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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007463
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】導電性ボール搭載用ヘッド組立体
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20240111BHJP
【FI】
H01L21/92 604H
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023106744
(22)【出願日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】10-2022-0082498
(32)【優先日】2022-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】504115688
【氏名又は名称】プロテック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PROTEC CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コ ヨン スン
(72)【発明者】
【氏名】行森 美昭
(72)【発明者】
【氏名】アン グンシク
(57)【要約】
【課題】小さくて軽い導電性ボールでも迅速かつ正確にマスクの取付孔に搭載することができる導電性ボール搭載用ヘッド組立体を提供する。
【解決手段】本発明の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、互いに対向するように配置され、水平方向に互いに平行に延びる第1壁部材及び第2壁部材と、第1壁部材と第2壁部材の両端をそれぞれ連結する第1連結部材及び第2連結部材と、第1壁部材及び第2壁部材と第1連結部材及び第2連結部材によって囲まれて形成される中央チャンバーと、中央チャンバーの上側を覆うカバー部材と、を有するヘッド本体と;中央チャンバーの内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように第1壁部材の下部に第1壁部材の長手方向に沿って延びて形成される第1メインノズルと;第2壁部材の内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように第2壁部材の下部に第2壁部材の長手方向に沿って延びて形成される第2メインノズルと;を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付孔が形成されたマスクの上面に対して移送されながら前記マスクの取付孔に導電性ボールを搭載する導電性ボール搭載用ヘッド組立体であって、
互いに対向するように配置され、水平方向に互いに平行に延びる第1壁部材及び第2壁部材と、前記第1壁部材と第2壁部材の両端をそれぞれ連結する第1連結部材及び第2連結部材と、前記導電性ボールが待機するように前記第1壁部材及び第2壁部材と前記第1連結部材及び第2連結部材によって囲まれて形成される中央チャンバーと、前記中央チャンバーの上側を覆うカバー部材と、を有するヘッド本体と;
前記中央チャンバーの内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように前記第1壁部材の下部に前記第1壁部材の長手方向に沿って延びて形成される第1メインノズルと;
前記第2壁部材の内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように前記第2壁部材の下部に前記第2壁部材の長手方向に沿って延びて形成される第2メインノズルと;を含む、導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項2】
前記第1メインノズルは、前記第1壁部材の下側に行くほど前記中央チャンバーに近接する方向に傾斜するように形成され、
前記第2メインノズルは、前記第2壁部材の下側に行くほど前記中央チャンバーに近接する方向に傾斜するように形成される、請求項1に記載の導電性ボールマウント用ヘッド組立体。
【請求項3】
前記第1メインノズルは、前記第1壁部材の下面に通じるように形成され、
前記第2メインノズルは、前記第2壁部材の下面に通じるように形成される、請求項2に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項4】
前記第1メインノズルは、前記第1壁部材の前記中央チャンバー側の壁面に通じるように形成され、
前記第2メインノズルは、前記第2壁部材の前記中央チャンバー側の壁面に通じるように形成される、請求項2に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項5】
前記第1壁部材に対する前記第1メインノズルの傾斜角度と、前記第2壁部材に対する前記第2メインノズルの傾斜角度とは互いに異なるように形成される、請求項2~4のいずれか一項に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項6】
前記第1メインノズルは、圧縮ガスの噴射方向をガイドするように前記第1壁部材の延長方向に沿って配列される複数の第1ガイド溝を備え、
前記第2メインノズルは、圧縮ガスの噴射方向をガイドするように前記第2壁部材の延長方向に沿って配列される複数の第2ガイド溝を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項7】
前記第1メインノズルの複数の第1ガイド溝は、下側に行くほど前記第1壁部材の延長方向に進むように傾斜して形成され、
前記第2メインノズルの複数の第2ガイド溝は、下側に行くほど前記第2壁部材の延長方向に進むように傾斜して形成される、請求項6に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項8】
前記第1メインノズルの複数の第1ガイド溝は、前記第1メインノズルに配置される複数の第1ガイドピンによって形成され、
前記第2メインノズルの複数の第2ガイド溝は、前記第2メインノズルに配置される複数の第2ガイドピンによって形成される、請求項7に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項9】
前記第1メインノズルの複数の第1ガイド溝と前記第2メインノズルの複数の第2ガイド溝とは、互いに反対方向に傾斜するように形成される、請求項7に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項10】
前記第1メインノズル及び第2メインノズルに供給される圧縮ガスの圧力をそれぞれ制御する制御部をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1メインノズル及び第2メインノズルに供給される圧縮ガスの圧力を互いに異なるように維持する、請求項10に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項12】
前記第1メインノズルは、圧縮ガスの噴射方向をガイドするように前記第1壁部材の延長方向に沿って配列される複数の第1ガイド溝を備え、
前記第2メインノズルは、圧縮ガスの噴射方向をガイドするように前記第2壁部材の延長方向に沿って配列される複数の第2ガイド溝を備える、請求項11に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項13】
前記第1メインノズルの複数の第1ガイド溝は、下側に行くほど前記第1壁部材の延長方向に進むように傾斜して形成され、
前記第2メインノズルの複数の第2ガイド溝は、下側に行くほど前記第2壁部材の延長方向に進むように傾斜して形成される、請求項12に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項14】
前記第1メインノズルの複数の第1ガイド溝は、前記第1メインノズルに配置される複数の第1ガイドピンによって形成され、
前記第2メインノズルの複数の第2ガイド溝は、前記第2メインノズルに配置される複数の第2ガイドピンによって形成される、請求項13に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項15】
前記第1メインノズルの複数の第1ガイド溝と前記第2メインノズルの複数の第2ガイド溝とは、互いに反対方向に傾斜するように形成される、請求項14に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項16】
前記第1壁部材の下側方向に圧縮ガスを噴射することができるように、前記第1メインノズルよりも外側の前記第1壁部材の下部に前記第1壁部材の長手方向に沿って延びるように形成される第1外側ノズルと、
前記第2壁部材の下側方向に圧縮ガスを噴射することができるように、前記第2メインノズルよりも外側の前記第2壁部材の下部に前記第2壁部材の長手方向に沿って延びるように形成される第2外側ノズルと、をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項17】
前記第1外側ノズルは、前記第1壁部材の下側に行くほど前記中央チャンバーに近接する方向に傾斜するように形成され、
前記第2外側ノズルは、前記第2壁部材の下側に行くほど前記中央チャンバーに近接する方向に傾斜するように形成される、請求項16に記載の導電性ボールマウント用ヘッド組立体。
【請求項18】
前記第1外側ノズルは、前記第1壁部材の下面に通じるように形成され、
前記第2外側ノズルは、前記第2壁部材の下面に通じるように形成される、請求項17に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項19】
前記第1壁部材に対する前記第1外側ノズルの傾斜角度と、前記第2壁部材に対する前記第2外側ノズルの傾斜角度とは、互いに異なるように形成される、請求項18に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項20】
前記第1メインノズル、第2メインノズル、第1外側ノズル及び第2外側ノズルに供給される圧縮ガスの圧力をそれぞれ制御する制御部をさらに含む、請求項17に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項21】
前記制御部は、前記第1メインノズル及び第2メインノズルに供給される圧縮ガスの圧力を互いに異なるように維持する、請求項20に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項22】
前記制御部は、前記第1外側ノズル及び第2外側ノズルに供給される圧縮ガスの圧力を互いに等しく維持する、請求項21に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項23】
前記第1連結部材及び第2連結部材の内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように、それぞれ前記第1連結部材及び第2連結部材の下部に前記第1連結部材及び第2連結部材の延長方向に沿ってそれぞれ延びて形成される第1連結メインノズル及び第2連結メインノズルをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項24】
前記第1連結メインノズル及び第2連結メインノズルは、それぞれ前記第1メインノズル及び第2メインノズルに繋がるように形成される、請求項23に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項25】
前記第1連結部材及び第2連結部材は、前記中央チャンバーと接する内壁面が凹な曲面で形成される、請求項23に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【請求項26】
前記中央チャンバー内の前記導電性ボールの静電気を除去するように前記ヘッド本体に設置されるイオナイザーをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の導電性ボール搭載用ヘッド組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性ボール搭載用ヘッド組立体に関し、より詳細には、基板の電極に導電性ボールを実装することができるようにマスクに形成された取付孔に導電性ボールを搭載する導電性ボール搭載用ヘッド組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
LSI(Large Scale Integration)、LCD(Liquid Crystal Display)を始めとする半導体装置などを実装するとき、電気的接続のために半田ボール(solder ball)などの導電性ボールを用いることが多い。
【0003】
直径1mm以下の微細な粒子状の導電性ボールを基板に搭載して基板の電気的実装に用いる。このために、通常、取付孔が形成されたマスクを主に用いる。基板上にマスクを配置した状態でマスクに形成された取付孔に導電性ボールを搭載するか、或いは、基板とは別に、マスクの取付孔に導電性ボールを搭載し、これを基板に移し付ける方式が主に用いられる。
【0004】
近年、導電性ボールのサイズが数十~数百マイクロメートル程度と小さくなり、基板が集積化されることにより、単位面積内に取り付ける導電性ボールの数も増加している。
【0005】
ところが、導電性ボールのサイズが小さくなり、導電性ボールの重量が軽くなるほど、従来の方法で導電性ボールをマスクに取り付けるのに困難がある。
【0006】
特許文献1には、図1に示すようなボール供給装置が開示されている。このようなボール供給装置は、一般に「サイクロンヘッド」と呼ばれる。このような従来のサイクロンヘッドは、円筒状のチャンバー内に導電性ボールを収容した状態でピン28aにより竜巻状の空気流通をチャンバーの内部に形成する構造となっている。ところが、このような従来のサイクロンヘッドの場合は、トルネード(tornado)と同様に、竜巻状の非常に速い空気流れをチャンバーの内部に形成すると、マスクの上面と平行な方向に導電性ボールの運動を発生させる。ところが、マスクの取付孔は、垂直方向に形成されており、導電性ボールは、主に水平方向に動くため、導電性ボールの搭載効率が高くないという問題点がある。特に、導電性ボールが小さく軽くなるほど、トルネードまたは水上竜巻(spout)と同様に、チャンバーの内部で導電性ボールが上側に浮上する現象が発生する。つまり、下側に位置するマスクの取付孔の方向に導電性ボールが動くのではなく、その反対方向である上側に導電性ボールが動く。このような従来の円筒状サイクロンヘッドでは、効果的に導電性ボール搭載工程を行うことが困難である。
【0007】
また、図1に示すような円筒状に形成された従来のサイクロンヘッドの場合は、導電性ボールがヘッドの内部に均一に分布するよりは、ヘッドの中央部に集中するため、マスクに導電性ボールを搭載する工程の生産性に劣るという問題点がある。つまり、導電性ボールが密集する有効領域の面積が比較的狭いため、比較的広い面積のマスクに導電性ボールを搭載する作業を行う場合、狭い有効面積でマスクの全ての部分を経由する過程で多くの時間がかかるという問題点がある。
【0008】
したがって、このような導電性ボールを効果的にマスクの取付孔に搭載することができる装置が求められる。また、導電性ボールが小さくて軽い場合でも、迅速かつ正確にマスクの全ての取付孔に導電性ボールを搭載することができる性能を有する装置が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010-177230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、小さくて軽い導電性ボールでも迅速かつ正確にマスクの全ての取付孔に搭載することができる導電性ボール搭載用ヘッド組立体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を解決するために、本発明は、取付孔が形成されたマスクの上面に対して移送されながら前記マスクの取付孔に導電性ボールを搭載する導電性ボール搭載用ヘッド組立体であって、互いに対向するように配置され、水平方向に互いに平行に延びる第1壁部材及び第2壁部材と、前記第1壁部材と第2壁部材の両端をそれぞれ連結する第1連結部材及び第2連結部材と、前記導電性ボールが待機するように前記第1壁部材及び第2壁部材と前記第1連結部材及び第2連結部材によって囲まれて形成される中央チャンバーと、前記中央チャンバーの上側を覆うカバー部材と、を有するヘッド本体と;前記中央チャンバーの内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように前記第1壁部材の下部に前記第1壁部材の長手方向に沿って延びて形成される第1メインノズルと;前記第2壁部材の内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように前記第2壁部材の下部に前記第2壁部材の長手方向に沿って延びて形成される第2メインノズルと;を含むことに特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、チャンバーの内部で導電性ボールが下側方向に動けるガス流れを形成することにより、小さくて軽い導電性ボールでもマスクの取付孔に効果的に搭載させることができる。
【0013】
また、本発明の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、導電性ボールがマスクの取付孔の形成方向に動くように誘導する方式で作動するので、マスクに形成された多数の全ての取付孔に導電性ボールを迅速に搭載することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】従来の導電性ボール搭載用ヘッド組立体の構造を説明するための図である。
図2】本発明の第1実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体の斜視図である。
図3図2に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体の分離斜視図である。
図4図2に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のIV-IV線に沿った断面図である。
図5図2に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のV-V線に沿った断面図である。
図6】本発明の第2実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体の斜視図である。
図7図6に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体の分離斜視図である。
図8図6に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のVIII-VIII線に沿った断面図である。
図9図6に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のIX-IX線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明による導電性ボール搭載用ヘッド組立体について詳細に説明する。
【0016】
図2は、本発明の第1実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体の斜視図であり、図3は、図2に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体の分離斜視図であり、図4は、図2に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のIV-IV線に沿った断面図であり、図5は、図2に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のV-V線に沿った断面図である。
【0017】
図2乃至図5を参照すると、本実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、ヘッド本体101、第1メインノズル111、及び第2メインノズル121を含む。
【0018】
ヘッド本体101は、第1壁部材110、第2壁部材120、第1連結部材130、第2連結部材140、中央チャンバー102、及びカバー部材150を含んで構成される。
【0019】
第1壁部材110と第2壁部材120と第1連結部材130と第2連結部材140とは、互いに連結されて中央チャンバー102を囲む外周を形成し、カバー部材150は、中央チャンバー102の上部を覆うように形成される。中央チャンバー102には、マスクの取付孔に搭載するための導電性ボールが収容されて待機する。
【0020】
第1壁部材110と第2壁部材120は、互いに対向するように配置され、水平方向に互いに平行に延びるように形成される。第1連結部材130及び第2連結部材140は、第1壁部材110と第2壁部材120の両端をそれぞれ連結する。
【0021】
第1メインノズル111は、中央チャンバー102の内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように、第1壁部材110の下部に第1壁部材110の長手方向に沿って延びて形成される。本実施形態の場合、第1メインノズル111は、第1壁部材110の下面に通じるように形成される。
【0022】
第2メインノズル121は、中央チャンバー102の内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように、第2壁部材120の下部に第2壁部材120の長手方向に沿って延びて形成される。本実施形態の場合、第2メインノズル121は、第2壁部材120の下面と内壁面との境界へ圧縮ガスを噴射することができるように、第2壁部材120の下面に通じるように形成される。
【0023】
図4を参照すると、第1メインノズル111は、第1壁部材110の下側に行くほど中央チャンバー102に近接する方向に傾斜するように形成される。このような第1メインノズル111の傾斜構造によって、第1壁部材110の内壁に近い位置の導電性ボールが第1壁部材110から離れる方向に向かって(すなわち、中央チャンバー102に向かって)動くようにガイドする。
【0024】
第1メインノズル111と同様に、第2メインノズル121も、第2壁部材120の下側に行くほど中央チャンバー102に近接する方向に傾斜するように形成される。
【0025】
本実施形態の場合、第1メインノズル111と第2メインノズル121は、互いに反対方向に傾斜するように形成され、第1メインノズル111と第2メインノズル121の第1壁部材110及び第2壁部材120に対する傾斜角度は、互いに等しく形成される。
【0026】
第1メインノズル111と第2メインノズル121には、それぞれ複数の第1ガイド溝1712と第2ガイド溝1722がそれぞれ形成される。このような第1ガイド溝1712と第2ガイド溝1722は、それぞれ第1メインノズル111と第2メインノズル121から噴射される圧縮ガスの噴射方向をガイドする。本実施形態の場合、第1ガイド溝1712と第2ガイド溝1722は、それぞれ第1壁部材110と第2壁部材120の延長方向に沿って一定間隔で配列されるように形成される。
【0027】
また、本実施形態の場合、複数の第1ガイド溝1712及び第2ガイド溝1722は、それぞれ第1メインノズル111と第2メインノズル121に配置される第1ガイド部材171及び第2ガイド部材172によって形成される。第1ガイド部材171と第2ガイド部材172は、それぞれ複数の第1ガイドピン1711と複数の第2ガイドピン1721とを備える。複数の第1ガイドピン1711の間に第1ガイド溝1712が形成され、複数の第2ガイドピン1721の間に第2ガイド溝1722が形成される。
【0028】
複数の第1ガイドピン1711は、第1壁部材110の下側に行くほど第1壁部材110の延長方向(長手方向)に進むように傾斜して形成され、複数の第2ガイドピン1721は、第2壁部材120の下側に行くほど第2壁部材120の延長方向(長手方向)に進むように傾斜して形成される。このような第1ガイドピン1711及び第2ガイドピン1721によって第1メインノズル111及び第2メインノズル121から噴射される圧縮ガスは、第1壁部材110及び第2壁部材120の長手方向に対して垂直な方向に噴射されず、傾いた方向に噴射される。
【0029】
本実施形態の場合、このような第1ガイドピン1711及び第2ガイドピン1721によって形成される複数の第1ガイド溝1712と複数の第2ガイド溝1722は、図3に示すように、互いに反対方向に傾斜するように形成され、その傾斜角度は、互いに等しく形成される。
【0030】
一方、第1壁部材110と第2壁部材120には、それぞれ第1メインノズル111及び第2メインノズル121に連結される第1流路1111及び第2流路1211が形成される。第1流路1111及び第2流路1211へ供給される圧縮ガスの圧力は、制御部180によって制御される。本実施形態の場合、制御部180は、第1流路1111及び第2流路1211へ供給される圧縮ガスの圧力を互いに異なるように制御する。つまり、制御部180は、第1流路1111へ供給される圧縮ガスの圧力を、第2流路1211へ供給される圧縮ガスの圧力よりも大きい状態に一定に保つ。
【0031】
第1壁部材110と第2壁部材120とを互いに連結する第1連結部材130及び第2連結部材140にも、それぞれ第1連結メインノズル131と第2連結メインノズル141が形成される。第1連結メインノズル131及び第2連結メインノズル141は、前述した第1メインノズル111及び第2メインノズル121と同様に、それぞれ第1連結部材130及び第2連結部材140の内側下方に圧縮ガスを噴射することができるように、それぞれ第1連結部材130及び第2連結部材140の下部に第1連結部材130及び第2連結部材140の延長方向に沿ってそれぞれ延びて形成される。また、第1連結メインノズル131及び第2連結メインノズル141は、それぞれ第1連結部材130及び第2連結部材140の下部に行くほど中央チャンバー102に近接する方向に傾斜するように形成される。
【0032】
第1連結メインノズル131及び第2連結メインノズル141は、それぞれ第1メインノズル111及び第2メインノズル121に繋がるように形成されてもよく、第1メインノズル111及び第2メインノズル121に繋がらないように形成されてもよい。
【0033】
図3を参照すると、第1連結メインノズル131と第2連結メインノズル141にも、前述した第1ガイド部材171及び第2ガイド部材172と類似した形態で形成された第1連結ガイド部材161と第2連結ガイド部材162が配置される。
【0034】
第1連結部材130及び第2連結部材140は、それぞれ、図3に示すように、中央チャンバー102と接する内壁面が凹な曲面で形成される。
【0035】
制御部180は、第1連結メインノズル131及び第2連結メインノズル141に供給される圧縮ガスの圧力を一定に維持する。
【0036】
中央チャンバー102、第1壁部材110、第2壁部材120などの構成の内壁面、又は圧縮ガスの流路上には、イオナイザー105を設けることができる。非常に小さくて軽い導電性ボールを用いて導電性ボール搭載工程を行う場合、静電気により、導電性ボールが中央チャンバーの内壁面やマスクなどの構成に付着することがある。このとき、上述したような制御部180がイオナイザー105を作動させて静電気を除去する場合、導電性ボール搭載工程の品質と生産性を向上させることができる。
【0037】
以下、上述したように構成された第1実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体の作動について説明する。
【0038】
制御部180は、空気圧レギュレータ(regulator)などの機械構成を用いて、第1メインノズル111、第2メインノズル121、第1連結メインノズル131及び第2連結メインノズル141に対して設定された圧力で一定に圧縮ガスを各ノズルへ供給されるようにする。圧縮ガスは、空気でも、窒素ガスでもよい。空気及び窒素に加えて、他のガスがノズルを介して供給されてもよい。
【0039】
このとき、上述したように、制御部180は、第1流路1111へ供給される圧縮ガスの圧力を、第2流路1211へ供給される圧縮ガスの圧力よりも大きい状態で一定に維持することにより、第1メインノズル111から噴射される圧縮ガスの圧力を、第2メインノズル121から噴射される圧力よりも大きく制御する。
【0040】
上述したように、第1メインノズル111及び第2メインノズル121と第1連結メインノズル131及び第2連結メインノズル141は、それぞれ下側に行くほど中央チャンバー102に近接する方向に傾斜するように形成されているので、各ノズルから噴射される圧縮ガスは、中央チャンバー102に向かったガスの流れを形成する。つまり、本実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体がマスクに近接するように配置された状態で配置されると、マスクと導電性ボール搭載用ヘッド組立体の下面との間にガスの流れが形成されることにより、それぞれ第1壁部材110及び第2壁部材120と第1連結部材130及び第2連結部材140の下面とマスクとの間で中央チャンバー102の内側に向かってガスの流れが形成される。このようなガスの流れによって、中央チャンバー102内の導電性ボールは、中央チャンバー102の外に漏れることなく、中央チャンバー102の内部に留まる。
【0041】
第1壁部材110と第2壁部材120は、互いに平行に配置され、長手方向に延びるように形成されており、第1メインノズル111及び第2メインノズル121では、それぞれ長手方向に沿って均一な圧力で圧縮ガスが噴射されるので、導電性ボールは、中央チャンバー102の長手方向に沿って比較的均一に中央チャンバー102の内部に分布する。つまり、中央チャンバー102の内部には、長く延びる線(line)の形態で導電性ボールが分布する。このような状態で導電性ボール搭載用ヘッド 組立体を第1壁部材110及び第2壁部材120に垂直な方向に水平移送すると、中央チャンバー102内の導電性ボールが比較的広い面積のマスク上面をカバーしながら導電性ボール搭載工程が行われる。このように、本実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、長方形に長く延びる構造を持つことにより、比較的広い面積のマスク上面に対して迅速、かつ欠落なく全ての取付孔に対して効果的に導電性ボールを搭載することができる。つまり、第1壁部材110と第2壁部材120の長手方向に垂直な方向に本実施形態の導電性ボール搭載用ヘッド組立体をマスクに対して水平移送すると、本実施形態の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、マスクの比較的広い面積をカバーしながら導電性ボール搭載作業を行うことができる。このように、本発明の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、図1に示した従来のサイクロンヘッドに比べて飛躍的に高い生産性を有する。
【0042】
また、上述したように、第1メインノズル111の圧力と第2メインノズル121の圧力とを互いに異なるように設定することにより、制御部180が第1メインノズル111の圧力を第2メインノズル121の圧力より大きく維持すると、中央チャンバー102内で導電性ボールの搭載効率をさらに向上させるガスの流れが形成される。つまり、第1メインノズル111の圧力が第2メインノズル121の圧力よりもさらに大きいため、中央チャンバー102の内側下部では、第1壁部材110から第2壁部材120の方向に動く全体的なガスの流れが形成される。このように中央チャンバー102の下部で第2壁部材120に向かって動いたガスの流れは、第2壁部材120の内壁にぶつかって上方に上昇し、中央チャンバー102の上部でカバー部材150に沿って第1壁部材110の内壁に向かって動く。このように中央チャンバー102の上部で第1壁部材110に向かって動いてから第1壁部材110にぶつかったガスの流れは、第1壁部材110の内壁にぶつかって下側方向に動く。このような過程が連続して起こると、中央チャンバー102の内部で第1壁部材110及び第2壁部材120の延長方向と平行な方向(すなわち、水平方向)に延びる仮想の回転軸を中心に高速で回転するガスの流れが形成される。これにより、第1壁部材110の付近では、第1壁部材110の内壁面に沿って強く下降するガスの流れ(すなわち、下降気流)が形成されるので、導電性ボールは、このようなガスの流れに沿って下降しながら、マスクの取付孔に着座する確率が飛躍的に上昇する。また、第1壁部材110の付近から下降した導電性ボールがマスクの表面に密着して第2壁部材120の方向に流れるので、このような過程でも、マスクの取付孔に着座する確率が高くなる。
【0043】
先に図1を参照して説明した従来の導電性ボール搭載用ヘッド組立体の場合、円筒状に形成されたチャンバーの内壁面に沿って垂直方向に延びる回転軸を中心に回転するガスの流れが形成されるので、実際のマスクの取付孔に導電性ボールが搭載される効率が本発明に比べて低下する。つまり、図1を参照して説明した従来の導電性ボール搭載用ヘッド組立体の場合、マスクの表面に向かって、垂直に近い角度で動く導電性ボールの流れを形成することが難しいという問題点がある。
【0044】
しかし、本発明の場合、上述したような構造と作動によって、導電性ボールがマスクまたは取付孔に向かって正面に動くガスの流れを効果的に生成するので、導電性ボール搭載工程の生産性を飛躍的に向上させるという利点がある。特に、導電性ボール搭載用ヘッド組立体のヘッド構造自体を長手方向に延びる形状に構成することにより、本発明の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、ヘッド自体の体積は従来に比べて大きな差がなくても、マスクの広い面積をカバーすることができる。これにより、本発明の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、導電性ボール搭載工程の作業時間を容易に短縮させることができる。
【0045】
一方、上述したように、第1ガイド部材171及び第2ガイド部材172によって第1メインノズル111及び第2メインノズル121から噴射される圧縮ガスがそれぞれ第1壁部材110及び第2壁部材120の内壁面に対して傾斜した方向に噴射されるように導電性ボール搭載用ヘッド組立体を構成すると、導電性ボールの搭載性能をさらに向上させることも可能である。
【0046】
この場合、中央チャンバー102の下部で第1壁部材110から第2壁部材120に向かって動くガスの流れは、第1壁部材110の延長方向に対して傾斜した斜線方向に形成される。このような経路によって形成されるガスの流れは、導電性ボールとマスク上面との接触可能性を増加させる役割を果たす。第1壁面と第2壁面との間を垂直方向に横断するよりも、傾斜方向に横断すると、導電性ボールがマスクの上面を経由する距離が増加する。それにより、導電性ボールとマスクの上面とが接触する可能性が増加しつつ、導電性ボールの取付孔への搭載確率が増加する。また、第1壁部材110及び第2壁部材120の長手方向に沿って第1メインノズル111及び第2メインノズル121の圧力が何らかの原因によって均一にならない場合にも、図3に示すように、第1ガイド溝1712及び第2ガイド溝1722によって形成された斜線方向のガス流れにより中央チャンバー102の内部における導電性ボールの分布は、その長手方向に沿った比較的均一に誘導することが可能である。このような方法によって、本発明による導電性ボール搭載用ヘッド組立体が経由するマスクの特定領域において導電性ボールが取付孔に搭載されない可能性を低くすることができる。また、このように第1ガイド溝1712及び第2ガイド溝1722によって中央チャンバー102の内部で斜線方向の導電性ボールの流れが形成される場合でも、第1壁部材110の内壁面に沿って下降するガスの流れは依然として維持されるので、そのようなガスの流れによって導電性ボールが取付孔に向かって正面に動きながら搭載される性能は、優秀になる。
【0047】
以上、本発明の第1実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体について説明したが、本発明の範囲は、先に説明及び図示した形態に限定されない。
【0048】
例えば、第1ガイドピン1711及び第2ガイドピン1721は、それぞれ第1壁部材110及び第2壁部材120の延長方向に対して傾斜するように形成されると前述したが、これとは異なり、第1ガイドピンと第2ガイドピンをそれぞれ第1壁部材及び第2壁部材の延長方向に対して垂直な方向に形成されるように構成することも可能である。この場合、第1ガイドピン及び第2ガイドピンによって形成される第2ガイド溝及び第2ガイド溝の方向も、第1壁部材及び第2壁部材の延長方向に対して垂直な方向となる。
【0049】
また、第1ガイド溝1712及び第2ガイド溝1722は、それぞれ第1ガイド部材171及び第2ガイド部材172によって形成されると前述したが、このように第1ガイド部材171及び第2ガイド部材172を使用せずに、第1ガイド溝及び第2ガイド溝を形成することも可能である。つまり、第1メインノズルと第2メインノズルの内壁面にそれぞれ凹凸を形成して第1ガイド溝及び第2ガイド溝を設けることも可能である。
【0050】
場合によっては、第1ガイド溝1712及び第2ガイド溝1722を備えない構造の導電性ボール搭載用ヘッド組立体を実施することも可能である。
【0051】
また、第1ガイド溝及び第2ガイド溝または第1ガイド部材及び第2ガイド部材の構造及び形状も、前述した形態に加えて、他の様々な形態への変形が可能である。
【0052】
また、第1メインノズル111と第2メインノズル121は、それぞれ下側に行くほど中央チャンバー102に近接する方向に傾斜するように形成されると前述したが、第1メインノズルと第2メインノズルの構造がこのように限定されるものではない。第1メインノズルと第2メインノズルの傾斜構造を使用せずに、別の構成を用いて第1メインノズルと第2メインノズルから噴射される圧縮ガスの方向を調節するように導電性ボール搭載用ヘッド組立体を実施することも可能である。
【0053】
また、第1メインノズル111と第2メインノズル121はそれぞれ第1壁部材110及び第2壁部材120の下面に通じるように形成されると前述した。しかし、場合によっては、第1メインノズルと第2メインノズルがそれぞれ第1壁部材及び第2壁部材の中央チャンバー側の壁面に通じるように形成される構造の導電性ボール搭載用ヘッド組立体を実施することも可能である。このような構成によっても、前述したように、第1壁部材と第2壁部材との間でマスクに向かって強く下降する導電性ボールの流れを形成することができる。また、第1メインノズルと第2メインノズルがそれぞれ第1壁部材及び第2壁部材の下面と内壁面との境界に通じるように形成される構造の導電性ボール搭載用ヘッド組立体を実施することも可能である。
【0054】
また、第1壁部材に対する第1メインノズルの傾斜角度と、第2壁部材に対する第2メインノズルの傾斜角度とを互いに異なるように形成することも可能である。このように、第1メインノズルと第2メインノズルの傾斜角度を異なるように構成する方法でも、中央チャンバーの内部で圧縮ガスの回転による導電性ボールの下降運動を誘導することが可能である。特に、このように第1メインノズルと第2メインノズルの傾斜角度をそれぞれ異なるように構成すれば、制御部が第1メインノズルと第2メインノズルに供給される圧縮ガスの圧力を互いに等しく制御する場合でも、中央チャンバー内の下降気流を誘導することが可能である。
【0055】
また、制御部180は、第1流路1111へ供給される圧縮ガスの圧力を、第2流路1211へ供給される圧縮ガスの圧力よりも大きい状態で一定に維持すると前述したが、制御部は、第1流路及び第2流路の圧力を必要に応じて多様に調節することができる。制御部は、本発明による導電性ボール搭載用ヘッド組立体を水平移送する移送ユニットによって導電性ボール搭載用ヘッド組立体を移送する方向に応じて、第1流路と第2流路との圧力差を調節することもできる。つまり、制御部は、導電性ボール搭載用ヘッド組立体を前進させるときは第1流路の圧力をさらに大きくし、導電性ボール搭載用ヘッド組立体を後進させるときは第2流路の圧力をさらに大きくする方式で圧力を調節することもできる。また、制御部は、第1流路及び第2流路を介して入力される圧縮ガスの圧力を時間の流れに応じて均一に維持することなく、様々な用途に応じて、設定された圧力プロファイルに従って圧縮ガスの圧力を変化させることができる。
【0056】
また、第1連結メインノズル131及び第2連結メインノズル141にも、第1ガイド部材171及び第2ガイド部材172と類似の形態で形成された第1連結ガイド部材161及び第2連結ガイド部材162が配置されると前述したが、第1連結ガイド部材161と第2連結ガイド部材162とを備えない構造の導電性ボール搭載用ヘッド組立体を実施することも可能である。また、図示したのとは異なる構造を有する第1連結ガイド部材と第2連結ガイド部材とを備える導電性ボール搭載用ヘッド組立体を構成することも可能である。
【0057】
また、制御部180を備える構造の導電性ボール搭載用ヘッド組立体について例を挙げて前述したが、場合によっては、制御部180がない状態でヘッド本体101、第1メインノズル111及び第2メインノズル121を備える導電性ボール搭載用ヘッド組立体を実施することも可能である。この場合、導電性ボール搭載用ヘッド組立体を使用するユーザーが、適切な方法で、第1メインノズル111及び第2メインノズル121に供給される圧縮ガスの圧力を制御する。
【0058】
次に、図6図9を参照して、本発明の第2実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体について説明する。
【0059】
図6は、本発明の第2実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体の斜視図であり、図7は、図6に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体の分離斜視図であり、図8は、図6に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のVIII-VIII線に沿った断面図であり、図9は、図6に示された導電性ボール搭載用ヘッド組立体のIX-IX線に沿った断面図である。
【0060】
図6図9を参照すると、第2実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、先に図2図5を参照して前述した第1実施形態と同様に、第1壁部材210、第2壁部材220、第1連結部材230、第2連結部材240、中央チャンバー202及びカバー部材250を有するヘッド本体201と、第1メインノズル211と、第2メインノズル221と、を含んでなる。また、第2実施形態の導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、第1連結部材230と第2連結部材240をさらに含む。以下、第1実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体と同じ名称の構成については、以下において具体的な説明を省略し、部材番号のみを異ならせて付与して説明する。
【0061】
第2実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、第1メインノズル211と第2メインノズル221の外側に第1外側ノズル291と第2外側ノズル292をそれぞれ備える。
【0062】
第1外側ノズル291は、第1壁部材210の下部に第1壁部材210の長手方向に沿って延びるように形成される。第1外側ノズル291は、第1メインノズル211よりも外側に配置される。第1外側ノズル291は、第1壁部材210の下面に通じるように形成される。このような構造により、第1外側ノズル291は、第1壁部材210の下側方向に圧縮ガスを噴射することができるように形成される。
【0063】
第2外側ノズル292は、第2壁部材220の下部に第2壁部材220の長手方向に沿って延びるように形成される。第2外側ノズル292は、第2メインノズル221よりも外側に配置される。第2外側ノズル292は、第2壁部材220の下面に通じるように形成される。このような構造により、第2外側ノズル292は、第2壁部材220の下側方向に圧縮ガスを噴射することができるように形成される。
【0064】
また、第1外側ノズル291は、第1メインノズル211と同様に、第1壁部材210の下側に行くほど、中央チャンバー202に近接する方向に傾斜するように形成される。第2外側ノズル292も、第2メインノズル221と同様に、第2壁部材220の下側に行くほど中央チャンバー202に近接する方向に傾斜するように形成される。
【0065】
このような第1外側ノズル291及び第2外側ノズル292は、それぞれ第1メインノズル211及び第2メインノズル221を補助する役割を果たす。ヘッド本体201とマスクとの間のギャップを介して中央チャンバー202の外側から内部へガスの流れを形成する。このような第1外側ノズル291及び第2外側ノズル292から噴射される圧縮ガスによって、中央チャンバー202内の導電性ボールは、中央チャンバー202の外部へ抜け出ることが防止される。また、場合によっては、第1外側ノズル291と第2外側ノズル292から噴射される圧縮ガスは、第1メインノズル211と第2メインノズル221から噴射される圧縮ガスの圧力を補助して、中央チャンバー202の内部で十分な速力の導電性ボールの流れを誘導する役割を果たす。
【0066】
また、場合によっては、第1外側ノズル291と第2外側ノズル292は上述したように傾斜するように形成し、第1メインノズル及び第2メインノズルは垂直方向に形成された形態の導電性ボール搭載用ヘッド組立体を実施することも可能である。この場合、第1メインノズル及び第2メインノズルから垂直下方に噴射される圧縮ガスは、第1外側ノズル及び第2外側ノズルから噴射される傾斜方向の圧縮ガスによって自然に中央チャンバー202の内部へ流れる。
【0067】
制御部280は、第1実施形態で説明したように、第1メインノズル211の圧力を第2メインノズル221の圧力よりも大きく維持しながら、第1外側ノズル291と第2外側ノズル292の圧力は互いに等しく維持する方式で作動することもある。また、場合によっては、制御部280が第1外側ノズル291の圧力も第2外側ノズル292の圧力よりも大きく維持する方式で本実施形態の導電性ボール搭載用ヘッド組立体を作動させることも可能である。また、制御部280は、第1外側ノズル291の圧力を第2外側ノズル292の圧力よりも大きくし、第1メインノズル211と第2メインノズル221の圧力を互いに等しくする方式によって中央チャンバー202内のガス流れを誘導することも可能である。
【0068】
また、本実施形態の場合、図8に示すように、第1壁部材210に対する第1外側ノズル291の傾斜角度と、第2壁部材220に対する第2外側ノズル292の傾斜角度とを互いに等しく構成してもよく、互いに異なるように構成し、中央チャンバー202内のガス流れの変化を誘導してもよい。
【0069】
また、本実施形態の場合も、図7に示すように、第1ガイド部材271及び第2ガイド部材272は、それぞれ複数の第1ガイドピン2711と複数の第2ガイドピン2721とを備える。複数の第1ガイド溝2712及び第2ガイド溝2722は、それぞれ第1メインノズル211及び第2メインノズル221に配置される第1ガイド部材271及び第2ガイド部材272によって形成される。本実施形態の場合、図2図5を参照して説明した第1実施形態とは異なり、複数の第1ガイドピン2711及び複数の第2ガイドピン2721は、それぞれ下側に行くほど第1壁部材210及び第2壁部材220の延長方向に対して傾斜せずに垂直方向となるように延びる。このように、複数の第1ガイドピン2711及び複数の第2ガイドピン2721の延長方向は、必要に応じて様々に変形することができる。
【0070】
第2実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体もまた、先に第1実施形態による導電性ボール搭載用ヘッド組立体についての説明で述べたように、様々な形態の設計変更が可能である。
【0071】
以上、本発明による導電性ボール搭載用ヘッド組立体導電性ボール搭載用ヘッド組立体を用いて導電性ボールをマスク又は基板に搭載する場合を例を挙げて説明したが、本発明による導電性ボール搭載用ヘッド組立体は、導電性ボールだけでなく、これに代えて使用される銅ピラー(Copper Pillar)をマスクまたは基板に搭載するための用途として使用できる。
【符号の説明】
【0072】
101、201 ヘッド本体
110、210 第1壁部材
120、220 第2壁部材
130、230 第1連結部材
140、240 第2連結部材
150、250 カバー部材
102、202 中央チャンバー
111、211 第1メインノズル
121、221 第2メインノズル
131 第1連結メインノズル
141 第2連結メインノズル
171、271 第1ガイド部材
172、272 第2ガイド部材
1711、2711 第1ガイドピン
1721、2721 第2ガイドピン
1712、2712 第1ガイド溝
1722、2722 第2ガイド溝
180、280 制御部
291 第1外側ノズル
292 第2外側ノズル
105 イオナイザー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9