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特開2024-74728情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074728
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240524BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186076
(22)【出願日】2022-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(72)【発明者】
【氏名】春口 敦郎
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザによる混雑情報の投稿を促進する技術を提供する。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、混雑情報を投稿するスポットの指定を受け付ける受付手段と、画像を取得する取得手段と、前記画像に含まれるオブジェクトを解析する解析手段と、前記画像上における少なくとも1つのオブジェクトをアイテムに変換したアイテム画像を生成し、表示させる表示制御手段と、前記アイテム画像に対する操作により、前記アイテムに応じた得点を付与する付与手段と、を有し、前記表示制御手段は、前記操作の結果とともに、前記スポットの混雑状況を示す混雑情報の候補を表示し、前記混雑情報の選択を受け付けることを特徴とする。

【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
混雑情報を投稿するスポットの指定を受け付ける受付手段と、
画像を取得する取得手段と、
前記画像に含まれるオブジェクトを解析する解析手段と、
前記画像上における少なくとも1つのオブジェクトをアイテムに変換したアイテム画像を生成し、表示させる表示制御手段と、
前記アイテム画像に対する操作により、前記アイテムに応じた得点を付与する付与手段と、を有し、
前記表示制御手段は、前記操作の結果とともに、前記スポットの混雑状況を示す混雑情報の候補を表示し、前記混雑情報の選択を受け付けることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
コンピュータを、請求項1に記載の情報処理装置として機能させるプログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施設の混雑状況を示す混雑情報をユーザ端末からの投稿により収集するシステムがある。例えば、特許文献1は、撮影情報を収集し、撮影情報により特定されるスポットの混雑状況を示すスポット名を特定し、混雑情報とスポット名とを対応づけたスポット情報を生成することで、スポット名の混雑情報を提供するシステムについて開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021―196934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザが混雑情報を投稿することは全てのユーザ自身にとって直接的に利益を享受できる行為ではなく、訪問したスポットで必ずユーザは混雑情報を投稿する訳ではない。
【0005】
そこで、本開示は、ユーザによる混雑情報の投稿を促進する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の情報処理装置は、混雑情報を投稿するスポットの指定を受け付ける受付手段と、画像を取得する取得手段と、前記画像に含まれるオブジェクトを解析する解析手段と、前記画像上における少なくとも1つのオブジェクトをアイテムに変換したアイテム画像を生成し、表示させる表示制御手段と、前記アイテム画像に対する操作により、前記アイテムに応じた得点を付与する付与手段と、を有し、前記表示制御手段は、前記操作の結果とともに、前記スポットの混雑状況を示す混雑情報の候補を表示し、前記混雑情報の選択を受け付けることを特徴とする。
【0007】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。
【発明の効果】
【0008】
本開示の技術によれば、ユーザからの混雑情報の投稿を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係る管理システムの構成図である。
図2】管理サーバ10及びユーザ端末20のハードウェア構成図である。
図3】管理サーバ10及びユーザ端末20の機能ブロック図である。
図4】保持部14が保持する施設テーブル141の一例を示す図である。
図5】ユーザ端末20が管理サーバ10に施設の混雑情報を投稿するまでの処理手順を示すシーケンス図である。
図6】解析部24が実行する解析処理のフローチャートである。
図7】ユーザ端末20におけるチェックイン用画像の一例を示す図である。
図8】ユーザ端末20における混雑情報を投稿するまでの画像の一例を示す図である。
図9】ユーザ端末20が管理サーバ10に施設の混雑情報を投稿するまでの処理手順を示すシーケンス図である。
図10】解析部24が実行する解析処理のフローチャートである。
図11】ユーザ端末20における混雑情報を投稿するまでの画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する。なお、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、飲食店などの施設の混雑状況を示す混雑情報をユーザから投稿してもらうことにより、各種施設の混雑情報を収集する管理システムについて説明する。なお、ユーザとは、混雑情報を投稿するためのアプリの利用者である。施設の利用中、あるいは施設の付近にいるユーザは、ユーザが所有する端末(以下、ユーザ端末と呼ぶ)を用いて施設における画像を撮像し、画像上に表示されたアイテムを収穫し、施設の混雑情報を投稿することで、アプリ上のポイントを獲得できる。
【0012】
<管理システム1の構成例>
図1は、第1の実施形態に係る管理システム1を示す構成図である。管理システム1は、施設の混雑状況を示す情報(混雑情報)を収集し、管理するシステムであり、管理サーバ10及びユーザ端末20を備える。
ユーザ端末20は、画像を撮像可能なカメラが内蔵された携帯型の情報処理装置であり、例えば、スマートフォンである。なお、ユーザ端末20は、タブレットやスマートヲッチなどの携帯型コンピュータデバイスである。ここでは便宜上、3つのユーザ端末20のみを図示しているが、実際にはより多くのユーザがユーザ端末20が本システムを構成しうる。
【0013】
管理サーバ10は、ユーザ端末20から混雑情報を受信し、各施設の混雑情報を管理する情報処理装置である。管理サーバ10及びユーザ端末20は、例えばインターネットなどのネットワーク30を介して相互接続されている。
【0014】
<管理サーバ10及びユーザ端末20のハードウェア構成>
図2は、管理サーバ10及びユーザ端末20のハードウェア構成図である。管理サーバ10は、情報処理装置であり、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。また、複数のコンピュータを用いて管理サーバ10を構成することも可能である。図に示されるように、管理サーバ10は、物理的には、プロセッサである一以上のCPU(Central Processing Unit)110と、メモリ120とストレージ130とネットワーク30と通信を行うための通信インタフェース等の通信部140と、入出力部150とを有する。管理サーバ10のハードウェアの各構成要素は、バスを介して相互に接続されている。
【0015】
CPU110は、ストレージ130に予め格納されている後述のプログラムを実行することにより、CPU110の制御のもとで各ハードウェアが動作し、図4に示される管理サーバ10の各機能が実現される。メモリ120は、ストレージ130からロードしたプログラムを一時的に記憶し、CPU110に対して作業領域を提供する。メモリ120には、CPU110がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に保存される。メモリ120は例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを含む。ストレージ130は、各種のプログラムを記憶する。ストレージは例えば、HDD(Hard Disk Drive)である。通信部140は、ネットワークを介して外部の情報処理装置と各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
【0016】
入出力部150は、管理サーバ10に対する各種操作による入力を受け付けて、当該入力にかかる情報をCPU110に伝達する入力装置、およびCPU110の処理結果を出力する出力装置を有する。入力装置は、タッチパネル、マウス及びキーボード等、マイクなどにより実現される。また出力装置は、ディスプレイ及びスピーカ等である。入出力部150は、タッチパネルディスプレイのように入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置それぞれに分離していてもよい。
【0017】
ユーザ端末20のハードウェア構成として、CPU210、メモリ220、ストレージ230、通信部240、入出力部250は、管理サーバ10のCPU110、メモリ120、ストレージ130、通信部140、入出力部150それぞれと同様であるため、説明を省略する。ただし、本実施形態においてユーザ端末20は、入出力部250としてタッチパネルディスプレイを有することが望ましい。ユーザ端末20における撮像部260は、画像(静止画)や動画を取得可能なカメラである。撮像部260が起動すると、レンズを介して撮像対象の画像がディスプレイに表示され、ディスプレイ上のユーザーインターフェースに表示された撮像ボタンをタップ操作されると撮像することができる。
【0018】
<管理システムの機能構成>
図3は、管理サーバ10及びユーザ端末20の機能ブロック図である。管理サーバ10の機能構成から説明する。管理サーバ10は、CPU110が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU11の内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部11、管理部12、送信部13、保持部14を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU110であるため、CPU110を動作主体とすることもできる。
【0019】
保持部14は、管理サーバ10が管理する対象の施設に関するデータベースを格納している。データベースは、施設テーブル141を含む。図4は、保持部14が保持する施設テーブル141の一例を示す図である。なお、本実施形態では、保管具テーブル141はテーブル形式で表されているが、この形式に限らず、各データが紐づけされていればどのような形式で構築してもよい。
【0020】
施設テーブル141は、施設に関する情報を格納するデータセットである。一例として、1つの施設情報(すなわち1レコード)は、施設ID、名称、ジャンル、住所、所在地(緯度経度)、電話番号、混雑情報を関連づけた情報である。
【0021】
「施設ID」は、施設を一意に特定するための識別情報である。「名称」は、施設の名前を示す。「ジャンル」は、施設のタイプを示す情報であり、飲食店、美術館、公園、スーパーマーケットなどを示す。「住所」は、施設の所在する場所を特定可能な情報である。また、「所在地」は、緯度・経度からなる位置情報である。「電話番号」は、施設が受け付け可能な電話窓口がある場合に格納される情報である。「混雑情報」は、施設のリアルタイムな混雑状況を示す情報である。
【0022】
受信部11は、ユーザ端末20から送信された位置情報や、混雑情報を受信する。管理部12は、施設テーブル141にアクセスして、各種情報を登録・更新したり、検索したりする。送信部12は、ユーザ端末20に対して要求された情報を送信する。
【0023】
次に、ユーザ端末20の機能構成を説明する。ユーザ端末20は。受信部21、表示制御部22、送信部23、解析部24、集計部25、撮像制御部26を有する。ユーザ端末20の各機能または処理は、ユーザ端末20が備えるCPU210が各種プログラムを実行することにより実現される。
【0024】
受信部21は、管理サーバ10との通信を行い、管理サーバ10から所定のプログラムをダウンロードしたり、各種情報を受信する。表示制御部22は、事前に保存されたGUI(グラフィックユーザインタフェース)用の画面データに基づいて、GUI画面を生成して表示する。また、表示制御部22は、GUI画面を介してユーザによる操作を受け付ける。撮像制御部26は、撮像部260であるカメラを起動し、撮像動作を制御する。
【0025】
解析部24は、ユーザ操作に応じて周囲を撮像した画像に対して解析処理を実行し、被写体の一部を事前に設定された所定のアイテムに変換する。本実施形態において解析部24は、検出部241及び変換部242を有する、検出部241が画像における人物を検出した後、変換部242は、事前に設定された条件に従って、検出した人物をアイテムに変換する。集計部25は、画像上のアイテムに対するユーザ操作に応じて、ユーザに与えられるポイントを集計する。送信部23は、ユーザ操作に応じて管理サーバ10に情報を送信する。本実施形態では、送信部23は、集計部25が集計したポイントやユーザに関する情報とともに、施設の混雑情報を管理サーバ10に送信する。
【0026】
<混雑情報の投稿処理>
図5は、ユーザ端末20が管理サーバ10に施設の混雑情報を投稿するまでの処理手順を示すシーケンス図である。ユーザ端末20及び管理サーバ10は、図5に示す処理を実現可能なプログラムを実行する。ユーザ端末20は、事前にダウンロードされたアプリが起動されると、以下の処理を実行する。また管理サーバ10は、ユーザ端末20から送信された情報に応じて、各処理を実行する。
【0027】
S501において送信部23は、ユーザ端末30の現在の位置情報(例えば、GPSから取得した緯度経度情報)を取得し、S502において位置情報を管理サーバ10に送信する。S503において管理サーバ10の管理部12は、受信部11が受信した位置情報に基づいて、施設テーブル141を参照し、ユーザ端末20が所在する位置付近で混雑情報を収集する施設群を検索する。ここでは、管理部12は、受信した位置情報から所定の距離範囲内に所在する施設を抽出する。S504において送信部13は、チェックイン可能な施設の候補として、S503において抽出した施設群に関する情報をユーザ端末20に送信する。
【0028】
S505においてユーザ端末20の表示制御部22は、位置情報付近の施設群をチェックイン候補として示す画像を生成し、表示する。図7(a)は、チェックイン候補を示す画像の一例を示す図である。地図を表示する地図領域には、現在位置を示す黒丸が表示されている。また、地図領域の下部には、現在位置の付近でチェックイン可能な施設(すなわち混雑情報を管理サーバ10が受け付けている施設)の一覧を示す。なお、ここでは3つの施設を表示したが、チェックイン施設の候補をスクロールすることで他の施設も閲覧可能なようにしてもよいし、次のページに遷移するためのボタンを表示することで、他の施設を表示するページに遷移できるようにしてもよい。ユーザにリアルタイムな混雑情報を投稿してもらうため、ユーザは実際に、混雑情報を投稿する施設の中、あるいは付近にいることが望ましい。そこで、ユーザ端末20はまず、混雑情報を投稿する施設にチェックイン(登録)するため、チェックイン施設を選択する。
【0029】
S506においてユーザ端末20の表示制御部22は、ユーザ操作に応じてチェックイン施設の選択を受け付ける。図7(a)に示すチェックイン候補を示す画像において、ユーザが1つの施設をタッチ操作(タップ)すると、表示制御部22は操作を検知して、チェックイン施設を確認するGUIを生成して表示する。図7(b)は、チェックイン確認用画像の一例を示す。チェックイン確認用画像は、チェックイン施設の候補から選択された施設について、「C公園にチェックインしますか?」と確認を促すメッセージとともに、「はい」「いいえ」の選択肢を含む。ここで表示制御部22は、「はい」を選択されると、選択された施設へのチェックインを受け付ける。
【0030】
S507においてユーザ端末20における撮像制御部26は、撮像部260を起動し、画像を写す。ここでユーザ端末20は、スマートフォンなので、ディスプレイには撮像しようとするシーンのプレビュー画像が表示される。ユーザ端末20は、混雑情報を投稿しようとする施設を利用する人がわかるように、ユーザ端末20を保持して、画像を撮る。なお、このとき、画像を撮る操作の説明として、「できるだけ利用者が映るようにしてください」などのメッセージを表示するようにしてもよい。ユーザは、撮影する位置を決めたら、画像上のシャッターボタンを押す。ユーザ端末20の撮像制御部26は、ユーザ操作に応じて、シャッターを切り、画像(静止画)を取得する。
【0031】
S508において解析部24は、撮影した画像を解析する。ここで、解析処理について、図6に示す解析部24が実行する詳細なフローチャートを用いて説明する。
まず、S601において検出部241が、撮影した画像を取得すると、S602において、画像における人物を検出する。検出部241が行う人物検出処理は、公知の方法を用いればよい。図8(a)は、人物検出結果を示す画像である。検出した人物は、白枠で囲われている。従ってこの場合、4人の人物が検出されたことを示す。なお、このときユーザ端末20の表示制御部24は、人物検出結果として、図8(a)に示す画像をディスプレイに表示するようにしてもよい。
【0032】
S603において変換部242は、画像に対して付与するアイテムを決定する。本実施形態では、事前に設定された3つのアイテムの中から所定の割合で付与されることとする。例えば、3点に対応する猫のアイテム、2点に対応する猫のアイテム、1点に対応する猫のアイテムを、出現比率が1:2:4になるように付与するという条件が設定されている。変換部242は、画像における人物数をカウントし、事前に設定された出現比率に基づいて、どのアイテムをいくつ付与するかを決定する。ここでは例えば変換部242は、3点の猫、2点の猫、1点の猫をそれぞれ1つ、1つ、2つの合計4つのアイテムを付与すると決定する。
【0033】
S604において変換部242は、各アイテムを順に、画像における人物に割り当てる。ここで表示制御部22は、変換部242による人物のアイテムへの変換に基づいて、各人物領域に割り当てられたアイテムを示すオブジェクトを重畳する。図8(b)は、検出した人物がアイテムに変換された結果を示すアイテム画像の例である。検出された4人の人物は、それぞれアイテム(ここでは猫)に変換されている。
S605において表示制御部22は、生成したアイテム画像を保存する。
以上で、解析処理を終了する。説明を図5に戻る。
【0034】
S509において表示制御部22は、人物がアイテムに変換されたアイテム画像をディスプレイに表示する。このとき例えば、「アイテムをタップすると収穫できます」のように収穫の操作を促すメッセージや、それぞれのアイテムの意味(点数)を説明するテキストを含むようにしてもよい。
【0035】
S510において表示制御部22は、ユーザによるユーザ操作として、アイテムへの操作(ここではタッチ操作とするがスワイプなどの操作でもよい)を受け付けると、タッチされたアイテムが収穫されたことを表現するようにアイテム(オブジェクト)を変化させるUIを表示する。例えば、アイテムを消したり、アイテムが動いて無くなったりするようにする。また、集計部25は、タッチされたアイテムに対応するポイントをアイテムごとに積算する。画像上の全てのアイテム(図8(b)の例では4つのオブジェクト)をタッチ操作されると、表示制御部22は、S511に遷移する。
【0036】
S511において表示制御部22は、アイテムの収穫結果とともに混雑情報を投稿するためのUIを生成して表示する。図8(c)は、S511において表示される混雑投稿用画像の一例を示す図である。混雑投稿用画像には、各アイテムと収穫した数とともに、混雑状況を示す選択肢が含まれている。ここでは「空いている」または「混んでいる」のいずれかを選択することができる。このとき、混雑投稿用画像には、混雑情報の投稿を推進するため、「混雑情報を投稿すると、ポイントを得られます」のようなメッセージを含むようにしてもよい。
【0037】
S513において表示制御部22は、ユーザにより混雑情報がタップ操作により選択されると、送信部23は、チェックインした施設に関する施設情報とアイテムごとの収穫数とともに、選択された混雑情報を管理サーバ10に送信する。
【0038】
S514において管理サーバ10の受信部11は、ユーザ端末20から混雑情報を受信し、保存する。以上で、ユーザによる混雑情報の投稿処理が終了する。
【0039】
なお、管理サーバ10がユーザから混雑情報を受信した後、S514において保存する処理のみを例に説明したが、これに限らない。例えば、他のユーザ端末20からのリクエストに応じて、ユーザによる混雑情報を、施設の混雑情報として配信するようにしてもよい。このとき、1つのユーザ投稿をそのまま配信してもいいし、一定の条件(所定時間に同数以上のユーザ投稿)を満たした場合に限り配信したりすることもできる。さらに、本実施形態では、混雑情報とともに、施設内(または付近)にいる人の人数も送信されるため、投稿された混雑情報及び人数(アイテムの収穫数)に基づいて、配信する混雑情報を決定することもできる。また、管理サーバ10は他のユーザ端末20に配信する他に、施設の管理者に混雑情報の傾向として蓄積したデータをフィードバックすることもできる。
【0040】
<第1の実施形態のまとめ>
第1の実施形態に係る管理システム1において、ユーザはユーザ端末20を用いて、チェックイン(登録)した施設の混雑情報を投稿することができる。ユーザは、ユーザ端末20により施設に関わる画像を撮影すると、ユーザ端末20は画像を解析して画像上の人物を解析する。画像において検出された人物は、アイテムに変換され、ユーザはアイテムに対する操作でアイテムを収穫することができ、ユーザ端末20から施設の混雑情報を投稿することで、アイテムに応じたポイントを得ることができる。
【0041】
このように施設の混雑情報を投稿するための動機付けとして、施設の画像を解析した結果に応じたアイテムを付与することで、ユーザの混雑情報を投稿するインセンティブを与え、混雑情報の収集を促進することができる。さらに、アイテムは、画像における人物に対して付与するため、混雑情報とともに混雑状況に関わる施設の利用者の数も情報として収集することができる。
【0042】
<第1の実施形態の変形例>
上述の実施形態では、解析処理をユーザ端末20が実行するものとしたが、管理サーバ10側が解析するようにもできる。つまり、上述の解析部24の機能が管理サーバ10に備えられた場合について説明する。図9は、管理サーバ10が解析処理を実行する場合のシーケンス図の一例である。図5を用いて説明した処理の流れと同じ箇所は説明を省略するが、ここでは、S907、S908、S909が異なる。S901~S906及びS910~S915はそれぞれ、S501~506及びS510~S514と同様である。
【0043】
S907では、ユーザ端末20の送信部23は、チェックインした施設を特定する施設情報を、管理サーバ10に送信する。
【0044】
S908においてユーザ端末20の撮像制御部26は、撮像部260を起動し、画像を写す。ユーザは、撮影する位置を決めたら、画像上のシャッターボタンを押す。ユーザ端末20の撮像制御部26は、ユーザ操作に応じて、シャッターを切り、画像(静止画)を取得すると、送信部23は、撮像した画像を管理サーバ10に送信する。なお、送信部23は、画像処理部(不図示)が画像に対してブラー処理を実行した後に、管理サーバ10に画像を送信するようにしてもよい。画像には人物は被写体として写っていることが想定されるため、個人情報保護の観点から人物を特定できないが、オブジェクトとして人を検出できる程度にブラー処理をしておく。この場合、ユーザ端末20のディスプレイ上に表示されるプレビュー画像もブラー処理をかけた画像にしてもよい。このように、撮影しようとしている対象は、必ずしも知り合いではない人も含まれる可能性もあるため、ブラー処理をした画像をプレビュー、解析、表示に用いてもよい。
【0045】
S909において管理サーバ10に備えられた解析部24は、S508と同様に、図6に示す一連の解析処理を実行する。管理サーバ10の送信部13は、解析結果として、画像上の人物にアイテムを重畳したアイテム画像をユーザ端末20に送信する。
以上、画像を解析してアイテムに変換する処理を管理サーバ10が実行する場合の処理の流れについて説明した。
【0046】
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、画像を解析して人物をアイテムに変換した。本実施形態ではさらに、空き領域も検出し、アイテムに変換する場合について説明する。人物に付与されたアイテムをポイントにする場合、混雑している場所で混雑を投稿するほどポイントを収集しやすくなり、混雑している施設への誘導になってしまう場合がある。そこで第2の実施形態では、空いている場合にもポイントを収集しやすくすることで、混雑状況に関わらず混雑情報を投稿してもらうことを促進する。なお、第1の実施形態と同じ構成については同じ番号を付し、説明を省略する。第2の実施形態では、S508における解析処理が異なる。
【0047】
図10は、第2実施形態における解析処理のフローチャートを示す図である。S1001~1004は、S601~604と同様である。以下では、S1005~1007について説明する。S1005~S1006の処理では、画像における空き領域に対してアイテムを付与する。
【0048】
S1005において検出部241は、画像に対して空き領域を検出する。ここでは、検出した人物のうち最も上方にある人物領域の上辺より上(図11(a)に示す点線より上)は天井を含むエリアとみなし、空き領域の検出から除外する。除外された領域以外で、所定のサイズの矩形領域を他と重複しないようランダムに配置する。図11(a)は、空き領域として検出した4つの領域を太枠により示している。
【0049】
S1006において変換部242は、検出した空き領域に対して、アイテムを付与する。ここでは、空き領域には花のオブジェクトをアイテムとして付与することとする。図11(b)は、画像における空き領域にアイテム(花)を付与した画像の一例である。変換部242は、図11(b)に示す画像を生成する。
【0050】
S1007において変換部242は、検出した空き領域それぞれにアイテムを付与した画像を出力する。
以上で、第2実施形態における解析処理を終了する。
【0051】
本形態においては、アイテムの集計結果は、例えば、図11(c)に示す画像のように空き領域に対するアクション(操作)にもポイントを与えることで、人物の少ない混雑状況でもユーザに十分なインセンティブを与えることができる。
以上のように、本実施形態では、シーンに存在する人物のみならず、空き領域もアイテム化してポイントを付与することで、混雑状況によらず混雑情報の投稿を促進することができる。
【0052】
[その他の実施形態]
<施設について>
上述の実施形態では、施設の例として、飲食店、美術館、公園を例に挙げたが、混雑情報を投稿できる対象は、建物に限らず、あらゆるスポットを対象とすることができる。例えば、店舗としては他にもスーパーマケットなどの小売店なども含む。また、図書館や自治体窓口、投票所や避難所、コワーキングスペース、イベント会場を施設としてもいいし、公園のように駅、商店街、橋などのスポットをチェックイン施設として選択できるようにしてもよい。さらに、施設は、1つの店舗に限定されず、商業施設のように、複数のテナントを含む複合型の施設を1つのチェックイン施設として選択できるようにしてもよい。他にも、施設として駐車場をチェックインの対象とすることもできる。この場合、駐車場が混んでいることを表すオブジェクトは、人よりも車が適しているため、検出部241は、画像内の車を検出し、変換部242は、車に対してアイテムを付与するようにしてもよい。
【0053】
<アイテムの付与について>
上述の実施形態では、事前に設定されたオブジェクトごとのアイテムを保持しておき、画像において検出した人や空き領域などのオブジェクトに対してアイテムを付与するようにした。同じオブジェクトは、共通のアイテムを付与するようにしてもよいし、オブジェクトごとのアイテムを保持しておくことなく、あらゆるオブジェクトに対してランダムにアイテムを割り当てるような方法を適用することもできる。また、変換部242がアイテムを付与する際に、混雑情報や施設の情報、日時などに基づいてアイテムまたはポイントを割り当てるようにしてもよい。以下に、変換部242がオブジェクトに対してアイテムを割り当てる方法についていくつか説明する。
【0054】
(1)混雑情報に応じたアイテムの付与
受信部21は、管理サーバ10から施設の混雑情報(リアルタイムな混雑情報でも予測に基づく混雑傾向でもよい)を取得する。変換部242は、取得した混雑情報に基づいて、画像において検出されたオブジェクトにアイテムを割り当てる。例えば、変換部242は、施設が「空いている」状態である場合には、人物に割り当てるアイテムをポイントが高くなるように割り当て、施設が「混んでいる」状態である場合には、人物に割り当てるアイテムをポイントが高くなるように割り当てる。これにより、混雑情報を投稿するユーザを空いている施設に誘導することができ、混雑の解消につながる。または、施設ごとに、時間帯ごとの混雑情報を管理サーバ10が管理しておき、変換部242は、通常混雑しないことが見込まれる時間帯に投稿される画像に対して、画像内のオブジェクトに高い得点のアイテムを割り当てるようにすることで、同様に混雑解消の促進ができる。
【0055】
あるいは、混雑情報として予測に基づく混雑傾向とリアルタイムな混雑情報の両方を取得し、通常なら混んでいる日時(時間帯)であるにも関わらず、「空いている」状態を示す(つまり、検出された人物の数が少ない)場合には、検出した人物に対して、高い得点のアイテムを付与するようにしてもよい。通常混雑している施設が空いている状態にあるタイミングを知りたいユーザは多く、投稿される混雑情報が優位であるため、多くの人が知りたいと思う状況を知らせることができる投稿をしてくれるユーザに還元することができる。
【0056】
(2)施設に応じたアイテムの付与
管理サーバ10が管理する施設に関する情報に基づいて、変換部242はアイテムを付与するようにすることもできる。一例として、管理サーバ10は施設の収容人数を示す最大収容人数情報を保持し、ユーザ端末20は、施設のチェックインを受け付けると、チェックインした施設の最大収容人数情報を管理サーバ10にリクエストして取得する。最大収容人数が多い施設の場合は、最大収容人数が少ない施設に比べて、多くの人物を画像に撮像することが容易であるため、最大収容人数が多い施設であるほど、オブジェクトあたりに付与されるアイテムのポイントを低くするようにしてもよい。
【0057】
他の一例として、混雑情報を増やしたい施設を高得点の取りやすいチェックインスポットとしてユーザ端末20に表示させ、特定の施設における混雑情報の投稿を得点が取りやすくなるよう高い得点のアイテムを付与してもよい。他にも変換部242は、例えば施設のジャンルに応じて付与するアイテムを決定してもよい。変換部242がジャンルが投票所の投稿に対して高得点を得やすいようにアイテムを付与すると、ユーザに投票所への訪問を促進することができる。
【0058】
(3)所定の条件に応じたアイテムの付与
管理サーバ242は、高いポイントを得られやすい条件を設定し、ユーザ端末20に配信するようにしてもよい。例えば、「3月10日渋谷区」を高得点条件として設定しておき、ユーザ端末20における解析部24または管理サーバ10における解析部24は、日時とエリア(場所)が条件を満たすか否かを判定し、条件を満たす場合に、変換部242が画像において検出したアイテムに対して、点数の高いアイテムを付与する。これにより、ゲーム性を高め、ユーザによる混雑情報の投稿を促進することができる。他にも所定の条件として、施設ごとの先着順に高いポイントを付与するようにしてもよい。管理サーバ10に所定の条件を設定した場合、随時ユーザ端末20に配信して、表示制御部23は高得点を得られやすい条件を案内するようにしてもよい。
【0059】
<ポイントについて>
上述の実施形態では、ユーザごとに獲得できるポイントの利用方法については特に説明しなかったが、クーポンや特定のサイトで利用可能なポイントへの変換や、ユーザランキングの表示、ゲーム内でのポイント利用など、ユーザによって魅力的な活用ができるよう河内活用方法を適用することできる。
【0060】
<管理サーバ10について>
上述の実施形態では、ユーザ端末20へのプログラムの配信、施設に関する情報の管理、解析処理をいずれも1つの情報処理装置である管理サーバ10が実行するように説明したが、それぞれの機能を異なる複数の情報処理装置によって実現するようにしてもよい。
【0061】
<混雑情報の投稿について>
上述の実施形態では、指定したチェックイン施設への混雑情報を誰でも投稿できるようにしたが、より混雑情報の信ぴょう性を高めるため、画像に付帯される位置情報に基づいて施設に関する情報であるか否かを判定した上で、混雑情報を受け付けるようにしてもよい。表示制御部22は、選択された施設と位置情報が所定の範囲を超えている場合には、チェックインを受け付けない、または、混雑情報の投稿を受け付けないようにする。これにより、本来確認できていない施設の混雑情報が誤って投稿されてしまうのを防ぐ。また、混雑情報の投稿に時間制限を設けてもよい。例えば、1時間おき、や、1日に投稿できる数を制限する。これにより、ユーザに持続的に混雑情報を投稿してもらうよう促すことができる。
【0062】
<画像について>
上述の実施形態では、解析する対象の画像は静止画としたが、パノラマ画像や動画を利用してもよい。
【0063】
以上の通り、本開示の技術は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し作動させる処理によって実現することができる。また、1以上の機能を実現する回路によって実現しても良い。
【0064】
本開示は、上述した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施形態は、本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施形態の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。また、各実施形態の構成の一部について、他の実施形態の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
【符号の説明】
【0065】
1…管理システム
10…管理サーバ(情報処理装置)
20…ユーザ端末
30…ネットワーク

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