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特開2024-7525ロードフィニッシャおよびその動作を制御するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007525
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】ロードフィニッシャおよびその動作を制御するための方法
(51)【国際特許分類】
   E01C 19/48 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
E01C19/48 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023109188
(22)【出願日】2023-07-03
(31)【優先権主張番号】22182719.9
(32)【優先日】2022-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596068349
【氏名又は名称】ヨゼフ フェゲーレ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(72)【発明者】
【氏名】イェンス・ヘルマン
【テーマコード(参考)】
2D052
【Fターム(参考)】
2D052AA03
2D052AC01
2D052BD03
2D052BD12
2D052CA01
2D052CA05
2D052DA04
2D052DA14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】改良された舗装機械、および、より柔軟な動作を可能にする、舗装機械の動作を制御するための改良された方法を提供する。
【解決手段】牽引車(2)の前に配置された材料ホッパ(3)と、牽引ポイントの周りを旋回可能となるように牽引アーム(6)によって牽引車(2)に取り付けられて、走行方向における牽引車(2)の後方で牽引され得るスクリード(5)と、を含む。制御システムを含み、制御システムは、高さ基準(9)に対するスクリード(5)の上下の動きを検出し、検出された動きに基づいて高さ信号を生成するように構成された高さ検出デバイスと、牽引車(2)と牽引アーム(6)とに接続されて、牽引車(2)に対する牽引ポイントの高さを調節する調節シリンダと、を含む。高さ信号を目標値と比較して制御偏差を算出し、制御偏差に基づいて調節シリンダの調節変位量を最大値に制限し、制御偏差および最大値を考慮して調節シリンダを調節する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
牽引車(2)と、
走行方向(R)における前記牽引車(2)の前に配置されて、材料(4)を受け入れるように構成された材料ホッパ(3)と、
牽引ポイント(7)の周りを旋回可能となるように牽引アーム(6)によって前記牽引車(2)に取り付けられて、走行方向(R)における前記牽引車(2)の後方で牽引され得るスクリード(5)と、
高さ信号(12)を生成するように構成された高さ検出デバイス(10)と、前記牽引車(2)と前記牽引アーム(6)とに接続されて、前記牽引車(2)に対する前記牽引ポイント(7)の高さを調節するように構成された調節シリンダ(8)と、を含む制御システム(11)と、
を含み、
前記制御システム(11)は、前記高さ信号(12)を目標値(13)と比較して制御偏差(14)を算出し、前記制御偏差(14)に基づいて前記調節シリンダ(8)の調節変位量(20)を最大値(17)に制限するように構成され、
前記最大値(17)は前記制御偏差(14)に比例し、前記制御システム(11)は、前記制御偏差(14)に基づいておよび前記最大値(17)を考慮して前記調節シリンダ(8)を調節するようにさらに構成されている、
ロードフィニッシャ(1)。
【請求項2】
前記高さ検出デバイス(10)は、高さ基準(9)に対する前記スクリード(5)の上下の動きを検出し、検出に基づいて前記高さ信号(12)を生成するように構成されている、請求項1に記載のロードフィニッシャ。
【請求項3】
前記最大値(17)が基準値(21)に対して規定される、請求項1または2に記載のロードフィニッシャ。
【請求項4】
前記基準値(21)がオペレータによって調節可能である、請求項3に記載のロードフィニッシャ。
【請求項5】
制御システム(11)は、前記基準値(21)を自動的に適応させるように構成されている、請求項3または4に記載のロードフィニッシャ。
【請求項6】
前記最大値(17)は、制御偏差(14)に比例係数(22)を乗算することによって与えられ、好ましくは前記比例係数(22)が調節可能である、請求項1から5のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項7】
上限が前記最大値(17)について規定される、請求項1から6のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項8】
ロードフィニッシャ(1)の動作を制御するための方法であって、
前記ロードフィニッシャ(1)は、牽引車(2)と、走行方向(R)における前記牽引車(2)の前に配置されて、材料(4)を受け入れるように構成された材料ホッパ(3)と、牽引ポイント(7)の周りに旋回可能となるように牽引アーム(6)によって前記牽引車(2)に取り付けられて、走行方向(R)における前記牽引車(2)の後方で牽引され得るスクリード(5)と、高さ検出デバイス(10)及び調節シリンダ(8)を有し、前記調整シリンダ(8)が前記牽引車(2)と牽引アーム(6)とに接続されている、制御システム(11)と、を含み、
前記高さ検出デバイス(10)によって高さ信号(12)を生成すること、
前記高さ信号(12)を目標値(13)と比較することによって制御偏差(14)を算出すること、
前記調節シリンダ(8)の調節変位量(20)を、前記制御偏差(14)に比例する最大値(17)に制限すること、
前記調節変位量(20)についての最大値(17)を考慮しつつ、前記制御偏差(14)に基づいて調節信号(19)を算出すること、および、
前記調節信号(19)に基づき、前記調節シリンダ(8)によって前記牽引ポイント(7)の高さを調節すること、
を含む、方法。
【請求項9】
前記高さ検出デバイス(10)によって高さ基準(9)に対するスクリード(5)の動きを検出することをさらに含み、前記高さ信号(12)は、好ましくは、検出された前記高さ基準(9)に対するスクリード(5)の動きに基づいて生成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記最大値(17)が基準値(21)に対して規定される、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記基準値(21)がオペレータによって調節可能である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記制御システム(11)によって前記基準値(21)を自動的に適応させることをさらに含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記最大値(17)は、前記制御偏差(14)に比例係数(22)を乗算することによって与えられ、好ましくは前記比例係数(22)が調節可能である、請求項8から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
上限が前記最大値(17)について規定される、請求項8から13のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動レベリングシステムを有するロードフィニッシャおよびそのような舗装機械(pavers)の動作を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アスファルトなどの舗装材料を締め固めるためのスクリードと、このスクリードを牽引するための牽引車(トラクタ)と、を有する道路舗装機械(road pavers)が知られている。スクリードは、通常、牽引ポイントの周りを旋回するように、牽引車に取り付けられる。牽引ポイントの高さは、例えば油圧シリンダを使用することによって調節可能であり得る。いわゆるタールマシン(tar machine)は、DE102011001542A1から知られている。ドラッグポイント(drag point)でマシンに取り付けられた牽引バーが開示されている。このドラックポイントのリフトは、ドラッグポイントシリンダによって調節され得る。ここで、マシンによる5mの距離の移動に対してなされ得る調節量は、3mmまでに制限されている。さらに、算出された昇降値が1mmよりも大きい場合にのみにシリンダによって調節されるようになっている。開示された制御は、5mの移動距離においてドラッグポイントシリンダが3mmを超えて調節されることはないという仮定に基づいている。
【発明の概要】
【0003】
しかし、舗装の状況によっては、そのような厳格な制限が現実的ないことがある。したがって、本発明の目的は、改良された舗装機械、および、より柔軟な動作を可能にする、舗装機械の動作を制御するための改良された方法を提供することである。
【0004】
この課題は、請求項1に記載の特徴を有するロードフィニッシャおよび請求項7に記載の特徴を有する方法により解決される。
【0005】
ロードフィニッシャ(路面仕上げ機)が開示され、ロードフィニッシャは、牽引車と、材料ホッパと、を含み、材料ホッパは、走行方向における牽引車の前に配置され、材料を受け入れるように構成されている。ロードフィニッシャは、スクリードと、制御システムと、をさらに含み、スクリードは、牽引ポイントの周りに旋回可能(pivotable)に牽引アームを介して牽引車に取り付けられ、走行方向における牽引車の後方で牽引され得るものであり、制御システムは、高さ信号を生成するように構成された高さ検出デバイスと、牽引車と牽引アームとに接続されて牽引車に対する牽引ポイントの高さを調節するように構成された調整シリンダと、を含む。制御システムは、高さ信号を目標値と比較して制御偏差を算出し、制御偏差に基づき調節シリンダの調節変位量、特に実施される調節変位量を最大値に制限するように構成されており、最大値が制御偏差に比例し、制御システムは、さらに制御偏差に基づいておよび最大値を考慮して調節シリンダを調節するよう構成されている。
【0006】
有利には、高さ検出デバイスは、高さ基準に対するスクリードの上下(鉛直方向)の動きを検出するように、好ましくは、検出に基づいて高さ信号を生成するように、構成されてもよい。
【0007】
ワイア(線)基準、縁石エッジ、先に敷設したアスファルト層のエッジ、またはレーザビームが、高さ基準として使用されてもよい。それに応じて、高さ検出デバイスは、それぞれの高さ基準を検出するように構成され、検知アームなどの高さセンサと、超音波センサ、カメラまたはレーザセンサとを含んでもよい。レーザセンサを有する高さ検出デバイスは、高さ基準としてレーザビームを検出するように構成されてもよいし、ラインレーザを生成して検出することによりエッジを認識するように構成されてもよい。特に、後者の場合、高さ検出デバイスは、それ自体がレーザ光源を含んでもよい。
【0008】
代替的にまたは追加的に、高さ検出デバイスは、1つまたは複数の傾斜センサを含んでもよい。傾斜センサは、スクリードの傾斜、特に左右(横方向)の傾斜を検出するように構成されてもよい。いくつかの傾斜センサは、例えば、スクリードのスクリード部の傾斜を検出するように構成されてもよい。高さ信号が傾斜センサの出力に基づいて生成される場合、傾斜センサによって傾斜が検出されるスクリードの長さまたはスクリードのスクリード部の長さ、特に走行方向に対して横方向に規定される長さが考慮されてもよい。これにより、角度信号を高さ信号に、好ましくは上下(鉛直方向)の高さ信号に変換することが可能になり得る。特に、高さ検出デバイスが高さ基準に対するスクリードの上下の動きを検出するように構成されていない実施形態において、スクリードの高さは、片側で手動により制御可能であってもよい。走行方向に関してスクリードの反対側の高さは、上記でより詳細に説明したように、傾斜センサを有する高さ検出デバイスによって制御可能であってもよい。
【0009】
代替的にまたは追加的に、高さ検出デバイスは、処理ユニットを含んでもよい。処理ユニットは、先に述べたセンサのうちの1つまたは複数の出力に基づいて、特に、高さセンサ、検知用アーム、超音波センサ、カメラ、レーザセンサ、傾斜センサの出力に基づいて高さ信号を生成するように構成されてもよい。高さ信号は、特に、高さセンサの出力と1つまたは複数の傾斜センサに基づいて、例えば、上記の説明にしたがって生成された複数の高さ信号を加算することにより、生成されてもよい。
【0010】
調節変位量を制御偏差に比例する最大値に制限することにより、それぞれの舗装の状況に最大値の自動的に適応させることが可能である。同時に、オーバーシュートや過剰な変動などの制御経路内の慣性の望ましくない影響が防止され得る。牽引ポイントの変化は、高さ検出デバイスによって遅れて測定される高さにのみ影響を及ぼすことが起こり得る。調節変位量を制限しないと、制御偏差がより長い時間持続されることによって、調節変位量が不必要に増加または減少することがある。加えて、振動などの単に一時的または短時間の外乱によって引き起こされる可能性のある小さな制御偏差の場合、舗装結果についての影響を最小限に抑えるために調節変位量が十分に制限されてもよい。特に、信号を算出し、比較し、および生成するために、制御システムは、適切な電子部品を含んでもよい。ここで、個々のアセンブリまたは部品は、それぞれ上述の機能のうちの1つまたは複数を実行することができる。ロードフィニッシャの中央制御システムがこの機能を実行することが考えられる。
【0011】
最大値が基準値に対して規定(定義)されることが考えられる。例えば、調節シリンダの特定の伸長位置が基準値として考慮されてもよい。例えば、調節シリンダの完全に短縮した位置に対して160mm伸長した伸長位置が基準値として規定されてもよい。この場合、調節変位量が基準値に対して最大5mmに制限されると、調節シリンダの調節は、155mmから165mmの範囲内の伸長位置に制限され得る。
【0012】
基準値がオペレータによって調節可能であると有利であり得る。これは、舗装走行の開始時に、例えば初期基準値を与えるのに、特に有用であり得る。制御システムが基準値を自動的に適応させるように構成されている場合に特に有利である。例えば制御システムが定常状態であることを認識した場合に、基準値が自動的に適応されるようにしてもよい。高さ信号が目標値に一致する、および/または、制御偏差が0である、0に近い、もしくは、2mmよりも小さい状態は、定常状態とみなされてよい。このようにすることで、基準値が、変化する伸長位置に適応され得る。
【0013】
最大値は、制御偏差に比例係数、例えば2を乗算することにより与えられることが考えられる。比例係数は、例えばロードフィニッシャのオペレータにより調節可能であってもよい。
【0014】
最大値の上限が規定されることが考えられる。このようにすることで、例えば調節シリンダの伸長範囲が考慮され得る。すなわち、調節シリンダがエンドストップまで伸長することが回避され得る。上限は、基準値、特に現在設定されている基準値に応じて規定されてもよい。例えば、調節シリンダの最大可能伸長位置が200mmであり、現在設定されている基準値が150mmである場合、調節シリンダがその終端位置で停止するのを防止するため、最大値の上限は45mmとされ得る。
【0015】
さらに、ロードフィニッシャの動作を制御するための方法が開示される。ロードフィニッシャは、牽引車と、材料ホッパと、スクリードと、制御システムと、を含み、材料ホッパは、走行方向における牽引車の前に配置されて材料を受け入れるように構成され、スクリードは、牽引用アームによって牽引車に取り付けられ、牽引ポイントの周りに旋回可能であり、走行方向において牽引車の後方で牽引され得るものであり、制御システムは、高さ検出デバイスと、牽引車と牽引用アームとに接続された調節シリンダと、を有する。方法は、高さ検出デバイスによって高さ信号を生成すること、高さ信号を目標値と比較して制御偏差を算出すること、調節シリンダの調節変位量を制御偏差に比例する最大値に制限すること、調節変位量の最大値を考慮して制御偏差に基づいて調節信号を算出すること、および、調節信号に基づいて調節シリンダによって牽引ポイントの高さを調節することとを含む。
【0016】
方法は、高さ検出デバイスによって高さ基準に対するスクリードの動きを検出することをさらに含み、高さ信号は、好ましくは、高さ基準に対するスクリードの検出された動きに基づいて生成されると有利であり得る。開示されたロードフィニッシャに関して上記でさらに与えられたすべての説明は、開示された方法にも適用可能であり得る。
【0017】
上記で説明したロードフィニッシャに関して述べたように、調節変位量を制御偏差に比例する最大値に制限することにより、それぞれの舗装の状況に最大値を自動的に適応させることが可能になる。同時に、オーバーシュートや過剰な変動などの制御経路における慣性の望ましくない影響が回避され得る。さらに、例えば振動のような一時的なまたは短時間の外乱によって引き起こされる可能性がある小さな制御偏差に関し、舗装結果についての影響が最小になり得るように調節変位量が十分に制限されてもよい。特に、信号を算出し、比較し、および生成するために、制御システムは、適切な電子部品および/またはアセンブリを含み得る。ここで、個々のアセンブリや個々の部品は、それぞれ言及された機能のうちの1つまたは複数を実行することできる。ロードフィニッシャの中央制御部がこれらの機能を実行することも考えられる。
【0018】
最大値が基準値に対して規定されることが考えられる。上記でさらに説明したように、例えば、調節シリンダの特定の伸長位置が基準値として考慮され得る。
【0019】
基準値がオペレータによって調節可能であると、有利であり得る。上記でさらに説明したように、これは、舗装走行の開始時に、例えば初期基準値を与えるために、特に有用であり得る。方法が制御システムによる基準値の自動的な適応を含む場合に、特に有利である。例えば、制御システムが定常状態であることを認識した場合に、基準値が自動的に適応されてもよい。このようにすることで、基準値が、変化する伸長位置に適応され得る。
【0020】
最大値は、制御偏差に比例係数、例えば2を乗算することにより与えられることが考えられる。比例係数は、例えばロードフィニッシャのオペレータによって調節可能であってもよい。
【0021】
最大値の上限が規定されることが考えられる。上記でさらに説明したように、このようにすることで、調節シリンダの伸長範囲が考慮され得る。すなわち、調節シリンダがエンドストップまで伸長することが回避され得る。上限は、基準値、特に現在設定された基準値に応じて規定されてもよい。
【0022】
本発明は、ロードフィニッシャ及び上記で説明したタイプの方法に関する。以下では、有利な実施形態が図面を使用して例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ロードフィニッシャの概略側面図である。
図2】高さ基準によってガイドされる舗装走行中のロードフィニッシャの概略斜視図である。
図3】ロードフィニッシャの制御システムの構成要素を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1には、ロードフィニッシャ1が概略側面図で示されている。ロードフィニッシャ1は、牽引車2を含んでもよい。ロードフィニッシャ1は、材料ホッパ3をさらに含んでもよい。材料ホッパ3は、走行方向Rにおいて牽引車2の前に配置されてもよい。材料ホッパ3は、材料4を受け入れるように構成されてもよい(図2参照)。ロードフィニッシャ1は、スクリード5をさらに含んでもよい。スクリード5は、複数(2つ)の牽引用アーム6によって牽引車2に取り付けられてもよい。実施形態に示されるように、スクリード5は、牽引ポイント7の周りを旋回可能なように牽引車2に取り付けられてもよい。牽引車2は、締め固めようとするアスファルト層上を好ましくは滑らかにスクリードを牽引するように構成されてもよい。ロードフィニッシャ1は、調節シリンダ8をさらに含んでもよい。調節シリンダ8は、一方の側で牽引車2に接続されてもよい。調節シリンダ8は、他方の側で牽引アーム6に、特に牽引ポイント7のところで接続されてもよい。調節シリンダ8は、牽引車2に対する牽引ポイント7の高さを調節するように構成されてもよい。
【0025】
図2には、ロードフィニッシャ1が前上方からの概略斜視図で示されている。さらに、図2は、アスファルト層が敷設される平面と、高さ基準9と、を模式的に示している。本実施形態のように、高さ基準9は、基準ワイア(基準線)であってもよい。ロードフィニッシャ1は、高さ検出デバイス10を含んでもよい。本実施形態のように、高さ検出デバイス10は、超音波センサであってもよく、超音波センサは、基準ワイア9を検出するように構成されてもよい。高さ検出デバイス10は、スクリード5および/または牽引用アーム6に固定されてもよい。このようにして、高さ検出デバイス10は、高さ基準9に対するスクリード5の実質的に上下(鉛直方向)の動きを検出すように構成されてもよい。調節シリンダ8によって牽引ポイント7の高さを調節するために、ロードフィニッシャ1は、制御システム11を含んでもよく、制御システム11は、図3を参照して以下でより詳細に説明される。
【0026】
図3は、制御システム11の機能を示す概略図である。制御システム11は、高さ検出デバイス10を含んでもよい。制御システム11は、調節シリンダ8をさらに含んでもよい。高さ検出デバイス10は、高さ基準9の検出に基づいて高さ信号12を生成するように構成されてもよい。高さ信号12は、特に、平面より上のスクリード5の高さを表すものであってもよい。制御システム11は、高さ信号12を目標値13と比較するように構成されてもよい。制御システム11は、目標値13と高さ信号12との比較に基づいて制御偏差14を算出するようにさらに構成されてもよい。
【0027】
制御システム11は、算出ユニット15をさらに含んでもよい。算出ユニット15は、制御偏差14に基づいて生の調節信号16を算出するように構成されてもよい。さらに、制御システム11は、制御偏差14に基づいて最大値17を算出するように構成されてもよい。制御システム11は、リミッタ18をさらに含んでもよい。リミッタ18は、調節シリンダ8で実施される調節変位量20が適切に制限されるように、特に算出された最大値17に制限されるように、調節シリンダ8に送られる調節信号19を調節するように構成されてもよい。リミッタは、生の調節信号18と最大値17とに基づいて調節信号19を生成するように構成されてもよい。
【0028】
調節信号19の生成中に、基準値21が追加で考慮されてもよい。調節信号19の生成中に基準値21が考慮されない場合、調節信号19が、調節シリンダ8によって実施される調節変位量を表してもよい。調節信号19に基づいて、調節シリンダ8は、実施されるべき調節変位量によって調節されてもよい。基準値21が考慮される場合、調節信号19は、調節シリンダ8の伸長位置を表してもよい。後者の場合、調節シリンダ8は、調節シリンダ8に送られた調節信号19に基づいて実現されるべき伸長位置を実現させるように構成されてもよい。いずれの変形例においても、実施される調節シリンダ8の調節変位量は、最大値17に制限され得る。違いは、調節シリンダ8の制御の種類にある。
【0029】
最大値17は、制御偏差14に比例してもよく、好ましくは、制御偏差14に比例係数22を乗算することによって算出され得る。比例係数22は、特にロードフィニッシャ1のオペレータによって調節可能であってもよい。特に、最大値17は、制御偏差14の2倍であってもよい。基準値21は、オペレータによって調節可能であってもよい。代替的または追加的に、制御システム11は、基準値21を自動的に適応させるように構成されてもよい。例えば、舗装走行の開始時に、基準値21がオペレータによって設定され、および、制御システム11によって継続的に自律的に調節されることが考えられる。
【0030】
調節シリンダ8を除いて、図3に示されるいずれのユニットも、論理ユニットとして理解されてもよい。これらは、電子回路として実装されてもよいし、ソフトウェアで実装されてもよいし、両者が混合して実装されてもよい。特に、高さ検出デバイス10は、電子回路とソフトウェアとの組み合わせとして実装されてもよい。
図1
図2
図3
【外国語明細書】