(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074543
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】調整装置及び隔膜真空計
(51)【国際特許分類】
G01L 19/04 20060101AFI20240524BHJP
G01D 3/00 20060101ALI20240524BHJP
G01L 21/00 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
G01L19/04
G01D3/00 C
G01L21/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185776
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 康秀
(72)【発明者】
【氏名】小原 圭輔
(72)【発明者】
【氏名】市原 純
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 公洋
(72)【発明者】
【氏名】津村 佳宏
(72)【発明者】
【氏名】牛島 大
【テーマコード(参考)】
2F055
2F075
【Fターム(参考)】
2F055AA11
2F055BB08
2F055CC60
2F055DD20
2F055EE40
2F055FF02
2F055GG32
2F075AA01
2F075AA03
2F075EE18
(57)【要約】
【課題】隔膜真空計において、正確な温度補正を可能とする調整データを得ること。
【解決手段】調整装置10は、第1の恒温槽11と第2の恒温槽12と算出部13とを有する。第1の恒温槽11は、センサヘッド11aを有し、恒温槽内の温度を調節することで、センサヘッド11aの温度を調節する。第2の恒温槽12は、計測回路12aを有し、恒温槽内の温度を調節することで、計測回路12aの温度を調節する。算出部13は第1の恒温槽11の温度と第2の恒温槽12の温度とを別々に調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空圧力の計測に使用されるセンサヘッドが設置された第1の恒温槽と、
計測回路が設置された第2の恒温槽と、
前記第1の恒温槽の温度と前記第2の恒温槽の温度とを別々に調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する算出部と
を備えることを特徴とする調整装置。
【請求項2】
前記センサヘッドに加熱ヒータが取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の調整装置。
【請求項3】
前記算出部は、前記センサヘッドについての前記調整データを、前記計測回路よりも前記センサヘッドが低い温度での測定値を使用して算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の調整装置。
【請求項4】
計測回路が設置された第2の恒温槽と、
可変コンデンサと、
前記第2の恒温槽の温度を調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する算出部と
を備えることを特徴とする調整装置。
【請求項5】
真空圧力の計測に使用されるセンサヘッドが設置された第1の恒温槽と、
調整データにより温度補正の調整がなされた基準の計測回路と、
前記第1の恒温槽の温度を調節することにより得られた測定値に基づき、前記センサヘッドの容量値又は容量値に比例して正規化された測定値を使用して、温度補正に関する調整データを算出する算出部と
を備えることを特徴とする調整装置。
【請求項6】
センサヘッドと処理部と接続部とを有する隔膜真空計であって、
前記センサヘッドは、真空圧力の計測に使用され、
前記処理部は、
請求項1から5までに記載のいずれかの調整装置を使用して得られた調整データが格納される不揮発性メモリと、
前記不揮発性メモリに格納された調整データを使用して補正演算をする計測回路とを有し、
前記接続部は、前記センサヘッドと前記処理部とを接続するコネクタ又はケーブルを有する
ことを特徴とする隔膜真空計。
【請求項7】
センサヘッドと接続部と処理部とを有する隔膜真空計であって、
前記センサヘッドは、真空圧力の計測に使用され、
前記接続部は、請求項5に記載の調整装置を使用して得られた調整データが格納された第1の不揮発性メモリが設置され、前記センサヘッドと前記処理部とを接続するコネクタ又はケーブルを有し、
前記処理部は、
請求項4に記載の調整装置を使用して得られた調整データを格納する第2の不揮発性メモリと、
前記第1の不揮発性メモリと前記第2の不揮発性メモリとに格納されたそれぞれの調整データを使用して補正演算をする計測回路とを有する
ことを特徴とする隔膜真空計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調整装置及び隔膜真空計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体製造装置向けの静電容量式隔膜真空計は、加熱された真空チャンバーの真空圧力の計測が行われる。そして、真空チャンバーが加熱されることによりその周囲は高温となるため、従来技術として、耐熱性の高いセンサヘッドのみを真空チャンバー付近に設置し、耐熱性の低い計測回路はケーブルで分離され周囲温度が低い離れた場所に設置するという技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、真空圧力の計測においては、温度に影響されず正確な圧力計測を実施することが求められるが、真空計における計測回路、センサヘッドは個々のサンプルでばらつきが生じるため、ペアで調整をする必要がある。さらに、計測回路とセンサヘッドとは、各々が異なる温度特性を持っており、使用される温度環境も異なることから、各々を別々に温度変化させて温度補正データを取得する必要もある。
【0004】
そこで、真空計を生産する調整工程において、計測回路の温度補正データ及びセンサヘッドの温度補正データを、恒温槽と加熱ヒータとにより計測回路とセンサヘッドを温度変化させ、各温度での測定値に基づいて調整データを作成するという従来技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の従来技術では、計測回路とセンサヘッドとを一つの恒温槽の中に設置し、センサヘッドに加熱ヒータを取り付けて温度を調節するため(
図16参照)、計測回路よりもセンサヘッドの温度が低い場合の測定値を得ることができず、正確な温度補正を可能とする調整データを得ることができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の調整装置は、センサヘッドが設置された第1の恒温槽と、計測回路が設置された第2の恒温槽と、前記第1の恒温槽の温度と前記第2の恒温槽の温度とを別々に調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する算出部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、正確な温度補正を可能とする調整データを得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る調整装置10の概要を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係る調整装置10の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る調整装置10の具体例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態1に係る調整装置10における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態1に係る調整装置10における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態2に係る調整装置20の構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、実施形態2に係る調整装置20の具体例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態2に係る調整装置20における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態2に係る調整装置30の構成を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、実施形態2に係る調整装置30の具体例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態2に係る調整装置30における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態3に係る隔膜真空計40の構成を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、実施形態3に係る隔膜真空計40の具体例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態4に係る隔膜真空計50の構成を示すブロック図である。
【
図15】
図15は、実施形態4に係る隔膜真空計50の具体例を示す図である。
【
図16】
図16は、従来技術における調整装置の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る調整装置及び隔膜真空計の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る調整装置及び隔膜真空計が限定されるものではない。
【0011】
[実施形態1]
以下の実施形態では、実施形態1に係る調整装置10の構成、具体例を順に説明し、最後に実施形態1による効果を説明する。
【0012】
〔1.システムの構成例〕
図1は、実施形態1に係る調整装置の概要を示す図である。調整装置10は、センサヘッドが設置された第1の恒温槽と、計測回路が設置された第2の恒温槽とを有し、それぞれの恒温槽の温度を別々に調節して得られた計測値を使用して温度補正に関する調整データを算出する。
【0013】
なお、第1の恒温槽に設置されたセンサヘッドと、第2の恒温槽に設置された計測回路とは、隔膜真空計の一部であり、調整装置10による調整対象である隔膜真空計の構成要素は、調整装置10の構成には含まれない。
【0014】
調整装置10は、まず、センサヘッドが設置された第1の恒温槽の温度を固定温度にし、計測回路が設置された第2の恒温槽の温度を変化させ、各温度での測定データを入手する。そして、得られた測定データが、各温度条件の計測対象60の物理量と一致するように、温度補正に関する調整データを算出する。
【0015】
次に、調整装置10は、計測回路が設置された第2の恒温槽の温度を固定温度にし、センサヘッドが設置された第1の恒温槽の温度を変化させ、各温度について前述の処理により計測回路についての温度補正がされた測定データを入手する。そして、得られた測定データが各温度条件の計測対象60の物理量と一致するように、温度補正に関する調整データを算出する。
【0016】
このようにして、調整装置10は、センサヘッドと計測回路とについて、それぞれの恒温槽により別々に温度変化させ、各温度の測定データから調整データを算出することにより、正確な温度補正を可能とする調整データを得ることができる。
【0017】
計測対象60は、センサヘッドの計測対象となる装置であって、センサヘッドと共に第1の恒温槽の中に設置される。例えば、計測対象60は、半導体製造装置向けの静電容量式隔膜真空計において必要となる真空圧力の計測に使用される真空チャンバーといった装置であり、この真空チャンバーと恒温槽の外に存在する基準真空計とが接続され、基準真空計による測定データが測定される。
【0018】
〔2.調整装置10の構成〕
次に、
図2を参照し、
図1に示した実施形態に係る調整装置10の構成を説明する。
図2は、実施形態1に係る調整装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態1に係る調整装置10は、第1の恒温槽11と、第2の恒温槽12と、算出部13とを有する。
【0019】
第1の恒温槽11には、隔膜真空計の一部であるセンサヘッド11aが設置される。例えば、第1の恒温槽11は、隔膜真空計の一部であり、真空圧力の計測に使用されるセンサヘッド11aが設置され、恒温槽内の温度を固定又は変化させることで、センサヘッド11aの温度条件を変化させる。
【0020】
また、第1の恒温槽に設置されたセンサヘッド11aに加熱ヒータが取り付けられてもよい。例えば、第1の恒温槽に設置されたセンサヘッド11aについて、第1の恒温槽では変化させることができない高温環境に温度変化させることができる加熱ヒータが取り付けられる。
【0021】
第2の恒温槽12には、隔膜真空計の一部である計測回路12aが設置される。例えば、第2の恒温槽12は、センサヘッド11aにより測定されたデータに対し、調整装置10により算出された調整データを使用して、温度補正を行う処理等を行う計測回路が設置され、恒温槽内の温度を固定又は変化させることで、計測回路12aの温度条件を変化させる。
【0022】
算出部13は、第1の恒温槽11の温度と第2の恒温槽12の温度とを別々に調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する。なお、算出部13は、例えば、コンピュータ等の情報処理端末である。
【0023】
算出部13は、例えば、第1の恒温槽11の温度と第2の恒温槽12の温度とを別々に調節し、各温度で得られた測定データと基準となる測定データとから、センサヘッド11aと計測回路12aとについてそれぞれの温度補正に関する調整データを算出する。そして、算出部13は、算出したそれぞれの調整データを、計測回路を有する処理部内にあるメモリに格納する。なお、調整データの算出方法については、多項式補正やテーブルによる折れ線近似補正等が使用される。
【0024】
また、算出部13は、センサヘッドについての調整データを、計測回路12aよりもセンサヘッドが低い温度での測定値を使用して算出してもよい。例えば、算出部13は、センサヘッドについての調整データを、計測回路12aが設置された第2の恒温槽12の温度よりも、センサヘッドが設置された第1の恒温槽11の温度を低くした場合の測定データを使用して算出する。そして、算出部13は、計測回路を有する処理部内にあるメモリにセンサヘッドに対応する調整データを格納する。
【0025】
これにより、隔膜真空計は、計測回路を有する処理部内の制御部で、前述の処理により処理部内のメモリに格納された調整データを使用することにより、温度補正がされた温度特性の少ない計測値を求めることができる。
【0026】
〔3.調整装置10の具体例〕
ここで、
図3から
図5を参照し、調整装置10の具体例について説明する。
図3は、実施形態1に係る調整装置の具体例を示す図である。
図3の例では、第1の恒温槽にセンサヘッドが配置され、センサヘッドには加熱ヒータが取り付けられている。また、センサヘッドには真空チャンバーが接続されており、センサヘッドは真空チャンバーの真空圧力を測定する。
【0027】
さらに、第2の恒温槽には、計測回路を有する処理部が設置されており、処理部とセンサヘッドとが接続されている。さらに、コンピュータや計測器を有する算出部は、加熱ヒータや第1の恒温槽、第2の恒温槽、処理部、真空チャンバーの真空圧力の基準となる測定データを測定する基準真空計と接続されている。
【0028】
図3の例では、まず、センサヘッドの温度を加熱ヒータにより固定温度とし、第2の恒温槽の温度を変化させることで、処理部の温度を変化させ、各温度での圧力特性データを入手する。
【0029】
ここで、
図4を参照し、センサヘッドの温度を固定温度にし、処理部の温度を変化させた際の測定データ及び調整データの算出方法について説明する。
図4は、実施形態1に係る調整装置における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
図4には、加熱ヒータによりセンサヘッドが「200℃」で固定され、第2の恒温槽により処理部の温度が「0℃」、「25℃」、「50℃」と設定された際の測定データが示されている。
【0030】
測定データには、圧力センサ出力値「Vo」と回路BOX内温度センサ計測値「CT」があり、得られた各条件での「Vo」及び「CT」が下記(1)式に代入され、下記(1)式の「Vox」が各条件の基準圧力計の計測値と一致するように係数「aij」が求められる。そして、この係数「aij」が、処理部の温度補正に関する調整データとして、処理部内のメモリに格納される。
【0031】
【0032】
次に、処理部の温度を第2の恒温槽により固定温度とし、第1の恒温槽の温度と加熱ヒータの温度とを変化させることで、センサヘッドの温度を変化させ、各温度での圧力特性データを入手する。
【0033】
ここで、
図5を参照し、処理部の温度を固定温度にし、センサヘッドの温度を変化させた際の測定データ及び調整データの算出方法について説明する。
図5は、実施形態1に係る調整装置における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
図5には、第2の恒温槽により処理部が「25℃」で固定され、センサヘッドが「0℃」、「100℃」、「200℃」と設定された際の測定データが示されている。
【0034】
ここで、第1の恒温槽によりセンサヘッドを「0℃」に固定することにより、従来技術では測定することができなかった、処理部の温度である「25℃」よりも低い場合の測定値を測定することができる。
【0035】
測定データには、圧力センサ出力値「Vox」とセンサヘッド内温度センサ計測値「ST」があり、得られた各条件での「Vox」及び「ST」が下記(2)式に代入され、下記(2)式の「Px」が各条件の基準圧力計の計測値と一致するように係数「bij」が求められる。そして、この係数「bij」が、センサヘッドの温度補正に関する調整データとして、処理部内にあるメモリに格納される。
【0036】
【0037】
前述の一連の処理により、処理部の温度特性及びセンサヘッドの温度特性についての調整データが各々作成され、真空圧力の計測において、温度に影響されることなく正確な圧力計測を実施することができる。また、処理部の温度よりもセンサヘッドの温度が低い場合の測定データを使用して調整データを算出することで、従来よりも正確な調整データを作成することができる。
【0038】
〔4.実施形態1の効果〕
前述してきたように、実施形態1に係る調整装置10は、センサヘッド11aが設置された第1の恒温槽11と、計測回路12aが設置された第2の恒温槽12と、第1の恒温槽11の温度と第2の恒温槽12の温度とを別々に調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する算出部13とを備える。
【0039】
第1の恒温槽11は、センサヘッド11aが設置され、恒温槽内の温度を変化させることで、センサヘッド11aの温度を固定又は変化させる。また、第2の恒温槽12は、計測回路12aが設置され、恒温槽内の温度を変化させることで、計測回路12aの温度を固定又は変化させる。さらに、算出部13は、第1の恒温槽11の温度と第2の恒温槽12の温度とを別々に調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する。
【0040】
これにより、調整装置10は、第1の恒温槽11の温度と第2の恒温槽12の温度とを別々に調節することにより、様々な温度条件での測定データを入手し、正確な温度補正を可能とする調整データを算出することができるという効果を奏する。
【0041】
また、調整装置10の第1の恒温槽11に設置されたセンサヘッド11aに加熱ヒータを取り付ける。これにより、調整装置10は、第1の恒温槽11では変化させることができない高温条件にセンサヘッド11aを固定又は変化させることができ、高温条件での測定データを入手することができるため、より正確な温度補正を可能とする調整データを算出することができるという効果を奏する。
【0042】
さらに、算出部13は、センサヘッドの調整データを、計測回路12aよりもセンサヘッドが低い温度での測定値を使用して算出する。これにより、調整装置10は、センサヘッドについて、より正確な温度補正を可能とする調整データを算出することができる。
【0043】
[実施形態2]
上述した実施形態1では、調整装置10により、センサヘッド11aと計測回路12aとを1対1で対応させて調整データを算出する方法を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、センサヘッド11aと計測回路12aとを別々に調整し、各々の調整データを算出してもよい。
【0044】
そこで、以下では、実施形態2に係る調整装置20及び調整装置30により、センサヘッド11aと計測回路12aとを別々に調整し、調整データを算出する方法について説明する。なお、実施形態1に係る調整装置10と同様の構成や処理については説明を省略する。
【0045】
実施形態2では、まず、計測回路12aについての調整データを取得するために、センサヘッド11aが設置された第1の恒温槽の代わりに可変コンデンサ21を有する調整装置20を使用し、計測回路12aについての調整データを算出する。次に、センサヘッド11aについての調整データを取得するために、計測回路12aが設置された第2の恒温槽の代わりに基準の計測回路32を有する調整装置30を使用し、センサヘッド11aの調整データを算出する。
【0046】
なお、実施形態2では、センサヘッド11aの出力値及び計測回路12aの入力値に、ともに正規化された容量値を使用することにより、別々に調整データを算出することが可能となる。
【0047】
〔1.調整装置20の構成〕
まず、
図6を用いて、実施形態2に係る調整装置20の構成について説明する。
図6は、実施形態2に係る調整装置20の構成を示すブロック図である。前述の通り、調整装置20は、計測回路12aについての調整データを算出する際に使用されるものであり、
図2に示した実施形態1に係る調整装置10と比較して、センサヘッド11aが設置された第1の恒温槽11の代わりに可変コンデンサ21を有している点が異なる。そして、可変コンデンサ21は、計測回路12aと算出部13とに接続されている。
【0048】
可変コンデンサ21は、例えば、静電容量を変化させることができるコンデンサであり、計測回路12aと接続されることで、計測回路12aに様々な容量値の信号を入力する。そして、算出部13による調整データの算出処理ついても、可変コンデンサ21の入力値が基準値として使用される。
【0049】
なお、計測回路12aに複数の種類の容量値を入力させる場合、その種類に応じて可変コンデンサ21を増加させるものとする。また、計測回路12aごとに可変コンデンサ21が設置され、一対一で接続されてもよいし、切替器が使用されることで、複数の計測回路12aと一つの可変コンデンサ21が接続されてもよい。さらに、計測回路12aに入力される数値は容量値ではなく、容量値に比例した値が入力されてもよく、複数の容量値の組み合わせから得られる値が入力されてもよい。
【0050】
〔2.調整装置20の具体例〕
ここで、
図7及び
図8を参照し、調整装置20の具体例について説明する。
図7は、実施形態2に係る調整装置20の具体例を示す図である。
図7の例では、可変基準コンデンサと第2の恒温槽の中に設置されている複数の処理部とが切替器を介して接続されており、コンピュータや計測器を有する算出部が、可変基準コンデンサ、切替器、それぞれの処理部と接続されている。
【0051】
図7の例では、処理部の温度を第2の恒温槽により変化させ、可変基準コンデンサの入力による測定データを入手する。ここで、
図8を参照し、
図7の例で測定された測定データ及び調整データの算出方法について説明する。
図8は、実施形態2に係る調整装置20における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
【0052】
図8には、第2の恒温槽により処理部が「0℃」、「25℃」、「50℃」と設定された際の測定データが示されている。ここで、測定データ及び処理部が有する計測回路についての調整データである係数「aij」は、前述の実施形態1に係る調整装置10の具体例と同様であるが、実施形態2に係る調整装置20は、前述の実施形態1に係る調整装置10と比較して、基準圧力計の計測値の代わりに可変基準コンデンサの値と一致するように係数「aij」を求めるという点が異なる。
【0053】
〔3.調整装置30の構成〕
次に、
図9を用いて、実施形態2に係る調整装置30の構成について説明する。
図9は、実施形態2に係る調整装置30の構成を示すブロック図である。前述の通り、調整装置30は、センサヘッド11aについての調整データを算出する際に使用されるものであり、
図2に示した実施形態1に係る調整装置10と比較して、計測回路12aが設置された第2の恒温槽12の代わりに基準の計測回路32を有している点が異なる。そして、基準の計測回路32は、センサヘッド11aと算出部13とに接続されている。
【0054】
基準の計測回路32は、例えば、上述の実施形態2に係る調整装置20により算出された調整データにより調整された計測回路であり、センサヘッド11aと接続されることで、測定データが入力される。また、基準の計測回路32は、上述の可変コンデンサ21を使用して調整されていることから、得られた測定データは正規化されている値となる。
【0055】
なお、基準の計測回路32は、センサヘッド11aごとに設置され一対一で接続されてもよいし、切替器を使用することで、複数のセンサヘッド11aと一つの基準の計測回路32とが接続されてもよい。また、基準の計測回路32の代わりにLCRメータのような容量計測器が使用されてもよい。
【0056】
〔4.調整装置30の具体例〕
ここで、
図10及び
図11を参照し、調整装置30の具体例について説明する。
図10は、実施形態2に係る調整装置30の具体例を示す図である。
図10の例では、第1の恒温槽にセンサヘッドが配置され、センサヘッドには加熱ヒータが取り付けられている。また、センサヘッドには、真空チャンバーが接続されており、真空チャンバーの真空圧力が測定される。
【0057】
そして、基準の計測回路32を有する基準回路BOXと複数のセンサヘッドとが切替器を介して接続されており、コンピュータや計測器を有する算出部が、基準の処理部、切替器、基準真空計、第1の恒温槽、加熱ヒータと接続されている。
【0058】
図10の例では、センサヘッドの温度を第1の恒温槽又は加熱ヒータにより変化させ、真空圧力の測定データを入手する。ここで、
図11を参照し、
図10の例で測定された測定データ及び調整データの算出方法について説明する。
図11は、実施形態2に係る調整装置30における調整データの算出方法の具体例を示す図である。
【0059】
図11には、第1の恒温槽又は加熱ヒータによりセンサヘッドが「0℃」、「100℃」、「200℃」と設定された際の測定データが示されている。ここで、測定データ及びセンサヘッドの調整データである係数「bij」は、前述の実施形態1に係る調整装置10の具体例と同様の方法により求められる。
【0060】
〔5.実施形態2の効果〕
前述してきたように、実施形態2に係る調整装置20は、計測回路12aについての調整データを算出する際に使用されるものであり、計測回路12aが設置された第2の恒温槽12と、可変コンデンサ21と、第2の恒温槽12の温度を調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する算出部13とを備える。
【0061】
可変コンデンサ21は、計測回路12aに様々な容量値の信号を入力させ、各温度条件下での測定データを入手させる。そして、算出部13は、各温度条件下での測定データと可変コンデンサ21の基準値とから、計測回路12aについての調整データを算出する。
【0062】
また、実施形態2に係る調整装置30は、センサヘッド11aについての調整データを算出する際に使用されるものであり、センサヘッド11aが設置された第1の恒温槽11と、基準の計測回路32と、第1の恒温槽の温度を調節することにより得られた測定値に基づき、温度補正に関する調整データを算出する算出部13とを備える。
【0063】
基準の計測回路32は、前述の実施形態2に係る調整装置30により算出された調整データにより調整された計測回路である。そして、算出部13は、各温度条件下での測定データと基準圧力計の測定データとから、センサヘッド11aについての調整データを算出する。
【0064】
よって、実施形態2では、前述の調整装置20に係る計測回路12aについての調整データの算出処理と、調整装置30に係るセンサヘッド11aについての調整データの算出処理とを順に行うことにより、センサヘッド11aと計測回路12aとが各々が個別に調整されるため、センサヘッド11aと計測回路12aとはペアで使用する必要はなくなることになる。
【0065】
したがって、実施形態2では、センサヘッド11aと計測回路12aの使用時にどちらかが故障した場合は、センサヘッド11aと計測回路12aの各々にメモリを設けて各々の調整データを各々に保有させておくことで、故障した方のみ交換することが可能になるという効果を奏する。
【0066】
[実施形態3]
上述した実施形態1及び実施形態2では、調整装置10又は調整装置20、調整装置30により、調整データを算出する方法を説明したが、以下では、実施形態1又は実施形態2によって算出された調整データが格納された不揮発性メモリを有する隔膜真空計について説明する。
【0067】
実施形態3に係る隔膜真空計40は、センサヘッド11aと処理部43と接続部42とを有し、センサヘッド11aは真空圧力の計測に使用され、処理部43は、実施形態1又は実施形態2のいずれかの調整装置を使用して得られた調整データを格納する不揮発性メモリ43cと、不揮発性メモリ43cに格納された調整データを使用して補正演算をする計測回路とを有し、接続部42は、センサヘッド11aと処理部43とを接続するコネクタ又はケーブルを有する。
【0068】
〔1.隔膜真空計40の構成〕
まず、
図12を用いて、実施形態3に係る隔膜真空計40の構成について説明する。
図12は、実施形態3に係る隔膜真空計40の構成を示すブロック図である。
図12に示すように、隔膜真空計40は、センサヘッド11aと、接続部42と、処理部43とを有する。
【0069】
センサヘッド11aは、前述した実施形態1又は実施形態2に記載したセンサヘッドと同様のものであり、計測対象60の真空圧力を計測するために使用される。例えば、センサヘッド11aは、圧力センサや温度センサを有し、高温環境(150℃以上)においても正常に動作するものとする。
【0070】
接続部42は、センサヘッド11aと処理部43とを接続するコネクタ又はケーブルを有する。例えば、接続部42は、センサヘッド11aと処理部43とを接続する同軸複合コネクタや同軸複合ケーブルを有する。
【0071】
処理部43は、前述した実施形態1又は実施形態2に記載されたいずれかの調整装置を使用して得られた調整データを格納する不揮発性メモリ43cと、不揮発性メモリ43cに格納された調整データを使用して補正演算をする計測回路とを有する。
【0072】
例えば、処理部43は、通信部43aと制御部43bと不揮発性メモリ43cとを有する。通信部43aは、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現され、有線又は無線により外部の機器と通信可能に接続される。
【0073】
制御部43bは、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、処理部43の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0074】
また、制御部43bは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現される。さらに、制御部43bは、計測回路を有し、不揮発性メモリ43cに格納された調整データを使用して補正演算をする。例えば、制御部43bは、計測回路により、後述する不揮発性メモリ43cに格納されたセンサヘッド11aについての調整データと計測回路についての調整データとを使用し、計測値に対し補正演算を行う。
【0075】
不揮発性メモリ43cは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の記憶装置である。不揮発性メモリ43cは、前述した実施形態1又は実施形態2に記載されたいずれかの調整装置を使用して得られた調整データが格納される。
【0076】
例えば、不揮発性メモリ43cは、前述した実施形態1又は実施形態2に記載された調整装置10、調整装置20、調整装置30のいずれかを使用して得られた、センサヘッドについての調整データと、計測回路についての調整データとが格納される。
【0077】
〔2.隔膜真空計40の具体例〕
ここで、
図13を参照し、隔膜真空計40の具体例について説明する。
図13は、実施形態3に係る隔膜真空計40の具体例を示す図である。
図13の例では、センサヘッドに同軸複合ケーブルが固定され接続されており、同軸複合ケーブルと同軸複合コネクタとが接続され、同軸複合コネクタと処理部とが接続されることで、センサヘッドによる計測値が処理部へと伝送される。
【0078】
また、処理部が有するメモリには、実施形態1又は実施形態2に係るいずれかの調整装置を使用して算出された、センサヘッドについての調整データと処理部のCPUが有する計測回路についての調整データとが格納される。そして、計測回路が、伝送された計測値について、メモリに格納されたそれぞれの調整データを使用して補正演算をすることにより、隔膜真空計は温度特性の少ない計測値を算出することができる。
【0079】
〔3.実施形態3の効果〕
前述してきたように、実施形態1に係る隔膜真空計40は、センサヘッド11aと処理部43と接続部42とを有し、センサヘッド11aは真空圧力の計測に使用され、処理部43は、実施形態1又は実施形態2のいずれかの調整装置を使用して得られた調整データが格納された不揮発性メモリ43cと、不揮発性メモリ43cに格納された調整データを使用して補正演算をする計測回路とを有し、接続部42は、センサヘッドと処理部とを接続するコネクタ又はケーブルを有する。
【0080】
これにより、隔膜真空計40は、処理部43が有する不揮発性メモリ43cに格納され、実施形態1又は実施形態2に係るいずれかの調整装置を使用して算出された、正確な温度補正を可能とする調整データを使用し補正演算を実施することにより、温度特性の少ない計測値を算出することができる。
【0081】
[実施形態4]
前述した実施形態3では、隔膜真空計40の処理部43が有する不揮発性メモリ43cに、センサヘッド11aについての調整データと計測回路についての調整データとが格納される場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、隔膜真空計50の接続部52が有するコネクタ又はケーブルに不揮発性メモリ52aを設置し、不揮発性メモリ52aにセンサヘッド11aについての調整データが格納されてもよい。
【0082】
そこで、以下では、実施形態4に係る隔膜真空計50について、接続部52が有するコネクタ又はケーブルに不揮発性メモリ52aを設置し、不揮発性メモリ52aにセンサヘッド11aについての調整データが格納された場合について説明する。なお、実施形態3に係る隔膜真空計40と同様の構成や処理については説明を省略する。
【0083】
〔1.隔膜真空計50の構成〕
まず、
図14を用いて、実施形態4に係る隔膜真空計50の構成について説明する。
図14は、実施形態4に係る隔膜真空計50の構成を示すブロック図である。
図14に示すように、隔膜真空計50は、センサヘッド11aと、接続部52と、処理部43とを有する。
【0084】
また、実施形態4に係る隔膜真空計50は、
図12に示した実施形態3に係る隔膜真空計40と比較して、隔膜真空計50が有する接続部52が不揮発性メモリ52aを有し、不揮発性メモリ52aにセンサヘッド11aについての調整データが格納されること及び処理部43が有する不揮発性メモリ43cには、計測回路についての調整データのみが格納される点が異なる。
【0085】
接続部52は、実施形態2の調整装置30を使用して得られた調整データが格納された不揮発性メモリ52aが設置され、センサヘッド11aと処理部43とを接続するコネクタ又はケーブルを有する。例えば、接続部52は、実施形態2に係る調整装置30により算出されたセンサヘッド11aについての調整データが格納された、不揮発性メモリ52aを有する同軸複合コネクタ又は同軸複合ケーブルを有する。
【0086】
処理部43は、実施形態2の調整装置20を使用して得られた計測回路についての調整データが格納された不揮発性メモリ43cと、不揮発性メモリ43cと不揮発性メモリ52aとに格納された調整データを使用して補正演算をする計測回路とを有する。
【0087】
また、処理部43は、前述の実施形態3に係る処理部と同様の通信部43a、制御部43b、不揮発性メモリ43cとを有するが、実施形態3に係る処理部43と比較して、不揮発性メモリ43cには、実施形態1に係る調整装置20により算出された計測回路についての調整データが格納され、制御部43bが有する計測回路は、不揮発性メモリ43cと不揮発性メモリ52aとにそれぞれ格納された調整データを使用し、測定値に対し補正演算を行う点が異なる。
【0088】
〔2.隔膜真空計50の具体例〕
ここで、
図15を参照し、隔膜真空計50の具体例について説明する。
図15は、実施形態4に係る隔膜真空計50の具体例を示す図である。
図15の例では、前述の実施形態3に係る隔膜真空計40の具体例(
図13参照)と比較して、センサヘッド側の同軸複合コネクタに不揮発性メモリが設置されている点が異なる。
【0089】
センサヘッド側の同軸複合コネクタに設置されている不揮発性メモリには、センサヘッドについての調整データが格納され、処理部が有する不揮発性メモリには、CPUが有する計測回路についての調整データが格納されることで、隔膜真空計50は、センサヘッドと処理部とのどちらかが故障した際に、故障した方のみ交換することができる。
【0090】
〔3.実施形態4の効果〕
前述してきたように、実施形態4に係る隔膜真空計50は、センサヘッド11aと処理部43と接続部52とを有する。センサヘッド11aは真空圧力の計測に使用され、処理部43は、実施形態2に係る調整装置20を使用して得られた計測回路についての調整データを格納する不揮発性メモリ43cと、不揮発性メモリ43cと不揮発性メモリ52aとに格納されたそれぞれの調整データを使用して補正演算をする計測回路とを有する。
【0091】
また、接続部52は、実施形態2に係る調整装置30を使用して得られたセンサヘッド11aについての調整データが格納された不揮発性メモリ52aが設置され、センサヘッド11aと処理部43とを接続するコネクタ又はケーブルを有する。
【0092】
これにより、隔膜真空計50は、実施形態2に係る調整装置20及び調整装置30によって算出された調整データを使用し、補正演算を実施することで、温度特性の少ない計測値を算出することができるという効果を奏する。
【0093】
また、隔膜真空計50は、実施形態2に係る調整装置20により算出された計測回路についての調整データと、実施形態2に係る調整装置30により算出されたセンサヘッドについての調整データとが別々の不揮発性メモリに格納されることで、計測回路とセンサヘッドのどちらか一方が故障した際に、故障した方のみを交換することができるという効果も奏する。
【0094】
[その他]
前述の各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0095】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の通り構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0096】
前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0097】
また、前述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【0098】
以上、本発明の各実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0099】
10、20、30 調整装置
11 第1の恒温槽
11a センサヘッド
12 第2の恒温槽
12a 計測回路
13 算出部
21 可変コンデンサ
32 基準の計測回路
40、50 隔膜真空計
42、52 接続部
43 処理部
43a 通信部
43b 制御部
43c、52a 不揮発性メモリ
60 計測対象