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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074936
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】キャビティフィルタ
(51)【国際特許分類】
   H01P 1/205 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
H01P1/205 K
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024061300
(22)【出願日】2024-04-05
(62)【分割の表示】P 2022549939の分割
【原出願日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】10-2020-0020790
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0021134
(32)【優先日】2021-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェ ホン キム
(72)【発明者】
【氏名】スン ホ ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ボ スン キム
(72)【発明者】
【氏名】キョウン フン コウ
(57)【要約】
【課題】製造が容易かつ容量性クロスカップリング設計が容易なキャビティフィルタを提供する。
【解決手段】キャビティフィルタは、容量性クロスカップリング設計が要求される一側空洞および他側空洞と、一側空洞および他側空洞にそれぞれ備えられた共振棒と、共振棒のいずれか1つから延びて、一側空洞および他側空洞の境界である内壁内で上下垂直に延長配置された垂直ポストと、垂直ポストと前記共振棒との連結を媒介する水平部と、一側空洞および他側空洞の開口した上部を覆うようにカバーリングするフィルタ上部カバーと、を含む。垂直ポストの上部は、フィルタ上部カバーの下面に組立公差の範囲内で接触する。水平部の下端は、一側空洞および他側空洞の底面と所定距離離隔している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量性クロスカップリング設計が要求される一側空洞および他側空洞と、
前記一側空洞および他側空洞にそれぞれ備えられた共振棒と、
前記共振棒のいずれか1つから延びて、前記一側空洞および他側空洞の境界である内壁内で上下垂直に延長配置された垂直ポストと、
前記垂直ポストと、前記共振棒との連結を媒介する水平部と、
前記一側空洞および他側空洞の開口した上部を覆うようにカバーリングするフィルタ上部カバーと、を含み、
前記垂直ポストの上部は、前記フィルタ上部カバーの下面に組立公差の範囲内で接触し、
前記水平部の下端は、前記一側空洞および他側空洞の底面と所定距離離隔している、キャビティフィルタ。
【請求項2】
前記水平部は、前記垂直ポストと一体に形成される、請求項1に記載のキャビティフィルタ。
【請求項3】
前記共振棒、前記垂直ポストおよび前記水平部は、一体に射出成形された後、一部が切開されることで形成される、請求項1に記載のキャビティフィルタ。
【請求項4】
前記垂直ポストの上端と前記フィルタ上部カバーとの間の離隔距離が前記組立公差の範囲を外れる瞬間から、前記一側空洞と前記他側空洞との間には、容量性クロスカップリングの代わりに誘導性クロスカップリングで結合され周波数フィルタリング特性が反転する、請求項1に記載のキャビティフィルタ。
【請求項5】
前記垂直ポストの下端を含む前記水平部の下端と前記一側空洞および他側空洞の底面と接触する場合、前記一側空洞と前記他側空洞との間には、容量性クロスカップリングの代わりに誘導性クロスカップリングで結合され、
前記垂直ポストの下端を含む前記水平部の下端と前記一側空洞および他側空洞の底面とが離隔する瞬間から、Phase値がマイナス値に反転しながら、容量性クロスカップリングで結合される、請求項1に記載のキャビティフィルタ。
【請求項6】
前記垂直ポストの下端を含む前記水平部の下端と、前記一側空洞および他側空洞の底面との離隔距離が増加するほど、容量性クロスカップリングのカップリングバンド幅(Coupling Bandwidth)が大きくなる、請求項5に記載のキャビティフィルタ。
【請求項7】
前記垂直ポストは、円形または多角形の水平断面を有する棒またはバー形状に形成され、
前記水平部は、前記垂直ポストの外径に対応する幅を有するとともに、上下に所定の厚さを形成する四角バー形状に形成されている、請求項1に記載のキャビティフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビティフィルタおよびその製造方法(CAVITY FILTER AND MANUFACTURING METHOD FOR THE SAME)に関し、より詳しくは、製造が容易で、カップリング結合による伝送零点設計が容易なキャビティフィルタおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、Band Pass Filter(BPF)の遮断帯域の減衰特性を改善させるために、隣接しない奇数個(Cascaded Triplet)あるいは偶数個(Cascaded Quardruplet)の共振素子の間に電界結合または磁界結合(Electric or Magnetic Coupling)あるいは混合結合(Mixed Coupling)を利用した伝送零点(Transmission-zero)設計を用いる。
【0003】
偶数個の共振素子を渡って交差結合(Cross coupling)させると、フィルタ通過帯域の左右対称的な伝送零点が発生し、奇数個の共振素子を渡って交差結合させると、結合の種類によって(すなわち、Electric Coupling[電界結合]またはMagnetic Coupling[磁界結合]であるかによって)通過帯域の左側または右側に1つの伝送零点が発生することが一般的である。
【0004】
電界結合(Electric coupling)を利用して通過帯域の左側あるいは
左右対称的に発生する伝送零点を容量性交差結合(Capacitive Cross-coupling)といい、磁界結合(Magnetic coupling)を利用して通過帯域の右側に発生する伝送零点を誘導性交差結合(Inductive Cross-coupling)という。
【0005】
キャビティフィルタの容量性交差結合を実現するために使用される一般的な方法としては、カップリング(Coupling)の2成分のうち電界結合を極大化させる部品を挿入して実現してきた。ここでの部品は、超小型キャビティフィルタの場合、PCBタイプと、最近開発されて使用されているNotch R/Bタイプとで実現されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、製造が容易なキャビティフィルタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
これとともに、本発明は、磁界結合を抑制し、相対的に電界結合が強く励起されるように設計されたキャビティフィルタおよびその製造方法を提供することを他の目的とする。
【0008】
また、本発明は、電界結合を極大化させる別の部品を備えることなく、共振棒と一体に形成された垂直ポストを含むキャビティフィルタおよびその製造方法を提供することをさらに他の目的とする。本発明の技術的課題は以上に言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるキャビティフィルタの一実施例は、容量性クロスカップリング設計が要求
される一側空洞および他側空洞と、前記一側空洞および他側空洞の中心にそれぞれ備えられた共振棒と、前記共振棒のいずれか1つから延びて、前記一側空洞および他側空洞の境界である内壁内で上下垂直に延長配置された切り欠き用垂直ポストとを含み、前記切り欠き用垂直ポストと前記共振棒のうち前記切り欠き用垂直ポストに連結された共振棒とは一体に形成される。
【0010】
ここで、前記切り欠き用垂直ポストを前記共振棒との連結を媒介する水平部をさらに含み、前記水平部は、前記切り欠き用垂直ポストと一体に形成される。
【0011】
また、前記共振棒、前記切り欠き用垂直ポストおよび前記水平部は一体に射出成形された後、一部が切開されて形成される。
【0012】
また、前記一側空洞および他側空洞の開口した上部を覆うようにカバーリングするフィルタ上部カバーをさらに含み、前記切り欠き用垂直ポストの上部は、前記フィルタ上部カバーの下面に組立公差の範囲内で接触することができる。
【0013】
また、前記切り欠き用垂直ポストの上端と前記フィルタ上部カバーとの間の離隔距離が前記組立公差の範囲を外れる瞬間から、前記一側空洞と前記他側空洞との間には、容量性クロスカップリングの代わりに誘導性クロスカップリングで結合されて、周波数フィルタリング特性が反転することができる。
【0014】
また、前記離隔距離は、0.1mm未満に設定される。
【0015】
また、前記切り欠き用垂直ポストの下端を含む前記水平部の下端は、前記一側空洞および他側空洞の底面と所定距離離隔することができる。
【0016】
また、前記切り欠き用垂直ポストの下端を含む前記水平部の下端と前記一側空洞および他側空洞の底面と接触する場合、前記一側空洞と前記他側空洞との間には、容量性クロスカップリングの代わりに誘導性クロスカップリングで結合され、前記切り欠き用垂直ポストの下端を含む前記水平部の下端と前記一側空洞および他側空洞の底面とが離隔する瞬間から、Phase値が-(マイナス)値に反転しながら、容量性クロスカップリングで結合される。
【0017】
また、前記切り欠き用垂直ポストの下端を含む前記水平部の下端と前記一側空洞および他側空洞の底面との離隔距離が増加するほど、容量性クロスカップリングのCoupling Bandwidthがますますさらに大きくなる。
【0018】
また、前記切り欠き用垂直ポストは、円形または多角形の水平断面を有する棒またはバー形状に形成され、前記水平部は、前記切り欠き用垂直ポストの外径に対応する幅を有するとともに、上下に所定の厚さを形成する四角バー形状に形成される。
【0019】
また、前記容量性クロスカップリングに関与する共振棒のうち連結されていない共振棒に向かって所定長さ延びるように、前記切り欠き用垂直ポストに一体に間隔調整ポストがさらに形成される。
【0020】
また、前記水平部の延長方向と前記切り欠き用垂直ポストの延長方向とは相互直交することができる。
【0021】
本発明によるキャビティフィルタの製造方法の一実施例は、容量性クロスカップリング設計を要する一側空洞および他側空洞に関与する各共振棒と、前記各共振棒のいずれか1
つから水平方向に延びた水平部および前記水平部の先端から直交して上部に延びる切り欠き用垂直ポストとが分離されないように一体に射出成形させる射出成形ステップと、前記射出成形ステップの後、前記2つの空洞の間を連結する底面の一部を切開して、前記水平部が前記2つの空洞の底面と離隔させる空洞分離ステップと、前記空洞分離ステップの後、前記各共振棒の上端に周波数チューニングのためのチューニングねじと相互作用するチューニングプレートを結合させる部品設置ステップと、前記部品設置ステップの後、前記空洞分離ステップによって切開された部分をフィルタ下部カバーでカバーリングし、前記各空洞の開口した上部をフィルタ上部カバーでカバーリングするように結合させるカバー結合ステップとを含む。
【0022】
ここで、前記射出成形ステップは、下部固定金型と、前記下部固定金型の上部から下方に移動可能に備えられ、前記下部固定金型との間に所定の溶融物が注入されて硬化する空間を有する形状枠が加工された上部可動金型を介して一体に射出成形されるステップであってもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によるキャビティフィルタおよびその製造方法の一実施例によれば、次のような多様な効果を達成することができる。
【0024】
第一、容量性クロスカップリングの設計のための別の部品製作および組立工程が削除されるので、製品の製造が容易である効果を有する。
【0025】
第二、別の部品製作および組立による容量性クロスカップリングの設計値と対等な周波数フィルタリング特性を導出できるので、フィルタの設計が非常に容易である効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明によるキャビティフィルタの一実施例に対比される従来のキャビティフィルタを示す平面図である。
図2】本発明によるキャビティフィルタの一実施例を示す投影斜視図である。
図3図1の平面図である。
図4図2および図3の構成のうち容量性クロスカップリングに関与する第2共振器と第4共振器を示す斜視図である。
図5図4の正面図である。
図6図4の平面図である。
図7A図2の構成のうち切り欠き用垂直ポストの多様な実施例を示す投影斜視図である。
図7B図2の構成のうち切り欠き用垂直ポストの多様な実施例を示す投影斜視図である。
図8A】比較例のキャビティフィルタで実現される電界分布図の比較図である。
図8B】比較例のキャビティフィルタで実現される磁界分布図の比較図である。
図9A】本発明によるキャビティフィルタの一実施例で実現される電界分布図の比較図である。
図9B】本発明によるキャビティフィルタの一実施例で実現される磁界分布図の比較図である。
図10A図5の構成のうち切り欠き用垂直ポストの形状による周波数フィルタリング特性の変化を示すグラフである。
図10B図5の構成のうち切り欠き用垂直ポストの形状による周波数フィルタリング特性の変化を示すグラフである。
図11図1および図3による各キャビティフィルタの周波数フィルタリング特性を比較するためのグラフである。
図12図1および図3による各キャビティフィルタのレベル偏差を比較するためのグラフである。
図13A】本発明によるキャビティフィルタの製造方法を示す正断面図である。
図13B】本発明によるキャビティフィルタの製造方法を示す正断面図である。
図13C】本発明によるキャビティフィルタの製造方法を示す正断面図である。
図13D】本発明によるキャビティフィルタの製造方法を示す正断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明によるキャビティフィルタおよびその製造方法の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付すにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたり、かかる公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施例に対する理解を妨げると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0028】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使うことができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されない。また、他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む、ここで使われるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において、明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0029】
図1は、本発明によるキャビティフィルタの一実施例に対比される従来のキャビティフィルタを示す平面図である。本発明によるキャビティフィルタおよびその製造方法の一実施例を具体的に説明するに先立ち、本発明の一実施例の理解のために、比較例によるキャビティフィルタ1aを先に説明する。
【0030】
図1を参照すれば、比較例のキャビティフィルタ1aは、金属ハウジング(および蓋など)によって空間が形成される複数の空洞(cavity)11a~16a内に誘電体または金属性共振器を多段に連結する構造を有するものであって、説明の便宜上、金属ハウジングに関する構成の図示は省略して説明する。しかし、比較例のキャビティフィルタ1aの外観または空洞の内壁10などは金属ハウジングによって区分されると理解すれば良い。
【0031】
より詳しくは、比較例のキャビティフィルタ1aは、図1に示すように、第1空洞11a、第2空洞12a、第3空洞13a、第4空洞14a、第5空洞15aおよび第6空洞16aが互いにカップリングされた構造を有し、各空洞11a~16aには、第1共振棒51a、第2共振棒52a、第3共振棒53a、第4共振棒54a、第5共振棒55aおよび第6共振棒56aが上下垂直方向に内設される。以下、便宜上、各空洞11a~16aは、第1共振器、第2共振器、第3共振器、第4共振器、第5共振器および第6共振器として機能する。
【0032】
第1空洞11aの第1共振器は、入力信号を受けるための入力コネクタ21aに連結され、第6空洞16aの第6共振器は、出力信号を提供する出力コネクタ22aに連結される。これにより、入力コネクタ21aに入力された信号は、図1に矢印で表したように、第1共振器、第2共振器、第3共振器、第4共振器、第5共振器および第6共振器を順に
経て出力コネクタ22aに出力される。
【0033】
一般的に、別の切り欠き構造がないフィルタでは、基本的に共振器間のオープンされた区間である隣接した共振器間のみでカップリングが順に起こるのに対し、図1に示すように、第2空洞12aおよび第4空洞14aの間に位置した切り欠き構造(金属棒、50a)によって第2共振器と第4共振器との間の互いに隣接しない共振器の間にクロスカップリングが起こることができる。
【0034】
しかし、比較例のキャビティフィルタ1aは、第2空洞12aと第4空洞14aとの間の容量性クロスカップリング(Capacitive Cross-coupling)の形成のために、金属棒50aが内壁10の間を貫通する構造で設けられなければならない。この時、金属棒50aを内壁10と電気的に隔離させるために、金属棒50aの外部はテフロン(登録商標)のような誘電体材質(図示せず)の支持物で囲まれた後、内壁10に結合されなければならない。ここで、内壁10のうち金属棒50aが設けられる部位は、貫通ホール構造に形成され、下端部に設けられてもよい。しかし、貫通ホールを内壁10に形成することは、キャビティフィルタの製造工程上容易でないことがあるので、内壁10の上端を削り出し、削り出した当該部位に上述した支持物で絶縁されるように囲まれた金属棒50aを設けた後、内壁10の削り出された部位の形状と支持物とが噛み合う形態で固定する複雑な過程を経なければならない。
【0035】
本発明によるキャビティフィルタ1およびその製造方法は、上述した比較例で説明したキャビティフィルタ1aと同等または類似の周波数フィルタ特性を導出しながらも、上述した比較例によるキャビティフィルタ1aより非常に簡単に製造者が製造できるという利点を提供する。
【0036】
図2は、本発明によるキャビティフィルタの一実施例を示す投影斜視図であり、図3は、図1の平面図であり、図4は、図2および図3の構成のうちクロスカップリングに関与する第2共振器と第4共振器を示す斜視図であり、図5は、図4の正面図であり、図6は、図4の平面図であり、図7Aおよび図7Bは、図2の構成のうち切り欠き用垂直ポストの多様な実施例を示す投影斜視図である。
【0037】
本発明によるキャビティフィルタの一実施例1は、図2および図3に示すように、複数のブロック単位で形成された空洞11~16を含む。空洞11~16は、内部が空いているか、所定の誘電率を有する誘電体が満たされる空間またはブロック形態で形成されたものであって、以下では、空気も所定の誘電率を有する誘電体に相当する点を考慮して空間(cavity)形態で備えられることに限定して説明する。また、空間を区分または区画する部位の材質は、金属材質の金属ハウジングで備えられるが、本発明では、金属ハウジングの具体的な構造に対する図示は省略する。ただし、本発明によるキャビティフィルタの製造方法の一実施例を説明しながら、図13A図13Dを参照して簡略に説明する。
【0038】
本発明によるキャビティフィルタの一実施例1は、図3の図面上、左側上部に位置した第1空洞11と、第1空洞11の右側下部の対角線方向にオープン区間を形成するように配置された第2空洞12と、第2空洞12の右側上部の対角線方向にオープン区間を形成するように配置された第3空洞13と、第3空洞13の右側下部の対角線方向にオープン区間を形成するように配置された第4空洞14と、第4空洞14の右側上部の対角線方向にオープン区間を形成するように配置された第5空洞15と、第5空洞15の右側下部の対角線方向にオープン区間を形成するように配置された第6空洞16とを含む。
【0039】
第1空洞11~第6空洞16の底面の中心部分にはそれぞれ共振棒51~56が内設さ
れ、これらの共振棒51~56は、便宜上、第1共振棒~第6共振棒51~56と名付けることとする。これとともに、第1共振棒51が備えられた第1空洞11を含む部位のブロック形状を第1共振ブロック31と名付けることができ、その他の空洞12~16も順番をつけて第2共振ブロック32などと名付けることとする。
【0040】
第1共振ブロック31に相当する第1空洞11の第1共振棒51には、入力信号を入力するための入力コネクタ21が連結され、第6共振ブロック36に相当する第6空洞16の第6共振棒56には、出力信号を提供する出力コネクタ22が連結される。
【0041】
第1共振棒~第6共振棒51~56の各上端には、円形の第1チューニングプレート~第6チューニングプレート61~66が設けられ、後述するフィルタ上部カバー90の下部面に対して所定距離離隔して設けられる。
【0042】
これとともに、第1共振棒51~第6共振棒56の上部には、図4に示すように、第1空洞11~第6空洞16の上部を覆うように配置されたフィルタ上部カバー90にそれぞれ組立てられて周波数チューニングを行うように備えられた、図示しないチューニングねじを介して周波数チューニングを可能にするチューニングプレート61’~66’がそれぞれ設けられる。チューニングプレート61’~66’はフィルタ上部カバー90と一体に形成できることはもちろん、別途に製造されてフィルタ上部カバー90の当該部分に結合されてもよい。ここで、チューニングプレート61’~66’の下面と第1チューニングプレート~第6チューニングプレート61~66との間の離隔空間は、チューニングプレート61’~66’の設計者のチューニング過程によって変化する微細形状の変化により微細周波数チューニングの調整が可能である。
【0043】
一方、本発明によるキャビティフィルタの一実施例は、図2および図3に示すように、第2空洞12と第4空洞14との間の容量性クロスカップリングの形成のために、第2空洞12と第4空洞14との間の内壁10内に位置するように備えられた切り欠き用垂直ポスト80をさらに含むことができる。
【0044】
本発明の一実施例では、切り欠き用垂直ポスト80が第2空洞12と第4空洞14との間の容量性クロスカップリングの形成のための位置に形成されることに限定して説明しているが、オープン区間を介して連結されず、奇数個の共振器を渡って交差結合させるものであれば、第1空洞11と第3空洞13、第3空洞13と第5空洞15および第4空洞14と第6空洞16との間に切り欠き用垂直ポスト80が位置することも可能である。この場合には、各共振ブロック31~36間の境界またはオープン区間形成のための後述する隔壁40、40a、40bの設計が異なりうることは当然である。
隔壁40は、図2および図3に示すように、側壁の一部が内部に流入するように形成されたアウター隔壁40aと、空洞11~16の内部で上下方向に流入するように形成されたインナー隔壁40bとを含むことができる。
【0045】
切り欠き用垂直ポスト80は、複数の共振ブロック31~36において、任意の一側空洞12(図2および図3の「第2空洞12」参照)と、一側空洞12とはオープン区間を介して連結されず、奇数個の共振器を渡って位置した任意の他側空洞14(図2および図3の「第4空洞14」参照)の内壁10の間に位置した部品と定義される。
【0046】
より詳しくは、切り欠き用垂直ポスト80は、図4図6に示すように、一側空洞(第2空洞12)と他側空洞(第4空洞14)との間に備えられ、上下垂直方向に配置される。ここで、切り欠き用垂直ポスト80は、一側空洞(第2空洞12)と他側空洞(第4空洞14)との境界に相当する内壁10からインナー隔壁40b(図3参照)を結ぶ任意の境界線の間に配置される。また、切り欠き用垂直ポスト80は、図4図6に示すように
、円形の水平断面を有する棒形状に備えられる。
【0047】
ここで、図4および図5に示すように、水平部70の先端の延長方向と切り欠き用垂直ポスト80の上端の延長方向とは相互直交するように備えられることが好ましい。そして、切り欠き用垂直ポスト80は、図4図6に示すように、その下端が一側空洞(第2空洞12)の共振棒(第2共振棒52)の外周面の一部で水平に延びた水平部70の先端に直交して連結される。水平部70は、図4に示すように、略第2共振棒52の外径に対応する幅を有するとともに、上下に所定の厚さを形成する四角バー形状に形成される。
【0048】
一方、切り欠き用垂直ポスト80-1、80-2は、図7Aおよび図7Bに示すように、四角の水平断面を有するように形成される。すなわち、切り欠き用垂直ポスト80-1、80-2の水平断面の形状は、必ずしも図2図6に示すように、円形の水平断面に限定されるものではなく、図7Aおよび図7Bに示すように、多角形すなわち、四角の水平断面または図示しない特定の断面形状を有することも可能であり、切り欠き用垂直ポスト80-1、80-2の上端がフィルタ上部カバー90の下面と接する限度では同一の特性を導出することができる。
【0049】
これとともに、切り欠き用垂直ポスト80-2には、図7Bに示すように、容量性クロスカップリングに関与する向かい側の共振器(すなわち、第4共振棒54)との間隔を調整するために、前記向かい側の共振器(すなわち、第4共振棒54)に向かって所定の長さ延びるように、一体に間隔調整ポスト80-2’がさらに形成される。間隔調整ポスト80-2’と第4共振棒54との間の間隔調整により容量性交差結合を適切な大きさに調整可能になる。
【0050】
本発明の一実施例によるキャビティフィルタにおいて、一側空洞(第2空洞12)の共振棒(第2共振棒52)と、水平部70および切り欠き用垂直ポスト80は、同一の材質で形成されかつ一体に射出成形される。これとともに、共振棒(第2共振棒52)と、水平部70および切り欠き用垂直ポスト80は、図示しない金属ハウジングの材質と同一の材質で形成され、後述する図13A図13Dに示すように、金属ハウジングの製造時、同時に一体に射出成形される。これについては、本発明の一実施例によるキャビティフィルタの製造方法を説明しながらより具体的に説明する。
【0051】
図8Aおよび図8Bは、比較例のキャビティフィルタ1aで実現される電界分布図および磁界分布図の比較図であり、図9Aおよび図9Bは、本発明によるキャビティフィルタの一実施例で実現される電界分布図および磁界分布図の比較図であり、図10Aおよび図10Bは、図5の構成のうち切り欠き用垂直ポスト80の形状による周波数フィルタリング特性の変化を示すグラフである。
【0052】
本発明によるキャビティフィルタの一実施例1は、図4図6に示すように、一側空洞(第2空洞12)および他側空洞(第4空洞14)のいずれか1つ(本実施例では、第2空洞12)の第2共振棒52から水平部70を介在して水平に延びた後、各空洞の間で上下垂直に切り欠き用垂直ポスト80が延長形成された場合には、比較例によるキャビティフィルタ1aに比べて、次のような電界分布図および磁界分布図の変化を確認することができる。
【0053】
図8Aおよび図8Bは、比較例のキャビティフィルタ1aの電界分布図および磁界分布図であって、第2空洞12と第4空洞14との間にそれぞれ電界結合時と磁界結合時に第2空洞12および第4空洞14が相互均一な電界結合および磁界結合が行われることが分かる。
【0054】
ここで、図9Aおよび図9Bは、本発明によるキャビティフィルタの一実施例1で実現される電界分布図および磁界分布図であって、切り欠き用垂直ポスト80が連結された第2共振棒52が備えられた第2空洞12と切り欠き用垂直ポスト80との間には強い磁界結合(Magnetic Coupling)が発生して、元々交差結合(Cross-coupling)が発生しなければならない向かい側の第4空洞14の第4共振棒54とは磁界結合成分が最大限に抑制され、相対的に強い電界結合成分だけが主に存在することが分かる。
【0055】
このように、本発明によるキャビティフィルタは、特定部品の追加なくても、第2共振棒52に一体に形成された水平部70および切り欠き用垂直ポスト80の形状設計だけでも容量性交差結合(Capacitive Cross-coupling)の実現が容易であるという利点を有する。一方、切り欠き用垂直ポスト80は、図5に示すように、その上端が上部に位置したフィルタ上部カバー90の下面と接触する高さに延長形成される。しかし、必ずしも切り欠き用垂直ポスト80の上端が物理的にフィルタ上部カバー90の下面に接触する必要はなく、フィルタ上部カバー90との組立公差を考慮した離隔距離は許容できる。ただし、組立公差によるフィルタ上部カバー90の下面との離隔距離は、予め設定された距離を超えてはならない。
【0056】
本発明の出願人の行った試験の結果、図10Aの左図に示すように、切り欠き用垂直ポスト80の上端がフィルタ上部カバー90の下面と接触する場合には、Phase値が-値に形成されて、設計者が所望する容量性クロスカップリング(すなわち、電界結合、Electric Coupling)で結合されるが、図10Aの右図に示すように、最小限の組立公差を外れる領域に切り欠き用垂直ポスト80の上端とフィルタ上部カバー90との間の離隔距離が存在する場合には、Phase値が+に反転しながら、設計者が所望する容量性クロスカップリングの代わりに誘導性クロスカップリング(すなわち、磁界結合、Magnetic Coupling)で結合されて、周波数フィルタリング特性が反転することができる。ここで、組立公差の許容範囲はPhase値が+値に反転する前であるので、0.1mm未満に設定されなければならない。
【0057】
一方、切り欠き用垂直ポスト80の下端およびこれを含む水平部70の下端は、図5に示すように、空洞(第2空洞12)の内側底面と所定距離離隔するように備えられることが好ましい。ここでの所定距離は、物理的に切り欠き用垂直ポスト80の下端およびこれを含む水平部70の下端が空洞(第2空洞12)の内側底面と接触しない距離を意味することができる。
【0058】
本発明の出願人が行った試験の結果、図10Bに示すように、切り欠き用垂直ポスト80の下端およびこれを含む水平部70の下端が空洞(第2空洞12)の底面に接触する場合(すなわち、離隔距離が0の場合)、Phase値が+値に形成されて、設計者が所望する容量性クロスカップリングの代わりに誘導性クロスカップリング(すなわち、磁界結合、Magnetic Coupling)で結合され、切り欠き用垂直ポスト80の下端およびこれを含む水平部70の下端が空洞(第2空洞12)の底面から離隔する瞬間から(すなわち、離隔距離が0.1mm以上の場合)、Phase値が-値に反転しながら、設計者が所望する容量性クロスカップリング(すなわち、電界結合、Electric
Coupling)で結合される。これとともに、切り欠き用垂直ポスト80の下端およびこれを含む水平部70の下端と空洞(第2空洞12)との間の離隔距離が増加するほど、電界結合(Electric Coupling)が強く励起されて、Coupling Bandwidthがますます大きくなることを確認することができる。
【0059】
このように、本発明の一実施例によるキャビティフィルタは、切り欠き用垂直ポスト80の上端は、必ずしもフィルタ上部カバー90の下面と前記組立公差の範囲内で接触する
(以下、「第1条件」という)と同時に、切り欠き用垂直ポスト80の下端およびこれを含む水平部70の下端は、空洞(第2空洞12)の底面から離隔(以下、「第2条件」という)するという2つの条件を同時に満たしてこそ、電界結合(Electric coupling)による容量性クロスカップリング(C-coupling)を実現することができる。
【0060】
これに対比して、第1条件および第2条件の少なくともいずれか1つを満足しない場合(すなわち、第1条件は満たすものの第2条件は満たさず、第2条件は満たすものの第1条件は満たさず、第1条件および第2条件ともを満たさない場合)には、容量性クロスカップリング(C-coupling)ではない磁界結合(Magnetic coupling)による誘導性クロスカップリング(L-coupling)が実現される点で差異がある。
【0061】
図11は、図1および図3による各キャビティフィルタの周波数フィルタリング特性を比較するためのグラフであり、図12は、図1および図3による各キャビティフィルタのレベル偏差を比較するためのグラフである。
【0062】
図11を参照すれば(特に図11の(b)参照)、本発明の一実施例によるキャビティフィルタ1の場合、第2空洞12と第4空洞14との間の電界結合(Electric Coupling)および磁界結合(Magnetic Coupling)によりそれぞれバンドの左側と右側にC-切り欠きおよびL-切り欠きが形成されることが分かり、比較例のキャビティフィルタ1aの周波数フィルタリング特性を示すグラフと比較すれば、挿入損失の差が非常に類似している。これは、比較例1aおよび本発明の一実施例によるキャビティフィルタ1とも、同等水準の品質係数(Q)値を有していることを類推することができる。
【0063】
また、図12を参照すれば、本発明の一実施例によるキャビティフィルタ(b)は、比較例のキャビティフィルタ(a)に比べて、容量性交差結合(Capacitive Cross-coupling)のLevel偏差が非常に均一であることを確認することができる。これは、部品の組立公差が排除されて、比較例のキャビティフィルタ(a)に比べて一定のLevelの容量性交差結合を実現できるからである。
【0064】
図13A図13Dは、本発明の一実施例によるキャビティフィルタの製造方法を示す正断面図である。以下、上記のように構成される本発明の一実施例によるキャビティフィルタの製造方法を、添付した図面(特に、図13A図13D)を参照して説明する。
【0065】
本発明の一実施例によるキャビティフィルタの製造方法は、図13A図13Dに示すように、共振棒と同一の材質からなる水平部70および切り欠き用垂直ポスト80が一体に製造されるように溶融物を射出成形方式で製造した後(後述する、射出成形ステップ)、一側空洞(特に、第2空洞12)と他側空洞(特に、第4空洞14)の要素が分離されるように一部を切開し(後述する、空洞分離ステップ)、各空洞の共振棒の上端(すなわち、第2空洞12の第2共振棒52および第4空洞14の第4共振棒54の上端)に当該チューニングプレートを固定した後(後述する、部品設置ステップ)、切開された一部をカバーリングするフィルタ下部カバー95および各空洞12、14の上部を覆うフィルタ上部カバー90を結合させる(後述する、カバー結合ステップ)ことにより製造完了できる。
【0066】
すなわち、本発明の一実施例によるキャビティフィルタの製造方法は、少なくとも容量性クロスカップリング設計を要する2つの空洞に関与する各共振棒および水平部70と切り欠き用垂直ポスト80とが分離されないように一体に射出成形させる射出成形ステップ
と、射出成形ステップの後、2つの空洞の間を連結する底面の一部を切開して、各空洞を分離する空洞分離ステップと、空洞分離ステップの後、主要部品であるチューニングプレート61~66を各共振棒の上端に結合させる部品設置ステップと、部品設置ステップの後、各空洞12、14の分離のために空洞分離ステップによって切開された部分をフィルタ下部カバー95でカバーリングするとともに、各空洞12、14の開口した上部をフィルタ上部カバー90でカバーリングするように結合させるカバー結合ステップとを含むことができる。
【0067】
より詳しくは、射出成形ステップは、図13Aおよび図13Bに示すように、下部固定金型100aと、下部固定金型100aの上部から下方に移動可能に備えられ、下部固定金型100aとの間に所定の溶融物が注入されて硬化する空間を有する形状枠が加工された上部可動金型100bを介して各共振棒と水平部70および切り欠き用垂直ポスト80が一体に射出成形されるように鋳物製造するステップである。
【0068】
そして、空洞分離ステップは、図13Cに示すように、切り欠き用垂直ポスト80の下端を含む水平部70の下端が空洞(特に、第2空洞12)の底面と所定距離離隔するように形成(図13Cの図面符号「5」参照)するとともに、一側空洞(第2空洞12)と他側空洞(第4空洞14)との間が相互連結されないように切開して分離するステップである。
【0069】
次に、部品設置ステップは、図示しないチューニングねじと組み合わされて周波数チューニングが可能に各共振棒の上端に別途に製造されたチューニングプレート61~66を結合させるステップである。
【0070】
最後に、カバー結合ステップは、フィルタ下部カバー95を用いて空洞12、14の底面を構成して、前記空洞分離ステップによって形成された底面の切開部位(図13Cの図面符号「5」参照)を遮蔽することにより下側には開口しないようにし、フィルタ上部カバー90を用いて開口した各空洞12、14の上部を遮蔽するとともに、上述した図示しないチューニングねじが設けられるようにするステップである。
【0071】
以上、本発明によるキャビティフィルタおよびその製造方法の一実施例を、添付した図面を参照して詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ずしも上述した事実施例によって限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による多様な変形および均等な範囲での実施が可能であることは当然であろう。そのため、本発明の真の権利範囲は後述する特許請求の範囲によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、製造が容易で、磁界結合を抑制して相対的に電界結合が強く励起されるように設計され、電界結合を極大化させる別の部品を備えることなく、共振棒と一体に形成された垂直ポストを含むキャビティフィルタおよびその製造方法を提供する。
【符号の説明】
【0073】
1a:比較例のキャビティフィルタ 1:本発明のキャビティフィルタ
11~16:空洞 21:入力コネクタ
22:出力コネクタ 31~36:共振ブロック
40:隔壁 51~56:共振棒
61~66:チューニングプレート 70:水平部
80:切り欠き用垂直ポスト 90:フィルタ上部カバー
95:フィルタ下部カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D