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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074954
(43)【公開日】2024-05-31
(54)【発明の名称】信号分配装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/28 20060101AFI20240524BHJP
【FI】
G01R31/28 Y
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024062461
(22)【出願日】2024-04-09
(62)【分割の表示】P 2019560389の分割
【原出願日】2018-05-02
(31)【優先権主張番号】62/500,659
(32)【優先日】2017-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506198090
【氏名又は名称】クウォリタウ・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALITAU INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボスウィック・ジェームズ
(57)【要約】
【解決手段】ストレス信号を複数の被検査装置(DUT)に分配するための信号分配装置が開示されている。この分配装置は、分配されるストレス電圧信号を受信する単一入力と、ストレス電圧信号を複数のDUTに分配する複数の出力と、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路とを備える。各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、複数のDUTのうちの1つのDUTを複数の出力のうちの1つを通じて単一入力に接続し、少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子を含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレス電圧信号を複数の被検査装置(DUT)に提供するための信号分配装置であって、
分配される前記ストレス電圧信号を受信する単一入力と、
前記ストレス電圧信号を前記複数のDUTに分配する複数の出力と、
複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路であって、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、前記複数のDUTのうちの1つのDUTを前記複数の出力のうちの1つを通じて前記単一入力に接続し、少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子を含む、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路と、
を備える、信号分配装置。
【請求項2】
請求項1に記載の信号分配装置あって、
前記少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子は、前記DUTを行き来するバイポーラ電流を制限し切り替えるための一対のトランジスタである、信号分配装置。
【請求項3】
請求項2に記載の信号分配装置であって、さらに、
前記一対のトランジスタに接続されたバイアス回路を備え、前記バイアス回路は、前記一対のトランジスタをオン状態またはオフ状態にバイアスするための光起電絶縁体を備える、信号分配装置。
【請求項4】
請求項3に記載の信号分配装置であって、さらに、
時間制御されたバイアス信号を前記一対のトランジスタに提供するために前記光起電絶縁体の前記出力に接続された抵抗器コンデンサネットワークを備える、信号分配装置。
【請求項5】
請求項3に記載の信号分配装置であって、
前記統合電流リミッタ・スイッチ回路は、各々、前記一対のトランジスタの前記バイアスを妨げ、前記一対のトランジスタを流れる電流を制限するために、前記一対のトランジスタに接続された2つの直列抵抗器を備える、信号分配装置。
【請求項6】
請求項5に記載の信号分配装置であって、
前記2つの直列抵抗器は、前記統合電流リミッタ・スイッチ回路の電流制限レベルを調節するための可調整抵抗器である、信号分配装置。
【請求項7】
請求項6に記載の信号分配装置であって、
前記2つの可調整抵抗器は、機械ポテンショメータである、信号分配装置。
【請求項8】
請求項6に記載の信号分配装置であって、
前記2つの可調整抵抗器は、デジタルポテンショメータである、信号分配装置。
【請求項9】
請求項1に記載の信号分配装置であって、
前記少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子は、単向電流を制限し切り替えるための単一トランジスタである、信号分配装置。
【請求項10】
請求項1に記載の信号分配装置であって、さらに、
各DUTの電圧を測定するための選択可能な電圧測定回路を備え、前記選択可能な電圧測定回路は、
各々が前記複数の出力の1つに接続されている複数の電圧測定スイッチと、
前記複数の電圧測定スイッチのスイッチングを制御するスイッチ制御回路と、
前記複数の電圧測定スイッチの各々に接続されている電圧測定回路と、
を含む、信号分配装置。
【請求項11】
ストレス電圧信号を複数の被検査装置(DUT)に分配するための方法であって、
分配される前記ストレス電圧信号を単一入力で受信することと、
前記ストレス電圧信号を複数の出力を通じて前記複数のDUTに分配することと、
前記複数のDUTのうちの1つのDUTを、前記複数の出力のうちの1つの出力を通じて、および、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路のうちの1つの統合電流リミッタ・スイッチ回路を通じて、前記単一入力に接続することであって、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子を含むことと、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子は、前記DUTを行き来するバイポーラ電流を制限し切り替えるための一対のトランジスタである、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、さらに、
バイアス回路を前記一対のトランジスタに接続することを含み、前記バイアス回路は、前記一対のトランジスタをオン状態またはオフ状態にバイアスするための光起電絶縁体を備える、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、さらに、
時間制御されたバイアス信号を前記一対のトランジスタに提供するために、抵抗器コンデンサネットワークを前記光起電絶縁体の前記出力に接続することを含む、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、さらに、
前記一対のトランジスタの前記バイアスを妨げ、前記一対のトランジスタを流れる電流を制限するために、2つの直列抵抗器を前記一対のトランジスタに接続することを含む、方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法であって、さらに、
選択可能な電圧測定回路を用いて各DUTの電圧を測定することを含み、前記選択可能な電圧測定回路は、
各々が前記複数の出力の1つに接続されている複数の電圧測定スイッチと、
前記複数の電圧測定スイッチのスイッチングを制御するスイッチ制御回路と、
前記複数の電圧測定スイッチの各々に接続されている電圧測定回路と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、全ての目的のためにその全てが参照として本明細書に援用される、2017年5月3日出願の同時係属中の米国仮出願第62/500,659号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、一般に、電気的測定装置に関し、特に、ストレス信号を複数の被検査装置(DUT)に分配する際に用いられる信号分配装置に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体信頼性試験は、故障寿命についての情報を収集するために、コモン電圧のストレス信号を複数の装置に提供することを必要とすることが多い。費用効果が高く空間効率のよい解決策を提供するために、半導体信頼性試験装置ベンダは、大抵、共通のストレス信号を提供するために複数のDUTに接続されている1つの電圧源(例えば、プログラム可能電源)を有するようにそれらのシステムを構成するだろう。図1は、通常の電圧ストレスシステム100の簡易ブロック図を表す。最も基本的な形態では、図1に示されるように、複数のDUT102は全て、1つの電圧源104に直接接続され、平行にストレスを加えられる。しかし、この構成は、DUT102が故障したときに問題となる。この構成は、故障したDUT102を1つの電圧源104から切断する方法がなく、電流が故障したDUT102に流れ続けることで、極めて低い抵抗になり損ない、1つの電圧源104の過大通電負荷を行う、および/または、故障したDUT102を過熱する可能性がある。
【0004】
上記構成の改良例が図2に示される。改良された電圧ストレスシステム200は、1つの電圧源104と複数のDUT102との間に直列のスイッチ202を備える。これにより、故障がシステムによって検出されたときに(例えば、故障したDUTとインラインで接続されている電流計を用いて)故障したDUT102を除去できるようになるため、故障したDUT102は、1つの電源に過負荷をかけ続けて過熱させない。しかし、故障の検出とストレス信号の電源オフとの間の時間が十分に長くまだ故障していない他のDUTを阻害する可能性があるため、この改良例はまだ問題がある。さらに、故障事象は、DUTが故障したときの電流増加により1つの電圧源104の出力において障害を引き起こす可能性があり、これが他のDUTにおける早期故障の引き金になる恐れがある。
【0005】
上記の問題を回避するために、図3にはさらに改良された電圧ストレスシステム300が示されている。図3に示されるように、さらに改良された電圧ストレスシステム300は、電圧源104の信号経路における電流リミッタ302、スイッチ202、およびDUT102を備える。この電流リミッタは、DUTの故障、その検出、および、それに続くストレス信号からの除去の期間に、故障したDUT102が電圧源104を過熱させることを防ぐ。電流リミッタ302は、単に、固定値抵抗器であってよい、または、特定の電流レベルで作動する(制限する)非線形インピーダンスを提示するために能動素子を用いるより複雑な回路であってよい。
【0006】
上述の種類の構成は、「SWITCHING APPARATUS WITH CURRENT LIMITING CIRCUIT」と題した、Besshoらによる米国特許第5,880,540に記載されている。しかし、この構成は、多くの理由でまだ問題がある。まず、電流リミッタおよびスイッチの追加は、解決策に対して大幅なサイズおよびコスト要件をもたらす。また、DUTにおける電圧は、インライン電流リミッタ全体の電圧降下により不明であることが多い。最後に、スイッチ102を用いるストレス信号からのDUTの除去は、故障したDUTへの電流の流れが突然除去されるため、過渡信号(または、「グリッチ」)が残りのDUTに提示される可能性がある。
【発明の概要】
【0007】
一実施形態により、ストレス信号を複数の被検査装置(DUT)に分配するための信号分配装置が開示されている。この分配装置は、分配されるストレス電圧信号を受信する単一入力と、ストレス電圧信号を複数のDUTに分配する複数の出力と、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路とを備える。各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、複数のDUTのうちの1つのDUTを複数の出力の1つを通じて単一入力に接続し、少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子を備える。
【0008】
別の実施形態により、ストレス電圧信号を複数の被検査装置(DUT)に分配するための方法が開示されている。分配されるストレス電圧信号は、単一入力で受信され、複数の出力を通じて複数のDUTに分配される。複数のDUTのうちの1つのDUTは、複数の出力のうちの1つの出力、ならびに、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路のうちの1つの統合電流リミッタ・スイッチ回路を通じて、単一入力に接続され、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】複数のDUTへのストレス信号を共有するための信号分配装置を示す図。
【0010】
図2】各DUTへの共有のストレス信号を個別にオフする能力を備える、複数のDUTへのストレス信号を共有するための信号分配装置を示す図。
【0011】
図3】各DUTへの共有のストレス信号を個別にオフし、各DUTへの電流を個別に制限する能力を備える、ストレス信号を複数のDUTに分配するための信号分配装置を示す図。
【0012】
図4】統合電流リミッタ・スイッチ回路に組み込まれたスイッチ電流制限能力を備える、ストレス信号を複数のDUTに分配するための信号分配装置を示す図。
【0013】
図5】DUTを電圧ストレス源に接続する個々の統合電流リミッタ・スイッチ回路の簡略図。
【0014】
図6】統合電流リミッタ・スイッチ全体にわたって測定に影響を与える電圧降下なしにDUT電圧を測定する能力を備える、ストレス信号を複数のDUTに分配するための信号分配装置を示す図。
【0015】
図7】共有のストレス信号を複数のDUTに提供するための方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、一般に、電気的測定装置に関する。本明細書の実施形態は、単一入力で受信されるストレス信号を複数の出力を通じて複数の被検査装置に分配するのに用いるための信号分配回路について記載している。
【0017】
図4は、各DUT102を1つの電圧源104に接続している各電流リミッタおよびスイッチ402が複合回路に統合されている実施形態(以下、電流制限および切り替え機能を提供するために素子を共有する統合電流リミッタ・スイッチ回路という)を含む、改良された電圧ストレス信頼性システム400を表す簡易ブロック図である。この構成は、先行技術に対して多くの利点を提供する。例えば、この構成は、多機能向け(例えば、より小型のプリント回路基板を必要とする)部品を用いることによってシステム内の物理的空間を大幅に節約することができる。一般的な方法は、電流制限および切り替えの両方の機能を提供するのにトランジスタを用いることだろう。この回路についてのさらなる詳細は、以下の欄で説明される。
【0018】
この構成の別の利点は、多機能向け部品を用いることによる省コスト化である。スイッチおよび電流リミッタを別々の回路として設けることは、通常、2倍の数の部品を必要とするため、この構成だと大幅にコストを削減できる。最後に、この構成は、以下の段落でさらに説明される様々な実施形態において、過渡信号の抑制など他の利点も提供できる。
【0019】
図5は、上記の統合電流リミッタ・スイッチ回路402の実施形態を示す電圧ストレス信頼性システム500の一部を表す簡易回路図である。この図では、一対のトランジスタ502は、電流制限切替機能を提供する。図5に示される実施形態では、一対のトランジスタ502は、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であるが、他の実施形態は、バイポーラ型トランジスタ(BJT)または接合型電界効果トランジスタ(JFET)を含むがそれらに限定されない他の種類のトランジスタを含みうる。一対のトランジスタ502は、双方向電流制限切替を提供するように接続され、いくつかの実施形態では、この回路は、一方向のみの電流の流れ(すなわち、一方向電流制限切替)が必要な場合には1つのトランジスタのみを備えるように簡素化される。
【0020】
一対のトランジスタ502は、バイアス回路の使用と併せて電流の制限切替機能を提供する。図の実施形態では、太陽光発電アイソレータ(PVI)506は、トランジスタ502にバイアス電圧を提供して、トランジスタ502をオン状態またはオフ状態に切り替える。通常、グラウンドレベル基準(例えば、1.8V、3.3V、または5Vのロジックレベル)の制御信号512は、PVI506の入力に接続され、制御信号512の活性化は、PVI出力で生成される絶縁電圧を引き起こすだろう。切り替えられた電圧ストレス信号および/または制限された電流は、(例えば、-1000Vから+1000Vの)高電圧信号であり、低レベルロジック信号によって直接制御されえないため、絶縁電圧が必要である。
【0021】
PVI506の出力は、PVI506が制御信号512によって使用可能になるときに、一対のトランジスタ502がその制御された経路(例えば、MOSFETのドレインソース)を通じて電流を導電する(オンする)ように、また、PVI506が制御信号によって使用不可になったときに、突入電流を導電しない(オフする)ように、トランジスタ502に接続されている。さらに、PVI出力は、MOSFETトランジスタのゲートソース端末に捕捉されて未定義状態のままにするだろう電荷を放散させるその使用不可状態で低インピーダンスを提供する。このように、PVI506と組み合わされたトランジスタ502は、必要な切替機能を提供する。
【0022】
図5に示された実施形態の電流制限機能は、一対のトランジスタ502によって提供され、一対のトランジスタ502は、一対のトランジスタ502のバイアス端末(図の実施形態では、ゲートおよびソース端末)間に接続された直列電流制限抵抗器504と協働して切替機能も提供する。電流制限機能は、一対のトランジスタ502がオンされた場合に機能し(トランジスタがオフされた場合は、電流の流れがないため制限は適用されない)、直列電流制限抵抗器504間に生じた電圧をPVI506のバイアスを相殺するのに用いる。各トランジスタは、閾値電圧を有し、それ以上だとトランジスタが突入電流を導電し、それ以下だとトランジスタが突入電流を導電しない。実際には、これは、電流が完全に流れを止める離散レベルではないが、トランジスタの三角波電流/電圧特性と組み合わされた抵抗器の直線電流/電圧特性は、各トランジスタが(電流制限ではなく)突入電流を導電し、次に実際には追加の電流の流れがない(電流制限)状態に移行する狭い範囲をもたらす。そのため、統合電流リミッタ・スイッチ回路に直列電流制限抵抗器504を備えることで、電流制限機能は、切替機能も提供する同じトランジスタによって提供されうる。
【0023】
各トランジスタは、製造バラツキのため異なる閾値電圧有する可能性があり、そのため既定の電流制限抵抗器値について異なる電流制限レベルを有する可能性がある。いくつかの実施形態では、電流制限が簡単に調節可能である(例えば、システム内の他の電流制限回路の実質的に同じ電流制限レベルに設定される)ことが望ましい場合は、可変抵抗器は、電流制限抵抗器504に用いられる。いくつかの実施形態では、可変抵抗器は、ユーザが電流リミッタを所望のレベルに調節できる調節装置を備えた機械ポテンショメータである。他の実施形態では、可変抵抗器は、デジタルインタフェースを介してコンピュータ、マイクロコントローラ、または、プログラミング能力を有する他のデジタル回路へのプログラミングを可能にするデジタルポテンショメータである。いくつかの実施形態では、プログラミングは、恒久的(例えば、初期組み付けの際に設定)、半恒久的(例えば、特定の手順によってフィールドで調節可能)、または一時的(例えば、プログラミングデジタル回路で動作するソフトウェアは、検査要件に応じて電流制限レベルを動的に変更してよい)であってよい。
【0024】
図6は、各DUTの電圧測定の追加機能が含まれる実施形態を備える、改良された電圧ストレス信頼性システム600を表す簡易ブロック図である。この電圧測定機能は、各統合電流制限スイッチ回路402、スイッチ制御回路606、および電圧測定回路604と直列に接続されている電圧測定スイッチ602のネットワークを通じて実行される。各電圧測定スイッチ602は、各DUT102の電圧が他のDUTの電圧から独立して測定されうるように個々に切り替えられる。スイッチ制御回路606は、各DUT102の電圧が電圧測定回路604で測定されうるように、各電圧測定スイッチ602を使用可能または使用不可能にする機能を実行する。いくつかの実施形態では、この切替機能は、統合されたマルチプレクサ回路またはマルチプレクサ機器によって提供され、他の実施形態では、切替機能は、1つの出力への複数入力の接続を可能にするように配置された個々のスイッチの配列(機械式リレー、リードリレー、またはソリッドステートリレー)で構成される。
【0025】
電圧測定回路604は、電圧を測定し、それをデジタル表示に変換する回路である。いくつかの実施形態では、デジタル表示は、次に、通信バスを通じてホストコンピュータに転送される。通信バスは、通常、標準インタフェース(例えば、イーサネット(登録商標)、USB、RS-422/485、RS-23、SPI、および/または、I2C)である。いくつかの実施形態では、電圧測定回路は、ハウジングに全ての必要な回路が統合されたデジタルマルチメータ(DMM)などの既製機器である。他の実施形態では、電圧測定回路は、必要な電圧測定機能を提供するように構成された個別部品の配列である。例えば、いくつかの実施形態では、電圧測定回路は、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)、オートレンジ回路、および通信インタフェース回路を含む。
【0026】
電圧測定機能の追加は、電圧を測定し、各DUT102における電圧誤差を修正しうる能力を提供する。理想的な場合では、統合電流制限スイッチ回路402は、通常の動作条件において(すなわち、DUTが故障していない検査の一部において)電圧降下(または、負担)を有さないだろう。しかし、いくつかの場合では、電流制限機能が付設されていないときでも、統合電流制限スイッチ回路402での電圧降下が著しい可能性がある。例えば、DUT102が1mA(故障前の電流)を流し、統合電流制限スイッチ回路402の実効抵抗が10オームの場合、10mVの負担電圧が統合電流制限スイッチ回路402に存在するだろう。これは、ストレス電圧条件によっては、かなりの量のエラー(例えば、1%以上)となりうる。そのため、図6に示される追加の電圧測定スイッチ回路の使用によってDUT電圧を識別できることが望ましい。
【0027】
統合電流制限スイッチ回路402後のDUT102の電圧測定値は、多目的に用いられうる。例えば、DUT電圧測定値は、統合電流制限スイッチ回路402における電圧降下を補う(または、部分的に補う)のに用いられてよい。これは、検査中に全てのDUT電圧を測定し、統合電流制限スイッチ回路402における全降下の平均を補うレベルに電圧源104を設定することによって行なわれうる。例えば、検査中に3つのDUTが接続され、それらが(例えば、統合電流制限スイッチでの電圧降下により)電圧源の出力から9mV、10mV、および11mVの個々の電圧誤差を有する場合は、電圧源は、電圧誤差の大部分を補うために10mV(電圧誤差の平均値)だけ増加されうる(すなわち、この例では、電圧誤差は、最大11mVから1mVに低減されるだろう)。
【0028】
電圧測定機能の別の用途は、DUT102が故障したかどうかを検出することである。通常、DUT102の電流は、検査中に、DUTの別のノードを通じて電流を測定すること、または、電流測定回路(例えば、電流計)を統合電流制限スイッチ回路402と直列に接続することのいずれかによって、定期的に測定されるだろう。この電流測定データは、DUTのステータスにアクセスするのに用いられる。しかし、電流測定をDUT102で行うことは、通常、DUTと直列の電流測定回路を一時的に挿入することを必要とし、過渡信号を導入しないように注意しなければDUTに付与されるストレス条件を悪化させるため、複雑なプロセスである。また、電流測定は、素子電流を検出するために多くの電流範囲の切り替えを必要とすることが多く、それには非常に時間がかかる。特定の検査では、装置の故障は、通常、統合電流制限スイッチ回路402の電流制限機能を確かにする電流の増加を伴うため、図6に示された電圧測定機能の追加は、装置の故障を検出する迅速で比較的簡単な方法を可能にする。電圧測定機能の使用によって、システムは、検査中に接続された全てのDUT102を迅速かつ滑らかに走査し、いずれかが関連する電流制限回路を起動したかどうかを検出できる。関連する電流制限回路をもたらしたDUTについて、実験は、特定の動作(例えば、さらなるストレスからのDUTの除去、故障したDUTのより徹底的な特性評価の実施、および/または、実験の停止)をするように構成されてよい。
【0029】
電圧測定または電流測定のいずれかによって故障したことが検出されたDUT102について、統合電流リミッタ・スイッチ回路402は、装置をストレスから除去する間に付加的な利点を提供する。上述した、図1図2、および図3に示される通常の並列検査システムは、DUT102を電圧源から切断するのに用いるスイッチ202のために機械式リレーまたはリードリレーを用いるだろう。これらの種類のリレーは、望ましくない「ホットスイッチング」をもたらす限定を有する。ホットスイッチングとは、接続されているまたは切断されている端子間に電圧が存在する(または、存在するだろう)ときのリレーの駆動または停止を表す業界用語である。
【0030】
機械式リレーまたはリードリレーにとって、ホットスイッチングは、半導体信頼性検査について2つの理由で問題となる。第1に、ホットスイッチングは、通常、接続されたDUT、および、同じ電圧源に接続された他のDUTに提供される過渡信号をもたらすだろう。これは、リレーの突然の接続または切断(リレー接点が接続または切断するときの短絡から開放、または開放から短絡への遷移は、ほぼ瞬間的である)によるものであり、1つの状態から別の状態に遷移するときにリレーの接点が複数回接続および切断するリレーの「バウンス」によって悪化し、これが、発生した過渡信号を拡張し、悪化させるだろう。過渡信号は、切断されたDUTへの付加的な損害を引き起こす、および/または、他のまだ故障していないDUTに提供されて、その早期故障を誘発、もしくはそれらの故障時間を変更する損害を引き起こす可能性があるため、検査にとって有害である。
【0031】
ホットスイッチングが問題になる別の理由は、リレー自体への損害である。機械式リレーおよび/またはリードリレーにとって、ホットスイッチングは、状態を遷移するときに接点が互いに物理的に近接しているために発生するアーキングにより、接点に損害をもたらしうる。これは、上記のリレーバウンスによっても悪化し、変化するまたはより高い接触抵抗、接触付着をもたらし、結果的にリレーの故障につながりうる。通常、リレーベンダは、可能なスイッチングサイクルの数における寿命を特定し、例えば、ホットスイッチングでない条件に対するホットスイッチングの条件について2桁で寿命を縮めることが多いだろう。
【0032】
上記の理由により、半導体信頼性試験装置は、切り替えられるリレー間の電圧を除去するためにストレス電圧を変更することによって(例えば、接地されたDUTが0Vを有するようにストレス電圧供給を0Vに設定することによって)ホットスイッチングリレーを回避するように設計されていることが多い。しかし、検査中のストレス電圧除去は、故障していないDUTにとってはストレスの中断であるため望ましくない。場合によっては、これらのDUTは、ストレス電圧の再印加中の回復または損害などの影響により、その検査故障時間がストレスの除去により影響を受けるだろう。それにより、実験結果が悪化する、または無効になる可能性がある。
【0033】
統合電流リミッタ・スイッチ回路402は、スイッチング素子の本質およびバイアス回路の配置により上記の問題を克服する。まず、スイッチング素子としてのトランジスタの使用は、トランジスタ内に可動接点がないため、アーキングおよび/またはバウンスによる問題を排除する。次に、統合電流リミッタ・スイッチ回路402におけるスイッチングの遷移時間は、追加の回路素子の使用によってより長くなりうる、また制御されうる。これにより、システムは、統合電流リミッタ・スイッチ回路402をオフ(または、オン)でき、過渡信号が特定のDUTまたは他のDUTに提供されることなく、ストレス電圧がまだ印加されている間に特定のDUT102が切断(または、接続)される。いくつかの実施形態では、統合電流リミッタ・スイッチ回路402におけるスイッチングの遷移時間は、図5に示されるバイアス回路に接続された抵抗器508およびコンデンサ510(RC)のネットワークによって制御される。RCネットワークにおける抵抗器508および/またはコンデンサ510の値を調節することによって、スイッチング時間は、過渡信号がDUTに提供されるのを防ぐための最適長さに延長または短縮されうる。
【0034】
いくつかの実施形態では、遷移時間は、PVIの入力への制御信号によって制御され、遷移中の所定期間にわたって提供される連続的に変化する信号を含んでよい。例えば、積分回路の出力は、積分回路の入力にステップ信号を提供する制御信号に応答して、連続的に変化する信号をバイアスPVIの入力に提供しうる。別の実施形態では、電圧の離散的セットは、遷移中の所定期間にわたって印加される。例えば、デジタル-アナログ変換器(DAC)の出力は、バイアスPVIの入力に提供され、傾斜率に応じてスイッチング時間を変化させる時間制御されたランプ信号を生成するように傾斜をつけてよい。いくつかの実施形態では、PVIの入力に接続されたDACの出力は、直列電流制限抵抗器504と併せて、統合電流制限スイッチ回路402の電流制限レベルを制御するのに用いられてもよい。
【0035】
図7は、ストレス電圧信号を複数のDUTに分配する方法700のフローチャートである。ステップ702では、分配されるストレス電圧信号は、単一入力で受信される。ステップ704では、ストレス電圧信号は、複数の出力を通じて複数のDUTに分配される。最後に、ステップ706では、複数のDUTのうちの1つのDUTは、複数の出力のうちの1つの出力および統合電流リミッタ・スイッチ回路を通じて、単一入力に接続される。
【0036】
本発明のうちの数実施形態のみが詳細に説明されたが、本明細書の開示に基づいて多くの変更が可能であることを理解されたい。特徴および要素が特定の組み合わせで上述されるが、各特徴または各要素は、他の特徴および他の要素なしで、または、他の特徴および他の要素を含むもしくは含まない様々な組み合わせで、単独で用いられうる。上記の全てを考慮すると、本実施形態は例示的であって制限的ではなく、本発明は、本明細書に記載の詳細に限定されず、添付の請求項の範囲および同等の範囲内で修正されてよいことが明らかだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレス電圧信号を複数の被検査装置(DUT)に提供するための信号分配装置であって、
分配される前記ストレス電圧信号を受信する単一入力と、
前記ストレス電圧信号を前記複数のDUTに分配する複数の出力と、
複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路であって、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、前記複数のDUTのうちの1つのDUTを前記複数の出力のうちの1つを通じて前記単一入力に接続し、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、前記DUTを行き来するバイポーラ電流を制限し切り替えるための一対のトランジスタに接続されたバイアス回路を含み、前記バイアス回路は、前記一対のトランジスタをオン状態またはオフ状態にバイアスするための絶縁電圧を提供するための光起電絶縁体を備え、可変連続アナログ制御信号が、前記光起電絶縁体の入力に接続され、前記一対のトランジスタは、前記DUTを行き来する電流制限レベルを調節可能に調整するために前記一対のトランジスタの間の直列可変抵抗器と直列に接続される、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路と、
を備える、信号分配装置。
【請求項2】
請求項1に記載の信号分配装置あって、さらに、
時間制御されたバイアス信号を前記一対のトランジスタに提供するために前記光起電絶縁体の出力に接続された抵抗器コンデンサネットワークを備える、信号分配装置。
【請求項3】
請求項に記載の信号分配装置であって、
前記統合電流リミッタ・スイッチ回路は、各々、前記一対のトランジスタの前記バイアスを妨げ、前記一対のトランジスタを流れる電流を制限するために、前記一対のトランジスタに接続された2つの直列抵抗器を備える、信号分配装置。
【請求項4】
請求項に記載の信号分配装置であって、
前記2つの直列抵抗器は、前記統合電流リミッタ・スイッチ回路の電流制限レベルを調節するための可調整抵抗器である、信号分配装置。
【請求項5】
請求項に記載の信号分配装置であって、
前記2つの可調整抵抗器は、機械ポテンショメータである、信号分配装置。
【請求項6】
請求項に記載の信号分配装置であって、
前記2つの可調整抵抗器は、デジタルポテンショメータである、信号分配装置。
【請求項7】
請求項1に記載の信号分配装置であって、さらに、
各DUTの電圧を測定するための選択可能な電圧測定回路を備え、前記選択可能な電圧測定回路は、
各々が前記複数の出力の1つに接続されている複数の電圧測定スイッチと、
前記複数の電圧測定スイッチのスイッチングを制御するスイッチ制御回路と、
前記複数の電圧測定スイッチの各々に接続されている電圧測定回路と、
を含む、信号分配装置。
【請求項8】
ストレス電圧信号を複数の被検査装置(DUT)に分配するための方法であって、
分配される前記ストレス電圧信号を単一入力で受信することと、
前記ストレス電圧信号を複数の出力を通じて前記複数のDUTに分配することと、
前記複数のDUTのうちの1つのDUTを、前記複数の出力のうちの1つの出力を通じて、および、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路のうちの1つの統合電流リミッタ・スイッチ回路を通じて、前記単一入力に接続することであって、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、前記DUTを行き来するバイポーラ電流を制限し切り替えるための一対のトランジスタに接続されたバイアス回路を含み、前記バイアス回路は、前記一対のトランジスタをオン状態またはオフ状態にバイアスするための絶縁電圧を提供するための光起電絶縁体を備え、可変連続アナログ制御信号が、前記光起電絶縁体の入力に接続され、前記一対のトランジスタは、前記DUTを行き来する電流制限レベルを調節可能に調整するために前記一対のトランジスタの間の直列可変抵抗器と直列に接続されることと、
を含む、方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、さらに、
時間制御されたバイアス信号を前記一対のトランジスタに提供するために、抵抗器コンデンサネットワークを前記光起電絶縁体の出力に接続することを含む、方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法であって、さらに、
前記一対のトランジスタの前記バイアスを妨げ、前記一対のトランジスタを流れる電流を制限するために、2つの直列抵抗器を前記一対のトランジスタに接続することを含む、方法。
【請求項11】
請求項に記載の方法であって、さらに、
選択可能な電圧測定回路を用いて各DUTの電圧を測定することを含み、前記選択可能な電圧測定回路は、
各々が前記複数の出力の1つに接続されている複数の電圧測定スイッチと、
前記複数の電圧測定スイッチのスイッチングを制御するスイッチ制御回路と、
前記複数の電圧測定スイッチの各々に接続されている電圧測定回路と、を含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
本発明のうちの数実施形態のみが詳細に説明されたが、本明細書の開示に基づいて多くの変更が可能であることを理解されたい。特徴および要素が特定の組み合わせで上述されるが、各特徴または各要素は、他の特徴および他の要素なしで、または、他の特徴および他の要素を含むもしくは含まない様々な組み合わせで、単独で用いられうる。上記の全てを考慮すると、本実施形態は例示的であって制限的ではなく、本発明は、本明細書に記載の詳細に限定されず、添付の請求項の範囲および同等の範囲内で修正されてよいことが明らかだろう。本開示は以下の適用例を含む。
[適用例1]
ストレス電圧信号を複数の被検査装置(DUT)に提供するための信号分配装置であって、
分配される前記ストレス電圧信号を受信する単一入力と、
前記ストレス電圧信号を前記複数のDUTに分配する複数の出力と、
複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路であって、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、前記複数のDUTのうちの1つのDUTを前記複数の出力のうちの1つを通じて前記単一入力に接続し、少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子を含む、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路と、
を備える、信号分配装置。
[適用例2]
適用例1に記載の信号分配装置あって、
前記少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子は、前記DUTを行き来するバイポーラ電流を制限し切り替えるための一対のトランジスタである、信号分配装置。
[適用例3]
適用例2に記載の信号分配装置であって、さらに、
前記一対のトランジスタに接続されたバイアス回路を備え、前記バイアス回路は、前記一対のトランジスタをオン状態またはオフ状態にバイアスするための光起電絶縁体を備える、信号分配装置。
[適用例4]
適用例3に記載の信号分配装置であって、さらに、
時間制御されたバイアス信号を前記一対のトランジスタに提供するために前記光起電絶縁体の前記出力に接続された抵抗器コンデンサネットワークを備える、信号分配装置。
[適用例5]
適用例3に記載の信号分配装置であって、
前記統合電流リミッタ・スイッチ回路は、各々、前記一対のトランジスタの前記バイアスを妨げ、前記一対のトランジスタを流れる電流を制限するために、前記一対のトランジスタに接続された2つの直列抵抗器を備える、信号分配装置。
[適用例6]
適用例5に記載の信号分配装置であって、
前記2つの直列抵抗器は、前記統合電流リミッタ・スイッチ回路の電流制限レベルを調節するための可調整抵抗器である、信号分配装置。
[適用例7]
適用例6に記載の信号分配装置であって、
前記2つの可調整抵抗器は、機械ポテンショメータである、信号分配装置。
[適用例8]
適用例6に記載の信号分配装置であって、
前記2つの可調整抵抗器は、デジタルポテンショメータである、信号分配装置。
[適用例9]
適用例1に記載の信号分配装置であって、
前記少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子は、単向電流を制限し切り替えるための単一トランジスタである、信号分配装置。
[適用例10]
適用例1に記載の信号分配装置であって、さらに、
各DUTの電圧を測定するための選択可能な電圧測定回路を備え、前記選択可能な電圧測定回路は、
各々が前記複数の出力の1つに接続されている複数の電圧測定スイッチと、
前記複数の電圧測定スイッチのスイッチングを制御するスイッチ制御回路と、
前記複数の電圧測定スイッチの各々に接続されている電圧測定回路と、
を含む、信号分配装置。
[適用例11]
ストレス電圧信号を複数の被検査装置(DUT)に分配するための方法であって、
分配される前記ストレス電圧信号を単一入力で受信することと、
前記ストレス電圧信号を複数の出力を通じて前記複数のDUTに分配することと、
前記複数のDUTのうちの1つのDUTを、前記複数の出力のうちの1つの出力を通じて、および、複数の統合電流リミッタ・スイッチ回路のうちの1つの統合電流リミッタ・スイッチ回路を通じて、前記単一入力に接続することであって、各統合電流リミッタ・スイッチ回路は、少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子を含むことと、
を含む、方法。
[適用例12]
適用例11に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの複合スイッチング・電流制限素子は、前記DUTを行き来するバイポーラ電流を制限し切り替えるための一対のトランジスタである、方法。
[適用例13]
適用例12に記載の方法であって、さらに、
バイアス回路を前記一対のトランジスタに接続することを含み、前記バイアス回路は、前記一対のトランジスタをオン状態またはオフ状態にバイアスするための光起電絶縁体を備える、方法。
[適用例14]
適用例13に記載の方法であって、さらに、
時間制御されたバイアス信号を前記一対のトランジスタに提供するために、抵抗器コンデンサネットワークを前記光起電絶縁体の前記出力に接続することを含む、方法。
[適用例15]
適用例13に記載の方法であって、さらに、
前記一対のトランジスタの前記バイアスを妨げ、前記一対のトランジスタを流れる電流を制限するために、2つの直列抵抗器を前記一対のトランジスタに接続することを含む、方法。
[適用例16]
適用例11に記載の方法であって、さらに、
選択可能な電圧測定回路を用いて各DUTの電圧を測定することを含み、前記選択可能な電圧測定回路は、
各々が前記複数の出力の1つに接続されている複数の電圧測定スイッチと、
前記複数の電圧測定スイッチのスイッチングを制御するスイッチ制御回路と、
前記複数の電圧測定スイッチの各々に接続されている電圧測定回路と、を含む、方法。
【外国語明細書】