(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075065
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】荷物受付システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20240527BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186216
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117673
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 了
(72)【発明者】
【氏名】田中 浩二
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049CC51
(57)【要約】
【課題】荷物の受付を自動化する場合において、より柔軟な料金決定を実現することが可能な技術、ひいては顧客満足度を向上させることが可能な技術を提供する。
【解決手段】荷物受付システムは、受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得する(ステップS12)とともに、荷物の測定量を測定する(ステップS21)。そして、荷物受付システムは、荷物の測定量と荷物が専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報とに基づいて、料金決定用の複数の区分のいずれに荷物が属するかを判定する(ステップS26,S27,S28)。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得する取得手段と、
前記荷物の測定量を測定する測定手段と、
料金決定用の複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを、前記荷物の測定量と、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報とに基づいて判定する区分判定手段と、
を備えることを特徴とする、荷物受付システム。
【請求項2】
前記区分判定手段は、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値と前記測定値に関する第1許容値とを用いて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定し、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値と、前記測定値に関する第2許容値であって前記第1許容値よりも大きな第2許容値とを用いて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定することを特徴とする、請求項1に記載の荷物受付システム。
【請求項3】
前記区分判定手段は、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値と各区分の上限側基準値との両者の大小関係に基づいて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定し、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値と各区分の上限側基準値との両者の大小関係のみならず、当該両者の差分値に関する許容ずれ量と前記差分値との大小関係にも基づいて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定することを特徴とする、請求項1に記載の荷物受付システム。
【請求項4】
前記区分判定手段は、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値を用いて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定し、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値を用いずに、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定することを特徴とする、請求項1に記載の荷物受付システム。
【請求項5】
前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかに関する判定結果を出力する出力手段、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の荷物受付システム。
【請求項6】
受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得する取得手段と、
前記荷物の測定量を測定する測定手段と、
前記サービスの利用料金を決定する決定手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報と前記荷物の測定量の測定値とに基づき、前記サービスの利用料金を決定することを特徴とする、荷物受付システム。
【請求項7】
前記決定手段は、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値を用いて前記サービスの利用料金を決定し、
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値を用いずに前記サービスの利用料金を決定することを特徴とする、請求項6に記載の荷物受付システム。
【請求項8】
前記取得手段は、前記荷物の撮影画像に基づき、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものか否かを判定し、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得することを特徴とする、請求項1または請求項6に記載の荷物受付システム。
【請求項9】
前記取得手段は、ユーザからの入力情報に基づき、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものか否かに関する情報を取得することを特徴とする、請求項1または請求項6に記載の荷物受付システム。
【請求項10】
前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関して前記取得手段によって取得された情報を出力する出力手段、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1または請求項6に記載の荷物受付システム。
【請求項11】
a)受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得するステップと、
b)前記荷物の測定量の測定値を取得するステップと、
c)料金決定用の複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを、前記荷物の測定量の測定値と、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報とに基づいて判定するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
a)受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得するステップと、
b)前記荷物の測定量の測定値を取得するステップと、
c)前記サービスの利用料金を決定するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ステップc)は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報と前記荷物の測定量の測定値とに基づき、前記サービスの利用料金を決定するステップを含むことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物受付システムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
配送対象の荷物を受け付ける(引き受ける)際に、当該荷物の撮影画像に基づき当該荷物のサイズを自動測定し、サイズと配送先とに基づいて配送料金を算出する技術が存在する(特許文献1参照)。当該技術においては、予め定められた料金表に基づいて、自動的に料金(配送サービスの利用料金)が算出される。
【0003】
たとえば、料金表においては、荷物のサイズ(具体的には、幅W、奥行きD、高さHの3辺の合計値(W+D+H))が複数のサイズ範囲(サイズ区分)に区分されており、各サイズ区分に応じた料金が規定されている。たとえば、「0cm(センチメートル)~60cm」、「60cm~80cm」、「80cm~100cm」、「100cm~120cm」、...などの複数のサイズ区分(区分範囲)に応じた料金が段階的に規定されている。また、このような複数のサイズ区分に応じた段階的な料金は、荷物の配送先の地域ごとに設定される。
【0004】
そして、自動測定された(受付対象の)荷物のサイズ(測定値ないし測定サイズとも称する)が複数のサイズ区分のうち何れのサイズ区分に該当するかが料金表に従って判定される。詳細には、荷物の測定サイズ(サイズ測定値)が複数のサイズ区分のうちの或るサイズ区分に関する下限側基準値より大きく且つ上限側基準値以下の値である場合、当該荷物は当該サイズ区分のサイズを有する、と判定される。たとえば、荷物の測定サイズが119cmである場合(上限側基準値120cm以下である場合)には、当該荷物は、「100cm~120cm」のサイズ区分(「サイズ120」とも称される)のサイズを有する、と判定される。換言すれば、サイズの測定値とサイズに関する基準値との比較結果に基づいて、当該荷物が複数の区分のいずれに属するかが決定される。
【0005】
その後、当該サイズ区分に応じた利用料金(より詳細には、荷物の配送先の地域にも応じた料金)が決定される。
【0006】
このような技術によれば、人手による計測を要さず、省人化の要請等に応えることが可能である。
【0007】
ただし、現状では、上述のような自動測定技術を用いるのではなく、人間(宅配事業者の従業員等)が荷物のサイズを巻き尺等を用いて計測することが一般的には行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、荷物配送サービスを提供する事業者の中には、当該荷物配送サービス向けの専用梱包資材(詳細には、特定の料金区分向けの特定サイズを有する専用梱包箱等)を顧客に販売等している者がある。具体的には、上述のような複数のサイズ区分のうちの特定のサイズ区分(たとえば「120サイズ」(100cm~120cm))の上限値(たとえば「120cm」)丁度に合わせたサイズを有する専用箱が販売されている。このような専用箱を利用して荷物の梱包を行う顧客は、サービス利用料金が当該特定のサイズ区分に対応するものであることを期待する。
【0010】
しかしながら、荷物の内容物が多い状況等においては荷物の側面ないし上面等が膨らみを有することがある。このような荷物のサイズが自動的に測定される場合、当該膨らみに起因して、上記特定のサイズ区分の上限値(たとえば「120cm」)をサイズ測定値(たとえば、「122cm」)が超えてしまうことがある。
【0011】
現状のように人間が荷物のサイズを巻き尺等を用いて計測する場合には、顧客満足度を向上させるため、多少のサイズオーバーを許容し、当該荷物が若干小さめのサイズ区分に該当するとして料金を決定する運用がなされることも多い。
【0012】
一方、上述のような自動測定技術においては、基本的には、サイズ測定値が当該上限値を超過する場合、ワンサイズ(一区分)大きなサイズ区分の料金が適用される。たとえば、荷物のサイズ測定値が125cmである場合(上限側基準値120cmより大きい場合)には、当該荷物は、「120サイズ」(100cm~120cm)よりも一回り大きなサイズ区分「140サイズ」(120cm~140cm)のサイズを有する、と判定される。その結果、サイズ区分「120サイズ」(100cm~120cm)に対応する料金よりも高い料金(サイズ区分「140サイズ」(120cm~140cm)に対応する料金)が決定される。
【0013】
なお、特許文献1の技術においては、サイズ測定値が当該上限値を超過すると荷物の置き直しを伴う再測定が行われるものの、当該再測定においてもサイズ測定値が十分に低減されない場合、結局、ワンサイズ大きなサイズ区分の料金が適用される。たとえば、再測定によるサイズ測定値が上限値を1mm(ミリメートル)でも超過すると、ワンサイズ大きなサイズ区分の料金が適用される。
【0014】
しかしながら、上述のように、専用箱で構成された荷物(特定サイズの専用箱で内容物を梱包した荷物)のサービス利用料金は当該専用箱のサイズ区分(「120サイズ」(100cm~120cm))に対応する料金であることを、顧客は期待している。
【0015】
荷物配送サービス向けの専用箱(専用梱包資材)で構成された荷物であるにもかかわらず、当該荷物のサイズ測定値が上限値を1mm(ミリメートル)でも超過すると当該荷物に対してもワンサイズ大きなサイズ区分の料金が適用される場合、不満を感じる顧客(配送サービスの顧客)は多い、と考えられる。また、専用梱包資材で梱包したにもかかわらず、専用梱包資材以外の梱包資材(汎用梱包資材とも称する)で梱包した場合と同様に取り扱われることに不満を感じる顧客も多い、と考えられる。端的に言えば、上述のような杓子定規なサイズ区分決定処理等が行われる場合、必ずしも十分な顧客満足度を得ることができない。
【0016】
そこで、この発明は、荷物の受付を自動化する場合において、より柔軟な料金決定を実現することが可能な技術、ひいては顧客満足度を向上させることが可能な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決すべく、本発明に係る荷物受付システムは、受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得する取得手段と、前記荷物の測定量を測定する測定手段と、料金決定用の複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを、前記荷物の測定量と、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報とに基づいて判定する区分判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
前記区分判定手段は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値と前記測定値に関する第1許容値とを用いて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定し、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値と、前記測定値に関する第2許容値であって前記第1許容値よりも大きな第2許容値とを用いて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定してもよい。
【0019】
前記区分判定手段は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値と各区分の上限側基準値との両者の大小関係に基づいて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定し、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値と各区分の上限側基準値との両者の大小関係のみならず、当該両者の差分値に関する許容ずれ量と前記差分値との大小関係にも基づいて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定してもよい。
【0020】
前記区分判定手段は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値を用いて、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定し、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値を用いずに、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを判定してもよい。
【0021】
前記荷物受付システムは、前記複数の区分のいずれに前記荷物が属するかに関する判定結果を出力する出力手段、をさらに備えてもよい。
【0022】
上記課題を解決すべく、本発明に係る荷物受付システムは、受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得する取得手段と、前記荷物の測定量を測定する測定手段と、前記サービスの利用料金を決定する決定手段と、を備え、前記決定手段は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報と前記荷物の測定量の測定値とに基づき、前記サービスの利用料金を決定することを特徴とする。
【0023】
前記決定手段は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものではない場合、前記荷物の測定量の測定値を用いて前記サービスの利用料金を決定し、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものである場合、前記荷物の測定量の測定値を用いずに前記サービスの利用料金を決定してもよい。
【0024】
前記取得手段は、前記荷物の撮影画像に基づき、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものか否かを判定し、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得してもよい。
【0025】
前記取得手段は、ユーザからの入力情報に基づき、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものか否かに関する情報を取得してもよい。
【0026】
前記荷物受付システムは、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関して前記取得手段によって取得された情報を出力する出力手段、をさらに備えてもよい。
【0027】
上記課題を解決すべく、本発明に係るプログラムは、a)受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得するステップと、b)前記荷物の測定量の測定値を取得するステップと、c)料金決定用の複数の区分のいずれに前記荷物が属するかを、前記荷物の測定量の測定値と、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報とに基づいて判定するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0028】
上記課題を解決すべく、本発明に係るプログラムは、a)受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報を取得するステップと、b)前記荷物の測定量の測定値を取得するステップと、c)前記サービスの利用料金を決定するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記ステップc)は、前記荷物が前記専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報と前記荷物の測定量の測定値とに基づき、前記サービスの利用料金を決定するステップを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、荷物の受付を自動化する場合において、より柔軟な料金決定を実現することが可能であり、ひいては顧客満足度を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】荷物受付システムの機能ブロックを示す図である。
【
図2】荷物受付システムの寸法測定装置を示す概略外観図である。
【
図3】荷物受付システムにおけるロッカー装置の概略外観図である。
【
図4】寸法測定装置を
図2とは異なる方向から見た概略外観図である。
【
図5】データベース内に記憶された料金表(料金情報)を示す図である。
【
図7】寸法算出装置等における処理を示すフローチャートである。
【
図8】汎用梱包荷物に関する表示画面の一例を示す図である。
【
図9】専用梱包荷物に関する表示画面の一例を示す図である。
【
図10】汎用梱包荷物に関して印刷出力された受付票を示す図である。
【
図11】専用梱包荷物に関して印刷出力された受付票を示す図である。
【
図12】第2実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
【
図13】第3実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
【
図14】第4実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
【
図15】第5実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
<1.第1実施形態>
<1-1.装置概要>
図1は、第1実施形態に係る荷物受付システム1の機能ブロックを示す図である。
【0033】
図1に示されるように、荷物受付システム1は、寸法測定装置10(
図2も参照)とロッカー装置60(
図3も参照)とを備えて構成される。この荷物受付システム1は、たとえば荷物配送業者の配送センター等に設置される。寸法測定装置10とロッカー装置60とは、通信ネットワーク108(LAN(Local Area Network)およびインターネット等を含む)を介して互いに通信可能である。
【0034】
図2は、荷物受付システム1の寸法測定装置10(詳細にはその一部)を示す概略外観図である。寸法測定装置10は、測定対象物(配送対象の荷物等)80の表面の3次元位置情報等に基づき、測定対象物80の寸法を算出する装置である。寸法測定装置10は、3次元寸法測定装置あるいは3次元測定装置とも称される。
【0035】
図2に示されるように、寸法測定装置10は、測定対象物80を保持する保持部50と、当該保持部50に保持された測定対象物80の表面の3次元位置情報を取得するための3次元カメラ20とを備える。
【0036】
保持部50は、測定対象物80の底面を支持する透明部材51と、測定対象物80の背面(側面)を支持する透明部材52(
図4も参照)とを備える。
図4は、寸法測定装置10を
図2とは異なる方向から見た概略外観図である。
【0037】
透明部材51,52は、それぞれ、略矩形形状の平面形状を有し且つ所定厚さ(たとえば2cm)を有する板状部材である。透明部材51,52は、それぞれ、たとえば透明のアクリル樹脂で形成された板状部材(端的に言えば、透明アクリル板)である。透明部材51は、略水平に設けられており、透明部材52は、透明部材51(詳細にはその上面51a)に対して垂直に設けられている。2つの透明部材51,52は、断面L字型の保持部50(
図4参照)を構成している。
【0038】
測定対象物80は、底面側の透明部材51上に載置され且つ側方(背面側)の透明部材52に押しつけられた状態で保持される(
図2および
図4参照)。透明部材51の上面51aは、測定対象物80が載置される面(載置面)であり、透明部材51は載置台であるとも表現される。また、透明部材51の下面51bには、所定の模様(ランダムドットあるいはランダム模様等)が施されている。当該模様が施された面は、模様面とも称される。同様に、透明部材52の背面52b(測定対象物80に接触する鉛直面(前面)52aの反対側の面)(
図4参照)にも模様が施されている。
【0039】
透明部材51の上面51a上に載置された測定対象物80は、透明部材51の下面51b(模様面)から離間した(浮いた)状態で、3次元カメラ20によって撮影される。同様に、透明部材52の前面52aに対して押しつけられた測定対象物80は、透明部材52の背面52b(模様面)から離間した(浮いた)状態で、3次元カメラ20によって撮影される。
【0040】
また、寸法測定装置10は、3次元カメラ20を用いて取得された3次元位置情報等に基づく寸法算出処理等を実行する寸法算出装置30(
図1参照)をも備える。寸法算出装置30は、3次元位置情報に基づき測定対象物の寸法を算出する。
【0041】
さらに、寸法測定装置10は、重量計(重量測定部)40をも備えており、測定対象物80の寸法のみならず、保持部50に保持された測定対象物80の重量をも、自動的に測定することが可能である。
【0042】
なお、厳密には、「重量」と「質量」との両者は本来は互いに異なる概念である。しかしながら、質量と重量とは重力加速度(定数)を乗じること(あるいは重力加速度で除すること)によって可換(変換可能)である。そこで、本願においては、「重量」(を測定すること)と「質量」(を測定すること)との両者は等価であるとみなす。また、重量の単位は、本来は「kgf(キログラム重)」等であるが、本願では簡易的に「kg」等で(「kgf」の「f」を省略して)表記する。
【0043】
寸法測定装置10は、たとえば、顧客により持ち込まれた配送対象物等(測定対象物80)の寸法および重量等を測定する作業等に利用される。測定対象物80としては、ダンボール箱、紙袋、封筒などが例示される。
【0044】
3次元カメラ20は、測定対象物80が保持部50に保持されている状態(保持部50の透明部材51の上面(載置面)51aに載置されている状態)において、当該測定対象物80を上方から見た撮影画像を撮影することが可能である。具体的には、3次元カメラ20は、測定対象物80の上面よりも更に上方に離間した位置において下向き(詳細には、YZ平面において鉛直方向に対して若干傾斜した方向を向くように(
図4参照))に配置されている。3次元カメラ20は、カメラ固定部材27,28によって固定されている。カメラ固定部材27は、床面90に固定され鉛直方向に伸延する支柱部材であり、カメラ固定部材28は、支柱部材27の最上部付近から測定対象物80の上方位置に向けて水平方向に伸延する梁(はり)部材である(
図2参照)。3次元カメラ20は、カメラ固定部材28の先端部付近(且つ測定対象物80の上方)において下向き(斜め下方向き)に固定されている。
【0045】
なお、透明部材51は、水平(水平面に対して平行)ではなく、水平面に対して傾斜するように(たとえばX軸周りに若干回転した角度を有するように)配置されてもよい。また、測定対象物が「保持される」状態は、摩擦力の作用等によって測定対象物が透明部材51(載置面)上の特定位置に存在し続ける状態(特定位置での存在が維持される状態)等をも含むものとする。
【0046】
3次元カメラ20は、ここでは、ステレオ視方式の3次元カメラであり、詳細には、赤外光照射を伴うステレオ視方式の3次元カメラである。3次元カメラ20は、深度情報(距離情報)付き撮影画像を取得する。詳細には、3次元カメラ20は、その赤外光照射部(赤外線投射器)から赤外光(赤外線)を測定対象物80に照射して、当該測定対象物80からの反射光(赤外光)を2つの赤外線画像センサで受光して2枚の赤外光画像(撮影画像)を撮像する。そして、3次元カメラ20は、当該2枚の赤外線画像センサの視差を利用して、一の赤外線画像(撮影画像)の各画素の深度情報(奥行き距離情報)を取得する。
【0047】
深度情報(奥行き距離情報)の算出処理は、ここでは、3次元カメラ20内に組み込まれたコントローラ等によって実行される。当該コントローラは、コントローラ31(後述)等と同様のハードウエア構成(CPU等)を備える。ただし、これに限定されず、3次元カメラ20内部の当該コントローラではなく、3次元カメラ20外部のコントローラ31(
図1)等が、2枚の撮影画像に基づいて奥行き距離情報等を算出してもよい。
【0048】
このようにして、3次元カメラ20は、被写体物体(測定対象物80である荷物等)の撮影画像(赤外光画像)を撮像するとともに、当該撮影画像内の各画素の深度情報(奥行き距離情報)を取得する。なお、撮影画像内の各画素の深度情報は、撮影画像内の各画素に対応する被写体物体までの距離(3次元カメラ20からの距離)の情報であって当該撮影画像に垂直な方向における距離の情報である。換言すれば、当該深度情報は、撮影画像平面の法線方向における距離情報(奥行き距離情報)である。
【0049】
また、この3次元カメラ20は、画像センサとして、2つの赤外線画像センサのみならず1つのRGBカラー画像センサをも備えており、2枚の赤外光画像に加えて、可視光画像(カラー画像等)をも撮像する。可視光画像は、たとえば一の赤外線画像の撮影範囲に相当する範囲を撮影した画像である。可視光画像の各画素は当該一の赤外線画像の各画素に対応づけられ、可視光画像の各画素の深度情報もが取得される。なお、可視光画像として、カラー画像ではなく、グレースケール画像等が撮像されてもよい。
【0050】
なお、ここでは、3次元カメラ20として、赤外光(測定光)を測定対象物に照射して赤外線画像センサで取得された2つの赤外光画像を用いるステレオ視方式の3次元カメラを例示するが、これに限定されない。たとえば、3次元カメラ20は、測定光として可視光を用いるステレオ視方式の3次元カメラであってもよい。詳細には、当該3次元カメラは、測定対象物にて反射された可視光(自然光の反射光、あるいは白色光源等からの照射光の反射光)による光像を2つのRGBカラー画像センサでそれぞれ撮像した2つのカラー画像(可視光画像)を取得する。そして、当該2つのRGBカラー画像センサの視差を利用して、一の可視光画像(撮影画像)の各画素の深度情報(奥行き距離情報)が取得される。3次元カメラ20は、このような可視光画像を用いるステレオ視方式の3次元カメラであってもよい。あるいは、3次元カメラ20は、ステレオ視方式以外の3次元カメラ、たとえば、TOF(Time of Flight)方式の3次元カメラ等、その他の任意の方式の3次元カメラであってもよい。
【0051】
3次元カメラ20と寸法算出装置30とは有線接続されており、3次元カメラ20で取得された情報(撮影画像情報および深度情報等)は、所定の接続ケーブルを介して3次元カメラ20から寸法算出装置30に送信される。なお、これに限定されず、3次元カメラ20と寸法算出装置30とは無線接続されてもよい。
【0052】
図1に示されるように、寸法算出装置30は、コントローラ(制御部とも称する)31と記憶部32と操作部35とを備える。
【0053】
コントローラ31は、寸法算出装置30に内蔵される装置であり、3次元カメラ20、重量計40、および寸法算出装置30の動作を制御する装置である。
【0054】
コントローラ31は、1又は複数のハードウェアプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit))等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ31は、CPU等において、記憶部(ROMおよび/またはハードディスクなどの不揮発性記憶部)32内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部(取得部31a、判定部31b、料金算出部31c、および出力制御部31d等)を実現する。
【0055】
取得部31aは、各種の情報を取得する処理部である。取得部31aは、受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材(専用外装資材)(後述)で構成されたものであるか否かに関する情報(「外装大別情報」とも称する)を取得する。また、取得部31aは、荷物が専用梱包資材で構成されたものである場合、当該専用梱包資材の詳細情報(対象サービスの種類および対応サイズ等に関する情報)(「外装詳細情報」とも称する)をも取得する。さらに、取得部31aは、荷物のサイズの測定値であるサイズ測定値(測定サイズとも称する)Sと当該荷物の重量の測定値である重量測定値(測定重量とも称する)Vとをも取得する。なお、外装大別情報と外装詳細情報とを合わせて「外装種別情報」とも総称する。
【0056】
判定部31bは、荷物の測定量(サイズおよび/または重量)の測定値(サイズ測定値Sおよび/または重量測定値V)に基づき、(料金決定用の)複数の区分のいずれに荷物が属するか(荷物の所属区分)を判定する判定処理(区分判定処理)等を実行する処理部である。判定部31bは、区分判定部とも称される。
【0057】
料金算出部31cは、外装種別情報、区分の判定結果および料金表等に基づき、料金を算出する処理部である。料金算出部31cは、料金を決定する決定部(料金決定部)とも称される。
【0058】
出力制御部31dは、各種の情報等を報知する出力処理(表示出力処理、印刷出力処理、音声出力処理等)を制御する処理部である。具体的には、外装種別情報、および/または複数の区分のいずれに荷物が属するか(区分判定処理での処理結果)に関する情報等が報知される。
【0059】
なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されて寸法算出装置30にインストールされてもよい。あるいは、当該プログラムは、通信ネットワーク等を経由してダウンロードされて寸法算出装置30にインストールされてもよい。
【0060】
コントローラ31は、測定対象物80に関する撮影画像情報および深度情報を3次元カメラ20から取得する。また、コントローラ31は、撮影画像情報および深度情報に基づき、測定対象物80の表面に関する3Dクラウドデータ(点群データ)(換言すれば、測定対象物80の表面に関する3次元位置情報)を生成(取得)する。そして、コントローラ31は、当該3次元位置情報に基づき、測定対象物80の寸法(幅、奥行き、高さ)を算出する。
【0061】
また、コントローラ31は、重量計40によって測定された測定対象物80の重量を取得する。さらに、コントローラ31は、測定対象物80(配送対象物)を配送する際の配送料金等を算出する。
【0062】
記憶部32は、ハードディスクドライブ(HDD)あるいはソリッドステートドライブ(SSD)等の記憶装置で構成される。記憶部32は、データベース33等を有している。データベース33には、配送サービスにおける配送対象物の区分、ならびに当該区分等に応じた料金等が登録されている。具体的には、記憶部32(データベース33)には、当該料金に関する料金表110(
図5)が記憶(登録)されている。
【0063】
操作部35は、寸法算出装置30に対する操作入力を受け付ける操作入力部35aと、各種情報の表示出力を行う表示部35bとを備えている。操作入力部35a(受付部とも称される)は、荷物(配送対象物)に関する情報(荷物の外装種別情報を含む)の入力を受け付ける。また、表示部35bは、荷物の外装種別情報、荷物の寸法と重量とに関する測定結果、測定結果等に応じた区分(荷物の区分)、ならびに当該測定結果等に基づいて算出された配送料金等を表示する。特に、表示部35bは、表示出力によって、料金の決定要因(外装種別情報、荷物の区分)に関する情報をも報知する。
【0064】
たとえば、操作入力部35aとしてはマウス、キーボード等が用いられ、表示部35bとしてはディスプレイ(液晶ディスプレイ等)が用いられる。ここでは、操作入力部35aの一部としても機能し且つ表示部35bの一部としても機能するタッチパネル35d(
図2参照)が設けられる。
【0065】
また、操作部35を顧客(荷物に関する配送サービス等の顧客)が操作し易いように(特に当該操作部35の表示部35b等を顧客が視認し易いように)、操作部35(特に表示部35b等)は顧客側に向いて配置されている。
【0066】
また、操作部35は、2次元コードリーダ(2次元カメラ等)35cをも有している。2次元コードリーダ35cは、ユーザの携帯端末(スマートフォン等)の表示部等に表示された2次元コード(2次元バーコードとも称する)を読み取ることが可能である。2次元コードとしては、たとえばQRコード(登録商標)等が用いられればよい。
【0067】
コントローラ31は、ユーザからの各種の指示を操作部35等を介して受け付けるとともに、ユーザに対する各種の指示を操作部35等を介して付与する。
【0068】
また、寸法算出装置30は、プリンタ37をも備える。
【0069】
プリンタ37は、ラベルおよび紙片等に関する印刷出力等を行うプリンタである。
【0070】
プリンタ37は、コントローラ31等からの印刷出力指示に応じて、荷物の配送先および配送元の情報、ならびに荷物の区分情報および外装種別情報等が印刷されたラベル(送付ラベル)を印刷出力することが可能である。プリンタ37は、コントローラ31等からの印刷出力指示に応じて、各種の情報が印刷された紙片401(
図10および
図11等参照)を印刷出力する。紙片401の印刷出力によって、荷物の外装種別情報、荷物の寸法と重量とに関する測定結果、測定結果に応じた区分(荷物の区分)等がユーザに報知される。特に、紙片401の印刷出力によって、料金の決定要因(外装種別情報、荷物の区分)に関する情報もが報知される。
【0071】
なお、寸法算出装置30は、撮影画像等に基づく処理を実行する装置であることから、画像処理装置であるとも表現される。
【0072】
図1に示されるように、ロッカー装置60は、コントローラ(制御部とも称する)61と記憶部62と操作部65とを備える。コントローラ61、記憶部62および操作部65は、上述のコントローラ31、記憶部32および操作部35とそれぞれ同様のハードウエア構成を有している。
【0073】
また、
図3に示されるように、ロッカー装置60は、複数の収納部(収納室ないしロッカーとも称する)71を備える。
図3は、荷物受付システム1におけるロッカー装置60の概略外観図である。
【0074】
各収納部71は、略直方体形状の内部空間を有するとともに、その前面側に扉(詳細には電子錠付きの扉)を有している。当該扉の施錠および解錠は、ロッカー装置60のコントローラ61によって制御される。また、各収納部71は、その間口(幅)および/または高さ等が異なる数種類の大きさ(特小サイズ、小サイズ、中サイズ、大サイズ、特大サイズ等)のいずれかを有している。
【0075】
<1-2.料金表>
図5は、データベース33内に記憶された料金表110(料金情報)を示す図である。
【0076】
コントローラ31は、原則として、荷物の測定量(サイズおよび/または重量)の測定値(ここでは荷物のサイズの測定値(サイズ測定値S))が複数の区分(ここではG1~G6)のいずれに属するかを料金表110に基づいて判定する。換言すれば、コントローラ31は、料金決定用の複数の区分のいずれに荷物が属するかをサイズ測定値Sに基づいて判定する。そして、コントローラ31は、その判定結果に基づいて、荷物に関するサービス(ここでは配送サービス)の利用料金を算出する。
【0077】
なお、この実施形態では、荷物の重量測定値には基づかず、荷物のサイズ測定値Sに基づいて、利用料金が算出される態様を例示する。
【0078】
料金表110においては、荷物のサイズごとの料金(サイズ別料金)が規定されている。
【0079】
具体的には、料金表110においては、まず、荷物のサイズ(具体的には、幅W、奥行きD、高さHの3辺の合計値(=W+D+H))が、複数のサイズ範囲(サイズ区分)に予め区分されている。端的に言えば、サイズ測定値Sに応じた複数の区分が規定されている。たとえば、「0cm(センチメートル)~60cm」、「60cm~80cm」、「80cm~100cm」、「100cm~120cm」、...などの複数の区分(サイズ区分)Giが規定されている。また、各区分Giに属するサイズ測定値Sの最大値(原則的な最大値)でもある基準値(詳細には上限側基準値)Bi(i=1,2,3,...)が、各区分の名称(「60」サイズ等)として付されている。なお、各区分は、原則として、下限側基準値よりも大きく且つ上限側基準値以下の範囲である。たとえば、「120サイズ」の区分は、原則として、100cm(下限側基準値)以上且つ120cm(上限側基準値)以下の範囲である。
【0080】
料金表110においては、荷物の測定量の測定値が第i区分Gi(ただし、iは自然数)の下限側基準値B(i-1)よりも大きく且つ当該測定値が第i区分Giの上限側基準値Biよりも小さい場合、荷物が第i区分Giに属する旨が規定されている。換言すれば、測定値が第i区分Giの上限側基準値よりも大きい場合、荷物は第i区分Giには属さず、第(i+1)区分G(i+1)以後の区分(区分Giよりも大きな区分)に属する旨が規定されている。
【0081】
特に、料金表110においては、互いに隣接する区分Giと区分G(i+1)とを区別するための基準値(基本境界値とも称する)Bi(i=1,2,3,...)と、サイズ測定値Sとの大小関係に基づいて、サイズ測定値Sが区分Giと区分G(i+1)とのいずれに属するかが規定されている。
【0082】
たとえば、互いに隣接する区分G1と区分G2とを区別するための基準値B1(60cm)よりもサイズ測定値Sが小さい場合、サイズ測定値Sは区分G1(60サイズ)に属する旨が規定されている。一方、サイズ測定値Sが基準値B1よりも大きい場合、サイズ測定値Sは区分G1に属しない旨が規定されている。サイズ測定値Sが基準値B1よりも大きい場合(詳細には、且つサイズ測定値Sが基準値B2(80cm)以下の場合)、サイズ測定値Sは区分G2に属する旨が規定されている。このように、料金表110においては、サイズ測定値Sが区分G1,G2のいずれに属するかが、サイズ測定値Sと基準値B1との大小関係に応じて規定されている。
【0083】
また、互いに隣接する区分G2と区分G3とを区別するための基準値B2(80cm)よりもサイズ測定値Sが小さい場合(詳細には、且つサイズ測定値Sが基準値B1(60cm)より大きい場合)、サイズ測定値Sは区分G2(80サイズ)に属する旨が規定されている。一方、サイズ測定値Sが基準値B2よりも大きい場合、サイズ測定値Sは区分G2に属しない旨が規定されている。サイズ測定値Sが基準値B2よりも大きい場合(詳細には、且つサイズ測定値Sが基準値B3(100cm)以下の場合)、サイズ測定値Sは区分G3に属する旨が規定されている。このように、料金表110においては、サイズ測定値Sが区分G2,G3のいずれに属するかが、サイズ測定値Sと基準値B2との大小関係に応じて規定されている。
【0084】
以降についても同様である。
【0085】
また、料金表110においては、各区分(サイズ区分)Giに対応する料金が、荷物に関するサービスの利用料金として規定されている。具体的には、「0cm(センチメートル)~60cm」、「60cm~80cm」、「80cm~100cm」、...などの複数の区分Giに応じた料金が段階的に規定されている。ここで、区分G(i+1)に対応する料金は、区分Giに対応する料金よりも高い(高額である)。換言すれば、区分G(i+1)は、区分Giよりも高い料金に対応する区分(高額区分)である。
【0086】
また、料金表110においては、このような複数の区分Giに応じた段階的な料金が、荷物の配送先の地域ごとに規定されている。料金の算出にあたっては、配送先地域に応じた料金欄が適用される。たとえば、配送先地域が地域R1である場合、地域R1に応じた料金欄(区分Giと料金との対応関係を示す料金欄)が用いられればよい。
【0087】
料金表110には、このような内容が規定されている。
【0088】
しかしながら、上述のように、サイズ測定値Sに対するサイズ区分が料金表110の規定通りに杓子定規に判定され当該サイズ区分に応じた料金が決定される場合には、必ずしも十分な顧客満足度を得ることができない。
【0089】
そこで、この実施形態では、コントローラ31は、状況に依っては、料金表110の規定内容とは異なる料金を決定する。このような処理については後述する。
【0090】
<1-3.専用梱包資材>
次に、荷物の梱包状態等について説明する。
【0091】
上述したように、取得部31aは、受付対象の荷物が当該荷物に関するサービス(ここでは配送サービス)の専用梱包資材(専用外装資材)で構成されたものであるか否かに関する情報(外装大別情報)等を取得する。
【0092】
当該サービスに関する受付対象の荷物は、大きく2つの種類に分類(大別)される。
【0093】
1つは、当該サービスの専用梱包資材で構成された荷物(専用梱包荷物あるいは特殊梱包荷物とも称する)である。詳細には、当該専用梱包荷物は、当該サービスの専用梱包資材(専用外装資材)で内容物を梱包して構成された荷物であり、専材梱包荷物とも称される。
【0094】
また、他の1つは、専用梱包荷物以外の荷物であり、汎用梱包荷物とも称する。汎用梱包荷物は、汎用の梱包資材(当該サービスの専用梱包資材以外の梱包資材)(汎用梱包資材とも称する)で構成された荷物である。当該汎用梱包荷物は、汎用梱包資材(汎用外装資材)で内容物を梱包して構成された荷物であり、汎材梱包荷物とも称される。
【0095】
汎用梱包資材は、様々な事業者によって提供される梱包資材(段ボール箱等)であり、多様なサイズを有する。汎用梱包資材は、基本的には、上述のようなサイズ区分とは無関係に設計され製造される。すなわち、そもそも対応サイズ自体を有しない汎用梱包資材が存在する。また、汎用梱包資材の中には、対応サイズを有する旨を標榜するものも存在する。ただし、対応サイズ(「120サイズ」等)を有する旨を標榜する汎用梱包資材であっても、通常、その実際のサイズ(3辺合計値)が「対応サイズ」の区分の上限側基準値(120cm等)よりも或る程度小さな値(106cmあるいは115cm等)になるように(上限側基準値に対して余裕を持って)設計され製造されている。また、同一サイズ区分に収まるものであっても、様々なサイズを有するものが存在する。たとえば、120cm(1200mm(ミリメートル))サイズに対応する旨を標榜する汎用梱包資材(段ボール箱)として、「W500×D360×H200(mm)」(3辺合計1060mm)、「W486×D366×H298(mm)」(3辺合計1150mm)などの様々なサイズを有するものが存在する。
【0096】
一方、専用梱包資材は、荷物に関して特定事業者によって提供される複数のサービス(荷物に関する複数種類の配送サービス等)のうち特定サービス専用の梱包資材として、有償あるいは無償にて当該特定事業者等から顧客に受け渡される。そして、顧客が当該専用梱包資材(専用外装資材)で内容物を梱包することによって専用梱包荷物が構成される。
【0097】
たとえば、常温(非低温)による基本的な配送サービス(常温配送サービスあるいは基本配送サービスとも称される)専用の梱包資材が「専用梱包資材」として顧客に提供される。詳細には、料金決定用の上述の区分(サイズ区分)(
図5参照)ごとに特化された基本配送サービス専用の梱包資材が顧客に提供される。たとえば、当該基本配送サービスに関する複数種類(ここでは5種類)のサイズ区分のそれぞれに特化された基本配送サービスの専用梱包資材(専用箱とも称する)として、「基本配送サービス向け専用箱」シリーズの5種類のサイズの専用箱(「○○ボックス60」、「○○ボックス80」、「○○ボックス100」、「○○ボックス120」、「○○ボックス140」)が提供される。
【0098】
各専用箱の名称「○○ボックス××」のうち、「○○ボックス」は、特定事業者の特定配送サービス(基本配送サービス等)に付与されたサービス名称等の全部または一部である。また、「○○ボックス」に続く数字(末尾の数字「××」)(具体的には、「60」、「80」、「100」、「120」、「140」)が各専用箱の対応区分(対応サイズ)を示している。たとえば、「○○ボックス120」(
図6最上段参照)は、特定事業者の基本配送サービスに特化され且つ「120サイズ」(100cmより大きく且つ120cm以下)のサイズ区分に対応する専用箱を意味する。なお、
図6は、専用梱包資材の例(3種類)を示す図である。
【0099】
各サイズの専用箱は、対応サイズ区分の上限側基準値(上限側境界値)に合わせたサイズを有するように設計され製造されている。たとえば、「○○ボックス120」は、「W530×D380×H290」(3辺合計1200mm)のサイズを有している。すなわち、「○○ボックス120」は、対応サイズ区分「120サイズ」の上限側基準値「120cm」とちょうど同じサイズ(3辺合計値)を有している。同様に、「○○ボックス140」は、「W600×D400×H400」(3辺合計1400mm)のサイズを有している。他のサイズの「○○ボックス××」も同様に、各対応サイズ区分の上限側基準値とちょうど同じサイズ(3辺合計値)を有している。ただし、これに限定されず、専用箱は、上限値(たとえば120cm)より若干小さな値(上限値になるべく近い値等)(たとえば119cm)のサイズを有するように設計され製造されてもよい。なお、専用梱包資材は専用サイズ(特定形状)を有するので、専用梱包資材で構成された荷物の割合が増大することによれば、配送用トラックの荷室空間等にて多数の荷物を効率的に積載することが可能である。
【0100】
このような専用梱包資材(「○○ボックス××」)で構成された荷物と上述のような汎用梱包資材で構成された荷物との双方が、基本配送サービスの対象荷物として受け付けられ得る。
【0101】
あるいは、別の種類の専用梱包資材として、たとえば、常温(非低温)による小物配送サービス専用の梱包資材が「専用梱包資材」として顧客に提供される。当該小物配送サービスには、「○○コンパクト便」などの名称が付され、当該小物配送サービスに特化された専用の梱包資材(小物配送サービス専用梱包資材)が提供される。小物配送サービス専用梱包資材(
図6中段参照)は、特定サイズ(たとえばW250×D200×H50(3辺合計値500mm))の箱形状を有している。当該小物配送サービス専用梱包資材で内容物を梱包して構成された荷物は、小物配送サービス用の特別料金(上述の料金表110とは別の料金体系による料金)にて配送される。詳細には、小物配送サービスの配送料金は、通常配送サービスにおける最小サイズ区分「60サイズ」の配送料金よりも低額である。小物配送サービス用の料金は、(たとえば上述の料金表110とは別に)記憶部32(データベース33)に記憶(登録)されている。
【0102】
ここでは、小物配送サービスは、当該小物配送サービス専用梱包資材で梱包された荷物のみを対象とするサービス(当該小物配送サービス専用梱包資材以外の梱包資材で梱包された荷物を対象外とするサービス)である。換言すれば、このような小物配送サービス専用梱包資材で構成された荷物のみが、小物配送サービスの対象荷物として受け付けられる。
【0103】
専用梱包資材(たとえば、直方体形状の専用箱)においては、その上面と下面と4つの側面(前面、背面、左側面面、右側面)とのうちの1つ以上の面に、専用梱包資材である旨を示す標章(文字、記号、図形(マーク等)あるいは、これらの組合せ)が印刷されている。なお、当該標章は、荷物の上方あるいは側方から視認可能となるように、下面以外の面に設けられることが好ましい。換言すれば、専用梱包資材の外表面(特に荷物の側面および/または上面に相当する部分)には、その梱包資材が専用梱包資材である旨が表示される。具体的には、上述の名称(「○○ボックス××」あるいは「○○コンパクト便」)等が当該外表面(箱の側面等)に表示される。たとえば、
図6最上段の専用梱包資材では、専用箱の上面、前面および側面に「○○ボックス120」の文字が表示(印刷)されている。当該表示によって梱包資材が専用梱包資材であるか汎用梱包資材であるかが識別(区別)され得る。なお、当該名称等をコード化した2次元コード等が当該専用梱包資材の外表面等に印刷(表示)されてもよい。
【0104】
本願においては、「専用梱包資材」(専用外装資材)は、特定サービス向けに特化された梱包資材(外装資材)である。当該特定サービスは、特定事業者によって荷物に関して提供される一のサービス(荷物配送サービス等)であってもよく、あるいは、特定事業者によって荷物に関して提供される複数のサービス(荷物に関する複数種類の配送サービス等)のうちの1又は2以上のサービスであってもよい。
【0105】
ただし、本願における「専用」は、当該特定のサービス向けに特化されていることを意味する。特に、「専用梱包資材」は、当該荷物に関する特定サービス以外の用途に利用できないものであることを要しない。「専用梱包資材」は、たとえば、特定事業者によって提供される特定サービス以外の用途(特定事業者以外の事業者が提供する同一または類似のサービス等)に利用(流用)できるものであってもよい。
【0106】
具体的には、本願における「専用梱包資材」は、特定事業者によって荷物に関して提供される特定サービスに適したもの(好適品)として特定事業者等によって認定された梱包資材(好適認定梱包資材とも称する)であれば十分である。本願における「専用梱包資材」は、特定事業者によって荷物に関して提供されるサービス(荷物配送サービス等)に適したもの(好適品)として特定事業者等から有償あるいは無償で顧客へと受け渡される梱包資材(外装用の梱包資材(段ボール箱等))でも十分である。当該特定事業者等は、特定事業者自身であってもよく、当該特定事業者から明示あるいは黙示の許可または依頼を受けた者であってもよい。
【0107】
なお、荷物に関するサービスの専用梱包資材(専用外装資材)は、当該サービス向けの(外装用)特定梱包資材(特別梱包資材)、などとも表現される。
【0108】
また、「専用梱包資材」(詳細には専用外装資材)は、箱形状(直方体形状)のみならず、封筒形状(薄い袋形状とも称される)、六角柱形状、八角柱形状、円柱形状、あるいは他の各種の形状を有してもよい。
【0109】
また、さらに別の種類の専用梱包資材として、常温(非低温)による薄型小物配送サービス専用の梱包資材(封筒形状(薄い袋形状)の梱包資材)が「専用梱包資材」として顧客に提供されてもよい。当該薄型小物配送サービスには「○○薄型コンパクト便」などの名称が付され、当該薄型小物配送サービスに特化された専用の梱包資材(薄型小物配送サービス専用梱包資材)が顧客に提供される。薄型小物配送サービス専用梱包資材(
図6下段参照)は、特定サイズ(たとえばW340×D250)(理論上は、H=0(ゼロ))の薄い袋形状を有している。当該薄型小物配送サービス専用梱包資材で内容物を梱包して構成された荷物は、薄型小物配送サービス用の特別料金(上述の料金表110とは別の料金体系による料金)にて配送される。詳細には、小物配送サービスの配送料金は、通常配送サービスにおける最小サイズ区分「60サイズ」の配送料金よりも低額であり、且つ「○○コンパクト便」(小物配送サービス)の配送料金以下(低額あるいは同額)である。なお、薄型小物配送サービス用の料金も、(たとえば上述の料金表110とは別に)記憶部32(データベース33)に記憶(登録)されている。
【0110】
また、「専用梱包資材」(詳細には専用外装資材)は、段ボールに限定されず、厚紙、樹脂(軟質プラスチック、硬質プラスチック等)などの材料で形成されてもよい。
【0111】
上述のように、基本配送サービスの料金体系は、荷物のサイズ等によって区分された複数の料金区分を有する。また、基本配送サービスにおいては、汎用梱包資材で構成された荷物と専用梱包資材で構成された荷物との双方が受け付けられ得る。それ故、荷物が汎用梱包資材と専用梱包資材とのいずれで構成されているとしても、基本配送サービスの対象荷物のサイズ等が料金決定用の複数の区分のいずれに該当するかが判定されることが好ましい。
【0112】
一方、小物配送サービスの料金体系は、単一サイズのみ(特定サイズのみ)の単一の料金区分を有する。それ故、基本的には、小物配送サービスの対象荷物のサイズ等が料金決定用の複数の区分のいずれに該当するかを判定することを要しない。ただし、小物配送サービスの対象荷物のサイズ(あるいは重量)が当該小物配送サービスにおける上限サイズ(あるいは上限重量)内に収まっているか否か等を測定値に基づいて確認してもよい。なお、薄型小物配送サービスについても小物配送サービスと同様である。
【0113】
なお、基本配送サービスのように、サイズ等に応じて当該サービスの料金が異なる料金体系を有するサービスを第1種類のサービス(複数料金サービス)とも称する。一方、小物配送サービスあるいは薄型小物配送サービスのように、サイズ等に応じて当該サービスの料金が異ならない料金体系を有するサービスを第2種類のサービス(単一料金サービス)とも称する。また、第1種類のサービスの専用梱包資材を第1種類の専用梱包資材(複数料金サービス向け専用梱包資材)とも称し、第2種類のサービスの専用梱包資材を第2種類の専用梱包資材(単一料金サービス向け専用梱包資材)とも称する。
【0114】
<1-4.コントローラ31等における処理等>
図7は、寸法算出装置30(詳細にはコントローラ31)等における処理を示すフローチャートである。以下、
図7を参照しつつ当該処理について説明する。
【0115】
ステップS11において、寸法算出装置30(コントローラ31)は、荷物の配送元(運送依頼者)の情報(運送依頼者の氏名、運送依頼者の住所等)、および、荷物の配送先の情報(配送宛先の氏名、住所等)を取得する。
【0116】
これらの情報は、操作部35のタッチパネル35dを介したユーザ操作によって入力されればよい。なお、これに限定されず、これらの各種の情報は、ユーザの携帯端末(スマートフォン等)にて予め入力され、その後に当該携帯端末の表示部にて2次元コードに変換された状態で表示されてもよい。そして、当該2次元コードが操作部35の2次元コードリーダ35cによって読み取られることによって、当該情報が寸法測定装置10に入力(取得)されてもよい。
【0117】
次に、ステップS12において、コントローラ31は、受付対象の荷物が当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報等を取得する。
【0118】
具体的には、コントローラ31は、ユーザ(顧客等)からの入力情報に基づき、荷物が専用梱包資材(専用外装資材)で構成されたものか否かに関する情報(外装大別情報)を取得する。換言すれば、荷物の外装資材が専用梱包資材(専用外装資材)であるか否か(換言すれば、荷物が専用梱包荷物であるか否か)に関する情報が取得される。また、荷物が専用梱包資材で構成されたものである場合、当該専用梱包資材の詳細情報(対象サービスの種類および/または対応サイズ等に関する情報)(外装詳細情報とも称する)がさらに取得される。
【0119】
たとえば、荷物が「基本配送サービス向け専用箱」である旨が、操作部35のタッチパネル35dを介したユーザ操作によって入力され、入力された情報がコントローラ31によって取得される。換言すれば、荷物が専用梱包資材で構成されている旨が外装大別情報として取得され、且つ、対象サービスの種類が「基本配送サービス」である旨が取得される。また、当該専用梱包資材の対応サイズが「基本配送サービス向け専用箱」シリーズの5種類のサイズのいずれであるかに関する情報もがユーザ操作によって入力され、入力された情報がコントローラ31によって取得されてもよい。詳細には、「○○ボックス××」の全ての情報(「○○ボックス」のみならず末尾の数字「××」をも含む情報)がユーザによって入力されてもよい。これにより、当該専用外装資材の対応サイズが「××」(たとえば「120」)である旨が取得される。なお、これらの情報は顧客自身によって入力されることが好ましいが、顧客以外のユーザ(顧客の補助者(係員を含む)等)によって入力されてもよい。
【0120】
ただし、ステップS12の処理は、このような手動操作に応じた取得処理に限定されず、画像識別処理等を利用した自動的な取得処理(自動識別処理)であってもよい。たとえば、ステップS12において、コントローラ31は、荷物の撮影画像(可視光画像等)に基づき、荷物が専用梱包資材で構成されたものか否かを判定(識別)し、荷物が専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報(外装大別情報あるいは外装専汎情報とも称される)を取得してもよい。すなわち、荷物の外装大別情報が、荷物の撮影画像に基づいて自動的に取得されてもよい。また、荷物の外装詳細情報(対象サービスの種類「基本配送サービス」および対応サイズ「120」等に関する情報)もが、荷物の撮影画像に基づいて自動的に取得されてもよい。
【0121】
詳細には、特定事業者による特定の配送サービスであることを示す特定の標章が荷物の撮影画像にて検出されるか否かが判定される。当該特定の標章としては、当該特定の配送サービスであることを示す図形(特定図形商標等)および/または文字列(「○○ボックス」、「○○コンパクト便」等)が例示される。
【0122】
当該撮影画像に基づく画像認識処理によって特定の標章(荷物の外装資材の外表面に印刷された特定の標章)が検出される場合、コントローラ31は、当該荷物が専用梱包資材で構成されたものである旨を判定(取得)する。さらに、コントローラ31は、当該特定の標章の種類等に基づき、配送サービスの種類(「基本配送サービス」あるいは「小物配送サービス」等)および対応サイズ「120」をも知得する。
【0123】
一方、特定の標章が検出されない場合、コントローラ31は、荷物が専用梱包資材で構成されたものでない旨、換言すれば、荷物が汎用梱包資材で構成されている旨(荷物が汎用梱包荷物である旨)を判定(取得)する。
【0124】
なお、ここでは、特定の標章の検出の有無等によって、外装種別情報が取得されているが、これに限定されない。たとえば、荷物の外表面に印刷された2次元コードが読み取られることによって、外装種別情報が取得されてもよい。当該2次元コードは、カメラによる撮影画像に基づいて読み取られてもよく、2次元コードリーダ35cによって読み取られてもよい。
【0125】
そして、次のステップS20において、コントローラ31は、料金決定用の複数の区分のいずれに荷物が属するかを、荷物の測定量(ここではサイズ測定値S)と、荷物の外装大別情報(荷物が専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報)とに基づいて判定する。なお、この実施形態では、荷物が専用梱包荷物である場合において、対象サービスが「基本配送サービス」であり且つ対応サイズが「120」である旨がステップS12にて荷物の外装詳細情報として得られているときであっても、荷物のサイズ測定値Sに基づく区分判定処理(ステップS27)が実行される。
【0126】
具体的には、まず、ステップS21において、コントローラ31は、荷物の測定量の測定値を取得する。
【0127】
詳細には、3次元カメラ20が、保持部50に保持された測定対象物80に関する撮影画像(赤外光画像等)および深度情報を生成し、コントローラ31に受け渡す。コントローラ31は、このような撮影画像および深度情報に基づいて、測定対象物80の表面(ひょうめん)に関する3次元データ(ポイントクラウドデータ(点群データ))を生成する。換言すれば、コントローラ31は、被写体物体(測定対象物80)の各部分(各表面部分)の撮影画像内での平面位置に関する情報と当該各部分までの距離情報(奥行き情報)とに基づいて、各部分の3次元位置情報(実空間内での3次元位置情報)を取得する。
【0128】
詳細には、コントローラ31は、各部分の3次元位置情報(実空間内での3次元位置情報)を、保持部50に固定された座標系Σ2で表現された情報として取得する。具体的には、コントローラ31は、カメラ座標系Σ1での位置情報(撮影画像内での平面位置および撮影画像の法線方向における奥行き位置)を、作業空間(たとえば透明部材51の上面51a)に対して固定された座標系Σ2での3次元位置情報へと変換する。カメラ座標系Σ1は、たとえば、撮影画像平面に平行な直交2軸と当該撮影画像平面に垂直な方向に伸びる1軸との直交3軸を基準とする3次元直交座標系である。また、変換後の座標系Σ2は、たとえば、透明部材51の上面51aに平行な直交2軸(XY軸)と当該直交2軸に垂直な方向(高さ方向)に伸びる1軸(Z軸)との直交3軸を基準とする3次元直交座標系である。
図2および
図4等においては、変換後の座標系Σ2の一例として、透明部材51の上面51aに固定されたXYZ直交座標系が示されている。
【0129】
このようにして、コントローラ31は、測定対象物80の各部分の3次元位置情報を取得(算出)する。具体的には、ポイントクラウドデータ(点群データ)における各微小領域(撮影画像の各画素に対応する微小部分(微小領域))の3次元位置の情報が取得される。
【0130】
次に、コントローラ31は、測定対象物80の表面の3次元位置情報に基づき、測定対象物80の寸法を算出する。具体的には、測定対象物80(荷物)のサイズ情報(W,D,H)が算出される。ここで、高さHは、測定対象物80の上面82と下面83(
図2参照)との間の距離である。また、幅Wは、測定対象物80の側面84e(左側面)と側面84f(右側面)との間の距離であり、奥行きDは、測定対象物80の側面84c(前面)と側面84d(背面)(
図4参照)との間の距離である。
【0131】
具体的には、まず、コントローラ31は、測定対象物80のポイントクラウドデータ(点群データ)を射影変換した射影画像221(不図示)を生成する。射影画像221は、当該ポイントクラウドデータを透明部材51の上面51aの法線方向に沿って当該上面51a(詳細には、上面51aを含む平面)に対して平行射影した画像である。
【0132】
そして、コントローラ31は、この射影画像221に基づいて、測定対象物80の寸法のうち、上面51aに平行な2つの成分(たとえば、幅W(X方向成分)および奥行きD(Y方向成分))(
図2および
図4参照)を算出する。より詳細には、たとえば、射影画像221の外接矩形が求められるとともに、当該外接矩形の大きさ(幅Wおよび奥行きD)が算出される。
【0133】
さらに、コントローラ31は、測定対象物80のポイントクラウドデータのうち、透明部材51の上面51aから最も上側に離れて存在するデータのZ方向位置を求め、当該Z方向位置と上面51aのZ方向位置との差分値を測定対象物80の高さHとして算出する。なお、これに限定されず、たとえば、当該ポイントクラウドデータのうち、上面51aからの距離が上位10%の点群が求められ、当該点群の上面51aからの距離の平均値が高さHとして算出されてもよい。上面51aは、測定対象物80のZ方向の大きさ(高さH)を決定する際の基準面として機能する。
【0134】
このようにして、測定対象物80(荷物)の寸法(サイズ情報)(W,D,H)が測定されて取得される。また、当該荷物の互いに異なる3方向(X方向、Y方向およびZ方向)のそれぞれにおける測定値(長さ)W,D,Hの合計値であるサイズS(=W+D+H)が算出(測定)される。このようにして算出される合計サイズ(W+D+H)の測定値は、サイズ測定値Sとも称される。
【0135】
また、ステップS21において、コントローラ31は、重量計40による測定結果(測定対象物80の重量(重量測定値とも称する))をも取得する。
【0136】
次のステップS22では、受付対象の荷物が専用梱包荷物であるか否か(荷物の梱包資材が専用梱包資材であるか否か)の判定結果に応じて分岐する。荷物が汎用梱包荷物である(荷物の梱包資材が専用梱包資材ではない(汎用梱包資材である))と判定される場合、ステップS26に進む。一方、荷物が専用梱包荷物である(荷物の梱包資材が専用梱包資材である)と判定される場合、ステップS23に進む。
【0137】
ステップS23では、荷物の梱包資材(外装資材)が特定種類の専用梱包資材(具体的には、単一サイズのみを有する特定サービス向けの専用梱包資材)であるか否かがさらに判定される。端的に言えば、荷物の梱包資材が「単一料金サービス向けの専用梱包資材」(第2種類の専用梱包資材)であるか否かが判定される。換言すれば、例外的な処理を実行すべき荷物であるか否かが判定される。
【0138】
荷物の梱包資材が、当該特定種類以外の専用梱包資材(具体的には、複数サイズを有する特定サービス向けの専用梱包資材のいずれか)である場合、ステップS27に進む。換言すれば、荷物の梱包資材が「複数料金サービス向けの専用梱包資材」(第1種類の専用梱包資材)である場合、料金決定用の複数の区分のいずれに該当するかを判定すべく、ステップS27に進む。
【0139】
一方、荷物の梱包資材が、特定種類の専用梱包資材である場合、ステップS28に進む。詳細には、荷物の梱包資材が、「単一料金サービス向けの専用梱包資材」(たとえば、小物配送サービス専用梱包資材あるいは薄型小物配送サービス専用梱包資材)である場合、ステップS28に進む。
【0140】
ステップS28では、例外的な処理が実行される。ステップS28では、測定結果に依らず、受付対象の荷物が、単一サイズのみを有する特定サービス(「小物配送サービス」等)の荷物(例外的なサービスの荷物)であると判定され、当該荷物に対して当該特定サービスの専用区分が適用される。たとえば、コントローラ31は、当該荷物が「小物配送サービス」の専用区分(特別区分)に属する旨を判定する。そして、後のステップS32において、コントローラ31は、「小物配送サービス」の専用区分に対応する料金を決定する。
【0141】
このような例外的な荷物(特定サービス向けの特定種類の専用梱包荷物)を除くと、2種類の荷物が存在する。1つは汎用梱包荷物であり、他の1つは専用梱包荷物(特定種類以外の専用梱包荷物)である。当該2種類の荷物に対しては、いずれも、そのサイズに応じた料金(詳細には、サイズに対応する区分に応じた料金)が適用される。
【0142】
このような2種類の荷物に対して、ステップS26,S27では、コントローラ31は、ステップS21で測定された荷物のサイズ測定値Sを用いて、料金決定用の複数の区分のいずれに当該荷物が属するかを判定する。ただし、コントローラ31は、荷物が専用梱包資材で構成されたものであるか否かに応じて、互いに異なる手法で、料金決定用の複数の区分のいずれに当該荷物が属するかを判定する。
【0143】
ステップS26,S27のいずれにおいても、次のような処理が実行される。
【0144】
S>B(i-1)且つS<Biである場合、原則通り(上述の料金表110に従って)、荷物が第i区分Giに属すると判定される。詳細には、荷物のサイズ測定値Sが第i区分Gi(ただし、iは自然数)の下限側基準値B(i-1)よりも大きく且つサイズ測定値Sが第i区分Giの上限側基準値Biよりも小さい場合、荷物が第i区分Giに属すると判定される。S=Biの場合も同様に、荷物が第i区分Giに属すると判定される。
【0145】
また、S>Biである場合においてΔFi>Eiであるときにも、原則通り(上述の料金表110に従って)、荷物が第i区分Giに属さないと判定される。詳細には、サイズ測定値Sが第i区分Giの上限側基準値Biよりも大きく且つサイズ測定値Sと上限側基準値Biとの差分値ΔFi(=S-Bi)が許容値Eiよりも大きい場合、荷物が第i区分Giには属さないと判定される。より詳細には、第(i+1)区分G(i+1)以後の区分(区分Giよりも大サイズ側の区分)に荷物が属する、と判定される。
【0146】
一方、サイズ測定値Sが第i区分Giの上限側基準値Biよりも大きい場合であっても、差分値ΔFiが許容値Eiよりも小さいときには、荷物が第i区分Giに属すると判定される。すなわち、S>Bi且つΔFi<Eiである場合、例外的に(上述の料金表110に従わずに)、荷物が第i区分Giに属すると判定される。
【0147】
なお、差分値ΔFi(=S-Bi)が許容値Eiよりも小さいこと(S-Bi<Ei)は、サイズ測定値Sから許容値Eiを差し引いた値(S-Ei)が上限側基準値Biよりも小さいこと(S-Ei<Bi)と等価である。同様に、差分値ΔFi(=S-Bi)が許容値Eiよりも大きいこと(S-Bi>Ei)は、サイズ測定値Sから許容値Eiを差し引いた値(S-Ei)が上限側基準値Biよりも大きいこと(S-Ei>Bi)と等価である。また、このように、許容値Eiは、測定値(サイズ測定値S)に関する許容ずれ量(各区分Giの境界値Biに対する許容ずれ量)を表している。
【0148】
また、2つの値の比較に関する等号成立時(たとえば、ΔFi=Eiの場合)は、比較結果に応じた2種類の処理(たとえば、区分Giに属する旨の判定処理、および区分Giに属さない旨の判定処理)のうちのいずれの処理が実行されてもよい。
【0149】
ただし、ステップS26とステップS27とでは、差分値ΔFi(=S-Bi)に関する許容ずれ量(各区分Giの境界値Biに対する許容ずれ量)として、互いに異なる許容値Eiが用いられる。ステップS27での許容値Ei(βiとも称する)は、ステップS26での許容値Ei(αiとも称する)よりも大きな値である。たとえば、許容値αiは1cm~3cm程度であり、許容値βiは5cm~10cm程度である。
【0150】
以上のように、荷物が汎用梱包荷物(汎用梱包資材で構成された荷物)である場合、ステップS26(S26A)の判定処理が行われる。具体的には、荷物のサイズ測定値Sと当該サイズ測定値Sに関する第1許容値αi(汎用梱包荷物用の許容ずれ量)とを用いて、複数の区分Giのいずれに荷物が属するかが判定される。より具体的には、サイズ測定値Sと各区分Giの上限側基準値Biの両者の大小関係と、当該両者の差分値ΔFi(=S-Bi)と第1許容値αiとの大小関係とに基づいて、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定される。
【0151】
一方、荷物が専用梱包荷物(専用梱包資材で構成された荷物)である場合、原則として、ステップS27(S27A)の判定処理が行われる。具体的には、荷物のサイズ測定値Sと当該サイズ測定値Sに関する第2許容値βi(専用梱包荷物用の許容ずれ量)とを用いて、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定される。より具体的には、サイズ測定値Sと各区分Giの上限側基準値Biとの両者の大小関係と、当該両者の差分値ΔFiと第2許容値βiとの大小関係とに基づいて、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定される。
【0152】
このような処理によれば、汎用梱包荷物と専用梱包荷物の双方に関して、サイズ測定値Sが第i区分Giの上限側基準値Biよりも大きい場合であっても、差分値ΔFiが許容値Eiよりも小さいときには、荷物が第i区分Giに属すると判定される。それ故、上述のような杓子定規な区分判定が回避される。したがって、より柔軟な料金決定を実現することが可能であり、ひいては顧客満足度を向上させることが可能である。
【0153】
また、特に、汎用梱包荷物に関する許容値αiと専用梱包荷物に関する許容値βiとは互いに異なっており、専用梱包荷物に関する許容値βiは、汎用梱包荷物に関する許容値αiよりも大きい。汎用梱包荷物については、比較的小さな許容値αiを用いることによって、若干の(比較的小さな)サイズオーバーを許容しつつも基準値Biに対する許容量が過大になることを回避することが可能である。一方、専用梱包荷物については、比較的大きな許容値βiを用いることによって、専用梱包資材で梱包したにもかかわらず(実質的に)オーバーサイズ判定される事態をより確実に回避することが可能である。より具体的には、専用梱包荷物が若干量の膨らみ(特に比較的大きな膨らみ)を有する場合であっても、専用梱包資材の対応サイズ区分(たとえば「120サイズ」)よりも大きな側のサイズ区分(たとえば「140サイズ」)に荷物が属すると判定される事態、をより確実に回避することが可能である。したがって、専用梱包資材で梱包した顧客の期待を裏切ることなく当該期待に応えた区分が判定され、顧客満足度を向上させることが可能である。
【0154】
次のステップS31において、コントローラ31は、ステップS20での区分判定結果等(複数の区分のいずれに荷物が属するかに関する判定結果等)を出力(表示出力等)する。
【0155】
具体的には、コントローラ31は、ステップS20での区分判定結果に加えて、測定対象物80(荷物)の寸法情報(W,D,H)および重量等を表示部35bに表示する(
図8および
図9参照)。
図8および
図9は、区分判定結果等が表示された画面を示す図である。
図8は、汎用梱包荷物に関する表示画面の一例であり、
図9は、専用梱包荷物に関する表示画面の一例である。
【0156】
図8の表示画面301においては、測定対象物80の幅W、奥行きD、高さHの各値(「38」,「52」,「31」(cm))と、3辺の合計値(=W+D+H)「121(cm)」と、当該3辺の合計値(サイズ測定値S)に基づくサイズ区分(詳細にはその名称「120サイズ」)と、重量「3.0(kg)」とが表示されている。サイズ区分は、
図7のステップS26にて決定された区分である。ここでは、サイズ測定値Sが区分G4の上限側基準値B4(=120)よりも大きいものの、差分値ΔF4(=S-B4=121-120=1(cm))が許容値α4(たとえば、2cm)よりも小さい。それ故、荷物が第4区分G4(「120サイズ」)に属すると判定されている。すなわち、S>B4且つΔF4<E4(=α4)であることに基づき、例外的に(上述の料金表110に従わずに)、荷物が第4区分G4(「120サイズ」)に属すると判定され、その判定結果が表示されている。また、補正値(調整値)「-1cm」(負号付き差分値(-ΔF1))もが表示されている。
【0157】
このような負号付きの調整値は、料金表110に完全には従わずに若干の融通を利かせた調整処理が行われたことを示している。換言すれば、当該調整値は、料金表110に従うと高くなっていたはずの料金が実際には高くなっていないことをも示している。このような調整値が表示(通知)されることによれば、柔軟な区分決定(ひいては料金決定)がなされたことを顧客が認識できるので、顧客満足度を適切に向上させることが可能である。
【0158】
なお、ここでは差分値ΔF4が許容値α4よりも小さい場合(ΔF4<α4の場合)が示されている。仮に、差分値ΔF4が許容値α4よりも大きい場合(たとえば、サイズ測定値S=125の場合)には、荷物(汎用梱包荷物)は区分G5(「140サイズ」)に属すると判定される。
【0159】
また、
図9の表示画面301においては、測定対象物80の幅W、奥行きD、高さHの各値(「55」,「40」,「30」(cm))と、3辺の合計値(=W+D+H)「125(cm)」と、「○○ボックス120サイズ」の文字列と、重量「3.0(kg)」とが表示されている。「○○ボックス120サイズ」の文字列には、荷物の種別情報(「基本配送サービス向け専用箱」シリーズの専用梱包資材「○○ボックス」で構成された専用梱包荷物であること)、およびサイズ測定値S等に基づくサイズ区分の判定結果(「120(サイズ)」)が含まれている。当該サイズ区分は、
図7のステップS27にて決定された区分「120サイズ」である。ここでは、サイズ測定値Sが区分G4の上限側基準値B4(=120)よりも大きいものの、差分値ΔF4(=S-B4=125-120=5(cm))が許容値β4(たとえば、6cm)よりも小さい。それ故、荷物が第4区分G4(「120サイズ」)に属すると判定されている。すなわち、S>B4且つΔF4<E4(=β4)であることに基づき、例外的に(上述の料金表110に従わずに)、荷物が第4区分G4(「120サイズ」)に属すると判定され、その判定結果が表示されている。また、補正値(調整値)「-5cm」(負号付き差分値(-ΔF1))もが表示されている。
【0160】
この表示画面301(
図9)においては、荷物が専用梱包資材で構成されたものであるか否か等に関してステップS12にて取得された情報(外装種別情報)も併せて表示(出力)されている。具体的には、文字列「○○ボックス」によって、専用梱包資材(詳細には、「基本配送サービス向け専用箱」)で構成された荷物であることが示されている。
【0161】
また、
図9の表示画面301において文字列「○○ボックス」に引き続く文字列「120サイズ」は、ステップS27での区分判定結果(「120サイズ」)を意味している。ここでは、ステップS12にて取得された対応サイズ(専用梱包資材の対応サイズ)の情報の内容にかかわらず、ステップS27での区分判定結果(装置による判定区分)が表示される。ユーザは、表示画面301に表示された区分判定結果を視認することによって、装置による判定区分と当該ユーザが期待する区分(当該荷物の梱包に用いた専用梱包資材の対応サイズ)とが一致しているか否かを確認することが可能である。
【0162】
図9の表示画面301においても、料金表110に完全には従わずに若干の融通を利かせた調整処理が行われたことが示されている。このような調整値が表示(通知)されることによれば、柔軟な区分決定(ひいては料金決定)がなされたことを顧客が認識できるので、顧客満足度を適切に向上させることが可能である。特に、専用梱包荷物が若干量の膨らみを有する場合であっても、専用梱包資材に対応する区分で判定されたことが通知されるので、顧客の安心感を得ることが可能であり、顧客満足度を向上させることが可能である。
【0163】
なお、ここでは差分値ΔF4が許容値β4よりも小さい場合(ΔF4<β4の場合)が示されている。一方、仮に、差分値ΔF4が許容値β4よりも大きい場合(たとえば、サイズ測定値S=130の場合)には、荷物(汎用梱包荷物)は区分G5(「140サイズ」)に属すると判定される。すなわち、差分値ΔF4(サイズ測定値Sから当該専用梱包荷物の対応サイズの上限側基準値Biを差し引いた値)が許容値βiを超える場合には、一回り大きなサイズ区分に荷物が属する旨が判定される。換言すれば、専用梱包荷物が実際に測定された結果、荷物があまりも膨らみ過ぎている等と判断される場合には、当該専用梱包資材の対応サイズよりも1回り大きなサイズ(「140」)に対応する区分G5に当該荷物が属する旨が判定される。端的に言えば、サイズアップ判定がなされる。そして、区分判定結果が顧客に報知される。その際、サイズアップ判定であることが明示されてもよい。たとえば、サイズアップ判定がなされた旨(詳細には、利用されている専用梱包資材の対応サイズ「120」よりも1回り大きなサイズ「140」に対応する区分G5に荷物が属すると判定された旨等)を示す文言あるいは注意喚起マーク等が表示されてもよい。
【0164】
また、ステップS28を経由してステップS31に進んでいる場合には、コントローラ31は、荷物の区分が「専用区分」である旨の判定結果等を表示する。詳細には、コントローラ31は、特定種類の配送サービス(「小物配送サービス」あるいは「薄型小物配送サービス」等)の対象荷物であることを確認した旨等を表示する。
【0165】
その後、表示画面301内のOKボタン331が押下されると、測定結果および判定結果が確定されるとともに、コントローラ31およびプリンタ37によって荷物の受付票が印刷出力される。当該受付票には、
図8あるいは
図9の表示画面301の内容と同様の内容が印刷されればよい。たとえば、
図10は、
図8の表示画面301の表示後に印刷出力された受付票を示している。当該受付票においては、
図8と同様の内容に加えて、受付日時および2次元コード430等もが印刷出力されている。また、
図11は、
図9の表示画面301の表示後に印刷出力された受付票を示している。当該受付票においては、
図9と同様の内容に加えて、受付日時および2次元コード430等もが印刷出力されている。
【0166】
なお、ここでは、荷物の測定結果と区分判定結果との両者が出力(表示および印刷)されているが、これに限定されず、当該両者のうちの一方のみ(たとえば区分判定結果のみ)が出力されてもよい。また、
図9および
図11では、判定された区分G4(「120(サイズ)」)自体のみならず「○○ボックス」であること(専用梱包荷物であること)もが出力されているが、これに限定されない。たとえば、荷物が専用梱包荷物と汎用梱包荷物とのいずれであるかの情報は出力されなくてもよい。
【0167】
また、
図7では図示を省略しているが、表示画面301内のやり直しボタン332が押下される場合には、ステップS20の処理(測定処理および判定処理等)が再び実行される。また、取消ボタン333が押下される場合には、荷物の受付処理が中止される。ユーザは、各ボタンの押下によって、荷物の測定処理のやり直し或いは荷物の受付処理の中止等を荷物受付システム1に指示することが可能である。
【0168】
次のステップS32において、コントローラ31は、ステップS20での区分判定結果に基づいて、荷物に関するサービスの利用料金を算出(決定)する(ステップS31)。より詳細には、荷物の所属区分(判定結果に係る区分)と、データベース33内に記憶された料金情報(区分に応じて定められた料金情報)とに基づいて、利用料金(配送サービス料金)が算出される。
【0169】
たとえば、サイズ測定値Sが区分G4に属する旨がステップS26あるいはステップS27にて判定される場合、当該区分G4に対応する料金が配送サービスの利用料金として決定される。たとえば、配送先地域が地域R1であり且つ荷物が区分G4に属すると判定される場合(
図5参照)、利用料金が「1720円」であると決定される。
【0170】
そして、当該利用料金に関する課金処理が実行される。
【0171】
なお、ステップS32で決定された利用料金は、区分判定結果の表示画面301(
図8および
図9参照)にて併せて(あるいは別途で)表示出力されてもよく、受付票(
図10および
図11参照)にて併せて(あるいは別途で)印刷出力されてもよい。たとえば、ステップS32の前(ステップS31)ではなくステップS32の後に、荷物の測定結果および区分判定結果のみならず料金決定結果(決定された利用料金)をも含む受付票(および/または表示画面)が出力されてもよい。
【0172】
その後、ユーザは、ロッカー装置60の適宜の収納部71に荷物を収納する。具体的には、ユーザは、寸法算出装置30あるいはロッカー装置60によって(不図示の指示画面にて)指定された収納部71(指定されたロッカー番号の収納部71)に荷物を収納する。これにより、荷物受付システム1における荷物の受付処理が終了する。なお、ロッカー装置60は、通信ネットワークを介して、あるいは、受付票の2次元コードを操作部65(
図1)の2次元コードリーダで読み取ること等によって、荷物に関する情報(荷物に関するサービス種別、および荷物のサイズ等)を取得することが可能である。
【0173】
以上のような態様によれば、受付対象の荷物のサイズ測定値Sと当該荷物の外装大別情報(当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報)とに基づいて、料金決定用の複数の区分のいずれに荷物が属するかが決定される。したがって、荷物の受付を自動化するにあたり、荷物の外装大別情報を考慮せずにサイズ測定値Sのみで区分を判定する場合に比べて、より柔軟に区分を決定することが可能であり、柔軟な料金決定を実現することが可能である。ひいては顧客満足度を向上させることが可能である。また、係員が顧客に応対すべき頻度を低減し、荷物受付の処理の自動化を適切に促進することが可能である。
【0174】
特に、荷物が専用梱包荷物(専用梱包資材で構成された荷物)である場合、区分判定におけるサイズ測定値Sに関する許容値として、荷物が汎用梱包荷物である場合の許容値αi(第1許容値)よりも大きな値βi(第2許容値)が用いられる。汎用梱包荷物については、比較的小さな許容値αiを用いることによって、若干のサイズオーバーを許容しつつも基準値Biに対する許容量が過大になることを回避することが可能である。一方、専用梱包荷物については、比較的大きな許容値βiを用いることによって、専用梱包資材で梱包したにもかかわらず(実質的に)オーバーサイズ判定される事態をより確実に回避することが可能である。
【0175】
また、この実施形態では、荷物が専用梱包荷物である旨とその対応サイズ(「120」等)とがステップS12にて荷物の外装詳細情報として得られているときであっても、荷物のサイズ測定値Sに基づく区分判定処理(ステップS27)が実行される。荷物の実際のサイズが実際に測定されることによれば、荷物があまりも膨らみすぎている、あるいは荷物の一部が箱からはみ出しているなどの状況においても荷物のサイズを正確に測定することが可能である。また、実際のサイズを測定し且つ報知することによれば、顧客の理解が得られ易い。
【0176】
なお、上記第1実施形態においてはステップS28では荷物の測定結果は利用されていないが、ステップS28でも荷物の測定結果が利用されてもよい。たとえば、ステップS12にてユーザによって荷物が小物配送サービスの専用梱包資材で構成された荷物である旨が入力された場合、小物配送サービスに関する所定の基準の充足性がステップS28にて判定されてもよい。具体的には、ステップS21での荷物の測定結果(サイズおよび重量)が小物配送サービスに関する所定の基準(サイズ測定値Sが60cm以下であり且つ重量が3kg以下であること等)を充足しているか否かがステップS28にて確認されてもよい。
【0177】
また、ここでは、荷物が汎用梱包荷物と専用梱包荷物とのいずれである場合においても、同じ料金表110に基づいて料金が決定される。ただし、これに限定されず、汎用梱包荷物と専用梱包荷物とについて互いに異なる料金体系が適用されてもよい。具体的には、専用梱包荷物については、汎用梱包荷物用の料金表110とは別の料金表111(不図示)に基づいて料金が決定されればよい。なお、当該別の料金表(専用梱包荷物用の料金表)111も記憶部32に記憶されればよい。料金表111としては、料金表110と同様の区分(サイズ区分)を有しているものが例示される。
【0178】
<2.第2実施形態>
上記第1実施形態では、常に荷物の測定処理(ステップS21(
図7))が実行されているが、これに限定されない。たとえば、荷物が特定種類の専用梱包荷物である場合には、区分判定に測定を要しないとして、測定処理(ステップS21)が実行されなくてもよい。第2実施形態では、このような改変例について説明する。
【0179】
図12は、第2実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
図7と比較すると判るように、ステップS21の処理は、ステップS22の前に実行されるのではなく、ステップS22,S24の分岐処理の後、分岐結果に応じて(必要に応じて)実行される。具体的には、ステップS21の処理は、ステップS26あるいはステップS27の前に実行される。ステップS22,S24の分岐処理の結果、ステップS28に進む場合には、荷物の測定処理(ステップS21)は実行されない。
【0180】
具体的には、ステップS22では、荷物の外装資材が専用梱包資材であるか否か(換言すれば、荷物が専用梱包荷物であるか否か)の判定結果に応じて分岐する。荷物の外装資材が専用梱包資材ではない(汎用梱包資材である)と判定される場合、ステップS22からステップS21に進み、ステップS21にて荷物の測定が行われた後にステップS26に進む。一方、荷物の外装資材が専用梱包資材であると判定される場合、ステップS24に進む。
【0181】
ステップS24では、荷物の測定の要否が判定される。たとえば、ステップS23と同様に、荷物が特定種類の専用梱包資材(「単一料金サービス向けの専用梱包資材」)で構成されたものであるか否かが判定される。荷物が特定種類の専用梱包資材で構成された荷物であると判定される場合、荷物の測定は不要であると判定され、ステップS24からステップS28に進む。一方、荷物が特定種類以外の専用梱包資材(「複数料金サービス向けの専用梱包資材」)で構成された荷物であると判定される場合、荷物の測定を要すると判定され、ステップS24からステップS21を経由してステップS27に進む。
【0182】
なお、ステップS26,S27においては、それぞれ、第1実施形態と同様の処理が実行される。また、上述したように、ステップS28に進む場合には、荷物の測定処理(ステップS21)は実行されない。
【0183】
このように、荷物が特定種類以外の専用梱包資材で構成されたものである場合、ステップS24からステップS21に進み、荷物の測定処理が行われる。そして、コントローラ31は、荷物のサイズ測定値Sに基づき、複数の区分のいずれに荷物が属するかを判定する。一方、荷物が特定種類の専用梱包資材で構成されたものである場合、ステップS24からステップS28に進み、荷物の測定処理は行われない。コントローラ31は、荷物のサイズ測定値Sに基づかず、ステップS12で取得された情報に基づき、専用区分に荷物が属する旨を判定する。
【0184】
なお、ステップS24において、「荷物が特定種類の専用梱包資材で構成されたものであるか否か」以外の要素に基づき分岐処理が行われてもよい。たとえば、ステップS12にて(画像に基づく自動識別結果ではなく)ユーザ入力情報に従って荷物の外装種別情報が決定された場合には、常に測定が必要であると判定され、ステップS24からステップS21,S27に進んでもよい。換言すれば、ユーザ入力情報と自動識別結果とのいずれに応じて荷物の外装種別情報がステップS12にて判定されたかに応じて、ステップS21,S27に進むかステップS28に進むかが判定されてもよい。
【0185】
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第2実施形態等の変形例である。以下では、相違点を中心に説明する。
【0186】
上記第1実施形態および第2実施形態のステップS26では、差分値ΔFiと許容値αiとの大小関係にも基づいて複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定されているが、これに限定されない。具体的には、荷物が専用梱包資材で構成されたものではない場合、差分値ΔFiと許容値αiとの大小関係に基づかずに(許容値αiを用いずに)、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定されてもよい(
図13のステップS26C参照)。端的に言えば、荷物が専用梱包荷物である場合、許容値を用いて区分を判定し、その一方、荷物が汎用梱包荷物である場合、許容値を用いずに区分を判定してもよい。
【0187】
第3実施形態では、このような態様について説明する。
【0188】
図13は、第3実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
図12と比較すると判るように、ステップS26,S27の処理が第2実施形態と異なっている。
【0189】
第3実施形態のステップS26(S26Cとも称する)では、許容値を用いずに区分が判定される。具体的には、荷物が専用梱包資材で構成されたものではない場合、荷物のサイズ測定値Sと各区分Giの上限側基準値Biとの大小関係に基づくものの、差分値ΔFiと許容値Eiとの大小関係には基づかずに、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定される。換言すれば、料金表110の規定通りの(原則に従った)区分判定処理が実行される。
【0190】
一方、第3実施形態のステップS27(S27Cとも称する)では、第1実施形態および第2実施形態のステップS27(S27Aとも称する)と同様の処理が実行される。具体的には、荷物が専用梱包資材で構成されたものである場合、荷物のサイズ測定値Sと各区分Giの上限側基準値Biとの両者の大小関係のみならず、当該両者の差分値ΔFiと許容ずれ量Ei(たとえばβi)との大小関係にも基づいて、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定される。
【0191】
このような態様によれば、第1実施形態および第2実施形態と同様に、受付対象の荷物のサイズ測定値Sと当該荷物の外装大別情報(当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報)とに基づいて、料金決定用の複数の区分のいずれに荷物が属するかが決定される。したがって、荷物の受付を自動化するにあたり、荷物の外装大別情報を考慮せずにサイズ測定値Sのみで区分を判定する場合に比べて、より柔軟に区分を決定することが可能であり、柔軟な料金決定を実現することが可能である。ひいては顧客満足度を向上させることが可能である。
【0192】
特に、荷物が専用梱包荷物である場合、サイズ測定値Sに関する許容値Eiを用いて、区分が判定される。それ故、少なくとも専用梱包荷物については、上述のような杓子定規な区分判定が回避され得る。したがって、専用梱包資材で梱包したにもかかわらず(実質的に)オーバーサイズ判定される事態を回避することが可能である。より具体的には、専用梱包荷物が若干量の膨らみ(特に比較的大きな膨らみ)を有する場合であっても、専用梱包資材の対応サイズ区分(たとえば「120サイズ」)よりも大きな側のサイズ区分(たとえば「140サイズ」)に荷物が属すると判定される事態、をより確実に回避することが可能である。
【0193】
<4.第4実施形態>
第4実施形態は、上記第2実施形態等の変形例である。以下では、相違点を中心に説明する。
【0194】
上記各実施形態等のステップS26,S27では、いずれもサイズ測定値S(測定値)を用いて荷物の所属区分が判定されているが、これに限定されない。たとえば、ステップS27では、サイズ測定値S(測定値)を用いずに荷物の所属区分が判定されてもよい。すなわち、専用梱包荷物についてはサイズ測定値Sを用いずに荷物の所属区分が判定されてもよい。第4実施形態では、このような態様について説明する。
【0195】
図14は、第4実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
図12と比較すると判るように、ステップS24,S28の処理が存在しない。すなわち、ステップS22で荷物が専用梱包荷物であると判定される場合、常にステップS27に進む。より具体的には、ステップS21を経由せずにステップS27に進む。また、ステップS27の処理が第2実施形態等と異なっている。
【0196】
第4実施形態のステップS27(S27Dとも称する)では、サイズ測定値Sを用いずに区分が判定される。すなわち、荷物が専用梱包資材で構成されたものである場合、荷物のサイズ測定値Sを用いずに、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定される。
【0197】
より詳細には、たとえば、ステップS12において、荷物の梱包資材が「○○ボックス120」である旨が(ユーザ入力あるいは画像に基づく自動判定にて)取得されている場合を想定する。具体的には、荷物の梱包資材が専用梱包資材であり、その対応サイズ区分(たとえば「120」)までもが判明している場合を想定する。
【0198】
この場合、受付対象の荷物が専用梱包荷物である旨がステップS22にて判定されてステップS27(S27D)に進むとともに、ステップS27において、複数の区分のうち当該荷物が区分G4(「120サイズ」)に所属することがステップS12での取得結果に基づいて判定(決定)される。換言すれば、サイズ測定値Sを用いずに荷物の所属区分が確定される。
【0199】
一方、ステップS26(S26D)では、サイズ測定値Sを用いて、複数の区分のいずれに荷物が属するかが判定される。
【0200】
たとえば、ステップS26Dにおいて、第2実施形態のステップS26Aと同様の処理が実行されればよい。具体的には、荷物のサイズ測定値Sと当該サイズ測定値Sに関する許容値αi(汎用梱包荷物用の許容ずれ量)とを用いて、複数の区分Giのいずれに荷物が属するかが判定されればよい。
【0201】
あるいは、ステップS26Dにおいて、第3実施形態のステップS26Cと同様の処理が実行されてもよい。具体的には、許容値を用いずに料金表110の規定通りの(原則に従った)区分判定処理が実行されてもよい。
【0202】
このような態様によれば、上記各実施形態と同様に、受付対象の荷物のサイズ測定値Sと当該荷物の外装大別情報(当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報)とに基づいて、料金決定用の複数の区分のいずれに荷物が属するかが決定される。したがって、荷物の受付を自動化するにあたり、荷物の外装大別情報を考慮せずにサイズ測定値Sを用いて区分を判定する場合に比べて、より柔軟に区分を決定することが可能であり、柔軟な料金決定を実現することが可能である。ひいては顧客満足度を向上させることが可能である。
【0203】
特に、荷物が専用梱包荷物(専用梱包資材で構成されたもの)である場合、サイズ測定値Sを用いることなく、ステップS12で取得された外装種別情報(特に外装詳細情報)に基づいて、区分が判定される。それ故、専用梱包荷物については、サイズ測定値Sの大小に起因する上述のような杓子定規な区分判定が回避され得る。したがって、専用梱包資材で梱包したにもかかわらず(実質的に)オーバーサイズ判定される事態を回避することが可能である。特に、当該専用梱包荷物が若干量の膨らみ(特に比較的大きな膨らみ)を有する場合であっても、オーバーサイズ判定される事態をより確実に回避することが可能である。
【0204】
<5.第5実施形態>
第5実施形態は、第4実施形態等の変形例である。以下では、相違点を中心に説明する。
【0205】
上記各実施形態等のステップS26,S27では、汎用梱包荷物と専用梱包荷物との双方に関して、荷物の所属区分が判定され且つ当該所属区分に基づきサービスの利用料金が決定されているが、これに限定されない。たとえば、専用梱包荷物については荷物の所属区分を判定することなく、ステップS12で得られた情報(荷物の外装大別情報および外装詳細情報(対応サイズ情報等))に基づき、(区分を経由せずに直接的に)利用料金が決定されてもよい。第5実施形態では、このような態様について説明する。
【0206】
図15は、第5実施形態に係る処理を示すフローチャートである。
図14と比較すると判るように、ステップS27の処理が存在しない。すなわち、ステップS22で荷物が専用梱包荷物であると判定される場合、常にステップS32に進む。
【0207】
たとえば、上記第4実施形態と同様に、荷物の梱包資材が「○○ボックス120」である旨がステップS12において(ユーザ入力あるいは画像に基づく自動判定によって)取得されている場合を想定する。具体的には、荷物の梱包資材が専用梱包資材であり、その対応サイズ区分(たとえば「120」)までもが判明している場合を想定する。
【0208】
この場合、受付対象の荷物が専用梱包荷物である旨がステップS12にて判定されると、ステップS27を経由することなく、ステップS22からステップS32に進む。
【0209】
ステップS32では、ステップS12での取得情報(「○○ボックス120」)に対応する料金が直接的に決定される。
【0210】
たとえば、受付対象荷物の「○○ボックス120」の標章を撮影した画像に基づき、荷物が基本配送サービスのうち「120サイズ」に対応する専用梱包資材(「○○ボックス120」)で構成されていることがステップS12で既に取得されているとする。
【0211】
この場合、当該荷物のサイズ測定を行うことなく且つ区分を判定することもなく、ステップS32において、基本配送サービスのうち「○○ボックス120」で構成された荷物に対応する金額が当該サービスの利用料金として料金表112(不図示)に基づいて決定される。料金表112は、料金表110とは別の料金表である。第5実施形態では、料金表110には汎用梱包荷物の料金体系が規定されているのに対して、料金表112には専用梱包荷物の料金体系が規定されているものとする。なお、料金表110と料金表112とにおいては、同じ区分Gi(対応する区分)(たとえば、「120サイズ」)に対して、同じ料金が規定されてもよく互いに異なる料金が規定されてもよい。
【0212】
また、受付対象の荷物が汎用梱包荷物である場合には、他の実施形態と同様に、ステップS22からステップSS21,26を経由してステップS32に進む。この場合、ステップS26からステップS31を経由せずにステップS32に進んでもよく、ステップS26からステップS31を経由してステップS32に進んでもよい。
【0213】
以上のような処理によれば、ステップS22,S21,S26,(S31,)S32において、荷物が専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報(外装大別情報)と荷物のサイズ測定値Sとに基づき、サービスの利用料金が決定される。具体的には、荷物が専用梱包荷物であるか否かに関する場合分けを伴いつつ、荷物の外装大別情報と荷物のサイズ測定値Sとに基づき、サービスの利用料金が決定される。
【0214】
より詳細には、荷物が専用梱包資材で構成されたものではない場合(汎用梱包荷物である場合)、荷物の測定量の測定値を用いて且つ区分判定をも伴って、サービスの利用料金が決定される(ステップS21,S26,S32)。一方、荷物が専用梱包資材で構成されたものである場合、荷物のサイズ測定値Sを用いずに且つ区分判定も伴わずに、サービスの利用料金が決定される(ステップS32)。
【0215】
このような態様によれば、受付対象の荷物のサイズ測定値Sと当該荷物の外装大別情報(当該荷物に関するサービスの専用梱包資材で構成されたものであるか否かに関する情報)とに基づいて、当該サービスの利用料金が決定される。詳細には、まず、荷物の外装大別情報に基づき、荷物が専用梱包荷物であるか汎用梱包荷物であるかが判定される。そして、荷物が汎用梱包荷物である場合、荷物のサイズ測定値Sを用いて料金表110に基づき利用料金が決定される。一方、荷物が専用梱包荷物である場合、荷物のサイズ測定値Sを用いずに(荷物の外装詳細情報を用いて)料金表112に基づき利用料金が決定される。したがって、荷物の受付を自動化するにあたり、荷物の外装大別情報を考慮せずに荷物のサイズ測定値Sを常に用いて決定する場合に比べて、より柔軟な料金決定を実現することが可能である。ひいては顧客満足度を向上させることが可能である。
【0216】
なお、ここでは、荷物が専用梱包資材で構成される場合、常に、荷物のサイズ測定および荷物の区分判定を伴わずにサービスの利用料金が決定されているが、これに限定されない。たとえば、上記第1~第3実施形態等にて例示したように、荷物が専用梱包資材で構成されたものである場合でも、荷物が第1種類の専用梱包資材(「○○ボックス××」等)で構成されたものであるときには、荷物のサイズ測定および荷物の区分判定を伴ってサービスの利用料金が決定されてもよい。一方、荷物が第2種類の専用梱包資材(「○○コンパクト便」等)で構成されたものであるときには、荷物のサイズ測定および荷物の区分判定を伴わずにサービスの利用料金が決定されてもよい。
【0217】
<6.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0218】
たとえば、第3実施形態~第5実施形態において、第1実施形態と同様に、常にステップS21の測定処理が実行されてもよい。ただし、その測定結果は、区分判定および/または料金判定に利用されてもよく、利用されなくてもよい。
【0219】
<荷物の重量等>
また、上記各実施形態等においては、荷物の測定量として、荷物の寸法(3辺合計値(サイズ測定値S)等)が主に例示されているが、これに限定されない。荷物の測定量は、荷物の「重量」等であってもよい。具体的には、重量測定値(荷物の重量の測定値)が測定される場合において、上記各実施形態等の思想が適用されてもよい。たとえば、上記第1実施形態~第4実施形態において、(荷物のサイズ測定値Sに代えて)荷物の重量測定値が、複数の区分(重量に関する複数の区分)のいずれに属するか等に基づいて、荷物に関するサービスの利用料金が算出されてもよい。あるいは、第5実施形態等において、(荷物のサイズ測定値Sに代えて)荷物の重量測定値に基づいて、荷物に関するサービスの利用料金が算出されてもよい。
【0220】
<利用料金の算出等>
また、荷物に関するサービスの利用料金は、寸法に関する測定値(寸法測定値(サイズ測定値S等))と重量測定値との一方のみに基づいて算出されてもよいが、これに限定されず、寸法測定値と重量測定値との双方に基づいて算出されてもよい。たとえば、サイズ測定値Sがサイズに関する複数の区分のいずれに属するかと重量測定値が重量に関する複数の区分のいずれに属するかとの双方に基づいて、荷物に関するサービスの利用料金が算出されてもよい。
【0221】
たとえば、
図16に示されるように、荷物のサイズが複数の区分G1~G6に区分されるとともに、荷物の重量が同じ複数の区分G1~G6に区分される場合を想定する。
図16は、変形例に係る料金表110(110B)を示す図である。
【0222】
このような場合において、サイズ測定値Sの所属区分に対応する料金と重量測定値の所属区分に対応する料金とのうち高い方の金額が、荷物に関するサービスの利用料金として算出されてもよい。より詳細には、サイズ測定値S(たとえば59cm)が区分G1に属し且つ重量測定値(たとえば5.1kg)が区分G3に属する場合、区分G1に対応する料金(たとえば、1040円)と区分G3に対応する料金(たとえば、1500円)とのうち高い方の金額(たとえば、1500円)が、荷物に関するサービスの利用料金として算出されてもよい。
【0223】
あるいは、サイズに関する複数の区分が縦軸に且つ重量に関する複数の区分が横軸に配置された2次元配列において、当該2次元配列の各要素(各区分)に対応する料金がそれぞれ定められてもよい。
【0224】
寸法測定値と重量測定値との双方に基づいて料金が算出される場合には、寸法(サイズ測定値S等)の測定等(測定値算出処理および区分判定処理等を含む)に関して上記各思想が適用されるとともに、重量の測定等(測定値算出処理および区分判定処理等を含む)に関しても上記各思想が適用されてもよい。あるいは、寸法の測定等と重量の測定等との一方にのみ上記各思想が適用されてもよい。
【0225】
<専用梱包資材>
また、専用梱包資材としては、上述したものに加えて、さらに別の種類のものが存在し得る。たとえば、低温(冷蔵あるいは冷凍)状態での配送サービス(低温配送サービス)専用の梱包資材、およびパーソナルコンピュータ(以下、パソコンとも称する)などの精密機器の配送サービス(パソコン配送サービス)専用の梱包資材等が存在し得る。
【0226】
これらの専用梱包資材で構成された荷物についても上述した各種の態様で同様に取り扱われればよい。より詳細には、単一料金サービスの専用梱包荷物は、小物配送サービスの荷物と同様に取り扱われればよい。また、複数料金サービスの専用梱包荷物は、基本配送サービスの荷物と同様に取り扱われればよい。
【0227】
また、上記各実施形態等においては、専用梱包荷物に関しても、汎用梱包荷物と同じ基準値Biに基づいて区分判定が行われているが、これに限定されない。具体的には、専用梱包荷物に関しては、汎用梱包荷物とは異なる基準値に基づいて区分判定が行われ、その判定結果に応じて料金が決定されてもよい。
【0228】
たとえば、基本配送サービス以外のサービス(特に、複数料金サービス(上述のパソコン配送サービス))の専用梱包荷物に関しては、基本配送サービスの荷物とは異なる料金体系が採用されてもよい。特に、パソコン配送サービス(精密機器配送サービスとも称する)については、壊れやすい精密機器を慎重に配送することを要する等の事情があることから、基本配送サービスとは異なる料金体系が採用され得る。
【0229】
図17は、このようなパソコン配送サービスの料金体系を示す料金表130(変換テーブル)である。
【0230】
図17の料金表130においては、「パソコン配送サービス」の6種類のサイズの専用箱(専用梱包資材)について、各専用箱のW,D,H、3辺合計値、耐荷重、および適用サイズ(料金決定に適用される区分)が示されている。「パソコン配送サービス」の専用箱には、文字列「パソコン○○便BOX」を含む名称が付されている。また、当該名称の末尾には「A」~「F」のサイズ識別子が付与されている。
【0231】
パソコン配送サービスの料金は、基本配送サービスの料金よりも若干高額である。たとえば、パソコン配送サービスの専用箱「パソコン○○便BOX B」は、3辺合計値「108cm」を有しており、基本配送サービスであれば、「120サイズ」に収まるサイズである。しかしながら、パソコン配送サービスにおいては、「120サイズ」に収まるサイズの荷物であってもワンサイズ大きな「140サイズ」の配送サービス料金が適用される。具体的には、専用箱「パソコン○○便BOX B」で梱包された荷物は、「140サイズ」を有するものとして取り扱われる。
【0232】
そのため、荷物受付システム1においては、「受付対象の荷物はパソコン配送サービスの専用箱で梱包された荷物である」旨の情報がステップS12で取得される場合、所定条件(サイズ条件)の充足が確認されると当該荷物が比較的大きな区分(たとえばG5:「140サイズ」)に属する旨が判定される。なお、当該所定条件は、たとえば、サイズ測定値Sが「120cm」(新たな上限側基準値B5)以下に収まることである。ただし、これに限定されず、当該所定条件は、サイズ測定値Sが新たな上限側基準値B5(たとえば、108cm~120cmのいずれかの値)以下であること、あるいは、サイズ測定値Sが当該新たな上限側基準値B5に許容値β5を加えた値以下であること、等であってもよい。また、受付対象の荷物は「パソコン○○便BOX B」で梱包された荷物である旨の情報がステップS12で取得される場合等においては、所定条件の充足の確認が行われずに(無条件で)当該荷物が区分G5(「140サイズ」)に属する旨が判定されてもよい。
【0233】
同様に、「パソコン○○便BOX C」等の末尾のアルファベット「C」~「F」の4つの専用箱自体は「140サイズ」を有するものの、これら4つの専用箱のいずれかで梱包された荷物は、「160サイズ」を有するものとして取り扱われる。そのため、荷物受付システム1においては、「受付対象の荷物はパソコン配送サービスの専用箱で梱包された荷物である」旨の情報がステップS12で取得される場合、所定条件の充足が確認されると当該荷物が区分G6(「160サイズ」)に属する旨が判定される。当該所定条件は、たとえば、サイズ測定値Sが新たな上限側基準値B6(たとえば、130cm~140cmのいずれかの値)以下であること、あるいは、サイズ測定値Sが新たな基準値B6に許容値β6を加えた値以下であること(または無条件)等である。
【0234】
また、パソコン配送サービスにおいては、サイズ測定値Sの測定結果のみならず、重量の測定結果をも用いて各区分が判定されてもよい。なお、パソコン配送サービスの重量に関する各基準値(
図17の「耐荷重」欄参照)は、基本配送サービスの重量に関する各基準値(
図16参照)よりも小さな値(厳しい値)であってもよい。
【0235】
たとえば、「パソコン○○便BOX A」の専用箱で構成された荷物は、重量が3kg以下であることをも条件として、荷物が区分G3(「100サイズ」)に属する旨が判定される。「パソコン○○便BOX B」の専用箱で構成された荷物は、重量が15kg以下であることをも条件として、荷物が区分G5(「140サイズ」)に属する旨が判定される。「パソコン○○便BOX C」~「パソコン○○便BOX F」の専用箱で構成された荷物は、原則として重量が15kg以下であることをも条件として、荷物が区分G6(「160サイズ」)に属する旨が判定される。ただし、パソコン配送サービス対象荷物のうち、サイズ条件によって区分G6(「160サイズ」)に属する旨が判定された荷物であってその荷物の形状が立方体に近い荷物は、異なる条件が適用される。具体的には、当該荷物の測定値W,D,Hがそれぞれ42cm~46cm程度である場合には、「パソコン○○便BOX D」の専用箱で構成された荷物であると判定され、重量が20kg以下であることをも条件として、荷物が区分G6(「160サイズ」)に属する旨が判定される。
【0236】
<荷物の置き方>
上記各実施形態において、箱形状を有する荷物の背面84dが透明部材52(背板とも称する)の背面52bに対して平行な状態(正規の配置状態)ではない状態で当該荷物が載置面51aに載置されることがある。換言すれば、正規の置き方に対して箱が鉛直軸周りに回転した状態(上方から見て箱の背面84dが背板52に対して斜めに傾いた状態)を有することがある。
【0237】
この場合、上述のサイズ自動測定手法によるサイズ測定値Sは本来の値よりも大きく算出される傾向がある。このような状況を回避するため、載置面51a上での荷物の置き方が是正されることが好ましい。具体的には、コントローラ31は、(上方から見て)箱が斜めに置かれているか否かを撮影画像に基づき判定し、箱が斜めに置かれていると判定する場合、置き方を是正すべき旨のガイダンスを出力してもよい。たとえば、「箱が斜めに置かれています。背板に平行に箱を置いてください」などの文言が出力(表示出力等)されればよい。
【0238】
<箱以外の形状を有する汎用梱包荷物>
上記各実施形態では、汎用梱包荷物が箱形状を有する場合を主に想定している。ただし、荷物受付システム1は、箱形状以外の汎用梱包荷物をも受け付けてもよい。また、汎用梱包荷物が箱以外の形状を有する場合には、各実施形態のステップS26において、第1許容値αiよりも大きな許容値γi(第3許容値)を用いて、区分が判定されてもよい。なお、許容値γiは、専用梱包荷物用の許容値βiよりも小さくてもよく逆に大きくてもよい。
【0239】
箱形状以外の荷物に関しては、上述の寸法測定装置10によるサイズ自動測定手法によるサイズ測定値Sは、人間がメジャーで測定したサイズ測定値よりも大きく算出される傾向がある。これに対して、各実施形態のステップS26において、第1許容値αiよりも大きな許容値γiを用いて区分を判定することによれば、測定手法の相違等に起因してワンサイズ大きな区分に判定されることを回避することが可能である。
【0240】
<専用箱の再利用禁止>
また、専用梱包資材の中には、再使用が禁止されているもの(たとえば、「○○コンパクト便」の専用梱包資材)がある。再使用時の専用梱包資材はガムテープ等で補強されることが想定される。
【0241】
荷物受付システム1においては、このような再使用品が検出されることが好ましい。具体的には、受付対象荷物が専用梱包資材で梱包されたものである場合、専用梱包資材が再使用品であるか否かを判断してもよい。
【0242】
たとえば、未使用状態の専用梱包資材を予め撮影した画像(参照画像とも称する)を準備して記憶部32に格納しておく。その後、ステップS12において、当該参照画像と受付対象荷物を撮影した撮影画像(ステップS12等での撮影画像)とを比較する画像処理(パターンマッチング処理等)が行われる。当該パターンマッチング処理等において、両画像間に所定程度以上の差異(ガムテープ部分に相当する部分の差異等)が存在する場合には、当該専用梱包資材は再使用品であると判断される。そして、受付対象の荷物は、正規の専用梱包資材で構成された荷物ではないと見做される。すなわち、荷物が再使用品の専用梱包資材で構成されていると判断され、(正規の)専用梱包荷物ではないと見做される。
【0243】
専用梱包資材が再使用品であると判断される場合には、専用梱包資材による小物配送サービス「○○コンパクト便」の対象外である旨を含むガイダンス等が出力(表示等)されることが好ましい。さらに、再使用品である専用梱包資材で構成された荷物は、汎用梱包資材で構成された荷物(汎用梱包荷物)であると判定されてもよい。
【0244】
<音声出力等>
上記各実施形態等においては、各種の情報(測定処理結果、区分判定結果および料金決定結果等)が表示出力および印刷出力によって報知されているが、これに限定されない。たとえば、表示出力と印刷出力との一方のみによって当該情報が報知されてもよい。あるいは、当該情報が音声出力によって報知されてもよい。
【0245】
<寸法測定装置10における入出力処理>
また、寸法測定装置10(寸法算出装置30)のコントローラ31は、操作部35の表示部35bに各種情報等を表示させるのではなく、ユーザ(荷物持参者)の携帯端末(スマートフォン等)の表示部に各種情報等を表示させてもよい。また、コントローラ31は、ユーザ(荷物持参者)の携帯端末(スマートフォン等)の操作部(タッチパネル)を用いて各種情報(荷物の取扱情報等)を入力させてもよい。たとえば、寸法測定装置10とユーザの携帯端末とが無線通信等によって連携すればよい。
【0246】
<寸法測定装置10とは別途の料金決定装置等>
また、上記各実施形態においては、寸法測定装置10(寸法算出装置30)においてサービス利用料金(配送料金等)が決定されているが、これに限定されない。たとえば、寸法測定装置10(寸法算出装置30)とは別の装置において、サービス利用料金が決定されてもよい。詳細には、寸法測定装置10にて決定された区分等が、(通信ネットワークを介して、或いは受付票に印刷出力された2次元コード等を介して)当該別の装置に伝達され、当該別の装置(料金決定装置)にて当該区分等に基づいてサービス利用料金が決定されてもよい。
【0247】
また、上記各実施形態においては、寸法測定装置10(寸法算出装置30)において荷物の配送元および配送先の情報等が取得されている(ステップS11)が、これに限定されない。たとえば、寸法測定装置10(寸法算出装置30)とは別の装置(料金決定装置等)において、荷物の配送元および配送先の情報等が取得されてもよい。当該情報等は、当該別の装置のタッチパネル等を介したユーザ操作によって当該別の装置に入力されればよい。あるいは、ユーザの携帯端末に予め入力されていた当該情報が、通信ネットワークを介してあるいは2次元コード等を介して当該別の装置に伝達されてもよい。
【0248】
<ロッカー装置を有しないシステム等>
また、上記各実施形態においては、荷物受付システム1がロッカー装置60を有する態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、荷物受付システム1はロッカー装置60を有しなくてもよい。荷物受付システム1(ロッカー装置60を有しない荷物受付システム1等)においては、有人窓口79にて荷物が収納されてもよい。
【0249】
<荷物に関するサービス>
また、上記各実施形態においては、荷物に関するサービスとして、荷物の配送サービスが例示されているが、これに限定されない。荷物に関するその他のサービス、たとえば、荷物の保管(一時預かり等)サービスに上記思想が適用されてもよい。
【符号の説明】
【0250】
1 荷物受付システム
10 寸法測定装置
20 3次元カメラ
30 寸法算出装置
40 重量計
50 保持部
51,52 透明部材
60 ロッカー装置
80 測定対象物(荷物)
110,110B,111,112,130 料金表
Bi 上限側基準値
Ei,αi,βi, 許容値
S サイズ測定値