(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075293
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】記録媒体処理装置および画像形成システム
(51)【国際特許分類】
B65H 31/06 20060101AFI20240527BHJP
B65H 37/06 20060101ALI20240527BHJP
【FI】
B65H31/06
B65H37/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186641
(22)【出願日】2022-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】福井 絵理
(72)【発明者】
【氏名】深町 昂志
(72)【発明者】
【氏名】川野 公嗣
(72)【発明者】
【氏名】水野 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】泉 竜太
【テーマコード(参考)】
3F054
3F108
【Fターム(参考)】
3F054AA01
3F054AC01
3F054BA11
3F054BE04
3F054BE07
3F054BE11
3F054DA01
3F108GA01
3F108GB03
(57)【要約】
【課題】記録媒体束が押し当てられる被押し当て部を移動させるための被操作部が移動体に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させる。
【解決手段】操作者が被押し当て部443を移動させる際に操作する被操作部91が設けられている。被操作部91は、移動体90とは別の箇所に設けられている。被操作部91は、第1後処理装置40の装置本体40A側に設けられ、移動体90に付随しての移動を行わずに、第1後処理装置40の装置本体40A側に固定されている。操作者が被操作部91に対する操作を行うと、移動体90に対して被押し当て部443が移動する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り処理が行われる記録媒体束の一方の端部が押し当てられる被押し当て部を備える移動体であって、当該移動体に対する当該被押し当て部の移動が可能に構成された移動体と、
前記移動体とは別の箇所に設けられるともに前記被押し当て部に連動可能に設けられ、操作者が当該移動体に対して当該被押し当て部を移動させる際に操作する被操作部と、
を備える記録媒体処理装置。
【請求項2】
前記被操作部は、前記移動体に付随しての移動を行わずに、固定された状態で設けられている請求項1に記載の記録媒体処理装置。
【請求項3】
前記移動体とは別の箇所に設けられ、操作者が前記被操作部を操作することにより発生する駆動力を当該移動体に伝達する伝達機構がさらに設けられ、
前記移動体が特定の箇所に位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続されて、前記駆動力を当該移動体に伝達可能となる請求項1に記載の記録媒体処理装置。
【請求項4】
前記移動体は、予め定められた移動経路に沿って移動し、
前記移動経路の延び方向における一端部および他端部の何れかに前記移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される請求項3に記載の記録媒体処理装置。
【請求項5】
前記移動経路は、上下方向に延びるように設けられるとともに、前記記録媒体処理装置の下側に設けられ、
前記移動経路の一端部および他端部のうちの上側に移置する方の端部に前記移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される請求項4に記載の記録媒体処理装置。
【請求項6】
前記移動体が予め定められた特定の箇所に位置することを検知する検知センサが設けられ、
前記検知センサによって前記移動体が検知される箇所である前記特定の箇所に当該移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される請求項3に記載の記録媒体処理装置。
【請求項7】
前記被操作部の操作内容と、当該操作内容での当該被操作部の操作が行われた後に前記記録媒体束に対する折り処理が行われた場合における当該記録媒体束の状態とを前記操作者に通知する通知手段がさらに設けられている請求項1に記載の記録媒体処理装置。
【請求項8】
前記被操作部は、操作者により操作されると回転する回転体により構成されている請求項1に記載の記録媒体処理装置。
【請求項9】
前記被押し当て部への駆動力の伝達に用いられる回転部材を有し、前記回転体により構成された前記被操作部からの回転駆動力を当該被押し当て部に伝達して当該被押し当て部を移動させる移動機構をさらに備え、
前記移動機構には、前記被操作部である前記回転体の回転数よりも小さい回転数で前記回転部材を回転させる減速機構が設けられている請求項8に記載の記録媒体処理装置。
【請求項10】
前記被操作部は、前記記録媒体処理装置の正面側に設けられている請求項1に記載の記録媒体処理装置。
【請求項11】
作業者が前記移動体についての作業を行うための開口部が設けられ、
前記開口部は、前記記録媒体処理装置の正面と背面とを結ぶ側面に設けられ、
前記側面とは異なる前記正面側に、前記被操作部が設けられている請求項10に記載の記録媒体処理装置。
【請求項12】
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置と、当該画像形成装置による画像の形成が行われた記録媒体に対する処理を行う記録媒体処理装置とを備え、当該記録媒体処理装置が、請求項1に記載された記録媒体処理装置を含んで構成された画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体処理装置および画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、調整パターンが形成された調整シートに対して予め設定された基準折り位置に基づいてその調整パターンを跨ぐように折りを実行する折り部と、折り部で折られた調整シートが広げられた状態で調整シートの調整パターンの画像を読み取る画像読取部とを備える画像処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
折り処理の対象となる記録媒体束が被押し当て部に押し当てられる構成では、この被押し当て部を移動させることで、記録媒体束の位置や傾きの変更を行える。
ここで、被押し当て部を移動させるための被操作部が、移動体に設置されている構成では、この移動体の移動に応じて被操作部の位置が変化する。この場合、移動体の移動先によっては、被操作部の操作を行いにくくなったり、被操作部の操作を行えなくなったりする事態が生じうる。
本発明の目的は、記録媒体束が押し当てられる被押し当て部を移動させるための被操作部が移動体に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、折り処理が行われる記録媒体束の一方の端部が押し当てられる被押し当て部を備える移動体であって、当該移動体に対する当該被押し当て部の移動が可能に構成された移動体と、前記移動体とは別の箇所に設けられるともに前記被押し当て部に連動可能に設けられ、操作者が当該移動体に対して当該被押し当て部を移動させる際に操作する被操作部と、を備える記録媒体処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記被操作部は、前記移動体に付随しての移動を行わずに、固定された状態で設けられている請求項1に記載の記録媒体処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記移動体とは別の箇所に設けられ、操作者が前記被操作部を操作することにより発生する駆動力を当該移動体に伝達する伝達機構がさらに設けられ、前記移動体が特定の箇所に位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続されて、前記駆動力を当該移動体に伝達可能となる請求項1に記載の記録媒体処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記移動体は、予め定められた移動経路に沿って移動し、前記移動経路の延び方向における一端部および他端部の何れかに前記移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される請求項3に記載の記録媒体処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記移動経路は、上下方向に延びるように設けられるとともに、前記記録媒体処理装置の下側に設けられ、前記移動経路の一端部および他端部のうちの上側に移置する方の端部に前記移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される請求項4に記載の記録媒体処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記移動体が予め定められた特定の箇所に位置することを検知する検知センサが設けられ、前記検知センサによって前記移動体が検知される箇所である前記特定の箇所に当該移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される請求項3に記載の記録媒体処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記被操作部の操作内容と、当該操作内容での当該被操作部の操作が行われた後に前記記録媒体束に対する折り処理が行われた場合における当該記録媒体束の状態とを前記操作者に通知する通知手段がさらに設けられている請求項1に記載の記録媒体処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記被操作部は、操作者により操作されると回転する回転体により構成されている請求項1に記載の記録媒体処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記被押し当て部への駆動力の伝達に用いられる回転部材を有し、前記回転体により構成された前記被操作部からの回転駆動力を当該被押し当て部に伝達して当該被押し当て部を移動させる移動機構をさらに備え、前記移動機構には、前記被操作部である前記回転体の回転数よりも小さい回転数で前記回転部材を回転させる減速機構が設けられている請求項8に記載の記録媒体処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記被操作部は、前記記録媒体処理装置の正面側に設けられている請求項1に記載の記録媒体処理装置である。
請求項11に記載の発明は、作業者が前記移動体についての作業を行うための開口部が設けられ、前記開口部は、前記記録媒体処理装置の正面と背面とを結ぶ側面に設けられ、前記側面とは異なる前記正面側に、前記被操作部が設けられている請求項10に記載の記録媒体処理装置である。
請求項12に記載の発明は、記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置と、当該画像形成装置による画像の形成が行われた記録媒体に対する処理を行う記録媒体処理装置とを備え、当該記録媒体処理装置が、請求項1に記載された記録媒体処理装置を含んで構成された画像形成システムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、記録媒体束が押し当てられる被押し当て部を移動させるための被操作部が移動体に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、被操作部が固定された状態で設けられておらず移動体に付随して移動する場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、移動体が特定の箇所に位置する場合に、駆動力を移動体に伝達可能な状態とすることができる。
請求項4の発明によれば、移動体が移動する移動経路の延び方向における一端部および他端部の何れかにこの移動体が位置する場合に、伝達機構に対して移動体が接続される状態とすることができる。
請求項5の発明によれば、移動経路の一端部および他端部のうちの下側に移置する方の端部に移動体が位置する場合に、伝達機構に対して移動体が接続される構成に比べ、被操作部を、操作者が操作を行いやすい箇所に配置しやすくなる。
請求項6の発明によれば、伝達機構に対して移動体が接続されたことを検知するための専用のセンサを設けずに、伝達機構に対して移動体が接続されたことを検知することができる。
請求項7の発明によれば、被操作部の操作内容と、この操作内容での被操作部の操作が行われた後に記録媒体束に対する折り処理が行われた場合における記録媒体束の状態との関係性を操作者に通知できる。
請求項8の発明によれば、操作者が回転体を回転させる操作を行うことで被押し当て部が移動する構成とすることができる。
請求項9の発明によれば、被操作部である回転体の回転数よりも大きい回転数で回転部材が回転する場合に比べ、操作者が被操作部を操作した際の被押し当て部の移動量をより小さいものにできる。
請求項10の発明によれば、被操作部が記録媒体処理装置の背面側や側面側に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
請求項11の発明によれば、開口部が設けられている箇所である、記録媒体処理装置の側面に被操作部が設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
請求項12の発明によれば、記録媒体束が押し当てられる被押し当て部を移動させるための被操作部が移動体に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】画像形成システムの全体構成を示した図である。
【
図3】第1後処理装置に設けられた中綴じユニットの構成を説明する図である。
【
図4】(A)、(B)は、進出部材および折りロールを上方から見た場合の図である。
【
図5】(A)~(C)は、進出部材および折りロールによる折り処理が行われる際の各部の動きを示した図である。
【
図7】(A)、(B)は、移動体の動きを示した図である。
【
図8】
図6の矢印VIIIで示す方向から移動体を見た場合の図である。
【
図10】
図3の矢印Xで示す方向から第1後処理装置を見た場合の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、画像形成システム1の全体構成を示した図である。
図1は、画像形成システム1の正面側からこの画像形成システム1を見た場合の状態を示している。
同図に示す画像形成システム1は、記録媒体の一例である用紙Pに対して画像を形成する画像形成装置2と、画像形成装置2によって画像が形成された用紙Pに対する処理を行う用紙処理装置3とを備える。
なお、画像形成装置2における画像の形成方式は、特に制限されず、画像形成装置2では、例えば、電子写真方式や、インクジェット方式などが用いられて、用紙Pへの画像の形成が行われる。
【0009】
記録媒体処理装置の一例としての用紙処理装置3は、画像形成装置2から出力された用紙Pを下流側に搬送する搬送装置10、搬送装置10により搬送される用紙Pに対して厚紙や窓空き用紙P等の合紙を供給する合紙供給装置20を備える。
また、用紙処理装置3は、搬送装置10から搬送された用紙Pに対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)等の折り処理を施す折り装置30、折り装置30の下流側に設けられ用紙束に対して綴じ処理や折り処理を行う第1後処理装置40を備える。
【0010】
また、用紙処理装置3には、第1後処理装置40の下流側に設けられ、綴じ処理や折り処理が行われた用紙束に対する処理を行う第2後処理装置50が設けられている。
本実施形態では、第1後処理装置40にて、綴じ処理や折り処理が行われた用紙束よりなる冊子が生成され、第2後処理装置50は、この冊子に対する処理を行う。
また、用紙処理装置3には、用紙処理装置3の各部の制御を行う制御部100が設けられている。
【0011】
第1後処理装置40には、
図1に示すように、用紙Pに穴あけ(パンチ)を施す穿孔ユニット41、用紙束の端を綴じる端綴じステープラユニット42が設けられている。
また、第1後処理装置40には、端綴じされた用紙束が積載される第1積載部43が設けられている。また、第1後処理装置40には、第1後処理装置40での処理が行われない用紙Pまたは穴あけだけが施された用紙Pが積載される第2積載部45が設けられている。
また、第1後処理装置40には、用紙束に対する綴じ処理や折り処理を行って見開き状の冊子を作製する中綴じユニット44が設けられている。
【0012】
図2は、制御部100の構成を示した図である。
制御部100には、プログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部120と、プログラムなどの情報が記録される2次記憶部129と、外部装置との間における情報の送受信を行う通信部130とを有する。
2次記憶部129は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ、磁気テープ等、既存の情報記憶装置により実現される。
【0013】
演算処理部120には、プロセッサの一例としてのCPU11aが設けられている。
また、演算処理部120には、CPU11aの作業用メモリ等として用いられるRAM11b、CPU11aにより実行されるプログラム等が格納されるROM11cが設けられている。
また、演算処理部120には、書き換え可能に構成され電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ11dが設けられている。
【0014】
不揮発性メモリ11dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等で構成される。
本実施形態では、CPU11aが、2次記憶部129やROM11cに記憶されたプログラムを読み込むことによって各処理が実行される。
演算処理部120と、2次記憶部129と、通信部130とは、バスや信号線を通じて接続されている。
【0015】
CPU11aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、制御部100へ提供しうる。また、CPU11aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、制御部100へ提供してもよい。
【0016】
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0017】
図3は、第1後処理装置40に設けられた中綴じユニット44の構成を説明する図である。
中綴じユニット44には、用紙Pが集積される用紙集積部440が設けられている。この用紙集積部440には、順次搬送されてくる用紙Pを支持する用紙支持部材441が設けられている。
用紙支持部材441は、板状の部材により構成されている。
用紙支持部材441は、水平方向および鉛直方向に対して傾斜した状態で設けられている。用紙支持部材441は、下方に向かうに従い、折りロール448(詳細は後述)が設けられている側とは反対側に向かうように配置されている。また、用紙支持部材441は、用紙Pを下方から支持する支持面441Aを有する。
【0018】
支持面441Aの対向位置には、下方に向かって移動する用紙Pの案内を行う案内部材450が設けられている。案内部材450は、用紙支持部材441との間に間隙を有した状態で配置されるともに、用紙支持部材441に沿うように配置されている。
また、中綴じユニット44には、用紙Pを下方に向けて送り出す送り出しロール442が設けられている。また、中綴じユニット44には、用紙Pの一方の端部である下端部が押し当てられる被押し当て部443が設けられている。
【0019】
本実施形態では、用紙Pのこの一方の端部が、被押し当て部443に押し当てられる。これにより、送り出しロール442による用紙Pの送り出し方向における用紙Pの位置決めが行われる。
本実施形態では、送り出しロール442により送り出された用紙Pは、用紙支持部材441に沿って且つ下方に向かって移動する。そして、本実施形態では、用紙Pの一方の端部である下端部が、被押し当て部443に突き当たる。
【0020】
また、中綴じユニット44には、被押し当て部443を支持する移動体90が設けられている。本実施形態では、被押し当て部443が、移動体90に設けられた構成となっている。
移動体90は、用紙支持部材441の延び方向に沿って移動する。言い換えると、移動体90は、上下方向へ移動する。これに伴い、本実施形態では、被押し当て部443も、用紙支持部材441の延び方向に沿って移動する。
さらに、本実施形態では、移動体90に対する被押し当て部443の移動が可能な構成となっており、被押し当て部443の位置の調整が可能となっている。
【0021】
さらに、本実施形態では、操作者が被押し当て部443を移動させる際に操作する被操作部91が設けられている。本実施形態では、操作者が被操作部91に対する操作を行うと、移動体90に対して被押し当て部443が移動する。
被操作部91は、被押し当て部443に連動可能な状態で設けられており、操作者が、この被操作部91を操作すると、移動体90に対して被押し当て部443が移動する。
【0022】
被操作部91は、移動体90とは別の箇所に設けられている。
また、被操作部91は、第1後処理装置40の装置本体40A側に設けられ、移動体90に付随しての移動を行わずに、第1後処理装置40の装置本体40A側に固定されている。
言い換えると、被操作部91は、第1後処理装置40が有する筐体に対して固定された状態で設けられている。
【0023】
また、被操作部91は、いわゆるダイヤル式の被操作部となっており、操作者により操作されると回転する回転体により構成されている。
また、被操作部91は、第1後処理装置40の正面側に設けられている。
ここで、第1後処理装置40の正面側とは、ユーザが第1後処理装置40の前に立つ際にこのユーザに対向する面側を指す。
【0024】
また、中綴じユニット44には、用紙支持部材441上に集積される用紙Pを被押し当て部443に向けて付勢する用紙付勢部材(不図示)が設けられている。この用紙付勢部材は、弾性片が外周部に設けられた回転体により構成されている。
また、中綴じユニット44には、用紙Pの側辺に向かって進出しこの側辺を押圧する押圧部材445が設けられている。
【0025】
また、中綴じユニット44には、用紙支持部材441に集積された用紙Pによって構成された用紙束の綴じ処理を行う綴じ手段の一例としてのステープラ446が設けられている。
なお、本実施形態では、綴じ針を用いて用紙束の綴じを行う場合を説明するが、綴じ針は用いずに、用紙同士を圧着させて綴じを行う形態としてもよい。
【0026】
また、中綴じユニット44には、記録媒体束の一例であるこの用紙束の一方の面側からこの用紙束に向かって進出してこの用紙束を押圧する進出部材447が設けられている。
さらに、本実施形態では、搬送手段および押圧手段として機能する折りロール448が設けられている。
折りロール448は、進出部材447によって押圧されてこの折りロール448へ送り込まれる用紙束を挟み込む一対のロールにより構成されている。
【0027】
本実施形態では、この一対のロールとして、上側に位置する第1折りロール448Aと、下側に位置する第2折りロール448Bとが設けられている。
折りロール448は、用紙束を押圧しながら下流側へこの用紙束を搬送する。
さらに、本実施形態では、折りロール448による搬送が行われた用紙束を第2後処理装置50へ搬送する搬送ロール449が設けられている。
【0028】
図4(A)、(B)は、進出部材447および折りロール448を上方から見た場合の図である。
図4(A)に示すように、折りロール448を構成する第1折りロール448A、第2折りロール448B(
図4では不図示)の各々には、円柱状の回転軸448Nと、この回転軸448Nの外周面に取り付けられた円筒状の弾性体448Cとが設けられている。この弾性体448Cは、例えば、ゴムや、軟質の樹脂により構成される。
弾性体448Cは、複数設けられ、また、回転軸448Nの軸方向に並んだ状態で設けられている。互いに隣接する弾性体448Cの間には、間隙448Eが設けられている。
【0029】
本実施形態では、駆動装置500からの駆動力を折りロール448が受け、折りロール448が回転する。
より具体的には、本実施形態では、第1折りロール448Aが駆動装置500からの駆動力を受けて回転する。そして、第2折りロール448B(
図3参照)が、第1折りロール448Aからの駆動力を受けて回転する。
【0030】
第1折りロール448Aと第2折りロール448Bとは、接触部448G(
図4(A)参照)にて接触しており、第2折りロール448Bは、この接触部448Gにて、第1折りロール448Aからの駆動力を受ける。
なお、第1折りロール448Aおよび第2折りロール448Bの各々に個別に駆動力を供給して、第1折りロール448Aおよび第2折りロール448Bの各々を個別に回転させてもよい。
【0031】
進出部材447(
図4(A)参照)には、折りロール448の軸方向に沿って延びる基部447Aと、この基部447Aから折りロール448側に向かって突出する突出部447Cとが設けられている。
突出部447Cは、複数設けられ、また、折りロール448の軸方向に並んでいる。
本実施形態では、進出部材447が折りロール448に向かって進出すると、
図4(B)に示すように、折りロール448に設けられた間隙448Eの間に、進出部材447の突出部447Cが入りこむ。
【0032】
さらに、本実施形態では、進出部材447が進出すると、突出部447Cの先端部447Eが、第1折りロール448A(
図4(B)参照)の回転軸448Nと、第2折りロール448B(
図4(B)では不図示)の回転軸448Nとの間を通る。
また、進出部材447が進出すると、突出部447Cの先端部447Eが、第1折りロール448Aと第2折りロール448Bとの接触部448Gを超える箇所まで移動する。
【0033】
図3を参照し、折り処理や綴じ処理が行われる場合における各部の動きを説明する。
折り処理や綴じ処理が行われる場合、まず、中綴じユニット44の送りロール442が、上流側から送られてきた用紙P(
図3では不図示)を用紙支持部材441へ送り出す。
複数枚の用紙Pに対する処理が行われる場合、送りロール442は、用紙支持部材441への用紙Pの送り出しを複数回行う。
これにより、予め設定された枚数の用紙Pが、この用紙支持部材441上に集積され、用紙支持部材441上には用紙束が生成される。
【0034】
本実施形態では、この用紙束に作用する重力によって、この用紙束の一方の端部である下端部が、被押し当て部443に押し当てられる状態となる。
より具体的には、用紙束は、矩形状に形成され、下辺を有するが、本実施形態では、この下辺が、被押し当て部443に押し当てられる状態となる。
なお、用紙束が1枚の用紙Pにより構成される場合は、1枚の用紙Pが用紙支持部材441に集積される。本明細書において、「用紙束」には、1枚の用紙Pにより構成されるものも含まれる。
【0035】
用紙支持部材441に用紙Pが集積される際、用紙Pを下方から支持する被押し当て部443は、例えば用紙Pの中央部分がステープラ446によるステープル位置に位置するように停止している。また、このとき、用紙揃え部材(不図示)が、回転し、集積される用紙Pを被押し当て部443に向けて付勢する。
また、用紙支持部材441に用紙Pが集積される際、押圧部材445が、用紙支持部材441上に用紙Pが搬送されてくる度にこの用紙Pの側辺を押圧する。
【0036】
用紙支持部材441に予め定められた枚数の用紙Pが集積されて用紙束が生成された後、ステープラ446によって、用紙束の例えば中央部分に対する綴じ処理が行われる。
なお、綴じ処理が実行されずに、折り処理のみが行われる場合は、ステープラ446による綴じ処理は行われない。
【0037】
次いで、移動体90が上方へ移動し、これに伴い、用紙束を支持する被押し当て部443が上方へ移動する。
これにより、折り処理が行われる部分である折り部分が、進出部材447の先端部447Eの対向位置に配置される。より具体的には、例えば、用紙束の中央部分が、進出部材447の先端部447Eの対向位置に配置される。
【0038】
なお、上記では、用紙支持部材441に用紙Pが集積される際に、用紙Pの中央部分がステープラ446によるステープル位置に位置するように、被押し当て部443が配置される場合を説明したが、被押し当て部443の配置位置はこれに限られない。
ステープラ446による綴じ処理は行われない場合には、用紙Pの中央部分が進出部材447の先端部447Eの対向位置に位置するように、被押し当て部443が配置されるようにしてもよい。
より具体的には、移動体90を
図3に示す位置よりも上方に配置して、用紙Pの中央部分が進出部材447の先端部447Eの対向位置に位置するように、被押し当て部443が配置されるようにしてもよい。
【0039】
用紙束の中央部分が、進出部材447の先端部447Eの対向位置へ移動した後、進出部材447が、この用紙束の一方の面側からこの用紙束に向かって進出し、この用紙束を押圧する。
これにより、用紙束は、用紙支持部材441に設けられた開口(不図示)を通って、用紙支持部材441の裏側にある折りロール448に向かう。
【0040】
そして、用紙束が、折りロール448によって両側から押圧される。また、折りロール448による用紙束の搬送が開始される。
本実施形態の進出部材447は、折りロール448の設置箇所まで移動する。より具体的には、本実施形態では、
図4(B)に示した通り、進出部材447の先端部447Eが、折りロール448の接触部448Gよりも下流側まで移動する。
【0041】
このようにして、ステープラ446による綴じ処理、および、進出部材447および折りロール448による折り処理が行われた用紙束が生成される。
あるいは、ステープラ446による綴じ処理は行われず、進出部材447および折りロール448による折り処理のみが行われた用紙束が生成される。
その後、用紙束は、搬送ロール449によって第2後処理装置50へ搬送される。
【0042】
図5(A)~(C)は、進出部材447および折りロール448による折り処理が行われる際の各部の動きを示した図である。
折り処理が行われる際には、まず、
図5(A)に示すように、進出部材447が、用紙束の一方の面410側からこの用紙束に向かって進出する。
このとき、本実施形態では、用紙束の一方の端部471が下方に位置し、他方の端部472が上方に位置する。言い換えると、用紙束の下辺が下方に位置し、用紙束の上辺が上方に位置する。
【0043】
また、このとき、用紙束に作用する重力によって、用紙束の一方の端部471が被押し当て部443(
図5では不図示、
図3参照)に押し当てられた状態となっている。言い換えると、用紙束の下辺が被押し当て部443に押し当てられた状態となっている。
その後、
図5(B)に示すように、用紙束の中央部分が、折りロール448へ達する。言い換えると、用紙束のうちの進出部材447により押圧されている部分が、折りロール448へ達する。
【0044】
用紙束の中央部分は、用紙束のうち、進出部材447により押圧されている部分である被押圧部分491であり、本実施形態では、この被押圧部分491が先頭となって移動し、この被押圧部分491が、折りロール448に達する。
そして、
図5(C)に示すように、折りロール448によって、この用紙束の押圧が行われる。
本実施形態では、用紙束のうちの折り処理により外側となる面492(
図5(C)参照)に、折りロール448が接触して、用紙束の押圧が行われる。
【0045】
より具体的には、本実施形態では、外側となる面492のうち、被押圧部分491と一方の端部471との間に位置する部分に第2折りロール448Bが接触し、外側となる面492のうち、被押圧部分491と他方の端部472との間に位置する部分に第1折りロール448Aが接触して、用紙束の押圧が行われる。
また、本実施形態では、用紙束のうちの外側となる面492に、折りロール448が接触すると、用紙束の移動方向における下流側へのこの用紙束の搬送が開始される。
【0046】
図6は、被操作部91および移動体90を示した図である。
本実施形態では、上記の通り、操作者により操作されるダイヤル式の被操作部91が設けられている。さらに、本実施形態では、被押し当て部443(
図6では不図示)を備える移動体90が設けられている。
さらに、本実施形態では、被操作部91からの駆動力を被押し当て部443に伝達してこの被押し当て部443を移動させる移動機構700が設けられている。
【0047】
本実施形態では、移動機構700の一部として、装置本体40A(
図3参照)側に設けられ、駆動力の伝達を行う本体側伝達機構710が設けられている。
また、移動機構700の他の一部として、移動体90側に設けられ、駆動力の伝達を行う移動体側伝達機構720が設けられている。
本体側伝達機構710は、上記の通り、装置本体40A側に設けられており、移動体90とは別の箇所に設けられている。移動体側伝達機構720は、移動体90側に設けられており、移動体90とともに移動する。
【0048】
伝達機構の一例しての本体側伝達機構710は、操作者が被操作部91を操作することにより発生する駆動力を移動体90に伝達する。
より具体的には、本体側伝達機構710は、操作者が被操作部91を操作することにより発生する駆動力を、移動体90に設けられた移動体側伝達機構720へ伝達する。
本体側伝達機構710には、被操作部91と同軸上に配置され被操作部91に連動して回転する第1回転体711と、循環移動可能に設けられこの第1回転体711により回転する環状のベルト部材712とが設けられている。
【0049】
さらに、本体側伝達機構710には、ベルト部材712からの駆動力を受けて回転する第2回転体713と、この第2回転体713と同軸上に配置されこの第2回転体713に連動して回転する本体側回転歯車714とが設けられている。
本実施形態では、ベルト部材712の内側に、第1回転体711と第2回転体713とが設けられている。
【0050】
移動体側伝達機構720は、本体側伝達機構710からの駆動力を被押し当て部443(
図6では不図示)へ伝達する。
より具体的には、移動体側伝達機構720は、本体側伝達機構710に接続され(詳細は後述)、本体側伝達機構710からの駆動力を被押し当て部443へ伝達する。
【0051】
移動体側伝達機構720には、移動体側歯車721が設けられ、本実施形態では、この移動体側歯車721と本体側回転歯車714とが噛み合うことで、移動体側伝達機構720と本体側伝達機構710とが接続される。
移動体側伝達機構720と本体側伝達機構710とが接続される状態となると、被操作部91からの駆動力が、移動体90へ伝達される。言い換えると、被操作部91からの駆動力が、移動体90に設けられた被押し当て部443へ伝達される。
【0052】
本実施形態では、移動体90が、
図3に示す、予め定められた直線状の移動経路400に沿って移動する。
この移動経路400は、図中上下方向に延びるように設けられている。また、この移動経路400は、用紙支持部材441に沿った形で設けられている。
移動経路400は、この移動経路400の上側に位置しこの移動経路400の一方の端部に位置する一端部400Uと、この移動経路400の下側に位置しこの移動経路400の他方の端部に位置する他端部400Dとを備える。
【0053】
また、本実施形態では、この移動経路400に沿って移動体90を移動させる移動機構950が設けられている。
この移動機構950は、例えば、ラックアンドピニオン機構により構成される。なお、移動機構950は、ラックアンドピニオン機構に限定されず、公知の他の機構を用いてもよい。
【0054】
移動体90は、移動経路400の一端部400Uと他端部400Dとの間を往復運動可能となっている。
本実施形態の移動経路400は、第1後処理装置40の下側に設けられている。
また、本実施形態では、ステープラ446による綴じ処理が行われる際、および、進出部材447による折り処理が行われる際、移動体90は、移動経路400の一端部400Uと他端部400Dとの間にて停止する。
【0055】
図7(A)、(B)は、移動体90の動きを示した図である。
本実施形態では、
図7(B)に示すように、移動体90が特定の箇所に位置する場合に、本体側伝達機構710に対して移動体90が接続され、移動体90への駆動力の伝達が可能な状態となる。
より具体的には、本実施形態では、移動経路400(
図3参照)の一端部400Uに、移動体90が位置する場合に、本体側伝達機構710(
図7(B)参照)に対して移動体90が接続され、移動体90への駆動力の伝達が可能な状態となる。
【0056】
本実施形態では、被押し当て部443(
図7(B)では不図示)の位置の調整が行われる際に、本体側伝達機構710に対して移動体90が接続され、移動体90への駆動力の伝達が可能な状態となる。
より具体的には、本実施形態では、被押し当て部443の位置の調整が行われる際、操作者が、タッチパネルなどの操作受付部(不図示)に対する操作を行って、被押し当て部443の位置の調整を行う旨の情報を入力する。
【0057】
これに応じ、本実施形態では、移動機構950(
図3参照)が作動して、
図7(B)に示すように、本体側伝達機構710に対して移動体90が接続され、移動体90への駆動力の伝達が可能な状態となる。
なお、本実施形態では、移動経路400(
図3参照)の一端部400Uに、移動体90が位置する場合に、本体側伝達機構710に対して移動体90が接続される構成を説明するが、これに限らず、移動経路400の他端部400D(
図3参照)に、移動体90が位置する場合に、本体側伝達機構710に対して移動体90が接続される構成としてもよい。
【0058】
さらに、本実施形態では、
図3に示すように、移動経路400の一端部400Uに、この一端部400Uに移動体90が位置することを検知する検知センサ128が設けられている。
言い換えると、本実施形態では、移動経路400の一端部400Uに、予め定められた特定の箇所の一例であるこの一端部400Uに移動体90が位置する場合にこの移動体90の検知を行う検知センサ128が設けられている。
【0059】
本実施形態では、検知センサ128による検知箇所であるこの特定の箇所に、移動体90が位置する場合に、本体側伝達機構710(
図7(B)参照)に対して移動体90が接続される構成となっている。
本実施形態では、装置の初期化処理が開始されると、上記の特定の箇所へ移動体90が向かう構成となっている。
そして、本実施形態では、この特定の箇所へ移動体90が移動し、検知センサ128により移動体90が検知されたことを条件として、初期化処理に含まれる他の処理が開始される。本実施形態の検知センサ128は、初期化処理のために設けられている。
【0060】
本実施形態では、初期化処理のためのこの検知センサ128を利用して、本体側伝達機構710への移動体90の接続の検知を行う。
具体的には、本実施形態では、検知センサ128によって移動体90が検知された場合に、CPU11a(
図2参照)が、本体側伝達機構710に対して移動体90が接続されたと判断する。
【0061】
そして、この場合、CPU11aは、タッチパネルなどにより構成される情報表示装置(不図示)を介して、操作者に対して、被押し当て部443の調整が可能である旨の通知を行う。これに応じ、本実施形態では、操作者が被操作部91の操作を開始する。
本実施形態のように、初期化処理のための検知センサ128を用いる場合、本体側伝達機構710への移動体90の接続の検知のための専用のセンサを設けずに済む。
【0062】
図8は、
図6の矢印VIIIで示す方向から移動体90を見た場合の図である。
本実施形態の移動体90には、被押し当て部443を支持する板状の支持部材93と、この支持部材93の下方に配置された板状の配置部材94とが設けられている。
被押し当て部443には、用紙束が有する一方の端部471の長手方向における一端部431側が押し当てられる一端部側部分443Aと、他端部432側が押し当てられる他端部側部分443Bとが存在する。
用紙束の一方の端部471は、用紙束の下辺であり、
図8の左右方向に延びる被押し当て部443には、この下辺の長手方向における一端部側が押し当てられる一端部側部分443Aと、この下辺の長手方向における他端部側が押し当てられる他端部側部分443Bとが存在する。
【0063】
本実施形態では、支持部材93が、配置部材94に対して変位する構成となっている。
具体的には、本実施形態では、支持部材93は、回転軸93Aを介して配置部材94に固定され、配置部材94に対する変位を行えるようになっている。
回転軸93Aは、移動体90により支持される用紙束が有する一方の面410に対する法線433に沿った方向に延びる形で設けられている。
【0064】
回転軸93Aは、支持部材93の一端部931と他端部932との間に設けられている。支持部材93は、用紙束の下辺が延びる方向における位置が互いに異なる一端部931および他端部932を有する。
回転軸93Aは、用紙束の下辺が延びる方向における位置が互いに異なるこの一端部931と他端部932との間に設けられている。
さらに、回転軸93Aは、被押し当て部443の一端部側部分443Aと他端部側部分443Bとの間に設けられている。
【0065】
なお、回転軸93Aの位置は、これに限らず、回転軸93Aは、支持部材93の他端部932側に寄せる形で設けてもよい。言い換えると、回転軸93Aは、被押し当て部443の他端部側部分443B側に寄せる形で設けてもよい。
本実施形態では、回転軸93Aを中心として、支持部材93が回転する構成となっている。
【0066】
さらに、この構成例では、上下方向に沿って延び、支持部材93および配置部材94の両者に貫通する回転軸96が設けられている。この回転軸96の外周面には、雄ねじ(不図示)が設けられている。
さらに、本実施形態では、支持部材93および配置部材94の各々に、回転軸96を通す貫通孔97が設けられている。具体的には、支持部材93の一端部931側、および、配置部材94の一端部941側に、貫通孔97が設けられている。
支持部材93に設けられた貫通孔97の内周面には、回転軸96の外周面に形成された雄ねじに噛み合う雌ねじが設けられている。
【0067】
さらに、本実施形態では、回転軸96の下端部に取り付けられた第1傘歯車461と、移動体側歯車721と同軸上に配置された第2傘歯車462とが設けられている。本実施形態では、第1傘歯車461と第2傘歯車462とが噛み合っている。
さらに、本実施形態では、支持部材93の他端部932側を、配置部材94側へ付勢する付勢部材98が設けられている。
【0068】
本実施形態では、
図7(B)に示す状態にて、操作者が被操作部91の操作を行うと、本体側回転歯車714、移動体側歯車721、
図8に示す第2傘歯車462、第1傘歯車461を介して、被操作部91からの駆動力が回転軸96へ伝達される。
これにより、移動機構700の一部を構成するこの回転軸96が回転し、これに伴い、支持部材93の一端部931と配置部材94の一端部941との間隙が変化する。これにより、支持部材93の傾きが変化し、これに伴い、被押し当て部443の傾きが変化する。
【0069】
この結果、本実施形態では、高さ方向における一端部側部分443Aの位置が変化し、また、高さ方向における他端部側部分443Bの位置が変化する。
より具体的には、本実施形態では、一端部側部分443Aが上方へ移動する場合には、他端部側部分443Bが下方へ移動し、一端部側部分443Aが下方へ移動する場合には、他端部側部分443Bが上方へ移動する。
【0070】
これに応じ、本実施形態では、移動体90の移動方向に対する用紙束の傾きが変化する。言い換えると、本実施形態では、上下方向に対する用紙束の傾きが変化する。
本実施形態では、水平方向に対する被押し当て部443の傾きの調整が行われ、これにより、被押し当て部443の上に生成される用紙束の傾きが変化する。
【0071】
本実施形態の移動機構700は、被押し当て部443の一端部側部分443Aと他端部側部分443Bとの位置の関係であって、用紙束の下辺の長手方向と交差する方向における位置の関係が変化するように、被押し当て部443を移動させる。
言い換えると、移動機構700は、一端部側部分443Aと他端部側部分443Bとの位置の関係であって、用紙束の下辺の長手方向と直交する方向における位置の関係が変化するように、被押し当て部443を移動させる。
【0072】
さらに、本実施形態では、
図3に示すように、被操作部91を操作する操作者への情報の通知のための通知部190が設けられている。
より具体的には、第1後処理装置40の正面側には、外装カバー(不図示)が設けられているが、本実施形態では、この外装カバーを開けると、この通知部190が見えるようになっている。
通知手段の一例としてのこの通知部190は、被操作部91の操作内容と、この操作内容での被操作部91の操作が行われた後に用紙束に対する折り処理が行われた場合における用紙束の状態とを操作者に通知する。
【0073】
図9は、通知部190を示した図である。
本実施形態では、被操作部91(
図9では不図示)の操作に応じて、折り処理後の用紙束の状態が異なるようになる。
本実施形態では、例えば、被操作部91の操作内容が、この被操作部91を左方向へ回転させる操作である場合には、折り処理がその後に行われた場合における用紙束の状態が、符号9Aで示す状態となる。
【0074】
より具体的には、折り処理が行われた場合における用紙束の状態が、符号9Bで示す折りずれが生じている状態において、被操作部91の操作内容が、この被操作部91を図中左方向へ回転させる操作である場合を想定する。
この場合、折り処理がその後に行われた場合における用紙束の状態は、符号9Aで示す状態となる。具体的には、用紙束に折りずれが生じない状態となる。
【0075】
また、本実施形態では、例えば、被操作部91の操作内容が、この被操作部91を図中右方向へ回転させる操作である場合には、折り処理が行われた場合における用紙束の状態が、符号9Aで示す状態となる。
より具体的には、折り処理が行われた場合における用紙束の状態が、符号9Cで示す折りずれが生じている状態において、被操作部91の操作内容が、この被操作部91を図中右方向へ回転させる操作である場合を想定する。
この場合、折り処理がその後に行われた場合における用紙束の状態は、符号9Aで示す状態となる。具体的には、用紙束に折りずれが生じない状態となる。
【0076】
本実施形態では、このように、通知部190を介し、被操作部91の操作内容と用紙束の状態との間における関係性が、操作者に対して通知される。
なお、
図9では、静止画の一例であるイラストによって、操作者に対して通知内容が通知される場合を示した。
ところで、操作者への通知内容の通知は、モニターなどの表示装置に動画を表示することで行ってもよい。また、その他に、操作者への通知内容の通知は、スピーカから音声を出力することで行ってもよい。
【0077】
図10は、
図3の矢印Xで示す方向から第1後処理装置40を見た場合の斜視図である。
言い換えると、
図10は、第1後処理装置40の側面40S側から第1後処理装置40を見た場合の図である。なお、
図10では、外装カバーが取り外された状態を示している。
本実施形態の第1後処理装置40には、作業者が移動体90についての作業を行うための開口部40Hが設けられている。
【0078】
本実施形態では、移動体90についてのメンテナンス等の作業が行われる際には、作業者は、この開口部40Hを通じて移動体90へのアクセスを行う。
この開口部40Hは、第1後処理装置40が有する複数の面のうち、第1後処理装置40の正面40Mと背面40Bとを結ぶ側面40Sに設けられている。
一方で、本実施形態では、この側面40Sとは異なる正面40M側に、
図3に示した被操作部91が設けられている。
【0079】
図10では、
図3に示した移動経路400の途中に、移動体90がある状態を示している。言い換えると、
図10では、移動経路400(
図3参照)の一端部400Uと他端部400Dとの間に移動体90がある状態を示している。
本体側伝達機構710(
図6参照)は、
図10にて示す移動体90よりも上方に位置しており、被操作部91が移動体90に接続される際には、移動体90は、
図10の上方に向かって移動する。
これにより、本体側伝達機構710(
図6参照)と移動体側伝達機構720とが接続され、被操作部91が操作者により操作されることにより発生する駆動力を、移動体90へ伝達可能となる。
【0080】
図11は、移動体90の他の構成例を示した図である。
図11では、本体側伝達機構710と、移動体側伝達機構720とが接続した状態を示している。
この構成例では、被操作部91が、上記の側面40S(
図10参照)に設けられた形となっている。
また、この構成例でも、移動体90に、被押し当て部443を支持する支持部材93が設けられ、この支持部材93が、移動体90に対して移動する構成となっている。
被押し当て部443は、上記と同様、用紙束が有する一方の端部471の長手方向における一端部431側が押し当てられる一端部側部分443Aと、他端部432側が押し当てられる他端部側部分443Bとを備える。
【0081】
図8にて示した構成例では、被押し当て部443が1つの部材により構成されていたが、
図11に示すこの構成例のように、被押し当て部443は、一端部側部分443Aを形成するための部材と、他端部側部分443Bを形成するための部材の2つの部材により構成してもよい。
さらに、
図11に示すこの構成例では、移動機構700の一部を構成する部材として、支持部材93に対して固定された回転軸155が設けられている。
【0082】
さらに、この構成例では、移動機構700の一部を構成する部材として、回転軸155と同軸上に配置された同軸上回転部材156と、移動体側歯車721からの駆動力をこの同軸上回転部材156に伝達する環状のベルト部材157とが設けられている。
この構成例では、このベルト部材157の内側に、同軸上回転部材156が設けられている。
【0083】
さらに、
図11に示すこの構成例では、支持部材93の一端部931を下方に向けて付勢する付勢部材158が設けられている。言い換えると、
図11に示すこの構成例では、回転軸155回りに且つ一方向へ支持部材93が回転するようにこの支持部材93を付勢する付勢部材158が設けられている。
回転軸155は、支持部材93に対して固定されている。また、この回転軸155は、移動体90により支持される用紙束が有する一方の面410に対する法線433に沿った方向に延びる形で設けられている。
【0084】
この構成例では、移動機構700によって、回転軸155の周方向に、この回転軸155が回転する。
これにより、この回転軸155を中心に支持部材93が回転し、これに伴い、一端部側部分443Aの高さ方向における位置と、他端部側部分443Bの高さ方向における位置とが変化する。
より具体的には、一端部側部分443Aが上方へ移動する場合には、他端部側部分443Bが下方へ移動し、一端部側部分443Aが下方へ移動する場合には、他端部側部分443Bが上方へ移動する。
【0085】
この結果、この構成例でも、水平方向に対する被押し当て部443の傾きが変化し、移動体90の移動方向に対する用紙束の傾きが変化する。言い換えると、この場合も、上下方向に対する用紙束の傾きが変化する。
この構成例でも、一端部側部分443Aと他端部側部分443Bとの位置の関係であって、用紙束の下辺の長手方向と交差する方向における位置の関係が変化するように、被押し当て部443の移動が行われる。
【0086】
さらに、
図11にて示すこの構成例では、移動機構700に、回転体により構成された被操作部91の回転数よりも小さい回転数で回転部材の一例である移動体側歯車721を回転させる減速機構が設けられている。
この構成例では、被操作部91と同軸上に配置された本体側回転歯車714が設けられている。さらに、この構成例では、この本体側回転歯車714に噛み合う、回転部材の一例としての移動体側歯車721が設けられている。
【0087】
この構成例では、本体側回転歯車714の外径よりも、移動体側歯車721の外径の方が大きくなっており、この構成例では、外径が小さいこの本体側回転歯車714と、外径が大きいこの移動体側歯車721とによって、減速機構が構成されている。
減速機構が設けられている場合、操作者による被操作部91の操作量に比べて、被押し当て部443の移動量が小さくなり、操作者は、減速機構が設けられていない場合に比べ、被押し当て部443についての微細な調整を行える。
【0088】
図12は、移動体の他の構成例を示した図である。
この構成例では、基本的な構成は、
図8にて示した構成と同じとなっている。ここでは、
図8とは異なる部分について説明する。
図12に示すこの構成例では、被操作部91が、第1後処理装置40の側面40S(
図10参照)に設けられた形となっている。
【0089】
また、この構成例では、ウォームギアによって、回転軸96が回転する構成となっている。
具体的には、この構成例では、移動体側伝達機構720側に、ウォームホイール463が設けられ、本体側伝達機構710側に、ウォーム464が設けられている。
【0090】
移動体側伝達機構720に設けられたウォームホイール463は、回転軸96の下端部に取り付けられている。また、ウォームホイール463は、回転軸96と同軸上に配置されている。
また、本体側伝達機構710には、ウォーム464と同軸上に配置され、被操作部91の回転に連動して回転する回転軸298が設けられている。本実施形態では、被操作部91が回転すると、回転軸298が回転し、これに伴いウォーム464が回転する。
ウォーム464が回転すると、ウォームホイール463、回転軸96が回転する。これにより、上記と同様、水平方向に対する被押し当て部443の傾きが変化し、これに伴い、用紙束の傾きが変化する。
【0091】
また、
図12に示すこの構成例でも、移動機構700に、減速機構が設けられている。
この構成例では、減速機構は、ウォームギアによって構成されている。より具体的には、減速機構は、ウォーム464、ウォームホイール463によって構成されている。
本実施形態では、この減速機構によって、回転体である被操作部91の回転数よりも小さい回転数で、回転部材の一例としての回転軸96が回転する。
【0092】
この構成例でも、移動機構700の一部を構成する回転軸96が回転することで、支持部材93の一端部931と配置部材94の一端部941との間隙が変化し、また、支持部材93の他端部932と配置部材94の他端部942との間隙が変化する。これに伴い、水平方向に対する被押し当て部443の傾きが変化する。
これにより、上記と同様、一端部側部分443Aと他端部側部分443Bとの位置関係が変化する。これに応じ、この場合も、移動体90の移動方向に対する用紙束の傾きが変化する。
【0093】
なお、上記にて説明した構成例では、高さ方向における一端部側部分443Aの位置と、高さ方向における他端部側部分443Bの位置とを変化させる場合を説明した。
ところで、一端部側部分443Aの位置の変化、他端部側部分443Bの位置の変化は、これに限らず、被操作部91の操作に応じて、一端部側部分443A、他端部側部分443Bが、水平方向へ移動する構成としてもよい。
また、その他に、被操作部91の操作に応じて、一端部側部分443A、他端部側部分443Bが、上下方向へ且つ同じ方向へ移動する構成としてもよい。
また、その他に、操作者が被操作部91を予め定められた角度回転させる毎に、この被操作部91の操作に要する操作力が増減するようにして、被操作部91が必要以上に回転することを抑制するようにしてもよい。言い換えると、操作者が被操作部91を操作する際にこの操作者がクリック感を感じるような構成として、被操作部91が必要以上に回転することを抑制するようにしてもよい。
【0094】
(付記)
(((1)))
折り処理が行われる記録媒体束の一方の端部が押し当てられる被押し当て部を備える移動体であって、当該移動体に対する当該被押し当て部の移動が可能に構成された移動体と、
前記移動体とは別の箇所に設けられるともに前記被押し当て部に連動可能に設けられ、操作者が当該移動体に対して当該被押し当て部を移動させる際に操作する被操作部と、
を備える記録媒体処理装置。
(((2)))
前記被操作部は、前記移動体に付随しての移動を行わずに、固定された状態で設けられている(((1)))に記載の記録媒体処理装置。
(((3)))
前記移動体とは別の箇所に設けられ、操作者が前記被操作部を操作することにより発生する駆動力を当該移動体に伝達する伝達機構がさらに設けられ、
前記移動体が特定の箇所に位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続されて、前記駆動力を当該移動体に伝達可能となる(((1)))又は(((2)))に記載の記録媒体処理装置。
(((4)))
前記移動体は、予め定められた移動経路に沿って移動し、
前記移動経路の延び方向における一端部および他端部の何れかに前記移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される(((3)))に記載の記録媒体処理装置。
(((5)))
前記移動経路は、上下方向に延びるように設けられるとともに、前記記録媒体処理装置の下側に設けられ、
前記移動経路の一端部および他端部のうちの上側に移置する方の端部に前記移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される(((4)))に記載の記録媒体処理装置。
(((6)))
前記移動体が予め定められた特定の箇所に位置することを検知する検知センサが設けられ、
前記検知センサによって前記移動体が検知される箇所である前記特定の箇所に当該移動体が位置する場合に、前記伝達機構に対して当該移動体が接続される(((3)))に記載の記録媒体処理装置。
(((7)))
前記被操作部の操作内容と、当該操作内容での当該被操作部の操作が行われた後に前記記録媒体束に対する折り処理が行われた場合における当該記録媒体束の状態とを前記操作者に通知する通知手段がさらに設けられている(((1)))乃至(((6)))に記載の記録媒体処理装置。
(((8)))
前記被操作部は、操作者により操作されると回転する回転体により構成されている(((1)))乃至(((7)))の何れかに記載の記録媒体処理装置。
(((9)))
前記被押し当て部への駆動力の伝達に用いられる回転部材を有し、前記回転体により構成された前記被操作部からの回転駆動力を当該被押し当て部に伝達して当該被押し当て部を移動させる移動機構をさらに備え、
前記移動機構には、前記被操作部である前記回転体の回転数よりも小さい回転数で前記回転部材を回転させる減速機構が設けられている(((8)))に記載の記録媒体処理装置。
(((10)))
前記被操作部は、前記記録媒体処理装置の正面側に設けられている(((1)))乃至(((9)))の何れかに記載の記録媒体処理装置。
(((11)))
作業者が前記移動体についての作業を行うための開口部が設けられ、
前記開口部は、前記記録媒体処理装置の正面と背面とを結ぶ側面に設けられ、
前記側面とは異なる前記正面側に、前記被操作部が設けられている(((10)))に記載の記録媒体処理装置。
(((12)))
記録媒体への画像の形成を行う画像形成装置と、当該画像形成装置による画像の形成が行われた記録媒体に対する処理を行う記録媒体処理装置とを備え、当該記録媒体処理装置が、(((1)))乃至(((11)))の何れかに記載された記録媒体処理装置を含んで構成された画像形成システム。
【0095】
(((1)))に係る記録媒体処理装置によれば、記録媒体束が押し当てられる被押し当て部を移動させるための被操作部が移動体に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
(((2)))に係る記録媒体処理装置によれば、被操作部が固定された状態で設けられておらず移動体に付随して移動する場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
(((3)))に係る記録媒体処理装置によれば、移動体が特定の箇所に位置する場合に、駆動力を移動体に伝達可能な状態とすることができる。
(((4)))に係る記録媒体処理装置によれば、移動体が移動する移動経路の延び方向における一端部および他端部の何れかにこの移動体が位置する場合に、伝達機構に対して移動体が接続される状態とすることができる。
(((5)))に係る記録媒体処理装置によれば、移動経路の一端部および他端部のうちの下側に移置する方の端部に移動体が位置する場合に、伝達機構に対して移動体が接続される構成に比べ、被操作部を、操作者が操作を行いやすい箇所に配置しやすくなる。
(((6)))に係る記録媒体処理装置によれば、伝達機構に対して移動体が接続されたことを検知するための専用のセンサを設けずに、伝達機構に対して移動体が接続されたことを検知することができる。
(((7)))に係る記録媒体処理装置によれば、被操作部の操作内容と、この操作内容での被操作部の操作が行われた後に記録媒体束に対する折り処理が行われた場合における記録媒体束の状態との関係性を操作者に通知できる。
(((8)))に係る記録媒体処理装置によれば、操作者が回転体を回転させる操作を行うことで被押し当て部が移動する構成とすることができる。
(((9)))に係る記録媒体処理装置によれば、被操作部である回転体の回転数よりも大きい回転数で回転部材が回転する場合に比べ、操作者が被操作部を操作した際の被押し当て部の移動量をより小さいものにできる。
(((10)))に係る記録媒体処理装置によれば、被操作部が記録媒体処理装置の背面側や側面側に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
(((11)))に係る記録媒体処理装置によれば、開口部が設けられている箇所である、記録媒体処理装置の側面に被操作部が設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
(((12)))に係る画像形成システムによれば、記録媒体束が押し当てられる被押し当て部を移動させるための被操作部が移動体に設けられている場合に比べ、操作者が被押し当て部を移動させる操作を行う際の操作性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0096】
1…画像形成システム、2…画像形成装置、3…用紙処理装置、40B…背面、40H…開口部、40M…正面、40S…側面、90…移動体、91…被操作部、190…通知部、443…被押し当て部、710…本体側伝達機構、714…本体側回転歯車、721…移動体側歯車