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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075453
(43)【公開日】2024-06-03
(54)【発明の名称】たばこ什器
(51)【国際特許分類】
   A47F 7/00 20060101AFI20240527BHJP
   A47F 5/10 20060101ALI20240527BHJP
【FI】
A47F7/00 M
A47F5/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014774
(22)【出願日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】P 2022186711
(32)【優先日】2022-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】可児 慶大
(72)【発明者】
【氏名】大坪 瞬介
(72)【発明者】
【氏名】▲昇▼ 仁朗
(72)【発明者】
【氏名】白鳥 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】橘高 栄一
(72)【発明者】
【氏名】千葉 由樹
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 圭一
(72)【発明者】
【氏名】松本 淳一
(72)【発明者】
【氏名】田中 寛人
(72)【発明者】
【氏名】入江 弘
(72)【発明者】
【氏名】澤田 豊伸
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118DA12
3B118DA31
(57)【要約】
【課題】複数のマガジンを覆う開閉扉を店舗の状況に応じて柔軟に変更可能とすることができるたばこ什器を提供する。
【解決手段】たばこ什器は、複数のマガジンにおける交差方向の両側に設けられた第1壁部と、複数のマガジンにおける交差方向及び並び方向に直交する直交方向の両側に設けられた第2壁部とを有するとともに、マガジンにおけるたばこ商品の取り出し口側に開口部を形成した状態で複数のマガジンを収容する収容ユニットと、収容ユニットの開口部に設けられて、開口部を閉じる閉状態と開口部を開放する開状態とに遷移可能である開閉扉260と、を備え、開閉扉260は、複数のマガジンの内の予め定められた所定数のマガジンの取り出し口側に設けられたベース扉270と、ベース扉270に連結されるとともに複数のマガジンの内の所定数を超える数のマガジンそれぞれの取り出し口側に設けられた連結扉280とを有する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
たばこ商品を一列に並べて搭載可能なマガジンを、当該たばこ商品の並び方向に交差する交差方向に複数収容可能なたばこ什器であって、
複数の前記マガジンにおける前記交差方向の両側に設けられた第1壁部と、複数の前記マガジンにおける当該交差方向及び前記並び方向に直交する直交方向の両側に設けられた第2壁部とを有するとともに、当該マガジンにおける前記たばこ商品の取り出し口側に開口部を形成した状態で複数の当該マガジンを収容する収容ユニットと、
前記収容ユニットの前記開口部に設けられて、当該開口部を閉じる閉状態と当該開口部を開放する開状態とに遷移可能である開閉扉と、
を備え、
前記開閉扉は、複数の前記マガジンの内の予め定められた所定数の当該マガジンの前記取り出し口側に設けられたベース扉と、当該ベース扉に連結されるとともに複数の当該マガジンの内の当該所定数を超える数の当該マガジンそれぞれの当該取り出し口側に設けられた連結扉とを有する、
たばこ什器。
【請求項2】
前記第1壁部に連結されるとともに、内側に突出した第1突起にて前記開閉扉を支持する支持部材をさらに備え、
前記ベース扉における前記交差方向の両側それぞれには、前記第1突起が嵌め込まれ得る第1孔が形成され、
前記連結扉は、前記ベース扉側に突出して前記第1孔に嵌め込まれ得る第2突起を有するとともに、前記連結扉には、前記第1突起又は前記第2突起が嵌め込まれ得る第2孔が形成されている、
請求項1に記載のたばこ什器。
【請求項3】
前記ベース扉の前記第1孔と前記連結扉の前記第2孔は、前記第1突起に対して回転可能に嵌め込まれている、
請求項2に記載のたばこ什器。
【請求項4】
前記ベース扉と前記連結扉とは相互に回転不能に連結されている、
請求項2に記載のたばこ什器。
【請求項5】
前記第1孔は前記ベース扉の上部に形成されているとともに前記第2孔は前記連結扉の上部に形成されている、
請求項2に記載のたばこ什器。
【請求項6】
前記ベース扉及び前記連結扉が自重により前記第1突起から垂れ下がった状態が前記閉状態であり、
前記ベース扉及び前記連結扉の下端部が持ち上げられて、当該ベース扉及び当該連結扉が前記第1突起を回転軸として回転した状態が、前記開状態である、
請求項5に記載のたばこ什器。
【請求項7】
前記ベース扉及び前記連結扉の上面は、前記閉状態において前記第1突起よりも下方に位置している、
請求項6に記載のたばこ什器。
【請求項8】
前記開閉扉には、前記閉状態から前記開状態に遷移する際に音を出す鈴が取り付けられている、
請求項1に記載のたばこ什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たばこ什器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストア等の店舗に置かれて、様々な銘柄のたばこ商品を陳列するたばこ什器が提案されている。
例えば、特許文献1に記載されたたばこ什器は、それぞれ複数のたばこ商品をオペレータにより取り出し可能に収容する複数のマガジンと、複数のマガジンが搭載される棚板を有するマガジン収容棚と、を備える。また、特許文献1に記載されたたばこ什器は、マガジン収容棚の前面側の開口を閉塞するようにして配置されている表示パネルを有している。表示パネルは、マガジン収容棚に対して揺動可能に軸支されている。マガジン収容棚の棚板には、5つのマガジンが横並びに配置されており、表示パネルは、棚板に搭載されている5つのマガジンの前方を覆っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/244801号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たばこ什器が置かれる店舗の状況(例えば店舗の大きさ)は様々であることから、店舗の状況に応じて横並びにするマガジンの数を柔軟に変更可能であることが望ましい。また、マガジンにおけるたばこ商品の取り出し口側を覆う開閉扉(特許文献1においては表示パネル)も横並びにするマガジンの数に応じて柔軟に変更可能であることが望ましい。
本開示は、複数のマガジンを覆う開閉扉を店舗の状況に応じて柔軟に変更可能とすることができるたばこ什器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと完成させた本開示は、たばこ商品を一列に並べて搭載可能なマガジンを、当該たばこ商品の並び方向に交差する交差方向に複数収容可能なたばこ什器であって、複数の前記マガジンにおける前記交差方向の両側に設けられた第1壁部と、複数の前記マガジンにおける当該交差方向及び前記並び方向に直交する直交方向の両側に設けられた第2壁部とを有するとともに、当該マガジンにおける前記たばこ商品の取り出し口側に開口部を形成した状態で複数の当該マガジンを収容する収容ユニットと、前記収容ユニットの前記開口部に設けられて、当該開口部を閉じる閉状態と当該開口部を開放する開状態とに遷移可能である開閉扉と、を備え、前記開閉扉は、複数の前記マガジンの内の予め定められた所定数の当該マガジンの前記取り出し口側に設けられたベース扉と、当該ベース扉に連結されるとともに複数の当該マガジンの内の当該所定数を超える数の当該マガジンそれぞれの当該取り出し口側に設けられた連結扉とを有する、たばこ什器である。
ここで、前記第1壁部に連結されるとともに、内側に突出した第1突起にて前記開閉扉を支持する支持部材をさらに備え、前記ベース扉における前記交差方向の両側それぞれには、前記第1突起が嵌め込まれ得る第1孔が形成され、前記連結扉は、前記ベース扉側に突出して前記第1孔に嵌め込まれ得る第2突起を有するとともに、前記連結扉には、前記第1突起又は前記第2突起が嵌め込まれ得る第2孔が形成されていても良い。
また、前記ベース扉の前記第1孔と前記連結扉の前記第2孔は、前記第1突起に対して回転可能に嵌め込まれていても良い。
また、前記ベース扉と前記連結扉とは相互に回転不能に連結されていても良い。
また、前記第1孔は前記ベース扉の上部に形成されているとともに前記第2孔は前記連結扉の上部に形成されていても良い。
また、前記ベース扉及び前記連結扉が自重により前記第1突起から垂れ下がった状態が前記閉状態であり、前記ベース扉及び前記連結扉の下端部が持ち上げられて、当該ベース扉及び当該連結扉が前記第1突起を回転軸として回転した状態が、前記開状態であっても良い。
また、前記ベース扉及び前記連結扉の上面は、前記閉状態において前記第1突起よりも下方に位置していても良い。
また、前記開閉扉には、前記閉状態から前記開状態に遷移する際に音を出す鈴が取り付けられていても良い。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、複数のマガジンを覆う開閉扉を店舗の状況に応じて柔軟に変更可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係るたばこ什器が置かれる店舗の一例を示す図である。
図2】第1実施形態に係るたばこ什器の概略構成の一例を示す図である。
図3】第1実施形態に係るたばこ什器を構成する部品の一例を示す図である。
図4】第1実施形態に係る扉ユニットを構成する部品の一例を示す図である。
図5】マガジンを斜め下方から見た図の一例である。
図6】マガジンを構成する部品の一例を示す図である。
図7】マガジンを、左右方向に直交する面で切断した断面の一例を示す図である。
図8】(a)及び(b)は、マガジンを下方から見た図の一例を示す図である。
図9】(a)及び(b)は、マガジンを後方から見た図の一例を示す図である。
図10】1段目、2段目、4段目の開閉扉が閉状態とされ、3段目の開閉扉が開状態とされている図である。
図11】第2実施形態に係るたばこ什器の概略構成の一例を示す図である。
図12】第2実施形態に係る扉ユニットを構成する部品の一例を示す図である。
図13】ベース扉、連結扉の第1変形例の概略構成の一例を示す図である。
図14】連結扉の第1変形例の概略構成の一例を示す図である。
図15】連結扉の第2変形例の概略構成の一例を示す図である。
図16】第3実施形態に係るたばこ什器の一例を示す図である。
図17】(a)は、第4実施形態に係るたばこ什器を後方から見た図の一例である。(b)は、第1実施形態に係るたばこ什器を後方から見た図の一例である。
図18】第5実施形態に係るたばこ什器の概略構成の一例を示す図である。
図19】第6実施形態に係るたばこ什器の概略構成の一例を示す図である。
図20】第6実施形態に係るたばこ什器からたばこ商品を取り出す様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係るたばこ什器1が置かれる店舗の一例を示す図である。
図2は、第1実施形態に係るたばこ什器1の概略構成の一例を示す図である。
図3は、第1実施形態に係るたばこ什器1を構成する部品の一例を示す図である。
図4は、第1実施形態に係る扉ユニット50を構成する部品の一例を示す図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るたばこ什器1は、たばこ商品500を収容するとともに、店舗(例えばコンビニエンスストア)においてレジ1100が置かれるレジカウンタ1000上に置かれて、消費者が自らレジカウンタ1000の前方からたばこ商品500を取り出すことを可能とする什器である。
【0009】
図2に示すように、たばこ什器1は、たばこ商品500を一列に並べて搭載可能なマガジン100と、複数のマガジン100を収容可能な収容ユニット10と、収容ユニット10の開口部11を閉じる閉状態と開口部11を開放する開状態とに遷移可能である開閉扉60を有する扉ユニット50とを備える。たばこ什器1は、5個のマガジン100を収容可能な棚を上下方向に4段有し、合計20個のマガジン100を収容可能である。ただし、1段に収容可能なマガジン100の数、段数は、それぞれ、5個、4段に限定されない。
以下の説明において、マガジン100内におけるたばこ商品500の並び方向を「前後方向」、各段における5個のマガジン100の並び方向を「左右方向」、4段の並び方向を「上下方向」と称する場合がある。
【0010】
(収容ユニット10)
収容ユニット10は、最も下部に設けられた土台20と、左側の側壁である左側部31と、右側の側壁である右側部32と、最も上部に設けられた板状の天板33と、土台20と天板33との間に配置されて内部の空間を上下方向に区画する中板34と、左側の後部を補強する左補強部材35と、右側の後部を補強する右補強部材36とを備えている。左側部31、右側部32及び中板34は、それぞれ4段分あり、中板34は、4段分の空間に区画するために3個ある。
【0011】
((土台20))
土台20は、直方体状の底部21と、底部21の左端部から上方に突出した左壁部22と、底部21の右端部から上方に突出した右壁部23とを有する。
【0012】
底部21は、上下方向の大きさが左右方向及び前後方向の大きさよりも小さい平板状である。底部21には、上面から凹むとともに前後方向に延びる凹部211が形成されている。凹部211は、マガジン100に設けられた後述する突出部112が嵌め込まれる部位であり、マガジン100を前後方向に移動させる際のガイドとして機能し、また装着後はマガジン100が底部21から前後左右方向に移動しないようにマガジン100と底部21を固定する効果を奏する。凹部211は、1個のマガジン100に対して2個形成されており、左右方向に合計10個形成されている。
【0013】
また、底部21には、前端面から後方に切り欠かれた切り欠き212が形成されている。切り欠き212は、マガジン100に設けられた後述する第2凹部114が嵌め込まれる部位である。切り欠き212は、1個のマガジン100に対して1個形成されており、左右方向に合計5個形成されている。
【0014】
左壁部22は、前後方向に延びるように形成された直方体状であり、マガジン100の左方向への移動を規制する。左壁部22には、上端面から凹んだ凹部221が複数形成されている。
右壁部23は、前後方向に延びるように形成された直方体状であり、マガジン100の右方向への移動を規制する。右壁部23には、上端面から凹んだ凹部231が複数形成されている。
【0015】
((左側部31))
左側部31は、左右方向の大きさが上下方向及び前後方向の大きさよりも小さい平板状の部材である。左側部31は、上端面から上方に突出した上凸部311と、下端面から下方に突出した下凸部312とを有する。1段目の左側部31は、土台20の左壁部22の上方に設けられる。そして、下凸部312が土台20の左壁部22に形成された凹部221に嵌め込まれることで、土台20に対する移動が規制される。
また、左側部31は、前面から前方に突出した前突出部313を有する。
【0016】
((右側部32))
右側部32は、左右方向の大きさが上下方向及び前後方向の大きさよりも小さい平板状の部材である。右側部32は、上端面から上方に突出した上凸部321と、下端面から下方に突出した下凸部322とを有する。1段目の右側部32は、土台20の右壁部23の上方に設けられる。そして、下凸部322が土台20の右壁部23に形成された凹部231に嵌め込まれることで、土台20に対する移動が規制される。
また、右側部32は、前面から前方に突出した前突出部323を有する。
【0017】
((天板33))
天板33には、左端部に、左側部31の上凸部311が嵌り込む左嵌合部(不図示)が形成され、右端部に、右側部32の上凸部321が嵌り込む右嵌合部(不図示)が形成されている。天板33の左嵌合部に左側部31の上凸部311が嵌り込むとともに、右嵌合部に右側部32の上凸部321が嵌り込むことで、天板33は、左側部31及び右側部32に対する移動が規制される。
また、天板33は、前端部に、前端面から前方に突出した前突出部331を有する。
【0018】
((中板34))
中板34は、上下方向の大きさが左右方向及び前後方向の大きさよりも小さい平板状であるとともに、左端部から上方に突出した左壁部342と、右端部から上方に突出した右壁部343と、前端部に、前端面から前方に突出した前突出部344とを有する。
【0019】
中板34には、上面から凹むとともに前後方向に延びる凹部341が形成されている。凹部341は、マガジン100に設けられた後述する突出部112が嵌め込まれる部位であり、マガジン100を前後方向に移動させる際のガイドとして機能し、また装着後はマガジン100が中板34から前後左右方向に移動しないようにマガジン100と中板34を固定する効果を奏する。凹部341は、1個のマガジン100に対して2個形成されており、本実施形態においては、左右方向に合計10個形成されている。
【0020】
左壁部342は、前後方向に延びるように形成された直方体状であり、マガジン100の左方向への移動を規制する。左壁部342には、上端面から凹んだ上凹部342aと下端面から凹んだ下凹部(不図示)とがそれぞれ複数形成されている。下凹部には、中板34の下方にある左側部31の上凸部311が嵌め込まれ、上凹部342aには、中板34の上方にある左側部31の下凸部312が嵌め込まれる。
【0021】
右壁部343は、前後方向に延びるように形成された直方体状であり、マガジン100の右方向への移動を規制する。右壁部343には、上端面から凹んだ上凹部343aと下端面から凹んだ下凹部(不図示)とが複数形成されている。下凹部には、中板34の下方にある右側部32の上凸部321が嵌め込まれ、上凹部343aには、中板34の上方にある右側部32の下凸部322が嵌め込まれる。
前突出部344は、左右方向に延びるように形成された直方体状であり、中板34におけるマガジン100が載る部位の厚さ(上下方向の大きさ)よりも小さな厚さである。
【0022】
((左補強部材35、右補強部材36))
左補強部材35及び右補強部材36は、上下方向に見た場合の形状がL字状の棒状の部材であり、上下方向の大きさが土台20から天板33に至るまである。左補強部材35は、土台20、4つの左側部31、3つの中板34及び天板33相互の移動を規制するべく、例えばボルト等の締付部材にて、土台20、天板33、中板34に締め付けられている。また、右補強部材36は、土台20、4つの右側部32、3つの中板34及び天板33相互の移動を規制するべく、例えばボルト等の締付部材にて、土台20、天板33、中板34に締め付けられている。
【0023】
以上のように構成された土台20、左側部31、右側部32、天板33及び中板34において、土台20の上に、1段目の左側部31及び右側部32が配置されるとともに、1段目の左側部31及び右側部32の上に中板34が配置されることで、1段目の5個のマガジン100を収容する空間R1が形成される。そして、空間R1を形成する中板34の上に、2段目の左側部31及び右側部32が配置されるとともに、2段目の左側部31及び右側部32の上に中板34が配置されることで、2段目の5個のマガジン100を収容する空間R2が形成される。そして、空間R2を形成する中板34の上に、3段目の左側部31及び右側部32が配置されるとともに、3段目の左側部31及び右側部32の上に中板34が配置されることで、3段目の5個のマガジン100を収容する空間R3が形成される。そして、空間R3を形成する中板34の上に、4段目の左側部31及び右側部32が配置されるとともに、4段目の左側部31及び右側部32の上に天板33が配置されることで、4段目の5個のマガジン100を収容する空間R4が形成される。
【0024】
なお、収容ユニット10の構成は、上述した構成に限定されない。収容ユニット10の構成は、マガジン100を、たばこ商品500の並び方向に交差する交差方向(例えば左右方向)に複数収容可能であればいかなる構成であっても良い。また、横並びに複数のマガジン100を収容する段は1つであっても良いし、複数あっても良い。収容ユニット10が複数の段から構成される場合に、1段に収容される複数のマガジン100の左右方向の移動を抑制する部材は、左側部31、右側部32のように段毎に配置された部材が上下方向に複数配置されて構成されても良いし、1つの部材で構成されても良い。
【0025】
(扉ユニット50)
扉ユニット50は、5個のマガジン100の前方に配置される開閉扉60と、左端部に配置されて開閉扉60を回転可能に支持する左プレート70と、右端部に配置されて開閉扉60を回転可能に支持する右プレート80とを備える。また、扉ユニット50は、収容ユニット10と、左プレート70及び右プレート80それぞれとを連結する連結部材90を備える。
【0026】
((開閉扉60))
開閉扉60は、前後方向の大きさが左右方向及び上下方向の大きさよりも小さい平板状の部材である。開閉扉60の上部には、上面61から突出した左上突出部62が左端部に設けられているとともに、上面61から突出した右上突出部63が右端部に設けられている。左上突出部62、右上突出部63は、柱方向が左右方向となる円筒状であり、それぞれ内側に貫通孔621、貫通孔631が形成されている。
開閉扉60には、下部に前後方向の貫通孔64が形成されている。貫通孔64には、リング651を介して音を出す鈴65が取り付けられている。鈴65は、下端部66よりも下方に位置する。
【0027】
((左プレート70))
左プレート70は、左右方向の大きさが前後方向及び上下方向の大きさよりも小さい平板状の部材である。左プレート70は、前端部の上部に、右端面から右方向に円柱状に突出した左軸部71を有する。左軸部71が開閉扉60の左上突出部62の貫通孔621に嵌め込まれることで、開閉扉60は、左軸部71を回転中心として回転可能である。また、左プレート70は、後端面の中央部から後方に直方体状に突出した後突出部72を有する。また、左プレート70は、右端面から右方向に突出して、開閉扉60の回転を規制する規制部73を有する。左プレート70は、開閉扉60が閉じる際のショックを和らげるためのクッション材を備えていても良い。
【0028】
((右プレート80))
右プレート80は、左右方向の大きさが前後方向及び上下方向の大きさよりも小さい平板状の部材である。右プレート80は、前端部の上部に、左端面から左方向に円柱状に突出した右軸部81を有する。右軸部81が開閉扉60の右上突出部63の貫通孔631に嵌め込まれることで、開閉扉60は、右軸部81を回転中心として回転可能である。また、右プレート80は、後端面の中央部から後方に直方体状に突出した後突出部82を有する。また、右プレート80は、左端面から左方向に突出して、開閉扉60の回転を規制する規制部83を有する。右プレート80は、左プレート70と同様、クッション材を備えていても良い。
【0029】
((連結部材90))
連結部材90は、上部に設けられて左右方向に延びる直方体状の上連結部91と、左部に設けられて上下方向に延びる直方体状の左連結部92と、右部に設けられて上下方向に延びる直方体状の右連結部93とを有する。
上連結部91には、後面から前方に凹んだ上凹部911が形成され、左連結部92には、後面から前方に凹んだ左凹部921が形成され、右連結部93には、後面から前方に凹んだ右凹部931が形成されている。
【0030】
1段目~3段目の連結部材90は、上凹部911に中板34の前突出部344が嵌め込まれ、左凹部921に左側部31の前突出部313が嵌め込まれ、右凹部931に右側部32の前突出部323が嵌め込まれることで、収容ユニット10に保持される。また、4段目の連結部材90は、上凹部911に天板33の前突出部331が嵌め込まれ、左凹部921に左側部31の前突出部313が嵌め込まれ、右凹部931に右側部32の前突出部323が嵌め込まれることで、収容ユニット10に保持される。
【0031】
左連結部92には、前面の中央部に前面から後方に凹んだ左中央凹部922と、左中央凹部922よりも上側及び下側それぞれに上下方向の全域に亘って前面から後方に凹んだ左溝923とが形成されている。左中央凹部922に左プレート70の後突出部72が嵌め込まれるとともに、左溝923に左プレート70の後部が嵌め込まれることで、左プレート70は、連結部材90に保持される。
【0032】
右連結部93には、前面の中央部に前面から後方に凹んだ右中央凹部932と、右中央凹部932よりも上側及び下側それぞれに上下方向の全域に亘って前面から後方に凹んだ右溝933とが形成されている。右中央凹部932に右プレート80の後突出部82が嵌め込まれるとともに、右溝933に右プレート80の後部が嵌め込まれることで、右プレート80は、連結部材90に保持される。
以上左連結部92及び右連結部93により、開閉扉60は左プレート70及び右プレート80と共に着脱可能となる。
【0033】
(マガジン100)
図5は、マガジン100を斜め下方から見た図の一例である。
図6は、マガジン100を構成する部品の一例を示す図である。
図7は、マガジン100を、左右方向に直交する面で切断した断面の一例を示す図である。
マガジン100は、たばこ商品500を一列に並べて搭載可能なマガジン本体110と、マガジン本体110の前部にマガジン本体110に対して揺動可能に装着されたフラップ120とを備える。また、マガジン100は、たばこ商品500の後側に配置されてたばこ商品500を前方に押す押し部材130と、マガジン本体110の下方に設けられるとともに押し部材130の位置に応じて向きを変更可能なスライド部材140とを備える。また、マガジン100は、押し部材130とマガジン本体110との間に介在し、押し部材130に対して前方向の力を付与するバネ150と、バネ150が巻かれるボビン160とを備える。
【0034】
((マガジン本体110))
マガジン本体110は、たばこ商品500を前後方向に一列に並べて搭載可能な凹状の部材である。マガジン本体110の底部111には、下面から下方に突出した板状の突出部112が設けられている。突出部112は、土台20の底部21に形成されている凹部211に嵌り込む部位である。突出部112は、左右方向に2つ並べて設けられている。
【0035】
また、マガジン本体110の底部111には、上面から下方に凹むとともに前後方向に延びる第1凹部113が形成されている。第1凹部113は、左右方向に2つ並べて形成されている。
また、マガジン本体110の底部111には、前部に、2つの第1凹部113に連通するとともに左右方向を柱方向とする円柱状に凹んだ第2凹部114が形成されている。第2凹部114には、バネ150が巻かれたボビン160が収容される。第2凹部114の周囲の壁は透明に形成されており、店舗の店員や消費者は、前方から見た場合にボビン160に巻かれたバネ150の色を視認することが可能になっている。
【0036】
また、マガジン本体110には、左側の第1凹部113よりも左側に、底部111を貫通する貫通孔115(図8参照)が形成されている。
また、マガジン本体110には、両側壁それぞれの前部における下部に、円形の第1貫通孔116と、円弧状の第2貫通孔117とが形成されている。
【0037】
また、マガジン本体110は、左端部でありかつ後端部に、スライド部材140の後端部を収容する収容部118を有する。収容部118は、底部111の後端部から下方に矩形状に突出した下突出部118aと、下突出部118aにおける下端部から前方に突出した前突出部118bとを有する。下突出部118aには、シボ加工が施されており、店舗の店員が後方から見た場合に収容部118にスライド部材140が収容されていることを視認できなくなっている。
【0038】
また、マガジン本体110は、前部において、左側壁の下端部から右方向に矩形状に突出した右突出部119を有する。右突出部119は、スライド部材140の前端部の下方に位置し、スライド部材140の下方への移動を抑制する。
【0039】
((フラップ120))
フラップ120は、前側に設けられた前壁121と、後側に設けられた後壁122と、前壁121と後壁122とを接続するように、左側に設けられた左壁123及び右側に設けられた右壁124とを有する。前壁121は、前方から見た場合に略正方形であり、後壁122は、上下方向の大きさが前壁121よりも小さく左右方向の大きさが前壁121と同じ矩形である。
【0040】
フラップ120は、左壁123の左側の面から左方向に突出した円柱状の左円柱状部125を2つ有する。また、フラップ120は、右壁124の右側の面から右方向に突出した円柱状の右円柱状部126を2つ有する。
フラップ120は、マガジン本体110の凹部内に配置されるとともに、2つの左円柱状部125及び2つの右円柱状部126が、マガジン本体110の両側壁それぞれに形成された第1貫通孔116、第2貫通孔117に嵌め込まれることで、マガジン本体110に対して揺動可能に装着される。
【0041】
((押し部材130))
押し部材130は、たばこ商品を押す板状の押し板131と、前後方向に移動可能にマガジン本体110に支持された支持部132とを有する。押し板131は、前後方向に直交する部位である。支持部132は、上下方向に直交する板状の部位であり、押し板131における下端部から後方に延びるように設けられている。また、押し部材130は、支持部132に対する押し板131の曲がりを抑制するための、左右方向に直交する板状のリブ133を有する。リブ133は、左右方向に並べて2つ設けられている。
【0042】
支持部132は、下方に突出した下突出部134を有する。下突出部134は、左右方向に2つ並べて設けられている。2つの下突出部134は、それぞれ、マガジン本体110の第1凹部113に嵌り込んでおり、押し部材130は、下突出部134が第1凹部113に沿って移動することで前後方向に移動することが可能になっている。
押し部材130は、バネ150の一端が引っ掛けられるフック135を有する。
【0043】
((スライド部材140))
スライド部材140は、上下方向に直交するように設けられるとともに前後方向に延びた平板状の部材であり、マガジン本体110の底部111の下方に設けられている。スライド部材140は、板面から上方に突出した円柱状の突起141を有する。突起141は、マガジン本体110に形成された貫通孔115に嵌め込まれており、スライド部材140は、突起141を回転軸として上下方向に直交する面内において回転することが可能となっている。
【0044】
スライド部材140は、突起141よりも前側に設けられた前部142と、突起141よりも後側に設けられた後部143とを有する。後部143は、前部142に対して傾斜するように設けられている。例えば、前部142と後部143とのなす角が175度となるように設けられている(図8参照)。
【0045】
後部143には、下面から凹んだ凹部144が後端部に形成されている。凹部144は、マガジン本体110の収容部118の前突出部118bに対応する位置に設けられており、スライド部材140の後部143の後端部がマガジン本体110の収容部118に収容され易くなっている。
スライド部材140は、例えば樹脂にて成形されており、例えば赤色に着色されている。
【0046】
((バネ150))
バネ150は、弾性の高い素材(例えば金属)を渦巻状に巻いた、いわゆるぜんまいバネである。バネ150は、一端が押し部材130のフック135に引っ掛けられ、他端がボビン160に引っ掛けられている。バネ150は、フック135に引っ掛けられている一端側の部位が予め定められた所定長さに亘って、例えば赤色に着色されている。赤色に着色された部位以外の部位は、例えば白色に着色されている。なお、赤色に着色された部位以外の部位は、着色せずに素材の色(例えば銀色)のままでも良い。
【0047】
((ボビン160))
ボビン160は、筒状の筒状部161と、筒状部161の両側に回転軸162が設けられた部材である。ボビン160は、筒状部161にバネ150が巻かれた状態でマガジン本体110の第2凹部114に収容される。また、ボビン160は、回転軸162がマガジン本体110に支持され、マガジン本体110に対して回転可能に装着されている。
【0048】
マガジン本体110における第2凹部114を形成する周囲壁110aは透明である。また、1段目のマガジン本体110の周囲壁110aは土台20の切り欠き212に嵌め込まれる。また、2段目~4段目のマガジン本体110の周囲壁110aは、開閉扉60の下端部66の下方に位置する。それゆえ、店舗の店員は、たばこ什器1の前方からバネ150の色を認識することができる。
【0049】
以上のように構成されたマガジン100においては、マガジン本体110に装着されたフラップ120と押し部材130との間にたばこ商品500が配置される。押し部材130には、バネ150のバネ力が前方に移動する方向に作用し、押し板131がたばこ商品500の後面と面で接触する。これにより、たばこ商品500は、前方に移動する方向の力を受ける。それゆえ、マガジン本体110内に複数のたばこ商品500が配置されている場合には、前後方向に一例で並び、最も前側に位置するたばこ商品500はフラップ120に接触する。そして、消費者は、フラップ120をマガジン本体110に対して手前に回転させることにより、最前列に位置するたばこ商品500を取り出し易くなっている。
【0050】
マガジン本体110内に複数のたばこ商品500が存在する場合には、押し部材130の押し板131は、フラップ120から、たばこ商品500の数の分、離れた位置に存在する。そして、バネ150は、押し部材130の位置に応じて、言い換えれば、たばこ商品500の数の分、ボビン160から引き出されている。
【0051】
以下、マガジン本体110内に存在するたばこ商品500の数、言い換えれば、マガジン本体110内に残っているたばこ商品500の量を「残量」と称する場合がある。マガジン100は、残量が予め定められた所定数よりも少なくなった場合に、残量が少なくなったことを報知する機能を有する。以下、この機能について詳述する。なお、所定数は6個であることを例示することができる。
【0052】
残量が所定数以上である場合には、バネ150における赤色の部分がボビン160から引き出されて白色の部分のみがボビン160に巻かれた状態となり、残量が所定数未満である場合には、バネ150における赤色の部分もボビン160に巻かれた状態となる。つまり、赤色に着色されたバネ150の所定長さは、たばこ商品500の所定数に相当する長さである。
その結果、店員は、たばこ什器1の前方からバネ150の色が赤色になっていることを見ることで、残量が所定数よりも少ないことを認識することができる。これにより、店員は、残量が0となる前にマガジン100にたばこ商品500を補充することが可能となる。
【0053】
図8(a)及び図8(b)は、マガジン100を下方から見た図の一例を示す図である。図9(a)及び図9(b)は、マガジン100を後方から見た図の一例を示す図である。図8(a)及び図9(a)は、残量が所定数以上である場合の状態を示す図であり、図8(b)及び図9(b)は、残量が所定数未満である場合の状態を示す図である。
残量が所定数以上である場合には、押し部材130の下突出部134がスライド部材140の後部143に接触し、残量が所定数未満である場合に、押し部材130の下突出部134がスライド部材140の前部142に接触するように構成されている。それゆえ、残量が所定数以上である場合には、図8(a)に示すように、スライド部材140の後部143が押し部材130の下突出部134に押され、スライド部材140の後部143の凹部144がマガジン本体110の収容部118に収容される。このとき、図9(a)に示すように、スライド部材140の後部143の後端部は、シボ加工が施された収容部118の下突出部118aの前方にあるので、店員は、たばこ什器1の後方から赤色のスライド部材140を視認し難くなっている。なお、残量が所定数以上である場合には、スライド部材140の前部142は、前後方向に対して傾斜した状態である。
【0054】
他方、残量が所定数未満である場合には、図8(b)に示すように、スライド部材140の前部142が押し部材130の下突出部134に押されて、突起141を回転軸として回転し、前後方向に平行な状態となる。これにより、スライド部材140の後部143が前後方向に対して傾斜した状態となり、図9(b)に示すように、後部143の後端部がマガジン本体110の収容部118から飛び出た状態となる。その結果、店員は、たばこ什器1の後方から赤色のスライド部材140の後部143を見ることで残量が所定数よりも少なくなったことを認識することができる。これにより、店員は、残量が0となる前にマガジン100にたばこ商品500を補充することが可能となる。
【0055】
図10は、1段目、2段目、4段目の開閉扉60が閉状態とされ、3段目の開閉扉60が開状態とされている図である。
以上のように構成されたマガジン100は、収容ユニット10の内部に収容される。第1実施形態に係るたばこ什器1においては、各段に5個のマガジン100が左右方向に並べて配置される。そして、5個のマガジン100の前側には、扉ユニット50の開閉扉60が設けられている。開閉扉60は、左上突出部62の貫通孔621に左プレート70の左軸部71が嵌め込まれているとともに右上突出部63の貫通孔631に右プレート80の右軸部81が嵌め込まれることで、左軸部71及び右軸部81から垂れ下がり、マガジン100の前方を閉じた閉状態となる。それゆえ、消費者がマガジン100内のたばこ商品500を取り出す際には、開閉扉60の下端部66を手で持ち上げて開閉扉60を左軸部71及び右軸部81を回転軸として回転させて、マガジン100の前方を開放させる開状態とする必要がある。このように、たばこ什器1においては、マガジン100の前方に開閉扉60が無い構成に比べて、消費者が容易にたばこ商品500を取り出すことができないように構成されている。そのため、たばこ什器1によれば、たばこ商品500が盗難されることが抑制される。つまり、開閉扉60は、盗難防止扉として機能する。また、開閉扉60は鈴65を有するので、開閉扉60を開く際に鈴65が音を出す。これにより、店員は、開閉扉60が開状態とされたことを容易に把握することが可能となる。言い換えれば、鈴65は、消費者が開閉扉60を開状態としたことを容易に店員に気付かせる機能を有する。そのため、たばこ什器1によれば、たばこ商品500が盗難されることが抑制される。
【0056】
また、第1実施形態に係る開閉扉60においては、開閉扉60の左上突出部62及び右上突出部63は、上面61から突出している。それゆえ、開閉扉60の下端部66を手で持ち上げて開閉扉60を左軸部71及び右軸部81を回転軸として回転させて、下端部66が左軸部71及び右軸部81よりも上方に位置する状態においては、開閉扉60の上面61も左軸部71及び右軸部81よりも上方に位置する。これにより、開閉扉60の上面61と、最前列のたばこ商品500の上端部との間の隙間が大きくなる。
【0057】
ここで、比較例に係る開閉扉として、閉状態において、左軸部71、右軸部81が嵌り込む円筒状の部位が上面よりも下方にある開閉扉を考える。比較例に係る開閉扉においては、下端部を手で持ち上げて比較例に係る開閉扉を左軸部71及び右軸部81を回転軸として回転させて、下端部が左軸部71及び右軸部81よりも上方に位置する状態においては、上面が左軸部71及び右軸部81よりも下方に位置する。その結果、開閉扉の上面と、最前列のたばこ商品500の上端部との間の隙間が小さい。
【0058】
従って、第1実施形態に係る開閉扉60によれば、比較例に係る開閉扉よりも、開状態である場合に、開閉扉60の上面61と、最前列のたばこ商品500の上端部との間の隙間が大きくなる。その結果、消費者に、第1実施形態に係る開閉扉60の方が、比較例に係る開閉扉よりも、たばこ商品500を取り出し易くすることができる。
【0059】
以上、説明したように、たばこ什器1は、たばこ商品500を一列に並べて搭載可能なマガジン100を、たばこ商品500の並び方向(例えば前後方向)に交差する交差方向(例えば左右方向)に複数収容可能である。たばこ什器1は、マガジン100におけるたばこ商品500の取り出し口側(前側)に開口部11を形成した状態で複数のマガジン100を収容する収容ユニット10を備える。収容ユニット10は、複数のマガジン100における交差方向の両側に設けられた第1壁部(例えば左側部31、右側部32)と、複数のマガジン100における交差方向及び並び方向に直交する直交方向(例えば上下方向)の両側に設けられた第2壁部(例えば土台20、天板33)とを有する。また、たばこ什器1は、収容ユニット10の開口部11に設けられて、開口部11を閉じる閉状態と開口部11を開放する開状態とに遷移可能である開閉扉60を備える。そのため、たばこ什器1によれば、たばこ商品500が盗難されることが抑制される。
【0060】
そして、開閉扉60には、閉状態から開状態に遷移する際に音を出す鈴65が取り付けられている。これにより、店員は、開閉扉60が開状態とされたことを容易に把握することが可能となる。そのため、たばこ什器1によれば、たばこ商品500が盗難されることが抑制される。
【0061】
たばこ什器1は、連結部材90を介して左側部31及び右側部32に連結されるとともに、内側に突出した第1突起(例えば左軸部71、右軸部81)にて開閉扉60を支持する支持部材(例えば左プレート70、右プレート80)をさらに備え、開閉扉60における交差方向の両側それぞれには、第1突起が嵌め込まれ得る貫通孔621、貫通孔631が形成されている。
【0062】
たばこ什器1においては、開閉扉60が自重により第1突起から垂れ下がった状態が閉状態であり、開閉扉60の下端部66が持ち上げられて、開閉扉60が第1突起を回転軸として回転した状態が、開状態である。そして、開閉扉60においては、上面61は、閉状態において第1突起(例えば左軸部71、右軸部81)よりも下方に位置しており、上面61は、開状態において第1突起よりも上方に位置している。それゆえ、消費者に、たばこ商品500を取り出し易くすることができる。
【0063】
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態に係るたばこ什器2の一例を示す図である。
第2実施形態に係るたばこ什器2は、第1実施形態に係るたばこ什器1に対して、収容ユニット10に相当する収容ユニット210と、扉ユニット50に相当する扉ユニット250が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第2実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0064】
(収容ユニット210)
第2実施形態に係る収容ユニット210は、第1実施形態に係る収容ユニット10に対して、1段に6個のマガジン100を収容可能である点が異なる。
より具体的には、収容ユニット210は、左側に位置する第1収容ユニット241と、右側に位置する第2収容ユニット242とを有し、前側に開口部215を形成した状態で6個のマガジン100を収容する。
【0065】
第1収容ユニット241は、収容ユニット10に対して、1段に3個のマガジン100を収容可能である点が異なる。つまり、土台20に相当する土台220の底部の左右方向の大きさが、土台20の底部21が5個のマガジン100に対応する大きさであるのに対して、3個のマガジン100に対応する大きさとなっている。同様に、天板33に相当する天板233、中板34に相当する中板234それぞれにおけるマガジン100上方又は下方に位置する部位の左右方向の大きさが、3個のマガジン100に対応する大きさとなっている。
第2収容ユニット242は、第1収容ユニット241と同様の構成であり、その詳細な説明は省略する。
【0066】
(扉ユニット250)
図12は、第2実施形態に係る扉ユニット250を構成する部品の一例を示す図である。
第2実施形態に係る扉ユニット250は、第1実施形態に係る扉ユニット50に対して、開閉扉60に相当する開閉扉260と、連結部材90に相当する連結部材290が異なる。
【0067】
((連結部材290))
連結部材290は、上連結部91に相当する上連結部291の左右方向の大きさが、上連結部91が5個のマガジン100に対応する大きさであるのに対して、6個のマガジン100に対応する大きさとなっている点が連結部材90と異なる。
【0068】
((開閉扉260))
開閉扉260は、複数のマガジン100の内の予め定められた所定個数のマガジン100の前方に設けられたベース扉270と、ベース扉270に連結される連結扉280とを有する点が異なる。所定個数は、第1収容ユニット241がマガジン100を収容可能な個数と同じであり、3個であることを例示することができる。
【0069】
ベース扉270は、開閉扉60に対して、開閉扉60が5個のマガジン100に対応する大きさであるのに対して、3個のマガジン100に対応する大きさとなっている点が異なり、開閉扉60の上面61、左上突出部62、右上突出部63、鈴65にそれぞれ相当する、上面271、左上突出部272、右上突出部273、鈴275を有する。左上突出部272、右上突出部273は、柱方向が左右方向となる円筒状であり、それぞれ内側に貫通孔272a、貫通孔273aが形成されている。また、ベース扉270には、右端面における上部及び下部それぞれに、右端面から凹んだ端凹部278が形成されている。端凹部278は直方体状であることを例示することができる。
【0070】
連結扉280は、開閉扉60に対して、開閉扉60が5個のマガジン100に対応する大きさであるのに対して、1個のマガジン100に対応する大きさとなっている点が異なる。第2実施形態に係る開閉扉260は、連結扉280を、第2収容ユニット242がマガジン100を収容可能な個数と同じ数有する。
【0071】
連結扉280の上部には、左端部に上面281から突出した左上突出部282が設けられているとともに、右端部に上面281から突出した右上突出部283が設けられている。左上突出部282は、柱方向が左右方向となる円柱状であるとともに、左端面から左方向に突出した突起285を有する。突起285は、円柱状である。右上突出部283は、柱方向が左右方向となる円筒状であり、内側に貫通孔283aが形成されている。また、連結扉280には、右端面における上部及び下部それぞれに、右端面から凹んだ端凹部288が形成されている。端凹部288は直方体状であることを例示することができる。また、連結扉280は、左端面における上部及び下部それぞれに、左端面から突出した端凸部289を有する。端凸部289は直方体状であることを例示することができる。
【0072】
以上のように構成されたベース扉270及び連結扉280においては、ベース扉270の右上突出部273の貫通孔273a、2つの端凹部278それぞれに、連結扉280の突起285、2つの端凸部289が嵌め込まれることで、ベース扉270と連結扉280とが連結される。以下、ベース扉270に連結された連結扉280を、第1連結扉280aと称する場合がある。また、第1連結扉280aの右隣に配置される連結扉280を、第2連結扉280bと称し、第2連結扉280bの右隣に配置される連結扉280を、第3連結扉280cと称する場合がある。
【0073】
第1連結扉280aの右上突出部283の貫通孔283a、2つの端凹部288それぞれに、第2連結扉280bの突起285、2つの端凸部289が嵌め込まれることで、第1連結扉280aと第2連結扉280bとが連結される。また、第2連結扉280bの右上突出部283の貫通孔283a、2つの端凹部288それぞれに、第3連結扉280cの突起285、2つの端凸部289が嵌め込まれることで、第2連結扉280bと第3連結扉280cとが連結される。
【0074】
そして、開閉扉260は、ベース扉270の左上突出部272の貫通孔272aに左プレート70の左軸部71が嵌め込まれているとともに、第3連結扉280cの右上突出部283の貫通孔283aに右プレート80の右軸部81が嵌め込まれることで、左軸部71及び右軸部81から垂れ下がり、マガジン100の前方を閉じた閉状態となる。
【0075】
このように、第2実施形態に係る扉ユニット250の開閉扉260は、第1収容ユニット241がマガジン100を収容可能な個数に対応する左右方向の大きさのベース扉270と、マガジン100の1個に対応する左右方向の大きさの連結扉280を、第2収容ユニット242がマガジン100を収容可能な個数と同じ数有する。
【0076】
上述したたばこ什器2においては、第2収容ユニット242がマガジン100を収容可能な個数が3個であるため、開閉扉260が3個の連結扉280を有するが、第2収容ユニット242がマガジン100を収容可能な個数が2個である場合には、2個の連結扉280を有すると良い。つまり、開閉扉260は、ベース扉270と、ベース扉270に連結された第1連結扉280aと、第1連結扉280aに連結された第2連結扉280bとを有すると良い。
このように、開閉扉260によれば、収容ユニット210が収容可能なマガジン100の個数に応じて連結扉280の個数を変更することで、収容ユニット210が収容可能なマガジン100の個数に柔軟に対応することができる。
【0077】
ここで、店舗の大きさによって、たばこ什器2が収容可能なマガジン100の個数が変更されることが考えられる。例えば、狭い店舗である場合には、1段に収容可能なマガジン100の個数が3個である場合も想定される。かかる場合には、収容ユニット210は、第1収容ユニット241のみを有し、第2収容ユニット242を有さないようにするとともに、扉ユニット250の開閉扉260は、ベース扉270のみを有し、連結扉280を有さないようにすることで、1段に収容可能なマガジン100の個数を3個とすることが可能となる。
【0078】
他方、例えば、広い店舗である場合には、1段に収容可能なマガジン100の個数が6個である場合も想定される。かかる場合には、収容ユニット210は、第1収容ユニット241と第2収容ユニット242とを有するとともに、扉ユニット250の開閉扉260は、ベース扉270と3個の連結扉280とを有することで、1段に収容可能なマガジン100の個数を6個とすることが可能となる。
【0079】
また、第2実施形態に係る開閉扉260においては、ベース扉270の左上突出部272及び右上突出部273は、上面271から突出しているとともに、連結扉280の左上突出部282及び右上突出部283は、上面281から突出している。それゆえ、開閉扉260の下端部(ベース扉270の下端部270a、連結扉280の下端部280d)を手で持ち上げて開閉扉260を左軸部71及び右軸部81を回転軸として回転させて、下端部が左軸部71及び右軸部81よりも上方に位置する状態においては、開閉扉260の上面271及び上面281も左軸部71及び右軸部81よりも上方に位置する。これにより、開閉扉260の上面271及び上面281と、最前列のたばこ商品500の上端部との間の隙間が大きくなる。
【0080】
また、ベース扉270の右上突出部273の貫通孔273a、2つの端凹部278それぞれに、第1連結扉280aの突起285、2つの端凸部289が嵌め込まれるので、ベース扉270と第1連結扉280aとは3箇所において連結されている。これにより、ベース扉270と第1連結扉280aとが相対的に回転し難い。同様に、隣り合う連結扉280同士も、右上突出部283の貫通孔283a、2つの端凹部288それぞれに、突起285、2つの端凸部289が嵌め込まれるので、隣り合う連結扉280同士は3箇所において連結されている。これにより、隣り合う連結扉280同士が相対的に回転し難い。
【0081】
以上、説明したように、たばこ什器2は、マガジン100におけるたばこ商品500の取り出し口側(前側)に開口部215を形成した状態で複数のマガジン100を収容する収容ユニット210を備える。収容ユニット210は、複数のマガジン100の両側に設けられた第1壁部(例えば第1収容ユニット241の左側部31、第2収容ユニット242の右側部32)と、複数のマガジン100における交差方向及び並び方向に直交する直交方向(例えば上下方向)の両側に設けられた第2壁部(例えば土台220、天板233)とを有する。また、たばこ什器2は、収容ユニット210の開口部215に設けられて、開口部215を閉じる閉状態と開口部215を開放する開状態とに遷移可能である開閉扉260を備える。そして、開閉扉260は、複数(例えば6個)のマガジン100の内の予め定められた所定数(例えば3個)のマガジン100の取り出し口側(前側)に設けられたベース扉270と、ベース扉270に連結されるとともに複数のマガジン100の内の所定数(例えば3個)を超える数(例えば3個)のマガジン100それぞれの取り出し口側(前側)に設けられた連結扉280とを有する。以上のように構成されたたばこ什器2によれば、収容ユニット210が収容可能なマガジン100の個数に応じて連結扉280の個数を変更することで、収容ユニット210が収容可能なマガジン100の個数に柔軟に対応することができる。
【0082】
また、たばこ什器2は、第1壁部に連結されるとともに、内側に突出した第1突起(例えば左軸部71、右軸部81)にて開閉扉260を支持する支持部材(例えば左プレート70、右プレート80)をさらに備え、ベース扉270における交差方向の両側それぞれには、第1突起が嵌め込まれ得る第1孔(例えば貫通孔272a、貫通孔273a)が形成されている。連結扉280は、ベース扉270側に突出して第1孔(例えば貫通孔273a)に嵌め込まれ得る第2突起(例えば突起285)を有するとともに、連結扉280には、第1突起(例えば右軸部81)又は第2突起(例えば右軸部81)が嵌め込まれ得る第2孔(例えば貫通孔283a)が形成されている。かかる構成により、収容ユニット210が収容可能なマガジン100の個数に柔軟に対応することを簡易な構成で実現できる。
【0083】
ベース扉270の第1孔(例えば貫通孔272a)と連結扉280の第2孔(例えば貫通孔283a)は、第1突起(例えば左軸部71、右軸部81)に対して回転可能に嵌め込まれている。これにより、開閉扉260を閉状態と開状態とに遷移可能とすることを簡易な構成で実現できる。
【0084】
第1孔(例えば貫通孔272a)はベース扉270の上部に形成されているとともに第2孔(例えば貫通孔283a)は連結扉280の上部に形成されている。そして、ベース扉270及び連結扉280が自重により第1突起(例えば左軸部71、右軸部81)から垂れ下がった状態が閉状態であり、ベース扉270及び連結扉280の下端部(例えば下端部270a、下端部280d)が持ち上げられて、ベース扉270及び連結扉280が第1突起を回転軸として回転した状態が、開状態である。
【0085】
そして、ベース扉270及び連結扉280の上面(例えば上面271、上面281)は、閉状態において第1突起(例えば左軸部71、右軸部81)よりも下方に位置しており、上面は、開状態において第1突起よりも上方に位置している。それゆえ、消費者に、たばこ商品500を取り出し易くすることができる。
【0086】
また、開閉扉260には、閉状態から開状態に遷移する際に音を出す鈴275が取り付けられている。これにより、店員は、開閉扉260が開状態とされたことを容易に把握することが可能となる。そのため、たばこ什器2によれば、たばこ商品500が盗難されることを抑制することができる。
【0087】
(ベース扉270、連結扉280の第1変形例)
図13は、ベース扉270、連結扉280の第1変形例の概略構成の一例を示す図である。図13(a)は、ベース扉270と連結扉280とが連結される前の状態の一例を示す図であり、図13(b)は、ベース扉270と連結扉280とが連結された状態の一例を示す図である。
図14は、連結扉280の第1変形例の概略構成の一例を示す図である。図14(a)は、連結扉280同士が連結される前の状態の一例を示す図であり、図14(b)は、連結扉280同士が連結された状態の一例を示す図である。
【0088】
第1変形例に係るベース扉270と連結扉280とは相互に回転不能に連結されている。
より具体的には、ベース扉270の右上突出部273には、内周面における周方向の一部に左右方向の全域に亘って内周面から凹んだ周凹部277が形成され、連結扉280の突起285は、周方向の一部に左右方向の全域に亘って外周面から突出するとともに周凹部277に嵌り込む周凸部286を有している。これにより、ベース扉270と第1連結扉280aとを相対的に回転し難くすることができる。なお、周凹部277及び周凸部286は、直方体状であることを例示することができる。
同様に、連結扉280の右上突出部283には、内周面における周方向の一部に左右方向の全域に亘って内周面から凹んだ周凹部287が形成されている。これにより、隣り合う連結扉280同士を相対的に回転し難くすることができる。
【0089】
(連結扉280の第2変形例)
図15は、連結扉280の第2変形例の概略構成の一例を示す図である。図15(a)は、ベース扉270と連結扉380とが連結される前の状態の一例を示す図であり、図15(b)は、ベース扉270と連結扉380とが連結された状態の一例を示す図である。
連結扉280の第2変形例である連結扉380は、連結扉280に対して、突起285に相当する突起385が異なる。突起385は、一対の半円柱状の、第1半円柱状部386と第2半円柱状部387とを有する。第1半円柱状部386と第2半円柱状部387との間には隙間388が形成されている。第1半円柱状部386は、先端部における第2半円柱状部387とは反対側の部位に外周面から突出した第1突出部386aを有する。また、第2半円柱状部387は、先端部における第1半円柱状部386とは反対側の部位に外周面から突出した第2突出部387aを有する。
【0090】
以上のように構成された連結扉380において、第1連結扉280aの突起385がベース扉270の右上突出部273の貫通孔273aに嵌め込まれる際に、第1半円柱状部386の第1突出部386a及び第2半円柱状部387の第2突出部387aが右上突出部273よりも左側に位置するように嵌め込まれることで、ベース扉270と第1連結扉280aとが左右方向に分離し難くなる。同様に、隣り合う連結扉380同士の右上突出部283と突起385とが嵌め込まれる際に、第1半円柱状部386の第1突出部386a及び第2半円柱状部387の第2突出部387aが右上突出部283よりも左側に位置するように嵌め込まれることで、隣り合う連結扉380同士が左右方向に分離し難くなる。
【0091】
<第3実施形態>
図16は、第3実施形態に係るたばこ什器3の一例を示す図である。図16(a)は、残量が所定数以上である場合の状態を示す図であり、図16(b)及び図16(b)は、残量が所定数未満である場合の状態を示す図である。
第3実施形態に係るたばこ什器3は、第1実施形態に係るたばこ什器1に対して、マガジン100に相当するマガジン300が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第3実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0092】
マガジン300は、残量が少なくなったことを報知する報知部材370を有する点が異なる。
報知部材370は、先端部371に、残量が所定数以上である場合にスライド部材140の後部143の後端部が嵌り込む切り欠き372が形成されている。また、報知部材370は、基端部373に、マガジン本体110に対して、報知部材370を回転可能とする回転軸374を有する。報知部材370は、マガジン本体110の後壁110bよりも前側に配置されている。ただし、図16においては、報知部材370の構造を分かり易く示すために、報知部材370を実線にて示している。
【0093】
マガジン300は、報知部材370の回転軸374の周囲に配置されるねじりコイルバネ(不図示)を有する。ねじりコイルバネは、一端が報知部材370に連結され、他端がマガジン本体110に連結されている。後方から見た場合に、ねじりコイルバネは、報知部材370に、マガジン本体110に対して反時計回転方向のバネ力を付与する。
【0094】
以上のように構成されたマガジン300においては、残量が所定数以上であり、スライド部材140の前部142が前後方向に対して傾斜し後部143が前後方向に平行な状態である場合には、報知部材370は、スライド部材140の後部143の後端部が切り欠き372に嵌め込まれてマガジン本体110の後壁110bの裏側に隠れる。
そして、残量が所定数未満となり、スライド部材140の前部142が前後方向に平行で後部143が前後方向に対して傾斜した状態となると、後部143の後端部と報知部材370の切り欠き372との嵌合が解除される。報知部材370の切り欠き372にスライド部材140の後部143の後端部が嵌り込んでいない状態では、報知部材370は、ねじりコイルバネ(不図示)のバネ力によりが回転軸374を中心として反時計回転方向に回転して先端部371がマガジン本体110の後壁110bの上方に現れる。
【0095】
その結果、店員は、たばこ什器3の後方から報知部材370の先端部371を見ることで残量が所定数よりも少なくなったことを認識することができる。これにより、店員は、残量が0となる前にマガジン100にたばこ商品500を補充することが可能となる。
なお、第3実施形態に係るマガジン300を、第2実施形態に係るたばこ什器2に適用しても良い。
【0096】
<第4実施形態>
図17(a)は、第4実施形態に係るたばこ什器4を後方から見た図の一例である。図17(b)は、第1実施形態に係るたばこ什器1を後方から見た図の一例である。
第4実施形態に係るたばこ什器4は、第1実施形態に係るたばこ什器1に対して、収容ユニット10の後端部を覆うパネル400を有する点が異なる。以下、第1実施形態と異なる点について説明する。第1実施形態と第4実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0097】
パネル400は、前後方向の大きさが左右方向及び上下方向の大きさよりも小さい平板状の部材である。パネル400は、例えばボルト等の締付部材にて収容ユニット10に締め付けられることを例示することができる。
【0098】
ここで、例えば深夜等、店舗の店員が少ない時間帯において、たばこ商品500の盗難を抑制するために、カウンターの前側にたばこ什器4の後部を配置し、カウンターの後側にたばこ什器4の前部を配置することが考えられる。たばこ什器4は、収容ユニット10の後端部を覆うパネル400を有するので、後側から(カウンターの前方から)たばこ商品500が取り出されることを抑制することができる。つまり、第1実施形態に係るたばこ什器1においては、図17(b)に示すように、後部が解放されているので、カウンターの前方から収容ユニット10内にあるたばこ商品500を視認することができる。これに対して、たばこ什器4は、パネル400にて収容ユニット10の後部が覆われているので、カウンターの前方からたばこ商品500を視認することができない。その結果、カウンターの前側にたばこ什器4の後部を配置したとしても、収容ユニット10内からたばこ商品500が取り出されることを抑制することができる。
【0099】
<第5実施形態>
図18は、第5実施形態に係るたばこ什器5の概略構成の一例を示す図である。
第5実施形態に係るたばこ什器5は、第2実施形態に係るたばこ什器2の収容ユニット210、扉ユニット250にそれぞれ相当する、収容ユニット510、扉ユニット550を有する。以下、第2実施形態と異なる点について説明する。第2実施形態と第5実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。なお、図18には、たばこ什器5の収容ユニット510として、5個のマガジン100を収容可能な棚を上下方向に5段有し、合計25個のマガジン100を収容可能な構成を例示している。また、収容ユニット510の構成を把握し易くするために、扉ユニット550を1段分のみ示しているとともに、たばこ商品500が並べられていないマガジン100を3個示している。
【0100】
収容ユニット510は、第1収容ユニット241(図11参照)に相当する第1収容ユニット541と、第2収容ユニット242(図11参照)に相当する第2収容ユニット542とを有する。第1収容ユニット541及び第2収容ユニット542は、第2実施形態に係る土台220(図11参照)に相当する土台520を有する。土台520は、第1実施形態に係る土台20(図3参照)が有する底部21(図3参照)に相当する底部521を有する。ただし、土台520は、土台20の左壁部22(図3参照)や右壁部23(図3参照)に相当する、底部521から上方に突出した壁部は有していない。底部521に、左側部31(図3参照)に相当する左側部531の下凸部312(図3参照)や、右側部32(図3参照)に相当する右側部532の下凸部322(図3参照)が嵌め込まれることが可能な凹部(不図示)が形成されている。一方、底部521には、凹部211(図3参照)や切り欠き212(図3参照)は形成されていない。
【0101】
また、第1収容ユニット541及び第2収容ユニット542は、中板34(図3参照)を有していない。その代わりに、第1収容ユニット541は、マガジン100の底部111(図5参照)の下面を支持する第1パイプ556を有し、第2収容ユニット542は、マガジン100の底部111の下面を支持する第2パイプ557を有する。第1パイプ556及び第2パイプ557は、左右方向に延びる円柱状又は円筒状の部材であり、1段毎に前後方向に複数(図18においては3個)設けられている。第1パイプ556及び第2パイプ557は、例えば両端それぞれの内部に形成された雌ネジ(不図示)を介して、左側部531、右側部532又は後述する仕切り板537にネジ留めされている。
【0102】
左側部531は、上凸部311(図3参照)を有しておらず、左側部531には、上の段に位置する左側部531の下凸部312(図3参照)が嵌め込まれる左上凹部(不図示)が形成されている。そして、下の段に位置する左側部531の左上凹部(不図示)に、上の段に位置する左側部531の下凸部312が嵌め込まれることで、下の段に位置する左側部531と上の段に位置する左側部531とが連結されている。また、左側部531は、前面から前方に突出した前突出部313(図3参照)を有していない。また、第2収容ユニット542は、第1収容ユニット541が配置されている側の側部である左側部531を有していない。
【0103】
右側部532は、上凸部321(図3参照)を有しておらず、右側部532には、上の段に位置する右側部532の下凸部322(図3参照)が嵌め込まれる右上凹部(不図示)が形成されている。そして、下の段に位置する右側部532の右上凹部(不図示)に、上の段に位置する右側部532の下凸部322が嵌め込まれることで、下の段に位置する右側部532と上の段に位置する右側部532とが連結されている。また、右側部532は、前面から前方に突出した前突出部323(図3参照)を有していない。
【0104】
第1収容ユニット541の左側部531及び右側部532には、第1パイプ556を通す第1貫通孔538が形成されている。また、第1収容ユニット541の右側部532及び第2収容ユニット542の右側部532には、第2パイプ557を通す第2貫通孔539が形成されている。第1収容ユニット541の右側部532に形成された、第1貫通孔538と第2貫通孔539とは前後方向にずれており、第1貫通孔538が第2貫通孔539よりも前に形成されている。
【0105】
仕切り板537は、第1収容ユニット541に左右方向に並べて配置されるマガジン100間を仕切る板である。仕切り板537は、第1収容ユニット541の左側部531と同一形状であることを例示することができる。あるいは、仕切り板537は、第1収容ユニット541の右側部532と同一形状であっても良く、第1貫通孔538に第1パイプ556を通すとともに、第2貫通孔539に第2パイプ557がネジ留めされていても良い。仕切り板537は、第2収容ユニット542に設けられていても良い。あるいは、仕切り板537は、設けられていなくても良い。
【0106】
また、第1収容ユニット541及び第2収容ユニット542は、天板33(図3参照)に相当する天板533を有している。天板533は、直方体状の天部534と、天部534の左端部から下方に突出した左壁部535と、天部534の右端部から下方に突出した右壁部536とを有する。左壁部535は、左側部531の左上凹部(不図示)に嵌り込む、下凸部312と同一形状の凸部(不図示)を有している。また、右壁部536は、右側部532の右上凹部(不図示)に嵌り込む、下凸部322と同一形状の凸部(不図示)を有している。ただし、第2収容ユニット542の天板533は、第1収容ユニット541が配置されている側の壁部である左壁部535を有していない。
【0107】
扉ユニット550は、第2実施形態に係る扉ユニット250に対して、連結部材290(図12参照)を有していない点が異なる。
そして、扉ユニット550においては、左プレート70の後突出部72(図4参照)が、第1収容ユニット541の左側部531の前面から後方に凹んだ左前凹部(不図示)に嵌め込まれている。また、扉ユニット550においては、右プレート80の後突出部82が、第2収容ユニット542の右側部532の前面から後方に凹んだ右前凹部(不図示)に嵌め込まれている。
【0108】
以上のように構成されたたばこ什器5においても、たばこ什器2と同様に、第2収容ユニット542におけるマガジン100を収容可能な個数を変更可能である。例えば、土台520、天板533及び第2パイプ557における左右方向の大きさを変更することで、マガジン100を1段に収容可能な個数を変更可能である。そして、第2収容ユニット542がマガジン100を1段に収容可能な個数に応じて、ベース扉270に連結する連結扉280の数を変更すると良い。例えば、第2収容ユニット542が1段に収容可能なマガジン100の個数が3個である場合には、3個の連結扉280を有すると良い。このように、例えば、たばこ什器5を置く店舗の大きさに応じて、1段に収容可能なマガジン100の個数を変更することが可能である。
【0109】
<第6実施形態>
図19は、第6実施形態に係るたばこ什器6の概略構成の一例を示す図である。
第6実施形態に係るたばこ什器6は、第5実施形態に係るたばこ什器5の収容ユニット510、扉ユニット550にそれぞれ相当する、収容ユニット610、扉ユニット650を有する。以下、第5実施形態と異なる点について説明する。第5実施形態と第6実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
【0110】
第6実施形態に係る収容ユニット610は、第5実施形態に係る収容ユニット510に対して、上の段に位置するマガジン100の前面が下の段に位置するマガジン100の前面よりも後方に位置するように、マガジン100を収容可能である点が異なる。より具体的には、収容ユニット610は、収容ユニット510に対して、左側部531に相当する左側部631と、右側部532に相当する右側部632と、仕切り板537に相当する仕切り板637とが異なる。
【0111】
左側部631の前面631f及び右側部632の前面632fは、平行な面であり、ともに、左右方向及び上下方向に平行な面に対して、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾斜している。また、左側部631の後面(不図示)及び右側部632の後面(不図示)は、それぞれ、前面631f、前面632fと平行であり、左右方向及び上下方向に平行な面に対して、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾斜している。
【0112】
そして、下の段に位置する左側部631の前面631fと、上の段に位置する左側部631の前面631fとが同一平面上に存在するように、上の段に位置する左側部631の下凸部312(図3参照)と下の段に位置する左側部631の左上凹部(不図示)とが形成されている。同様に、下の段に位置する右側部632の前面632fと、上の段に位置する右側部632の前面632fとが同一平面上に存在するように、上の段に位置する右側部632の下凸部322(図3参照)と下の段に位置する右側部632の右上凹部(不図示)とが形成されている。これにより、下の段に位置する左側部631の後面(不図示)と、上の段に位置する左側部631の後面(不図示)とが同一平面上に存在するとともに、下の段に位置する右側部632の後面(不図示)と、上の段に位置する右側部632の後面(不図示)とが同一平面上に存在する。仕切り板637は、左側部631又は右側部632と同一形状であることを例示することができる。
【0113】
また、第6実施形態に係るたばこ什器6は、第5実施形態に係るたばこ什器5に対して、扉ユニット550に相当する扉ユニット650が異なる。扉ユニット650は、左プレート70、右プレート80それぞれに相当する左プレート670、右プレート680を有する。左プレート670及び右プレート680の前面及び後面は、例えば、左側部631の前面631fに平行な面であり、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾斜している。
【0114】
図20は、第6実施形態に係るたばこ什器6からたばこ商品500を取り出す様子の一例を示す図である。なお、図20においては、たばこ商品500を取り出す様子を把握し易くするために、扉ユニット650を省略して示している。
上述したように構成されたたばこ什器6においては、上の段に位置するマガジン100の前面が、下の段に位置するマガジン100の前面よりも後方に位置する。そして、下の段のマガジン100に収容されたたばこ商品500の前面よりも、上の段に位置するマガジン100のフラップ120の前壁121の方が後方に位置する。それゆえ、下の段のマガジン100に収容されたたばこ商品500と、上の段に位置するマガジン100のフラップ120との間の距離が、たばこ什器5における距離よりも大きくなる。その結果、たばこ什器6によれば、たばこ商品500を取り出し易くすることができる。
【0115】
なお、第3実施形態に係るマガジン300を、第5実施形態に係るたばこ什器5及び第6実施形態に係るたばこ什器6に適用しても良い。また、第4実施形態に係るパネル400を、第5実施形態に係るたばこ什器5及び第6実施形態に係るたばこ什器6に適用しても良い。
【0116】
<まとめ>
なお、本開示は、以下の構成を含む。
(1)たばこ商品を一列に並べて搭載可能なマガジンを、当該たばこ商品の並び方向に交差する交差方向に複数収容可能なたばこ什器であって、複数の前記マガジンにおける前記交差方向の両側に設けられた第1壁部と、複数の前記マガジンにおける当該交差方向及び前記並び方向に直交する直交方向の両側に設けられた第2壁部とを有するとともに、当該マガジンにおける前記たばこ商品の取り出し口側に開口部を形成した状態で複数の当該マガジンを収容する収容ユニットと、前記収容ユニットの前記開口部に設けられて、当該開口部を閉じる閉状態と当該開口部を開放する開状態とに遷移可能である開閉扉と、を備え、前記開閉扉は、複数の前記マガジンの内の予め定められた所定数の当該マガジンの前記取り出し口側に設けられたベース扉と、当該ベース扉に連結されるとともに複数の当該マガジンの内の当該所定数を超える数の当該マガジンそれぞれの当該取り出し口側に設けられた連結扉とを有する、たばこ什器。
(2)前記第1壁部に連結されるとともに、内側に突出した第1突起にて前記開閉扉を支持する支持部材をさらに備え、前記ベース扉における前記交差方向の両側それぞれには、前記第1突起が嵌め込まれ得る第1孔が形成され、前記連結扉は、前記ベース扉側に突出して前記第1孔に嵌め込まれ得る第2突起を有するとともに、前記連結扉には、前記第1突起又は前記第2突起が嵌め込まれ得る第2孔が形成されている、(1)に記載のたばこ什器。
(3)前記ベース扉の前記第1孔と前記連結扉の前記第2孔は、前記第1突起に対して回転可能に嵌め込まれている、(2)に記載のたばこ什器。
(4)前記ベース扉と前記連結扉とは相互に回転不能に連結されている、(2)に記載のたばこ什器。
(5)前記第1孔は前記ベース扉の上部に形成されているとともに前記第2孔は前記連結扉の上部に形成されている、(2)に記載のたばこ什器。
(6)前記ベース扉及び前記連結扉が自重により前記第1突起から垂れ下がった状態が前記閉状態であり、前記ベース扉及び前記連結扉の下端部が持ち上げられて、当該ベース扉及び当該連結扉が前記第1突起を回転軸として回転した状態が、前記開状態である、(5)に記載のたばこ什器。
(7)前記ベース扉及び前記連結扉の上面は、前記閉状態において前記第1突起よりも下方に位置している、(6)に記載のたばこ什器。
(8)前記開閉扉には、前記閉状態から前記開状態に遷移する際に音を出す鈴が取り付けられている、(1)に記載のたばこ什器。
【符号の説明】
【0117】
1,2,3,4,5,6…たばこ什器、10,210,510…収容ユニット、11,215…開口部、20,220,520…土台(第2壁部の一例)、31,531…左側部(第1壁部の一例)、32,532…右側部(第1壁部の一例)、33,233,533…天板(第2壁部の一例)、34…中板、50,250,550,650…扉ユニット、60,260…開閉扉、61,271,281…上面、65,275…鈴、70,670…左プレート(支持部材の一例)、71…左軸部(第1突起の一例)、80,680…右プレート(支持部材の一例)、81…右軸部(第1突起の一例)、270…ベース扉、272a,273a,621,631…貫通孔(第1孔の一例)、280…連結扉、283a…貫通孔(第2孔の一例)、285…突起(第2突起の一例)
図1
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図20