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  • 特開-ゴルフパターグリップ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074794
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】ゴルフパターグリップ
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/14 20150101AFI20240524BHJP
   A63B 60/12 20150101ALI20240524BHJP
   A63B 60/10 20150101ALI20240524BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20240524BHJP
【FI】
A63B53/14 E
A63B60/12
A63B60/10
A63B102:32
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023196562
(22)【出願日】2023-11-20
(31)【優先権主張番号】17/991,041
(32)【優先日】2022-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519359653
【氏名又は名称】エスエスジー インターナショナル,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ベルガラ
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA04
2C002GG01
2C002GG02
2C002GG05
(57)【要約】
【課題】本発明は、自然でより一貫したパッティングストロークを促進するゴルフクラブグリップに関し、より具体的にはパター用のピストルグリップに関する。
【解決手段】
改良されたパターグリップが提供される。パターグリップはパターグリップの前面に長手方向に配向された調整ストリップを含み、調整ストリップは、ゴルファーの親指を配置するためにパターグリップの下端に向かって広がる。パターグリップは細長いハンドルの上端に向かって増加する多角形断面を含み、その端部は、シャフト開口部の長手方向軸に対して後方にオフセットされる。加えて、パターグリップの後面はゴルファーの非利き手のための人間工学的なグリップ表面を提供するために、側面方向から見たときに外側に凹状である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターグリップであって、
上端と、下端と、それらの間の本体とを含む細長いハンドルであって、前記下端は、長手方向軸を規定するシャフト開口部を含む、ハンドルを備え、
前記細長いハンドルの前記本体は、右側面、左側面、前面、及び後面を有し、
前記細長いハンドルは、該細長いハンドルの前記上端に向かって増大する断面積を有する多角形断面を規定し、
前記前面は、前記細長いハンドルの前記上端と前記下端との間で縦方向に配向された調整ストリップを有し、該調整ストリップは多角形断面の基部を有し、前記調整ストリップはその長さに沿って左右方向に平面状であり、前記細長いハンドルの前記下端に向かって広がる、パターグリップ。
【請求項2】
前記後面は、前記細長いハンドルの前記上端に近接して後方にオフセットされる、請求項1に記載のパターグリップ。
【請求項3】
前記後面は、側面方向から見たときに、前記長手方向軸に対してその一部に沿って外側に凹み、前記後面の外側凹部は、少なくとも330.2mmの曲率半径を規定する、請求項1に記載のパターグリップ。
【請求項4】
前記後面の前記外側凹部は第1の長さを規定し、前記細長いハンドルは第2の長さを規定し、前記第2の長さに対する前記第1の長さの比は1:2~1:3であり、前記第1の長さ及び前記第2の長さは、前記長手方向軸に平行である、請求項3に記載のパターグリップ。
【請求項5】
前記後面の前記外側凹部は第1の長さを規定し、前記細長いハンドルは第2の長さを規定し、前記第1の長さは前記第2の長さの少なくとも33%であり、前記第1の長さ及び前記第2の長さは前記長手方向軸に平行である、請求項3に記載のパターグリップ。
【請求項6】
前記後面の前記外側凹部は第1の長さを規定し、前記細長いハンドルは第2の長さを規定し、前記第1の長さは前記第2の長さの40%~45%であり、前記第1の長さ及び前記第2の長さは前記長手方向軸に平行である、請求項3に記載のパターグリップ。
【請求項7】
前記細長いハンドルは前記上端に近接する第1の前後幅と、前記下端に近接する第2の前後幅とを規定し、前記第2の前後幅に対する前記第1の前後幅の比は、少なくとも2:1である、請求項3に記載のパターグリップ。
【請求項8】
前記上端は、ねじ山を有するグリップキャップを受け入れるための雌ねじ付き開口部を含む、請求項3に記載のパターグリップ。
【請求項9】
前記多角形断面は互いに平行な第1及び第2の側縁を有する不規則な五角形を有する、請求項1に記載のパターグリップ。
【請求項10】
前記細長いハンドルは剛性アンダーリスティングを取り囲むテクスチャード加工されたグリップスリーブを含む、請求項1に記載のパターグリップ。
【請求項11】
パターグリップであって、
上端と、下端と、それらの間の本体とを含む細長いハンドルであって、前記下端は、長手方向軸を規定するシャフト開口部を含む、細長いハンドルを備え、
前記細長いハンドルの前記本体は、右側面、左側面、前面、及び後面を有し、
前記細長いハンドルは、該細長いハンドルの上端に向かって増大する断面積を規定し、
前記後面は、前記細長いハンドルの前記上端に近接する前記長手方向軸に対して後方にオフセットされ、
前記後面は、側面方向から見たとき、前記長手方向軸に対してその一部分に沿って外側に凹んでおり、前記後面の外側凹部は少なくとも330.2mmの曲率半径を規定する、パターグリップ。
【請求項12】
前記前面は、前記細長いハンドルの前記上端と前記下端との間で長手方向に配向される調整ストリップを有し、該調整ストリップは、その全長に沿って左右方向に平面状であり、前記細長いハンドルの前記下端に向かって広がる、請求項11に記載のパターグリップ。
【請求項13】
前記後面の前記外側凹部は第1の長さを規定し、前記細長いハンドルは第2の長さを規定し、前記第1の長さと前記第2の長さとの比は1:2~1:3である、請求項11に記載のパターグリップ。
【請求項14】
前記後面の前記外側凹部は第1の長さを規定し、前記細長いハンドルは第2の長さを規定し、前記第1の長さは前記第2の長さの少なくとも33%であり、 前記第1の長さおよび前記第2の長さは前記長手方向軸に平行である、請求項11に記載のパターグリップ。
【請求項15】
前記後面の前記外側凹部は第1の長さを規定し、前記細長いハンドルは第2の長さを規定し、前記第1の長さは前記第2の長さの40%~45%であり、前記第1の長さ及び前記第2の長さは前記長手方向軸に平行である、請求項11に記載のパターグリップ。
【請求項16】
前記細長いハンドルは前記上端に近接する第1の前後幅と、前記下端に近接する第2の前後幅とを規定し、前記第2の前後幅に対する前記第1の前後幅の比は、少なくとも2:1である、請求項11に記載のパターグリップ。
【請求項17】
前記上端は、ねじ山を有するグリップキャップを受け入れるための雌ねじ付き開口部を有する、請求項11に記載のパターグリップ。
【請求項18】
前記細長いハンドルがその全長に沿って非円形断面を規定する、請求項11に記載のパターグリップ。
【請求項19】
前記非円形断面は互いに平行な第1及び第2の側縁を有する不規則な五角形を含む、請求項18に記載のパターグリップ。
【請求項20】
前記細長いハンドルは剛性アンダーリスティングを取り囲むテクスチャード加工されたグリップスリーブを含む、請求項11に記載のパターグリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にゴルフクラブグリップに関し、より具体的にはパター用のピストルグリップに関する。
【背景技術】
【0002】
様々なスタイルのゴルフクラブグリップが当技術分野で知られている。特にパターグリップは歴史的にスインググリップよりも複雑であり、様々なプロファイルを含むことができる。例としては、円形プロファイル、楕円形プロファイル、または正方形プロファイルを有するパターグリップが挙げられる。ピストルグリップとも呼ばれるピストルプロファイルを有するパターグリップは、断面積が端部に向かって増加し、グリップの軸がプレーヤに向かって傾斜する非円形断面を含む。
【発明の概要】
【0003】
ピストルグリップはプロゴルファーおよびアマチュアゴルファーの間でますます一般的になっており、ゴルファーの非利き手のための拡大されたグリップ表面を提供する。しかしながら、人間工学的に設計された形状を有する改良されたパターグリップが引き続き必要とされている。特に、関連する運営機関からの機器ガイドラインに準拠したままでありながら、自然でより一貫したパッティングストロークを促進するパターグリップが引き続き必要とされている。
【0004】
改良されたパターグリップが提供される。一実施形態では、パターグリップが多角形断面、例えば不規則な五角形を有するピストルグリップとして構成される。パターグリップの断面積はパターグリップの上端に向かって増加し、上端は、シャフト開口部の長手方向軸に対して後方にオフセットされる。パターグリップの前面は長手方向に配向された調整ストリップを含み、調整ストリップは、ゴルファーの親指を配置するためにパターグリップの下端に向かって広がる。パターグリップの後ろ向き表面はゴルファーの非利き手のための人間工学的なグリップ表面を提供するために、側面方向から見たときに外側に凹状である。
【0005】
一実施形態では、パターグリップが剛性のアンダーリスティングを囲むテクスチャード加工されたグリップスリーブを含む。テクスチャ加工されたグリップスリーブは、剛性アンダーリスティングよりも下側デュロメータを含む。非限定的な例として、テクスチャ付きグリップスリーブはポリウレタン(PU)または熱可塑性ポリウレタン(TPU)から形成することができ、剛性アンダーリスティングは、熱可塑性ゴム(TPR)またはエチレン酢酸ビニル(EVA)から形成することができる。他の実施形態では、他の材料を用いることができる。さらに他の実施形態では、テクスチャード加工されたグリップスリーブおよびアンダーリスティングが互いに一体に形成され、単一のパターグリップを備える。
【0006】
別の実施形態では、多角形断面は不規則な五角形である。不規則な五角形の寸法は、パターグリップの長さに沿った位置の関数として変化する。例えば、不規則な五角形の基部はパターグリップの上端に向かって狭くなり、不規則な五角形の対向する側縁は長くなり、互いに平行なままである。パターグリップの対向する側面はそれらの全長に沿って互いに平行なままであり、その結果、パターグリップは前部または後部から見たとき、いかなるテーパ(収束または発散)も示さない。側方から見ると、調整ストリップは、わずかに外側に凸状である。不規則な五角形の角度のついた縁部は、パターグリップの後ろ向きの表面に沿って長手方向に延在する丸みのついた背骨で収束する。不規則な五角形の各縁部は、丸みを帯びた又は斜角を帯びた角によって2つの隣接する縁部に接合される。他の実施形態では、パターグリップが他の多角形断面(例えば、台形、長方形、六角形、七角形、八角形)又は非多角形断面(例えば、円形又は楕円形)を含むことができる。
【0007】
さらに別の実施形態では、パターグリップの前面が長手方向に配向された調整ストリップを含む。調整ストリップはパターグリップの下端に向かって徐々に広がり、パターグリップの上端における調整ストリップの幅に対するパターグリップの下端における調整ストリップの幅の比は、少なくとも2:1である。調整ストリップは、断面で見たときに不規則な五角形の基部を備え、左右方向に平面状である。例えば、調整ストリップは、パターグリップの下端よりもパターグリップの上端に近い頂点を含むことができる。さらに任意選択的に、調整ストリップは、パターグリップの上端から測定してパターグリップの全長の30%~40%に位置する頂点を含むことができる。
【0008】
さらに別の実施形態では、パターグリップの後ろ向き表面がゴルファーの非利き手のための人間工学的グリップ表面を提供するために、側面方向から見たときに外側に凹状である。外側へ凹んだ部分は、少なくとも330.2mm、さらに任意選択で330.2mm~381mmの半径を有する円弧によって規定される。外側へ凹んだ部分は、パターグリップの全長よりも短い長さを規定する。一実施形態では、パターグリップの全長に対する外側凹部の長さの比が1:3~1:2(両端を含む)である。別の言い方をすれば、外側へ凹んだ部分の長さは、パターグリップの全長の33%~50%である。加えて、パターグリップは、パターグリップの上端における前後幅を規定し、これはパターグリップの下端における前後幅の少なくとも2倍である。
【0009】
パターグリップは、ゴルフクラブシャフトをアンダーリスティングの開口部に挿入することによって、ゴルフクラブシャフトに組み立てることができる。パターグリップは、パターグリップの拡大ヒールがクラブヘッドのヒールと位置合わせされるように回転される。この位置では、調整ストリップはパターヘッドのつま先と整列し、一方、スパインはパターヘッドのヒールと整列する。パターグリップは、次いで、拡大されたヒールがゴルファーに最も近い状態で、従来のピストルグリップとして保持される。
【0010】
本発明のこれら及び他の特徴は、実施形態の説明及び図面を参照することによって、より完全に理解され、認識されるのであろう。
【0011】
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されるか、または図面に示される動作の詳細、または構成の詳細、および構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は様々な他の実施形態で実施することができ、本明細書に明確に開示されていない代替的な方法で実施または実行することができる。さらに、本明細書で使用される表現および用語は説明の目的のためのものであり、限定するものとみなされるべきではないことを理解されたい。「含む(including)」および「含む(comprising)」ならびにその変形の使用は、その後に列挙される項目およびその均等物、ならびに追加の項目およびその均等物を包含することを意味する。さらに、列挙は、様々な実施形態の説明において使用され得る。特に明記しない限り、列挙の使用は、本発明を構成要素の任意の特定の順序または数に限定するものと解釈されるべきではない。また、列挙の使用は、列挙されたステップまたは構成要素と組み合わされ得るか、またはそれらに組み込まれ得る任意の追加のステップまたは構成要素を、本発明の範囲から除外するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本発明の一実施形態によるパターグリップの第1の斜視図である。
図2図2は、図1のパターグリップの外側を、パターグリップがその長さに沿って延在することにつれて変化する断面形状を有するものとして示す。
図3図3図1のパターグリップの第2の斜視図を含み、グリップキャップまたは他のアクセサリのための開口部を図示する。
図4図4図1のパターグリップの正面図および背面図を含み、それぞれ、調整ストリップ及びスパインを図示する。
図5図5図1のパターグリップの平面図及び底面図を含み、それぞれ、グリップキャップ用の開口部及びパターシャフト用の開口部を示す。
図6図6は、後方にオフセットされたヒールまたは端部を有する図1のパターグリップの側面図および断面図を示す。
図7図7は、側方から見たときのパターグリップの外側へ凹んだ部分を曲率半径を有するものとして示している。
図8図8は調整ストリップがつま先と整列され、スパインがパターヘッドのヒールと整列されるように、パターシャフトに接合された図1のパターグリップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図8を参照すると、一実施形態によるパターグリップが図示され、全体的に符号10で示されている。以下に説明するように、パターグリップは一般に、多角形断面と、シャフト開口部の長手方向軸に対して後方にオフセットされた拡大ヒールとを含む。パターグリップ10はまた、細長いハンドルの前面に長手方向に配向された調整ストリップを含み、調整ストリップは、ゴルファーの親指を配置するためにパターグリップの下端に向かって広がる。パターグリップの後ろ向き表面はゴルファーの非利き手のための人間工学的なグリップ表面を提供するために、側面方向から見たときに外側に凹状である。パターグリップのそのような特徴の各々は、以下に説明される。
【0014】
図1に示されるように、パターグリップ10の外部は、上端12、下端14、およびそれらの間の本体16を含む。本体16は、前面18と、後面20と、左側面22と、右側面24とを含む。下端14は長手方向軸28を規定するシャフト開口部26を含み、上端12は、取り外し可能なグリップキャップのための雌ねじ付きポート30(図3に見られる)を含む。左側面22と右側面24とは互いに完全に鏡像であり、一方、他の実施形態では左側面22と右側面24とは上端12の近くで互いに分岐している。
【0015】
図2に示されるように、本体16は、パターグリップ10の上端12に向かって断面積が増大する多角形断面を含む。多角形断面は図示の実施形態では不規則な五角形であるが、本体16は他の実施形態では他の多角形断面(例えば、台形、長方形、六角形、七角形、八角形)または非多角形断面(例えば、円形または楕円形)を含むことができる。本明細書で使用するとき、「多角形断面」は、丸みを帯びた角、斜角、及び/又は正方形の角を有する多角形断面を含む。例えば、図2の破線で示される不規則な五角形は、丸みを帯びた角で左右の側縁34、36と交差する基部32を含む。側縁部34、36は、丸みを帯びた角部において、左右の角度を帯びた縁部38、40と交差する。左右の角度のついた縁部38、40は、パターグリップ10の後面20に沿って長手方向に延びる丸いスパイン42に収束する。断面の寸法は不規則な五角形の基部32がパターグリップ10の上端12に向かって狭くなり、不規則な五角形の対向する側縁34、36が長くなる(かつ互いに平行なままである)ように、長手方向軸28に沿った位置の関数として変化する。対向する側面22、24は、それらの全長に沿って互いに平行なままであるので、パターグリップ10は前部または後部から見たとき、いかなるテーパ(収束または発散)も示さない。他の実施形態では、対向する側面22、24はパターグリップ10が側方方向にテーパを含むように、互いに向かってまたは互いから離れるように角度を付けられる。さらに他の実施形態では、断面の形状がパターグリップ10がその一部分に沿った第1の断面形状と、その別の部分に沿った第2の断面形状(例えば、パターグリップの第1の部分に沿った第1の多角形形状と、パターグリップの第2の部分に沿った第2の多角形形状)とを含むことができるように、長手方向軸28に沿った位置の関数として変化する。
【0016】
図4に示されるように、パターグリップ10の前面18は、上端部12と下端部14との間で長手方向に配向される調整ストリップ44を含む。調整ストリップ44は下端12に対する下端14における調整ストリップ44の幅の比が少なくとも2:1となるように、下端14に向かって徐々に(例えば、直線的に)広がる。調整ストリップ44は、断面で見たときに不規則な五角形の基部32を備え、左右方向に平面状である。図6に示すように側方から見ると、調整ストリップ44はわずかに外側に凸状である。例えば、調整ストリップ44は、下端14よりも上端12に近い頂点46を含むことができる。さらに任意選択的に、調整ストリップ44は、パターグリップ10の上端12から測定して、パターグリップ10の全長の30%~40%に位置する頂点46を含むことができる。
【0017】
また、図6の断面に示されるように、パターグリップ10は、剛性アンダーリスティング52を取り囲むテクスチャード加工されたグリップスリーブ50を含む。テクスチャード加工されたグリップスリーブ50、例えば、PUまたはTPUは一般に、任意選択でTPR成形またはEVAである剛性アンダーリスティング52よりも低デュロメータの材料を含む。他の実施形態では、テクスチャード加工されたグリップ表面50及びアンダーリスティング52が互いに一体的に形成され、単一のパターグリップを備える。まとめると、グリップスリーブ50及びアンダーリスティング52はゴルフクラブのための細長いハンドル、例えばパター100を備え、これは例として図8に示されている。
【0018】
図7に示されるように、パターグリップ10の後面20はゴルファーの非利き手のための人間工学的グリップ表面を提供するために、側面方向から見たときに外側に凹状である。図示の実施形態では、外側凹部54が少なくとも330.2mm、さらに任意選択で330.2mm~381mmの曲率半径を規定する。外側凹部54は、パターグリップ10の全長よりも短い(長手方向軸に平行である)長さを規定する。一実施形態では、パターグリップの全長56に対する外側凹部54の長さの比が1:3~1:2である。別の言い方をすれば、外側凹部54の長さは、パターグリップ10の全長56の33%~50%である。加えて、パターグリップ10は上端12に近接する第1の前後幅58と、下端14に近接する第2の前後幅60とを規定し、第2の前後幅60に対する第1の前後幅58の比は少なくとも2:1、例えば、少なくとも2。5:1である。
【0019】
繰り返しになるが、後面20の外側凹部54は側面視において円弧に近接している。円弧は、少なくとも330.2mm、さらに任意選択で330.2mm~381mmの半径を含む。後面20の全体(上端12から下端14に延びる)はグリップ面の最下部に原点(0,0)を有する外挿曲線を用いて多項式関数(例えば、二次関数または三次関数)に近接することができる。例えば、外挿曲線は以下の6次多項式を含むことができ、ここで、係数は、以下で定義される。
【0020】
y=a・x-b・x+c・x-d・x-e・x+f・x+g
a<0.0001
0.0001<b<0.001
0.01<d<0.1
0.001<e<0.01
0.1<f<1
0.001<g<0.01
【0021】
例えば、上記の高次多項式に対する係数は、以下を含むことができる:
[a=0.00001;b=0.0004;c=0.0048;d=0.0207;e=0.0017;f=0.2485;g=0.0014]
上記の係数および多項式は限定を意図するものではなく、他の実施形態では後面20が外挿曲線を使用して他の多項式関数に従うことができる。
【0022】
上述のように、パターグリップ10はアンダーリスティング52を含み、アンダーリスティング52は上端12(上側周辺フランジ)及び下端14(下側周辺フランジ)を有し、テクスチャード加工されたグリップスリーブ50がそれらの間に延在する。パターグリップ10は、ゴルフクラブシャフトをアンダーリスティング52の開口26に挿入することによって、パター100に組み立てることができる。パターグリップ10は、調整ストリップ44がパターヘッド102のつま先104と整列されるように回転され、一方、スパイン42はパターヘッド102のヒール106と整列される。パターグリップ10はその後、従来のピストルグリップとして保持され、拡大された端部はゴルファーに最も近い。
【0023】
上記の説明は、本発明の現在の実施形態の説明である。パターグリップの特定の特徴は機能的であるが、それらは異なる審美的構成で実装することができる。特許請求の範囲に規定した発明の技術的思想及び、より広い態様から逸脱せずに、本発明に対し、種々に代替と変更を行うことができる。これらは、均等論を含む特許法の原則に則り解釈されるものである。本開示は、例示を目的として提示され、本発明のすべての実施形態の網羅的な説明として、またはこれらの実施形態に関連して図示又は説明される特定の要素に特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明は発行された特許請求の範囲に明示的に記載されていない限り、これらの特徴のすべてを含むか、または記載された利益のすべてを提供する実施形態のみに限定されない。例えば、冠詞「a」、「an」、「the」、または「said」を使用する、単数形における請求項要素へのいかなる参照も、要素を単数形に限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8