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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074511
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】機器取付具
(51)【国際特許分類】
   F21V 21/04 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
F21V21/04 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185719
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
(57)【要約】
【課題】機器取付具を取り付けるときに視認性を高めて取付作業の困難性を解消することができる機器取付具を提供する。
【解決手段】受け具161と、機器取付部162と、受け具161および機器取付部162を連結する留め具163と、を有し、被取付部Cに機器である照明器具11を取り付ける機器取付具151であって、受け具161および機器取付部162は平板状に形成され、被取付部Cの埋込穴C1の直径よりも長手方向が大きく、短手方向が小さくなるように形成され、受け具161および機器取付部162は、留め具163を締め付けることによって被取付部Cを挟んで取り付けられる。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受け具と、機器取付部と、前記受け具および前記機器取付部を連結する留め具と、を有し、被取付部に機器を取り付ける機器取付具であって、
前記受け具および前記機器取付部は平板状に形成され、前記被取付部の埋込穴の直径よりも長手方向が大きく、短手方向が小さくなるように形成され、
前記受け具および前記機器取付部は、前記留め具を締め付けることによって前記被取付部を挟んで取り付けられる、
ことを特徴とする機器取付具。
【請求項2】
前記機器取付具は、弾性部材を有し、
前記弾性部材は、前記埋込穴よりもその外形が大きく設けられ、
前記弾性部材は、前記被取付部と前記機器との間に配置され、前記被取付部に接した状態において前記埋込穴を被覆する、
ことを特徴とする請求項1に記載の機器取付具。
【請求項3】
前記弾性部材は、透明または半透明の材料により形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の機器取付具。
【請求項4】
前記弾性部材は、前記機器取付部に貼り付けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の機器取付具。
【請求項5】
前記受け具は、前記埋込穴の直径より小さい長さの小径段部を有する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の機器取付具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器取付具に関し、詳細には、照明器具等の機器を被取付部に取り付ける機器取付具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から天井等の被取付部に取り付けられる照明器具が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、照明器具は、取付部材と、器具本体と、カバーと、を備えている。照明器具を被取付部に取り付ける際には、まず、被取付部に取付部材を機器取付具によって固定する。機器取付具は、被取付部の天井面に配置された受け具と、被取付部の取付面に配置された化粧パネルとを、留め具で締め付けて固定することで取付孔を塞ぐものである。
【0003】
取付孔よりも化粧パネルの面積が大きい場合には、受け具を取付孔に挿入する際に化粧パネルの陰となり受け具が視認し難かった。そのため、受け具を適正な位置に配置することが困難な場合があった。また、作業者は、天井面に受け具を配置した後、留め具を取り付ける際に、化粧パネルの陰となり留め具を取り付ける位置を視認し難く取付作業が煩雑であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-49096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、機器取付具を取り付けるときに視認性を高めて取付作業の困難性を解消することができる機器取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
すなわち、本願に開示する機器取付具は、受け具と、機器取付部と、前記受け具および前記機器取付部を連結する留め具と、を有し、被取付部に機器を取り付ける機器取付具であって、
前記受け具および前記機器取付部は平板状に形成され、前記被取付部の埋込穴の直径よりも長手方向が大きく、短手方向が小さくなるように形成され、
前記受け具および前記機器取付部は、前記留め具を締め付けることによって前記被取付部を挟んで取り付けられるものである。
【0008】
本願に開示する照明器具において、前記機器取付具は、弾性部材を有し、
前記弾性部材は、前記埋込穴よりもその外形が大きく設けられ、
前記弾性部材は、前記被取付部と前記機器との間に配置され、前記被取付部に接した状態において前記埋込穴を被覆することが好ましい。
【0009】
本願に開示する照明器具において、前記弾性部材は、透明または半透明の材料により形成されることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具において、前記弾性部材は、前記機器取付部に貼り付けられることが好ましい。
【0011】
本願に開示する照明器具において、前記受け具は、前記埋込穴の直径より小さい長さの小径段部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、機器取付具に視認性を高めて取付作業の困難性を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】照明器具を示す斜視図。
図2】同じく照明器具を示す平面図。
図3】同じく照明器具を示す側面図。
図4】(a)は図2におけるA―A線断面図、(b)は図2におけるB―B線断面図。
図5図3におけるD―D線断面図。
図6】照明器具を斜め上方から見た分解斜視図。
図7】照明器具を斜め下方から見た分解斜視図。
図8】照明器具の内部における送風路の空気の流れを示す斜視図。
図9】照明器具を示す平面図。
図10】(a)は図9におけるE―E線断面図、(b)は図9におけるF―F線断面図。
図11】照明器具の配線を模式的に示す配線図。
図12】本発明の一実施形態に係る機器取付具および照明器具を示す斜視図。
図13】同じく機器取付具および照明器具を示す分解斜視図。
図14】被取付部に取り付けた機器取付具および照明器具を示す平面図。
図15図14におけるH―H線断面図。
図16図14におけるJ―J線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態に係る機器取付具151について、図12から図16を用いて説明する。また、機器取付具151を用いて被取付部Cに取り付けられる照明器具11について、図1から図11を用いて説明する。なお、照明器具11は機器取付具151を用いて取り付けられる機器の一例である。本実施形態に係る照明器具11は、オゾン発生機能を備えた照明器具である。照明器具11は、例えば天井面等の被取付部Cに機器取付具151を用いて取り付けられるシーリングライトとして使用することが可能である。なお、照明器具11は、天井面に限らず、壁面(傾斜面も含む)に取り付けてブラケットライトとして使用することも可能である。以下の説明では、照明器具11の光を照射する側を照明器具11の照射面側とし、照明器具11における被取付部Cに対向する側を照明器具11の取付面側(照射面側の反対側)として説明する。また、照明器具11の取付面側とは、照明器具11の背面側(裏面側)である。また、図3等に示す照明器具11が被取付部Cに取付けられた状態において、被取付部Cに直交する方向を照明器具11の上下方向とした場合、照明器具11の取付面側を上方とし、照明器具11の照射面側の直下方向を下方として説明する。照明器具11の上下方向に対して直交する方向を照明器具11の径方向として説明する。また、以下の説明において、下方から照明器具11等を見た状態を平面視とする。上下方向に対して直交方向から照明器具11等を見た状態を側面視とする。照明器具11等の断面形状を見た状態を断面視とする。
【0015】
機器取付具151に取り付けられる照明器具11について説明する。照明器具11は、器具本体21、オゾン発生器31、光源部の一例であるランプユニット41、第1カバーである下面カバー51、第2カバーであるセンターカバー61、フィルタ70、送風ファン71、ソケット81、取付部材91、端子台100、センサ部101、制御基板110を主に備える。照明器具11の外形は、平面視において略円形状であって、照明器具11の高さ方向(図3の照明器具11の上下方向)の寸法が、照明器具11の径方向(図3の照明器具11の上下方向に対して直交方向)の寸法よりも小さく薄型で扁平な略円柱形状である。
なお、照明器具11の外形形状は、本実施形態に限定されるものではない。照明器具11の外形形状は、平面視において略円形状以外に、例えば、楕円形状、正方形状、長方形状、多角形状や扇形、またはそれらを組み合わせた形状にすることもできる。
【0016】
器具本体21は、平面視において略円形形状である。器具本体21は、略円筒状の外壁を有する部材である。器具本体21は、オゾン発生器31、ランプユニット41、下面カバー51、センターカバー61、フィルタ70、送風ファン71、ソケット81、端子台100、センサ部101、制御基板110を保持するともに取付部材91に取り付けられる部材である。器具本体21は、照射面側にランプユニット41、下面カバー51、センターカバー61、フィルタ70、ソケット81、センサ部101を保持する。器具本体21は、取付面側にオゾン発生器31、端子台100、制御基板110を保持する。器具本体21は、例えば樹脂材料で形成される。本実施形態の器具本体21は、PBT(Polybutylene Terephthalate)樹脂を用いて形成した。器具本体21は、その外形の寸法が取付部材91の外径の寸法と略同じであり、ネジ等により取付部材91の照射面側に取り付け可能である。
【0017】
器具本体21は、照射面側において円柱を切り欠いた形状を有している。器具本体21は、照射面側において、ソケット配置部22と、対向面23と、内側面24と、外側面25と、段差部26と、平坦部27と、外壁28とを有している。対向面23、内側面24及び外側面25は、後述する送風路50の一部を構成するものである。
【0018】
ソケット配置部22は、器具本体21の中央部に略有底円筒状に穿設された部分である。ソケット配置部22には、ソケット81を介してランプユニット41が配置される。
【0019】
対向面23は、被取付部Cと直交する方向において下面カバー51に対向するとともになめらかに連続する面である。対向面23は、側面視において送風ファン71側から吹出口54側に向かうにつれて漸次的に狭まるように形成されている。対向面23は、ソケット配置部22の底部の一端から、略有底円筒状のソケット配置部22の外周面が切り欠かれた部分を通過するとともに、ソケット配置部22の外周に沿って回り込むように形成された平面視略円弧状の面である。対向面23は、吹出口54の近傍において略平坦で下面カバー51の底面部53に対向するように形成される平坦面23aを有している。図9および図10に示すように、対向面23は、側面視において送風ファン71の上端付近から徐々に下降するとともに吹出口54に近づくにつれて底面部53と略平行状態とになる。対向面23における送風ファン71の下流側には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32を配置するための矩形枠状の素子配置部30が形成されている(図10(b)参照)。
【0020】
内側面24は、対向面23の径方向内側端に沿って延びるとともに、対向面23の径方向内側端から下方に延びる。外側面25は、対向面23の径方向外側端に沿って延びるともに、対向面23の径方向外側端から下方に延びる。外側面25は、円筒形状の外壁28の一部を構成している。
【0021】
段差部26は、器具本体21の中心軸に略直交するような平坦な段差面を形成するように円柱の一端部を切り欠いた部分である。段差部26には、センサ部101が配置される。段差部26には、ボス状のネジ取付部26aが設けられている。ネジ取付部26aには、センサ部101のネジ止め部108がネジ等の取付部材により取り付けられる(図4(b)参照)。
【0022】
平坦部27は、径方向において所定幅を有する平面視略円弧状の部分である。平坦部27は、ソケット配置部22の径方向外側において、対向面23と段差部26を除いた部分である。外壁28は、器具本体21の外周面を構成する略円筒状の部分である。
【0023】
器具本体21は、取付面側において、径方向において所定幅を有する上面視略円弧状であって、下方に凹んだ凹部29を有する。凹部29は、その底部に、電源配置部29aと、制御基板配置部29bとを有している。
【0024】
電源配置部29aは、対向面23における平坦面23aの背面側の部分である。電源配置部29aには、オゾン発生素子32に給電するための電源部33が配置される(図10(a)参照)。制御基板配置部29bは、平坦部27の背面側の部分である。制御基板配置部29bには、制御基板110が配置される。制御基板配置部29bと段差部26の間には、センサ部101と制御基板110とを隔てる隔壁26bが立設されている(図6参照)。隔壁26bには、センサ部101と制御基板110とを電気的に接続する配線107を挿通するための貫通孔26cが設けられている。
【0025】
器具本体21に下面カバー51が取り付けられることで、器具本体21側の対向面23、内側面24、及び外側面25と、下面カバー51(円筒部52及び底面部53)の内側面とで区画された送風路50が形成される。送風路50の上流側には、送風ファン71が配置されている。送風ファン71の下流側には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32が配置されている。
【0026】
図5に示すように、送風路50は、ランプユニット41の周囲の断面視略円環状の空間S1から送風ファン71の上流側に至る空間S2と、送風ファン71から吹出口54までを連通する空間S3である。空間S1、空間S2及び空間S3は、それぞれ連通している。
【0027】
送風路50は、平面視において略ノ字状もしくは略フ字状である(図5参照)。送風路50は、平面視において径方向に所定幅を有する。送風路50の少なくとも一部は、ランプユニット41の外周側に沿うように形成されている。送風路50の内側面24は、送風ファン71から送風路50の中途部付近までセンターカバー61の外周面に沿って回り込むように形成されている。
【0028】
送風路50は、平面視において空間S1から径方向外側の空間S2に延びるとともに、送風ファン71を通過してランプユニット41の径方向外側の空間S3へと至る。送風路50の空間S3は、吹出口54近傍において対向面23が有する平坦面23aと下面カバー51の底面部53の背面側とが略平行になるように近接した空間S3Aを有している(図10参照)。
【0029】
また、器具本体21の材質としては、樹脂材料以外であってもよく、例えばアルミニウム合金等の金属素材などを必要に応じて適宜選択することもできる。
【0030】
オゾン発生器31は、例えば活性種成分であるオゾン(O3)ガスを発生させるモジュールである。オゾン発生器31は、放電によりオゾンを発生させるオゾン発生素子32と、オゾン発生素子32に給電するための電源部33とを有する。オゾン発生素子32は、角筒状の放電空間部を有する。オゾン発生素子32は、送風路50の対向面23の延出方向の中途部において放電空間部が露出されるように素子配置部30に配置される。オゾン発生素子32は、電源部33に電気的に接続されている。電源部33は、オゾン発生素子32に給電を行って、オゾン発生素子32を放電させるための電源装置である。電源部33は、器具本体21の電源配置部29aに配置されている。電源部33は、送風路50の対向面23の背面側に設置されている。図11に示すように、電源部33は、制御基板110に電気的に接続されており、制御基板110を介して給電される。
【0031】
ランプユニット41は、器具本体21に取り付けられたソケット81に取り付けられるランプであり、例えばGX53ランプである。ランプユニット41は、ソケット81により器具本体21に対して着脱可能である。着脱可能なランプユニット41を用いることで、ランプユニット41が故障した場合にもランプユニット41を容易に交換することができる。これにより、照明器具11のメンテナンス性が向上する。ランプユニット41は、照明器具11の照射面側に向けて光を出射する部分である。ランプユニット41は、一方側(取付面側)に設けられるGX53型の口金部42と、他方側(照射面側)に図示しない光源を覆う透光カバー部43と、内部に収容される電源回路とを備える。口金部42は、上方に向けて突出する電極ピン44と、ランプユニット41の上面中央に配置される円柱状の突出部45とから構成される。突出部45には、周面の対称位置に一対の略L字形のガイド溝(図示せず)が形成されている。ガイド溝は、ソケット81の貫通孔82の凸部と係合して、ランプユニット41がソケット81に位置決めされる構成となっている。一対の電極ピン44は、突出部45の側方で口金部42の上面周辺部の対称位置に突設されている。
なお、ランプユニット41及びソケット81は、GX53形口金に対応したものに限らず、GH76p形口金やGH69h形口金に対応したものでもよい。
【0032】
ソケット81は、4つのビス等のネジ部材によって、器具本体21のソケット配置部22に取り付けられる。ソケット81には、中央に円形状の貫通孔82と、貫通孔82を挟んで対向して配置される一対の係合孔83が形成されている。ソケット81は、係合孔83にランプユニット41の電極ピン44が係合されることによって、ソケット81に取り付けられる。ソケット81は、電極ピン44との接点を有する。ソケット81の接点は、配線を介して制御基板110とセンサ部101に電気的に接続されている。ソケット81にランプユニット41を取り付けた際に、ランプユニット41の電極ピン44が接点に電気的に接続される。
【0033】
図8に示すように、ランプユニット41が取り付けられるソケット81は、下面カバー51にセンターカバー61が取り付けられた状態において、使用者が下方から認識可能である。照明器具11では、ソケット81が器具本体21の被取付部C側とは反対側の照射面側に設けられ、吹出口54は下面カバー51の側面に設けられる。これにより、ソケット81が被取付面(天井面等)Cと反対側に設けられて、下面カバー51にセンターカバー61が取り付けられた状態で下方から認識可能に配置されている。本実施形態の照明器具11では、ランプユニット41とセンターカバー61が照射面側において近い位置にあるため、使用者はランプユニット41やセンターカバー61を容易に認識しやすく着脱動作がしやすい。
【0034】
下面カバー51は、ランプユニット41を露出するための開口を下側に有するとともに上端が開放された略有底円筒状の部材である。下面カバー51は、円筒部52と、円筒部52の下端部から径方向内側に延出される円環状の底面部53と、を有している。下面カバー51は、その内径寸法が器具本体21の外径寸法及び取付部材91の外径寸法よりも大きく、器具本体21の照射面側と側面側を覆うとともに取付部材91の照射面側に取り付け可能である。底面部53は、円形状の中央開口部53aと、センサ部101の一部を露出する開口部53bとを有している。中央開口部53aには、庇状に径方向内側に突出する係止部53a1と、係止部53a1の周方向に対して略均等な位置を切り欠いた複数(本実施形態では3つ)の切欠き部53a2とが形成されている。複数の切欠き部53a2は、センターカバー61の複数(本実施形態では3つ)のボス62aのそれぞれの周方向の長さ寸法に対応して形成されている。係止部53a1の上面には、センターカバー61が取り付けられた際に、センターカバー61が下面カバー51に対して回転しないように、センターカバー61のボス62aの周方向一端を係止する凸部53a3が形成されている(図6参照)。
【0035】
下面カバー51は、器具本体21とともに取付部材91にねじ部材で固定される。下面カバー51及び器具本体21は、内部の清掃や器具本体21の部品交換等のために、取付部材91に対して着脱できる構造としてもよい。
【0036】
開口部53bは、センサ受光部103を露出するための第1開口部53b1と、操作スイッチ104を露出するための第2開口部53b2と、操作つまみ105を露出するための第3開口部53b3とを有している(図6参照)。
【0037】
円筒部52と底面部53との境界部分には、周方向の一部に吹出口54が開口されている。吹出口54は、オゾンを含む空気を器具本体21の外部へ排出する開口である。吹出口54は、下面カバー51の側面の下側の角部に沿って側面視四角状の貫通孔が連続するように設けられている。吹出口54は、送風路50に連通しており、吹出口54からはオゾンを含んだ空気が吹き出される。
【0038】
センターカバー61は、下面カバー51を介して器具本体21に着脱可能であり、ランプユニット41の周囲を囲うカバーである。図6に示すように、センターカバー61は、略円筒状であって、円筒基部62と、円筒開口部63と、フランジ部64とを有している。円筒基部62は、下方に向かうにつれて拡径する円筒状であって、外周面の周方向に沿って複数(本実施形態では3つ)のボス62aを有している。複数のボス62aは、それぞれの周方向の長さ寸法が異なるように形成されている。これにより、センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際に、センターカバー61に対して所定の位置に位置決めすることができるため、センターカバー61を誤った位置に誤挿入することを防止することができる。円筒基部62の上端の外周面には、径方向外側に突出するフィルタ係止部62bを有している(図4参照)。フィルタ係止部62bは、フィルタ70の下端を係止する部分である。
なお、上述した第1カバーである下面カバー51に、第2カバーであるセンターカバー61を取り付けることで、器具本体21の照射面側の全体に亘って覆うことができる本発明に係るカバーを構成している。
【0039】
円筒開口部63は、円筒基部62の上側に連設される。円筒開口部63は、周方向に沿って並んだ複数(本実施形態では6つ)の矩形状の開口である吸込口63aを有している。センターカバー61にフィルタ70が嵌合された際には、フィルタ70が複数の吸込口63aを覆うとともに、フィルタ70の下端が円筒基部62のフィルタ係止部62bにより係止される。円筒開口部63の上端には、周方向に沿って細長い矩形状に切り欠いた第1切欠き部63bと、径方向において第1切欠き部63bに対向する位置に側面視略V字状の第2切欠き部63cとが形成されている。第1切欠き部63bは、ソケット81から延びる配線との干渉を避けるためのものである。第2切欠き部63cは、器具本体21のソケット配置部22に設けられた下方に凸状のストッパ部(図示せず)が係合されることで、センターカバー61の器具本体21に対する回転を防止するためのものである。
【0040】
吸込口63aは、器具本体21の内部に外気(空気)を取り込むための開口である。吸込口63aは、ランプユニット41の周囲を囲むように配置される。具体的には、吸込口63aには、円筒基部62の内周面とランプユニット41の透光カバー部43の外周面とで形成される略円筒状の隙間G(図4参照)を介して空気が吸い込まれる。このように吸気されることで、ランプユニット41の周囲で空気が流動されることによりランプユニット41が冷却される。
【0041】
吹出口54は、下面カバー51における円筒部52と底面部53の境界部分に設けられている。一方、吸込口63aは、器具本体21の内部に配置されたセンターカバー61の円筒開口部63に設けられている。すなわち、吹出口54は、器具本体21を覆うカバー(下面カバー51及びセンターカバー61)において吸込口63aが配置される面とは別の面に設けられている。
【0042】
下面カバー51にセンターカバー61を取り付ける際には、切欠き部53a2にセンターカバー61のボス62aが挿通され、センターカバー61のフランジ部64の上端が係止部53a1の下端に配置される。これにより、センターカバー61は、上下方向において、下面カバー51に対して位置決めされる。切欠き部53a2にボス62aが挿通された状態でセンターカバー61を中央開口部53aの周方向に回動させることで、ボス62aが係止部53a1の上端上を移動する。センターカバー61は、ボス62aの一つが係止部53a1に設けられた凸部53a3と接するまで回動させることができる。こうすることで、ボス62aとフランジ部64が係止部53a1を挟んだ位置に配置されて、センターカバー61は下面カバー51に取り付けられる。本実施形態では、下面カバー51の底面部53の下面は、センターカバー61のフランジ部64の下面と略面一である。
【0043】
具体的には、フランジ部64の下面には、センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際の目印となる凸部64aが設けられている。センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際には、フランジ部64の凸部64aを下面カバー51の中央開口部53a近傍に設けられた凸部53cの位置に合わせるようにして、切欠き部53a2にセンターカバー61のボス62aが挿通され、センターカバー61を中央開口部53aに挿入する。挿入後、センターカバー61を下面カバー51に対して右回転させることで、フランジ部64の凸部64aを下面カバー51の中央開口部53a近傍に設けられた長凸部53dの位置に合わせることで、センターカバー61が下面カバー51に対して嵌合される。
【0044】
フィルタ70は、センターカバー61に取り付け可能な円筒状の集塵用のフィルタである。フィルタ70は、吸込口63aを覆い、吸込口63aから取り込まれる空気はフィルタ70を通して器具本体21の内部に取り込まれる。フィルタ70は、その内径寸法がセンターカバー61の円筒開口部63の外径寸法よりも大きい。フィルタ70は、センターカバー61の円筒開口部63の外側に着脱自在に取り付けられる。フィルタ70は、例えばステンレス製のメッシュフィルタである。フィルタ70は、メンテナンスの際にセンターカバー61から取り外して水洗い可能である。
なお、フィルタ70は、センターカバー61の円筒開口部63に溶接等で固定してもよい。
【0045】
送風ファン71は、オゾン発生器31のオゾン発生素子32から発生する活性種であるオゾンを含む空気を送り出すためのものである。送風ファン71は、例えば矩形状の外枠を有する軸流ファンである。送風ファン71は、送風路50においてオゾン発生素子32の上流側に配置される。なお、送風ファン71は、外枠内に回転軸を中心に回転する複数のプロペラファンを有しているが、図4図5図7及び図8においては、当該プロペラファンの記載を省略している。送風ファン71は、器具本体21の径方向に略直交する回転軸を有する。送風ファン71は、図示しないプロペラファンの回転により、図5及び図8に示す複数の矢印で示すように、送風路50において空気の流れが発生する。送風ファン71の上下方向の寸法(高さ寸法)は、送風路50の上下方向の最大寸法(最大高さ寸法)と略同じである。送風ファン71は、制御基板110と配線を介して電気的に接続されるとともに制御基板110により給電される。
なお、送風ファン71は、軸流ファン以外の送風手段であってもよく、例えば遠心ファン等であってもよい。軸流ファンは、遠心ファンよりも風量が多く、送風方向を制御すやすいため、有効成分であるオゾンをより遠くに排出しやすい。
【0046】
送風ファン71が駆動された際には照明器具11の外部から空気が吸気される。具体的には、図5図8に示すように、空気(外気)が吸気の流れを示す矢印の向きに流れる。空気は、先ず隙間Gを通り、フィルタ70を横に抜けるように通過して空間S1に至る。続いて、空気は、空間S1から空間S2に至り、送風ファン71を通過して空間S3に至る。続いて、空気は、空間S3において送風路50が徐々に狭くなるにつれて圧縮されるとともにオゾン発生素子32によりオゾンが空気に付加されて、オゾンを含む空気が空間S3Aに至る。続いて、オゾンを含む空気は、下面カバー51の吹出口54から水平方向に放射状に広がるように排出される。
【0047】
取付部材91は、平面視略円形状で平板状に形成されている。取付部材91は、照明器具11を被取付部Cに取り付けた際に、被取付部Cに対向して取り付けられる部材である。取付部材91は、一部が切り欠かれた金属製の部材である。取付部材91は、照明器具11の取付面側を構成する。取付部材91は、器具本体21を支持する支持部材であり、天板とも呼ばれる。
【0048】
取付部材91は、中央部に平面視略U字形状に切り欠いた外部商用電源の電源電線(図示せず)を挿通するための切欠き部92を有している。図7に示すように、取付部材91は、取付部材91を器具本体21の取付面側にネジ等の固定部材95により取り付けるための複数(本実施形態では4つ)の第1ネジ取付部93と、器具本体21に取付部材91を取り付けた状態で、被取付部Cにネジ等の固定部材95により取り付けるための一対の貫通孔である第2ネジ取付部94と、を有している。
【0049】
センサ部101は、人感センサや照度センサや、リモコン受信部等である。本実施形態のセンサ部101は、焦電型の人感センサである。人感センサは、人間等から放射される熱線(赤外線)の量の変化を検知するセンサである。センサ部101には、主として人間等から放射される熱線を導入するレンズ群が設けられている。なお、センサ部101は、赤外線センサに限らず、超音波センサ、電波センサなどを用いてもよい。センサ部101は、配線を介して端子台100と制御基板110のそれぞれに電気的に接続されている。
【0050】
図2及び図8に示すように、センサ部101は、器具本体21における被取付部Cと平行な方向において吹出口54とは反対側に設けられる。すなわち、センサ部101と吹出口54は、器具本体21の中心部(ソケット配置部22)を挟んで対向した位置に配置されている。
【0051】
センサ部101は、センサ筐体102と、センサ筐体102内に配置されるセンサ及びセンサ操作部等を搭載するセンサ回路と、から構成されている。センサ筐体102は、平面視略扇形状で所定高さを有する容器形状のものである。
【0052】
センサ筐体102は、照射面側において平面視略台形状のセンサ操作面に設けられる、センサ受光部103、操作スイッチ104及び操作つまみ105を有している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ部101の動作を操作するためのセンサ操作部である。センサ部101のセンサ回路は、配線107を介して制御基板110に電気的に接続されている。センサ筐体102は、ネジ止め部108を有している。
【0053】
センサ受光部103は、センサ回路に実装されたセンサが赤外線を受光する部分であり、半球形状で照射面側に突出している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ回路に実装されたセンサ操作用部品である。センサ受光部103、操作スイッチ104及び操作つまみ105は、下面カバー51に設けられたそれぞれに対応する開口部である第1開口部53b1、第2開口部53b2及び第3開口部53b3を介して照射面側に露出している。操作スイッチ104は、例えばオゾン発生動作条件、点灯条件等の切替えを行う動作設定スイッチである。操作つまみ105は、例えば照度調整を行うための照度調整つまみである。
【0054】
センサ受光部103は、センサ操作面の周方向の一端側に偏在している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ操作面の周方向の他端側に偏在している。
【0055】
操作スイッチ104は、スイッチをスライドすることで照明器具11の動作設定が変更可能なスライドスイッチである。照明器具11の動作設定としては、右側(センサ受光部103側)、真ん中、左側のスイッチの各ポジションに対応する設定がある。真ん中のポジションは、点灯動作のみが実行される動作モードである。左側のポジションは、オゾン発生動作と点灯動作が実行される動作モードである。右側のポジションは、例えば施工時に使用される導通を確認するテストモードであり、導通確認のために数秒間ランプユニット41が点灯する動作モードである。ネジ止め部108は、器具本体21の段差部26に設けられたボス状のネジ取付部26aにネジ等の取付部材により取り付けられる部分である。
【0056】
上記のような照明器具11を被取付部Cに取り付ける機器取付具151について図13から図17を用いて、説明する。
図13および図14に示すように、機器取付具151は、被取付部Cに照明器具11のような機器を取り付ける部材であり、受け具161と、機器取付部162と、受け具161および前記機器取付部162を連結する留め具163と、弾性部材164と、を有する。
受け具161は、平板状に形成された部材であり、略矩形状に形成されている。受け具は、被取付部Cの天井面側に設置される部材であり、被取付部Cの埋込穴C1の直径よりも長手方向が大きく、短手方向が小さくなるように形成される。
【0057】
また、受け具161は、埋込穴C1の内周側に配置可能な小径段部161aを有し、断面視において略ハット形状に形成される。小径段部161aは、板状の受け具161の一部分を膨出させて構成した部分であり、平面視において略矩形状に形成されている。小径段部161aは、埋込穴C1の内周側に挿入可能な寸法で形成される。本実施形態においては、小径段部161aの向かい合う短辺部分の寸法が埋込穴C1の直径よりもやや小さくなるように形成されている。また、小径段部161aの短辺部分は、埋込穴C1の内周に沿うように円弧状に形成されている。受け具161を埋込穴C1に配置するとき、小径段部161aの向かい合う2つの短辺部分は埋込穴C1の内周に沿うように配置される。これにより、埋込穴C1に対して受け具161を容易に適切な位置に配置することができる。
【0058】
また、矩形状の受け具161の対角線上に留め具163を挿入するためのねじ孔161b・161bが二か所設けられている。対角線上にねじ孔161b・161bを配置することにより、ねじ孔161b・161b間の距離を確保することができ、機器取付部162を安定して被取付部Cに固定することが可能となる。
また、受け具161の中央に、外部商用電源から電力を供給する電線を挿通させる電線挿通孔161cが設けられている。
【0059】
なお、小径段部161aは、一段の膨出部分で形成しているが、これに限定するものではなく、一段目の膨出部分からさらに二段目、三段目の膨出部を備える構成とすることもできる。これにより、被取付部Cの埋込穴C1の直径に合わせて、小径段部161aを埋込穴C1内部に配置することができる。
【0060】
機器取付部162は、平板状に形成された部材であり、長方形状に形成されている。受け具161と機器取付部162は、略同一の長辺および短辺を有する矩形状に形成されている。また、矩形状の機器取付部162の対角線上に留め具163を挿入するための挿入孔162a・162aが二か所設けられている。また、挿入孔162a・162aが設けられた対角線上であって、挿入孔162a・162aよりも外形側には取付ネジ孔162c・162cが設けられている。また、機器取付部162の中央に、外部商用電源から電力を供給する電線を挿通させる電線挿通孔162dが設けられている。
本実施形態の機器取付部162は、受け具161と同一形状に形成されている。そのため、受け具161として用いた場合のねじ孔161b・161bと、機器取付部162として用いた場合の挿入孔162a・162aが同一面に設けられている。挿入孔162a・162aは、その周囲が円形に受け具161側に凹状となる部分に設けられている。これにより、作業者は留め具163の挿入孔162a・162aを容易に認識することができる。また、このように構成することで留め具163のネジ頭をより受け具161側に配置することができるため、照明器具11等の機器を取り付けたときに留め具163のネジ頭をより接触させにくくすることができる。
受け具161及び機器取付部162を同一形状に設けることで、金型等を共通化することができるためコストを低減できる。また、作業者が受け具161、機器取付部162、および弾性部材164を誤った配置(例えば、受け具161および機器取付部162を入れ替えて配置等)で取り付けることを抑止する。
【0061】
留め具163は、受け具161および機器取付部162を連結する部材であり、本実施形態においては、ねじによって構成されている。
【0062】
弾性部材164は、埋込穴C1を被覆しつつ照明器具11と被取付部Cとの間をシールする部材であり、埋込穴C1よりもその外形が大きく設けられている。弾性部材164は、平面視円形状に形成されておりその直径が埋込穴C1の直径よりも大きく設けられている。弾性部材164は、透明または半透明の弾性のある素材で形成されており、例えばシリコーン樹脂によって形成されている。
なお、弾性部材164は、本発明の機器取付具151に必須な構成ではなく、機器取付具151に取り付けられる機器側に設けることもできる。
【0063】
弾性部材164は、機器取付部162と対向する側(図12におては下側)の表面の少なくとも一部に接着部材164aを設けてもよい。接着部材164aは、例えば、樹脂と金属を接着する接着剤である。接着剤は、金属である機器取付部162と、樹脂である弾性部材164とを接着する素材であり、例えば、エポキシ樹脂によって形成されている。機器取付部162および弾性部材164を接着部材164aによって接着することで、被取付部Cに機器取付具151を取り付ける際に弾性部材164の位置ズレを抑止することができる。また、弾性部材164は、機器取付部162の挿入孔162a・162aに対応する位置に留め具163を挿入するための挿入孔164b・164bが二か所設けられている。本実施形態の機器取付具151は、留め具163・163が、機器取付部162の挿入孔162a・162a、弾性部材164の挿入孔164b・164b、受け具161のねじ孔161b・161bを介した状態で被取付部Cに固定される。
また、弾性部材164の中央に、外部商用電源から電力を供給する電線を挿通させる電線挿通孔164cが設けられている。電線挿通孔164cは、平面視で機器取付部162の電線挿通孔162dと重なる位置に設けられている。
【0064】
次に、機器取付具151の被取付部Cへの取付方法およびに照明器具11の機器取付部162への取付方法の一例について説明する。
【0065】
まず、受け具161、機器取付部162、及び弾性部材164を、留め具163・163を用いて組み合わせて連結する。このとき、受け具161と機器取付部162の間隔は、被取付部Cの厚みよりも離れるように連結する。留め具163・163がねじ孔161b・161b及び挿入孔164b・164bに挿入されると、受け具161及び機器取付部162は平面視において重なる位置に配置される。
【0066】
次に、外部商用電源用の電線を、受け具161の電線挿通孔161c、弾性部材164の電線挿通孔164c、及び機器取付部162の電線挿通孔162dに挿通させる。当該電線は、3つの電線挿通孔(161c、164c、162d)を介して、機器取付部162の機器取付面側(図12における機器取付部162の下面側)まで引き出される。なお、当該電線を受け具161の電線挿通孔161cに挿通させずに、受け具161と弾性部材164との間の空間に当該電線を差し込み、電線挿通孔164c及び電線挿通孔162dに挿通させてもよい。
【0067】
次に、機器取付具151を斜めに傾けて、被取付部Cの埋込穴C1に受け具161を挿入する。受け具161を斜めに傾けて埋込穴C1に挿入することにより、埋込穴C1の直径よりも大きい長さを有する長辺が埋込穴C1の周辺に接触することなく天井面側に挿入される。受け具161の取付側面を被取付部Cの天井面と平行にすることにより、照明器具11が安定して保持されることとなる。このとき、受け具161と機器取付部162が側面視で平行になる配置で留め具163によって固定されている場合には、被取付部Cの上面側に配置されている受け具161の位置や傾きを、機器取付部162によって把握しやすい。これにより、受け具161を被取付部Cの埋込穴C1における適正な位置に配置しやすくなる。また、弾性部材164によって埋込穴C1が覆われて視認しにくい場合であっても、弾性部材164の一部を撓ませることで埋込穴C1を確認することができる。本実施形態の弾性部材164は、半透明なシリコーン樹脂で形成しているため、弾性部材164を撓ませずに埋込穴C1や受け具161の状態を確認することができる。
【0068】
次に、留め具163・163を締め付け、受け具161と機器取付部162との間隔が狭まるように調整する。受け具161及び機器取付部162によって被取付部Cを挟み込むようにして、機器取付具151は被取付部Cに固定される。本実施形態の機器取付具151では、機器取付部162が弾性部材164を介して被取付部Cの取付面に当接する。弾性部材164は、埋込穴C1を覆うように配置される。このとき、弾性部材164の一部を撓ませることで埋込穴C1を介して受け具161の状態を確認することができる。受け具161が適切な位置に配置されていない場合には、留め具163・163の締め付けを開放し、受け具161の位置を調整することができる。また、受け具161と機器取付部162が同形状であり、平面視において重なるように配置されることにより、機器取付部162の位置から受け具161の位置を推認しやすくなり作業性が向上する。
【0069】
受け具161の小径段部161aは、埋込穴C1の直径よりも小さく構成されているため、小径段部161aが埋込穴C1の内部へ突出した状態で固定される。これにより、小径段部161aと、埋込穴C1の内周面とが接触するため、受け具161の移動を制限することができる。
【0070】
次に、機器取付部162の電線挿通孔162dから露出する外部商用電源用の電線を照明器具11の端子台100に接続する。
【0071】
機器取付部162は、受け具161によって被取付部Cの取付面側に固定されている。照明器具11の取付部材91に設けられた第2ネジ取付部94には取付ネジ165が挿通され、被取付部C側に突出している。図13及び図15に示すように、取付ネジ165は、機器取付部162に設けられた取付ネジ孔162cに挿入される。これにより照明器具11が機器取付部162に固定される。このとき、弾性部材164は、被取付部Cと照明器具11との間に挟まれる。これにより、弾性部材164が埋込穴C1全体を被覆することで室内の気密性を高める。弾性部材164によって室内の気密性を高めることで、例えば、空気清浄機、スピーカー、及び送風機等の機器をより効率的に動作させることができる。
【0072】
以上のように、本発明に係る機器取付具151は、受け具161と、機器取付部162と、受け具161および機器取付部162を連結する留め具163と、を有し、被取付部Cに機器である照明器具11を取り付ける機器取付具151であって、受け具161および機器取付部162は平板状に形成され、被取付部Cの埋込穴C1の直径よりも長手方向が大きく、短手方向が小さくなるように形成され、受け具161および機器取付部162は、留め具163を締め付けることによって被取付部Cを挟んで取り付けられるものである。
【0073】
このように構成することにより、被取付部Cの埋込穴C1から受け具161の位置を確認しつつ、留め具163を締め付けることが可能となるため、機器取付具151を取り付けるときに視認性を高めて取付作業の困難性を解消することができる。
【0074】
また、機器取付具151は、弾性部材164を有し、弾性部材164は、埋込穴C1よりもその外形が大きく設けられ、弾性部材164は、被取付部Cと照明器具11との間に配置され、被取付部Cに接した状態において埋込穴C1を被覆するものである。
このように構成することにより、弾性部材164によって埋込穴C1を被覆することが可能となる。これにより、弾性部材164が埋込穴C1全体を被覆することで部屋の気密性を高める。また機器取付具を取り付けるときに、弾性部材164を下方に屈曲させることで、埋込穴C1から受け具161の位置を確認しつつ、留め具163を締め付けることが可能となるため、機器取付具151を取り付けるときに視認性を高めて取付作業の困難性を解消することができる。
【0075】
また、弾性部材164は、透明または半透明の材料により形成されるものである。
このように構成することにより、弾性部材164によって埋込穴C1を被覆した場合であっても、弾性部材164を透過して受け具161の位置を確認しつつ、留め具163を締め付けることが可能となるため、機器取付具151を取り付けるときに視認性を高めて取付作業の困難性を解消することができる。
【0076】
また、弾性部材164は、機器取付部162に貼り付けられるものであってもよい。
このように構成することにより、弾性部材164と機器取付部162とを接着部材164aによって固定して取付作業を行うことができるため、弾性部材164と機器取付部162の位置ブレがなくなり,取付作業の困難性を解消することができる。
【0077】
また、受け具161は、埋込穴C1の直径より小さい長さの小径段部161aを有するものであってもよい。
このように構成することにより、小径段部161aが埋込穴C1の内部に突出することで、小径段部161aと埋込穴C1の内周面が接触して固定される。これにより、受け具161の埋込穴C1に対する位置ブレがなくなり、取付作業の困難性を解消することができる。
【符号の説明】
【0078】
11 照明器具
21 器具本体
31 オゾン発生器
41 ランプユニット
51 下面カバー
61 センターカバー
71 送風ファン
81 ソケット
91 取付部材
101 センサ部
110 制御基板
C 被取付部
C1 埋込穴
151 機器取付具
161 受け具
162 機器取付部
163 留め具
164 弾性部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16