(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075025
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】乾燥装置、及び乾燥装置における熱源ユニットの交換方法
(51)【国際特許分類】
F26B 21/00 20060101AFI20240527BHJP
【FI】
F26B21/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186134
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】391008294
【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】古田 成広
(72)【発明者】
【氏名】吉瀬 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】山口 一広
【テーマコード(参考)】
3L113
【Fターム(参考)】
3L113AB02
3L113AC04
3L113AC08
3L113AC52
3L113AC67
3L113CB03
3L113CB05
3L113DA07
3L113DA15
(57)【要約】
【課題】乾燥対象の種類に応じた適切な熱源を装置本体に容易に取り付けることができる乾燥装置、及び乾燥装置における熱源ユニットの交換方法を提供する。
【解決手段】乾燥装置1は、装置本体10と、熱源ユニット20とを備える。装置本体10は、例えば、食品等の乾燥対象が収容される乾燥対象収容室11が形成されている。熱源ユニット20は、乾燥対象収容室11に収容される乾燥対象を加熱するための熱源21を有すると共に、装置本体10に脱着可能に設けられているユニットとして形成されている。熱源ユニット20は、熱源21とは異なる別の熱源21を有する別の熱源ユニット20-2、20-3、20-4と交換可能に装置本体10に取り付けられている。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥対象が収容される乾燥対象収容室が形成されている装置本体と、
前記乾燥対象収容室に収容される前記乾燥対象を加熱するための熱源を有すると共に、前記装置本体に脱着可能に設けられているユニットとして形成されている熱源ユニットと、を備え、
前記熱源ユニットは、前記熱源とは異なる別の熱源を有する別の熱源ユニットと交換可能に前記装置本体に取り付けられている、乾燥装置。
【請求項2】
前記熱源ユニットの前記熱源は、電気が流れることで発熱する電気ヒータである、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記熱源ユニットは、前記熱源から生じた熱気を前記乾燥対象収容室に供給する送風機を有する、請求項2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記熱源ユニットの前記熱源は、気体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるガスバーナである、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記熱源ユニットは、ガス供給空間が内部形成されている熱交換器を有し、
前記ガスバーナは、前記熱交換器の内部の前記ガス供給空間に前記燃焼ガスを供給することで、前記熱交換器の周囲との気体と熱交換させる、請求項4に記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記熱交換器は、防錆性を有するステンレスから形成されている、請求項5に記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記熱源ユニットは、前記熱源から生じた熱気を前記乾燥対象収容室に供給する送風機と、
前記送風機の下流側に設けられている下流側空間と、を有し、
前記ガスバーナは、前記下流側空間に前記燃焼ガスを供給することで、前記送風機によって、前記乾燥対象が収容される前記乾燥対象収容室に前記燃焼ガスを供給する、請求項4に記載の乾燥装置。
【請求項8】
前記熱源ユニットの前記熱源は、液体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるオイルバーナである、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項9】
前記熱源ユニットは、ガス供給空間が内部形成されている熱交換器を有し、
前記オイルバーナは、前記熱交換器の内部の前記ガス供給空間に前記燃焼ガスを供給することで、前記熱交換器の周囲との気体と熱交換させる、請求項8に記載の乾燥装置。
【請求項10】
前記熱交換器は、防錆性を有するステンレスから形成されている、請求項9に記載の乾燥装置。
【請求項11】
前記装置本体は、
前記乾燥対象収容室に前記乾燥対象を出し入れするための開口を開閉可能に覆う扉と、
前記装置本体に取り付けられた前記熱源ユニットを外部から覆うと共に、取り外し可能に設けられている熱源ユニット用カバーと、
前記装置本体に取り付けられた前記熱源ユニットから、前記乾燥対象収容室を隔てると共に、取り外し可能に設けられている天板と、
を有する、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項12】
前記熱源ユニットは、前記熱源から生じる熱量を制御する制御部を有する、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項13】
前記熱源ユニットの前記熱源は、電気が流れることで発熱する電気ヒータ、気体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるガスバーナ、及び、液体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるオイルバーナのいずれかであり、
前記装置本体から前記熱源ユニットと取り替えられる前記別の熱源ユニットは、前記乾燥対象の種類に対応した前記電気ヒータ、前記ガスバーナ、及び、前記オイルバーナのいずれかである、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の乾燥装置における熱源ユニットの交換方法であって、
前記装置本体が有する扉を開くことと、
前記装置本体が有し、前記熱源ユニットから前記乾燥対象収容室を隔てる天板を取り外すことと、
前記装置本体が有し、前記装置本体に取り付けられた前記熱源ユニットを外部から覆う熱源ユニット用カバーを取り外すことと、
前記装置本体から前記熱源ユニットを取り外すことと、
を含む、乾燥装置における熱源ユニットの交換方法。
【請求項15】
前記装置本体に対して、取り外された前記熱源ユニットとは別の前記熱源ユニットを取り付けて交換することと、
前記装置本体に前記天板及び前記熱源ユニット用カバーを取り付けることと、
を含む、請求項14に記載の乾燥装置における熱源ユニットの交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥装置、及び乾燥装置における熱源ユニットの交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されたドラム式乾燥装置は、乾燥対象を加熱するための熱源を有するヒータユニットを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたドラム式乾燥装置では、乾燥対象の種類に応じた適切な熱源を装置本体に容易に取り付けることが困難である。
【0005】
本発明は、上述の事情の下になされたもので、乾燥対象の種類に応じた適切な熱源を装置本体に容易に取り付けることができる乾燥装置、及び乾燥装置における熱源ユニットの交換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る乾燥装置は、
乾燥対象が収容される乾燥対象収容室が形成されている装置本体と、
前記乾燥対象収容室に収容される前記乾燥対象を加熱するための熱源を有すると共に、前記装置本体に脱着可能に設けられているユニットとして形成されている熱源ユニットと、を備え、
前記熱源ユニットは、前記熱源とは異なる別の熱源を有する別の熱源ユニットと交換可能に前記装置本体に取り付けられている。
【0007】
前記熱源ユニットの前記熱源は、電気が流れることで発熱する電気ヒータであってもよい。
【0008】
前記熱源ユニットは、前記熱源から生じた熱気を前記乾燥対象収容室に供給する送風機を有していてもよい。
【0009】
前記熱源ユニットの前記熱源は、気体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるガスバーナであってもよい。
【0010】
前記熱源ユニットは、ガス供給空間が内部形成されている熱交換器を有し、
前記ガスバーナは、前記熱交換器の内部の前記ガス供給空間に前記燃焼ガスを供給することで、前記熱交換器の周囲との気体と熱交換させてもよい。
【0011】
前記熱交換器は、防錆性を有するステンレスから形成されていてもよい。
【0012】
前記熱源ユニットは、前記熱源から生じた熱気を前記乾燥対象収容室に供給する送風機と、
前記送風機の下流側に設けられている下流側空間と、を有し、
前記ガスバーナは、前記下流側空間に前記燃焼ガスを供給することで、前記送風機によって、前記乾燥対象が収容される前記乾燥対象収容室に前記燃焼ガスを供給してもよい。
【0013】
前記熱源ユニットの前記熱源は、液体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるオイルバーナであってもよい。
【0014】
前記熱源ユニットは、ガス供給空間が内部形成されている熱交換器を有し、
前記オイルバーナは、前記熱交換器の内部の前記ガス供給空間に前記燃焼ガスを供給することで、前記熱交換器の周囲との気体と熱交換させてもよい。
【0015】
前記熱交換器は、防錆性を有するステンレスから形成されていてもよい。
【0016】
前記装置本体は、
前記乾燥対象収容室に前記乾燥対象を出し入れするための開口を開閉可能に覆う扉と、
前記装置本体に取り付けられた前記熱源ユニットを外部から覆うと共に、取り外し可能に設けられている熱源ユニット用カバーと、
前記装置本体に取り付けられた前記熱源ユニットから、前記乾燥対象収容室を隔てると共に、取り外し可能に設けられている天板と、
を有していてもよい。
【0017】
前記熱源ユニットは、前記熱源から生じる熱量を制御する制御部を有していてもよい。
【0018】
前記熱源ユニットの前記熱源は、電気が流れることで発熱する電気ヒータ、気体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるガスバーナ、及び、液体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるオイルバーナのいずれかであり、
前記装置本体から前記熱源ユニットと取り替えられる前記別の熱源ユニットは、前記乾燥対象の種類に対応した前記電気ヒータ、前記ガスバーナ、及び、前記オイルバーナのいずれかであってもよい。
【0019】
本発明の第2の観点に係る乾燥装置における熱源ユニットの交換方法は、
第1の観点に係る乾燥装置における熱源ユニットの交換方法であって、
前記装置本体が有する扉を開くことと、
前記装置本体が有し、前記熱源ユニットから前記乾燥対象収容室を隔てる天板を取り外すことと、
前記装置本体が有し、前記装置本体に取り付けられた前記熱源ユニットを外部から覆う熱源ユニット用カバーを取り外すことと、
前記装置本体から前記熱源ユニットを取り外すことと、
を含む。
【0020】
乾燥装置における熱源ユニットの交換方法は、
前記装置本体に対して、取り外された前記熱源ユニットとは別の前記熱源ユニットを取り付けて交換することと、
前記装置本体に前記天板及び前記熱源ユニット用カバーを取り付けることと、
を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明においては、熱源ユニットは、装置本体に脱着可能に設けられているユニットとして形成されている。このため、本発明においては、乾燥対象の種類に応じた熱源ユニットを取り付けることができる。これにより、本発明においては、乾燥対象の種類に応じた適切な熱源を装置本体に容易に取り付けることができる乾燥装置、及び乾燥装置における熱源ユニットの交換方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施の形態に係る乾燥装置の斜視図である。
【
図2】実施の形態に係る乾燥装置の分解斜視図(その1)である。
【
図3】(A)は、実施の形態に係る熱源ユニットの斜視図(その1)である。(B)は、実施の形態に係る熱源ユニットの斜視図(その2)である。
【
図4】実施の形態に係る乾燥装置の分解斜視図(その2)である。
【
図5】(A)は、実施の形態に係る第2の熱源ユニットの斜視図(その1)である。(B)は、実施の形態に係る第2の熱源ユニットの斜視図(その2)である。
【
図6】(A)は、実施の形態に係る第3の熱源ユニットの斜視図(その1)である。(B)は、実施の形態に係る第3の熱源ユニットの斜視図(その2)である。
【
図7】実施の形態に係る乾燥装置の分解斜視図(その3)である。
【
図8】(A)は、実施の形態に係る第4の熱源ユニットの斜視図(その1)である。(B)は、実施の形態に係る第4の熱源ユニットの斜視図(その2)である。
【
図9】(A)は、実施の形態に係る乾燥装置における熱源ユニットの交換方法を説明するための斜視図(その1)である。(B)は、実施の形態に係る乾燥装置における熱源ユニットの交換方法を説明するための斜視図(その2)である。
【
図10】実施の形態に係る乾燥装置における熱源ユニットの交換方法を説明するための斜視図(その3)である。
【
図11】実施の形態に係る乾燥装置における熱源ユニットの交換方法を説明するための斜視図(その4)である。
【
図12】実施の形態に係る乾燥装置の正面図である。
【
図13】実施の形態に係る乾燥装置の内部の空気の流れを説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態に係る乾燥装置1について、図を用いて説明する。なお、理解を容易にするために、XYZ座標を設定し、適宜参照する。
【0024】
乾燥装置1は、例えば、食品など様々な乾燥対象を加熱して乾燥するために用いられる。乾燥装置1は、
図1及び
図2に示すように、装置本体10と、熱源ユニット20とを備える。
【0025】
装置本体10は、Z軸方向を長手方向とする直方体箱状のものであり、例えば、食品等の乾燥対象が収容される乾燥対象収容室11が形成されている。なお、本実施の形態においては、乾燥対象は、例えば、食品等である。しかしながら、これに限られない。乾燥対象は、乾燥装置1の使用用途に応じて、適宜変更されるものであり、食品以外のものであってもよい。
【0026】
また、装置本体10は、乾燥対象収容室11が形成されていることに加えて、扉12と、熱源ユニット用カバー13と、天板14とを有する。
【0027】
扉12は、乾燥対象収容室11に乾燥対象を出し入れするための開口を開閉可能に覆う。例えば、乾燥装置1のユーザは、乾燥対象収容室11に乾燥対象である食品を入れる場合に、この扉12を開くことで、食品を乾燥対象収容室11に入れることができる。また、扉12には、乾燥対象収容室11に収容されている乾燥対象の状態をユーザが視認できる窓が設けられている。
【0028】
熱源ユニット用カバー13は、装置本体10に取り付けられた熱源ユニット20を外部から覆う板状の蓋である。この熱源ユニット用カバー13は、装置本体10に対して取り外し可能に設けられている。例えば、熱源ユニット用カバー13は、装置本体10から手前側(-X側)に取り外せるように設けられている。
【0029】
天板14は、装置本体10に取り付けられた熱源ユニット20から、乾燥対象収容室11を隔てる部材である。天板14は、装置本体10に対して取り外し可能に設けられている。例えば、天板14は、装置本体10から手前側(-X側)に取り外せるように設けられている。
【0030】
熱源ユニット20は、乾燥対象収容室11にされる乾燥対象を加熱するための熱源21を有する。熱源ユニット20は、装置本体10に脱着可能に設けられているユニットとして形成されている。熱源ユニット20は、
図2及び
図3に示すように、熱源21と、送風機22と、制御部25とを有する。
【0031】
熱源21は、本実施の形態では、電気が流れることで発熱する電気ヒータである。電気ヒータは、例えば、ニクロム線などの電気抵抗の高い金属線を含んで構成されている。しかしながら、これに限られない。電気ヒータは、ニクロム線以外の電気抵抗の高い金属線であってもよいし、金属線以外のものであってもよく、電気が流れることで発熱するものであればよい。
【0032】
送風機22は、電気ヒータである熱源21から生じた熱気を装置本体10の乾燥対象収容室11に供給する。
【0033】
制御部25は、例えば、電気ヒータである熱源21から生じる熱量や加熱速度を制御することで、ユーザが乾燥対象の乾燥速度などを調整するために用いられる。
【0034】
上述のように構成されている熱源ユニット20は、
図4に示すように、熱源21とは異なる別の熱源21を有する別の熱源ユニット20-2と取り替え可能に装置本体10に取り付けられている。
【0035】
熱源ユニット20-2は、
図4及び
図5に示すように、熱源21と、送風機22と、熱交換器23と、制御部25とを有する。
【0036】
熱源21は、熱源ユニット20-2においては、気体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるガスバーナである。しかしながら、これに限られない。熱源ユニット20-2は、燃焼ガスを発生させることで発熱するものであればよい。
【0037】
送風機22は、ガスバーナである熱源21から生じた熱気を乾燥対象に供給する。熱源ユニット20-2のように、熱源21がガスバーナである場合は、乾燥対象は食品であることが好ましい。
【0038】
熱交換器23は、ガス供給空間23aが内部形成されている複数の筒状の部材が組み合わされて構成されている。熱交換器23の内部のガス供給空間23aには、熱源ユニット20-2によって燃焼ガスを供給される。熱交換器23は、ガスバーナである熱源21によって、ガス供給空間23a内の気体と、熱交換器23の周囲との気体との熱交換を行う。
【0039】
この熱交換器23は、本実施の形態においては、防錆性を有するステンレスから形成されている。しかしながら、これに限られない。熱交換器23は、防錆性を有する素材であれば、ステンレス以外の素材から形成されていてもよい。
【0040】
制御部25は、例えば、ガスバーナである熱源21から生じる熱量や加熱速度を制御することで、ユーザが乾燥対象の乾燥速度などを調整するために用いられる。
【0041】
また、乾燥装置1は、
図4に示すように、熱源ユニット20、20-2に代えて、熱源21とは異なる別の熱源21を有する別の
図6に示す熱源ユニット20-3や
図7に示す熱源ユニット20-4と交換することができる。
【0042】
熱源ユニット20-3は、
図6に示すように、熱源21と、送風機22と、下流側空間24と、制御部25とを有する。
【0043】
熱源21は、熱源ユニット20-3においては、気体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるガスバーナである。このため、熱源ユニット20-3は、ガスバーナ直下式ユニットとして構成される。
【0044】
送風機22は、ガスバーナである熱源21から生じた熱気を乾燥対象に供給する。熱源ユニット20-3のように、熱源21がガスバーナである場合は、乾燥対象は食品であることが好ましい。
【0045】
下流側空間24は、送風機22の下流側である+Y側に設けられている。下流側空間24の気体は、ガスバーナ直下式ユニットとして構成される熱源ユニット20-3の熱源21によって直接的に加熱される。
【0046】
制御部25は、例えば、ガスバーナである熱源21から生じる熱量や加熱速度を制御することで、ユーザが乾燥対象の乾燥速度などを調整するために用いられる。
【0047】
熱源ユニット20-4は、
図7及び
図8に示すように、熱源21と、送風機22と、熱交換器23と、制御部25とを有する。
【0048】
熱源21は、熱源ユニット20-4においては、液体燃料を燃焼させることで燃焼ガスを発生させるオイルバーナである。具体的には、熱源21は、熱源ユニット20-4においては、灯油を燃焼させることで燃焼ガスを発生させる灯油バーナである。しかしながら、これに限られない。熱源ユニット20-4は、液体燃料を発生させることで発熱するものであればよい。例えば、液体燃料は、灯油以外のものであってもよい。
【0049】
送風機22は、灯油バーナである熱源21から生じた熱気を乾燥対象に供給する。
【0050】
熱交換器23は、ガス供給空間23aが内部形成されている複数の筒状の部材が組み合わされて構成されている。熱交換器23の内部のガス供給空間23aには、熱源ユニット20-4によって燃焼ガスを供給される。熱交換器23は、灯油バーナである熱源21によって、ガス供給空間23a内の気体と、熱交換器23の周囲との気体との熱交換を行う。
【0051】
この熱交換器23は、本実施の形態においては、防錆性を有するステンレスから形成されている。しかしながら、これに限られない。熱交換器23は、防錆性を有する素材であれば、ステンレス以外の素材から形成されていてもよい。
【0052】
制御部25は、例えば、灯油バーナである熱源21から生じる熱量や加熱速度を制御することで、ユーザが乾燥対象の乾燥速度などを調整するために用いられる。
【0053】
上述のように構成された乾燥装置1における熱源ユニット20、20-2、20-3、20-4の交換方法について、図を参照しつつ説明する。
【0054】
先ず、乾燥装置1のユーザは、
図1及び
図9(A)に示すように、乾燥装置1の装置本体10の扉12を矢印A1方向に開ける(ステップS1)。
【0055】
続いて、乾燥装置1のユーザは、
図9(B)の矢印A2に示すように、乾燥装置1の装置本体10から熱源ユニット用カバー13を取り外す(ステップS2)。
【0056】
続いて、乾燥装置1のユーザは、
図10の矢印A3に示すように、乾燥装置1の装置本体10から天板14を取り外す(ステップS3)。熱源ユニット用カバー13及び天板14が装置本体10から取り外されることで、熱源ユニット20は装置本体10から取り外し可能に配置される。
【0057】
続いて、乾燥装置1のユーザは、
図10に示すように、乾燥装置1の装置本体10から熱源ユニット20を-X方向に取り外す(ステップS4)。これにより、乾燥装置1の装置本体10からの熱源ユニット20の取外し作業が完了する。
【0058】
次に、乾燥装置1のユーザは、
図11に示すように、乾燥対象の種類に応じて、熱源ユニット20-2、20-3、20-4のいずれかを装置本体10に+X方向に取り付ける(ステップS5)。例えば、乾燥対象が食品である場合には、熱交換器23が防錆性を有するステンレスから形成されていると共に、熱源21がガスバーナである熱源ユニット20-2を装置本体10に取り付ける。もしくは、乾燥対象が食品以外のものである場合には、熱源21が灯油バーナである熱源ユニット20-4を装置本体10に取り付ける。
【0059】
続いて、乾燥装置1のユーザは、
図9及び
図10に示すように、乾燥装置1の装置本体10に、天板14と熱源ユニット用カバー13とを装置本体10に取り付ける(ステップS6)。そして、乾燥装置1のユーザは、乾燥装置1の装置本体10の扉12を閉じる(ステップS7)ことで、熱源ユニット20、20-2、20-3、20-4の交換作業が完了する。
【0060】
上述のように構成された乾燥装置1においては、
図12及び
図13に示すように、熱源21によって熱せられた気体は、送風機22によって装置本体10の乾燥対象収容室11に収容されている乾燥対象に供給される。熱源21によって熱せられた気体が供給されることで、乾燥対象は適切な乾燥状態に乾燥される。なお、
図12及び
図13において、乾燥装置1内の気体の流れは一例であり、
図12及び
図13に示す方向に限定されるものではない。例えば、乾燥装置1内の気体の流れは、
図12及び
図13に示す方向とは逆の方向であってもよい。この場合、
図6に示す下流側空間24は、送風機22の上流側に配置される上流側空間として形成される。
【0061】
以上、説明したように、本実施の形態に係る乾燥装置1においては、
図11に示すように、熱源ユニット20、20-2、20-3、20-4は、装置本体10に脱着可能に設けられているユニットとして形成されている。このため、本実施の形態においては、乾燥対象の種類に応じた熱源ユニット20、20-2、20-3、20-4を装置本体10から取り外して、付け替えることができる。これにより、本実施の形態においては、乾燥対象の種類に応じた適切な熱源21を装置本体10に容易に取り付けることができる乾燥装置1を提供することができる。ひいては、乾燥効率を向上させることができる乾燥装置1を提供することができる。
【0062】
また、本実施の形態に係る乾燥装置1においては、熱源ユニット20は、別の熱源ユニット20-2、20-3、20-4と交換可能に装置本体10に取り付けられている。このため、熱源ユニット20は、装置本体10から取り外すことができる。これにより、乾燥装置1のユーザは、装置本体10の開口から上半身や全身を入れることができるため、乾燥装置1のメンテナンスや清掃作業を行うことが容易にできるようになる。結果として、本実施の形態に係る乾燥装置1においては、メンテナンスや清掃作業の作業効率を向上させることができる。
【0063】
また、本実施の形態に係る乾燥装置1においては、装置本体10は、扉12と、取り外し可能に設けられている熱源ユニット用カバー13及び天板14と、を有する。扉12の開閉や、熱源ユニット用カバー13及び天板14の取り外しを適宜行うことにより、乾燥装置1のユーザは、装置本体10の開口から上半身や全身を更に入れやすくなるため、結果として、本実施の形態に係る乾燥装置1においては、メンテナンスや清掃作業の作業効率をさらに向上させることができる。
【0064】
また、熱源ユニット20-2、20-4は、防錆性を有するステンレスから形成されている熱交換器23を有する。このため、乾燥対象収容室11に収容される乾燥対象に供給される気体に金属の錆が混じることを抑制することができる。このため、乾燥装置1においては、食品を乾燥対象として乾燥させることが可能になる。
【0065】
また、熱源ユニット20、20-2、20-3、20-4は、送風機22を一体的に有する。このため、送風機22のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0066】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態によって限定されるものではない。
【0067】
例えば、本実施の形態に係る乾燥装置1において、熱源ユニット20、20-2、20-3、20-4は、電気ヒータ、ガスバーナ、及び、オイルバーナのいずれかである。しかしながら、これに限られない。熱源ユニット20、20-2、20-3、20-4は、乾燥対象を乾燥することができるものであれば、電気ヒータ、ガスバーナ、及び、オイルバーナのいずれか以外のものであってもよい。
【0068】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0069】
1:乾燥装置
10:装置本体
11:乾燥対象収容室
12:扉
13:熱源ユニット用カバー
14:天板
20、20-2、20-3、20-4:熱源ユニット
21:熱源
22:送風機
23:熱交換器
23a:ガス供給空間
24:下流側空間
25:制御部
A1、A2、A3:矢印