(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074343
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】映像配信システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/8549 20110101AFI20240524BHJP
H04N 21/24 20110101ALI20240524BHJP
【FI】
H04N21/8549
H04N21/24
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185426
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】酒井 昭
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA22
5C164FA29
5C164MC03P
5C164SB41P
5C164UB83S
5C164YA11
(57)【要約】
【課題】ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させること。
【解決手段】映像配信システムは、ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいてライブ映像を生成して、ネットワークに接続される複数の端末へライブ映像をストリーミングで配信する。また、映像配信システムは、ライブ映像の配信中に、複数の端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得し、ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報とライブ映像の配信中に取得された複数の入力情報に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成し、ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、ライブ映像の配信開始から所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を重み情報に基づいて生成し、生成されたダイジェスト映像を複数の端末へストリーミングで配信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムであって、
前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するライブ映像生成部と、
複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信する配信部と、
前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得する取得部と、
前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成する重み情報生成部と、
前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を前記重み情報に基づいて生成するダイジェスト生成部と、
を備え、
前記配信部は、
前記所定のタイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信する、
映像配信システム。
【請求項2】
前記ダイジェスト生成部は、
前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の前記ライブ映像のうち前記ダイジェスト映像として再生する一又は複数の期間と再生順とを前記重み情報に基づいて決定し、前記ダイジェスト映像として再生する期間と再生順とを示すダイジェストリストを生成し、
前記配信部は、
前記ダイジェスト生成部により生成されたダイジェストリストに従って前記ライブ映像を再生した前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する、
請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項3】
前記取得部は、
前記ライブ映像の配信中に複数の前記端末からユーザ操作により入力された投票またはコメントを前記入力情報として取得し、
前記重み情報生成部は、
前記取得部により取得された投票数またはコメント数に基づく重み付けと前記時間情報とを関連付けて前記重み情報を生成する、
請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項4】
前記配信部は、
前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末に対して共通の前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する、
請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項5】
前記ダイジェスト生成部は、
複数の前記端末に対して共通の前記ダイジェストリストを生成する、
請求項2に記載の映像配信システム。
【請求項6】
前記ゲーム装置におけるゲームプレイについて、実況、解説又は映像音響に関する操作を行うための映像音響操作部をさらに備え、
前記ダイジェスト生成部は、
実況者、解説者、またはオペレータの操作に応じて前記映像音響操作部から前記ダイジェスト映像の配信を指示する信号を取得したタイミングで、前記ダイジェスト映像を生成し、
前記配信部は、
前記タイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する、
請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項7】
前記ダイジェスト生成部は、
前記ゲームの進行状況に応じて前記ゲーム装置から取得する信号を取得したタイミングで、前記ダイジェスト映像を生成し、
前記配信部は、
前記タイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する、
請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項8】
前記配信部は、
前記ゲームのプレイが前記ライブ映像の配信中に複数回行われる場合、前記ゲームのプレイ期間とプレイ期間との間の期間に、前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する、
請求項6または請求項7に記載の映像配信システム。
【請求項9】
前記端末は、
前記配信部から配信された前記ライブ映像を表示部の画面領域に表示するとともに、前記配信部から前記ダイジェスト映像が配信された場合、前記ライブ映像が表示されている画面領域より小さい画面領域または前記ライブ映像が表示されている画面領域に相当する領域に、前記ダイジェスト映像を表示する、
請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項10】
前記取得部が前記ライブ映像の配信中に複数の前記端末からユーザ操作により入力されたコメントを前記入力情報として取得した場合、
前記ダイジェスト生成部は、
前記ダイジェスト映像を生成する際に、前記取得部により取得されたコメントが前記端末で入力された時間に対応して前記ダイジェスト映像に表示されるように生成する、
請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項11】
ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムにおける制御方法であって、
ライブ映像生成部が、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するステップと、
配信部が、複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信するステップと、
取得部が、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得するステップと、
重み情報生成部が、前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成するステップと、
ダイジェスト生成部が、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を前記重み情報に基づいて生成するステップと、
前記配信部が、前記所定のタイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信するステップと、
を含む制御方法。
【請求項12】
ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムにおけるコンピュータに、
前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するステップと、
複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信するステップと、
前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得するステップと、
前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成するステップと、
前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を前記重み情報に基づいて生成するステップと、
前記所定のタイミングに応じて生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムであって、
前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成して複数の前記端末へストリーミングで配信し、
前記ライブ映像の配信中に複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得し、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングで、複数の前記入力情報に基づく重み付けに基づいて前記ライブ映像のダイジェスト映像を生成して複数の前記端末へストリーミングで配信する、
映像配信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像配信システム、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、スポーツの試合などのライブ映像をストリーミング配信(ライブ配信)する映像配信システムにおいて、ストリーミングの開始時点からストリーミング配信の継続中の現時点までの映像を複数のチャプターに分割し、複数のチャプターごとに代表フレームを抽出し、代表フレームを含むダイジェスト映像を作成することで、代表フレームを選択するメニュー画面の中からユーザが選択したダイジェスト映像を配信する技術が開示されている。
【0003】
近年、スポーツの試合などのライブ配信の他に、eスポーツの大会やユーザ端末でのゲームプレイのライブ配信も行われている。また、それらのライブ配信を視聴しながら多数の視聴者達の間で熱狂(盛り上がり)を共有すべく、チャットなどを使用して活発にコメントが交わされたり「いいね!」を投じたりする状況が見受けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、スポーツの試合などをプレイするゲームのライブ配信中に、先の試合と次の試合の合間に、選手達の入れ替え(チームの入れ替え)や撮影用セットの切り替えなどを行うための幕間時間が発生することがある。その場合、実況解説を交えたダイジェスト映像やリプレイ映像を配信することがあるが、配信側(運営側)によって生成された穴埋め的な内容であることが多く、視聴者達にとっては、試合中に比べると盛り上がりに欠けることがあった。
【0006】
また、撮影中の何らかのトラブル(機材の不調など)でも幕間時間が発生することがある。その場合、代わりに配信するダイジェスト映像やリプレイ映像等を予め用意いていないことにより、フタ絵(蓋絵)などを表示することで凌ぐこともある。そのような状況では、多数の視聴者達の間で共有していた熱狂(盛り上がり)が覚めてしまい、ライブ配信自体の視聴を途中で止めてしまう(離脱する)ユーザが見受けられた。そこで、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることが望まれている。
【0007】
本発明のいくつかの態様は、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる映像配信システム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【0008】
また、本発明の他の態様は、後述する実施形態に記載した作用効果を奏することを可能にする映像配信システム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムであって、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するライブ映像生成部と、複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信する配信部と、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得する取得部と、前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成する重み情報生成部と、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を前記重み情報に基づいて生成するダイジェスト生成部と、を備え、前記配信部は、前記所定のタイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信する、映像配信システムである。
【0010】
また、本発明の一態様は、ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムにおける制御方法であって、ライブ映像生成部が、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するステップと、配信部が、複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信するステップと、取得部が、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得するステップと、重み情報生成部が、前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成するステップと、ダイジェスト生成部が、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を前記重み情報に基づいて生成するステップと、前記配信部が、前記所定のタイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信するステップと、を含む制御方法である。
【0011】
また、本発明の一態様は、ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムにおけるコンピュータに、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するステップと、複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信するステップと、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得するステップと、前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成するステップと、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を前記重み情報に基づいて生成するステップと、前記所定のタイミングに応じて生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0012】
また、本発明の一態様は、ゲーム装置におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムであって、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成して複数の前記端末へストリーミングで配信し、前記ライブ映像の配信中に複数の前記端末からユーザ操作に基づく入力情報を取得し、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミングで、複数の前記入力情報に基づく重み付けに基づいて前記ライブ映像のダイジェスト映像を生成して複数の前記端末へストリーミングで配信する、映像配信システムである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態に係る映像配信システムの構成の一例を示す概略ブロック図。
【
図2】実施形態に係る視聴端末のライブ映像の表示画面の一例を示す図。
【
図3】実施形態に係る視聴端末のダイジェスト映像の表示画面の一例を示す図。
【
図4】実施形態に係るコンピュータの概略構成の一例を示すブロック図。
【
図5】実施形態に係る動画生成サーバの機能構成の一例を示すブロック図。
【
図6】実施形態に係る動画配信サーバの機能構成の一例を示すブロック図。
【
図8】実施形態に係るダイジェストリストの生成例を示す図。
【
図9】実施形態に係る映像配信処理の一例を示すフローチャート。
【
図10】実施形態に係るダイジェストリストの生成の変形例(第1例)を示す図。
【
図11】実施形態に係るダイジェストリストの生成の変形例(第2例)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔システム構成及び概要〕
まず、本実施形態に係る映像配信システムの構成と概要を説明する。
図1は、本実施形態に係る映像配信システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。映像配信システム1は、eスポーツ(electronic sports)の大会のライブ配信(ストリーミング配信)や、ユーザがゲーム機などでプレイするゲームプレイのライブ配信などを行うシステムである。例えば、映像配信システム1は、ゲーム機10と、映像音響操作装置20と、動画生成サーバ30と、動画配信サーバ40と、複数の視聴端末50(50A、50B、50C、・・・)を含んで構成されている。
【0015】
ゲーム機10と動画生成サーバ30、および映像音響操作装置20と動画生成サーバ30のそれぞれは、HDMI(登録商標)ケーブル、放送用ケーブルなどによって接続されている。動画生成サーバ30と、動画配信サーバ40と、複数の視聴端末50とは、ネットワークNWに通信接続される。
【0016】
ネットワークNWは、例えば、インターネットや、携帯電話網、VPN(Virtual Private Network)網、専用通信回線網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、PSTN(Public Switched Telephone Network;公衆交換電話網)などのいずれか、またはこれらの組み合わせによって構成される通信ネットワークである。
【0017】
ゲーム機10は、ライブ配信されるゲームをプレイするためのゲーム装置であり、ゲーム専用機であってもよいし、パーソナルコンピュータなどであってもよい。ゲーム機10には、プレイヤAが操作するコントローラ11Aと、プレイヤBが操作するコントローラ11Bとが接続されている。例えば、ゲーム機10は、対戦型の野球ゲームをプレイすることが可能である。プレイヤAがチームAを選択し、プレイヤBがチームBを選択することにより、各プレイヤの操作に基づいてチームAとチームBとが対戦する野球ゲームをプレイすることができる。
【0018】
なお、ここでは、ゲーム機10を用いてプレイするゲームとして対戦型の野球ゲームを例に説明するが、これに限られるものではなく、任意の種類のゲームを適用することができる。また、ゲームをプレイするプレイヤの人数も2人に限られるものではなく、1人または3人以上であってもよい。ゲーム機10に接続されるコントローラの数も2つに限られものではなく、プレイヤの人数によって変更される。
【0019】
映像音響操作装置20は、ゲーム機10を用いてプレイされるゲームプレイの実況、解説又は映像音響に関する操作を行うためのコンピュータ装置である。例えば、映像音響操作装置20には、マイク21、カメラ22、及び操作パネル23が接続されている。マイク21は、実況者または解説者などの音声やゲーム会場の音声などが入力されるマイクロフォンである。カメラ22は、実況者または解説者やゲーム会場の様子などを撮像するための撮像装置である。操作パネル23は、オペレータなどがライブ配信する映像や音響に関する操作を行う操作部である。操作パネル23は、機械的な操作子を備えた構成であっても良いし、表示画面などに対して操作するタッチパネルを備えた構成であってもよい。
【0020】
なお、映像音響操作装置20は、マイク21、カメラ22、及び操作パネル23などと接続されてもよいし、マイク21、カメラ22、及び操作パネル23などを内蔵した構成としてもよい。また、実況者または解説者のいずれか一方または両方がオペレータを兼ねてもよい。また、実況者または解説者のいずれか一方のみとしてもよいし、一人が実況者及び解説者を兼ねてもよい。また、オペレータは、ディレクターなどであってもよい。
【0021】
ゲーム機10は、ゲーム機10でプレイされるゲームのプレイ映像及び音声を動画生成サーバ30へ出力する。映像音響操作装置20は、実況者または解説者の映像及び音声を動画生成サーバ30へ出力する。
【0022】
動画生成サーバ30は、ゲーム機10から出力されたゲームのプレイ映像及び音声を取得する。また、動画生成サーバ30は、映像音響操作装置20から出力された実況者または解説者の映像及び音声を取得する。そして、動画生成サーバ30は、プレイ映像及び音声と実況者または解説者の映像及び音声とに基づいて、両者を合成したゲームのライブ映像を生成し、生成したライブ映像を動画配信サーバ40へネットワークNWを介して送信する。以下、「動画生成サーバ30が動画配信サーバ40へネットワークNWを介して送信する」ことを、単に「動画生成サーバ30が動画配信サーバ40へ送信する」という。
【0023】
動画配信サーバ40は、動画生成サーバ30から送信されたライブ映像を受信して記憶するとともに、受信したライブ映像を複数の視聴端末50へネットワークNWを介してストリーミングで配信(ライブ配信)する。以下、「動画配信サーバ40が視聴端末50へネットワークNWを介して配信する」ことを、単に「動画配信サーバ40が視聴端末50へ配信する」という。
【0024】
また、動画配信サーバ40は、ライブ配信中に複数の視聴端末50から視聴者の操作に基づく入力情報を取得する。入力情報とは、「いいね」などの投票や「コメント」などである。動画配信サーバ40は、ライブ映像の開始(配信開始)からの時間に対応する時間情報(以下、「再生時間」と称する)と、ライブ配信中に複数の視聴端末50から取得した複数の入力情報(「いいね」などの投票や「コメント」など)に基づく重み付けとを関連付けた重み情報を生成する。なお、「いいね」は、視聴者の肯定的な感情を示す表現の一例であり、盛り上がりの指標となるものであれば他の表現であってもよい。
【0025】
再生時間は、ライブ配信の開始時間を「0」とした開始時間からの経過時間として表してもよいし、ライブ配信の開始時間及び開始時間以降を標準時(例えば、日本標準時)で表してもよい。
【0026】
また、重み情報は、例えば入力情報(「いいね」などの投票や「コメント」など)に基づいて重み付けがされた評価点を示す評価点情報として表される。視聴者からの「いいね」などの投票や「コメント」が多くて盛り上がっているときには高い評価点とし、「いいね」などの投票や「コメント」が少なく盛り上がっていないときには低い評価点とすることで、ライブ配信の中で盛り上がっているときの映像を特定することができる。
【0027】
動画配信サーバ40は、生成した評価点情報(重み情報の一例)に基づいて、ライブ配信の開始から所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像を生成して複数の視聴端末50へストリーミングで配信する(ダイジェスト配信)。動画配信サーバ40は、ダイジェスト映像を生成する際に評価点情報を用いることで、ライブ配信の中で視聴者が盛り上がっているときの映像が優先的に含まれるダイジェスト映像を生成することができる。
【0028】
動画配信サーバ40から複数の視聴端末50へダイジェスト映像が配信されるタイミングは、例えば幕間時間である。幕間時間とは、ライブ配信されるゲームの試合と試合の間の時間であり、プレイヤ(例えば、eスポーツの試合に参加している選手など)の入れ替えや、撮影用セットの切り替えなどが行われる。また、何らかのトラブルの発生によってゲームプレイが中断した場合も、幕間時間としてダイジェスト映像が配信されてもよい。このような幕間時間に配信されるダイジェスト映像のことを、以下では「幕間ダイジェスト映像」と称する。
【0029】
例えば、動画配信サーバ40は、幕間時間になると、ライブ配信の開始から幕間までの期間の少なくとも一部の幕間ダイジェスト映像を生成して複数の視聴端末50へストリーミングで配信する。なお、幕間時間になったことは、ライブ映像を提供する側から通知される。
【0030】
例えば、映像音響操作装置20において、オペレータ(或いは、実況者、解説者など)により操作パネル23に設けられた「幕間時間ボタン」(不図示)に対して操作がされると、映像音響操作装置20から幕間信号が出力される。この幕間信号は、幕間ダイジェスト映像の配信を指示する信号である。映像音響操作装置20から出力された幕間信号は、動画配信サーバ40へ送信される。なお、幕間信号は、動画生成サーバ30を介して動画配信サーバ40へ送信されても良い。動画配信サーバ40は、映像音響操作装置20からの幕間信号に応じて幕間ダイジェスト映像を生成し、ストリーミングで配信する。
【0031】
視聴端末50は、動画配信サーバ40から配信されたライブ映像を表示する。また、視聴端末50は、幕間時間に動画配信サーバ40から配信された幕間ダイジェスト映像を表示する。ここで
図2及び
図3参照して、視聴端末50におけるライブ映像の表示画面と幕間ダイジェスト映像の表示画面の例を説明する。
【0032】
図2は、本実施形態に係る視聴端末50のライブ映像の表示画面の一例を示す図である。
図2の(A)に示す表示画面G10の全体の画面領域G11には、動画配信サーバ40から配信されたライブ映像が表示されている。また、画面領域G11には、投票ボタンB11とコメントボタンB12とが表示されている。投票ボタンB11は、視聴者がライブ映像に対して「いいね」を投票するための操作子として表示されている。視聴者が投票ボタンB11に対してタッチ操作を1回することにより、1つ分の「いいね」を投票することができる。
【0033】
コメントボタンB12は、視聴者がライブ映像に対してコメントを入力するための操作子として表示されている。視聴者がコメントボタンB12に対してタッチ操作をすると、コメント入力用のダイアログボックスが表示され、テキストまたはアイコンなどでコメントを入力することができる。
【0034】
例えば、視聴端末50は、動画配信サーバ40から配信されたライブ映像を表示している最中(即ち、ライブ配信中)に、視聴者の操作に基づいて「いいね」の投票や「コメント」などの入力情報を取得すると、取得した入力情報を動画配信サーバ40へ送信する。
【0035】
動画配信サーバ40は、視聴端末50から取得した入力情報に基づいて、ライブ映像に「いいね」の数(投票数)やコメントを付加して配信する。
図2の(B)に示す表示画面G10の例では、画面領域G11には、視聴者によって入力されたコメントがライブ映像に重ねて表示されている(例えば、符号C1が示すコメントの表示)。視聴端末50は、視聴者の操作によってコメントの表示と非表示との切り替えが可能である。
【0036】
また、動画配信サーバ40は、ライブ映像の再生時間と入力情報に基づいて重み付けした評価点とを関連付けた評価点情報を生成する。そして、動画配信サーバ40は、幕間信号を受信すると、評価点情報に基づいて幕間ダイジェスト映像を生成して複数の視聴端末50へストリーミングで配信する。
【0037】
図3は、本実施形態に係る視聴端末50の幕間ダイジェスト映像の表示画面の一例を示す図である。
図3の(A)に示す表示画面G10の全体の画面領域G11には、動画配信サーバ40から配信された幕間ダイジェスト映像が表示されている。この例では、幕間ダイジェスト映像の再生中もライブ配信が継続されているため、ライブ映像の表示画面のレイアウトと幕間ダイジェスト映像の表示画面のレイアウトとを共通のレイアウトとしている。また、画面領域G11には、幕間ダイジェスト映像の再生中であることがわかるように、符号D1が示すテキスト表示にて「ダイジェスト再生中」と明示されている。
【0038】
また、動画配信サーバ40は、視聴端末50から取得した入力情報に基づいて、ライブ映像の再生時間とコメントの内容を関連付けて記憶しておくことで、幕間ダイジェスト映像にコメントを付加して配信してもよい。
図3の(B)に示す表示画面G10の例では、画面領域G11には、幕間ダイジェスト映像に重ねてコメントが表示されている(例えば、符号C1が示すコメントの表示)。
【0039】
なお、
図2及び
図3に示すライブ映像及び幕間ダイジェスト映像の表示画面の例は一例であって、各映像が表示される画面領域の大きさや位置などは、これらの例に限られるものではない。例えば、幕間ダイジェスト映像は、上述したようにライブ映像が表示されている画面領域G11に相当する領域に表示されてもよいし、画面領域G11より小さい画面領域に表示されてもよい。一例として、画面領域G11には幕間中のライブ映像(例えばプレイ開始前のゲーム画面や会場の様子など)が表示され、画面領域G11より小さい画面領域に幕間ダイジェスト映像が表示されても良い。また、幕間ダイジェスト映像が画面領域G11に相当する領域に表示されている場合、画面領域G11より小さい画面領域に幕間中のライブ映像(例えばプレイ開始前のゲーム画面や会場の様子など)が表示されても良い。
【0040】
また、動画配信サーバ40は、ライブ映像と関連付けられて動画生成サーバ30から送信された評価点情報を記憶し、ダイジェスト映像を生成する際に評価点情報を用いることで、ライブ配信の中で盛り上がっているときの映像が優先的に含まれるダイジェスト映像を生成することができる。
【0041】
以下、本実施形態に係る映像配信システム1の各部の構成について詳しく説明する。
〔ハードウェア構成〕
まず、本実施形態に係る映像配信システム1の各部のハードウェア構成について説明する。
図4は、本実施形態に係るコンピュータの概略構成の一例を示すブロック図である。
例えば、
図1に示すゲーム機10、映像音響操作装置20、動画生成サーバ30、動画配信サーバ40、および視聴端末50のそれぞれは、図示するコンピュータ100が備える各構成の一部又は全部を備えている。
【0042】
コンピュータ100は、ハードウェア構成として、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Resad Only Memory)103と、記憶装置104と、通信部105と、入力部106と、出力部107とを備えている。
【0043】
CPU101は、ROM103または記憶装置104に記憶されているプログラムを実行することにより各種の処理を実行するプロセッサである。
【0044】
RAM102は、CPU101が実行するプログラムの読み込み領域として、又は、当該プログラムによる処理に使用するデータを書き込む作業領域として利用される。
【0045】
ROM103は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュROMなどの電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される。例えば、ROM103には、システムプログラム、各種処理を実行するプログラムなどの少なくとも一部が記憶されている。
【0046】
記憶装置104は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、などを含んで構成される。例えば、記憶装置104には、システムプログラム、各種処理を実行するプログラムなどの少なくとも一部が記憶されてもよい。また、記憶装置104には、各種処理において必要なデータや取得するデータなどが記憶される。
【0047】
通信部105は、無線LAN(Local Area Network)または有線LANによりネットワークNWに接続して、他の機器や装置とデータ通信を行う。また、通信部105は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信、USB(Universal Serial Bus)などのインターフェースを備えて周辺機器類とデータ通信を行ってもよい。
【0048】
入力部106は、例えば、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロフォンなどの入力デバイスを備えている。なお、ゲーム機10では、入力部106として、コントローラ11A、11Bと接続するインターフェースを備えている。なお、コントローラ11A、11Bは、ゲーム機10に内蔵された構成としてもよい。また、映像音響操作装置20では、入力部106として、マイク21、カメラ22、および操作パネル23などと接続するインターフェースを備えている。なお、マイク21、カメラ22、および操作パネル23などは、映像音響操作装置20に内蔵された構成としてもよい。
【0049】
出力部107は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示部やスピーカなどの出力デバイスなどを備えている。なお、出力部107(例えば、表示部やスピーカなど)は、外付けの出力機器として接続されるものであっても良い。
【0050】
次に、映像配信システム1が備える動画生成サーバ30及び動画配信サーバ40の機能構成について説明する。
〔動画生成サーバの機能構成〕
まず、動画生成サーバ30の機能構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る動画生成サーバ30の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0051】
動画生成サーバ30は、動画生成サーバ30内に記憶されているプログラムを実行することにより実現される機能構成として、映像音声取得部31と、ライブ映像生成部32と、送信部33とを備えている。
【0052】
映像音声取得部31は、ゲーム機10から出力されたゲームのプレイ映像及び音声を取得する。また、映像音声取得部31は、映像音響操作装置20から出力された実況者または解説者の映像及び音声を取得する。
【0053】
ライブ映像生成部32は、ゲーム機10でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいてゲームプレイのライブ映像を生成する。例えば、ライブ映像生成部32は、プレイ映像及び音声と実況者または解説者の映像及び音声とを合成したゲームのライブ映像を生成する。
【0054】
送信部33は、ライブ映像生成部32により生成されたライブ映像をストリーミングで動画配信サーバ40へ送信する。
【0055】
〔動画配信サーバの機能構成〕
次に、動画配信サーバ40の機能構成について説明する。
図6は、本実施形態に係る動画配信サーバ40の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0056】
動画配信サーバ40は、動画配信サーバ40内に記憶されているプログラムを実行することにより実現される機能構成として、ライブ映像取得部41と、ユーザ情報取得部42と、入力情報取得部43と、評価点情報生成部44と、ダイジェスト生成部45と、配信部46と、ライブ映像記憶部411と、ユーザ情報記憶部421と、入力情報記憶部431と、評価点情報記憶部441とを備えている。
【0057】
ライブ映像取得部41は、動画生成サーバ30から送信されたライブ映像を受信してライブ映像記憶部411に記憶する。配信部46は、受信したライブ映像を複数の視聴端末50へストリーミングで配信する。
【0058】
ユーザ情報取得部42は、複数の視聴端末50でライブ映像を視聴する視聴者(ユーザ)の各々を識別するユーザ情報を取得してユーザ情報記憶部421に記憶する。このユーザ情報は、例えば、視聴端末50においてライブ映像を再生するアプリケーションのユーザ登録時のユーザ情報に相当する。視聴端末50においてユーザ登録がされた場合には、ユーザ情報取得部42は、視聴端末50からユーザ情報を取得する。なお、視聴端末50以外の機器(例えば、パーソナルコンピュータ)においてユーザ登録がされた場合には、ユーザ情報取得部42は、ユーザ登録がされた機器からユーザ情報を取得する。
【0059】
また、視聴者が視聴端末50でライブ配信の視聴を開始した時間や視聴中であるか否かなどは、視聴者ごとに異なる。そのため、ユーザ情報取得部42は、視聴端末50でライブ映像の視聴が開始されると、当該視聴端末50から視聴開始時間を取得し、当該視聴端末50の視聴者のユーザ情報と視聴開始時間とを関連付けてユーザ情報記憶部421に記憶する。また、ユーザ情報取得部42は、視聴端末50でライブ映像の視聴が終了されると、当該視聴端末50から視聴終了時間を取得し、当該視聴端末50の視聴者のユーザ情報と視聴終了時間とを関連付けてユーザ情報記憶部421に記憶する。
【0060】
入力情報取得部43は、ライブ映像の配信中に、複数の視聴端末50から視聴者の操作に基づく入力情報(「いいね」などの投票や「コメント」など)を取得して入力情報記憶部431に記憶する。例えば、入力情報取得部43は、投票数(「いいね」の数)と、コメント数とをライブ映像の再生時間と関連付けて入力情報記憶部431に記憶する。なお、入力情報取得部43は、コメントを入力した視聴者のユーザ情報及びコメントの内容を再生時間と関連付けて記憶しても良い。
【0061】
評価点情報生成部44は、入力情報取得部43が取得した入力情報に基づいて評価点情報を生成する。具体的には、評価点情報生成部44は、ゲームのライブ配信の開始からの時間に対応する再生時間と、入力情報に基づいて重み付けがされた評価点とを関連付けた評価点情報を生成する。一例として、評価点情報生成部44は、ゲームのライブ配信の開始からの時間に対応する再生時間と、投票数(「いいね」の数)及びコメント数に基づいて重み付けがされた評価点とを関連付けた評価点情報を生成する。評価点情報生成部44は、生成した評価点情報を評価点情報記憶部441に記憶する。
【0062】
ダイジェスト生成部45は、ライブ映像の配信中、ライブ映像の配信開始から幕間までの期間の少なくとも一部の幕間ダイジェスト映像を評価点情報に基づいて生成する。例えば、ダイジェスト生成部45は、ライブ映像記憶部42に記憶されているライブ映像のうち幕間ダイジェスト映像として再生する一又は複数の期間と再生順とを評価点情報に基づいて決定し、幕間ダイジェスト映像として再生する期間と再生順とを示すダイジェストリストを生成する。
【0063】
つまり、ダイジェスト生成部45は、例えば投票数(「いいね」の数)及びコメント数の多い場面(即ち盛り上がっているときの映像)が優先的に含まれる幕間ダイジェスト映像を生成することができる。
【0064】
生成される幕間ダイジェスト映像の長さは、幕間時間(例えば、3分間)に収まるように生成される。なお、幕間ダイジェスト映像の長さは、予め設定されていてもよいし、映像音響操作装置20において「1分間」、「3分間」、「5分間」などの選択肢の中から選択できるようにしてもよい。以下に、評価点情報及びダイジェストリストの具体例を説明する。
【0065】
(評価点情報の例)
図7は、本実施形態に係る評価点情報の一例を示す図である。評価点情報生成部44は、ライブ配信中に視聴端末50で入力された投票数(「いいね!」の数)とコメント数に基づく評価点を、ライブ映像のストリーミングの再生時間と関連付けて評価点情報を生成する。例えば、評価点情報生成部44は、1つの投票(「いいね」)が入力されるごとに評価点として1点を加算し、1つのコメントが入力されるごとに評価点として3点を加算する。このとき、コメントの内容は問わない。評価点の集計は、例えば所定の周期(例えば、1/60秒の周期)で行われる。評価点情報生成部44は、複数の視聴端末50から取得した入力情報に基づいて、1周期ごとに評価点の集計を行うことにより評価点情報を生成する。
図7の(A)に集計された評価点情報の一例を示している。
【0066】
図7の(B)は、
図7の(A)の集計結果をグラフで示している。縦軸Pが評価点を示し、横軸Tがライブ映像の再生時間を示す。横軸T上の「Live」の位置は、ライブ配信されている現在の時刻を示している。評価点が上昇から下降に切り替わるところを評価点のピークとして、ピークとなる再生時間と評価点とを示している。図示する例では、再生時間t1が評価点のピークP1(63点)、再生時間t2が評価点のピークP2(88点)、及び再生時間t3が評価点のピークP3(57点)となっている。
【0067】
(ダイジェストリストの生成)
図8は、本実施形態に係るダイジェストリストの生成例を示す図である。ここでは、3分の幕間ダイジェスト映像のダイジェストリストを生成する場合を例に説明する。ダイジェスト生成部45は、前述の
図7の(B)に示すグラフにおける3箇所の評価点のピークP1(63点)、P2(88点)、P3(57点)のライブ映像が幕間ダイジェスト映像に含まれるようにダイジェストリストを生成する。例えば、ダイジェスト生成部45は、各ピークの再生時間t1、t2、t3それぞれを中心として60秒間(前後30秒間)ずつのライブ映像を切り抜いて、計180秒(3分間)のダイジェストリストを生成する。
【0068】
図示する例では、ピークP1のライブ映像としては再生時間t1を中心とした60秒間(前後30秒間)の「#01」の区間、ピークP2のライブ映像としては再生時間t2を中心とした60秒間(前後30秒間)の「#03」の区間、及びピークP3のライブ映像としては再生時間t3を中心とした60秒間(前後30秒間)の「#05」の区間がダイジェストリストとして生成される。
【0069】
なお、ここでは、幕間ダイジェスト映像を生成する際の対象となるライブ映像に、評価点のピークが3つある例を示したが、これに限られるものではない。例えば、ダイジェスト生成部45は、評価点のピークが4つ以上の場合、4つ以上のピークのうち上位3つのピークのライブ映像が180秒の幕間ダイジェスト映像に含まれるようにダイジェストリストを生成してもよい。また、ダイジェスト生成部45は、評価点のピークが4つ以上の場合、4つ以上のピークのライブ映像が180秒の幕間ダイジェスト映像に含まれるように各ピークのライブ映像を切り抜く区間を短くしてダイジェストリストを生成してもよい。また、ダイジェスト生成部45は、評価点のピークが2つまたは1つの場合、2つまたは1つのピークのライブ映像が180秒の幕間ダイジェスト映像に含まれるように各ピークのライブ映像を切り抜く区間を長くしてダイジェストリストを生成してもよい。
【0070】
ダイジェスト生成部45は、複数の視聴端末50に対して共通のダイジェストリストを生成する。配信部46は、ダイジェスト生成部45により生成されたダイジェストリストに従ってライブ映像を再生した幕間ダイジェスト映像を、複数の視聴端末50に対してストリーミングで配信する。即ち、配信部46は、ライブ映像の配信中に、複数の視聴端末50に対して共通の幕間ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0071】
例えば、ダイジェスト生成部45は、実況者、解説者、またはオペレータの操作に応じて映像音響操作装置20から幕間ダイジェスト映像の配信を指示する幕間信号を取得したタイミングで、ライブ映像の配信開始から幕間までの期間(幕間時間)の少なくとも一部の幕間ダイジェスト映像のダイジェストリストを生成する。配信部46は、映像音響操作装置20から幕間信号を取得したタイミングに応じてダイジェスト生成部45により生成されたダイジェストリストに従ってライブ映像を再生した幕間ダイジェスト映像を、複数の視聴端末50に対してストリーミングで配信する。
【0072】
このように、配信部46は、ゲームのプレイがライブ映像の配信中に複数回行われる場合、ゲームのプレイ期間とプレイ期間との間の幕間の期間に、幕間ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0073】
〔映像配信処理の動作〕
次に、映像配信システム1による映像配信処理の動作について説明する。
図9は、本実施形態に係る映像配信処理の一例を示すフローチャートである。
【0074】
図示するフローチャートは、ゲーム機10、映像音響操作装置20、動画生成サーバ30、動画配信サーバ40、および視聴端末50の各動作の関連状態を示している。ゲーム機10、映像音響操作装置20、動画生成サーバ30、動画配信サーバ40、および視聴端末50は全て同期(例えば、1周期が1/60秒)して処理を繰り返し(ループして)実行しているものとする。
【0075】
ゲーム機10は、ゲーム(例えば、試合)の進行中、ステップS100~S103の処理を繰り返し(ループして)実行する。例えば、ゲーム機10は、ゲーム機10でプレイされるゲームのプレイ映像及び音声を動画生成サーバ30へ出力する(ステップS101)。ゲーム機10は、ゲーム(例えば、試合)の進行中、このステップS101の処理を繰り返して実行する。
【0076】
映像音響操作装置20は、ステップS200~S207の処理を繰り返し(ループして)実行する。例えば、映像音響操作装置20は、実況者または解説者などを撮影するカメラ22の映像とマイク21から入力される音声とを動画生成サーバ30へ送信する(ステップS201)。
【0077】
また、映像音響操作装置20は、幕間時間であるか否かを判定する(ステップS203)。例えば、映像音響操作装置20は、操作パネル23の幕間時間ボタン(不図示)に対する操作を検出し、操作がされたことを検出した場合に幕間時間であると判定する。映像音響操作装置20は、幕間時間であると判定した場合(ステップS203:YES)、幕間信号を出力する(ステップS205)。一方、映像音響操作装置20は、幕間時間でないと判定した場合(ステップS203:NO)、幕間信号を出力しない。映像音響操作装置20は、このステップS201、S203、S205の処理を繰り返して実行する。
【0078】
映像音響操作装置20から出力された幕間信号は、動画配信サーバ40へ送信される。なお、幕間信号は、動画生成サーバ30を介して動画配信サーバ40へ送信されても良い。
【0079】
動画生成サーバ30は、ステップS300~S305の処理を繰り返し(ループして)実行する。例えば、動画生成サーバ30は、ステップS101でゲーム機10から出力されたプレイ映像及び音声と、ステップS201で映像音響操作装置20から出力された実況者または解説者の映像及び音声とを合成して、ゲームのライブ映像を生成する(ステップS301)。そして、動画生成サーバ30は、生成したライブ映像を、動画配信サーバ40へストリーミングで送信(ライブストリーミング出力)する(ステップS303)。動画生成サーバ30は、このステップS301、S303の処理を繰り返して実行する。
【0080】
動画配信サーバ40は、ステップS400~S419の処理を繰り返し(ループして)実行する。例えば、動画配信サーバ40は、ステップS303で動画生成サーバ30からストリーミングで送信されたライブ映像(ライブストリーミング)を受信して記憶する(ステップS401)。
【0081】
一方、視聴端末50は、ライブ配信の視聴に伴い、ステップS500~S515の処理を繰り返し(ループして)実行する。なお、この図では、1台の視聴端末50のみ記載しているが、実際の処理では、複数の視聴端末50が動画配信サーバ40と通信処理を行う。例えば、視聴端末50は、視聴者がライブ配信によるライブ映像の視聴を開始する際に、ライブ配信要求を動画配信サーバ40へ送信する(ステップS501)。なお、このライブ配信要求は、ライブ配信の開始のときだけでなく、視聴端末50にてライブ配信を視聴中に繰り返し視聴端末50から動画配信サーバ40へ送信される。即ち、ライブ配信要求は、ライブ配信を視聴中であることを示す信号であると言える。
【0082】
動画配信サーバ40は、視聴端末50からライブ配信要求を受信すると、受信した視聴端末50の視聴者に対応するユーザ情報を更新する(ステップS403)。例えば、動画配信サーバ40は、ユーザ情報と視聴開始時間とを関連付けて記憶する。なお、動画配信サーバ40は、視聴者がライブ映像の再生時間のうち視聴した時間をユーザ情報と関連付けて記憶しても良い。
【0083】
また、動画配信サーバ40は、映像音響操作装置20から出力された幕間信号を取得したか否かによって幕間時間か否かを判定する(ステップS405)。動画配信サーバ40は、幕間信号を取得した場合には幕間時間であると判定し(ステップSS405:YES)、ライブ映像の配信開始から幕間までの期間の少なくとも一部の幕間ダイジェスト映像用のダイジェストリストを評価点情報に基づいて生成する。(ステップS407)。そして、動画配信サーバ40は、生成したダイジェストリストに従って複数の視聴端末50へ幕間ダイジェスト映像をストリーミングで配信する(ステップS409)。視聴端末50は、動画配信サーバ40からストリーミング配信された幕間ダイジェスト映像を受信すると、受信した幕間ダイジェスト映像を再生して表示する(ステップS503)。
【0084】
一方、動画配信サーバ40は、幕間信号を取得しない場合には幕間時間ではないと判定し(ステップS405:NO)、複数の視聴端末50へライブ映像をストリーミングで配信する(ステップS411)。視聴端末50は、動画配信サーバ40からストリーミング配信されたライブ映像を受信すると、受信したライブ映像を再生して表示する(ステップS505)。
【0085】
また、ライブ配信中に視聴端末50は、「いいね」を投票するための投票ボタンB11(
図2参照)に対してタッチ操作がされたか否かを判定することにより「いいね」が入力されたか否かを判定する(ステップS507)。視聴端末50は、投票ボタンB11に対してタッチ操作がされたと判定した場合には「いいね」が入力されたと判定し(ステップS507:YES)、「いいね」が入力されたことを示す入力情報を動画配信サーバ40へ送信する(ステップS509)。
【0086】
動画配信サーバ40は、「いいね」が入力されたことを示す入力情報を視聴端末50から取得すると、取得した投票数を集計する(ステップS415)。
【0087】
また、ライブ配信中に視聴端末50は、コメントを入力するためのコメントボタンB12(
図2参照)に対してタッチ操作に基づいてコメントが入力されたか否かを判定する(ステップS511)。視聴端末50は、コメントが入力されたと判定した場合(ステップS511:YES)、コメントが入力されたことを示す入力情報を動画配信サーバ40へ送信する(ステップS513)。なお、視聴端末50は、コメントの内容を示す入力情報も動画配信サーバ40へ送信する。
【0088】
動画配信サーバ40は、コメントが入力されたこと及びコメントの内容を示す入力情報を視聴端末50から取得すると、取得したコメント数を集計する(ステップS417)。なお、動画配信サーバ40は、取得したコメントの内容を示す入力情報を記憶するとともに、ライブ映像とともに複数の視聴端末50へストリーミングで配信する。
【0089】
また、動画配信サーバ40は、ステップS415で集計した投票数とステップS417で集計したコメント数に基づいて評価点を算出し、算出した評価点を1周期分の評価点として再生時間と関連付けた評価点情報を生成して記憶する(ステップS417)。
【0090】
動画配信サーバ40は、上記のステップS401、S403、S405、S407、S409、S411、S413、S415、S417の処理を繰り返して実行する。また、視聴端末50は、上記のステップS501、S503、S505、S507、S509、S511、S513の処理を繰り返して実行する。
【0091】
〔実施形態のまとめ〕
【0092】
以上説明してきたように、本実施形態に係る映像配信システム1は、ゲーム機10(ゲーム装置の一例)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークNWに接続される複数の視聴端末50(端末の一例)へストリーミングで配信する。映像配信システム1は、ライブ映像生成部32と、入力情報取得部43(取得部の一例)と、評価点情報生成部44(重み情報生成部の一例)と、ダイジェスト生成部45と、配信部46とを備えている。ライブ映像生成部32は、ゲーム機10でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいてライブ映像を生成する。配信部46は、複数の視聴端末50へライブ映像をストリーミングで配信する。入力情報取得部43は、ライブ映像の配信中に、複数の視聴端末50から視聴者(ユーザ)の操作に基づく入力情報を取得する。評価点情報生成部44は、ライブ映像の配信開始からの時間に対応する再生時間(時間情報の一例)とライブ映像の配信中に取得された複数の入力情報に基づく評価点(重み付けの一例)とを関連付けた評価点情報(重み情報の一例)を生成する。ダイジェスト生成部45は、ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、ライブ映像の配信開始から所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)までの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を評価点情報に基づいて生成する。そして、配信部46は、所定のタイミングに応じてダイジェスト生成部45により生成されたダイジェスト映像を複数の視聴端末50へストリーミングで配信する。
【0093】
これにより、映像配信システム1は、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の視聴端末50で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の視聴端末50へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0094】
このように複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像であれば、自身や他の視聴者のアクション(コメントや投票など)がどのように反映されるのか興味が沸き、視聴者皆で共有した熱狂(盛り上がり)も想起されるため、他の視聴者と共有している熱狂(盛り上がり)を覚ますことなくライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【0095】
例えば、ダイジェスト生成部45は、ライブ映像の配信開始から所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)までの期間のライブ映像のうちダイジェスト映像として再生する一又は複数の期間と再生順とを評価点情報に基づいて決定し、ダイジェスト映像として再生する期間と再生順とを示すダイジェストリストを生成する。そして、配信部46は、ダイジェスト生成部45により生成されたダイジェストリストに従ってライブ映像を再生したダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)をストリーミングで配信する。
【0096】
これにより、映像配信システム1は、ダイジェスト映像を生成する際に、ライブ映像のうちダイジェスト映像として再生する一又は複数の期間と再生順とを複数の視聴者による意思(入力行為)に基づいて決定するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0097】
また、入力情報取得部43は、ライブ映像の配信中に複数の視聴端末50から視聴者(ユーザ)の操作により入力された投票(例えば、「いいね」)またはコメントを入力情報として取得する。そして、評価点情報生成部44は、入力情報取得部43により取得された投票数またはコメント数に基づく評価点と再生時間とを関連付けて評価点情報を生成する。
【0098】
これにより、映像配信システム1は、ライブ配信中に複数の視聴者により入力された投票(例えば、「いいね」)またはコメントに基づいてダイジェスト映像を生成するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0099】
また、配信部46は、ライブ映像の配信中に、複数の視聴端末50に対して共通のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)をストリーミングで配信する。
【0100】
これにより、映像配信システム1は、ライブ配信を視聴する複数の視聴者が共通のダイジェスト映像を視聴できるため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0101】
また、ダイジェスト生成部45は、複数の視聴端末50に対して共通のダイジェストリストを生成する。
【0102】
これにより、映像配信システム1は、ライブ配信を視聴する複数の視聴者が共通のダイジェスト映像を視聴できるため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0103】
また、ゲーム機10におけるゲームプレイについて、実況、解説又は映像音響に関する操作を行うための映像音響操作装置20(映像音響操作部の一例)をさらに備えている。ダイジェスト生成部45は、実況者、解説者、またはオペレータの操作に応じて映像音響操作装置20からダイジェスト映像の配信を指示する信号(例えば、幕間信号)を取得したタイミングで、ダイジェスト映像(例えば、ダイジェストリスト)を生成する。配信部46は、例えば幕間信号を取得したタイミングに応じてダイジェスト生成部45により生成されたダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)をストリーミングで配信する。
【0104】
これにより、映像配信システム1は、配信側(運営側)が意図したタイミング(例えば、幕間時間のタイミング)で効果的にダイジェスト映像を配信できる。
【0105】
配信部46は、ゲームのプレイがライブ映像の配信中に複数回行われる場合、ゲームのプレイ期間とプレイ期間との間(例えば、試合と試合との間)の期間(例えば、幕間時間)に、ダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)をストリーミングで配信する。
【0106】
これにより、映像配信システム1は、試合と試合との間の幕間時間に幕間ダイジェスト映像を配信するため、幕間中に視聴者が離脱してしまうことを抑制することができ、ライブ配信の視聴を継続させることができる。よって、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0107】
また、視聴端末50は、配信部46から配信されたライブ映像を表示部の画面領域G11に表示するとともに、配信部46からダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)が配信された場合、ライブ映像が表示されている画面領域G11に相当する領域にダイジェスト映像を表示する。なお、視聴端末50は、配信部46からダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)が配信された場合、ライブ映像が表示されている画面領域G11域より小さい画面領域にダイジェスト映像を表示しても良い。
【0108】
これにより、映像配信システム1は、ライブ配信中に視聴者がダイジェスト映像を容易に視聴することができるため、利便性が良い。
【0109】
また、入力情報取得部43がライブ映像の配信中に複数の視聴端末50から視聴者(ユーザ)の操作により入力されたコメントを入力情報として取得した場合、ダイジェスト生成部45は、ダイジェスト映像を生成する際に、入力情報取得部43により取得されたコメントが視聴端末50で入力された時間に対応してダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)に表示されるように生成する。
【0110】
これにより、映像配信システム1は、ライブ配信中に視聴者皆で共有したコメントを、ダイジェスト映像でも共有できるため、視聴者皆で共有した熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0111】
また、本実施形態に係る、ゲーム機10(ゲーム装置の一例)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムにおける制御方法は、ライブ映像生成部32が、ゲーム機10でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいてライブ映像を生成するステップと、配信部46が、複数の視聴端末50へライブ映像をストリーミングで配信するステップと、入力情報取得部43(取得部の一例)が、ライブ映像の配信中に、複数の視聴端末50から視聴者(ユーザ)の操作に基づく入力情報を取得するステップと、評価点情報生成部44(重み情報生成部の一例)が、ライブ映像の配信開始からの時間に対応する再生時間(時間情報の一例)とライブ映像の配信中に取得された複数の入力情報に基づく評価点(重み付けの一例)とを関連付けた評価点情報(重み情報の一例)を生成するステップと、ダイジェスト生成部45が、ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、ライブ映像の配信開始から所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)までの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を評価点情報に基づいて生成するステップと、配信部46が、所定のタイミングに応じてダイジェスト生成部45により生成された幕間ダイジェスト映像を複数の視聴端末50へストリーミングで配信するステップと、を含む。
【0112】
これにより、映像配信システム1における制御方法は、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の視聴端末50で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の視聴端末50へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。よって、ライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【0113】
また、本実施形態に係るプログラムは、ゲーム機10(ゲーム装置の一例)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークに接続される複数の端末へストリーミングで配信する映像配信システムにおけるコンピュータに、ゲーム機10でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいてライブ映像を生成するステップと、複数の視聴端末50へライブ映像をストリーミングで配信するステップと、ライブ映像の配信中に、複数の視聴端末50から視聴者(ユーザ)の操作に基づく入力情報を取得するステップと、ライブ映像の配信開始からの時間に対応する再生時間(時間情報の一例)とライブ映像の配信中に取得された複数の入力情報に基づく評価点(重み付けの一例)とを関連付けた評価点情報(重み情報の一例)を生成するステップと、ライブ映像の配信中の所定のタイミングに応じて、ライブ映像の配信開始から所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)までの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を評価点情報に基づいて生成するステップと、所定のタイミングに応じてダイジェスト生成部45により生成された幕間ダイジェスト映像を複数の視聴端末50へストリーミングで配信するステップと、を実行させる。
【0114】
これにより、プログラムは、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の視聴端末50で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の視聴端末50へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。よって、ライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【0115】
また、本実施形態に係る映像配信システム1は、ゲーム機10(ゲーム装置の一例)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワークNWに接続される複数の視聴端末50(端末の一例)へストリーミングで配信する。例えば、映像配信システム1は、ゲーム機10でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいてライブ映像を生成して複数の視聴端末50へストリーミングで配信する。また、映像配信システム1は、ライブ映像の配信中に複数の視聴端末50から視聴者(ユーザ)の操作に基づく入力情報を取得し、ライブ映像の配信中の所定のタイミングで、複数の入力情報に基づく評価点(重み付けの一例)に基づいてライブ映像のダイジェスト映像を生成して複数の視聴端末50へストリーミングで配信する。
【0116】
これにより、映像配信システム1は、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の視聴端末50で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の視聴端末50へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。よって、ライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【0117】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0118】
[変形例]
(1)幕間信号の出力元
上記実施形態では、実況者、解説者、またはオペレータの操作に応じて映像音響操作装置20から幕間信号が出力される例を説明したが、ゲーム機10からゲームの進行状況に応じて幕間信号が出力されてもよい。例えば、ゲーム機10は、ゲームの進行状況に応じてゲームのプレイ終了時(試合の終了時)に、試合と試合の間の幕間時間であることを示す幕間信号を出力してもよい。また、ゲーム機10は、次の試合の開始まで幕間信号の出力を継続し、次の試合の開始直前で幕間信号の出力を終了してもよい。動画配信サーバ40は、ゲーム機10から幕間信号を取得した場合、幕間ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0119】
例えば、ダイジェスト生成部45は、ゲームの進行状況に応じてゲーム機10から取得する幕間信号を取得したタイミングで、幕間ダイジェスト映像のダイジェストリストを生成する。配信部46は、ゲーム機10から幕間信号を取得したタイミングに応じてダイジェスト生成部45により生成されたダイジェストリストに従ってライブ映像を再生した幕間ダイジェスト映像を、複数の視聴端末50に対してストリーミングで配信する。
【0120】
これにより、映像配信システム1は、ゲーム機10におけるゲームの進行状況に応じて(例えば、幕間時間のタイミングで)効果的にダイジェスト映像を配信できる。
【0121】
(2)ダイジェストリストの生成について
(2-1)現在の時間とピークとの関係
図10は、本実施形態に係るダイジェストリストの生成の変形例(第1例)を示す図である。図示するグラフは、
図7の(B)及び
図8と同様に、縦軸Pが評価点を示し、横軸Tがライブ映像の再生時間を示す。ライブ配信の開始から現在の時間(「Live」)までに評価点のピークがP1(63点)とP2(88点)の2箇所(再生時間t1、t2)ある。そのため、180秒(3分間)のダイジェストリストを生成する場合、各ピークの再生時間t1、t2それぞれを中心として90秒間(前後45秒間)ずつのライブ映像を切り抜くことになる。しかし、現在の時間(「Live」)が評価点のピークP2の再生時間t2から所定時間内(ここでは、再生時間t2を中心として90秒間)に掛かってしまう場合がある。この場合、再生時間t2より前には45秒間のライブ映像があるが、再生時間t2より後のライブ映像は45秒間に満たない。そこで、ライブ映像からピークP2の90秒間の区間(「#03」)を幕間ダイジェスト映像として切り抜く際に、再生時間t2の前後45秒間ではなく、前方にシフトさせた90秒間の区間(「#03」)を切り抜く。これにより、180秒(3分間)のダイジェストリストを生成することができる。図示する例では、ダイジェスト生成部45は、ピークP1の再生時間t1を含む90秒間の区間(「#031」)と、ピークP2の再生時間t2を含む90秒間の区間(「#03」)とをダイジェストリストとして生成する。
【0122】
(2-2)評価点のピークに対して切り抜く時間幅の調整
評価点のピークの高さ(即ち、点数の高さ)に応じて、切り抜く時間幅を調整しても良い。
図11は、本実施形態に係るダイジェストリストの生成の変形例(第2例)を示す図である。ここでは、
図7の(B)及び
図8に示すライブ映像の評価点の3箇所のピークP1(63点)、P2(88点)、P3(57点)に対して切り抜く時間幅を調整する例を説明する。
【0123】
図11の(A)は、評価点の各ピークの高さ(即ち、点数の高さ)に基づいて各ピークの切り抜く時間幅を算出する算出例を示している。幕間ダイジェスト映像の時間が180秒(3分)で固定であるとすると、ダイジェスト生成部45は、ピークP1、P2、P3の各々の時間幅を評価点の点数に応じた時間割合で切り抜いて、計180秒のダイジェストリストを生成する。
【0124】
ピークP1の時間幅は、以下の式で算出される。
「ピークP1の時間幅」=180秒×63点÷(63点+88点+57点)≒55秒
【0125】
ピークP2の時間幅は、以下の式で算出される。
「ピークP2の時間幅」=180秒×88点÷(63点+88点+57点)≒76秒
【0126】
ピークP3の時間幅は、以下の式で算出される。
「ピークP3の時間幅」=180秒×57点÷(63点+88点+57点)≒49秒
【0127】
これにより、ピークP1、P2、P3の時間幅の合計は、180秒(55秒+76秒+49秒=180秒)となる。
【0128】
図11の(B)は、(A)で算出されたピークP1、P2、P3の時間幅でダイジェストリストを生成する例を図示している。ピークP1のライブ映像としては再生時間t1を中心とした55秒間の「#01」の区間、ピークP2のライブ映像としては再生時間t2を中心とした76秒間の「#03」の区間、及びピークP3のライブ映像としては再生時間t3を中心とした49秒間の「#05」の区間がダイジェストリストとして生成される。これにより、ライブ映像から評価点が高い場面程長い時間の映像を切り抜いた幕間ダイジェスト映像を生成することができる。
【0129】
なお、ダイジェスト生成部45は、ダイジェストリストを生成する際に、ライブ映像から切り抜いた映像の再生の順番を、ライブ配信の順番とするのに代えて、評価点の高い順番に並べ替えても良い。これにより、盛り上がりの場面が優先的に先に再生される幕間ダイジェスト映像とすることができる。
【0130】
(3)他の変形例
上記実施形態では、評価点のピークを基準としてライブ映像から所定時間幅の映像を切り抜いて幕間ダイジェスト映像を生成する例を説明したが、ライブ映像を予め複数のチャプターで区切っておき、評価点のピークが含まれるチャプターを選択してダイジェストリストを生成する構成としても良い。なお、チャプターは、任意に設定することができる。例えば、野球ゲームの場合には、投手が打者へ投球する1球ごとにチャプターを区切ってもよいし、一人一人の打者ごとにチャプターを区切ってもよい。また、予め設定された時間(例えば、30秒)でチャプターを区切っても良い。
【0131】
また、上記実施形態では、幕間時間に、それまでのライブ映像(例えば、幕間前の試合のライブ映像)のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を配信する例を説明したが、ダイジェスト映像の配信は、幕間時間に限らず、配信側の任意のタイミングで配信可能な構成としても良い。例えば、映像音響操作装置20において、オペレータ(或いは、実況者、解説者など)により操作パネル23に設けられた「ダイジェストボタン」(不図示)に対して操作がされることにより、操作されたタイミングに応じてダイジェスト映像の生成及びストリーミング配信が行われても良い。
【0132】
また、上記実施形態では、複数の視聴端末50から視聴者(ユーザ)の操作により入力される入力情報として、投票(例えば、「いいね」)とコメントを例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば、投げ銭またはギフトなどであっても良い。
【0133】
また、上記実施形態では、評価点情報の生成を動画配信サーバ40が行う構成を説明したが、動画生成サーバ30が行っても良い。例えば、動画配信サーバ40は、複数の視聴端末50から取得した入力情報(「いいね」などの投票や「コメント」など)を動画生成サーバ30へ送信することにより、動画生成サーバ30が入力情報を取得して評価点情報を生成しても良い。また、上記実施形態では、幕間ダイジェスト映像の生成を動画配信サーバ40が行う構成を説明したが、動画生成サーバ30が行っても良い。
【0134】
また、上述のゲーム機10、映像音響操作装置20、動画生成サーバ30、動画配信サーバ40、または視聴端末50が有する機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲーム機10、映像音響操作装置20、動画生成サーバ30、動画配信サーバ40、または視聴端末50としての処理の一部または全部を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0135】
また、上述のゲーム機10、映像音響操作装置20、動画生成サーバ30、動画配信サーバ40、または視聴端末50が有する機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0136】
また、上述の動画生成サーバ30の一部または全部の構成を、ゲーム機10が備えてもよい。また、映像音響操作装置20の一部または全部の構成を、ゲーム機10が備えてもよい。また、ゲーム機10、映像音響操作装置20、及び動画生成サーバ30の一部または全部は、一つのコンピュータ装置に集約して構成されてもよいし、複数のコンピュータ装置に分散されて構成されてもよい。
【0137】
また、動画生成サーバ30と動画配信サーバ40とは、複数のコンピュータ装置に分散されて構成されてもよいし、クラウド上で一体の仮想サーバ(動画生成配信サーバ)として構成されてもよい。例えば、動画生成サーバ30と動画配信サーバ40とは、クラウド上で一体の仮想サーバ(動画生成配信サーバ)として構成され、当該仮想サーバ(動画生成配信サーバ)が、ライブ映像の生成(
図9のステップS301)、ライブ映像(ライブストリーミング)の記憶(
図9のステップS401)、幕間ダイジェスト映像の配信(ステップS409)及びライブ映像の配信(
図9のステップS411)、投票数とコメント数の集計及び評価点情報の生成(
図9のステップS413、S415、S417)等を実行しても良い。
【0138】
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0139】
(付記1)本発明の一態様に係る映像配信システム(1)は、ゲーム装置(10)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワーク(NW)に接続される複数の端末(50)へストリーミングで配信する映像配信システムであって、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するライブ映像生成部(32)と、複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信する配信部(46)と、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ(例えば、視聴者)操作に基づく入力情報を取得する取得部(43)と、前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報(例えば、再生時間)と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付け(例えば、評価点)とを関連付けた重み情報(例えば、評価点情報)を生成する重み情報生成部(44)と、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)に応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を前記重み情報に基づいて生成するダイジェスト生成部(45)と、を備え、前記配信部は、前記所定のタイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信する。
【0140】
付記1の構成によれば、映像配信システムは、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の端末で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の端末へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。よって、ライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【0141】
(付記2)また、本発明の一態様は、付記1に記載の映像配信システムであって、前記ダイジェスト生成部は、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の前記ライブ映像のうち前記ダイジェスト映像として再生する一又は複数の期間と再生順とを前記重み情報に基づいて決定し、前記ダイジェスト映像として再生する期間と再生順とを示すダイジェストリストを生成し、前記配信部は、前記ダイジェスト生成部により生成されたダイジェストリストに従って前記ライブ映像を再生した前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0142】
付記1の構成によれば、映像配信システムは、ダイジェスト映像を生成する際に、ライブ映像のうちダイジェスト映像として再生する一又は複数の期間と再生順とを複数の視聴者による意思(入力行為)に基づいて決定するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0143】
(付記3)また、本発明の一態様は、付記1に記載の映像配信システムであって、前記取得部は、前記ライブ映像の配信中に複数の前記端末からユーザ操作により入力された投票(例えば、「いいね」)またはコメントを前記入力情報として取得し、前記重み情報生成部は、前記取得部により取得された投票数またはコメント数に基づく重み付けと前記時間情報とを関連付けて前記重み情報を生成する。
【0144】
付記3の構成によれば、映像配信システムは、ライブ配信中に複数の視聴者により入力された投票(例えば、「いいね」)またはコメントに基づいてダイジェスト映像を生成するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0145】
(付記4)また、本発明の一態様は、付記1に記載の映像配信システムであって、前記配信部は、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末に対して共通の前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0146】
付記4の構成によれば、映像配信システムは、ライブ配信を視聴する複数の視聴者が共通のダイジェスト映像を視聴できるため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0147】
(付記5)また、本発明の一態様は、付記2に記載の映像配信システムであって、前記ダイジェスト生成部は、複数の前記端末に対して共通の前記ダイジェストリストを生成する。
【0148】
付記5の構成によれば、映像配信システムは、ライブ配信を視聴する複数の視聴者が共通のダイジェスト映像を視聴できるため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0149】
(付記6)また、本発明の一態様は、付記1に記載の映像配信システムであって、前記ゲーム装置におけるゲームプレイについて、実況、解説又は映像音響に関する操作を行うための映像音響操作部(20)をさらに備え、前記ダイジェスト生成部は、実況者、解説者、またはオペレータの操作に応じて前記映像音響操作部から前記ダイジェスト映像の配信を指示する信号(例えば、幕間信号)を取得したタイミングで、前記ダイジェスト映像(例えば、ダイジェストリスト)を生成し、前記配信部は、前記タイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0150】
付記6の構成によれば、映像配信システムは、配信側(運営側)が意図したタイミング(例えば、幕間時間のタイミング)で効果的にダイジェスト映像を配信できる。
【0151】
(付記7)また、本発明の一態様は、付記1に記載の映像配信システムであって、前記ダイジェスト生成部は、前記ゲームの進行状況に応じて前記ゲーム装置から取得する信号(例えば、幕間信号)を取得したタイミングで、前記ダイジェスト映像を生成し、前記配信部は、前記タイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0152】
付記7の構成によれば、映像配信システムは、ゲーム装置0におけるゲームの進行状況に応じて(例えば、幕間時間のタイミングで)効果的にダイジェスト映像を配信できる。
【0153】
(付記8)また、本発明の一態様は、付記6または付記7に記載の映像配信システムであって、前記配信部は、前記ゲームのプレイが前記ライブ映像の配信中に複数回行われる場合、前記ゲームのプレイ期間とプレイ期間との間(例えば、試合と試合との間)の期間(例えば、幕間時間)に、前記ダイジェスト映像をストリーミングで配信する。
【0154】
付記8の構成によれば、映像配信システムは、試合と試合との間の幕間時間に幕間ダイジェスト映像を配信するため、幕間中に視聴者が離脱してしまうことを抑制することができ、ライブ配信の視聴を継続させることができる。よって、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0155】
(付記9)また、本発明の一態様は、付記1に記載の映像配信システムであって、前記端末は、前記配信部から配信された前記ライブ映像を表示部の画面領域(G11)に表示するとともに、前記配信部から前記ダイジェスト映像が配信された場合、前記ライブ映像が表示されている画面領域より小さい画面領域または前記ライブ映像が表示されている画面領域に相当する領域に、前記ダイジェスト映像を表示する。
【0156】
付記9の構成によれば、映像配信システムは、ライブ配信中に視聴者がダイジェスト映像を容易に視聴することができるため、利便性が良い。
【0157】
(付記10)また、本発明の一態様は、付記1に記載の映像配信システムであって、前記取得部が前記ライブ映像の配信中に複数の前記端末からユーザ操作により入力されたコメントを前記入力情報として取得した場合、前記ダイジェスト生成部は、前記ダイジェスト映像を生成する際に、前記取得部により取得されたコメントが前記端末で入力された時間に対応して前記ダイジェスト映像に表示されるように生成する。
【0158】
付記10の構成によれば、映像配信システムは、ライブ配信中に視聴者皆で共有したコメントを、ダイジェスト映像でも共有できるため、視聴者皆で共有した熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。
【0159】
(付記11)また、本発明の一態様に係る映像配信システム(1)における制御方法は、ゲーム装置(10)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワーク(NW)に接続される複数の端末(50)へストリーミングで配信する映像配信システムにおける制御方法であって、ライブ映像生成部(32)が、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するステップ(S301)と、配信部(46)が、複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信するステップ(S411)と、取得部(43)が、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ(例えば、視聴者)操作に基づく入力情報を取得するステップ(S413、S415)と、重み情報生成部(44)が、前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報(例えば、再生時間)と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付け(例えば、評価点)とを関連付けた重み情報(例えば、評価点情報)を生成するステップ(S417)と、ダイジェスト生成部(45)が、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)に応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を前記重み情報に基づいて生成するステップ(S407)と、前記配信部が、前記所定のタイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信するステップ(S409)と、を含む。
【0160】
付記11の構成によれば、映像配信システムにおける制御方法は、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の端末で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の端末へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。よって、ライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【0161】
(付記12)また、本発明の一態様に係るプログラムは、ゲーム装置(10)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワーク(NW)に接続される複数の端末(50)へストリーミングで配信する映像配信システム(1)におけるコンピュータに、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成するステップ(S301)と、複数の前記端末へ前記ライブ映像をストリーミングで配信するステップ(S411)と、前記ライブ映像の配信中に、複数の前記端末からユーザ(例えば、視聴者)操作に基づく入力情報を取得するステップ(S413、S415)と、前記ライブ映像の配信開始からの時間に対応する時間情報(例えば、再生時間)と前記ライブ映像の配信中に取得された複数の前記入力情報に基づく重み付け(例えば、評価点)とを関連付けた重み情報(例えば、評価点情報)を生成するステップ(S417)と、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)に応じて、前記ライブ映像の配信開始から前記所定のタイミングまでの期間の少なくとも一部のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を前記重み情報に基づいて生成するステップ(S407)と、前記所定のタイミングに応じて前記ダイジェスト生成部により生成された前記ダイジェスト映像を複数の前記端末へストリーミングで配信するステップ(S409)と、を実行させる。
【0162】
付記12の構成によれば、プログラムは、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の端末で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の端末へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。よって、ライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【0163】
(付記13)また、本発明の一態様に係る映像配信システム(1)は、ゲーム装置(10)におけるゲームプレイのライブ映像をネットワーク(NW)に接続される複数の端末(50)へストリーミングで配信する映像配信システムであって、前記ゲーム装置でプレイされるゲームのプレイ映像に基づいて前記ライブ映像を生成して複数の前記端末へストリーミングで配信し、前記ライブ映像の配信中に複数の前記端末からユーザ(例えば、視聴者)操作に基づく入力情報を取得し、前記ライブ映像の配信中の所定のタイミング(例えば、幕間信号を取得したタイミング)で、複数の前記入力情報に基づく重み付け(例えば、評価点)に基づいて前記ライブ映像のダイジェスト映像(例えば、幕間ダイジェスト映像)を生成して複数の前記端末へストリーミングで配信する。
【0164】
付記13の構成によれば、映像配信システムは、ゲームプレイのライブ配信中に、複数の端末で同時に視聴している複数の視聴者による意思(入力行為)が反映されたダイジェスト映像を、所定のタイミングに応じて生成して複数の端末へ配信するため、ライブ配信中に視聴者達の間で共有している熱狂(盛り上がり)を維持させることができる。よって、ライブ配信の視聴を継続させる(視聴の途中離脱を抑制する)ことができる。
【符号の説明】
【0165】
1 映像配信システム、10 ゲーム機、20 映像音響操作装置、30 動画生成サーバ、31 映像音声取得部、32 ライブ映像生成部、33 送信部、40 動画配信サーバ、41 ライブ映像取得部、42 ユーザ情報取得部、43 入力情報取得部、44 評価点情報生成部、45 ダイジェスト生成部、46 配信部、411 ライブ映像記憶部、421 ユーザ情報記憶部、431 入力情報記憶部、441 評価点情報記憶部、50 視聴端末、100 コンピュータ、101 CPU、102 RAM、103 ROM、104 記憶装置、105 通信部、106 入力部、107 出力部