(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007453
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】LED回路基板構造、LEDテスト・パッケージ方法、及びLED画素パッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 33/62 20100101AFI20240110BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20240110BHJP
【FI】
H01L33/62
H01L33/00 K
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023106401
(22)【出願日】2023-06-28
(31)【優先権主張番号】111124308
(32)【優先日】2022-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】517370630
【氏名又は名称】晶呈科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】▲ホアン▼乙川
(72)【発明者】
【氏名】陳筱儒
(72)【発明者】
【氏名】劉埃森
【テーマコード(参考)】
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5F142AA82
5F142AA84
5F142AA86
5F142BA02
5F142BA32
5F142CA03
5F142CB13
5F142CB16
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD32
5F142CD44
5F142CD47
5F142FA03
5F142GA02
5F241AA46
5F241FF06
(57)【要約】
【課題】LED回路基板構造、LEDテスト・パッケージ方法、及びLED画素パッケージを提供する。
【解決手段】LED回路基板構造は、第1色のLED、第2色のLED、第3色のLED、キャリアボード、第1のテスト線、第1の接続線、第2のテスト線、及び第2の接続線を含む。各第1のテスト線は、キャリアボードに位置し、且つ同じ画素正面パターン領域に位置する2つの第1色のLEDに電気的に並列接続される。第1の接続線は、隣接する2つの画素正面パターン領域の2つの第1のテスト線に電気的に接続される。各第2のテスト線は、キャリアボードに位置し、且つ同じ画素正面パターン領域に位置する2つの第2色のLEDに電気的に並列接続される。第2の接続線は、隣接する2つの画素正面パターン領域の2つの第2のテスト線に電気的に接続される。これにより、切断及びパッケージする前にLEDをテストし、且つ故障したLEDを見つけることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ第1のP型電極及び第1のN型電極を含む複数の第1色のLEDと、
それぞれ第2のP型電極及び第2のN型電極を含む複数の第2色のLEDと、
それぞれ第3のP型電極及び第3のN型電極を含む複数の第3色のLEDと、
互いに対向するキャリア面及び底面を含み、前記キャリア面は、間隔を空けて設けられる複数の画素正面パターン領域を含み、前記底面は、前記複数の画素正面パターン領域にそれぞれ対応する複数の画素裏面パターン領域を含み、前記画素正面パターン領域に、少なくとも2つの前記第1色のLED、少なくとも2つの前記第2色のLED、及び少なくとも2つの前記第3色のLEDが設けられ、且つ前記画素正面パターン領域における前記第1色のLED、前記第2色のLED、及び前記第3色のLEDは、サブ画素を構成するキャリアボードと、
前記キャリアボードに位置し、且つ同じ前記画素正面パターン領域に位置する前記少なくとも2つの第1色のLEDに電気的に並列接続される複数の第1のテスト線と、
隣接する2つの前記画素正面パターン領域の2つの前記第1のテスト線に電気的に接続される複数の第1の接続線と、
前記キャリアボードに位置し、且つ同じ前記画素正面パターン領域に位置する前記少なくとも2つの第2色のLEDに電気的に並列接続される複数の第2のテスト線と、
隣接する2つの前記画素正面パターン領域の2つの前記第2のテスト線に電気的に接続される複数の第2の接続線と、
を備えるLED回路基板構造。
【請求項2】
前記キャリアボードの前記底面に位置し、且つ同じ前記画素正面パターン領域に位置する前記少なくとも2つの第3色のLEDに電気的に並列接続される複数の第3のテスト線と、
隣接する2つの前記画素裏面パターン領域の2つの前記第3のテスト線に電気的に接続される複数の第3の接続線と、
を更に含む請求項1に記載のLED回路基板構造。
【請求項3】
複数の正面電極パッドであって、前記キャリアボードの前記キャリア面に位置し、少なくとも1つの前記正面電極パッドは、各前記画素正面パターン領域に位置し、前記画素正面パターン領域における前記少なくとも1つの正面電極パッドは、前記画素正面パターン領域の前記サブ画素における前記第1色のLED、前記第2色のLED、及び前記第3色のLEDに電気的に接続される複数の正面電極パッドと、
複数の導電孔であって、前記キャリアボードを貫通し、少なくとも1つの前記導電孔の上端は、各前記画素正面パターン領域に位置し、且つ各前記画素正面パターン領域の前記少なくとも1つの正面電極パッドに電気的に接続され、少なくとも1つの前記導電孔の下端は、各前記画素裏面パターン領域に位置する複数の導電孔と、
前記キャリアボードの前記底面に位置し、隣接する2つの前記画素裏面パターン領域の少なくとも1つの前記導電孔の前記下端に電気的に接続される複数の第4の接続線と、
を更に含む請求項2に記載のLED回路基板構造。
【請求項4】
前記キャリアボードに位置し、且つ各前記画素正面パターン領域の間に位置する複数の切断チャネルを更に含み、前記複数の第1の接続線、前記複数の第2の接続線、前記複数の第3の接続線、及び前記複数の第4の接続線は、前記複数の切断チャネルに位置する請求項3に記載のLED回路基板構造。
【請求項5】
前記切断チャネルの幅と前記画素正面パターン領域の幅との和によってピッチが定義され、前記切断チャネルの幅と前記ピッチとの比は、0.11~0.155の範囲にある請求項4に記載のLED回路基板構造。
【請求項6】
それぞれ前記複数の第1の接続線、前記複数の第2の接続線、前記複数の第3の接続線、及び前記複数の第4の接続線に電気的に接続される複数の第1の信号線、複数の第2の信号線、複数の第3の信号線、及び複数の第4の信号線を更に含み、各前記第1の信号線及び各前記第2の信号線は、それぞれ第1の方向に沿って前記キャリアボードの2つの対向する縁部まで延伸し、且つ第2の方向に沿って前記複数の画素正面パターン領域の間に間隔を空けて配列され、各前記第3の信号線及び各前記第4の信号線は、前記第2の方向に沿って前記キャリアボードの他の2つの対向する縁部まで延伸し、且つ前記第1の方向に沿って前記複数の画素裏面パターン領域の間に間隔を空けて配列される請求項3に記載のLED回路基板構造。
【請求項7】
各前記第1の信号線、各前記第2の信号線、各前記第3の信号線、及び各前記第4の信号線の線幅は、25μm~40μmの範囲にあり、隣接する前記第1の信号線と前記第2の信号線との間の線間隔及び隣接する前記第3の信号線と前記第4の信号線との間の線間隔は、40μm~50μmの範囲にある請求項6に記載のLED回路基板構造。
【請求項8】
前記キャリアボードの前記底面に位置する複数の第1の裏面電極パッド、複数の第2の裏面電極パッド、複数の第3の裏面電極パッド、及び複数の裏面電極パッドを更に含み、少なくとも1つの前記第1の裏面電極パッド、少なくとも1つの前記第2の裏面電極パッド、少なくとも1つの前記第3の裏面電極パッド及び少なくとも1つの前記裏面電極パッドは、各前記画素裏面パターン領域に位置し、前記画素裏面パターン領域の前記少なくとも1つの第1の裏面電極パッドは、前記画素正面パターン領域に位置する前記少なくとも2つの第1色のLEDに電気的に接続され、前記画素裏面パターン領域の前記少なくとも1つの第2の裏面電極パッドは、前記画素正面パターン領域に位置する前記少なくとも2つの第2色のLEDに電気的に接続され、前記画素裏面パターン領域の前記少なくとも1つの第3の裏面電極パッドは、前記画素正面パターン領域に位置する前記少なくとも2つの第3色のLEDに電気的に接続され、前記画素裏面パターン領域の前記少なくとも1つの裏面電極パッドは、前記画素正面パターン領域に位置する前記少なくとも2つの第1色のLED、前記少なくとも2つの第2色のLED、及び前記少なくとも2つの第3色のLEDに電気的に接続される請求項1に記載のLED回路基板構造。
【請求項9】
複数の第1色のLED、複数の第2色のLED、及び複数の第3色のLEDを回路基板にマウンティングするLEDマウンティング工程であって、前記回路基板は、
互いに対向するキャリア面及び底面を含み、前記キャリア面は、間隔を空けて設けられる複数の画素正面パターン領域を含み、前記底面は、前記複数の画素正面パターン領域にそれぞれ対応する複数の画素裏面パターン領域を含み、前記画素正面パターン領域に、少なくとも2つの第1色のLED取付パッド、少なくとも2つの第2色のLED取付パッド、及び少なくとも2つの第3色のLED取付パッドが設けられ、各前記第1色のLED取付パッド、各前記第2色のLED取付パッド、及び各前記第3色のLED取付パッドは、各前記第1色のLED、各前記第2色のLED、及び各前記第3色のLEDの同じ電気特性の電極を取り付けることに適するキャリアボードと、
前記複数の画素正面パターン領域の前記複数の第1色のLED取付パッドに電気的に並列に設けられる複数の第1組の配線と、
前記複数の画素正面パターン領域の前記複数の第2色のLED取付パッドに電気的に並列に設けられる複数の第2組の配線と、
前記キャリアボードに位置し、且つ各前記画素正面パターン領域の間に位置し、前記複数の第1組の配線の一部及び前記複数の第2組の配線の一部が位置する複数の切断チャネルと、
を含むLEDマウンティング工程と、
前記複数の第1組の配線に通電させて各前記第1色のLEDをテストし、前記複数の第2組の配線に通電させて各前記第2色のLEDをテストするLEDテスト工程と、
前記複数の画素正面パターン領域を互いに分離するように、前記複数の切断チャネルに沿って前記キャリアボードを切断し、複数のパッケージ対象画素を形成するように、前記複数の第1組の配線及び第2組の配線を切断するキャリアボード切断工程と、
を備えるLEDテスト・パッケージ方法。
【請求項10】
複数のLED画素パッケージを形成するように、互いに分離された前記複数のパッケージ対象画素をシーリングする画素パッケージ工程を更に含む請求項9に記載のLEDテスト・パッケージ方法。
【請求項11】
キャリア面を含むキャリアボードと、
前記キャリア面に設けられる複数の第1色のLEDと、
前記キャリア面に設けられる複数の第2色のLEDと、
前記キャリア面に設けられる複数の第3色のLEDと、
前記複数の第1色のLED、前記複数の第2色のLED、及び前記複数の第3色のLEDを覆うパッケージ層と、
前記キャリア面に設けられ、且つ少なくとも一部の前記複数の第1色のLEDに電気的に接続され、一部が前記キャリアボードの縁部まで延伸し、前記縁部に金属断面を形成するように、前記一部の頂面が前記キャリアボードの前記キャリア面より高い第1組の配線と、
を含むLED画素パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回路基板構造、テスト・パッケージ方法、及び画素パッケージ、特にLED回路基板構造、LEDテスト・パッケージ方法、及びLED画素パッケージを提供する。
【背景技術】
【0002】
パーソナライズされたディスプレイデバイスの普及に伴い、LED構造の小型化が業界のトレンドになっている。LEDのサイズが小さくなれば、LED画素パッケージのサイズもそれに伴って小さくなる。一般的には、ディスプレイの製造プロセスにおいて、LED画素パッケージをディスプレイの基板に逐一マウンティングする。マウンティングのコストを削減するために、複数の画素を1つのLED画素パッケージとする構造は開発され、且つ徐々に主流となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
歩留まりを確保するために、LED画素パッケージをテストする必要がある。従来のLED画素パッケージのテスト技術において、シーリングが完了した後にLED画素パッケージを逐一にテストする。しかしながら、LED画素パッケージのサイズが小さくて数が多いため、逐一テストすることは難しく、且つ時間がかかる。また、シーリングが完了した後に故障が見つかった場合、LED画素パッケージ全体を廃棄するしかなく、コストの無駄になる。したがって、どのようにLED画素パッケージのテスト効率を向上させ、且つコストを削減するかは、関連業界において達成しようとする目標である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、LED回路基板構造、LEDテスト・パッケージ方法、及びLED画素パッケージであって、第1のテスト線、第1の接続線、第2のテスト線、及び第2の接続線の構造により、同じ画素正面パターン領域における第1色のLEDが互いに並列接続され、且つ隣接する画素正面パターン領域における第1色のLEDが互いに並列接続され、且つ同じ画素正面パターン領域における第2色のLEDが互いに並列接続され、隣接する画素正面パターン領域における第2色のLEDが互いに並列接続され、第1色のLEDのテスト及び第2色のLEDのテスト効率を向上させ、また、LEDテスト工程の後にキャリアボード切断工程及び画素パッケージ工程を行うことにより、LED画素パッケージのテスト効率を向上させ、且つコストを削減することができるLED回路基板構造、LEDテスト・パッケージ方法、及びLED画素パッケージを提供する。
【0005】
本開示の一実施形態によれば、LED回路基板構造であって、それぞれ第1のP型電極及び第1のN型電極を含む複数の第1色のLEDと、それぞれ第2のP型電極及び第2のN型電極を含む複数の第2色のLED、それぞれ第3のP型電極及び第3のN型電極を含む複数の第3色のLEDと、互いに対向するキャリア面及び底面を含み、キャリア面は、間隔を空けて設けられる複数の画素正面パターン領域を含み、底面は、前記複数の画素正面パターン領域にそれぞれ対応する複数の画素裏面パターン領域を含み、画素正面パターン領域に、少なくとも2つの第1色のLED、少なくとも2つの第2色のLED、及び少なくとも2つの第3色のLEDが設けられ、且つ画素正面パターン領域における第1色のLED、第2色のLED、及び第3色のLEDは、サブ画素を構成するキャリアボードと、キャリアボードに位置し、且つそれぞれ同じ画素正面パターン領域に位置する少なくとも2つの第1色のLEDに電気的に並列接続される複数の第1のテスト線と、隣接する2つの画素正面パターン領域の2つの第1のテスト線に電気的に接続される複数の第1の接続線と、キャリアボードに位置し、且つそれぞれ同じ画素正面パターン領域に位置する少なくとも2つの第2色のLEDに電気的に並列接続される複数の第2のテスト線と、隣接する2つの画素正面パターン領域の2つの第2のテスト線に電気的に接続される複数の第2の接続線と、を備えるLED回路基板構造を提供する。
【0006】
前述の実施形態によるLED回路基板構造は、複数の第3のテスト線は、キャリアボードの底面に位置し、且つそれぞれ同じ画素正面パターン領域に位置する少なくとも2つの第3色のLEDに電気的に並列接続される複数の第3のテスト線と、隣接する2つの画素裏面パターン領域の2つの第3のテスト線に電気的に接続される複数の第3の接続線と、を更に含んでもよい。
【0007】
前述の実施形態によるLED回路基板構造は、複数の正面電極パッドであって、キャリアボードのキャリア面に位置し、少なくとも1つの正面電極パッドは、各画素正面パターン領域に位置し、画素正面パターン領域における少なくとも1つの正面電極パッドは、画素正面パターン領域のサブ画素における第1色のLED、第2色のLED、及び第3色のLEDに電気的に接続される複数の正面電極パッドと、複数の導電孔であって、キャリアボードを貫通し、少なくとも1つの導電孔の上端は、各画素正面パターン領域に位置し、且つ各画素正面パターン領域の少なくとも1つの正面電極パッドに電気的に接続され、少なくとも1つの導電孔の下端は、各画素裏面パターン領域に位置する複数の導電孔と、キャリアボードの底面に位置し、隣接する2つの画素裏面パターン領域の少なくとも1つの導電孔の下端に電気的に接続される複数の第4の接続線と、を更に含んでもよい。
【0008】
前述の実施形態によるLED回路基板構造は、キャリアボードに位置し、且つ各画素正面パターン領域の間に位置する複数の切断チャネルを更に含んでもよく、ここで前記複数の第1の接続線、前記複数の第2の接続線、前記複数の第3の接続線、及び前記複数の第4の接続線は、前記複数の切断チャネルに位置する。
【0009】
前述の実施形態によるLED回路基板構造において、切断チャネルの幅と画素正面パターン領域の幅との和によってピッチが定義され、切断チャネルの幅とピッチとの比は、0.11~0.155の範囲にある。
【0010】
前述の実施形態によるLED回路基板構造は、それぞれ複数の第1の接続線、複数の第2の接続線、複数の第3の接続線、及び複数の第4の接続線に電気的に接続される複数の第1の信号線、複数の第2の信号線、複数の第3の信号線、及び複数の第4の信号線を更に含み、ここで各第1の信号線及び各第2の信号線は、それぞれ第1の方向に沿ってキャリアボードの2つの対向する縁部まで延伸し、且つ第2の方向に沿って前記複数の画素正面パターン領域の間に間隔を空けて配列され、各第3の信号線及び各第4の信号線は、第2の方向に沿ってキャリアボードの他の2つの対向する縁部まで延伸し、且つ第1の方向に沿ってそれらの画素裏面パターン領域の間に間隔を空けて配列される。
【0011】
前述の実施形態によるLED回路基板構造において、各第1の信号線、各第2の信号線、各第3の信号線、及び各第4の信号線の線幅は、25μm~40μmの範囲にあり、隣接する第1の信号線と第2の信号線との間の線間隔及び隣接する第3の信号線と第4の信号線との間の線間隔は、40μm~50μmの範囲にある。
【0012】
前述の実施形態によるLED回路基板構造は、キャリアボードの底面に位置する複数の第1の裏面電極パッド、複数の第2の裏面電極パッド、複数の第3の裏面電極パッド、及び複数の裏面電極パッドを更に含み、ここで少なくとも1つの第1の裏面電極パッド、少なくとも1つの第2の裏面電極パッド、少なくとも1つの第3の裏面電極パッド、及び少なくとも1つの裏面電極パッドは、各画素裏面パターン領域に位置し、画素裏面パターン領域の少なくとも1つの第1の裏面電極パッドは、画素正面パターン領域に位置する少なくとも2つの第1色のLEDに電気的に接続され、画素裏面パターン領域の少なくとも1つの第2の裏面電極パッドは、画素正面パターン領域に位置する少なくとも2つの第2色のLEDに電気的に接続され、画素裏面パターン領域の少なくとも1つの第3の裏面電極パッドは、画素正面パターン領域に位置する少なくとも2つの第3色のLEDに電気的に接続され、画素裏面パターン領域の少なくとも1つの裏面電極パッドは、画素正面パターン領域に位置する少なくとも2つの第1色のLED、少なくとも2つの第2色のLED、及び少なくとも2つの第3色のLEDに電気的に接続される。
【0013】
本開示の一実施形態によれば、LEDテスト・パッケージ方法であって、複数の第1色のLED、複数の第2色のLED、及び複数の第3色のLEDを回路基板にマウンティングするLEDマウンティング工程であって、ここで回路基板は、キャリアボード、複数の第1組の配線、複数の第2組の配線、及び複数の切断チャネルを含み、キャリアボードは、互いに対向するキャリア面及び底面を含み、キャリア面は、間隔を空けて設けられる複数の画素正面パターン領域を含み、底面は、前記複数の画素正面パターン領域にそれぞれ対応する複数の画素裏面パターン領域を含み、ここで画素正面パターン領域に、少なくとも2つの第1色のLED取付パッド、少なくとも2つの第2色のLED取付パッド、及び少なくとも2つの第3色のLED取付パッドが設けられ、各第1色のLED取付パッド、各第2色のLED取付パッド、及び各第3色のLED取付パッドは、各第1色のLED、各第2色のLED、及び各第3色のLEDの同じ電気特性の電極を取り付けることに適し、前記複数の第1組の配線は、前記複数の画素正面パターン領域の前記複数の第1色のLED取付パッドに電気的に並列に設けられ、前記複数の第2組の配線は、前記複数の画素正面パターン領域の前記複数の第2色のLED取付パッドに電気的に並列に設けられ、前記複数の切断チャネルは、キャリアボードに位置し、且つ各画素正面パターン領域の間に位置し、ここで前記複数の第1組の配線の一部及び前記複数の第2組の配線の一部は、前記複数の切断チャネルに位置するLEDマウンティング工程と、前記複数の第1組の配線に通電させて各第1色のLEDをテストし、前記複数の第2組の配線に通電させて各第2色のLEDをテストするLEDテスト工程、前記複数の画素正面パターン領域を互いに分離するように、前記複数の切断チャネルに沿ってキャリアボードを切断し、且つ複数のパッケージ対象画素を形成するように、前記複数の第1組の配線及び第2組の配線を切断するキャリアボード切断工程と、を備えるLEDテスト・パッケージ方法を提供する。
【0014】
前述の実施形態によるLEDテスト・パッケージ方法は、複数のLED画素パッケージを形成するように、互いに分離された前記複数のパッケージ対象画素領域をシーリングする画素パッケージ工程を更に含んでよい。
【0015】
本開示の一実施形態によれば、LED画素パッケージであって、キャリア面を含むキャリアボードと、キャリア面に設けられる複数の第1色のLEDと、キャリア面に設けられる複数の第2色のLEDと、キャリア面に設けられる複数の第3色のLEDと、前記複数の第1色のLED、前記複数の第2色のLED、及び前記複数の第3色のLEDを覆うパッケージ層と、キャリア面に設けられ、且つ少なくとも一部の前記複数の第1色のLEDに電気的に接続され、第1組の配線の一部は、キャリアボードの縁部まで延伸し、且つその一部の頂面は、縁部に金属断面を形成するように、キャリアボードのキャリア面より高い第1組の配線と、を含むLED画素パッケージを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の一実施例によるLED回路基板構造の上面透視図を示す。
【
図2】
図1の実施例によるLED回路基板構造の画素正面パターン領域を示す。
【
図3】
図1の実施例によるLED回路基板構造の画素裏面パターン領域を示す。
【
図4】
図1の実施例によるLED回路基板構造のキャリア面を示す。
【
図5】
図1の実施例によるLED回路基板構造の底面を示す。
【
図6】本開示の別の実施例によるLEDテスト・パッケージ方法のブロックフローチャートを示す。
【
図7】
図6の実施例によるLEDテスト・パッケージ方法のLEDテスト工程の細部のフローチャートを示す。
【
図8】
図6の実施例によるLEDテスト・パッケージ方法における、キャリアボードが切断されて形成されたパッケージ対象画素の上面透視図を示す。
【
図9】本開示の更に別の実施例によるLED画素パッケージの側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1~
図3を参照されたい。
図1は、本開示の一実施例によるLED回路基板構造1000の上面透視図を示す。
図2は、
図1の実施例によるLED回路基板構造1000の画素正面パターン領域1111を示す。
図3は、
図1の実施例によるLED回路基板構造1000の画素裏面パターン領域1121を示す。
図1~
図3から分かるように、LED回路基板構造1000は、キャリアボード1100、複数の第1色のLED1200、複数の第2色のLED1300、複数の第3色のLED1400、複数の第1のテスト線1510、複数の第1の接続線1520、複数の第2のテスト線1610、及び複数の第2の接続線1620を含む。キャリアボード1100は、互いに対向するキャリア面1110及び底面1120を含み、キャリア面1110は、間隔を空けて設けられる複数の画素正面パターン領域1111を含み、底面1120は、前記複数の画素正面パターン領域1111にそれぞれ対応する複数の画素裏面パターン領域1121を含む。画素正面パターン領域1111に、少なくとも2つの第1色のLED1200、少なくとも2つの第2色のLED1300、及び少なくとも2つの第3色のLED1400が設けられ、且つ画素正面パターン領域1111における第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400は、サブ画素を構成する。本実施例において、画素正面パターン領域1111に、4つの第1色のLED1200、4つの第2色のLED1300、及び4つの第3色のLED1400が設けられ、且つ画素正面パターン領域1111に、合計4つのサブ画素がある。
【0018】
本開示における第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400の構造は、フリップチップ式、垂直式等の構造であってよい。
図1~
図3の実施例において、第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400の構造を、垂直式構造とする。各第1色のLED1200は、第1のP型電極及び第1のN型電極を含む。例えば、
図1~
図3における第1色のLED1200において、キャリアボード1100のキャリア面1110に近接してキャリアボード1100に溶接される電極は、第1のP型電極であってよく、キャリアボード1100のキャリア面1110から離れて導線1201によってキャリアボード1100に接続される電極は、第1のN型電極であってよく、且つ第1のN型電極は、導線1201によってキャリアボード1100に電気的に接続される。同様に、各第2色のLED1300は、第2のP型電極及び第2のN型電極を含み、且つ各第3色のLED1400は、第3のP型電極及び第3のN型電極を含み、且つ第2のN型電極及び第3のN型電極は、導線1301及び1401によってキャリアボード1100に接続される。
【0019】
第1のテスト線1510と、第1の接続線1520と、第1色のLED1200との間の関係、及び第2のテスト線1610と、第2の接続線1620と、第2色のLED1300との間の関係を説明するために、
図1に示す部分拡大図及び
図2を参照されたい。LED回路基板構造1000の他の重複領域において、上記素子の間の関係は、これに従って類推してよい。説明しやすくするために、以下、更に第1色のLED1200を第1色のLED1210、1220、1230、1240に分け、第2色のLED1300を第2色のLED1310、1320、1330、1340に分け、第1のテスト線1510を第1のテスト線1511、1512に分け、第2のテスト線1610を第2のテスト線1611、1612に分ける。第1のテスト線1511は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する2つの第1色のLED1210、1220に電気的に並列接続され、第1のテスト線1512は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する2つの第1色のLED1230、1240に電気的に並列接続される。第1の接続線1520は、隣接する2つの画素正面パターン領域1111の2つの第1のテスト線1511、1512に電気的に接続される。第2のテスト線1611は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する2つの第2色のLED1310、1320に電気的に並列接続され、第2のテスト線1612は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する2つの第2色のLED1330、1340に電気的に並列接続される。第2の接続線1620は、隣接する2つの画素正面パターン領域1111の2つの第2のテスト線1611、1612に電気的に接続される。
【0020】
詳しくは、
図1~
図3の実施例において、2つの第1のテスト線1511、1512、及び2つの第2のテスト線1611、1612は、画素正面パターン領域1111に設けられる。第1の接続線1520を、それぞれ2つの第1のテスト線1511、1512を、右側に隣接する画素正面パターン領域1111における第1のテスト線1512、及び左側に隣接する画素正面パターン領域1111における第1のテスト線1511に接続する2つの第1の接続線1521、1522に更に分けてよい。第2の接続線1620を、それぞれ2つの第2のテスト線1611、1612を、右側に隣接する画素正面パターン領域1111における第2のテスト線1612、及び左側に隣接する画素正面パターン領域1111における第2のテスト線1611に接続する2つの第2の接続線1621、1622に更に分けてよい。また、LED回路基板構造1000は、複数の第1の信号線1530及び複数の第2の信号線1630を更に含む。これらの第1の接続線1521、1522は、それぞれ同じ第1の信号線1530に接続され、キャリアボード1100において第1の方向Xに沿って配列された同じ列の画素正面パターン領域1111における複数の第1色のLED1200を並列接続する。第2色のLED1300も同様に並列接続される。
【0021】
第1のテスト線1510、第1の接続線1520、第2のテスト線1610、及び第2の接続線1620の構造により、同じ画素正面パターン領域1111における第1色のLED1200が互いに並列接続され、且つ隣接する画素正面パターン領域1111の第1色のLED1200が互いに並列接続され、且つ同じ画素正面パターン領域1111における第2色のLED1300が互いに並列接続され、且つ隣接する画素正面パターン領域1111の第2色のLED1300が互いに並列接続され、よって、LED回路基板構造1000における複数の第1色のLED1200の第1のP/N型電極又は複数の第2色のLED1300の第2のP/N型電極に電圧を同時に印加してよく、且つそのうちの1つの第1色のLED1200又は第2色のLED1300が故障した場合、他の第1色のLED1200又は第2色のLED1300に入力された電圧に影響を与えない。換言すれば、第1色のLED1210、1220、1230、1240が並列接続されるため、第1色のLED1210が故障し、且つ第1色のLED1220、1230、1240が故障していない場合、第1色のLED1210のみが発光せず、第1色のLED1220、1230、1240が依然として発光する。これにより、第1色のLED1200のテスト効率及び第2色のLED1300のテスト効率を向上させる。
【0022】
図1に示す部分拡大図、
図2、及び
図3を引き続いて参照されたい。更に言えば、LED回路基板構造1000は、複数の第3のテスト線1710及び複数の第3の接続線1720を更に含んでよく、複数の第3のテスト線1710は、キャリアボード1100の底面1120に位置し、且つ画素裏面パターン領域1121に位置する。同様に、説明しやすくするために、以下、更に第3のテスト線1710を第3のテスト線1711、1712に分け、第3色のLED1400を第3色のLED1410、1420、1430、1440に分け、第3のテスト線1711は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する2つの第3色のLED1410、1420に電気的に並列接続され、第3のテスト線1712は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する2つの第3色のLED1430、1440に電気的に並列接続される。第3の接続線1720は、隣接する2つの画素裏面パターン領域1121の2つの第3のテスト線1711、1712に電気的に接続される。
【0023】
詳しくは、
図1~
図3の実施例において、2つの第3のテスト線1711、1712は、画素裏面パターン領域1121に設けられる。キャリアボード1100において第2の方向Yに沿って配列された同じ行の画素裏面パターン領域1121の第3のテスト線1711、1712は、それぞれ第3の接続線1720によって第3の信号線1730に電気的に接続され、キャリアボード1100において第2の方向Yに沿って配列された一行の画素正面パターン領域1111における複数の第3色のLED1400は、並列接続される。
【0024】
第3のテスト線1710及び第3の接続線1720の構造により、同じ画素正面パターン領域1111における第3色のLED1400は互いに並列接続され、且つ隣接する画素正面パターン領域1111の第3色のLED1400は互いに並列接続され、よって、LED回路基板構造1000における複数の第3色のLED1400の第3のP/N型電極に電圧を同時に印加してよく、且つそのうちの1つの第3色のLED1400が故障した場合、他の第3色のLED1400に入力された電圧に影響を与えず、第3色のLED1400のテスト効率を向上させる。
【0025】
図1~
図3を引き続いて参照されたい。本実施例において、LED回路基板構造1000は、複数の正面電極パッド1910、複数の導電孔2100、及び複数の第4の接続線1810を更に含んでよい。複数の正面電極パッド1910は、キャリアボードのキャリア面1110に位置し、少なくとも1つの正面電極パッド1910は、各画素正面パターン領域1111に位置し、画素正面パターン領域1111における少なくとも1つの正面電極パッド1910は、この画素正面パターン領域1111のサブ画素における第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400に電気的に接続される。複数の導電孔2100は、キャリアボード1100を貫通し、少なくとも1つの導電孔2100の上端2110は、各画素正面パターン領域1111に位置し、且つ各画素正面パターン領域1111の少なくとも1つの正面電極パッド1910に電気的に接続され、少なくとも1つの導電孔2100の下端2120は、各画素裏面パターン領域1121に位置する。複数の第4の接続線1810は、キャリアボード1100の底面1120に位置し、隣接する2つの画素裏面パターン領域1121の少なくとも1つの導電孔2100の下端2120に電気的に接続される。
【0026】
説明しやすくするために、以下、正面電極パッド1910を更に正面電極パッド1911、1912、1913に分ける。
図1~
図3に示すように、正面電極パッド1911、1912、1913は、各画素正面パターン領域1111に位置し、第1色のLED1210、1220、1230、1240、第2色のLED1310、1320、1330、1340、及び第3色のLED1410、1420、1430、1440の構造が垂直式構造である実施例において、第1色のLED1210、1220、1230、1240の第1のP型電極、第2色のLED1310、1320、1330、1340の第2のP型電極、及び第3色のLED1410、1420、1430、1440の第3のP型電極は、画素正面パターン領域1111に位置する第1色のLEDの取付パッド1212、第2色のLEDの取付パッド1312、及び第3色のLEDの取付パッド1412に直接溶接され、第1色のLED1210の第1のN型電極、第2色のLED1310の第2のN型電極、及び第3色のLED1410の第3のN型電極は、それぞれ導線1201、1301、1401を介して正面電極パッド1913にブリッジ接続され、第1色のLED1220、1240の第1のN型電極、第2色のLED1320、1340の第2のN型電極、及び第3色のLED1420、1440の第3のN型電極は、それぞれ導線1201、1301、1401を介して正面電極パッド1912にブリッジ接続され、第1色のLED1230の第1のN型電極、第2色のLED1330の第2のN型電極、及び第3色のLED1430の第3のN型電極は、それぞれ導線1201、1301、1401を介して正面電極パッド1911にブリッジ接続される。第1色のLED取付パッド1212は、第1のテスト線1510に電気的に接続され、第2色のLED取付パッド1312は、第2のテスト線1610に電気的に接続され、第3色のLED取付パッド1412は、第3のテスト線1710に電気的に接続される。
【0027】
より詳しくは、LED回路基板構造1000は、キャリアボード1100の底面1120に位置する複数の第1の裏面電極パッド2310、複数の第2の裏面電極パッド2320、複数の第3の裏面電極パッド2330、及び複数の裏面電極パッド1920を更に含み、そのうちの少なくとも1つの第1の裏面電極パッド2310、少なくとも1つの第2の裏面電極パッド2320、少なくとも1つの第3の裏面電極パッド2330、及び少なくとも1つの裏面電極パッド1920は、各画素裏面パターン領域1121に位置し、画素裏面パターン領域1121の少なくとも1つの第1の裏面電極パッド2310は、画素正面パターン領域1111に位置する少なくとも2つの第1色のLED1200に電気的に接続され、画素裏面パターン領域1121の少なくとも1つの第2の裏面電極パッド2320は、画素正面パターン領域1111に位置する少なくとも2つの第2色のLED1300に電気的に接続され、画素裏面パターン領域1121の少なくとも1つの第3の裏面電極パッド2330は、画素正面パターン領域1111に位置する少なくとも2つの第3色のLED1400に電気的に接続され、画素裏面パターン領域1121の少なくとも1つの裏面電極パッド1920は、画素正面パターン領域1111に位置する少なくとも2つの第1色のLED1200、少なくとも2つの第2色のLED1300、及び少なくとも2つの第3色のLED1400に電気的に接続される。
【0028】
更に言えば、第1の裏面電極パッド2310は、第1の裏面電極パッド2311、2312に分けられ、第2の裏面電極パッド2320は、第2の裏面電極パッド2321、2322に分けられ、第3の裏面電極パッド2330は、2331、2332に分けられ、裏面電極パッド1920は、裏面電極パッド1921、1922に分けられる。
図1~
図3に示すように、第1の裏面電極パッド2311は、第1色のLED1210、1220に接続され、第1の裏面電極パッド2312は、第1色のLED1230、1240に接続され、第2の裏面電極パッド2321は、第2色のLED1310、1320に接続され、第2の裏面電極パッド2322は、第2色のLED1330、1340に接続され、第3の裏面電極パッド2331は、第3色のLED1410、1420に接続され、第3の裏面電極パッド2332は、第3色のLED1430、1440に接続され、且つ同じ画素裏面パターン領域1121の第3の裏面電極パッド2331、2332は、第3の接続線1720によって接続され、正面電極パッド1911、1913は、導電孔2100によって裏面電極パッド1921に接続され、且つ正面電極パッド1912は、導電孔によって裏面電極パッド1922に接続され、第4の接続線1810は、隣接する2つの画素裏面パターン領域1121の裏面電極パッド1921、1922に接続される。
【0029】
第1の裏面電極パッド2310、第2の裏面電極パッド2320、第3の裏面電極パッド2330、及び裏面電極パッド1920の配置により、切断してパッケージしたLED画素パッケージは、異なるサブ画素における第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400を制御するように、独立した複数の電源入力位置を備えてよい。
【0030】
本開示の配置により、隣接する2つの画素正面パターン領域1111におけるサブ画素の第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400は、それぞれ電気的に並列接続される。このようにして、LED回路基板構造1000の各第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400に電圧を同時に印加しやすくするようになり、各第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400が正常であるか又は故障であるかを速やかに検出することができる。例えば、それぞれ正、負電圧を同時に同じ行(第1の方向Xに配列される)の各第1色のLED1200に印加し、各第1色のLED1200の発光状態を観察し、発光していれば正常であり、発光していなければ故障であり、この結果に応じて故障した第1色のLED1200を除去して交換し、正常な第1色のLED1200を残してよく、浪費を減らし、コストを削減する。また、同じ行の各第1色のLED1200が電気的に並列接続されるため、故障した第1色のLED1200は、正常な第1色のLED1200の発光状況に影響を与えず、良好な検出効率が得られる。同様の方式で、第2色のLED1300及び第3色のLED1400をテストしてよい。
【0031】
以下、本実施例のLED回路基板構造1000の配線分布について更に説明する。
図1~
図5を参照されたい。
図4は、
図1の実施例によるLED回路基板構造1000のキャリア面1110を示す。
図5は、
図1の実施例によるLED回路基板構造1000の底面1120を示す。本実施例において、LED回路基板構造1000は、複数の第4の接続線1810に電気的に接続される複数の第4の信号線1820を更に含み、ここで各第1の信号線1530及び各第2の信号線1630は、それぞれ第1の方向Xに沿ってキャリアボード1100の2つの対向する縁部まで延伸し、且つ第2の方向Yに沿って画素正面パターン領域1111の間に間隔を空けて配列され、各第3の信号線1730及び各第4の信号線1820は、第2の方向Yに沿ってキャリアボード1100の他の2つの対向する縁部まで延伸し、且つ第1の方向Xに沿ってそれらの画素裏面パターン領域1121の間に間隔を空けて配列される。
【0032】
これにより、キャリアボード1100の縁部に、複数の信号プローブを備える治具でキャリアボード1100を挟むと共に、各信号プローブをそれぞれ各第1の信号線1530、各第2の信号線1630、各第3の信号線1730、及び各第4の信号線1820に電気的に接続し、且つ信号プローブで信号を第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400に入力することができる。例えば、入力信号は、同じ行(第1の方向Xに配列される)の第1色のLED1200に電圧を同時に印加するように配置されてよく、この行の第1色のLED1200が全て正常であれば、この行の第1色のLED1200は全て点灯されて第1の色光を発し、この行の中に点灯されていない第1色のLED1200があれば、故障した第1色のLED1200であると判断してよく、且つこれに基づいて除去して新たな第1色のLED1200に交換する。又は、入力信号は、同じ行の第1色のLED1200に順番に電圧を印加するように配置されてもよく、且つ自動光学検出システムを用いて、入力信号が変化する時点に応じて迅速に撮像し、各第1色のLED1200に電圧が印加される時点に対応するLED回路基板構造1000の光学映像を記録し、この行の第n個の第1色のLED1200に電圧が印加される時、発光するか否かを分析して判断することにより、より正確なテスト結果を達成することができる。同様の方式で、第2色のLED1300及び第3色のLED1400をテストしてよい。
【0033】
更に言えば、LED回路基板構造1000は、複数の切断チャネル2200を更に含み、キャリアボード1100に位置し、且つ各画素正面パターン領域1111の間に位置し、ここでそれらの第1の接続線1520、それらの第2の接続線1620、それらの第3の接続線1720、及びそれらの第4の接続線1810は、これらの切断チャネル2200に位置する。これにより、切断チャネル2200に沿ってテスト済みのLED回路基板構造1000を切断してよく、それによって第1の接続線1520、第2の接続線1620、第3の接続線1720、及び第4の接続線1810を切断し、異なる画素正面パターン領域1111の第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400の間の並列接続関係を解消し、異なる画素正面パターン領域1111を独立状態に戻す。本実施例の第1の接続線1520、第2の接続線1620、第3の接続線1720、及び第4の接続線1810の配線方式により、キャリアボード1100を切断した後、接続線が完全に切断され、短絡の発生を回避することができる。ピッチは、切断チャネル2200の幅と画素正面パターン領域1111の幅との和として定義される。キャリアボード1100の空間を効果的に利用するために、切断チャネル2200の幅とピッチとの比を、0.11~0.155の範囲にするように設計してよい。
【0034】
上記効果を達成するために、LED回路基板構造1000において、各配線には、必要に応じて線幅及び線間隔を調整してよい。本実施例において、各第1の信号線1530、各第2の信号線1630、各第3の信号線1730、及び各第4の信号線1820の線幅は、25μm~40μmの範囲にあり、隣接する第1の信号線1530と第2の信号線1630との間の線間隔及び隣接する第3の信号線1730と第4の信号線1820との間の線間隔は、40μm~50μmの範囲にある。上記範囲において、LED回路基板構造1000が動作電流を流す時に正常に動作することを保証し、且つ配線の間に横方向電界が発生することによって、突発的な短絡が起こることを回避することができ、それに伴い、適切な線幅及び線間隔により、各第1の信号線1530、各第2の信号線1630、各第3の信号線1730、及び各第4の信号線1820が、配線の空間を別途に占有することなく、切断プロセスに必要な切断チャネル2200内に収容され、これはキャリアボード1100の空間を最適に利用できるように、単位キャリアボード1100の製造可能なLED画素パッケージの数を保証することができる。
【0035】
図1~
図3と併せて、
図6~
図8を参照されたい。
図6は、本開示の別の実施例によるLEDテスト・パッケージ方法3000のブロックフローチャートを示す。
図7は、
図6の実施例によるLEDテスト工程302の細部のフローチャートを示す。
図8は、
図6の実施例によるLEDテスト・パッケージ方法3000において、キャリアボード1100が切断されて形成されたパッケージ対象画素2000の上面透視図を示す。
図6から分かるように、LEDテスト・パッケージ方法3000は、LEDマウンティング工程301、LEDテスト工程302、キャリアボード切断工程303、及び画素パッケージ工程304を含む。LEDマウンティング工程301において、複数のLEDを回路基板にマウンティングする。例えば、
図1の実施例のLED回路基板構造1000を、第1色のLED1200、第2色のLED1300、第3色のLED1400、及び第1色のLED1200、第2色のLED1300、第3色のLED1400以外の残りの部分(即ち本実施例の回路基板と見なしてよい)に分ける。回路基板は、キャリアボード1100、複数の第1組の配線、複数の第2組の配線、及び複数の切断チャネル2200を含む。キャリアボード1100は、互いに対向するキャリア面1110及び底面1120を含み、キャリア面1110は、間隔を空けて設けられる複数の画素正面パターン領域1111を含み、底面1120は、それらの画素正面パターン領域1111にそれぞれ対応する複数の画素裏面パターン領域1121を含み、そのうちの1つの画素正面パターン領域1111に、少なくとも2つの第1色のLED取付パッド1212、少なくとも2つの第2色のLED取付パッド1312、及び少なくとも2つの第3色のLED取付パッド1412が設けられ、少なくとも2つの第1色のLED取付パッド1212、少なくとも2つの第2色のLED取付パッド1312、及び少なくとも2つの第3色のLED取付パッド1412は、第1色のLED1200、第2色のLED1300、第3色のLED1400の同じ電気特性の電極を取り付けることに適する。それらの第1組の配線は、それらの画素正面パターン領域1111のそれらの第1色のLED取付パッド1212に電気的に並列に設けられる。それらの第2組の配線は、それらの画素正面パターン領域1111のそれらの第2色のLED取付パッド1312に電気的に並列に設けられる。本実施例において、各第1組の配線は、複数の第1のテスト線1510及び複数の第1の接続線1520を含み、各第2組の配線は、複数の第2のテスト線1610及び複数の第2の接続線1620を含む。複数の第1のテスト線1510は、キャリアボード1100に位置し、且つ各第1のテスト線1510は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する少なくとも2つの第1色のLED取付パッド1212に電気的に接続される。複数の第1の接続線1520は、隣接する2つの画素正面パターン領域1111の2つの第1のテスト線1510に電気的に接続される。複数の第2のテスト線1610は、キャリアボード1100に位置し、且つ各第2のテスト線1610は、同じ画素正面パターン領域1111に位置する少なくとも2つの第2色のLED取付パッド1312に電気的に接続される。複数の第2の接続線1620は、隣接する2つの画素正面パターン領域1111の2つの第2のテスト線1610に電気的に接続される。複数の切断チャネル2200は、キャリアボード1100に位置し、且つ各画素正面パターン領域1111の間に位置し、第1組の配線の一部及び第2組の配線の一部は、切断チャネル2200に位置してよく、特に第1の接続線1520及び第2の接続線1620は、それらの切断チャネル2200に位置する。回路基板は、第3色のLED1400に電気的に接続される第3組の接続線を更に含み、且つ第3組の接続線は、第3のテスト線1710及び第3の接続線1720を含み、詳細は上記と同様であるため、説明を省略する。
【0036】
LEDテスト工程302において、それらの第1のテスト線1510及びそれらの第1の接続線1520に通電させて各第1色のLED1200をテストし、それらの第2のテスト線1610及びそれらの第2の接続線1620に通電させて各第2色のLED1300をテストする。詳しくは、LEDテスト工程302の細部のフローチャートは、
図7に示される。工程S01において、第1色のLED1200を逐一にテストする。工程S02において、故障した第1色のLED1200があるか否かを判断し、故障した第1色のLED1200があれば、工程S03を実行し、故障した第1色のLED1200を交換し、故障した第1色のLED1200がなければ、工程S04を実行し、第2色のLED1300を逐一にテストする。工程S05において、故障した第2色のLED1300があるか否かを判断し、故障した第2色のLED1300があれば、工程S06を実行し、故障した第2色のLED1300を交換し、故障した第2色のLED1300がなければ、工程S07を実行し、第3色のLED1400を逐一にテストする。工程S08において、故障した第3色のLED1400があるか否かを判断し、故障した第3色のLED1400があれば、工程S09を実行し、故障した第3色のLED1400を交換し、故障した第3色のLED1400がなければ、工程S10に進み、LEDテスト工程302を終了する。本実施例のLEDテスト工程302において、第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400を逐一にテストするが、他の実施例において、行/列ごとにテストしてもよい。
【0037】
キャリアボード切断工程303において、複数のパッケージ対象画素2000(
図8はそのうちの1つのパッケージ対象画素2000を示す)を形成するように、それらの切断チャネル2200に沿ってキャリアボード1100を切断することにより、それらの画素正面パターン領域1111を互いに分離し、且つそれらの第1の接続線1520及び第2の接続線1620を切断する。画素パッケージ工程304において、複数のLED画素パッケージを形成するように、互いに分離されたパッケージ対象画素2000をシーリングする。
【0038】
LEDテスト・パッケージ方法3000において、回路基板に第1のテスト線1510、第1の接続線1520、第2のテスト線1610、及び第2の接続線1620を設け、且つLEDテスト工程302の後にキャリアボード切断工程303を行うことにより、手動作業で苦労して逐一テストする必要がなく、治具をキャリアボード1100にクランプすることで信号プローブを容易にLEDの電極に電気的に接続することができ、且つ入力信号の制御によって第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400を速やかに逐一にテストするか又は一行ずつにテストすることができ、これによって手動作業で逐一テストすることにかかる時間及び労力を節約し、LED画素パッケージのテスト効率を向上させる。また、LEDテスト工程302の後に画素パッケージ工程304を行うことにより、パッケージする前に故障した第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400をタイムリに発見し、且つそれを交換することができ、故障した第1色のLED1200、第2色のLED1300及び第3色のLED1400をパッケージした後にLED画素パッケージから取り出すことができず、正常な第1色のLED1200、第2色のLED1300、及び第3色のLED1400を一緒に廃棄することを回避し、コストの削減にもなる。
【0039】
図9を参照されたい。
図9は、本開示の更に別の実施例によるLED画素パッケージ4000の側面図を示す。LED画素パッケージ4000の回路構造は、
図1~
図3における単一の画素正面パターン領域1111、及び画素裏面パターン領域1121における回路構造と同じであり、それも
図8に示すパッケージ対象画素2000と同じであるため、側面のみが示される。
図9から分かるように、LED画素パッケージ4000は、キャリアボード4100、複数の第1色のLED4200、複数の第2色のLED4300、及び複数の第3色のLED4400を含む。第1色のLED4200、第2色のLED4300、及び第3色のLED4400は、キャリアボード4100のキャリア面4110に設けられる。第1組の配線4610(
図1の第1のテスト線1510及び第1の接続線1520に対応する)は、キャリア面4110に設けられ、且つ少なくとも一部の第1色のLED4200に電気的に接続され、第1組の配線4610の一部は、キャリアボード4100の縁部まで延伸する。第2組の配線4620(
図1の第2のテスト線1610及び第2の接続線1620に対応する)は、キャリア面4110に設けられ、且つ少なくとも一部の第1色のLED4200に電気的に接続され、第2組の配線4620の一部は、キャリアボード4100の縁部まで延伸する。
図1~
図3の実施例との違いは、LED画素パッケージ4000が、第1色のLED4200、第2色のLED4300、及び第3色のLED4400を覆うパッケージ層4500を含み、且つ切断されたLED画素パッケージ4000において、第1組の配線4610及び第2組の配線4620が切断され、キャリアボード4100の縁部の側面に金属断面を形成する。側面から見ると、第1組の配線4610のキャリアボード4100の縁部に延伸する部分(特に
図1~
図3の第1の接続線1520に対応する部分)の頂面4611は、キャリアボード4100のキャリア面4110より高く、且つ第2組の配線4620のキャリアボード4100の縁部に延伸する部分(特に
図1~
図3の第2の接続線1620に対応する部分)の頂面4621は、キャリアボード4100のキャリア面4110より高いため、いずれも金属断面を形成することができる。第3組の配線も同様に、基板4100の他の縁部に金属断面を形成することができ、詳細については説明を省略する。
【0040】
換言すれば、
図1~
図3及び
図9に示すように、第1の接続線1520は、隣接する画素正面パターン領域の第1色のLED1200に接続されるため、切断された第1の接続線1520は、全体的に除去されず、切断されるだけであり、よって、最後にLED画素パッケージ4000を形成する際に、金属断面がLED画素パッケージ4000のキャリアボード4100の縁部に残されるが、LED画素パッケージ4000の適用時の電気性に影響を与えない。
【0041】
本発明は、実施例に基づいて以上のように開示されたが、実施例は本発明を制限するものではなく、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができ、よって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に定義されたものを基準とする。
【符号の説明】
【0042】
1000 LED回路基板構造
1100、4100 キャリアボード
1110、4110 キャリア面
1111 画素正面パターン領域
1120 底面
1121 画素裏面パターン領域
1200、1210、1220、1230、1240、4200 第1色のLED
1201、1301、1401 導線
1212 第1色のLED取付パッド
1300、1310、1320、1330、1340、4300 第2色のLED
1312 第2色のLED取付パッド
1400、1410、1420、1430、1440、4400 第3色のLED
1412 第3色のLED取付パッド
1510、1511、1512 第1のテスト線
1520、1521、1522 第1の接続線
1530 第1の信号線
1610、1611、1612 第2のテスト線
1620、1621、1622 第2の接続線
1630 第2の信号線
1710、1711、1712 第3のテスト線
1720 第3の接続線
1730 第3の信号線
1810 第4の接続線
1820 第4の信号線
1910、1911、1912,1913 正面電極パッド
1920、1921、1922 裏面電極パッド
2000 パッケージ対象画素
2100 導電孔
2110 上端
2120 下端
2200 切断チャネル
2310、2311、2312 第1の裏面電極パッド
2320、2321、2322 第2の裏面電極パッド
2330、2331、2332 第3の裏面電極パッド
3000 LEDテスト・パッケージ方法
301 LEDマウンティング工程
302 LEDテスト工程
303 キャリアボード切断工程
304 画素パッケージ工程
4500 パッケージ層
4610 第1組の配線
4611、4621 頂面
4620 第2組の配線
S01、S02、S03、S04、S05、S06、S07、S08、S09、S10 工程
X 第1の方向
Y 第2の方向