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  • 特開-ベル装置 図1
  • 特開-ベル装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075131
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】ベル装置
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20240527BHJP
【FI】
G10K15/04 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186343
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(74)【代理人】
【識別番号】100222324
【弁理士】
【氏名又は名称】西野 千明
(72)【発明者】
【氏名】澄川 伸一
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
(72)【発明者】
【氏名】中島 健太朗
(57)【要約】
【課題】ベル操作後の操作部に動きが出現し、変化を楽しむことができる新規のベル装置の提供を目的とする。
【解決手段】ベル本体部と、前記ベル本体部を打ち鳴らす打子と、前記打子を操作する操作杆とを備え、前記打子は揺動可能に軸着部で軸着され、前記軸着部より左右方向に所定の位置にオフセット配置した摺接部を有し、前記操作杆は前記摺接部を押圧するものであることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベル本体部と、前記ベル本体部を打ち鳴らす打子と、前記打子を操作する操作杆とを備え、
前記打子は揺動可能に軸着部で軸着され、前記軸着部より左右方向に所定の位置にオフセット配置した摺接部を有し、
前記操作杆は前記摺接部を押圧するものであることを特徴とするベル装置。
【請求項2】
前記操作杆はベル本体部に対して上下方向に移動可能に支持され、
上部側にベルの操作部を有し、下部側に前記打子の摺接部に摺接する押圧部を有していることを特徴とする請求項1記載のベル装置。
【請求項3】
ベースから立設した支持部材を有し、
前記ベル本体部は前記支持部材に直接又は間接的に取り付けられ、
前記打子は前記支持部材に軸着部にて軸着されていることを特徴とする請求項2記載のベル装置。
【請求項4】
前記操作杆は前記打子を押圧操作し、ベル本体部を打ち鳴らした後の前記打子の揺動により上下動するものであることを特徴とする請求項3記載のベル装置。
【請求項5】
前記操作杆の押圧部は前記打子の揺動により、この打子と接点をずらしながら当接することを特徴とする請求項4記載のベル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼び鈴,カウンターベル等と称されるベル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のベル装置は、ベルの上部に突設された操作ボタンを指等にて押圧することで、ベル本体部を打ち鳴らすものである(特許文献1)。
【0003】
しかし、これではベル操作後の動きが無く、もっと変化に富んだベル装置が期待されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3120162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ベル操作後の操作部に動きが出現し、変化を楽しむことができる新規のベル装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るベル装置は、ベル本体部と、前記ベル本体部を打ち鳴らす打子と、前記打子を操作する操作杆とを備え、前記打子は揺動可能に軸着部で軸着され、前記軸着部より左右方向に所定の位置にオフセット配置した摺接部を有し、前記操作杆は前記摺接部を押圧するものであることを特徴とする。
【0007】
ここで、操作杆はベル本体部に対して上下方向に移動可能に支持され、上部側にベルの操作部を有し、下部側に前記打子の摺接部に摺接する押圧部を有しているのが好ましく、ベースから立設した支持部材を有し、前記ベル本体部は前記支持部材に直接又は間接的に取り付けられ、前記打子は前記支持部材に軸着部にて軸着されているのが好ましい。
【0008】
これにより、操作杆は前記打子を押圧操作し、ベル本体部を打ち鳴らした後の前記打子の揺動により上下動することになり、操作杆の押圧部は前記打子のこの摺接部が左右に傾き、摺接部に対して接点を僅かにずらしながら当接することになる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るベル装置にあっては、操作者が操作部を押圧し、ベルを鳴らすと、その後の打子の揺動により、操作部が上下方向に踊るような動きが生じる。
この際に、操作杆の押圧部の当接位置が打子の揺動により、左右方向に僅かにずれながら当たるので、1ヶ所に集中して摩耗による凹部ができることも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係るベル装置の断面図を示す。操作部15aを押圧すると、操作杆15の押圧部15bが打子14の摺接部を押圧し、打点部14bにてベル本体部12の内側を鳴らす。
図2】ベルを打ち鳴らしている状態を示す。
図3】打子14が反対側に回動する動きを示す。
図4】操作部の動きを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係るベル装置の構造例を以下図に基づいて説明する。
【0012】
図1に、本発明に係るベル装置の断面図を示す。
ベル装置は、全体の外形が円錐台になっている例であるが、外観形状に制限はない。
【0013】
円錐台プレート状のベース部11の内側中央部から支持部材13を立設し、この支持部材13の上端側を図1の手前、L字形状に折り曲げて操作杆15のガイド孔13aを設けてある。
支持部材13の立設部の側面には、打子14が軸着部14aを回動中心にして、図1では左右に揺動可能に取り付けてある。
また、支持部材13には、直接的あるいは間接的にベル本体部12を連結してあり、ベース部11とベル本体部12の下端との間に所定の隙間dを形成してある。
ベル本体部12の上面には、挿通孔12aを形成し、支持部材13のガイド孔13aと、この挿通孔12aにて操作杆15が上下方向に自由に移動可能である。
なお、操作杆の外径よりもやや大きいガイド孔13a,挿通孔12aとしてもよい。
操作部15aは、小鳥形状の例になっているが、いろいろな形状を用いることができる。
【0014】
打子14は、図1の側面視にて弓形形状になっていて、軸着部14aよりも下側に円弧状の重量部14cを形成し、ベル本体部12の内側を叩く、打点部14bを有している。
打点部14bの位置に制限はないが、本実施例では下端側に設けてある。
軸着部14aよりも図1では、右側方向に延長するようにオフセット配置した摺接部14dを形成してある。
打子14の重量は、操作杆の重量よりも充分に大きく、重量部14cが重力にて左右に揺動する力にて操作杆15が上下移動する。
なお、操作杆15を上方に向けてスプリング等の弾性部材で軽く付勢することで、操作部等の重量を軽くすると、上下動の動きも容易になる。
本発明は、打子の左右方向の揺動に対応して、操作杆15が上下するように打子の重量と操作杆15との重量にバランスを保つようにした点に特徴がある。
したがって、本発明における打子は、その重点が軸着部よりも下側にあり、この軸着部を回動中心にして打子が左右に揺動する動きに合せて、操作杆15を上下方向に動かす摺接部を有するものであればよい。
【0015】
次に、ベルの操作の流れ、動きについて説明する。
図1に示すように、操作者が操作部15aをfの力で下に向けて押すと、その力が操作杆15の先端側押圧部15bを介して、打子14の摺接部14dが下側にfの力で押し下げられる。
すると、打子14の下端側の打点部14bがdの方向に回動し、ベル本体部12の内側を打ち鳴らす。
この際に、操作杆の押圧部15bが摺接部14bから瞬間的に離れるようにストロークを制御すると、音が鳴りやすい。
また、摺接部は操作杆の押圧部15bを支持するものであれば、その形状に制限はない。
【0016】
図2は、打子14がベル本体部12を打ち鳴らしている瞬間を表している。
この時には、打子14の摺接部14dが図2にて右側下方向に向けて少し傾く。
これにより、操作杆15の下端側の押圧部15bの接点は、Sの方向に少しずれながら打子14をfの力で押圧する。
打子14の打点部14bは、ベル本体部を叩いた反動で図2ではdの方向に戻るが、その際に摺接部14dは図3に示すように、右側がfの力にてやや上方に傾く。
これにより、操作杆15の押圧部15bの接点は、摺接部14dの左側への傾きに沿って、Sの方向に僅かにずれる。
このように、摺接部14dと押圧部15bとの接触点が左右に僅かにずれる。
ある程度、打子14の先端側が右側に回動すると、重量部14cの重量が作用し、今回は図1に示したように左側に向けて回動する揺動運動が始まる。
【0017】
このように、打子14の揺動運動により、図4に矢印αで示すように、操作部が上下に動くことになる。
【符号の説明】
【0018】
11 ベース部
12 ベル本体部
12a 挿通孔
13 支持部材
13a ガイド孔
14 打子
14a 軸着部
14b 打点部
14c 重量部
14d 摺接部
15 操作杆
15a 操作部
15b 押圧部
図1
図2
図3
図4