(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075671
(43)【公開日】2024-06-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/02 20120101AFI20240528BHJP
【FI】
G06Q20/02
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024043304
(22)【出願日】2024-03-19
(62)【分割の表示】P 2019181858の分割
【原出願日】2019-10-02
(71)【出願人】
【識別番号】513040384
【氏名又は名称】株式会社マネーフォワード
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】中出 匠哉
(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数の決済サービスを利用するユーザーに対し、店舗に依存することなくユーザーの所望の決済サービスの利用を可能にさせる情報処理装置、システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置と、データベースと、複数のユーザー端末と、店舗端末とが、ネットワークを介して互いに接続されているシステムにおいて、情報処理装置の制御部10は、複数の決済サービスを登録する登録部と、ユーザー端末から、商品又はサービスの購入先に対する決済の指令であり、かつ、決済サービスが登録されている決済指令を取得する取得部と、取得部が取得した決済指令に基づいて、登録部に登録された複数の決済サービスのうち、ユーザー端末に登録された決済サービスによりユーザー端末との間で第1決済処理を実行する第1決済処理部と、第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、購入先に対して第2決済処理を実行する第2決済処理部と、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
登録部、取得部、第1決済処理部、及び第2決済処理部を備え、
前記登録部は、複数の決済サービスを登録し、
前記取得部は、ユーザー端末から決済指令を取得可能に構成され、ここで、前記決済指令は、前記ユーザー端末のユーザーによる商品又はサービスの購入先に対する決済の指令であり、かつ、前記ユーザー端末には、前記ユーザーにより決済サービスが登録されており、
前記第1決済処理部は、前記取得部により取得された前記決済指令に基づいて、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記ユーザー端末に登録された決済サービスにより前記ユーザー端末との間で第1決済処理を実行可能に構成され、
前記第2決済処理部は、前記第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、前記購入先に対して第2決済処理を実行可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
判定部を備え、
前記判定部は、前記取得部により取得された前記決済指令に含まれる情報に基づいて、前記ユーザー端末に登録された決済サービスの種別を判定可能に構成され、
前記第1決済処理部は、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記判定部により判定された種別の決済サービスを利用して前記第1決済処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
前記第2決済処理による振込期日は、前記ユーザー端末に登録された決済サービスの提供者による振込期日より早く設定される、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理装置において、
画像生成部を備え、
前記画像生成部は、前記ユーザー端末に表示可能な第1画像を生成可能に構成され、
前記第1画像には、前記登録部に登録された複数の決済サービスによる支払いを受け付けるための複数のアイコンが含まれる、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置において、
前記第1画像には、前記購入先で提供される商品又はサービスのメニューが含まれ、
前記第1決済処理に含まれる金額は、前記ユーザー端末により前記メニューから選択された商品又はサービスの単価及び数量に基づいて決定される、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置において、
前記画像生成部は、前記メニューを表示させるための二次元コードを生成可能に構成され、
前記二次元コードは、前記購入先の店舗に設置され、
前記ユーザー端末により前記二次元コードが読み取られた場合、前記ユーザー端末に前記メニューが表示される、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項5又は請求項6に記載の情報処理装置において、
前記画像生成部は、第2ユーザー端末に表示可能な第2画像を表示可能に構成され、
前記第2ユーザー端末は、前記第1決済処理を実行する前記ユーザー端末である第1ユーザー端末と異なる端末であり、
前記第2画像は、前記第1画像に表示されるメニューと同じメニューを含む、
情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
前記第2画像には、前記登録部に登録された複数の決済サービスによる支払いを受け付けるための複数のアイコンが含まれない、
情報処理装置。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の情報処理装置において、
配信部を備え、
前記配信部は、前記第1ユーザー端末又は前記第2ユーザー端末に対し、前記第1画像又は前記第2画像を配信可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理装置において、
前記取得部は、前記ユーザー端末の位置情報を取得可能に構成され、
前記配信部は、前記取得部により取得された前記位置情報に基づいて、前記位置情報に対応する購入先で提供される商品又はサービスのメニューを配信可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項11】
請求項7~請求項10の何れか1つに記載の情報処理装置において、
紐付部を備え、
前記紐付部は、前記第1画像により選択された注文と、前記第2画像により選択された注文と、を同じグループによる注文として紐付可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項12】
請求項1~請求項11の何れか1つに記載の情報処理装置において、
反映部を備え、
前記反映部は、前記第1決済処理の内容を、前記ユーザー端末により操作可能な会計サービスに反映可能に構成される、
情報処理装置。
【請求項13】
システムであって、
情報処理装置及びデータベースを備え、
前記情報処理装置は、
登録部、取得部、第1決済処理部、及び第2決済処理部を備え、
前記登録部は、複数の決済サービスを登録し、
前記取得部は、ユーザー端末から決済指令を取得可能に構成され、ここで、前記決済指令は、前記ユーザー端末のユーザーによる商品又はサービスの購入先に対する決済の指令であり、かつ、前記ユーザー端末には、前記ユーザーにより決済サービスが登録されており、
前記第1決済処理部は、前記取得部により取得された前記決済指令に基づいて、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記ユーザー端末に登録された決済サービスにより前記ユーザー端末との間で第1決済処理を実行可能に構成され、
前記第2決済処理部は、前記第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、前記購入先に対して第2決済処理を実行可能に構成され、
前記データベースには、前記購入先が提供する商品又はサービスの内容、及び前記商品又はサービスの価格を表すメニューデータが登録されており、
前記決済指令には、前記メニューデータの内容が含まれる、
システム。
【請求項14】
プログラムであって、
コンピュータを、登録部、取得部、第1決済処理部、及び第2決済処理部として機能させ、
前記登録部は、複数の決済サービスを登録し、
前記取得部は、ユーザー端末から決済指令を取得可能に構成され、ここで、前記決済指令は、前記ユーザー端末のユーザーによる商品又はサービスの購入先に対する決済の指令であり、かつ、前記ユーザー端末には、前記ユーザーにより決済サービスが登録されており、
前記第1決済処理部は、前記取得部により取得された前記決済指令に基づいて、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記ユーザー端末に登録された決済サービスにより前記ユーザー端末との間で第1決済処理を実行可能に構成され、
前記第2決済処理部は、前記第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、前記購入先に対して第2決済処理を実行可能に構成される、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の多機能情報端末を利用した決済システムが普及している。
【0003】
特許文献1には、携帯端末を使用して、電子決済を実行する方法及びシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような決済システムは利便性が高く、多くのユーザーに利用されているので、各社が独自の決済サービスを提供している。ところが、店舗によっては、ある決済サービスには対応しているが、他の決済サービスには対応していない場合がある。したがって、ユーザーが利用している決済サービスに対応していない店舗での決済には、ユーザーは決済サービスを利用することができない。
【0006】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、複数の決済サービスを利用し得るユーザーに対し、店舗に依存することなくユーザーの所望の決済サービスの利用を可能にさせる情報処理装置、システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、情報処理装置であって、登録部、取得部、第1決済処理部、及び第2決済処理部を備え、前記登録部は、複数の決済サービスを登録し、前記取得部は、ユーザー端末から決済指令を取得可能に構成され、ここで、前記決済指令は、前記ユーザー端末のユーザーによる商品又はサービスの購入先に対する決済の指令であり、かつ、前記ユーザー端末には、前記ユーザーにより決済サービスが登録されており、前記第1決済処理部は、前記取得部により取得された前記決済指令に基づいて、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記ユーザー端末に登録された決済サービスにより前記ユーザー端末との間で第1決済処理を実行可能に構成され、前記第2決済処理部は、前記第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、前記購入先に対して第2決済処理を実行可能に構成される、情報処理装置。が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、複数の決済サービスが登録された情報処理装置が、支払い元のユーザーとの間で第1決済処理を実行し、支払い先との間で第2決済処理を実行する。これにより、ユーザーは所望の決済サービスを用いて情報処理装置との間で支払処理を完結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置1を含むシステム100の概略図である。
【
図2】情報処理装置1のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】ユーザー端末3に表示される画面の一例である。
【
図5】ユーザー端末3に表示される会計画面の一例である。
【
図6】第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bから注文された注文内容を紐付ける紐付処理を説明するためのテーブルである。
【
図7】情報処理装置1により実行される処理の一例を表すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.システム100の概要
本発明の一実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザーが商品又はサービスの対価を店舗にて支払うときに、ユーザーと店舗との間における支払いを実質的に代行し、ユーザーの所望の決済サービスによる決済を可能にさせるものである。
【0014】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るシステム100は、情報処理装置1及びデータベース2を備える。実施形態では、システム100はさらに、ユーザー端末3及び店舗端末4を備える。本実施形態では、ユーザー端末3は、第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bを含んでも良い。そして、情報処理装置1、データベース2、ユーザー端末3及び店舗端末4がネットワークNWを介して互いに接続されている。情報処理装置1は、例えばサーバにより構成される。データベース2は任意のハードウェアにより構成される。ユーザー端末3は、任意のコンピュータにより構成され、例えば、スマートフォン、タブレット端末、スマートウォッチ、多機能音楽プレーヤー、表示画面を備えないデバイス(例:ユーザーの指に装着するスマートリング、無線通信機能を備えるカード、脳波により操作可能なデバイス)により構成される。店舗端末4は、店舗に設置されたコンピュータであり、デスクトップコンピュータやノートパソコンにより構成される。
【0015】
2.情報処理装置1のハードウェア構成
図2に示すように、情報処理装置1は、制御部10、通信部20、記憶部30、入力部40及び表示部50を備える。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等であって、情報処理装置1の全体を制御する。
通信部20は、NIC(Network Interface Card)等であって、他の情報処理装置又は構成要素と有線又は無線によりデータ通信可能に構成される。
記憶部30は、種々のプログラム及びデータを記憶するものであり、例えばメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。また、記憶部30は、プログラムや種々のデータ等を記憶する。そして、記憶部30に記憶されているプログラムに基いて制御部10が種々の処理を実行することにより、種々の機能が実現する。
入力部40は、情報処理装置1に種々の情報を入力するものであり、マウス、キーボード、ポインティングデバイス等から情報が入力される。
表示部50は、テキストや画像(静止画及び動画を含む)を表示するものであり、任意のディスプレイにより構成される。情報処理装置1がサーバである場合、情報処理装置1に接続されたディスプレイにより構成される。
【0016】
3.情報処理装置1の機能
図3に示すように、制御部10(情報処理装置1)は、登録部11、取得部12、第1決済処理部13、第2決済処理部14、判定部15、画像生成部16、配信部17、紐付部18、反映部19を備える。
【0017】
<登録部11>
登録部11は、複数の決済サービスを登録する。ここで、決済サービスを登録するとは、情報処理装置1に複数の決済サービスの利用者ID等を登録し、情報処理装置1が決済サービスを利用可能な状態とすることである。かかる決済サービスは、二次元コード型、カード連動型、プリペイド型、電子マネー等である。また、複数の決済サービスはそれぞれ異なる提供者により提供される。これらの決済サービスは、例えばスマートフォンにインストールするアプリケーションとして実現することができる。
【0018】
<取得部12>
取得部12は、ユーザー端末3から決済指令を取得可能に構成される。ここで、決済指令は、ユーザー端末3のユーザーによる商品又はサービスの購入先に対する決済の指令である。なお、ユーザー端末3には、ユーザーにより決済サービスが登録されている。
【0019】
<第1決済処理部13>
第1決済処理部13は、取得部12により取得された決済指令に基づいて、登録部11に登録された複数の決済サービスのうち、ユーザー端末3に登録された決済サービスによりユーザー端末3との間で第1決済処理を実行可能に構成される。ここで、第1決済処理において、ユーザーが店舗にて購入した商品又はサービスの対価に対応する金額を情報処理装置1に送信する。
【0020】
<第2決済処理部14>
第2決済処理部14は、第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、購入先に対して第2決済処理を実行可能に構成される。ここで、第2決済処理において、情報処理装置1の運営者から商品又はサービスの購入先に対して所定の金額が振り込まれる。第2決済処理は、第1決済処理の実行日から予め定められた期間の経過後に、ネットバンキング等により実現される。なお、第2決済処理を第1決済処理と同時または直後に実行してもよい。
【0021】
ここで、第2決済処理による振込期日は、ユーザー端末3に登録された決済サービスの提供者による振込期日より早く設定されることが好ましい。例えば、ユーザー端末3に登録された決済サービス(ユーザーが利用した決済サービス)の提供者から商品又はサービスの購入先に対する振込が決済日から10営業日後である場合には、第2決済処理による振込は、決済日(第1決済処理の実行日)から3日後とすることができる。これにより、購入先にとっては通常の決済サービスと比べて早期に購入代金が入金されることになり、資金繰りが良くなる。
【0022】
<判定部15>
判定部15は、取得部12により取得された決済指令に含まれる情報に基づいて、ユーザー端末3に登録された決済サービスの種別を判定可能に構成される。具体的には、ユーザー端末3を操作して選択された決済サービスの種別を表す情報が決済指令に含まれ、判定部15によりかかる情報が解析されることにより、ユーザーが決済処理に用いた決済サービスの種別が判定される。そして、第1決済処理部13は、登録部11に登録された複数の決済サービスのうち、判定部15により判定された種別の決済サービスを利用して第1決済処理を実行してもよい。
【0023】
<画像生成部16>
画像生成部16は、ユーザー端末3に表示可能な第1画像を生成可能に構成される。第1画像には、登録部11に登録された複数の決済サービスによる支払いを受け付けるための複数のアイコンが含まれる。ここで、かかるアイコンは、決済サービスの提供者が作成した画像であって、決済サービスを表すものである。ユーザーはユーザー端末3を操作し、所望の決済サービスを表すアイコンを選択することにより、その決済サービスによる支払い(第1決済処理)が可能になる。
【0024】
また、第1画像には、購入先で提供される商品又はサービスのメニューが含まれてもよい。ここで、かかるメニューには、商品又はサービスを表す画像、単価及び数量を含むことができる。この場合、ユーザーは店舗において自身の保有するユーザー端末3に第1画像を表示させ、自ら商品又はサービスを選択する、いわゆるセルフ決済が可能になる。そして、第1決済処理に含まれる金額は、ユーザー端末3によりメニューから選択された商品又はサービスの単価及び数量に基づいて決定される。
【0025】
また、画像生成部16は、メニューを表示させるための二次元コードを生成可能に構成されてもよい。そして、ユーザー端末3により二次元コードが読み取られることにより、最新のメニューが情報処理装置1からユーザー端末3に配信される。ここで、ユーザー端末3による二次元コードの読み取りは、ユーザー端末3にインストールされた専用のアプリケーションを起動し、アプリケーションが備える二次元の読取機能を利用することにより実現されてもよく、ユーザー端末3に専用のアプリケーションをインストールすることなく、ユーザー端末3が備える二次元コードの読取機能を利用して二次元コードを読み取り、情報処理装置1が提供する専用ページに誘導し、ユーザーがメニューの表示を承認することによりメニューを表示させてもよい。
【0026】
この二次元コードに基づいて表示されるメニューには、第1決済処理の支払い先、すなわち、情報処理装置1の提供者を特定する情報が埋め込まれている。これにより、二次元コードを読み取ることによりユーザー端末3に表示されたメニューから商品又はサービスを選択し、ユーザーが所望する決済サービスによる支払処理を実行することにより、ユーザーから情報処理装置1の提供者に対して一時的にお金が支払われることになる。
【0027】
二次元コードは、購入先の店舗に設置されることが好ましい。例えば、飲食店の場合には、各テーブルに二次元コードが印刷された紙やプレート等が配置される。この場合、二次元コードに基づいて表示されるメニューには、購入先の店舗を特定する情報、テーブル番号を特定する情報、その他の必要な情報が埋め込まれていることが好ましい。そして、ユーザー端末3により二次元コードが読み取られた場合、ユーザー端末3にメニューが表示される。
【0028】
また、画像生成部16は、第2ユーザー端末3bに表示可能な第2画像を表示可能に構成されてもよい。ここで、第2ユーザー端末3bは、第1決済処理を実行するユーザー端末3である第1ユーザー端末3aと異なる端末である。例えば、複数人で店舗に来客した場合、ホストが利用するユーザー端末3を第1ユーザー端末3aとし、ゲストが利用するユーザー端末3を第2ユーザー端末3bとすることができる。このとき、第2画像は、第1画像に表示されるメニューと同じメニューを含む。これにより、複数人で店舗に来店した場合において、各自が自ら保有するユーザー端末3を利用して同じメニューを表示させることができ、複数人によるセルフ決済が可能になる。
【0029】
ここで、第2画像には、登録部11に登録された複数の決済サービスによる支払いを受け付けるための複数のアイコンが含まれないようにしてもよい。これは、複数人で同じメニューを見ている場合でも、会計は第1ユーザー端末3aにより一括で行うことが便利であるため、第2ユーザー端末3bには第1決済処理のためのアイコンを表示する必要がないためである。ここで、第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bの役割を動的に切替可能に構成してもよい。具体的には、第1ユーザー端末3aによる支払いにかえて第2ユーザー端末3bによる支払いを希望する場合には、第2ユーザー端末3bに第1画像を表示させるための切替ボタン(アイコン)を表示させてもよい。これにより、第2画像が表示されていた第2ユーザー端末3bには第1画像が表示され、第1画像が表示されていた第2ユーザー端末3bに第2画像が表示される。そして、第2ユーザー端末3bを操作することにより、第1決済処理が実行される。一方、第2画像にかかるアイコンを含める場合には、第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bのいずれからでも第1会計処理を実行できるようにしてもよい。
【0030】
上述の態様の場合、第2ユーザー端末3bにより二次元コードを読み取ることにより、第2画像を第2ユーザー端末3bに表示させることができる。ここで、同じメニューを異なるユーザー端末3に表示させる方法はこれに限られず、無線通信技術により、第1ユーザー端末3aに記録したメニューを第2ユーザー端末3bに表示させてもよい。また、第1ユーザー端末3aが読み取った二次元コードから共有用のURLを生成し、第2ユーザー端末3bにURLを入力することにより、第2ユーザー端末3bにメニューを表示されてもよい。さらに、第1ユーザー端末3aに表示させるメニューに共有用の二次元コードを表示させ、第2ユーザー端末3bにより共有用の二次元コードを読み取ることにより、第2ユーザー端末3bにメニューを表示されてもよい。
【0031】
<配信部17>
配信部17は、第1ユーザー端末3a又は第2ユーザー端末3bに対し、第1画像又は第2画像を配信可能に構成される。ここで、第1ユーザー端末3a又は第2ユーザー端末3bが専用のアプリケーションをインストールしており、事前にメニューを端末内に記録している場合には、配信部17によるメニューの配信は行わなくてもよい。
【0032】
<紐付部18>
紐付部18は、第1画像により選択された注文と、第2画像により選択された注文と、を同じグループによる注文として紐付可能に構成される。これは、複数人がそれぞれ希望する商品又はサービスを自身が保有するユーザー端末3により選択し、その会計を同じグループによる会計としてまとめるためである。紐付部18による紐付処理については、
図6を用いて後述する。
【0033】
<反映部19>
反映部19は、第1決済処理の内容を、ユーザー端末3により操作可能な会計サービスに反映可能に構成される。これにより、第1決済処理で利用した金額、店舗、商品又はサービスの名称が会計サービスに自動的に反映される。ここで、かかる会計サービスは例えば、ユーザー端末3にインストールされたアプリケーションにより実現する家計簿作成サービスである。また、店舗名、購入した商品又はサービスの内容、決済時刻、人数等から、家計簿に入力する品目を決定してもよい。例えば、昼に1人で飲食をした場合、品目を「昼食」とし、夜に複数人で接待に適した場所で普段より高額な決済がなされた場合、品目を「接待交際費」とすることができる。ここで、かかる品目は法律的に正確である必要はなく、ユーザーが事前に設定したり、反映部19が推定した品目をユーザーが手動で変更することができる。さらに、クラウドサービスとして提供される会計サービスをユーザー端末3により操作可能な場合には、反映部19は、第1決済処理の内容をクラウド上の会計サービスに反映させる。ここで、反映先は、事前にユーザーにより設定される。
【0034】
4.データベース2
データベース2には、購入先が提供する商品又はサービスの内容、及び商品又はサービスの価格を表すメニューデータが登録されている。そして、決済指令には、メニューデータの内容が含まれる。すなわち、決済指令には、メニューデータに含まれる各商品又はサービス毎の単価が含まれる。なお、メニューデータは、データベース2に登録することにかえて、情報処理装置1の記憶部30に記憶してもよい。
【0035】
5.店舗端末4
店舗端末4は、店舗に設置されたコンピュータであり、情報処理装置1と通信可能に構成される。そして、店舗の従業員が店舗端末4を操作することにより、メニューの作成及び編集が可能に構成される。そして、店舗端末4によりメニューが作成された場合、情報処理装置1又はデータベース2に新たにメニューが登録される。また、店舗端末4によりメニューが編集された場合、編集後のメニューの内容が、情報処理装置1又はデータベース2に登録されているメニューに反映される。
【0036】
ここで、情報処理装置1、データベース2、ユーザー端末3、店舗端末4を構成する各構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、CPUがプログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。プログラムは、内蔵の記憶部に格納してもよく、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、外部の記憶部に格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。ハードウェアによって実現する場合、ASIC、FPGA、又はDRPなどの種々の回路によって実現することができる。本実施形態においては、様々な情報やこれを包含する概念を取り扱うが、これらは、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表され、上記のソフトウェア又はハードウェアの態様によって通信や演算が実行され得るものである。
【0037】
6.第1画像
図4は、第1画像の一例である。
図4の例では、第1画像は、ユーザーが購入する商品又はサービスの内容を表示するメニューである。また、
図4の例では、かかるメニューは寿司レストランで用いられるメニューである。ユーザーは、ユーザー端末3に表示されたメニューのうち、所望の商品又はサービスを自ら選択する。そして、飲食が終わり会計に進むときに、「会計ボタン(アイコン)」を押下することにより、
図5に示される会計画像に遷移する。
【0038】
図5は、第1画像の他の一例である会計画像である。
図4に示されるように、会計画像には、登録部11に登録された複数の決済サービスによる支払いを受け付けるための複数のアイコンが含まれる。
図5の例では、「A Pay」~「H Pay」による支払いが可能である。ここで、かかるアイコンはなるべく多いことが好ましい。すなわち、市場で利用されている決済サービスをなるべく多く登録部11に登録しておくことが好ましい。これにより、ユーザーが所望する決済サービスを漏れなくカバーすることができる。そして、ユーザーが特定の決済サービスを選択した場合、例えば、「B Pay」を表すアイコンが選択された場合、ユーザー端末3と情報処理装置1の間で「B Pay」を利用して第1決済処理が実行される。
【0039】
ここで、特定の決済サービスに「割勘機能」が備わる場合には、その決済サービスが選択された後、複数人の負担金額又は負担割合を入力する画面を表示させてもよい。
【0040】
7.紐付処理
図6は、紐付部18による紐付処理を説明するためのテーブルである。本実施形態では、かかるテーブルには、ユーザー端末3を識別可能な端末ID、メニューID、グループID、注文、個数、単価、支払額、合計が含まれる。
図6の例では、端末IDが0001~0003で表されるユーザー端末3の保有者が同じグループであり、端末IDが1001~1002で表されるユーザー端末3の保有者が同じグループであり、端末IDが9999で表されるユーザー端末3の保有者が単独の客である場合を表す。
【0041】
端末IDが0001で特定されるユーザー端末3が第1ユーザー端末3aである場合には、端末IDが0001で特定されるユーザー端末3が第2ユーザー端末3bとなる。そして、第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bには同じメニューが表示され、複数のユーザーが思い思いに好きな注文をすることができる。このとき、二次元コードに基づいて表示されるメニューに含まれるテーブル番号を特定する情報等により、複数のユーザー端末3が同じテーブルに存在することがわかるので、これらのユーザー端末3を同じグループとし、グループID「g0001」を付与する。これにより、複数のユーザー端末3によりそれぞれ注文された内容を統合し、「合計」欄にまとめる。グループID「g0002」で特定されるグループについても同様である。
【0042】
8.情報処理装置1による処理
図7は、情報処理装置1による処理の一例を表すアクティビティ図である。
図7の例では、複数のユーザーにより第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bが操作される場合について説明する。
【0043】
まず、A11において、第1ユーザー端末3aにより、メニューの表示指示がなされる。そして、第1ユーザー端末3aの中にメニューを表すデータが記憶されている場合(メニュー有り)には、ユーザー端末3にメニューを表示する(A14)。一方、第1ユーザー端末3aの中にメニューを表すデータが記憶されていない場合(メニュー無し)には、第1ユーザー端末3aにより二次元コードが読み取られた後、第1ユーザー端末3aから情報処理装置1に対してメニューの配信指令が送信される(A12)。
【0044】
あわせて、A31において、第2ユーザー端末3bによりメニューの表示指示がなされると、第2ユーザー端末3bにより二次元コードが読み取られた後、第2ユーザー端末3bから情報処理装置1に対してメニューの配信指令が送信される(A32)。
【0045】
そして、情報処理装置1は、A21において、記憶部30又はデータベース2に登録したメニューを第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bに配信する。
【0046】
ここで、二次元コードの読み取りに代えて、情報処理装置1がユーザー端末3から位置情報を取得し、位置情報に基づいてユーザー端末3にメニューを配信してもよい。この場合、取得部12は、ユーザー端末3の位置情報を取得可能に構成される。また、配信部17は、取得部12により取得された位置情報に基づいて、位置情報に対応する購入先で提供される商品又はサービスのメニューを配信可能に構成される。具体的には、ユーザーの現在位置からユーザーが入店した店舗(購入先)を特定し、ユーザーがテーブル又は商品の受け渡し場所に案内されるまでにメニューを配信してもよい。このとき、同じ建物内に複数の店舗が存在する場合には、複数の店舗の名称をユーザー端末3に提示し、ユーザーが店舗を選択することにより、選択された店舗のメニューをユーザー端末3に配信してもよい。ここで、ユーザー端末3の位置情報等からユーザーが着席したテーブル番号を特定可能な場合には、情報処理装置1から配信されるメニューを表すデータにテーブル番号を特定する情報を含めてもよい。
【0047】
第1ユーザー端末3a及び第2ユーザー端末3bはそれぞれA14及びA34においてメニューを表示する。そして、A15及びA35において商品又はサービスを選択する。
【0048】
第1ユーザー端末3aにより商品又はサービスが選択されたとき(選択情報)、第1ユーザー端末3abから情報処理装置1に対して選択されたメニューの内容を表す選択情報が送信される。また、第2ユーザー端末3bにより商品又はサービスが選択されたとき、第2ユーザー端末3bから情報処理装置1に対して選択されたメニューの内容を表す選択情報が送信される(A36)。
【0049】
そして、情報処理装置1は、A22において、複数の選択情報を紐付ける(
図6参照)。
【0050】
一方、第1ユーザー端末3aにより会計が実行された場合(決済指令)、第1ユーザー端末3abから情報処理装置1に対して第1決済処理の実行を依頼する決済指令が送信される。
【0051】
そして、情報処理装置1は、A23において、第1ユーザー端末3aとの間で第1決済処理を実行する。具体的には、取得部12により取得された決済指令に基づいて、登録部11に登録された複数の決済サービスのうち、第1ユーザー端末3aに登録された決済サービス、すなわち、第1ユーザー端末3aに表示された第1画像に含まれる複数のアイコンのうち、ユーザーに選択されたアイコンに対応する決済サービスにより、第1ユーザー端末3aとの間で第1決済処理を実行する。本実施形態では、第1ユーザー端末3aのユーザーを含むグループ全体の会計が¥111,772である(
図5参照)ので、この額に対応する金額が第1ユーザー端末3aのユーザーから情報処理装置1の提供者に対して一時的に送金される。ここで、支払額に対応する金額は、実際の支払額と同じでもよく、それよりも高くてもよい。
【0052】
そして、情報処理装置1は、A24において、第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、商品又はサービスの購入先に対して第2決済処理を実行する。本実施形態では、第1支払処理により、¥111,772に対応する金額が情報処理装置1の提供者に送金されるので、情報処理装置1の提供者は、購入先に対してそれと同等の金額を送金又は振り込む。ここで、第2決済処理は、情報処理装置1を利用してネットバンキング等により実行してもよい。
【0053】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置1によれば、ユーザー端末3と商品又はサービスの提供先の間における支払いを、第1決済処理及び第2決済処理により実質的に代行することができる。ここで、第1決済処理では、ユーザー端末3のユーザーが所望する決済サービスを用いて、情報処理装置1(又はその提供者)に所定の金額が送金される。そして、第2決済処理により、情報処理装置1(又はその提供者)から商品又はサービスの対価をその提供元に送金又は振り込むことができる。これにより、ユーザーが所望する決済サービスを利用できない店舗においても、情報処理装置1を介在することにより、ユーザーが所望する決済サービスを利用して店舗での会計を行うことが可能になる。また、情報処理装置1がユーザー端末3から位置情報を取得し、位置情報に基づいてユーザー端末3にメニューを配信する場合には、ユーザーがテーブル又は商品の受け渡し場所に到着したタイミングでその店舗のメニューをユーザー端末3に表示させることが可能になり、ユーザーの待ち時間が低減される。また、ユーザーが店舗の入店待ちをしている場合には、その間に商品又はサービスの選択と決済が可能になる。これにより、ユーザーがテーブル又は商品の受け渡し場所に到着する前にはすでに決済が完了する(事前決済サービス)ので、スムーズに商品又はサービスを受け取ることが可能になる。
【0054】
9.変形例
(9-1)インセンティブ付与
ユーザー端末3による店舗での会計時において、店舗がすすめる決済サービスを提案してもよい。例えば、特定の店舗にいて、所定期間有効なインセンティブを付与する取り組み(例:法定通貨に準ずるポイントの還元率を高くする、決済金額を割り引くクーポンによる割引額を大きくする)を実施中の場合には、かかるインセンティブが大きい決済サービスを
図5に示される画面で提示してもよい。
【0055】
(9-2)割勘決済
また、複数のユーザーにより構成される同一グループにおいて、複数のユーザーによる割勘決済に対応してもよい。具体的には、
図5に示される画面において、各自の支払金額、支払割合等を自動又は手動で入力し、それぞれの支払金額を各ユーザーの支払金額とすることができる。ここで、従来の決済サービスには割勘機能を備えるものが存在するが、割勘対象となる全てのユーザーが割勘機能に対応した決済サービスを利用することが必要であった。ところが、本実施形態に係る情報処理装置1では、情報処理装置1と各ユーザー端末3の間で独立して第1決済処理が実行されるので、複数のユーザーが利用する決済サービスが割勘機能に対応していな場合や、それぞれのユーザーが異なる決済サービスを利用する場合でもユーザーに対して割勘機能を提供することが可能になる。例えば、4人グループでの支払合計が20,000円で、1人あたりの支払い金額が5,000円とした場合には、情報処理装置1は各ユーザー端末3との間で5,000円に相当する第1決済処理を実行し、第1決済処理で受け取った支払金額(20,000円相当)に基づいて、購入先に対して第2決済処理を実行する。これにより、第1情報処理装置1と各ユーザー端末3間ではそれぞれ5,000円相当の金額が送金され、割勘機能を備えない決済サービスや、それぞれ異なる決済サービスを利用する場合でも、擬似的に割勘機能を提供することが可能になる。
【0056】
(9-3)店舗の提示
情報処理装置1がユーザー端末3から位置情報を取得し、位置情報に基づいてユーザーに特定の店舗を提示してもよい。例えば、ユーザーの現在位置から所定範囲内に存在する店舗のうち、ユーザーの現在位置から最も近い店舗、ユーザーの過去の行動履歴から推定されるお気に入りの店舗、ユーザーが頻繁に通う店舗をユーザー端末3に提示する。このとき、情報処理装置1は、複数の店舗をユーザー端末3に提示してもよい。そして、ユーザーは、情報処理装置1から1つの店舗が提示された場合、その店舗に来店するか否かを選択する。また、ユーザーは、情報処理装置1から複数の店舗が提示された場合、自分が来店する店舗を選択する。
【0057】
このとき、ユーザーの来店前に、配信部17からユーザー端末3に対して第1画像又は第2画像を配信してもよい。具体的には、ユーザーが来店する店舗の商品又はサービスのメニューが配信部17からユーザー端末3に配信される。この場合、来店前において、ユーザーは購入する商品又はメニューを事前に選択し、ユーザー端末3から情報処理装置1に対して決済指令を送信することができる。これにより、来店前に、購入する商品又はメニューの決済がすでに完了する(事前決済サービス)ので、来店時に会計が不要となり、スムーズに商品又はサービスを受け取ることが可能になる。
【0058】
ここで、事前決済サービスそのものはすでに存在するが、現状は企業が個別に提供するシステムを利用するものであり、ユーザー端末3にそのシステムを利用可能なソフトウェアをインストールするか、ブラウザアプリの場合にはURLをお気に入り登録する必要がある。このため、異なる店舗で事前決済サービスを利用したい場合、ユーザー端末3に異なる店舗毎のソフトウェアをインストールするか、ブラウザアプリの場合にはURLをお気に入り登録する必要があり、ユーザーにとっては不便である。一方、本実施形態では、ユーザー端末3と商品又はサービスの提供先の間における支払いを、第1決済処理及び第2決済処理により情報処理装置1が実質的に代行するため、ユーザーが個別にソフトウェア又はお気に入り登録をすることなく、ユーザーが所望する決済サービスを利用して店舗での会計を事前に行うことが可能になる。
【0059】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、判定部を備え、前記判定部は、前記取得部により取得された前記決済指令に含まれる情報に基づいて、前記ユーザー端末に登録された決済サービスの種別を判定可能に構成され、前記第1決済処理部は、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記判定部により判定された種別の決済サービスを利用して前記第1決済処理を実行する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第2決済処理による振込期日は、前記ユーザー端末に登録された決済サービスの提供者による振込期日より早く設定される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、画像生成部を備え、前記画像生成部は、前記ユーザー端末に表示可能な第1画像を生成可能に構成され、前記第1画像には、前記登録部に登録された複数の決済サービスによる支払いを受け付けるための複数のアイコンが含まれる、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第1画像には、前記購入先で提供される商品又はサービスのメニューが含まれ、前記第1決済処理に含まれる金額は、前記ユーザー端末により前記メニューから選択された商品又はサービスの単価及び数量に基づいて決定される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画像生成部は、前記メニューを表示させるための二次元コードを生成可能に構成され、前記二次元コードは、前記購入先の店舗に設置され、前記ユーザー端末により前記二次元コードが読み取られた場合、前記ユーザー端末に前記メニューが表示される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画像生成部は、第2ユーザー端末に表示可能な第2画像を表示可能に構成され、前記第2ユーザー端末は、前記第1決済処理を実行する前記ユーザー端末である第1ユーザー端末と異なる端末であり、前記第2画像は、前記第1画像に表示されるメニューと同じメニューを含む、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第2画像には、前記登録部に登録された複数の決済サービスによる支払いを受け付けるための複数のアイコンが含まれない、情報処理装置。
前記情報処理装置において、配信部を備え、前記配信部は、前記第1ユーザー端末又は前記第2ユーザー端末に対し、前記第1画像又は前記第2画像を配信可能に構成される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記取得部は、前記ユーザー端末の位置情報を取得可能に構成され、前記配信部は、前記取得部により取得された前記位置情報に基づいて、前記位置情報に対応する購入先で提供される商品又はサービスのメニューを配信可能に構成される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、紐付部を備え、前記紐付部は、前記第1画像により選択された注文と、前記第2画像により選択された注文と、を同じグループによる注文として紐付可能に構成される、情報処理装置。
前記情報処理装置において、反映部を備え、前記反映部は、前記第1決済処理の内容を、前記ユーザー端末により操作可能な会計サービスに反映可能に構成される、情報処理装置。
システムであって、情報処理装置及びデータベースを備え、前記情報処理装置は、登録部、取得部、第1決済処理部、及び第2決済処理部を備え、前記登録部は、複数の決済サービスを登録し、前記取得部は、ユーザー端末から決済指令を取得可能に構成され、ここで、前記決済指令は、前記ユーザー端末のユーザーによる商品又はサービスの購入先に対する決済の指令であり、かつ、前記ユーザー端末には、前記ユーザーにより決済サービスが登録されており、前記第1決済処理部は、前記取得部により取得された前記決済指令に基づいて、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記ユーザー端末に登録された決済サービスにより前記ユーザー端末との間で第1決済処理を実行可能に構成され、前記第2決済処理部は、前記第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、前記購入先に対して第2決済処理を実行可能に構成され、前記データベースには、前記購入先が提供する商品又はサービスの内容、及び前記商品又はサービスの価格を表すメニューデータが登録されており、前記決済指令には、前記メニューデータの内容が含まれる、システム。
プログラムであって、コンピュータを、登録部、取得部、第1決済処理部、及び第2決済処理部として機能させ、前記登録部は、複数の決済サービスを登録し、前記取得部は、ユーザー端末から決済指令を取得可能に構成され、ここで、前記決済指令は、前記ユーザー端末のユーザーによる商品又はサービスの購入先に対する決済の指令であり、かつ、前記ユーザー端末には、前記ユーザーにより決済サービスが登録されており、前記第1決済処理部は、前記取得部により取得された前記決済指令に基づいて、前記登録部に登録された前記複数の決済サービスのうち、前記ユーザー端末に登録された決済サービスにより前記ユーザー端末との間で第1決済処理を実行可能に構成され、前記第2決済処理部は、前記第1決済処理に含まれる支払い金額に基づいて、前記購入先に対して第2決済処理を実行可能に構成される、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0060】
また、上述のコンピュータを、登録部、取得部、第1決済処理部、及び第2決済処理部として機能させるプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供してもよい。
【0061】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上述した実施形態及び複数の変形例は任意に組み合わせて実行することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 :情報処理装置
2 :データベース
3 :ユーザー端末
3a :第1ユーザー端末
3ab :第1ユーザー端末
3b :第2ユーザー端末
4 :店舗端末
10 :制御部
11 :登録部
12 :取得部
13 :第1決済処理部
14 :第2決済処理部
15 :判定部
16 :画像生成部
17 :配信部
18 :紐付部
19 :反映部
20 :通信部
30 :記憶部
40 :入力部
50 :表示部
100 :システム
NW :ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2024-03-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
次の各ステップを実行するプロセッサを備え、
画像生成ステップでは、ユーザーの商品又はサービスの購入先で提供される商品又はサービスのメニューを含むメニュー画面と、複数の決済サービスのうち何れかの決済サービスによる支払いを受け付け可能な会計画面と、を表示可能に制御し、
取得ステップでは、ユーザー端末から決済指令を取得可能に構成され、ここで、前記決済指令は、前記ユーザー端末の前記購入先に対する決済の指令であり、かつ、前記ユーザーが利用する決済サービスの種別を表す情報を含み、
決済ステップでは、前記取得ステップにより取得された前記決済指令に基づいて、前記ユーザー端末から前記購入先に対する決済を実行可能に構成され、ここで、前記決済の金額は、前記ユーザー端末により前記メニューから選択された商品又はサービスに基づいて決定される、
システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記ユーザー端末には、前記ユーザーにより決済サービスが登録されている、
システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のシステムであって、
メニュー編集ステップでは、前記購入先により操作される店舗端末からの指示に応じて、前記メニューを編集する、
システム。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1つに記載のシステムであって、
画像生成ステップでは、会計に進むためのアイコンの押下を受け付けることに応じて、前記会計画面を表示させ、
前記会計画面は、前記複数の決済サービスによる支払いを受け付け可能に構成される、
システム。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1つに記載のシステムであって、
前記会計画面には、インセンティブを付与可能な決済サービスを提案する情報が含まれる、
システム。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1つに記載のシステムであって、
提示ステップでは、前記ユーザー端末から位置情報を取得し、前記位置情報に基づいて前記ユーザー端末に特定の購入先の候補を提示し、
店舗特定ステップでは、前記ユーザーからの選択を受け付けることに応じて、購入先を特定し、
画像生成ステップでは、特定された前記購入先で提供される商品又はサービスのメニューを含む前記メニュー画面を表示可能に制御する、
システム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムであって、
前記提示ステップでは、前記ユーザーの前記位置情報から所定範囲内に存在する店舗のうち、前記ユーザーの前記位置情報から最も近い店舗、前記ユーザーの過去の行動履歴から推定されるお気に入りの店舗、又は前記ユーザーが頻繁に通う店舗を、購入先の候補として前記ユーザー端末に提示する、
システム。
【請求項8】
システムが実行する情報処理方法であって、
請求項1~7の何れか1つに記載のプログラムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【請求項9】
プログラムであって、
請求項1~7の何れか1つに記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させる、プログラム。