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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074613
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20240524BHJP
【FI】
G06Q50/20 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185893
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】521370178
【氏名又は名称】アドネス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】三上 功太
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】一般人を対象者に想定したような教育指導での対象者の管理をより適切に行うのを可能にする情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】講義に参加する各受講者JSは、ネクストアクション早見表NAに示される工程に沿って自発的に行動することができる。情報処理装置の一種である受講者管理サーバは、質問を自発的に行う受講者JSは自発的に工程を進めていると見なし、所定期間、自発的な質問を行わない受講者JSに対し、進捗の有無を確認するための進捗確認メッセージを送信し、その返信により、受講者JSの状況を確認する。進捗確認メッセージへの返信を行わない受講者JSに対しては、更にリマインドメッセージを送信し、その返信による受講者JSの状況の確認を行う。その返信も得られないような場合、受講者管理サーバ1は、担当者TSに対し、電話連絡による受講者JSへの問い合わせを依頼する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の工程における進捗の有無を選択する入力部を含むメッセージを送信させる問い合わせ手段と、
前記進捗の有無を表す進捗情報を受け付ける受付手段と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記メッセージを送信させた後、前記進捗情報の前記受付手段による受け付けが所定期間内で行われなかった場合に、質問の有無を選択する他の入力部を含む他のメッセージを送信させるリマインド手段、を更に備え、
前記受付手段は、前記質問の有無を表す質問有無情報を受け付け可能である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記他のメッセージを送信させた後、前記質問有無情報の前記受付手段による受け付けが他の所定期間内で行われなかった場合に、その旨を管理者に通知するための処理を行う通知処理手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記質問有無情報が前記質問の有りを表す場合に、前記質問有無情報とともに前記受付手段により受け付けられる質問情報が表す前記質問への回答を担当者に依頼するための処理を行う依頼処理手段と、を更に備える、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記他のメッセージによる前記質問とは別に行われた質問である別質問の有無を判定する有無判定手段、を更に備え、
前記リマインド手段は、前記有無判定手段による判定結果に基づいて、前記他のメッセージを送信させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記担当者による前記回答の内容を表す回答情報を取得する回答情報取得手段と、
前記回答情報を前記質問情報と対応付けて保存させる保存制御手段と、を更に備える、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定の工程は、所定の目的と、当該所定の目的を達成するために必要な行動とが複数、含まれる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置に、
所定の工程における進捗の有無を選択する入力部を含むメッセージを送信させ、
前記進捗の有無を表す進捗情報を受け付けさせる、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴール(目的)を達成するために必要な工程を記した工程表を作成し、作成した工程表に記した工程に沿って、対象者に各工程の作業を行わせる場合がある。その場合、工程の工期、及び進捗情報を受け付けて、進捗率を算出し、算出した進捗率を出力することにより、工程の進捗の管理を支援することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-58867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような工程表は、教育指導にも用いられている。学校等の生徒ではない一般人を対象者に想定したような教育指導では、学校等とは異なり、対象者によって利用可能な時間が異なることを考慮する必要がある。そのため、予め工期のような期間を設定することも困難である。対象者に求める行動としては、自発的な行動になる場合が多い。このような一般人を対象者に想定したような教育指導であっても、自発的な行動を継続させることができるように、対象者をより適切に管理することが重要である。
【0005】
本発明は、一般人を対象者に想定したような教育指導での対象者の管理をより適切に行うのを可能にする情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の情報処理装置は、所定の工程における進捗の有無を選択する入力部を含むメッセージを送信させる問い合わせ手段と、前記進捗の有無を表す進捗情報を受け付ける受付手段と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、一般人を対象者に想定したような教育指導での対象者の管理をより適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置による対象者の管理方法の例を説明する図である。
図2】ネクストアクション早見表のイメージ例を説明する図である。
図3】本発明の情報処理装置の一実施形態に係る受講者管理サーバを用いて構築されたネットワークシステムの構成例を説明する図である。
図4】本発明の情報処理装置の一実施形態に係る受講者管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5】本発明の情報処理装置の一実施形態に係る受講者管理サーバ上に実現される機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6】リマインドメッセージ送信対応処理の例を示すフローチャートである。
図7】回答受付処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。本発明の技術的範囲には、様々な変形例も含まれる。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置による対象者の管理方法の例を説明する図である。
図1では、情報処理装置は、受講者管理サーバ1として実現されている。このことから、情報処理装置は、以降「受講者管理サーバ1」とも表記する。
【0011】
この受講者管理サーバ1は、学校等とは別に、例えばビジネスを行う人材を育成する人材育成サービスを提供する人材育成サービス会社JKにより設置されたものである。人材育成サービス会社JKは、例えば一般人を想定した1つ以上の講座を開設し、開設した講座に参加した一般人を対象者として、人材育成サービスを提供する。このことから、図1では、対象者を受講者JSと表記している。以降、受講者JSは、特に断らない限り、対象者を指す意味で用いる。なお、講座は特に限定されるものではない。その講座は、例えばビジネススキルを養成するためのものである。
【0012】
図1では、受講者管理サーバ1は、人材育成サービス会社JK内に設置されている。しかし、受講者管理サーバ1の設置場所は、特に限定されない。受講者管理サーバ1は、人材育成サービス会社JKが所有したものでなくとも良い。つまり、例えばクラウドサービスを利用して実現されたものであっても良い。また、開設した講座も、特に限定されるものではない。
【0013】
講座に参加する受講者JSの多くは、学校等の生徒とは異なり、自由になる時間が少なく、且つまとまった時間を確保するのも困難であると想定される。このことから、開設する講座は、基本的に、受講者JGの自発的な行動を想定したものとなっている。自発的な行動により、講義を進められるように、ネクストアクション早見表NAが用意されている。このネクストアクション早見表NAは、講義の進行に応じて、受講者JSが次に行うべき行動を提示するためのものである。それにより、各受講者JSには、ネクストアクション早見表NAが提供され、各受講者JSは、提供されたネクストアクション早見表NAに沿って行動をし、進めることが求められる。以降、ネクストアクション早見表NAは「早見表NA」と略記する。
【0014】
図2は、ネクストアクション早見表のイメージ例を説明する図である。
図2にイメージ例を示す早見表NAでは、状態を問い合わせる質問文、質問文への回答文、取るべき行動、或いは目的を表す行動内容文、指標、或いは条件を表す条件文、条件文が表す指標、或いは条件で満たすべき内容を表す設定文、参考となる資料の種類を表す種類説明文、参考となる資料を表す資料名、等が存在する。
【0015】
早見表NAには、始点STが存在し、その始点STには質問文が配置されている。受講者JSは、その始点STから、質問文への回答文のうちで自身の状況に合った方を選択し、選択した方に配置された行動内容文が表す行動を行うか、或いは目的を達成するようになっている。その行動を行うか、或いは目標を達成した後は、別の行動内容文が表す行動を行うか、若しくは目的を達成するか、或いは別の質問文への回答文のうちで自身の状態に合った方を選択する。そのようにして、受講者JSは、早見表NAに沿って、自身の状態の判断を行いつつ、受講者JSが行うべき行動、或いは目的の達成のための行動を自主的に行い、自身で工程を進めるようになっている。
【0016】
受講者JSが次にするべき行動は、その受講者JS自身の状態によって変化する。このことから、早見表NAでは、質問文を配置し、その質問文で確認される受講者JSの状態にとってより適切と考えられる行動を行わせるようにしている。それにより、受講者JSにとっては、自身の状態にとって必要なスキルをより確実に身に付けることができる。
【0017】
図2中の矢印は、受講者JSが選択した回答文か、或いは行動内容文が表す行動により、次に移行すべき早見表NA内の位置を表している。
図2では、「□□□□」は始点STに配置された質問文、「AAA」は回答文、「MMMMMMM」は行動内容文、「QQQQQQQ」は始点ST以外に配置された質問文、「BBBB」は条件文、「CCCCC」は設定文、「△△△」は種類説明文、「○○○○○○○」は資料名、をそれぞれ表している。
【0018】
質問文は、例えば「はい」「いいえ」か、或いは「YES」「NO」で回答できる文である。それにより、回答文は、例えば「はい」「いいえ」か、或いは「YES」「NO」の文である。
【0019】
条件文と設定文とは、1対1に対応付けられて配置されている。1対1に対応付けられた条件文と設定文とは、それぞれ、行動内容文が表す行動を規定するか、若しくは達成すべき目的を規定する行動条件となっている。それにより、受講者JSは、条件文と説明文とで表される各行動条件を満たすように、行動内容文が表す行動、若しくは目的を達成するための行動を行う必要がある。なお、何れの文も、講義の内容等に応じて選択すれば良いものであり、特に限定されない。
【0020】
図2に示すように、資料名は、種類説明文と対応付けられる。この資料名は、例えば資料名で表される資料にアクセスするためのリンクボタンとなっている。それにより、受講者JSは、資料名へのクリック操作により、参考となる資料にアクセスすることが可能となっている。
【0021】
このように、早見表NAは、判断すべき質問文、その質問文への回答に応じた行動内容文を提示し、提示した行動内容文が表す行動、若しくは目的を達成するための行動を工程の作業として実行させるように作成されている。そのため、受講者JSは、早見表NAを参照して、工程を順次、進行させられるようになっている。それにより、スキルが無いか、或いは低いような受講者JSであっても、早見表NAに沿って、自発的、及び自律的に、行動内容文で表される行うべき行動を順次、行うことにより、必要なスキルを順次、身につけることができる。
【0022】
図1の説明に戻る。
受講者管理サーバ1は、講義に参加する受講者JSに、その講義用に作成された早見表NAを提供する。この提供は、実際には、例えば受講者JSが使用する端末に、早見表NAを送信することで行われる。
【0023】
受講者JSは、上記のように、提供された早見表NAに沿って、自身の状態の判断を行い、その判断結果に応じた行動を行う。受講者JSは、自身の状態の判断、或いは行動を行う際に、疑問点、或いは確認すべき点等(以降、これらを「質問」と総称)が生じるような場合がある。人材育成サービス会社JKは、受講者JSの質問に対応し、受講者JSからの質問への回答を行う。
【0024】
図1では、質問は受講者管理サーバ1に送信され、その後、受講者管理サーバ1を介して、人材育成サービス会社JKの担当者TSに質問が送信され、回答が依頼されるようになっている。依頼された担当者TSが作成した回答は、受講者管理サーバ1に送信された後、受講者管理サーバ1を介して、受講者JSに送信されるようになっている。それにより、図2では、質問、及び回答は、例えばメール、或いはチャット(ダイレクトメッセージ)等のテキストベースで送受信されることを想定している。しかし、質問、及び回答も、テキストに限定されない。動画、或いは音声等であっても良い。質問、及び回答の送受信の方法も、特に限定されない。例えば受講者JSは、電話等により、直接、担当者TSに質問をできるようになっていても良い。ここでは、説明上、便宜的に、質問、及び回答はテキストベースで送受信されるものと想定する。
【0025】
断続的であっても質問をする受講者JSは、早見表NAに沿った行動を継続させていると見なすことができる。しかし、質問を全くしない、或いは前回、質問をしてから比較的に長い時間が経過している受講者JSは、早見表NAに沿った行動を継続していない可能性が考えられる。このことから、本実施形態では、そのような受講者JSを対象に、早見表NAに沿っての工程の進捗の有無を確認するための進捗確認メッセージを送信させるようにしている。以降、そのような受講者JSは、「確認対象受講者JS」と表記して区別する。進捗確認メッセージの送信方法等は特に限定されないが、ここでは便宜的に、進捗確認メッセージはメール(またはチャット)で送信されるものと想定する。
【0026】
進捗確認メッセージ(メール)には、特に図示しないが、例えば進捗の有無を問い合わせるメッセージが配置される他に、進捗の有無を選択するための入力部が配置されている。その入力部は、例えば2つ以上のラジオボタンであっても良い。その入力部により、進捗確認メッセージが送信された確認対象受講者JSには、進捗の有無の何れかを選択し、返信させることを求めている。それにより、入力部での進捗の有無の選択結果を表す進捗情報が含まれる返信が送信される。なお、進捗の有無を問い合わせるメッセージは、特に限定されるものではない。具体例としては、例えば「何か困っていることはありませんか?」「ご要望等はありませんか?」等を挙げることができる。
【0027】
なお、進捗確認メッセージ中の確認対象受講者JSに問い合わせるメッセージは、ここではテキストを想定しているが、動画、或いは音声等であっても良い。動画、或いは音声等は、添付ファイルとして送付しても良いが、リンクボタン等へのクリック操作により、再生されるようにしても良い。これらについては、後述するリマインドメッセージでも同様である。
【0028】
返信を行った確認対象受講者JSの状態は、進捗の有無の選択結果から把握することができる。このこともあり、確認対象受講者JS別に、確認対象受講者JSの状態を把握することで、人材育成サービス会社JK側は、状態に応じた対応ができるようになる。例えば、確認対象受講者JSを、一時的に進捗が遅くなったと考えられる人、全体的に進捗が遅いと考えられる人、等に細分化することも可能となる。このような細分化により、確認対象受講者JSの分類別に、的を絞った対応ができるようになる。
【0029】
早見表NAには、図2に示すように、参考となる資料が提示されていることから、確認対象受講者JSが閲覧した資料により、進捗状況を推定することも可能である。このこともあり、確認対象受講者JS別に、進捗が遅くなった作業を推定することもできる。その推定により、現在、行っていると推定される作業についてのアドバイス、参考になる資料の提供等を個別に行うようなこともできる。また、例えば進捗が遅くなる確率が比較的に高い作業を特定し、その作業内容の再検討等を行うようなこともできる。これは、特定した作業の難易度が比較的に高い可能性が考えられるからである。
【0030】
進捗確認メッセージへの返信も、確認対象受講者JSにとっては一つの作業である。その作業を行う必要性を確認対象受講者JSに感じさせることもあり、進捗確認メッセージの送信は、確認対象受講者JSにとって、自身が受講している講義を進める意欲をより刺激できるとも期待できる。
【0031】
このようなことから、早見表NAに沿った作業を進めていない、或いはその作業の進行が比較的に遅いような確認対象受講者JSであっても、意欲をより維持できるようにさせて、講義を終了できるように管理することができる。これは、講義を受講する目的を確認対象受講者JSが達成できる確率をより向上させることができることを意味する。それにより、講義の実績もより向上することとなる。
【0032】
進捗確認メッセージを受信した確認対象受講者JSの全てが返信を行うとは限らない。このことから、本実施形態では、進捗確認メッセージを送信した後、その進捗確認メッセージへの返信が行われたか否かを監視し、予め定めた設定期間(所定期間)、その返信が確認できなかった場合に、リマインドメッセージを送信させるようにしている。リマインドメッセージを送信する対象となる確認対象受講者JSは、以降「リマインド対象受講者JS」と表記し区別する。
【0033】
リマインドメッセージには、特に図示しないが、例えば質問の有無を問い合わせるメッセージが配置される他に、質問の有無を選択させるための回答部(他の入力部)が配置されている。この回答部も、2つ以上のラジオボタンであっても良い。その回答部により、リマインド対象受講者JSには、質問の有無の何れかを選択し、返信させることを求めている。質問が「有」と選択したリマインド対象受講者JSは、質問を入力しての返信を行っても良い。それにより、回答部での質問の有無の選択結果を表す質問有無情報が含まれる返信が送信される。質問有無情報が質問の「有」を表していた場合、質問有無情報に加え、質問の内容を表す質問情報も含まれる返信が送信される。
【0034】
リマインドメッセージでは、進捗確認メッセージとは異なり、質問の有無をリマインド対象受講者JSに選択させるようにしている。これは、質問の有無の選択は、進捗の有無の選択より、自身の状況判断に必要な情報が多いためである。質問の有無を選択するためには、自身の状況、及び作業の内容等を考慮して判断しなければならない。そのような思考が必要なことから、リマインド対象受講者JSにとって、自身が受講している講義を進める意欲を更に刺激させると期待できる。質問の有無の選択結果、実際に行われた質問は、リマインド対象受講者JSの状況、或いは状態等を把握することを可能にすることから、進捗確認メッセージと同様に、より的を絞った対応ができるようになる。
【0035】
質問が「無」を選択するリマインド対象受講者JSは、少なくとも、作業を行える状態であると考えることができる。このことから、そのようなリマインド対象受講者JSへの対応は不要と考えることができる。一方、質問が「有」を選択するリマインド対象受講者JSでは、質問に回答することにより、作業を行える状態になると期待できる。このことから、質問が「有」が選択されていた場合、受講者JSの自発的な質問と同様に、返信の少なくとも一部が担当者TSに質問として送信され、質問への回答が依頼されることになる。
【0036】
図1に示すように、リマインドメッセージを受信したリマインド対象受講者JSの全てが返信を行うとは限らない。このことから、本実施形態では、進捗確認メッセージと同様に、リマインドメッセージを送信した後、そのリマインドメッセージへの返信が行われたか否かを監視するようにしている。それにより、予め定めた他の設定期間(他の所定期間)、その返信が確認できなかった場合に、その旨を担当者TSに通知し、返信が確認できなかったリマインド対象受講者JSへの問い合わせを依頼するようにしている。図1では、その問い合わせ依頼により、担当者TSがリマインド対象受講者JSに対して電話連絡を行うことを示している。
【0037】
このように、本実施形態では、作業を行っていることが確認できない受講者JSに対し、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージを順次、送信して、受講者JSの状況確認を自動的に行うようになっている。それにより、早見表NAに沿っての自発的な行動を行う意欲が低下しているような受講者JSには、その意欲を刺激するようにしている。
リマインドメッセージの送信でも、状況確認が行えなかった受講者JS(リマインド対象受講者JS)には、担当者TSが対応し、状況確認を行うようになっている。このようなことから、受講者JSの管理に要する人的資源を抑えつつ、各受講者JSが講義をより確実に終了できるように、より適切に管理することができる。
【0038】
各受講者JSをより適切に管理することにより、講義の目的を達成できる受講者JSの割合も高く維持させられるようになる。そのため、受講者JSの講義への満足度もより高いものとさせることができる。それにより、人材育成サービス会社JKにとっては、より質の高い講義を提供できる環境を実現しつつ、そのためのコストはより抑えられることとなる。
【0039】
受講者JSが自発的に行うか否かに係わらず、質問、及びその回答は、その質問を行った受講者JSだけでなく、他の受講者JSにとっても有用である場合がある。このことから、本実施形態では、質問、及びその回答は、必要に応じて、早見表NAに追加し、早見表NAを更新するようにしている。質問、及びその回答は、例えば質問文、行動内容文、条件文、及び設定文のうちの何れかと併記する形で早見表NAに追加される。
【0040】
このような質問、及びその回答を早見表NAに追加することにより、受講者JSは、より容易に早見表NAに沿っての作業を進められるようになる。そのため、人材育成サービス会社JKにとっては、より質の高い講義を提供できるようになる。
【0041】
上記のような受講者JSの管理は、受講者管理サーバ1によって行われる。以降は、その受講者管理サーバ1について、図3図7を参照し、詳細に説明する。
図3は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る受講者管理サーバを用いて構築されたネットワークシステムの構成例を説明する図である。
【0042】
図3に示す構成例は、図1と同じく、人材育成サービス会社JKが自社内に受講者管理サーバ1を設置した場合に構築されるものである。このネットワークシステムは、受講者JSが講義に参加し、その講義で定められた工程(作業)を自発的に進めることを可能にする。そのために、ネットワークシステムは、受講者管理サーバ1の他に、1台以上の担当者端末2、複数台の受講者端末3、メールサーバ4、及びチャットサーバ5をネットワーク6に接続させた構成となっている。この構成例は、一例であり、ネットワークシステムの構成はこれに限定されない。
例えばチャットサーバ5は、メール以外の情報交換を可能にする場を提供する情報処理装置の例として示しているが、そのような場を提供するSNS(Social Networking Service)は多く存在する。このこともあり、チャットサーバ5は、便宜的に示した一例である。
【0043】
担当者端末2は、担当者TSが使用する端末である。この担当者TSは、例えば人材育成サービス会社JKの従業員である。そのため、担当者端末2は人材育成サービス会社JK内に示している。
ネットワーク6は、例えばインターネットの他に、LAN(Local Area Network)、或いは携帯電話網等を更に含むものである。メールサーバ4、及びチャットサーバ5はともに、メッセージ交換の場を提供する。メールサーバ4、及びチャットサーバ5はともに、複数の企業がそれぞれ設置しているが、ここでは説明上、便宜的に、それらは1台のみネットワーク6に接続されているものと想定する。また、受講者JSによる自発的な質問、及びその回答は、メールサーバ4、或いはチャットサーバ5を介したメッセージの送受信により行われるものと想定する。なお、質問、及び回答は、直接、受講者管理サーバ1と送受信しても良い。
【0044】
受講者端末3は、受講者JSによって使用される端末である。この端末は、例えばPC、タブレットPC、或いはスマートフォン等の情報処理装置である。担当者端末2と同様に、その種類は特に限定されない。
【0045】
図4は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る受講者管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。次に図4を参照し、受講者管理サーバ1として使用可能な情報処理装置のハードウェア構成例について具体的に説明する。なお、この構成例は一例であり、受講者管理サーバ1として使用可能な情報処理装置のハードウェア構成はこれに限定されない。
【0046】
受講者管理サーバ1は、図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、バス14、入出力インターフェース15、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、及びドライブ20、を備えている。
【0047】
CPU11は、例えばROM12に記録されているプログラム、或いは/及び記憶部18からRAM13にロードされたプログラムを実行し、各種の処理を実現させる。記憶部18からRAM13にロードされるプログラムには、例えばOS(Operating System)、及びそのOS上で動作する各種アプリケーション・プログラムが含まれる。各種アプリケーション・プログラムには、情報処理装置を受講者管理サーバ1として機能させるために開発されたものが1つ以上、含まれる。以降、この開発されたアプリケーション・プログラムは、「開発アプリケーション」と表記する。
【0048】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。そのデータには、CPU11が実行する各種プログラムも含まれる。各種プログラムは、RAM13に読み出されてCPU11に実行される。
【0049】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、及びドライブ20が接続されている。
【0050】
出力部16は、例えば液晶等のディスプレイを含む構成である。出力部16は、CPU11の制御により、各種画像、或いは各種画面を表示する。出力部16は、受講者管理サーバ1に搭載されたものであっても良いが、必要に応じて接続されるものであっても良い。それにより、出力部16は、必須の構成要素ではない。
【0051】
入力部17は、例えばキーボード等の各種ハードウェア釦等を含む構成のものである。その構成には、マウス等のポインティングデバイスが1つ以上、含まれていても良い。操作者は、入力部17を介して各種情報を入力することができる。この入力部17も、受講者管理サーバ1に搭載されたものであっても良いが、必要に応じて接続されるものであっても良い。それにより、入力部17も、必須の構成要素ではない。
【0052】
記憶部18は、例えばハードディスク装置、或いはSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置である。データ量の大きいデータは、この記憶部18に記憶される。
通信部19は、例えば通信装置である。通信部19は、担当者端末2との通信だけでなく、ネットワーク6を介した受講者端末3、メールサーバ4、及びチャットサーバ5との間の通信を可能にさせる。
なお、担当者端末2との通信、及びネットワーク6を介した通信は、別の通信部19により可能であっても良い。それにより、通信部19は、複数、搭載されていても良い。
【0053】
ドライブ20は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリカード等のリムーバブルメディア25が着脱可能な装置である。ドライブ20は、例えば装着されたリムーバブルメディア25からの情報の読み取り、及びリムーバブルメディア25への情報の書き込みが可能である。それにより、リムーバブルメディア25に記録されたプログラムは、ドライブ20を介して、記憶部18に記憶させることができる。また、ドライブ20に装着されたリムーバブルメディア25は、記憶部18に記憶されている各種データのコピー先、或いは移動先として用いることができる。
【0054】
開発アプリケーションは、情報処理装置を受講者管理サーバ1として機能させることを想定し開発されたものである。この開発アプリケーションは、リムーバブルメディア25に記録させて配布しても良い。ネットワーク6を介して配布可能にしても良い。このことから、開発アプリケーションを記録した記録媒体としては、ネットワーク6に直接的、若しくは間接的に接続された情報処理装置に搭載、若しくは装着されたものか、或いは外部のアクセス可能な装置に搭載、若しくは装着されたものであっても良い。
【0055】
受講者管理サーバ1が備えるハードウェア資源は、アプリケーション・プログラムを含む各種プログラムによって制御される。その結果、情報処理装置は、担当者端末2、受講者端末3、メールサーバ4、及びチャットサーバ5等との通信を必要に応じて行い、受講者JSを管理可能な受講者管理サーバ1として機能する。
【0056】
図5は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る受講者管理サーバ上に実現される機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。次に図5を参照しつつ、受講者管理サーバ1上に実現される機能的構成の例について詳細に説明する。
【0057】
受講者管理サーバ1のCPU11上には、機能的構成として、図5に示すように、受講者登録部111、認証部112、設定部113、情報提供部114、活動実績確認部115、質問・回答受付部116、問い合わせ部117、対応依頼部118、早見表更新部119、及び画面生成部120が実現される。そのCPU11は、通信部19を介して、担当者端末2を含む各種情報処理装置との間でデータの送受信を行う。
【0058】
これらは、開発アプリケーションを含む各種プログラムをCPU11が実行することにより実現される。その結果として、記憶部18には、受講者情報格納部181、早見表格納部182、設定情報格納部183、活動実績情報格納部184、質問・回答情報格納部185、問い合わせ実績情報格納部186、及び動画格納部187が情報格納用に確保される。
【0059】
講義への参加を希望する人は、受講者JSとして登録することが必要である。受講者登録部111は、受講者JSの登録に対応する。受講者登録部111は、例えば受講者端末3からの指示に従い、受講者JSの個人情報、識別情報である受講者ID(IDentifier)、講義ID、及び認証用情報を含む受講者情報を、記憶部18に確保された受講者情報格納部181に保存する。
【0060】
講義IDは、提供される講義を一意に表す識別情報である。提供される講義には、ユニークな講義IDが割り当てられる。ここでは、説明上、便宜的に、提供される講義は一つのみと想定することとする。それにより、早見表NAも1つのみ存在すると想定する。なお、例えば講義IDは、受講者IDとともに、受講者登録部111によって受講者情報に自動的に加えられる。
【0061】
個人情報には、例えば住所、氏名、性別、及び電話番号の他に、例えばメールアドレス、及びメンション名のうちの少なくとも一方が含まれる。そのような情報を個人情報に含めることにより、質問をメール、或いはメッセージで送信させた受講者JSを特定可能にするとともに、電話連絡を可能にさせている。
【0062】
認証部112は、受講者管理サーバ1に端末をアクセスさせた人が受講者JSか否かを確認するための認証を行う。その認証のために、認証部112は、例えばログイン画面を画面生成部120に送信させ、そのログイン画面上に入力された認証用情報を含む認証要求の受信に対応する。認証部112は、認証要求が受信された場合、その認証要求に含まれる認証用情報と一致する認証用情報を含む受講者情報の特定を行うことにより、認証要求を送信させた人が受講者JSか否かを確認する。このような認証により、受講者JSと、その受講者JSが使用する受講者端末3との対応関係も特定される。
【0063】
設定部113は、各種設定を可能にする。設定部113は、早見表NAの登録にも対応する。早見表NAは、記憶部18に確保された早見表格納部182に格納される。設定内容に応じた各種設定情報は、記憶部18に確保された設定情報格納部183に格納される。各種設定、及び早見表NAの登録は、例えば何れも権限を有する人(以降「管理者」と表記)にとって行われる。
【0064】
各種設定には、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージをそれぞれ送信するうえで満たすべき条件、それらを送信すべきタイミング等が含まれる。進捗確認メッセージを送信するうえでの条件、及びその送信タイミングを表す情報は、以降「進捗確認メッセージ設定情報」と表記して区別する。リマインドメッセージを送信するうえでの条件、及びその送信タイミングを表す情報は、以降「リマインドメッセージ設定情報」と表記して区別する。
【0065】
進捗確認メッセージ情報には、例えば受講者JSの行動が確認できなくても良いとする許容期間を表す期間情報、その許容期間が経過した受講者JS(確認対象受講者JS)に送信する進捗確認メッセージの送信タイミングを表すタイミング情報、及び入力部を含むメッセージ構成を表す構成情報等が存在する。期間情報が表す許容期間は、例えば1週間程度の期間である。タイミング情報が表すタイミングは、例えば許容期間が経過するタイミング、或いはそのタイミング以降の任意のタイミングである。これは、例えばリマインドメッセージ情報でも同様である。
【0066】
一方、リマインドメッセージ情報には、例えば進捗確認メッセージへの返信を確認する確認期間を表す期間情報、その確認期間が経過した受講者JS(リマインド対象受講者JS)に送信するリマインドメッセージの送信タイミングを表すタイミング情報、及び回答部を含むメッセージ構成を表す構成情報等が存在する。
【0067】
情報提供部114は、受講者端末3から要求された早見表NA、或いはその早見表NAで提示された資料を提供するための処理を行う。早見表NAは、例えばダウンロードの形で提供され、資料は、例えば画面生成部120が送信する画面(例えばWebページ)上に配置されて提供される。ここでは、早見表NAに提示された資料は動画と想定する。動画の場合、画面生成部120は、動画再生用の表示エリアが配置された画面を受講者端末3に送信することになる。また、情報提供部114は、例えばストリーミング等に対応する。記憶部18に確保された動画格納部187には、受講者JSの閲覧が想定された動画が格納されている。それにより、早見表NAに存在する資料名のリンクボタンに貼られたURLは、その資料名が割り当てられた動画の格納場所である。
【0068】
本実施形態では、早見表NAに沿って行動をする受講者JSは、行動(工程)を進めていくうちに、何らかの確認したい点が生じ、質問を行うものと想定している。質問は、回答を含め、メールサーバ4を介したメールの送受信、或いはチャットサーバ5を介したメッセージ(ダイレクトメッセージ)の送受信により、行われるものと想定している。質問用のメールでは、宛先とするアドレスが定められ、メッセージでは、メンション先が定められている。そのような想定では、活動実績確認部115は、例えばメールサーバ4にアクセスし、定めたアドレスを宛先とするメールを取得する。チャットサーバ5でも同様に、チャットサーバ5にアクセスし、定めたメンション名を宛先とするメッセージを取得する。そのようにして、活動実績確認部115は、メール、或いはメッセージを取得できた場合に、取得できたメール、或いはメッセージの送信元を確認し、確認した送信元から受講者JSを更に確認する。確認した受講者JSが質問を行ったとして、活動実績情報を生成し、記憶部18に確保された活動実績情報格納部184に格納する。
【0069】
この活動実績情報は、例えば現在日時、及び受講者IDを含むものである。受講者IDは、送信元を個人情報の一部として含む受講者情報中から抽出される受講者IDである。このような活動実績情報を保存することにより、受講者JSが最後に自発的に質問を行った日時を確認することができる。
【0070】
なお、早見表NAには、参考となる資料(ここでは動画)が提示されていることから、その資料の閲覧を、受講者JSによって自発的に行われた行動と見なしても良い。その場合、閲覧日時、及び資料名等を含む活動実績情報を格納するようにしても良い。このような活動実績情報も格納するようにした場合、受講者JSの進捗状況をより高精度に推定することが可能となる。
【0071】
質問・回答受付部116は、例えば活動実績確認部115によってメール、或いはメッセージが取得された場合に、担当者TSに回答を依頼するための処理を行う。また、その依頼により、担当者TSが作成した回答を受け付け、質問を行った受講者JS宛に送信するための処理を行う。質問のために送信されたメール(の本文)、或いはメッセージは、質問情報として、担当者TSが作成した回答は回答情報として、記憶部18に確保された質問・回答情報格納部185に格納される。質問情報と回答情報の対応付けを可能とするために、例えば質問に識別情報を割り当てて追加し、その識別情報を含む回答を担当者TSに送信させるようにしても良い。この識別情報は以降「質問ID」と表記する。なお、回答は、上記のように、テキストだけでなく、動画、或いは音声等でも作成することが可能である。回答の情報の種類が何れであっても、回答情報は質問・回答情報格納部185に格納すれば良い。
【0072】
問い合わせ部117は、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージの送信を必要に応じて行う。問い合わせ部117は、進捗確認メッセージ、或いはリマインドメッセージを生成し送信した場合、問い合わせ実績情報を生成し、生成した問い合わせ実績情報を記憶部18に確保された問い合わせ実績情報格納部186に格納する。なお、送信された進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージはともに、メールサーバ4を介して受講者端末3に受信される。
【0073】
この問い合わせ実績情報は、例えば現在日時(送信日時)、メッセージ種別、受講者ID、送信先アドレス、返信の有無、及び返信内容、等を表す情報群である。
メッセージ種別は、進捗確認メッセージ、或いはリマインドメッセージを表す。このような問い合わせ実績情報を受講者JS毎に保存することにより、送信させたメッセージが進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージのうちの何れかに応じた対応が可能になっている。そのために、問い合わせ部117は、進捗確認メッセージ情報、及びリマインドメッセージ情報の他に、活動実績情報、及び問い合わせ実績情報を参照する。それにより、問い合わせ部117は、上記のように、進捗確認メッセージを送信すべき受講者JSを特定し、特定した受講者JSに対し、ともに設定された構成の進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージを順次、送信することができる。
【0074】
進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージの送信元は、受講者JSが自発的に行う質問の送信先とは異ならせている。それにより、問い合わせ部117は、メールサーバ4にアクセスし、その送信元を送信先とするメール、つまり返信を取得するようになっている。そのメールを取得できた場合、問い合わせ部117は、そのメールが返信されたメッセージが進捗管理メッセージ、及びリマインドメッセージのうちの何れであるか特定する。この特定は、例えば返信に含まれているのが入力部か否かにより行うことができる。リマインドメッセージと特定した場合、問い合わせ部117は、回答部に入力された質問の有無を更に確認し、質問が「有」となっていることを確認すると、メールを質問・回答受付部116に渡し、処理を依頼する。この結果、質問・回答受付部116は、リマインドメッセージの返信での質問を処理し、担当者TSに回答の作成を依頼する。
【0075】
問い合わせ部117は、メールを取得できた場合、そのメールを送信する元となったメッセージ、及び送信元アドレスから、更新すべき問い合わせ実績情報を特定し、それに含まれる返信の有無を「無」から「有」に更新する。この更新により、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージへの各返信の有無を判定することが可能となる。特定した問い合わせ実績情報中の返信内容も、併せて更新される。
【0076】
対応依頼部118は、リマインドメッセージの問い合わせ実績情報を参照し、送信させた後、返信が設定期間内に確認できなかったリマインドメッセージの特定を行う。そのようなリマインドメッセージを特定できた場合、対応依頼部118は、担当者TSに対し、その旨を通知するとともに、リマインドメッセージへの返信を行わない受講者JSへの対応を依頼するための処理を行う。
【0077】
受講者JSへの対応の依頼は、メールの送信により行っても良いが、受講者管理サーバ1にアクセスさせた担当者端末2に対し、メッセージ等を表示させることにより行っても良い。このようなこともあり、担当者TSへの依頼方法は特に限定されない。担当者TSに依頼する場合、対応依頼部118は、特定した受講者JSの受講者情報中から電話番号を抽出し、抽出した電話番号を担当者TSに提示するようにするのが望ましい。また、電話連絡が行えたか否かを特定可能とするために、電話連絡が行えた場合、問い合わせ実績情報中の返信の有無を「無」から「有」に更新できるようにしても良い。
【0078】
受講者JSから行われた質問、及びその質問への回答は、質問・回答情報格納部185に質問情報、及び回答情報として保存される。早見表更新部119は、質問・回答情報格納部185に保存された質問情報、及び回答情報の組のうちで早見表NAに追加すべきものを自動的に、或いは担当者TSの指示により特定し、早見表NAに追加する。そのような追加により更新された早見表NAは、例えばそれ以降、情報提供部114による送信の対象として扱われる。このような更新により、早見表NAは、受講者JSにとって、よりユーザフレンドリーなものとなる。なお、早見表NAに追加すべき質問情報、及び回答情報の組の特定には、自然言語処理技術を用いることができる。
【0079】
上記のような機能構成例では、問い合わせ部117は、本実施形態における問い合わせ手段、リマインド手段、受付手段、に相当する。対応依頼部118は、本実施形態における通知処理手段に相当する。活動実績確認部115は、本実施形態における有無判定手段に相当する。質問・回答受付部116は、本実施形態における依頼処理手段、及び回答情報取得手段に相当する。
【0080】
早見表更新部119は、質問情報、及び回答情報を対応付け、早見表NA上に追加する形で保存することから、本実施形態における保存制御手段に相当する。また、進捗確認メッセージは、本実施形態におけるメッセージ、リマインドメッセージは、本実施形態における他のメッセージ、受講者JSが自発的に行う質問は、本実施形態における別質問にそれぞれ相当する。
【0081】
図6は、リマインドメッセージ送信対応処理の例を示すフローチャートである。この処理は、リマインドメッセージを送信するタイミングの到来時に、リマインドメッセージの送信のために行われる一連の処理の流れをまとめたものである。CPU11が、上記開発アプリケーションを実行することにより実現される。ここでは、理解を容易とするために、1受講者JSに着目し、一連の処理の流れを表している。次に図6を参照し、その処理について詳細に説明する。処理を実行する主体としてはCPU11を想定する。
【0082】
先ず、ステップS11では、CPU11は、対象とする受講者JSによって行われた質問があるか否か判定する。対象とする受講者JSが、設定期間内に質問をメール、或いはメッセージにより行っていた場合、ステップS11の判定はYESとなってステップS17に移行する。受講者JSが質問を設定期間内に行っていない場合、ステップS11の判定はNOとなってステップS12に移行する。なお、ステップS11の判定処理は、活動実績情報格納部184に格納されている活動実績情報の参照により行われる。
【0083】
ステップS12では、CPU11は、受講者JSのメールアドレスを送信先としたリマインドメッセージを生成して送信させるとともに、問い合わせ実績情報を生成して問い合わせ実績情報格納部186に格納する。続くステップS13では、CPU11は、リマインドメッセージの返信があったか否か判定する。その返信をメールサーバ4から取得できた場合、ステップS13の判定はYESとなり、対応する問い合わせ実績情報を更新した後、ステップS16に移行する。その返信をメールサーバ4から取得できなかった場合、ステップS13の判定はNOとなってステップS14に移行する。
【0084】
ステップS14では、CPU11は、格納されている問い合わせ実績情報を参照し、リマインドメッセージの送信後、所定期間(他の設定期間)が経過したか否か判定する。その所定期間が経過していた場合、ステップS14の判定はYESとなってステップS15に移行する。その所定期間が経過していない場合、ステップS14の判定はNOとなって、上記ステップS13に戻る。それにより、リマインドメッセージの送信後、所定期間が経過するか、或いは返信があるまでの間、返信の有無の確認が行われることになる。
【0085】
ステップS15では、CPU11は、担当者TSに対し、受講者JSへの電話対応を指示するための処理を行う。その処理を実行した後、リマインドメッセージ送信対応処理が終了する。
【0086】
上記ステップS13の判定がYESとなって移行するステップS16では、CPU11は、返信に質問があるか否か判定する。返信中の回答部が質問の「有」を示していた場合、ステップS16の判定はYESとなってステップS17に移行する。返信中の回答部が質問の「無」を示していた場合、ステップS16の判定はNOとなり、リマインドメッセージ送信対応処理が終了する。
【0087】
ステップS17では、CPU11は、返信中の質問を受け付ける。続くステップS18では、CPU11は、受け付けた質問を担当者端末2に通知するための処理を行う。その次に移行するステップS19では、CPU11は、動画、テキスト、音声等による回答の作成を担当者TSに指示するための処理を行う。その処理の実行後は、ステップS20に移行して、CPU11は、早見表NAの更新のための処理、例えば質問情報の質問、回答情報格納部185への格納を行う。その後、リマインドメッセージ送信対応処理が終了する。
【0088】
受講者JSが、設定期間内に行った質問は、随時、処理される。処理すべき質問が存在していた場合、ステップS11の判定はYESとなってステップS17に移行し、その質問が処理される。一方、処理すべき質問が存在していなかった場合、ステップS11の判定がYESとなり、リマインドメッセージ送信対応処理が終了することになる。
【0089】
進捗確認メッセージの送信に対応する処理では、上記ステップS11~S14と基本的には同様の処理が実行されることになる。但し、ステップS12では、リマインドメッセージではなく、進捗管理メッセージが送信される。このようなことから、進捗確認メッセージの送信に対応する処理の詳細な説明は省略する。
【0090】
図7は、回答受付処理の例を示すフローチャートである。この処理は、担当者TSに対して回答の作成が指示されることにより、担当者TSが作成する回答に対応するための処理である。例えば担当者TSが作成した回答の取得により、実行される。上記リマインドメッセージ送信対応処理と同じく、開発アプリケーションをCPU11が実行することにより実現される。次に図7を参照し、この処理について詳細に説明する。ここでも、処理を実行する主体はCPU11を想定する。
【0091】
先ず、ステップS31では、CPU11は、担当者端末2から送信され、直接的に、或いは間接的に受講者管理サーバ1に受信された回答を受け付ける。次に移行するステップS32では、CPU11は、その回答中の質問IDを用いた質問情報の参照により、質問を送信させた受講者JSを特定する。受講者JSの特定後は、ステップS33に移行して、CPU11は、特定した受講者JSのメールアドレスを宛先としたメールを作成し、送信させる。その後はステップS34に移行する。
【0092】
回答が動画、或いは音声等により作成されていた場合、それらは例えば添付ファイルとして、メールに添付される。回答がテキストであった場合、そのテキストは、メールの本文中に挿入される。回答が動画、音声、及びテキスト等の何れであっても、回答情報として、質問・回答情報格納部185に格納される。
【0093】
ステップS34では、CPU11は、受け付けた回答、及びその回答が得られた質問が早見表NAにないか否か判定する。例えば過去に早見表NAに追加した質問、及び回答のうちに、今回の質問、及び回答に内容的に類似しているものが存在しない場合、ステップS34の判定はYESとなってステップS35に移行する。内容的に類似しているものが存在する場合、ステップS34の判定はNOとなり、ここで回答受付処理が終了する。
【0094】
ステップS35では、CPU11は、今回の質問、及び回答を、例えば受講者JSが閲覧した資料を考慮して推定する、或いは担当者TSが指示した早見表NAの位置に追加し、その早見表NAを更新する。その更新後、回答受付処理が終了する。
【0095】
なお、本実施形態では、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージの各送信回数は1回としているが、その送信回数は2回以上としても良い。また、受講者JSの状況確認等のために送信するメッセージは、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージの2種類に限定しなくとも良い。つまり、進捗確認メッセージの送信の前に、或いは進捗確認メッセージを送信させてからリマインドメッセージを送信する前までの間に、別のメッセージを送信させるようにしても良い。
【0096】
また、本実施形態では、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージをともにメールの形で送信するようにしているが、それらはSNSを利用して送信するようにしても良い。メール、及び1つ以上のSNSにより、1度に複数、送信するようにしても良い。このようなこともあり、進捗確認メッセージ、及びリマインドメッセージの送信の仕方も特に限定されない。また、各メッセージの構成も特に限定されない。例えば進捗確認メッセージでは、入力部の他に、問い合わせ用の別の入力部を1つ以上、加えても良い。
【0097】
早見表NAの更新は、受講者JSからの質問、及びその質問への回答を追加する形で行っている。これは、早見表NAを見て、受講者JSがより多くの有用な情報をより容易に得られるようにするためである。しかし、受講者JSからの質問が多いような場合、早見表NAが見づらくなる可能性も考えられる。このことから、早見表NAに追加する候補となる質問、及びその回答が生じた場合、既に追加された質問、及びその回答との間で重要性を比較し、その比較結果に従って、候補を早見表NAに追加するか否かを判定するようにしても良い。それにより、候補を追加すると判定した場合、追加済みの質問、及びその回答を早見表NAから削除するようにしても良い。質問、及びその回答は、早見表NAとは別に、受講者JSが自由に閲覧できるようにしても良い。その場合、質問・回答受付部116は、本実施形態における保存制御手段に相当することとなる。
【符号の説明】
【0098】
1 情報処理装置(受講者管理サーバ)、2 担当者端末、3 受講者端末、4 メールサーバ、5 チャットサーバ、6 ネットワーク、11 CPU、18 記憶部、19 通信部、111 受講者登録部、112 認証部、113 設定部、114 情報提供部、115 活動実績確認部、116 質問・回答受付部、117 問い合わせ部、118 対応依頼部、119 早見表更新部、120 画面生成部、181 受講者情報格納部、182 早見表格納部、183 設定情報格納部、184 活動実績情報格納部、185 質問・回答情報格納部、186 問い合わせ実績情報格納部、187 動画格納部、JK 人材育成サービス会社、JS 受講者、TS 担当者。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7