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特開2024-74326無線接続制御装置、無線接続制御システム、無線接続制御方法、及び、無線接続制御プログラム
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  • 特開-無線接続制御装置、無線接続制御システム、無線接続制御方法、及び、無線接続制御プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074326
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】無線接続制御装置、無線接続制御システム、無線接続制御方法、及び、無線接続制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/18 20180101AFI20240524BHJP
   H04W 8/24 20090101ALI20240524BHJP
   H04W 48/04 20090101ALI20240524BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240524BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20240524BHJP
【FI】
H04W76/18
H04W8/24
H04W48/04
H04W84/12
H04W88/08
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185395
(22)【出願日】2022-11-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-31
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】程島 健
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD11
5K067DD44
5K067HH22
5K067HH23
(57)【要約】
【課題】固定された位置に設置された端末装置による不適切なローミングの発生を、より確実に回避する。
【解決手段】無線接続制御装置30は、端末装置40から無線通信の接続要求310を受信する接続要求受信部31と、端末装置40が、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報320を取得する固定局情報取得部32と、端末装置40から受信した無線通信の電波の強度330を測定する測定部33と、固定局情報320が、端末装置40が固定局であることを示し、かつ、電波の強度330が第1の基準340を満たさない場合、接続要求310を却下し、端末装置40が固定局でないことを示し、または、電波の強度330が第1の基準340を満たした場合、接続要求310に応じて、端末装置40との無線通信の接続を開始する通信制御部34と、を備える
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置から無線通信の接続要求を受信する接続要求受信手段と、
前記端末装置が、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報を取得する固定局情報取得手段と、
前記端末装置から受信した無線通信の電波の強度を測定する測定手段と、
前記固定局情報が、前記端末装置が固定局であることを示し、かつ、前記電波の強度が第1の基準を満たさない場合、前記接続要求を却下し、前記端末装置が固定局でないことを示し、または、前記電波の強度が前記第1の基準を満たした場合、前記接続要求に応じて、前記端末装置との無線通信の接続を開始する通信制御手段と、
を備える無線接続制御装置。
【請求項2】
前記測定手段により測定された前記電波の強度を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記固定局情報取得手段は、前記端末装置に関して、前記記憶手段に記憶されたこれまでに1回以上測定された前記電波の強度が第2の基準を満たす場合、前記端末装置が固定局であることを表す前記固定局情報を生成する、
る、
請求項1に記載の無線接続制御装置。
【請求項3】
前記第2の基準は、前記電波の強度に関するこれまでの測定値の変動を示す値が閾値以下であることを表す、
請求項2に記載の無線接続制御装置。
【請求項4】
前記第2の基準は、前記電波の強度に関する今回の測定値と前回の測定値との差分の絶対値が閾値以下であることを表す、
請求項3に記載の無線接続制御装置。
【請求項5】
前記固定局情報は、前記端末装置を識別可能な情報を含み、前記端末装置が固定局あるいは設置場所が固定されない移動局であるのかを表す、
請求項1または請求項2に記載の無線接続制御装置。
【請求項6】
前記測定手段は、前記電波の強度を、所定のタイミングで繰り返し測定し、
前記固定局情報取得手段は、前記測定手段によって繰り返し測定された前記電波の強度に基づいて、前記固定局情報を更新する、
請求項2または請求項3に記載の無線接続制御装置。
【請求項7】
請求項2または請求項3に記載の無線接続制御装置を複数備えるシステムであって、
第1の無線接続制御装置において、
前記固定局情報取得手段によって取得された前記固定局情報を第2の無線接続制御装置へ送信する固定局情報送信手段をさらに備え、
前記第2の無線接続制御装置において、
前記固定局情報取得手段は、前記第1の無線接続制御装置から送信された前記固定局情報を受信し、前記第1の無線接続制御装置から送信された前記固定局情報に基づいて、自装置の前記固定局情報を更新する、
無線接続制御システム。
【請求項8】
前記無線接続制御装置は、無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントであり、
前記固定局情報は、前記端末装置を識別可能な情報として、前記端末装置のMAC(Media Access Control)アドレスを含む、
請求項7に記載の無線接続制御システム。
【請求項9】
情報処理装置によって、
端末装置から無線通信の接続要求を受信し、
前記端末装置が、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報を取得し、
前記端末装置から受信した無線通信の電波の強度を測定し、
前記固定局情報が、前記端末装置が固定局であることを示し、かつ、前記電波の強度が第1の基準を満たさない場合、前記接続要求を却下し、前記端末装置が固定局でないことを示し、または、前記電波の強度が前記第1の基準を満たした場合、前記接続要求に応じて、前記端末装置との無線通信の接続を開始する、
無線接続制御方法。
【請求項10】
端末装置から無線通信の接続要求を受信する接続要求受信処理と、
前記端末装置が、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報を取得する固定局情報取得処理と、
前記端末装置から受信した無線通信の電波の強度を測定する測定処理と、
前記固定局情報が、前記端末装置が固定局であることを示し、かつ、前記電波の強度が第1の基準を満たさない場合、前記接続要求を却下し、前記端末装置が固定局でないことを示し、または、前記電波の強度が前記第1の基準を満たした場合、前記接続要求に応じて、前記端末装置との無線通信の接続を開始する通信制御処理と、
をコンピュータに実行させるための無線接続制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線接続制御装置、無線接続制御システム、無線接続制御方法、及び、無線接続制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線接続制御装置(アクセスポイント)が、端末装置からの無線LAN(Local Area Network)等の無線通信の接続を制御するシステムにおいて、端末装置は、現在接続しているアクセスポイントと通信が行えなくなった場合、当該アクセスポイントあるいは別のアクセスポイントに接続し直す処理であるローミングを行う。端末装置はローミングを行う際に、例えば電波の強度及び通信リトライ状況に基づいて、端末装置側でローミングを行うか否かを判定し、ローミングを行う条件に合致した場合にローミングを行う。
【0003】
ここで、端末装置には、移動局と固定局とが存在する。移動局は、例えばノート型のパーソナルコンピュータあるいはスマートフォンのように、その利用者が持ち運ぶことにより移動して使用される装置のことである。これに対して固定局は、例えばデスクトップ型のパーソナルコンピュータあるいはサーバのように、固定された位置に設置されて使用される装置のことである。
【0004】
固定された位置に設置される端末装置は、システムにおける通信負荷に偏りが生じないように、例えば当該端末装置に最も近いアクセスポイント等、事前に決められた同一のアクセスポイントに常に接続するようにした方が好ましい。そして、固定局として使用される端末装置が上述したようなアクセスポイントへのアクセスを行うように、各端末装置の通信量及びアクセスポイントとの位置関係をふまえた位置に当該端末装置を配置した通信ネットワークが、通信ネットワークの設計者によって構築される場合がある。
【0005】
しかしながら、上述の通りに構築されたシステムにおいても、固定局として使用される端末装置の周辺における電波の送受信の環境が変化すること等によって、当該端末装置による、通信ネットワークの設計者の意図に反した不適切なローミングが発生する場合がある。尚、端末装置の周辺における電波の送受信の環境は、例えば端末装置の周辺において、電磁波を発生する機器が一時的に置かれることなどに起因して変化する。そしてこの場合、例えばあるアクセスポイントに端末装置からのアクセスが偏ることによって、当該アクセスポイントに通信接続する端末装置のスループットや応答時間が低下し、通信品質が低下するおそれがある。したがって、このような問題の発生を回避する技術が期待されている。
【0006】
上述の技術に関連して、特許文献1には、無線LAN端末及びアクセスポイントを有する通信システムが開示されている。このシステムにおける無線LAN端末は、自装置が固定的に設置される固定局であるか否かを示す第1の情報をアクセスポイントに送信する。このシステムにおけるアクセスポイントは、当該第1の情報が固定局であることを示す場合、当該無線LAN端末との通信において設定可能な複数の通信レートのうち、最高通信レート及び最低通信レートを含む通信レートを選択すると共に、選択された通信レートに関する第2の情報を無線LAN端末に送信する。そして、当該無線LAN端末は、当該第2の情報に含まれる通信レートに基づいて通信を試行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2020-096274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した特許文献1が示す技術により、固定された位置に設置された端末装置による不適切なローミングの発生に起因する、端末装置に関する通信品質が低下する問題をある程度は回避することができる。しかしながら、特許文献1が示す技術では、上述した不適切なローミングの発生自体を回避するには十分であるとは言えず、通信ネットワークの状態によっては、通信品質の低下を十分に回避できない場合がある。
【0009】
本発明の主たる目的は、固定された位置に設置された端末装置による不適切なローミングの発生を、より確実に回避することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る無線接続制御装置は、端末装置から無線通信の接続要求を受信する接続要求受信手段と、前記端末装置が、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報を取得する固定局情報取得手段と、前記端末装置から受信した無線通信の電波の強度を測定する測定手段と、前記固定局情報が、前記端末装置が固定局であることを示し、かつ、前記電波の強度が第1の基準を満たさない場合、前記接続要求を却下し、前記端末装置が固定局でないことを示し、または、前記電波の強度が前記第1の基準を満たした場合、前記接続要求に応じて、前記端末装置との無線通信の接続を開始する通信制御手段と、を備える。
【0011】
上記目的を達成する他の見地において、本発明の一態様に係る無線接続制御方法は、情報処理装置によって、端末装置から無線通信の接続要求を受信し、前記端末装置が、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報を取得し、前記端末装置から受信した無線通信の電波の強度を測定し、前記固定局情報が、前記端末装置が固定局であることを示し、かつ、前記電波の強度が第1の基準を満たさない場合、前記接続要求を却下し、前記端末装置が固定局でないことを示し、または、前記電波の強度が前記第1の基準を満たした場合、前記接続要求に応じて、前記端末装置との無線通信の接続を開始する。
【0012】
また、上記目的を達成する更なる見地において、本発明の一態様に係る無線接続制御プログラムは、端末装置から無線通信の接続要求を受信する接続要求受信処理と、前記端末装置が、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報を取得する固定局情報取得処理と、前記端末装置から受信した無線通信の電波の強度を測定する測定処理と、前記固定局情報が、前記端末装置が固定局であることを示し、かつ、前記電波の強度が第1の基準を満たさない場合、前記接続要求を却下し、前記端末装置が固定局でないことを示し、または、前記電波の強度が前記第1の基準を満たした場合、前記接続要求に応じて、前記端末装置との無線通信の接続を開始する通信制御処理と、をコンピュータに実行させる。
【0013】
更に、本発明は、係る無線接続制御プログラム(コンピュータプログラム)が格納された、コンピュータ読み取り可能な、不揮発性の記録媒体によっても実現可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、固定された位置に設置された端末装置による不適切なローミングの発生を、より確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態に係る無線接続制御システム1の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係るアクセスポイント10が固定局情報161を生成あるいは更新する動作を示すフローチャートである。
図3】本発明の第1の実施形態に係るアクセスポイント10が端末装置20との間の無線通信の接続を制御する動作を示すフローチャートである。
図4】本発明の第2の実施形態に係る無線接続制御装置30の構成を示すブロック図である。
図5】本発明の第2の実施形態に係る無線接続制御装置30の動作を示すフローチャートである。
図6】本発明の各実施形態に係る無線接続制御装置を実現可能な情報処理装置900の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線接続制御システム1の構成を示すブロック図である。無線接続制御システム1は、大別して、1以上のアクセスポイント10、1以上の端末装置20を有する。アクセスポイント10は、無線接続制御装置の一例である。尚、本実施形態の以降の説明では、1以上のアクセスポイント10の個々を、図1に示すように、アクセスポイント10-1、アクセスポイント10-2というように区別して記載する場合がある。
【0018】
1以上のアクセスポイント10は、それぞれ所定の位置に設置され、有線LANを介して互いに通信可能に接続されている。尚、1以上のアクセスポイント10は、例えば無線LAN等の有線LANとは異なる通信規格により互いに通信可能に接続されてもよい。
【0019】
端末装置20は、無線LANによっていずれかのアクセスポイント10にアクセスする情報処理装置である。端末装置20は、固定された位置に設置される端末装置(本実施形態では固定局と称する)、あるいは、固定された位置に設置されずに移動する端末装置(本実施形態では移動局と称する)である。固定局としての端末装置20は、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、あるいはサーバ等の情報処理装置である。移動局としての端末装置20は、例えば、ノート型のパーソナルコンピュータ、タブレット端末、あるいはスマートフォン等の情報処理装置である。
【0020】
端末装置20は、例えば周辺における電波の送受信の環境が悪化すること等によって、現在接続しているアクセスポイント10との通信が切断された場合、そのアクセスポイント10あるいは別のアクセスポイント10に接続し直すローミングを行う。
【0021】
本実施形態に係る無線接続制御システム1では、アクセスポイント10及び固定局である端末装置20は、個々のアクセスポイント10に通信接続される端末装置20の数が、ほぼ同等となるような位置に、無線接続制御システム1の設計者等によって配置されている。例えば、個々のアクセスポイント10に関して、所定の距離内(近辺)に設置されている固定局である端末装置20の数は、ほぼ同等である。
【0022】
アクセスポイント10は、接続要求受信部11、固定局情報取得部12、測定部13、通信制御部14、固定局情報送信部15、記憶部16を備える。接続要求受信部11、固定局情報取得部12、測定部13、通信制御部14、固定局情報送信部15、記憶部16は、順に、接続要求受信手段、固定局情報取得手段、測定手段、通信制御手段、固定局情報送信手段、記憶手段の一例である。
【0023】
記憶部16は、例えば、図6を参照して後述するRAM(Random Access Memory)あるいはハードディスク904のような記憶デバイスである。記憶部16は、固定局情報161、電波の強度162、接続可否判定基準163、固定局判定基準164を記憶している。固定局情報161、電波の強度162、接続可否判定基準163、固定局判定基準164については後述する。
【0024】
本実施形態に係る個々のアクセスポイント10は、個々の端末装置20が固定局あるいは移動局であるのかを表す固定局情報161を生成し、生成した固定局情報161を他のアクセスポイント10と共有する。固定局情報161は、端末装置20を識別可能な情報と、その端末装置20が固定局及び移動局のいずれかであることを示す情報とを関連付ける。端末装置20を識別可能な情報としては、例えば、端末装置20のMAC(Media Access Control)アドレス等が使用可能である。
【0025】
まず、本実施形態に係るアクセスポイント10が固定局情報161を生成あるは更新する動作について説明する。
【0026】
測定部13は、自装置(アクセスポイント10)と通信している端末装置20から受信した無線通信の電波の強度162を測定する。測定部13は、測定した電波の強度162を、端末装置20からの通信に含まれる端末装置20を識別可能な情報と関連付けて、記憶部16に格納する。測定部13は、電波の強度162を測定した日時とも関連付けて、電波の強度162を記憶部16に格納してもよい。このように、記憶部16は、これまでに自装置と通信した実績がある端末装置20に関する電波の強度162の履歴を記憶している。
【0027】
固定局情報取得部12は、記憶部16に格納されている、端末装置20に関してこれまでに測定された電波の強度162が固定局判定基準164(第2の基準)を満たすか否かを確認する。
【0028】
固定局判定基準164は、端末装置20が固定局であるのかあるいは移動局であるのかを、電波の強度162から判定するための基準である。端末装置20が固定局である場合、アクセスポイント10と端末装置20との位置関係は固定されているので、測定される電波の強度162に関して、周辺における電波の送受信の環境の変化の影響をある程度受けることはあるものの、その値の変動は小さいと考えられる。これに対して端末装置20が移動局である場合、アクセスポイント10と端末装置20との位置関係は変動するので、測定される電波の強度162に関して、その値の変動は大きいと考えられる。以上のことから、固定局判定基準164は、電波の強度162に関するこれまでの測定値の変動(分散)を示す値が閾値以下である場合に端末装置20が固定局であることを表す。固定局判定基準164は、より具体的には、例えば、電波の強度162に関する今回の測定値と前回の測定値との差分の絶対値が閾値以下である場合に端末装置20が固定局であることを表してもよい。
【0029】
固定局情報取得部12は、端末装置20に関して測定部13によって測定された電波の強度162が固定局判定基準164を満たす場合、その端末装置20を固定局として固定局情報161に登録する。固定局情報取得部12は、端末装置20に関して測定部13によって測定された電波の強度162が固定局判定基準164を満たさない場合、その端末装置20を移動局として固定局情報161に登録する。
【0030】
固定局情報取得部12は、また、アクセスポイント10への通信を初めて行った端末装置20に関しては、電波の強度162に関するこれまでの測定値が記憶部16に格納されていないので、その端末装置20をまずは移動局として固定局情報161に登録してもよい。本実施形態に係るアクセスポイント10は、後述するように、移動局である端末装置20からのローミングによる接続要求には全て応答するが、固定局である端末装置20からのローミングによる接続要求に関しては却下する場合がある。したがって、端末装置20を固定局情報161に登録する際の初期値としては、上述の通り、接続要求を却下する対象にならない移動局とした方が好ましい。
【0031】
測定部13及び固定局情報取得部12は、端末装置20が自装置と通信している(自装置が端末装置20からの無線通信の電波を受信している)間、上述した固定局情報161を生成あるいは更新する動作を、例えば所定の間隔で繰り返し実行する。
【0032】
アクセスポイント10-1における固定局情報送信部15は、固定局情報取得部12によって上述の通りに生成あるいは更新された固定局情報161を、別のアクセスポイント10-2等に有線LANを介して送信する。そしてその場合、アクセスポイント10-2等における固定局情報取得部12は、アクセスポイント10-1から受信した固定局情報161を、有線LANを介して受信する。複数のアクセスポイント10の間における上述した固定局情報161の送受信は、例えば所定のタイミング(所定の間隔ごと等)で行われてもよい。
【0033】
固定局情報取得部12は、他のアクセスポイント10から受信した固定局情報161の内容を、記憶部16に格納されている自装置の固定局情報161に反映する。
【0034】
例えば、他のアクセスポイント10から受信した固定局情報161が、自装置の固定局情報161には登録されていない端末装置20に関する情報を含む場合、固定局情報取得部12は、その端末装置20に関する固定局あるいは移動局であることを表す情報を、自装置の固定局情報161に追加する。
【0035】
また、他のアクセスポイント10から受信した固定局情報161が、自装置の固定局情報161に既に登録されている端末装置20に関する情報を含み、その内容が、自装置の固定局情報161の内容と異なる場合、固定局情報取得部12は、その端末装置20を固定局として固定局情報161に登録するようにしてもよい。例えば、ある端末装置20に関して、アクセスポイント10―1の固定局情報161において移動局として登録され、アクセスポイント10-2の固定局情報161において固定局として登録されていることとする。この場合、アクセスポイント10-2において測定された電波の強度162に関するこれまでの測定値の変動を示す値が閾値以下であり、電波の強度162が安定していることから、その端末装置20は固定局である可能性が高い。つまり、ある端末装置20に関して、少なくともいずれかのアクセスポイント10の固定局情報161において固定局として登録されている場合、その端末装置20が移動局として登録された固定局情報161を有するアクセスポイント10が存在するとしても、その端末装置20は、固定局であると考えられる。
【0036】
次に、本実施形態に係るアクセスポイント10が、端末装置20によるローミングが行われた場合に、端末装置20との間の無線通信の接続を制御する動作について説明する。
【0037】
接続要求受信部11は、ローミングを行う端末装置20から、無線通信の接続要求(プローブ要求)を受信する。
【0038】
通信制御部14は、自装置(アクセスポイント10)の通信仕様と接続要求受信部11が取得した接続要求が示す通信仕様とが整合する(ケイパビリティが整合する)か否かを確認する。通信制御部14は、当該通信仕様が整合しない場合、端末装置20からの無線通信の接続要求に対して応答しないことにより、当該接続要求を却下する。
【0039】
通信制御部14は、当該通信仕様が整合する場合、無線通信の接続要求に含まれる端末装置20を識別可能な情報を、記憶部16に格納されている固定局情報161と照合することによって、端末装置20が固定局であるか、あるいは移動局であるかを確認する。
【0040】
通信制御部14は、固定局情報161によって端末装置20が移動局であることが示される場合、端末装置20からの無線通信の接続要求に対して応答し、端末装置20との無線接続を開始する。
【0041】
通信制御部14は、固定局情報161によって端末装置20が固定局であることが示される場合、端末装置20から受信した無線通信の電波の強度162を測定するように測定部13を制御する。測定部13は、通信制御部14による制御を受けて、端末装置20から受信した無線通信の電波の強度162を測定する。
【0042】
通信制御部14は、測定部13によって測定された端末装置20から受信した無線通信の電波の強度162が、接続可否判定基準163(第1の基準)を満たすか否かを確認する。
【0043】
接続可否判定基準163は、ローミングを行う固定局である端末装置20から受信した無線通信の接続要求に対して、応答するのかあるいは却下するのかを、電波の強度162から判定するための基準である。上述した通り、本実施形態に係る無線接続制御システム1では、アクセスポイント10及び固定局である端末装置20は、個々のアクセスポイント10に通信接続される端末装置20の数が、ほぼ同等となるような位置に、無線接続制御システム1の設計者等によって配置されている。そして、その配置は、電波の送受信の環境が悪化する要因が存在しない場合において、個々の端末装置20に関して、電波の強度162が閾値以上となるようなアクセスポイント10が1つとなることを満たす配置である。この場合、接続可否判定基準163は、測定部13によって測定された電波の強度162が閾値以上である場合に、固定局である端末装置20から受信した無線通信の接続要求に対して、応答することを表す。つまり、測定部13によって測定された電波の強度162が閾値未満であることは、固定局である端末装置20が、無線接続制御システム1の設計者の意図とは異なる不適切なアクセスポイント10に無線通信の接続要求を送信していることを示している。
【0044】
通信制御部14は、測定部13によって測定された固定局である端末装置20から受信した電波の強度162が、接続可否判定基準163を満たす場合、端末装置20からの無線通信の接続要求に対して応答し、端末装置20との無線接続を開始する。通信制御部14は、測定部13によって測定された固定局である端末装置20から受信した電波の強度162が、接続可否判定基準163を満たさない場合、端末装置20からの無線通信の接続要求に対して応答しないことにより、当該接続要求を却下する。
【0045】
次に図2及び図3のフローチャートを参照して、本実施形態に係るアクセスポイント10の動作(処理)について詳細に説明する。
【0046】
図2は、アクセスポイント10が固定局情報161を生成あるいは更新する動作を示すフローチャートである。
【0047】
測定部13は、端末装置20から受信した無線通信の電波の強度162を測定し、端末装置20を識別可能な情報と関連付けて、記憶部16に格納する(ステップS101)。固定局情報取得部12は、記憶部16に格納されている、端末装置20に関してこれまでに測定された電波の強度162が、固定局判定基準164を満たすか否かを確認する(ステップS102)。
【0048】
測定部13によって測定された電波の強度162が、固定局判定基準164を満たす場合(ステップS103でYes)、固定局情報取得部12は、端末装置20を固定局として固定局情報161に登録し、更新した固定局情報161を記憶部16に格納する(ステップS104)。
【0049】
測定部13によって測定された電波の強度162が、固定局判定基準164を満たさない場合(ステップS103でNo)、固定局情報取得部12は、端末装置20を移動局として固定局情報161に登録し、更新した固定局情報161を記憶部16に格納する(ステップS105)。
【0050】
測定部13が、端末装置20からの無線通信の電波の切断を検知しない場合(ステップS106でNo)、処理はステップS101へ戻る。測定部13が、端末装置20からの無線通信の電波の切断を検知した場合(ステップS106でYes)、全体の処理は終了する。
【0051】
図3は、端末装置20がアクセスポイント10に対するローミングを行う際に、アクセスポイント10が端末装置20との間の無線通信の接続を制御する動作を示すフローチャートである。
【0052】
接続要求受信部11は、ローミングを行う端末装置20から無線通信の接続要求を受信する(ステップS201)。通信制御部14は、自装置(アクセスポイント10)の通信仕様と接続要求受信部11が端末装置20から受信した接続要求が示す通信仕様とが整合するか否かを確認する(ステップS202)。
【0053】
当該通信仕様が整合しない場合(ステップS203でNo)、処理はステップS210へ進む。当該通信仕様が整合する場合(ステップS203でYes)、通信制御部14は、記憶部16に格納された固定局情報161に基づいて、端末装置20が固定局か否かを確認する(ステップS204)。
【0054】
端末装置20が固定局でない(即ち移動局である)場合(ステップS205でNo)、処理はステップ209へ進む。端末装置20が固定局である場合(ステップS205でYes)、測定部13は、端末装置20から受信した無線通信の電波の強度162を測定する(ステップS206)。
【0055】
測定部13により測定された電波の強度162が接続可否判定基準163を満たす場合(ステップS208でYes)、通信制御部14は、端末装置20から受信した接続要求に対して応答することによって、端末装置20との無線接続を開始し(ステップS209)、全体の処理は終了する。測定部13により測定された電波の強度162が接続可否判定基準163を満たさない場合(ステップS208でNo)、通信制御部14は、端末装置20から受信した接続要求に対して応答しないことによって、当該接続要求を却下し(ステップS210)、全体の処理は終了する。
【0056】
本実施形態に係るアクセスポイント10は、固定された位置に設置された端末装置による不適切なローミングの発生を、より確実に回避することができる。その理由は、アクセスポイント10は、固定局情報161によって無線通信の接続要求を行った端末装置20が固定局であることを示し、かつ、測定した端末装置20からの電波の強度162が接続可否判定基準163を満たさない場合、当該接続要求を却下するからである。
【0057】
以下に、本実施形態に係るアクセスポイント10によって実現される効果について、詳細に説明する。
【0058】
固定局として使用される端末装置は、システムにおける通信負荷に偏りが生じないように、例えば当該端末装置に最も近いアクセスポイント等、事前に決められた同一のアクセスポイントに常に接続するようにした方が好ましい。そして、固定局として使用される端末装置が上述したようなアクセスポイントへのアクセスを行うように、各端末装置の通信量及びアクセスポイントとの位置関係をふまえた位置に当該端末装置を配置した通信ネットワークが、通信ネットワークの設計者によって構築される場合がある。
【0059】
しかしながら、上述の通りに構築されたシステムにおいても、固定局として使用される端末装置の周辺における電波の送受信の環境が変化すること等によって、当該端末装置による、通信ネットワークの設計者の意図に反した不適切なローミングが発生する場合がある。この場合、例えばあるアクセスポイントに端末装置からのアクセスが偏ることによって、当該アクセスポイントに通信接続する端末装置のスループットや応答時間が低下し、通信品質が低下するおそれがある。
【0060】
このような問題に対して、本実施形態に係るアクセスポイント10は、端末装置20から無線通信の接続要求を受信する。アクセスポイント10は、端末装置20に関して、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報161を取得する。アクセスポイント10は、端末装置20から受信した無線通信の電波の強度162を測定する。アクセスポイント10は、固定局情報161が、端末装置20が固定局であることを示し、かつ、電波の強度162が接続可否判定基準163を満たさない場合、当該接続要求を却下する。そして、アクセスポイント10は、端末装置20が固定局でない(即ち移動局である)ことを示し、または、電波の強度162が接続可否判定基準163を満たした場合、当該接続要求に応じて、端末装置20との無線通信の接続を開始する。即ち、固定局である端末装置20が無線接続制御システム1の設計者等によって通信接続する様に設定されたアクセスポイント10とは異なるアクセスポイント10に対してローミングを行なおうとした場合、アクセスポイント10は、当該ローミングにおける接続要求に応答しないことにより、当該接続要求を却下する。これにより、アクセスポイント10は、固定された位置に設置された端末装置による不適切なローミングの発生を、より確実に回避することができる。
【0061】
また、本実施形態に係るアクセスポイント10は、測定した電波の強度162を記憶部16に記憶する。アクセスポイント10は、端末装置20に関して、記憶部16に記憶されたこれまでに1回以上測定された電波の強度162が固定局判定基準164を満たす場合、端末装置20が固定局であることを表す固定局情報161を生成する。そして、固定局判定基準164は、電波の強度162に関するこれまでの測定値の変動を示す値が閾値以下であることを表し、より具体的には、例えば、電波の強度162に関する今回の測定値と前回の測定値との差分の絶対値が閾値以下であることを表す。これにより、アクセスポイント10は、固定局情報161を効率的に取得することができる。
【0062】
また、本実施形態に係るアクセスポイント10は、電波の強度162を、所定のタイミングで繰り返し測定し、繰り返し測定された電波の強度162に基づいて、固定局情報161を更新する。これにより、アクセスポイント10は、固定局情報161をより高い精度で取得することができる。
【0063】
また、本実施形態に係る無線接続制御システム1は、アクセスポイント10を複数備える。 第1のアクセスポイント10-1は、取得した固定局情報161を第2のアクセスポイント10-2へ送信する。第2のアクセスポイント10-2は、第1のアクセスポイント10-1から送信された固定局情報161を受信し、アクセスポイント10-1から送信された固定局情報161に基づいて、自装置の固定局情報161を更新する。これにより、複数のアクセスポイント10の個々は、他のアクセスポイント10から入手した固定局情報161を用いて自装置の固定局情報161を更新するので、固定局情報161を、効率的かつ高い精度で取得することができる。
【0064】
尚、アクセスポイント10は、自装置において、測定部13により測定された電波の強度162に基づいて固定局情報161を生成しない、より簡易な構成を備えてもよい。この場合、固定局情報取得部12は、例えば、無線接続制御システム1の設計者等によって作成された固定局情報161を、図1に図示しない外部の装置から取得するようにしてもよい。
【0065】
<第2の実施形態>
図4は、本発明の第2の実施形態に係る無線接続制御装置30の構成を示すブロック図である。
【0066】
本実施形態に係る無線接続制御装置30は、接続要求受信部31、固定局情報取得部32、測定部33、通信制御部34を備えている。接続要求受信部31、固定局情報取得部32、測定部33、通信制御部34は、順に、接続要求受信手段、固定局情報取得手段、測定手段、通信制御手段の一例である。
【0067】
接続要求受信部31は、端末装置40から無線通信の接続要求310を受信する。端末装置40は、例えば、第1の実施形態に係る端末装置20と同様な装置である。接続要求受信部31は、例えば、第1の実施形態に係る接続要求受信部11と同様に動作する。
【0068】
固定局情報取得部32は、端末装置40に関して、設置場所が固定された固定局であるか否かを表す固定局情報320を取得する。固定局情報320は、例えば、第1の実施形態に係る固定局情報161と同様な情報である。固定局情報取得部32は、例えば、第1の実施形態に係る固定局情報取得部12と同様に動作する。
【0069】
測定部33は、端末装置40から受信した無線通信の電波の強度330を測定する。電波の強度330は、例えば、第1の実施形態に係る電波の強度162と同様な情報である。測定部33は、例えば、第1の実施形態に係る測定部13と同様に動作する。
【0070】
通信制御部34は、固定局情報320が、端末装置40が固定局であることを示し、かつ、電波の強度330が第1の基準340を満たさない場合、接続要求310を却下し、端末装置40が固定局でないことを示し、または、電波の強度330が第1の基準340を満たした場合、接続要求310に応じて、端末装置40との無線通信の接続を開始する。第1の基準340は、例えば、第1の実施形態に係る接続可否判定基準163と同様な基準である。通信制御部34は、例えば、第1の実施形態に係る通信制御部14と同様に動作する。
【0071】
次に図5のフローチャートを参照して、本実施形態に係る無線接続制御装置30の動作(処理)について詳細に説明する。
【0072】
接続要求受信部31は、端末装置40から無線通信の接続要求310を受信する(ステップS301)。固定局情報取得部32は、端末装置40に関する固定局情報320を取得する(ステップS302)。測定部33は、端末装置40から受信した無線通信の電波の強度330を測定する(ステップS303)。通信制御部34は、固定局情報320が、端末装置40が固定局であることを示し、かつ、電波の強度330が第1の基準340を満たさないか、確認する(ステップS304)。
【0073】
ステップS304に示す条件(即ち、接続要求310が、電波の強度330が第1の基準340を満たさない固定局からの要求であること)が満たされる場合(ステップS305でYes)、通信制御部34は、端末装置40からの接続要求310を却下し(ステップS306)、全体の処理は終了する。ステップS304に示す条件が満たされる場合(ステップS305でNo)、通信制御部34は、端末装置40との無線接続を開始し(ステップS307)、全体の処理は終了する。
【0074】
本実施形態に係る無線接続制御装置30は、固定された位置に設置された端末装置による不適切なローミングの発生を、より確実に回避することができる。その理由は、無線接続制御装置30は、固定局情報320によって無線通信の接続要求310を行った端末装置40が固定局であることを示し、かつ、測定した端末装置40からの電波の強度330が第1の基準340を満たさない場合、接続要求310を却下するからである。
【0075】
<ハードウェア構成例>
上述した各実施形態において図1、及び、図4に示したアクセスポイントあるいは無線接続制御装置における各部は、専用のHW(HardWare)(電子回路)によって実現することができる。また、図1、及び、図4において、少なくとも、下記構成は、プロセッサによって実行される命令を含むソフトウェアプログラムの機能(処理)単位(ソフトウェアモジュール)と捉えることができる。
・接続要求受信部11及び31、
・固定局情報取得部12及び32、
・測定部13及び33、
・通信制御部14及び34、
・固定局情報送信部15、
・記憶部16における記憶制御機能。
【0076】
但し、これらの図面に示した各部の区分けは、説明の便宜上の構成であり、実装に際しては、様々な構成が想定され得る。この場合のハードウェア環境の一例を、図6を参照して説明する。
【0077】
図6は、本発明の各実施形態に係るアクセスポイントあるいは無線接続制御装置を実行可能な情報処理装置900(コンピュータ)の構成を例示的に説明する図である。即ち、図6は、図1、及び、図4に示したアクセスポイントあるいは無線接続制御装置を実現可能なコンピュータ(情報処理装置)の構成であって、上述した実施形態における各機能を実現可能なハードウェア環境を表す。
【0078】
図6に示した情報処理装置900は、構成要素として下記を備えている。
・CPU(Central_Processing_Unit)901、
・ROM(Read_Only_Memory)902、
・RAM(Random_Access_Memory)903、
・ハードディスク(記憶装置)904、
・通信インタフェース905、
・バス906(通信線)、
・CD-ROM(Compact_Disc_Read_Only_Memory)等の記録媒体907に格納されたデータを読み書き可能なリーダライタ908、
・モニターやスピーカ、キーボード等の入出力インタフェース909。
【0079】
即ち、上記構成要素を備える情報処理装置900は、これらの構成がバス906を介して接続された一般的なコンピュータである。情報処理装置900は、CPU901を複数備える場合もあれば、マルチコアにより構成されたCPU901を備える場合もある。情報処理装置900は、また、上述した構成の一部を備えない場合もある。
【0080】
そして、上述した実施形態を例に説明した本発明は、図6に示した情報処理装置900に対して、次の機能を実現可能なコンピュータプログラムを供給する。その機能とは、その実施形態の説明において参照したブロック構成図(図1及び図4)における上述した構成、或いはフローチャート(図2図3、及び図5)の機能である。本発明は、その後、そのコンピュータプログラムを、当該ハードウェアのCPU901に読み出して解釈し実行することによって達成される。また、当該装置内に供給されたコンピュータプログラムは、読み書き可能な揮発性のメモリ(RAM903)、または、ROM902やハードディスク904等の不揮発性の記憶デバイスに格納すれば良い。
【0081】
また、前記の場合において、当該ハードウェア内へのコンピュータプログラムの供給方法は、現在では一般的な手順を採用することができる。その手順としては、例えば、CD-ROM等の各種記録媒体907を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等がある。そして、このような場合において、本発明は、係るコンピュータプログラムを構成するコード或いは、そのコードが格納された記録媒体907によって構成されると捉えることができる。
【0082】
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【符号の説明】
【0083】
1 無線接続制御システム
10 アクセスポイント
11 接続要求受信部
12 固定局情報取得部
13 測定部
14 通信制御部
15 固定局情報送信部
16 記憶部
161 固定局情報
162 電波の強度
163 接続可否判定基準
164 固定局判定基準
20 端末装置
30 無線接続制御装置
31 接続要求受信部
310 接続要求
32 固定局情報取得部
320 固定局情報
33 測定部
330 電波の強度
34 通信制御部
340 第1の基準
40 端末装置
900 情報処理装置
901 CPU
902 ROM
903 RAM
904 ハードディスク(記憶装置)
905 通信インタフェース
906 バス
907 記録媒体
908 リーダライタ
909 入出力インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6