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特開2024-75545子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット及びその検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075545
(43)【公開日】2024-06-04
(54)【発明の名称】子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット及びその検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/543 20060101AFI20240528BHJP
   G01N 33/574 20060101ALI20240528BHJP
   C12Q 1/686 20180101ALI20240528BHJP
   C12Q 1/6869 20180101ALI20240528BHJP
【FI】
G01N33/543 521
G01N33/574 A
C12Q1/686 Z
C12Q1/6869 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092745
(22)【出願日】2023-06-05
(31)【優先権主張番号】2022114770552
(32)【優先日】2022-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523214203
【氏名又は名称】弗雷米徳生物医薬技術(天津)有限公司
【氏名又は名称原語表記】FAMID Biomedical Technology (Tianjin) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】301B, Bldg 2,4 Haitai Fazhan Erlu Road Binhai High-Tech Huayuan Industrial Park Tianjin, China
(74)【代理人】
【識別番号】100194526
【弁理士】
【氏名又は名称】叶野 徹
(72)【発明者】
【氏名】苗進超
【テーマコード(参考)】
4B063
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA19
4B063QQ03
4B063QQ08
4B063QQ42
4B063QQ79
4B063QR08
4B063QR42
4B063QR55
4B063QR62
4B063QS25
4B063QS34
4B063QX01
(57)【要約】
【課題】 背景技術に記載の問題を解決する。
【解決手段】
本発明は子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット及びその検出方法を提供し、揺動ユニットは、エアバッグ、変形層、ライナープレート、支持プレート、回転軸、連接ロッド及びスライドレールをさらに含み、エアバッグはスライダーのケーシングから離れる一端に嵌め込まれ、変形層はエアバッグのスライダーから離れる一端に嵌め込まれ、ライナープレートは変形層のエアバッグから離れる側で揺動し、支持プレートはライナープレートの上端にスライドし、回転軸は支持プレートの下端の両側にヒンジで接続され、自社開発した抗体抗原は遺伝子組換え及びハイブリドーマ技術を応用して、E7タンパク質を原核生物で発現及び精製し、これを免疫原としてE7タンパク質モノクローナル抗体を調製し、且つ最初に同定してサンプルにおけるウイルスを検出し、吸着層は試験紙カードの内部から滴下するサンプルを吸着し、液体サンプルがボトムブラケットの内部に流れて、ボトムブラケットの再利用に影響を与えることを回避し、これにより、このような検出キットは、試験紙カードが使用されていないときに試験紙カードの表面が汚れることを回避することができる。
【選択図】 なし

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トップカバー(1)及びボトムブラケット(101)を含む子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キットであって、ボトムブラケット(101)とトップカバー(1)は可動に嵌合接続され、前記トップカバー(1)とボトムブラケット(101)の中間層の内部に試験紙カード(102)が可動に嵌合され、前記ボトムブラケット(101)の内側に吸着層(104)が可動に貫通される、ことを特徴とする子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項2】
前記トップカバー(1)の内部に観察口が貫通し、ボトムブラケット(101)の内部に穴が貫通し、ボトムブラケット(101)のトップカバー(1)に接近する側に凹溝が開けられ、試験紙カード(102)は凹溝の内部に可動に嵌合され、ボトムブラケット(101)の内側には持ち上げるための揺動ユニットが設けられ、
前記試験紙カード(102)の表面にはテストライン及びコントロールラインが設けられ、試験紙カード(102)はE7タンパク質検出用試験紙カードであり、試験紙カード(102)の検出試薬にはサンプルにおけるウイルスを検出するための抗体、抗原が含まれ、試験紙カード(102)には試験管(103)がマッチングして設けられ、
前記吸着層(104)は試験紙カード(102)と垂直に密着して設置され、吸着層(104)の厚さが0.2~0.8cmである、ことを特徴とする請求項1に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項3】
前記揺動ユニットは、ケーシング(2)、スライダー(201)、係止ブロック(202)、及び傾斜プレート(203)を含み、ケーシング(2)はボトムブラケット(101)の両側に設けられ、スライダー(201)はボトムブラケット(101)にスライド可能に接続されてボトムブラケット(101)の内部まで延伸し、係止ブロック(202)はトップカバー(1)の両側に設けられ、傾斜プレート(203)は係止ブロック(202)の両側に嵌め込まれる、ことを特徴とする請求項2に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項4】
前記ケーシング(2)は円環状に設置されて、ボトムブラケット(101)の内側に嵌め込まれ、ケーシング(2)は係止ブロック(202)にスライド可能に嵌合接続され、スライダー(201)とマッチングして設置され、
スライダー(201)はケーシング(2)の内部にスライド可能に嵌合され、スライダー(201)の外壁はケーシング(2)の内壁にスライド可能に密着して設置される、ことを特徴とする請求項3に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項5】
前記係止ブロック(202)はケーシング(2)とマッチングして設置され、係止ブロック(202)の側面は台形で設置され、トップカバー(1)は係止ブロック(202)を介してケーシング(2)にスライド可能に嵌合され、
傾斜プレート(203)は15~35°で傾斜して設置され、傾斜プレート(203)はケーシング(2)の内壁にスライド可能に押し付けられて密着して設置され、傾斜プレート(203)は変形可能な材料で製造される、ことを特徴とする請求項3に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項6】
前記揺動ユニットは、エアバッグ(3)、変形層(301)、ライナープレート(302)、支持プレート(4)、回転軸(401)、連接ロッド(402)、及びスライドレール(403)をさらに含み、
エアバッグ(3)はスライダー(201)のケーシング(2)から離れる一端に嵌め込まれ、変形層(301)はエアバッグ(3)のスライダー(201)から離れる一端に嵌め込まれ、ライナープレート(302)は変形層(301)のエアバッグ(3)から離れる側で揺動し、支持プレート(4)はライナープレート(302)の上端にスライドし、回転軸(401)は支持プレート(4)の下端の両側にヒンジで接続され、連接ロッド(402)は回転軸(401)の一端で揺動し、スライドレール(403)は支持プレート(4)の下方の両側に設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項7】
前記エアバッグ(3)、変形層(301)、ライナープレート(302)、支持プレート(4)、回転軸(401)、連接ロッド(402)及びスライドレール(403)はいずれもボトムブラケット(101)の内部に設けられ、エアバッグ(3)の内壁の厚さが0.5~1cmであり、変形層(301)の厚さが0.2~0.4cmである、ことを特徴とする請求項6に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項8】
前記変形層(301)とライナープレート(302)はマッチングして設置され、ライナープレート(302)は15~35°で下方に傾斜して設置され、変形層(301)は半円弧状であり、2~4個のライナープレート(302)は変形層(301)の側面を取り囲み、変形層(301)の材質は傾斜プレート(203)の材質と同じであり、支持プレート(4)の一端はボトムブラケット(101)の内側まで延伸し、支持プレート(4)の他端は吸着層(104)の下端まで延伸し、支持プレート(4)は吸着層(104)の下端の両側に分布し、ボトムブラケット(101)の内側に垂直にスライドする、ことを特徴とする請求項6に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項9】
前記連接ロッド(402)の回転軸(401)から離れる一端はスライドレール(403)の内部にスライドし、支持プレート(4)が静止状態にある場合、連接ロッド(402)の一端はスライドレール(403)の底端にあり、支持プレート(4)全体が上方へスライドするときに、連接ロッド(402)はスライドレール(403)の内部に上方へスライドし、スライドレール(403)は35~50°で傾斜して設置され、スライドレール(403)の連接ロッド(402)に接近する一端に凹溝が開けられる、ことを特徴とする請求項6に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キットの検出方法であって、
先ずE7コード配列を含むPET-32a発現プラスミドを構築し、大腸菌発現株BL21を形質転換し、菌体を収集し、Niカラムによって精製してE7組換えタンパク質を得て、E7組換えタンパク質を免疫原として、Balb/cマウスを免疫し、ELISA間接法でマウス血清の力価が1/8Kを超えることを検出した後に、免疫マウスの脾臓をマウス骨髄腫細胞SP2/0と融合し、ハイブリドーマ細胞をELISA間接法でサブクローニングし、抗E7を分泌するモノクローナルハイブリドーマ細胞を得て、ハイブリドーマ細胞をマウスの腹腔に注射し、腹水を収集して、精製し、抗E7タンパク質特異的モノクローナル抗体を得るステップS1と、
ゲノムが不安定な場合に、E7はゲノムに混入して細胞を破壊すると、E7癌タンパク質が生成され、E7が大量に活性化すると、癌化を引き起こし、E7遺伝子によってコードされる発がん性タンパク質は子宮頸部上皮の癌化を引き起こす重要な因子であり、該タンパク質は網膜芽細胞腫タンパク質pRbを阻害することにより感染された細胞を無限に増殖させて悪性に変化させるステップS2と、
pRbは腫瘍抑制タンパク質であり、通常、リン酸化されていないpRbは核転写因子E2Fに特異的に結合し、両者の化合物を形成した後に、E2Fによる標的遺伝子の転写を阻害するため、細胞はG1期に留まり、細胞の増殖が停止し、高リスク型HPVE7タンパク質はCR領域の構造を介してpRbの649-72ポケット構造に特異的に結合し、E2F因子を放出し、細胞がG1期からS期に入るのを促進し、E7はpRbがユビキチン依存性の分解経路に入るのを促進するステップS3と、
HPVが人体に侵入した後に長期間潜伏し大量に複製することができ、これは体の免疫力の低下に関連しており、E7タンパク質はHPVの主な形質転換タンパク質であり、98個のアミノ酸のみを有する小さな酸性タンパク質であり、核内にあり又は核マトリックスに付着し、E7タンパク質は、1領域の1~15アミノ酸、2領域の16~37アミノ酸、3領域の38~98アミノ酸、ジンクフィンガー及びC末端領域に分けられるステップS4と、
E7タンパク質のマウスT細胞エピトープはすべてC末端領域及びジンクフィンガー領域にあり、HLA-Aエピトープはジンクフィンガー領域、N末端領域に存在するステップS5と、
組換えベクターの構築とタンパク質の発現プライマーの設計を行い、PCR方法でHPV16陽性サンプルからE7遺伝子配列を増幅し、酵素切断の後にPET-32aプラスミドを結合し、組換えプラスミドをコンピテント大腸菌DH5αに形質転換し、陽性コロニーPCRを選択して同定及び配列決定を行い、配列決定された正しいプラスミドを増幅し、大腸菌発現株BL21を形質転換し、シングルコロニーを2mlの液体LB培地に37℃ 220rpmでOD値が0.6~0.8になるまで培養し、誘導剤IPTGを加え、誘導培養を4時間継続し、遠心分離して菌体を収集し、SDS-PAGE及びWesternblot同定を行うステップS6と、
陽性の高発現株を選択して凍結保存し、拡大培養し、組換え発現株を液体LB培地に接種し、37℃ 220rpmで一晩培養し、培養液を1/50に液体LB培地に増量し、37℃ 220rpmでOD値が0.6~0.8になるまで培養し、最終濃度が1mmol/Lになるように誘導剤IPTGを加え、25℃で一晩誘導し、遠心分離して菌体沈殿物を収集し、PBS緩衝液で再懸濁し、氷浴下で菌体を超音波破砕し遠心分離して上清を収集し、0.45μmの濾過膜で濾過した後にNiカラムで精製し、SDS-PAGEにより分子量及び純度を同定して測定するステップS7と、
動物免疫及び力価測定を行い:組換えE7タンパク質を免疫原として調製しBALb/cマウスを免疫し、初回に、免疫抗原50μgをフロイント完全アジュバントとともに皮下に多点注射して免疫し、2週間後に2回目の免疫を行い、抗原100ugをフロイント不完全アジュバントとともに皮下に多点注射して免疫し、2週間後に3回目の免疫を行い、用量が2回目の免疫と同じであり、7日後に尾の先端から採血して力価を測定し、力価が最も高いマウスを選択し、1週間後に、抗原100ugをフロイント不完全アジュバントとともに腹腔内注射して免疫を強化するステップS8と、
細胞融合及びクローンのスクリーニングを行い、免疫強化の3日後に融合し、融合の48時間前に、骨髄腫細胞を拡大培養し、融合の当日に細胞が対数増殖期になるように、融合の24時間前に培地を1回交換し、融合の24時間前に空白BALb/cマウス腹腔マクロファージを96ウェルプレートに1×10/ウェルで接種し、37℃、5%COインキュベータで培養し、免疫を完了したマウスを眼球から採血した後に断頭によって屠殺し、マウスの脾臓細胞を分離し、50%PEGで融合し、融合後の細胞を100μl/ウェルでフィーダー細胞を敷いた96ウェル細胞培養プレートに加え、37℃、5%COインキュベータで培養し、細胞が1/2成長したら、培養上清を取り、ELISA法で陽性細胞をスクリーニングし、陽性細胞を選択してサブクローニングするステップS9と、
腹水の生成とモノクローナル抗体の精製を行い、スクリーニングされたハイブリドーマ細胞を拡大培養し、成体BALb/cマウスの腹腔内に液体パラフィンを1匹あたり0.3~0.5ml接種し、1週間後に感作マウスの腹腔に5×10個/0.2mlで注入し、1週間後にマウスの腹水の発生状況を観察し、腹部が明らかに膨れて、手で触ると皮膚が張った感じがする場合、腹水を採取し、腹水を4℃ 12000rpmで15min遠心分離し、不純物を除去し、0.45μm濾過膜で濾過した後、ProteinGアフィニティークロマトグラフィーで抗体を精製し、微量紫外分光光度計でIgG抗体の濃度を測定し、10%SDS-PAGEで抗体の純度を分析するステップS10とを含む、ことを特徴とする検出方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は抗体抗原検出の技術分野に関し、特に子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット及びその検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
E7は発がん性遺伝子であり、大量の発現によってE7癌タンパク質を生成し、癌化するまで細胞内に高度な前がん性病変を引き起こし、前がん病変の正確な処理は子宮頸癌スクリーニングの品質保証のキーであり、子宮頸癌スクリーニングの重要な目的は子宮頸癌を発見することだけでなく、前がん病変をリアルタイムに発見し子宮頸癌への進行を阻止することであるので、前がん病変の正確な処理は子宮頸癌スクリーニングの品質保証のキーである。異なるレベルの前がん病変にはすべて、転帰、持続、進行という3つの発展傾向があり、前がん病変の発展傾向を正確に判定することは、高品質のスクリーニング治療のキーであり、検出キットの技術的示唆となる。
【0003】
検出キットの研究から以下の問題が発見された。
1.子宮頸部ブラシを使用して女性の子宮頸口から分泌物を擦り取って、子宮頸部ブラシが子宮頸部から抽出した分泌物には不純物が多すぎるため、抗原で抽出する必要があり、検出キットに使用される試薬は調製後に希釈後の子宮頸部細胞を検出するため、既存の検出方法は病変細胞を効果的に検出することができない。
【0004】
2.検出キットは試験紙カードを内部に配置することにより抗原サンプルを検出し、試験紙カードを検出キットの内部に配置すると、検出キットは試験紙カードの表面が汚れることを回避できず、また、試験紙カードが使い捨て製品であるため、検出キットが再利用する必要があり、抗原サンプルが通常液体サンプルであり、液体サンプルが試験紙カードの内部に滴下すると、余分なサンプルは検出キットの内部に流れやすく、検出キットの内部を汚し、更に検出キットの次回の使用に影響を与え、それにより、このような検出キットは取り付けるときに余分な液体サンプルを容易に吸収することができない。
【0005】
現在、従来技術におけるCN201911002446.7の早期子宮頸癌検出のための組成物及びキットはキットを開示しており、該発明は感度及び精度を更に向上させ、検出過程全体は非侵襲的で、操作が簡便で、判読しやすく、汎用機器が検出要件を満たすことができ、PCR過程は完全密閉の形式を用い、相互汚染の可能性がなくなり、2つのマーカーの3つのセクションを同時に検出するため、結果はより正確になり、上記要因により、該発明は社会的普及性を有し、該検出の高感度は非侵襲性子宮頸癌の早期スクリーニングに適用できる。
【0006】
本発明は、主に検出キットが取り付けるときに余分な液体サンプルを容易に吸収できない問題を解決する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記技術的課題を解決するために、本発明は子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット及びその検出方法を提供することで、上記背景技術に記載の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット及びその検出方法は、以下の具体的な技術的手段で実現され:
本発明は子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キットに関し、トップカバー及びボトムブラケットを含み、ボトムブラケットとトップカバーは可動に嵌合接続され、前記トップカバーとボトムブラケットの中間層の内部に試験紙カードが可動に嵌合され、前記ボトムブラケットの内側に吸着層が可動に貫通される。
【0009】
さらに、前記トップカバーの内部に観察口が貫通し、ボトムブラケットの内部に穴が貫通し、穴の長さがボトムブラケットの長さの半分よりも大きく、ボトムブラケットのトップカバーに接近する側に凹溝が開けられ、試験紙カードは凹溝の内部に可動に嵌合され、ボトムブラケットの内側には迅速に持ち上げるための揺動ユニットが設けられる。
【0010】
さらに、前記試験紙カードの表面にはテストライン及びコントロールラインが設けられ、試験紙カードはE7タンパク質検出用試験紙カードであり、試験紙カードの試験試薬にはサンプルにおけるウイルスを検出するための抗体、抗原が含まれ、試験紙カードには試験管がマッチングして設けられる。
【0011】
試験紙カードにおける抗原の由来はサンプル離型剤に含まれる抗原であり、分泌物における検出物を抽出することに用いられ、子宮頸部ブラシが子宮頸部から抽出した分泌物には不純物が多すぎるため、抗原で抽出し、最終的に試験紙カードに入れて検出する必要がある。
【0012】
さらに、前記吸着層は試験紙カードと垂直に密着して設置され、吸着層の厚さが0.2~0.8cmであり、吸着層はスポンジ材料で製造される。
【0013】
さらに、前記揺動ユニットは、ケーシング、スライダー、係止ブロック、及び傾斜プレートを含み、ケーシングはボトムブラケットの両側に設けられ、スライダーはボトムブラケットの内部までスライドして延伸し、係止ブロックはトップカバーの両側に設けられ、傾斜プレートは係止ブロックの両側に嵌め込まれる。
【0014】
さらに、前記ケーシングは円環状に設置されて、ボトムブラケットの内側に嵌め込まれ、ケーシングは係止ブロックにスライド可能に嵌合され、スライダーとマッチングして設置される。
【0015】
さらに、前記スライダーはケーシングの内部にスライド可能に嵌合され、垂直にスライドし、スライダーの外壁はケーシングの内壁にスライド可能に密着される。
【0016】
さらに、前記係止ブロックはケーシングとマッチングして設置され、側面が台形で設置され、トップカバーは係止ブロックを介してケーシングにスライド可能に嵌合される。
【0017】
さらに、前記傾斜プレートは15~35°で傾斜して設置され、傾斜プレートはケーシングの内壁にスライド可能に押し付けられて密着され、傾斜プレートと係止ブロックとを組み合わせた直径はケーシングの内径よりも0.5~1cm大きく、傾斜プレートはゴム等の変形可能な材料で製造される。
【0018】
さらに、前記揺動ユニットは、エアバッグ、変形層、ライナープレート、支持プレート、回転軸、連接ロッド及びスライドレールをさらに含み、エアバッグはスライダーのケーシングから離れる一端に嵌め込まれ、変形層はエアバッグのスライダーから離れる一端に嵌め込まれ、ライナープレートは変形層のエアバッグから離れる側で揺動し、支持プレートはライナープレートの上端にスライドし、回転軸は支持プレートの下端の両側にヒンジで接続され、連接ロッドは回転軸の一端で揺動し、スライドレールは支持プレートの下方の両側に設けられる。
【0019】
さらに、前記エアバッグ、変形層、ライナープレート、支持プレート、回転軸、連接ロッド及びスライドレールはいずれもボトムブラケットの内部に設けられ、エアバッグの内壁の厚さが0.5~1cmであり、変形層の厚さが0.2~0.4cmであり、エアバッグは不規則な形状で設置される。
【0020】
さらに、前記変形層とライナープレートはマッチングして設置され、ライナープレートは15~35°で下方に傾斜して設置され、変形層は半円弧状に設置され、半円弧の角度が90°であり、2~4個のライナープレートは変形層の側面を取り囲み、変形層の材質は傾斜プレートの材質と同じである。
【0021】
さらに、前記支持プレートの一端はボトムブラケットの内側まで延伸し、同時に支持プレートの一端は吸着層の下端まで延伸し、支持プレートは吸着層の下端の両側に分布し、ボトムブラケットの内側に垂直にスライドする。
【0022】
さらに、前記連接ロッドの回転軸から離れる一端はスライドレールの内部にスライドし、支持プレートが静止状態にある場合、連接ロッドの一端はスライドレールの最下端にあり、支持プレート全体が上方へスライドするときに、連接ロッドはスライドレールの内部に上方へスライドする。
【0023】
さらに、前記スライドレールは35~50°で傾斜して設置され、スライドレールの連接ロッドに接近する一端に凹溝が開けられ、スライドレールは全体として半円環状に設置される。
【0024】
本発明はさらに前記キットの検出方法に関し、
先ずE7コード配列を含むPET-32a発現プラスミドを構築し、大腸菌発現株BL21(DE3)を形質転換し、菌体を収集し、Niカラムで精製して精製されたE7組換えタンパク質を得て、調製されたE7組換えタンパク質を免疫原としてBalb/cマウスを免疫し、ELISA間接法でマウス血清の力価が1/8Kを超えることを検出した後に、免疫マウスの脾臓をマウス骨髄腫細胞SP2/0と融合し、ハイブリドーマ細胞をELISA間接法でサブクローニングし、抗E7を分泌するモノクローナルハイブリドーマ細胞を得て、ハイブリドーマ細胞をマウスの腹腔に注射し、腹水を収集して、精製し、抗E7タンパク質特異的モノクローナル抗体を得るステップS1と、
ゲノムが不安定な場合に、E7はゲノムに混入し、E7が細胞を破壊すると、E7癌タンパク質が生成され、E7が大量に活性化すると、癌化を引き起こし、E7遺伝子によってコードされる発がん性タンパク質は子宮頸部上皮の癌化を引き起こす重要な因子であり、このようなタンパク質は網膜芽細胞腫タンパク質(pRb)を阻害することにより感染された細胞を無限に増殖させて悪性に変化させるステップS2と、
pRbは腫瘍抑制タンパク質であり、通常、リン酸化されていないpRbは核転写因子E2Fに特異的に結合し、両者の化合物を形成した後に、E2Fによる標的遺伝子の転写を阻害するため、細胞はG1期に留まり、細胞は増殖できなくなり、高リスク型HPVE7タンパク質はCR領域の構造を介してpRbの649-72ポケット構造に特異的に結合し、それによりE2F因子を放出し、細胞がG1期からS期に入るのを促進し、同時に、E7はpRbがユビキチン依存性の分解経路に入るのを促進し、E7タンパク質は細胞の形質転換と腫瘍の進行において重要な役割を果たしていると考えられるステップS3と、
HPVが人体に侵入した後に長期間潜伏し大量に複製することができ、これは体の免疫力の低下に関連しており、HPV感染者は効果的な免疫反応を確立することができず、E7タンパク質はHPVの主な形質転換タンパク質であり、98個のアミノ酸のみを有する小さな酸性タンパク質であり、核内にあり又は核マトリックスに付着し、E7タンパク質は、1領域の1~15アミノ酸、2領域の16~37アミノ酸、3領域の38~98アミノ酸、ジンクフィンガー及びC末端領域に分けられるステップS4と、
E7免疫エピトープを研究したところ、E7タンパク質のマウスT細胞エピトープはすべてC末端領域及びジンクフィンガー領域にあるが、HLA-Aエピトープはジンクフィンガー領域に加えてN末端領域にも存在し、E7タンパク質は形質転換及び発がんの役割を持つだけでなく、ウイルス遺伝子及び細胞遺伝子転写に対するトランス活性化活性もあるステップS5と、
組換えベクターの構築とタンパク質の発現プライマーの設計を行い、PCR方法でHPV16陽性サンプルからE7遺伝子配列を増幅し、酵素切断の後にPET-32aプラスミドを結合し、組換えプラスミドをコンピテント大腸菌DH5αに形質転換し、陽性コロニーPCRを選択して同定及び配列決定を行い、配列決定された正しいプラスミドを増幅し、大腸菌発現株BL21(DE3)を形質転換し、シングルコロニーを2mlの液体LB培地に37℃ 220rpmでOD値が0.6~0.8になるまで培養し、誘導剤IPTGを加え、誘導培養を4時間継続し、遠心分離して菌体を収集し、SDS-PAGE及びWesternblot同定を行うステップS6と、
陽性の高発現株を選択して凍結保存し、同時に拡大培養し、組換え発現株を液体LB培地に接種し、37℃ 220rpmで一晩培養し、培養液を1/50に液体LB培地に増量し、37℃ 220rpmでOD値が0.6~0.8になるまで培養し、最終濃度が1mmol/Lになるように誘導剤IPTGを加え、25℃で一晩誘導し、遠心分離して菌体沈殿物を収集し、PBS緩衝液で再懸濁し、氷浴下で菌体を超音波破砕し遠心分離して上清を収集し、0.45μm濾過膜で濾過した後にNiカラムで精製し、SDS-PAGEにより分子量及び純度を同定して測定するステップS7と、
動物免疫及び力価測定を行い、組換えE7タンパク質を免疫原として調製しBALb/cマウスを免疫し、初回に、免疫抗原50μgをフロイント完全アジュバントとともに皮下に多点注射して免疫し、2週間後に2回目の免疫を行い、抗原100ugをフロイント不完全アジュバントとともに皮下に多点注射して免疫し、2週間後に3回目の免疫を行い、用量が2回目の免疫と同じであり、7日後に尾の先端から採血して力価を測定し、力価が最も高いマウスを選択し、1週間後に、抗原100ugをフロイント不完全アジュバントとともに腹腔内注射して免疫を強化するステップS8と、
細胞融合及びクローンのスクリーニングを行い、免疫強化の3日後に融合し、融合の48時間前に、骨髄腫細胞を拡大培養し、融合の当日に細胞が対数増殖期になるように、融合の24時間前に培地を1回交換し、融合の24時間前に、空白BALb/cマウス腹腔マクロファージを96ウェルプレートに1×10/ウェルで接種し、37℃、5%COインキュベータで培養し、免疫を完了したマウスを眼球から採血した後に断頭によって屠殺し、マウスの脾臓細胞を分離し、50%PEGで融合し、融合後の細胞を100μl/ウェルでフィーダー細胞を敷いた96ウェル細胞培養プレートに加え、37℃、5%COインキュベータで培養する。細胞が1/2成長したら、培養上清を取り、ELISA法で陽性細胞をスクリーニングし、陽性細胞を選択してサブクローニングするステップS9と、
腹水の生成とモノクローナル抗体の精製を行い、スクリーニングされたハイブリドーマ細胞を拡大培養し、成体BALb/cマウスの腹腔内に液体パラフィンを1匹あたり0.3~0.5ml接種し、1週間後に感作マウスの腹腔に5×10個/0.2mlで注入し、1週間後にマウスの腹水の発生状況を観察し、腹部が明らかに膨れて、手で触ると皮膚が張った感じがする場合、腹水を採取し、腹水を4℃ 12000rpmで15min遠心分離し、不純物を除去し、0.45μm濾過膜で濾過した後、ProteinGアフィニティークロマトグラフィーで抗体を精製し、微量紫外分光光度計でIgG抗体の濃度を測定し、10%SDS-PAGEで抗体の純度を分析するステップS10とを含む。
【発明の効果】
【0025】
1.トップカバーとボトムブラケットが取り付けられていない場合、スライダーはボトムブラケットの内部で移動できず、スライダーの一端がエアバッグに密着しれ設置され、このとき、ボトムブラケットの内側の支持プレートが静止状態にあり、連接ロッドの一端はスライドレールの最下端にあり、このとき、連接ロッドの一端はスライドレールの内側と緊密な当接支持を形成し、支持プレート4が自体の重力によりボトムブラケットの内側で下方にスライドすることを回避し、このとき、試験紙カードは全体としてボトムブラケットの凹溝の内側にあり、試験紙カードの上端とトップカバーの検出口との間に一定の間隔があり、試験紙カードの表面が汚れることを回避することができる。
【0026】
2.試験紙カードと吸着層をボトムブラケットの内側に手動で置き、トップカバーをボトムブラケットに水平に密着すると、ボトムブラケットの側面のケーシングは係止ブロックにスライド可能に嵌合され、係止ブロックはケーシングの内部にスライドした後、係止ブロックの一端がスライダーの一端に押し付けられ、スライダーはボトムブラケットの内部にスライドすることができ、このとき、スライダーはケーシングの外側までスライドして延伸する。
【0027】
3.傾斜プレートと係止ブロックとを組み合わせた直径はケーシングの内径よりも0.5~1cm大きいため、傾斜プレートがケーシングの内壁に嵌め込まれた後、傾斜プレートが変形可能な材料で製造されるので、ケーシングが傾斜プレートの一側に押し付けることができ、傾斜プレートの側面はケーシングの内壁にスライド可能に押し付けて密着することができ、傾斜プレートは係止ブロックとケーシングとの接続の気密性をさらに高めることができ、トップカバーとボトムブラケットとの迅速な嵌合取り付けを容易にする。
【0028】
4.トップカバー及びボトムブラケットが取り付けられた後、スライダーはボトムブラケットの内部にスライドし、スライダーはエアバッグの一端までスライドして押し付けられ、エアバッグの内壁の厚さが0.5~1cmであり、変形層の厚さが0.2~0.4cmであるため、スライダーがエアバッグの一端に押し付けられるときに、変形層とエアバッグとの厚さの差を利用して、エアバッグの側面での変形層の迅速な変形を容易にすることができ、このとき、エアバッグは全体として変形状態にあり、変形層がエアバッグの変形により全体として変形した後に、ライナープレート自体は15~35°で下方に傾斜して設置されるため、ライナープレートは全体として上方へ揺動することができる。
【0029】
5.ライナープレートが全体として上方へ揺動した後、支持プレートがライナープレートの上端にスライドするため、ライナープレートは支持プレートをボトムブラケットの内部に移動駆動することができ、支持プレートが上方へスライドすると、ボトムブラケットの内部の吸着層と試験紙カードは上方へ移動することができ、吸着層を試験紙カードに密着し使用することができ、吸着層は試験紙カードの内部から滴下するサンプルを吸着し、液体サンプルがボトムブラケットの内部に流れて、ボトムブラケットの再利用に影響を与えることを回避し、これにより、このような検出キットは、試験紙カードが使用されていないときに試験紙カードの表面が汚れることを回避することができる。
【0030】
6.HPVゲノムが不安定な場合に、E7はゲノムに混入し、E2が破壊されて機能が失われ、E7が細胞を破壊すると、E7癌タンパク質が生成され、E7が大量に活性化すると、癌化を引き起こし、これは子宮頸癌病変の根本原因であり、E7は発がん性遺伝子であり、大量の発現によってE7癌タンパク質を生成し、癌化するまで細胞内に高度な前がん性病変を引き起こす。子宮頸癌スクリーニングの重要な目的は子宮頸癌を発見することだけでなく、前がん病変をリアルタイムに発見し子宮頸癌への進行を阻止することであるので、前がん病変の正確な処理は子宮頸癌スクリーニングの品質保証のキーであり、異なるレベルの前がん病変にはすべて、転帰、持続、進行という3つの発展傾向があり、前がん病変の発展傾向を正確に判定することは、高品質のスクリーニングのキーであり、不必要な過剰治療を回避できるだけでなく、有病誤診を防止することができる。
【0031】
7.初めてE7癌タンパク質を利用して子宮頸癌の標的検出を行い、感度が高く、特異性が強く、子宮頸部病変の傾向を直接反映し、これは抗体に基づいた初の子宮頸癌検出製品であり、偽陽性率を大幅に低減させて、診断の正確性を向上させ、後続の治療を容易にし、E7癌タンパク質は正常なアポトーシス過程を阻害し、細胞分裂周期の加速を誘導し、子宮頸部上皮細胞の変化が発生し、E7癌タンパク質の検出により子宮頸癌の癌細胞の変化を明確に判断することができ、E7癌タンパク質の過剰発現は、子宮頸癌病変及びCIN予測に理論的根拠を提供し、広く使用されており、子宮頸癌の早期シャントスクリーニング、補助診断及び術後の訪問観察に適し、E7検出は、検出される標的の精製、逆転写、増幅を必要としないため、DNA方法による増幅によって引き起こされる汚染を大幅に軽減し、操作が便利であり、実験条件に対する要求が高くなく、運行コストが低く、各レベルの医療機構の使用に適する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の全体構成を示す模式図である。
図2】本発明の試験紙カードの構造模式図である。
図3】本発明のボトムブラケットの構造模式図である。
図4】本発明のボトムブラケットの部分構造模式図である。
図5】本発明のトップカバーの構造模式図である。
図6】本発明のスライダーユニットの構造模式図である。
図7】本発明のエアバッグユニットの構造模式図である。
図8】本発明のエアバッグの変形構造模式図である。
図9】本発明の図6のA部分の拡大構造模式図である。
【0033】
図1~9において、部材名称と図面番号との対応関係は以下の通りである。
1 トップカバー
101 ボトムブラケット
102 試験紙カード
103 試験管
104 吸着層
2 ケーシング
201 スライダー
202 係止ブロック
203 傾斜プレート
3 エアバッグ
301 変形層
302 ライナープレート
4 支持プレート
401 回転軸
402 連接ロッド
403 スライドレール。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術的解決手段を明確で完全に説明し、勿論、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではなく、本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を必要とせずに得られたその他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0035】
実施例:
図1~9に示すように、
実施例1:本実施例は子宮頸癌E7タンパク質検出用抗体抗原検出キット及び検出方法に関し、該検出キットはトップカバー1及びボトムブラケット101を含み、ボトムブラケット101とトップカバー1は可動に嵌合接続され、トップカバー1とボトムブラケット101の中間層の内部に試験紙カード102が可動に嵌合され、ボトムブラケット101の内側に吸着層104が可動に貫通される。
【0036】
ボトムブラケット101及びトップカバー1については、トップカバー1の内部に観察口が貫通し、ボトムブラケット101の内部に穴が貫通し、穴の長さがボトムブラケット101の長さの半分よりも大きく、ボトムブラケット101のトップカバー1に接近する側に凹溝が開けられ、試験紙カード102は凹溝の内部に可動に嵌合され、ボトムブラケット101の内側には迅速に持ち上げるための揺動ユニットが設けられる。
【0037】
穴の長さがボトムブラケット101の長さの半分よりも大きいので、吸着層104を穴の内部から取り出すことができる。
【0038】
観察口から試験紙カード102のテストライン及びコントロールラインが観察される。
【0039】
試験紙カード102については、試験紙カード102の表面にはテストライン及びコントロールラインが設けられ、試験紙カード102はE7タンパク質検出用試験紙カードであり、試験紙カード102の検出試薬にはサンプルにおけるウイルスを検出するための抗体、抗原が含まれ、試験紙カード102には試験管103がマッチングして設けられる。
【0040】
関連する抗体、抗原は遺伝子組換えとハイブリドーマ技術を応用して、E7タンパク質を原核生物で発現及び精製し、これを免疫原としてE7タンパク質モノクローナル抗体を調製し、且つ最初に同定してサンプルにおけるウイルスを検出する。
【0041】
試験管103は補助検出のためにサンプル離型剤を試験紙カード102の表面に滴下することができる。
【0042】
吸着層104については、吸着層104は試験紙カード102と垂直に密着して設置され、吸着層104の厚さが0.2~0.8cmであり、吸着層104はスポンジ材料で製造される。
【0043】
被測定サンプル、キット及びその他の使用される機器は、使用する前に15~30℃の室温に戻す必要があり、手動で試験紙カード102をテーブルに平らに置き、家庭使用者はスポイトを使用してサンプルを処理する試験管からサンプルの上清4~5滴を吸引して試験紙カード102に滴下し、サンプル添加15minの後、テストライン及びコントロールラインの両方が表示されると、検出結果は最初にE7タンパク質陽性と診断され、2本のラインのうち一方の色が他方のラインよりも濃いか薄い場合があり、試験紙カード102にはコントロールラインの1本の赤いラインのみが表示され、テストラインが表示されないと、結果は陰性とみなされる。
【0044】
試験紙カード102のテストライン及びコントロールラインの判断は図2を参照することができる。
【0045】
実施例2:図3~5から分かるように、実施例2の実施例1との相違点は以下の通りであり、揺動ユニットは、ケーシング2、スライダー201、係止ブロック202、及び傾斜プレート203を含み、ケーシング2はボトムブラケット101の両側に設けられ、スライダー201はボトムブラケット101の内部までスライドして延伸し、係止ブロック202はトップカバー1の両側に設けられ、傾斜プレート203は係止ブロック202の両側に嵌め込まれる。
【0046】
ケーシング2については、ケーシング2は円環状に設置されて、ボトムブラケット101の内側に嵌め込まれ、ケーシング2は係止ブロック202にスライド可能に嵌合され、スライダー201とマッチングして設置される。
【0047】
ケーシング2が設けられるため、係止ブロック202はボトムブラケット101の内部に容易に嵌め込むことができ、更にトップカバー1とボトムブラケット101との係接は容易になる。
【0048】
スライダー201については、スライダー201はケーシング2の内部にスライド可能に嵌合され、垂直にスライドし、スライダー201の外壁はケーシング2の内壁にスライド可能に密着される。
【0049】
係止ブロック202については、係止ブロック202はケーシング2とマッチングして設置され、側面が台形で設置され、トップカバー1は係止ブロック202を介してケーシング2にスライド可能に嵌合される。
【0050】
係止ブロック202の側面が台形で設置されるため、傾斜プレート203の側面がケーシング2の内壁にスライド可能に密着されることが容易になる。
【0051】
傾斜プレート203については、傾斜プレート203は15~35°で傾斜して設置され、傾斜プレート203はケーシング2の内壁にスライド可能に押し付けられて密着され、傾斜プレート203と係止ブロック202とを組み合わせた直径はケーシング2の内径よりも0.5~1cm大きく、傾斜プレート203はゴム等の変形可能な材料で製造される。
【0052】
傾斜プレート203と係止ブロック202とを組み合わせた直径はケーシング2の内径よりも0.5~1cm大きいため、傾斜プレート203がケーシング2の内壁に嵌め込まれた後、傾斜プレート203が変形可能な材料で製造されるので、ケーシング2が傾斜プレート203の一側に押し付けることができ、傾斜プレート203の側面はケーシング2の内壁にスライド可能に押し付けて密着することができる。
【0053】
試験紙カード102と吸着層104をボトムブラケット101の内側に手動で置き、トップカバー1をボトムブラケット101に水平に密着すると、ボトムブラケット101の側面のケーシング2は係止ブロック202にスライド可能に嵌合され、係止ブロック202はケーシング2の内部にスライドした後、係止ブロック202の一端がスライダー201の一端に押し付けられ、スライダー201はボトムブラケット101の内部にスライドすることができ、このとき、スライダー201はケーシング2の外側までスライドして延伸する。
【0054】
傾斜プレート203と係止ブロック202とを組み合わせた直径はケーシング2の内径よりも0.5~1cm大きいため、傾斜プレート203がケーシング2の内壁に嵌め込まれた後、傾斜プレート203が変形可能な材料で製造されるので、ケーシング2が傾斜プレート203の一側に押し付けることができ、傾斜プレート203の側面はケーシング2の内壁にスライド可能に押し付けて密着することができ、傾斜プレート203は係止ブロック202とケーシング2との接続の気密性をさらに高めることができ、トップカバー1とボトムブラケット101との迅速な嵌合取り付けを容易にする。
【0055】
実施例3:図4、6~9から分かるように、実施例3の実施例1及び2との相違点は以下の通りであり、揺動ユニットは、エアバッグ3、変形層301、ライナープレート302、支持プレート4、回転軸401、連接ロッド402及びスライドレール403をさらに含み、エアバッグ3はスライダー201のケーシング2から離れる一端に嵌め込まれ、変形層301はエアバッグ3のスライダー201から離れる一端に嵌め込まれ、ライナープレート302は変形層301のエアバッグ3から離れる側で揺動し、支持プレート4はライナープレート302の上端にスライドし、回転軸401は支持プレート4の下端の両側にヒンジで接続され、連接ロッド402は回転軸401の一端で揺動し、スライドレール403は支持プレート4の下方の両側に設けられる。
【0056】
エアバッグ3については、エアバッグ3、変形層301、ライナープレート302、支持プレート4、回転軸401、連接ロッド402及びスライドレール403はいずれもボトムブラケット101の内部に設けられ、エアバッグ3の内壁の厚さが0.5~1cmであり、変形層301の厚さが0.2~0.4cmであり、エアバッグ3は不規則な形状で設置され、具体的な形状は図7を参照できる。
【0057】
エアバッグ3の内壁の厚さが0.5~1cmであり、変形層301の厚さが0.2~0.4cmであるため、スライダー201がエアバッグ3の一端に押し付けられるときに、変形層301とエアバッグ3との厚さの差を利用して、エアバッグ3の側面での変形層301の迅速な変形を容易にすることができ、変形後の形状は図8を参照できる。
【0058】
変形層301及びライナープレート302については、変形層301とライナープレート302はマッチングして設置され、ライナープレート302は15~35°で下方に傾斜して設置され、変形層301は半円弧状に設置され、半円弧の角度が90°であり、2~4個のライナープレート302は変形層301の側面を取り囲み、変形層301の材質は傾斜プレート203の材質と同じである。
【0059】
変形層301はエアバッグ3の変形により全体的に変形した後に、ライナープレート302自体が15~35°で下方に傾斜して設置されるため、ライナープレート302全体は上方へ揺動することができる。
【0060】
支持プレート4については、支持プレート4の一端はボトムブラケット101の内側まで延伸し、同時に支持プレート4の一端は吸着層104の下端まで延伸し、支持プレート4は吸着層104の下端の両側に分布し、ボトムブラケット101の内側に垂直にスライドする。
【0061】
支持プレート4を設置することにより、支持プレート4が上方へスライドすると、ボトムブラケット101の内部の吸着層104と試験紙カード102は上方へ移動することができ、吸着層104を試験紙カード102に密着し使用することができ、吸着層104は試験紙カード102の内部から滴下するサンプルを吸着し、液体サンプルがボトムブラケット101の内部に流れて、ボトムブラケット101の再利用に影響を与えることを回避する。
【0062】
連接ロッド402及び回転軸401については、連接ロッド402の回転軸401から離れる一端はスライドレール403の内部にスライドし、支持プレート4が静止状態にある場合、連接ロッド402の一端はスライドレール403の最下端にあり、支持プレート4全体が上方へスライドするときに、連接ロッド402はスライドレール403の内部に上方へスライドする。
【0063】
支持プレート4が静止状態にある場合、連接ロッド402の一端はスライドレール403の最下端にあり、このとき、連接ロッド402の一端はスライドレール403の内側と緊密な当接支持を形成し、支持プレート4が自体の重力によりボトムブラケット101の内側で下方にスライドすることを回避する。
【0064】
スライドレール403については、スライドレール403は35~50°で傾斜して設置され、スライドレール403の連接ロッド402に接近する一端に凹溝が開けられ、スライドレール403は全体として半円環状に設置される。
【0065】
トップカバー1とボトムブラケット101が取り付けられていない場合、スライダー201はボトムブラケット101の内部で移動できず、スライダー201の一端がエアバッグ3に密着しれ設置され、このとき、ボトムブラケット101の内側の支持プレート4が静止状態にあり、連接ロッド402の一端はスライドレール403の最下端にあり、このとき、連接ロッド402の一端はスライドレール403の内側と緊密な当接支持を形成し、支持プレート4が自体の重力によりボトムブラケット101の内側で下方にスライドすることを回避し、このとき、試験紙カード102は全体としてボトムブラケット101の凹溝の内側にあり、試験紙カード102の上端とトップカバー1の検出口との間に一定の間隔があり、試験紙カード102の表面が汚れることを回避することができる。
【0066】
トップカバー1及びボトムブラケット101が取り付けられた後、スライダー201はボトムブラケット101の内部にスライドし、スライダー201はエアバッグ3の一端までスライドして押し付けられ、エアバッグ3の内壁の厚さが0.5~1cmであり、変形層301の厚さが0.2~0.4cmであるため、スライダー201がエアバッグ3の一端に押し付けられるときに、変形層301とエアバッグ3との厚さの差を利用して、エアバッグ3の側面での変形層301の迅速な変形を容易にすることができ、このとき、エアバッグ3は全体として変形状態にあり、変形層301がエアバッグ3の変形により全体として変形した後に、ライナープレート302自体は15~35°で下方に傾斜して設置されるため、ライナープレート302は全体として上方へ揺動することができる。
【0067】
ライナープレート302が全体として上方へ揺動した後、支持プレート4がライナープレート302の上端にスライドするため、ライナープレート302は支持プレート4をボトムブラケット101の内部に移動駆動することができ、支持プレート4が上方へスライドすると、ボトムブラケット101の内部の吸着層104と試験紙カード102は上方へ移動することができ、吸着層104を試験紙カード102に密着し使用することができ、吸着層104は試験紙カード102の内部から滴下するサンプルを吸着し、液体サンプルがボトムブラケット101の内部に流れて、ボトムブラケット101の再利用に影響を与えることを回避し、これにより、このような検出キットは、試験紙カード102が使用されていないときに試験紙カード102の表面が汚れることを回避することができる。
【0068】
実施例4:前記キットの試験方法は、
先ずE7コード配列を含むPET-32a発現プラスミドを構築し、大腸菌発現株BL21(DE3)を形質転換し、菌体を収集し、Niカラムで精製して精製されたE7組換えタンパク質を得て、調製されたE7組換えタンパク質を免疫原としてBalb/cマウスを免疫し、ELISA間接法でマウス血清の力価が1/8Kを超えることを検出した後に、免疫マウスの脾臓をマウス骨髄腫細胞SP2/0と融合し、ハイブリドーマ細胞をELISA間接法でサブクローニングし、抗E7を分泌するモノクローナルハイブリドーマ細胞を得て、ハイブリドーマ細胞をマウスの腹腔に注射し、腹水を収集して、精製し、抗E7タンパク質特異的モノクローナル抗体を得るステップS1と、
ゲノムが不安定な場合に、E7はゲノムに混入し、E7が細胞を破壊すると、E7癌タンパク質が生成され、E7が大量に活性化すると、癌化を引き起こし、E7遺伝子によってコードされる発がん性タンパク質は子宮頸部上皮の癌化を引き起こす重要な因子であり、このようなタンパク質は網膜芽細胞腫タンパク質(pRb)を阻害することにより感染された細胞を無限に増殖させて悪性に変化させるステップS2と、
pRbは腫瘍抑制タンパク質であり、通常、リン酸化されていないpRbは核転写因子E2Fに特異的に結合し、両者の化合物を形成した後に、E2Fによる標的遺伝子の転写を阻害するため、細胞はG1期に留まり、細胞は増殖できなくなり、高リスク型HPVE7タンパク質はCR領域の構造を介してpRbの649-72ポケット構造に特異的に結合し、それによりE2F因子を放出し、細胞がG1期からS期に入るのを促進し、同時に、E7はpRbがユビキチン依存性の分解経路に入るのを促進し、E7タンパク質は細胞の形質転換と腫瘍の進行において重要な役割を果たしていると考えられるステップS3と、
HPVが人体に侵入した後に長期間潜伏し大量に複製することができ、これは体の免疫力の低下に関連しており、HPV感染者は効果的な免疫反応を確立することができず、E7タンパク質はHPVの主な形質転換タンパク質であり、98個のアミノ酸のみを有する小さな酸性タンパク質であり、核内にあり又は核マトリックスに付着し、E7タンパク質は、1領域の1~15アミノ酸、2領域の16~37アミノ酸、3領域の38~98アミノ酸、ジンクフィンガー及びC末端領域に分けられるステップS4と、
E7免疫エピトープを研究したところ、E7タンパク質のマウスT細胞エピトープはすべてC末端領域及びジンクフィンガー領域にあるが、HLA-Aエピトープはジンクフィンガー領域に加えてN末端領域にも存在し、E7タンパク質は形質転換及び発がんの役割を持つだけでなく、ウイルス遺伝子及び細胞遺伝子転写に対するトランス活性化活性もあるステップS5と、
組換えベクターの構築とタンパク質の発現プライマーの設計を行い、PCR方法でHPV16陽性サンプルからE7遺伝子配列を増幅し、酵素切断の後にPET-32aプラスミドを結合し、組換えプラスミドをコンピテント大腸菌DH5αに形質転換し、陽性コロニーPCRを選択して同定及び配列決定を行い、配列決定された正しいプラスミドを増幅し、大腸菌発現株BL21(DE3)を形質転換し、シングルコロニーを2mlの液体LB培地に37℃ 220rpmでOD値が0.6~0.8になるまで培養し、誘導剤IPTGを加え、誘導培養を4時間継続し、遠心分離して菌体を収集し、SDS-PAGE及びWesternblot同定を行うステップS6と、
陽性の高発現株を選択して凍結保存し、同時に拡大培養し、組換え発現株を液体LB培地に接種し、37℃ 220rpmで一晩培養し、培養液を1/50に液体LB培地に増量し、37℃ 220rpmでOD値が0.6~0.8になるまで培養し、最終濃度が1mmol/Lになるように誘導剤IPTGを加え、25℃で一晩誘導し、遠心分離して菌体沈殿物を収集し、PBS緩衝液で再懸濁し、氷浴下で菌体を超音波破砕し遠心分離して上清を収集し、0.45μmの濾過膜で濾過した後にNiカラムで精製し、SDS-PAGEにより分子量及び純度を同定して測定するステップS7と、
動物免疫及び力価測定を行い、組換えE7タンパク質を免疫原として調製しBALb/cマウスを免疫し、初回に、免疫抗原50μgをフロイント完全アジュバントとともに皮下に多点注射して免疫し、2週間後に2回目の免疫を行い、抗原100ugをフロイント不完全アジュバントとともに皮下に多点注射して免疫し、2週間後に3回目の免疫を行い、用量が2回目の免疫と同じであり、7日後に尾の先端から採血して力価を測定し、力価が最も高いマウスを選択し、1週間後に、抗原100ugをフロイント不完全アジュバントとともに腹腔内注射して免疫を強化するステップS8と、
細胞融合及びクローンのスクリーニングを行い、免疫強化の3日後に融合し、融合の48時間前に、骨髄腫細胞を拡大培養し、融合の当日に細胞が対数増殖期になるように、融合の24時間前に培地を1回交換し、融合の24時間前に空白BALb/cマウス腹腔マクロファージを96ウェルプレートに1×10/ウェルで接種し、37℃、5%COインキュベータで培養し、免疫を完了したマウスを眼球から採血した後に断頭によって屠殺し、マウスの脾臓細胞を分離し、50%PEGで融合し、融合後の細胞を100μl/ウェルでフィーダー細胞を敷いた96ウェル細胞培養プレートに加え、37℃、5%COインキュベータで培養する。細胞が1/2成長したら、培養上清を取り、ELISA法で陽性細胞をスクリーニングし、陽性細胞を選択してサブクローニングするステップS9と、
腹水の生成とモノクローナル抗体の精製を行い、スクリーニングされたハイブリドーマ細胞を拡大培養し、成体BALb/cマウスの腹腔内に液体パラフィンを1匹あたり0.3~0.5ml接種し、1週間後に感作マウスの腹腔に5×10個/0.2mlで注入し、1週間後にマウスの腹水の発生状況を観察し、腹部が明らかに膨れて、手で触ると皮膚が張った感じがする場合、腹水を採取し、腹水を4℃ 12000rpmで15min遠心分離し、不純物を除去し、0.45μm濾過膜で濾過した後、ProteinGアフィニティークロマトグラフィーで抗体を精製し、微量紫外分光光度計でIgG抗体の濃度を測定し、10%SDS-PAGEで抗体の純度を分析するステップS10とを含む。
【0069】
実施例5:HPVゲノムが不安定な場合に、E7はゲノムに混入し、E2が破壊されて機能が失われ、E7が細胞を破壊すると、E7癌タンパク質が生成され、E7が大量に活性化すると、癌化を引き起こし、これは子宮頸癌病変の根本原因であり、E7は発がん性遺伝子であり、大量の発現によってE7癌タンパク質を生成し、癌化するまで細胞内に高度な前がん性病変を引き起こす。子宮頸癌スクリーニングの重要な目的は子宮頸癌を発見することだけでなく、前がん病変をリアルタイムに発見し子宮頸癌への進行を阻止することであるので、前がん病変の正確な処理は子宮頸癌スクリーニングの品質保証のキーであり、異なるレベルの前がん病変にはすべて、転帰、持続、進行という3つの発展傾向があり、前がん病変の発展傾向を正確に判定することは、高品質のスクリーニングのキーであり、不必要な過剰治療を回避できるだけでなく、有病誤診を防止することができる。
【0070】
本発明は初めてE7癌タンパク質を利用して子宮頸癌の標的検出を行い、感度が高く、特異性が強く、子宮頸部病変の傾向を直接反映し、これは抗体に基づいた初の子宮頸癌検出製品であり、偽陽性率を大幅に低減させて、診断の正確性を向上させ、後続の治療を容易にし、E7癌タンパク質は正常なアポトーシス過程を阻害し、細胞分裂周期の加速を誘導し、子宮頸部上皮細胞の変化が発生し、E7癌タンパク質の検出により子宮頸癌の癌細胞の変化を明確に判断することができ、E7癌タンパク質の過剰発現は、子宮頸癌病変及びCIN予測に理論的根拠を提供し、広く使用されており、子宮頸癌の早期のシャントスクリーニング、補助診断及び術後の訪問観察に適し、E7検出は、検出される標的の精製、逆転写、増幅を必要としないため、DNA方法による増幅によって引き起こされる汚染を大幅に軽減し、操作が便利であり、実験条件に対する要求が高くなく、運行コストが低く、各レベルの医療機構の使用に適する。
【0071】
以上より、本発明の具体的な実施例は説明されている。本発明は上記特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、当業者は本発明の本質に影響を与えない範囲で様々な変形や変更を行うことができるのを理解する必要がある。

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