(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074721
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】食材オークションシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/08 20120101AFI20240524BHJP
【FI】
G06Q30/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186066
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】522456154
【氏名又は名称】株式会社ROYAL GOURMET
(74)【代理人】
【識別番号】110002882
【氏名又は名称】弁理士法人白浜国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 徹
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB73
5L049BB73
(57)【要約】
【課題】出品者及び遠隔地点の購入者共に最適な価格の食材を非常に鮮度が高いままで採取者が簡単に配送させる。
【解決手段】食材オークションシステムである。そして、出品者に係る携帯端末からのアクセスにより食材情報を入力させる食材情報入力画面を送信して入力させ、返信された食材情報を記憶部に記憶する食材情報入力部122と、食材情報に基づき食材のオークションのスタート価格を予測する食材取引価格予測部123と、食材取引価格予測部が予測したオークションのスタート価格と、食材情報とを組みとした食材オークション画面を購入者に係る携帯端末に送信する食材オークション画面提供部124と、開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末に対して送信する落札者決定部125とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出品者に係る携帯端末と、芳香する食材を取引する取引サービスサイトと、購入者に係る携帯端末とを通信ネットワークで接続した食材オークションシステムであって、
前記取引サービスサイトのサーバは、
前記出品者に係る携帯端末からのアクセスにより食材情報を入力させる食材情報入力画面を送信して入力させ、返信された食材情報を記憶部に記憶する食材情報入力部と、
前記食材情報に基づき食材のオークションのスタート価格を予測する食材取引価格予測部と、
前記食材取引価格予測部が予測したオークションのスタート価格と、前記食材情報とを組みとした食材オークション画面を前記購入者に係る携帯端末に送信する食材オークション画面提供部と、
開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末に対して送信する落札者決定部と、を有することを特徴とする食材オークションシステム。
【請求項2】
前記食材情報入力部は、
前記食材情報入力画面に、前記食材の画像とサイズ、重量、香りレベル、断面画像を入力させる入力画面を含ませて送信する手段を有することを特徴とする請求項1記載の食材オークションシステム。
【請求項3】
前記食材オークション画面提供部は、
前記食材情報をサムネイル化する手段と、
サムネイル化した前記食材情報毎に、この食材の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の食材取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測させる手段とを有することを特徴とする請求項2記載の食材オークションシステム。
【請求項4】
前記食材オークション画面提供部は、
前記食材情報に含まれているメッセージを、入札する前記購入者の国の言語に変換する手段を有することを特徴とする請求項3記載の食材オークションシステム。
【請求項5】
前記食材はARカメラで撮像した画像で画面に表示することを特徴とする請求項2記載の食材オークションシステム。
【請求項6】
前記食材取引サービスサイトのサーバは、前記出品者に係る携帯端末に食材を前記落札者に配達するための集荷情報を入力するための画面を送信する集荷情報入力画面提供部を有することを特徴とする請求項1記載の食材オークションシステム。
【請求項7】
前記食材は、輸入される西洋松露であることを特徴とする請求項1記載の食材オークションシステム。
【請求項8】
前記西洋松露は、トレースアビリティを証明するための原産地名称、前記食材を採取する採取山名、採取名、採取日、採取サイズ、採取重量、香りの強弱が記載された輸入食材証明票が発行されることを特徴とする請求項7に記載の食材オークションシステム。
【請求項9】
前記輸入食材証明票は、ICタグであることを特徴とする請求項8に記載の食材オークションシステム。
【請求項10】
前記ICタグを収容する収容体は、採取山名と、色、大きさ、重さ、香りの強弱とに紐づいてランク付けされた特定の色と形状を備えることを特徴とする請求項9に記載の食材オークションシステム。
【請求項11】
前記ICタグは、発送元となる輸出国の機関が発行する電子輸出証明証を読み出すURLが記憶されていることを特徴とする請求項9または10に記載の食材オークションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸入される食材を扱う食材オークションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今は、物流の進歩が著しくなり、輸入食材(例えば、山の幸、海の幸等)でも、直ぐにクライアント(料理店舗)に届くようになってきている。
【0003】
また、輸入食材を扱う市場とクライアント(例えば、料理店)とは遠距離にあることが多く、料理店が輸入業者を介して輸入食材、例えばヨーロッパ(フランス、イタリアを含む)を産地とするキノコ類を直接仕入れるWEB環境が整備されていなかった。
【0004】
下記非特許文献1では、ヨーロッパから仕入れたトリュフを販売するECサイトが散見される。
例えば、非特許文献1では、産地:イタリア:ピエモンテ、入量45-50g位、税抜価格、盛り合わせた状態で外観を示す写真が掲載される程度で、産地情報も大雑把であり、採取してからの経過日数、香りのレベルも判別できず、現物が手元に届くまで支払った価値に見合うトリュフであるかを料理人が判定することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【非特許文献1】https://hachimenroppi.com/item/6/59/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=category&yclid=YSS.1000218435.EAIaIQobChMIk76s-LCM-wIVhteWCh2s9Q73EAAYAiAAEgJF2vD_BwE(八面六臂)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の輸入食材、特に生ものを国内に輸入するためには、税関に提出しなければならない現地機関が正式に発行した書面(関税書類を含む)がないと、採れたてのフレッシュトリュフを輸入することが難しいという課題があった。
特に、ヨーロッパ産のフレッシュトリュフについては、厳格な規制、特に放射能レベルが規定以下でないと、通関されずに廃棄されてしまうため、採れたてのフレッシュトリュフを扱いたい料理人の希望を満たすことができず、冷凍トリュフ等に依存した料理しか提供できないという課題も指摘されていた。
また、輸入されるフレッシュトリュフの良し悪しは、料理人の五感、特に臭覚に依存するところが大きいため、買い付けには、フレッシュトリュフの香りの情報が必要不可欠である。
しかし、上記非特許文献1に記載されるようなWEBサイトで、フレッシュトリュフの香り特定する情報が提供されず、画面表示から判断するしかなく、表示された価格が適正価格か否かを見極めて買い付ける環境は整備されていなかった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、食材の見た目とともに、芳香特性が取引価値に依存する輸入食材を現地提供者と、該提供者から輸入食材を買い付ける複数の購入者とをオンライン環境で接続することで、提示される生鮮食材の芳香特性情報、生鮮食材の採取先情報、生鮮食材の断面画像情報、生鮮食材の重量、サイズ情報を把握しながら、購入者同士が購入価格を競り合うオークションを自在に開催できる輸入食材オークションシステムを提供することを目的とする。
また、輸入生鮮食材を輸入する際に、入管に対して提出すべき証明書類一式を現地から取得することで、輸入食材を買い付ける購入者の手続負担を軽減できる輸入食材オークションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る輸入食材オークションシステムは、出品者に係る携帯端末と、芳香する食材を取引する取引サービスサイトと、購入者に係る携帯端末とを通信ネットワークで接続した食材オークションシステムであって、前記取引サービスサイトのサーバは、前記出品者に係る携帯端末からのアクセスにより食材情報を入力させる食材情報入力画面を送信して入力させ、返信された食材情報を記憶部に記憶する食材情報入力部と、前記食材情報に基づき食材のオークションのスタート価格を予測する食材取引価格予測部と、前記食材取引価格予測部が予測したオークションのスタート価格と、前記食材情報とを組みとした食材オークション画面を前記購入者に係る携帯端末に送信する食材オークション画面提供部と、開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末に対して送信する落札者決定部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上のように本発明によれば、生鮮食材の芳香特性情報、生鮮食材の採取先情報、生鮮食材の断面画像情報、生鮮食材の重量、サイズ情報を把握しながら、購入者同士が購入価格を競り合うオークションを自在に開催できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】食材オークションシステムの全体構成図である。
【
図2】食材オークションシステムの登録構成図である。
【
図3】食材オークションシステムの動作を説明するフローチャートである。
【
図4】食材オークションのメイン画面を説明する説明図である。
【
図5】出品事業者登録画面を説明する説明図である。
【
図6】収穫の予定を報知する画面を説明する説明図である。
【
図7】食材オークション出品基本画面を説明する説明図である。
【
図8】食材オークション管理者画面を説明する説明図である。
【
図9】食材オークション管理者画面構成図を説明する説明図である。
【
図11】(a)は出品開始を説明する説明図、(b)は出品開始した後における食材のサイズと重量を入力する操作を説明する説明図である。
【
図14】食材オークションの動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
以下に示す実施の形態は、発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示したものであって、本発明の技術的思想は、下記のものに特定されるものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において、種々の変更を加えることができる。特に、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0013】
本実施の形態は、購入者は、国内の消費者、店舗でもよいが、例えば料理店の担当者(シェフ、仕入れ担当等)として説明する。また、生鮮輸入食材は生トリュフとして説明する。
【0014】
〔第1実施形態〕
図1に示すように、採取者が携帯するスマートフォン10(携帯端末)と、購入者(例えば、国内の飲食店担当者等)が携帯するスマートフォン12(携帯端末)と、国際食材取引サービスサイト100と、決済サイト50と、国際配達業者サーバ30とを通信ネットワーク60(インターネット)で接続した食材オークションシステム1である。なお、採取者がオークションへの出品者とが同一となる場合もあるので、上記採取者を出品者と読み替えることが可能とする。
【0015】
前述の食材取引サービスサイト100は、サーバ110と、オークションシステム120と記憶部127等を備えている。本実施形態では、芳香する食材、例えば西洋松露を対象とするが、国内に輸入される食材であれば、これに限定されるものではない。
【0016】
オークションシステム120は、食材情報入力部122と、食材取引価格予測部123と、食材オークション画面提供部124と、落札者決定部125と、集荷情報入力画面提供部126とのプログラムをRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)で実行するコンピュータである。
【0017】
記憶部127には、出品業者登録ページに必要な情報が記憶されている。例えば、採取従事者名、電話番号、採取山地所有者、採取山地写真等の情報が記憶されている。
【0018】
また、法人の場合は、法人名、代表者名、法人の場合:法人番号、納税証明書(市税、地方税、消費税)、法人登記簿、代金振込先銀行等が記憶されている。
【0019】
なお、個人の場合は、個人事業主登録番号、各納税証明書、代金振込先銀行、採取方法(手掘り、機械堀り等)、販売契約(オークション・買取販売)などが現地提供者情報として記憶されている。
【0020】
また、トリュフの種類(白、黒)毎に過去のオークション価格情報が記憶されている。オークション価格情報は、採取地、採取年月日時刻、トリフの種別、価格、大きさ、重さ、香りレベル、国名等である。
【0021】
記憶部127には、購入者の情報も記憶されている。例えば、ID、パスワード、国名、氏名、電話番号、口座情報、住所、過去の購入情報等が記憶されている。
【0022】
食材情報入力部122は、少なくとも、出品者(山所有者等)のスマートフォン10からのアクセスで食材を撮影させる食材撮影画面を送信して撮影させ、撮影した画像と共に返信された食材情報(年月日時刻、産地(緯度経度)、山名、種類、サイズ、重さ、香りレベル、撮影写真、・・)を順次、記憶部127に記憶する。食材はAR(Augmented Reality:拡張現実)カメラで撮像した画像で画面に表示される。
【0023】
食材取引価格予測部123は、少なくとも、食材情報を受信する毎に、この食材(トリュフ等)の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の食材取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測(AI(artificial intelligence:人工知能)を利用)する。例えば、過去のオークションの落札価格を教師データ及び食材情報を入力データとして機械学習を行い学習モデルを生成する。そして、落札価格から一定値少ない価格をスタート価格とする。なお、今回、落札された場合は落札価格に基づき前述の機械学習を行うことにより順次正確な学習モデルに更新される。
【0024】
食材オークション画面提供部124は、少なくとも、食材取引価格予測部123が予測したオークションのスタート価格と、食材情報とを組みとした食材オークション画面を海外の担当者のスマートフォン12(購入者の携帯端末)に送信する。
【0025】
落札者決定部125は、開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末10に対して送信する。食材取引価格予測部123からの落札者情報(落札者名、住所、国名、決済金額、年月日時刻、)の受信に伴って、出品者(山所有者)のスマートフォン10は決済金額と、国名とを含む食材配達指示情報を落札者決定部125に送信する。
【0026】
集荷情報入力画面提供部126は、出品者(山所有者等)のスマートフォン(携帯端末)10に食材(トリュフ)をオークションの落札者に配達するための集荷情報、到着港情報、国名、住所、電話番号、届け日、種類、計測された放射線レベル等を入力するための画面を送信する。これらの情報を入力することにより配達業者サーバ30に送信され配達が行われる。なお、落札情報は常に漁協同組合サーバ20に送信される。なお、放射能については、放射性ヨウ素(ベクレル/kg)、放射性セシウム(ベクレル/kg)として計測される場合がある。
【0027】
図2は、
図1に示した食材オークションシステム1の登録構成図である。
【0028】
オークションシステム120は、オークション管理者画面190を管理する。オークション管理者画面190は管理者が使用する画面である。また、出品者(出品事業者等)別初期登録ページ130を出品者に係る携帯端末10に表示する。出品者(出品事業者等)別初期登録ページ130は登録の際に初めに表示される画面である。ここで、登録が完了すると出品事業者別ログイン画面140が表示可能となる。そして、各事業者出品サイト150へ食材の情報を登録可能となる。
【0029】
一方、購入業者個別初期登録画面160を購入者に係る携帯端末12に表示する。購入業者個別初期登録画面160は登録の際に初めに表示される画面である。登録が完了すると購入業者ログイン画面170が表示可能となる。そして、業者別購入画面180へのアクセスを行い食材を購入することが可能となる。
【0030】
図3は、
図1に示した食材オークションシステム1の動作を説明するフローチャートである。
【0031】
初めに、ステップS10では、会員の登録を行う。ここでは、出品者に係る携帯端末10から会員になることを希望する旨を送信する。また、購入者に係る携帯端末12から会員になることを希望する旨を送信する。会員になるには所定の情報とオークション管理者の審査が必要である。会員登録されると記憶部127に所定の情報が記憶される。
【0032】
ステップS12では、出品者が食材のスケジュールを記憶部127に登録する。出品者別情報登録ページ(収穫地と収穫スケジュール登録)は、10日単位にて収穫スケジュールの登録をする。複数の収穫地の場合も各収穫地ごとにスケジュールの登録、収穫物検査場への輸送予定を登録する。また、出品スケジュールの登録(予定商品)をする。発送できる国を表記(USA、EU、ASIA、JP)する。
【0033】
ステップS14では、スケジュールに沿って食材(山の幸等)を獲る。
【0034】
ステップS16では、食材(山の幸等)のオークションに出品するか否かを判断する。出品すると判断した場合に処理はステップS18に進む。出品しないと判断した場合に処理は終了する。
【0035】
ステップS18では、食材(山の幸等)のオークションを実行する。食材取引価格予測部123は、少なくとも、食材情報を受信する毎に、この食材(キノコ等)の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の食材取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測(AI(artificial intelligence:人工知能)を利用)する。例えば、過去のオークションの落札価格を教師データ及び食材情報を入力データとして機械学習を行い学習モデルを生成する。そして、落札価格から一定値少ない価格をスタート価格とする。なお、今回、落札された場合は落札価格に基づき前述の機械学習を行うことにより順次正確な学習モデルに更新される。
【0036】
ステップS20では、落札が決定したか否かを判断する。落札が決まったと判断した場合に処理はステップS22に進む。落札がされなかった場合に処理は終了する。
【0037】
ステップS22では、食材(山の幸等)を真空パックする。
【0038】
ステップS24では、真空パックした食材を国際航空便扱いで輸入国に対して空輸する。国際食材取引サービスサイト100のサーバの集荷情報入力画面提供部126は、出品者に係る携帯端末10に食材を落札者に配達するための集荷情報を入力するための画面を送信する。これらの情報を入力することにより国際配達業者サーバ30に送信され配達が行われる。
【0039】
ステップS26では、電子決済を行う。すなわち、購入者に係る携帯端末12から出品者の金融機関の決済サイト50に対し落札価格の金額の振り込みを行う。
【0040】
図4は食材オークションのメイン画面を説明する説明図である。
【0041】
食材オークションの購入者の携帯端末12のメイン画面には、食材(キノコ等)の種類、産地を表示する。メインの写真と、価格を表示する。コンテンツ4は、詳細(産地、サイズ、重さ、香りレベル等)を表示する。コンテンツ1~3は、他のオークション画面を表示する。また、決済方法と必要事項を表示する。
【0042】
図5は出品事業者登録画面を説明する説明図である。以下の情報を入力してID及びパスワードを取得する。
【0043】
出品業者登録として入力に必要な情報は、
1.採取業従事者登録、山地写真、法人の場合:法人名、代表者名
2.法人の場合:法人番号、納税証明書(市税、地方税、消費税)、法人登記簿、代金振込先銀行、
個人の場合、:個人事業主登録番号、各納税証明書、代金振込先銀行
3.収穫方法(手掘り、機械彫り、探知犬による堀り等)、
4.代表者または担当者:氏名、連絡先、(電話番号・メール・写真)、住所、(自宅・加工場)衛星電話の番号等の登録、個人情報取扱、販売契約(オークション・買取販売)等である。
【0044】
図6は収穫の予定を報知する画面を説明する説明図である。
【0045】
出品者別情報登録ページ(収穫スケジュール登録)は、10日単位にて収穫スケジュールの登録をする。複数の採取地の場合も各採取地ごとにスケジュールの登録、配送拠点への配送予定を登録する。また、出品スケジュールの登録(予定商品)をする。発送できる国を表記(USA、EU、JP)する。
【0046】
図7は、食材オークション出品基本画面を説明する説明図である。
【0047】
各事業者出品サイト150として、オークション登録業者IDとパスワードの入力画面を含む。商品写真(AR画像にてこちらの指示する角度と枚数)、商品詳細、コンディション、大きさ、香り、重量、産地(軽度緯度)、出品開始と終了時刻の入力、開始金額と最低落札希望額がある商品については、両方金額の入力、落札後の発送日数の登録。
【0048】
図8は食材オークション管理者画面を説明する説明図である。
【0049】
食材オークション管理者は、出品事業者の登録、削除、審査(書類等確認)をする。購入事業の登録、削除、審査(書類等確認)をする。なお、審査(書類等確認)には、山地で採取した食材の放射能レベル値、採取時並びに配送時に測定した香りの強さの情報が含まれるものとする。
この際、測定する香りの強さは、口臭レベルを検出する簡易なものとするが、特定の香りに特化したセンサが開発された場合には、そのようなセンサが組み込まれた測定装置を使用すればよい。
つまり、落札者の手元に届いた際に、落札者も口臭測定装置を利用して、香りのレベルを測定して、その測定値と、オークションで表示された速報値との差分からその食材の鮮度を感知できればよい。
また、決済管理(出品者への送金、購入事業者からの入金)、収穫スケジュールの確認、購入事業者へオークション開催スケジュールのメール一斉配信、収穫スケジュールからのオークション開催予定のメール一斉配信、輸出書類の確認、フォワーダーとの連携、輸送物(船・飛行機・車両)トラッキング情報、問い合わせ(チャット形式とメール)にて対応、出品事業者別ログインIDとパスワード作成・管理、購入事業者別ログインIDとパスワード作成・管理等をする。
【0050】
図9は食材オークション管理者画面構成図を説明する説明図である。
【0051】
登録及び決済管理、スケジュール管理及びメール配信管理、輸出及びトラッキング管理、ID及びパスワード、問い合わせ管理の各画面を含む。これらの画面が一括して表示される。登録及び決済管理は、出品者登録等、購入者登録等、決済管理等を含む。スケジュール管理及びメール配信管理は、送信スケジュール、オークションスケジュール、収穫別スケジュール等を含む。輸出及びトラッキング管理は、成約一覧、配送会社、輸出証明等を含む。ID及びパスワード、問い合わせ管理は、メール問い合わせ自動応答、出品者ID再発行、購入者ID再発行を含む。
【0052】
【0053】
購入業者登録はページに必要な情報初期設定(業者登録)をする。法人登録、法人の場合:法人名、代表者名、法人の場合:法人番号、法人登記簿、決済方法、事業経歴書(キノコ料理経歴(オーナーシェフ)、輸入(山地から日本)等、購入したいキノコ類、販売先等の情報(開示できる場合)、個人情報取扱、販売契約(オークション購人)、購人事業者別ログイン画面。ログインIDとパスワード作成(各業者)ログインIDとパスワード管理を行う。
【0054】
上述のように、本実施の形態の食材オークションシステム1は、収穫者はスマートフォン10(出品者に係る携帯端末)又は海外の購入者は、担当者スマートフォン12(購買者に係る携帯端末)を用いて会員登録を行う。会員登録はログインパスワード、採取人名、電話番号、山地名、堀り方式等の種類を国際食材取引サービスサイト100に登録することでアプリ登録ができる。
【0055】
そして、このアプリの操作に伴って、出品者(採取人等)の携帯端末(スマートフォン等)10には
図11(a)に示すボタン画面が表示される。
【0056】
図11(a)に示すように、写真ページ部と、キノコ名入力部と、産地入力部と、採取地と、収穫日入力部と、鮮度(香りを含む)入力部と、商品説明入力部、その他入力部と、商品明細入力部等よりなる。
【0057】
写真ページ部は、複数の写真画像(サムネイル)が表示されるエリアを有している。
【0058】
また、その他入力部は、山地で採れたかを入力するボタン、手掘りかを入力するボタン、フレッシュかを入力するボタン、Kg売りを入力するボタン、香りボタン(5段階評価で、R=5がMAX)等よりなる。さらに、商品明細入力部は、サイズボタン、重量ボタン、白、黒ボタン等よりなる。
【0059】
図11(b)はサイズボタン、重量ボタンが選択された場合に表示される画面の一例である。例えば、出品者のスマートフォン10がサイズボタンを選択した場合は、食材情報入力部122が選択されたキノコの写真をサイズ計測処理に渡して、サイズを計測させてその結果を表示させる。また、重量が選択された場合は、食材オークション画面提供部124が選択されたキノコの写真を重量計測処理(AI)に渡して、重量を計測させてその結果を表示させる。
【0060】
なお、採取者(収穫者等)の携帯端末12には、
図12に示すように、カメラ撮影結果表示エリアが表示され、収穫者はカメラボタンの押下でこのカメラ撮影結果表示エリアに撮像したキノコの写真が表示される。
【0061】
次に、食材取引価格予測部123について説明する。上述のように、食材取引価格予測部123は、食材写真情報(種類、年月日時刻、産地(緯度経度)、・・)を受信する毎に、このキノコの種類、産地、香りのランク(R=1~5)、年月日時刻の過去の国内及び海外の食材取引情報に基づいて一定時刻あたり(10分間:スタート時刻、エンド時刻)のオークションのスタート価格を予測(AI)する。
【0062】
そして、食材オークション画面提供部124は、食材取引価格予測部123が予測したオークションのスタート価格と、食材写真情報とを組みとした食材オークション画面を海外の購入者(担当者等)スマートフォン12(消費者端末)に送信する。
【0063】
図13は収穫者又は消費者に提供される画面例であり、スタート価格等が表示されている。
【0064】
また、
図14にはオークション画面を海外の購入者への画面の一例を示しており、その購入者の言語で訳された画面も表示させている。
【0065】
そして、落札者決定部125がこの落札に伴って、落札者情報(落札者名、住所、国名、決済金額、年月日時刻、)を収穫者のスマートフォン10に対して決済金額と、国名とを含む食材配達指示情報を送信する。
【0066】
この情報を見た収穫者は、直ちに、集荷場において、真空パックする。
【0067】
そして、集荷情報入力画面提供部126は収穫者のスマートフォン10にキノコを落札者に配達するための集荷情報、到着港情報、住所、収穫者電話番号、配達先情報、国名、住所、電話番号、届け日、種類等を入力するための画面を送信する。
【0068】
この集荷情報は、国際配達業者サーバ30に送信されて、配送業者は航空機が着く空港にきて配達することになる。このとき、すでに輸送にかかわる書類は自動作成して渡される。従って、収穫者は簡単に海外の購入者に鮮度がよいキノコをすぐに落札者が居住する国に送ることができる。すなわち、収穫者が採ったキノコを撮影させ、撮影した画像からキノコのサイズと、重量を割り出し、さらに、口臭レベル測定機で測定した香りの強さレベル(R=1~5)をオークションへアップロードし、落札予定価格、一発落札価格を設定し、落札後、電子決済したときに、遠方に配送手配している。
【0069】
〔第1実施形態の効果〕
本実施形態によれば、生鮮食材の芳香特性情報、生鮮食材の採取先情報、生鮮食材の断面画像情報、生鮮食材の重量、サイズ情報を把握しながら、購入者同士が購入価格を競り合うオークションを自在に開催できる。
【0070】
〔第2実施形態〕
なお、上記実施形態では、トレースアビリティを証明するため、輸入する食材の評価を示すタグを付与するかどうかについて言及していないが、以下のように構成してもよい。
【0071】
具体的には、輸出国における取り扱い業者が特定の食材について評価ランクを一意に識別できるタグ(通常タグ、電子タグを含む)を設定しておくことで、輸入した国内の業者や、買い付けたシェフが信頼性の高い食材を輸入したと認識させるように構成する。
【0072】
例えば西洋松露は、トレースアビリティを証明するための原産地名称、前記食材を採取する採取山名、採取名、採取日、採取サイズ、採取重量、香りの強弱が記載された輸入食材証明票を発行する。
【0073】
その際、輸入食材証明票は、通常のプラスチックで成形された黄色のタグ、およびタグ型に収容したICタグとする。
【0074】
また、ICタグを収容する収容体は、採取山名と、色、大きさ、重さ、香りの強弱とに紐づいてランク付けされた特定の色と形状を備えることで、輸出国、輸入国いずれでもその内容を電子デバイスで表示確認することができる。
【0075】
さらに、ICタグは、発送元となる輸出国の機関が発行する電子輸出証明証を読み出すURLが記憶させることで、輸出入書類を一元管理するシステムを構築することができる。
【0076】
〔第2実施形態の効果〕
輸出された食材の品格について、付与されたタグを視認したり、電子的に読み取ることで、輸入取扱業者、買い付けたシェフ等が同等の尺度で輸入食材を評価することが可能となる。
【0077】
また、標準化されたICタグを利用することで、関税手続書類の確認がペーパレス化され、入管業務担当者や、輸入食品衛生管理者の書類操作負担を軽減することも可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の食材オークションシステムは、キノコ以外のオークション、例えば三大珍味と称せられるキャビアのオークションについても利用することが可能である。
【0079】
以上の記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することが
できる。
【0080】
(1)出品者に係る携帯端末と、芳香する食材を取引する取引サービスサイトと、購入者に係る携帯端末とを通信ネットワークで接続した食材オークションシステムであって、前記取引サービスサイトのサーバは、前記出品者に係る携帯端末からのアクセスにより食材情報を入力させる食材情報入力画面を送信して入力させ、返信された食材情報を記憶部に記憶する食材情報入力部と、前記食材情報に基づき食材のオークションのスタート価格を予測する食材取引価格予測部と、前記食材取引価格予測部が予測したオークションのスタート価格と、前記食材情報とを組みとした食材オークション画面を前記購入者に係る携帯端末に送信する食材オークション画面提供部と、開始時間から終了時間の一定時間経過後に落札者を決定し、落札情報を前記出品者に係る携帯端末に対して送信する落札者決定部と、を有することを特徴とする。
【0081】
(2)前記食材情報入力部は、前記食材情報入力画面に、前記食材の画像とサイズ、重量、香りレベル、断面画像を入力させる入力画面を含ませて送信する手段を有することを特徴とする。
【0082】
(3)前記食材オークション画面提供部は、前記食材情報をサムネイル化する手段と、サムネイル化した前記食材情報毎に、この食材の種類、産地、年月日時刻の過去の国内及び海外の食材取引情報に基づいてオークションのスタート価格を予測させる手段とを有することを特徴とする。
【0083】
(4)前記食材オークション画面提供部は、前記食材情報に含まれているメッセージを、入札する前記購入者の国の言語に変換する手段を有することを特徴とする。
【0084】
(5)前記食材はARカメラで撮像した画像で画面に表示することを特徴とする。
【0085】
(6)前記食材取引サービスサイトのサーバは、前記出品者に係る携帯端末に食材を前記落札者に配達するための集荷情報を入力するための画面を送信する集荷情報入力画面提供部を有することを特徴とする。
【0086】
(7)前記食材は、輸入される西洋松露であることを特徴とする。
【0087】
(8)前記西洋松露は、トレースアビリティを証明するための原産地名称、前記食材を採取する採取山名、採取名、採取日、採取サイズ、採取重量、香りの強弱が記載された輸入食材証明票が発行されることを特徴とする。
【0088】
(9)前記輸入食材証明票は、ICタグであることを特徴とする。
【0089】
(10)前記ICタグを収容する収容体は、採取山名と、色、大きさ、重さ、香りの強弱とに紐づいてランク付けされた特定の色と形状を備えることを特徴とする。
【0090】
(11)前記ICタグは、発送元となる輸出国の機関が発行する電子輸出証明証を読み出すURLが記憶されていることを特徴とする。
【符号の説明】
【0091】
1 食材オークションシステム
10 採取者が携帯するスマートフォン(携帯端末)
12 購入者が携帯するスマートフォン(携帯端末)
30 国際配達業者サーバ
50 決済サイト
60 通信ネットワーク
100 国際食材取引サービスサイト
110 サーバ
120 オークションシステム
122 食材情報入力部
123 食材取引価格予測部
124 食材オークション画面提供部
125 落札者決定部
126 集荷情報入力画面提供部
127 記憶部