット軸(X1)を中心として前方及び後方に傾斜させることができるように構成された第1のピボット接続部(P1)と、第2のピボット軸(X2)を画定し、前記本体(3)に対して、前記接続スリーブ(7)を前記第2のピボット軸(X2)を中心として左右に傾斜させることができるように構成された第2のピボット接続部(P2)と、を備える、ヒンジ装置(13)と、を備え、
前記掃除機ノズル(2)は、前記本体(3)の後部に設けられたピボットブロック装置を含み、前記ピボットブロック装置は、ブロック領域(24)を部分的に画定するとともに、前記掃除機ノズル(2)が水平面上にある際に、前記接続スリーブ(7)の長手方向中心軸(B)が実質的に水平に延びる所定のスリーブ位置を、少なくとも、前記接続スリーブ(7)が占めるときに、前記第2のピボット軸(X2)を中心とする前記接続スリーブ(7)の枢動をブロックするように構成されるブロック部(23)を含むことを特徴とする掃除機ノズル(2)。
【請求項2】
前記ブロック部(23)及び前記接続スリーブ(7)は、前記所定のスリーブ位置を、前記接続スリーブ(7)が占めるとき、前記接続スリーブ(7)の前記長手方向中心軸(B)が、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)内に位置するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項3】
前記接続スリーブ(7)は、前記所定のスリーブ位置を、前記接続スリーブ(7)が占めるときに、前記ブロック部(23)と協働するように構成された架台部(27)を含み、前記接続スリーブ(7)の前記第2のピボット軸(X2)の回りの枢動を阻止するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項4】
前記ピボットブロック装置は、前記接続スリーブ(7)が後方に枢動して、前記所定のスリーブ位置に向かっているときに、前記接続スリーブ(7)を前記ブロック領域(24)に向かって案内するように構成されたガイド部(28)を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項5】
前記接続スリーブ(7)の前記長手方向中心軸(B)が、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)に対して横方向に傾斜しており、前記接続スリーブ(7)が、後方及び前記所定のスリーブ位置に向かって枢動されるとき、前記ガイド部(28)は、前記接続スリーブ(7)を前記第2のピボット軸(X2)を中心として、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)に向かって枢動させるように、前記接続スリーブ(7)と協働するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項6】
前記ガイド部(28)が、一般的なV字形状を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項7】
前記ガイド部(28)は、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)の両側に配置される、第1のガイド面(29)及び第2のガイド面(31)を含み、前記第1及び第2のガイド面(29,31)は、前記ブロック部(23)に向かって収束することを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項8】
前記ブロック部(23)が、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)の両側に配置され、前記掃除機ノズル(2)が水平面上にあるときに、実質的に垂直に延びる第1のブロック面(25)及び第2のブロック面(26)を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項9】
前記第1及び第2のブロック面(25,26)は、前記架台部(27)の幅に実質的に対応する間隔距離(De)だけ互いに離間されることを特徴とする請求項3及び請求項8に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項10】
前記ピボットブロック装置は、前記長手方向中央平面(P)の両側に位置する第1の側壁(32)及び第2の側壁(33)を含み、前記第1の側壁(32)は、前記第1のブロック面(25)及び前記第1のガイド面(29)を含み、前記第2の側壁(33)は、前記第2のブロック面(26)及び前記第2のガイド面(31)を含むことを特徴とする請求項8又は請求項9と請求項7との組合せによる掃除機ノズル(2)。
【請求項11】
前記ヒンジ装置(13)が、前記第1のピボット接続部(P1)を介して、前記本体(3)にヒンジ式に取り付けられた接続部材(14)を含み、前記接続スリーブ(7)が、前記第2のピボット接続部(P2)を介して、前記接続部材(14)にヒンジ式に取り付けられることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項12】
前記本体(3)が、前記底部(4)に固定され、前記底部(4)の少なくとも一部を覆うように構成された上部カバー(10)を含み、前記ピボットブロック装置が、前記上部カバー(10)に設けられることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項13】
前記本体(3)に設けられた後部傾斜防止架台(18)を含み、前記後部傾斜防止架台(18)は、前記吸引口(6)の後方であって、少なくとも一部が前記第1のピボット軸(X1)の後方に配置されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項14】
前記後部傾斜防止架台(18)が、変形可能であることを特徴とする請求項13に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項15】
前記本体(3)が、前記掃除機ノズル(2)が水平面上にあるときに、水平に対して、40°~60°の間からなる傾斜角度で傾斜するように構成された中心軸を有する空気出口端部(42)を含むことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の前記掃除機ノズル(2)を備える掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸引ヘッドとも呼ばれる掃除機ノズルを備えた掃除機の分野に関するものであり、これにより、例えばタイル、寄せ木細工の床、ラミネートなどの被掃除面に存在する埃やゴミを吸引することができる。
【背景技術】
【0002】
掃除機ノズルは、公知の方法で構成され、
-被清掃面を向くように構成された下面を備える底部、及び、底部の下面に現れる吸引口を含む本体と、
-掃除機の吸引管が固定される接続スリーブであって、吸引口に流体連通している、接続スリーブと、
-接続スリーブを本体に機械的に接続するヒンジ装置であって、掃除機ノズルの主動作方向に対して横方向に延びる第1のピボット軸を画定し、接続スリーブの本体に対する前方及び後方への傾動、及び、横方向のピボット軸を中心とした傾動を可能にするように構成された第1のピボット接続部と、第2のピボット軸を画定し、接続スリーブの本体に対する左方及び右方への傾動、及び、第2のピボット軸を中心とした傾動を可能にするように構成された第2のピボット接続部と、を備えるヒンジ装置と、を備える。
【0003】
このような掃除機ノズルは、例えば、接続スリーブに接続されるように構成された吸引管と、吸引管に設けられた接続端部に接続される可撓性吸引管と、吸引管の長手方向軸に対して実質的に垂直なヒンジ軸を中心に吸引管にヒンジ式に取り付けられ、把持ハンドルが吸引管に実質的に平行に延びる展開構成と、把持ハンドル及び吸引管が、例えば、約90°の角度をなす折り畳み構成との間の把持ハンドルと、を含む付属品に接続することができる。
【0004】
前述の掃除機ノズルが、このような付属品に接続され、後者が折り畳み構成にあるとき、接続スリーブ及び吸引管は実質的に水平に延び、したがって、使用者は、家具の下、例えば、ソファの下を掃除するために、掃除機ノズルを(吸引管がこのような変位を妨げることなく)移動させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、これらの欠点を改善することを目的とする。
【0006】
本発明の根底にある技術的課題は、特に、構造が簡単で経済的でありながら、人間工学的に優れ、掃除性能と操作性が向上した掃除機ノズルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、本発明は、以下の構成からなる掃除機ノズルに関するものであり、
-被清掃面を向くように構成された下面を備える底部、及び、底部の下面に現れる吸引口を含む本体と、
-掃除機の吸引管が固定される接続スリーブであって、吸引口に流体連通している、接続スリーブと、
-接続スリーブを本体に機械的かつヒンジ式に接続するヒンジ装置であって、掃除機ノズルの主動作方向に対して横方向に延びる第1のピボット軸を画定し、接続スリーブの本体に対する前方及び後方への傾動、及び、第1のピボット軸を中心とした傾動を可能にするように構成された第1のピボット接続部と、第2のピボット軸を画定し、接続スリーブの本体に対する左方及び右方への傾動、及び、第2のピボット軸を中心とした傾動を可能にするように構成された第2のピボット接続部と、を備えるヒンジ装置と、を備える。
【0008】
掃除機ノズルは、本体の後部に設けられたピボットブロック装置を含み、ピボットブロック装置は、ブロック領域を部分的に区画するブロック部を含み、少なくとも、掃除機ノズルが水平面上にあるときに、接続スリーブの長手方向中心軸が実質的に水平に延びる所定のスリーブ位置を接続スリーブが占めるときに、第2のピボット軸を中心とする接続スリーブの枢動を阻止する、すなわち、ピボット運動を阻止するように構成されている。
【0009】
このようなピボットブロック装置の存在により、接続スリーブが実質的に水平に延びるとき、したがって、本発明による掃除機ノズルが付属品に接続され、後者が、折り畳み構成を占めるとき、本体と接続スリーブとの間の相対的な動きを回避することが可能になる。このように、ピボットブロック装置は、本発明の掃除機ノズルに、より高い操作性と掃除性能を提供する。
【0010】
掃除機ノズルはまた、単独で、または組み合わせて、以下の特性の1つ又はいくつかを有することができる。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、第1のピボット軸は、掃除機ノズルの主動作方向に対して実質的に垂直に延びる。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、第1のピボット軸は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して垂直に延びる。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、第1のピボット軸は、掃除機ノズルが水平面上にあるときに実質的に水平に延びる。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、第2のピボット軸は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に位置する。第2のピボット軸のこのような配置は、本発明による掃除機ノズルに人間工学的な向上をもたらす。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、第2のピボット軸は、接続スリーブの長手方向中央平面が垂直に延び、掃除機ノズルが水平面上にあるとき、実質的に水平に延びるように、又は、水平に対して10°未満、例えば、5°未満の傾斜角度で傾斜するように構成される。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、ブロック領域は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して中央に配置される。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、ピボットブロック装置は、接続スリーブが後方に枢動して所定のスリーブ位置に向かっているときに、接続スリーブをブロック領域に向かって案内するように構成されたガイド部を含む。ガイド部の存在は、所定のスリーブ位置での接続スリーブの簡単な変位による接続スリーブの容易かつ自動的なブロックを保証し、これは、本発明による掃除機ノズルに人間工学的な向上を提供する。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、ガイド部は、少なくとも一部がブロック部の上方に位置する。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、ガイド部は、ブロック部の延長線上に延びる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、接続スリーブが所定のスリーブ位置を占め、掃除機ノズルが水平面上にあるとき、接続スリーブの長手方向中心軸は水平に延びるか、又は、水平に対して10°未満、例えば、5°未満の傾斜角度で傾斜している。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、ブロック部及び接続スリーブは、接続スリーブが所定のスリーブ位置を占めるとき、接続スリーブの長手方向中心軸が掃除機ノズルの長手方向中央平面に位置するように構成される。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、接続スリーブの長手方向中心軸が掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して横方向に傾斜しており、接続スリーブが後方及び所定のスリーブ位置に向かって枢動されるとき、ガイド部は、接続スリーブを第2のピボット軸を中心として、掃除機ノズルの長手方向中央平面の方向に枢動させるように、接続スリーブと協働するように構成される。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、第1のピボット接続部は、接続スリーブが本体に対して、本体が水平面上にあるときに、接続スリーブの長手方向中心軸が実質的に垂直、かつ、掃除機ノズルの長手方向中央平面内に延びる第1のスリーブ位置を占めることができるように構成され、本体が水平面上にあるとき、接続スリーブの長手方向中心軸が実質的に水平、かつ、掃除機ノズルの長手方向中央平面内に延びる第2のスリーブ位置であり、第2のスリーブ位置は所定のスリーブ位置に対応する。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、ヒンジ装置は、第1のピボット接続部を介して、本体上にヒンジ式に取り付けられた接続部材を含み、接続スリーブは、第2のピボット接続部を介して、接続部材上にヒンジ式に取り付けられる。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、本体、ヒンジ装置及び第2のピボット接続部は、第2のピボット軸を中心として、第1のスリーブ位置から左方向に、少なくとも45°、例えば、少なくとも60°の第1の最大ピボット角度で、接続スリーブの枢動を可能にするように構成され、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して、第2のピボット軸を中心に、第1のスリーブ位置から右方向に、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して少なくとも45°、例えば、少なくとも60°の第2の最大ピボット角度で、接続スリーブの枢動を可能にするように構成される。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、掃除機ノズルは、接続スリーブが第1のスリーブ位置を占め、掃除機ノズルが水平面上にあるときに、第2のピボット軸が本体の上端の上方に位置するように構成される。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、本体は、上方及び後方に開放された受容ハウジングを画定し、接続部材は、少なくとも部分的に受容ハウジング内に受容される。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、接続スリーブは、接続スリーブが所定のスリーブ位置を占めたときにブロック部と協働するように構成された当接部を含み、接続スリーブの第2のピボット軸の回りの枢動を阻止する。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、ガイド部は、一般的なV字形状を有する。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、ガイド部は、掃除機ノズルの長手方向中央平面の両側に配置される第1のガイド面及び第2のガイド面を含み、第1及び第2のガイド面は、ブロック部の方向に収束する。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、第1のガイド面及び第2のガイド面は、掃除機ノズルの長手方向中央平面の方向に延在し、底部の下面方向に延びることによって、徐々に互いに近づくように傾斜している。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、第1のガイド面と第2のガイド面は、互いに対向して配置される。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、第1のガイド面及び第2のガイド面は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して対称に配置される。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、ブロック部は、掃除機ノズルの長手方向中央平面の両側に配置され、掃除機ノズルが、水平面上にあるときに、実質的に垂直に延びる第1のブロック面及び第2のブロック面を含む。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2のブロック面は、当接部の幅に実質的に対応する間隔距離だけ互いに離間される。
【0036】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2のブロック面は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して対称に配置される。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2のブロック面の各々は平面である。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、第1のガイド面は、第1のブロック面の延長線上に延び、第2のガイド面は、第2のブロック面の延長線上に延びる。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、ピボットブロック装置は、長手方向中央平面の両側に位置する第1の側壁及び第2の側壁を含み、第1の側壁は、第1のブロック面及び第1のガイド面を含み、第2の側壁は、第2のブロック面及び第2のガイド面を含む。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、第1のブロック面と第2のブロック面は、互いに対向して配置される。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、本体は、底部に固定され、底部を少なくとも部分的に覆うように構成された上部カバーを含み、ピボットブロック装置は、上部カバーに設けられる。
【0042】
本発明の別の実施形態によれば、ピボットブロック装置は、底部に設けられる。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、掃除機ノズルは、本体に設けられた後部傾斜防止架台を含み、後部傾斜防止架台は、吸引口の後部に位置し、少なくとも一部が、第1のピボット軸の後部に配置される。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、後部傾斜防止架台は、底部の後部の垂直下方に配置される。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、後部傾斜防止架台は、本体、例えば、底部に取り付けられ、固定される。
【0046】
本発明の一実施形態によれば、後部傾斜防止架台は、底部の下面から突出する。
【0047】
本発明の一実施形態によれば、後部傾斜防止架台は変形可能である。変形可能な後部傾斜防止架台を使用することにより、使用者が掃除機ノズルを後方に動かしたときに、後部傾斜防止架台の摩擦によって発生する騒音を大幅に低減することが可能になる。さらに、後部傾斜防止架台のこのような構成により、後部傾斜防止架台が、被掃除面との接触時に変形することができ、後部傾斜防止架台と被掃除面との硬い接触が回避されるため、被掃除面を傷つける危険性を大幅に低減することが可能となる。
【0048】
本発明の一実施形態によれば、後部傾斜防止架台は、掃除機ノズルの長手方向中央平面の両側に配置される第1の列の剛毛及び第2の列の剛毛を含み、各第1及び第2の列の剛毛は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して実質的に平行に延びる。後部傾斜防止架台のこのような構成は、後部傾斜防止架台によって生じる抗力を制限し、掃除機ノズルが、被掃除面上で変位する間に、後部傾斜防止架台によって生じる摩擦を制限する。さらに、このような後部傾斜防止架台の構成により、掃除機ノズルの製造コストを抑えることが可能となる。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の列の剛毛は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に平行に延びる。
【0050】
本発明の別の実施形態によれば、第1及び第2の列の剛毛の各々は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して、10°未満、例えば、5°未満の傾斜角度で傾斜している。
【0051】
本発明の一実施形態によれば、第1及び第2の列の剛毛は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に対して対称に配置される。
【0052】
本発明の一実施形態によれば、本体は、掃除機ノズルが水平面上にあるときに、水平に対して、40°から60°の間で構成される傾斜角度で傾斜するように構成される中心軸を有する空気出口端部を含む。吸引空気出口端部のこのような構成により、掃除機ノズルの使用中に可撓性接続ダクトが受ける変形が制限される。実際、通常の使用条件下では(すなわち、把持ハンドルの展開構成では)、接続スリーブは、一般に、40°から60°の間で変化する傾斜角度で水平に対して傾斜している。
【0053】
本発明の一実施形態によれば、空気出口端部は、少なくとも一部が吸引口の上方に位置する。
【0054】
本発明の一実施形態によれば、接続部材は、
-互いに間隔をあけて配置され、互いに対向して配置された、一対の第1の締結タブを含む第1の接続部であって、第1の締結タブは、ピボット接続部を介して、本体にヒンジ式に取り付けられている、第1の接続部と、
-互いに間隔をあけて配置され、互いに対向して配置された、一対の第2の締結タブを含む第2の接続部であって、接続スリーブは、追加のピボット接続部を介して、第2の締結タブにヒンジ式に取り付けられる、第2の接続部と、を備える。
【0055】
本発明の一実施形態によれば、第1の締結タブと第2の締結タブは、接続部材の中心軸に沿って、約90°のオフセット角度だけ角度的にオフセットされる。
【0056】
本発明の一実施形態によれば、掃除機ノズルは、吸引口を接続スリーブに流体接続する可撓性接続ダクトを含む。
【0057】
本発明の一実施形態によれば、接続部材は、可撓性接続ダクトが延びる内部通路を画定する。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、可撓性接続ダクトは、第1の締結タブと第2の締結タブとの間に延在する。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、吸引口は細長く、掃除機ノズルの主動作方向に対して横方向、例えば、主動作方向に対して垂直な延在方向に延びる。
【0060】
本発明はさらに、本発明による掃除機ノズルを備える、キャニスタ型掃除機又は直立型掃除機などの掃除機に関する。
【図面の簡単な説明】
【0061】
本発明の目的、態様、および利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として提示される本発明の特定の実施形態の以下の説明からよりよく理解されるであろう。
図1図1は、本発明による掃除機ノズルを備える付属品の斜視図であり、付属品が展開された構成を示す
図2図2は、図1の付属品の斜視図であり、折り畳まれた構成を示す。
図3図3は、図1の掃除機ノズルの部分背面斜視図である。
図4図4は、図1の掃除機ノズルの部分背面図である。
図5図5は、図1の掃除機ノズルの部分上面図である。
図6図6は、図1の掃除機ノズルの部分側面図である。
図7図7は、図1の掃除機ノズルの部分長手方向断面図である。
図8図8は、図1の掃除機ノズルの正面図である。
図9図9は、図1の掃除機ノズルの背面斜視図である。
図10図10は、図1の掃除機ノズルの上面図である。
図11図11は、図1の掃除機ノズルの底面斜視図である。
図12図12は、図1の掃除機ノズルの側面図である。
図13図13は、図1の掃除機ノズルの長手方向断面図である。
図14図14は、図1の掃除機ノズルの部分上面図である。
図15図15は、図1の掃除機ノズルの底面図である。
図16図16は、図1の掃除機ノズルの背面図である。
図17図17は、図1の掃除機ノズルの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本明細書では、「前方傾斜」という用語は、接続スリーブが掃除機ノズルの本体に向かって傾斜し、使用者が目の前で、掃除機ノズルを備えた掃除機を通常の使用状態で操作することから離れることを意味し、「後方傾斜」という用語は、接続スリーブが掃除機ノズルの本体から離れるように傾斜し、したがって、使用者が目の前で、掃除機を通常の使用状態で操作することに向かって傾斜することを意味する。
【0063】
本明細書では、「左方傾斜」とは、掃除機ノズルを備えた掃除機を使用者が前方で操作し、通常の使用状態において、接続スリーブが左方に傾斜することを意味し、「右方傾斜」とは、掃除機ノズルを備えた掃除機を使用者が前方で操作し、通常の使用状態において、接続スリーブが右方に傾斜することを意味する。
【0064】
本明細書では、吸引口に関連する用語「長さ」は、掃除機ノズルの主動作方向に対して横方向に測定される吸引口の寸法に対応する。
【0065】
本明細書では、「主動作方向」という用語は、掃除機ノズルの長手方向中央平面に平行な掃除機ノズルの移動方向に対応する。
【0066】
図1図17は、被掃除面上を移動するように構成された本体3からなる掃除機ノズル2を表す。
【0067】
本体3は、例えば、プラスチック材料からなる底部4からなり、被掃除面に向けて構成された下面5を備え、底部4の下面5に現れる吸引口6を備える。図15に示すように、吸引口6は細長く、掃除機ノズル2の主動作方向D2に直交する延在方向D1に延びる。
【0068】
底部4はさらに、吸引口6が現れる吸引室41と、吸引室41に現れる空気出口端部42を含む。図に示される実施形態によれば、空気出口端部42は、少なくとも部分的に吸引口6の上方に位置し(特に、図7及び図13参照)、掃除機ノズル2の後方に配向される。有利には、空気出口端部42は、掃除機ノズル2が水平面上にあるときに、水平に対して、40°から60°の間を含む傾斜角度で傾斜するように構成された中心軸を有する。
【0069】
本体3はまた、底部4に固定され、底部4の少なくとも一部を覆うように構成された上部カバー10を備える。
【0070】
掃除機ノズル2は、吸引口6、特に、空気出口端部42に流体接続された接続スリーブ7をさらに備える。接続スリーブ7は、掃除機の吸引システム(図示せず)に接続される付属品8に接続されることを意図している。様々な変形例の掃除機が既に市場に存在し、本発明による掃除機ノズル2と共に使用することができるが、これらの変形例は当業者に知られているため、本明細書では詳述しない。
【0071】
図に示される実施形態によれば、付属品8は、
-接続スリーブ7に、例えば、取り外し可能な方法で接続される第1の端部9.1と、第1の端部9.1の反対側にあり、有利には接続端部を備える第2の端部9.2とを含む吸引管9と、
-少なくとも一部が可撓性であり、例えば、取り外し可能な方法で吸引管9の第2の端9.2に接続される吸引パイプ11と、
-細長い主ハンドル部12.1と、使用者が把持ハンドル12、ひいては吸引管9を操作できるように把持できるように構成されたハンドルグリップ12.2と、からなる把持ハンドル12と、を含む。
【0072】
主ハンドル部12.1は、吸引管9の長手方向軸に対して実質的に垂直なヒンジ軸を中心として、主ハンドル部12.1が、吸引管9に対して実質的に平行に延びる展開構成(図1参照)と、主ハンドル部12.1と吸引管9とがそれらの間に180°未満、例えば、約90°の角度を画定する折り畳み構成(図2参照)との間で、吸引管9の第2の端部9.2にヒンジ式に取り付けられる。
【0073】
掃除機ノズル2は、さらに、接続スリーブ7を本体3、より詳細には、上部カバー10に機械的かつヒンジ式に接続するヒンジ装置13を備える。
【0074】
ヒンジ装置13は、掃除機ノズル2の主動作方向D2に対して横方向に延びる第1のピボット軸X1(横方向ピボット軸とも呼ばれる)を画定する第1のピボット接続部P1(横方向ピボット接続部とも呼ばれる)を備える。第1のピボット接続部P1は、第1のピボット軸X1を中心として本体3に対して接続スリーブ7を前後に傾けることができるように構成される。有利には、第1のピボット軸X1は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して垂直に、掃除機ノズル2の主動作方向D2に対して垂直に延び、掃除機ノズル2が、水平面上にあるときには水平に延びる。
【0075】
第1のピボット接続部P1は、特に、接続スリーブ7が、本体3に対して、本体3が水平面上にあるときに、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが、垂直にかつ掃除機ノズル2の長手方向中央平面P内に延びる第1のスリーブ位置(図17参照)、及び、本体3が水平面上にあるときに、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが、水平かつ掃除機ノズル2の長手方向中央平面P内に延びる第2のスリーブ位置(特に、図2及び図13参照)を占有し得るように、より具体的に構成される。しかしながら、本発明の一実施形態によれば、接続スリーブ7が第2のスリーブ位置を占め、掃除機ノズル2が水平面上にあるとき、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bは、水平に対して10°未満、例えば、5°未満の傾斜角度で傾斜し得る。本発明の別の変形例によれば、接続スリーブ7が、第1のスリーブ位置を占め、掃除機ノズル2が水平面上にあるとき、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bは、垂直に対して45°未満、有利には、20°未満の傾斜角度で傾斜し得る。
【0076】
接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが垂直又は実質的に垂直に延び、垂直に対する傾斜角度が20°未満である第1のスリーブ位置は、例えば、パーキング位置とも呼ばれる掃除機ノズル2の収納位置に対応し得る。接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが、水平に対して、10°未満の傾斜角度で水平又は実質的に水平に延びる第2のスリーブ位置は、例えば、低い家具の下の清掃位置に相当する。
【0077】
第1のピボット接続部P1はまた、接続スリーブ7が、本体3に対して、第1のスリーブ位置と第2のスリーブ位置との間に位置し、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが、掃除機ノズル2の長手方向中央平面P内に延び、垂直方向に対して傾斜し、水平方向に対して傾斜している複数の中間スリーブ位置を占有し得るように構成される(特に、図1参照)。
【0078】
ヒンジ装置13はさらに、第2のピボット接続部P2、長手方向のピボット接続部とも呼ばれ、第2のピボット軸X2、長手方向のピボット軸とも呼ばれ、接続スリーブ7を本体3に対して、特に、第1のスリーブ位置から、第2のピボット軸X2を中心として、左方向及び右方向に傾斜させることができるように構成される。有利には、第2のピボット軸X2は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに位置し、掃除機ノズル2は、接続スリーブ7が第1のスリーブ位置を占め、掃除機ノズル2が水平面上にあるときに、第2のピボット軸X2が、本体3、より詳細には上部カバー10の上縁の上方に位置するように構成される。
【0079】
第2のピボット接続部P2は、より詳細には、第2のピボット軸X2を中心として、第1のスリーブ位置から左方向に、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して少なくとも45°、例えば、少なくとも60°の第1の最大ピボット角度で、接続スリーブ7の枢動を可能にするように構成されるとともに、第2のピボット軸X2を中心として、第1のスリーブ位置から右方向に、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して少なくとも45°、例えば、少なくとも60°の第2の最大ピボット角度で、接続スリーブ7の枢動を可能にするように構成される。
【0080】
図に示される実施形態によれば、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが垂直に延び、掃除機ノズル2が水平面上にあるとき、第2のピボット軸X2は水平に延びる。しかしながら、本発明の一変形例によれば、第2のピボット軸X2は、水平に対して傾斜させることができ、例えば、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが垂直に延び、掃除機ノズル2が水平面上にあるときに、10°未満、例えば、5°未満の傾斜角度で前方かつ上方に傾斜させることができる。
【0081】
図示の実施形態によれば、ヒンジ装置13は、接続スリーブ7を本体3に機械的に接続する接続部材14を含む。接続部材14は、第1のピボット接続部P1を介して本体3、特に、上部カバー10にヒンジ結合されており、接続スリーブ7は、第2のピボット接続部P2を介して接続部材14にヒンジ式に取り付けられる。
【0082】
上部カバー10は、特に、上方及び後方に開口し、接続部材14が部分的に受容される受容ハウジング10.1を画定する。掃除機ノズル2のこのような構成により、掃除機ノズル2の全高を制限することが可能になる一方で、第2のピボット軸X2を中心とした接続スリーブ7の大きな振幅の枢動が可能になる。
【0083】
図に示される実施形態によれば、接続部材14は、
-互いに間隔を隔てて対向して配置された一対の第1の締結タブ15.1(図10参照)を含む第1の接続部15であって、第1の締結タブ15.1は、第1のピボット接続部P1を介して、本体3にヒンジ式に取り付けられる、第1の接続部15と、
-互いに間隔を隔てて対向して配置された一対の第2の締結タブ16.1を含む第2の接続部16を備え、接続スリーブ7は、第2のピボット接続部P2を介して、第2の締結タブ16.1にヒンジ式に取り付けられる。
【0084】
有利には、第1の締結タブ15.1と第2の締結タブ16.1は、接続部材14の中心軸に沿って、約90°のオフセット角度だけ角度的にオフセットされる。
【0085】
掃除機ノズル2はまた、空気出口端部42を接続スリーブ7に流体接続する可撓性接続ダクト17(図9及び図13参照)を備える。有利なことに、接続部材14は、可撓性接続ダクト17が延びる内部通路を画定する。したがって、可撓性接続ダクト17は、第1の締結タブ15.1間と第2の締結タブ16.1間に延びる。
【0086】
掃除機ノズル2はさらに、変形可能であり、吸引口6の後部で底部4の後部の下方に位置する後部傾斜防止架台18を備える。後部傾斜防止架台18は、特に、第1のピボット軸X1の後部に少なくとも部分的に配置される(特に、図7参照)。言い換えれば、掃除機ノズルが水平面上にあるとき、後部傾斜防止架台18は、第1のピボット軸X1を含む垂直面の後部に少なくとも部分的に配置される。
【0087】
有利なことに、後部傾斜防止架台18は、横方向のピボット軸X1に対して後方にオフセットされており、全体が第1のピボット軸X1の後方に配置される。
【0088】
図に示される実施形態によれば、後部傾斜防止架台18は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pの両側に配置され、それぞれが、第1のピボット軸X1に対して横方向に延びる第1の列の剛毛19及び第2の列の剛毛21を含む。したがって、第1及び第2の列の剛毛19,21は互いに区別され、互いに離間される。有利なことに、第1及び第2の列の剛毛19,21の各々は、直線状に延びる。
【0089】
図に示される実施形態によれば、第1及び第2の列の剛毛19,21は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して対称に配置され、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して平行に延びる。しかしながら、本発明の一変形例によれば、第1及び第2の列の剛毛19,21の各々は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して横方向に、10°未満、例えば、5°未満の傾斜角度で傾斜し得る。言い換えれば、第1及び第2の列の剛毛19,21は、20°未満の傾斜角度で互いに対して傾斜し得る。
【0090】
有利には、第1及び第2の列の剛毛19,21は、吸引口6の長さよりも小さい離間距離Ds1だけ互いに離間している。離間距離Ds1は、50~150mm、有利には、60~100mm、例えば、約82mmで構成することができる。
【0091】
第1及び第2の列の剛毛21の各々の剛毛は、掃除機ノズル2が被掃除面上を移動されるとき、被掃除面と相互作用するように、特に、被掃除面をこするように構成される。有利には、第1及び第2の列の剛毛19,21の各々の剛毛は、吸引口6の前縁部及び吸引口6の後縁部を含む平面から、2~6mm、例えば、約4mmからなる突出距離Ds2だけ突出する。有利には、平面は、掃除機ノズル2が被掃除面上にあるときに実質的に水平である。
【0092】
掃除機ノズル2は、さらに、本体3、より詳細には、上部カバー10の後部に設けられたピボットブロック装置を含む。しかし、本発明の一変形例によれば、ピボットブロック装置を底部4に設けることもできる。
【0093】
ピボットブロック装置は、ブロック領域24を部分的に区画するブロック部23を含み、特に、接続スリーブ7が第2のスリーブ位置を占めるとき、すなわち、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが実質的に水平に延び、掃除機ノズル2が水平面上にあるときに、第2のピボット軸X2を中心とする接続スリーブ7の枢動をブロックするように構成される。
【0094】
図に示される実施形態によれば、ブロック部23は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pの両側に、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して対称に配置される第1のブロック面25及び第2のブロック面26を含む。有利には、第1及び第2のブロック面25,26は、平面であり、互いに対向して配置され、掃除機ノズル2が水平面上にあるときに垂直に延びる。
【0095】
接続スリーブ7は、より詳細には、接続スリーブ7が第2のスリーブ位置を占めるときに、第1及び第2のブロック面25,26と協働するように構成された架台部27を含み、第2のピボット軸X2を中心とする接続スリーブ7の枢動を阻止する。有利には、第1及び第2のブロック面25,26は、架台部27の幅に実質的に対応する間隔距離De(図4参照)だけ互いに離間される。架台部27の幅に対する間隔距離Deの比は、例えば、1~1.1、例えば、1~1.05で構成することができる。
【0096】
ピボットブロック装置はさらに、ブロック部23の上方に位置し、接続スリーブ7が後方に枢動して第2のスリーブ位置に向かっているときに、接続スリーブ7をブロック領域24に向かって案内するように構成されたガイド部28を含む。
【0097】
ガイド部28は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pの両側に配置され、互いに対向する第1のガイド面29及び第2のガイド面31を含む。有利には、第1及び第2のガイド面29,31は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して対称に配置される。
【0098】
図3により詳しく示すように、第1のガイド面29は、第1のブロック面25の延長線上に延び、第2のガイド面31は、第2のブロック面26の延長線上に延びる。
【0099】
図に示される実施形態によれば、ガイド部28は、一般的なV字形状を有し、第1及び第2のガイド面29,31は、ブロック部23の方向に収束する。有利には、第1及び第2のガイド面29,31は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに向かって延び、底部4の下面5の方向に延びることによって、徐々に互いに近づくように傾斜する。
【0100】
したがって、接続スリーブ7の長手方向中心軸Bが、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pに対して横方向に傾斜し、接続スリーブ7が後方及び第2のスリーブ位置に向かって枢動されるとき、ガイド部28は、接続スリーブ7、より詳細には、架台部27と協働して、接続スリーブ7を第2のピボット線X2を中心として、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pの方向に枢動させるように構成される。
【0101】
図に示される実施形態によれば、上部カバー10は、掃除機ノズル2の長手方向中央平面Pの両側に位置する第1の側壁32及び第2の側壁33を含む。第1の側壁32は、より詳細には、第1のブロック面25と第1のガイド面29を含み、第2の側壁33は、第2のブロック面26と第2のガイド面31を含む。
【0102】
もちろん、本発明は、例示としてのみ与えられた説明および図示の実施形態に決して限定されるものではない。本発明の保護範囲を逸脱することなく、特に様々な要素の構成の観点から、または技術的同等物の代用により、変更が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機ノズル(2)であって、
-被掃除面に向けて構成された下面(5)を備える底部(4)と、前記底部(4)の前記下面(5)に現れる吸引口(6)とを含む本体(3)と、
-掃除機の吸引管(9)を固定するための接続スリーブ(7)であって、前記吸引口(6)に流体連通する、接続スリーブ(7)と、
-前記接続スリーブ(7)を前記本体(3)に機械的かつヒンジ式に接続するヒンジ装置(13)であって、前記掃除機ノズル(2)の主動作方向(D2)に対して横方向に延びる第1のピボット軸(X1)を画定し、前記本体(3)に対して、前記接続スリーブ(7)を前記第1のピボット軸(X1)を中心として前方及び後方に傾斜させることができるように構成された第1のピボット接続部(P1)と、第2のピボット軸(X2)を画定し、前記本体(3)に対して、前記接続スリーブ(7)を前記第2のピボット軸(X2)を中心として左右に傾斜させることができるように構成された第2のピボット接続部(P2)と、を備える、ヒンジ装置(13)と、を備え、
前記掃除機ノズル(2)は、前記本体(3)の後部に設けられたピボットブロック装置を含み、前記ピボットブロック装置は、ブロック領域(24)を部分的に画定するとともに、前記掃除機ノズル(2)が水平面上にある際に、前記接続スリーブ(7)の長手方向中心軸(B)が実質的に水平に延びる所定のスリーブ位置を、少なくとも、前記接続スリーブ(7)が占めるときに、前記第2のピボット軸(X2)を中心とする前記接続スリーブ(7)の枢動をブロックするように構成されるブロック部(23)を含むことを特徴とする掃除機ノズル(2)。
【請求項2】
前記ブロック部(23)及び前記接続スリーブ(7)は、前記所定のスリーブ位置を、前記接続スリーブ(7)が占めるとき、前記接続スリーブ(7)の前記長手方向中心軸(B)が、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)内に位置するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項3】
前記接続スリーブ(7)は、前記所定のスリーブ位置を、前記接続スリーブ(7)が占めるときに、前記ブロック部(23)と協働するように構成された架台部(27)を含み、前記接続スリーブ(7)の前記第2のピボット軸(X2)の回りの枢動を阻止するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項4】
前記ピボットブロック装置は、前記接続スリーブ(7)が後方に枢動して、前記所定のスリーブ位置に向かっているときに、前記接続スリーブ(7)を前記ブロック領域(24)に向かって案内するように構成されたガイド部(28)を含むことを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項5】
前記接続スリーブ(7)の前記長手方向中心軸(B)が、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)に対して横方向に傾斜しており、前記接続スリーブ(7)が、後方及び前記所定のスリーブ位置に向かって枢動されるとき、前記ガイド部(28)は、前記接続スリーブ(7)を前記第2のピボット軸(X2)を中心として、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)に向かって枢動させるように、前記接続スリーブ(7)と協働するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項6】
前記ガイド部(28)が、一般的なV字形状を有することを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項7】
前記ガイド部(28)は、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)の両側に配置される、第1のガイド面(29)及び第2のガイド面(31)を含み、前記第1及び第2のガイド面(29,31)は、前記ブロック部(23)に向かって収束することを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項8】
前記ブロック部(23)が、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)の両側に配置され、前記掃除機ノズル(2)が水平面上にあるときに、実質的に垂直に延びる第1のブロック面(25)及び第2のブロック面(26)を含むことを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項9】
前記ブロック部(23)が、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)の両側に配置され、前記掃除機ノズル(2)が水平面上にあるときに、実質的に垂直に延びる第1のブロック面(25)及び第2のブロック面(26)を含み、
前記第1及び第2のブロック面(25,26)は、前記架台部(27)の幅に実質的に対応する間隔距離(De)だけ互いに離間されることを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項10】
前記ガイド部(28)は、前記掃除機ノズル(2)の前記長手方向中央平面(P)の両側に配置される、第1のガイド面(29)及び第2のガイド面(31)を含み、前記第1及び第2のガイド面(29,31)は、前記ブロック部(23)に向かって収束し、
前記ピボットブロック装置は、前記長手方向中央平面(P)の両側に位置する第1の側壁(32)及び第2の側壁(33)を含み、前記第1の側壁(32)は、前記第1のブロック面(25)及び前記第1のガイド面(29)を含み、前記第2の側壁(33)は、前記第2のブロック面(26)及び前記第2のガイド面(31)を含むことを特徴とする請求項8に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項11】
前記ヒンジ装置(13)が、前記第1のピボット接続部(P1)を介して、前記本体(3)にヒンジ式に取り付けられた接続部材(14)を含み、前記接続スリーブ(7)が、前記第2のピボット接続部(P2)を介して、前記接続部材(14)にヒンジ式に取り付けられることを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項12】
前記本体(3)が、前記底部(4)に固定され、前記底部(4)の少なくとも一部を覆うように構成された上部カバー(10)を含み、前記ピボットブロック装置が、前記上部カバー(10)に設けられることを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項13】
前記本体(3)に設けられた後部傾斜防止架台(18)を含み、前記後部傾斜防止架台(18)は、前記吸引口(6)の後方であって、少なくとも一部が前記第1のピボット軸(X1)の後方に配置されることを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項14】
前記後部傾斜防止架台(18)が、変形可能であることを特徴とする請求項13に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項15】
前記本体(3)が、前記掃除機ノズル(2)が水平面上にあるときに、水平に対して、40°~60°の間からなる傾斜角度で傾斜するように構成された中心軸を有する空気出口端部(42)を含むことを特徴とする請求項に記載の掃除機ノズル(2)。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の前記掃除機ノズル(2)を備える掃除機。
【外国語明細書】