IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社マネーフォワードの特許一覧

特開2024-75267資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム
<>
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図1
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図2
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図3
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図4
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図5
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図6
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図7
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図8
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図9
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図10
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図11
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図12
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図13
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図14
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図15
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図16
  • 特開-資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075267
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】資産管理システム、資産管理方法、資産管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/06 20120101AFI20240527BHJP
【FI】
G06Q40/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186602
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】513040384
【氏名又は名称】株式会社マネーフォワード
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】菅 洋祐
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB57
5L055BB57
(57)【要約】
【課題】分類の自由度を高めつつ、ユーザの利便性を向上させることが可能な資産管理システムを提供する。
【解決手段】資産管理システムは、タグ情報設定部430と、ポートフォリオ設定部432と、表示制御部434と、を備える。タグ情報設定部430は、ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対してユーザの操作に基づいて複数のタグ情報を設定する。ポートフォリオ設定部432は、ユーザにより選択されたタグ情報である選択タグ情報に基づいて、複数の選択タグ情報のうちの少なくとも一つが設定された資産を含むポートフォリオを設定する。表示制御部434は、ポートフォリオに含まれる資産の保有情報を複数の選択タグ情報毎に示す画面を表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対して前記ユーザの操作に基づいて複数の分類情報を設定する分類情報設定部と、
前記ユーザにより選択された前記分類情報である選択分類情報に基づいて、複数の前記選択分類情報のうちの少なくとも一つが設定された前記資産を含むポートフォリオを設定するポートフォリオ設定部と、
前記ポートフォリオに含まれる前記資産の保有情報を複数の前記選択分類情報毎に示す画面を表示する表示制御部と、を備える
資産管理システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記画面において、同一の前記選択分類情報が設定された単数又は複数の前記資産の保有情報の合計を複数の前記選択分類情報毎に対比可能に表示する
請求項1に記載の資産管理システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記画面において、前記選択分類情報が設定されていない単数又は複数の前記資産の保有情報の合計を更に表示する
請求項2に記載の資産管理システム。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記画面において、同一の前記選択分類情報が設定された単数又は複数の前記資産の保有情報の合計を、当該合計が大きい順に並べて複数の前記選択分類情報毎に表示する、又は前記ポートフォリオに含まれる複数の前記資産の保有情報を複数の前記選択分類情報毎に円グラフで表示する
請求項2に記載の資産管理システム。
【請求項5】
複数の前記選択分類情報のそれぞれに対して、前記ユーザの操作に基づいて色の情報を設定する色情報設定部を更に備え、
前記表示制御部は、前記画面において、前記色情報設定部により設定された色を用いて、同一の前記選択分類情報が設定された単数又は複数の前記資産の保有情報の合計を複数の前記選択分類情報毎に表示する
請求項2に記載の資産管理システム。
【請求項6】
前記表示制御部は、同一の前記ポートフォリオに用いられる2つ以上の前記選択分類情報を同一の前記資産に対して設定することに関して注意を促す情報を表示する
請求項1に記載の資産管理システム。
【請求項7】
複数の前記資産の保有情報を取得して更新する資産情報更新部を更に備える
請求項1に記載の資産管理システム。
【請求項8】
前記ユーザが前記資産に対して前記分類情報を付与する操作を行う際に、前記資産に対して付与すべき前記分類情報を前記ユーザに提案する分類情報提案部を更に備える
請求項1に記載の資産管理システム。
【請求項9】
前記資産には、預金、現金、株式、投資信託、債券、及び暗号資産のうちの少なくとも一つが含まれている
請求項1に記載の資産管理システム。
【請求項10】
前記保有情報は、保有割合、保有数量、及び保有金額のいずれかである
請求項1に記載の資産管理システム。
【請求項11】
ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対して前記ユーザの操作に基づいて複数の分類情報を設定し、
前記ユーザにより選択される前記分類情報である選択分類情報に基づいて、複数の前記選択分類情報のうちの少なくとも一つが設定された前記資産を含むポートフォリオを設定し、
前記ポートフォリオに含まれる前記資産の保有情報を複数の前記選択分類情報毎に示す画面を表示する
資産管理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対して前記ユーザの操作に基づいて複数の分類情報を設定する分類情報設定部と、
前記ユーザにより選択される前記分類情報である選択分類情報に基づいて、複数の前記選択分類情報のうちの少なくとも一つが設定された前記資産を含むポートフォリオを設定するポートフォリオ設定部と、
前記ポートフォリオに含まれる前記資産の保有情報を複数の前記選択分類情報毎に示す画面を表示する表示制御部と、として機能させる
資産管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資産管理システム、資産管理方法、及び資産管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記の特許文献1に記載のユーザ端末がある。このユーザ端末は、システムサーバから受信したポートフォリオ情報を用いて、ポートフォリオグラフを含む画面を表示する。ポートフォリオグラフは、ユーザが保有する複数の銘柄の株式のそれぞれの評価額及びユーザの口座金額を円グラフで表示するものである。具体的には、ポートフォリオグラフは、複数の銘柄の株式の評価額に応じた円弧寸法を有する複数の円弧部を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-224979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ユーザが資産運用等に関して知りたい情報が多岐に渡っており、単にユーザが保有する株式の評価額を表示するだけではユーザの要求を満たすことが難しくなっている。例えば多くの投資経験を有するユーザは、複数の株式がユーザの望む配分比率を有しているか否かを把握したいことがある。例えば複数の株式をグロース株、バリュー株、及びそれ以外に分類したいとユーザが考えている場合、それらの分類のそれぞれの配分比率をユーザが把握したいと考えることが多い。このような場合、特許文献1に記載のユーザ端末のようにユーザが保有する株式の評価額及び口座金額を表示するだけでは、上記の分類のそれぞれの配分比率をユーザが把握することはできない。これが、ユーザの利便性を低下させる要因となっている。
【0005】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、分類の自由度を高めつつ、ユーザの利便性を向上させることが可能な資産管理システム、資産管理方法、及び資産管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による資産管理システムは、分類情報設定部と、ポートフォリオ設定部と、表示制御部と、を備える。分類情報設定部は、ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対してユーザの操作に基づいて複数の分類情報を設定する。ポートフォリオ設定部は、ユーザにより選択された分類情報である選択分類情報に基づいて、複数の選択分類情報のうちの少なくとも一つが設定された資産を含むポートフォリオを設定する。表示制御部は、ポートフォリオに含まれる資産の保有情報を複数の選択分類情報毎に示す画面を表示する。
【0007】
本発明の一態様による資産管理方法は、ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対してユーザの操作に基づいて複数の分類情報を設定し、ユーザにより選択される分類情報である選択分類情報に基づいて、複数の選択分類情報のうちの少なくとも一つが設定された資産を含むポートフォリオを設定し、ポートフォリオに含まれる資産の保有情報を複数の選択分類情報毎に示す画面を表示する。
【0008】
本発明の一態様による産管理プログラムは、コンピュータを、分類情報設定部と、ポートフォリオ設定部と、表示制御部と、として機能させる。分類情報設定部は、ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対してユーザの操作に基づいて複数の分類情報を設定する。ポートフォリオ設定部は、ユーザにより選択された分類情報である選択分類情報に基づいて、複数の選択分類情報のうちの少なくとも一つが設定された資産を含むポートフォリオを設定する。表示制御部は、ポートフォリオに含まれる資産の保有情報を複数の選択分類情報毎に示す画面を表示する。
【0009】
なお、本発明において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の資産管理システム、資産管理方法、及び資産管理プログラムによれば、分類の自由度を高めつつ、ユーザの利便性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態の資産管理システムの概略構成を示すブロック図。
図2】実施形態の資産管理サーバ装置の概略構成を示すブロック図。
図3】実施形態のタグ情報DBに記憶されている情報の一例を示す図表。
図4】実施形態のポートフォリオDBに記憶されている情報の一例を示す図表。
図5】実施形態の端末装置に表示される画面の一例を示す図。
図6】実施形態の円グラフにおける各タグの表示割合の一例を示す図表。
図7】実施形態の端末装置に表示される画面の一例を示す図。
図8】実施形態の端末装置に表示される画面の一例を示す図。
図9】実施形態の端末装置に表示される画面の一例を示す図。
図10】実施形態の円グラフにおける各タグの表示割合の一例を示す図表。
図11】実施形態の端末装置に表示される画面の一例を示す図。
図12】実施形態のタグ情報DBに記憶されている情報の一例を示す図表。
図13】実施形態の円グラフにおける各タグの表示割合の一例を示す図表。
図14】実施形態の資産管理システムの動作例を示すシーケンスチャート。
図15】実施形態の資産管理サーバ装置のハードウェア的な構成を示すブロック図。
図16】他の実施形態の端末装置に表示される画面の一例を示す図。
図17】他の実施形態の端末装置に表示される画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、資産管理システム、資産管理方法、及び資産管理プログラムの一実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<実施形態>
(資産管理システムの概要)
図1に示されるように、本実施形態の資産管理システム10は、金融機関サーバ装置20と、銀行サーバ装置30と、資産管理サーバ装置40と、端末装置50とを備えている。各装置20,30,40,50はネットワーク回線Nを介して互いに通信可能に接続されている。
【0013】
金融機関サーバ装置20は、複数の金融機関毎に設けられており、ネットワーク回線Nに接続されている。金融機関は、金融関連の業務を通じて利用者に各種金融サービスを提供する企業や組織等であり、例えば証券会社や保険会社、暗号資産交換業者である。金融機関が扱う商品には、株式、投資信託、債券、及び暗号資産の少なくとも一つが含まれている。金融機関サーバ装置20はAPI(Application Programming Interface)等により金融商品の保有量及び評価額等の情報を外部に提供できるものであることが望ましい。
【0014】
銀行サーバ装置30は、複数の銀行業者毎に設けられており、ネットワーク回線Nに接続されている。銀行サーバ装置30もAPI等により預金の保有量等の情報を外部に提供できるものであることが望ましい。
なお、以下では、株式、投資信託、債券、暗号資産、預金、及び現金をまとめて「資産」と称することもある。
【0015】
資産管理サーバ装置40は利用者の資産の保有情報を管理する。資産管理サーバ装置40により管理されている情報には、金融機関サーバ装置20及び銀行サーバ装置30のそれぞれからAPIを利用して取得可能な情報、具体的には株式、投資信託、債券、及び暗号資産等のそれぞれの保有量及び評価額の情報、並びに預金等の額の情報が含まれている。また、資産管理サーバ装置40により管理されている情報には、利用者が端末装置50を操作することにより手動で入力される情報、例えば利用者が所持している現金の情報も含まれている。
【0016】
端末装置50は、利用者により所持されており、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末等である。なお、利用者は、それぞれが所有する端末装置50を用いるため、端末装置50は複数存在する。
この資産管理システム10では、複数の金融機関サーバ装置20及び複数の銀行サーバ装置30のうち、利用者により選択された金融機関及び銀行業者から各資産の保有量及び評価額等の情報を資産管理サーバ装置40が取得するとともに、取得された資産の保有情報を資産管理サーバ装置40が管理する。端末装置50は、利用者の操作に基づいて、資産管理サーバ装置40により管理されている資産の保有量及び評価額等の情報を画面に表示する。これにより、利用者は、端末装置50の画面を見ることにより、自身が保有している資産の保有量及び評価額等の情報を容易に確認することができる。
【0017】
(資産管理サーバ装置40の構成)
図2に示されるように、資産管理サーバ装置40は、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを備えている。
通信部41は、金融機関サーバ装置20、銀行サーバ装置30、及び端末装置50を含め、資産管理サーバ装置40とは別の外部機器とのネットワーク回線Nを介した通信を制御する。
【0018】
記憶部42には、端末装置50において実行される各種処理に用いられる情報が記憶されている。記憶部42には、例えば端末装置50を通じて資産管理サーバ装置40において実行される処理の操作を端末装置50において可能とするプログラムや、端末装置50においてウェブブラウザ上の処理を実行させるプログラム等が記憶されている。また、記憶部42には、例えばユーザDB(Data Base)420、資産DB421、タグ情報DB422、及びポートフォリオ情報DB423が記憶されている。
【0019】
ユーザDB420には、例えば各ユーザに割り振られているアカウント情報が記憶されている。アカウント情報は、ユーザ名、ユーザの識別番号、及びパスワードを含む。アカウント情報は、資産管理サーバ装置40のシステムにログインする際に端末装置50から資産管理サーバ装置40に送信されて、資産管理サーバ装置40におけるユーザの認証に利用される。
【0020】
資産DB421には、ユーザが保有する各資産の保有量や評価額等の情報が記憶されている。本実施形態では、資産の保有量や評価額等の情報が保有情報に相当し、そのうちの評価額の情報が保有金額の情報に相当する。資産DB421に記憶されている資産の保有量及び評価額等の情報は、ユーザDB420に記憶されている各ユーザの識別番号に関連付けられて記憶されている。資産DB421には、ユーザが保有している資産毎に、例えば資産の名称、資産の識別番号、資産の種別、並びに資産の保有量及び評価額のそれぞれの時系列的な推移のデータ等が記憶されている。資産の種別は、例えば、預金、現金、暗号資産、現物取引の株式、信用取引の株式、及び債券等である。
【0021】
タグ情報DB422には、ユーザにより各資産に対して設定されたタグの情報が記憶されている。タグ情報DB422に記憶されているタグの情報は、ユーザDB420に記憶されている各ユーザの識別番号に関連付けられて、また資産DB421に記憶されている各資産に関連付けられて記憶されている。タグは、資産の種類を示す情報である。本実施形態では、タグが資産の分類情報に相当する。図3に示されるように、ユーザにより設定されるタグとしては、例えば「グロース株」、「バリュー株」、「優待目的」、「特定口座の運用資産」、及び「NISA口座の運用資産」がある。図3では、株式Aに「グロース株」及び「特定口座の運用資産」のタグが設定され、株式Bに「バリュー株」及び「NISA口座の運用資産」のタグが設定され、株式Cに「優待目的」及び「特定口座の運用資産」のタグが設定され、株式Dに「グロース株」及び「NISA口座の運用資産」のタグが設定されている場合が例示されている。また、図3では、投資信託Eに「グロース株」及び「特定口座の運用資産」のタグが設定され、投資信託Fに「NISA口座の運用資産」のタグが設定されている場合が例示されている。なお、図3では、銀行Gの預金にタグが設定されていない場合が例示されている。このように、ユーザは、保有する全ての資産にタグを設定する必要はなく、自身が望む資産にのみタグを設定することができる。ユーザは端末装置50を操作することにより、タグに対応する資産やタグの名称等、タグに関連する各種情報を任意に設定及び変更することが可能である。
【0022】
また、タグ情報には、ユーザにより設定されたタグの色の情報が含まれている。具体的には、図3に示されるように、色情報は、例えば16進数の値として各タグに関連付けられて記憶されている。ユーザは端末装置50を操作することにより、タグの色情報を任意に設定及び変更することが可能である。
【0023】
図2に示されるポートフォリオ情報DB423には、ユーザにより各タグに対して設定されたポートフォリオの情報が記憶されている。ポートフォリオ情報DB423に記憶されているポートフォリオの情報は、ユーザDB420に記憶されている各ユーザの識別番号に関連付けられて、またタグ情報DB422に記憶されている各タグに関連付けられて記憶されている。ポートフォリオは、ユーザにより設定された複数のタグの組み合わせの内容を示すものである。ユーザ設定DB322には、例えば図4に示されるように、ユーザにより設定された、複数のタグの組み合わせを示すポートフォリオの情報が記憶されている。図4に示されるように、ユーザにより設定されるポートフォリオとしては、例えば「グロース株とバリュー株」、及び「非課税口座と課税口座」がある。図4では、「グロース株」、「バリュー株」、及び「優待目的」のタグの組み合わせにより「グロース株とバリュー株」のポートフォリオが構築され、「特定口座の運用資産」及び「NISA口座の運用資産」のタグの組み合わせにより「非課税口座と課税口座」のポートフォリオが構築されている場合が例示されている。この場合、「グロース株とバリュー株」のポートフォリオでは、「グロース株」、「バリュー株」、及び「優待目的」のそれぞれのタグが選択タグ情報に相当する。また、「非課税口座と課税口座」のポートフォリオでは、「特定口座の運用資産」及び「NISA口座の運用資産」のそれぞれのタグが選択タグ情報に相当する。本実施形態では、選択タグ情報が選択分類情報に相当する。ユーザは端末装置50を操作することにより、ポートフォリオを構築するタグやポートフォリオの名称等、ポートフォリオに関連する各種情報を任意に設定及び変更することが可能である。
【0024】
図2に示される制御部43は資産管理サーバ装置40を制御する。制御部43は、記憶部42に記憶されているプログラムを実行することにより実現される機能的な構成として、タグ情報設定部430、色情報設定部431、ポートフォリオ設定部432、資産情報更新部433、及び表示制御部434を備えている。
【0025】
タグ情報設定部430は、端末装置50において資産に対してタグを設定する操作がユーザにより行われた際に、設定されたタグの情報をユーザの識別番号及び資産に関連付けてタグ情報DB422に記憶させる。本実施形態では、タグ情報設定部430が分類情報設定部に相当する。
【0026】
色情報設定部431は、端末装置50においてタグに対して色を設定する操作がユーザにより行われた際に、設定された色の情報をタグに関連付けてタグ情報DB422に記憶させる。
ポートフォリオ設定部432は、端末装置50においてタグに対してポートフォリオを設定する操作がユーザにより行われた際に、設定されたポートフォリオの情報をユーザの識別番号及びタグに関連付けてポートフォリオ情報DB423に記憶させる。
【0027】
資産情報更新部433は、資産DB421に記憶されている資産の保有量及び評価額等の情報を更新する。例えば、資産情報更新部433は、複数の金融機関サーバ装置20及び複数の銀行サーバ装置30と所定の周期で通信を行うことにより、各ユーザが所有している資産の保有量及び評価額の情報を更新する処理を逐次実行する。なお、資産情報更新部433は、端末装置50において更新操作が行われることに基づいて所定の資産の保有量及び評価額等の情報を更新する処理を実行してもよい。
【0028】
表示制御部434は、端末装置50に表示される各種画面を表示する表示制御を実行する。
(端末装置に表示される画面例)
次に、表示制御部434により端末装置50の画面に表示される画面例について説明する。
【0029】
ポートフォリオを表示する操作をユーザが端末装置50に対して行った場合、表示制御部434は、図5に示されるようなポートフォリオ表示画面90を端末装置50に表示させる。図5に示されるように、ポートフォリオ表示画面90には、ポートフォリオ表示領域91と、タグ表示領域92と、ポートフォリオ追加ボタン93と、タグ追加ボタン94とが設けられている。
【0030】
ポートフォリオ表示領域91は、ユーザにより設定された単数又は複数のポートフォリオの情報が表示される部分である。図4に示されるように「グロース株とバリュー株」のポートフォリオと「非課税口座と課税口座」のポートフォリオが作成されている場合、図5に示されるように、ポートフォリオ表示領域91には、それらのポートフォリオに対応した第1表示領域911及び第2表示領域912が設けられる。
【0031】
第1表示領域911は、「グロース株とバリュー株」のポートフォリオの情報が表示される部分である。第1表示領域911には、名称表示領域911aと、円グラフ表示領域911bと、総額表示領域911cと、内訳表示領域911dとが設けられている。
名称表示領域911aは、対象のポートフォリオの名称が表示される部分である。
【0032】
円グラフ表示領域911bは、対象のポートフォリオに含まれる資産の評価額の情報が複数のタグ毎に円グラフで表示される部分である。円グラフにおける各タグの表示領域の割合は例えば図6に示されるように演算される。
「グロース株とバリュー株」のポートフォリオに含まれる資産は、図4に示されるように「グロース株」、「バリュー株」、及び「優待目的」のいずれかのタグが設定された資産である。「グロース株」、「バリュー株」、及び「優待目的」のタグが付されていない資産である「投資信託F」及び「銀行G預金」の資産は、円グラフ上で「その他」にまとめられる。このとき、「グロース株」のタグが設定された資産の評価額の合計、「バリュー株」のタグが設定された資産の評価額の合計、「優待目的」のタグが設定された資産の評価額の合計、及び「その他」に属する資産の評価額の合計が図6に示されるような額であるとすると、それらの総和はユーザの全資産の評価額の総額に等しくなる。ユーザの全資産の評価額の総額を「100%」とすると、「グロース株」のタグが設定された資産の割合、「バリュー株」のタグが設定された資産の割合、「優待目的」のタグが設定された資産の割合、及び「その他」に属する資産の割合は図6に示されるようになる。この場合、各資産の割合が資産の保有割合に相当する。
【0033】
このとき、図5に示されるポートフォリオ表示画面90には、円グラフ表示領域911bに示されるような円グラフが表示される。円グラフにおいて、領域A11は、「グロース株」のタグが設定された資産の割合に相当し、領域A12は、「バリュー株」のタグが設定された資産の割合に相当し、領域A13は、「優待目的」のタグが設定された資産の割合に相当し、領域A14は、「その他」に含まれる資産の割合に相当する。円グラフでは、資産の評価額の合計が多い順に複数のタグが時計回りに並べて表示されるとともに、最後に「その他」の項目が表示される。なお、以下では、「グロース株」のタグ、「バリュー株」のタグ、及び「優待目的」のタグ、及び「その他」を含めて「タグ等」とも称する。
【0034】
総額表示領域911cには、円グラフに含まれる資産の評価額の総額が表示される。図5に示される一例では、円グラフに含まれる資産の評価額の総額がユーザの全資産の評価額の総額に等しいため、ユーザの全資産の評価額の総額が総額表示領域911cに表示されている。
【0035】
内訳表示領域911dには、円グラフの各領域A11~A14のタグ等の名称、各タグ等の評価額の合計、ユーザの全資産の評価額の総額に対する各タグ等の評価額の合計の割合、及び各タグ等の色の情報等が表示される。内訳表示領域911dでは、資産の評価額の合計が多い順に並べて複数のタグが表示されるとともに、最も下方に「その他」の項目が表示される。
【0036】
第2表示領域912は、「非課税口座と課税口座」のポートフォリオの情報が表示される部分である。なお、第2表示領域912の表示態様は、対象のポートフォリオが異なる点を除き、第1表示領域911の表示態様と同一又は類似であるため、その詳細な説明は割愛する。
【0037】
タグ表示領域92は、ユーザにより設定された単数又は複数のタグの情報が表示される部分である。図3に示されるように「グロース株」、「バリュー株」、「優待目的」、「特定口座の運用資産」、及び「NISA口座の運用資産」のタグが作成されている場合、図5に示されるように、タグ表示領域92には、それらのタグの情報が表示される。具体的には、タグ表示領域92には、各タグの名称、各タグに含まれる資産の評価額の総額、各タグに含まれる資産の数、及び各タグの色の情報等が表示される。タグ表示領域92では、資産の評価額の合計が多い順に並べて複数のタグが表示されるとともに、最も下方に「その他」の項目が表示される。
【0038】
タグ追加ボタン94は、タグを新たに追加する際に操作するボタンである。ユーザがタグ追加ボタン94を操作した場合、表示制御部434は、図7に示されるタグ追加画面60を端末装置50に表示させる。図7に示されるように、タグ追加画面60には、名称入力領域61、色情報設定領域62、資産選択領域63、及び保存ボタン64が設けられている。
【0039】
名称入力領域61は、タグの名称を入力する部分である。ユーザが端末装置50を操作して名称入力領域61に任意の文字列を入力すると、その文字列をタグの名称として設定することができる。
色情報設定領域62は、タグの色を設定する部分である。色情報設定領域62では、予め用意されている複数の色から一つの色を選択することができる。ユーザが端末装置50を操作して任意の色を選択すると、その色をタグの色として設定することができる。
【0040】
資産選択領域63は、名称入力領域61に入力されたタグに設定すべき単数又は複数の資産を選択することができる部分である。資産選択領域63の右上の部分には、絞り込みボタン630が設けられている。絞り込みボタン630は、資産選択領域63における各資産の表示及び非表示を切り替える際に操作するボタンである。
【0041】
具体的には、ユーザが絞り込みボタン630を操作すると、図8に示されるような資産種別選択画面70が端末装置50に表示される。図8に示されるように、資産種別選択画面70には、第1~第5チェックボックス71~75、及び確定ボタン76が設けられている。
【0042】
第1~第5チェックボックス71~75は、図7に示される資産選択領域63に表示する資産、及び表示しない資産を選択する際に操作する部分である。例えば図6に示されるように第1チェックボックス71及び第4チェックボックス74がチェック状態である場合、それらに対応した「預金・現金・暗号資産」に属する資産、及び「投資信託」に属する資産が、図5に示される資産選択領域63に表示される。一方、図8に示されるように第2チェックボックス72、第3チェックボックス73、及び第5チェックボックス75が非チェック状態である場合、それらに対応した「株式(現物)」に属する資産、「株式(信用)」に属する資産、及び「債券」に属する資産は、図7に示される資産選択領域63に表示されない。
【0043】
資産種別選択画面70では、ユーザが第1~第5チェックボックス71~75を操作した後に確定ボタン76を操作すると、各チェックボックス71~75のチェック及び非チェックの選択状態が確定される。
図7に示される資産選択領域63には、各資産に対応するように複数のチェックボックス631~633が設けられている。チェックボックス631~633は、対応する資産にタグを設定する際に操作する部分である。例えば図7に示されるようにチェックボックス631,632が非チェック状態であり、且つチェックボックス633がチェック状態である場合には、チェックボックス633に対応した「投資信託F」に対して、名称入力領域61に入力された名称のタグを設定することができる。
【0044】
保存ボタン64は、タグ追加画面60に入力された情報を保存する際に操作するボタンである。ユーザが保存ボタン64を操作すると、タグ追加画面60に入力された情報がタグ情報DB422に記憶される。具体的には、タグ追加画面60において設定されたタグの名称、及びそのタグに対応した資産の情報が、図2に示されるタグ情報設定部430によりタグ情報DB422に記憶される。また、タグ追加画面60において設定されたタグの色の情報は、図2に示される色情報設定部431によりタグ情報DB422に記憶される。
【0045】
ユーザがタグ追加画面60を利用して例えば「グロース株」や「バリュー株」等のタグを順次設定する操作を行うことにより、図3に示されるような複数の資産と複数のタグとの関連を示す情報がタグ情報DB422に記憶されることになる。
一方、図5に示されるポートフォリオ追加ボタン93は、ポートフォリオを新たに追加する際に操作するボタンである。ユーザがポートフォリオ追加ボタン93を操作した場合、表示制御部434は、図9に示されるポートフォリオ追加画面80を端末装置50に表示させる。図9に示されるように、ポートフォリオ追加画面80には、名称入力領域81、表示形式選択領域82、タグ選択領域83、及び保存ボタン84が設けられている。
【0046】
名称入力領域81は、ポートフォリオの名称を入力する部分である。ユーザが端末装置50を操作して名称入力領域81に任意の文字列を入力すると、その文字列をポートフォリオの名称として設定することができる。
タグ選択領域83は、ポートフォリオに含めるタグを選択することができる部分である。タグ選択領域83には、複数のタグにそれぞれ対応するように複数のチェックボックス831~835が設けられている。チェックボックス831~835は、対応するタグをポートフォリオに含める際に操作する部分である。例えば図7に示されるようにチェックボックス831,834,835がチェック状態である場合、それらに対応した「グロース株」、「バリュー株」、及び「優待目的」のそれぞれのタグにより、名称入力領域81に入力された名称のポートフォリオが構築されることになる。このとき、チェックボックス832,833が非チェック状態であるため、それらに対応した「特定口座の運用資産」及び「NISA口座の運用資産」のそれぞれのタグは、そのポートフォリオには含まれない。
【0047】
表示形式選択領域82は、ポートフォリオ追加画面80の表示態様を2種類から選択することができる部分である。表示形式選択領域82には第1チェックボックス821及び第2チェックボックス822が設けられている。ユーザは第1チェックボックス821及び第2チェックボックス822のいずれか一方をチェック状態にすることができる。
【0048】
第1チェックボックス821がチェック状態である場合、図5に示されるポートフォリオ表示画面90に示されるように、ポートフォリオに含まれる資産の評価額をタグ毎に表示させることができるだけでなく、ポートフォリオに含まれていない資産の評価額を「その他」として表示させることができる。
【0049】
一方、図9に示される第2チェックボックス822がチェック状態である場合、ポートフォリオ表示画面90において、ポートフォリオに含まれる資産の評価額のみを表示させることができる。この場合、ポートフォリオ表示画面90の円グラフにおける各タグの表示領域の割合は例えば図10に示されるように演算される。
【0050】
「グロース株とバリュー株」のポートフォリオに含まれる資産は、図4に示されるように「グロース株」、「バリュー株」、及び「優待目的」のタグが設定された資産である。「グロース株」のタグが設定された資産の評価額の合計、「バリュー株」のタグが設定された資産の評価額の合計、及び「優待目的」のタグが設定された資産の評価額の合計が図10に示されるような額であるとすると、それらの総額は、ポートフォリオに含まれる資産の評価額の総額となる。ポートフォリオに含まれる資産の評価額の総額を「100%」とすると、「グロース株」のタグが設定された資産の割合、「バリュー株」のタグが設定された資産の割合、及び「優待目的」のタグが設定された資産の割合は図10に示されるようになる。
【0051】
この場合、図11に示されるように、ポートフォリオ表示画面90には、第1表示領域911に示されるような円グラフ、すなわちポートフォリオに含まれる資産の評価額のみに対応した円グラフが表示される。円グラフにおいて、領域A21は、「グロース株」のタグが設定された資産の割合に相当し、領域A22は、「バリュー株」のタグが設定された資産の割合に相当し、領域A23は、「優待目的」のタグが設定された資産の割合に相当する。総額表示領域911cには、ポートフォリオに含まれる資産の評価額の総額が表示される。内訳表示領域911dには、円グラフの領域A21~A23のタグの名称、タグの評価額の合計、ポートフォリオに含まれる資産の評価額の総額に対する各タグの評価額の合計の割合、及び各タグの色の情報が表示される。
【0052】
ところで、本実施形態の資産管理システム10では、例えば図12に示されるように、株式Cに対して「バリュー株」のタグ及び「優待目的」のタグを設定することも可能である。すなわち、「グロース株とバリュー株」というポートフォリオに属する複数のタグのうち、2以上のタグを一つの資産に設定することが可能である。但し、この場合、図13に示されるように、株式Cの評価額が「バリュー株」のタグ及び「優待目的」のタグの両方に反映されることになるため、タグ等の割合の合計が100%を超えてしまう。すなわち、ユーザの全資産の評価額の総額の演算値が実際の額と異なってしまう。
【0053】
そのため、本実施形態の資産管理システム10では、一つのポートフォリオに属する複数のタグのうちの2つ以上のタグが一つの資産に対して設定された場合には、円グラフの表示や資産の評価額の総額に異常が生じることをユーザに注意喚起するために、図9に示されるように、表示形式選択領域82に、その旨の注意書きが記載される表示領域823が設けられている。
【0054】
(資産管理システムの動作例)
次に、本実施形態の資産管理システム10の動作例について説明する。
図14に示されるように、本実施形態の資産管理システム10では、まず、ユーザによる端末装置50の操作に基づいて資産管理サーバ装置40が端末装置50にポートフォリオ表示画面90を表示させる(ステップS20)。その後、ユーザが端末装置50においてタグ追加ボタン94を操作すると(ステップS10)、その操作に基づいて資産管理サーバ装置40が端末装置50にタグ追加画面60を表示させる(ステップS21)。タグ追加画面60においてユーザがタグを追加する操作を行うと(ステップS11)、その情報が端末装置50から資産管理サーバ装置40に送信される。このとき、資産管理サーバ装置40は、資産に対して設定されたタグの情報をタグ情報DB422に記憶させる(ステップS22)。
【0055】
また、ポートフォリオ表示画面90においてユーザがポートフォリオ追加ボタン93を操作すると(ステップS12)、資産管理サーバ装置40は端末装置50にポートフォリオ追加画面80を表示させる(ステップS23)。ポートフォリオ追加画面80においてユーザが複数のタグを組み合わせてポートフォリオを構築する操作を行うと(ステップS13)、その情報が端末装置50から資産管理サーバ装置40に送信される。このとき、資産管理サーバ装置40は、構築されたポートフォリオの情報をポートフォリオ情報DB423に記憶させる(ステップS24)。
【0056】
その後、ユーザにより端末装置50の操作に基づいて資産管理サーバ装置40が端末装置50にポートフォリオ表示画面90を表示させると(ステップS25)、ポートフォリオ情報DB423に記憶されているポートフォリオに対応した円グラフ及び評価額の情報を端末装置50に表示させる(ステップS26)。
【0057】
(資産管理サーバ装置のハードウェア的な構成)
次に、図15を参照して、資産管理サーバ装置40をコンピュータ100により実現する場合のハードウェア構成の一例について説明する。
【0058】
図15に示されるように、コンピュータ100は、例えばプロセッサ101、メモリ102、記憶装置103、入力I/F部104、データI/F部105、通信I/F部106、及び表示装置107を有している。
コンピュータ100は、例えば、クラウドコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレット等)、メディアコンピュータプラットフォーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ等)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアント等)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットフォームであってもよい。
【0059】
プロセッサ101は、メモリ102に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ100における各種の処理を制御する制御部である。
メモリ102は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ102は、プロセッサ101によって実行されるプログラムのコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0060】
記憶装置103は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置103は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。
入力I/F部104は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部104は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等である。入力I/F部104は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインターフェースを介してコンピュータ100に接続されてもよい。
【0061】
データI/F部105は、コンピュータ100の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部105は、例えば各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等である。データI/F部105は、コンピュータ100の外部に設けられてもよい。データI/F部105がコンピュータ100の外部に設けられる場合、データI/F部105は、例えばUSB等のインターフェースを介してコンピュータ100に接続される。
【0062】
通信I/F部106は、コンピュータ100の外部の装置と有線又は無線により、インターネット等のネットワークを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部106は、コンピュータ100の外部に設けられてもよい。通信I/F部106がコンピュータ100の外部に設けられる場合、通信I/F部106は、例えばUSB等のインターフェースを介してコンピュータ100に接続される。
【0063】
表示装置107は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置107は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等である。表示装置107は、コンピュータ100の外部に設けられてもよい。表示装置107がコンピュータ100の外部に設けられる場合、表示装置107は、例えば、ディスプレイケーブル等を介してコンピュータ100に接続される。また、入力I/F部104としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置107は、入力I/F部104と一体化して構成されてもよい。
【0064】
(作用及び効果)
以上説明した本実施形態の資産管理システム10によれば、以下の作用及び効果を得ることができる。
資産管理システム10は、タグ情報設定部430と、ポートフォリオ設定部432と、表示制御部434とを備える。タグ情報設定部430は、ユーザが保有する複数の資産のそれぞれに対してユーザの操作に基づいて複数のタグ情報を設定する。ポートフォリオ設定部432は、ユーザにより選択されたタグ情報である選択タグ情報に基づいて、複数の選択タグ情報のうちの少なくとも一つが設定された資産を含むポートフォリオを設定する。表示制御部434は、ポートフォリオに含まれる資産の評価額を複数の選択タグ情報毎に示すポートフォリオ表示画面90を端末装置50に表示させる。
この構成によれば、ユーザが自身で設定したタグ情報により複数の資産が分類されてポートフォリオ表示画面90に表示されるため、ユーザが望む情報をより容易に把握することが可能となる。よって、利便性を向上させることができる。また、複数の資産のそれぞれに対して複数のタグ情報を設定することができるため、一つの資産に対して一つのタグ情報しか設定できない場合と比較すると、分類の自由度を高めることが可能となる。
【0065】
表示制御部434は、ポートフォリオ表示画面90のポートフォリオ表示領域91において、同一のタグ情報が設定された単数又は複数の資産の評価額の合計を複数のタグ情報毎に対比可能に表示する。
この構成によれば、複数のタグ情報毎に資産の評価額の合計が表示されるため、ユーザが望む情報を更に容易に把握することが可能となる。
【0066】
表示制御部434は、ポートフォリオ表示画面90のポートフォリオ表示領域91において、選択タグ情報が設定されていない単数又は複数の資産の評価額の合計を「その他」として表示する。
この構成によれば、選択タグ情報が設定されていない資産の評価額の合計に関してもユーザが確認可能となるため、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0067】
表示制御部434は、ポートフォリオ表示画面90のポートフォリオ表示領域91及びタグ表示領域92において、同一のタグ情報が設定された単数又は複数の資産の評価額の合計を、合計が大きい順に並べて複数のタグ情報毎に表示する。
この構成によれば、資産の評価額の合計が大きいタグをユーザが把握し易くなるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0068】
資産管理システム10は色情報設定部431を更に備える。色情報設定部431は、複数のタグ情報のそれぞれに対して、ユーザの操作に基づいて色の情報を設定する。表示制御部434は、ポートフォリオ表示画面90のポートフォリオ表示領域91において、色情報設定部431により設定された色を用いて、同一のタグ情報が設定された単数又は複数の資産の評価額の合計を複数のタグ情報毎に表示する。
この構成によれば、複数のタグ情報毎の資産の評価額の合計を色で比較することができるため、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0069】
表示制御部434は、ポートフォリオ表示画面90のポートフォリオ表示領域91において、ポートフォリオに含まれる複数の資産の評価額の合計を複数のタグ情報毎に円グラフで表示する。
この構成によれば、複数のタグ情報毎の資産の評価額の合計を更に比較し易くなる。
【0070】
表示制御部434は、図9に示されるように、同一のポートフォリオに用いられる2つ以上の選択タグ情報を同一の資産に対して設定することに関して注意を促す情報を表示領域823に表示する。
この構成によれば、ポートフォリオ表示画面90において円グラフの表示や資産の評価額の総額に異常が生じる可能性があることをユーザに予め認知させることができる。
【0071】
資産管理システム10は資産情報更新部433を更に備える。資産情報更新部433は、金融機関サーバ装置20及び銀行サーバ装置30から複数の資産の評価額及び保有量等の情報を取得して更新する。
この構成によれば、各資産の評価額及び保有量の情報が逐次更新されるため、ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0072】
(変形例)
次に、実施形態の資産管理システム10の変形例について説明する。
図2に破線で示されるように、制御部43は、記憶部42に記憶されているプログラムを実行することにより実現される機能的な構成として、タグ情報提案部435を更に備えていても良い。本変形例では、タグ情報提案部435が分類情報提案部に相当する。タグ情報提案部435は、図7に示されるタグ追加画面60においてユーザが単数又は複数のタグを選択した際に、選択されたタグに対応したタグの名称をユーザに提案する。
【0073】
例えば、ユーザが「投資信託E」及び「投資信託F」のそれぞれに対応したチェックボックス632,633をチェックした場合、タグ情報提案部435は、「投資信託E」及び「投資信託F」が選択された際に設定される頻度が高いタグの名称をデータベースから取得する。このデータベースは、資産管理システム10を利用している全てのユーザにより使用されているタグの名称と、そのタグに含まれる資産との関係をデータベース化したものである。
【0074】
この構成によれば、ユーザが単数又は複数のタグを選択した際に、他のユーザにより使用されている頻度の高いタグの名称が自動的に提案されるため、ユーザが自身でタグの名称を考える必要がなくなる。そのため、利便性を更に向上させることができる。
なお、制御部43は、同様に、図9に示されるポートフォリオ追加画面80において複数のタグが選択された際に、それらに対応したポートフォリオの名称を提案するポートフォリオ情報提案部を更に備えていてもよい。
【0075】
<他の実施形態>
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
タグ追加画面60では、ユーザが名称入力領域61にタグの名称を入力するという方法に代えて、例えば予め設定された複数のタグの名称からユーザが任意のものを選択できる方法が採用されていてもよい。ポートフォリオ追加画面80に関しても同様である。
【0076】
ポートフォリオ表示画面90では、各タグに対応した資産の評価額の合計を表示するという方法に代えて、各資産の保有数量の合計を表示するという方法を採用してもよい。
表示制御部434は、端末装置50に対するユーザの操作に基づいて、図16に示されるようなタグ編集画面200を端末装置50に更に表示してもよい。タグ編集画面200は、一旦設定したタグの各種内容を編集することが可能な画面である。タグ編集画面200には、名称入力領域201、色情報設定領域202、資産選択領域203、及び保存ボタン204が設けられている。なお、これらの機能は、図7に示される名称入力領域61、色情報設定領域62、資産選択領域63、及び保存ボタン64のそれぞれと同一又は類似の機能であるため、それらの詳細な説明は割愛する。
【0077】
表示制御部434は、端末装置50に対するユーザの操作に基づいて、図17に示されるようなポートフォリオ編集画面210を端末装置50に更に表示してもよい。ポートフォリオ編集画面210は、一旦設定したポートフォリオの各種内容を編集することが可能な画面である。ポートフォリオ編集画面210には、名称入力領域211、表示形式選択領域212、タグ選択領域213、及び保存ボタン214が設けられている。なお、これらの機能は、図9に示される名称入力領域81、表示形式選択領域82、タグ選択領域83、及び保存ボタン84のそれぞれと同一又は類似の機能であるため、それらの詳細な説明は割愛する。
【0078】
本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【符号の説明】
【0079】
10:資産管理システム、100:コンピュータ、430:タグ情報設定部(分類情報設定部)、431:色情報設定部、432:ポートフォリオ設定部、433:資産情報更新部、434:表示制御部、435:タグ情報提案部(分類情報提案部)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17