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特開2024-74678人力駆動車用の制御装置、および、人力駆動車用の検出装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074678
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】人力駆動車用の制御装置、および、人力駆動車用の検出装置
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/45 20100101AFI20240524BHJP
   B62M 6/50 20100101ALI20240524BHJP
   B62J 45/414 20200101ALI20240524BHJP
   B62J 45/411 20200101ALI20240524BHJP
   B62J 45/00 20200101ALI20240524BHJP
【FI】
B62M6/45
B62M6/50
B62J45/414
B62J45/411
B62J45/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185997
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】大石 利成
(72)【発明者】
【氏名】森井 浩二郎
(57)【要約】
【課題】人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる、人力駆動車用の制御装置および人力駆動車用の検出装置を提供する。
【解決手段】人力駆動車用の制御装置であって、前記人力駆動車は、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部を含み、制御部と、前記第1パラメータを記憶するように構成される記憶部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に前記第1パラメータを記憶させるように構成され、前記操作検出部は、前記人力駆動車のフレーム、前記人力駆動車のフォーク、前記人力駆動車の車輪、および、前記人力駆動車の車輪軸の少なくとも1つに設けられ、前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押す第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用の制御装置であって、
前記人力駆動車は、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部を含み、
制御部と、
前記第1パラメータを記憶するように構成される記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に前記第1パラメータを記憶させるように構成され、
前記操作検出部は、前記人力駆動車のフレーム、前記人力駆動車のフォーク、前記人力駆動車の車輪、および、前記人力駆動車の車輪軸の少なくとも1つに設けられ、
前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押す第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む、制御装置。
【請求項2】
前記人力駆動車は、前記人力駆動車が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部をさらに含み、
前記制御部は、前記第1パラメータ、および、前記第2パラメータに基づいて、前記所定操作と前記地形とを関連させた第1情報を作成するように構成される、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記人力駆動車は、サスペンションをさらに含み、
前記地形検出部は、前記人力駆動車のうちの前記サスペンションの動作部分よりも前記車輪軸に近い部分、および、前記車輪軸の少なくとも1つに設けられる、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記人力駆動車は、前記所定操作に関する操作情報を表示するように構成される表示部をさらに含み、
前記制御部は、前記表示部に前記操作情報を表示させるように構成される、請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記操作情報の履歴に関する履歴情報を、前記表示部に表示させるように構成される、請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記操作検出部は、前記人力駆動車の加速度を検出する加速度センサを含み、
前記加速度センサは、前記フレームに設けられ、
前記第1パラメータは、前記加速度を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記操作検出部は、前記人力駆動車の歪みを検出する歪みセンサを含み、
前記歪みセンサは、前記車輪軸、前記フォーク、および、前記フレームの少なくとも1つに設けられ、
前記第1パラメータは、前記歪みを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記操作検出部は、前記車輪の空気圧を検出する空気圧センサを含み、
前記空気圧センサは、前記車輪に設けられ、
前記第1パラメータは、前記車輪の前記空気圧を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
人力駆動車用の制御装置であって、
前記人力駆動車は、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部、前記人力駆動車が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部、および、サスペンションを含み、
前記地形検出部は、前記人力駆動車のうちの前記サスペンションの動作部分よりも前記人力駆動車の車輪軸に近い部分、および、前記車輪軸の少なくとも1つに設けられ、
制御部を備え、
前記制御部は、前記第1パラメータ、および、前記第2パラメータに基づいて、前記所定操作と前記地形とを関連させた第1情報を作成するように構成され、
前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押すように操作する第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引くように操作する第2操作の少なくとも1つを含む、制御装置。
【請求項10】
前記サスペンションは、フロントサスペンションを含む、請求項9に記載の制御装置。
【請求項11】
人力駆動車用の制御装置であって、
前記人力駆動車は、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部、および、前記所定操作に関する操作情報を表示するように構成される表示部を含み、
制御部と、
前記第1パラメータを記憶するように構成される記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記第1パラメータを、前記表示部に表示させるように構成され、
前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押す第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む、制御装置。
【請求項12】
人力駆動車用の検出装置であって、
前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部を備え、
前記操作検出部は、歪みセンサを含み、
前記歪みセンサは、前記人力駆動車の車輪軸、前記人力駆動車のフォーク、および、前記人力駆動車のフレームの少なくとも1つに設けられ、
前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押す第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む、検出装置。
【請求項13】
前記人力駆動車は、前記人力駆動車が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部、および、サスペンションを含み、
前記地形検出部は、前記人力駆動車のうちの前記サスペンションの動作部分よりも前記車輪軸に近い部分、および、前記車輪軸の少なくとも1つに設けられる、請求項12に記載の検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人力駆動車用の制御装置、および、人力駆動車用の検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される人力駆動車用の制御装置は、例えば、人力駆動車のピッチ角度を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-43322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的の1つは、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる、人力駆動車用の制御装置および人力駆動車用の検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従う制御装置は、人力駆動車用の制御装置であって、前記人力駆動車は、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部を含み、制御部と、前記第1パラメータを記憶するように構成される記憶部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に前記第1パラメータを記憶させるように構成され、前記操作検出部は、前記人力駆動車のフレーム、前記人力駆動車のフォーク、前記人力駆動車の車輪、および、前記人力駆動車の車輪軸の少なくとも1つに設けられ、前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押す第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む。
第1側面の制御装置によれば、制御部は、人力駆動車のフレーム、フォーク、車輪、および、車輪軸の少なくとも1つに設けられる操作検出部が検出する、ハンドルバーをライダが押す第1操作、および、ハンドルバーをライダが引く第2操作の少なくとも1つに相関する第1パラメータによって、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面の制御装置において、前記人力駆動車は、前記人力駆動車が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部をさらに含み、前記制御部は、前記第1パラメータ、および、前記第2パラメータに基づいて、前記所定操作と前記地形とを関連させた第1情報を作成するように構成される。
第2側面の制御装置によれば、制御部は、所定操作と、走行路の地形とを関連させた第1情報を作成するため、ユーザは、走行路の地形に応じて行われた所定操作の確認に第1情報を利用できる。
【0007】
本開示の第2側面に従う第3側面の制御装置において、前記人力駆動車は、サスペンションをさらに含み、前記地形検出部は、前記人力駆動車のうちの前記サスペンションの動作部分よりも前記車輪軸に近い部分、および、前記車輪軸の少なくとも1つに設けられる。
第3側面の制御装置によれば、地形検出部は、人力駆動車のうちのサスペンションの動作部分よりも車輪軸に近い部分、および、車輪軸の少なくとも1つに設けられるため、好適に地形を検出できる。したがって、制御部は、第1情報を好適に作成できる。
【0008】
本開示の第1または第2側面に従う第4側面の制御装置において、前記人力駆動車は、前記所定操作に関する操作情報を表示するように構成される表示部をさらに含み、前記制御部は、前記表示部に前記操作情報を表示させるように構成される。
第4側面の制御装置によれば、制御部は、表示部に操作情報を表示させるため、ユーザは表示部によって操作情報を確認できる。
【0009】
本開示の第4側面に従う第5側面の制御装置において、前記制御部は、前記操作情報の履歴に関する履歴情報を、前記表示部に表示させるように構成される。
第5側面の制御装置によれば、制御部は、表示部に履歴情報を表示させるため、ユーザは表示部によって履歴情報を確認できる。
【0010】
本開示の第1から第5側面のいずれか1つに従う第6側面の制御装置において、前記操作検出部は、前記人力駆動車の加速度を検出する加速度センサを含み、前記加速度センサは、前記フレームに設けられ、前記第1パラメータは、前記加速度を含む。
第6側面の制御装置によれば、制御部は、フレームに設けられる加速度センサによって検出される加速度に基づいて、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる。
【0011】
本開示の第1から第6側面のいずれか1つに従う第7側面の制御装置において、前記操作検出部は、前記人力駆動車の歪みを検出する歪みセンサを含み、前記歪みセンサは、前記車輪軸、前記フォーク、および、前記フレームの少なくとも1つに設けられ、前記第1パラメータは、前記歪みを含む。
第7側面の制御装置によれば、制御部は、車輪軸、フォーク、および、フレームの少なくとも1つに設けられる歪みセンサによって検出される人力駆動車の歪みに基づいて、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる。
【0012】
本開示の第1から第7側面のいずれか1つに従う第8側面の制御装置において、前記操作検出部は、前記車輪の空気圧を検出する空気圧センサを含み、前記空気圧センサは、前記車輪に設けられ、前記第1パラメータは、前記車輪の前記空気圧を含む。
第8側面の制御装置によれば、制御部は、車輪に設けられる空気圧センサによって検出される車輪の空気圧に基づいて、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる。
【0013】
本開示の第9側面に従う制御装置は、人力駆動車用の制御装置であって、前記人力駆動車は、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部、前記人力駆動車が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部、および、サスペンションを含み、前記地形検出部は、前記人力駆動車のうちの前記サスペンションの動作部分よりも前記人力駆動車の車輪軸に近い部分、および、前記車輪軸の少なくとも1つに設けられ、制御部を備え、前記制御部は、前記第1パラメータ、および、前記第2パラメータに基づいて、前記所定操作と前記地形とを関連させた第1情報を作成するように構成され、前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押すように操作する第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引くように操作する第2操作の少なくとも1つを含む。
第9側面の制御装置によれば、制御部は、所定操作に関する第1パラメータおよび第2パラメータによって、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる。第9側面の制御装置によれば、地形検出部は、人力駆動車のうちのサスペンションの動作部分よりも人力駆動車の車輪軸に近い部分、および、車輪軸の少なくとも1つに設けられるため、好適に地形を検出できる。したがって、制御部は、第1情報を好適に作成できる。第9側面の制御装置によれば、制御部は、所定操作と、走行路の地形とを関連させた第1情報を作成するため、ユーザは、走行路の地形に合わせて行われた所定操作の確認に第1情報を利用できる。
【0014】
本開示の第9側面に従う第10側面の制御装置において、前記サスペンションは、フロントサスペンションを含む。
第10側面の制御装置によれば、地形検出部がフロントサスペンションの動作部分よりも人力駆動車の車輪軸に近い部分、および、車輪軸の少なくとも1つに設けられるため、好適に地形を検出できる。
【0015】
本開示の第11側面に従う制御装置は、人力駆動車用の制御装置であって、前記人力駆動車は、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部、および、前記所定操作に関する操作情報を表示するように構成される表示部を含み、制御部と、前記第1パラメータを記憶するように構成される記憶部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記第1パラメータを、前記表示部に表示させるように構成され、前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押す第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む。
第11側面の制御装置によれば、制御部は、記憶部に記憶される第1パラメータによって、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる。第11側面の制御装置によれば、制御部は、記憶部に記憶される第1パラメータを、表示部に表示させるため、ユーザは第1パラメータを簡便に把握できる。
【0016】
本開示の第12側面に従う検出装置は、人力駆動車用の検出装置であって、前記人力駆動車に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部を備え、前記操作検出部は、歪みセンサを含み、前記歪みセンサは、前記人力駆動車の車輪軸、前記人力駆動車のフォーク、および、前記人力駆動車のフレームの少なくとも1つに設けられ、前記所定操作は、前記人力駆動車のハンドルバーを前記ライダが押す第1操作、および、前記ハンドルバーを前記ライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む。
第12側面の検出装置によれば、操作検出部は、前記人力駆動車の車輪軸、人力駆動車のフォーク、および、前記人力駆動車のフレームの少なくとも1つに設けられる歪みセンサが検出する第1パラメータによって、人力駆動車に対してライダが行う所定操作を好適に検出できる。
【0017】
本開示の第12側面に従う第13側面の検出において、前記人力駆動車は、前記人力駆動車が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部、および、サスペンションを含み、前記地形検出部は、前記人力駆動車のうちの前記サスペンションの動作部分よりも前記車輪軸に近い部分、および、前記車輪軸の少なくとも1つに設けられる。
第13側面の検出装置によれば、地形検出部は、人力駆動車のうちのサスペンションの動作部分よりも車輪軸に近い部分、および、車輪軸の少なくとも1つに設けられるため、走行路の地形を好適に検出できる。
【発明の効果】
【0018】
本開示の人力駆動車用の制御装置および人力駆動車用の検出装置は、人力駆動車に対してライダが行う操作を好適に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の側面図である。
図2図1の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図である。
図3図2の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理の第1部分のフローチャートである。
図4図2の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理の第2部分のフローチャートである。
図5図2の制御部によって実行され、第1情報を作成する処理のフローチャートである。
図6】第2実施形態の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理のフローチャートである。
図7】第3実施形態の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理のフローチャートである。
図8】第4実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図である。
図9図8の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理のフローチャートである。
図10】第5実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図である。
図11図10の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理のフローチャートである。
図12図10の制御部によって実行され、表示部を制御する処理のフローチャートである。
図13】第6実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図である。
図14図13の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理のフローチャートである。
図15図14の人力駆動車の前後方向の加速度に基づいて所定操作を判定するサブルーチンのフローチャートである。
図16図14の人力駆動車の上下方向の加速度に基づいて走行路の凹凸を判定サブルーチンのフローチャートである。
図17図14の人力駆動車の左右方向の加速度に基づいて走行路のカーブを判定サブルーチンのフローチャートである。
図18図13の制御部によって実行され、第1情報および第2情報を作成する処理のフローチャートである。
図19】第7実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図である。
図20図19の制御部によって実行され、記憶部を制御する処理のフローチャートである。
図21図19の制御部によって実行される、地形の推定処理のフローチャートである。
図22】表示部に表示される第1表示情報の一例を示す模式図である。
図23】第8実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1実施形態>
図1から図5を参照して、人力駆動車用の制御装置80が説明される。人力駆動車は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車は、例えば、マウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、ハンドバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車は、例えば、1輪車および2輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するE-bikeを含む。E-bikeは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、各実施形態において、人力駆動車は、自転車として説明される。
【0021】
図1に示されるように、人力駆動車10は、少なくとも1つの車輪12と、車体14と、を含む。少なくとも1つの車輪12には、車輪軸12Aが設けられる。少なくとも1つの車輪12は、前輪12Fおよび後輪12Rを含む。前輪12Fおよび後輪12Rは、それぞれ車輪軸12Aを含む。車体14は、フレーム16を含む。例えば、フレーム16にはサドルが取り付けられる。人力駆動車10は、例えば、人力駆動力が入力されるクランク18をさらに含む。クランク18は、例えば、クランク軸20およびクランクアーム22を含む。クランク軸20は、例えば、フレーム16に対して回転可能である。
【0022】
クランクアーム22には、例えば、ペダル24が連結される。クランク18は、例えば、第1クランクアーム22Aおよび第2クランクアーム22Bを含む。ペダル24は、例えば、第1ペダル24Aおよび第2ペダル24Bを含む。第1クランクアーム22Aおよび第2クランクアーム22Bのそれぞれは、例えば、クランク軸20の軸方向の端部にそれぞれ設けられる。第1クランクアーム22Aには第1ペダル24Aが連結される。第2クランクアーム22Bには、例えば、第2ペダル24Bが連結される。
【0023】
フレーム16には、フォーク26が接続される。フォーク26には、前輪12Fが取り付けられる。フォーク26には、ハンドルバー28がステム30を介して連結される。後輪12Rは、フレーム16に支持される。本実施形態では、クランク18は、駆動機構32によって後輪12Rと連結される。後輪12Rは、クランク軸20が回転することによって駆動される。前輪12Fおよび後輪12Rの少なくとも1つが、駆動機構32によってクランク18に連結されてもよい。
【0024】
駆動機構32は、クランク軸20に連結される第1回転体34を含む。第1回転体34は、例えば、フロントスプロケットを含む。第1回転体34は、プーリ、または、ベベルギアを含んでいてもよい。クランク軸20は、フロントスプロケットと、ワンウェイクラッチを介して連結されてもよい。
【0025】
駆動機構32は、第2回転体36および伝達部材38をさらに含む。伝達部材38は、第1回転体34の回転力を第2回転体36に伝達するように構成される。伝達部材38は、例えば、チェーンを含む。伝達部材38は、ベルト、または、シャフトを含んでいてもよい。第2回転体36は、例えば、リアスプロケットを含む。第2回転体36は、プーリ、または、ベベルギアを含んでもよい。チェーンは、例えば、フロントスプロケットおよびリアスプロケットに巻き掛けられる。第2回転体36は、例えば、後輪12Rに連結される。後輪12Rは、例えば、第2回転体36の回転にともなって回転するように構成される。
【0026】
人力駆動車10は、例えば、バッテリ40をさらに含む。バッテリ40は、例えば、1または複数のバッテリ素子を含む。バッテリ素子は、例えば、充電池を含む。バッテリ40は、例えば、制御部82に電力を供給するように構成される。バッテリ40は、例えば、制御部82と、有線または無線によって通信可能に接続される。バッテリ40は、例えば、電力線通信(PLC;Power Line Communication)によって制御部82と通信可能に構成される。バッテリ40は、CAN(Controller Area Network)、または、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)によって制御部82と通信可能に構成されてもよい。
【0027】
人力駆動車10は、例えば、サスペンション42をさらに含む。サスペンション42は、例えば、車輪12に加えられる衝撃を吸収する。サスペンション42は、例えば、電動サスペンションを含む。サスペンション42は、コイル式サスペンションであってもよく、油圧式サスペンションであってもよく、エア式サスペンションであってもよい。サスペンション42は、例えば、フロントサスペンション42Aを含む。サスペンション42は、リアサスペンションを含んでいてもよい。サスペンション42は、第1部分42Bと、第1部分42Bに嵌め込まれて、第1部分42Bと相対移動可能な第2部分42Cと、を含む。第1部分42Bは、例えば、車輪軸12Aに取り付けられる。第2部分42Cは、例えば、ステム30に取り付けられる。
【0028】
図2に示されるように、人力駆動車10は、例えば、操作検出部44、地形検出部46、および、走行検出部48の少なくとも1つを含む。本実施形態では、人力駆動車10は、操作検出部44、地形検出部46、および、走行検出部48を含む。
【0029】
操作検出部44は、例えば、制御部82と有線または無線によって通信可能に接続される。操作検出部44は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する。操作検出部44は、例えば、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に応じて変化する第1パラメータを検出する。所定操作は、例えば、ライダが車体14に対して行う操作である。所定操作は、例えば、ライダが人力駆動車10の車体14を自身の筋力によって地面に対して移動させる操作を含む。所定操作は、例えば、ライダから車体14に付与される力に関する。所定操作は、例えば、ライダが人力駆動車10の車体14のピッチ角度および車速の少なくとも1つを自身の筋力によって変化させる操作を含む。所定操作は、例えば、ハンドルバー28を回転させる操作を含まない。本実施形態では、所定操作は、人力駆動車10のハンドルバー28をライダが押す第1操作、および、ハンドルバー28をライダが引く第2操作の少なくとも1つを含む。第1操作および第2操作の少なくとも1つは、例えば、地形の凹凸に合わせて、ライダによって行われる操作である。
【0030】
操作検出部44は、例えば、人力駆動車10のフレーム16、人力駆動車10のフォーク26、人力駆動車10の車輪12、および、人力駆動車10の車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられる。
【0031】
操作検出部44は、例えば、人力駆動車10の加速度を検出する加速度センサ44Aを含む。加速度センサ44Aは、例えば、フレーム16に設けられる。加速度センサ44Aは、例えば、人力駆動車10の加速度に応じた信号を検出する。加速度センサ44Aは、例えば、人力駆動車10の前後方向の加速度に応じた信号を検出する。操作検出部44が加速度センサ44Aを含む場合、第1パラメータは、例えば、加速度を含む。第1パラメータは、人力駆動車10の前後方向の加速度を含む。例えば、第1パラメータが加速度を含む場合、第1操作が行われると、加速度が増加し、第2操作が行われると、加速度が減少する。例えば、第1操作においてライダが車体14に加える力が大きいほど、加速度は増加する。例えば、第2操作においてライダが車体14に加える力が大きいほど、加速度は減少する。加速度は、負の値を含んでもよい。
【0032】
加速度センサ44Aは、慣性計測ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)、および、車速センサの少なくとも1つを含んでいてもよい。車速センサは、例えば、人力駆動車10の車速に関する情報を検出するように構成される。車速センサは、例えば、車輪12の回転速度に関する情報を検出するように構成される。車速センサは、例えば、前輪12Fおよび後輪12Rの少なくとも1つに設けられる磁石を検出するように構成される。車速センサは、例えば、車輪12が1回転する間に、予め定める回数の検出信号を出力するように構成される。予め定める回数は、例えば、1である。車速センサは、例えば、車輪12の回転速度に応じた信号を出力する。制御部82は、車輪12の回転速度に応じた信号と、車輪12の周長に関する情報とに基づいて人力駆動車10の車速を算出できる。記憶部84には、例えば、車輪12の周長に関する情報が記憶される。制御部82は、車速を微分することによって人力駆動車10の前後方向における加速度に関する情報を取得するように構成されてもよい。
【0033】
慣性計測ユニットは、例えば、3次元の慣性運動を検出する。3次元の慣性運動は、例えば、直交3軸方向の並進運動および回転運動を含む。慣性計測ユニットは、例えば、加速度センサ、車速センサ、および、ジャイロセンサを含む。慣性計測ユニットに含まれる加速度センサは、例えば、前後方向、上下方向、および、左右方向の加速度を検出可能に構成される。
【0034】
操作検出部44は、歪みセンサ44Bを含む。歪みセンサ44Bは、例えば、人力駆動車10の歪みを検出する。歪みセンサ44Bは、例えば、車体14の歪みを検出する。歪みセンサ44Bは、車輪軸12A、フォーク26、および、フレーム16の少なくとも1つに設けられる。歪みセンサ44Bは、ハンドルバー28に設けられてもよい。操作検出部44が歪みセンサ44Bを含む場合、第1パラメータは、例えば、歪みを含む。歪みセンサ44Bは、フォーク26、車輪軸12A、フレーム16、および、ハンドルバー28の少なくとも1つの歪みに応じた信号を出力する。例えば、第1パラメータが人力駆動車10の歪みを含む場合、第1操作または第2操作が行われると、人力駆動車10の歪みが増加する。
【0035】
歪みセンサ44Bは、第1操作と対応する歪みを検出する第1歪みセンサと、第2操作と対応する歪みを検出する第2歪みセンサとを含んでもよい。第2操作が行われた場合、前輪12Fは地面から離れる、または、前輪12Fから地面に作用する力が小さくなる。前輪12Fから地面に作用する力が小さくなる場合、地面の凸部が前輪12Fと接触すると、地面から作用する力が人力駆動車10を歪ませる。第2操作と対応する歪みは、第2操作においてライダから人力駆動車10に加えられる力によって生じる人力駆動車10の歪み、および、第2操作が行われた場合に地面との接触によって生じる人力駆動車10の歪みの少なくとも1つを含む。
【0036】
例えば、前輪12Fが地面に接触する状態において、第1操作が行われると、フレーム16、フォーク26、車輪軸12A、および、ハンドルバー28の少なくとも1つには、ライダが力を加えた部分から前輪12Fに向かって生じる力によって歪みが生じる。例えば、第1操作においてライダが車体14に加える力が大きいほど、車体14の歪みは増加する。例えば、第1操作においてライダが車体14に加える力が大きいほど、地面との接触によって生じる車体14の歪みが増加する。例えば、第2操作が行われると、フレーム16、フォーク26、および、ハンドルバー28の少なくとも1つには、ライダが力を加えた部分から前輪12Fまでの間においてライダに向かって引っ張られる力によって歪みが生じる。例えば、第2操作においてライダが車体14に加える力が大きいほど、車体14の歪みは増加する。例えば、第2操作においてライダが車体14に加える力が大きいほど、地面との接触によって生じる車体14の歪みが小さくなる。制御部82は、例えば、走行路の地形情報、および、人力駆動車10の歪みに関する情報を含む他人の走行データの少なくとも1つに基づいて、第1操作および第2操作の少なくとも1つを検出可能に構成されてもよい。
【0037】
歪みセンサ44Bが車輪軸12Aに設けられる場合、歪みセンサ44Bは、例えば、車輪軸12Aの引張歪み、および、車輪軸12Aの圧縮歪みの少なくとも1つを検出するように構成される。フォーク26は、車輪軸12Aの右端部および左端部のそれぞれを支持する。歪みセンサ44Bが車輪軸12Aのうちの下方の面に設けられる場合、第1操作と対応する車輪軸12Aの歪みが大きくなるほど、車輪軸12Aの右端部および左端部が下方に向かうように車輪軸12Aが歪むため、歪みセンサ44Bによって検出される圧縮歪みが増加する。歪みセンサ44Bが車輪軸12Aのうちの下方の面に設けられる場合、第2操作と対応する車輪軸12Aの歪みが大きくなるほど、車輪軸12Aの右端部および左端部が上方に向かうように車輪軸12Aが歪むため、歪みセンサ44Bによって検出される引張歪みが増加する。歪みセンサ44Bが車輪軸12Aのうちの上面に設けられる場合、第1操作と対応する車輪軸12Aの歪みが大きいほど、歪みセンサ44Bによって検出される引張歪みが増加する。歪みセンサ44Bが車輪軸12Aのうちの上面に設けられる場合、第2操作と対応する車輪軸12Aの歪みが大きいほど、歪みセンサ44Bによって検出される圧縮歪みが増加する。
【0038】
操作検出部44は、例えば、車輪12の空気圧を検出する空気圧センサ44Cを含む。空気圧センサ44Cは、例えば、車輪12に設けられる。操作検出部44が空気圧センサ44Cを含む場合、第1パラメータは、例えば、車輪12の空気圧を含む。空気圧センサ44Cは、例えば、車輪12の空気圧に応じた信号を出力する。第1パラメータは、例えば、前輪12Fおよび後輪12Rの少なくとも1つの空気圧を含む。例えば、第1パラメータが前輪12Fの空気圧を含む場合、第1操作が行われると、前輪12Fの空気圧が増加し、第2操作が行われると、前輪12Fの空気圧が減少する。例えば、第1パラメータが後輪12Rの空気圧を含む場合、第2操作が行われると、後輪12Rの空気圧が増加し、第2操作が行われると、後輪12Rの空気圧が増加する。制御部82は、前輪12Fおよび後輪12Rの少なくとも1つに設けられた空気圧センサ44Cの検出値に基づいて、前輪12Fおよび後輪12Rへの荷重配分を算出可能に構成されてもよい。
【0039】
操作検出部44は、傾斜センサ、および、速度センサの少なくとも1つを含んでいてもよい。傾斜センサは、例えば、ジャイロセンサを含む。
【0040】
地形検出部46は、例えば、制御部82と有線または無線によって通信可能に接続される。地形検出部46は、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する。地形検出部46は、例えば、人力駆動車10が走行する走行路の地形に応じて変化する第2パラメータを検出する。地形検出部46は、例えば、第1加速度センサ46A、および、第2加速度センサ46Bの少なくとも1つを含む。第1加速度センサ46Aは、例えば、人力駆動車10の上下方向の加速度を検出する。第2加速度センサ46Bは、例えば、人力駆動車10の左右方向の加速度を検出する。
【0041】
第1加速度センサ46Aは、例えば、人力駆動車10のピッチ角度を検出する。第1加速度センサ46Aは、慣性計測ユニットを含んでもよい。操作検出部44が慣性計測ユニットを含む場合、第1加速度センサ46Aの慣性計測ユニットは、操作検出部44の慣性計測ユニットと一体に構成されてもよい。第2加速度センサ46Bは、例えば、人力駆動車10のロール角度を検出する。第2加速度センサ46Bは、ロール角度に代えてまたは加えてヨー角度を検出してもよい。第2加速度センサ46Bは、慣性計測ユニットを含んでもよい。操作検出部44が慣性計測ユニットを含む場合、第2加速度センサ46Bの慣性計測ユニットは、操作検出部44の慣性計測ユニットと一体に構成されてもよい。
【0042】
地形検出部46が第1加速度センサ46Aを含む場合、第2パラメータは、人力駆動車10の上下方向の加速度を含む。人力駆動車10の上下方向の加速度は、例えば、走行路の地形の凹凸に応じて変化する。地形検出部46が第2加速度センサ46Bを含む場合、第2パラメータは、人力駆動車10の左右方向の加速度を含む。人力駆動車10の左右方向の加速度は、例えば、走行路のカーブに応じて変化する。
【0043】
人力駆動車10がサスペンション42を含む場合、地形検出部46は、例えば、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられる。サスペンション42がフロントサスペンション42Aを含み、第1部分42Bがステム30に取り付けられる場合、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分は、例えば、第2部分42Cを含む。サスペンション42がフロントサスペンション42Aを含む場合、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分は、サスペンション42の第1部分42Bを含んでいてもよい。サスペンション42がリアサスペンションを含む場合、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分は、人力駆動車10のうちのリアサスペンションよりも地面に近い部分を含む。人力駆動車10がフロントサスペンション42Aを含まない場合、地形検出部46は、フォーク26に設けられてもよい。
【0044】
走行検出部48は、例えば、制御部82と有線または無線によって通信可能に接続される。走行検出部48は、人力駆動車10の走行状態および走行環境の少なくとも1つを検出する。走行検出部48は、例えば、人力駆動車10の走行に関連するパラメータを検出するためのセンサを含む。人力駆動車10の走行に関連するパラメータは、例えば、人力駆動車10の走行路の勾配、人力駆動車10に加えられる衝撃、人力駆動車10の車速、人力駆動車10の加速度、および、人力駆動車10の走行路の勾配に関するパラメータ、人力駆動車10に加えられる衝撃に関するパラメータ、人力駆動車10の車速に関するパラメータ、および、人力駆動車10の加速度に関するパラメータ、の少なくとも1つを含む。人力駆動車10に加えられる衝撃は、人力駆動車10に加えられる衝撃は、例えば、サスペンション42に加えられる衝撃を含む。人力駆動車10に加えられる衝撃は、例えば、サスペンション42に加えられる衝撃に関するパラメータを含む。
【0045】
走行検出部48は、例えば、傾斜センサ、車速センサ、および、加速度センサの少なくとも1つを含む。走行検出部48に含まれる傾斜センサは、人力駆動車10の走行路の傾斜に関する情報を検出するように構成される。傾斜センサは、例えば、ジャイロセンサを含む。傾斜センサは、例えば、人力駆動車10のピッチ角度を検出する。走行検出部48に含まれる車速センサは、第1加速度センサ46Aに含まれる車速センサと同様に構成されてもよい。走行検出部48に含まれる加速度センサは、人力駆動車10の前後方向における加速度に応じた信号を出力するように構成される。走行検出部48に含まれる加速度センサは、第1加速度センサ46Aと同様に構成されてもよい。
【0046】
人力駆動車用の制御装置80は、制御部82と、記憶部84と、を備える。制御部82は、例えば、予め定める制御プログラムを実行する演算処理部を含む。演算処理部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部82は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。制御部82は、複数の場所に離れて配置される複数の演算処理装置を含んでいてもよい。
【0047】
記憶部84は、例えば、制御プログラムおよび制御処理に用いられる情報を記憶する。記憶部84は、例えば、人力駆動車用の制御装置80に関するプログラムを記憶する。記憶部84は、例えば、不揮発性メモリおよび揮発性メモリの少なくとも1つを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)を含む。記憶部84は、例えば、制御部82と、有線または無線によって通信可能に構成される。
【0048】
記憶部84は、第1パラメータ、および、第2パラメータを含む所定情報を継続的に記憶可能に構成される。継続的な記憶は、例えば、予め定める記憶間隔において、記憶を継続することである。予め定める記憶間隔は、対象となる情報を検出するセンサの分解能、制御部82の演算周期、または、記憶部84の性能等によって決定される。
【0049】
制御部82は、例えば、開始信号を受信すると、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を開始させるように構成される。制御部82は、例えば、終了信号を受信すると、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を終了させるように構成される。開始信号および終了信号は、例えば、人力駆動車10に設けられる操作装置、および、外部装置52の少なくとも1つから送信される。
【0050】
制御装置80は、例えば、通信部86をさらに含む。通信部86は、例えば、外部装置52と有線または無線によって通信可能に構成される。通信部86は、外部装置52から送信される信号を受信可能に構成される。外部装置52は、例えば、人力駆動車10のレースに用いられる。外部装置52は、例えば、開始信号送信部52A、および、終了信号送信部52Bの少なくとも1つを含む。開始信号送信部52A、および、終了信号送信部52Bの少なくとも1つは、例えば、コーステープに設けられる。開始信号送信部52Aは、例えば、コースの開始地点のコーステープに設けられる。開始信号送信部52Aは、例えば、記憶部84に所定情報の記憶を開始させるための開始信号を通信部86に送信可能に構成される。終了信号送信部52Bは、例えば、コースの終了地点のコーステープに設けられる。終了信号送信部52Bは、記憶部84に所定情報の記憶を終了させるための終了信号を通信部86に送信可能に構成される。外部装置52は、例えば、サーバを含む。サーバは、例えば、開始信号送信部52A、および、終了信号送信部52Bの少なくとも1つと通信可能に構成される。
【0051】
開始信号送信部52Aは、コース上に設けられる記録再開用のテープスイッチに設けられてもよい。開始信号送信部52Aがコース上に設けられる記録再開用のテープスイッチに設けられる場合、開始信号送信部52Aは、例えば、人力駆動車10が記録再開用のテープスイッチの上を通過すると、記憶部84に所定情報の記憶を開始させるための開始信号を通信部86に送信する。開始信号送信部52Aは、固有のIDが割り振られるIC(Integrated Circuit)チップに開始信号を送信可能に構成されてもよい。ICチップは、例えば、人力駆動車10またはライダに設けられる。ICチップは、通信部86に含まれてもよい。開始信号送信部52AがICチップに開始信号を送信するように構成される場合、例えば、コース上には、少なくとも1つの開始信号送信部52Aが設けられる。
【0052】
制御部82は、所定情報を記憶部84に継続的に記憶させる状態において、走行検出部48の出力に応じて、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるように構成される。制御部82は、所定情報を記憶部84に継続的に記憶させる状態において、走行検出部48の出力に応じて、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を一時停止させるように構成される。
【0053】
走行検出部48は、例えば、走行路の勾配、および、人力駆動車10のピッチ角度の少なくとも1つを検出するように構成される。制御部82は、例えば、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上の場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上の場合、および、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上の場合の少なくとも1つの場合に、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるように構成される。
【0054】
第1角度、第2角度、および、第3角度は、基準角度を0度として、絶対値によって表される。基準角度は、例えば、平坦な走行路の角度に対応する。基準角度は、例えば、0度である。勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上の場合は、例えば、第1角度以上の上り坂の場合を含む。勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上の場合は、例えば、第2角度以上の下り坂の場合を含む。人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上の場合は、例えば、第3角度以上の上り坂、および、第3角度以上の下り坂の場合の両方を含む。
【0055】
人力駆動車10は、例えば、第1操作部50をさらに含む。第1操作部50は、例えば、ライダによって操作可能に構成される。第1操作部50は、例えば、ハンドルバー28に設けられる。第1操作部50は、例えば、サイクルコンピュータおよびスマートフォンの少なくとも1つに設けられる。第1操作部50は、例えば、ボタン、ダイヤル、および、レバーの少なくとも1つを含む。第1操作部50は、例えば、記憶部84に所定情報の記憶を開始させるための開始信号を制御部82に送信可能に構成される。制御部82は、例えば、第1操作部50が操作されると、記憶部84に所定情報の記憶を開始させるように構成される。第1操作部50は、記憶部84に所定情報の記憶を終了させるための終了信号を制御部82に送信可能に構成されてもよい。制御部82は、例えば、第1操作部50が操作されると、記憶部84に所定情報の記憶を終了させるように構成されてもよい。
【0056】
制御部82は、例えば、記憶部84が所定情報の記憶を停止した状態において、ライダによって操作可能に構成される第1操作部50が操作される場合、記憶部84に、所定情報の記憶を再開させるように構成される。制御部82は、例えば、記憶部84が所定情報の記憶を停止した状態において、第1操作部50から開始信号を受信する場合、記憶部84に、所定情報の記憶を再開させるように構成される。制御部82は、記憶部84が所定情報の記憶を開始した状態において、第1操作部50が操作される場合、記憶部84に、所定情報の記憶を終了させるように構成されてもよい。
【0057】
図3および図4を参照して、第1実施形態の制御部82が記憶部84を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図3に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部82は、図3および図4のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。
【0058】
制御部82は、ステップS11において、開始信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、例えば、通信部86が開始信号を受信した場合、開始信号を受信したと判定する。制御部82は、例えば、通信部86が開始信号を受信しない場合、開始信号を受信していないと判定する。制御部82は、開始信号を受信した場合、ステップS12に移行する。制御部82は、開始信号を受信していない場合、処理を終了する。制御部82は、ステップS12において、記憶部84に所定情報の記憶を開始させ、ステップS13に移行する。
【0059】
制御部82は、ステップS13において、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上か否かを判定する。制御部82は、例えば、勾配が上り坂ではない場合、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上でないと判定する。制御部82は、例えば、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度未満の場合、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上でないと判定する。制御部82は、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上である場合、ステップS14に移行する。
【0060】
制御部82は、ステップS13において、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上でない場合、ステップS17に移行する。制御部82は、ステップS17において、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上か否かを判定する。制御部82は、例えば、勾配が下り坂ではない場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上でないと判定する。制御部82は、例えば、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度未満の場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上でないと判定する。制御部82は、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上である場合、ステップS14に移行する。制御部82は、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上でない場合、ステップS18に移行する。
【0061】
制御部82は、ステップS18において、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上か否かを判定する。制御部82は、例えば、上り坂かつピッチ角度が第3角度以上の場合、および、下り坂かつピッチ角度が第3角度以上の場合、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上と判定する。制御部82は、平坦路の場合、上り坂かつピッチ角度が第3角度未満の場合、および、下り坂かつピッチ角度が第3角度未満の場合、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上でないと判定する。制御部82は、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上である場合、ステップS14に移行する。制御部82は、ステップS18において、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上でない場合、ステップS19に移行する。
【0062】
制御部82は、ステップS14において、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させ、ステップS15に移行する。制御部82は、ステップS15において、第1操作部50が操作されたか否かを判定する。第1操作部50が操作されていない場合、処理を終了する。制御部82は、ステップS15において、第1操作部50が操作された場合、ステップS16に移行する。制御部82は、ステップS16において、記憶部84に所定情報の記憶を再開させて、ステップS19に移行する。
【0063】
制御部82は、ステップS19において、終了信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、終了信号を受信した場合、ステップS20に移行する。制御部82は、ステップS20において、記憶部84に所定情報の記憶を停止させて、処理を終了する。制御部82は、ステップS19において、終了信号を受信しない場合、ステップS21に移行する。制御部82は、ステップS21において、第1所定期間が経過したか否かを判定する。制御部82は、例えば、開始信号を受信してからの期間が第1所定期間以上の場合、第1所定期間が経過したと判定する。第1所定期間は、例えば、予め定める期間である。第1所定期間は、例えば、コースの走行が終了する期間よりも長い期間である。制御部82は、第1所定期間が終了した場合、ステップS20に移行する。制御部82は、第1所定期間が終了していない場合、ステップS12より後の処理を繰り返す。第1実施形態において、制御部82は、第1所定期間が経過していない場合、ステップS13に移行して、ステップS13からの処理を繰り返す。
【0064】
制御部82は、ステップS15において、第1操作部50が操作されたか否かに代えて、開始信号を受信したか否かを判定するように構成されてもよい。制御部82は、例えば、通信部86が開始信号を受信した場合、開始信号を受信したと判定する。制御部82は、例えば、通信部86が開始信号を受信しない場合、開始信号を受信していないと判定する。制御部82は、人力駆動車10が固有のIDが割り振られるICチップを含む場合において、ICチップが開始信号を受信した場合、開始信号を受信したと判定し、ICチップが開始信号を受信しない場合、開始信号を受信していないと判定してもよい。ステップS15において、開始信号を受信したか否かを判定する場合に、開始信号を受信する場合、制御部82は、ステップS16に移行する。ステップS15において、開始信号を受信したか否かを判定する場合に、開始信号を受信しない場合、制御部82は、処理を終了する。
【0065】
制御部82は、例えば、所定情報に基づいて、所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成するように構成される。制御部82は、例えば、第1情報の作成が要求されると、第1情報を作成するように構成される。制御部82は、例えば、第1情報の作成要求に関する信号が、情報処理装置から送信される場合に、第1情報の作成要求があると判定するように構成される。制御部82は、例えば、人力駆動車10に設けられる操作装置を介して第1情報の作成要求が送信される場合に、第1情報の作成要求があると判定するように構成されてもよい。情報処理装置は、制御部82と無線または有線によって通信可能に構成される。情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、および、サイクルコンピュータの少なくとも1つを含む。制御部82は、所定情報を情報処理装置に送信するように構成され、第1情報は、情報処理装置によって作成されてもよい。
【0066】
第1情報は、例えば、ディスプレイに表示される。例えば、第1情報に含まれる地形は、2次元または3次元を表すグラフまたは画像によって表示される。例えば、2次元または3次元を表すグラフまたは画像上において、第1操作が行われた場所と、第2操作が行われた場所とが、それぞれ異なる色または線種によって表示される。
【0067】
図5を参照して、制御部82が第1情報を作成する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図5に示すフローチャートのステップS31に移行する。制御部82は、図5のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS31からの処理を繰り返す。
【0068】
制御部82は、ステップS31において、第1情報の作成要求があるか否かを判定する。制御部82は、例えば、第1情報の作成要求に関する信号が、情報処理装置から送信される場合に、第1情報の作成要求があると判定する。制御部82は、第1情報の作成要求がある場合、ステップS32に移行する。制御部82は、第1情報の作成要求がない場合、処理を終了する。制御部82は、ステップS32において、所定情報に基づいて所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成して、処理を終了する。制御部82は、人力駆動車10の走行が終了すると、第1情報を作成するように構成されてもよい。この場合、制御部82は、図5からステップS31を省略し、例えば、制御部82に電力が供給されると、ステップS32の処理を実行する。
【0069】
例えば、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上の場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上の場合、および、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上の場合、車体14の状態が特殊な状態である可能性がある。車体14の状態が特殊な状態は、例えば、車体14がジャンプする等して、走行路から離れている状態を含む。車体14の状態が特殊な状態の場合、制御部82が地形を適切に推定できない可能性がある。したがって、第1情報が実際の情報と異なる不正確なものになりやすい。制御部82は、車体14の状態が特殊な状態の場合、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるため、不正確な第1情報の作成が抑制される。
【0070】
前輪12Fの挙動は後輪12Rの挙動よりも、地形の変化をより反映しやすい。本実施形態の地形検出部46は、フロントサスペンション42Aの動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられるため、好適に地形を検出できる。
【0071】
<第2実施形態>
図1から図6を参照して、第2実施形態の人力駆動車用の制御装置80が説明される。第2実施形態の人力駆動車用の制御装置80のうちの第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付して重複する説明が省略される。
【0072】
第2実施形態の走行検出部48は、例えば、人力駆動車10に加えられる衝撃を検出するように構成される。制御部82は、例えば、人力駆動車10に衝撃が加えられる場合に、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるように構成される。制御部82は、例えば、所定情報を記憶部84に継続的に記憶させる状態において、人力駆動車10に加えられる衝撃が所定の衝撃以上の場合、記憶部84による所定情報の継続的な記憶を停止する。
【0073】
人力駆動車10に加えられる衝撃は、例えば、サスペンション42に加えられる衝撃を含む。走行検出部48は、例えば、サスペンション42に加えられる衝撃を検出するように構成されてもよい。走行検出部48がサスペンション42に加えられる衝撃を検出するように構成される場合、走行検出部48は、例えば、サスペンション42、および、人力駆動車10のうちのサスペンション42の近傍に設けられる部材の少なくとも1つに設けられる。走行検出部48が、サスペンション42に設けられる場合、制御部82は、サスペンション42の減衰に応じて衝撃を検出するように構成されてもよい。走行検出部48が傾斜センサ、および、加速度センサの少なくとも1つを含む場合、制御部82は、人力駆動車10の振動を人力駆動車10に加えられる衝撃として検出するように構成されてもよい。
【0074】
図3図4、および、図6を参照して、第2実施形態の制御部82が記憶部84を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図3に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部82は、図3図4、および、図6のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。
【0075】
制御部82は、図3のステップS11およびステップS12において、第1実施形態と同様の処理を行う。制御部82は、図3のステップS12の処理の後、図6のステップS41に移行する。
【0076】
制御部82は、ステップS41において、人力駆動車10に加えられる衝撃を検出したか否かを判定する。制御部82は、人力駆動車10に加えられる衝撃を検出した場合、ステップS14に移行する。制御部82は、ステップS41において、人力駆動車10に加えられる衝撃を検出しない場合、ステップS19に移行する。制御部82は、ステップS41において、サスペンション42に加えられる衝撃を検出したか否かを判定してもよい。制御部82は、ステップS41において、サスペンション42に加えられる衝撃を検出したか否かを判定する場合、かつ、サスペンション42に加えられる衝撃を検出した場合、ステップS14に移行する。制御部82は、ステップS41において、サスペンション42に加えられる衝撃を検出したか否かを判定する場合、かつ、サスペンション42に加えられる衝撃を検出しない場合、ステップS19に移行する。
【0077】
制御部82は、図4のステップS19からステップS21において、第1実施形態と同様の処理を行う。制御部82は、ステップS21において第1所定期間が経過していない場合、ステップS41に移行して、ステップS41からの処理を繰り返す。
【0078】
例えば、人力駆動車10に加えられる衝撃が大きい場合、制御部82が地形を適切に推定できない可能性があるため、第1情報が実際の情報と異なる不正確なものになりやすい。制御部82は、人力駆動車10に加えられる衝撃が大きい場合、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるため、不正確な第1情報の作成が抑制される。
【0079】
<第3実施形態>
図1から図5、および、図7を参照して、第3実施形態の人力駆動車用の制御装置80が説明される。第3実施形態の人力駆動車用の制御装置80のうちの第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付して重複する説明が省略される。
【0080】
第3実施形態の走行検出部48は、例えば、人力駆動車10の車速、および、人力駆動車10の加速度の少なくとも1つを検出するように構成される。走行検出部48が車速を検出するように構成される場合、走行検出部48は、車速センサを含む。走行検出部48が加速度を検出するように構成される場合、走行検出部48は、加速度センサを含む。走行検出部48が車速センサを含む場合、制御部82は、車速を微分することによって人力駆動車10が前進する方向における加速度に関する情報を取得するように構成されてもよい。
【0081】
制御部82は、例えば、車速が第1車速以上の場合、および、加速度が第1加速度以上の場合の少なくとも1つの場合に、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるように構成される。
【0082】
図3図4、および、図7を参照して、第3実施形態の制御部82が記憶部84を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図3に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部82は、図3図4、および、図7のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。
【0083】
制御部82は、図3のステップS11およびステップS12において、第1実施形態と同様の処理を行う。制御部82は、図3のステップS12の処理の後、図7のステップS51に移行する。
【0084】
制御部82は、ステップS51において、車速が第1車速以上か否かを判定する。制御部82は、車速が第1車速以上の場合、ステップS14に移行する。制御部82は、ステップS51において、車速が第1車速未満の場合、ステップS52に移行する。制御部82は、ステップS52において、加速度が第1加速度以上か否かを判定する。制御部82は、加速度が第1加速度以上の場合、ステップS14に移行する。制御部82は、加速度が第1加速度未満の場合、ステップS19に移行する。
【0085】
制御部82は、図4のステップS19からステップS21において、第1実施形態と同様の処理を行う。制御部82は、ステップS21において第1所定期間が経過していない場合、ステップS51に移行して、ステップS51からの処理を繰り返す。
【0086】
例えば、車速が第1車速以上の場合、および、加速度が第1加速度以上の場合の少なくとも1つの場合、第1パラメータおよび第2パラメータの変化速度が大きく、制御部82が地形を適切に推定できない可能性がある。したがって、第1情報が実際の情報と異なる不正確なものになりやすい。制御部82は、車速が第1車速以上の場合、および、加速度が第1加速度以上の場合の少なくとも1つの場合、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるため、不正確な第1情報の作成が抑制される。
【0087】
<第4実施形態>
図1図3から図5図8、および、図9を参照して、第4実施形態の人力駆動車用の制御装置80が説明される。第3実施形態の人力駆動車用の制御装置80のうちの第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付して重複する説明が省略される。
【0088】
図8に示されるように、第4実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44、および、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部46の少なくとも1つを含む。人力駆動車10は、例えば、バッテリ40およびサスペンション42をさらに含む。サスペンション42は、フロントサスペンション42Aを含む。サスペンション42は、リアサスペンションを含んでいてもよい。人力駆動車10は、走行検出部48、および、第1操作部50をさらに含んでいてもよい。
【0089】
人力駆動車10は、例えば、第2操作部56をさらに含む。第2操作部56は、例えば、ライダによって操作可能に構成される。第2操作部56は、例えば、サイクルコンピュータおよびスマートフォンの少なくとも1つに設けられる。第2操作部56は、例えば、ボタン、ダイヤル、および、レバーの少なくとも1つを含む。第2操作部56は、第1信号を制御部82に送信可能に構成される。第1信号は、例えば、記憶部84に所定情報の記憶を一時的に終了させるための一時停止信号を含む。第1信号は、記憶部84に所定情報の記憶を終了させるための終了信号を含んでいてもよい。制御部82は、例えば、第2操作部56が操作されると、記憶部84に所定情報の記憶を所定期間にわたって一時的に停止させるように構成される。所定期間は、例えば、第1所定期間よりも短い期間である。
【0090】
第4実施形態の人力駆動車用の制御装置80は、制御部82と、第1パラメータおよび第2パラメータの少なくとも1つを含む所定情報を継続的に記憶可能に構成される記憶部84と、を備える。制御装置80は、例えば、通信部86をさらに含む。通信部86は、例えば、外部装置52と有線または無線によって通信可能に構成される。通信部86は、外部装置52から送信される信号を受信可能に構成される。外部装置52は、例えば、開始信号送信部52A、終了信号送信部52B、および、信号送信部58の少なくとも1つを含む。信号送信部58は、例えば、第2信号を制御部82に送信可能に構成される。第2信号は、例えば、記憶部84に所定情報の記憶を一時的に停止させるための一時停止信号を含む。信号送信部58は、例えば、コース上において、人力駆動車10の走行路のうちの、人力駆動車10の走行環境、および、人力駆動車10の走行状態の少なくとも1つが大きく変化するような場所に設けられる。
【0091】
制御部82は、記憶部84が所定情報を記憶中に、所定条件が満たされる場合、記憶部84に所定情報の記憶を所定期間にわたって一時的に停止させるように構成される。所定期間は、例えば、所定時間、人力駆動車10のクランク軸20が第1回転角度にわたり回転する期間、および、人力駆動車10の車輪12が第2回転角度にわたり回転する期間の少なくとも1つを含む。
【0092】
所定条件は、例えば、第1信号を制御部82が受信する場合、第2信号を制御部82が受信する場合、走行路の勾配が上り坂に対応し、かつ、第4角度以上の場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第5角度以上の場合、人力駆動車10のピッチ角度が第6角度以上の場合、人力駆動車10に衝撃が加えられる場合、サスペンション42に衝撃が加えられる場合、人力駆動車10の車速が第2車速以上の場合、および、人力駆動車10の加速度が第2加速度以上の場合の少なくとも1つの場合に満たされる。
【0093】
所定条件は、例えば、ライダによって操作可能に構成される第2操作部56から送信される第1信号を、制御部82が受信する場合に満たされる。所定条件は、例えば、人力駆動車10の外部に設けられる信号送信部58から送信される第2信号を、制御部82が受信する場合に満たされる。
【0094】
所定条件は、例えば、走行路の勾配が上り坂に対応し、かつ、第4角度以上の場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第5角度以上の場合、および、人力駆動車10のピッチ角度が第6角度以上の場合の少なくとも1つの場合に満たされる。第4角度は、第1角度と同じであってもよい。第5角度は、第2角度と同じであってもよい。第6角度は、第3角度と同じであってもよい。
【0095】
所定条件は、例えば、人力駆動車10に衝撃が加えられる場合に満たされる。所定条件は、サスペンション42に衝撃が加えられる場合に満たされる。所定条件は、例えば、人力駆動車10の車速が第2車速以上の場合、および、人力駆動車10の加速度が第2加速度以上の場合の少なくとも1つの場合に満たされる。第2車速は、第1車速と同じであってもよい。第2加速度は、第1加速度と同じであってもよい。
【0096】
制御部82は、所定条件が満たされた後、所定期間が経過する前に、ライダによって操作可能に構成される第1操作部50が操作される場合、記憶部84に、所定情報の記憶を再開させるように構成される。制御部82は、例えば、所定条件が満たされた後、所定期間が経過する前に、第1操作部50から開始信号を受信する場合、記憶部84に、所定情報の記憶を再開させるように構成される。
【0097】
図3図4、および、図9を参照して、第4実施形態の制御部82が記憶部84を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図3に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部82は、図3図4、および、図9のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。
【0098】
制御部82は、図3のステップS11、および、ステップS12において、第1実施形態と同様の処理を行う。制御部82は、図3のステップS12の処理の後、図9のステップS61に移行する。
【0099】
制御部82は、ステップS61において、所定条件が満たされるか否かを判定する。制御部82は、例えば、第1信号を制御部82が受信する場合、第2信号を制御部82が受信する場合、走行路の勾配が上り坂に対応し、かつ、第4角度以上の場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第5角度以上の場合、人力駆動車10のピッチ角度が第6角度以上の場合、人力駆動車10に衝撃が加えられる場合、サスペンション42に衝撃が加えられる場合、人力駆動車10の車速が第2車速以上の場合、および、人力駆動車10の加速度が第2加速度以上の場合の少なくとも1つが満たされる場合、所定条件が満たされると判定する。制御部82は、所定条件が満たされる場合、ステップS62に移行する。制御部82は、所定条件が満たされない場合、ステップS19に移行する。
【0100】
制御部82は、ステップS62において、記憶部84に所定情報の記憶を所定期間にわたって一時的に停止させて、ステップS63に移行する。制御部82は、ステップS63において、第1操作部50が操作されたか否かを判定する。制御部82は、第1操作部50が操作される場合、ステップS64に移行する。制御部82は、第1操作部50が操作されていない場合、ステップS65に移行する。
【0101】
制御部82は、ステップS65において、所定期間が経過したか否かを判定する。制御部82は、例えば、所定時間、人力駆動車10のクランク軸20が第1回転角度にわたり回転する期間、および、人力駆動車10の車輪12が第2回転角度にわたり回転する期間の少なくとも1つが経過する場合、所定期間が経過したと判定する。制御部82は、所定期間が経過した場合、ステップS64に移行する。制御部82は、所定期間が経過していない場合、ステップS63に移行する。制御部82は、ステップS64において、記憶部84に所定情報の記憶を再開させ、ステップS19に移行する。
【0102】
制御部82は、図4のステップS19からステップS21において、第1実施形態と同様の処理を行う。制御部82は、ステップS21において第1所定期間が経過していない場合、ステップS61に移行して、ステップS61からの処理を繰り返す。
【0103】
制御部82は、例えば、所定情報に基づいて、所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成するように構成されてもよい。制御部82が、所定情報に基づいて、所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成する場合、制御部82は、第1実施形態の図5と同様の処理を行う。
【0104】
<第5実施形態>
図1、および、図10から図12を参照して、第5実施形態の人力駆動車用の制御装置80、および、人力駆動車用の検出装置60が説明される。第5実施形態の人力駆動車用の制御装置80のうちの第1実施形態および第4実施形態と共通する構成については、第1実施形態および第4実施形態と同一の符号を付して重複する説明が省略される。
【0105】
第5実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44を含む。第5実施形態において、人力駆動車10は、例えば、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部46を含む。第5実施形態において、人力駆動車10は、例えば、操作検出部44、地形検出部46、および、サスペンション42を含む。人力駆動車10は、例えば、バッテリ40をさらに含む。
【0106】
人力駆動車用の検出装置60は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44を備える。第5実施形態において、人力駆動車10は、第1操作部50および第2操作部56の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0107】
第5実施形態の人力駆動車用の制御装置80は、制御部82を備える。第5実施形態の人力駆動車用の制御装置80は、記憶部84を備えなくてもよい。制御装置80が、記憶部84を備えない場合、記憶部84は外部装置52に設けられてもよい。制御装置80は、通信部86をさらに含んでいてもよい。通信部86は、例えば、開始信号送信部52Aおよび終了信号送信部52Bの少なくとも1つから信号を受信可能に構成される。
【0108】
第5実施形態の記憶部84は、第1パラメータを記憶するように構成される。第5実施形態の制御部82は、記憶部84に第1パラメータを記憶させるように構成される。記憶部84は、例えば、第2パラメータを記憶するように構成される。制御部82は、例えば、記憶部84に第2パラメータを記憶させる。
【0109】
人力駆動車10は、車速検出部64をさらに含んでいてもよい。車速検出部64は、例えば加速度センサ44Aに含まれる車速センサと同様の構成を有する。操作検出部44が車速センサを含む場合、車速検出部64は、車速センサと一体に構成されてもよい。
【0110】
人力駆動車10は、クランク回転状態検出部66をさらに含んでいてもよい。クランク回転状態検出部66は、例えば、制御部82と有線または無線によって通信可能に接続される。クランク回転状態検出部66は、クランク軸20および第1回転体34の少なくとも1つの回転量を検出する。クランク回転状態検出部66は、例えば、クランク軸20の回転速度に応じた情報を検出するように構成される。クランク回転状態検出部66は、例えば、第1回転体34の回転速度に応じた情報を検出するように構成される。クランク軸20の回転速度に応じた情報は、例えば、クランク軸20の角加速度を含む。第1回転体34の回転速度に応じた情報は、第1回転体34の角加速度を含む。
【0111】
クランク回転状態検出部66は、例えば、人力駆動車10のフレーム16に設けられる。例えば、クランク回転状態検出部66がフレーム16に設けられる場合、クランク回転状態検出部66は、車速センサを含んで構成されていてもよい。クランク回転状態検出部66が車速センサを含む場合、制御部82は、車速センサによって検出される車速と、変速比とに応じてクランク軸20の回転速度を算出するように構成されてもよい。
【0112】
クランク回転状態検出部66は、第2回転体36の回転量を検出するように構成されてもよい。クランク回転状態検出部66は、第2回転体36の回転速度に応じた情報を検出するように構成されてもよい。第2回転体36の回転速度に応じた情報は、例えば、第2回転体36の角加速度を含む。クランク回転状態検出部66は、例えば、第2回転体36の回転速度に応じた信号を出力してもよい。
【0113】
図11を参照して、第5実施形態の制御部82が記憶部84を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図11に示すフローチャートのステップS71に移行する。制御部82は、図11のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS71からの処理を繰り返す。
【0114】
制御部82は、ステップS71において、開始信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、開始信号を受信しない場合、処理を終了する。制御部82は、開始信号を受信した場合、ステップS72に移行する。制御部82は、ステップS72において、記憶部84に第1パラメータおよび第2パラメータの記憶を開始させ、ステップS73に移行する。制御部82は、ステップS73において、終了信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、終了信号を受信した場合、ステップS74に移行する。制御部82は、終了信号を受信しない場合、ステップS75に移行する。
【0115】
制御部82は、ステップS75において、第1所定期間が経過したか否かを判定する。制御部82は、例えば、開始信号を受信してからの経過期間が第1所定期間以上の場合、第1所定期間が経過したと判定する。制御部82は、第1所定期間が経過した場合、ステップS74に移行する。制御部82は、第1所定期間が経過しない場合、ステップS73に移行する。制御部82は、ステップS74において、記憶部84に第1パラメータおよび第2パラメータの記憶を停止させて処理を終了する。
【0116】
人力駆動車10は、例えば、所定操作に関する操作情報を表示するように構成される表示部62をさらに含む。表示部62は、例えば、ディスプレイを含む。表示部62は、サイクルコンピュータを含んでもよい。ディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイを含む。ディスプレイは、セグメントディスプレイまたは有機ELディスプレイを含んでいてもよい。表示部62は、LED(Light-Emitting Diode)等の発光部を含んでいてもよい。表示部62は、例えば、制御部82と有線または無線によって通信可能に構成される。
【0117】
制御部82は、第1パラメータ、および、第2パラメータに基づいて、所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成するように構成される。制御部82が、所定情報に基づいて、所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成する場合、制御部82は、第1実施形態の図5と同様の処理を行う。制御部82は、第1情報を表示部62に表示させるように構成されてもよい。制御部82は、所定操作に関する情報と地形とを関連させた第1情報を作成するように構成されてもよい。所定操作に関する情報は、例えば、前輪12Fおよび後輪12Rに加わる荷重の荷重バランスを含む。所定操作に関する情報は、前輪12Fに加わる荷重および後輪12Rに加わる荷重の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0118】
制御部82は、例えば、表示部62に操作情報を表示させるように構成される。制御部82は、例えば、操作情報の履歴に関する履歴情報を、表示部62に表示させるように構成される。制御部82は、例えば、記憶部84に記憶される第1パラメータを、表示部62に表示させるように構成される。制御部82は、記憶部84に記憶される第2パラメータを、表示部62に表示させるように構成されてもよい。
【0119】
制御部82は、例えば、操作情報、履歴情報、第1情報、第1パラメータ、および、第2パラメータの少なくとも1つに関する表示情報を作成するように構成される。表示情報は、例えば、グラフ、数値、ゲージ、文字、および、光の少なくとも1つを含む。操作情報は、例えば、第1操作および第2操作に関する情報を含む。表示部62は、操作情報の履歴に関する履歴情報および第1情報の少なくとも1つを表示するように構成されてもよい。所定操作に関する操作情報は、例えば、2次元または3次元を表すグラフまたは画像上において、第1操作が行われた場所と、第2操作が行われた場所とが、それぞれ異なる色または線種によって表示される。
【0120】
制御部82は、表示情報を表示させるように、表示部62を制御するように構成される。表示部62は、ディスプレイに代えてまたは加えて、スピーカを含んでいてもよい。スピーカは、例えば、音によって表示情報を表示する。表示部62がスピーカを含む場合、表示情報は、例えば、音声、メロディ、および、ビープ音等を含む。制御部82は、例えば、人力駆動車10がコースの走行する場合であって、同一のコースにおける記憶が記憶部84に記憶されている場合、同一のコースにおける記憶に基づいて表示情報を表示させてもよい。制御部82は、例えば、同一のコースの各地点においてどのような操作が行われたかを走行中に表示可能に構成される。表示部62は、例えば、同一のコースの各地点においてどのような操作が行われたかを、画像、音声、メロディ、および、ビープ音等によって表示する。記憶部84に記憶されている同一のコースにおける記憶は、ライダ自身の過去の走行に関する情報であってもよく、プロのライダの走行に関する情報であってもよい。
【0121】
制御部82は、例えば、表示情報の表示要求がある場合、表示部62に表示情報を表示するように表示部62を制御する。制御部82は、例えば、ライダによって操作可能に構成される表示操作部から表示要求信号を受信する場合に、表示情報の表示要求があると判定するように構成される。
【0122】
図12を参照して、制御部82が表示部62を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図12に示すフローチャートのステップS81に移行する。制御部82は、図12のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS81からの処理を繰り返す。
【0123】
制御部82は、ステップS81において、表示情報の表示要求があるか否かを判定する。制御部82は、例えば、ライダによって操作可能に構成される表示操作部から表示要求信号を受信する場合に、表示情報の表示要求があると判定する。制御部82は、表示情報の表示要求がない場合、処理を終了する。制御部82は、表示情報の表示要求がある場合、ステップS82に移行する。制御部82は、ステップS82において、表示部62に表示情報を表示させて、処理を終了する。
【0124】
<第6実施形態>
図1、および、図13から図18を参照して、第6実施形態の人力駆動車用の制御装置80が説明される。第6実施形態の人力駆動車用の制御装置80のうちの第1実施形態、第4実施形態、および、第5実施形態と共通する構成については、第1実施形態、第4実施形態、および、第5実施形態と同一の符号を付して重複する説明が省略される。
【0125】
第6実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作と相関する第1パラメータを検出する操作検出部44を含む。加速度センサ44Aは、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられる。
【0126】
人力駆動車10は、地形検出部46をさらに含む。地形検出部46は、第1加速度センサ46Aを含む。第1加速度センサ46Aは、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられる。
【0127】
地形検出部46は、第2加速度センサ46Bを含む。第2加速度センサ46Bは、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられる。
【0128】
操作検出部44、および、地形検出部46は、人力駆動車10に各別に設けられてもよく、人力駆動車10に1つの検出部として設けられてもよい。操作検出部44、および、地形検出部46が1つの検出部として構成される場合、加速度センサ44A、第1加速度センサ46A、および、第2加速度センサ46Bは1つのセンサであってもよい。操作検出部44が歪みセンサ44B、および、空気圧センサ44Cの少なくとも1つを含む場合、第1加速度センサ46A、および、第2加速度センサ46Bは1つのセンサであってもよい。
【0129】
操作検出部44、および、地形検出部46のそれぞれが慣性計測ユニットを含む場合、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに地形検出部46が設けられ、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも上の部分に操作検出部44が設けられてもよい。サスペンション42がフロントサスペンション42Aを含む場合、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも上の部分は、例えば、ハンドルバー28、ステム30、フレーム16のヘッドチューブ、フレーム16のトップチューブ、フレーム16のシートチューブ、フレーム16のダウンチューブ、フレーム16のシートステー、および、フレーム16のチェーンステーの少なくとも1つを含む。サスペンション42がリアサスペンションを含む場合、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも上の部分は、例えば、ハンドルバー28、ステム30、ヘッドチューブ、トップチューブ、および、シートステーの少なくとも1つを含む。操作検出部44が歪みセンサ44Bおよび空気圧センサ44Cの少なくとも1つを含む場合、操作検出部44は、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられてもよい。
【0130】
人力駆動車10は、例えば、人力駆動車10の車速を検出する車速検出部64をさらに含む。人力駆動車10は、例えば、クランク回転状態検出部66をさらに含む。
【0131】
第6実施形態の人力駆動車用の制御装置80は、制御部82を備える。人力駆動車用の制御装置80は、例えば、記憶部84をさらに備える。制御装置80は、通信部86をさらに含んでいてもよい。通信部86は、例えば、開始信号送信部52Aおよび終了信号送信部52Bの少なくとも1つから信号を受信可能に構成される。
【0132】
第6実施形態の制御部82は、前後方向の加速度に基づいて、所定操作を判定するように構成される。制御部82は、例えば、上下方向の加速度に基づいて、走行路の凹凸を判定するように構成される。上下方向の加速度は、例えば、ピッチ角度およびロール角度の少なくとも1つに関する変化速度と対応する。制御部82は、例えば、ピッチ角度およびロール角度の少なくとも1つに関する変化速度に基づいて、走行路のカーブを判定するように構成される。制御部82は、例えば、上方向の加速度が検出された後、下方向の加速度が検出された場合、走行路が凸であると判定するように構成されてもよい。制御部82は、例えば、下方向の加速度が検出された後、上方向の加速度が検出された場合、走行路が凹であると判定するように構成されてもよい。
【0133】
第6実施形態の制御部82は、例えば、左右方向の加速度に基づいて、走行路のカーブを判定するように構成される。左右方向の加速度は、例えば、ロール方向およびヨー角度の少なくとも1つに関する変化速度と対応する。制御部82は、例えば、ロール方向およびヨー角度の少なくとも1つに関する変化速度に基づいて、走行路のカーブを判定するように構成される。制御部82は、例えば、左方向の加速度が検出された後、走行路のカーブが、左カーブであると判定するように構成されてもよい。制御部82は、例えば、右方向の加速度が検出された後、走行路のカーブが、右カーブであると判定するように構成されてもよい。
【0134】
制御部82は、例えば、記憶部84に第1パラメータを記憶させるように構成される。制御部82は、例えば、記憶部84に第2パラメータを記憶させるように構成される。
【0135】
制御部82は、走行路の凹凸に関する判定結果、走行路のカーブに関する判定結果、および、所定操作の判定結果の少なくとも1つを記憶させるように構成される。制御部82は、例えば、記憶部84に判定した走行路の凹凸に関する判定の結果を記憶させるように構成される。制御部82は、例えば、記憶部84に走行路のカーブに関する判定の結果を記憶させるように構成される。制御部82は、例えば、記憶部84に所定操作の判定結果を記憶させるように構成される。
【0136】
図14を参照して、第6実施形態の制御部82が記憶部84を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図14に示すフローチャートのステップS91に移行する。制御部82は、図14のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS91からの処理を繰り返す。
【0137】
制御部82は、ステップS91において、開始信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、開始信号を受信しない場合、処理を終了する。制御部82は、開始信号を受信した場合、ステップS92に移行する。制御部82は、ステップS92において、記憶部84に第1パラメータおよび第2パラメータの記憶を開始させ、ステップS93に移行する。
【0138】
制御部82は、ステップS93において、人力駆動車10の前後方向の加速度に基づいて所定操作を判定し、ステップS94に移行する。制御部82は、ステップS94において、人力駆動車10の上下方向の加速度に基づいて走行路の凹凸を判定し、ステップS95に移行する。制御部82は、ステップS95において、人力駆動車10の左右方向の加速度に基づいて走行路のカーブを判定し、ステップS96に移行する。
【0139】
制御部82は、ステップS96において、終了信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、終了信号を受信した場合、ステップS97に移行する。制御部82は、終了信号を受信しない場合、ステップS98に移行する。制御部82は、ステップS98において、第1所定期間が経過したか否かを判定する。制御部82は、第1所定期間が経過した場合、ステップS97に移行する。制御部82は、第1所定期間が経過しない場合、ステップS93に移行して、ステップS93からの処理を繰り返す。制御部82は、ステップS97において、記憶部84に第1パラメータおよび第2パラメータの記憶を停止させて処理を終了する。
【0140】
図15を参照して、図14のフローチャートにおけるステップS93のサブルーチンが説明される。制御部82は、ステップS111において、人力駆動車10の前後方向の加速度が検出されたか否かを判定する。制御部82は、人力駆動車10の前後方向の加速度が検出された場合、ステップS112に移行する。制御部82は、人力駆動車10の前後方向の加速度が検出されない場合、処理を終了する。
【0141】
制御部82は、ステップS112において、人力駆動車10の前後方向の加速度に基づいて所定操作を判定し、ステップS113に移行する。制御部82は、例えば、前方向の加速度が検出される場合、人力駆動車10のハンドルバー28をライダが押す第1操作が行われたと判定する。制御部82は、例えば、後ろ方向の加速度が検出される場合、ハンドルバー28をライダが引く第2操作が行われたと判定する。制御部82は、ステップS113において、所定操作の判定結果を記憶部84に記憶させる。図14のフローチャートにおけるステップS93のサブルーチンにおいて、ステップS123の処理は省略されてもよい。
【0142】
図16を参照して、図14のフローチャートにおけるステップS94のサブルーチンが説明される。制御部82は、ステップS121において、人力駆動車10の上下方向の加速度が検出されたか否かを判定する。制御部82は、人力駆動車10の上下方向の加速度が検出された場合、ステップS122に移行する。制御部82は、人力駆動車10の上下方向の加速度が検出されない場合、処理を終了する。
【0143】
制御部82は、ステップS122において、人力駆動車10の上下方向の加速度に基づいて所定操作を判定し、ステップS123に移行する。制御部82は、例えば、上方向の加速度が検出された後、下方向の加速度が検出された場合、走行路が凸であると判定する。制御部82は、例えば、下方向の加速度が検出された後、上方向の加速度が検出された場合、走行路が凹であると判定する。制御部82は、ステップS123において、走行路の凹凸の判定結果を記憶部84に記憶させる。図14のフローチャートにおけるステップS94のサブルーチンにおいて、ステップS123の処理は省略されてもよい。
【0144】
図17を参照して、図14のフローチャートにおけるステップS95のサブルーチンが説明される。制御部82は、ステップS131において、人力駆動車10の左右方向の加速度が検出されたか否かを判定する。制御部82は、人力駆動車10の左右方向の加速度が検出された場合、ステップS132に移行する。制御部82は、人力駆動車10の左右方向の加速度が検出されない場合、処理を終了する。
【0145】
制御部82は、ステップS132において、人力駆動車10の左右方向の加速度に基づいて所定操作を判定し、ステップS133に移行する。制御部82は、例えば、左方向の加速度が検出された後、走行路のカーブが、左カーブであると判定する。制御部82は、例えば、右方向の加速度が検出された後、走行路のカーブが、右カーブであると判定する。制御部82は、ステップS133において、走行路のカーブの判定結果を記憶部84に記憶させる。図14のフローチャートにおけるステップS95のサブルーチンにおいて、ステップS133の処理は省略されてもよい。
【0146】
第6実施形態の制御部82は、例えば、第1パラメータ、および、第2パラメータに基づいて、所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成するように構成される。制御部82は、例えば、第2パラメータ、および、車速に基づいて、車速と地形とを関連させた第2情報を作成するように構成される。
【0147】
制御部82は、例えば、車速と、車輪径とに基づいて、走行距離を算出する。制御部82は、例えば、所定走行距離ごとに。第2パラメータに基づいて、地形を推定するように構成される。制御部82は、例えば、所定走行距離ごとに、第2パラメータに基づいて、勾配およびカーブの少なくとも1つを推定するように構成される。第2情報は、推定された勾配およびカーブの少なくとも1つを含む。第2情報は、例えば、ディスプレイに表示される。第1情報に含まれる地形は、例えば、2次元または3次元を表すグラフまたは画像によって表示される。
【0148】
制御部82は、例えば、第2情報の作成が要求されると、第2情報を作成するように構成される。制御部82は、例えば、第2情報の作成要求に関する信号が、情報処理装置から送信される場合に、第2情報の作成要求があると判定するように構成される。情報処理装置は、制御部82と無線または有線によって通信可能に構成される。情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、および、サイクルコンピュータの少なくとも1つを含む。制御部82は、所定情報を情報処理装置に送信するように構成され、第2情報は、情報処理装置によって作成されてもよい。
【0149】
図18を参照して、制御部82が第1情報および第2情報を作成する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図18に示すフローチャートのステップS141に移行する。制御部82は、図18のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS141からの処理を繰り返す。
【0150】
制御部82は、ステップS141において、第1情報の作成要求があるか否かを判定する。制御部82は、例えば、第1情報の作成要求に関する信号が、情報処理装置から送信される場合に、第1情報の作成要求があると判定する。制御部82は、第1情報の作成要求がある場合、ステップS142に移行する。制御部82は、第1情報の作成要求がない場合、処理を終了する。制御部82は、ステップS142において、第1パラメータ、および、第2パラメータに基づいて所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成し、ステップS143に移行する。
【0151】
制御部82は、ステップS143において、第2情報の作成要求があるか否かを判定する。制御部82は、例えば、第2情報の作成要求に関する信号が、情報処理装置から送信される場合に、第2情報の作成要求があると判定する。制御部82は、第2情報の作成要求がある場合、ステップS144に移行する。制御部82は、第2情報の作成要求がない場合、処理を終了する。制御部82は、ステップS144において、第1パラメータ、および、車速に基づいて車速と地形とを関連させた第2情報を作成して、処理を終了する。
【0152】
<第7実施形態>
図1、および、図19から図22を参照して、第7実施形態の人力駆動車用の制御装置80、および、人力駆動車用の制御方法が説明される。第7実施形態の人力駆動車用の制御装置80のうちの第1実施形態、および、第4実施形態から第6実施形態と共通する構成については、第1実施形態、および、第4実施形態から第6実施形態と同一の符号を付して重複する説明が省略される。
【0153】
第7実施形態の人力駆動車10は、ピッチ角度検出部68を含む。ピッチ角度検出部68は、例えば、人力駆動車10のピッチ角度を検出する。ピッチ角度検出部68は、加速度センサ68A、および、傾斜センサ68Bの少なくとも1つを含む。傾斜センサ68Bは、例えば、ジャイロセンサを含む。ピッチ角度検出部68は、例えば、人力駆動車10の車輪軸12Aに設けられる。ピッチ角度検出部68は、例えば、第1実施形態の加速度センサ44Aのピッチ角度を検出可能な場合の構成と同様に構成される。
【0154】
人力駆動車10は、例えば、ロール角度検出部70をさらに含む。ロール角度検出部70は、例えば、人力駆動車10のロール角度を検出する。ロール角度検出部70は、例えば、人力駆動車10の車輪軸12Aに設けられる。ロール角度検出部70は、例えば、第1実施形態の加速度センサ44Aのロール角度を検出可能な場合の構成と同様に構成される。ピッチ角度検出部68およびロール角度検出部70は、各別の検出部であってもよく、ピッチ角度およびロール角度を検出可能な1つの検出部であってもよい。第7実施形態の人力駆動車10は、車速検出部64、および、クランク回転状態検出部66を含んでいてもよい。
【0155】
第7実施形態の人力駆動車用の制御装置80は、人力駆動車10に設けられる制御部82を備える。制御装置80は、例えば、記憶部84をさらに備える。制御装置80は、通信部86をさらに含んでいてもよい。通信部86は、例えば、開始信号送信部52Aおよび終了信号送信部52Bの少なくとも1つから信号を受信可能に構成される。
【0156】
制御部82は、人力駆動車10に設けられ、ピッチ角度を検出するピッチ角度検出部68の検出結果を取得可能に構成される。制御部82は、ロール角度検出部70の検出結果を取得可能に構成される。制御部82は、車速検出部64から、車輪12の回転速度および車輪12の回転量の少なくとも1つを取得可能に構成される。
【0157】
制御部82は、例えば、記憶部84に、車輪12の回転速度、車輪12の回転量、人力駆動車10のピッチ角度、および、人力駆動車10のロール角度の少なくとも1つを記憶させるように構成される。制御部82は、例えば、開始信号を受信すると、記憶部84に車輪12の回転速度、車輪12の回転量、人力駆動車10のピッチ角度、および、人力駆動車10のロール角度の少なくとも1つの記憶を開始させるように構成される。制御部82は、例えば、終了信号を受信すると、記憶部84に車輪12の回転速度、車輪12の回転量、人力駆動車10のピッチ角度、および、人力駆動車10のロール角度の少なくとも1つの記憶を終了させるように構成される。
【0158】
図20を参照して、第7実施形態の制御部82が記憶部84を制御する処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図20に示すフローチャートのステップS151に移行する。制御部82は、図20のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS151からの処理を繰り返す。
【0159】
制御部82は、ステップS151において、開始信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、開始信号を受信しない場合、処理を終了する。制御部82は、開始信号を受信した場合、ステップS152に移行する。制御部82は、ステップS152において、記憶部84に車輪12の回転速度、車輪12の回転量、人力駆動車10のピッチ角度、および、人力駆動車10のロール角度の少なくとも1つの記憶を開始させ、ステップS153に移行する。
【0160】
制御部82は、ステップS153において、終了信号を受信したか否かを判定する。制御部82は、終了信号を受信した場合、ステップS154に移行する。制御部82は、終了信号を受信しない場合、ステップS155に移行する。制御部82は、ステップS155において、第1所定期間が経過したか否かを判定する。制御部82は、例えば、開始信号を受信してからの経過期間が第1所定期間以上の場合、第1所定期間が経過したと判定する。制御部82は、第1所定期間が経過した場合、ステップS154に移行する。制御部82は、第1所定期間が経過しない場合、ステップS153に移行して、ステップS153からの処理を繰り返す。制御部82は、ステップS154において、記憶部84に車輪12の回転速度、車輪12の回転量、人力駆動車10のピッチ角度、および、人力駆動車10のロール角度の少なくとも1つの記憶を停止させて処理を終了する。
【0161】
制御部82は、人力駆動車用の制御方法を実行するように構成される。制御部82は、例えば、制御方法に含まれる各処理の実行が要求されると、制御方法を実行するように構成される。制御部82は、例えば、制御方法に含まれる各処理の実行要求に関する信号が、情報処理装置から送信される場合に、制御方法の実行要求があると判定するように構成される。情報処理装置は、制御部82と無線または有線によって通信可能に構成される。情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、および、サイクルコンピュータの少なくとも1つを含む。
【0162】
人力駆動車用の制御方法は、人力駆動車10の車輪12の回転速度および車輪12の回転量の少なくとも1つに基づいて人力駆動車10の走行路上における第1移動距離を算出する第1処理と、第1移動距離、および、人力駆動車10のピッチ角度に基づいて、人力駆動車10の進行方向かつ水平方向の第2移動距離を算出し、第1移動距離、および、ピッチ角度に基づいて、人力駆動車10の進行方向かつ鉛直方向への移動に関する第3移動距離を算出する第2処理と、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて、走行路の地形を推定する第3処理と、を備える。
【0163】
第2処理において、ピッチ角度は、例えば、ピッチ角度検出部68から取得される。第2処理は、例えば、第1移動距離にピッチ角度の余弦を乗算することによって、第2移動距離を算出する処理を含む。第2処理は、例えば、第1移動距離にピッチ角度の正弦を乗算することによって、第3移動距離を算出する処理を含む。
【0164】
第3処理は、例えば、第2移動距離の累積、および、第3移動距離の累積によって、走行路の連続的な地形を推定する処理を含む。第3処理は、例えば、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて座標情報を算出する処理を含んでいてもよい。第3処理は、例えば、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて得られる座標情報によって、走行路の連続的な地形を推定する処理を含んでいてもよい。第3処理は、例えば、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて得られる座標情報を直線によって繋ぐ処理を含んでいてもよい。制御部82は、例えば、第1から第3処理によって、走行路の連続的な地形を推定するように構成される。
【0165】
人力駆動車用の制御方法は、例えば、第2移動距離、第3移動距離、および、第3処理によって推定された地形の少なくとも1つを記憶部84に記憶させる第4処理をさらに備える。人力駆動車用の制御方法は、例えば、第2移動距離、第3移動距離、および、第3処理によって推定された地形の少なくとも1つを表示部62に表示させるための第1表示情報を作成する第5処理をさらに備える。第1表示情報は、例えば、表示部62に走行路の連続的な地形を第1図形によって表示するための情報を含む。第1図形は、例えば、人力駆動車10の走行方向と高さとによって表される2次元グラフを含む。第1表示情報は、第1実施形態の第1情報に含まれる地形、および、第5実施形態の表示情報に含まれる地形の少なくとも1つと同じであってもよい。
【0166】
人力駆動車用の制御方法は、例えば、人力駆動車10のロール角度に基づいて、走行路のカーブを推定する第6処理をさらに備える。制御部82は、第6処理において、人力駆動車10のロール角度が所定ロール角度以上の場合、走行路にカーブがあると推定してもよい。
【0167】
人力駆動車用の制御方法は、例えば、第3処理によって推定された地形と、第6処理によって推定されたカーブと、に基づいて、第3処理によって推定された地形、および、第6処理によって推定されたカーブを含む走行経路に関する情報を作成する第7処理をさらに備える。第3処理によって推定された地形と、第6処理によって推定されたカーブと、に基づいて、第3処理によって推定された地形、および、第6処理によって推定されたカーブを含む走行経路に関する情報は、例えば、走行路の地形およびカーブをディスプレイに表示するための情報を含む。走行路の地形およびカーブをディスプレイに表示するための情報は、例えば、2次元および3次元の少なくとも1つのグラフを含む。
【0168】
第3処理は、例えば、第2移動距離の累積、第3移動距離の累積、および、カーブの累積によって、走行路の連続的な地形を推定する処理を含む。人力駆動車用の制御方法は、例えば、走行路の連続的な地形を表示部62に表示させるための第2表示情報を作成する第8処理をさらに備える。第8処理は、例えば、第2移動距離の累積、第3移動距離の累積、および、カーブの累積によって推定される走行路の連続的な地形を表示部62に表示させるための第2表示情報を作成する処理を含む。第2表示情報は、例えば、表示部62に走行路の連続的な地形を第2図形によって表示するための情報を含む。第2表示情報は、例えば、表示部62に、第2移動距離の累積、第3移動距離の累積、および、カーブの累積によって推定される走行路の連続的な地形を第2図形によって表示するための情報を含む。第2表示情報は、表示部62に第2図形を地図とともに表示するための情報を含む。第2図形は、例えば、人力駆動車10の走行方向と高さとによって表される2次元グラフを含む。
【0169】
人力駆動車用の制御方法は、例えば、第2移動距離、第3移動距離、第3処理によって推定された地形、および、第6処理によって推定されたカーブ、の少なくとも1つを記憶部84に記憶させる第9処理をさらに備える。人力駆動車用の制御方法が第9処理を含む場合、第4処理は省略されてもよい。
【0170】
第3処理は、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて推定される地形の変化量が所定変化量以上の場合、推定された地形を滑らかにする第10処理を含んでいてもよい。第3処理において、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて推定される地形は、例えば、複数の直線によって表される。第10処理は、例えば、複数の直線のうちの2つの線のなす角が所定角度以上の場合、複数の直線に関する包絡線を用いて、推定された地形を滑らかにする処理を含む。
【0171】
制御部82は、例えば、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて推定された地形に含まれる複数の直線の全てと接する包絡線を地形として決定する。制御部82は、例えば、所定走行範囲ごとに推定された地形に含まれる複数の直線の全てと接する包絡線を地形として決定する。第10処理は、推定される走行路の地形に対する座標情報の集合に基づいた近似曲線によって、推定された地形を滑らかにする処理を含んでいてもよい。
【0172】
第3処理は、第2移動距離、第3移動距離、および、人力駆動車10の車輪12と走行路との接触の有無に応じて、地形を推定する処理を含んでいてもよい。例えば、制御部82は、車輪12と走行路とが接触していない場合、第2移動距離、および、第3移動距離によって推定される地形が、より下方になるように推定する。第3処理は、車輪12の空気圧を検出する空気圧センサ44Cおよび車輪軸12Aと地面との距離を検出する測距センサの少なくとも1つの検出結果に基づいて、車輪12と走行路との接触の有無を判定する処理を含んでいてもよい。第3処理は、第2移動距離、および、第3移動距離によって推定される地形から、車輪軸12Aと地面との距離を減算する処理を含んでいてもよい。
【0173】
図21を参照して、人力駆動車用の制御方法を用いた制御部82による処理が説明される。制御部82は、例えば、制御部82に電力が供給されると、処理を開始して図21に示すフローチャートのステップS161に移行する。制御部82は、図21のフローチャートが終了すると、例えば、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS161からの処理を繰り返す。
【0174】
制御部82は、ステップS161において、地形の推定処理の実行要求があるか否かを判定する。制御部82は、例えば、地形の推定処理の実行要求に関する信号が、情報処理装置から送信される場合に、地形の推定処理の実行要求があると判定する。制御部82は、地形の推定処理の実行要求がある場合、ステップS162に移行する。制御部82は、地形の推定処理の実行要求がない場合、処理を終了する。
【0175】
制御部82は、ステップS162において、第1処理を実行し、ステップS163に移行する。制御部82は、ステップS163において、第2処理を実行し、ステップS164に移行する。制御部82は、ステップS164において、第3処理を実行し、ステップS165に移行する。制御部82は、ステップS165において、第4処理を実行し、ステップS166に移行する。制御部82は、ステップS166において、第5処理を実行し、ステップS167に移行する。制御部82は、ステップS167において、第6処理を実行し、ステップS168に移行する。制御部82は、ステップS168において、第7処理を実行し、ステップS169に移行する。制御部82は、ステップS169において、第8処理を実行し、ステップS170に移行する。制御部82は、ステップS170において、第9処理を実行し、処理を終了する。
【0176】
制御部82は、ステップS165およびステップS166の少なくとも1つを省略してもよい。制御部82は、ステップS165からステップS167の順番を入れ替えて処理を実行してもよい。制御部82は、ステップS167からステップS170を省略してもよい。制御部82は、ステップS168からステップS170の順番を入れ替えて処理を実行してもよい。制御部82は、ステップS165からステップS170を省略してもよい。ステップS165からステップS170が省略される場合、制御部82は、例えば、ステップS164において、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて、走行路の地形を推定して、処理を終了するように構成されてもよい。
【0177】
制御部82は、例えば、ステップS166において、作成した第1表示情報を、表示部62に表示させる。図22は、例えば、2次元グラフを含む第1図形の一例を示す。制御部82は、例えば、ステップS169において、作成した第2表示情報を、表示部62に表示させる。第1表示情報は、第2表示情報と同じであってもよい。第1図形は、第2図形と同じであってもよい。図22の2次元グラフの横軸は、例えば、第2移動距離と対応する。図22の2次元グラフの縦軸は、例えば、第3移動距離と対応する。
【0178】
<第8実施形態>
図1、および、図23を参照して、第8実施形態の人力駆動車用の制御装置80が説明される。第8実施形態の人力駆動車用の制御装置80のうちの第1実施形態、および、第4実施形態から第7実施形態と共通する構成については、第1実施形態、および、第4実施形態から第7実施形態と同一の符号を付して重複する説明が省略される。
【0179】
第8実施形態の人力駆動車10は、例えば、車速検出部64、および、クランク回転状態検出部66を含む。第8実施形態の人力駆動車10は、例えば、ピッチ角度検出部68、および、ロール角度検出部70をさらに含む。
【0180】
第8実施形態の人力駆動車用の制御装置80は、人力駆動車10の外部に設けられる外部制御部88を備える。外部制御部88は、人力駆動車用の制御方法を実行するように構成される。外部制御部88は、例えば、予め定める制御プログラムを実行する演算処理部を含む。演算処理部は、例えば、CPUまたはMPUを含む。外部制御部88は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。外部制御部88は、複数の場所に離れて配置される複数の演算処理装置を含んでいてもよい。外部制御部88は、例えば、情報処理装置に含まれる。情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、および、サーバの少なくとも1つを含む。外部制御部88は、例えば、第7実施形態の制御部82と同様の処理を、第7実施形態の制御部82に代えて実行するように構成される。
【0181】
人力駆動車10は、外部制御部88と通信可能に構成される第1通信部72をさらに含む。第1通信部72は、例えば、予め定める制御プログラムを実行する演算処理部を含む。演算処理部は、例えば、CPUまたはMPUを含む。第1通信部72は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。第1通信部72は、複数の場所に離れて配置される複数の演算処理装置を含んでいてもよい。
【0182】
第1通信部72は、バッテリ40、表示部62、車速検出部64、クランク回転状態検出部66、ピッチ角度検出部68、および、ロール角度検出部70の少なくとも1つと有線または無線によって接続される。第1通信部72は、例えば、開始信号送信部52A、終了信号送信部52B、外部制御部88の少なくとも1つと有線または無線によって接続される。第1通信部72は、例えば、車速検出部64、クランク回転状態検出部66、ピッチ角度検出部68、および、ロール角度検出部70の少なくとも1つの検出結果に関する情報を外部制御部88に送信可能に構成される。第1通信部72は、例えば、開始信号送信部52Aおよび終了信号送信部52Bの少なくとも1つから信号を受信可能に構成される。
【0183】
制御装置80は、例えば、外部記憶部90をさらに備える。外部記憶部90は、例えば、制御プログラムおよび制御処理に用いられる情報を記憶する。外部記憶部90は、車輪12の回転速度、車輪12の回転量、人力駆動車10のピッチ角度、および、人力駆動車10のロール角度の少なくとも1つを継続的に記憶可能に構成される。外部記憶部90は、例えば、人力駆動車用の制御装置80に関するプログラムを記憶する。外部記憶部90は、例えば、不揮発性メモリおよび揮発性メモリの少なくとも1つを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAMを含む。外部記憶部90は、例えば、制御部82と、有線または無線によって通信可能に構成される。
【0184】
制御装置80が外部制御部88を備える場合、制御方法は、光学式モーションキャプチャによって取得される人力駆動車10の車体14の軌跡から走行路の地形を推定する第11処理をさらに備えていてもよい。外部制御部88は、第11処理を実行するように構成されてもよい。制御方法が第11処理をさらに備える場合、人力駆動車10は、例えば、モーションキャプチャ用のマーカをさらに含む。外部制御部88は、例えば、マーカ検出部によって検出される人力駆動車10の車体14の軌跡に関する情報を取得可能に構成される。マーカ検出部は、人力駆動車10の外部に設けられ、モーションキャプチャ用のマーカを検出する。マーカ検出部は、例えば、カメラを含む。
【0185】
<変更例>
各実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用の制御装置、および、人力駆動車用の検出装置、および、人力駆動車用の制御方法が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う人力駆動車用の制御装置、および、人力駆動車用の検出装置、および、人力駆動車用の制御方法は、例えば、以下に示される各実施形態の変更例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変更例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変更例において、各実施形態と共通する部分については、各実施形態と同一の符号を付してその説明が省略される。
【0186】
・第1実施形態、第2実施形態、および、第3実施形態のうちの2つまたは3つを組み合わせることもできる。制御部82は、例えば、勾配が上り坂に対応し、かつ、第1角度以上の場合、勾配が下り坂に対応し、かつ、第2角度以上の場合、人力駆動車10のピッチ角度が第3角度以上の場合の少なくとも1つの場合、人力駆動車10に加えられる衝撃を検出する場合、車速が第1車速以上の場合、および、加速度が第1加速度以上の場合の少なくとも1つの場合に、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるように構成される。
【0187】
・第1から第3実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部46、および、人力駆動車10の走行状態および走行環境の少なくとも1つを検出する走行検出部48を含み、制御装置80は、制御部82と、第1パラメータ、および、第2パラメータを含む所定情報を継続的に記憶可能に構成される記憶部84と、を備え、制御部82は、所定情報を記憶部84に継続的に記憶させる状態において、走行検出部48の出力に応じて、記憶部84に所定情報の継続的な記憶を停止させるように構成されていれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0188】
・第4実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44、および、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部46の少なくとも1つを含み、制御装置80は、制御部82と、第1パラメータおよび第2パラメータの少なくとも1つを含む所定情報を継続的に記憶可能に構成される記憶部84と、を備え、制御部82は、記憶部84が所定情報を記憶中に、所定条件が満たされる場合、記憶部84に所定情報の記憶を所定期間にわたって一時的に停止させるように構成されていれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0189】
・第5実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44を含み、制御装置80は、制御部82と、第1パラメータを記憶するように構成される記憶部84と、を備え、制御部82は、記憶部84に第1パラメータを記憶させるように構成され、操作検出部44は、人力駆動車10のフレーム16、人力駆動車10のフォーク26、および、人力駆動車10の車輪12の少なくとも1つに設けられ、所定操作は、人力駆動車10のハンドルバー28をライダが押す第1操作、および、ハンドルバー28をライダが引く第2操作の少なくとも1つを含んでいれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0190】
・第5実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部46、および、サスペンション42を含み、地形検出部46は、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられ、制御装置80は、制御部82を備え、制御部82は、第1パラメータ、および、第2パラメータに基づいて、所定操作と地形とを関連させた第1情報を作成するように構成され、所定操作は、人力駆動車10のハンドルバー28をライダが押すように操作する第1操作、および、ハンドルバー28をライダが引くように操作する第2操作の少なくとも1つを含んでいれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0191】
・第5実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44、および、所定操作に関する操作情報を表示するように構成される表示部62を含み、制御装置80は、制御部82と、第1パラメータを記憶するように構成される記憶部84と、を備え、制御部82は、記憶部84に記憶される第1パラメータを、表示部62に表示させるように構成され、所定操作は、人力駆動車10のハンドルバー28をライダが押す第1操作、および、ハンドルバー28をライダが引く第2操作の少なくとも1つを含んでいれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0192】
・第5実施形態において、検出装置60は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作に相関する第1パラメータを検出する操作検出部44を備え、操作検出部44は、歪みセンサ44Bを含み、歪みセンサ44Bは、人力駆動車10のフレーム16、および、人力駆動車10のフォーク26の少なくとも1つに設けられ、所定操作は、人力駆動車10のハンドルバー28をライダが押す第1操作、および、ハンドルバー28をライダが引く第2操作の少なくとも1つを含んでいれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0193】
・第6実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10に対してライダが行う所定操作と相関する第1パラメータを検出する操作検出部44、および、サスペンション42を含み、操作検出部44は、加速度センサ44Aを含み、加速度センサ44Aは、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられ、第1パラメータは、人力駆動車10の前後方向の加速度を含み、制御装置80は、制御部82を備え、制御部82は、前後方向の加速度に基づいて、所定操作を判定するように構成され、所定操作は、人力駆動車10のハンドルバー28をライダが押すように操作する第1操作、および、ハンドルバー28をライダが引くように操作する第2操作の少なくとも1つを含んでいれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0194】
・第6実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部46、および、サスペンション42を含み、地形検出部46は、第1加速度センサ46Aを含み、第1加速度センサ46Aは、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられ、第2パラメータは、人力駆動車10の上下方向の加速度を含み、制御装置80は、制御部82と、記憶部84と、を備え、制御部82は、上下方向の加速度に基づいて、走行路の凹凸を判定するように構成され、記憶部84に判定した走行路の凹凸に関する判定の結果を記憶させるように構成されていれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0195】
・第6実施形態において、人力駆動車10は、人力駆動車10が走行する走行路の地形に相関する第2パラメータを検出する地形検出部46、および、サスペンション42を含み、地形検出部46は、第2加速度センサ46Bを含み、第2加速度センサ46Bは、人力駆動車10のうちのサスペンション42の動作部分よりも人力駆動車10の車輪軸12Aに近い部分、および、車輪軸12Aの少なくとも1つに設けられ、第2パラメータは、人力駆動車10の左右方向の加速度を含み、制御装置80は、制御部82を備え、制御部82は、左右方向の加速度に基づいて、走行路のカーブを判定するように構成されていれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0196】
・第7および第8実施形態において、人力駆動車用の制御方法は、人力駆動車10の車輪12の回転速度および車輪12の回転量の少なくとも1つに基づいて人力駆動車10の走行路上における第1移動距離を算出する第1処理と、第1移動距離、および、人力駆動車10のピッチ角度に基づいて、人力駆動車10の進行方向かつ水平方向の第2移動距離を算出し、第1移動距離、および、ピッチ角度に基づいて、人力駆動車10の進行方向かつ鉛直方向への移動に関する第3移動距離を算出する第2処理と、第2移動距離、および、第3移動距離に基づいて、走行路の地形を推定する第3処理と、を備えていれば、その他の構成は省略されてもよい。
【0197】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0198】
10…人力駆動車、12…車輪、12A…車輪軸、16…フレーム、26…フォーク、28…ハンドルバー、42…サスペンション、42A…フロントサスペンション、44…操作検出部、44A…加速度センサ、44B…歪みセンサ、44C…空気圧センサ、46…地形検出部、60…検出装置、62…表示部、80…制御装置、82…制御部、84…記憶部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
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図19
図20
図21
図22
図23