(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075021
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/00 20180101AFI20240527BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186122
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】長澤 安曇
(72)【発明者】
【氏名】西坂 崇宏
(72)【発明者】
【氏名】関 幹
(72)【発明者】
【氏名】松岡 めぐみ
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】継続して実行しやすいケア方法を提供する情報処理システムに関する。
【解決手段】情報処理システムは、ケア方法決定部を備える。上記ケア方法決定部は、身体症状をケアするケア方法について身体症状ごとに複数のケア方法を対応付けたケア方法情報を取得し、ユーザの上記身体症状を示す身体症状情報と、上記ユーザが上記身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報及び上記ユーザが上記ケアにとれる時間長を示す時間長情報の少なくとも一方の情報とを取得し、上記身体症状情報と、上記タイミング情報及び上記時間長情報の少なくとも一方に基づいて、上記複数のケア方法の中から上記ユーザに提示するケア方法を決定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体症状をケアするケア方法について身体症状ごとに複数のケア方法を対応付けたケア方法情報を取得し、
ユーザの前記身体症状を示す身体症状情報と、前記ユーザが前記身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報及び前記ユーザが前記ケアにとれる時間長を示す時間長情報の少なくとも一方の情報とを取得し、
前記身体症状情報と、前記タイミング情報及び前記時間長情報の少なくとも一方に基づいて、前記複数のケア方法の中から前記ユーザに提案するケア方法を決定する
ケア方法決定部
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記ケア方法情報は、前記身体症状をケア可能なケアアイテムについて前記身体症状ごとに複数のケアアイテムを対応付けたケアアイテム情報を含み、
前記ケア方法決定部は、身体症状情報と、前記タイミング情報及び前記時間長情報の少なくとも一方に基づいて、前記複数のケアアイテムの中から決定した前記ユーザに提案するケアアイテムを含む前記ケア方法を決定する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ユーザに提案する前記ケア方法は、前記ケアアイテムを用いるタイミング情報を含む
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ケア方法決定部は、
前記身体症状情報と、前記タイミング情報及び前記時間長情報の少なくとも一方とを取得し、
前記タイミング情報及び前記時間長情報の少なくとも一方に基づいて、前記ケア方法を実行するタイミングを決定し、当該決定結果を反映させた前記ケア方法を決定する
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記身体症状情報は、症状が発現した身体部位を示す症状発現部位情報と当該身体部位の症状を示す症状情報を含み、
前記ケア方法決定部は、前記症状発現部位情報及び前記症状情報に基づいて、前記ケア方法を決定する
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記身体症状情報は、症状発現部位での症状の発現頻度情報を含み、
前記ケア方法決定部は、前記発現頻度情報に基づいて、前記ユーザへの前記ケア方法の提案の有無を決定する
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記ケア方法を前記ユーザに提案するための提示情報を生成する提示情報生成部
を更に備える
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記提示情報生成部は、前記提示情報として、前記ケア方法が示される第1表示画像を生成する
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記提示情報生成部は、
前記ケア方法を実行する期間を所定の長さのケア方法実行期間として設定し、
前記ケア方法実行期間を複数の分割期間に区分し、当該分割期間毎のケアの目標情報を含んだ前記提示情報を生成する
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記ケア方法の実行開始前に取得された、前記ユーザの症状が発現した症状発現部位の画像を取得し、当該症状発現部位の画像を用いて、症状が軽減された状態の症状発現部位の加工画像を生成する加工部
を更に備え、
前記提示情報生成部は、
前記ケア方法の実行開始前の症状発現部位の画像と前記加工画像とが表示される第2表示画像を前記提示情報として生成する
請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記加工部は、
前記加工画像として、症状の軽減度合いが異なる複数の加工画像を生成し、
前記提示情報生成部は、
前記ケア方法の実行開始前の症状発現部位の画像と前記複数の加工画像とが表示される前記第2表示画像を前記提示情報として生成する
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記提示情報生成部は、
前記ユーザが前記第2表示画像に表示される前記複数の加工画像から1つ選択した結果を示す選択結果情報を取得し、
前記選択結果情報に基づいて、前記ユーザによって選択された加工画像を目標の部位状態として設定し、当該目標の部位状態の加工画像と、前記ケア方法の実行開始前の症状発現部位の画像とが表示される第3表示画像を、前記提示情報として生成する
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記提示情報生成部は、
前記ケア方法の実行中に取得された途中経過の症状発現部位の画像を受信し、
前記途中経過の症状発現部位の画像と、前記目標の部位状態の加工画像と、前記ケア方法の実行開始前の症状発現部位の画像が表示される第4表示画像を、前記提示情報として生成する
請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前提示情報生成部は、
前記ケア方法の実行開始前の症状発現部位の画像、前記途中経過の症状発現部位の画像及び前記目標の部位状態の加工画像それぞれの症状発現部位の状態を定量的に評価した評価結果を更に含む前記第4表示画像を、前記提示情報として生成する
請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記ケア方法を実行した他のユーザの、症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果を用いて、前記ユーザに提示するための評価情報を生成する発信情報生成部を更に備え、
前記提示情報生成部は、
前記ケア方法と前記発信情報とを関連付けた前記提示情報を生成する
請求項7から14のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記提示情報生成部により生成された前記提示情報を表示して前記ユーザに提示する表示部
を更に備える
請求項7から15のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記ケア方法情報を記憶するケア方法情報記憶部
を更に備える
請求項1から16のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、身体症状に対するケア方法を提案する情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、ネットワークを通じて取得したユーザの肌の悩みに応じた肌の改善のためのアドバイスをすることが記載されている。
【0003】
例えば皮膚疾患を有するユーザは、皮膚の炎症、乾燥、黒ずみ等の様々な身体症状により、心理的な負担を感じやすく、また、生活での行動制限を強いられることがある。例えば、皮膚の症状に起因して、肌を晒すことにストレスを感じる、人と話したくない、かゆみで寝不足になる、無意識に肌をかきむしって寝具を汚す、過度な消毒や水仕事が必要な職場での業務による症状の悪化や痛みの発生、子供とのスキンシップを躊躇してしまう等、皮膚疾患によって生活の質が損なわれやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
身体症状に対するケアにおいて、自身の症状により適したケア方法を選択することは難しく、また、自身が行っているケア方法が正しい方法であるのか不安を感じたり、当該ケア方法をいつまで実行すればよいか等が判断しづらく、ケアを継続して実行することが難しいことがある。
【0006】
本発明は、継続して実行しやすいケア方法を提供する情報処理システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る情報処理システムは、ケア方法決定部を備える。
上記ケア方法決定部は、
身体症状をケアするケア方法について身体症状ごとに複数のケア方法を対応付けたケア方法情報を取得し、
ユーザの上記身体症状を示す身体症状情報と、上記ユーザが上記身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報及び上記ユーザが上記ケアにとれる時間長を示す時間長情報の少なくとも一方の情報とを取得し、
上記身体症状情報と、上記タイミング情報及び上記時間長情報の少なくとも一方に基づいて、上記複数のケア方法の中から上記ユーザに提案するケア方法を決定する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、継続して実行しやすいケア方法をユーザに提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係わる情報処理システムが、皮膚疾患を有するユーザに対して提供するサービス等を説明する図である。
【
図2】上記情報処理システムのケア方法提案サーバ(情報処理装置)のハードウェア構成図である。
【
図3】上記情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図4】上記情報処理システムに含まれるケア方法データベースが記憶する情報の一例を示す図(その1)である。
【
図5】上記情報処理システムに含まれるケア方法データベースが記憶する情報の一例を示す図(その2)である。
【
図6】上記情報処理システムでの、ケア方法提案処理に係わる情報処理方法のフロー図である。
【
図7】
図6に示すケア方法決定(ST6)の処理に係わる情報処理方法のフロー図である。
【
図8】上記情報処理システムに含まれるユーザ端末の表示部に表示されるユーザ情報を取得するためのアンケート画像(入力用画像)例である。
【
図9】ユーザ端末の表示部に表示される、上記情報処理システムで決定されたケア方法を示すケア方法提示画像例である。
【
図10】ユーザ端末の表示部に表示される、上記情報処理システムで決定されたケア方法を示すケア方法提示画像例である。
【
図11】上記情報処理システムでの肌モニタリング処理に係わる情報処理方法のフロー図である。
【
図12】上記情報処理システムでの肌モニタリング処理時のケア方法実行開始前にユーザ端末の表示部に表示される像例である。
【
図13】上記情報処理システムでの肌モニタリング処理時のケア方法実行開始前にユーザ端末の表示部に表示される他の画像例である。
【
図14】
図11に示すモニタリング結果提示(ST30)の処理の第1例に係わる情報処理方法のフロー図である。
【
図15】上記情報処理システムでの肌モニタリング処理時のケア方法実行開始中にユーザ端末の表示部に表示される画像例である。
【
図16】上記情報処理システムでの肌モニタリング処理時のケア方法実行終了時にユーザ端末の表示部に表示される画像例である。
【
図17】
図11に示すモニタリング結果提示(ST30)の処理の第2例に係わる情報処理方法のフロー図である。
【
図18】
図11に示すモニタリング結果提示(ST30)の処理の第3例に係わる情報処理方法のフロー図である。
【
図19】ケア方法実行中に、ユーザ端末の表示部に表示される、ケアアイテムの詳細な使用方法を示す画像例である。
【
図20】ケア方法実行中に、ユーザ端末の表示部に表示される、ケア方法に関する情報を示す画像例である。
【
図21】上記情報処理システムでの情報発信処理に係わる情報処理方法のフロー図である。
【
図22】他の実施形態に係わる情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図23】更に他の実施形態に係わる情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を、図面を用いて説明する。尚、本発明は以下に示す実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
以下の説明について、既出の構成については同様の符号を付し、説明を省略する場合がある。また、情報処理方法の説明について、既出のステップについては同様のステップ番号を付し、説明を省略する場合がある。
【0011】
<情報処理システムが提供するサービスの概要>
本発明に係わる情報処理システムが提供するサービスの概要について説明する。情報処理システムは、身体症状をケアするケア方法等をユーザに対して提供する。ここでは、身体症状として、肌症状を例に挙げて説明する。
【0012】
図1に示すように、情報処理システム100は、ケア方法提案サーバ(以下、単に「サーバ」という。)10と、複数のユーザ端末1(1A~1C…)とを含む。サーバ10とユーザ端末1とは、インターネット50を介して接続される。
【0013】
情報処理システム100では、ケア方法提案サービス事業者が運営に用いる情報処理装置としてのサーバ10によって、例えば皮膚疾患を有する複数のユーザ(ユーザA、ユーザB、ユーザC…)それぞれに対して、肌ケア方法(以下、単に「ケア方法」という。)を提案するケア方法提案サービス21を含む各種サービスSが提供され得る。
本明細書において、「ケア」は、治療や手当て等を含む。ユーザが提案されるケア方法を実行することで、ユーザの肌の気になる症状、換言するとユーザが現在困っている症状が改善され得る。
【0014】
本実施形態の情報処理システム100は、皮膚疾患を有するユーザに対して、ケア方法の実行期間が予め所定の長さに設定されているケア方法を提供する。本実施形態では、ケア方法の実行期間は、例えば、皮膚のターンオーバーの周期である約28日とするが、この長さに限定されない。このように、ケア方法実行期間を、皮膚のターンオーバーの周期に一致させる又はそれ以上の長さに設定することで、ケア方法実行による効果を実感しやすい。また、ケア方法実行期間が設定されることでケア方法を実行する時間的目標が明確となり、ユーザにとってケアの継続がしやすいものとなっている。尚、ケア方法の実行期間は設定されなくてもよい。
【0015】
ユーザに提案する「ケア方法」は、ユーザが現在困っている身体症状(本実施形態では肌症状)を改善するように当該身体症状を発現している症状発現部位をケアする方法である。典型的には、「ケア方法」は、ケアに用いるケアアイテムの情報を含む。当該ケアアイテム情報は、ケアアイテムの種類(製品名等)、ケアアイテムの使用方法、ケアアイテム使用にあたっての注意事項等の情報を含む。ケアアイテムの使用方法は、使用量、使用のタイミング(例えば朝、就寝前等)、使用頻度(例えば1日1回、1日2回、1週間に1回等)といった情報を含む。また、ケアアイテムは、医薬品、医薬品以外の医薬部外品や雑貨等が含まれる。
尚、本実施形態では、ユーザに提案されるケア方法はいずれもケアアイテムを含むが、例えば「保冷剤」、「蒸しタオル」といった特別なケアアイテムを用いないケア方法が提案されてもよい。
【0016】
図1に示すように、ユーザによるケアアイテム購入前では、サーバ10は、ケア方法提案サービス21を提供する。ユーザによるケアアイテム購入後では、サーバ10は、ケア方法実行期間中のサービスとして、肌モニタリングサービス22及び期間中情報発信サービス23を提供し、ケア方法実行期間終了後のサービスとして、終了後情報発信サービス24を提供する。
【0017】
上記ケア方法提案サービス21は、ユーザにケア方法を提案する。ユーザが提案されたケア方法に対し同意し、会員登録申請を行うことで、サーバ10は会員登録処理を行う。会員登録することで、ユーザは、ケア方法提案サービス事業者の会員サイト等から肌モニタリングサービス22、期間中情報発信サービス23及び終了後情報発信サービス24を受けることができる。
以下、期間中情報発信サービス23及び終了後情報発信サービス24というように特に区別する必要がない場合は、情報発信サービス23及び24という。
【0018】
本実施形態では、ケア方法提案サービス21は、会員登録前にユーザに提供されるサービスであるが、会員登録後に、ケア方法提案サービス21が提供されてもよい。肌モニタリングサービス22、情報発信サービス23及び24は、会員登録後にユーザに提供されるサービスである。
以下、各サービスについて説明する。
【0019】
[ケア方法提案サービス]
図1に示すように、サーバ10は、ユーザ情報20に基づいて、後述するケア方法情報記憶部としてのケア方法データベース(以下、「ケア方法DB」という。)152を参照して、ユーザに適したケア方法を決定し、ユーザに提供する(ケア方法提案サービス21)。
本発明では、サーバ10は、ユーザが肌症状(身体症状)に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報及びユーザがケアにとれる時間長を示す時間長情報の少なくとも一方の情報を用いて、ユーザに提案するケア方法を決定する。これにより、ユーザの生活スタイルに適した、ユーザにとってより継続しやすいケア方法をユーザに提供することが可能となっている。
【0020】
ユーザ情報20を取得する方法としては、例えばアンケート等が挙げられる。アンケートは、ユーザがアンケート用紙に記入する形式で行われても良いし、サーバ10を運営するケア方法提案サービス事業者がユーザに対して直接行ってもよい。また、WEBページやLINE(登録商標)等のSNS(Social Networking Service)を介してユーザ端末1(1A~1C…)の表示部41にアンケートが表示され、当該アンケートに対する回答がユーザによって入力されてもよい。
【0021】
アンケート結果からユーザ情報を得ることができる。当該ユーザ情報は、例えば、ユーザの属性情報、ユーザの肌情報、生活課題情報、現在の対処情報及びタイミング情報等を含む。当該タイミング情報は、ユーザがケアのできるタイミングの情報である。
【0022】
上記ユーザの属性情報としては、氏名、年齢(年代)、職業、住所(居住エリア)、性別、メールアドレス等の連絡先、といった一般的な情報が含まれる。尚、ユーザによる会員登録申請によってサーバ10からユーザに対して付与される、ユーザを識別するためのユーザID(ユーザ識別情報)も、ユーザの属性情報に含まれる。
【0023】
上記ユーザの肌情報は、ユーザの肌症状情報(身体症状情報)である。ユーザの肌情報は、症状発現部位、症状発現部位の症状、症状の程度、症状の発現頻度から選択される1以上の情報を含む。「症状発現部位」は、ユーザが現在困っている症状が発現している部位であり、ケア対象部位となる。
【0024】
上記生活課題情報は、例えば、肌トラブル(現在困っている症状)に伴う生活上の悩みや困りごとの情報である。
【0025】
上記現在の対処情報は、ユーザが肌トラブル(現在困っている症状)に対し、現在行っているケア方法の情報である。当該情報には、現在用いているケアアイテム等の情報が含まれていてもよい。
【0026】
サーバ10は、後述するケア方法DB152を参照し、取得したユーザ情報20に基づいて、ユーザに提案するケア方法を決定する。そして、ユーザが、提案されたケア方法の内容を確認し同意することで、会員登録が行われる。本実施形態では、ケア方法提案サービス21は、ケアアイテム購入前(以下、「購入前」という)に提供される。ケア方法提案サービス21の詳細については後述する。
【0027】
[肌モニタリングサービス]
会員登録後、サーバ10が提案したケア方法に使用されるケアアイテムがユーザの操作に応じて販売され、発送される等してユーザによって入手される。尚、ケアアイテムの入手手段は、店頭購入であってもよく、発送に限定されない。例えば、サーバ10は、ユーザがオンライン購入か店頭購入かを選択する選択ボタンをユーザ端末1の表示部41に表示させてもよい。サーバ10は、ユーザ端末1でのユーザによるオンライン購入の選択ボタンの選択入力操作に基づいて、後述するユーザ情報データベース153に、入手手段がオンライン購入であることを登録する。また、サーバ10は、ユーザ端末1でのユーザによる店頭購入の選択ボタンの選択入力操作に基づいて、ユーザ情報データベース153に、入手手段が店頭購入であることを登録する。店頭購入の場合、サーバ10は、ユーザ端末1に対し、ケアアイテムが購入できる店舗情報や一定期間後に店頭での購入を促すお知らせ等を送信してもよい。また、例えば、ケアアイテムを販売する店員がいる店頭にて、店員によってユーザ情報取得のためのアンケートが行われ、当該アンケート結果が店員による操作によって店頭にある情報処理装置からサーバ10に送信されてもよい。そして、サーバ10から提案されたケア方法に使用されるケアアイテムが、ユーザの会員登録の了承を得た後、店頭で店員によって販売されてもよい。このように、店頭購入のみが可能であってもよく、例えばオンライン購入を希望しないユーザに対しても、サービスを提供することができる。店頭購入においては、例えば、サービスを利用するユーザに対して、会員番号等のユーザID(ユーザ識別情報)が記載された会員証が発行されてもよい。ユーザは、会員証に記載されるユーザIDを用いて例えば自身の端末(ユーザ端末)から会員サイトにアクセスし、各種サービスを受けるための設定を行うことで、各種サービスを利用することができる。また、会員登録したユーザに対し、例えば会員限定のサービスとして、オンライン購入を利用するユーザに対しては電子クーポンが、店頭購入を利用するユーザに対して紙クーポンが発行されてもよく、いずれの入手手段を選択しても、同等のサービスを受けることができる。尚、オンライン購入を利用するユーザが紙クーポンを利用できるようにしてもよく、また店頭購入を利用するユーザが電子クーポンを利用できるようにしてもよい。
【0028】
ケアアイテムが購入されユーザに入手された後(以下、「購入後」という)、ユーザにより、提案されたケア方法に基づいてケアが実行される。ケア方法実行期間中、サーバ10は、ユーザから取得したユーザの肌画像等を用いた肌状態のモニタリング結果を提示する等、肌モニタリングサービス22を、ユーザに提供する。当該肌モニタリングサービス22では、例えば、サーバ10は、ケア方法開始前に症状発現部位を含む肌画像を取得し、更に、ケア方法実行期間中に定期的に複数回ユーザの症状発現部位を含む肌画像を取得し、これら肌画像を時系列に並べて比較する画像等を提供する。このようなサービスが提供されることで、ユーザはケア方法実行による肌の状態変化を確認することができ、ケア方法実行を継続する意欲が良好に維持されやすくなっている。肌モニタリングサービスの詳細については後述する。
尚、ユーザ端末による肌画像取得に替えて、例えば店頭にある情報処理装置に接続されるカメラがユーザの肌画像を取得し、情報処理装置からサーバ10に肌画像が送信されてもよい。これにより、例えばユーザ端末に搭載されるカメラの使用に慣れていないユーザであっても肌モニタリングサービスを利用しやすい。
【0029】
[期間中情報発信サービス]
購入後、ユーザにより、提供されたケア方法に基づくケアが実行される。ケア方法実行期間中、サーバ10は、ユーザに対し、ケア方法等に関する情報を発信する期間中情報発信サービス23を、ユーザに提供する。期間中情報発信サービス23では、後述する発信情報生成部146により生成された発信情報がユーザに発信される。当該発信情報は、例えば、ケアアイテムの詳細な使い方、季節に応じたアドバイス、食生活アドバイス、ユーザと同じケア方法を実行した他のユーザの、症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果を用いて生成された評価情報等である。ユーザは、当該サービスによって発信される情報によって、自身の皮膚疾患の悩みに寄り添ってもらっているという感情を抱きやすく、また、自身と同じ症状で悩んでいる他のユーザがいることを知ることができ、皮膚疾患を有することによる心理的負担が軽減されやすく、ケア方法実行を継続する意欲を良好に維持しやすくなる。また、ユーザと同じケア方法を実行した他のユーザの評価結果等を用いて生成された評価情報が発信されることで、単調になりがちなケアの重要性を再認識することができ、ケア方法継続の意欲を維持することができる。
【0030】
[終了後情報発信サービス]
所定のケア方法実行期間が終了した後、サーバ10は、ケア方法実行終了後の肌のフォロー等を目的とする情報を発信する終了後情報発信サービス24を、ユーザに提供する。終了後情報発信サービス24では、後述する発信情報生成部146により生成された発信情報がユーザに発信される。当該発信情報は、例えば、季節の変わり目などに肌状態のモニタリングをお誘いする情報等である。ユーザは、当該サービスによって発信される情報によって、現在の肌状態を再確認するきっかけ等を得ることができる。
【0031】
<ケア方法提案サーバのハードウェア構成>
図2に示すように、サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、入出力インタフェース35、及び、これらを互いに接続するバス34を備える。
【0032】
CPU31は、必要に応じてRAM33等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながらサーバ10の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM32は、CPU31に実行させるOS、プログラムや各種パラメータ等のファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM33は、CPU31の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0033】
入出力インタフェース35には、表示部36、操作受付部37、記憶部38、通信部39等が接続される。
【0034】
表示部36は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro Luminescence Display)等を用いた表示デバイスである。
【0035】
操作受付部37は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部37がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部36と一体となり得る。
【0036】
記憶部38は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部38には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0037】
通信部39は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末1との間の通信処理を担う。
【0038】
なお、図示しないが、ユーザ端末1の基本的なハードウェア構成も上記サーバ10のハードウェア構成と略同様である。尚、ユーザ端末1には、肌撮影用のカメラがバス34に直接或いは入出力インタフェース35を介して接続されているのが好ましく、具体的には、いわゆるスマートフォンがこの要求を満たす。
【0039】
<情報処理システムの機能構成>
図3に示すように、情報処理システム100は、ユーザ端末1と、情報処理装置としてのサーバ10と、を有する。ユーザ端末1とサーバ10とは、無線又は有線の通信網により接続可能となっており、該通信網を介してデータの送受信が可能となっている。通信網は、例えばインターネット50である(
図1参照)。
【0040】
[ユーザ端末の機能構成]
図1及び
図3に示すように、ユーザ端末1は、例えば皮膚疾患を有し、ケア方法提案サービス等を受けるユーザが所持する端末である。ユーザ端末1は、ユーザ情報を入力するための入力用画像(アンケート画像)を、その表示部41に表示する。ユーザ端末1は、入力用画像に基づいてユーザにより入力されたユーザ情報(アンケート結果情報)をサーバ10に送信する。ユーザ端末1は、上記ユーザ情報に基づいてサーバ10によって提案されたケア方法を受信し、ユーザに提示する。ユーザ端末1は、ユーザの肌画像をサーバ10に送信する。また、ユーザ端末1は、サーバ10から提供される、肌モニタリング結果、ケア方法実行中又は終了後に発信される各種情報(発信情報)等をユーザに提示する。ユーザ端末1は、例えばスマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどである。
【0041】
図3に示すように、ユーザ端末1は、通信部2と、入力部3と、出力部4と、処理部5と、撮像部6と、記憶部7とを有する。
【0042】
(通信部)
通信部2は、例えばインターネット50を介して、サーバ10との間で各種情報の送受信をする。
通信部2は、ユーザ端末1にてユーザにより入力された入力情報を、サーバ10へ送信する。具体的には、ユーザ端末1の表示部41に表示される、ユーザ情報を取得するためのアンケートが示された入力用画像70(70A~70C)でのユーザによる入力情報(アンケート結果情報)をサーバ10へ送信する。
通信部2は、ユーザ端末1の撮像部6で取得された画像を、サーバ10へ送信する。
通信部2は、サーバ10によってユーザ情報に基づいて決定され、提案されたケア方法を示す提示情報を、サーバ10から受信する。本実施形態では、当該提示情報は、表示部41に表示される画像情報である。
【0043】
(入力部)
入力部3は、例えば、タッチパネル、タッチパッド、ペンタブレット、マウス等のポインティングデバイスやキーボードといった入力デバイスである。また、入力部3はマイクロホンを含んでもよく、音声入力が可能であってもよい。入力部3がタッチパネルを含む場合、そのタッチパネルは後述する表示部41と一体となり得る。
【0044】
(出力部)
出力部4は、各種情報を提示する出力デバイスである。本実施形態では、出力部4は表示部41を含む。表示部41は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の画像表示パネルで構成される。表示部41では、通信部2がサーバ10から受信した提示情報に基づく表示が可能となっている。例えば、表示部41には、アンケートを示す入力用画像やケア方法等を示すケア方法提示画像等が表示される。
【0045】
また、出力部4として、表示部41の他、スピーカ等の音声出力部やユーザに触覚振動を提示する振動モータ等の振動提示部が含まれても良い。
本実施形態では、ケア方法等をユーザに提示する手段として表示部41への画像表示(視覚提示)を行う例を挙げるが、これに加えて、或いは、これに替えて、ケア方法等を音声によって提示(聴覚提示)してもよい。例えば、画像に加えて、当該画像で示される事項が音声で読み上げられることで、周囲環境により画面が見づらい時であっても、提示内容を把握しやすい。
また、例えば、ケアを実行する時間をお知らせする通知や肌のモニタリング日であることをお知らせする通知が、画像に加えて、或いは、替えて、音声や振動で行われてもよい。一例として、「今日はモニタリングの日です」といった音声通知や振動による通知が行われることで、ユーザはユーザ端末1の表示部41を確認しなくとも肌のモニタリングの日であることを察知することができる。
【0046】
(処理部)
処理部5は、例えば表示部41での画像表示を制御する。具体的には、通信部2で受信した提示情報に基づく画像を表示部41に表示させる。また、処理部5は、アンケートが示された入力用画像にてユーザが入力した入力情報を、通信部2を介してサーバ10へ送信するように制御する。また、処理部5は、スピーカ(図示せず)による音声提示や振動モータ(図示せず)による触覚振動提示等を制御してもよい。
【0047】
(撮像部)
撮像部6は、例えばユーザ端末1を使用するユーザの症状発現部位を含む肌を撮影することが可能である。撮像部6としては、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Devices)センサ等のイメージセンサを備えるカメラが用いられる。
【0048】
撮像部6は、ケア方法実行開始前の症状発現部位を含む肌画像、ケア方法実行期間中の症状発現部位を含む肌画像、ケア方法実行期間終了時の症状発現部位の肌画像等を撮像し得る。撮像された肌画像情報は、通信部2を介してサーバ10へ送信されるとともに、ユーザ端末1の記憶部7に記憶される。記憶部7が肌画像情報を記憶することで、サーバ10からユーザ端末1への肌画像情報の送信を無くすことができ、通信データ量の削減を図ることができる。
【0049】
(記憶部)
記憶部7は、例えば通信部2がサーバ10と送受信する各種情報を記憶してもよい。ユーザ端末1側で当該情報を記憶しておくことで、例えば画像の送受信を減らし、通信データ量を減らすことができる。これにより、ユーザ端末1側での処理速度及び操作性を向上させることができ、例えば通信環境が悪い場合であっても処理が遅延しにくくなり、処理速度が遅いことに対するユーザの心理的負担を軽減することができる。
【0050】
[サーバ(情報処理装置)の機能構成]
情報処理装置としてのサーバ10は、通信部11と、処理部14と、記憶部15とを有する。
【0051】
(通信部)
通信部11は、例えばインターネットを介して、ユーザ端末1との間で各種情報の送受信をする。
通信部11は、ユーザ端末1で入力された入力情報(アンケート結果情報)を受信する。当該入力情報はユーザ情報であり、ユーザの属性情報、ユーザの肌情報、ユーザの生活課題情報及びユーザの肌ケアのできるタイミング情報等を含む。また、通信部11は、ユーザ端末1で取得された画像、より詳細にはユーザの症状発現部位(ケア対象部位)を含む肌画像情報を受信する。受信したユーザの入力情報や肌画像情報は、処理部14に出力される。また、受信した入力情報及び肌画像情報は、ユーザ情報データベース(以下、「ユーザ情報DB」という。)153に記憶される。
通信部11は、ユーザ端末1から取得した情報等を用いて処理部14で生成された提示情報を、ユーザ端末1へ送信する。
【0052】
(処理部)
処理部14は、上記サービスSの提供に係わる一連の処理を行う。
詳細には、処理部14は、ケア方法提案サービス21に係るケア方法提案処理、肌モニタリングサービス22に係る肌モニタリング処理、情報発信サービス23及び24に係わる情報発信処理を行う。
【0053】
処理部14は、ケア方法決定部141と、加工部142と、提示情報生成部143と、指標値決定部144と、判定部145と、発信情報生成部146と、色補正部147とを有する。
ケア方法決定部141及び提示情報生成部143は、ケア方法提案処理を担う。
加工部142、提示情報生成部143、指標値決定部144、判定部145及び色補正部147は、肌モニタリング処理を担う。
発信情報生成部146及び提示情報生成部143は、情報発信処理を担う。
CPU31が、プログラム記憶部151に記憶されているプログラムをRAM33にロードして実行することにより、ケア方法決定部141、加工部142、提示情報生成部143、指標値決定部144、判定部145、発信情報生成部146を実現する。
【0054】
((ケア方法決定部))
ケア方法決定部141は、ユーザ情報に基づいて、ケア方法をユーザに提案するか否かを決定する。詳細には、ケア方法決定部141は、症状の発現頻度情報に基づいて、ケア方法をユーザに提案するか否かを決定する。
ケア方法決定部141は、発現頻度が月に1回程度より少ない場合、ケア方法を提案しないと決定し、該決定結果を提示情報生成部143に出力する。
ケア方法決定部141は、発現頻度が月に1回程度以上の場合、ケア方法を提案すると決定する。
【0055】
ケア方法決定部141は、ケア方法を提案すると決定すると、ユーザ情報に基づいて、ケア方法DB152に記憶されているテーブルを参照してユーザに適したケア方法を決定する。より詳細には、ユーザの肌情報(具体的には症状発現部位情報及び症状情報)と、タイミング情報及び/又は時間長情報に基づいて、ケア方法を実行するタイミングを決定し、当該決定結果を反映させたケア方法を決定する。提示情報生成部143は、決定したケア方法の情報を、提示情報生成部143へ出力する。
【0056】
((加工部))
加工部142は、ケア方法実行開始前のユーザの症状発現部位を含む肌画像を用いて、症状が軽減された状態の症状発現部位の加工画像を生成する。
加工部142は、加工画像として、症状の軽減程度が異なる複数の加工画像を生成してもよい。例えば、症状の軽減程度が高い加工画像、症状の軽減程度が次に高い加工画像、症状の軽減程度が低い加工画像の3つを生成してもよい。尚、ここでは、加工画像を3つとする例をあげるが、加工画像は1以上あればよい。
【0057】
加工部142は、例えば、ユーザ情報DB153に記憶されている他のユーザ情報を参照して、加工画像を生成してもよい。詳細には、加工部142は、ユーザと一致又は類似する肌情報を有し、ユーザと同じケア方法を実行した他のユーザの肌画像を参照して、ユーザのケア方法実行期間終了時の肌状態を予測し、加工画像を生成してもよい。ユーザ情報DB153が随時更新され、より多くのユーザのユーザ情報が多く記憶されることで、ケア方法実行期間終了時の肌状態を高精度で予測することができるようになる。これにより、ユーザに対し、ケア方法実行期間終了時の肌がよりリアルに表現された加工画像を提示することができ、ユーザがより一層ケア方法実行期間終了時の肌をイメージしやすくなる。
【0058】
加工画像の生成方法の一例を説明する。
例えば、症状「色ムラ(赤み)」が軽減した加工画像(赤み低減加工画像)の生成では、K平均法を用いて撮影画像(加工前の元画像)の色を20色に減色した後、バイラテラルフィルタを用いた加工処理(ぼかし処理)を行う。上記K平均法で20色に減色することで、ベースの肌色が支配的となり赤みを減らすことができる。K平均法のみを用いた場合、色と色の境目が目立つが、上記ぼかし処理を行うことで、身体の輪郭を残して中の色をなじませ肌が滑らかになるように画像加工することができる。更に、このように加工された画像と加工前の元の画像との色の差を、CIE DE2000に基づく色差計算式を用いて算出し、一定値より差があまりにも離れている部分については、上記差が一定値以下となるように色(RGB値)を調整する。これにより、「色ムラ(赤み)」が軽減された加工画像を生成することができる。色ムラ(赤み)の軽減(加工度合い)の段階は、元画像とK平均法及びバイラテラルフィルタにて加工した画像を画素ごとに比較する際、「CIE DE2000による色の差がどれだけ離れているか」によって置換を行うが、この時の置換実行の閾値の大きさによって変えることができる。鱗屑が軽減した加工画像も上記手法で生成することができる。
【0059】
((指標値決定部))
指標値決定部144は、ユーザの症状発現部位を含む肌画像及びユーザの入力操作によって取得される症状発現部位の症状情報の少なくとも一方を用いて、症状発現部位の肌状態の指標値を決定する。当該指標値は、症状発現部位の肌の状態を定量的に評価したものである。
指標値決定部144は、例えば、肌のバリア機能、肌の色ムラ(赤み)、肌のかゆみといった肌の状態それぞれの指標値を決定する。指標値の数値が高いほど、バリア機能においては肌のバリア機能が高いことを示し、色ムラ(赤み)においては肌の色ムラ(赤み)が軽減されていることを示し、かゆみにおいては肌のかゆみが軽減されていることを示す。指標値として、肌のバリア機能、肌の色ムラ(赤み)及び肌のかゆみから選択される1以上の指標値が決定されてよい。
【0060】
具体的には、指標値決定部144は、取得したユーザの肌画像を、既知の画像解析方法で画像解析して得られる解析値を、肌のバリア機能の指標値として決定する。肌のバリア機能に係わる画像解析では、外部刺激等に対する肌の強さや、症状のぶり返しやすさの状態、肌表面の滑らかさ、鱗屑の状態(減少したか等)といった肌表面の構造変化を把握することができる。
また、指標値決定部144は、取得したユーザの肌画像を既知の画像解析方法で画像解析して得られる解析値を、肌の色ムラ(赤み)の指標値として決定する。肌の色ムラ(赤み)に係わる画像解析では、肌の赤みの変化や赤みムラの低下といった色変化を把握することができる。
このように、画像解析によって指標値を求めることで、肌のバリア機能や肌の色ムラ(赤み)といった肌の状態を客観的に評価することができる。尚、客観的な評価である肌画像の解析結果に加え、ユーザによる主観的評価が加味されて、バリア機能や色ムラ(赤み)指標値が決定されてもよい。
【0061】
また、指標値決定部144は、ユーザにより入力されるかゆみに対するアンケート結果を用いて、かゆみの指標値を決定する。つまり、かゆみといった画像解析では判断が困難な肌の状態の指標値を、ユーザによる主観的評価に基づいて決定する。例えば、かゆみがない場合は指標値を4とし、かゆみが軽度の場合は指標値を3とし、かゆみが中度の場合は指標値を2とし、かゆみが重度の場合は指標値を1とすることができる。
【0062】
指標値決定部144で決定された各指標値は、後述するユーザ情報DB153に、ユーザに対応付けて、肌画像及びアンケート結果とともに記憶される。
【0063】
ここで、本実施形態では、肌モニタリングサービス22において、提示情報生成部143は、異なるタイミングで取得された複数の肌画像を用いて、ケア方法実行によってどのように肌が変化したかを示す画像(画像例については後述する)を生成する。提示情報生成部143は、実際に撮影された肌画像を並べて表示して肌の状態の経時変化を示す画像を生成してもよいし、これに加えて或いは替えて、指標値決定部144によって定量的に肌を評価した指標値を用いて肌の状態の経時変化を示す画像を生成してもよい。指標値の経時変化はグラフで示されてもよいし、数値で表されてもよい。後述する
図15及び
図16に示す例では、指標値がグラフ化されたものを示している。
【0064】
上記の「異なるタイミングで取得された肌画像」とは、例えば、ケア方法実行開始前の肌画像、ケア方法実行開始1週間後の肌画像、ケア方法実行開始2週間後の肌画像、ケア方法実行開始3週間後の肌画像、ケア方法実行開始4週間後(本実施形態ではケア方法実行終了時に対応する)の肌画像といった画像のことである。
詳細については後述するが、本実施形態の肌モニタリングサービス22の例では、ケア方法実行開始前、ケア方法実行開始1週間後、2週間後、3週間後、4週間後の計5回、肌画像が取得される。
【0065】
異なるタイミングで取得される肌画像は、それぞれのタイミングで、肌を撮影する際の背景の明るさ等の撮影条件を常に同じ条件とすることが難しい。撮影条件が異なってしまった場合、異なるタイミングで取得される複数の肌画像を用いて肌の色(色相、彩度、明度)の経時変化を正確に比較することが難しい。また、常に被写体(症状発現部位を含む肌画像)が同じ大きさとなるように撮影することは難しく、異なるタイミングで撮影された肌画像を用いて症状発現部位の領域(大きさ)の経時変化を正確に把握することが難しい。
【0066】
これに対し、本実施形態では、肌モニタリングサービス22の提供にあたって、ケアアイテム購入時に、ユーザに対して、製剤等のケアアイテムの他、複数枚の補正用シール61(
図12参照)が提供されてもよい。当該補正用シール61は、肌の色や症状発現部位の領域を評価するにあたって基準となる色補正領域を有し、当該補正用シール61を用いることで、異なるタイミングで取得される複数の肌画像の比較評価をより精度高く行うことができる。補正用シールの詳細については後述する。
【0067】
また、指標値決定部144は、画像解析による指標値の決定の際、補正用シール61を用いて肌画像の色を、補正用シール61の色補正領域を基準として補正したうえで指標値を決定してもよい。これにより、異なるタイミングで撮影された肌画像に基づき決定される指標値の比較精度を向上させることができ、肌の状態変化を正確に把握することができる。
【0068】
((判定部))
判定部145はユーザ情報DB153から、前回取得されたユーザの肌画像に対応付けられた指標値を取り出し、当該指標値と、今回取得した肌画像やアンケート結果を用いて決定された指標値とを比較判定する。判定部145は、肌のバリア機能、色ムラ(赤み)及びかゆみのうち少なくとも1つの指標値を比較判定する。どの指標値を用いて比較判定をするかは、例えば、ユーザ情報に含まれる症状情報を用いてもよい。例えば、判定部145は、症状として「かゆみ」があげられている場合、かゆみの指標値を用いて比較判定をしてもよい。また、例えば、判定部145は、症状として「赤み」や「黒ずみ」があげられている場合、色ムラ(赤み)の指標値を用いて比較判定してもよい。尚、バリア機能は、比較的あらゆる症状の肌の状態を定量的に示すのに適した指標であるため、バリア機能の指標値を用いて比較判定されるようにしてもよい。
【0069】
判定部145は、今回の指標値が前回の指標値より高い場合、現在実行中のケア方法の継続を勧奨する判定をする。判定部145は、判定結果を提示情報生成部143に出力する。
【0070】
判定部145は、今回の指標値が前回の指標値以下の場合、肌の状態の改善がみられない原因と考えられる事項を注意情報として提示する判定をする。判定部145は、判定結果を提示情報生成部143に出力する。提示情報生成部143は、例えば、ケアアイテムが洗浄剤である場合、洗浄剤の洗い残しがないか等の注意を促す注意情報を示す画像を提示情報として生成する。
或いは、判定部145は、今回の指標値が前回の指標値以下の場合、好ましくは、前回の指標値より所定の値、言い換えると大きく低下した場合、新たに他のケア方法を提案する判定をしてもよい。判定部145は、判定結果をケア方法決定部141に出力する。ケア方法決定部141は、ケア方法DB152を参照して新たなケア方法を提案する。
【0071】
((発信情報生成部))
発信情報生成部146は、期間中情報発信サービス23及び終了後情報発信サービス24で発信する発信情報を生成し、提示情報生成部143に出力する。
発信情報には、他のユーザの、症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果を用いて生成された評価情報、ケアアイテムの詳細な使い方、季節に応じたアドバイス、食生活アドバイス、肌状態のモニタリングのお誘い等がある。
【0072】
((色補正部))
色補正部147は、ユーザ端末1から取得したユーザの肌画像を、補正用シール61の色補正領域の色を基準にして、色補正をする。色補正部147は、色補正した肌画像を提示情報生成部143や加工部142に出力する。加工部142は、当該色補正した肌画像を用いて加工画像を生成してもよい。提示情報生成部143は、色補正した肌画像を用いて表示画像を生成してもよい。
【0073】
((提示情報生成部))
提示情報生成部143は、ユーザ端末1の表示部41に表示する表示画像等の提示情報を生成する。生成された提示情報は、通信部11を介して、ユーザ端末1に送信される。ユーザ端末1では、当該提示情報に基づき、表示部41に画像が表示される。尚、本実施形態では、提示情報生成部143が提示情報として画像信号を生成する例をあげるが、提示情報生成部143は、提示情報として、ユーザ端末1の音声出力部から出力される音声信号や触覚振動を提示する振動モータの駆動信号を生成してもよい。
【0074】
提示情報生成部143は、ユーザ情報を取得するためのアンケートが示される入力用画像を提示情報として生成する。入力用画像例については後述する。
【0075】
提示情報生成部143は、ケア方法提案サービス21の提供に係わる各種の画像を提示情報として生成する。
例えば、提示情報生成部143は、ケア方法決定部141によるケア方法を提案しないという決定結果に基づいて、提案するケア方法がないという表示内容の画像を生成する。
提示情報生成部143は、ケア方法決定部141による現在実行中のケア方法の継続を勧奨するという決定結果に基づいて、現在実行中のケア方法の継続を勧める表示内容の画像を生成する。
提示情報生成部143は、ケア方法決定部141で決定されたケア方法を用いて、ユーザに対して提案するケア方法を示すケア方法提示画像を生成する。
【0076】
提示情報生成部143は、肌モニタリングサービス22の提供に係わる各種の画像を提示情報として生成する。
例えば、提示情報生成部143は、色補正部147で色補正された画像、加工部142で生成された加工画像、指標値決定部144で決定された指標値等が表示される画像を生成する。
提示情報生成部143は、判定部145による判定結果に基づいて、注意情報が表示される画像又は新たなケア方法を提案する画像を生成する。
【0077】
提示情報生成部143は、情報発信サービス23及び24の提供に係わる画像を提示情報として生成する。例えば、提示情報生成部143は、発信情報生成部146により生成された発信情報が表示される画像を生成する。
【0078】
((補正用シール))
図12(A)は、ユーザ端末1により取得された症状発現部位を含む肌画像を含む画像例であり、症状発現部位が頬である例を挙げている。
補正用シール61は、
図12(A)に示す例のように、肌画像取得時に、症状発現部位60の近傍に配置される。補正用シール61及び症状発現部位60が撮影範囲に含まれるように、ユーザに対して撮影指示がなされる。
【0079】
補正用シール61は、例えば外形が正方形を有し、その内部には、補正用シール61の外形状の正方形よりも小さい正方形の色補正用領域が位置する。当該色補正用領域は、その内部が3×3の升目状に区分される。当該色補正用領域の9つの升目それぞれは、色相、彩度、明度が既知の異なる色で着色される。また、色補正用領域の全周囲には、目盛りが設けられている。
【0080】
上述したように、肌モニタリングサービス22では、ケア方法実行開始前、ケア方法実行開始1週間後、2週間後、3週間後、4週間後の計5回、ユーザの肌画像の撮影が行われる。
補正用シール61は、各肌画像撮影時に毎回用いられる。色補正部147は、肌画像に含まれる症状発現部位60の色相、彩度、明度を、補正用シール61の、既知の色相、彩度、明度で着色されている色補正用領域の色を基準にして色補正する。これにより、異なるタイミングで取得される肌画像を用いて、症状発現部位60の状態の色の経時変化を正確に把握することができる。
また、補正用シール61の目盛りや補正用シール61の外形寸法を基準として、症状発現部位60の領域の大きさの経時変化を正確に把握することができる。
【0081】
尚、1回の撮影に際し、少なくとも1つの補正用シール61が用いられることが好ましく、複数の補正用シール61が用いられてもよい。
図12(A)に示す例では、症状発現部位60が頬にあり、補正用シール61が症状発現部位60の近傍の唇の横に配置される例をあげたが、これに加え、頬に補正用シール61がもう1つ貼られてもよい。例えば、口元付近を照らす照明が明るく、顔上側にいくに従って顔を照らす照明が暗くなるといった撮影画像内で陰影が生じるような撮影条件の場合、複数の補正用シール61を用い、照明等が起因する画像内での明度のバラつきを加味して、症状発現部位60に対応する各画素の色相、彩度、明度を算出することで、肌の状態の経時変化をより正確に把握することができる。
【0082】
また、提示情報生成部143は、異なるタイミングで撮影された肌画像が複数表示される表示画像(例えば後述する第4表示画像74)を生成するにあたり、色補正部147により色補正された画像を、補正用シール61を用いて、全ての肌画像それぞれに写しだされる補正用シール61の大きさが同じとなるように画像の縮小又は拡大を行って表示画像を生成してもよい。これにより、複数の肌画像を、比較する症状発現部位の大きさを同じとすることができ、また色条件についても同じとすることができ、症状発現部位の正確な経時変化を把握することができる。
【0083】
(記憶部)
記憶部15は、プログラム記憶部151と、ケア方法DB152と、ユーザ情報DB153を有する。記憶部15は、
図2のハードウェア構成における記憶部38に対応する。
【0084】
((プログラム記憶部))
プログラム記憶部151は、情報処理システム100で行われる、ケア方法決定処理を含むケア方法提案処理、肌モニタリング処理、情報発信処理等を実行するためのプログラムを記憶している。当該プログラムは、光ディスク、半導体メモリなどの可搬性の記録媒体から読み取られてもよいし、ネットワーク上のサーバからダウンロードされてもよい。
【0085】
プログラム記憶部151は、上記ケア方法決定処理を情報処理システム100のサーバ(情報処理装置)10に実行させるプログラムを記憶している。
上記ケア方法決定処理は、身体症状をケアするケア方法について身体症状ごとに複数のケア方法を対応付けたケア方法情報を取得するステップと、ユーザの上記身体症状を示す身体症状情報と、上記ユーザが上記身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報及び上記ユーザが上記ケアにとれる時間長を示す時間長情報の少なくとも一方の情報とを取得するステップと、上記身体症状情報と、上記タイミング情報及び上記時間長情報の少なくとも一方に基づいて、上記複数のケア方法の中から上記ユーザに提案するケア方法を決定するステップを含む。
【0086】
プログラム記憶部151は、上記モニタリング処理を情報処理システム100のサーバ(情報処理装置)10に実行させるプログラムを記憶している。
上記モニタリング処理は、ケア方法の実行開始前に取得された、ユーザの症状が発現した症状発現部位の画像を取得し、当該症状発現部位の画像を用いて、上記症状が軽減された状態の上記症状発現部位の加工画像を生成するステップと、上記ケア方法の実行開始前の上記発現部位の画像と上記加工画像とが表示される第2表示画像を上記提示情報として生成するステップを含む。
また、上記加工画像を生成するステップで症状の軽減度合いが異なる複数の加工画像を生成し、上記第2表示画像を生成するステップで上記ケア方法の実行開始前の上記発現部位の画像と上記複数の加工画像とが表示される上記第2表示画像を上記提示情報として生成してもよい。
【0087】
プログラム記憶部151は、上記情報発信処理を情報処理システム100のサーバ(情報処理装置)10に実行させるプログラムを記憶している。
上記情報発信処理は、情報発信対象のユーザ情報を取得するステップと、ユーザ情報DBを参照して、ユーザと同じケア方法を実行している他のユーザに対応付けられている症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果を取得するステップと、取得した他のユーザの、発現部位情報及びケア方法に対する評価結果を用いて、上記情報発信対象のユーザに示す提示情報を生成するステップを有する。
【0088】
((ケア方法DB))
ケア方法情報記憶部としてのケア方法DB152は、
図4及び
図5に示す、身体症状をケアするケア方法について身体症状ごとに複数のケア方法を対応付けたケア方法情報を含むテーブルを記憶している。当該テーブルは、ケア方法、生活上の都合、ケア方法を実行するタイミング、身体症状(本実施形態では肌症状、図では単に「症状」と表記している。)、症状が発現している部位(図では単に「部位」と表記している。)が、互いに対応付けられたデータを有する。尚、
図4及び5では、便宜的に、症状として、湿疹、かぶれ、赤み、痒み、ざらつき、黒ずみを例にあげて説明している。
【0089】
テーブルにおける「ケア方法」の項目には、肌症状(身体症状)をケア可能なケアアイテムの情報が含まれる。上記ケア方法情報は、ケアアイテムについて肌症状ごとに複数のケアアイテムを対応付けたケアアイテム情報を含んでいる。
ケアアイテムには、肌症状をケアするケア方法を実行するうえで必須のケアアイテムと、ユーザが使用の有無を選択可能なオプショナルケアアイテムがある。
必須のケアアイテムは、ユーザ現在困っている肌症状に対する課題を解決するために提案される必須のケアアイテムである。
オプショナルケアアイテムは、必須のケアアイテムを用いたケア方法を、更に充実させるために提案されるケアアイテムである。
尚、本実施形態では、ケア方法DB152に記憶されるケア方法はいずれもケアアイテムを含むように構成されているが、例えば「保冷剤」、「蒸しタオル」といった特別なケアアイテムを用いないケア方法があってもよい。
【0090】
テーブルにおける「生活上の都合」の項目には、ケア方法として挙げられているケアアイテムの特徴が生かされる生活上の都合情報が含まれる。
【0091】
例えば、
図4のNo.5~8の抗炎症外用剤E~Hは、ミストで出るタイプの製剤のため、速やかに、手を汚さずして直接、症状発現部位への噴霧が可能となっている。つまり、No.5~8は、ケアに使う時間が非常に短くてもよく、手を汚せない状況下での使用に向いている製剤といえる。
図4に示すテーブルにおいて、抗炎症外用剤E~Hには、「生活上の都合」として「日中、仕事中は手を汚せない」という情報が対応付けられる。当該情報は、ケアに使う時間が非常に短い(非常に短い時間でできる)ケア方法であることを示す。
【0092】
図4のNo.9のシート状抗炎症剤、No.10のシート状かゆみ止め剤、No.11のシート状保湿剤は、いずれも症状発現部位に貼って、一定時間放置するタイプの製剤である。つまり、No.9~No.11は、ケアに使う時間が比較的長く必要であり、また、剤が肌に貼られた外見が悪いケア方法で、ユーザにとっては人目が気にならない状況下での使用が好ましい製品であるといえる。
図4に示すテーブルにおいて、シート状抗炎症剤、シート状かゆみ止め剤及びシート状保湿剤には、「生活上の都合」として「外見が気にならない(人目が気にならない)」という情報が対応付けられる。当該情報は、ケアに使う時間が比較的長い(手間がかかる)ケア方法であることを示すといえる。
【0093】
図4のNo.13~15のシート状洗浄剤A~Cは、ふき取りタイプの洗浄剤であり、非常に短い時間での洗浄が可能である。つまり、No.13~15は、ケアに使う時間が非常に短くてもよく、ケア実行が人目につきにくい製品といえる。
図4に示すテーブルにおいて、シート状洗浄剤A~Cには、「生活上の都合」として「朝は時間がない」という情報が対応付けられる。当該情報は、ケアに使う時間が非常に短い(非常に短い時間でできる)ケア方法であることを示す。
【0094】
図4のNo.16~17の泡洗顔料A~Bは、泡立て不要の洗顔料であり、洗顔料を対象部位に塗布した後、水で洗い流すタイプの洗浄剤であり、比較的短い時間での洗浄が可能である。つまり、No.16~17は、ケアに使う時間が比較的短くてもよい製品といえ、また、ユーザにとっては人目が気にならない状況下での使用が好ましい製品であるといえる。
図4に示すテーブルにおいて、泡洗顔料A~Bには、「生活上の都合」として「朝は時間がない(人目も気にならない)」という情報が対応付けられる。当該情報は、ケアに使う時間が比較的短い(比較的短時間でできる)ケア方法であることを示す。
【0095】
図4のNo.20のUV保護剤B、
図5のNo.25のアレルゲン付着防御剤B、No.29の薬用化粧水/乳液D、No.30の薬用化粧水/乳液E、No.31の薬用化粧水/乳液Fは、ミストで出るタイプの製剤のため、速やかに、手を汚さずして直接、症状発現部位への噴霧が可能となっており、また、メイク中の顔にも噴霧可能となっている。つまり、No.20、No.25、No.29、No.30、No.31は、ケアに使う時間が非常に短くてもよく、手を汚せない状況下での使用に向いており、見た目に変化がなく使用できる製品といえる。
図4及び5に示すテーブルにおいて、UV保護剤B薬用化粧水/乳液D~Fには、「生活上の都合」として「日中、仕事中は手を汚せない(顔はメイク中であり、メイクを崩せない)」という情報が対応付けられる。当該情報は、ケアに使う時間が非常に短い(非常に短い時間でできる)ケア方法であることを示す。
【0096】
図5のNo.39の掻破保護手段は、無意識のうちに症状発現部位を掻いてしまって、症状を悪化させてしまうといったことを防止するためのケアアイテムであり、具体的には、手にはめて、症状発現部位を直接掻かないようにする手袋や、症状発現部位を覆うための保護包帯である。
図5に示すテーブルにおいて、掻破保護手段には、「生活上の都合」として「就寝中は無意識に掻いてしまう」という情報が対応付けられる。当該情報は、ケアに使う時間が長い(手間がかかる)ケア方法であることを示す。
【0097】
テーブルにおける「タイミング」の項目は、対応する「ケア方法」を実行するタイミングを示す。「タイミング」の項目において、「日中」は「日中、かゆみや痛みが気になった時」を示し、「外出時」は「外出先(仕事場やトイレで)」を示す。「任意」はタイミングが限定されない場合を示す。
【0098】
図4及び5に示すテーブルにおいて、各ケア方法に対応付けられる「タイミング」は、対応するケア方法が最も効果を発揮するタイミングと、一般的なユーザの生活上の都合を考慮して、設定される。
例えば、一般的に、朝は、時間的な余裕がないが、自宅にいるため人目が気にならないことが多く、日中は、出社しての仕事のため時間的な余裕がなく、人目が気になることが多い。
No.19のUV保護剤A及びNo.20のUV保護剤Bは、いずれもUVから肌を保護する製剤であり、朝や日中に使用されることで、その効果が発揮されやすい。また、No.19のUV保護剤Aは塗るタイプの製剤であり、No.20のUV保護剤Bはミストで出るタイプの製剤であり、UV保護剤AはUV保護剤Bよりも手間がかかる製剤といえる。このような場合、ケア方法が最も効果が発揮されるタイミングと、一般的なユーザの生活上の都合を考慮して、UV保護剤Aには「タイミング」として「朝」を対応付け、UV保護剤Bには「タイミング」として「日中、外出時」を対応付けることができる。
【0099】
詳細については後述するが、本実施形態では、ケア方法決定部141は、ケア方法DB152のテーブルにある複数のケア方法から、ユーザ情報に含まれる症状情報、症状発現部位情報及びタイミング情報のいずれの情報においても一致するケア方法を、ユーザに提案するケア方法の候補として抽出する。
【0100】
後述するユーザ情報を取得するための
図8(C)に示す入力用画像70Cの質問6(Q.06、タイミング情報を問う質問)での選択結果に関係なく、
図4及び
図5のテーブルで「タイミング」の項目に「任意」が対応づけられているケア方法は、他の条件(症状情報及び症状発現部位情報)が一致していれば、ケア方法として抽出され得る。
以下の説明で、「ユーザ情報に含まれるタイミング情報とケア方法DB152のタイミング情報が一致する」とは、完全に一致する場合の他、ケア方法DB152のタイミング情報が「任意」の場合も含むものとする。
【0101】
テーブルにおける「症状」の項目は、対応する「ケア方法」を実行する対象となる対象部位の症状を示す。
テーブルにおける「部位」の項目は、症状が発現した部位、すなわち対応する「ケア方法」を実行する対象の身体部位を示す。
【0102】
((ユーザ情報DB))
ユーザ情報DB153は、ケア方法提案サービス21、肌モニタリングサービス22、期間中情報発信サービス23、終了後情報発信サービス24の提供をうけるユーザのユーザ情報をユーザ毎に記憶している。
【0103】
ユーザ情報には、ユーザの属性情報、ユーザの肌情報(身体症状情報)、ユーザの生活課題情報、ユーザのケアのできるタイミング情報及び/又は時間長情報等が含まれる。これらの情報は主に購入前のアンケートにより取得される。
【0104】
更に、ユーザ情報DB153には、ユーザ毎に、ユーザの症状発現部位を含む肌画像、ユーザの肌画像が取得されるときにユーザに対して行われたアンケート結果、及び、肌画像やアンケート結果を用いて決定された肌の状態を示す指標値の情報が、肌画像が取得された日時情報とともに記憶される。上記肌の状態は、肌のバリア機能、肌の色ムラ(赤み)、肌のかゆみから選択される1以上の肌の状態である。
【0105】
また、ユーザ情報DB153には、ユーザ毎に、当該ユーザが入力した、自身が実行している又は実行したケア方法に対する感想や気付きといった評価結果が記憶されてもよい。当該ケア方法に対する評価結果は、購入後のアンケートにより取得される。
【0106】
上記ユーザの属性情報としては、氏名、ユーザを識別するためのユーザID(ユーザ識別情報)、年齢(年代)、職業・業種、住所(居住エリア)、性別、メールアドレス等の連絡先、といった一般的な情報が含まれる。ユーザIDは、ケア方法提案サービス事業者がユーザ端末1からの会員登録申請に基づいてユーザ端末1に対して発行したものである。ユーザIDは、情報処理システム100における各種サービスを利用するためのアカウント情報として機能してもよい。
【0107】
上記ユーザの肌情報としては、症状発現部位、症状発現部位の症状、症状の程度、症状の発現頻度から選択される1以上の情報が含まれる。肌情報として、症状発現部位情報及び症状発現部位の症状情報が少なくとも含まれることが好ましい。
【0108】
<サービス提供に係わるサーバでの処理の詳細>
上記情報処理システム100によるサービス提供の流れに従って、各サービス提供に係わる処理について詳細に説明する。以下では、ケアアイテム購入前と購入後にわけて上記情報処理システム100で行われる処理について説明する。尚、以下、ユーザ端末1の表示部41に表示される画像について説明するが、これは一例であり、当該画像内容に限定されない。
【0109】
[購入前]
上述したようにケアアイテム購入前では、サーバ10は、ユーザに対して、ケア方法提案サービス21を提供する。以下、ケア方法提案サービス21について説明する。
【0110】
(ケア方法提案サービス)
ケア方法提案サービス21では、サーバ10は、運営するサイトにアクセスしたユーザ端末1に対し、ユーザ情報を取得するためのアンケート画像である入力用画像を示す提示情報を送信する。ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づいて表示部41に、
図8(A)~(C)に示す入力用画像70(70A~70C)を表示する。
【0111】
図8(A)に示す入力用画像70Aには、ユーザの肌情報を得るための質問1(Q.01)及び質問2(Q.02)が表示される。
【0112】
質問1は、ユーザの肌情報として、肌トラブルの内容を問うものとなっている。「肌トラブル」とは、ユーザが現在困っている肌の症状(症状発現部位の症状)である。
図8(A)に示す例では、複数の症状が予め表示されており、ユーザによって選択可能となっている。
図8(A)に示す例では、肌症状(身体症状)として、「湿疹(ぶつぶつ)・かぶれ」、「赤み」、「かゆみ」、「ひび割れ・あかぎれ」、「黒ずみ」、「ざらつき/ごわつき/粉吹き/皮むけ」、「にきび・吹き出物」、「傷あと」、「その他」の選択肢が表示される。ここでは、ユーザによって症状が1つ選択される例をあげるが、1以上の症状が選択可能に構成されてもよい。質問1に対するアンケート結果は、ユーザに提供するケア方法を決定する際に用いられる。
【0113】
質問2(Q.02)は、ユーザの肌情報として、現在困っている症状が発現している部位(症状発現部位)及び症状の程度を問うものとなっている。
図8(A)に示す例では、正面及び背面からみた人体の全身図が表示される。ユーザは、当該全身図を用いて、症状が発現している部位を指定することによって、症状発現部位を入力することができ、直感的かつ正確に症状発現部位を示すことができる。また、
図8(A)に示す例では、症状発現部位をタップ又はクリックする回数によって症状の程度の入力を行うことができる。1回のタップ又はクリックは、症状が軽度であることを示す。2回のタップ又はクリックは、症状が中度であることを示す。3回のタップ又クリックは、症状が重度であることを示す。このように、タップ又はクリックの回数で症状の程度を入力することができ、入力操作性が良いものとなっている。また、画像上、症状の程度によって、指定した症状発現部位の色が変化してもよく、ユーザは色の変化で、入力した症状の程度を直感的に確認することができる。また、4回タップ又はクリックすることで、症状発現部位の指定の入力及び症状の程度の入力がキャンセルされるようにしてもよい。そして、いったん入力がキャンセルされることで、次の新たなタップ又はクリックを1回目としてカウントできるようにしてもよい。これにより、症状発現部位の指定の入力や症状の程度の入力が誤った場合であっても、それまでの入力をキャンセルした後、新たに入力を行うことができる。
質問2のアンケート結果で得られる症状発現部位情報は、ユーザに提供するケア方法を決定する際に用いられる。質問2のアンケート結果で得られる症状の程度情報は、肌モニタリングサービス22の肌の状態の指標値を決定する際等に用いられる。
【0114】
図8(B)に示す例では、入力用画像70Bには、ユーザの肌情報を得るための質問3(Q.03)及び生活課題情報を得るための質問4(Q.04)が表示される。
【0115】
質問3は、ユーザの肌情報として、現在困っている症状が発現する頻度(発現頻度)を問うものとなっている。
図8(B)に示す例では、発現頻度を、「常にある」、「1週間に1回以上」、「2~3週間に1回程度」、「月に1回程度」、「2~3カ月に1回程度」、「2~3か月に1回程度よりも頻度は少ない」の6つの程度に分けた選択肢が表示される。質問3に対するアンケート結果は、ユーザに提供するケア方法を決定する際に用いられる。
【0116】
質問4は、悩みごとや困りごとなどの生活課題を問うものとなっている。具体的には、肌トラブル(現在困っている症状)に伴う生活上の悩みや困りごとを問うものとなっている。上述の質問1~3は、ユーザの肌情報を得るための質問となっているのに対し、質問4は肌トラブル(現在困っている情報)が起因する生活の質への影響がどのようなものであるかを問う質問となっている。質問4に対するアンケート結果は、ユーザに提供するケア方法を決定する際に用いられてもよい。
【0117】
図8(C)に示す例では、入力用画像70Cには、ユーザが現在行っている対処方法(ケア方法)の情報を得るための質問5(Q.05)及びユーザが肌症状(身体症状)に応じたケアを行うことが可能なタイミング情報を得るための質問6(Q.06)が表示される。
【0118】
具体的には、質問5は、ユーザが肌トラブルの原因に対して現在どのような対処を行っているかを問うものとなっている。
図8(C)に示す例では、7つの選択肢からあてはまるもの全てを選択するように指示される。当該7つの選択肢は、「医師から処方された医薬品を使っている」、「薬局・ドラッグストアで購入した医薬品を使っている」、「保湿剤をこまめに塗る」、「低刺激の洗浄剤を利用している」、「寝具や衣類をこまめに清潔な状態にしている」、「現在は特に対処していない」、「この中に当てはまるものはない」である。質問5に対するアンケート結果は、ユーザに提供するケア方法を決定する際に用いられる。また、質問5に対するアンケート結果は、ユーザへの情報発信内容を決定する際に用いられてもよい。
また、
図8(C)では、図示を省略しているが、質問5において、「医師から処方された医薬品を使っている」、「薬局・ドラッグストアで購入した医薬品を使っている」がチェックされた場合、使用している医薬品名(ケアアイテム名)が入力可能に構成されてもよい。この際、ユーザが自ら医薬品名を打ち込むようにしてもよいし、予め複数の医薬品候補をドロップダウンリストとして挙げておき、その中からユーザが選択するようにしてもよい。
【0119】
質問6は、ケアを行うことが可能なタイミングを問うものとなっている。
図8(C)に示す例では、7つの選択肢からあてはまるもの全てを選択するように指示される。当該7つの選択肢は、「朝起きてから」、「日中、かゆみや痛みが気になった時」、「外出先(外出先の仕事場やトイレで)」、「水仕事の後」、「入浴中」、「風呂・シャワー後」、「就寝前」である。質問6に対するアンケート結果は、ユーザが肌症状(身体症状)に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報であり、ユーザに提供するケア方法を決定する際に用いられる。
【0120】
また、ユーザ情報を取得するアンケートに、ユーザがケアにとれる時間長を問う質問があってもよい。例えば、ケアにとれる時間長が「10分未満」、「10分以上20分未満」、「20分以上」の3つの選択肢がある質問を設けてもよい。当該質問に対するアンケート結果は、ユーザがケアにとれる時間長を示す時間長情報であり、ユーザに提供するケア方法を決定する際に用いることができる。
当該時間長を問う質問と、上記ケアのタイミングを問う質問6の両方がアンケートに含まれる場合、タイミング毎にケアにとれる時間長が入力できるようにしてもよい。例えば、タイミング情報として、「朝起きてから」、「就寝前」の2つが選択された場合、「朝起きてから」のタイミングでは時間長は「10分未満」、「就寝前」のタイミングでは時間長は「20分以上」といったように、選択したタイミング毎に時間長を選択できるようにしてもよい。
【0121】
本発明においては、上記タイミング情報及び上記時間長情報の少なくとも一方の情報が、ユーザ情報として取得されればよく、ユーザ情報を取得するためのアンケートに、ケアを行うことができるタイミングを問う質問及びケアにとれる時間長を問う質問の少なくとも一方があればよい。タイミング情報及び/又は時間長情報を用いてユーザに提案するケア方法が決定されることで、ユーザにとって継続しやすいケア方法を提案することができる。
尚、本実施形態では、タイミング情報を用いる例をあげて説明している。
【0122】
この他、サーバ10は、ユーザ端末1の表示部41に、ユーザ情報を取得するためのアンケート画面として、氏名、年齢(年代)、職業、住所(居住エリア)、性別、メールアドレス等の連絡先、といったユーザの一般的な属性情報を入力する入力用画像を表示する。
【0123】
ユーザ端末1では、表示部41に表示される上記の各入力用画像70(70A~70C)のアンケートに従ってユーザにより回答が入力され、この入力情報はサーバ10へ送信される。当該入力操作情報は、アンケート結果情報であり、ユーザ情報である。
【0124】
次に、
図6、
図7のフロー図を用いて説明する。
図6に示すように、サーバ10のケア方法決定部141は、ユーザ端末1から、アンケート結果であるユーザ情報(入力情報)を取得する(ST1)。次に、ケア方法決定部141は、ケア方法DB152からケア方法情報を取得する(ST2)。当該ケア方法情報は、ケア方法の決定に必要な情報である。次に、ケア方法決定部141は、ケア方法DB152に記憶されるケア方法情報を参照し、ユーザ情報に基づいて、ケア方法を決定する(ST3)。ステップST3でのケア方法決定処理の詳細について、
図7を用いて説明する。
【0125】
図7に示すように、ケア方法決定部141は、ケア方法決定処理を開始すると、ユーザ情報に含まれる、症状発現部位での症状の発現頻度情報を用いて、肌症状(身体症状)が発現する頻度が月に1回程度以上か否かを判定する(ST10)。
発現頻度情報は、
図8(B)の入力用画像70Bの質問3で入力される情報である。ケア方法決定部141は、質問3において、「2~3か月に1回程度」又は「2~3か月に1回程度よりも頻度は少ない」にチェックがなされていると、ST10に対してNOの判定をし、「常にある」、「1週間に1回以上」、「2~3週間に1回程度」又は「月に1回程度」にチェックがなされていると、ST10に対してYESの判定をする。
【0126】
ケア方法決定部141は、発現頻度が月1回程度以上でないと判定すると(ST10に対してNO)、情報処理システム100によるサービスは不要であると決定し、提案できるケア方法はないと決定する。ケア方法決定部141は、「提案できるケア方法はない」という決定結果を提示情報生成部143に出力する。提示情報生成部143は、例えば「提案できるケア方法はございません」と表示する画像を提示情報として生成してユーザ端末1に送信し(ST14)、ケア方法決定処理を終了する。
ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づいて表示部41に「提案できるケア方法はございません」という表示を行う。
このように、情報処理システム100が提案するケア方法がユーザに不要であると決定した場合、ユーザに対して提案できるケア方法がないことを提示することで、ユーザのケアに費やす貴重な時間と労力を無駄にさせることがない。
【0127】
ケア方法決定部141は、発現頻度が月1回程度以上であると判定すると(ST10に対してYES)、ユーザ情報に基づいて、ケア方法DB152に記憶されるケア方法情報からケア方法の候補を抽出する(ST11)。より詳細には、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれる症状発現部位情報及び症状情報と一致するケア方法をケア方法DB152から抽出する。症状発現部位情報は、
図8(A)の入力用画像70Aの質問2で入力される情報である。症状情報は、
図8(A)の入力用画像70Aの質問1で入力される情報である。
ST11のケア方法候補抽出の具体例については後述する。
【0128】
次に、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれる現在の対処情報に基づいて、抽出したケア方法の候補の中に、現在ユーザが実行中のケア方法(現在行っている対処方法)があるか否かを判定する(ST12)。現在の対処情報は、
図8(C)の入力用画像70Cの質問5で入力される情報である。
【0129】
ケア方法決定部141は、抽出したケア方法の候補の中に現在ユーザが実行中のケア方法があると判定すると(ST12に対してYES)、現在実行中のケア方法の継続を勧奨することを決定する。ケア方法決定部141は、「ケア方法の継続を勧奨する」という決定結果を提示情報生成部143に出力する。提示情報生成部143は例えば「現在実行中のケア方法の継続をおすすめします」と表示する画像を提示情報として生成してユーザ端末1に送信し(S15)、ケア方法決定処理を終了する。
ユーザ端末1は、サーバ10より送信された提示情報に基づいて表示部41に「現在実行中のケア方法の継続をおすすめします」の表示を行う。
このように、情報処理システム100が提案しようとするケア方法を現在ユーザが実行中の場合は、現在実行しているケア方法の継続を勧めることで、ユーザは、現在行っているケア方法が自身に適したものであることを再認識することができる。
ここで、ST11で異なるカテゴリのケア方法が複数抽出される場合、S12では、異なるカテゴリ毎で、現在実行中のケア方法があるなないかが判定される。
【0130】
一方、ケア方法決定部141は、抽出したケア方法の候補の中に現在実行中のケア方法はないと判定すると(ST12に対してNO)、ST13に進む。
ST13では、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれるタイミング情報を用いて、ユーザに提案するケア方法を決定する。そして、提示情報生成部143は、当該決定したケア方法が表示される第1表示画像としてのケア方法提示画像71(71A~71D)を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する。タイミング情報は、
図8(C)の入力用画像70Cの質問6で入力される情報である。
ST13では、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれるタイミング情報を、ユーザに提案するケア方法を実行するタイミングとして決定し、当該決定結果を反映させてケア方法を決定する。つまり、ケア方法決定部141は、ケア方法DB152に記憶されるケア方法から、決定したタイミングと一致するケア方法を、ユーザに提案するケア方法として決定する。ST13のケア方法の決定の詳細については後述する。
【0131】
ユーザ端末1は、
図9及び
図10に示すように、サーバ10より送信された提示情報に基づいて表示部41にケア方法提示画像71(71A~71D)を表示する。
【0132】
図9(A)に示すように、ユーザ端末1の表示部41には、ユーザに提案するケア方法を示すケア方法提示画像71Aが表示される。
図9(A)に示す例では、ケア方法提示画像71Aには、現在困っている症状として「かゆみ」をあげたユーザに対して提案されるケア方法としてケアアイテムの種類が表示される。
【0133】
詳細には、ケアアイテムとして、次の(1)~(5)が提案される。
(1)乾燥肌に対応する治療薬、
(2)肌の炎症に対応する治療薬、
(3)泡タイプの洗顔料、
(4)ジェルタイプの保湿剤、
(5)肌を保護する道具
上記(1)~(4)のケアアイテムは、現在困っている症状(ここでは、かゆみ)の改善を目的とするケア方法を実行するにあたって必須のケアアイテムである。上記(5)のケアアイテムは、オプショナルケアアイテムである。オプショナルケアアイテムは、現在困っている症状の改善を目的とするケア方法を実行するにあたって必ずしも必要ではないが、ケア方法をより充実させることができるアイテムである。
【0134】
ケア方法提示画像71Aにおいて、各ケアアイテムの右側には、ユーザによる購入の了承をチェックするためのボックスが表示される。当該ボックス内にチェックが行われることで、ユーザによるケアアイテムの購入の了承が行われる。また、当該ボックスの右横には、購入数を入力するボックスが設けられる。また、ケア方法提示画像71Aには、会員登録後に提供される肌モニタリングサービス22を受けるか否かをチェックするボックスが設けられ、当該ボックス内にユーザによってチェックが行われることで、サービスの提供に対しユーザによる了承が行われたことになる。肌モニタリングサービス22は、例えばLINE(登録商標)等のSNSをケア指標測定ナビゲータとして用いて、提供されてもよい。
【0135】
図9(B)に示すように、ユーザ端末1の表示部41には、ユーザに提案するケア方法を示すケア方法提示画像71Bが表示される。
図9(B)に示す例では、ケア方法提示画像71Bには、現在困っている症状として「かゆみ」をあげたユーザに対して提案されるケア方法としてケアアイテムの種類が表示される。
図9(B)に示す例では、花粉、PM2.5も防御するUVケア剤、汗拭き取シート、掃除用品が提案され、これらはいずれもオプショナルケアアイテムである。ケア方法提示画像71Aにおいて、各ケアアイテムの右側には、ユーザによる購入の了承をチェックするためのボックス、更に当該ボックスの右側には購入数を入力するボックスが表示される。
【0136】
ケア方法提示画像71A及び71Bが提示され、当該提示内容を確認することで、ユーザは、自身の肌トラブルに適したケアアイテムを知ることができる。これにより、どのケアアイテムを使ったらよいか等迷うことがなく、自身の肌トラブルに適しているケアアイテムなのかどうか不安に思いながらケア方法を実行するということがない。
【0137】
図10(A)に示すように、ユーザ端末1の表示部41には、上記ケアアイテムを用いてどのように1日(24時間)を過ごすかという情報を示すケア方法提示画像71Cが表示される。
図10(A)において、(1)、(2)…は、
図9(A)で各ケアアイテムに付与した(1)、(2)…に対応する。
【0138】
図10(A)に示すように、ケア方法提示画像71Cでは、
図9(A)で提案したケアアイテムの使用のタイミング、ケアアイテムの使用量及びケアアイテムを使用する上でのポイント(ケアアイテム使用にあたっての注意事項)を含む情報が、ケア方法として表示される。
図10(A)に示す例では、モーニング、日中/外出時、入浴時、入浴後~睡眠前というように、1日が時系列で示され、各タイミングでどのようなケアが行われるかが表示される。1日のケアの流れが表示されるケア方法提示画像71Cは、例えばケア方法実行期間中にも閲覧可能となっており、ユーザは必要に応じてケア方法提示画像71Cをみて、ケア方法を確認することができる。
【0139】
本発明では、ユーザが肌症状(身体症状)に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報(
図8(C)の入力用画像70Cの質問6に対する回答によって得られるユーザ情報)に基づいて、ケア方法が決定されるため、ユーザに提案されるケア方法に含まれるケアアイテムの使用のタイミングは、ユーザが実施可能なタイミングで設定される。このため、ユーザに対して、より継続しやすいケア方法が提案され得る。これにより、ユーザは、自身の生活スタイルにあった、継続しやすいケア方法でケアを行うことができる。
【0140】
また、ケアアイテムの使用のタイミング及びケアアイテムの適した使用量が提示されることで、ユーザは、ケア方法を実行する際、ケアアイテムの使い方が間違っているのではないかといった不安を抱くことなくケア方法を実行することができる。このように、提案されるケア方法は、ユーザにとって継続して実行しやすいものとなっている。また、ケア方法継続の意欲が良好に維持されやすい。
【0141】
また、ケアアイテムの購入前に、1日のケア方法の流れを確認することができることで、ユーザは、実際にケア方法を実行したときの1日の様子をシミュレーションしやすく、自身が実行できそうなケア方法であるか否かを判断しやすい。
【0142】
本実施形態では、ケア方法の実行する期間が28日間(約1か月)というように、所定の長さの実行期間が設定されている。このような場合、提示情報生成部143は、
図10(B)に示すように、上記ケア方法実行期間を複数の分割期間に区分し、当該分割期間毎のケアの目標情報等を含んだケア方法提示画像71Dを、提示情報として生成してもよい。
28日間(約1か月)のケアの流れが表示されるケア方法提示画像71Dは、例えばケア方法実行期間中にも閲覧可能となっており、ユーザは必要に応じてケア方法提示画像71Dをみて、ケアの全体の流れ等を確認することができる。
【0143】
図10(B)に示す例では、ケア方法実行期間である28日間(約1か月)を四分割し、各分割期間を、第1分割期間である1週目(図における1st Week)、第2分割期間である2週目(図における2nd Week)、第3分割期間である3週目(図における3rd Week)、第4分割期間である4週目(図における4th Week)とした。ケア方法開始日を1日目として、1日目から7日目までが1週目、8日目から14日目までが2週目、15日目から21日目までが3週目、22日目から28日目までが4週目である。
【0144】
ケア方法提示画像71Dの例では、分割期間毎に、ケアの目標や目的、ケアアイテムが現在のタイミング(分割期間)でどのような役割を果たしているか、ケアアイテムの使用停止のタイミング等、ケア方法に関する詳細情報が表示され得る。これにより、ユーザは、28日間のケア全体の流れ、分割期間毎のケアの目標や目的等をより深く把握することができる。
【0145】
図10(B)に示す例では、1週目においては「まずは、かゆみや色ムラなどの肌の気になる症状を治しましょう。」、「乾燥肌に対応する治療薬(1)、肌の炎症に対応する治療薬(2)で7日間のしっかりケア習慣。」が表示される。
2週目においては、「ぶり返しをしっかり防ぎましょう。」、「かゆみがなくなれば肌の炎症に対応する治療薬(2)は卒業。乾燥肌に対応する治療薬(1)で引き続きしっかり7日間ケア習慣。かゆみを感じたときは、かゆみがなくなるまで肌の炎症に対応する治療薬(2)でしっかり改善。」が表示される。
3週目においては、「肌環境をつくりましょう。」、「乾燥肌に対応する治療薬(1)+泡タイプの洗顔料(3)を上手に使い、本来の状態を目指す7日間。」が表示される。
4週目においては、「最後の仕上げ。ジェルタイプの保湿剤(4)で肌の機能を整えましょう。」、「泡タイプの洗顔料(3)を使って、肌作りの総仕上げの7日間。」が表示される。
【0146】
このようなケア方法に関する詳細情報が表示されることで、ユーザは、提案された各ケアアイテムの分割期間毎の役割について深く理解することができ、目的意識をもって継続してケア方法を実行することができる。また、ケア方法実行中では、28日間のケア全体の流れを把握していることで、ユーザは、今自分が行っているケア方法はどのくらいの段階にあるかがわかり、自身の肌の変化を継続的に意識するようになり、継続してケア方法を実行することができる。
また、一般にケアアイテムの使用停止のタイミングの判断は難しいが、本実施形態では、ケア方法に関する詳細情報に、ケアアイテムの使用停止のタイミングに関する情報が含まれていることで、ユーザは、このケアアイテムを何時まで使えばいいのだろうといった疑問をもつことがなく、ケア方法を実行できる。
【0147】
このように、ユーザに提案されるケア方法には、使用するケアアイテムの種類情報、ケアアイテムの使用量情報、ケアアイテムの使用のタイミング情報、使用頻度情報、ケアアイテム使用にあたっての注意事項情報、分割期間毎のケアの目標や目的情報、ケアアイテムの各分割期間での役割情報等が含まれる。
【0148】
ユーザにより、上記ケア方法提示画像71A~71Dが検討された後、実行するケア方法が選択されると、選択されたケア方法に対応する決定ボタン(図示せず)がクリックやタップ等により選択される。ユーザ端末1は、当該選択の結果である情報、言い換えるとユーザのケア方法実行に関する回答情報をサーバ10に送信する。
図6に示すように、ケア方法決定部141は、ケア方法実行に関するユーザの回答(選択結果)を取得する(ST4)。
【0149】
次に、ケア方法決定部141は、ユーザのケア方法実行に関する回答に基づいて、購入希望があるか否かを判定する(ST5)。
【0150】
ケア方法決定部141は、購入希望なしと判定すると(ST5に対してNO)、ケア方法提案処理を終了する。
一方、ケア方法決定部141は、購入希望ありと判定すると(ST5に対してYES)、会員登録申請がなされたとし、ユーザの入会登録処理を行う(ST6)。
サーバ10は、ユーザによる会員登録申請に応じて、ユーザに対しユーザIDを発行する。ユーザの入会登録後、ユーザ毎に対応づけられたユーザID及びユーザ情報(入力用画像70A~70C、ユーザの属性情報を取得するための入力用画像で入力されたアンケート結果)、ユーザが実行を了承したケア方法の情報をユーザ情報DB153に記憶する。
また、サーバ10は、購入希望ありと判定すると(ST5に対してYES)、ユーザへケアアイテムを発送する。
【0151】
入会登録処理が完了することで、サーバ10による、購入後のサービスである肌モニタリングサービス22、期間中情報発信サービス23及び終了後情報発信サービス24の提供が可能となる。
【0152】
入会登録処理が行われると、サーバ10は、肌モニタリング処理を開始する(ST7)。当該肌モニタリング処理は、入会登録処理に続いて起動し、開始されてもよい。或いは、購入したケアアイテムがユーザの手元に届いてから、ユーザが任意のタイミングで、例えば会員サイトにアクセスすることで、肌モニタリング処理が開始されるようにしてもよい。肌モニタリング処理については後述する。
【0153】
購入を希望するユーザには、サーバ10が提案しユーザが購入を希望したケアアイテムの他、上述した肌モニタリングサービス22を受ける際の肌画像の撮影時に用いる、複数の補正用シール61が発送される。
【0154】
((ST13の実行可能なケア方法の決定の詳細))
ST13の実行可能なケア方法の決定の詳細について説明する。
上述したように、ST11では、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれる症状発現部位情報及び症状情報と一致するケア方法をケア方法DB152から抽出する。この際、同じ効能を示す同じカテゴリのケア方法が複数抽出される場合がある。本実施形態では、ST13で、ケア方法決定部141は、
図4及び5に示すテーブルから抽出したケア方法の「タイミング」の項目を参照し、抽出したケア方法の「タイミング」が、ユーザ情報に含まれるタイミング情報と一致するか否かを判定する。ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれるタイミング情報と一致すると判定すると、実行可能なケア方法であると判定する。
ここでは、ST13において、ケア方法決定部141は、テーブル上、上位から下位に向かって順に、抽出されたケア方法が実行可能なケア方法か否かを判定する。そして、最初に実行可能と判定したケア方法を、ユーザに提案するケア方法として決定する。つまり、
図4及び5では各ケア方法に通し番号がふってあるが、ST11で抽出した同じ効能を示す同じカテゴリの複数のケア方法から、ST13で1つのケア方法を決定するにあたって、ユーザ情報に含まれるタイミング情報と一致した、通し番号が最も若いケア方法を、ユーザに提案するケア方法として決定する。
【0155】
例えば、ユーザ情報に含まれる症状発現部位が「腕」で症状が「湿疹」の場合、同じ効能を示す同じカテゴリのケア方法として、No.2の抗炎症外用剤BとNo.6の抗炎症外用剤Fが抽出される。更に、ユーザ情報に含まれるタイミングが「日中、かゆみや痛みが気になった時」である場合、No.2の抗炎症外用剤BとNo.6の抗炎症外用剤Fはいずれもユーザ情報に含まれるタイミング情報と一致するタイミング情報を有するので、ユーザに提案するケア方法となり得る。しかしながら、本実施形態のように、テーブル上、上位から下位に向かって順に、抽出されたケア方法が実行可能なケア方法か否かが判定されていく場合は、No.2の抗炎症外用剤Bが最初に実行可能と判定されるので、抗炎症外用剤として、No.2の抗炎症外用剤Bがユーザに提案するケア方法として決定される。
【0156】
このように、本実施形態では、ケア方法決定部141は、症状、症状発現部位及びタイミングの全てにおいてユーザ情報と一致する、同じ効能を示す同じカテゴリのケア方法を複数抽出する場合、テーブル上、より上位に位置するケア方法をユーザに提案するケア方法として決定する。
この場合、同じ症状及び同じ症状発現部位に対して同じ効能を示す同じカテゴリの複数のケア方法を、テーブル上、どの順番で位置させるかは、例えば次のように決定してもよい。
すなわち、ケア方法の使用タイミングの範囲がより広いケア方法がテーブル上、上位となるように位置させてもよい。
図4に示す例では、No.1の抗炎症外用剤Aのタイミングは「任意」である。一方、No.1の抗炎症外用剤Aと、同じ症状及び同じ症状発現部位に対して同じ効能を示す同じカテゴリであるNo.5の抗炎症外用剤Eは、タイミングが「日中、外出時」である。つまり、No.1の抗炎症外用剤Aは、No.5の抗炎症外用剤Eよりも、ケア方法の使用タイミングの範囲が広く、使用タイミングに関して汎用性が高い。テーブル上、使用タイミングの範囲がより広いケア方法を上位に位置させることで、ユーザに対し、ユーザ情報に含まれるタイミング情報の条件を満たしたうえで、更に他のタイミングでの使用も可能なケアアイテムを提案し得るので、ユーザにとってより継続しやすいケア方法が提供され得ることになる。
また、使い勝手の良さがより高いケア方法がテーブル上、上位となるように位置させてもよい。例えば、No.5の抗炎症外用剤Eはミストで出るタイプの製剤であり、手を汚さず、症状発現部位に噴霧することが可能である。一方、No.5の抗炎症外用剤Eと同じ症状及び同じ症状発現部位に対して同じ効能を示す同じカテゴリであるNo.1の炎症外用剤Aは、塗るタイプである。つまり、No.5の抗炎症外用剤Eは、No.1の抗炎症外用剤Aよりも、手がよごれにくく、使い勝手がよいといえる。このような場合、テーブル上、抗炎症外用剤Eを抗炎症外用剤Aよりも上位に位置させてもよい。
また、同じ症状及び同じ症状発現部位に対して同じ効能を示す同じカテゴリのケア方法が複数ある場合、テーブル上、一般的な副作用出現頻度がより少ないものが上位となるよう各ケア方法を位置させてもよい。
【0157】
本実施形態では、症状、症状発現部位及びタイミングの全てにおいてユーザ情報と一致する、同じ効能を示す同じカテゴリのケア方法が複数ある場合、テーブル上、より上位に位置するケア方法がユーザに提案するケア方法として決定される例をあげたが、これに限られない。例えば、ケア方法決定部141は、ユーザ情報を用いて、抽出された複数のケア方法からユーザに提案するケア方法を決定してもよい。
一例として、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれる生活課題情報を用いて、抽出した複数のケア方法からユーザに提案するケア方法を選択、決定してもよい。
また、他の例として、ユーザ情報に時間長情報が含まれる場合、ケア方法決定部141は、時間長情報を用いて、抽出した複数のケア方法からユーザに提案するケア方法を選択、決定してもよい。時間長情報は、ユーザが肌症状(身体症状)に応じたケアにとれる時間長を示す。
また、更に他の例として、ユーザ情報に、さっぱり感やしっとり感といった好みの感触を示す嗜好情報が含まれる場合、ケア方法決定部141は、当該嗜好情報を用いて、抽出した複数のケア方法からユーザに提案するケア方法を選択、決定してもよい。
また、更に他の例として、ユーザ情報に、ユーザがケア方法に費やせる費用を示す予算情報が含まれる場合、ケア方法決定部141は、当該予算情報を用いて、予算内に収まるように、抽出した複数のケア方法からユーザに提案するケア方法を選択、決定してもよい。
また、ケア方法決定部141は、生活課題情報、時間長情報、嗜好情報、予算情報から選択される2以上の情報を用いて、抽出した複数のケア方法からユーザに提案するケア方法を選択、決定してもよい。
上記時間長情報、嗜好情報及び予算情報は、ケア方法提案サービス21でユーザに対して行われるアンケートで取得できるように、アンケートにこれら情報を問う質問が含まれていてもよい。
【0158】
また、ここでは、ST11でユーザ情報に含まれる症状発現部位情報及び症状情報と一致するケア方法をケア方法DB152から抽出し、更にその中からST13でユーザ情報に含まれるタイミング情報と一致するケア方法を選択する例をあげたが、ST11で症状発現部位情報及び症状情報に加えてタイミング情報も一致するケア方法を、ケア方法DB152から抽出してもよい。この際、ST11で同じ効能を示す同じカテゴリのケア方法を複数抽出する場合、本実施形態では、ST13で、当該抽出した複数の同じ効能を有し同じカテゴリのケア方法のうち、テーブル上、最も上位にあるケア方法を、ユーザに提案するケア方法として決定する。或いは、ST13で、上述したように、生活課題情報、時間長情報、嗜好情報、予算情報といった他のユーザ情報を用いて、ユーザに提案するケア方法を選択、決定してもよい。
【0159】
((ST11のケア方法候補抽出及びST13の実行可能なケア方法決定の具体例))
上記ST11のケア方法候補抽出の具体例及びST13のケア方法決定の具体例について説明する。
【0160】
(((ST11ケア方法抽出の具体例)))
ST11では、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれる症状発現部位情報及び症状情報に基づいて、これら情報と一致する候補のケア方法をケア方法DB152から抽出する。症状発現部位情報は、
図8(A)の入力用画像70Aの質問2の項目で入力される情報である。症状情報は、
図8(A)の入力用画像70Aの質問1の項目で入力される情報である。
【0161】
例えば、症状を問う質問1で「湿疹」がチェックされ、症状発現部位を問う質問2で「腕」がチェックされたとする。
ST11において、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれる「湿疹」(症状情報)、「腕」(症状発現部位情報)に基づいて、ケア方法DBに記憶されるテーブル(
図4及び5参照)を参照して、ケア方法を抽出する。つまり、ケア方法決定部141は、「湿疹」と「腕」が対応づけられたケア方法を、ケア方法DB152から抽出する。本具体例では、No.2の抗炎症外用剤B、No.6の抗炎症外用剤F、No.13のシート状洗浄剤A、No.19のUV保護剤A、No.20のUV保護剤B、No.21の汗拭きシートA、No.24のアレルゲン付着防御剤A、No.25のアレルゲン付着防御剤B、No.32の薬用入力剤、No.36の飲料A、No.39の掻破保護手段を、ケア方法として抽出する。これらのケア方法のうち、No.2の抗炎症外用剤BとNo.6の抗炎症外用剤Fは、同じ効能を有する同じカテゴリのケアアイテムである。No.19のUV保護剤AとNo.20のUV保護剤Bは、同じ効能を有する同じカテゴリのケアアイテムである。No.24のアレルゲン付着防御剤AとNo.25のアレルゲン付着防御剤Bは、同じ効能を有する同じカテゴリのケアアイテムである。
【0162】
次に、
図7に示すように、ST12で、ケア方法決定部141は、ST11で抽出した候補中に実行中のケア方法があるか否かを判定する。ここでは、ST12に対してNOと判定しST13に進む場合について説明する。
【0163】
(((ST13ケア方法決定の具体例)))
ST13では、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれるタイミング情報(
図8(C)の入力用画像70Cの質問6に対する回答によって得られるユーザ情報)を用いて、ST11で抽出したケア方法が、実行可能なケア方法か否かを判定する。
ここでは、ケア可能なタイミングを問う質問6で「朝」がチェックされた場合を例に挙げて説明する。
【0164】
ST13では、ケア方法決定部141は、ST11で抽出した複数のケア方法(No.2、6、13、19、20、21、24、25、36、39)について、テーブルの上位から下位に向かって順に、ユーザ情報に含まれるタイミング情報を用いて、実行可能なケア方法か否かを判定する。以下、順に説明する。
【0165】
図4に示すように、ケア方法決定部141は、No.2の抗炎症外用剤Bに対応づけられるタイミングが「任意」であるため、No.2の抗炎症外用剤Bをユーザに提案するケア方法として決定する。
一方、ケア方法決定部141は、No.6の抗炎症外用剤Fに対応づけられるタイミングが「日中、外出時」であるため、No.6の抗炎症外用剤Fをユーザに提案するケア方法として決定しない。
【0166】
ケア方法決定部141は、No.13のシート状洗浄剤Aに対応づけられるタイミングが「朝」であるため、No.13のシート状洗浄剤Aをユーザに提案するケア方法として決定する。
【0167】
ケア方法決定部141は、No.19のUV保護剤Aに対応づけられるタイミングが「朝」であるため、No.19のUV保護剤Aをユーザに提案するケア方法として決定する。
一方、ケア方法決定部141は、No.20のUV保護剤Bに対応づけられるタイミングが「日中、外出時」であるため、No.20のUV保護剤Bをユーザに提案するケア方法として決定しない。
【0168】
ケア方法決定部141は、No.21の汗拭きシートAに対応づけられるタイミングが「日中、外出時」であるため、No.21の汗拭きシートAをユーザに提案するケア方法として決定しない。
【0169】
ケア方法決定部141は、No.24のアレルゲン付着防御剤Aに対応づけられるタイミングが「朝」であるため、No.24のアレルゲン付着防御剤Aをユーザに提案するケア方法として決定する。
一方、ケア方法決定部141は、No.25のアレルゲン付着防御剤Bに対応づけられるタイミングが「日中、外出時」であるため、No.25のアレルゲン付着防御剤Bをユーザに提案するケア方法として決定しない。
【0170】
ケア方法決定部141は、No.32の薬用入浴剤に対応づけられるタイミングが「入浴中」であるため、No.32の薬用入浴剤をユーザに提案するケア方法として決定しない。
【0171】
ケア方法決定部141は、No.36の飲料Aに対応づけられるタイミングが「任意」であるため、No.36の飲料Aをユーザに提案するケア方法として決定する。
【0172】
図5に示すように、No.39の掻破保護手段に対応づけられるタイミングが「就寝前/夜」であるため、ケア方法決定部141は、No.39の掻破保護手段をユーザに提案するケア方法として決定しない。
【0173】
本具体例では、ST13で、ケア方法決定部141は、ケア方法として、No.2の抗炎症外用剤B、No.13のシート状洗浄剤A、No.19のUV保護剤A、No.24のアレルゲン付着防御剤A、No.25のアレルゲン付着防御剤B、No.32の薬用入力剤、No.36の飲料Aをユーザに提案するケア方法として決定する。
【0174】
上記具体例では、ユーザ情報に含まれる症状情報、症状発現部位情報及びタイミング情報と全て一致する症状、部位(症状発現部位)及びタイミングが対応づけられるケア方法が、同じ効能を示す同じカテゴリのケア方法毎に1つずつである例をあげたが、複数ある場合もある。
例えば、ユーザ情報に、症状発現部位として「腕」、症状として「湿疹」、タイミングとして「朝」、「日中、かゆみや痛みが気になった時」が含まれている場合、ケア方法決定部141は、抗炎症外用剤として、No.2の抗炎症外用剤BとNo6の抗炎症外用剤Fの2つを抽出する。
このような場合、本実施形態では、ケア方法決定部141は、テーブルの上位から下位に向かって順にケア方法の実施可能性を判定していくため、テーブル上、より上位に位置するケア方法をユーザに提案するケア方法として決定する。上述の例では、No.2の抗炎症外用剤Bをユーザに提案するケア方法として決定する。
【0175】
本実施形態では、症状発現部位情報、症状情報及びタイミング情報の全てが、ユーザ情報と一致する、同じ効能の同じカテゴリのケア方法が複数抽出される場合、テーブル上、より上位に位置するケア方法1つを、提案するケア方法として決定する例をあげたが、必ずしも1つのケア方法に絞らなくてもよい。例えば、互いの使用するタイミングが異なっており、併用可能であれば、同じ効能の同じカテゴリのケア方法であっても複数のケア方法が提案可能に構成してもよい。
【0176】
上述の実施形態では、ユーザの肌情報(より詳細には、症状情報及び症状発現部位情報)に加え、ユーザがケア可能なタイミングを示すタイミング情報を用いて、ユーザに提案するケア方法を決定する例をあげたが、タイミング情報に替えて、或いは、タイミング情報に加えて、ユーザがケアにとれる時間長を示す時間長情報を用い、ユーザに提案するケア方法が決定されてもよい。
【0177】
上記時間長情報は、上述したように、ユーザ情報を取得するためのアンケートに、ユーザがケアにとれる時間長を問う質問を設けることで、取得することができる。時間長情報もユーザ情報であり、時間長情報が取得される場合、他のユーザ情報と同様に、ユーザ情報DB153に記憶される。
ここでは、ケアにとれる時間長を問う質問において、ケアにとれる時間長が「10分未満」、「10分以上20分未満」、「20分以上」の3つの選択肢から、ユーザが「1分未満」を選択する例をあげて説明する。
【0178】
時間長情報を用いてケア方法を決定する場合、ケア方法決定部141は、ケア方法DB152に記憶されるテーブルの「生活上の都合」の項目を参照して、ケア方法を決定してもよい。
上述したように、
図4及び5に示すテーブルの「生活上の都合」にはケアアイテムの特徴が生かされる生活上の都合情報が含まれる。
例えば、No.5~8の抗炎症外用剤E~Hは、ミストで出るタイプの製剤のため、速やかに、手を汚さずして直接、症状発現部位への噴霧が可能となっており、これら抗炎症外用剤E~Hには、「生活上の都合」として「日中、仕事中は手を汚せない」という情報が対応付けられる。当該情報は、ケアにとれる時間が非常に短いことを示す。
ユーザ情報に含まれる症状発現部位が「腕」、症状が「湿疹」の場合、ケア方法決定部141は、これらのユーザの肌情報を用い、
図4のテーブルを参照して、抗炎症外用剤として、No.2の抗炎症外用剤BとNo.6の抗炎症外用剤Fの2つを抽出する。更に、ユーザ情報に含まれる時間長情報が「10分未満」の場合、ケア方法決定部141は、当該時間長情報を用いて、抽出した2つの抗炎症外用剤B及びFから、「生活上の都合」としてケアにとれる時間が非常に短いことを示す「日中、仕事中は手を汚せない」が対応付けられているNo.6の抗炎症外用剤Fを、ユーザに提案するケア方法として決定することができる。
このように、ユーザの肌情報(詳細には、症状情報及び症状発現部位情報)と時間長情報を用いて、ケア方法を決定してもよい。
【0179】
また、ケア方法決定部141は、ユーザの肌情報(詳細には、症状情報及び症状発現部位情報)と、タイミング情報及び時間長情報の両方を用いて、ケア方法を決定してもよい。これにより、同じ症状発現部位及び同じ症状に対して提案されるケア方法が複数候補として挙がった場合においても、その中から、ユーザの生活スタイルにより適したケア方法を提案することができる。
【0180】
以上のように、本発明では、ケア方法決定部は、ユーザが身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミングを示すタイミング情報及びユーザがケアにとれる時間長を示す時間長情報の少なくとも一方の情報を用いて、ユーザに提案するケア方法を決定する。
これにより、ユーザに対し、ユーザの生活スタイルにあった、継続して実行しやすいケア方法を提案することができる。ユーザは、自身がケアに時間をかけやすいタイミングで実行するケア方法が提案されるので、ケア方法を継続しやすく、ケア方法実行継続の意欲を良好に維持することができる。
【0181】
尚、本実施形態では、説明をわかりやすくするために、
図4及び5に示すケア方法DB152に記憶されるテーブルに、症状の程度の項目を含めていないが、症状の程度の項目が含まれていてもよい。例えば、提案されるケア方法として、複数のケア方法が候補として挙がった場合、症状の程度情報を用いて、より適したケア方法がユーザに対して提案されるようにしてもよい。
【0182】
[購入後]
上述したようにケアアイテム購入後(入会登録後)では、ケア方法実行期間中のサービスとして、肌モニタリングサービス22及び期間中情報発信サービス23が提供され、ケア方法実行期間終了後のサービスとして、終了後情報発信サービス24が提供される。
【0183】
肌モニタリングサービス22、期間中情報発信サービス23及び後述する終了後情報発信サービス24では、電子メールやプッシュ通知などの仕組み又はそれらと同様の仕組みを用いて、情報が届くようにすることができる。例えば、LINE(登録商標)アカウントにメッセージを送るようにしてもよい。
【0184】
以下、サービス毎に詳細に説明する。
【0185】
(肌モニタリングサービス)
図11のフローを用いてサーバ10が実行する肌モニタリング処理について説明する。
例えば、サーバ10が、会員サイトでユーザにより入力されたユーザID及びパスワードに基づきユーザ端末1による会員サイトへのログインを許可すると(認証作業)、ユーザは、会員サイトから肌モニタリングサービス22の提供を受けることが可能となる。
【0186】
((初回モニタリング時の肌モニタリング処理))
以下、
図11のフローに沿って、
図12を用いて初回モニタリング時での肌モニタリング処理について詳細に説明する。
図12は、モニタリング処理によって生成されユーザ端末1の表示部41に表示される画像例を示す。
図12の画像例では、ユーザが、現在困っている症状として「赤み」を選択し、症状発現部位として「頬」を選択した例を挙げている。
図12において、肌の「赤み」をドットで表現し、赤みの程度の違いをドットの密度で表現した。赤みの程度が高い(つまり、症状がひどい)ほどドットの密度が密となるように図示し、赤みの程度が低い(つまり、症状が軽い)ほどドットの密度が粗となるように図示している。
【0187】
提示情報生成部143は、肌モニタリング処理を開始すると、症状発現部位を含む肌画像の撮影を指示する画像を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する。ユーザ端末1は、受信した当該提示情報に基づいて表示部41に撮影を指示する画像を表示する。当該画像では、補正用シール61を症状発現部位60の近傍に貼り付け、症状発現部位60及び補正用シール61を含み、かつ、症状発現部位60の周囲の症状が発現されていない肌が含まれるように肌画像の撮影の指示がなされる。
【0188】
図12(A)は、ユーザ端末1の表示部41に表示される、ユーザ等によって撮影された、症状発現部位60及び補正用シール61を含む肌画像90を含む、写真チェック用画像75である。当該写真チェック用画像75に表示される「この写真でチェックする」のボタンがタップ又はクリックによって選択されることで、ユーザによって撮影した肌画像90をチェック画像として用いることが承認されたことになる。ユーザ端末1は、ユーザによる「この写真でチェックする」のボタンの選択入力操作に基づいて、肌画像90をサーバ10に送信する。当該肌画像90は、ケア方法実行開始前の肌画像であり、以下では「初回撮影肌画像90」という。
【0189】
図11に示すように、指標値決定部144、加工部142及び提示情報生成部143は、通信部11を介してユーザ端末1から初回撮影肌画像90を取得し、また、ユーザ情報DB153からユーザ情報を取得する(ST20)。ユーザ情報は、上述のST6の入会登録処理時にユーザ情報DB153に記憶される情報である。
【0190】
次に、指標値決定部144は、初回撮影肌画像90内の後述する解析領域80の画像解析を行い、肌バリア機能及び色ムラ(赤み)それぞれの指標値を決定し、ユーザ情報に含まれる症状の程度情報を用いてかゆみの指標値を決定する(ST21)。ユーザ情報DB153は、指標値決定部144により決定された指標値をユーザ毎に記憶する(ST22)。尚、指標値決定のための画像解析には、色補正部147にて補正用シール61を用いて補正した初回撮影肌画像90を用いてもよい。
「肌バリア機能」の指標値は、「湿疹(ぶつぶつ)・かぶれ」、「赤み」、「ひび割れ・あかぎれ」、「黒ずみ」、「ざらつき/ごわつき/粉吹き/皮むけ」、「にきび・吹き出物」、「傷あと」といった症状を有する症状発現部位の肌の状態の評価に好適に用いることができる。
「色ムラ(赤み)」の指標値は、「赤み」、「黒ずみ」といった症状を有する症状発現部位の肌の状態の評価に好適に用いることができる。
「かゆみ」の指標値は、「かゆみ」の症状を有する症状発現部位の肌の状態の評価に用いることができる。尚、ユーザがアンケートで「かゆみ」を選択しない場合は、「かゆみ」の指標値はない。
【0191】
上記解析領域80は、画像解析して肌の状態の指標値を決定する際に用いられる画像解析対象となる領域である。解析領域80は、例えば、ユーザによって、初回撮影肌画像90からその領域が指定される。例えば
図12(B)に示す表示画像78の下半分の領域の左側の領域に表示されるように、ユーザの入力操作により、バウンディングボックスを用いて指標値決定に用いる解析領域80が指定される。指標値決定部144は、2回目以降のモニタリング時に取得される肌画像を用いて指標値を決定する際、初回撮影肌画像90で指定された解析領域80と同じ位置にある領域を解析領域に設定し、設定した当該解析領域を画像解析して指標値を決定する。尚、指標値決定のための画像解析には、色補正部147にて補正用シール61を用いて補正した肌画像を用いてもよい。
【0192】
次に、加工部142は、初回のモニタリングか否か、換言すると、取得した肌画像が初回撮影肌画像か否かを判定する(ST23)。初回のモニタリングでないと判定すると(ST23に対してNO)、ST30に進む。ST30のモニタリング結果提示の処理については後述する。
【0193】
ここでは、初回のモニタリングを想定しているため、加工部142は、初回のモニタリングであると判定する。加工部142は、初回のモニタリングであると判定すると(ST23に対してYES)、初回撮影肌画像90を用いて、症状が軽減された状態の肌の加工画像を生成する(ST24)。加工部142は、生成した加工画像を提示情報生成部143に出力する。加工部142は、加工画像を1以上生成する。加工部142は、加工画像を複数生成する場合、症状の軽減の度合いが互いに異なる加工画像を生成する。ここでは、症状の軽減の度合いが異なる3つの加工画像を生成する例を挙げる。
【0194】
次に、提示情報生成部143は、初回撮影肌画像90と3つの加工画像90A~90Cが並んで表示される第2表示画像72を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST25)。
ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づいて、
図12(B)に示す表示画像78のように、その上半分の領域に第2表示画像72を表示する。
【0195】
図12(B)に示す第2表示画像72において、初回撮影肌画像90は、頬に症状発現部位60が位置するユーザの顔の写真である。
第1加工画像90Aは、症状発現部位60Aの症状が、初回撮影肌画像90における症状発現部位60よりもやや症状が軽減された状態、つまり赤みがやや軽減された状態となった画像である。
第2加工画像90Bは、症状発現部位60Bの症状が、第1加工画像90Aにおける症状発現部位60Aよりも更に症状が軽減された状態、つまり赤みがより軽減された状態となった画像である。
第3加工画像90Cは、症状発現部位60Cの症状が、第2加工画像90Bにおける症状発現部位60Bよりも更に症状が軽減された状態、つまり赤みが最も軽減された状態となった画像である。
このように、自身の現在の肌画像(初回撮影肌画像)を用いて生成された、現在困っている症状(ここでは赤み)が軽減された状態の加工画像90A~90Cがユーザ端末1の表示部41に表示されることで、ユーザは、ケア方法実行後の自身の肌の状態をイメージしやすくなる。
【0196】
ユーザ端末1の表示部41には、上記3つの加工画像90A~90Cから、ユーザの目標とする加工画像を1つ選択する指示が表示される。当該指示に従って、ユーザにより、自身が目指すなりたい肌状態(目標とする部位状態)の加工画像が選択される。ユーザ端末1は、ユーザにより行われた1つの加工画像を選択した結果を示す選択結果情報をサーバ10に送信する。
【0197】
次に、提示情報生成部143は、ユーザ端末1から選択結果情報を受信する(ST26)。ここではユーザにより第3加工画像90Cが選択されたとする。
提示情報生成部143は、受信した当該選択結果情報に基づいて、ユーザによって選択された加工画像(ここでは第3加工画像90C)の症状発現部位(ここでは症状発現部位60C)の状態を目標の肌状態(部位状態)として設定する。第3加工画像90Cは、ユーザが目標とする肌状態の肌画像といえる。
【0198】
更に、指標値決定部144は、目標の肌状態の症状発現部位60Cを有する第3加工画像90Cの解析領域85の画像データを用いて、肌バリア機能の指標値及び色ムラ(赤み)の指標値を決定する。当該肌バリア機能の指標値及び色ムラ(赤み)の指標値は、ケア方法実行にあたって目標とする肌の状態を定量的に示した目標値となる。
尚、かゆみといった、画像解析では判断が困難な肌の状態の指標値は、ユーザに対して、どのような肌状態となることを目標としたいか(例えば、かゆみがない状態、かゆみが軽度の状態等)のアンケートを行って、当該アンケート結果を基に決定してもよい。
【0199】
ユーザ情報DB153は、初回撮影肌画像90、当該初回撮影肌画像の解析領域の画像等を用いて決定された指標値、当該初回撮影肌画像が取得された日付情報、ユーザにより選択された目標とする加工画像、当該加工画像の解析領域の画像等を用いて決定された指標値、アンケート結果により決定された指標値等をユーザ毎に記憶する(ST27)。ユーザにより選択された目標とする加工画像は、「目標肌画像」である。
【0200】
次に、提示情報生成部143は、初回撮影肌画像90及びユーザが目標とする肌画像である第3加工画像90Cが表示される第3表示画像73Aを提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST28)。
ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づいて、
図12(B)に示す表示画像78のように、その下半分の領域に第3表示画像73Aを表示する。
【0201】
図12(B)に示す第3表示画像73Aは、左半分の領域に初回撮影肌画像90と当該初回撮影肌画像90を用いてユーザによって選択された解析領域80の拡大画像を含む。そして、右半分の領域に、ユーザが目標とする肌状態を有する第3加工画像90Cと当該第3加工画像90Cにおける解析領域85の拡大画像を含む。当該解析領域85は、初回撮影肌画像90を用いてユーザによって指定された解析領域80と同じ位置に設定される。
第3表示画像73Aでは、初回撮影肌画像90と第3加工画像90C(目標肌画像)は、肌の状態の比較が容易なように並べて表示される。このように、ケア方法実行前の現在の肌画像と目標とする肌画像が表示されることで、具体的な目標が画像として可視化されるので、ユーザのケア方法実行の意欲を向上させることができる。
【0202】
また、提示情報生成部143は、
図13に示すように、初回撮影肌画像90及び第3加工画像90Cに加え、各画像の指標値が示された第3表示画像73Bを提示情報として生成してもよい。
【0203】
図13は、提示情報生成部143により生成された提示情報に基づいて、ユーザ端末1の表示部41に表示された第3表示画像73Bである。第3表示画像73Bには、初回撮影肌画像90の症状発現部位60の解析領域80の肌の拡大画像と、第3加工画像90C(目標肌画像)の症状発現部位60Cの解析領域85の肌の拡大画像と、各解析領域80及び85の肌画像に基づいて決定された指標値80a、85aが表示される。指標値はグラフ化されて表示されており、このように肌の状態が定量的に評価されて表示されることで、現在の肌の状態と目標とする肌の状態の差が直感的に把握しやすくなっている。
図13に示す例では、現在の肌状態と目標とする肌状態とが、画像と指標値で可視化されて表示されるので、ユーザは、目標とする肌状態となることを目指して、28日間ケア方法を継続できるように意欲をもってケア方法に取り組むことができる。
【0204】
上述したように、指標値は、バリア機能、色ムラ(赤み)、かゆみそれぞれにおいて決定される。第3表示画像73Bに表示される指標値には、バリア機能の指標値、色ムラ(赤み)の指標値、かゆみの指標値から選択される1以上の指標値が表示される。
図13に示す第3表示画像73Bでは、バリア機能の指標値が表示される例をあげるが、これに加えて、色ムラ(赤み)の指標値やかゆみの指標値が表示されてもよい。また、ユーザ情報に含まれる症状情報に対応した症状の指標値が表示されてもよく、例えば、症状として「かゆみ」をあげたユーザに対して、かゆみの指標値が提示されてもよい。尚、バリア機能は、比較的あらゆる症状の肌の状態を定量的に示すのに適した指標であるため、常にバリア機能の指標値が表示されるようにしてもよい。
【0205】
次に、提示情報生成部143は、次回のモニタリング日時が示された表示画像を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST29)。
ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づいて、次回のモニタリング日時が示された表示画像を表示部41に表示する。
本実施形態では、初回のモニタリング日時から1週間後、2週間後、3週間後、4週間後がモニタリング日として設定される。初回のモニタリング日時から1週間後は2回目のモニタリング日となり、2週間後は3回目のモニタリング日となり、3週間後は4回目のモニタリング日となり、4週間後は5回目のモニタリング日となる。当該5回目のモニタリング日は、28日間のケア方法実行期間が終了する日となる。
また、モニタリング日が直近になると、その旨を伝えるお知らせがサーバ10からユーザ端末1に送信されてもよい。ユーザは、当該お知らせを確認することでモニタリングのし忘れを防止することができる。
【0206】
((2回目以降モニタリング時の肌モニタリング処理))
以下、
図11のフローに沿って2回目以降モニタリング時での肌モニタリング処理について詳細に説明する。
【0207】
2回目以降モニタリング時のモニタリング処理の場合、提示情報生成部143は、現在の肌画像の取得の指示と、現在の症状発現部位(ケア対象部位)の症状の程度を問う質問が含まれるアンケートが表示される表示画像を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する。
アンケートには、症状の程度を問う質問の他、現在行っているケア方法に対する感想、気付きといった評価を問う質問が含まれていてもよい。
【0208】
ユーザ端末1は、受信した上記提示情報に基づいて表示部41に画像を表示する。当該画像では、補正用シール61を症状発現部位の近傍に貼り付け、症状発現部位(現在困っている症状が発現している部位)及び補正用シール61を含み、かつ、症状発現部位の周囲の症状が発現されていない肌が含まれるように肌画像の撮影の指示がなされる。また、現在の症状発現部位の症状の程度を問う質問等への回答が指示される。当該質問への回答(アンケート結果)は、会員登録後に得られるユーザ情報である。
【0209】
以下、2回目のモニタリングで取得される肌画像を2回目撮影肌画像といい、3回目のモニタリングで取得される肌画像を3回目撮影肌画像といい、4回目のモニタリングで取得される肌画像を4回目撮影肌画像といい、5回目のモニタリングで取得される肌画像を5回目撮影肌画像といい、特に区別しない場合は「現在の肌画像」という。本実施形態では、ケア方法の実行期間が28日に設定されているため、初回撮影肌画像は、ケア方法実行前の肌画像であり、2~5回目撮影肌画像は、ケア方法実行開始以降終了までに取得される肌画像である。より詳細には、2~4回目撮影肌画像は、ケア方法実行期間中の途中経過の肌画像であり、5回目撮影肌画像はケア方法実行期間終了時の肌画像である。いずれの肌画像にも症状発現部位が含まれる。
【0210】
ユーザ端末1は、当該ユーザ端末1で取得される現在の肌画像とユーザによる質問への回答(アンケート結果)を、サーバ10に送信する。
図11に示すように、指標値決定部144、加工部142及び提示情報生成部143は、通信部11を介してユーザ端末1から現在の肌画像及び質問への回答(アンケート結果)を取得する(ST20)。
【0211】
次に、指標値決定部144は、現在の肌画像の解析領域の画像解析を行い、肌バリア機能及び色ムラ(赤み)それぞれの指標値を決定し、アンケート結果に含まれる症状の程度情報を用いてかゆみの指標値を決定する(ST21)。ユーザ情報DB153は、決定した指標値を、ユーザに対応付けて、現在の肌画像とともに記憶する(ST22)。尚、画像解析に用いる解析領域は、ユーザによって初回撮影肌画像90で指定された解析領域80と同じ位置の領域である。
【0212】
次に、加工部142は、初回のモニタリングか否か(取得した肌画像が初回撮影肌画像か否か)を判定する(ST23)。ここでは、2回目以降のモニタリングを想定しているため、加工部142は、初回のモニタリングでないと判定する。初回のモニタリングでないと判定すると(ST23に対してNO)、ST30(モニタリング結果提示処理)に進む。モニタリング結果提示処理については、後述する。
【0213】
このように、各モニタリング時に、ユーザの肌画像及びアンケート結果が取得され、当該肌画像及びアンケート結果を用いて指標値が決定される。ユーザ情報DB153は、これらの各モニタリングの肌画像及びその指標値を記憶する。
【0214】
((モニタリング結果提示処理))
(((第1例)))
上述したように、
図11に示すフロー図のST23の初回のモニタリングか否かの判定で、初回モニタリングでないと判定されると(ST23に対してNO)、ST30のモニタリング結果提示処理に進む。当該モニタリング結果提示処理について
図14を用いて説明する。
図14では、第1例を示す。
【0215】
図14に示すように、提示情報生成部143は、モニタリング結果提示処理を開始すると、ユーザ情報DB153から、以前取得したユーザの肌画像(初回撮影肌画像、2回目撮影肌画像…)及びその指標値、ユーザが目標とする肌状態を有する肌画像として設定した加工画像(以下、「目標肌画像」という。)及びその指標値を取得する(ST31)。
【0216】
次に、提示情報生成部143は、以前取得したユーザの肌画像(初回撮影肌画像、2回目撮影肌画像…)及びその指標値、目標肌画像及びその指標値、ST20で取得される症状発現部位の症状の程度情報(アンケート結果)を含むユーザ情報、現在の肌画像、ST21で決定される現在の肌の状態の指標値に基づいて、ユーザ端末1の表示部41に表示するための第4表示画像74(74A、74B)を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST32)。
【0217】
図15は、第2回モニタリング時にST32で生成された提示情報に基づいて表示された第4表示画像74Aの一例である。
図16は、第4回モニタリング時(ケア方法実行期間終了時)にST32で生成された提示情報に基づいて表示された第4表示画像74Bの一例である。
図15及び
図16に示すように、第4表示画像74(74A、74B)は、途中経過の肌画像と、初回撮影肌画像を含む。「途中経過の肌画像」には、現在の肌画像の他、それよりも前に撮影した肌画像であって、初回撮影肌画像を除く肌画像が含まれる。更に、
図15に示すように、第4表示画像74Aには、目標肌画像が更に含まれる。
【0218】
図15及び
図16に示す第4表示画像74(74A、74B)では、撮影日を基に時系列に肌画像の解析領域を拡大したものが並べられる。各肌画像の解析領域は、同じ肌位置となるように設定されており、同じ位置にある肌部位を比較することができるようになっている。
図15に示す例では、左から右に向かって撮影日が新しくなるように初回撮影肌画像90の解析領域80、途中経過の肌画像の解析領域81が時系列に並べられ、更に現在の肌画像の解析領域81の右隣に目標肌画像の解析領域85が並べられる。
図16に示す例では、左から右に向かって撮影日が新しくなるように初回撮影肌画像90の解析領域80及び途中経過の肌画像の解析領域81~84が時系列に並べられる。
このように、時系列に肌画像を並べることで、現在の肌の状態が確認できるとともに、ケア方法実行開始初日からの肌の状態変化を把握することができ、目標の肌への到達度を直感的に把握することができる。これにより、ケア方法実行による成果が可視化され、ケア方法を継続して実行する意欲を良好に維持することができる。
尚、
図16に示す例では、目標肌画像の解析領域が表示されていないが、目標肌画像の解析領域が表示されていてもよい。これにより、ケア方法実行期間を終えた後の肌が目標とする肌にどれだけ近づいたかを把握することができ、ユーザに達成感を与えることができる。加えて、ケア方法実行終了後においても、ユーザは、改善された肌を維持しようとする意欲を持ちやすくなり、ユーザの肌への関心度をより高めることができる。
【0219】
更に、
図15及び16に示す第4表示画像74(74A、74B)では、肌画像に加え、各肌画像に対応する指標値(
図15においては、80a、81a、85a、
図16においては、80a、81a、82a、83a、84a)がグラフ化されて表示されている。このように、肌の状態が定量的に評価された評価結果として、ケア方法実行開始初日からの指標値の変化がグラフ化されて表示されることで、肌の状態変化及び目標の肌への到達度がより直感的に把握しやすいものになっている。
【0220】
(((第2例)))
モニタリング結果提示処理において、
図14に示す第4表示画像生成に加えて、ユーザに対して注意情報を提示する提示情報が生成されてもよく、以下第2例として
図17を用いて説明する。
【0221】
図17に示すように、提示情報生成部143は、モニタリング結果提示処理を開始すると、ユーザ情報DB153から以前取得したユーザの肌画像及びその指標値、目標肌画像及びその指標値を取得する(ST31)。
【0222】
次に、判定部145は、現在の肌画像に対してST21で決定した指標値が、前回撮影した肌画像に対して決定した指標値よりも大きいか否かを判定する(ST34)。現在の肌画像の指標値が前回撮影した肌画像の指標値よりも大きいということは、症状の改善がみられたことを示す。現在の肌画像の指標値が前回撮影した肌画像の指標値以下であるということは、症状に変化がない、或いは、症状の悪化がみられたことを示す。指標値の比較は、例えばバリア機能の指標値を用いて行われる。
【0223】
尚、本実施形態では、ST34で、現在の肌画像に対する指標値と前回撮影した肌画像に対する指標値との比較において、現在の肌画像に対する指標値が前回撮影した肌画像に対する指標値よりも大きいか否かを判定するが、これに限定されない。
例えば、現在の肌画像に対する指標値が前回撮影した肌画像に対する指標値以上か否かを判定してもよい。つまり、症状に変化がない、或いは、症状の改善がみられたときはST35に進むようにしてもよい。
また、画像解析の解析値を指標値とする場合、画像解析の精度を加味してもよく、現在の肌画像に対する指標値が前回撮影した肌画像に対する指標値よりも小さい場合であっても、その差がa以下(aは任意の数値)であれば、症状に変化がないとみなし、ST35に進むようにしてもよい。
また、現在の肌画像の指標値と初回撮影肌画像に対する指標値を比較するようにしてもよい。これにより、症状の改善が穏やかな場合でも、ケア方法実行による肌の症状の改善を把握しやすい。
【0224】
判定部145は、現在の肌画像の指標値が前回撮影した肌画像の指標値よりも大きいと判定すると(ST34に対してYES)、当該判定結果を提示情報生成部143に出力する。提示情報生成部143は、現在実行中のケア方法の継続の勧奨を示す画像を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST35)。
ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づいて、現在実行中のケア方法の継続を勧める表示画像を表示する。
【0225】
一方、判定部145は、現在の肌画像の指標値が前回撮影した肌画像の指標値よりも大きくないと判定すると(ST34に対してNO)、当該判定結果を提示情報生成部143に出力する。提示情報生成部143は、現在実行中のケア方法に関する注意情報を示す画像を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST36)。
【0226】
上記注意情報は、ケアアイテムの使用方法の見直し等、症状の改善がみられない、症状が悪化する原因と考えられる情報を含む。例えば、提示情報生成部143は、ケア方法に洗浄剤が含まれる場合、洗浄剤のすすぎ残しや洗浄剤の過剰使用(洗い過ぎ)がないか等、ケア方法の見直しを勧める注意情報が表示される画像を生成する。
提示情報生成部143は、ケア方法毎に、当該ケア方法実行により症状の改善がみられない原因、部位、症状を対応付けたデータを含む注意情報が予め記憶された注意情報DB(図示せず)を参照して、提示する注意情報を決定し、当該注意情報を含む提示情報を生成してもよい。
このように、注意情報を発信することで、肌の状態に寄り添ったサポートを行うことができる。
【0227】
(((第3例)))
モニタリング結果提示処理において、
図14に示すフローによって生成される第4表示画像に加えて、ユーザに対して新たに提案する他のケア方法を示す表示画像が提示情報として生成されてもよく、以下第3例として
図18を用いて説明する。
【0228】
図18に示すように、提示情報生成部143は、モニタリング結果提示処理を開始すると、ユーザ情報DB153から、以前取得したユーザの肌画像及びその指標値、目標肌画像及びその指標値を取得する(ST31)。
【0229】
次に、判定部145は、現在の肌画像に対してST21で決定された指標値が、前回撮影した肌画像に対して決定された指標値よりも大きいか否かを判定する(ST34)。
【0230】
判定部145は、現在の肌画像の指標値が前回撮影した肌画像の指標値よりも大きいと判定すると(ST34に対してYES)、当該判定結果を提示情報生成部143に出力する。提示情報生成部143は、現在実行中のケア方法の継続の勧奨を示す画像を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST35)。
ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づいて、現在実行中のケア方法の継続を勧める表示画像を表示する。
【0231】
一方、判定部145は、現在の肌画像の指標値が前回撮影した肌画像の指標値よりも大きくないと判定すると(ST34に対してNO)、当該判定結果をケア方法決定部141に出力する。ケア方法決定部141は、ユーザ情報DB153から、購入前に取得されたユーザ情報、及び、購入後のST20で現在の肌画像取得と同時にユーザが回答したアンケート結果(ユーザ情報)を取得する(ST37)。
【0232】
次に、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に基づいて、ケア方法DB152に記憶されるケア方法情報からケア方法の候補を抽出する(ST38)。具体的には、ユーザ情報に含まれる症状発現部位情報及び症状情報と一致するケア方法をケア方法DB152から抽出する。ST38のケア方法候補抽出ステップは、ST11のケア方法候補抽出ステップと略同様である。尚、ST38では、ユーザ情報DB153から取得するユーザ情報において、同じ質問に対して、購入前と購入後とで回答が異なる場合は、購入後の情報を優先して用いて、ケア方法の候補を抽出する。このため、ST38のケア方法候補抽出ステップで抽出するケア方法と、購入前に行われたST11のケア方法候補抽出ステップで抽出するケア方法とが一致しない場合がある。
【0233】
次に、ケア方法決定部141は、抽出したケア方法の候補の中に、現在ユーザが実行中のケア方法があるか否かを判定する(ST39)。
【0234】
ケア方法決定部141は、現在実行中のケア方法があると判定すると(ST39に対してYES)、抽出した候補から現在実行中のケア方法を除き(ST40)、ST41に進む。
【0235】
一方、ケア方法決定部141は、現在実行中のケア方法がないと判定すると(ST39に対してNO)、ST41に進む。
ST41では、ケア方法決定部141は、ユーザ情報に含まれるタイミング情報を用いて、実行可能なケア方法を決定する。ケア方法決定部141は、決定したユーザに提案するケア方法の情報を提示情報生成部143に出力する。ST41のケア方法決定ステップは、上述のST13のケア方法決定ステップと略同様である。
【0236】
提示情報生成部143は、決定したケア方法を示すケア方法提示画像を提示情報として生成し、ユーザ端末1に送信する(ST42)。
ユーザ端末1は、受信した提示情報に基づき、表示部41に新たなケア方法が示されたケア方法提示画像を表示する。
このように、症状に改善がみられない場合、新たに他のケア方法が提案されるようにしてもよく、肌の状態に寄り添ったサポートを行うことができる。これにより、このまま最初に提案されたケア方法を継続していてもよいのかといったユーザの不安が払拭される。
【0237】
(期間中情報発信サービス)
期間中情報発信サービス23は、ユーザに対し、ケア方法実行期間中に提供されるサービスであり、ケア方法等に関する情報を提供する。例えば、当該サービス23では、発信情報生成部146が生成した情報が発信される。発信情報生成部146は、ユーザと同じケア方法を実行した又は実行している他のユーザの、症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果に基づいて、評価情報やケアアイテムの詳細な使用方法の情報等を生成する。
【0238】
図19及び
図20は、ユーザ端末1に表示される情報発信の画像例である。
図19に示す表示画像76のように、ケアアイテムの使用量が文章で示される他、静止画又は動画で使用量が確認できるように、情報が発信されてもよい。また、
図20に示す表示画像77のように、分割期間(1週目~4週目)の初日(ケア方法開始1日目、8日目、15日目、22日目)に、当該分割期間の目標、実際にケア方法を実行した他のユーザの評価結果に基づく評価情報等が発信されてもよい。
【0239】
発信情報生成部146は、ユーザ情報DB153から、他のユーザの、症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果の情報等のユーザ情報を取得することができる。
図21のフロー図を用いて、他のユーザのユーザ情報を用いて発信情報が生成される情報発信処理例について説明する。
【0240】
図21に示すように、発信情報生成部146は、情報発信対象のユーザのユーザ情報を、ユーザ情報DB153から取得する(ST60)。
次に、発信情報生成部146は、ユーザ情報DB153を参照して、同じケア方法を実行している他のユーザに対応付けられている症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果を取得する(ST61)。
次に、発信情報生成部146は、取得した他のユーザの症状発現部位情報及びケア方法に対する評価結果を用いて情報発信対象のユーザに提示する評価情報を生成し、提示情報生成部143に出力する。提示情報生成部143は、当該評価情報とケア方法とを関連づけた提示情報を生成し、ユーザ端末1に送信する(ST62)。
ユーザ端末1は、サーバ10から受信した提示情報に基づいて、表示部41に評価情報を含む
図20等の画像を表示する。
【0241】
(終了後情報発信サービス)
終了後情報発信サービス24は、ユーザに対し、ケア方法実行期間終了後に提供されるサービスであり、ケア方法等に関する情報を提供する。例えば、季節の変わり目などに、肌状態のモニタリングをお誘いする情報、改善された肌の症状を維持するためのアドバイスといった情報等が発信される。
【0242】
また、ユーザに対し、ケア方法実行終了から例えば2週間後に、ケア方法を実行した症状発現部位(ケア対象部位)の現在の状態、ケア方法実行後の感想や気付きといった評価を問うアンケートが行われてもよい。当該アンケートへのユーザの協力は任意である。ユーザ情報DB153は、当該ユーザからのアンケート結果(ユーザ情報)をユーザ毎に記憶する。当該ケア方法実行後の評価結果は、期間中情報発信サービス23で、他のユーザに対して発信する情報の生成に用いられてもよい。尚、ここではケア方法実行終了から2週間後にアンケートが行われる例をあげたが、アンケートのタイミングはこれに限定されない。
【0243】
<その他>
以下、変形例について説明する。
【0244】
[変形例1]
上述の実施形態では、会員登録以降に、ユーザのケア方法開始前の肌画像が取得される例をあげたが、会員登録前にケア方法開始前の肌画像が取得されてもよい。そして、上記入力用画像で得られるアンケート結果によるユーザの肌情報に加えて、当該ケア方法開始前の肌画像の解析結果を用いて、ケア方法決定部141によりケア方法が決定されてもよい。また、この際(会員登録前)、ケア方法開始前の肌画像を用いて、症状が軽減された状態の肌の加工画像が生成され、ユーザに提示されてもよい。これにより、ケア方法実行後の肌の状態がイメージしやすくなり、ユーザはケア方法を実行するきっかけが得やすくなる。
【0245】
[変形例2]
上述の実施形態では、上記サーバ10は1台のみ示したが、上記サーバ10が実行する処理は、複数のサーバで分散して実行されても構わない。例えば、処理部14で行われる、ケア方法決定部141によるケア方法決定処理、加工部142による加工処理、提示情報生成部143による提示情報生成処理、指標値決定部144による指標値決定処理、判定部145による判定処理、発信情報生成部146による発信情報生成処理のうち、一部の処理と他の処理とが別個のサーバで実行されてもよい。
【0246】
また、上述の実施形態では、1つのサーバ10が処理部14と記憶部15を有する例を挙げたが、例えば
図22に示す情報処理システム100Aのように、処理部14を有するケア方法提案サーバ10Aと、ケア方法DB152及びユーザ情報DB153といった各種データベースを有するデータサーバ25Aとが、別個のサーバであってもよい。
また、
図23に示す情報処理システム100Bのように、ユーザ端末8に、上述の処理部14で行われる処理を実行するためのプログラムがダウンロードされてユーザ端末8で処理が行われてもよく、ユーザ端末8に、ケア方法決定部141、加工部142、提示情報生成部143、指標値決定部144、判定部145及び発信情報生成部146を有する処理部5Aと、プログラム記憶部151があってもよい。
【0247】
特に、ケア方法決定部141により参照されるケア方法DB152は、ケアアイテムを提供する複数の企業の管理下にある個別の複数のサーバによって実現されていることが好ましい。
【0248】
[変形例3]
上述の実施形態では、ユーザが身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミング及び/又はユーザがケアにとれる時間長をアンケートで直接質問して、ユーザのタイミング情報及び/又は時間長情報を取得する例をあげたが、これに限られない。例えば、タイミングや時間長を直接問わない質問への回答結果から、ユーザが身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミング及び/又はユーザがケアにとれる時間長を予測し、当該予測した結果をユーザのタイミング情報及び/又は時間長情報(ユーザ情報)としてもよい。
【0249】
タイミングや時間長を直接問わない質問とは、例えばユーザの生活スタイル、ユーザの性格、ユーザのケアへの向き合い方等を問う質問である。これらの少なくとも1つの質問に対する回答結果から、ユーザが身体症状に応じたケアを行うことが可能なタイミング及び/又はユーザがケアにとれる時間長を予測することができる。
例えば、ユーザの生活スタイルに関する質問のみを行ってもよいし、ユーザの性格に関する質問のみを行ってもよいし、ユーザのケアへの向き合い方に関する質問のみを行ってもよい。ユーザの生活スタイルに関する質問、ユーザの性格に関する質問及びユーザのケアへの向き合い方に関する質問の3つの質問を行ってもよい。ユーザの生活スタイルに関する質問と、ユーザの性格に関する質問又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問とを行ってもよい。ユーザの性格に関する質問とユーザのケアへの向き合い方に関する質問とを行ってもよい。尚、よりユーザの生活スタイルにあったケア方法を提案する観点からは、ユーザの生活スタイルに関する質問と、ユーザの性格に関する質問又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問とを行うことが好ましい。
以下に、質問の具体例をあげる。
【0250】
上記ユーザの生活スタイルに関する質問として、例えば次の<1>~<8>の8つの選択肢から自身の生活スタイルにあうものを1以上選択するようにしてもよい。
<1>朝はできる限り寝ていたい
<2>朝はやることが多くて、時間がない
<3>朝早起きして、一日の準備をしっかりしたい
<4>お風呂の時間を大切にしており、長時間入る
<5>夜は自分の時間が少なく、短時間で入浴を行うことが多い
<6>夜遅くまで仕事していることが多く、夜に時間がとりにくい
<7>子供の寝かしつけをしており、いつの間にか一緒に寝てしまっている
<8>就寝前は時間に余裕がある
【0251】
ユーザの生活スタイルに関する質問に対する回答によって、ユーザがケアを行うことが可能なタイミング及び/又はユーザがケアにとれる時間長を予測することができる。
<1>又は<2>が選択されることで、朝起きてからのタイミング(タイミング情報)でケアにとれる時間は短時間(時間長情報)であることが予測できる。
<3>が選択されることで、朝起きてからのタイミング(タイミング情報)でケアにとれる時間は長時間(時間長情報、「短時間」より長い時間)であることが予測できる。
<4>が選択されることで、入浴中のタイミング(タイミング情報)でケアにとれる時間は長時間(時間長情報)であることが予測できる。
<5>が選択されることで、夜(入浴中/後、就寝前)のタイミング(タイミング情報)でケアにとれる時間は短時間(時間長情報)であることが予測できる。
<6>が選択されることで、夜(入浴中/後、就寝前)のタイミング(タイミング情報)でケアにとれる時間は短時間(時間長情報)であることが予測できる。
<7>が選択されることで、夜(入浴中/後、就寝前)のタイミング(タイミング情報)でケアにとれる時間は短時間(時間長情報)であることが予測できる。
<8>が選択されることで、夜(入浴中/後、就寝前)のタイミング(タイミング情報)でケアにとれる時間は短時間(時間長情報)であることが予測できる。
【0252】
上記ユーザの性格に関する質問として、例えば次の<9>及び<10>の2つの選択肢から自身の性格により近いものを1つ選択するようにしてもよい。
<9>やると決めたら、しっかりやる性格
<10>面倒なことはしたくない性格
【0253】
ユーザの性格に関する質問に対する回答によって、ユーザがケアを行うことが可能なタイミング及び/又はユーザがケアにとれる時間長を予測することができ、特にユーザがケアにとれる時間長情報をより正確に予測することができる。
<9>が選択されることで、ケアにとれる時間は長時間(時間長情報)であることが予測できる。また、ケア可能なタイミングが制限されにくい(タイミング情報)ことが予測できる。
<10>が選択されることで、ケアにとれる時間は短時間(時間長情報)であることが予測できる。また、一般的に朝は忙しく夜は比較的ケアの時間をとりやすい傾向にあることから、ケア可能なタイミングは就寝前(タイミング情報)であることが予測できる。
尚、ユーザの生活スタイルに関する質問とユーザの性格に関する質問の2つが行われる場合、ユーザの生活スタイルに関する質問への回答結果によりケアにとれる時間が長時間であることが予測され、ユーザの性格に関する質問に対する回答が<9>のときはケアにとれる時間を「しっかりととれる」、<10>のときはケアにとれる時間を「ほどよくとれる(「しっかりととれる」よりも短め)」と予測することができる。
【0254】
上記ユーザのケアへの向き合い方に関する質問として、例えば次の<11>及び<12>の2つの選択肢から自身のケアへの向き合い方により近いものを1つ選択するようにしてもよい。
<11>自分の肌のケアに時間をかけてやりたい(しっかりケアするのが好き)
<12>肌は確かに気になるけど、自分の生活リズムはそのままでやりたい(そんなに時間はとることできない)
【0255】
ユーザのケアへの向き合い方に関する質問に対する回答によって、ユーザがケアを行うことが可能なタイミング及び/又はユーザがケアにとれる時間長を予測することができ、特にユーザがケアにとれる時間長情報をより正確に予測することができる。
<11>が選択されることで、ケアにとれる時間は長時間(時間長情報)であることが予測できる。また、ケア可能なタイミングが制限されにくい(タイミング情報)ことが予測できる。
<12>が選択されることで、ケアにとれる時間は短時間(時間長情報)であることが予測できる。また、一般的に朝は忙しく夜は比較的ケアの時間をとりやすい傾向にあることから、ケア可能なタイミングは就寝前(タイミング情報)であることが予測できる。
尚、ユーザの生活スタイルに関する質問とユーザのケアへの向き合い方に関する質問の2つが行われる場合、上述のように、ユーザの生活スタイルに関する質問への回答結果によりケアにとれる時間が長時間であることが予測され、ユーザのケアへの向き合い方に関する質問に対する回答が<11>のときはケアにとれる時間を「しっかりととれる」、<12>のときはケアにとれる時間を「ほどよくとれる」と予測することができる。
【0256】
このように、サーバは、ケアを行うことが可能なタイミング及び/又はケアにとれる時間長を、間接的にこれらを問う質問に対する回答結果から予測し、当該予測した結果をユーザのタイミング情報及び/又は時間長情報とし、当該タイミング情報及び/又は時間長情報に即したケア方法を提案してもよい。
【0257】
詳細には、サーバは、ユーザ情報に含まれる症状情報及び症状発現部位情報に基づいてケアアイテムを抽出した後、その中からユーザの生活スタイル、ユーザの性格、ユーザのケアへの向き合い方のうち少なくとも1つを問う質問に対する回答結果を参照して、ケアするタイミングやケアにとれる時間に即したケア方法を選択、提示してもよい。
【0258】
具体例を挙げる。ここでは、ユーザの生活スタイルに関する質問と、ユーザの性格に関する質問(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問)の2つが問われる例をあげる。
【0259】
例えば、アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<1>、<2>、<4>、<7>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<9>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<11>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝軽めのケアで入浴中/後しっかりケア」(入浴中/後にしっかりと時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝に短時間で行えるケア方法が選択され、入浴中/後に時間がかかるケア方法が選択される(入浴中/後に20分以上のケア)。
【0260】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<1>、<2>、<4>、<7>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<10>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<12>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝軽めのケアで入浴中/後しっかりケア」(入浴中/後にほどよく時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝に短時間で行えるケア方法が選択され、入浴中/後に時間がかかるケア方法が選択される(入浴中/後に10分~20分のケア)。
【0261】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<1>、<2>、<5>、<8>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<9>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<11>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝軽めのケアで就寝前しっかりケア」(就寝前にしっかりと時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝に短時間で行えるケア方法が選択され、就寝前に時間がかかるケア方法が選択される(就寝前に20分以上のケア)。
【0262】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<1>、<2>、<5>、<8>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<10>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<12>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝軽めのケアで就寝前しっかりケア」(就寝前にほどよく時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝に短時間で行えるケア方法が選択され、就寝前に時間がかかるケア方法が選択される(就寝前に10分~20分のケア)。
【0263】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<3>、<6>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<9>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<11>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝しっかりのケアで夜軽めのケア」(朝にしっかりと時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝に時間がかかるケア方法が選択され、夜(入浴中/後、就寝前)に短時間で行えるケア方法が選択される(朝に20分以上のケア)。
【0264】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<3>、<6>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<10>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<12>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝しっかりのケアで夜軽めケア」(朝にほどよく時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝に時間がかかるケア方法が選択され、夜(入浴中/後、就寝前)に短時間で行えるケア方法が選択される(朝に10分~20分のケア)。
【0265】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<1>、<4>、<6>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<9>又は<10>(或いはユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<11>又は<12>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝軽めのケアで夜軽めのケア」を提案する。
当該ケア方法として、朝も夜(入浴中/後、就寝前)も短時間で行えるケア方法が選択される。
【0266】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<3>、<4>、<8>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<9>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<11>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝しっかりのケアで夜しっかりのケア」(しっかりと時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝も夜(入浴中/後、就寝前)も時間がかかるケア方法が選択される(朝、夜それぞれに20分以上のケア)。
【0267】
アンケートにより、ユーザの生活スタイルに関する質問で<3>、<4>、<8>が選択され、ユーザの性格に関する質問で<10>(又はユーザのケアへの向き合い方に関する質問で<12>)が選択された場合、サーバは、ケア方法として、「朝しっかりのケアで夜しっかりのケア」(ほどよく時間をかけるケア方法)を提案する。
当該ケア方法として、朝も夜(入浴中/後、就寝前)も時間がかかるケア方法が選択される(朝、夜それぞれに10分~20分のケア)。
【0268】
[変形例4]
(変形例4-1)
購入前アンケートで、性格、習慣、価値観、行動パターン等から選択される1以上を含むユーザのタイプを問う複数選択肢の質問を行ってもよく、当該複数選択肢は文章で示されてもよい。
サーバは、上記質問に対するユーザの回答結果に基づいて、ユーザのタイプを想定し、当該ユーザのタイプを表現したアイコン化されたキャラクターをユーザ端末の表示部に表示してもよい。当該キャラクターのアイコンの絵柄からユーザのタイプを視覚的に直感で把握することができる。ユーザは、自分のタイプが表現されたキャラクターのアイコンをみることで、自分自身が当事者としてかかわっている自分のためのケア方法であることを認識しやすく、ケア方法実行の意欲に繋がる。
また、キャラクターのアイコンは、購入後のモニタリング画面の「Myケア方法」(
図19及び20参照)をタップすることで表示されてもよい。ユーザは、自分のタイプが表現されたキャラクターのアイコンをみることで、自分のためのケア方法であることを改めて認識し、ケア方法継続の意欲を良好に維持しやすい。
【0269】
キャラクターには、例えば、性格、習慣、価値観、行動パターン等のタイプかどのようなタイプであるかが一般的によく知られているアニメの登場人物等を採用してもよい。
一例として、あるアニメのAさんというキャラクターはしっかりものできれい好きなタイプ、Bさんというキャラクターはマイペースで面倒くさがりなタイプということが一般的によく知られているとする。サーバは、上記回答結果に基づいて、ユーザのタイプを想定し、ユーザに表示するキャラクターをAさんにするかBさんにするかを決定する。サーバは、キャラクターに対応したケア方法を提示してもよい。例えば、Aさんのアイコンが表示されるユーザ端末のユーザに対して、「朝しっかりのケアで夜しっかりのケア」のケア方法を提示する。Bさんのアイコンが表示されるユーザ端末のユーザに対して「朝軽めのケアで夜軽めのケア」のケア方法を提示する。
【0270】
(変形例4-2)
変形例4-1では、購入前アンケート内容の中に、性格、習慣、価値観、行動パターン等のユーザのタイプを問う質問に対する複数選択肢が文章で示される例をあげたが、絵柄で示されてもよい。サーバは、ユーザ端末の表示部に、購入前アンケートのユーザのタイプを問う質問の選択肢として様々なタイプを表現したアイコン化されたキャラクターを複数表示してもよい。そして、その中から自身に近いタイプを1つユーザに選択させるようにしてもよい。
【0271】
表示されるキャラクターには、変形例4-1と同様に、どのようなタイプであるかが一般的によく知られているアニメの登場人物等の絵柄を採用することができる。或いは、アイコン化されたキャラクターと当該キャラクターが表現するタイプを説明する文章とが併記されて表示されてもよい。
【0272】
あるアニメのAさんというキャラクターはしっかりものできれい好きなタイプ、Bさんというキャラクターはマイペースで面倒くさがりなタイプということが一般的によく知られているとする。サーバは、ユーザのタイプを問う質問に対する選択肢として、AさんのキャラクターとBさんのキャラクターをユーザ端末の表示部に表示する。そして、ユーザによるキャラクターの選択結果に基づいて、ユーザに対しケア方法を提示してもよい。例えば、Aさんを選択したユーザに対して、「朝しっかりのケアで夜しっかりのケア」のケア方法を提示する。Bさんを選択したユーザに対して「朝軽めのケアで夜軽めのケア」のケア方法を提示する。
【0273】
このように、ユーザのタイプを問う質問に対する複数選択肢が絵柄で示されていてもよい。複数のアイコン化されたキャラクターの絵柄をみて自分のタイプを選択することで、簡便かつ直感的な選択が可能となる。ユーザは、自分のタイプが表現されたキャラクターのアイコンをみることで、自分自身が当事者としてかかわっている自分のためのケア方法であることを認識しやすく、ケア方法実行の意欲に繋がる。
また、キャラクターのアイコンは、購入後のモニタリング画面の「Myケア方法」(
図19及び20参照)をタップすることで表示されてもよい。ユーザは、自分のタイプが表現されたキャラクターのアイコンをみることで、自分のためのケア方法であることを改めて認識し、ケア方法継続の意欲を良好に維持しやすい。
【符号の説明】
【0274】
41…表示部
100…情報処理システム
141…ケア方法決定部
142…加工部
143…提示情報生成部
152…ケア方法DB(ケア方法情報記憶部)