(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075291
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】マットレスカバー
(51)【国際特許分類】
A47C 21/02 20060101AFI20240527BHJP
A47C 31/10 20060101ALI20240527BHJP
【FI】
A47C21/02 Z
A47C31/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186636
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】518326043
【氏名又は名称】株式会社チェリージャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100187160
【弁理士】
【氏名又は名称】副田 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】元 瑞杰
(57)【要約】
【課題】マットレスカバーをマットレスに簡単に装着するのに有用な技術を提供する。
【解決手段】マットレスカバー10は、マットレス50の表側面51を覆うための表面部11と、表面部11を取り囲むように表面部11から延び、且つ、伸縮性を有する延長部12とを備える。延長部12は、表側面51を介して反対側に位置するマットレスの第1側方面53及び第2側方面54のそれぞれを覆うための第1延長部13及び第2延長部14を含む。マットレスカバー10がマットレス50に装着されている状態で、第1延長部13は、第1側方面53を覆い、且つ、マットレス50の裏側面52を部分的に覆い、第2延長部14は、伸張した状態で第2側方面54を少なくとも部分的に覆うが、裏側面52は覆わない。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マットレスの表側面を覆うための表面部と、
前記表面部を取り囲むように前記表面部から延び、且つ、伸縮性を有する延長部と、を備えるマットレスカバーであって、
前記延長部は、前記表側面を介して反対側に位置する前記マットレスの第1側方面及び第2側方面のそれぞれを覆うための第1延長部及び第2延長部を含み、
マットレスカバーが前記マットレスに装着されている状態で、
前記第1延長部は、前記第1側方面を覆い、且つ、前記マットレスの裏側面を部分的に覆い、
前記第2延長部は、伸張した状態で前記第2側方面を少なくとも部分的に覆うが、前記裏側面は覆わない、
マットレスカバー。
【請求項2】
前記延長部は、前記表側面を介して反対側に位置する前記マットレスの第3側方面及び第4側方面のそれぞれを少なくとも部分的に覆うための第3延長部及び第4延長部を含み、
前記第2延長部と前記第3延長部及び前記第4延長部の各々との間のつなぎ合わせ距離は、前記第1延長部と前記第3延長部及び前記第4延長部の各々との間のつなぎ合わせ距離よりも短い、
請求項1に記載のマットレスカバー。
【請求項3】
前記延長部は、前記表側面を介して反対側に位置する前記マットレスの第3側方面及び第4側方面のそれぞれを少なくとも部分的に覆うための第3延長部及び第4延長部を含み、
前記延長部は、開口を区画するエッジ部を有し、
マットレスカバーが前記マットレスに装着されている状態で、
前記第1延長部の前記エッジ部の少なくとも一部は、前記裏側面に沿って延び、
前記第2延長部の前記エッジ部は、前記第2側方面に沿って延び、
前記第3延長部の前記エッジ部は、前記裏側面及び前記第3側方面に沿って延び、
前記第4延長部の前記エッジ部は、前記裏側面及び前記第4側方面に沿って延びる、
請求項1又は2に記載のマットレスカバー。
【請求項4】
前記表面部及び前記延長部は、単一種類の布材により構成される請求項1又は2に記載のマットレスカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マットレスカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1が開示するマットレス用のシーツは、マットレスの表面を覆う表面部と、マットレスの側面から裏面の周囲を覆う裏面部と、を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マットレス用のシーツとして利用されるマットレスカバーをマットレスに装着する場合、通常、マットレスの表側面及び側方面の全体がマットレスカバーにより包まれるように、マットレスカバーをマットレスの四方の側方面から裏側面に回り込ませる。そのために使用者は、順次、マットレスの端部を持ち上げつつ、マットレスカバーの四方の端部をマットレスの下方に挿入する必要がある。
【0005】
しかしながら大型で重量のあるマットレスを持ち上げることは使用者にとって負荷の大きい作業であり、マットレスカバーの四方の端部をマットレスの下方に挿入する作業を一人で行うことは多大な困難を伴う。特に、マットレスは壁際に置かれることが多く、そのようなマットレスと壁面との間のスペースは非常に限られており、場合によっては殆ど存在しない。マットレスカバーの端部を、そのようなマットレスと壁面との間の限られたスペースを通過させて、マットレスの裏側面にまで回り込ませることは、肉体的及び心理的な負担が大きい作業である。
【0006】
本開示は上述の事情に鑑みてなされたものであり、マットレスカバーをマットレスに簡単に装着するのに有用な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、マットレスの表側面を覆うための表面部と、表面部を取り囲むように表面部から延び、且つ、伸縮性を有する延長部と、を備えるマットレスカバーであって、延長部は、表側面を介して反対側に位置するマットレスの第1側方面及び第2側方面のそれぞれを覆うための第1延長部及び第2延長部を含み、マットレスカバーがマットレスに装着されている状態で、第1延長部は、第1側方面を覆い、且つ、マットレスの裏側面を部分的に覆い、第2延長部は、伸張した状態で第2側方面を少なくとも部分的に覆うが、裏側面は覆わない、マットレスカバーに関する。
【0008】
延長部は、表側面を介して反対側に位置するマットレスの第3側方面及び第4側方面のそれぞれを少なくとも部分的に覆うための第3延長部及び第4延長部を含み、第2延長部と第3延長部及び第4延長部の各々との間のつなぎ合わせ距離は、第1延長部と第3延長部及び第4延長部の各々との間のつなぎ合わせ距離よりも短くてもよい。
【0009】
延長部は、表側面を介して反対側に位置するマットレスの第3側方面及び第4側方面のそれぞれを少なくとも部分的に覆うための第3延長部及び第4延長部を含み、延長部は、開口を区画するエッジ部を有し、マットレスカバーがマットレスに装着されている状態で、第1延長部のエッジ部の少なくとも一部は、裏側面に沿って延び、第2延長部のエッジ部は、第2側方面に沿って延び、第3延長部のエッジ部は、裏側面及び第3側方面に沿って延び、第4延長部のエッジ部は、裏側面及び第4側方面に沿って延びてもよい。
【0010】
表面部及び延長部は、単一種類の布材により構成されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示の技術によれば、マットレスカバーをマットレスに簡単に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、マットレスカバーの一例を示す平面図である。
【
図2】
図2は、マットレスカバーの縫製前の布材の状態を概略的に示す平面図である。
【
図3】
図3は、マットレスセットの一例を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、
図5に示すマットレスセットを矢印「IV」の方向に見た側方図である。
【
図5】
図5は、
図5に示すマットレスセットを矢印「V」の方向に見た側方図である。
【
図6】
図6は、
図5に示すマットレスセットを矢印「VI」の方向に見た側方図である。
【
図7】
図7は、
図5に示すマットレスセットを矢印「VII」の方向に見た側方図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本開示の一実施形態について説明する。
【0014】
各図面において、各要素の形状及びサイズは必ずしも実物の形状及びサイズとは一致せず、要素間の配置関係及び寸法比も必ずしも実物の配置関係及び寸法比とは一致しない。また各要素の形状などの幾何学的条件を表す用語は、必ずしも厳密な意味には限定されず、断りがない限り、実質的に同等の機能を発揮可能な範囲の幾何学的条件も対応の用語によってカバーされる。
【0015】
図1は、マットレスカバー10の一例を示す平面図である。
図2は、マットレスカバー10の縫製前の布材の状態を概略的に示す平面図である。
【0016】
図3は、マットレスセット1の一例を示す斜視図である。
図4~
図7は、
図5に示すマットレスセット1を矢印「IV」、「V」、「VI」及び「VII」の方向に見た側方図である。
図8は、
図5に示すマットレスセット1の上面図である。
図9は、
図5に示すマットレスセット1の下面図である。
【0017】
マットレスセット1は、
図3~
図9に示すように、マットレス50と、当該マットレス50に装着されるマットレスカバー10と、を備える。
【0018】
マットレス50は、直方体状のマットレス本体部57と、マットレス本体部57の底部に取り付けられる複数のマットレス脚部58(本例では底部の四つの偶部のそれぞれに取り付けられる4つのマットレス脚部58)と、を有する。マットレス本体部57は、使用者が横たわることが予定される表側面51と、表側面51と反対側に位置する裏側面52と、表側面51と裏側面52との間において高さ方向に延びる第1側方面53~第4側方面56と、を有する。マットレス本体部57の隣接する面は、厳密には直角に交わっておらず、本例では曲面を介して互いにつながる。マットレス脚部58は設けられていなくてもよく、その場合、マットレス50はマットレス本体部57のみにより構成されてもよい。
【0019】
マットレスカバー10は、マットレス本体部57の矩形状の表側面51を覆うための表面部11と、表面部11を取り囲むように表面部11から延びる延長部12と、を備える。本例のマットレスカバー10では、伸縮性及び弾性に富む単一種類の布地によって表面部11及び延長部12の両方が構成され、表面部11及び延長部12は、一体的且つ連続的に切れ目無く延在する。肌触り性及び吸汗性に優れたタオル地等の任意の生地によってマットレスカバー10を構成可能であり、いわゆるシームレス生地によりマットレスカバー10の全体又は一部が構成されてもよい。
【0020】
マットレスカバー10の伸縮率は限定されない。一例として、自然状態(すなわち積極的な外力が加えられていない状態)のマットレスカバー10のサイズを基準に、マットレスカバー10は最大で約1.2倍~約3倍(例えば約1.5倍~約2倍)のサイズまで弾性的(可逆的)に伸張可能であってもよい。
【0021】
なおマットレスカバー10は複数種類の布地を含んでいてもよい。一例として、特性の異なる別々の布地によって、マットレスカバー10の表面部11及び延長部12のそれぞれが構成されてもよい。例えば、マットレスセット1に横たわる使用者が直接的に接触する表面部11を、肌触り性及び吸汗性に優れた布地により構成しつつ、延長部12を他の特性(例えば耐久性、伸縮性、マットレス本体部57に対するズレ防止性、及び/又はデザイン性)に優れた布地により構成してもよい。したがって、表面部11は相対的に伸縮性に乏しい布地を使って構成されてもよく、延長部12の各々は相対的に伸縮性に富んだ布地(すなわち表面部11よりも大きな伸縮性を有する布地)を使って構成されてもよい。例えば、表面部11はキルト生地で構成されてもよく、延長部12の各々はキルト生地以外の布地によって構成されてもよい。また表面部11及び延長部12の各々において、特性の異なる複数種類の布地が含まれていてもよい。一例として、表面部11及び/又は延長部12のうち、外方に露出する外側面と、マットレス本体部57に向けられる内側面とを、別々の布地によって構成してもよい。
【0022】
本例の表面部11は概ね矩形状の平面形状を有するが、任意の形状及び任意のサイズを有しうる。マットレス50にマットレスカバー10が装着されている状態で、マットレスカバー10の表面部11は、マットレス50の表側面51に密着しつつ、全体的に平坦面を成すことが、使用者の睡眠を妨げないようにする観点から及び見た目の美しさの観点から好ましい。本例のマットレスカバー10の表面部11は、自然状態ではマットレス50の表側面51よりも全体的にサイズが小さく、伸張状態でマットレス50の表側面51に密着する。
【0023】
マットレスカバー10の延長部12は、表面部11から四方に延びる第1延長部13、第2延長部14、第3延長部15及び第4延長部16を含む。第1延長部13及び第2延長部14は、表面部11を介して互いに反対側に位置し、マットレス50の表側面51を介して互いに反対側に位置する第1側方面53及び第2側方面54のそれぞれを覆うための部分である。第3延長部15及び第4延長部16は、表面部11を介して互いに対して反対側に位置し、マットレス50の表側面51を介して互いに反対側に位置する第3側方面55及び第4側方面56のそれぞれを覆うための部分である。
【0024】
第1延長部13~第4延長部16の各々は、隣り合う他の延長部とつなぎ合わされることでつなぎ合わせ部17を形成する。具体的には、第1延長部13及び第2延長部14の各々は、隣り合う第3延長部15及び第4延長部16の各々と一緒につなぎ合わせ部17を形成する。本例では、縫製によって延長部同士がつなぎ合わされることでつなぎ合わせ部17が形成されるが、接着などの他の任意の接合手段によって延長部同士がつなぎ合わされてもよい。
【0025】
第2延長部14と第3延長部15及び第4延長部16の各々との間のつなぎ合わせ部17の距離(つなぎ合わせ距離)は、第1延長部13と第3延長部15及び第4延長部16の各々との間のつなぎ合わせ部17の距離よりも短い。そのため
図2に示すように、マットレスカバー10の縫製前の状態において、第1延長部13及び第2延長部14の各々は矩形状の平面形状を有するが、第3延長部15及び第4延長部16の各々は台形状の平面形状を有する。
【0026】
延長部12は、開口19(
図1参照)を区画するエッジ部18を有する。開口19は、マットレスカバー10をマットレス50に着脱する際に、マットレス本体部57を通過させるのに使われる。開口19の形状は限定されず、開口19は、自然状態で円形状、オーバル形状(卵形、長円形、楕円形を含む)、多角形状(例えば三角形や四角形)、或いは他の任意の形状を有しうる。
図1に示す例ではエッジ部18が縫製等によって補強されているが、そのような補強処理がエッジ部18に加えられていなくてもよい。例えば、本来的に切断端部でほつれが生じにくい生地(例えばシームレス生地)によってマットレスカバー10(特に延長部12)が構成される場合、エッジ部18は補強されていない生地切断端部により構成されてもよい。
【0027】
開口19の自然状態での大きさは、マットレス50の表側面51及び裏側面52よりも全体的に小さい。一方、マットレスカバー10が引っ張り力を加えられて伸ばされることで、開口19のサイズがマットレス50の表側面51及び裏側面52よりも大きくなるように、エッジ部18の大きさが変わる。そのためマットレス本体部57にマットレスカバー10を装着する際、マットレス本体部57の全体がマットレスカバー10の開口19を通過することができ、その結果、マットレスカバー10の内側にマットレス本体部57が配置される。そしてマットレスカバー10がマットレス本体部57に装着されている状態で、マットレスカバー10に対する引っ張り力を解放することで、開口19が小さくなり、その結果、マットレスカバー10の延長部12の一部をマットレス本体部57の下方に適切に回り込ませることができる。
【0028】
マットレスカバー10がマットレス50に装着されている状態で、延長部12は
図3~
図9に示すようにマットレス50の第1側方面53~第4側方面56及び裏側面52を覆う。すなわち第1延長部13は、伸張した状態で、第1側方面53の全体を覆い且つ裏側面52を部分的に覆う。第2延長部14は、伸張した状態で第2側方面54を部分的に覆うが、裏側面52は覆わない。第3延長部15は、伸張した状態で第3側方面55を部分的に覆い且つ裏側面52を部分的に覆う。第4延長部16は、伸張した状態で第4側方面56を部分的に覆い且つ裏側面52を部分的に覆う。
【0029】
したがってマットレスカバー10がマットレス50に装着されている状態で、第1延長部13のエッジ部18の少なくとも一部は、マットレス50の裏側面52に沿って延びる(
図9参照)。一方、第2延長部14のエッジ部18は、全体にわたって、マットレス50の第2側方面54に沿って延びる(
図3及び
図5参照)。また第3延長部15のエッジ部18は、裏側面52及び第3側方面55に沿って延び、第4延長部16のエッジ部18は、裏側面52及び第4側方面56に沿って延びる(
図6、
図7及び
図9参照)。
【0030】
このようにマットレス本体部57の矩形状の裏側面52のうち、少なくとも互いに隣り合う2つの偶部において、マットレスカバー10の延長部12を回り込ませることで、マットレス本体部57に対してマットレスカバー10を安定的に装着することができる。特に、マットレスカバー10の延長部12のうち裏側面52に沿って延在する部分をマットレス脚部58の近傍に配置することで、当該マットレス脚部58を、延長部12の位置決め及び位置ズレ防止に寄与する部材として利用できる。
【0031】
なおつなぎ合わせ部17は、マットレスカバー10がマットレス50に装着された際に、マットレス50の側方部分(特に隣り合う側方面間の境界部分)に配置されることが予定されている。第3延長部15及び第4延長部16の各々と第1延長部13との間のつなぎ合わせ部17は、マットレス本体部57の高さ距離(すなわち表側面51と裏側面52との間の高さ方向間隔)よりも長くなるように伸張可能である。一方、第3延長部15及び第4延長部16の各々と第2延長部14との間のつなぎ合わせ部17の最大伸張長さは、マットレス本体部57の高さ距離よりも短くてもよい。一般に流通しているマットレス本体部57の厚み(高さ距離)は10cm~40cm程度であり、20cm~30cm程度であることが多い。したがって第3延長部15及び第4延長部16の各々と第1延長部13との間のつなぎ合わせ部17は、10cm~40cmよりも長くなるように伸張可能であることが好ましく、20cm~30cmよりも長くなるように伸張可能であることで、多くのマットレス50に対して汎用的に使用可能なマットレスカバー10を提供できる。また第3延長部15及び第4延長部16の各々と第2延長部14との間のつなぎ合わせ部17の最大伸張長さは、10cm~40cmよりも短くてもよく、20cm~30cmよりも短くてもよい。
【0032】
以上説明したように上述のマットレスカバー10によれば、マットレスカバー10の第2延長部14をマットレス本体部57の裏側面52まで回り込ませることなく、マットレスカバー10をマットレス50に対して簡単に装着できる。特に、マットレス50が壁面に沿って配置される場合でも、マットレスカバー10の第2延長部14を、当該壁面とマットレス本体部57(特に第2側方面54)との間に進入させることができれば、マットレス本体部57の裏側面52にまで第2延長部14を回り込ませずに、マットレスカバー10をマットレス50に対して適切且つ簡単に装着できる。
【0033】
また弾性的な伸縮性に優れた生地によってマットレスカバー10を構成することで、伸張時におけるマットレスカバー10の縮もうとする力を利用して、マットレスカバー10をマットレス50に対して安定的に装着することが可能である。またマットレス50の外面(例えば表側面51)に対してマットレスカバー10をフィットさせるのに有利である。またマットレスカバー10の自然状態におけるサイズを小さくすることができ、コンパクトな状態でマットレスカバー10を流通させたり保管したりすることができる。
【0034】
[変形例]
マットレスカバー10は、任意の機能を付加するための任意の加工が加えられてもよい。一例として、マットレス本体部57と接触するマットレスカバー10の裏面部分に、滑り止め部(例えば摩擦係数の大きな部材)が取り付けられ、当該滑り止め部によって、マットレス本体部57に対するマットレスカバー10の位置ズレを防いでもよい。
【0035】
本明細書で開示されている実施形態及び変形例はすべての点で例示に過ぎず限定的には解釈されないことに留意されるべきである。上述の実施形態及び変形例は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態での省略、置換及び変更が可能である。例えば上述の実施形態及び変形例が全体的に又は部分的に組み合わされてもよく、また上述以外の実施形態が上述の実施形態又は変形例と組み合わされてもよい。また、本明細書に記載された本開示の効果は例示に過ぎず、その他の効果がもたらされてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 マットレスセット
10 マットレスカバー
11 表面部
12 延長部
13 第1延長部
14 第2延長部
15 第3延長部
16 第4延長部
17 つなぎ合わせ部
18 エッジ部
19 開口
50 マットレス
51 表側面
52 裏側面
53 第1側方面
54 第2側方面
55 第3側方面
56 第4側方面
57 マットレス本体部
58 マットレス脚部