(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075560
(43)【公開日】2024-06-04
(54)【発明の名称】垂直軸多段風力発電機
(51)【国際特許分類】
F03D 3/06 20060101AFI20240528BHJP
F03D 3/04 20060101ALI20240528BHJP
F03D 3/02 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
F03D3/06 C
F03D3/04 B
F03D3/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023198710
(22)【出願日】2023-11-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0158093
(32)【優先日】2022-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519379097
【氏名又は名称】アメイジング サン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハン キョンヒ
【テーマコード(参考)】
3H178
【Fターム(参考)】
3H178AA13
3H178AA40
3H178AA43
3H178AA53
3H178BB31
3H178CC03
3H178DD12X
3H178DD28X
(57)【要約】 (修正有)
【課題】垂直軸水平回転翼の順風力を最大限強化し逆風力を最小化することで、経済的で効率的な発電機能を求める垂直軸多段風力発電機。
【解決手段】地面に立てられる固定軸110と、前記固定軸に回転自在に軸結合された回転翼固定軸120と、前記回転翼固定軸に結合された少なくとも2つ以上の回転翼130と、前記回転翼にそれぞれ形成された風口140と、前記風口に結合されるが、両端が半球状に突出されて内部が空いている円筒状であり、前記風口の一方向には一方の半球状の突出された部分のみ突出され、前記風口の他方向には残りの部分が突出されるボール網150と、前記ボール網の内部には半球状の突出された部分の半径と同じ半径を有するボールが形成され、風圧が作用したら前記ボール網の内部で摺動され、風が吹いたら回転する前記回転翼の位置によって前記風口を開閉する風口開閉ボール160とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸が、風が吹いてくる方向である地面と垂直に置かれる垂直軸風力発電機において、
地面に立てられる固定軸(110)と、
前記固定軸に回転自在に軸結合された回転翼固定軸(120)と、
前記回転翼固定軸に結合された少なくとも2つ以上の回転翼(130)と、
前記回転翼にそれぞれ形成された風口(140)と、
前記風口に結合されるが、両端が半球状に突出されて内部が空いている円筒状であり、前記風口の一方向には一方の半球状の突出された部分のみ突出され、前記風口の他方向には残りの部分が突出されるボール網(150)と、
前記ボール網の内部には半球状の突出された部分の半径と同じ半径を有するボールが形成され、風圧が作用したら前記ボール網の内部で摺動され、風が吹いたら回転する前記回転翼の位置によって前記風口を開閉する風口開閉ボール(160)と、
前記回転翼固定軸と係合して電気を生産する発電装置(M)と、
を含んでなることを特徴とする垂直軸多段風力発電機。
【請求項2】
地面に立てられる固定軸(110)と、
前記固定軸に多段に形成された円錐状の風誘導板(210)と、
前記固定軸と一定間隔で離隔されて地面に立てられ、前記風誘導板の外周に少なくとも3つ以上が結合されて相対的に強い風圧にも耐えるように構造を強化する支柱(220)と、
前記固定軸に回転自在に軸結合された複数の回転翼固定軸(120)と、
前記回転翼固定軸に少なくとも2つ以上が結合され、前記風誘導板と前記風誘導板との間に位置する回転翼(130)と、
前記回転翼固定軸と係合して電気を生産する発電装置(M)と、
を含んでなることを特徴とする垂直軸多段風力発電機。
【請求項3】
地面に立てられる固定軸(110)と、
前記固定軸に多段に形成された円錐状の風誘導板(210)と、
前記固定軸と一定間隔で離隔されて地面に立てられ、前記風誘導板の外周に少なくとも3つ以上が結合されて相対的に強い風圧にも耐えるように構造を強化する支柱(220)と、
前記固定軸に回転自在に軸結合された複数の回転翼固定軸(120)と、
前記回転翼固定軸に少なくとも2つ以上が結合され、前記風誘導板と前記風誘導板との間に位置する回転翼(130)と、
前記回転翼にそれぞれ形成された風口(140)と、
前記風口に結合され、両端が半球状に突出されて内部が空いている円筒状であり、前記風口の一方向には一方の半球状の突出された部分のみ突出され、前記風口の他方向には残りの部分が突出されるボール網(150)と、
前記ボール網の内部には半球状の突出された部分の半径と同じ半径を有するボールが形成され、風圧が作用したら前記ボール網の内部で摺動され、風が吹いたら回転する前記回転翼の位置によって前記風口を開閉する風口開閉ボール(160)と、
前記回転翼固定軸と係合して電気を生産する発電装置(M)と、
を含んでなることを特徴とする垂直軸多段風力発電機。
【請求項4】
前記風口(140)は四角形に形成され、前記風口の一側面には風圧が作用する際に前記回転翼の位置によって選択的に開閉される四角形の風口開閉ドア(250)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の垂直軸多段風力発電機。
【請求項5】
前記風口(140)は円形に形成され、前記風口に、内部が空いている3つの板膜翼(240a)が結合されて一方向に突出形成された半球状板膜(240)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の垂直軸多段風力発電機。
【請求項6】
前記回転翼(130)には四角形の風口(140)が形成され、前記風口には六面体の板網(260)が形成され、前記板網の内部上下には板ガイドレール(270)が一対ずつ形成され、前記板ガイドレールには、前記板ガイドレールに差し込まれるガイド溝(282)が形成された風口開閉板(280)が前後に摺動自在に結合されて、風圧が作用したら前記回転翼の位置によって前記風口開閉板が前記板ガイドレールに沿って前後に移動しながら前記風口を選択的に開閉することを特徴とする請求項1に記載の垂直軸多段風力発電機。
【請求項7】
前記回転翼(130)の風口(140)に設置され、中心に前記回転軸が設置されて前記回転翼(130)の位置によって前記風口を開閉する風口ダンパ(290)と、前記回転翼固定軸(120)と係合して電気を生成する発電装置(M)と、を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の垂直軸多段風力発電機。
【請求項8】
前記支柱(220)の下端には、前記支柱(220)が浮力によって海上に浮遊するように水中浮遊体(310)が結合されていることを特徴とする請求項2に記載の垂直軸多段風力発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は風力発電機に関し、より詳しくは、回転翼に加えられる逆回転風圧を減少し、一つの塔状構造物に、独立した風力発電を行う風力発電装置が数個設置される垂直軸多段風力発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
風力発電機は風が持っているエネルギーを我々が有用に使用し得る電気エネルギーに替える装置である。吹いてくる風は風力発電機の翼を回転させる。この際に生じた翼の回転力で電気を生産する。
【0003】
詳しくは、風力発電機は翼、変速装置、発電機の3つの部分で構成されている。翼は風によって回転されて風力エネルギーを機械的エネルギーに変換する装置であり、変速装置は翼から発生した回転力が中心回転軸を介して変速ギアに伝達され、発電機で要求される回転数に上げて発電機を回転させ、発電機は翼から発生した機械的エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。
【0004】
風力発電機は風速が強くて風車が大きいほどより多くの風力エネルギーを生産するため、風力発電機の発電量は風の強さと風車の大きさに依存している。また、高さが高くなるほど風が強く吹くため、高いところの発電機が低いところの発電機より大きくて発電量も多い。風力発電するためには秒速4m/s以上に吹く風が必要である。ここでいう風の速度は、我々が立っている地上ではなく、風力発電機の翼がある高さにおける速度をいう。
【0005】
このような風力発電機は風の運動エネルギーを利用した発電方式で化石燃料の代替効果が非常に大きく、離島などの電気供給が立ち遅れている地域に経済性のある電力普及が可能であり、風量に優れた海岸及び山間地域に設置することで国内の土地利用を合理化することができる。
【0006】
風力発電機は、回転軸が、風が吹いてくる方向である地面と平行であると「水平軸風力発電機」、回転軸が、地面と垂直に置かれると「垂直軸風力発電機」に区分される。
【0007】
水平軸発電機は最も一般的な発電機であって、一つの柱に翼が3~4個ずつ形成されるプロペラ型をいうが、構造が簡単で設置が容易でエネルギー変換効率が優秀であるが、風の方向を合わせるためのヨーイング装置が必要であり、翼の回転半径が大きく、大きい翼のため騒音発生と破損の恐れがあり、重いナセルがタワーの上部に設置されることで点検や整備が難しい。
【0008】
垂直軸発電機は風の方向に影響を受けず、多段で発電装置を設置することができるが、水平軸発電機に比べ相対的に発電効率が落ちる。
【0009】
このような垂直軸発電機は風の方向に影響を受けないため発電効率が高そうに思われがちだが、水平軸発電機に比べ発電効率が落ちる理由は、垂直軸に取り付けられている回転翼が固定軸を中心に回転しながら必然的に受けるしかない逆回転風圧のためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2448925号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-1498785号公報
【特許文献3】韓国登録特許第10-1483461号公報
【特許文献4】韓国登録特許第10-1554037号公報
【特許文献5】韓国登録特許第10-1325752号公報
【特許文献6】韓国登録特許第10-1722659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上述したような問題点を解決するためのものであって、回転翼が風の反対方向に回転しながら受ける逆回転風圧を大きく減少させ、独立した風力発電装置を垂直方向に多段設置しても強風に十分に耐えられる構造的に安定した垂直軸多段風力発電機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は前記目的を達成するために、回転軸が、風が吹いてくる方向である地面と垂直に置かれる垂直軸風力発電機において、地面に立てられる4つの支柱220と、前記4つの支柱が外周に形成された支柱孔210bに貫通された形態で、一定間隔で固定された複数の風誘導板210と、2つの風誘導板の間に中心から中心へと垂直連結される固定軸110と、前記固定軸に回転自在に軸結合された回転翼固定軸120と、前記回転翼固定軸に結合された少なくとも2つ以上の回転翼130と、前記回転翼にそれぞれ形成された風口140と、前記風口に結合され、両端が半球状に突出されて内部が空いている円筒状であり、前記風口の一方向には一方の半球状の突出された部分のみ突出され、風口の他方向には残りの部分が突出されるボール網150と、前記ボール網の内部には半球状の突出された部分の半径と同じ半径を有するボールが形成され、風圧が作用したらボール網の内部で摺動され、風が吹いたら回転する回転翼の位置によって前記風口を開閉する風口開閉ボール160と、前記回転翼固定軸と係合して電気を生産する発電装置Mと、を含んでなることを特徴とする垂直軸多段風力発電機を提供する。
【0013】
前記風誘導板の外周に少なくとも3つ以上が結合されて相対的に強い風圧にも耐えるように構造を強化する支柱220と、前記固定軸に回転自在に軸結合された複数の回転翼固定軸120と、前記回転翼固定軸に少なくとも2つ以上が結合され、前記風誘導板と風誘導板との間に位置する回転翼130と、前記回転翼固定軸と係合して電気を生産する発電装置Mと、を含んでなることを特徴とする垂直軸風力発電機を提供する。
【0014】
また、地面に立てられる固定軸110と、前記固定軸に多段に形成された円錐状の風誘導板210と、前記固定軸と一定間隔で離隔されて地面に立てられ、前記風誘導板の外周に少なくとも3つ以上が結合されて相対的に強い風圧にも耐えるように構造を強化する支柱220と、前記固定軸に回転自在に軸結合された複数の回転翼固定軸120と、前記回転翼固定軸に少なくとも2つ以上が結合されるが、前記風誘導板と風誘導板との間に位置するの回転翼130と、前記回転翼にそれぞれ形成される風口140と、前記風口に結合されるが、両端が半球状に突出されて内部が空いている円筒状であり、前記風口の一方向には一方の半球状の突出された部分のみ突出され、風口の他方向には残りの部分が突出されるボール網150と、前記ボール網の内部には半球状の突出された部分の半径と同じ半径を有するボールが形成され、風圧が作用したらボール網の内部で摺動され、風が吹いたら回転する回転翼の位置によって前記風口を開閉する風口開閉ボール160と、前記回転翼固定軸と係合して電気を生産する発電装置Mと、を含んでなることを特徴とする垂直軸多段風力発電機を提供する。
【0015】
また、前記風口140は円形または四角形にも形成され、前記風口の一側面には風圧が作用する際に回転翼の位置によって選択的に開閉する四角形の風口開閉ドア250が形成されていることを特徴とし、前記風口140は四角形に形成され、前記風口の両側面には風圧が作用する際に回転翼の位置によって選択的に開閉する一対の風口開閉ドア250が形成されることを特徴とし、前記回転翼130には四角形の風口140が形成され、前記風口には六面体の板網260が形成され、前記板網の内部上下には板ガイドレール270が一対ずつ形成され、前記板ガイドレールには前記板ガイドレールに差し込まれるガイド溝282が形成された風口開閉板280が前後に摺動自在に結合されて、風圧が作用したら回転翼の位置によって風口開閉板が板ガイドレールに沿って前後に移動しながら風口を選択的に開閉することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、回転翼に風口が形成されており、風口には風の方向に応じて風口が開閉されるようにして、回転翼が、風が吹く方向に対して加速する位置にあるときには風口が開き、逆に減速する位置にあるときには風口が塞がって回転翼が固定された回転翼固定軸の速度が、風口がないときより相対的により速くなる。
【0017】
また、固定軸、回転翼、回転翼固定軸、発電装置からなる一つの発電機が塔のように多段からなることで同じ空間内でより多くの風力を得ることができ、発電機を多段に積層しながらも構造的により安定していて強い風圧にも圧電機の構造的安定性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1方式の第1実施例による回転軸に連結された垂直軸風力発電機の回転翼を示す図である。
【
図2】本発明の第1方式の第1実施例による回転軸に連結された垂直軸風力発電機の回転翼の平面図である。
【
図3】本発明の第1方式の第2実施例による回転軸に連結された垂直軸風力発電機の回転翼を示す図である。
【
図4】本発明の第1方式の第3実施例による半球状の板膜が取り付けられた回転翼を示す図である。
【
図5】本発明の第1方式の第4実施例による回転軸に連結された垂直軸風力発電機の回転翼を示す図である。
【
図6】本発明の第1方式の第5実施例による回転軸に連結された垂直軸風力発電機の回転翼を示す図である。
【
図7】本発明の垂直軸風力発電機が多段に形成された側面図である。
【
図8】本発明の垂直軸風力発電機4つの支柱に貫通されて一定間隔で設置された風誘導板の断面図である。
【
図9】本発明の垂直軸風力発電機が多段に形成された断面図である。
【
図10】本発明の第1方式の第7実施例による回転翼に取り付けられる板網と風口開閉板の側面図である。
【
図11】本発明の第1方式の第8実施例による回転翼と回転翼の風口に取り付けられる風口ダンパと風口ダンパ作動器の側面図である。
【
図12】本発明の風口ダンパ作動器の側面図である。
【
図13】本発明の風口ダンパ作動器の分解図である。
【
図14】本発明の風口ダンパ作動器の平面図である。
【
図17】本発明の発電施設を水中浮遊体に連結した形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付した図面を参照して本発明を詳細に説明すると以下のとおりである。
【0020】
図1及び
図2に示したように、地面と垂直に立てられる固定軸110が備えられる。固定軸110には固定軸を中心に回転する回転翼固定軸120が結合される。回転翼固定軸120には90°間隔で同じ大きさと形態の4つの回転翼130が結合される。回転翼130は回転翼固定軸120に結合される部分から先端に行くほど次第に幅が大きくなる台形状に形成される。これは、回転翼に風圧が加えられる際に回転翼固定軸の回転力を上げるためである。
【0021】
回転翼130は回転翼固定軸120から遠いほど風圧を受ける際の回転力が大きくなるため、回転力が大きく作用する部分の面積をより大きく形成するために、外側の幅を内側より大きくしている。
【0022】
また、回転翼130の上下両端と外側垂直先端の一定部分が内側方向に曲がるように形成する。これは、風圧が回転翼130に作用する際に風が滑らずに集まるようにし、構造を強化して強い風圧を受ける際に回転翼が曲がったり変形することを防止する。
【0023】
回転翼130には大きい円形の風口140が形成される。風口140は4つの回転翼の同じ位置に形成される。風口140は回転翼の中心から少し外側に偏心して形成されるが、後述するボール網フレームが形成される際に互いに干渉しないようにするためである。
【0024】
風口140は回転翼に相対的に大きく一つのみ形成してもよく、相対的に小さく数個を形成してもよい。
【0025】
風口140にはボール網150が形成される。ボール網150はワイヤのようなボール網フレーム152数個を円筒状に配列し、ボール網フレーム152の両端を半球状に曲げて形成した後、互いに繋げたものである。ボール網150は半球状の部分と円筒状の部分が接する地点が風口140に固定されるようにしている。よって、風口140の一方向にはボール網150の半球状の部分のみ突出され、残りの部分はその反対方向に突出される。
【0026】
ボール網150には半球状の部分の半径より0~2mm小さい直径を有する風口開閉ボール160が挿入される。風口開閉ボール160はボール網150を製作する際にその中に予め入れて製作してもよく、サッカーボールのように風を入れたり抜くことができようにして、ボール網150を製作した後、空気が抜けている風口開閉ボール160をボール網フレーム152の間の空間に挿入し、空気を入れて球状の風口開閉ボール160を作ってもよい。
【0027】
固定軸110の一側には発電装置Mを備え、回転翼固定軸120と発電装置Mとを係合させて回転翼固定軸120が回転されたら発電が行われるようにする。
【0028】
上述したように構成される本発明による風力発電機の第1方式の第1実施例の作用を説明すると以下のようである。
【0029】
図1に示したように、(1)番と(3)番の回転翼の水平面と直交する方向から風が吹くと、回転翼固定軸120を時計回りにのみ回転するように設計されているため、風の方向と垂直に当たる(1)番の回転翼と(3)番の回転翼130に風圧が集中して作用し、風の方向と水平に当たる(2)番の回転翼と(4)の回転翼130には風圧が殆ど作用しない。
【0030】
(1)番の回転翼130と(3)番の回転翼130に同じ風圧が作用したら理論上回転しないが、回転翼130は上下両端と外側垂直先端の一部分が風を受けられるように内側に曲がっているため、回転翼130は時計回りに回転する。
【0031】
(1)番の回転翼に風圧が作用したら、ボール網150の中の風口開閉ボール160が、ボール網150のボール網フレーム152に沿って前方に摺動移動して風口140を塞ぐ。ボール網150の半球状の部分の半径は風口開閉ボール160の半径と同じに設定されているため、風口開閉ボール160の外面がボール網150の半球状の部分に密着して風口140が完全に塞がる。
【0032】
風口開閉ボール160がボール網150のボール網フレーム152に沿って移動して風口140を塞ぐことは瞬時に起こるため、風圧が作用する瞬間に直ちに風口開閉ボール160がボール網フレーム152に沿って移動して風口140を塞ぐようになる。
【0033】
風口140が塞がったら回転翼130は風口140が形成されていないときと大よそ同じ大きさの風圧を受けるようになる。
【0034】
(3)番の回転翼130に風圧が作用したら、ボール網150の中の風口開閉ボール160がボール網150のボール網フレーム152に沿って前方に移動して風口140が開く。風口開閉ボール160が風口140を塞いでいても、ボール網150に風圧が作用したらボール網150のボール網フレーム152に沿って移動して反対方向の半球状の部分に移動する。つまり、(3)番の回転翼130に作用する風圧は開いている風口140のため相対的に小さくなる。風口140の広さだけ風圧が小さく作用するため、風口140が大きいほど(3)番の回転翼に作用する風圧が小さくなる。
【0035】
ここで、(3)番の回転翼130は時計回りに回転する全体の回転翼130の方向と風圧が反対に作用するため、回転翼130の回転速度を減少させる主な原因となるが、風口140の広さだけ風圧の作用が減少するため、全体の回転翼130の回転速度が相対的に小さく減少する。つまり、(1)番の回転翼130に作用する風圧と(3)番の回転翼130に作用する風圧の大きさの差が大きいほど、全体の回転翼130の回転速度が速くなる。
【0036】
(2)番の回転翼130と(4)番の回転翼130は、(1)番と(3)番の回転翼130の水平面と直交する方向から風が吹くと風圧が風の方向と水平になっているため、風圧が殆ど作用しない。前記のように風が吹いたら風の方向に対して(1)番の回転翼は90°、(2)番の回転翼は0°、(3)番の回転翼は90°、(4)の回転翼は0°をなす。つまり、全ての回転翼130は風の方向に対して常に0~90°の間に置かれるようになる。
【0037】
回転翼は時計回りに回転するように設定されているため、風の方向と水平な(2)番の回転翼130と(4)の回転翼130の左側面に位置する回転翼130は回転翼固定軸120が回転するのに順機能をし、右側面に位置する回転翼130は逆機能をする。
【0038】
ところが、(1)と(3)番の回転翼130の水平面と直交する方向から風が吹いたら、風の方向を基準にして回転翼130が左側面にある際には風口開閉ボール160が風口を塞いでいる状態を維持し、右側面にある際には風口140が開いている状態になる。よって、回転翼固定軸120が回転するのに順機能をする位置に回転翼があれば風口は塞がり、回転翼固定軸が回転するのに逆機能をする位置に回転翼130があれば風口140が開いて回転翼130の回転速度を風口140がない際より小さく減少させる。
【0039】
(1)番の回転翼、(2)番の回転翼、(3)番の回転翼、(4)の回転翼を区分して説明したが、実質的に風が吹いたら回転翼130は円運動をするため方向性がなくなるが、風の方向がどの方向から吹いても4つの回転翼130に同じ原理が作用して回転翼固定軸120を回転させるのに順機能をする位置にある回転翼130の風口140は塞がり、逆機能をする位置にある回転翼130の風口140は開くため、風口140がないときよりは回転翼固定軸120の回転速度を大きく上げることができる。
【0040】
回転翼固定軸120の回転速度を上げたら、それと連結されている固定子と回転子からなる発電装置Mの効率が上がる。
【0041】
図3は本発明の第1方式の第2実施例であって、第1実施例とは異なって回転翼が3つである。風の方向に対して回転翼130が左側面にある際には風口開閉ボール160が風口を塞いでいる状態を維持し、右側面にある際には風口140が開いている状態になる。つまり、回転翼130の数とは関係なく回転翼固定軸120を加速する位置にある回転翼130の風口140は塞がり、回転翼固定軸120を減速する位置にある回転翼130の風口140は開いて回転翼固定軸120を風口140がないときより相対的により速く回転させる。このように、回転翼130の数は2つまたは3つまたは数個で形成されてもよいが、風口140が形成されていれば第1実施例と同じ原理が作用する。
【0042】
本発明の第1方式の第3実施例を説明すると以下のようである。
【0043】
第3実施例は
図4に示したように、第1、2実施例とは異なって回転翼130に形成される円形の風口140にボール網が固定されずに半球状板膜240が固定される。半球状板膜は内部が空いており、3つの板膜翼240aが結合されて一方向に突出されて形成される。各板膜翼240aには風口に固定し、風の方向によって開閉する軸機能の蝶番240bが形成される。
【0044】
半球状板膜240は、風向の左側に位置する回転翼130には突出された部分が風を受けて板膜翼に取り付けられている軸機能の蝶番が作動せずに風口が塞がり、風向の右側に位置する回転翼には窪んだ部分が風を受けたら板膜翼に取り付けられている軸機能の蝶番が作動して、3つの板膜翼が中心から広げられて風口が開く。
【0045】
風向の右側及び左側にそれぞれ位置する回転翼130はいずれも時計回りに回転するため、左側に位置する回転翼は回転翼固定軸120の回転速度に順機能をし、右側に位置する回転翼130は回転翼固定軸120の回転速度に逆機能をするため、回転翼の風口に取り付けられている半球状板膜240は両翼の風圧差を最大化して回転翼固定軸120の回転速度を増加させる。
【0046】
本発明の第1方式の第4実施例を説明すると以下のようである。
【0047】
図5に示したように、回転翼固定軸120に回転翼130が固定され、回転翼130に前記実施例とは異なって四角形の風口140が形成される。風口140には、一方向にのみ開くが、中央を基準に両側に開く一対の風口開閉ドア250が設置される。
【0048】
風口開閉ドア250は風口140の一側面に内部に一方向にのみ開くように蝶番によって結合されるが、蝶番には一方向にのみ弾性復帰するようにばねが内蔵されている。
【0049】
一対に形成される風口開閉ドア250は内側上下端に風口140の外周にかかって逆方向に開くことを制限する開き防止ピン251がそれぞれ固定されて、逆方向に開くことが制限され、正方向にのみ開くことが許容される。
【0050】
このように、風口開閉ドア250が前記それぞれの実施例と同様に、回転翼固定軸120を基準に風が吹く方向の左側に位置する回転翼130では風口140が塞がって回転翼130の全体の面積だけ風圧を受け、右側に位置する回転翼130では風口140が開きながら回転翼130で風口140だけの面積を差し引いた部分のみ風圧を受けて、回転速度は回転翼に作用する風圧の差によってより速く回転される。
【0051】
図6は第1方式の第5実施例であって、第4実施例のように回転翼に四角形の風口140が形成されるが、風口に四角形の風口と同じ大きさの四角風口筒241が固定される。四角風口筒241は少しの幅はあるが、回転翼フレームの厚さより更に広く製作されて、回転翼の風口に固定する際に四角風口筒241の一端が回転翼130の内側面に突出されるようにする。突出された四角風口筒の入口に空気遮断膜242が風口を遮断する形態で取り付けられる。
【0052】
空気遮断膜の上部には軸機能の空気遮断膜蝶番243が形成されて、取り付けられている回転翼130が回転する際に風の方向によって空気遮断膜242が開閉するようにする。
【0053】
前記のように取り付けられている空気遮断膜242は、第1、2実施例のように回転翼が時計回りに回転するように設定されているため、風の方向と水平である(2)番の回転翼と、(4)の回転翼の左側面に位置する回転翼は回転翼固定軸120が回転するのに順機能をし、右側面に位置する回転翼は逆機能をする。
【0054】
順機能の際には前記空気遮断膜242が開かないため風圧を上げ、逆機能の際には空気遮断膜242が開いて風圧を減少させるため、回転翼固定軸120は時計回りに回転される。
【0055】
本発明の第1方式の第6実施例を説明すると以下のようである。
【0056】
図7、
図8、
図9に示したように、固定軸110に4つの回転翼固定軸120が回転軸で結合される。固定軸110を中心に円周方向に一定間隔で離隔された位置に4つ220の支柱を立てる。支柱220の中心点を互いに一つの線で連結すると、平面上から見たときに正方形や矩形をなすようにする。
【0057】
支柱220には5つの円錐状の風誘導板210が一定間隔で形成される。90°間隔で風誘導板210の外周が地面に固定される支柱220と結合されて全体的に塔のように形成される。風誘導板210は4ヵ所で支持するため、風圧を受けても力が分散されて、支柱220が一つであるときよりは構造的に非常に安定した状態である。
【0058】
風誘導板210は
図8に示したように、中央に回転翼固定軸120が挿入される回転翼固定軸溝210aが形成されており、断面は円錐状で、内部は空いている。風誘導板210は水平面を基準に上では傾斜が5~30°で、下では逆に-5~-30°である。傾斜度が大きいほど中心部分と外周部分の高さの差が大きく、傾斜度が低いほど中心部分と外周部分の高さの差が小さい。
【0059】
固定軸110には風誘導板210と、風誘導板210の間に回転翼固定軸120がそれぞれ回転自在に結合される。風誘導板210が5つであるため、回転翼固定軸120は4つ形成される。
【0060】
回転翼固定軸120には第1実施例と同様に、回転翼130、風口140、ボール網150、風口開閉ボール160が同じ構造で形成される。
【0061】
回転翼固定軸120は、風誘導板210の内部に形成される固定子と回転子とからなる発電装置Mと係合しており、回転翼固定軸120の回転で発電装置Mが作動されて発電が行われる。
【0062】
本発明による第1方式の第7実施例を説明すると以下のようである。
【0063】
図10に示したように、第1実施例と同様に回転翼固定軸120に結合される回転翼130には風口140が形成されるが、風口140は四角形で、風口140には六面体の板網260が形成される。板網260は複数のアングルを互いに繋げて六面体にしたものであり、六面体が占める面積に比べアングルの全体面積は相対的に小さくして、アングルの間に風がよく通るようにしたものである。
【0064】
板網260の内部上下には板ガイドレール270が一対ずつ形成される。板ガイドレール270には風口開閉板280が結合される。風口開閉板280には風口140を完全に塞ぐように風口の大きさと同じ四角形の板であって、上下端には板ガイドレールに差し込まれるガイド溝282が形成されている。よって、板網260は板ガイドレール270に沿って風によって前後に摺動されながら移動する。
【0065】
風が吹くと、回転翼固定軸120を基準に風が吹く方向の左側に位置する回転翼130の風口開閉板280は、風圧によって風口開閉板280が板ガイドレール270に沿って瞬時に板ガイドレール270の先端部分まで移動して風口140を塞ぎ、右側に位置する回転翼の風口開閉板280は、風圧によって風口開閉板280が板ガイドレール270に沿って瞬時に板ガイドレール270の前部分に移動して風口140を開く。
【0066】
このように、風口開閉板280が第1実施例と同様に、回転翼固定軸120を基準に風が吹く方向の左側に位置する回転翼130では風口140が塞がって、回転翼130の全体の面積だけ風圧を受け、右側に位置する回転翼では風口140が開いて、回転翼130で風口140だけの面積を差し引いた部分のみ風圧を受けて、回転速度は回転翼130に作用する風圧の差によってより速く回転される。
【0067】
本発明による第1方式の第8実施例を説明すると以下のようである。
【0068】
図11に示したように、回転翼130に形成される風口140の大きさが他の実施例より大きい。回転翼130の広さの殆どが矩形状の風口からなっており、風口140には同じ大きさと形態のダンパが設置されて風口140の開閉機能を行う。
【0069】
前記のように回転翼130の風口140に設置されているダンパを風口ダンパ290という。風口ダンパ290は中心に回転軸291が垂直に形成され、回転軸291の上下端は、回転翼130に形成される風口140の中心の上下内側に回転自在に取り付けられて、回転軸291を中心に0~90°の間の回転する。
【0070】
前記のように、風口140に取り付けられている風口ダンパ290は風口ダンパ作動器300によって回転翼が風向の左側に位置する場合は風口140を塞ぎ、右側に位置する場合には風口140が開くようにする。
【0071】
図12、
図13、
図14は風口ダンパ作動器300の側面図及び平面図である。回転翼130の風口140に取り付けられる風口ダンパ290を開閉する動力は風口ダンパ作動器300による。
【0072】
風口ダンパ作動器300は、風口ダンパ作動器筐体300a、風口ダンパ作動バー300b、風口ダンパ電動モータ300c、風力センサ300d、動力伝達バー300eで形成される。
【0073】
風口ダンパ作動バー300bは、風口ダンパ作動器300に共に内蔵されている風口ダンパ電動モータ300cに連結され、先端は風口ダンパ作動器筐体300aの外に突出される。外に突出されている部分に動力伝達バー300eが固定され、動力伝達バー300eの先端は、風口ダンパ290の上部一側面に固定され、風口ダンパ作動バー300bの作動力が風口ダンパ290に伝達されて風口140を開閉する。
【0074】
風口ダンパ電動モータ300cは、風力を感知する風力センサ300dと作動モジュール300fによって作動が操縦され、風力センサ300dは風口ダンパ作動器筐体300aの前後にそれぞれ取り付けられる。
【0075】
前記第8実施例の作用を説明すると以下のようである。
【0076】
風の方向を基準にして回転翼130が左側にあり、風の方向と直交状態にある(1)番の回転翼130と右側にある(3)番の回転翼130は風の方向と直交状態にあるため風圧を多く受け、(2)番の回転翼130と(4)番の回転翼130は風の方向と同じ方向に一列に形成されて風圧を少なく受ける。
【0077】
(1)番の回転翼130の中心上部に設置される風口ダンパ作動器筐体300aは、裏面が風を受けて裏面に取り付けられている風力センサ300dが作動することで、風口ダンパ290が回転翼130の風口140を塞ぎ、(3)番の回転翼130の中心上部に設置される風口ダンパ作動器筐体300aは、前面が風に露出されて前面に取り付けられている風力センサ300dが作動することで、風口ダンパ290が風口140を開く。
【0078】
よって、(1)番の回転翼130は最大順風力を発生し、(3)番の回転翼130は最小逆風力を発生するため、回転翼固定軸120は最大回転力を発生する。
【0079】
(2)番の回転翼130と(4)の回転翼130は、風の方向と一列に形成されるため風圧を受けないか弱く受けて風口ダンパ作動器筐体300aに取り付けられている風力センサ300dが作動せず、回転翼130と風口ダンパ290との間で基本的に設定された角度が変わらずにそのまま維持される。
【0080】
前記説明は短い一時点を取り上げてそのまま説明しており、回転翼固定軸120は続けて回転するため、それぞれの回転翼130の位置変化は継続して繰り返される。
【0081】
回転翼固定軸120は時計回りに回転するように設定されているため、風の方向を基準に風力を多く受ける左側に位置する回転翼130と右側に位置する回転翼130とは、風の方向によって垂直に位置し水平に位置して風力の影響を受けないか少なく受ける回転翼130を便宜上区別して説明した。
【0082】
本発明による第2方式の実施例を説明すると以下のようである。
【0083】
これまで説明した第1方式の実施例は風力発電機を風量の多い山間や島地方など陸地に設置して発電する方式であるが、第2方式は風量の多い海岸に近い海上や遠い遠海上に設置して発電する方式である。
【0084】
海上に設置される第2方式の発電施設や発電過程、手順などは第1方式の各実施例のようである。但し、発電施設が陸地ではなく海上に浮かせて浮遊式に設置される特性上、別途の浮遊施設物である水中浮遊体310が必要である。
【0085】
【0086】
水中浮遊体310は内部が中空で密閉されており、一定間隔で4方向に設置した4つの長い円筒状に形成される円筒状浮遊体連結フレーム310c、円筒状浮遊体310b、下端部に形成されて海底に掘削されてから上向きに突出形成される水中浮遊体連結バー311によって、環状部が連結される水中浮遊体連結環310dで形成されるが、円筒状浮遊体310bの上部には発電施設の支柱220を安着させて連結させる水中浮遊体支柱連結フレーム310aが形成される。
【0087】
水中浮遊体310は内部が中空で密閉されており、長い円筒状に形成される4つの円筒状浮遊体310bの浮力によって海面の外に浮遊されて、第1方式の各実施例のような発電施設を安着させて固定連結する。
【0088】
前記のように水中に浮遊されている状態にあるため垂直正立が不完全であり、別途に海底に掘削されて上向きに突出されて形成される4つの水中浮遊体連結バー311によって固定して垂直正立させる。
【0089】
水中浮遊体連結バー311の先端は環状に形成され、連結または分離できる。
【0090】
図17は、第1方式の発電施設を水中浮遊体310に連結させた形態の断面図である。
【0091】
海底に試錐されて上向きに突出された4つの水中浮遊体連結バー311によって連結固定されて垂直正立され、発電される。
【0092】
前記のように構成される本発明の各実施例による垂直軸風力発電機の作用を説明すると以下のようである。
【0093】
風が吹くと、風誘導板210と風誘導板210との間に風が流れながら誘導され、風の速度が少し加速されて回転翼130に作用する。特に、風誘導板210によって風が分散されずに回転翼130に集中される。
【0094】
回転翼130に風圧が加えられたら、第1実施例と同様に、風が吹いてくる方向を基準に左側に位置する回転翼130の風口140は、風口開閉ボール160がボール網150のボール網フレーム152に沿って瞬時に移動して塞がれて回転翼130の面積全体が風圧を受けて回転力が発生し、逆に右側に位置する回転翼130の風口140は、風口開閉ボール160がボール網150のボール網フレーム152に沿って瞬時に移動して開くことで、回転翼130の面積全体で風口140だけの面積を差し引いた部分のみで風圧を受けて逆方向の風圧が作用するため、回転翼固定軸120は風口140がないときより相対的に速く回転する。
【0095】
回転翼固定軸120が回転したら、それと上下端で係合している固定子と回転子からなる発電装置Mが稼働され電気が生産される。
【0096】
多段で構成され個別発電機が4つであるため、全体の発電量は個別発電機の生産量の4倍である。このように、個別発電機が塔状に積層されてその数が増えるほど電気生産量も増加する。
【0097】
個別発電機の数を増やす際の最も大きい問題は、発電機全体が受ける風圧に耐えることができるのかであるが、風誘導板210の中央だけでなく風誘導板210の外周の4ヶ所が支柱によって固定されているため、風圧が作用する際にその風圧がそれぞれの支柱に分散される。また、風誘導板210は一体になっており、円錐状であるため、外力(風圧)が作用する際に曲がるかねじれないため風圧によく耐えることができる。
【0098】
第8実施例の場合、回転翼130の殆どが矩形状の風口140で形成されており、風口140には風口と同じ大きさと形態の風口ダンパ290を形成して、風の方向を基準に左側と右側の回転翼130が風の方向と直交する位置に来る場合、作動モジュール300fに設定されているプログラムによって風力センサ300dが作動して風口ダンパ290が風口140全体を開閉するようにし、回転翼130の順風力感応度を最大限上昇させ、逆風力感応度を最小化して、回転翼固定軸120の回転力を最大限大きくする。
【符号の説明】
【0099】
110:固定軸 120:回転翼固定軸
130:回転翼 140:風口
150:ボール網 152:ボール網フレーム
160:風口開閉ボール
210:風誘導板 210a:回転翼固定軸孔
210b:支柱孔 220:支柱
240:半球状板膜 240a:板膜翼
240b:翼蝶番 241:四角風口筒
242:空気遮断膜 243:空気遮断膜蝶番
250:風口開閉ドア
251:開き防止ピン 252:開閉ドア弾性固定部材
260:板網 270:ピンガイドレール
280:風口開閉板 282:ガイドレール溝
290:風口ダンパ 291:風口ダンパ回転軸
300:風口ダンパ作動器 300a:風口ダンパ作動器筐体
300b:風口ダンパ作動バー 300c:風口ダンパ電動モータ
300d:風力センサ 300e:動力伝達バー
300f:作動モジュール箱
310:水中浮遊体 310a:水中浮遊体支柱連結フレーム
310b:円筒状浮遊体 310c:円筒状浮遊体連結フレーム
310d:水中浮遊体連結環 311:水中浮遊体連結バー
312:連結バー固定フレーム 313:連結バー試錐フレーム
M:発電装置