(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075588
(43)【公開日】2024-06-04
(54)【発明の名称】表示基板及びその製造方法、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240528BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240528BHJP
H05B 33/14 20060101ALI20240528BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20240528BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20240528BHJP
H10K 59/124 20230101ALI20240528BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20240528BHJP
H10K 71/60 20230101ALI20240528BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20240528BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/00 338
H05B33/14 Z
H05B33/02
H10K59/131
H10K59/124
H10K59/123
H10K71/60
H01L33/62
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024030309
(22)【出願日】2024-02-29
(62)【分割の表示】P 2021571478の分割
【原出願日】2019-10-23
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ジョンリィゥ
(72)【発明者】
【氏名】シュイ ユーダン
(72)【発明者】
【氏名】ディァォ ヨンフー
(72)【発明者】
【氏名】ワン ウェンカン
(72)【発明者】
【氏名】チェン チェンヨウ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ボンディングプロセスにおいて、表示基板の歩留まりを高め、製造コストを低減させる。
【解決手段】表示基板はベース基板、複数のサブ画素、複数のデータ線、複数のデータリード線、少なくとも1組のコンタクトパッド及び第1絶縁層を含み、ベース基板)は表示領域及び表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含み、少なくとも1組のコンタクトパッドはボンディング領域に位置し、少なくとも1組のコンタクトパッドは第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドを含み、第1絶縁層はボンディング領域に位置し、第1絶縁層は複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、複数のコンタクトパッドのベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含むベース基板と、
前記表示領域に位置する複数のサブ画素と、
前記表示領域に位置し、前記複数のサブ画素にデータ信号を提供するように構成される複数のデータ線と、
前記ボンディング領域に位置し且つ前記複数のデータ線に電気的に接続される複数のデータリード線と、
前記ボンディング領域に位置し、第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドを含み、前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドはそれぞれ複数のコンタクトパッドを含み、前記第2組のコンタクトパッドは前記第1組のコンタクトパッドの前記表示領域から離れる側に位置し、前記複数のデータリード線は前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドに電気的に接続される少なくとも1組のコンタクトパッドと、
前記ボンディング領域に位置し、前記複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される第1絶縁層と、を含む、
表示基板。
【請求項2】
前記第1絶縁層の前記ベース基板から離れる側の表面と前記ベース基板との垂直距離は前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板から離れる側の表面と前記ベース基板との垂直距離以上である、
請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第1組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する、
請求項1又は2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第2組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する、
請求項1又は2に記載の表示基板。
【請求項5】
前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第1組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置し、及び前記第2組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項6】
前記第1組のコンタクトパッドの複数のコンタクトパッドは少なくとも第1行になるように配置され、前記第2組のコンタクトパッドの複数のコンタクトパッドは少なくとも第2行になるように配置され、
前記第1行及び前記第2行の行方向は前記表示領域の前記ボンディング領域に面する側辺の延長方向と平行であり、
前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第1行と前記第2行との間の隙間に位置する、
請求項1~5のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第1絶縁層の複数の開口のそれぞれは側壁を有し、且つ前記複数の開口のうちの少なくとも1つの側壁は前記ベース基板に対する勾配角の範囲が40度~60度である、
請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
前記複数のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つは長さの範囲が650マイクロメートル~750マイクロメートルであり、幅の範囲が34マイクロメートル~42マイクロメートルである、
請求項6又は7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記複数のサブ画素のうちの少なくとも1つは薄膜トランジスタ、平坦化層及び発光素子を含み、
前記平坦化層は、前記薄膜トランジスタを被覆するように、前記薄膜トランジスタの前記ベース基板から離れる側に位置し、
前記発光素子は前記平坦化層の前記ベース基板から離れる側に位置し、
前記平坦化層は第1平坦層ビアを含み、
前記薄膜トランジスタは前記ベース基板に位置する活性層と、前記活性層のベース基板から離れる側に位置するゲートと、前記ゲートの前記ベース基板から離れる側に位置するソース及びドレインとを含み、且つ前記ソース及び前記ドレインのうちの一方は前記第1平坦層ビアによって前記発光素子に電気的に接続され、
前記第1絶縁層と前記平坦化層とは同じ層に設置される、
請求項6~8のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項10】
前記ベース基板に対して、前記ボンディング領域における前記第1絶縁層の厚さは前記表示領域における前記平坦化層の厚さより小さい、
請求項9に記載の表示基板。
【請求項11】
前記複数のコンタクトパッドのそれぞれは少なくとも1つの金属層を含み、前記少なくとも1つの金属層が第1金属層を含み、前記第1金属層が前記ソース及び前記ドレインと同じ層に設置される、
請求項9又は10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記複数のデータリード線は第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線を含み、前記第1組のデータリード線が前記第1組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、前記第2組のデータリード線が前記第2組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、前記ベース基板に対して、前記第1組のデータリード線と前記第2組のデータリード線はそれぞれ異なる層に位置する、
請求項9~11のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項13】
前記複数のサブ画素のうちの前記少なくとも1つはさらに、2つの容量電極を含むストレージコンデンサを含み、
前記第1組のデータリード線は前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第2組のデータリード線は前記ストレージコンデンサの2つの容量電極のうちの一方と同じ層に設置され、又は、前記第2組のデータリード線は前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第1組のデータリード線は前記ストレージコンデンサの2つの容量電極のうちの一方と同じ層に設置される、
請求項12に記載の表示基板。
【請求項14】
前記ボンディング領域に位置し、且つ前記複数のコンタクトパッドと前記リード線との間及び前記第1絶縁層と前記ベース基板との間に位置するボンディング領域層間絶縁層と、
前記ボンディング領域に位置し、且つ前記ボンディング領域層間絶縁層の前記ベース基板に近接する側に位置するボンディング領域の第1ゲート絶縁層と、
前記ボンディング領域に位置し、且つ前記ボンディング領域の第1ゲート絶縁層と前記ボンディング領域層間絶縁層との間に位置し、前記ボンディング領域層間絶縁層と積層されるボンディング領域の第2ゲート絶縁層と、をさらに含み、
前記第1組のコンタクトパッドは前記ボンディング領域層間絶縁層における複数の第1コンタクトパッドビアを通過することにより前記第1組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、前記第2組のコンタクトパッドは前記ボンディング領域層間絶縁層及び前記ボンディング領域の第2ゲート絶縁層における複数の第2コンタクトパッドビアを通過することにより前記第2組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、又は、前記第2組のコンタクトパッドは前記ボンディング領域層間絶縁層における複数の第2コンタクトパッドビアを通過することにより前記第2組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、前記第1組のコンタクトパッドは前記ボンディング領域層間絶縁層及び前記ボンディング領域の第2ゲート絶縁層における複数の第1コンタクトパッドビアを通過することにより前記第1組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続される、
請求項12又は13に記載の表示基板。
【請求項15】
前記複数のサブ画素のうちの前記少なくとも1つはさらに表示領域層間絶縁層、表示領域の第1ゲート絶縁層及び表示領域の第2ゲート絶縁層を含み、
前記表示領域層間絶縁層、表示領域の第1ゲート絶縁層及び前記表示領域の第2ゲート絶縁層はそれぞれ前記ボンディング領域層間絶縁層、ボンディング領域の第1ゲート絶縁層及び前記ボンディング領域の第2ゲート絶縁層と同じ層に設置され、
前記表示領域層間絶縁層は前記ゲートと、前記ソース及び前記ドレインとの間に位置し、前記表示領域の第1ゲート絶縁層は前記表示領域層間絶縁層の前記ベース基板に近接する側に位置し、前記表示領域の第2ゲート絶縁層は前記表示領域層間絶縁層と前記表示領域の第1ゲート絶縁層との間に位置し、
前記2つの容量電極は第1容量電極及び第2容量電極を含み、前記第1容量電極が前記ゲートと同じ層に設置され、前記第2容量電極が前記表示領域層間絶縁層と前記表示領域の第2ゲート絶縁層との間に設置される、
請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記第1組のデータリード線は前記第1容量電極及び前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第2組のデータリード線は前記第2容量電極と同じ層に設置され、又は
前記第2組のデータリード線は前記第1容量電極及び前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第1組のデータリード線は前記第2容量電極と同じ層に設置される、
請求項15に記載の表示基板。
【請求項17】
前記第1絶縁層は前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する表面が凹み部分を有し、又は
前記第1絶縁層は前記第1行と前記第2行との間の隙間に位置する表面が凹み部分を有する、
請求項15に記載の表示基板。
【請求項18】
前記第2組のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つのコンタクトパッドに電気的に接続されるデータリード線の前記第1組のコンタクトパッドを通過する部分は、前記第1組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの隙間に位置し且つ前記第1絶縁層によって被覆される、
請求項1~17のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項19】
前記第1組のデータリード線のうちの少なくとも1つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、又は
前記第2組のデータリード線のうちの少なくとも1つのデータリード線は前記表示基板の前記エッジに対して傾斜して延長する、
請求項1~18のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項20】
前記第1組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第1組のデータリード線のうちの前記少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である、
請求項19に記載の表示基板。
【請求項21】
前記第2組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板の前記エッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第2組のデータリード線のうちの前記少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である、
請求項19又は20に記載の表示基板。
【請求項22】
前記第1組のコンタクトパッドの少なくとも1つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、又は
前記第2組のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つは前記表示基板の前記エッジに対して傾斜して延長する、
請求項1~21のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項23】
前記第1組のコンタクトパッドの少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第1組のコンタクトパッドのうちの前記少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である、
請求項22に記載の表示基板。
【請求項24】
前記第2組のコンタクトパッドの少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第2組のコンタクトパッドのうちの前記少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である、
請求項22又は23に記載の表示基板。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか一項に記載の表示基板を含む、
表示装置。
【請求項26】
表示基板の製造方法であって、
表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含む前記ベース基板を提供するステップと、
前記表示領域に複数のサブ画素及び複数のデータ線を形成するステップであって、前記複数のデータ線は前記複数のサブ画素にデータ信号を提供するように構成されるステップと、
前記ボンディング領域に複数のデータリード線を形成するステップと、
前記ボンディング領域に少なくとも1組のコンタクトパッドを形成するステップであって、前記少なくとも1組のコンタクトパッドは第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドを含み、前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドはそれぞれ複数のコンタクトパッドを含み、前記第2組のコンタクトパッドは前記第1組のコンタクトパッドの前記表示領域から離れる側に位置し、前記複数のデータリード線は前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続されるステップと、
前記ボンディング領域に第1絶縁層を形成するステップであって、前記第1絶縁層は前記ボンディング領域に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面が露出するように構成されるステップと、を含む、
表示基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月23日に出願された国際特許出願第PCT/CN2019/112797号の国内段階に基づく日本特許出願2021-571478の分割出願である。上記の特許出願の全ては、参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板及びその製造方法、表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
社会の発展と進歩に伴い、電子表示製品の用途はますます広くなり、ユーザーは電子表示製品の品質に対する要件もますます高くなる。電子表示製品は表示基板を含み、表示基板の製造を完了した後に、表示基板を外部回路と信号接続するように、表示基板に対してボンディング(Bonding)プロセスを行う必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供し、
表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含むベース基板と、
前記表示領域に位置する複数のサブ画素と、
前記表示領域に位置し、前記複数のサブ画素にデータ信号を提供するように構成される複数のデータ線と、
前記ボンディング領域に位置し且つ前記複数のデータ線に電気的に接続される複数のデータリード線と、
前記ボンディング領域に位置し、第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドを含み、前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドはそれぞれ複数のコンタクトパッドを含み、前記第2組のコンタクトパッドは前記第1組のコンタクトパッドの前記表示領域から離れる側に位置し、前記複数のデータリード線は前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドに電気的に接続される少なくとも1組のコンタクトパッドと、
前記ボンディング領域に位置し、前記複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される第1絶縁層と、を含む。
【0005】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1絶縁層の前記ベース基板から離れる側の表面と前記ベース基板との垂直距離は前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板から離れる側の表面と前記ベース基板との垂直距離以上である。
【0006】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第1組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する。
【0007】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第2組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する。
【0008】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第1組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置し、及び前記第2組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する。
【0009】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1組のコンタクトパッドの複数のコンタクトパッドは少なくとも第1行になるように配置され、前記第2組のコンタクトパッドの複数のコンタクトパッドは少なくとも第2行になるように配置され、前記第1行及び前記第2行の行方向は前記表示領域の前記ボンディング領域に面する側辺の延長方向と平行であり、前記第1絶縁層の少なくとも一部は前記第1行と前記第2行との間の隙間に位置する。
【0010】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1絶縁層の複数の開口のそれぞれは側壁を有し、且つ前記複数の開口のうちの少なくとも1つの側壁は前記ベース基板に対して40度~60度の範囲の勾配角を有する。
【0011】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記複数のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つは長さの範囲が650マイクロメートル~750マイクロメートルであり、幅の範囲が34マイクロメートル~42マイクロメートルである。
【0012】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記複数のサブ画素のうちの少なくとも1つは薄膜トランジスタ、平坦化層及び発光素子を含み、前記平坦化層は、前記薄膜トランジスタを被覆するように、前記薄膜トランジスタの前記ベース基板から離れる側に位置し、前記発光素子は前記平坦化層の前記ベース基板から離れる側に位置し、前記平坦化層は第1平坦層ビアを含み、前記薄膜トランジスタは前記ベース基板に位置する活性層と、前記活性層のベース基板から離れる側に位置するゲートと、前記ゲートの前記ベース基板から離れる側に位置するソース及びドレインとを含み、且つ前記ソース及び前記ドレインのうちの一方は前記第1平坦層ビアによって前記発光素子に電気的に接続され、前記第1絶縁層と前記平坦化層とは同じ層に設置される。
【0013】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記ベース基板に対して、前記ボンディング領域における前記第1絶縁層の厚さが前記表示領域における前記平坦化層の厚さより小さい。
【0014】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記複数のコンタクトパッドのそれぞれは少なくとも1つの金属層を含み、前記少なくとも1つの金属層が第1金属層を含み、前記第1金属層が前記ソース及び前記ドレインと同じ層に設置される。
【0015】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記複数のデータリード線は第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線を含み、前記第1組のデータリード線が前記第1組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、前記第2組のデータリード線が前記第2組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、且つ前記ベース基板に対して、前記第1組のデータリード線と前記第2組のデータリード線がそれぞれ異なる層に位置する。
【0016】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記複数のサブ画素のうちの前記少なくとも1つはさらに、2つの容量電極を含むストレージコンデンサを含み、前記第1組のデータリード線は前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第2組のデータリード線は前記ストレージコンデンサの2つの容量電極のうちの一方と同じ層に設置され、又は、前記第2組のデータリード線は前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第1組のデータリード線は前記ストレージコンデンサの2つの容量電極のうちの一方と同じ層に設置される。
【0017】
例えば、上記実施例の表示基板はさらに、前記ボンディング領域に位置し、且つ前記複数のコンタクトパッドと前記リード線との間及び前記第1絶縁層と前記ベース基板との間に位置するボンディング領域層間絶縁層と、前記ボンディング領域に位置し、且つ前記ボンディング領域層間絶縁層の前記ベース基板に近接する側に位置するボンディング領域の第1ゲート絶縁層と、前記ボンディング領域に位置し、且つ前記ボンディング領域の第1ゲート絶縁層と前記ボンディング領域層間絶縁層との間に位置し、前記ボンディング領域層間絶縁層と積層されるボンディング領域の第2ゲート絶縁層と、を含み、前記第1組のコンタクトパッドは前記ボンディング領域層間絶縁層における複数の第1コンタクトパッドビアを通過することにより前記第1組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、前記第2組のコンタクトパッドは前記第1ボンディング領域層間絶縁層及び前記ボンディング領域の第2ゲート絶縁層における複数の第2コンタクトパッドビアを通過することにより前記第2組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、又は、前記第2組のコンタクトパッドは前記第1ボンディング領域層間絶縁層における複数の第2コンタクトパッドビアを通過することにより前記第2組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、前記第1組のコンタクトパッドは前記ボンディング領域層間絶縁層及び前記ボンディング領域の第2ゲート絶縁層における複数の第1コンタクトパッドビアを通過することにより前記第1組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続される。
【0018】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記複数のサブ画素のうちの前記少なくとも1つはさらに表示領域層間絶縁層、表示領域の第1ゲート絶縁層及び表示領域の第2ゲート絶縁層を含み、前記表示領域層間絶縁層、表示領域の第1ゲート絶縁層及び前記表示領域の第2ゲート絶縁層はそれぞれ前記ボンディング領域層間絶縁層、ボンディング領域の第1ゲート絶縁層及び前記ボンディング領域の第2ゲート絶縁層と同じ層に設置され、前記表示領域層間絶縁層は前記ゲートと、前記ソース及び前記ドレインとの間に位置し、前記表示領域の第1ゲート絶縁層は前記表示領域層間絶縁層の前記ベース基板に近接する側に位置し、前記表示領域の第2ゲート絶縁層は前記表示領域層間絶縁層と前記表示領域の第1ゲート絶縁層との間に位置し、前記2つの容量電極は第1容量電極及び第2容量電極を含み、前記第1容量電極が前記ゲートと同じ層に設置され、前記第2容量電極が前記表示領域層間絶縁層と前記表示領域の第2ゲート絶縁層との間に設置される。
【0019】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1組のデータリード線は前記第1容量電極及び前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第2組のデータリード線は前記第2容量電極と同じ層に設置され、又は前記第2組のデータリード線は前記第1容量電極及び前記ゲートと同じ層に設置され、且つ前記第1組のデータリード線は前記第2容量電極と同じ層に設置される。
【0020】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1絶縁層は前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの間の隙間に位置する表面が凹み部分を有し、又は前記第1絶縁層は前記第1行と前記第2行との間の隙間に位置する表面が凹み部分を有する。
【0021】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第2組のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つのコンタクトパッドに電気的に接続されるデータリード線の前記第1組のコンタクトパッドを通過する部分は、前記第1組のコンタクトパッドの隣接するコンタクトパッドの隙間に位置し且つ前記第1絶縁層によって被覆される。
【0022】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1組のデータリード線のうちの少なくとも1つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、又は前記第2組のデータリード線のうちの少なくとも1つのデータリード線は前記表示基板の前記エッジに対して傾斜して延長する。
【0023】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第1組のデータリード線のうちの前記少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である。
【0024】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第2組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板の前記エッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第2組のデータリード線のうちの前記少なくとも2つのデータリード線は前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である。
【0025】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1組のコンタクトパッドの少なくとも1つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、又は前記第2組のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つは前記表示基板の前記エッジに対して傾斜して延長する。
【0026】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第1組のコンタクトパッドの少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第1組のコンタクトパッドのうちの前記少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である。
【0027】
例えば、上記実施例の表示基板において、前記第2組のコンタクトパッドの少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ前記第2組のコンタクトパッドのうちの前記少なくとも2つのコンタクトパッドは前記表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である。
【0028】
本開示の別の実施例は上記いずれか1つの実施例に記載の表示基板を含む表示装置を提供する。
【0029】
本開示の別の実施例は表示基板の製造方法を提供し、該製造方法は、
表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含む前記ベース基板を提供するステップと、
前記表示領域に複数のサブ画素及び複数のデータ線を形成するステップであって、前記複数のデータ線は前記複数のサブ画素にデータ信号を提供するように構成されるステップと、
前記ボンディング領域に複数のデータリード線を形成するステップと、
前記ボンディング領域に少なくとも1組のコンタクトパッドを形成するステップであって、前記少なくとも1組のコンタクトパッドは第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドを含み、前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドはそれぞれ複数のコンタクトパッドを含み、前記第2組のコンタクトパッドは前記第1組のコンタクトパッドの前記表示領域から離れる側に位置し、前記複数のデータリード線は前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続されるステップと、
前記ボンディング領域に第1絶縁層を形成するステップであって、前記第1絶縁層は前記ボンディング領域に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面が露出するように構成されるステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では実施例の図面を簡単に説明し、明らかなように、以下では説明される図面は本開示のいくつかの実施例にのみ関連し、本開示を限定するものではない。
【0031】
【
図1A】
図1Aは本開示のいくつかの実施例による表示基板のボンディング領域の平面図である。
【
図1D】
図1Dは別の実施例による、
図1Aに示される表示基板の線M1-N1に沿う断面図である。
【
図2】
図2は本開示のいくつかの実施例による表示基板の一部領域の平面図である。
【
図3】
図3は本開示のいくつかの実施例による表示基板の断面図である。
【
図4】
図4は本開示のいくつかの実施例による表示装置の断面図である。
【
図5A】
図5Aは本開示のいくつかの実施例による表示基板の平面図である。
【
図5F】
図5Fは別の実施例による、
図5Aに示される表示基板の線M3-N3に沿う断面図である。
【
図5G】
図5Gは別の実施例による、
図5B(1)に示される表示基板の線M4-N4に沿う断面図である。
【
図5H】
図5Hは別の実施例による、
図5B(1)に示される表示基板の線M5-N5に沿う断面図である。
【
図7A】
図7Aは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7B】
図7Bは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7C】
図7Cは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7D】
図7Dは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7E】
図7Eは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7F】
図7Fは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7G】
図7Gは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7H】
図7Hは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7I】
図7Iは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7J】
図7Jは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7K】
図7Kは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【
図7L】
図7Lは本開示のいくつかの実施例による表示基板の別の製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。勿論、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、実施例のすべてではない。説明される本開示の実施例に基づき、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに得るすべての他の実施例は、本開示の保護範囲に属する。
【0033】
別段の定義がない限り、本開示に使用される専門用語又は科学用語は、当業者によって理解される通常の意味を有するものとする。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する単語は順序、数、または重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためにのみ使用される。「含む」又は「備える」等の類似する単語は該単語の前に示される要素またはアイテムが、該単語の後にリストされる要素またはアイテム及びその同等物をカバーするが、他の要素またはアイテムを除外しないことを意味する。「接続」又は「連結」等の類似する単語は物理的または機械的な接続に限定されず、直接または間接的な電気的接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」などは、相対位置関係を示すためにのみ用いられ、説明される対象の絶対位置が変化すると、該相対位置関係もそれに応じて変化する場合がある。
【0034】
通常、表示基板の製造プロセスを完了した後、表示過程では、該外部回路によって表示基板を制御又は駆動するように、表示基板を外部回路(例えば制御チップなどの回路)と接続する必要がある。例えば、該外部回路は、制御チップ又は駆動チップなどが設置されるフレキシブル回路(Chip On Film、略称COF)基板を含んでもよい。ボンディング(bonding)プロセスによってフレキシブル回路基板の回路に接続されるように、表示基板にコンタクトパッドが設置される。表示基板のコンタクトパッドとその周辺領域とに段差が存在し、すなわち、コンタクトパッドの高さがその周辺領域より大きい場合、ボンディングプロセスにおいて、圧力を提供するための装置の圧子が基板に印加した圧力は不均一である。例えば、該圧力はコンタクトパッドに集中し且つコンタクトパッドの間の隙間領域に印加しにくい。表示基板は、力受けが不均一であるため、割れる可能性がある。例えば、コンタクトパッドの間の隙間部分の膜層は不均一な力受けによる引張応力の作用で割れ、表示基板の損傷を引き起こす。
【0035】
例えば、表示基板の製造過程では、表示基板に含まれる膜層(例えば絶縁層)は物理又は化学気相堆積(例えばプラズマ強化化学気相堆積(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、略称PECVD))によって形成され、該膜層における結晶は通常、微細構造に欠陥がある。実際のプロセスにおいて、コンタクトパッドとその周辺領域とに段差が存在する場合、コンタクトパッドに圧力を印加すると、ボンディング領域は力受けが不均一であるため応力集中の現象が発生する。例えば、応力はコンタクトパッドの先端(例えば隅部)がある領域に集中し、該応力集中は膜層における結晶欠陥を悪化させ、さらに膜層が割れやすくなる。
【0036】
例えば、実際のプロセスにおいて、検出し及び表示基板に対して力学シミュレーション分析を行うことにより、膜層の2つのコンタクトパッドの間の領域に位置する部分について、ボンディングする時、コンタクトパッドの間の領域に沿ってそれぞれ2つのコンタクトパッドに印加された順方向と逆方向の引張応力が発生し、その結果、該部分の膜層が引っ張られて割れる。例えばコンタクトパッドの間の隙間は50mm~100mmである場合、窒化ケイ素で形成される膜層の、コンタクトパッドの間の隙間に位置する部分で生じた引張応力が約182MPa~712MPaである。
【0037】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板及びその製造方法、表示装置を提供する。該表示基板はベース基板、複数のサブ画素、複数のデータ線、複数のデータリード線、少なくとも1組のコンタクトパッド及び第1絶縁層を含む。ベース基板は表示領域及び表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含み、複数のサブ画素は表示領域に位置し、複数のデータ線は表示領域に位置し、複数のサブ画素にデータ信号を提供するように構成され、複数のデータリード線はボンディング領域に位置し且つ複数のデータ線に電気的に接続され、少なくとも1組のコンタクトパッドはボンディング領域に位置し、少なくとも1組のコンタクトパッドは第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドを含み、第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドはそれぞれ複数のコンタクトパッドを含み、第2組のコンタクトパッドは第1組のコンタクトパッドの表示領域から離れる側に位置し、複数のデータリード線は第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドに電気的に接続され、第1絶縁層はボンディング領域に位置し、第1絶縁層は複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、複数のコンタクトパッドのベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される。
【0038】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、複数のコンタクトパッドのベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される。このように、コンタクトパッドの間の隙間に位置する第1絶縁層はコンタクトパッドとコンタクトパッドとの間の隙間の段差を低減又は解消することができるため、ボンディングプロセスにおいて、圧子によって第1絶縁層の表面及びコンタクトパッドの表面に印加された力が分散し、より均一に分布され(例えば単位面積当たりの圧力が等しい)、すなわち、圧子によってコンタクトパッドとコンタクトパッドとの間の隙間に印加された圧力はより均一に分布される。表示基板(そのボンディング領域)は、ボンディングプロセスにおいて、力受けが不均一であるため損傷することがなく、実際の生産において表示基板の歩留まりを高め、製造コストを低減させる。
【0039】
以下、図面を参照しながら本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板及びその製造方法、表示装置を説明する。
【0040】
本開示の各図面において、表示基板のベース基板に基づいて空間デカルト座標を作成することにより、表示基板における各構造の位置を説明する。該空間デカルト座標において、X軸及びY軸はベース基板がある面に平行であり、Z軸はベース基板がある面に垂直である。
【0041】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供し、以下、該表示基板の構造を詳細に説明する。
【0042】
例えば、表示基板はベース基板、複数のコンタクトパッド及び第1絶縁層を含む。ベース基板は表示領域及び表示領域を少なくても部分的に囲む周辺領域を含み、該周辺領域はさらに表示領域の少なくとも一側に位置する少なくとも1つのボンディング領域(例えば、複数のボンディング領域)を含み、複数のコンタクトパッドはボンディング領域に位置し且つ相互に隙間をあけており、すなわち、コンタクトパッドは相互に所定の距離をあけている。
【0043】
図1Aは本開示のいくつかの実施例による表示基板のボンディング領域の平面図である。1つのボンディング領域を例として、
図1Aに示されるように、複数のコンタクトパッドは少なくとも2行に配置され、第1絶縁層の少なくとも一部はさらに異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する。例示的に、表示基板のボンディング領域において、コンタクトパッド200aは、第1行L1及び第2行L2の2行に配置され、第1行L1のコンタクトパッド200aと第2行L2のコンタクトパッド200aとの間の隙間に第1絶縁層310aが設置される。実際のプロセスにおいて、プロセス条件などに制限されるため、通常、異なる行のコンタクトパッドの間の隙間は同じ行のコンタクトパッドの間の隙間より大きく、第1絶縁層が設置されていない場合、表示基板は異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分がボンディングプロセスにおいてより割れやすい。このように、第1絶縁層310aは、表示基板の異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分がボンディングプロセスにおいて割れることを防止し、且つ、ボンディング領域に多いコンタクトパッドを設置でき、実際のプロセスにおいて、コンタクトパッドが大きい設計サイズを有することが許可されてもよく、コンタクトパッドの間に大きい隙間があることも許可され、それにより製造プロセスの難度を低減させ、製造コストを低減させる。
【0044】
例えば、本開示の少なくとも1つの実例において、前記第1絶縁層のベース基板から離れる側の表面とベース基板との垂直距離は複数のコンタクトパッドのベース基板から離れる側の表面とベース基板との垂直距離以上である。
【0045】
少なくとも1つの例において、
図1B及び
図1Cに示されるように、第1絶縁層310a及びコンタクトパッド200aのベース基板100aとは反対側の表面はほぼ同じ平面に位置し、すなわち、第1絶縁層310a及びコンタクトパッド200aのベース基板100aに対する高さはほぼ同じである。
【0046】
本開示の実施例において、「高さ」は構造(例えばコンタクトパッド200a)のベース基板とは反対側の表面とベース基板との垂直距離である。なお、本開示の実施例において、第1絶縁層の高さはコンタクトパッドの高さより大きく又は小さくてもよく、例えばコンタクトパッドの高さより僅かに大きく又は小さく、
図1B及び
図1Cに示される等しい場合に制限されない。
【0047】
図1Bに示される実施例のディスプレイパネルのボンディング領域に比べて、
図1Dに示されるディスプレイパネルのボンディング領域において、第1絶縁層310aの高さはコンタクトパッド200aの高さより大きい。なお、ここでの「高さ」は構造(例えばコンタクトパッド200a)のベース基板とは反対側の表面とベース基板との垂直距離である。第1絶縁層310aの高さは増大し、すなわち第1絶縁層310aの厚さは増大すると、表示基板の異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分の構造強度を増加でき、それにより表示基板は異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分がボンディングプロセスにおいて割れることをさらに防止する。
【0048】
なお、本開示の少なくとも1つの実施例において、第1絶縁層はコンタクトパッドの間の隙間に位置するだけでなく、
図1Aに示されるように、コンタクトパッドがある領域及びコンタクトパッドの間の隙間に加えて、第1絶縁層はさらにボンディング領域の他の領域を被覆するように設置されてもよく、さらに周辺領域の他の領域を被覆してもよい。このように、X-Yによって決定される平面方向において、各コンタクトパッドは第1絶縁層で囲むことができ、ボンディングプロセスにおいて、表示基板のボンディング領域は力受けが均一であり、コンタクトパッドの間の隙間に割れることを防止するだけでなく、ボンディング領域の他の領域は力受けが不均一であることで割れることも防止できる。
【0049】
以下、第1絶縁層はコンタクトパッドがある領域以外のボンディング領域のすべての領域を被覆することを例として、本開示の下記少なくとも1つの実施例における表示基板及びその製造方法、表示装置を説明する。
【0050】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、ボンディング領域に位置する複数のデータリード線は複数のコンタクトパッドと1対1で対応でき、且つ各データリード線の一端部が対応するコンタクトパッドに接続され、他端部が表示領域に延長することにより、表示領域の対応する信号線に電気的に接続される。このように、ボンディングプロセスを実行した後、表示領域の素子はフレキシブル回路基板によって制御チップなどと信号接続できる。
【0051】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、リード線がある層はコンタクトパッドがある層とベース基板との間に位置し、例えば、相互に電気的に接続されるリード線とコンタクトパッドについて、リード線のコンタクトパッドに電気的に接続される端部がコンタクトパッドとベース基板に垂直な方向において重なり、且つコンタクトパッドとベース基板との間に位置する。
【0052】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、複数のコンタクトパッドは少なくとも2行に配置される場合、表示領域から離れる行のコンタクトパッドに接続されるデータリード線は表示領域に近接する行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する。このように、ボンディング領域のリード線はすべて同じ層にある場合、異なる行のコンタクトパッドに接続されるリード線が相互に接触することを回避できる。
【0053】
例示的に、
図1A、
図1B及び
図1Cに示されるように、第1行L1に位置するコンタクトパッド200aに接続されるデータリード線400aの第2行L2に位置する部分は、第2行L2のコンタクトパッド200aの隙間に配線され且つ第1絶縁層310aに被覆され、すなわち、表示領域から離れる第1行L1のコンタクトパッド200aに接続されるデータリード線400aは、表示領域に近接する第2行L2のコンタクトパッド200aの隙間を貫通し、表示領域に延長して表示領域における信号線に電気的に接続される。
【0054】
例えば、ベース基板100において、データリード線及び信号線は、例えば異なる層に形成され、例えば、それらの間に介在する絶縁層における1つ又は複数のビアによって1対1で対応して電気的に接続され、又は、データリード線及び信号線は、例えば同じ層に形成することで、直接電気的に接続される。
【0055】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板はさらにコンタクトパッドとデータリード線との間に位置する第2絶縁層を含み、第2絶縁層にビアが設置され、各データリード線はビアによって対応するコンタクトパッドに接続される。
【0056】
例示的に、
図1A、
図1B、
図1C及び
図1Dに示されるように、ボンディング領域において、第2絶縁層320aはコンタクトパッド200aとデータリード線400aとの間に位置し、第2絶縁層320aはデータリード線400aを被覆する。コンタクトパッド200aは第2絶縁層320aに設置される1つ又は複数のビア321aによってデータリード線400aに電気的に接続される。第2行L2において、第2絶縁層320aは第1行L1のコンタクトパッドに接続されるデータリード線400aを被覆するため、コンタクトパッド200aを形成する時、コンタクトパッド200aの間の隙間はコンタクトパッド200aが相互に間隔をあけるように達成できることのみを考慮すればよく、この場合、コンタクトパッドは大きい設計面積を有してもよい。例えば、実際のプロセスにおいて、第2行L2において、2つのコンタクトパッド200aの間に位置するデータリード線400aは第2行L2のコンタクトパッド200aと部分的に重なることができる。
【0057】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、ボンディング領域における第1絶縁層、コンタクトパッド、第2絶縁層及びデータリード線は表示領域の対応する構造層と共に形成でき、それにより表示基板の製造プロセスの流れを低減させる。
【0058】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、データリード線及びコンタクトパッドが異なる層に位置する場合、データリード線及びコンタクトパッドはそれぞれ表示領域の異なる導電層と同じ層に設置されるように構成されてもよい。
【0059】
上記実施例の表示基板はさらに表示領域に位置しサブ画素に用いられる画素構造を含む。該画素構造は画素駆動回路、平坦化層及び発光素子を含み、平坦化層は画素駆動回路のベース基板から離れる側に位置して平坦化表面を提供し且つ第1ビアを含み、発光素子は平坦化表面に位置し且つ第1ビアによって画素駆動回路に電気的に接続され、第1絶縁層と平坦化層とは同じ層に設置される。
【0060】
該画素駆動回路は、活性層、ゲート絶縁層、ゲート、層間誘電体層、ソース及びドレインなどを含む薄膜トランジスタを含み、該画素駆動回路は、相互に対向する2つの容量電極を含むストレージコンデンサをさらに含んでもよい。
【0061】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図2に示されるように、表示基板は表示領域101のサブ画素に位置する薄膜トランジスタ500及び層間誘電体層600を含む。例えば、薄膜トランジスタ500は画素回路における駆動トランジスタ又は発光制御トランジスタであってもよく、ベース基板100aに順に位置するゲート510、ゲート絶縁層520、活性層530及びソースドレイン電極層540を含んでもよい。ソースドレイン電極層540はトランジスタのソース及びドレインを含み、且つソース及びドレインのうちの一方が発光素子に電気的に接続される。層間誘電体層600は活性層530とソースドレイン電極層540との間に位置する。データリード線400aはゲート510と同じ層に設置される。勿論、本実施例は、薄膜トランジスタ500が画素回路における駆動トランジスタ又は発光制御トランジスタであることに限定されず、表示基板における他のトランジスタ、例えば画素回路の補償機能を実現するためのトランジスタなどであってもよい。
【0062】
本開示の実施例において、「同じ層に設置される」ことは2つの構造(例えばデータリード線400a及びゲート510)が同じ層に同じ材料で形成され、すなわち、該2つの構造が同じ材料層で形成され、例えば、同じ材料層でパターニングプロセスによって形成されてもよいことである。
【0063】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、第1導電層は薄膜トランジスタのソースドレイン電極層を含み、例えばさらにデータ線を含み、第2導電層は薄膜トランジスタのゲートを含み、例えばさらにゲート線を含む。例示的に、
図2に示されるように、コンタクトパッド200a及びソースドレイン電極層540は同じ層に設置されるように構成され、第2絶縁層320a及び層間誘電体層600は同じ層に設置されるように構成される。
【0064】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、表示領域の素子を製造する過程では、第2導電層を形成した後、絶縁材料層を堆積させ、該絶縁材料層は、1Bに示される第2絶縁層320aを形成するように、ボンディング領域に同時に堆積することができる。
【0065】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、表示領域には、表示基板の表面を平坦化するように、平坦化層が設置され、第1絶縁層は平坦化層と同じ層に設置されるように構成されてもよい。
【0066】
例示的に、
図1A、
図1B、
図1C及び
図1Dに示されるように、ソースドレイン電極層540及びコンタクトパッド200aを形成した後、表示基板の表面を平坦化するように、絶縁材料(例えば下記実施例における第1材料層)を堆積させることができ、該絶縁材料は、表示領域101に位置する部分が平坦化層700として形成され、ボンディング領域102に位置する部分が第1絶縁層310aとして形成される。
【0067】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、ボンディング領域のデータリード線はゲート線、データ線又は他のタイプの信号線に用いられるデータリード線、例えば、データ線に電気的に接続されるデータリード線であってもよい。
【0068】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、表示基板における薄膜トランジスタは
図2に示されるボトムゲート型薄膜トランジスタであってもよく、又はトップゲート型薄膜トランジスタ、ダブルゲート型薄膜トランジスタ又は他のタイプの薄膜トランジスタとして設置できる。例えば、
図2に示される薄膜トランジスタ500がボトムゲート型薄膜トランジスタである場合、第2絶縁層320aはゲート絶縁層520と同じ層に設置されるように構成されてもよく、それに対応して、ボンディング領域に層間誘電体層600と同じ層に位置する絶縁層が設置されてもよく設置されなくてもよい。
【0069】
本開示の少なくとも1つの実施例において、コンタクトパッド、リード線及び第2絶縁層の厚さを制限せず、具体的なプロセスに応じて設計してもよく、第1絶縁層の厚さはコンタクトパッド、データリード線及び第2絶縁層の厚さに応じて設計されてもよい。例えば、
図2に示されるボンディング領域において、データリード線400aの厚さは2000オングストローム~3000オングストローム、例えば2300オングストローム、2500オングストローム、2700オングストロームなどであってもよく、第2絶縁層320aの厚さは4000オングストローム~6000オングストローム、例えば5000オングストロームなどであってもよく、コンタクトパッド200aの厚さは6000オングストローム~7000オングストローム、例えば6300オングストローム、6500オングストローム、6700オングストロームなどであってもよい。なお、本開示の実施例において、「厚さ」は該構造(例えばコンタクトパッド)のベース基板とは反対側の表面からベース基板に面する表面までの距離であってもよい。
【0070】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図3に示されるように、表示基板の表示領域101に発光構造層800が設置され、該発光構造層800は平坦化層700のベース基板100とは反対の側に位置する。発光構造層800はアレイ状に配置される複数のサブ画素に対応する複数の発光素子を含んでもよく、各発光素子は例えば有機発光ダイオード(OLED)又は量子ドット発光ダイオード(QLED)であり、第1電極、第2電極及び第1電極と第2電極との間に位置する発光層を含んでもよい。平坦化層700にビア701が設置されてもよく、第1電極及び第2電極のうちの一方は該ビア701によって画素構造における第1導電層(例えば薄膜トランジスタのドレイン)に接続される。例えば、第1電極は陽極であり、第2電極は陰極である。
【0071】
例えば、OLEDについては、発光層は小分子有機材料又はポリマー分子有機材料を含んでもよく、蛍光発光材料又はリン光発光材料であってもよく、赤色光、緑色光、青色光を発することができ、又は白色光を発することができ、また、必要に応じて、発光層はさらに電子注入層、電子輸送層、正孔注入層、正孔輸送層などの機能層を含んでもよい。QLEDについては、発光層は量子ドット材料、例えば、シリコン量子ドット、ゲルマニウム量子ドット、硫化カドミウム量子ドット、セレン化カドミウム量子ドット、テルル化カドミウム量子ドット、セレン化亜鉛量子ドット、硫化鉛量子ドット、セレン化鉛量子ドット、リン化インジウム量子ドット及びヒ化インジウム量子ドット等を含んでもよく、量子ドットの粒径は2~20nmである。
【0072】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図3に示されるように、表示基板は発光構造層800を被覆するパッケージ層900を含み、該パッケージ層900はボンディング領域に延長でき、パッケージ層900はコンタクトパッド200aを被覆していない。
【0073】
例えば、該パッケージ層900は単層構造であってもよく、少なくとも2層の複合構造であってもよい。例えば、パッケージ層の材料は窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、高分子樹脂などの絶縁材料を含んでもよい。例えば、パッケージ層は発光構造層に順に設置される第1無機パッケージ層、有機パッケージ層及び第2無機パッケージ層を含んでもよい。例えば、第1無機パッケージ層及び第2無機パッケージ層の材料は無機材料、例えば窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素などを含んでもよく、無機材料は緻密性が高いため、水、酸素などの侵入を防止でき、例えば、有機パッケージ層の材料は乾燥剤を含有する高分子材料又は水蒸気を阻止できる高分子材料などであってもよく、例えば、表示基板の表面に対して平坦化処理を行うとともに第1無機パッケージ層及び第2無機パッケージ層の応力を緩和できるように、高分子樹脂などであり、内部に侵入した水、酸素などの物質を吸収するように、乾燥剤などの吸水性材料を含んでもよい。
【0074】
本開示の少なくとも1つの実施例は、上記いずれか1つの実施例の表示基板を含んでもよい表示装置を提供する。
【0075】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図4に示されるように、表示装置はフレキシブル回路基板910を含み、フレキシブル回路基板910に制御チップ920が設置され、フレキシブル回路基板910はコンタクトパッド200aに電気的に接続される。
【0076】
例えば、制御チップは中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、システムチップ(SoC)などであってもよい。例えば、制御チップはさらにメモリを含んでもよく、さらに電源モジュールなどを含んでもよく、且つ別に設置される導線、信号線などによって給電及び信号入出力機能を実現する。例えば、制御チップはさらにハードウェア回路及びコンピューター実行可能なコードなどを含んでもよい。ハードウェア回路は通常の超大規模集積(VLSI)回路又はゲートアレイ及びロジックチップ、トランジスタのような従来の半導体又は他のディスクリート素子を含んでもよく、ハードウェア回路はさらにフィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジック装置などを含んでもよい。
【0077】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置は携帯電話、タブレットPC、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーターなど表示機能を有する任意の製品又は部材であってもよい。
【0078】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに別の表示基板を提供し、
図5A、
図5B(1)及び
図5B(2)に示されるように、該表示基板はベース基板を含み、ベース基板は表示領域1101及び表示領域1101を少なくとも部分的に囲む周辺領域1103を含み、該周辺領域1103はさらに表示領域1101の少なくとも一側に位置する少なくとも1つのボンディング領域1102(例えば、図は4つのボンディング領域を示す)を含み、複数のコンタクトパッド1200は各ボンディング領域1102に位置し且つ相互に隙間をあけており、すなわち、コンタクトパッド1200は相互に所定の距離をあけている。
【0079】
該実施例において、表示領域1101は複数のサブ画素が第1方向(図のX軸方向)に沿って延長する信号線11011(例えばゲート線G)及び第2方向(図のY軸方向)に沿って延長する信号線11012(例えばデータ線D)を含む。表示基板はボンディング領域1102に位置する複数のデータリード線1400を含む。これらの信号線は表示領域1101の少なくとも一側に位置するボンディング領域に延長し又は配線され、例えば、信号線11012は対応するデータリード線に電気的に接続されることで、ボンディング領域の駆動チップ、フレキシブル回路基板などに電気的に接続できる。
【0080】
表示基板の画素アレイの解像度の向上に伴い、表示基板の周辺における表示領域用の信号線の配線はますます密になる。従って、該実施例において、表示基板の周辺領域における隣接するリード線の間に相互干渉や短絡が発生することを回避するために、表示領域の周辺において、隣接する同じ種類のリード線(例えばデータリード線)に用いられる配線を異なる導電層に設置できる。
【0081】
本開示の少なくとも1つの実施例において、表示基板は複数のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続される複数のリード線を含み、且つ複数のリード線のそれぞれの一端部が複数のコンタクトパッドのうちの対応する1つに電気的に接続され且つ他端部が前記表示領域に延長し、それにより表示領域における対応する信号線に電気的に接続される。これらのリード線は対応する信号線と同じ層に位置できることで、直接電気的に接続され、又は異なる層に位置することで、それらの間に介在する絶縁層における1つ又は複数のビアによって1対1で対応して電気的に接続される。
【0082】
該実施例の表示基板において、例えば、複数のコンタクトパッドは少なくとも2行に配置され、第1絶縁層の少なくとも一部は同じ行の複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し、又は少なくとも一部は異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置し、又は少なくとも一部は同じ行の複数のコンタクトパッドの間の隙間及び異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に同時に位置する。且つ、表示基板はさらに複数の絶縁層を含み、ベース基板に垂直な方向において、異なる導電層の間にそれぞれに位置することにより、これらの導電層を相互に隔てる。
【0083】
本実施例において、
図5A、
図5B(1)及び
図5B(2)に示される例では、表示基板の少なくとも1つのボンディング領域において、コンタクトパッド1200は2行に配置され、すなわち第1行L3内の第2組のコンタクトパッド1200及び第2行L4内の第1組のコンタクトパッド1200’である。第1行L3内の第2組のコンタクトパッド1200の間の隙間、又は第2行L4内の第1組のコンタクトパッド1200’の間の隙間、又は第1行L3の第2組のコンタクトパッド1200と第2行L4の第1組のコンタクトパッド1200’との間の隙間、又は上記すべてのタイプの隙間に第1絶縁層1310が設置される。実際のプロセスにおいて、プロセス条件などに制限されるため、異なる行のコンタクトパッドの間の隙間は通常、同じ行のコンタクトパッドの間の隙間より大きく、第1絶縁層1310が設置されていない場合、表示基板は異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分がボンディングプロセスにおいてより割れやすい。第1絶縁層1310を設置することにより、異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分がボンディングプロセスにおいて割れにくくなり、歩留まりを向上させ、コストを低減させる。
【0084】
図5A、
図5B(1)及び
図5B(2)に示される例において、データ線Dに電気的に接続されるデータリード線を説明する。複数のデータリード線は第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線を含み、第1組のデータリード線が第1組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、第2組のデータリード線が第2組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、且つベース基板に対して、第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線がそれぞれ異なる層に位置する。
【0085】
図5Cは
図5Aに示される表示基板の線M3-N3に沿う断面図である。
図5Cに示されるように、
図5Bでは第2行L4に位置するコンタクトパッド1201、1203と第1行L3に位置するコンタクトパッド1202、1204は同じ層に位置する。しかし、第1組のコンタクトパッドに電気的に接続される第1組のデータリード線と第2組のコンタクトパッドに電気的に接続される第2組のデータリード線はそれぞれ異なる層に位置する。
【0086】
具体的には、図中の例において、複数のデータリード線1400は第1組のデータリード線1401及び第2組のデータリード線1402を含む。第1組のデータリード線1401は第1ゲート絶縁層1322(すなわち、ボンディング領域の第1ゲート絶縁層)と第2ゲート絶縁層1323(すなわち、ボンディング領域の第2ゲート絶縁層)との間に設置され、第1組のデータリード線1401はボンディング領域の端部において第2ゲート絶縁層1323及び層間絶縁層1324(ボンディング領域の層間ゲート絶縁層)を貫通する1つ又は複数のビアによってコンタクトパッド1201に電気的に接続される。第2組のデータリード線1402は第2ゲート絶縁層1323と層間絶縁層1324との間に設置され、第2組のデータリード線1402はボンディング領域の端部において層間絶縁層1324の1つ又は複数のビアによってコンタクトパッド1202に電気的に接続される。第1ゲート絶縁層1322とベース基板1100との間にバッファ層1321が設置される。ベース基板1100に垂直な方向において、第1組のデータリード線1401と第2組のデータリード線1402は同じ層に設置されず、このように、同じ層における隣接するリード線の間の間隔をより大きく製造でき、それにより、リード線を配置する時に同じ層のリード線間の干渉が発生することを低減又は回避する。
【0087】
本実施例において、
図5Dは
図5B(1)に示される表示基板の第2行L4の線M4-N4に沿う断面図である。
図5Dに示されるように、
図5B(1)では第2行L4に位置するコンタクトパッド1201とコンタクトパッド1203は同じ層に位置する。第2行L4におけるコンタクトパッド1201とコンタクトパッド1203はそれぞれ第1組のデータリード線1401のうちの2つに電気的に接続される。且つ、第1組のデータリード線1401と異なる層に位置する第2組のデータリード線1402の一端は表示領域1101に近接する第2行L4のコンタクトパッド1201とコンタクトパッド1203との間の隙間を通過して表示領域に延長することで、データ線Dに電気的に接続され、第2組のデータリード線1402の他端は層間絶縁層1324を貫通する1つ又は複数のビアによって第2組のコンタクトパッド1200に電気的に接続される。従って、上記設置は隣接するリード線間の相互干渉や短絡を回避できる。
【0088】
本実施例において、
図5Eは
図5B(1)に示される表示基板の第1行L3の線M5-N5に沿う断面図である。
図5Eに示されるように、
図5B(1)では第1行L3に位置するコンタクトパッド1202とコンタクトパッド1204は同じ層に位置する。第1行L3におけるコンタクトパッド1202とコンタクトパッド1204はそれぞれ2つの第2組のデータリード線1402に電気的に接続される。第2行L3に第1組のデータリード線1401が配置されていないことで、コンタクトパッドはより大きい配列空間を有する。
【0089】
本実施例において、第1絶縁層1310の高さはコンタクトパッド1200の高さより大きいため、第1絶縁層1310の表面はコンタクトパッド1200の表面より高い。なお、ここでの「高さ」は同様に、構造(例えばコンタクトパッド1200)のベース基板とは反対側の表面からベース基板までの距離である。第1絶縁層1310の高さが増大し、すなわち第1絶縁層1310の厚さが増大すると、表示基板の異なる行のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分の構造強度を増加でき、それによりコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分がボンディングプロセスにおいて割れるリスクをさらに低減させる。
【0090】
且つ、第1絶縁層1310はコンタクトパッド1200のエッジを被覆し、コンタクトパッドのベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される。
図5C~5Eに示されるように、ボンディング領域において、第1絶縁層1310は、複数のコンタクトパッドと1対1で対応する複数の開口を有し、すなわち、各開口に1つのコンタクトパッドのベース基板とは反対側の表面が露出する。
【0091】
例えば、該開口は対応するコンタクトパッドを囲む側壁を有し、該側壁の少なくとも一部又は全部はベース基板に対して鋭角をなす勾配角X1を有し、該勾配角X1の範囲は約40度~60度であり、例えば、勾配角X1の範囲を45度~55度に選択してもよく、又は勾配角X1の値を約50度に選択する。ここで、なお、「約」は数値の範囲が与えられた数値の±5%の範囲内に変動できることを示す。該勾配角X1によって、第1絶縁層1310が適切な厚さを有することで、十分な構造強度を提供できるだけでなく、コンタクトパッドの表面と第1絶縁層1310の表面との間の段差を低減できることで、ボンディングプロセスを行う時、異方性導電接着剤が開口に入ってコンタクトパッドと接触しやすくなり、プロセスの歩留まりを高める。
【0092】
上記実施例の1つの変形例において、
図5F~5Hに示されるように、第1絶縁層1310はコンタクトパッド1200のエッジを被覆し、コンタクトパッドのベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される。ボンディング領域において、第1絶縁層1310は、複数のコンタクトパッドと1対1で対応する複数の開口を有し、すなわち各開口に1つのコンタクトパッドのベース基板とは反対側の表面が露出する。第1行L3内の第2組のコンタクトパッド1200の間の隙間、第2行L4内の第1組のコンタクトパッド1200’の間の隙間、第1行L3の第2組のコンタクトパッド1200と第2行L4の第1組のコンタクトパッド1200’との間の隙間において、第1絶縁層1310の表面に凹み部分Cがある。該凹み部分はボンディングプロセスにおいて異方性導電接着剤が流れることを防止し、それによりボンディングプロセスの歩留まりを高める。
【0093】
例えば、本実施例の他のいくつかの例において、コンタクトパッド1200は1行に配置されてもよく、それにより異なる行のコンタクトパッドの間に位置する隙間をなくし、同じ行のコンタクトパッドの間に位置する隙間の問題のみを考慮すればよい。本開示の実施例はボンディング領域のコンタクトパッドがある行の数に制限されない。
【0094】
少なくとも1つの例において、第1組のデータリード線のうちの少なくとも1つのデータリード線は表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、又は第2組のデータリード線のうちの少なくとも1つのデータリード線は表示基板のエッジに対して傾斜して延長する。
【0095】
さらに、少なくとも1つの例において、第1組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ第1組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角であり、同様に、少なくとも1つの例において、第2組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ第2組のデータリード線のうちの少なくとも2つのデータリード線は表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である。
【0096】
本開示の実施例において、リード線(すなわちリード線の延長方向)と表示基板のエッジとの間の夾角はリード線が時計回り方向に回転して表示基板のエッジと重なる角度である。なお、同じ回転方向は時計回り方向を指す。
【0097】
図5A、
図5B(1)及び
図5B(2)の例に参照されるように、ボンディング領域における第1組のデータリード線1401は表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、第1組のデータリード線1401と表示基板のエッジとの間の夾角は第1組のデータリード線1401が時計回り方向S(
図5B(2)に示される)に回転して表示基板のエッジと重なる角度である。図の左側の第1組のデータリード線1401はいずれも第1リード線夾角α1を有し、図の右側の第1組のデータリード線1401はいずれも第2リード線夾角α2を有する。例えば、第1リード線夾角α1と第2リード線夾角α2とは相互に互いに補角である(すなわち相互に加算した和は180度である)。同様に、ボンディング領域における第2組のデータリード線1402は表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ図の左側の第2組のデータリード線1402はいずれも第3リード線夾角β1を有し、図の右側の第2組のデータリード線1402はいずれも第4リード線夾角β2を有する。例えば、第3リード線夾角β1と第4リード線夾角β2とは相互に互いに補角である(すなわち相互に加算した和は180度である)。
【0098】
少なくとも1つの例において、第1組のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つのコンタクトパッドは表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、又は、第2組のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つは表示基板のエッジに対して傾斜して延長する。
【0099】
少なくとも1つの例において、第1組のコンタクトパッドのうちの少なくとも2つのコンタクトパッドは表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ第1組のコンタクトパッドのうちの少なくとも2つのコンタクトパッドは表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角であり、例えば、少なくとも1つの例において、第2組のコンタクトパッドのうちの少なくとも2つのコンタクトパッドは表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ第2組のコンタクトパッドのうちの少なくとも2つのコンタクトパッドは表示基板のエッジに対して同じ回転方向の夾角が同じ又は互いに補角である。
【0100】
5A、
図5B(1)及び
図5B(2)の例に参照されるように、ボンディング領域のL4行における第1コンタクトパッドは表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ図の左側の第1組のコンタクトパッドはいずれも第1コンタクトパッド夾角A1を有し、図の右側の第1組のコンタクトパッドはいずれも第2コンタクトパッド夾角A2を有する。例えば、第1コンタクトパッド夾角A1と第2コンタクトパッド夾角A2とは相互に互いに補角である(すなわち相互に加算した和は180度である)。同様に、ボンディング領域のL3行における第2組のコンタクトパッドは表示基板のエッジに対して傾斜して延長し、且つ図の左側の第2組のコンタクトパッドはいずれも第3コンタクトパッド夾角B1を有し、図の右側の第2組のコンタクトパッドはいずれも第4コンタクトパッド夾角B2を有する。例えば、第3コンタクトパッド夾角B1と第4コンタクトパッド夾角B2とは相互に互いに補角である(すなわち相互に加算した和は180度である)。
【0101】
例えば、少なくとも1つの例において、
図5B(2)に示されるように、第1リード線夾角α1と第1コンタクトパッド夾角A1とは同じであり、第3リード線夾角β1と第3コンタクトパッド夾角B1とは同じである。
【0102】
例えば、
図5B(2)に示されるように、複数のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つは長さY1を有し、長さY1の範囲は約650マイクロメートル~750マイクロメートルであり、例えば、長さY1の範囲を約680マイクロメートル~720マイクロメートルに選択でき、又は長さY1の値を約700マイクロメートルに選択できる。複数のコンタクトパッドのうちの少なくとも1つはさらに幅Z1を有し、幅Z1の範囲は約34マイクロメートル~42マイクロメートルであり、例えば、幅Z1の範囲を約36マイクロメートル~40マイクロメートルに選択でき、又は幅Z1の値を約38マイクロメートルに選択できる。なお、「約」の字は数値の範囲が与えられた数値の±5%範囲内に変動できることを示す。
【0103】
例えば、バッファ層1321の材料は酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素などの絶縁材料を含んでもよい。第1ゲート絶縁層1322、第2ゲート絶縁層1323は酸化ケイ素、窒化ケイ素などの絶縁材料を含んでもよい。層間絶縁層1324は酸化ケイ素、窒化ケイ素などの絶縁材料を含んでもよい。
【0104】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、ボンディング領域におけるバッファ層、第1ゲート絶縁層、第2ゲート絶縁層、層間絶縁層、第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線は表示領域の対応する構造層と共に形成でき、それにより表示基板の製造プロセスの流れを低減させる。
【0105】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の第1絶縁層1310は、第1絶縁層1310の被覆範囲がボンディング領域より大きくなるように、ボンディング領域1200から周りに延長し続け、例えば、第1絶縁層1310はボンディング領域以外の一部又は全部の領域を被覆し、
図5Aに示されるように、第1絶縁層1310はボンディング領域を囲む周辺領域1103を被覆する。
図5Aに示されるように、長さDは第1絶縁層1310の周辺領域1103が1つの側辺においてボンディング領域1200に対して延長する距離を示す。例えば、長さDは約40マイクロメートル~60マイクロメートル、例えば50マイクロメートルなどであってもよい。ボンディング領域は、ボンディングプロセスにおいてボンディング領域に割れ、亀裂が発生するリスクを低減させるように、第1絶縁層1310の被覆領域に位置する。
【0106】
例えば、
図6に示されるように、表示基板の表示領域1101の画素アレイは複数のサブ画素1110を含み、各サブ画素は画素回路、平坦化層及び発光素子を含んでもよく、画素回路は複数の薄膜トランジスタ及びストレージコンデンサを含み、平坦化層は、薄膜トランジスタ及びストレージコンデンサを被覆するように、薄膜トランジスタのベース基板から離れる側に位置し、発光素子は平坦化層のベース基板から離れる側に位置し、平坦化層は第1平坦層ビアを含み、薄膜トランジスタはベース基板に位置する活性層と、活性層のベース基板から離れる側に位置するゲートと、ゲートのベース基板から離れる側に位置するソース及びドレインとを含み、且つソース及びドレインのうちの一方は第1平坦層ビアによって発光素子に電気的に接続され、第1絶縁層は平坦化層と同じ層に設置される。
【0107】
発光素子は有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)又は量子ドット発光ダイオード(QLED)であってもよい。画素回路のタイプは以上の通りであるため、ここで説明を省略し、且つ本開示の実施例はこれを制限しない。
【0108】
例えば、表示領域の構造の一部とボンディング領域とは同じ層に形成され且つ材料が同じであり、それにより製造プロセスの流れを減少させる。
【0109】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図6のサブ画素1110の部分構造模式図に示されるように、表示領域1101のバッファ層1321はベース基板1100に設置されることで、画素回路を形成するための平坦表面を提供し及びベース基板に存在する可能性のある不純物が画素回路に拡散することによって画素回路の性能を損なうことを回避する。表示領域のバッファ層1321はボンディング領域のバッファ層1321と同じ層に設置される。例えば、バッファ層1321とベース基板と1100の間にさらにバリア層が設置されてもよい。
【0110】
例えば、バッファ層1321の材料は酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素などの絶縁材料を含んでもよい。
【0111】
例えば、
図6に示されるように、表示領域1101の半導体層121は表示領域のバッファ層1321に設置される。半導体層121は多結晶シリコン又は酸化物半導体を含んでもよく、酸化物半導体を含む半導体層121は単独な保護層(図示せず)で被覆されてもよい。半導体層121は不純物がドーピングされていないチャネル領域及びチャネル領域の対向する両側に位置し且つ不純物(N型不純物又はP型不純物)がドーピングされたソース領域とドレイン領域を含む。
【0112】
例えば、
図6に示されるように、表示領域1101の第1ゲート絶縁層1322(すなわち、表示領域の第1ゲート絶縁層)は半導体層121に設置される。表示領域の第1ゲート絶縁層1322とボンディング領域の第1ゲート絶縁層1322とは同じ層に設置される。ゲート1510及び第1容量電極1601は第1ゲート絶縁層1322に設置される。ゲート1510は半導体層121のチャネル領域と重なって設けられる。ゲート1510と第1容量電極1601の材料は同じであり、ゲート1510、第1容量電極1601及び第1組のデータリード線1401は同じ導電層に設置され、該導電層は第2導電層と呼んでもよい。
【0113】
例えば、
図6に示される例において、表示領域1101の第2ゲート絶縁層1323(すなわち、表示領域の第2ゲート絶縁層)はゲート1510及び第1容量電極1601に設置されてもよく、第2容量電極1602は第2ゲート絶縁層1323に設置される。第2容量電極1602は第1容量電極1601と重なって設けられ、ベース基板1100に垂直な方向において少なくとも部分的に重なり、第1容量電極1601及び第2容量電極1602は、ストレージコンデンサを形成するために、誘電体材料として第2ゲート絶縁層1323を使用する。表示領域の第2ゲート絶縁層1323とボンディング領域の第2ゲート絶縁層1323とは同じ層に設置される。第2容量電極1602はボンディング領域の第2組のデータリード線1402と同じ導電層に設置され、例えば表示基板における例えば
図6に示されるトランジスタ以外の他のトランジスタのゲートと同じ層に設置され、また、例えば画素回路に電源電圧を提供する電源線と同じ層に設置され、該導電層は第2ゲート導電層と呼んでもよい。
【0114】
別の例において、
図6に示される例の変形として、ストレージコンデンサの第1容量電極は同様にゲート1510と同じ層に設置されるが、ストレージコンデンサの第2容量電極は薄膜トランジスタにおけるソース1541及びドレイン1542と同じ層に設置される。該例において、第2組のデータリード線1402は第2容量電極と同じ層に設置されていない。
【0115】
さらに別の例において、
図6に示される例の変形として、ストレージコンデンサの第1容量電極はゲート1510と同じ層に設置されず、第2ゲート絶縁層1323と層間絶縁層1324(すなわち、表示領域の層間絶縁層)との間に位置し、ストレージコンデンサの第2容量電極は薄膜トランジスタにおけるドレイン1541及びソース1542と同じ層に設置される。該例において、第2組のデータリード線1402は第2容量電極と同じ層に設置されず、第1容量電極と同じ層に設置される。
【0116】
例えば、いくつの実施例において、ゲートの材料は金属材料又は合金材料、例えばモリブデン、アルミニウム及びチタンなどで形成される金属単層又は多層構造を含んでもよく、例えば、該多層構造は多層金属積層(例えばチタン、アルミニウム及びチタンの3層金属積層(Ti/Al/Ti))である。第1容量電極、第2容量電極の材料は金、銀、銅、ニッケル、白金、アルミニウム及びモリブデンなどのうちの1つ又は複数を含んでもよい。
【0117】
例えば、
図6に示されるように、表示領域1101の層間絶縁層1324は第2容量電極1602に設置されてもよく、ソースドレイン電極層1540は層間絶縁層1324に設置される。薄膜トランジスタのソースドレイン電極層1540はドレイン1541及びソース1542を含む。表示領域の層間絶縁層1324とボンディング領域の層間絶縁層1324は同じ層に設置される。ドレイン1541及びソース1542はモリブデン、アルミニウム及びチタンなどで形成される金属単層又は多層を含んでもよい。ドレイン1541及びソース1542はボンディング領域のコンタクトパッドと同じ層に設置される。
【0118】
本実施例において、表示基板における薄膜トランジスタは
図6に示されるトップゲート型薄膜トランジスタであってもよいが、ボトムゲート型薄膜トランジスタ、ダブルゲート型薄膜トランジスタ又は他のタイプの薄膜トランジスタとして設置されてもよく、本実施例はこれを制限しない。
【0119】
例えば、
図6に示されるように、表示領域1101の第1絶縁層1310は薄膜トランジスタを被覆し且つその上にOLEDが形成され、表示領域1101の第1絶縁層1310は平坦化層1310とする。第1絶縁層1310は有機絶縁材料又は無機絶縁材料を含んでもよく、又は有機絶縁材料と無機絶縁材料の組み合わせで形成されてもよい。表示領域の第1絶縁層1310とボンディング領域の第1絶縁層1310とは同じ層に形成される。
【0120】
例えば、
図6に示されるように、表示領域1101のサブ画素において発光素子とするOLEDは画素電極127、発光層128及び共通電極129を含む。画素電極127は、平坦化層とする第1絶縁層1310には各サブ画素に別々に形成され、且つ第1絶縁層1310に形成されるビア1271によって薄膜トランジスタのドレイン1542に接続される。画素定義層(又は隔壁)113は第1絶縁層1310に設置され且つ画素電極127のエッジに位置する。発光層128は画素電極127に設置され、共通電極129は表示領域全体に設置される。画素電極127は反射層を含んでもよく、共通電極129は透明層又は半透明層を含んでもよい。発光層128から発する光は画素電極127によって反射され、且つ共通電極129を透過して外部環境に放射されることにより、表示機能を実現する。共通電極129が半透過層を含む場合、画素電極127によって反射される光の一部は共通電極129によって再び反射され、従って画素電極127及び共通電極129は共振構造を形成し、それにより光抽出効率を改善できる。
【0121】
例えば、画素電極127の材料は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)などのうちの少なくとも1つの透明導電酸化物材料を含んでもよい。また、画素電極127は反射層として高反射率を有する金属、例えば銀(Ag)を含んでもよい。
【0122】
例えば、OLEDについては、発光層128は小分子有機材料又はポリマー分子有機材料を含んでもよく、蛍光発光材料又はリン光発光材料であってもよく、赤色光、緑色光、青色光を発することができ、又は白色光を発することができ、且つ、必要に応じて、発光層はさらに電子注入層、電子輸送層、正孔注入層、正孔輸送層などの機能層を含んでもよい。QLEDについては、発光層は量子ドット材料、例えば、シリコン量子ドット、ゲルマニウム量子ドット、硫化カドミウム量子ドット、セレン化カドミウム量子ドット、テルル化カドミウム量子ドット、セレン化亜鉛量子ドット、硫化鉛量子ドット、セレン化鉛量子ドット、リン化インジウム量子ドット及びヒ化インジウム量子ドットなどを含んでもよく、量子ドットの粒径は2~20nmである。
【0123】
例えば、共通電極129は様々な導電材料を含んでもよい。例えば、共通電極129はリチウム(Li)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)などの金属材料を含んでもよい。
【0124】
例えば、画素定義層113の材料はポリイミド、ポリフタルイミド、ポリフタルアミド、アクリル酸樹脂、ベンゾシクロブテン又はフェノール樹脂などの有機絶縁材料を含んでもよく、又は酸化ケイ素、窒化ケイ素などの無機絶縁材料を含み、本開示の実施例はこれを限定しない。
【0125】
例えば、
図6に示されるように、表示基板はさらに、発光素子及び画素回路を被覆するパッケージ層190を含んでもよい。パッケージ層190はOLEDを密封することにより、環境中の湿気及び/又は酸素によるOLEDの劣化を軽減又は防止することができる。パッケージ層190は無機層及び有機層が積み重なる構造を含んでもよく、例えば、1つの例において、パッケージ層190は第1無機層191、有機層192及び第2無機層193を含んでもよい。例えば、該パッケージ層190はボンディング領域まで延長できるが、該パッケージ層はコンタクトパッドを被覆していない。
【0126】
例えば、該パッケージ層の材料は窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、高分子樹脂などの絶縁材料を含んでもよい。窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素などの無機材料は緻密性が高いため、水、酸素などの侵入を防止でき、有機パッケージ層の材料は乾燥剤を含有する高分子材料又は水蒸気を阻止できる高分子材料などであってもよく、例えば、表示基板の表面に対して平坦化処理を行うとともに第1無機パッケージ層及び第2無機パッケージ層の応力を緩和できるように、高分子樹脂などであり、内部に侵入した水、酸素などの物質を吸収するように、乾燥剤などの吸水性材料を含んでもよい。
【0127】
本開示の実施例において、「同じ層に設置される」ことは2つの構造(例えばコンタクトパッド1200及びソースドレイン電極層1540)が同じ層に形成され且つ同じ材料で形成され、すなわち、該2つの構造が同じ材料層で形成され、例えば同じ材料層でパターニングプロセスによって形成されることである。
【0128】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示装置を提供し、該表示装置は上記
図5A~
図5E及び
図6に示されるいずれか1つの実施例の表示基板を含んでもよい。且つ、該表示装置はフレキシブル回路基板を含み、フレキシブル回路基板に制御チップが設置され、該フレキシブル回路基板はコンタクトパッド1200に電気的に接続される。
【0129】
例えば、制御チップは中央処理装置、デジタル信号プロセッサ、システムチップ(SoC)などであってもよい。例えば、制御チップはさらにメモリを含んでもよく、さらに電源モジュールなどを含んでもよく、且つ別に設置される導線、信号線などによって給電及び信号入出力機能を実現する。例えば、制御チップはさらにハードウェア回路及びコンピューター実行可能なコードなどを含んでもよい。ハードウェア回路は通常の超大規模集積(VLSI)回路又はゲートアレイ及びロジックチップ、トランジスタのような従来の半導体又は他のディスクリート素子を含んでもよく、ハードウェア回路はさらにフィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジック装置などを含んでもよい。
【0130】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板の製造方法を提供し、表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含む前記ベース基板を提供するステップと、前記表示領域に複数のサブ画素及び複数のデータ線を形成するステップであって、前記複数のデータ線は前記複数のサブ画素にデータ信号を提供するように構成されるステップと、前記ボンディング領域に複数のデータリード線を形成するステップと、前記ボンディング領域に少なくとも1組のコンタクトパッドを形成するステップであって、前記少なくとも1組のコンタクトパッドは第1組のコンタクトパッド及び第2組のコンタクトパッドを含み、前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドはそれぞれ複数のコンタクトパッドを含み、前記第2組のコンタクトパッドは前記第1組のコンタクトパッドの前記表示領域から離れる側に位置し、前記複数のデータリード線は前記第1組のコンタクトパッド及び前記第2組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続されるステップと、前記ボンディング領域に第1絶縁層を形成するステップであって、前記第1絶縁層は前記ボンディング領域に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドのエッジを被覆し、前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面が露出するように構成されるステップと、を含む。
【0131】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記第1絶縁層は、前記第1絶縁層の前記ベース基板から離れる側の表面と前記ベース基板との垂直距離が前記複数のコンタクトパッドの前記ベース基板から離れる側の表面と前記ベース基板との垂直距離以上であるように形成される。
【0132】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記ボンディング領域に第1絶縁層を形成するステップは、前記複数のコンタクトパッドを形成した後、前記ベース基板に第1材料層を堆積させることにより、前記表示基板の表面を平坦化するステップと、前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うことにより、前記第1材料層の前記表示領域に位置する部分を平坦化層として形成し、前記第1材料層の複数の前記コンタクトパッドと重なる部分を除去し且つ前記第1材料層の前記ボンディング領域に位置し且つ前記コンタクトパッドの間の隙間に位置する部分を薄くすることにより、前記第1絶縁層を形成するステップと、を含む。
【0133】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記第1絶縁層は、前記複数のコンタクトパッドのそれぞれのエッジを被覆し、前記複数のコンタクトパッドのそれぞれの前記ベース基板とは反対側の表面をそれぞれ露出させるための複数の開口を含むように形成される。
【0134】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記した前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うステップは、前記第1材料層にフォトレジストをコーティングするステップと、第1マスクプレートを提供して前記フォトレジストを露光及び現像することにより、前記フォトレジストの前記複数のコンタクトパッドと重なる部分を除去するステップと、残されたフォトレジストをマスクとして前記第1材料層をパターニングすることにより、前記第1材料層の前記複数のコンタクトパッドと重なる部分を除去するステップと、前記ボンディング領域に残されたフォトレジストを除去するステップと、前記ボンディング領域において、前記第1材料層の前記複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置し且つ前記ベース基板とは反対側の表面部分をエッチングすることにより、残された前記第1材料層を前記第1絶縁層として形成するステップと、を含む。
【0135】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記した前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うステップは、前記第1材料層にフォトレジストをコーティングするステップと、グレートーンマスクプレート又はハーフトーンマスクプレートを利用して前記フォトレジストを露光し、露光後のフォトレジストを現像した後、前記フォトレジストの前記複数のコンタクトパッドと重なる部分を除去し且つ前記フォトレジストと前記複数のコンタクトパッドの隙間とが重なる部分を薄くするステップと、前記ボンディング領域において、前記第1材料層をエッチングすることにより、前記第1材料層の前記複数のコンタクトパッドと重なる部分を除去し、アッシングプロセスを行うことにより前記フォトレジストと前記複数のコンタクトパッドの隙間とが重なる部分を除去し、且つ前記複数のコンタクトパッドの隙間と重なる第1材料層の前記ベース基板とは反対側の部分の厚さを除去するステップとを、を含む。
【0136】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記第1材料層は感光性樹脂材料を含み、前記した前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うステップは、グレートーンマスクプレート又はハーフトーンマスクプレートを使用して前記第1材料層を露光し、露光後のフォトレジストを現像した後、前記第1材料層の前記表示領域に位置する部分を前記平坦化層として成形し、前記第1材料層の前記複数のコンタクトパッドと重なる部分を除去し、且つ前記第1材料層の前記ボンディング領域に位置し且つ前記複数のコンタクトパッドの間の隙間に位置する部分を薄くすることにより前記第1絶縁層を形成するステップを含む。
【0137】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記複数のコンタクトパッドのそれぞれは少なくとも1つの金属層を含み、前記複数のコンタクトパッドを形成するステップは、前記ベース基板に第1導電材料薄膜を堆積させ且つ第1導電材料薄膜にパターニングプロセスを行うステップを含み、前記第1導電材料薄膜の前記表示領域に位置する部分は第1導電層として形成され、前記第1導電材料薄膜の前記ボンディング領域に位置する部分は前記複数のコンタクトパッドの少なくとも1つの金属層として形成され、前記複数のサブ画素のうちの少なくとも1つは薄膜トランジスタを含み、前記平坦化層は前記薄膜トランジスタの前記ベース基板から離れる側に位置し、前記薄膜トランジスタは前記第1導電層に位置するソース及びドレインを含む。
【0138】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記複数のデータリード線は第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線を含み、前記第1組のデータリード線が前記第1組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、前記第2組のデータリード線が前記第2組のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、且つ前記ベース基板に対して、前記第1組のデータリード線と前記第2組のデータリード線がそれぞれ異なる層に位置する。前記ボンディング領域に複数のデータリード線を形成するステップは、前記ベース基板に第1層間絶縁層を形成するステップと、前記ボンディング領域には、第1層間絶縁層に前記第1組のデータリード線を形成し、前記ベース基板に第2層間絶縁層を形成することにより前記第1組のデータリード線を被覆し、前記ボンディング領域には、第2層間絶縁層に前記第2組のデータリード線を形成するステップ、又は、前記ボンディング領域には、第1層間絶縁層に前記第2組のデータリード線を形成し、前記ベース基板に第2層間絶縁層を形成することにより前記第2組のデータリード線を被覆し、前記ボンディング領域には、第2層間絶縁層に前記第1組のデータリード線を形成するステップと、を含み、前記複数のコンタクトパッド及び前記第1絶縁層は前記第2層間絶縁層に形成される。
【0139】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記ボンディング領域に複数のデータリード線を形成するステップはさらに、前記第1層間絶縁層を貫通する複数の第1コンタクトパッドビアを形成することで、前記第1組のコンタクトパッドは前記複数の第1コンタクトパッドビアによって前記第1組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、前記第1層間絶縁層及び前記第2層間絶縁層を貫通する複数の第2コンタクトパッドビアを形成することで、前記第2組のコンタクトパッドは前記複数の第2コンタクトパッドビアによって前記第2組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続されるステップ、又は、前記第1層間絶縁層を貫通する複数の第2コンタクトパッドビアを形成することにより、前記第2組のコンタクトパッドは前記複数の第2コンタクトパッドビアを通過することにより前記第2組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続され、前記第1層間絶縁層及び前記第2層間絶縁層を貫通する複数の第1コンタクトパッドビアを形成することにより、前記第1組のコンタクトパッドは前記複数の第1コンタクトパッドビアによって前記第1組のデータリード線と1対1で対応して電気的に接続されるステップを含む。
【0140】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記複数のサブ画素のうちの前記少なくとも1つはさらに、2つの容量電極を含むストレージコンデンサを含み、前記薄膜トランジスタはゲートを含み、前記製造方法はさらに、前記第1組のデータリード線を前記ゲートと同じ層に形成し、且つ前記第2組のデータリード線を前記ストレージコンデンサの2つの容量電極のうちの一方と同じ層に形成するステップ、又は、前記第2組のデータリード線を前記ゲートと同じ層に形成し、且つ前記第1組のデータリード線を前記ストレージコンデンサの2つの容量電極のうちの一方と同じ層に形成するステップを含む。
【0141】
例えば、上記実施例の製造方法において、前記2つの容量電極は第1容量電極及び第2容量電極を含み、前記第1容量電極が前記ゲートと同じ層に設置され、前記表示領域において、前記第2容量電極は前記第1層間絶縁層と前記第2層間絶縁層との間に設置される。
【0142】
上記
図5A~
図5E及び
図6に示されるいずれか1つの実施例の表示基板を参照しながら、本開示の少なくとも1つの実施例による製造方法を説明する。
【0143】
以下、
図5A~
図5E及び
図6に示されるいずれか1つの実施例の表示基板の製造方法を詳細に説明する。ボンディング領域において、第1絶縁層の高さはボンディング領域の高さより大きく、その製造過程は
図7A~
図7Lに示される。
【0144】
図7Aに示されるように、ベース基板1100を提供し且つベース基板1100に絶縁材料を堆積させてバッファ層1321を形成し、例えば、バッファ層は表示領域1101及びボンディング領域1102を被覆する。表示領域のバッファ層に半導体材料を堆積させて半導体層121を形成し、それは中間部に不純物がドーピングされていないチャネル領域及びチャネル領域の対向する側に位置し且つ不純物(N型不純物又はP型不純物)がドーピングされたソース領域及びドレイン領域を含む。ボンディング領域1102及び表示領域1101のバッファ層に絶縁材料11を堆積させて第1ゲート絶縁層を形成する。
【0145】
例えば、本開示の実施例において、ベース基板はガラス板、石英板、金属板又は樹脂板などであってもよい。例えば、ベース基板の材料は有機材料を含んでもよく、例えば該有機材料はポリイミド、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートなどの樹脂類材料であってもよい。例えば、該ベース基板は複数の材料層で形成されてもよく、例えばベース基板はベースを含んでもよく、ベースの材料は上記材料で構成されてもよい。ベースの表面に遷移層としてバッファ層を形成できることで、ベース基板における有害物質が表示基板の内部に侵入することを防止できるだけでなく、表示基板における膜層のベース基板での付着力を増加させることもできる。例えば、バッファ層の材料は酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素などであってもよい。
【0146】
図7Bに示されるように、ボンディング領域1102及び表示領域1101の第1ゲート絶縁層1322に第1導電材料を堆積させて第1導電材料層21を形成する。
図7Cに示されるように、第1導電材料層に対してパターニングプロセスを行い、第1導電材料層21の表示領域に位置する部分はゲート1510及び第1容量電極1601を形成し、第1導電材料層21のボンディング領域に位置する部分は第1組のデータリード線1401を形成する。例えば、第1導電材料層21は金属又は金属合金であってもよく、他の導電材料であってもよい。例えば、第1導電材料層21は単層構造であってもよく、複数の膜層で構成される積層、例えば、Ti-AL-Tiの3つの金属膜層で構成される積層であってもよい。
【0147】
該ステップにおいて、いつかの例において、マスクとしてゲート1510を使用でき、活性層に対してドーピングを行うことにより導電性ソース領域及びドレイン領域を形成するが、ソース領域とドレイン領域との間のチャネル領域はゲートのシールド作用によってドーピングされていない。
【0148】
図7Dに示されるように、表示領域及びボンディング領域に絶縁材料を堆積させることにより表示領域にゲート1510を被覆する第2ゲート絶縁層1323を形成し、ボンディング領域に第1組のデータリード線1401を被覆する第2ゲート絶縁層1323を形成する。
【0149】
図7Eに示されるように、ボンディング領域1102の第2ゲート絶縁層1323に第2導電材料を堆積させて第2導電材料層22を形成する。例えば、第2導電材料層22は金属又は金属合金であってもよく、他の導電材料であってもよい。例えば、第2導電材料層22は単層構造であってもよく、複数の膜層で構成される積層、例えば、Ti-AL-Tiの3つの金属膜層で構成される積層であってもよい。
【0150】
図7Fに示されるように、第2導電材料層22に対してパターニングプロセスを行い、第2導電材料層22のボンディング領域に位置する部分は第2組のデータリード線1402を形成し、第2導電材料層22の表示領域に位置する部分は第2容量電極1602を形成する。
【0151】
図7Gに示されるように、表示領域及びボンディング領域に絶縁材料を堆積させることにより表示領域に第2ゲート絶縁層1323を被覆する層間絶縁層1324を形成し、ボンディング領域に第2組のデータリード線1402を被覆する層間絶縁層1324を形成する。
【0152】
図7Hに示されるように、ボンディング領域の第1組のデータリード線1401と重なる第2ゲート絶縁層1323及び層間絶縁層1324に対してパターニングプロセスを行うことにより、第2ゲート絶縁層1323及び層間絶縁層1324に1つ又は複数のビアを形成する。且つ、ボンディング領域の第2組のデータ線と重なる層間絶縁層1324をパターニングすることにより、層間絶縁層1324に1つ又は複数のビアを形成する。表示領域における第1ゲート絶縁層1322、第2ゲート絶縁層1323及び層間絶縁層1324に対してパターニングプロセスを行うことにより、第1ゲート絶縁層1322、第2ゲート絶縁層1323及び層間絶縁層1324にビアを形成する。次に、表示領域及びボンディング領域に第3導電材料層23を堆積させる。第3導電材料層23はビアによってそれぞれ活性層121、第1組のデータリード線1401及び第2組のデータリード線1402に接続される。例えば、第3導電材料層23は金属又は金属合金であってもよく、他の導電材料であってもよい。例えば、第3導電材料層23は単層構造であってもよく、複数の膜層で構成される積層、例えば、Ti-AL-Tiの3つの金属膜層で構成される積層であってもよい。
【0153】
図7Iに示されるように、第3導電材料層23に対してパターニングプロセスを行い、第3導電材料層23の表示領域に位置する部分はドレイン1541及びソース1542として形成される。第3導電材料層23のボンディング領域に位置する部分はコンタクトパッド1200を形成する。
【0154】
図7Jに示されるように、表示領域及びボンディング領域に第1絶縁材料層1710を堆積させることにより表示基板の表面を平坦化し、すなわち、第1絶縁材料層1710は薄膜トランジスタを被覆し且つコンタクトパッド1200を被覆し、且つ第1絶縁材料層1710のベース基板1100とは反対側の表面は平面である。例えば、第1絶縁材料層の製造材料は有機材料、例えば高分子樹脂を含んでもよく、例えばポリイミド、ポリアクリレート、ポリアクリレートポリウレタン、ポリウレア、芳香族ポリエステル類又はその他を含んでもよい。第1絶縁材料層1710をフォトレジスト1040で被覆する。第3マスクプレート1042を提供してフォトレジスト1040を露光する。ボンディング領域において、第3マスクプレート1042はコンタクトパッド1201及びコンタクトパッド1202と重なる第1光透過パターン1421、及びコンタクトパッド1201及びコンタクトパッド1202の隙間と重なる第2光透過パターン1422を含み、表示領域において、第3マスクプレート1042は平坦化層のビアと重なる第1光透過パターン1421及び非光透過パターン1423を含む。すなわち、第3マスクプレート1042はグレートーンマスクプレート又はハーフトーンマスクプレートである。フォトレジストはポジ型フォトレジスト、それに対応して、第1光透過パターン1421の光透過率は第2光透過パターン1422の光透過率より大きい。露光過程では、フォトレジスト1040の第1光透過パターン1421に対応する部分は完全に露光される場合、フォトレジスト1040の第2光透過パターン1422に対応する部分は部分的に露光され、フォトレジスト1040の非光透過パターン1423に対応する部分は露光されていない。
【0155】
図7Kに示されるように、フォトレジスト1040を現像し、フォトレジスト1040の露光された部分を除去し、すなわち、ボンディング領域において、コンタクトパッド1200と重なるフォトレジスト1040は除去され、残されたフォトレジスト1040は薄くなり、表示領域において、平坦化層のビアと重なるフォトレジストは除去される。現像した後、フォトレジスト1040は第3フォトレジストパターン1042として形成される。第1絶縁材料層1710をエッチングすることによりコンタクトパッドと重なる絶縁材料層を除去し、表示領域にビア1271を形成する。
【0156】
図7Lに示されるように、ボンディング領域の第3フォトレジストパターン1042を除去し、次に、ボンディング領域に残された第1絶縁材料層1710をエッチングし且つエッチング厚さを制御し、前記コンタクトパッドの隙間と重なる絶縁材料層の前記ベース基板とは反対側の部分の厚さを除去し、それにより高さがコンタクトパッドより大きい第1絶縁層1310を形成する。次に、表示領域におけるフォトレジスト1042を除去し、エッチングし且つエッチング厚さを制御することにより平坦化層としての第1絶縁層1310を形成する。ボンディング領域に残された第1絶縁材料層1710の厚さに対する制御によって、ボンディング領域に位置する第1絶縁層1310を形成し、
図5Cに示される実施例の表示基板を得ることができる。第1絶縁材料層1710に対するエッチング厚さを制御するために、エッチング終点検出装置などを用いてリアルタイムにモニタリングするか、又は実験データに基づいてエッチング液の濃度及び/又はエッチング時間を調整するようにしてもよい。
【0157】
その後、例えば表示領域の平坦化層上に、発光素子、画素定義層、パッケージ層などを形成する後続の工程を続けてもよく、ここで説明を省略する。
【0158】
上記製造方法を利用して得られた表示基板において、第1絶縁層はコンタクトパッドとコンタクトパッドとの間の隙間の段差を低減又は解消することができ、ボンディングプロセスにおいて、圧子によって第1絶縁層の表面及びコンタクトパッドの表面に印加された力は均一に分布され(例えば単位面積当たりの圧力が等しい)、すなわち、圧子によってコンタクトパッド及びコンタクトパッドの間の隙間に印加された圧力は均一に分布され、表示基板(そのボンディング領域)はボンディングプロセスにおいて力受けが不均一であるため損傷することがなく、実際の生産において、表示基板の歩留まりを高める。
【0159】
本開示に記載されている各実施例及び技術的解決手段は以下に記載されている例として説明することができる。
【0160】
表示基板であって、表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含むベース基板と、前記ボンディング領域に位置し且つ相互に隙間をあける複数のコンタクトパッドと、前記コンタクトパッドの間の隙間に位置し、前記コンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面が露出するように構成される第1絶縁層と、を含む。
【0161】
前記第1絶縁層の前記ベース基板とは反対側の表面は前記コンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面より高く、又は前記コンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面と面一である。
【0162】
前記複数のコンタクトパッドは少なくとも1行に配置され、前記行の方向は前記表示領域の前記ボンディング領域に面する側辺の延長方向と平行であり、前記第1絶縁層の少なくとも一部は同じ行の複数の前記コンタクトパッドの間の隙間に位置する。
【0163】
表示基板はさらに複数のリード線を含み、前記複数のリード線は前記複数のコンタクトパッドと1対1で対応して電気的に接続され、且つ前記複数のリード線のそれぞれの一端部は前記複数のコンタクトパッドの対応する1つに電気的に接続され且つ他端部は前記表示領域に延長する。
【0164】
前記複数のコンタクトパッドは少なくとも2行に配置され、前記第1絶縁層の少なくとも一部は異なる行の前記コンタクトパッドの間の隙間に位置する。
【0165】
前記少なくとも2行は第1行、及び前記第1行と前記表示領域との間に位置する第2行を含み、前記第1行に位置する前記コンタクトパッドに接続されるリード線の前記第2行に位置する部分は、前記第2行の前記コンタクトパッドの隙間に位置し且つ前記第1絶縁層で被覆される。
【0166】
相互に電気的に接続される前記リード線と前記コンタクトパッドについては、前記リード線の前記コンタクトパッドに電気的に接続される端部が前記コンタクトパッドと重なり且つ前記コンタクトパッドと前記ベース基板との間に位置する。
【0167】
前記第1行に位置する前記コンタクトパッドに接続されるリード線は相互に隣接する第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線を含み、前記第1組のデータリード線及び前記第2組のデータリード線は前記ベース基板に対して異なる層に位置する。
【0168】
表示基板はさらに前記コンタクトパッドと前記リード線との間に位置する第2絶縁層を含み、前記第2絶縁層にビアが設置され、前記リード線は前記ビアによって対応する前記コンタクトパッドに接続される。
【0169】
表示基板はさらに前記表示領域のサブ画素に位置する薄膜トランジスタ、発光素子及び層間誘電体層を含み、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインのうちの一方は前記発光素子に電気的に接続され、前記層間誘電体層は前記薄膜トランジスタの活性層とソースドレイン電極層との間に位置し、前記第2絶縁層と前記層間誘電体層は同じ層に設置されるように構成される。
【0170】
表示基板はさらに表示領域のサブ画素に位置する薄膜トランジスタ、発光素子及び前記薄膜トランジスタを被覆する平坦化層を含み、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインのうちの一方は前記発光素子に電気的に接続され、前記第1絶縁層と前記平坦化層は同じ層に設置されるように構成される。
【0171】
表示装置は以上に記載の表示基板を含む。
【0172】
表示基板の製造方法であって、表示領域及び前記表示領域の少なくとも一側に位置するボンディング領域を含むベース基板を提供するステップと、前記ボンディング領域に相互に間隔をあける複数のコンタクトパッドを形成するステップと、複数の前記コンタクトパッドの隙間に第1絶縁層を形成するステップであって、前記第1絶縁層は前記コンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面が露出するように形成されるステップと、を含む。
【0173】
前記第1絶縁層は、前記第1絶縁層の前記ベースとは反対側の表面が前記コンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面より高く又は前記コンタクトパッドの前記ベース基板とは反対側の表面とほぼ面一であるように形成される。
【0174】
前記した前記コンタクトパッドの間に前記第1絶縁層を形成するステップは、前記コンタクトパッドを形成した後、前記ベース基板に第1材料層を堆積させることにより前記表示基板の表面を平坦化するステップと、前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うことにより、前記第1材料層の前記表示領域に位置する部分を平坦化層として形成し、前記第1材料層の前記コンタクトパッドと重なる部分を除去し、且つ前記第1材料層の前記ボンディング領域に位置し且つ前記コンタクトパッドの間の隙間に位置する部分を薄くすることにより前記第1絶縁層を形成するステップと、を含む。
【0175】
前記した前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うステップは、前記第1材料層にフォトレジストをコーティングするステップと、第1マスクプレートを提供して前記フォトレジストを露光及び現像することにより、前記フォトレジストの前記コンタクトパッドと重なる部分を除去するステップと、残されたフォトレジストをマスクとして前記第1材料層をパターニングすることにより、前記第1材料層の前記コンタクトパッドと重なる部分を除去するステップと、前記ボンディング領域に残されたフォトレジストを除去するステップと、前記ボンディング領域において、前記第1材料層の前記コンタクトパッドの隙間に位置し且つ前記ベース基板とは反対側の表面部分をエッチングし、残された前記第1材料層を前記第1絶縁層として形成するステップと、を含む。
【0176】
前記した前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うステップは、前記第1材料層にフォトレジストをコーティングするステップと、グレートーンマスクプレート又はハーフトーンマスクプレートを利用して前記フォトレジストを露光し、露光後のフォトレジストを現像した後、前記フォトレジストの前記コンタクトパッドと重なる部分を除去し且つ前記フォトレジストと前記コンタクトパッドの隙間とが重なる部分を薄くするステップと、前記ボンディング領域において、前記第1材料層をエッチングすることにより、前記第1材料層の前記コンタクトパッドと重なる部分を除去し、アッシングプロセスを行うことにより前記フォトレジストと前記コンタクトパッドの隙間とが重なる部分を除去し、且つ前記コンタクトパッドの隙間と重なる第1材料層の前記ベース基板とは反対側の部分の厚さを除去するステップとを含む。
【0177】
前記第1材料層は感光性樹脂材料を含み、前記した前記第1材料層に対してパターニングプロセスを行うステップはさらに、グレートーンマスクプレート又はハーフトーンマスクプレートを使用して前記第1材料層を露光し、露光後のフォトレジストを現像した後、前記第1材料層の前記表示領域に位置する部分を前記平坦化層として形成し、前記第1材料層の前記コンタクトパッドと重なる部分を除去し、且つ前記第1材料層の前記ボンディング領域に位置し且つ前記コンタクトパッドの間の隙間に位置する部分を薄くすることにより前記第1絶縁層を形成するステップを含む。
【0178】
前記コンタクトパッドを形成するステップは、前記ベース基板に第1導電材料薄膜を堆積させ且つ第1導電材料薄膜にパターニングプロセスを行うステップを含み、前記第1導電材料薄膜の前記表示領域に位置する部分は第1導電層として形成され、前記第1導電材料薄膜の前記ボンディング領域に位置する部分は前記コンタクトパッドとして形成される。
【0179】
製造方法はさらに、前記第1導電材料薄膜を堆積させる前、前記ボンディング領域の一部にリード線を形成するステップを含み、前記リード線の第1端部は前記表示領域まで延長し、前記コンタクトパッドを形成した後、前記リード線の第2端部は前記コンタクトパッドと重なり且つ接続される。
【0180】
前記ボンディング領域の一部に前記リード線を形成するステップは、前記ボンディング領域には前記ベース基板に対してそれぞれ異なる層に位置する前記第1組のデータリード線及び第2組のデータリード線を別々に形成するステップを含む。
【0181】
製造方法はさらに、前記リード線を形成した後、且つ前記第1導電材料薄膜を堆積させる前に、前記ベース基板に絶縁材料薄膜を堆積させることにより前記第2導電層及び前記リード線を被覆するステップと、前記ボンディング領域において、前記絶縁材料薄膜をパターニングすることにより前記リード線の前記第2端部を露出するビアを形成するステップと、前記第1導電材料薄膜を堆積させた後、前記第1導電材料薄膜を前記ビアによって前記リード線に接続するステップと、を含み、前記絶縁材料薄膜の前記表示領域に位置する部分は層間誘電体層であり、前記絶縁材料薄膜の前記ボンディング領域に位置する部分は第2絶縁層である。
【0182】
本開示については、説明する必要がある点は次のとおりである。
【0183】
(1)本開示の実施例の図面は本開示の実施例に関する構造のみに関し、他の構造は通常の設計を参照すればよい。
【0184】
(2)明確にするために、本開示の実施例を説明するための図面において、層又は領域の厚さが拡大または縮小され、すなわち、これらの図面は実際の縮尺に従って描かれるものではない。
【0185】
(3)矛盾がない場合、本開示の実施例及び実施例の特徴を相互に組み合わせることにより、新しい特徴を得ることができる。
【0186】
以上の説明は単に本開示の具体的な実施形態であり、本開示の保護範囲を限定するものではなく、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に準じるべきである。