(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074594
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】試料保持具
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240524BHJP
H05B 3/20 20060101ALI20240524BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H05B3/20 309
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185861
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長野 良紀
【テーマコード(参考)】
3K034
5F131
【Fターム(参考)】
3K034AA02
3K034AA15
3K034BA06
3K034JA10
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA32
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BA23
5F131CA03
5F131CA06
5F131EB11
5F131EB81
5F131EB87
(57)【要約】
【課題】試料全体を均等に加熱することができる試料保持具を提供する。
【解決手段】試料保持具は、セラミック体と、発熱抵抗体と、金属板と、固定部材と、を備える。セラミック体は、板状であり、試料を保持する第1面および第1面の反対に位置する第2面をする。発熱抵抗体は、セラミック体の内部または第2面に位置する。金属板は、セラミック体の第2面と離間して対向する第3面および第3面の反対に位置する第4面を有する。固定部材は、金属板とセラミック体とを固定している。金属板は、中央部に周辺部よりも厚みが薄い薄肉部を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のセラミック体と、
発熱抵抗体と、
金属板と、
固定部材と、を備え、
前記セラミック体は、試料を保持する第1面および該第1面の反対に位置する第2面を有し、
前記発熱抵抗体は、前記セラミック体の内部または前記第2面に位置し、
前記金属板は、前記セラミック体の前記第2面と離間して対向する第3面および該第3面の反対に位置する第4面を有し、
前記固定部材は、前記金属板と前記セラミック体とを固定しており、
前記金属板は、中央部に周辺部よりも厚みが薄い薄肉部を有する
試料保持具。
【請求項2】
前記金属板の前記中央部における前記第4面に端面が接する筒状部材、を備え、
前記金属板は、前記中央部の前記第3面から前記第4面に貫通する第1通気孔を有する
請求項1に記載の試料保持具。
【請求項3】
前記金属板は、前記第3面に開口する第1凹部を有し、
前記薄肉部は、前記第1凹部に対応して位置する
請求項1または2に記載の試料保持具。
【請求項4】
前記金属板は、前記第4面に開口する第2凹部を有し、
前記薄肉部は、前記第2凹部に対応して位置する
請求項1または2に記載の試料保持具。
【請求項5】
前記金属板は、前記第3面に開口する第1凹部および前記第4面に開口する第2凹部を有し、
前記薄肉部は、前記第1凹部および前記第2凹部に対応して位置し、
前記第1凹部および前記第2凹部は、深さが等しい
請求項1または2に記載の試料保持具。
【請求項6】
板状のセラミック体と、
発熱抵抗体と、
金属板と、
固定部材と、を備え、
前記セラミック体は、試料を保持する第1面および該第1面の反対に位置する第2面を有し、
前記発熱抵抗体は、前記セラミック体の内部または前記第2面に位置し、
前記金属板は、
前記セラミック体の前記第2面と離間して対向する第5面および該第5面の反対に位置する第6面を有し、中央部に貫通孔を有する第1部材と、
第7面および該第7面の反対に位置する第8面を有し、前記第1部材の前記貫通孔を覆うように位置する第2部材と、を有し、
前記第2部材によって前記第1部材の前記中央部に周辺部よりも厚みが薄い薄肉部が形成される
試料保持具。
【請求項7】
前記第1部材の前記中央部における前記第6面に端面が接する筒状部材、を備え、
前記第2部材は、前記第7面から前記第8面に貫通する第2通気孔を有する
請求項6に記載の試料保持具。
【請求項8】
前記第2通気孔は、上端部と下端部とで内径が異なる
請求項7に記載の試料保持具。
【請求項9】
前記第2部材は、前記第1部材の前記第5面に接する
請求項6~8のいずれか一つに記載の試料保持具。
【請求項10】
前記第2部材は、前記第1部材の前記第6面に接する
請求項6~8のいずれか一つに記載の試料保持具。
【請求項11】
前記第2部材は、平板状である
請求項6~8のいずれか一つに記載の試料保持具。
【請求項12】
前記第2部材は、前記第7面または前記第8面に凸部を有し、前記凸部が前記第1部材の前記貫通孔内に位置する
請求項6~8のいずれか一つに記載の試料保持具。
【請求項13】
前記第2部材は、前記第7面および前記第8面に一対の凸部を有し、一方の前記凸部が前記第1部材の前記貫通孔内に位置する
請求項6~8のいずれか一つに記載の試料保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、試料保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品などの製造工程において、半導体ウェハや液晶基板、回路基板などの平板状の試料を保持して加熱する試料保持具が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、上記の従来技術では、試料を保持する試料面を有するセラミック体が他の部材に起因して反ることで、保持面が試料全体と均等に接触できない場合があった。これにより、試料全体を均等に加熱できない恐れがあった。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、試料全体を均等に加熱することができる試料保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る試料保持具は、セラミック体と、発熱抵抗体と、金属板と、固定部材と、を備える。前記セラミック体は、板状であり、試料を保持する第1面および該第1面の反対に位置する第2面を有する。前記発熱抵抗体は、前記セラミック体の内部または前記第2面に位置する。前記金属板は、前記セラミック体の前記第2面と離間して対向する第3面および該第3面の反対に位置する第4面を有する。前記固定部材は、前記金属板と前記セラミック体とを固定している。前記金属板は、中央部に周辺部よりも厚みが薄い薄肉部を有する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、試料全体を均等に加熱することができる試料保持具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る試料保持具の構成の一例を示す断面図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図および上面図である。
【
図3】
図3は、別の実施形態1に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図4】
図4は、別の実施形態2に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図5】
図5は、別の実施形態3に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図6】
図6は、別の実施形態4に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図7】
図7は、別の実施形態5に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図および上面図である。
【
図8】
図8は、別の実施形態6に係る試料保持具の金属板の中央部を示す拡大断面図である。
【
図9】
図9は、別の実施形態7に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図10】
図10は、別の実施形態8に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図11】
図11は、別の実施形態9に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図12】
図12は、別の実施形態10に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図13】
図13は、別の実施形態11に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図14】
図14は、別の実施形態12に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【
図15】
図15は、別の実施形態13に係る試料保持具の金属板の中央部およびその近傍を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する試料保持具の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
また、以下に示す実施形態では、「等しい」、「垂直」あるいは「平行」といった表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密に「等しい」、「垂直」あるいは「平行」であることを要しない。すなわち、上記した各表現は、例えば製造精度、設置精度などのずれを許容するものとする。
【0011】
<実施形態>
最初に、実施形態に係る試料保持具1の構成について、
図1および
図2を参照しながら説明する。
図1は、実施形態に係る試料保持具1の構成の一例を示す断面図である。
図1に示すように、実施形態に係る試料保持具1は、セラミック体10と、発熱抵抗体20と、金属板30と、固定部材40と、筒状部材50とを備える。
【0012】
セラミック体10は、図示しない試料を保持するための部材である。セラミック体10は、試料を保持する第1面11と、かかる第1面11の反対に位置する第2面12を有する。セラミック体10の形状は、たとえば、第1面11および第2面12が円形状の円板状である。セラミック体10は、第1面11が試料を保持する試料保持面である。
【0013】
セラミック体10としては、たとえば、窒化アルミニウム、炭化ケイ素またはアルミナなどのセラミック材料を用いることができる。セラミック体10は、たとえば、複数のグリーンシートを積層して、これを窒素雰囲気中で焼成することによって得ることができる。また、セラミック体10は、セラミック材料の粉末をプレス成型して、これを窒素雰囲気中で焼成することによって得ることができる。
【0014】
セラミック体10の内部には、必要に応じて試料を静電吸着するための静電吸着用電極が設けられてもよい。セラミック体10の寸法は、たとえば、形状が円板状の場合は、第1面11および第2面12の直径を200(mm)~500(mm)に、厚みを5(mm)~25(mm)にすることができる。
【0015】
発熱抵抗体20は、電流が流れることによって発熱する部材である。発熱抵抗体20は、第1面11に保持された試料を加熱するために設けられる。発熱抵抗体20は、セラミック体10の内部または第2面12に位置する。
【0016】
発熱抵抗体20は、たとえば、複数の折返し部を有する線状のパターンを有する。これにより、発熱抵抗体20は、セラミック体10の第1面11を均等に加熱することができる。
【0017】
発熱抵抗体20としては、たとえば、金、銀、パラジウムまたは白金等の金属材料を用いることができる。また、発熱抵抗体20は、酸化ルテニウムなどの金属酸化物または導電性セラミックの炭化ケイ素などであってもよい。発熱抵抗体20は、たとえば、二酸化珪素等の酸化物のガラス成分を含んでもよい。
【0018】
発熱抵抗体20の寸法は、たとえば、幅を1(mm)~5(mm)に、厚みを0.01(mm)~0.1(mm)に、長さを1(mm)~10(mm)にすることができる。
【0019】
金属板30は、発熱抵抗体20の熱輻射を反射するための部材である。金属板30は、たとえば、円板状または角板状の部材である。金属板30は、第3面31と、かかる第3面31の反対に位置する第4面32とを有する。
【0020】
金属板30の第3面31は、セラミック体10の第2面12と離間して対向する。すなわち、金属板30は、セラミック体10の第2面12に対して第3面31が向かい合うように設けられる。金属板30は、たとえば、セラミック体10に対して平行に設けられてもよい。
【0021】
金属板30としては、たとえば、アルミニウムまたは鉄などの金属材料を用いることができる。金属板30の寸法は、たとえば、金属板30が円板状の場合は、直径を200(mm)~600(mm)に、厚みを0.5(mm)~3(mm)にすることができる。金属板30の第3面31とセラミック体10の第2面12との間隔は、たとえば、3(mm)~20(mm)にすることができる。
【0022】
試料保持具1に金属板30が設けられることで、発熱抵抗体20からの熱輻射を反射することができる。そのため、金属板30の下方への熱の伝達を低減することができる。したがって、実施形態によれば、金属板30の下方に位置する部品などが熱変形することを低減することができる。
【0023】
金属板30は、中央部33および周辺部34を有する。中央部33は、平面視で金属板30の中央に位置する部位である。周辺部34は、平面視で中央部33を囲む部位である。そして、金属板30は、中央部33の第3面31から第4面32にかけて貫通する第1通気孔36(
図2参照)を複数有する。
【0024】
固定部材40は、金属板30とセラミック体10とを固定するための部材である。固定部材40は、たとえば、棒状の部材である。固定部材40は、たとえば、セラミック体10と金属板30との間に複数設けられる。固定部材40は、たとえば、金属板30の第3面31に対し垂直に設けられる。固定部材40は、たとえば、ネジまたはナットなどの金具41を有し、かかる金具41によって金属板30に固定されてもよい。
【0025】
筒状部材50は、セラミック体10と金属板30との間の雰囲気ガスを吸引するための部材である。筒状部材50は、たとえば、内部に空間51を有する円筒状の部材である。筒状部材50は、端面52が金属板30の中央部33における第4面32に接する。
【0026】
筒状部材50としては、たとえば、鉄またはステンレスなどの金属材料を用いることができる。筒状部材50の寸法は、たとえば、内径を20(mm)~74(mm)に、外径を25(mm)~75(mm)に、長さを10(mm)~100(mm)にすることができる。筒状部材50と金属板30とは、たとえば、ろう材または樹脂などの接合部材によって接合されてもよい。
【0027】
本開示の試料保持具1において、金属板30の第1通気孔36は、筒状部材50の空間51に繋がっていてもよい。これにより、第1通気孔36および筒状部材50を通じて、セラミック体10と金属板30との間の熱がこもった雰囲気ガスを吸引することができる。
【0028】
そのため、セラミック体10と金属板30との間の熱のこもりを低減できることから、金属板30の熱変形を低減することができる。したがって、実施形態によれば、試料保持具1の耐久性を高めることができる。
【0029】
図2は、実施形態に係る試料保持具1の金属板30の中央部33およびその近傍を示す拡大断面図(
図2の(a))および上面図(
図2の(b))である。
【0030】
図2の(a)に示すように、実施形態に係る試料保持具1では、金属板30が、中央部33に周辺部34よりも厚みが薄い薄肉部35を有してもよい。すなわち、実施形態では、薄肉部35の厚みT1が周辺部34の厚みT2よりも小さくてもよい。
【0031】
かかる薄肉部35によって、中央部33が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。さらに、熱膨張の応力は肉厚の薄い部分(すなわち、薄肉部35)に集中するため、肉厚の厚い部分(すなわち、周辺部34)には反りが生じにくくなる。
【0032】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、実施形態によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0033】
また、実施形態では、金属板30が第3面31に開口する第1凹部37を有し、薄肉部35は、かかる第1凹部37に対応して位置してもよい。すなわち、実施形態では、薄肉部35が、金属板30の第3面31に位置する第1凹部37によって形成されてもよい。
【0034】
このように、上方から形成された第1凹部37に雰囲気ガスが流入すると、第1凹部37と第3面31との間の段差コーナー部37aを冷やす効果を生じさせることができる。
【0035】
これにより、金属板30の熱膨張自体を低減できることから、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、実施形態によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0036】
また、実施形態では、第1凹部37の底面37bが、第3面31と平行になっていてもよい。実施形態では、金属板30の第3面31および第4面32に凹凸がないため、第1凹部37を形成した箇所にだけ段差が形成される。すなわち、実施形態では、熱膨張の変形応力が段差コーナー部37aに集中するため、金属板30において第1凹部37が形成されていない部位には反りが生じにくい。
【0037】
これにより、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、実施形態によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0038】
また、実施形態では、金属板30の薄肉部35に第1通気孔36が位置してもよい。これにより、中央部33が熱膨張した際の体積変化をさらに減少させることができるため、金属板30の反りをさらに低減することができる。
【0039】
すなわち、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、実施形態によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0040】
また、実施形態では、薄肉部35の厚みT1が、周辺部34の厚みT2の10(%)~90(%)であるとよく、10(%)~50(%)であると好ましく、20(%)~30(%)であるとさらに好ましい。
【0041】
厚みT1を上記の範囲に設定することで、中央部33が熱膨張した際の体積変化をさらに減少させることができるため、金属板30の反りをさらに低減することができる。
【0042】
すなわち、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、実施形態によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0043】
<別の実施形態1、2>
つづいて、別の各種実施形態について、
図3~
図15を参照しながら説明する。
図3は、別の実施形態1に係る試料保持具1の金属板30の中央部33およびその近傍を示す拡大断面図である。
【0044】
図3に示すように、別の実施形態1に係る試料保持具1では、金属板30の中央部33の構成が上述の実施形態と異なる。そこで、以降の例では、すでに説明した実施形態等と同様の部位については同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0045】
具体的には、別の実施形態1では、金属板30が第4面32に開口する第2凹部38を有し、薄肉部35は、第2凹部38に対応して位置する。
【0046】
これによっても、中央部33に位置する薄肉部35により、中央部33が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。さらに、熱膨張の応力は肉厚の薄い部分(すなわち、薄肉部35)に集中するため、肉厚の厚い部分(すなわち、周辺部34)には反りが生じにくくなる。
【0047】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態1によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0048】
また、別の実施形態1では、薄肉部35が、金属板30の第4面32に位置する第2凹部38によって形成されてもよい。このような構成では、熱膨張による応力が集中する箇所が第4面32側に位置する段差コーナー部38aとなるため、セラミック体10と向かい合う金属板30の第3面31には、ほとんど応力が集中しなくなる。
【0049】
すなわち、薄肉部35が金属板30の第4面32に位置する第2凹部38によって形成されることで、金属板30の反りをさらに低減することができる。
【0050】
これにより、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、別の実施形態1によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0051】
また、別の実施形態1では、第2凹部38の上底面38bが、第3面31と平行になっていてもよい。別の実施形態1では、金属板30の第3面31および第4面32に凹凸がないため、第2凹部38を形成した箇所にだけ段差が形成される。すなわち、別の実施形態1では、熱膨張の変形応力が段差コーナー部38aに集中するため、金属板30において第2凹部38が形成されていない部位には反りが生じにくい。
【0052】
これにより、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、別の実施形態1によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0053】
なお、
図3の例では、筒状部材50の端面52が金属板30の第4面32に接する例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
図4は、別の実施形態2に係る試料保持具1の金属板30の中央部33およびその近傍を示す拡大断面図である。
【0054】
図4に示すように、本開示では、筒状部材50の端面52が第2凹部38の上底面38bに接していてもよい。これによっても、金属板30の第1通気孔36が筒状部材50の空間51に繋がることで、第1通気孔36および筒状部材50を通じて、セラミック体10と金属板30との間の熱がこもった雰囲気ガスを吸引することができる。
【0055】
そのため、セラミック体10と金属板30との間の熱のこもりを低減できるため、金属板30の熱変形を低減することができる。したがって、別の実施形態2によれば、試料保持具1の耐久性を高めることができる。
【0056】
<別の実施形態3、4>
図5は、別の実施形態3に係る試料保持具1の金属板30の中央部33およびその近傍を示す拡大断面図である。
図5に示すように、別の実施形態3に係る試料保持具1では、金属板30の第3面31に第1凹部37が位置するとともに、第4面32に第2凹部38が位置する。そして、薄肉部35は、第1凹部37および第2凹部38に対応して位置する。
【0057】
すなわち、別の実施形態3では、金属板30の第3面31に第1凹部37が位置するとともに、第4面32に第2凹部38が位置することで、金属板30の中央部33に薄肉部35が形成される。
【0058】
これによっても、中央部33に位置する薄肉部35により、中央部33が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。さらに、熱膨張の応力は肉厚の薄い部分(すなわち、薄肉部35)に集中するため、肉厚の厚い部分(すなわち、周辺部34)には反りが生じにくくなる。
【0059】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態3によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0060】
また、別の実施形態3では、薄肉部35が、金属板30の第3面31および第4面32にそれぞれ位置する第1凹部37および第2凹部38によって形成されてもよい。
【0061】
このような構成によって、第3面31および第4面32にそれぞれ形成された段差コーナー部37a、38aに、熱膨張による応力が分散する。さらに、第1凹部37および第2凹部38が形成された領域内で応力が分散することで、肉厚の厚い周辺部34では反りが低減される。
【0062】
すなわち、薄肉部35が金属板30の第3面31および第4面32にそれぞれ位置する第1凹部37および第2凹部38によって形成されることで、金属板30の反りをさらに低減することができる。
【0063】
これにより、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、別の実施形態3によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0064】
また、別の実施形態3では、第1凹部37の底面37bおよび第2凹部38の上底面38bが、第3面31と平行になっていてもよい。別の実施形態3では、金属板30の第3面31および第4面32に凹凸がないため、第1凹部37および第2凹部38を形成した箇所にだけ段差が形成される。
【0065】
すなわち、別の実施形態3では、熱膨張の変形応力が段差コーナー部37a、38aに集中するため、金属板30において第1凹部37および第2凹部38が形成されていない部位には反りが生じにくい。
【0066】
これにより、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、別の実施形態3によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0067】
なお、本開示では、
図6に示すように、第1凹部37の底面37bおよび第2凹部38の上底面38bが、第3面31と平行になっていなくてもよい。
図6は、別の実施形態4に係る試料保持具1の金属板30の中央部33およびその近傍を示す拡大断面図である。
【0068】
これによっても、中央部33に位置する薄肉部35により、中央部33が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0069】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態4によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0070】
図5の説明に戻る。別の実施形態3では、第1凹部37の深さD1と、第2凹部38の深さD2とが等しくてもよい。このような構成によって、薄肉部35において上下均等に応力が緩和されることから、金属板30の反りをさらに低減することができる。
【0071】
これにより、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、別の実施形態3によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0072】
また、別の実施形態3では、深さD1および深さD2の合計が、周辺部34の厚みT2の50(%)以上であってもよい。これにより、金属板30の反りをさらに低減できることから、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0073】
したがって、別の実施形態3によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0074】
なお、本開示の試料保持具1は、深さD1と深さD2とが等しい場合に限られず、深さD1と深さD2とが異なっていてもよい。
【0075】
<別の実施形態5、6>
図7は、別の実施形態5に係る試料保持具1の金属板30の中央部33およびその近傍を示す拡大断面図(
図7の(a))および上面図(
図7の(b))である。
図7に示すように、別の実施形態5に係る試料保持具1では、金属板30の構成が上述の実施形態と異なる。
【0076】
具体的には、別の実施形態5では、金属板30が第1部材30Aおよび第2部材30Bで構成される。第1部材30Aは、たとえば、円板状または角板状の部材である。第1部材30Aは、第5面30A1と、かかる第5面30A1の反対に位置する第6面30A2とを有する。
【0077】
第1部材30Aの第5面30A1は、セラミック体10(
図1参照)の第2面12(
図1参照)と離間して対向する。第1部材30Aは、たとえば、セラミック体10に対して平行に設けられてもよい。
【0078】
第1部材30Aとしては、たとえば、アルミニウムまたは鉄などの金属部材を用いることができる。第1部材30Aの寸法は、たとえば、第1部材30Aが円板状の場合は、直径を200(mm)~600(mm)に、厚みを0.5(mm)~3(mm)にすることができる。第1部材30Aの第5面30A1とセラミック体10の第2面12との間隔は、たとえば、3(mm)~20(mm)にすることができる。
【0079】
第1部材30Aは、中央部30A3および周辺部30A4を有する。中央部30A3は、平面視で第1部材30Aの中央に位置する部位である。周辺部30A4は、平面視で中央部30A3を囲む部位である。そして、第1部材30Aは、中央部30A3の第5面30A1から第6面30A2にかけて貫通する貫通孔30A5を有する。かかる貫通孔30A5は、たとえば、平面視で円形状を有する。
【0080】
第2部材30Bは、第7面30B1と、かかる第7面30B1の反対に位置する第8面30B2とを有する。第2部材30Bは、第1部材30Aの貫通孔30A5を覆うように位置する。たとえば、別の実施形態5では、第2部材30Bが、第1部材30Aの貫通孔30A5を第5面30A1側から覆うように位置する。
【0081】
第2部材30Bは、たとえば、平面視で円形状を有し、第7面30B1から第8面30B2にかけて貫通する第2通気孔30B4を複数有する。また、第2部材30Bは、第8面30B2側に凸部30B3を有し、かかる凸部30B3が第1部材30Aの貫通孔30A5内に位置する。
【0082】
すなわち、別の実施形態5では、第8面30B2側の凸部30B3が貫通孔30A5に挿入される。第2部材30Bとしては、たとえば、アルミニウムまたは鉄などの金属部材を用いることができる。
【0083】
ここで、別の実施形態5では、第2部材30Bの厚みT3が、第1部材30Aの周辺部30A4の厚みT4よりも薄くてもよい。すなわち、別の実施形態5では、第1部材30Aの中央部30A3に位置する第2部材30Bによって、薄肉部35が形成されてもよい。
【0084】
かかる薄肉部35によって、中央部30A3が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0085】
また、別の実施形態5では、第1部材30Aが中央部30A3に貫通孔30A5を有するリング形状であるため、熱膨張の応力を分散しやすい形状である。また、別の実施形態5では、第2部材30Bがリング形状の第1部材30Aの貫通孔30A5を覆う位置に配置されているため、熱膨張の応力によって第1部材30Aがツイスト変形することを低減できる。
【0086】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態5によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0087】
また、別の実施形態5では、第2部材30Bが第1部材30Aの貫通孔30A5を上方から覆ってもよい。すなわち、別の実施形態5では、第2部材30Bが、第1部材30Aの第5面30A1に接してもよい。
【0088】
これにより、第2部材30Bを第1部材30Aよりもセラミック体10に近づけることができるため、第1部材30Aよりも第2部材30Bのほうがより大きく変形することから、金属板30全体では応力を緩和することができる。
【0089】
すなわち、別の実施形態5では、金属板30の反りをさらに低減できることから、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0090】
したがって、別の実施形態5によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0091】
また、別の実施形態5では、第2部材30Bに第2通気孔30B4が位置してもよい。これにより、中央部30A3に位置する第2部材30Bが熱膨張した際の体積変化をさらに減少させることができるため、金属板30の反りをさらに低減することができる。
【0092】
すなわち、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、別の実施形態5によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0093】
また、別の実施形態5では、第1部材30Aの中央部30A3における第6面30A2に筒状部材50の端面52が接するとともに、第2部材30Bは、第7面30B1から第8面30B2に貫通する第2通気孔30B4を有してもよい。
【0094】
すなわち、別の実施形態5では、第2部材30Bの第2通気孔30B4が、筒状部材50の空間51に繋がっていてもよい。これにより、第2通気孔30B4および筒状部材50を通じて、セラミック体10と金属板30との間の熱がこもった雰囲気ガスを吸引することができる。
【0095】
そのため、セラミック体10と金属板30との間の熱のこもりを低減できるため、金属板30の熱変形を低減することができる。したがって、別の実施形態5によれば、試料保持具1の耐久性を高めることができる。
【0096】
また、別の実施形態5では、第2部材30Bの厚みT3が、第1部材30Aの周辺部30A4の厚みT4の10(%)~90(%)であるとよく、10(%)~50(%)であると好ましく、20(%)~30(%)であるとさらに好ましい。
【0097】
厚みT3を上記の範囲に設定することで、中央部30A3に位置する第2部材30Bが熱膨張した際の体積変化をさらに減少させることができるため、金属板30の反りをさらに低減することができる。
【0098】
すなわち、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。したがって、別の実施形態5によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0099】
また、別の実施形態5では、
図7の(b)に示すように、第2部材30Bが第1部材30Aに対して複数のボルト60で固定されてもよい。これにより、かかるボルト60の近傍に応力を集中させることができるため、肉厚の第1部材30Aは変形しにくくなる。
【0100】
すなわち、別の実施形態5では、金属板30の反りをさらに低減できることから、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0101】
したがって、別の実施形態5によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0102】
また、別の実施形態5では、第2部材30Bは、第1部材30Aと同じ材質を用いてもよい。これにより、第1部材30Aの線膨張係数と第2部材30Bの線膨張係数とを揃えることができるため、金属板30全体が予期しない形に変形することを低減できる。
【0103】
なお、
図7の例では、第2部材30Bに位置する第2通気孔30B4の内径が、すべての位置で均等である場合について示したが、本開示はかかる例に限られない。
【0104】
図8は、別の実施形態6に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3を示す拡大断面図である。
図8に示すように、別の実施形態6では、第2通気孔30B4において、凸部30B3側(図で下端部)の開口部の内径L1が、凸部30B3とは反対側(図では上端部)の開口部の内径L2よりも大きくてもよい。
【0105】
このような構成によって、第2部材30Bにおける凸部30B3側の体積がさらに小さくなるため、第2部材30Bは、熱膨張によって凸部30B3とは反対側(すなわち、上側)に凸に変形しやすくなる。
【0106】
そして、第2部材30Bが凸部30B3とは反対側に凸に変形することで、第1部材30Aにかかる応力を逃がすことができるため、第1部材30Aの変形をさらに低減することができる。
【0107】
すなわち、別の実施形態6では、金属板30の反りをさらに低減できることから、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0108】
したがって、別の実施形態6によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0109】
<別の実施形態7、8>
図9は、別の実施形態7に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3およびその近傍を示す拡大断面図である。
図9に示すように、別の実施形態7に係る試料保持具1では、第2部材30Bの配置が上述の別の実施形態5と異なる。
【0110】
具体的には、別の実施形態7では、第2部材30Bが、第1部材30Aの貫通孔30A5を第6面30A2側から覆うように位置する。また、第2部材30Bは、第7面30B1側に凸部30B3を有し、かかる凸部30B3が第1部材30Aの貫通孔30A5内に位置する。すなわち、別の実施形態7では、第7面30B1側の凸部30B3が貫通孔30A5に挿入される。
【0111】
これによっても、第1部材30Aの中央部30A3に位置する第2部材30Bによって薄肉部35が形成されることで、中央部30A3が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0112】
また、別の実施形態7では、第1部材30Aが中央部30A3に貫通孔30A5を有するリング形状であるため、熱膨張の応力を分散しやすい形状である。また、別の実施形態7では、第2部材30Bがリング形状の第1部材30Aの貫通孔30A5を覆う位置に配置されているため、熱膨張の応力によって第1部材30Aがツイスト変形することを低減できる。
【0113】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態7によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0114】
また、別の実施形態7では、第2部材30Bが第1部材30Aの貫通孔30A5を下方から覆ってもよい。すなわち、別の実施形態7では、第2部材30Bが、第1部材30Aの第6面30A2に接してもよい。
【0115】
このような構成によって、熱膨張の変形応力が第1部材30Aの段差コーナー部30A6に集中するため、第1部材30Aには反りが生じにくい。
【0116】
すなわち、金属板30の反りをさらに低減することができるため、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0117】
したがって、別の実施形態7によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0118】
なお、
図9の例では、第2部材30Bに位置する第2通気孔30B4の内径が、すべての位置で均等である場合について示したが、本開示はかかる例に限られない。
【0119】
図10は、別の実施形態8に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3を示す拡大断面図である。
図10に示すように、別の実施形態8では、第2通気孔30B4において、凸部30B3側(図では上端部)の開口部の内径L1が、凸部30B3とは反対側(図では下端部)の開口部の内径L2よりも大きくてもよい。
【0120】
このような構成によって、第2部材30Bにおける凸部30B3側の体積がさらに小さくなるため、第2部材30Bは、熱膨張によって凸部30B3とは反対側(すなわち、下側)に凸に変形しやすくなる。
【0121】
そして、第2部材30Bが凸部30B3とは反対側に凸に変形することで、第1部材30Aにかかる応力を逃がすことができるため、第1部材30Aの変形をさらに低減することができる。
【0122】
すなわち、別の実施形態8では、金属板30の反りをさらに低減できることから、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0123】
したがって、別の実施形態8によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0124】
<別の実施形態9>
図11は、別の実施形態9に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3およびその近傍を示す拡大断面図である。
図11に示すように、別の実施形態9に係る試料保持具1では、第1部材30Aおよび一対の第2部材30Bが金属板30に設けられる。
【0125】
一方の第2部材30Bは、第1部材30Aの貫通孔30A5を第5面30A1側から覆うように位置し、もう一方の第2部材30Bは、第1部材30Aの貫通孔30A5を第6面30A2側から覆うように位置する。すなわち、一方の第2部材30Bは第1部材30Aの第5面30A1に接し、もう一方の第2部材30Bは第1部材30Aの第6面30A2に接する。
【0126】
そして、別の実施形態9では、一方の第2部材30Bの厚みT3aと、もう一方の第2部材30Bの厚みT3bの合計が、第1部材30Aの周辺部30A4の厚みT4よりも薄くてもよい。すなわち、別の実施形態9では、第1部材30Aの中央部30A3に位置する一対の第2部材30Bによって、薄肉部35が形成されてもよい。
【0127】
かかる薄肉部35によって、中央部30A3が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0128】
また、別の実施形態9では、第1部材30Aが中央部30A3に貫通孔30A5を有するリング形状であるため、熱膨張の応力を分散しやすい形状である。また、別の実施形態9では、一対の第2部材30Bがリング形状の第1部材30Aの貫通孔30A5を覆う位置に配置されているため、熱膨張の応力によって第1部材30Aがツイスト変形することを低減できる。
【0129】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態9によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0130】
<別の実施形態10>
図12は、別の実施形態10に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3およびその近傍を示す拡大断面図である。
図12に示すように、別の実施形態10に係る試料保持具1では、第2部材30Bの構成が上述の別の実施形態5と異なる。
【0131】
具体的には、別の実施形態10では、第2部材30Bが平板状であり、凸部30B3(
図7参照)を有さない。そして、別の実施形態10では、平板状の第2部材30Bが、第1部材30Aの貫通孔30A5を第5面30A1側から覆うように位置する。
【0132】
ここで、別の実施形態10では、平板状の第2部材30Bの厚みT3が、第1部材30Aの周辺部30A4の厚みT4よりも薄くてもよい。すなわち、別の実施形態10では、第1部材30Aの中央部30A3に位置する第2部材30Bによって、薄肉部35が形成されてもよい。
【0133】
かかる薄肉部35によって、中央部30A3が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0134】
また、別の実施形態10では、第1部材30Aが中央部30A3に貫通孔30A5を有するリング形状であるため、熱膨張の応力を分散しやすい形状である。また、別の実施形態10では、第2部材30Bがリング形状の第1部材30Aの貫通孔30A5を覆う位置に配置されているため、熱膨張の応力によって第1部材30Aがツイスト変形することを低減できる。
【0135】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態10によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0136】
また、別の実施形態10では、平板状の第2部材30Bが第1部材30Aの貫通孔30A5を上方から覆ってもよい。すなわち、別の実施形態10では、平板状の第2部材30Bが、第1部材30Aの第5面30A1に接してもよい。
【0137】
これにより、第2部材30Bを第1部材30Aよりもセラミック体10に近づけることができるため、第1部材30Aよりも第2部材30Bのほうがより大きく変形することから、金属板30全体では応力を緩和することができる。
【0138】
すなわち、別の実施形態10では、金属板30の反りをさらに低減できることから、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0139】
したがって、別の実施形態10によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0140】
<別の実施形態11>
図13は、別の実施形態11に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3およびその近傍を示す拡大断面図である。
図13に示すように、別の実施形態11に係る試料保持具1では、第2部材30Bの配置が上述の別の実施形態10と異なる。
【0141】
具体的には、別の実施形態11では、平板状の第2部材30Bが、第1部材30Aの貫通孔30A5を第6面30A2側から覆うように位置する。
【0142】
これによっても、第1部材30Aの中央部30A3に位置する平板状の第2部材30Bによって薄肉部35が形成されることで、中央部30A3が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0143】
また、別の実施形態11では、第1部材30Aが中央部30A3に貫通孔30A5を有するリング形状であるため、熱膨張の応力を分散しやすい形状である。また、別の実施形態11では、第2部材30Bがリング形状の第1部材30Aの貫通孔30A5を覆う位置に配置されているため、熱膨張の応力によって第1部材30Aがツイスト変形することを低減できる。
【0144】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態11によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0145】
また、別の実施形態11では、平板状の第2部材30Bが第1部材30Aの貫通孔30A5を下方から覆ってもよい。すなわち、別の実施形態11では、第2部材30Bが、第1部材30Aの第6面30A2に接してもよい。
【0146】
このような構成によって、熱膨張の変形応力が第1部材30Aの段差コーナー部30A6に集中するため、第1部材30Aには反りが生じにくい。
【0147】
すなわち、金属板30の反りをさらに低減することができるため、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0148】
したがって、別の実施形態11によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0149】
<別の実施形態12>
図14は、別の実施形態12に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3およびその近傍を示す拡大断面図である。
図14に示すように、別の実施形態12に係る試料保持具1では、第1部材30Aおよび一対の平板状の第2部材30Bが金属板30に設けられる。
【0150】
一方の第2部材30Bは、第1部材30Aの貫通孔30A5を第5面30A1側から覆うように位置し、もう一方の第2部材30Bは、第1部材30Aの貫通孔30A5を第6面30A2側から覆うように位置する。すなわち、一方の第2部材30Bは第1部材30Aの第5面30A1に接し、もう一方の第2部材30Bは第1部材30Aの第6面30A2に接する。
【0151】
そして、別の実施形態12では、一方の第2部材30Bの厚みT3aと、もう一方の第2部材30Bの厚みT3bの合計が、第1部材30Aの周辺部30A4の厚みT4よりも薄くてもよい。すなわち、別の実施形態12では、第1部材30Aの中央部30A3に位置する一対の平板状の第2部材30Bによって、薄肉部35が形成されてもよい。
【0152】
かかる薄肉部35によって、中央部30A3が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0153】
また、別の実施形態12では、第1部材30Aが中央部30A3に貫通孔30A5を有するリング形状であるため、熱膨張の応力を分散しやすい形状である。また、別の実施形態12では、一対の第2部材30Bがリング形状の第1部材30Aの貫通孔30A5を覆う位置に配置されているため、熱膨張の応力によって第1部材30Aがツイスト変形することを低減できる。
【0154】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態12によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0155】
<別の実施形態13>
図15は、別の実施形態13に係る試料保持具1の金属板30の中央部30A3およびその近傍を示す拡大断面図である。
図15に示すように、別の実施形態13に係る試料保持具1では、第2部材30Bの構成が上述の別の実施形態5~12と異なる。
【0156】
具体的には、別の実施形態13では、第2部材30Bの第7面30B1側および第8面30B2側にそれぞれ一対の凸部30B3が位置する。そして、別の実施形態13では、この第2部材30Bが、第1部材30Aの貫通孔30A5を第6面30A2側から覆うように位置するとともに、一方の凸部30B3が第1部材30Aの貫通孔30A5内に位置する。すなわち、別の実施形態13では、一方の凸部30B3が貫通孔30A5に挿入される。
【0157】
これによっても、第1部材30Aの中央部30A3に位置する第2部材30Bによって薄肉部35が形成されることで、中央部30A3が熱膨張した際の体積変化を減少させることができるため、金属板30の反りを低減することができる。
【0158】
また、別の実施形態13では、第1部材30Aが中央部30A3に貫通孔30A5を有するリング形状であるため、熱膨張の応力を分散しやすい形状である。また、別の実施形態13では、第2部材30Bがリング形状の第1部材30Aの貫通孔30A5を覆う位置に配置されているため、熱膨張の応力によって第1部材30Aがツイスト変形することを低減できる。
【0159】
これにより、金属板30の反りが固定部材40(
図1参照)を介してセラミック体10(
図1参照)に伝わり、セラミック体10が反ることを低減できる。したがって、別の実施形態13によれば、セラミック体10の第1面11(
図1参照)と試料全体とを均等に接触させることができるため、試料全体を均等に加熱することができる。
【0160】
また、別の実施形態13では、第2部材30Bが一対の凸部30B3を有することで、かかる第2部材30Bの表面積が増加するため、第2部材30Bの冷却性能を向上させることができる。
【0161】
これにより、第2部材30Bの熱のこもりを低減できるため、第2部材30Bの熱変形を低減することができる。したがって、別の実施形態13によれば、試料保持具1の耐久性を高めることができる。
【0162】
また、別の実施形態13では、第2部材30Bが第1部材30Aの貫通孔30A5を下方から覆ってもよい。すなわち、別の実施形態13では、第2部材30Bが、第1部材30Aの第6面30A2に接してもよい。
【0163】
このような構成によって、熱膨張の変形応力が第1部材30Aの段差コーナー部30A6に集中するため、第1部材30Aには反りが生じにくい。
【0164】
すなわち、金属板30の反りをさらに低減することができるため、金属板30の反りが固定部材40を介してセラミック体10に伝わり、セラミック体10が反ることをさらに低減できる。
【0165】
したがって、別の実施形態13によれば、セラミック体10の第1面11と試料全体とをさらに均等に接触させることができるため、試料全体をさらに均等に加熱することができる。
【0166】
なお、
図15の例では、第2部材30Bが第1部材30Aの貫通孔30A5を第6面30A2側から覆うように位置するとともに、上側の凸部30B3が第1部材30Aの貫通孔30A5に挿入される例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
【0167】
たとえば、本開示では、第2部材30Bが第1部材30Aの貫通孔30A5を第5面30A1側から覆うように位置するとともに、下側の凸部30B3が第1部材30Aの貫通孔30A5に挿入されてもよい。
【0168】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。たとえば、上記の実施形態では、試料保持具1に筒状部材50が設けられるとともに、かかる筒状部材50の空間51に繋がる第1通気孔36または第2通気孔30B4が金属板30に設けられる例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
【0169】
たとえば、試料保持具1に筒状部材50が設けられなくてもよいし、金属板30に第1通気孔36または第2通気孔30B4が設けられなくてもよい。これによっても、金属板30の中央部33または第1部材30Aの中央部30A3に薄肉部35を設けることで、セラミック体10の上面に保持される試料全体を均等に加熱することができる。
【0170】
さらなる効果や他の態様は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【0171】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
板状のセラミック体と、
発熱抵抗体と、
金属板と、
固定部材と、を備え、
前記セラミック体は、試料を保持する第1面および該第1面の反対に位置する第2面を有し、
前記発熱抵抗体は、前記セラミック体の内部または前記第2面に位置し、
前記金属板は、前記セラミック体の前記第2面と離間して対向する第3面および該第3面の反対に位置する第4面を有し、
前記固定部材は、前記金属板と前記セラミック体とを固定しており、
前記金属板は、中央部に周辺部よりも厚みが薄い薄肉部を有する
試料保持具。
(2)
前記金属板の前記中央部における前記第4面に端面が接する筒状部材、を備え、
前記金属板は、前記中央部の前記第3面から前記第4面に貫通する第1通気孔を有する
前記(1)に記載の試料保持具。
(3)
前記金属板は、前記第3面に開口する第1凹部を有し、
前記薄肉部は、前記第1凹部に対応して位置する
前記(1)または(2)に記載の試料保持具。
(4)
前記金属板は、前記第4面に開口する第2凹部を有し、
前記薄肉部は、前記第2凹部に対応して位置する
前記(1)~(3)のいずれか一つに記載の試料保持具。
(5)
前記金属板は、前記第3面に開口する第1凹部および前記第4面に開口する第2凹部を有し、
前記薄肉部は、前記第1凹部および前記第2凹部に対応して位置し、
前記第1凹部および前記第2凹部は、深さが等しい
前記(1)または(2)に記載の試料保持具。
(6)
板状のセラミック体と、
発熱抵抗体と、
金属板と、
固定部材と、を備え、
前記セラミック体は、試料を保持する第1面および該第1面の反対に位置する第2面を有し、
前記発熱抵抗体は、前記セラミック体の内部または前記第2面に位置し、
前記金属板は、
前記セラミック体の前記第2面と離間して対向する第5面および該第5面の反対に位置する第6面を有し、中央部に貫通孔を有する第1部材と、
第7面および該第7面の反対に位置する第8面を有し、前記第1部材の前記貫通孔を覆うように位置する第2部材と、を有し、
前記第2部材によって前記第1部材の前記中央部に周辺部よりも厚みが薄い薄肉部が形成される
試料保持具。
(7)
前記第1部材の前記中央部における前記第6面に端面が接する筒状部材、を備え、
前記第2部材は、前記第7面から前記第8面に貫通する第2通気孔を有する
前記(6)に記載の試料保持具。
(8)
前記第2通気孔は、上端部と下端部とで内径が異なる
前記(7)に記載の試料保持具。
(9)
前記第2部材は、前記第1部材の前記第5面に接する
前記(6)~(8)のいずれか一つに記載の試料保持具。
(10)
前記第2部材は、前記第1部材の前記第6面に接する
前記(6)~(9)のいずれか一つに記載の試料保持具。
(11)
前記第2部材は、平板状である
前記(6)~(10)のいずれか一つに記載の試料保持具。
(12)
前記第2部材は、前記第7面または前記第8面に凸部を有し、前記凸部が前記第1部材の前記貫通孔内に位置する
前記(6)~(10)のいずれか一つに記載の試料保持具。
(13)
前記第2部材は、前記第7面および前記第8面に一対の凸部を有し、一方の前記凸部が前記第1部材の前記貫通孔内に位置する
前記(6)~(10)のいずれか一つに記載の試料保持具。
【符号の説明】
【0172】
1 試料保持具
10 セラミック体
11 第1面
12 第2面
20 発熱抵抗体
30 金属板
30A 第1部材
30A1 第5面
30A2 第6面
30A3 中央部
30A4 周辺部
30A5 貫通孔
30B 第2部材
30B1 第7面
30B2 第8面
30B3 凸部
30B4 第2通気孔
31 第3面
32 第4面
33 中央部
34 周辺部
35 薄肉部
36 第1通気孔
37 第1凹部
37a 段差コーナー部
37b 底面
38 第2凹部
38a 段差コーナー部
38b 上底面
40 固定部材
50 筒状部材
51 空間
52 端面
T1~T4 厚み