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特開2024-75209回転装置、定着装置、及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075209
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】回転装置、定着装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20240527BHJP
【FI】
G03G15/20 535
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186482
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久家 秀喜
(72)【発明者】
【氏名】鵜川 貴之
【テーマコード(参考)】
2H033
【Fターム(参考)】
2H033AA02
2H033BA10
2H033BA11
2H033BA12
2H033BA25
2H033BB01
2H033BB33
2H033BB34
2H033BB37
2H033BB38
2H033BB39
2H033BE00
2H033CA38
2H033CA40
(57)【要約】
【課題】第一回転体と第二回転体との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下する。
【解決手段】回転装置は、外周面に凹部が形成され、予め定められた回転方向へ回転可能な第一回転体と、前記凹部の回転方向の上流端から下流端までの前記外周面の範囲に対して接触し、前記凹部が対向する前記第一回転体の回転位置において前記第一回転体の径方向外側へ前記第一回転体から離隔する第二回転体と、前記第一回転体及び前記第二回転体の一方を回転駆動し、前記第一回転体と前記第二回転体との接触状態において前記第一回転体及び前記第二回転体の他方を従動回転させる第一駆動機構と、前記第一回転体と前記第二回転体との離隔状態において前記他方を回転駆動する第二駆動機構と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に凹部が形成され、予め定められた回転方向へ回転可能な第一回転体と、
前記凹部の回転方向の上流端から下流端までの前記外周面の範囲に対して接触し、前記凹部が対向する前記第一回転体の回転位置において前記第一回転体の径方向外側へ前記第一回転体から離隔する第二回転体と、
前記第一回転体及び前記第二回転体の一方を回転駆動し、前記第一回転体と前記第二回転体との接触状態において前記第一回転体及び前記第二回転体の他方を従動回転させる第一駆動機構と、
前記第一回転体と前記第二回転体との離隔状態において前記他方を回転駆動する第二駆動機構と、
を備える回転装置。
【請求項2】
前記第二駆動機構は、
前記接触状態及び前記離隔状態において駆動力を発生させ、
前記接触状態において、前記他方へ伝達される前記駆動力を制限する制限部を有する
請求項1に記載の回転装置。
【請求項3】
前記制限部は、前記接触状態において、前記駆動力の前記他方への伝達を遮断する遮断部である
請求項2に記載の回転装置。
【請求項4】
前記第一駆動機構は、前記第一回転体を回転駆動し、前記接触状態において前記第二回転体を従動回転させ、
前記第二駆動機構は、前記離隔状態において前記第二回転体を回転駆動する
請求項1に記載の回転装置。
【請求項5】
前記第二駆動機構は、
前記第二回転体に接触した状態で回転することで前記第二回転体を従動回転させる第三回転体を有する
請求項4に記載の回転装置。
【請求項6】
前記第三回転体は、前記第二回転体と接触した状態を維持したまま、前記接触及び前記離隔を行う前記第二回転体と一体に移動する
請求項5に記載の回転装置。
【請求項7】
前記第三回転体は、前記第二回転体を加熱する
請求項5に記載の回転装置。
【請求項8】
前記凹部は、記録媒体を保持した保持部が収容される凹部である
請求項1に記載の回転装置。
【請求項9】
前記第一回転体と前記第二回転体とで記録媒体を挟んで、当該記録媒体の画像を当該記録媒体へ定着する
請求項7に記載の回転装置としての定着装置。
【請求項10】
前記記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部が形成した画像を前記記録媒体に定着する請求項9に記載の定着装置と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転装置、定着装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、円筒形状を有し、中心軸について回転して周面に支持された媒体を回転搬送し、周面に支持された媒体の搬送方向と略直交する方向の全幅に対応する長さにわたって、当該媒体の前記搬送方向における端部を固定する固定部材が設けられるとともに、前記固定部材の前記搬送方向と略直交する方向における両端の外側のそれぞれに、前記固定部材の高さを超える高さを有して周面に対して突出した構造を有するカム部が設けられる圧胴と、前記搬送方向と略直交する方向について、一方のカム部と他方のカム部との間隔を超える長さを有し、前記圧胴の周面に支持される媒体に当接するように付勢される一方、前記固定部材と接触しないように前記カム部に乗り上げる構造を有する当接部材と、を備え、前記圧胴は、少なくとも前記カム部に乗り上げた前記当接部材が着地する周面上の位置に所定の磁界を発生させる第1の磁界発生部を具備し、前記当接部材は、前記第1の磁界発生部により発生した磁界に対して反発力を生じる磁界を発生させる第2の磁界発生部を具備することを特徴とする媒体搬送装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、像を担持するベルト状の像担持体と、前記像を担持した前記像担持体を巻き掛けて移動させる駆動ローラーと、前記駆動ローラーで移動された前記像担持体を巻き掛けるとともに前記像担持体に張力を付与する第1のテンションローラーと、前記張力を発生させる第1の弾性部材を有し、前記第1のテンションローラーの回転軸の一方を支持する第1弾性支持部と、前記張力を発生させる第2の弾性部材を有し、前記第1のテンションローラーの回転軸の他方を支持する第2弾性支持部と、前記テンションローラーに巻き掛けられた前記像担持体を巻き掛けるバックアップローラーと、周面の凹部を有し、前記バックアップローラーに巻き掛けられた前記像担持体に当接して転写ニップを形成する転写ローラーと、前記バックアップローラーに巻き掛けられた前記像担持体を巻き掛けるとともに、前記像担持体に張力を付与する第2のテンションローラーと、を有することを特徴とする転写装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、互いに圧接した状態で回転し、圧接部を通過する未定着トナー像を保持した記録材を加熱及び加圧することにより定着する一対の定着用回転部材と、前記一対の定着用回転部材のうち、一方の定着用回転部材を回転駆動する駆動手段と、前記一対の定着用回転部材を圧接及び離間させる接離手段と、前記接離手段による離間時に、前記駆動手段を有する定着用回転部材の回転駆動力を他方の定着用回転部材に伝達する駆動力伝達手段とを備えたことを特徴とする定着装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-184189号公報
【特許文献2】特開2012-220812号公報
【特許文献3】特開2012-78756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
回転装置としては、外周面に凹部が形成され、予め定められた回転方向へ回転可能な第一回転体と、前記凹部の回転方向の上流端から下流端までの前記外周面の範囲に対して接触し、前記凹部が対向する前記第一回転体の回転位置において前記第一回転体の径方向外側へ前記第一回転体から離隔する第二回転体と、前記第一回転体及び前記第二回転体の一方を回転駆動し、前記第一回転体と前記第二回転体との接触状態において前記第一回転体及び前記第二回転体の他方を従動回転させる駆動機構と、を備える回転装置が考えられる。
【0007】
当該回転装置では、第一回転体と第二回転体との接触状態において、第一回転体及び第二回転体の一方から他方へ伝達される回転力のみで当該他方を回転させる場合では、第一回転体と第二回転体との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下する。
【0008】
本開示は、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体及び第二回転体の一方から他方へ伝達される回転力のみで当該他方を回転させる場合に比べ、第一回転体と第二回転体との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1態様は、外周面に凹部が形成され、予め定められた回転方向へ回転可能な第一回転体と、前記凹部の回転方向の上流端から下流端までの前記外周面の範囲に対して接触し、前記凹部が対向する前記第一回転体の回転位置において前記第一回転体の径方向外側へ前記第一回転体から離隔する第二回転体と、前記第一回転体及び前記第二回転体の一方を回転駆動し、前記第一回転体と前記第二回転体との接触状態において前記第一回転体及び前記第二回転体の他方を従動回転させる第一駆動機構と、前記第一回転体と前記第二回転体との離隔状態において前記他方を回転駆動する第二駆動機構と、を備える。
【0010】
第2態様では、第1態様において、前記第二駆動機構は、前記接触状態及び前記離隔状態において駆動力を発生させ、前記接触状態において、前記他方へ伝達される前記駆動力を制限する制限部を有する。
【0011】
第3態様では、第2態様において、前記制限部は、前記接触状態において、前記駆動力の前記他方への伝達を遮断する遮断部である。
【0012】
第4態様では、第1態様において、前記第一駆動機構は、前記第一回転体を回転駆動し、前記接触状態において前記第二回転体を従動回転させ、前記第二駆動機構は、前記離隔状態において前記第二回転体を回転駆動する。
【0013】
第5態様では、第4態様において、前記第二駆動機構は、前記第二回転体に接触した状態で回転することで前記第二回転体を従動回転させる第三回転体を有する。
【0014】
第6態様では、第5態様において、前記第三回転体は、前記第二回転体と接触した状態を維持したまま、前記接触及び前記離隔を行う前記第二回転体と一体に移動する。
【0015】
第7態様では、第5態様において、前記第三回転体は、前記第二回転体を加熱する。
【0016】
第8態様では、第1態様において、前記凹部は、記録媒体を保持した保持部が収容される凹部である。
【0017】
第9態様は、第7態様において、前記第一回転体と前記第二回転体とで記録媒体を挟んで、当該記録媒体の画像を当該記録媒体へ定着する。
【0018】
第10態様は、前記記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部が形成した画像を前記記録媒体に定着する第9態様に記載の定着装置と、を備える。
【発明の効果】
【0019】
第1態様の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体及び第二回転体の一方から他方へ伝達される回転力のみで当該他方を回転させる場合に比べ、第一回転体と第二回転体との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下することが抑制される。
【0020】
第2態様の構成によれば、離隔状態及び接触状態において、他方へ伝達される駆動力が同じである場合に比べ、接触状態において、一方の回転速度の変動が抑制される。
【0021】
第3態様の構成によれば、接触状態において、前記他方へ伝達される前記駆動力が低減される場合に比べ、接触状態において、一方の回転速度の変動が抑制される。
【0022】
第4態様の構成によれば、第一駆動機構が第二回転体を回転駆動し第一回転体を従動回転させる場合に比べ、第一回転体の質量が第二回転体の質量よりも大きい場合でも第一回転体の回転不良が抑制される。
【0023】
第5態様の構成によれば、第二駆動機構が第二回転体を直接回転駆動する場合に比べ、第二回転体の回転軸周辺の構成が簡素化される。
【0024】
第6態様の構成によれば、接触及び離隔を行う第二回転体に対して第三回転体が離隔する場合に比べ、第二回転体の回転速度の変動が抑制される。
【0025】
第7態様の構成によれば、第三回転体とは別の加熱手段が第二回転体を加熱する場合に比べ、部品点数が低減される。
【0026】
第8態様の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体及び第二回転体の一方から他方へ伝達される回転力のみで当該他方を回転させる場合に比べ、第二回転体の保持部との干渉を抑制しつつ、第一回転体と第二回転体との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下することが抑制される。
【0027】
第9態様の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体から第二回転体へ伝達される回転力のみで第二回転体を回転させる場合に比べ、画像の記録媒体への定着不良が抑制される。
【0028】
第10態様の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体から第二回転体へ伝達される回転力のみで第二回転体を回転させる場合に比べ、画像不良が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る転写胴周辺の構成を示す斜視図である。
図3】本実施形態に係る定着胴周辺の構成を示す斜視図である。
図4】本実施形態に係るグリッパを示す斜視図である。
図5】本実施形態に係る定着胴、加熱ロール、一対の外部加熱ロール、第一駆動機構及び第二駆動機構を示す側面図である。
図6図5に示される構成において、定着胴と加熱ロールとの離隔状態を示す側面図である。
図7】本実施形態に係る定着胴、加熱ロール及び一対の外部加熱ロールを示す概略図である。
図8図7に示される構成において、定着胴と加熱ロールとの離隔状態を示す概略図である。
図9図7に示される構成において、定着胴と加熱ロールとが記録媒体を挟んだ状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0031】
<画像形成装置10>
本実施形態に係る画像形成装置10の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の構成を示す概略図である。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向であって装置上下方向を示し、矢印Wは、水平方向であって装置幅方向を示し、矢印Dは、水平方向であって装置奥行方向(装置前後方向)を示す。各図に示す各部分同士のH方向、W方向、及びD方向の寸法比は、実際の寸法比と異なる場合がある。
【0032】
図1に示される画像形成装置10は、記録媒体Pにトナー像(画像の一例)を形成する画像形成装置である。具体的には、画像形成装置10は、画像形成部12と、定着装置15と、搬送機構16と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部(画像形成部12、定着装置15、及び搬送機構16)について説明する。
【0033】
<画像形成部12>
画像形成部12は、電子写真方式により記録媒体Pにトナー像を形成する構成部である。具体的には、画像形成部12は、図1に示されるように、トナー像を形成するトナー像形成部20と、トナー像形成部20で形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置13と、を有している。
【0034】
<トナー像形成部20>
図1に示されるトナー像形成部20は、色ごとにトナー像を形成するように複数備えられている。本実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色のトナー像形成部20が設けられている。図1に示す(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色に対応する構成部分を示している。
【0035】
なお、各色のトナー像形成部20は、用いるトナーを除き同様に構成されているので、各色のトナー像形成部20を代表して、図1ではトナー像形成部20(K)の各部に符号を付している。
【0036】
各色のトナー像形成部20は、具体的には、一方向(例えば図1における反時計回り方向)に回転する感光体22を有している。また、各色のトナー像形成部20は、帯電器23と、露光装置24と、現像装置25と、を有している。
【0037】
各色のトナー像形成部20では、帯電器23が、感光体22を帯電させる。さらに、露光装置24が、帯電器23によって帯電された感光体22を露光して、感光体22に静電潜像を形成する。また、現像装置25が、露光装置24によって感光体22に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。
【0038】
<転写装置13>
図1に示される転写装置13は、トナー像形成部20で形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する装置である。具体的には、転写装置13は、各色の感光体22のトナー像を、中間転写体としての転写ベルト30に重ねて一次転写し、当該重ねられたトナー像を記録媒体Pに二次転写する。転写装置13は、図1に示されるように、転写ベルト30と、一次転写ロール32と、転写胴40と、を備えている。
【0039】
一次転写ロール32は、各色の感光体22のトナー像を、感光体22と一次転写ロール32との間の一次転写位置T1にて転写ベルト30に転写させるロールである。本実施形態では、一次転写ロール32と感光体22との間に一次転写電界が印加されることで、感光体22に形成されたトナー像が、一次転写位置T1にて転写ベルト30に転写される。
【0040】
転写ベルト30は、各色の感光体22からトナー像が外周面に転写される。この転写ベルト30は、図1に示されるように、無端状を成すと共に、正面視にて(装置奥行方向に見て)逆三角形状の姿勢となるように、複数のロール33及び対向ロール34に巻き掛けられている。転写ベルト30は、複数のロール33の少なくとも1個が回転駆動されることで、矢印A方向へ周回する。
【0041】
転写胴40は、図1及び図2に示されるように、外周面40Aに凹部41が形成され、回転方向Bへ回転する。凹部41は、転写胴40の軸方向に沿って長くされると共に、転写胴40の径方向に沿った深さを有している。
【0042】
この転写胴40は、図1に示されるように、転写ベルト30に対する下方側に転写ベルト30に対向して配置されている。さらに、転写胴40は、凹部41の回転方向の上流端から下流端までの外周面40Aの範囲において、転写ベルト30と接触する。
【0043】
また、転写胴40の軸方向両端側には、図2に示されるように、一対のスプロケット64が設けられている。この一対のスプロケット64は、転写胴40の同軸上に配置されている。そして、転写胴40は、胴本体42が駆動部(図示省略)によって回転駆動されて回転方向Bへ回転することで、一対のスプロケット64と一体に回転方向Bへ回転する。
【0044】
本実施形態では、転写ベルト30と転写胴40とが、二次転写位置T2にて記録媒体Pを挟み込んだ状態で搬送する(図1参照)。そして、対向ロール34と転写胴40との間に二次転写電界が印加されることで、転写ベルト30に転写されたトナー像が、二次転写位置T2にて当該記録媒体Pに転写される。なお、記録媒体Pを保持する後述のグリッパ60及び取付部材63は、二次転写位置T2を通過する際に、凹部41に収容され、転写ベルト30との接触が回避される。
【0045】
<定着装置15>
本実施形態では、定着装置15は、転写胴40によって記録媒体Pに転写されたトナー像を当該記録媒体Pに定着する装置である。具体的には、定着装置15は、図1に示されるように、定着胴50と、加熱ロール52と、一対の外部加熱ロール54と、を有している。さらに、定着装置15は、図5及び図6に示されるように、第一駆動機構70と、第二駆動機構80と、を有している。定着胴50は、第一回転体の一例であり、加熱ロール52は、第二回転体の一例である。
【0046】
定着装置15では、図7図8及び図9に示されるように、加熱ロール52が、定着胴50に対する上方側に配置されている。定着胴50は、加熱ロール52よりも質量が大きくなっている。加熱ロール52は、一対の外部加熱ロール54に接触しており、一対の外部加熱ロール54によって加熱される。
【0047】
定着胴50は、外周面50Aに凹部51が形成され、第一駆動機構70(図5及び図6参照)によって、回転方向Eへ回転する。回転方向Eは、予め定められた回転方向の一例である。凹部51は、定着胴50の外周面における周方向の一部に設けられている。さらに、凹部51は、定着胴50の軸方向に沿って長くされると共に、定着胴50の径方向に沿った深さを有している。凹部51には、後述のグリッパ60及び取付部材63が収容される。これにより、当該グリッパ60及び取付部材63が、定着位置NPを通過する際に、加熱ロール52との接触が回避される。
【0048】
定着胴50の軸方向両端側には、図3に示されるように、一対のスプロケット65が設けられている。この一対のスプロケット65は、定着胴50の同軸上に配置されている。そして、定着胴50は、第一駆動機構70(図5及び図6参照)によって回転駆動されて回転方向Eへ回転することで、一対のスプロケット65と一体に回転方向Eへ回転する。
【0049】
加熱ロール52は、定着胴50に対する接触位置(図7に示される位置)と離隔位置(図8に示される位置)との間を移動可能とされている。本実施形態では、加熱ロール52と一対の外部加熱ロール54とが支持体58に支持され、加熱ロール52は、カム等を用いた移動機構により、接触位置(図7に示される位置)と離隔位置(図8に示される位置)とに一対の外部加熱ロール54と一体に移動する。
【0050】
当該移動機構は、定着胴50における接触範囲56(図7参照)が加熱ロール52に対向する回転位置において、加熱ロール52を接触位置に位置させる。接触位置では、加熱ロール52と定着胴50とは接触する状態(以下、接触状態という)となる。接触範囲56(図7参照)は、凹部51の上流端51Aから下流端51Bまでの外周面50Aの範囲である。なお、定着胴50における接触範囲56(図7参照)が加熱ロール52に対向する回転位置の全域で、接触状態となる必要はない。
【0051】
当該移動機構は、定着胴50における凹部51が加熱ロール52に対向する回転位置において、加熱ロール52を離隔位置に位置させる。また、離隔位置では、加熱ロール52と定着胴50とは離隔した状態(以下、離隔状態という)となる。なお、定着胴50における凹部51が加熱ロール52に対向する回転位置の全域で、離隔状態となる必要はない。
【0052】
この加熱ロール52は、接触状態において、接触範囲56に対して接触し、図9に示されるように、定着胴50とで記録媒体Pを挟み込む。なお、加熱ロール52は、接触範囲56の全範囲に接触する必要はなく、接触範囲56の少なくとも一部に接触するものであればよい。
【0053】
そして、定着装置15では、加熱ロール52と定着胴50とで記録媒体Pを定着位置NPで挟み込んだ状態で搬送しつつ、記録媒体Pを加熱及び加圧することで、記録媒体Pに転写されたトナー像を当該記録媒体Pに定着する。なお、第一駆動機構70、及び第二駆動機構80については、後述する。
【0054】
<搬送機構16>
図1に示される搬送機構16は、記録媒体Pを搬送する機構である。搬送機構16は、図1及び図2に示されるように、一対のチェーン66と、保持部の一例としてのグリッパ60と、を有している。なお、図1では、一対のチェーン66のうちの一方を示し、且つ、チェーン66及びグリッパ60を簡略化して示している。
【0055】
一対のチェーン66は、図1に示されるように、環状に形成されている。この一対のチェーン66は、図2に示されるように、装置奥行方向(図中のD方向)に間隔をおいて配置されている。この一対のチェーン66の各々は、転写胴40の軸方向両端側に設けられた一対のスプロケット64の各々と、定着胴50の軸方向両端側に設けられた一対のスプロケット65(図3参照)の各々と、に巻き掛けられている。そして、転写胴40と一対のスプロケット64とが一体に回転方向B(矢印B方向)へ回転駆動されることで、チェーン66が周回方向C(矢印C方向)へ周回する。
【0056】
一対のチェーン66には、図2に示されるように、グリッパ60が取り付けられた取付部材63が装置奥行方向に沿って掛け渡されている。取付部材63はチェーン66の周回方向Cに沿って予め定められた間隔で複数が一対のチェーン66に固定されている。
【0057】
グリッパ60は、図2に示されるように、装置奥行方向に沿って予め定められた間隔で複数が取付部材63に取り付けられている。このグリッパ60は、記録媒体Pの先端部を保持する保持部として機能する。具体的には、グリッパ60は、図4に示されるように、爪61と爪台62とを有している。グリッパ60では、爪61と爪台62との間に記録媒体Pの先端部を挟むことで記録媒体Pを保持する構成とされている。なお、グリッパ60は、例えば、爪61が爪台62に対してバネ等により押し付けられる共に、カム等の作用により爪61が爪台62に対して開閉される。
【0058】
搬送機構16では、記録媒体Pが収容された収容部(図示省略)から送られた記録媒体Pの先端部を、図4に示されるように、グリッパ60で保持する。記録媒体Pの先端部を保持したグリッパ60は、チェーン66が周回方向Cへ周回することで、記録媒体Pを搬送し、二次転写位置T2及び定着位置NPを通過させる。そして、各色の一次転写位置T1で転写ベルト30に重ねて一次転写されたトナー像が、二次転写位置T2にて記録媒体Pに二次転写される。
【0059】
さらに、チェーン66が周回方向Cへ周回することで、記録媒体Pの先端部を保持したグリッパ60が、記録媒体Pを搬送し、定着位置NPを通過させる。定着位置NPでは、グリッパ60に保持された記録媒体Pが、定着胴50の外周面50Aにおける後述の接触範囲56に配置される。
【0060】
そして、加熱ロール52が、定着胴50の外周面50Aにおける後述の接触範囲56に配置された記録媒体Pを定着胴50とで挟んで、当該記録媒体Pの画像を当該記録媒体へ定着する。
【0061】
なお、グリッパ60は、二次転写位置T2を通過する際には、転写胴40の外周面に形成された凹部41に、取付部材63と共に収容され、定着位置NPを通過する際には、定着胴50の外周面に形成された凹部51に、取付部材63と共に、収容される。
【0062】
<第一駆動機構70、及び第二駆動機構80>
図5及び図6に示される第一駆動機構70は、定着胴50を回転駆動し、定着胴50と加熱ロール52との接触状態において、加熱ロール52を従動回転させる機構である。第一駆動機構70は、図5及び図6に示されるように、駆動モータ等で構成された駆動源72と、駆動源72の駆動力を定着胴50へ伝達する伝達部74と、を有している。伝達部74は、例えば、ギヤ、カップリング、ベルト、及びプーリなどの機械要素を用いて構成されている。
【0063】
図5及び図6に示される第二駆動機構80は、定着胴50と加熱ロール52との離隔状態において、加熱ロール52を回転駆動する機構である。第二駆動機構80は、図5及び図6に示されるように、駆動モータ等で構成された駆動源82と、駆動源82の駆動力を加熱ロール52へ伝達する伝達部84と、を有している。伝達部84は、例えば、ギヤ、カップリング、ベルト、及びプーリなどの機械要素と、一対の外部加熱ロール54とによって構成されている。一対の外部加熱ロール54は、第三回転体の一例である。
【0064】
本実施形態では、一対の外部加熱ロール54が加熱ロール52に接触した状態で回転することで、加熱ロール52を従動回転させる。この一対の外部加熱ロール54は、前述のように、加熱ロール52と接触した状態を維持したまま、定着胴50に対して接触及び離隔を行う加熱ロール52と一体に移動する。このように、本実施形態では、加熱ロール52を従動回転させる一対の外部加熱ロール54が、加熱ロール52を加熱する。
【0065】
第二駆動機構80は、定着胴50と加熱ロール52との接触状態及び離隔状態において駆動源82が駆動力を発生させ、当該接触状態において、加熱ロール52へ伝達される駆動力を制限するトルクリミッタ86を有している。このトルクリミッタ86は、伝達部84の伝達経路中に配置されている。
【0066】
トルクリミッタ86は、接触状態において、加熱ロール52が定着胴50からのトルクが大きくなり、駆動源82の駆動力の加熱ロール52への伝達を遮断する。なお、トルクリミッタ86は、制限部の一例であり、遮断部の一例である。
【0067】
なお、第二駆動機構80は、加熱ロール52及び一対の外部加熱ロール54と共に、支持体58に支持されており、加熱ロール52及び一対の外部加熱ロール54と共に、接触位置(図5に示される位置)と離隔位置(図6に示される位置)との間を移動する。
【0068】
<本実施形態の作用>
本実施形態では、前述のように、第二駆動機構80は、定着胴50と加熱ロール52との離隔状態において、加熱ロール52を回転駆動する。
【0069】
このため、定着胴50と加熱ロール52との接触状態において定着胴50から加熱ロール52へ伝達される回転力のみで加熱ロール52を回転させる場合に比べ、定着胴50と加熱ロール52との離隔状態において、加熱ロール52の回転速度が低下することが抑制される。
【0070】
これにより、再び、加熱ロール52が定着胴50に接触して、画像を定着した場合でも、記録媒体Pのしわの発生、及び、画像のずれの発生が抑制され、画像の記録媒体Pへの定着不良が抑制される。この結果、画像不良が抑制される。
【0071】
本実施形態では、定着胴50と加熱ロール52との接触状態及び離隔状態において、駆動源82が駆動力を発生させ、当該接触状態において、トルクリミッタ86が、加熱ロール52へ伝達される駆動力を制限する。
【0072】
このため、定着胴50と加熱ロール52との接触状態及び離隔状態において、加熱ロール52へ伝達される駆動力が同じである場合に比べ、当該接触状態において、定着胴50の回転速度の変動が抑制される。これにより、振動の発生、及び、画像のずれの発生などが抑制される。
【0073】
本実施形態では、具体的には、トルクリミッタ86は、当該接触状態において、駆動源82の駆動力の加熱ロール52への伝達を遮断する。
【0074】
このため、当該接触状態において、加熱ロール52へ伝達される駆動力が低減される場合に比べ、当該接触状態において、定着胴50の回転速度の変動が抑制される。
【0075】
また、第一駆動機構70は、定着胴50を回転駆動し、定着胴50と加熱ロール52との接触状態において、加熱ロール52を従動回転させる。
【0076】
このため、第一駆動機構が加熱ロール52を回転駆動し定着胴50を従動回転させる場合に比べ、定着胴50の質量(すなわち、慣性モーメント)が加熱ロール52の質量(すなわち、慣性モーメント)よりも大きい場合でも定着胴50の回転不良が抑制される。
【0077】
また、本実施形態では、一対の外部加熱ロール54が加熱ロール52に接触した状態で回転することで、加熱ロール52を従動回転させる。
【0078】
このため、加熱ロール52の回転軸へ駆動力を入力する機構が不要となるため、第二駆動機構80が加熱ロール52を直接回転駆動する場合に比べ、加熱ロール52の回転軸周辺の構成が簡素化される。
【0079】
また、本実施形態では、この一対の外部加熱ロール54は、前述のように、加熱ロール52と接触した状態を維持したまま、定着胴50に対して接触及び離隔を行う加熱ロール52と一体に移動する。
【0080】
このため、接触及び離隔を行う加熱ロール52に対して一対の外部加熱ロール54が離隔する場合に比べ、加熱ロール52の回転速度の変動が抑制される。
【0081】
また、本実施形態では、加熱ロール52を従動回転させる一対の外部加熱ロール54が、加熱ロール52を加熱する。
【0082】
このため、加熱ロール52を従動回転させるロールとは別の加熱手段が加熱ロール52を加熱する場合に比べ、部品点数が低減される。
【0083】
また、本実施形態では、定着胴50凹部51には、グリッパ60及び取付部材63が収容される。
【0084】
このため、定着胴50と加熱ロール52との接触状態において定着胴50から加熱ロール52へ伝達される回転力のみで加熱ロール52を回転させる場合に比べ、加熱ロール52のグリッパ60及び取付部材63との干渉を抑制しつつ、定着胴50と加熱ロール52との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下することが抑制される。
【0085】
<第一回転体、第二回転体及び第三回転体の変形例>
本実施形態では、第一回転体の一例として、定着胴50を用いたが、これに限られない。第一回転体の一例としては、転写胴40、転写ロール、及び搬送ロール等であってもよい。
【0086】
本実施形態では、第二回転体の一例として、加熱ロール52を用いたが、これに限られない。第二回転体の一例としては、例えば、転写ロール、及び搬送ロール等であってもよい。
【0087】
本実施形態では、第三回転体の一例として、一対の外部加熱ロール54を用いたが、これに限られない。第三回転体の一例としては、例えば、加熱を伴わないロール等であってもよい。
【0088】
<他の変形例>
本実施形態では、第一駆動機構70が、定着胴50を回転駆動し、定着胴50と加熱ロール52との接触状態において、加熱ロール52を従動回転させていたが、これに限られない。例えば、第一駆動機構が加熱ロール52を回転駆動し、定着胴50と加熱ロール52との接触状態において、定着胴50を従動回転させる構成であってもよい。この場合では、第二駆動機構80は、定着胴50と加熱ロール52との離隔状態において、定着胴50を回転駆動する。
【0089】
本実施形態では、定着胴50と加熱ロール52との接触状態及び離隔状態において、駆動源82が駆動力を発生させ、当該接触状態において、トルクリミッタ86が、加熱ロール52へ伝達される駆動力を制限していたが、これに限られない。定着胴50と加熱ロール52との接触状態及び離隔状態において、加熱ロール52へ伝達される駆動力が同じである構成であってもよい。
【0090】
また、本実施形態では、トルクリミッタ86が、当該接触状態において、駆動源82の駆動力の加熱ロール52への伝達を遮断していたが、これに限られない。例えば、当該接触状態において、加熱ロール52へ伝達される駆動力が低減される構成であってもよい。この場合では、例えば、駆動源72の駆動(具体的には、出力)を制御することによって行うことが可能である。
【0091】
また、本実施形態では、一対の外部加熱ロール54が加熱ロール52に接触した状態で回転することで、加熱ロール52を従動回転させていたが、これに限られない。例えば、第二駆動機構80が加熱ロール52を直接回転駆動する構成であってもよい。
【0092】
また、本実施形態では、この一対の外部加熱ロール54は、前述のように、加熱ロール52と接触した状態を維持したまま、定着胴50に対して接触及び離隔を行う加熱ロール52と一体に移動していたが、これに限られない。接触及び離隔を行う加熱ロール52に対して一対の外部加熱ロール54が離隔する構成であってもよい。
【0093】
また、本実施形態では、加熱ロール52を従動回転させる一対の外部加熱ロール54が、加熱ロール52を加熱していたが、これに限られない。例えば、加熱ロール52を従動回転させるロールとは別の加熱手段が加熱ロール52を加熱する構成であってもよい。
【0094】
また、本実施形態では、定着胴50凹部51には、グリッパ60及び取付部材63が収容されていたが、これに限られない。凹部51は、他の目的に設けられたものであってもよい。
【0095】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0096】
<付記>
(((1)))
外周面に凹部が形成され、予め定められた回転方向へ回転可能な第一回転体と、
前記凹部の回転方向の上流端から下流端までの前記外周面の範囲に対して接触し、前記凹部が対向する前記第一回転体の回転位置において前記第一回転体の径方向外側へ前記第一回転体から離隔する第二回転体と、
前記第一回転体及び前記第二回転体の一方を回転駆動し、前記第一回転体と前記第二回転体との接触状態において前記第一回転体及び前記第二回転体の他方を従動回転させる第一駆動機構と、
前記第一回転体と前記第二回転体との離隔状態において前記他方を回転駆動する第二駆動機構と、
を備える回転装置。
【0097】
(((2)))
前記第二駆動機構は、
前記接触状態及び前記離隔状態において駆動力を発生させ、
前記接触状態において、前記他方へ伝達される前記駆動力を制限する制限部を有する
(((1)))に記載の回転装置。
【0098】
(((3)))
前記制限部は、前記接触状態において、前記駆動力の前記他方への伝達を遮断する遮断部である
(((2)))に記載の回転装置。
【0099】
(((4)))
前記第一駆動機構は、前記第一回転体を回転駆動し、前記接触状態において前記第二回転体を従動回転させ、
前記第二駆動機構は、前記離隔状態において前記第二回転体を回転駆動する
(((1)))~(((3)))のいずれか1つに記載の回転装置。
【0100】
(((5)))
前記第二駆動機構は、
前記第二回転体に接触した状態で回転することで前記第二回転体を従動回転させる第三回転体を有する
(((1)))~(((4)))のいずれか1つに記載の回転装置。
【0101】
(((6)))
前記第三回転体は、前記第二回転体と接触した状態を維持したまま、前記接触及び前記離隔を行う前記第二回転体と一体に移動する
(((5)))に記載の回転装置。
【0102】
(((7)))
前記第三回転体は、前記第二回転体を加熱する
(((1)))又は(((6)))に記載の回転装置。
【0103】
(((8)))
前記凹部は、記録媒体を保持した保持部が収容される凹部である
(((1)))~(((7)))のいずれか1つに記載の回転装置。
【0104】
(((9)))
前記第一回転体と前記第二回転体とで記録媒体を挟んで、当該記録媒体の画像を当該記録媒体へ定着する
(((7)))に記載の回転装置としての定着装置。
【0105】
(((10)))
前記記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部が形成した画像を前記記録媒体に定着する(((9)))に記載の定着装置と、
を備える画像形成装置。
【0106】
(((1)))の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体及び第二回転体の一方から他方へ伝達される回転力のみで当該他方を回転させる場合に比べ、第一回転体と第二回転体との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下することが抑制される。
【0107】
(((2)))の構成によれば、離隔状態及び接触状態において、他方へ伝達される駆動力が同じである場合に比べ、接触状態において、一方の回転速度の変動が抑制される。
【0108】
(((3)))の構成によれば、接触状態において、前記他方へ伝達される前記駆動力が低減される場合に比べ、接触状態において、一方の回転速度の変動が抑制される。
【0109】
(((4)))の構成によれば、第一駆動機構が第二回転体を回転駆動し第一回転体を従動回転させる場合に比べ、第一回転体の質量が第二回転体の質量よりも大きい場合でも第一回転体の回転不良が抑制される。
【0110】
(((5)))の構成によれば、第二駆動機構が第二回転体を直接回転駆動する場合に比べ、第二回転体の回転軸周辺の構成が簡素化される。
【0111】
(((6)))の構成によれば、接触及び離隔を行う第二回転体に対して第三回転体が離隔する場合に比べ、第二回転体の回転速度の変動が抑制される。
【0112】
(((7)))の構成によれば、第三回転体とは別の加熱手段が第二回転体を加熱する場合に比べ、部品点数が低減される。
【0113】
(((8)))の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体及び第二回転体の一方から他方へ伝達される回転力のみで当該他方を回転させる場合に比べ、第二回転体の保持部との干渉を抑制しつつ、第一回転体と第二回転体との離隔状態において、当該他方の回転速度が低下することが抑制される。
【0114】
(((9)))の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体から第二回転体へ伝達される回転力のみで第二回転体を回転させる場合に比べ、画像の記録媒体への定着不良が抑制される。
【0115】
(((10)))の構成によれば、第一回転体と第二回転体との接触状態において第一回転体から第二回転体へ伝達される回転力のみで第二回転体を回転させる場合に比べ、画像不良が抑制される。
【符号の説明】
【0116】
10 画像形成装置
12 画像形成部
13 転写装置
15 定着装置
16 搬送機構
20 トナー像形成部
22 感光体
23 帯電器
24 露光装置
25 現像装置
30 転写ベルト
32 一次転写ロール
33 ロール
34 対向ロール
40 転写胴
40A 外周面
41 凹部
42 胴本体
50 定着胴
50A 外周面
51 凹部
51A 上流端
51B 下流端
52 加熱ロール
54 外部加熱ロール
56 接触範囲
58 支持体
60 グリッパ
61 爪
62 爪台
63 取付部材
64 スプロケット
65 スプロケット
66 チェーン
70 第一駆動機構
72 駆動源
74 伝達部
80 第二駆動機構
82 駆動源
84 伝達部
86 トルクリミッタ
P 記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9