(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074739
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】燃料電池に対して分析するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H01M 8/1004 20160101AFI20240524BHJP
H01M 4/86 20060101ALI20240524BHJP
H01M 4/88 20060101ALI20240524BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20240524BHJP
【FI】
H01M8/1004
H01M4/86 Z
H01M4/88 K
H01M8/10 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204834
(22)【出願日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0156567
(32)【優先日】2022-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507098483
【氏名又は名称】ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ヒョ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】リ ジン ファ
(72)【発明者】
【氏名】リ スン チュル
(72)【発明者】
【氏名】シン ジュ ホ
(72)【発明者】
【氏名】リ キュン ジン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ スン キュ
【テーマコード(参考)】
5H018
5H126
【Fターム(参考)】
5H018AA06
5H018BB00
5H018BB08
5H126AA02
5H126BB06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】燃料電池に対して分析するための方法および装置に関し、具体的には、燃料電池MEAの劣化検証法および空気極気孔の大きさ測定法を提供する。
【解決手段】実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法は、燃料電池の電極の少なくとも一部を測定する段階;および測定結果によって前記燃料電池の状態を分析する段階を含むことができる。実施例に係る燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極の少なくとも一部を測定する電極測定部;および測定結果によって前記燃料電池の状態を分析する燃料電池状態分析部を含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池に対して分析するための方法において、
燃料電池の電極の少なくとも一部を測定する段階;および
測定結果によって前記燃料電池の状態を分析する段階を含む、方法。
【請求項2】
前記測定する段階は、
前記燃料電池の電極の気孔の大きさを測定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定する段階は、
前記燃料電池の空気極の少なくとも一部を測定する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記燃料電池の電極の少なくとも一部は、
コーティング工程、接合工程、付着工程のうち少なくとも一部によって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記分析する段階は、
前記測定された気孔の大きさに基づいて前記燃料電池の状態を分析する、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記測定する段階は、
前記燃料電池の電極の内部または周辺の水分または不純物を除去する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記測定する段階は、
前記燃料電池の電極に対して窒素投入による結果に基づいて前記気孔の大きさを計算する段階をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
燃料電池に対して分析するための装置において、
燃料電池の電極の少なくとも一部を測定する電極測定部;および
測定結果によって前記燃料電池の状態を分析する燃料電池状態分析部を含む、装置。
【請求項9】
前記電極測定部は、
前記燃料電池の電極の気孔の大きさを測定する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記電極測定部は、
前記燃料電池の空気極の少なくとも一部を測定する、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記燃料電池の電極の少なくとも一部は、
コーティング工程、接合工程、付着工程のうち少なくとも一部によって生成される、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記燃料電池状態分析部は、
前記測定された気孔の大きさに基づいて前記燃料電池の状態を分析する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記燃料電池の電極の内部または周辺の水分または不純物を除去する不純物除去部をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記電極測定部は、
前記燃料電池の電極に対して窒素投入による結果に基づいて前記気孔の大きさを計算する、請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施例は燃料電池に対して分析するための方法および装置に関し、具体的には、燃料電池MEA(Membrane Electrode Assembly)の劣化検証法および空気極気孔の大きさ測定法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池のMEAは、空気極/高分子電解質膜/水素極に分かれる。燃料として使われる水素と空気はそれぞれ分離板/GDLを通じて空気極と水素極に流入し、各電極で水素は酸化して電子を生成し、水素イオンは高分子電解質膜を通過して空気極で酸素と反応して電気と水を生成することになる。
【0003】
空気極の一般的な構成要素は、カーボンに担持された触媒、イオン伝導および構成物の接着性を維持するバインダーの二つで構成されている。
【0004】
特に、空気極の酸素還元反応は水素極の酸化反応より遅く、かつ反応物として水が継続的に生成されるため、駆動中に燃料として使われる空気がマイクロ構造を有する電極の内部に均一に供給されることが重要である。
【0005】
また、酸素が還元される電気化学的な反応はカーボン/触媒/バインダーの三つの異なる相が互いに接触している三相界面で主に起きるため、スラリーで製造された配合物は適切な分散方法を使って電極層を設計することも重要である。
【0006】
したがって、触媒とバインダーは適切な溶媒および環境条件を使って安定的に分散させた配合物で製造した後、電極として製造されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法は、燃料電池の電極の少なくとも一部を測定する段階;および測定結果によって前記燃料電池の状態を分析する段階を含むことができる。
【0008】
一実施例に係る前記測定する段階は、前記燃料電池の電極の気孔の大きさを測定することができる。
【0009】
一実施例に係る前記測定する段階は、前記燃料電池の空気極の少なくとも一部を測定することができる。
【0010】
一実施例に係る前記燃料電池の電極の少なくとも一部は、コーティング工程、接合工程、付着工程のうち少なくとも一部によって生成され得る。
【0011】
一実施例に係る前記分析する段階は、前記測定された気孔の大きさに基づいて前記燃料電池の状態を分析することができる。
【0012】
一実施例に係る前記測定する段階は、前記燃料電池の電極の内部または周辺の水分または不純物を除去する段階をさらに含むことができる。
【0013】
一実施例に係る前記測定する段階は、前記燃料電池の電極に対して窒素投入による結果に基づいて前記気孔の大きさを計算する段階をさらに含むことができる。
【0014】
一実施例に係る燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極の少なくとも一部を測定する電極測定部;および測定結果によって前記燃料電池の状態を分析する燃料電池状態分析部を含むことができる。
【0015】
一実施例に係る前記電極測定部は、前記燃料電池の電極の気孔の大きさを測定することができる。
【0016】
一実施例に係る前記電極測定部は、前記燃料電池の空気極の少なくとも一部を測定することができる。
【0017】
一実施例に係る前記燃料電池の電極の少なくとも一部は、コーティング工程、接合工程、付着工程のうち少なくとも一部によって生成され得る。
【0018】
一実施例に係る前記燃料電池状態分析部は、前記測定された気孔の大きさに基づいて前記燃料電池の状態を分析することができる。
【0019】
一実施例に係る前記燃料電池に対して分析するための装置は、前記燃料電池の電極の内部または周辺の水分または不純物を除去する不純物除去部をさらに含むことができる。
【0020】
一実施例に係る前記電極測定部は、前記燃料電池の電極に対して窒素投入による結果に基づいて前記気孔の大きさを計算することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法のフローチャートである。
【
図2】一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法の分析対象を示す図面である。
【
図3】一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法の過程を示す図面である。
【
図4】一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法の測定された電極の気孔の大きさと劣化増加率との関係を示すグラフである。
【
図5】一実施例に係る燃料電池に対して分析するための装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0023】
ただし、本発明の技術思想は説明される一部の実施例に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想範囲内であれば、実施例間にその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置き換えて使うことができる。
【0024】
また、本発明の実施例で使われる用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味で解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈できるであろう。
【0025】
また、本発明の実施例で使われた用語は、実施例を説明するためのものであり本発明を制限しようとするものではない。
【0026】
本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0027】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。
【0028】
このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0029】
そして、或る構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0030】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(うえ)または下(した)は二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含み得る。
【0031】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号にかかわらず同一または対応する構成要素は同一の参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。
【0032】
図1は、一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法のフローチャートである。
【0033】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための方法の各段階は、後述される燃料電池に対して分析するための装置の構成要素のうち少なくとも一部によって遂行され得る。
【0034】
燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池システム、燃料電池分析装置、燃料電池分析器、燃料電池分析器具、コンピューティングデバイス、電子回路、電気回路、半導体などの少なくとも一部を含むことができる。
【0035】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極の内部または周辺の水分または不純物を除去することができる。
【0036】
一実施例によると、燃料電池の電極の少なくとも一部は、コーティング工程、接合工程、付着工程のうち少なくとも一部によって生成され得る。
【0037】
段階101で、燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極の少なくとも一部を測定することができる。
【0038】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極の気孔の大きさを測定することができる。
【0039】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の空気極の少なくとも一部を測定することができる。
【0040】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極に対して窒素投入による結果に基づいて気孔の大きさを計算/算出することができる。
【0041】
段階(102)で、燃料電池に対して分析するための装置は、測定結果により燃料電池の状態を分析することができる。
【0042】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための装置は、測定された気孔の大きさに基づいて燃料電池の状態を分析することができる。
【0043】
燃料電池に対して分析するための装置は、ティスプレイ/出力装置と連結されるかまたはディスプレイ/出力装置を含むことができる。燃料電池に対して分析するための装置は、測定結果または分析結果の少なくとも一部をディスプレイしたりまたはディスプレイに伝送することができる。また、燃料電池に対して分析するための装置は、測定結果または分析結果の少なくとも一部を利用してグラフなどを生成したりまたはディスプレイ/出力装置にディスプレイ/伝送/出力することができる。
【0044】
図2は、一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法の分析対象を示す図面である。
【0045】
燃料電池は
図2に図示された構成要素のうち少なくとも一部を含むかまたは利用することができる。
図2に図示された構成要素のうち少なくとも一部は互いに近接して配置され得る。燃料電池はGDL、サブガスケット、空気極、電解質膜、水素極などを構成要素として含むことができる。燃料電池の構成要素のうち第1構成要素は第1構成要素と異なる第2構成要素上に配置され得る。
【0046】
図2の(a1)を参照すると、燃料電池の電極コーティングが分かる。
【0047】
図2の(a2)を参照すると、燃料電池の電極および電解質膜の接合が分かる。
【0048】
図2の(a3)を参照すると、燃料電池のサブガスケット/GDLの付着が分かる。
【0049】
図2の(a4)を参照すると、燃料電池のスタック/スタッキング(stacking)が分かる。
【0050】
燃料電池の電極であるMEAは、空気/水素極を離型紙にコーティングした後に電解質膜に接合させる工程を経た後、シーリング(sealing)および燃料の供給を円滑にするサブガスケット/GDLの付着工程が進行され得る。そして、分離板を各MEAの間に位置させた後にスタッキング(stacking)をすれば、燃料電池のスタックが生成される。燃料電池MEAの耐久性評価は燃料電池のスタックまで生成された後に進行され得る。
【0051】
燃料電池に対して分析するための装置は、コーティングされた空気極201の気孔の大きさを分析してMEAの劣化を予想できる方式を提供することができる。
【0052】
図3は、一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法の過程を示す図面である。
【0053】
燃料電池に対して分析するための装置は、利用する窒素吸着/脱着分析法方式で前処理過程と分析過程の2つの過程を含むことができる。燃料電池に対して分析するための装置は、前処理過程と分析過程のうち少なくとも一部を遂行できる。
【0054】
試料またはサンプルは燃料電池の少なくとも一部を含むことができる。
【0055】
図3の(b1)を参照すると、燃料電池に対して分析するための装置の前処理過程が分かる。
【0056】
前処理過程はサンプル内の水分および不純物を除去する段階であり、80~110℃付近で12~24時間の間進行され得る。
【0057】
図3の(b2)を参照すると、燃料電池に対して分析するための装置の分析過程が分かる。
【0058】
分析過程はサンプルの表面積を分析する段階であり、前処理が終わった試料を液化窒素が入っている容器(vessel)に入れて窒素ガスを注入した後、相対圧力を変化させながら、試料の表面に吸着される窒素ガスの量を変化させながら表面積を測定することができる。
【0059】
燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極(燃料電池用電極)を分析することができる。燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極に対して触媒またはアイオノマーの分散状態/分散度を分析/利用することができる。
【0060】
電極は触媒とアイオノマーを分散後にコーティングされ得る。この時、アイオノマーの分散状態により露出する触媒の比表面積が変わることになる。よく分散された場合、
図3の(b21)でのサンプルのようにアイオノマーが触媒を均一に囲むことになり、そうでない場合には
図3の(b22)のように、アイオノマーが固まることになって露出される触媒の比表面積が変わることになる。
【0061】
燃料電池で水素/酸素が反応をする位置は触媒とアイオノマーがよく分散している部分であるが、
図3の(b22)のようにアイオノマーの分散度が低くて固まる部分が発生すると活性面積が減少し、アイオノマーが固まっている部分で持続的な反応が発生すると、生成水によって水素/酸素の伝達が妨害されて長期的に劣化が発生する原因となり得る。
【0062】
燃料電池に対して分析するための装置は、このようなアイオノマーの分散度によって燃料電池の劣化程度の差が発生する程度を分析/計算することができ、露出されている電極の比表面積を測定した後、測定された比表面積を平均気孔の大きさに換算/変換/計算/算出して燃料電池の劣化の程度を判断/分析できる新しい指標(インデックス)を提供することができる。
【0063】
図4は、一実施例に係る燃料電池に対して分析するための方法の測定された電極の気孔の大きさと劣化増加率との関係を示すグラフである。
【0064】
図4を参照すると、窒素吸着法で測定された電極の気孔の大きさと劣化増加率との関係を見ると、平均気孔の大きさが大きくなるほど劣化増加率が減少する傾向が分かる。
【0065】
燃料電池に対して分析するための装置は、数値的に平均気孔の大きさが16nm以上になると劣化増加率が40%以下に減少すると判断/分析することができる。
【0066】
燃料電池に対して分析するための装置は、燃料電池の電極層の製造時に内部の平均気孔の大きさが16~17nm以上形成されないと耐久性が向上しないと予想/判断/導き出すことができる。
【0067】
燃料電池に対して分析するための装置は、このような分析結果を通じて、燃料電池の電極の内部の気孔が(予め設定された/導き出された)基準値より小さく形成される場合、電気化学的反応で形成された生成水の排出を抑制すると分析/判断することができる。
【0068】
燃料電池に対して分析するための装置は、持続的な抑制現象が燃料である水素と空気の物質伝達抵抗現象を増加させた挙句、燃料電池の耐久性を減少させると予想/判断/分析することができる。
【0069】
図5は、一実施例に係る燃料電池に対して分析するための装置のブロック図である。
【0070】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための装置500は、燃料電池の電極の少なくとも一部を測定する電極測定部501、および測定結果により燃料電池の状態を分析する燃料電池状態分析部502を含むことができる。
【0071】
一実施例によると、電極測定部501は、燃料電池の電極の気孔の大きさを測定することができる。
【0072】
一実施例によると、電極測定部501は、燃料電池の空気極の少なくとも一部を測定することができる。
【0073】
一実施例によると、燃料電池の電極の少なくとも一部は、コーティング工程、接合工程、付着工程のうち少なくとも一部によって生成され得る。
【0074】
一実施例によると、電極測定部501は、燃料電池の電極に対して窒素投入による結果に基づいて気孔の大きさを計算することができる。
【0075】
一実施例によると、燃料電池状態分析部502は、測定された気孔の大きさに基づいて燃料電池の状態を分析することができる。
【0076】
一実施例によると、燃料電池に対して分析するための装置500は、燃料電池の電極の内部または周辺の水分または不純物を除去する不純物除去部(図示されず)をさらに含むことができる。
【0077】
燃料電池に対して分析するための装置は、電極の気孔の大きさ分析を通じて燃料電池劣化を事前検証する分析方式を提供することができる。
【0078】
燃料電池に対して分析するための装置は、分析方式として窒素吸着/脱着法を利用して電極の気孔の大きさを測定することができ、燃料電池MEAの劣化を長時間の評価過程を経ずに事前検証できる効果がある。
【0079】
燃料電池MEAの耐久評価のためには転写/接合/積層後に評価過程を経なければならないが、燃料電池に対して分析するための装置は、転写前の生産品である電極の分析で劣化の程度を予想することができるため、転写/接合/積層に使われる費用を減少させることができる。
【0080】
燃料電池に対して分析するための装置は、窒素吸着/脱着方式を利用して固体材料の比表面積を測定する汎用的な装備であって、使用方法が便利であり、液体窒素と窒素のみを使うたので有害物質を使わないため、安全な方式を提供することができる。
【0081】
本実施例で使われる「~部」という用語は、ソフトウェアまたはFPGA(field-programmable gate array)またはASICのようなハードウェア構成要素を意味し、「~部」は何らかの役割を遂行する。しかし、「~部」はソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。「~部」はアドレッシングできる保存媒体にあるように構成されてもよく、一つまたはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、一例として「~部」はソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素およびタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシーザー、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、および変数を含む。構成要素と「~部」内で提供される機能はさらに小さい数の構成要素および「~部」で結合されたり追加的な構成要素と「~部」にさらに分離され得る。それだけでなく、構成要素および「~部」はデバイスまたはセキュリティマルチメディアカード内の一つまたはそれ以上のCPUを再生させるように具現されてもよい。
【0082】
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解され得るであろう。