(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075743
(43)【公開日】2024-06-04
(54)【発明の名称】ジチオール糖粘液剤およびその使用
(51)【国際特許分類】
C07H 3/04 20060101AFI20240528BHJP
C07H 5/10 20060101ALI20240528BHJP
C07H 15/04 20060101ALI20240528BHJP
C07H 15/12 20060101ALI20240528BHJP
A61K 31/70 20060101ALI20240528BHJP
A61K 31/7028 20060101ALI20240528BHJP
A61K 31/7016 20060101ALI20240528BHJP
A61K 31/7008 20060101ALI20240528BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240528BHJP
A61P 11/02 20060101ALI20240528BHJP
A61P 11/04 20060101ALI20240528BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20240528BHJP
A61P 11/12 20060101ALI20240528BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20240528BHJP
A61P 27/04 20060101ALI20240528BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20240528BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20240528BHJP
A61K 9/10 20060101ALI20240528BHJP
A61K 47/24 20060101ALI20240528BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240528BHJP
A61K 47/28 20060101ALI20240528BHJP
【FI】
C07H3/04
C07H5/10 CSP
C07H15/04 C
C07H15/12
A61K31/70
A61K31/7028
A61K31/7016
A61K31/7008
A61P11/00
A61P11/02
A61P11/04
A61P11/06
A61P11/12
A61P27/02
A61P27/04
A61K9/08
A61K9/14
A61K9/10
A61K47/24
A61K47/26
A61K47/28
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024049108
(22)【出願日】2024-03-26
(62)【分割の表示】P 2021513247の分割
【原出願日】2019-09-10
(31)【優先権主張番号】62/729,327
(32)【優先日】2018-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/755,073
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507127440
【氏名又は名称】ザ・リージエンツ・オブ・ザ・ユニバーシテイー・オブ・カリフオルニア
(71)【出願人】
【識別番号】515253979
【氏名又は名称】ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オスカーソン,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】フェイ,ジョン・ビンセント
(72)【発明者】
【氏名】ギットリン,イリーナ
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド,ウィルフレッド
(57)【要約】 (修正有)
【課題】喘息、嚢胞性線維症(CF)、急性および慢性気管支炎、ならびに急性および慢性副鼻腔炎などの下気道および上気道疾患を有する患者、人工呼吸器を装着している患者等の粘液弾性を低下又は粘液粘度を低下させる方法、ならびにその方法に有用な化合物及び薬学的組成物を提供する。
【解決手段】以下の式を有する、少なくとも2つのチオール部分、またはその薬学的に許容される塩を含む、化合物を提供する。方法は、前記化合物を含むジチオール糖粘液溶解剤の有効量を対象に投与することを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式を有する化合物であって、
【化1】
式中、
R
2が、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
3が、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
4が、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
5が、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
6が、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
7が、-SR
7A、-OR
7A、-NR
7BR
7C、-NR
7BC(O)R
7C、-NR
7BC(O)OR
7C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
8が、-SR
8A、-OR
8A、-NR
8BR
8C、-NR
8BC(O)R
8C、-NR
8BC(O)OR
8C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
9が、-SR
9A、-SC(O)R
9A、-OR
9A、-NR
9BR
9C、-NR
9BC(O)R
9C、-NR
9BC(O)OR
9C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
10が、水素、-SR
10A、-OR
10A、-NR
10BR
10C、-NR
10BC(O)R
10C、-NR
10BC(O)OR
10C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
11が、-SR
11A、-OR
11A、-NR
11BR
11C、-NR
11BC(O)R
11C、-NR
11BC(O)OR
11C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
12が、-SR
12A、-OR
12A、-NR
12BR
12C、-NR
12BC(O)R
12C、-NR
12BC(O)OR
12C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
7A、R
8A、R
9A、R
10A、R
11A、R
12A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
7B、R
8B、R
9B、R
10B、R
11B、R
12B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
7C、R
8C、R
9C、R
10C、R
11C、およびR
12Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、前記化合物が少なくとも2つのチオール部分を含み、
前記化合物が、
【化2】
またはその薬学的に許容される塩ではない、化合物。
【請求項2】
以下の式を有する、請求項1に記載の化合物。
【化3】
【請求項3】
以下の式を有する、請求項1に記載の化合物。
【化4】
【請求項4】
以下の式を有する、請求項1に記載の化合物。
【化5】
【請求項5】
以下の式を有する、請求項1に記載の化合物。
【化6】
【請求項6】
R2が、-SR2A、-OR2A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R7が、-SR7A、-OR7A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R8が、-SR8A、-OR8A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R9が、-SR9A、-OR9A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R10が、水素、-SR10A、-OR10A、置換または非置換C1-C10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R11が、-SR11A、-OR11A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R12が、-SR12A、-OR12A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
R2が、-SR2A、-OR2A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R7が、-SR7A、-OR7A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R8が、-SR8A、-OR8A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R9が、-SR9A、-OR9A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R10が、水素、-SR10A、-OR10A、チオール置換または非置換C1-C10アルキル、チオール置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R11が、-SR11A、-OR11A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R12が、-SR12A、-OR12A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
R2が、-SR2Aまたは-OR2Aであり、
R3が、-SR3Aまたは-OR3Aであり、
R4が、-SR4Aまたは-OR4Aであり、
R6が、-SR6Aまたは-OR6Aであり、
R7が、-SR7Aまたは-OR7Aであり、
R8が、-SR8Aまたは-OR8Aであり、
R9が、-SR9Aまたは-OR9Aであり、
R11が、-SR11Aまたは-OR11Aである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
R2が、-SHまたは-OHであり、
R3が、-SHまたは-OHであり、
R4が、-SHまたは-OHであり、
R6が、-SHまたは-OHであり、
R7が、-SHまたは-OHであり、
R8が、-SHまたは-OHであり、
R9が、-SHまたは-OHであり、
R11が、-SHまたは-OHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
R12が、-OR12Aである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
R5が、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
R10が、水素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
R12Aが、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
R12Aが、非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
R12Aが、非置換2~6員ヘテロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
R12Aが、置換または非置換C1-C10アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
R12Aが、非置換C1-C10アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
R12Aが、非置換C1-C6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
R12が、-SHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
R12が、-OCH3、-OC2H5、-OC3H7、または -OC4H9である、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物が、以下ではない、請求項1に記載の化合物。
【化7】
【請求項22】
以下の式を有する、請求項1に記載の化合物。
【化8】
【請求項23】
以下の式を有する、請求項1に記載の化合物。
【化9】
【請求項24】
以下の式を有する、請求項1に記載の化合物。
【化10】
【請求項25】
以下の式を有する化合物であって、
【化11】
式中、
R
1が、-SR
1A、-OR
1A、-NR
1BR
1C、-NR
1BC(O)R
1C、-NR
1BC(O)OR
1C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
2が、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
3が、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
4が、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
5が、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
6が、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
1A、R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
1B、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
1C、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、およびR
6Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、前記化合物が少なくとも2つのチオール部分を含み、
前記化合物が、
【化12】
またはその薬学的に許容される塩ではない、化合物。
【請求項26】
以下の式を有する、請求項25に記載の化合物。
【化13】
【請求項27】
R1が、-SR1A、-OR1A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R2が、-SR2A、-OR2A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項28】
R1が、-SR1A、-OR1A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R2が、-SR2A、-OR2A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項29】
R1が、-SR1Aまたは-OR1Aであり、
R2が、-SR2Aまたは-OR2Aであり、
R3が、-SR3Aまたは-OR3Aであり、
R4が、-SR4Aまたは-OR4Aであり、
R6が、-SR6Aまたは-OR6Aである、請求項25に記載の化合物。
【請求項30】
R1が、-OR1Aである、請求項25に記載の化合物。
【請求項31】
R1が、-SHである、請求項25に記載の化合物。
【請求項32】
R2が、-SHまたは-OHであり、
R3が、-SHまたは-OHであり、
R4が、-SHまたは-OHであり、
R6が、-SHまたは-OHである、請求項25に記載の化合物。
【請求項33】
R5が、水素である、請求項25に記載の化合物。
【請求項34】
R1Aが、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項35】
R1Aが、非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項36】
R1Aが、非置換2~6員ヘテロアルキルである、請求項25に記載の化合物。
【請求項37】
R
1Aが、
【化14】
である、請求項25に記載の化合物。
【請求項38】
以下の式を有する、請求項25に記載の化合物。
【化15】
【請求項39】
以下の式を有する、請求項25に記載の化合物。
【化16】
【請求項40】
以下の式を有する、請求項25に記載の化合物。
【化17】
【請求項41】
以下の式を有する、請求項25に記載の化合物:
【化18】
式中、
R
3Cが、チオール置換または非置換C
1-C
10アルキルである。
【請求項42】
以下の式を有する、請求項25に記載の化合物。
【化19】
【請求項43】
以下の式を有する化合物であって、
【化20】
式中、
R
13が、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
14が、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
15が、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
16が、水素、-SR
16A、-OR
16A、-NR
16BR
16C、-NR
16BC(O)R
16C、-NR
16BC(O)OR
16C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
17が、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
18が、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
19が、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
20が、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
13A、R
14A、R
15A、R
16A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
16B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
16C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、前記化合物が少なくとも2つのチオール部分
またはその薬学的に許容される塩を含む、化合物。
【請求項44】
以下の式を有する、請求項43に記載の化合物。
【化21】
【請求項45】
R13が、水素、-SR13A、-OR13A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R14が、-SR14A、-OR14A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R15が、-SR15A、-OR15A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R16が、水素、-SR16A、-OR16A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R17が、水素、-SR17A、-OR17A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R18が、-SR18A、-OR18A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R19が、水素、-SR19A、-OR19A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R20が、-SR20A、-OR20A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、請求項43に記載の化合物。
【請求項46】
R13が、水素、-SR13Aまたは-OR13Aであり、
R14が、-SR14Aまたは-OR14Aであり、
R15が、-SR15Aまたは-OR15Aであり、
R16が、水素、-SR16Aまたは-OR16Aであり、
R18が、-SR18Aまたは-OR18Aであり、
R20が、-SR20Aまたは-OR20Aである、請求項43に記載の化合物。
【請求項47】
R16が、水素である、請求項43に記載の化合物。
【請求項48】
前記化合物が、以下の構造を有する、請求項43に記載の化合物。
【化22】
【請求項49】
前記化合物が、以下の構造を有する、請求項43に記載の化合物。
【化23】
【請求項50】
以下の式を有する化合物であって、
【化24】
式中、
R
2が、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
3が、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
4が、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
5が、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
6が、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
13が、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
14が、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
15が、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
17が、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
18が、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
19が、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
20が、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
13A、R
14A、R
15A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、前記化合物が少なくとも2つのチオール部分を含み、前記化合物が、
【化25】
またはその薬学的に許容される塩ではない、化合物。
【請求項51】
前記化合物が、2つのチオール部分を含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項52】
それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物、または以下の構造を有する化合物
【化26】
あるいはその薬学的に許容される塩を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項53】
前記対象が、気道の粘液蓄積を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記気道が、前記対象の上気道にある、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記気道が、前記対象の鼻腔、副鼻腔、咽頭、およびまたは喉頭にある、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記気道が、前記対象の下気道にある、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記気道が、前記対象の気管、主気管支、葉気管支、区域気管支、亜区域気管支、伝導細気管支、終末細気管支、呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢、または肺胞にある、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
前記対象が、前記対象における1つまたは2つの肺内に1つ以上の気道の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の完全な粘液気道閉塞を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項59】
前記対象が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症(CF)、喘息、慢性喘息、急性喘息、気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、牽引性気管支拡張、細気管支炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、肺炎、人工呼吸器関連肺損傷、副鼻腔炎、慢性鼻炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、鼻ポリープを伴う慢性鼻副鼻腔炎、鼻ポリープを伴わない慢性鼻副鼻腔炎、鼻漏、または後鼻漏を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項60】
前記対象が、瘢痕性類天疱瘡、結核、肺癌、肺気腫、インフルエンザ、または原発性線毛機能不全を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項61】
前記対象が、眼に粘液蓄積を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項62】
前記対象が、糸状角膜炎、乾性角膜炎、ドライアイ症候群、眼瞼炎、または結膜炎を有する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる方法であって、有効量の請求項1に記載の化合物、または以下の構造を有する化合物
【化27】
あるいはその薬学的に許容される塩を前記対象に投与することを含み、前記対象が、前記対象における1つもしくは2つの肺内に1つ以上の気道の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上の完全な粘液気道閉塞を有するか、または前記対象が、瘢痕性類天疱瘡、結核、肺癌、肺気腫、インフルエンザ、もしくは原発性線毛機能不全を有する、方法。
【請求項64】
肺薬学的担体および請求項1に記載の化合物、または以下の構造を有する化合物
【化28】
を含む肺薬学的組成物、あるいはその薬学的に許容される塩を含む、肺薬学的組成物。
【請求項65】
前記肺薬学的担体が、肺薬学的液体または肺薬学的粉末である、請求項64に記載の肺薬学的組成物。
【請求項66】
前記肺薬学的液体が、極性液体を含み、前記化合物が、前記極性液体に溶解または懸濁されている、請求項65に記載の肺薬学的組成物。
【請求項67】
前記極性液体が、水である、請求項66に記載の肺薬学的組成物。
【請求項68】
前記肺薬学的担体が、ラクトース、トレハロース、マンニトール、リン脂質、またはコレステロールである、請求項64に記載の肺薬学的組成物。
【請求項69】
前記肺薬学的担体が、前記化合物の親糖であり、前記親糖が、チオール部分を欠いている、請求項64に記載の肺薬学的組成物。
【請求項70】
前記肺薬学的組成物が、肺薬学的送達デバイス内にある、請求項64のいずれか一項に記載の肺薬学的組成物。
【請求項71】
前記肺薬学的送達デバイスが、肺薬学的ネブライザー、肺薬学的乾燥粉末吸入器、または肺薬学的加圧定量吸入器である、請求項70に記載の肺薬学的組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により全ての目的のために全体が本明細書に組み込まれる、2018年9月10日に出願された米国仮出願第62/729,327号および2018年11月2日に出願された米国仮出願第62/755,073号の利益を主張する。
【0002】
連邦政府の助成による研究開発において行われた発明に対する権利に関する陳述
本発明は、国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって付与された助成金第P01 HL128191号および同第R01 HL080414号による政府の助成のもとで行われた。政府は、本発明における一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
粘液弾性の増加は、喘息、嚢胞性線維症(CF)、急性および慢性気管支炎、ならびに急性および慢性副鼻腔炎などの下気道および上気道疾患を有する患者における罹患率の主な原因であり、人工呼吸器を装着している患者における肺炎および呼吸不全などの臨床的問題も引き起こす。広範囲の急性および慢性気道疾患に対する新規の粘液溶解療法が必要とされている。とりわけ、当該技術分野におけるこれらおよび他の問題に対する解決策が、本明細書に開示されている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書において、とりわけ、それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させるための方法、有効量のジチオール糖粘液溶解剤を対象に投与することを含む方法、ならびにその方法に有用な化合物および薬学的組成物を提供する。
【0005】
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化1】
R
1は、-SR
1A、-OR
1A、-NR
1BR
1C、-NR
1BC(O)R
1C、-NR
1BC(O)OR
1C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
2は、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
3は、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
4は、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
5は、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
6は、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
1A、R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
1B、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
1C、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、およびR
6Cは、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、化合物が、少なくとも2つのチオール部分、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0006】
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化2】
R
2は、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
3は、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
4は、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
5は、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
6は、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
7は、-SR
7A、-OR
7A、-NR
7BR
7C、-NR
7BC(O)R
7C、-NR
7BC(O)OR
7C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
8は、-SR
8A、-OR
8A、-NR
8BR
8C、-NR
8BC(O)R
8C、-NR
8BC(O)OR
8C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
9は、-SR
9A、-SC(O)R
9A、-OR
9A、-NR
9BR
9C、-NR
9BC(O)R
9C、-NR
9BC(O)OR
9C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
10は、水素、-SR
10A、-OR
10A、-NR
10BR
10C、-NR
10BC(O)R
10C、-NR
10BC(O)OR
10C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
11は、-SR
11A、-OR
11A、-NR
11BR
11C、-NR
11BC(O)R
11C、-NR
11BC(O)OR
11C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
12は、-SR
12A、-OR
12A、-NR
12BR
12C、-NR
12BC(O)R
12C、-NR
12BC(O)OR
12C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
7A、R
8A、R
9A、R
10A、R
11A、R
12A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
7B、R
8B、R
9B、R
10B、R
11B、R
12B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
7C、R
8C、R
9C、R
10C、R
11C、およびR
12Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、化合物が、少なくとも2つのチオール部分、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0007】
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化3】
R
13は、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
14は、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
15は、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
16は、水素、-SR
16A、-OR
16A、-NR
16BR
16C、-NR
16BC(O)R
16C、-NR
16BC(O)OR
16C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
17は、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
18は、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
19は、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
20は、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
13A、R
14A、R
15A、R
16A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
16B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
16C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、少なくとも2つのチオール部分、またはその薬学的に許容される塩を含む化合物が提供される。
【0008】
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化4】
R
2は、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
3は、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
4は、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
5は、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
6は、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
13は、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
14は、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
15は、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
17は、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
18は、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
19は、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
20は、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
13A、R
14A、R
15A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、少なくとも2つのチオール部分、またはその薬学的に許容される塩を含む化合物が提供される。
【0009】
一態様では、肺薬学的担体およびジチオール糖粘液溶解剤(例えば、本明細書に記載の化合物)を含む肺薬学的組成物が提供される。
【0010】
一態様では、本発明、またはその実施形態に記載の薬学的に許容される賦形剤および化合物を含む薬学的組成物、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0011】
一態様では、それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる方法が提供される。
【0012】
一態様では、それを必要とする対象における治療のための方法が提供される。この方法は、本明細書に開示される有効量の化合物を別の治療薬と組み合わせて投与することを含み、治療薬の治療作用は、粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させることによって増強される。実施形態では、別の治療薬と組み合わせた本明細書に開示される化合物の投与は、対象に相加的または相乗的治療を提供する。実施形態では、他の治療薬は、粘液活性薬(例えば、組換えヒトDNAse、または高張生理食塩水)またはステロイド(例えば、フルチカゾン、ブデソニド、ベクロメタゾン、モメタゾン)または抗生物質である。実施形態では、本明細書に開示される化合物の投与による、それを必要とする対象における粘液弾性の低下または粘液粘度の低下の結果として、他の治療薬の投与必要量が減少するか、または他の治療薬の有効性が改善される。
【0013】
一態様では、それを必要とする対象における治療のための方法が提供され、この方法は、本明細書に開示される有効量の化合物を別の治療薬と組み合わせて投与することを含む。実施形態では、「別の治療薬」は、ベータアゴニスト、抗コリン薬、コルチコステロイド、抗生物質、組換えヒトDNAse(rhDNAse)、またはsiRNA、cDNA過剰発現、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、転写活性剤様エフェクターヌクレアーゼ、もしくはクラスター化された規則的に間隔を空けた短いパリンドロームリピート(CRISPR)関連タンパク質9(Cas9)媒介性システムとのRNA干渉を使用して気道もしくは肺胞上皮細胞のゲノムを調節するように設計された治療である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】嚢胞性線維症(CF)を有する患者から収集された自発的に喀出された痰の弾性率(G’)についての6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロース(化合物5、四角)対N-アセチルシステイン(NAC、丸)の効果を示すグラフである。痰のG’は、コーンアンドプレートレオメーターを使用して測定される。Y軸は、化合物5またはNACを痰中の最終濃度5mMまで加えた後の、時間の関数としての痰試料のベースラインG’の%である。
【
図1B】嚢胞性線維症(CF)を有する患者から収集された自発的に喀出された痰の弾性率(G’)についてのメチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-ラクトシド(化合物6、四角)対N-アセチルシステイン(NAC、丸)の性能を示すグラフである。痰のG’は、コーンアンドプレートレオメーターを使用して測定される。Y軸は、化合物6またはNACを痰中の最終濃度5mMまで加えた後の、時間の関数としての痰試料のベースラインG’の%である。
【
図1C】嚢胞性線維症(CF)を有する患者から収集された自発的に喀出された痰の弾性率(G’)についての3-チオプロピル-6-チオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノシド(化合物3、四角)対N-アセチルシステイン(NAC、丸)の性能を示すグラフである。痰のG’は、コーンアンドプレートレオメーターを使用して測定される。Y軸は、化合物3またはNACを痰中の最終濃度5mMまで加えた後の、時間の関数としての痰試料のベースラインG’の%である。
【
図2】嚢胞性線維症(CF)を有する患者から収集された自発的に喀出された痰の弾性率(G’)についての複数のジチオール糖およびN-アセチルシステイン(NAC)の相対効果を示すグラフである。痰試料のG’は、コーンアンドプレートレオメーターを使用して測定される。Y軸は、痰試料を粘液溶解化合物と痰中の最終濃度5mMで30分間インキュベートした後に発生する、G’(ΔG’)の変化である。ヒストグラムバーは、複数の対象からの痰試料で試験された各化合物の粘液溶解有効性の平均および標準偏差を示す。グラフは、ジチオール糖の粘液溶解有効性が、NACの粘液溶解効果よりも大幅に大きいことを示す。
*NACとは大幅に異なることを示す、p<0.05。
【
図3】チオール化ヒドロゲル基質における3つのジチオールおよびN-アセチルシステイン(NAC)の粘液溶解用量反応効果を示すグラフである。化合物1は、1,6-ジチオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノシドであり、化合物5は、6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロースであり、化合物9は、メチル-1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシドである。ヒドロゲルは、嚢胞性線維症を有する患者からの痰のG’を反映する弾性率(G’)への化学酸化によって硬化されるチオール化ヒアルロン酸ヒドロゲル(Glycosil(登録商標))である。Y軸は、ヒドロゲル試料を粘液溶解化合物と痰試料中の最終濃度5mMで30分間インキュベートした後に発生する、G’(ΔG’)の変化である。ヒドロゲルのG’は、コーンアンドプレートレオメーターを使用して測定される。グラフは、ヒドロゲルのG’を40%減少させるのに必要な試験薬の濃度(ΔG’=-40%)が著しく異なることを示す。例えば、ΔG’=-40%は、0.7mMの化合物1および化合物9によって、ならびに1.0mMの化合物5によって達成される。対照的に、ΔG’=-40%は、8mMのNACによって達成される。
【
図4】チオール化ヒドロゲルの弾性率(G’)についての複数のジチオール糖およびN-アセチルシステイン(NAC)の相対効果を示すグラフである。ヒドロゲルは、嚢胞性線維症を有する患者からの痰のG’を反映する弾性率(G’)への化学酸化によって硬化されるチオール化ヒアルロン酸ヒドロゲル(Glycosil(登録商標))である。Y軸は、ヒドロゲル試料を粘液溶解化合物と痰試料中の最終濃度5mMで30分間インキュベートした後に発生する、G’(ΔG’)の変化である。ヒドロゲルのG’は、コーンアンドプレートレオメーターを使用して測定される。ヒストグラムバーは、複数のヒドロゲル試料で試験された各化合物の粘液溶解有効性の平均および標準偏差を示す。グラフは、ジチオール糖の粘液溶解有効性が、NACの粘液溶解効果よりも大幅に大きいことを示す。
*NACとは大幅に異なることを示す、p<0.05。
【
図5】気相液相界面で培養された初代ヒト気道上皮細胞(AEC)の細胞毒性の測定に対する化合物1(1,6-ジチオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノシド、二ナトリウム塩)およびNACの効果を示すグラフである。細胞毒性の尺度は、グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)の放出であった。Y軸は、AECから基底外側培地へのG6PDの放出を、AECの溶解物で測定された総G6PDの百分率として示す。細胞を、5、25、および50mMの濃度で、37℃で1時間、頂端表面の化合物1に曝露した。さらに6時間後、G6PDの放出%を計算できるように、細胞および基底外側培地を収集した。グラフは、化合物1でのG6PDの放出%が最小限であり、リン酸緩衝食塩水(PBS)対照の放出と類似していることを示す。
【
図6】化合物3(3-チオプロピル-6-チオ-6-デオキシ-β-Dガラクトピラノシド)の合成を示す。
【
図7】化合物5(6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロース)の合成を示す。
【
図8】化合物6(メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-ラクトシド)の合成を示す。
【
図9】化合物7(メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-セロビオシド)の合成を示す。
【
図10】化合物8(3-チオプロピル-6’-チオ-6’-デオキシ-β-D-ラクトシド)の合成を示す。
【
図11】化合物9(メチル-1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシド)の合成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書で提供されるのは、とりわけ、弾性粘液ゲルを液化し、下気道(例えば、喘息、嚢胞性線維症、慢性気管支炎など)、上気道(例えば、慢性副鼻腔炎など)、および眼の粘液関連疾患を有する患者の治療のための粘液溶解薬として、潜在的有用性を有する一組の化合物(2つのチオール基で修飾された糖足場)である。実施形態では、これらの化合物は、嚢胞性線維症を有する患者からの痰にエクスビボで適用される場合、粘液弾性および粘液粘度を著しく低下させ、病理学的気道粘液の合成チオール化ヒドロゲルモデルにおいて同様の生物物理学的効果を有する。実施形態では、化合物は、気相液相界面培養において気道上皮細胞にインビトロで投与され、マウスの気道にインビボで投与される場合、安全である。実施形態では、化合物は、ネブライザーによる吸入送達のために溶液中で処方されやすい。実施形態では、本明細書で提供される化合物は、乾燥粉末組成物で処方される。本明細書に含まれるジチオール糖粘液溶解剤は、例えば、肺、副鼻腔、または眼において、非常に弾性のある閉塞性粘液に関連する疾患を有する患者に安全かつ効果的な治療法を提供する。
【0016】
I.定義
本明細書で使用される略語は、化学的および生物学的分野内のそれらの従来の意味を有する。本明細書に記載の化学構造および化学式は、化学的分野で既知の化学原子価の標準規則に従って構築される。
【0017】
本明細書で使用される場合、数値または範囲の文脈における「約」という用語は、文脈がより限定された範囲を必要としない限り、列挙または主張される数値または範囲の±10%を意味する。
【0018】
本明細書の説明および特許請求の範囲では、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」などの句が出現し、その後に要素または特徴の結合リストが続く場合がある。「および/または」という用語はまた、2つ以上の要素または特徴のリストに出現することがある。それが使用される文脈によって暗黙的または明示的に矛盾しない限り、このような句は、リストされた要素または特徴のいずれかを個別に、または引用された要素または特徴のいずれかを他の引用された要素または特徴のいずれかと組み合わせて意味することを意図する。例えば、「AおよびBの少なくとも1つ」「AおよびBの1つ以上」および「Aおよび/またはB」という句はそれぞれ、「Aのみ、Bのみ、またはAおよびBを一緒に」を意味することを意図する。同様の解釈は、3つ以上のアイテムを含むリストにも適用される。例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つ」、「1つ以上のA、B、およびC」、および、「A、Bおよび/またはC」という句はそれぞれ、「Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、またはAおよびBおよびCを一緒に」を意味することを意図する。加えて、上記および特許請求の範囲における「に基づく」という用語の使用は、「少なくとも部分的に基づく」ことを意味することを意図しており、その結果、記載されていない特徴または要素も許容される。
【0019】
パラメータ範囲が提供される場合、その範囲内の全ての整数、およびその10分の1もまた、本発明によって提供されることが理解される。例えば、「0.2~5mg」は、5.0mg以下の0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mgなどの開示である。
【0020】
本明細書の説明および以下の特許請求の範囲全体で使用されるように、「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」の意味は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、複数形の参照を含む。
【0021】
「含む」、「含有する」、または「によって特徴付けられる」と同義である移行用語「含む」は、包括的または自由形式であり、追加の、引用されていない要素、方法のステップ、または成分(文脈に応じて)を除外しない。対照的に、「からなる」という移行句は、特許請求の範囲で特定されない任意の要素、ステップ、または成分を除外する。「から本質的になる」という移行句は、特許請求の範囲を、特定の材料またはステップ、および特許請求された発明の基本的および新規の特性(複数可)に実質的に影響を与えないものに限定する。「を含む」という移行用語を使用して、方法および組成物が開示される場合、移行用語「からなる」および「から本質的になる」を有する対応する方法および組成物もまた開示されることが理解されよう。
【0022】
置換基が左から右に書かれたそれらの従来の化学式によって特定される場合、それらは、右から左に構造を書くことから生じるであろう化学的に同一の置換基を等しく包含し、例えば-CH2O-は-OCH2-と等しい。
【0023】
「アルキル」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、別途明記されない限り、直鎖状(すなわち、非分岐状)もしくは分岐状の炭素鎖(もしくは炭素)、またはそれらの組み合わせを意味し、これは、完全飽和、一価不飽和、または多価不飽和であってもよく、一価、二価、および多価ラジカルを含んでもよい。アルキルは、指定された数の炭素を含み得る(例えば、C1-C10とは、1~10個の炭素を意味する)。アルキルは、非環化鎖である。飽和炭化水素ラジカルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、メチルなどの基、例えば、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどの相同体および異性体が挙げられるが、これらに限定されない。不飽和アルキル基は、1つ以上の二重結合または三重結合を有するものである。不飽和アルキル基の例としては、ビニル、2-プロペニル、クロチル、2-イソペンテニル、2-(ブタジエニル)、2,4-ペンタジエニル、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチニル、1-および3-プロピニル、3-ブチニル、ならびに高級相同体および異性体が挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシは、酸素リンカー(-O-)を介して分子の残り部分に結合しているアルキルである。アルキル部分は、アルケニル部分であり得る。アルキル部分は、アルキニル部分であり得る。アルキル部分は、完全飽和であり得る。アルケニルは、1つ以上の二重結合に加えて、2つ以上の二重結合および/または1つ以上の三重結合を含み得る。アルキニルは、1つ以上の三重結合に加えて、2つ以上の三重結合および/または1つ以上の二重結合を含み得る。
【0024】
「アルキレン」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、別途明記されない限り、アルキルに由来する二価のラジカルを意味し、限定はされないが、-CH2CH2CH2CH2-によって例示される。典型的には、アルキル(またはアルキレン)基は、1~24個の炭素原子を有し、10個以下の炭素原子を有する基が本明細書において好ましい。「低級アルキル」または「低級アルキレン」は、一般に8個以下の炭素原子を有する短鎖のアルキル基またはアルキレン基である。「アルケニレン」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、別途明記されない限り、アルケンに由来する二価のラジカルを意味する。
【0025】
「ヘテロアルキル」という用語は、単独で、または別の用語と組み合わせて、別途明記されない限り、少なくとも1つの炭素原子および少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、N、P、Si、およびS)を含む安定した直鎖もしくは分岐鎖、またはそれらの組み合わせを意味し、窒素原子および硫黄原子は、任意に酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は、任意に四級化されていてもよい。ヘテロ原子(複数可)(例えば、O、N、S、Si、またはP)は、ヘテロアルキル基の任意の内部位置、またはアルキル基が分子の残り部分に結合している位置に配置されていてもよい。ヘテロアルキルは、非環化鎖である。例としては、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-S-CH2、-S(O)-CH3、-CH2-CH2-S(O)2-CH3、-CH=CH-O-CH3、-Si(CH3)3、-CH2-CH=N-OCH3、-CH=CH-N(CH3)-CH3、-O-CH3、-O-CH2-CH3、および-CNが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、-CH2-NH-OCH3および-CH2-O-Si(CH3)3などの最大2個または3個のヘテロ原子が連続していてもよい。ヘテロアルキル部分は、1個のヘテロ原子(例えば、O、N、S、Si、またはP)を含み得る。ヘテロアルキル部分は、2個の任意に異なるヘテロ原子(例えば、O、N、S、Si、またはP)を含み得る。ヘテロアルキル部分は、3個の任意に異なるヘテロ原子(例えば、O、N、S、Si、またはP)を含み得る。ヘテロアルキル部分は、4個の任意に異なるヘテロ原子(例えば、O、N、S、Si、またはP)を含み得る。ヘテロアルキル部分は、5個の任意に異なるヘテロ原子(例えば、O、N、S、Si、またはP)を含み得る。ヘテロアルキル部分は、最大8個の任意に異なるヘテロ原子(例えば、O、N、S、Si、またはP)を含み得る。「ヘテロアルケニル」という用語は、単独で、または別の用語と組み合わせて、別途明記されない限り、少なくとも1つの二重結合を含むヘテロアルキルを意味する。ヘテロアルケニルは、1つ以上の二重結合に加えて、2つ以上の二重結合および/または1つ以上の三重結合を任意に含み得る。「ヘテロアルキニル」という用語は、単独で、または別の用語と組み合わせて、別途明記されない限り、少なくとも1つの三重結合を含むヘテロアルキルを意味する。ヘテロアルキニルは、1つ以上の三重結合に加えて、2つ以上の三重結合および/または1つ以上の二重結合を任意に含み得る。
【0026】
同様に、「ヘテロアルキレン」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、別途明記されない限り、ヘテロアルキルに由来する二価のラジカルを意味し、限定はされないが、-CH2-CH2-S-CH2-CH2-および-CH2-S-CH2-CH2-NH-CH2-によって例示される。ヘテロアルキレン基については、ヘテロ原子はまた、鎖の末端のいずれかまたは両方を占有し得る(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノなど)。なおさらに、アルキレンおよびヘテロアルキレン連結基の場合、連結基の配向は、連結基の式が書かれた方向によって暗示されない。例えば、式-C(O)2R’-は、-C(O)2R’-および-R’C(O)2-の両方を表す。上記のように、本明細書で使用されるヘテロアルキル基は、-C(O)R’、-C(O)NR’、-NR’R’’、-OR’、-SR’、および/または-SO2R’などの、ヘテロ原子を介して分子の残り部分に結合している基を含む。「ヘテロアルキル」が列挙された後に特定のヘテロアルキル基、例えば、-NR’R’’などが列挙される場合、ヘテロアルキルおよび-NR’R’’という用語が冗長でも相互排他的でもないことが理解されよう。むしろ、特定のヘテロアルキル基が明確化のために列挙される。したがって、「ヘテロアルキル」という用語は、本明細書において、特定のヘテロアルキル基、例えば、-NR’R’’などを除外するものと解釈されるべきではない。
【0027】
「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」という用語は、単独で、または他の用語と組み合わせて、別途明記されない限り、それぞれ「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環式バージョンを意味する。シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルは、芳香族ではない。加えて、ヘテロシクロアルキルの場合、ヘテロ原子は、ヘテロ環が分子の残り部分に結合している位置を占有し得る。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキルの例としては、1-(1,2,5,6-テトラヒドロピリジル)、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-モルホリニル、3-モルホリニル、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロチエン-2-イル、テトラヒドロチエン-3-イル、1-ピペラジニル、2-ピペラジニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。「シクロアルキレン」および「ヘテロシクロアルキレン」とは、単独で、または別の置換基の一部として、それぞれ、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルに由来する二価のラジカルを意味する。
【0028】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、単独で、または別の置換基の一部として、別途明記されない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」などの用語は、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含むことを意味する。例えば、「ハロ(C1-C4)アルキル」という用語としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
「アシル」という用語は、別途明記されない限り、-C(O)Rを意味し、Rは、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
【0030】
「アリール」という用語は、別途明記されない限り、多価不飽和、芳香族、炭化水素置換基を意味し、これらは、単一の環、または一緒に縮合している(すなわち縮合環アリール)もしくは共有結合している多環(好ましくは1~3環)であり得る。縮合環アリールは、縮合環の少なくとも1つがアリール環である、一緒に縮合した複数の環を指す。「ヘテロアリール」という用語は、N、O、またはSなどの少なくとも1つのヘテロ原子を含むアリール基(または環)を指し、窒素原子および硫黄原子は任意に酸化され、窒素原子(複数可)は任意に四級化される。したがって、「ヘテロアリール」という用語は、縮合環ヘテロアリール基(すなわち、縮合環のうちの少なくとも1つが芳香族複素環である、一緒に縮合している複数の環)を含む。5,6-縮合環ヘテロアリーレンとは、一方の環が5員を有し、他方の環が6員を有し、少なくとも一方の環がヘテロアリール環である、一緒に縮合している2つの環を指す。同様に、6,6-縮合環ヘテロアリーレンとは、一方の環が6員を有し、他方の環が6員を有し、少なくとも一方の環がヘテロアリール環である、一緒に縮合している2つの環を指す。6,5-縮合環ヘテロアリーレンとは、一方の環が6員を有し、他方の環が5員を有し、少なくとも一方の環がヘテロアリール環である、一緒に縮合している2つの環を指す。ヘテロアリール基は、炭素原子またはヘテロ原子を介して分子の残り部分に結合することができる。アリール基およびヘテロアリール基の非限定的な例としては、フェニル、ナフチル、ピロリル、ピラゾリル、ピリダジニル、トリアジニル、ピリミジニル、イミダゾリル、ピラジニル、プリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピリミジル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラン、イソベンゾフラニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾチオフェニル、イソキノリル、キノキサリニル、キノリル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-ビフェニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-フェニル-4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジル、4-ピリミジル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、5-インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリル、および6-キノリルが挙げられる。上記のアリール環系およびヘテロアリール環系の各々に対する置換基は、以下に記載の許容される置換基の群から選択される。「アリーレン」および「ヘテロアリーレン」とは、単独で、または別の置換基の一部として、それぞれ、アリールおよびヘテロアリールに由来する二価のラジカルを意味する。ヘテロアリール基置換基は、環ヘテロ原子窒素に-O-結合していてもよい。
【0031】
簡潔にするために、「アリール」という用語は、他の用語(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)と組み合わせて使用される場合、上記で定義されたアリール環およびヘテロアリール環の両方を含む。したがって、「アリールアルキル」という用語は、アリール基がアルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなど)に結合しているラジカルを含み、炭素原子(例えば、メチレン基)は、例えば、酸素原子(例えば、フェノキシメチル、2-ピリジルオキシメチル、3-(1-ナフチルオキシ)プロピルなど)によって置き換えられている。
【0032】
記号
【化5】
は、分子または化学式の残り部分への化学部分の結合点を示す。
【0033】
本明細書で使用される「オキソ」という用語は、炭素原子に二重結合している酸素を意味する。
【0034】
本明細書で使用される「アルキルスルホニル」という用語は、式-S(O2)-R’を有する部分を意味し、R’は、上記で定義された置換または非置換アルキル基である。R’は、指定された数の炭素原子を有し得る(例えば、「C1-C4アルキルスルホニル」)。
【0035】
上記の用語(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」、および「ヘテロアリール」)のそれぞれには、示されたラジカルの置換および非置換形態の両方が含まれる。各種類のラジカルの好ましい置換基が、以下に提供される。
【0036】
アルキルおよびヘテロアルキルラジカル(アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルとも呼ばれる基を含む)の置換基は、0~(2m’+1)(式中、m’は、かかるラジカルにおける炭素原子の総数である)の範囲の数で、-OR’、=O、=NR’、=N-OR’、-NR’R’’、-SR’、-ハロゲン、
-SiR’R’’R’’’、-OC(O)R’、-C(O)R’、-CO2R’、-CONR’R’’、-OC(O)NR’R’’、-NR’’C(O)R’、
-NR’-C(O)NR’’R’’’、-NR’’C(O)2R’、-NR-C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、-NR-C(NR’R’’)=NR’’’、-S(O)R’、
-S(O)2R´、-S(O)2NR´R´´、-NRSO2R´、-CN、および-NO2から選択されるが、これらに限定されない、1つ以上の様々な基であり得る。R’、R’’、R’’’、およびR’’’’は各々、好ましくは独立して、水素、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール(例えば、1~3つのハロゲンで置換されたアリール)、置換もしくは非置換アルキル、アルコキシ、またはチオアルコキシ基、またはアリールアルキル基を指す。本発明の化合物が2つ以上のR基を含む場合、例えば、これらの基のうちの2つ以上が存在する場合、R基の各々は、独立して、各々R’、R’’、R’’’、およびR’’’’基として選択される。R’およびR’’が同じ窒素原子に結合している場合、それらは、窒素原子と組み合わせられて、4、5、6、または7員環を形成してもよい。例えば、--NR’R’’には、1-ピロリジニルおよび4-モルホリニルが含まれるが、これらに限定されない。置換基についての上記の議論から、当業者であれば、「アルキル」という用語が、ハロアルキル(例えば、-CF3および-CH2CF3)およびアシル(例えば、-C(O)CH3、-C(O)CF3、-C(O)CH2OCH3など)などの水素基以外の基に結合している炭素原子を含む基を含むよう意図されていることを理解するであろう。
【0037】
アルキルラジカルについて記載される置換基と同様に、アリールおよびヘテロアリール基の置換基は、様々であり、0から芳香族環系上の開いた原子価の総数までの範囲の数で、例えば、-OR’、-NR’R’’、-SR’、
ハロゲン、-SiR’R’’R’’’、-OC(O)R’、-C(O)R’、-CO2R’、-CONR’R’’、-OC(O)NR’R’’、
-NR’’C(O)R’、-NR’-C(O)NR’’R’’’、-NR’’C(O)2R’、-NR-C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、
-NR-C(NR’R’’)=NR’’’、-S(O)R’、-S(O)2R’、-S(O)2NR’R’’、-NRSO2R’、-CN、-NO2、-R’、-N3、
-CH(Ph)2、フルオロ(C1-C4)アルコシキ、およびフルオロ(C1-C4)アルキル、から選択され、R’、R’’、R’’’、およびR’’’’は、好ましくは独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヘテロアルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択される。本発明の化合物が2つ以上のR基を含む場合、例えば、これらの基のうちの2つ以上が存在する場合、R基のそれぞれは、独立して、それぞれR’、R’’、R’’’、およびR’’’’基として選択される。
【0038】
2つ以上の置換基が、任意に結合して、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキル基を形成し得る。かかるいわゆる環形成置換基は、典型的には、必ずしもそうとは限らないが、環状基礎構造に結合していることが見出される。実施形態では、環形成置換基は、その基礎構造の隣接する員に結合している。例えば、環状基礎構造の隣接する員に結合している2つの環形成置換基は、縮合環構造を形成する。別の実施形態では、環形成置換基は、その基礎構造の単一の員に結合している。例えば、環状基礎構造の単一の員に結合している2つの環形成置換基は、スピロ環式構造を形成する。さらに別の実施形態では、環形成置換基は、その基礎構造の隣接していない員に結合している。
【0039】
アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つは、式-T-C(O)-(CRR’)q-U-の環を任意に形成し得、式中、TおよびUは、独立して、-NR-、-O-、-CRR’-、または単結合であり、qは、0~3の整数である。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つは、式-A-(CH2)r-B-の置換基で任意に置き換えられ得、式中、AおよびBは、独立して、-CRR’-、-O-、-NR-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2NR’-、または単結合であり、rは、1~4の整数である。そのように形成された新たな環の単結合のうちの1つは、二重結合で任意に置き換えられ得る。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つは、式-(CRR’)s-X’-(C’’R’’’)d-の置換基で任意に置き換えられ得、式中、sおよびdが独立して、0~3の整数であり、X’が、-O-、-NR’-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、または-S(O)2NR’-である。置換基R、R’、R’’、およびR’’’は好ましくは独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択される。
【0040】
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」または「環ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、リン(P)、およびケイ素(Si)を含むことを意味する。
【0041】
環(例えば、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリーレン、またはヘテロアリーレン)の置換基は、環の特定の原子上ではなく、環上の置換基(一般に浮遊置換基と呼ばれる)として示すことができる。このような場合、置換基は、(化学原子価の規則に従って)環原子のいずれかに結合されてもよく、縮合環またはスピロ環式環の場合、縮合環またはスピロ環式環の1員と結合されるものとして示される置換基(単環上の浮遊置換基)は、縮合環またはスピロ環式環のいずれか上の置換基(多環上の浮遊置換基)であり得る。置換基が特定の原子(浮遊置換基)ではなく環に結合しており、置換基の下付き文字が1より大きい整数である場合、複数の置換基は、同じ原子、同じ環、異なる原子、異なる縮合環、異なるスピロ環式環上にあってもよく、各置換基は任意に異なってもよい。分子の残り部分への環の結合点が単一の原子(浮遊置換基)に限定されない場合、結合点は、その環の任意の原子であってもよく、縮合環またはスピロ環式環の場合、化学原子価の規則に従って、縮合環またはスピロ環式環のうちのいずれかの任意の原子であってもよい。環、縮合環、またはスピロ環式環が1つ以上の環ヘテロ原子を含み、環、縮合環、またはスピロ環式環がもう1つの浮遊置換基(分子の残り部分への結合点を含むが、これに限定されない)とともに示される場合、浮遊置換基は、ヘテロ原子に結合してもよい。環ヘテロ原子が浮遊置換基を有する構造または式において1つ以上の水素に結合していることが示される場合(例えば、環原子への2つの結合および水素への第3の結合を有する環窒素)、ヘテロ原子が浮遊置換基に結合している場合、置換基は、化学原子価の規則に従って、水素を置き換えると理解されよう。
【0042】
2つ以上の置換基が、任意に結合して、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキル基を形成し得る。かかるいわゆる環形成置換基は、典型的には、必ずしもそうとは限らないが、環状基礎構造に結合していることが見出される。一実施形態では、環形成置換基は、その基礎構造の隣接する員に結合している。例えば、環状基礎構造の隣接する員に結合している2つの環形成置換基は、縮合環構造を形成する。別の実施形態では、環形成置換基は、その基礎構造の単一の員に結合している。例えば、環状基礎構造の単一の員に結合している2つの環形成置換基は、スピロ環式構造を形成する。さらに別の実施形態では、環形成置換基は、その基礎構造の隣接していない員に結合している。
【0043】
アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つが、任意に、式-T-C(O)-(CRR’)q-U-(式中、TおよびUは独立して、-NR-、-O-、-CRR’-、または単結合であり、qは0~3の整数である)の環を形成し得る。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つが、任意に、式-A-(CH2)r-B-(式中、AおよびBは独立して、-CRR’-、-O-、-NR-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2NR’-、または単結合であり、rが、1~4の整数である)の置換基で置換され得る。そのように形成された新たな環の単結合のうちの1つは、二重結合で任意に置き換えられ得る。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうちの2つは、式-(CRR’)s-X’-(C’’R’’R’’’)d-(式中、sおよびdが独立して、0~3の整数であり、X’が、-O-、-NR’-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、または-S(O)2NR’-である)の置換基で任意に置き換えられ得る。置換基R、R’、R’’、およびR’’’は好ましくは独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、および置換もしくは非置換ヘテロアリールから選択される。
【0044】
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」または「環ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、リン(P)、およびケイ素(Si)を含むことを意味する。
【0045】
本明細書で使用される「置換基」は、以下の部分から選択される基を意味する。
(A)オキソ、ハロゲン、-CCl3、-CBr3、-CF3、-CI3、CHCl2、-CHBr2、-CHF2、-CHI2、-CH2Cl、-CH2Br、-CH2F、-CH2I、-CN、-OH、-NH2、-COOH、-CONH2、-NO2、-SH、-SO3H、-SO4H、-SO2NH2、-NHNH2、-ONH2、-NHC(O)NHNH2、-NHC(O)NH2、-NHSO2H、-NHC(O)H、
-NHC(O)OH、-NHOH、-OCCl3、-OCF3、-OCBr3、-OCI3、-OCHCl2、-OCHBr2、-OCHI2、-OCHF2、-OCH2Cl、-OCH2Br、-OCH2I、-OCH2F、-N3、非置換アルキル(例えば、C1-C8アルキル、C1-C6アルキル、もしくはC1-C4アルキル)、非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員ヘテロアルキル、2~6員ヘテロアルキル、もしくは2~4員ヘテロアルキル)、非置換シクロアルキル(例えば、C3-C8シクロアルキル、C3-C6シクロアルキル、もしくはC5-C6シクロアルキル)、非置換ヘテロシクロアルキル(例えば、3~8員ヘテロシクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、もしくは5~6員ヘテロシクロアルキル)、非置換アリール(例えば、C6-C10アリール、C10アリール、もしくはフェニル)、または非置換ヘテロアリール(例えば、5~10員ヘテロアリール、5~9員ヘテロアリール、もしくは5~6員ヘテロアリール)、ならびに
(B)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール:
(i)オキソ、ハロゲン、-CCl3、-CBr3、-CF3、-CI3、CHCl2、-CHBr2、-CHF2、-CHI2、-CH2Cl、-CH2Br、-CH2F、-CH2I、-CN、-OH、-NH2、-COOH、-CONH2、-NO2、-SH、-SO3H、-SO4H、-SO2NH2、-NHNH2、-ONH2、-NHC(O)NHNH2、-NHC(O)NH2、-NHSO2H、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、-NHOH、-OCCl3、-OCF3、-OCBr3、-OCI3、-OCHCl2、-OCHBr2、-OCHI2、-OCHF2、-OCH2Cl、-OCH2Br、-OCH2I、-OCH2F、-N3、非置換アルキル(例えば、C1-C8アルキル、C1-C6アルキル、またはC1-C4アルキル)、非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員ヘテロアルキル、2~6員ヘテロアルキル、または2~4員ヘテロアルキル)、非置換シクロアルキル(例えば、C3-C8シクロアルキル、C3-C6シクロアルキル、またはC5-C6シクロアルキル)、非置換ヘテロシクロアルキル(例えば、3~8員ヘテロシクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、または5~6員ヘテロシクロアルキル)、非置換アリール(例えば、C6-C10アリール、C10アリール、またはフェニル)、または非置換ヘテロアリール(例えば、5~10員ヘテロアリール、5~9員ヘテロアリール、または5~6員ヘテロアリール)、および
(ii)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール:
(a)オキソ、ハロゲン、-CCl3、-CBr3、-CF3、-CI3、CHCl2、-CHBr2、-CHF2、-CHI2、-CH2Cl、-CH2Br、-CH2F、-CH2I、-CN、-OH、-NH2、-COOH、-CONH2、-NO2、-SH、-SO3H、-SO4H、-SO2NH2、-NHNH2、-ONH2、-NHC(O)NHNH2、-NHC(O)NH2、-NHSO2H、-NHC(O)H、
-NHC(O)OH、-NHOH、-OCCl3、-OCF3、-OCBr3、-OCI3、-OCHCl2、-OCHBr2、-OCHI2、-OCHF2、-OCH2Cl、-OCH2Br、-OCH2I、-OCH2F、-N3、非置換アルキル(例えば、C1-C8アルキル、C1-C6アルキル、もしくはC1-C4アルキル)、非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員ヘテロアルキル、2~6員ヘテロアルキル、もしくは2~4員ヘテロアルキル)、非置換シクロアルキル(例えば、C3-C8シクロアルキル、C3-C6シクロアルキル、もしくはC5-C6シクロアルキル)、非置換ヘテロシクロアルキル(例えば、3~8員ヘテロシクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、もしくは5~6員ヘテロシクロアルキル)、非置換アリール(例えば、C6-C10アリール、C10アリール、もしくはフェニル)、または非置換ヘテロアリール(例えば、5~10員ヘテロアリール、5~9員ヘテロアリール、もしくは5~6員ヘテロアリール)、ならびに
(b)オキソ、ハロゲン、-CCl3、-CBr3、-CF3、-CI3、CHCl2、-CHBr2、-CHF2、-CHI2、-CH2Cl、-CH2Br、-CH2F、-CH2I、-CN、-OH、-NH2、
-COOH、-CONH2、-NO2、-SH、-SO3H、-SO4H、-SO2NH2、-NHNH2、-ONH2、-NHC(O)NHNH2、-NHC(O)NH2、-NHSO2H、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、
-NHOH、-OCCl3、-OCF3、-OCBr3、-OCI3、-OCHCl2、-OCHBr2、-OCHI2、-OCHF2、-OCH2Cl、-OCH2Br、-OCH2I、-OCH2F、-N3、非置換アルキル(例えば、C1-C8アルキル、C1-C6アルキル、もしくはC1-C4アルキル)、非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員ヘテロアルキル、2~6員ヘテロアルキル、もしくは2~4員ヘテロアルキル)、非置換シクロアルキル(例えば、C3-C8シクロアルキル、C3-C6シクロアルキル、もしくはC5-C6シクロアルキル)、非置換ヘテロシクロアルキル(例えば、3~8員ヘテロシクロアルキル、3~6員ヘテロシクロアルキル、もしくは5~6員ヘテロシクロアルキル)、非置換アリール(例えば、C6-C10アリール、C10アリール、もしくはフェニル)、または非置換ヘテロアリール(例えば、5~10員ヘテロアリール、5~9員ヘテロアリール、もしくは5~6員ヘテロアリール)から選択される少なくとも1つの置換基で置換されている、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール。
【0046】
本明細書で使用される「サイズ限定置換基(size-limited substituent)」または「サイズ限定置換基(size-limited substituent group)」は、「置換基」について上述される全ての置換基から選択される基を意味し、各置換もしくは非置換アルキルは、置換もしくは非置換C1-C20アルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキルは、置換もしくは非置換2~20員ヘテロアルキルであり、各置換もしくは非置換シクロアルキルは、置換もしくは非置換C3-C8シクロアルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルは、置換もしくは非置換3~8員ヘテロシクロアルキルであり、各置換もしくは非置換アリールは、置換もしくは非置換C6-C10アリールであり、各置換もしくは非置換ヘテロアリールは、置換もしくは非置換5~10員ヘテロアリールである。
【0047】
本明細書で使用される「低級置換基(lower substituent)」または「低級置換基(lower substituent group)」は、「置換基」について上述される全ての置換基から選択される基を意味し、各置換もしくは非置換アルキルは、置換もしくは非置換C1-C8アルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキルは、置換もしくは非置換2~8員ヘテロアルキルであり、各置換もしくは非置換シクロアルキルは、置換もしくは非置換C3-C7シクロアルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルは、置換もしくは非置換3~7員ヘテロシクロアルキルであり、各置換もしくは非置換アリールは、置換もしくは非置換C6-C10アリールであり、各置換もしくは非置換ヘテロアリールは、置換もしくは非置換5~9員ヘテロアリールである。
【0048】
実施形態では、本明細書の化合物において記載される各置換基は、少なくとも1つの置換基で置換される。より具体的には、実施形態では、本明細書の化合物において記載される各置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレンは、少なくとも1つの置換基で置換されている。他の実施形態では、これらの基のうちの少なくとも1つまたは全てが、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換されている。他の実施形態では、これらの基のうちの少なくとも1個または全てが、少なくとも1つの低級置換基で置換されている。
【0049】
実施形態では、各置換もしくは非置換アルキルは、置換もしくは非置換C1-C20アルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキルは、置換もしくは非置換2~20員ヘテロアルキルであり、各置換もしくは非置換シクロアルキルは、置換もしくは非置換C3-C8シクロアルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルは、置換もしくは非置換3~8員ヘテロシクロアルキルであり、各置換もしくは非置換アリールは、置換もしくは非置換C6-C10アリールであり、かつ/または各置換もしくは非置換ヘテロアリールは、置換もしくは非置換5~10員ヘテロアリールであり得る。本明細書の化合物の実施形態では、各置換もしくは非置換アルキレンは、置換もしくは非置換C1-C20アルキレンであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキレンは、置換もしくは非置換2~20員ヘテロアルキレンであり、各置換もしくは非置換シクロアルキレンは、置換もしくは非置換C3-C8シクロアルキレンであり、各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレンは、置換もしくは非置換3~8員ヘテロシクロアルキレンであり、各置換もしくは非置換アリーレンは、置換もしくは非置換C6-C10アリーレンであり、かつ/または各置換もしくは非置換ヘテロアリーレンは、置換もしくは非置換5~10員ヘテロアリーレンである。
【0050】
実施形態では、各置換もしくは非置換アルキルは、置換もしくは非置換C1-C8アルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキルは、置換もしくは非置換2~8員ヘテロアルキルであり、各置換もしくは非置換シクロアルキルは、置換もしくは非置換C3-C7シクロアルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルは、置換もしくは非置換3~7員ヘテロシクロアルキルであり、各置換もしくは非置換アリールは、置換もしくは非置換C6-C10アリールであり、かつ/または各置換もしくは非置換ヘテロアリールは、置換もしくは非置換5~9員ヘテロアリールである。実施形態では、各置換もしくは非置換アルキレンは、置換もしくは非置換C1-C8アルキレンであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキレンは、置換もしくは非置換2~8員ヘテロアルキレンであり、各置換もしくは非置換シクロアルキレンは、置換もしくは非置換C3-C7シクロアルキレンであり、各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレンは、置換もしくは非置換3~7員ヘテロシクロアルキレンであり、各置換もしくは非置換アリーレンは、置換もしくは非置換C6-C10アリーレンであり、かつ/または各置換もしくは非置換ヘテロアリーレンは、置換もしくは非置換5~9員ヘテロアリーレンである。いくつかの実施形態では、化合物は、以下の実施例の項、図、または表に記載の化学種である。
【0051】
実施形態では、置換または非置換部分(例えば、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、および/または置換もしくは非置換ヘテロアリーレン)は、非置換である(例えば、それぞれ、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、非置換アルキレン、非置換ヘテロアルキレン、非置換シクロアルキレン、非置換ヘテロシクロアルキレン、非置換アリーレン、および/または非置換ヘテロアリーレンである)。実施形態では、置換もしくは非置換部分(例えば、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、および/または置換もしくは非置換ヘテロアリーレン)は、置換である(例えば、それぞれ、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレンである)。
【0052】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つの置換基で置換され、置換部分が、複数の置換基で置換されている場合、各置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が複数の置換基で置換されている場合、各置換基は異なる。
【0053】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換され、置換部分が、複数の置換基で置換されている場合、各サイズ限定置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が複数のサイズ限定置換基で置換されている場合、各サイズ限定置換基は異なる。
【0054】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つの低級置換基で置換され、置換部分が、複数の低級置換基で置換されている場合、各低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が複数の低級置換基で置換されている場合、各低級置換基は異なる。
【0055】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換部分が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は異なる。
【0056】
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に記載の化合物に見られる特定の置換基に応じて、比較的非毒性の酸または塩基を用いて調製される活性化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が、比較的酸性の官能基を含有する場合、塩基付加塩は、中性形態のかかる化合物を、十分な量の所望の塩基と、そのまままたは好適な不活性溶媒中で接触させることによって得ることができる。薬学的に許容される塩基付加塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノ、もしくはマグネシウム塩、または同様の塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含む場合、酸付加塩が、かかる化合物の中性形態を、そのままの状態または好適な不活性溶媒中のいずれかで、十分な量の所望の酸と接触させることによって得られ得る。薬学的に許容される酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸などの無機酸に由来する塩、ならびに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、メタンスルホン酸などの比較的非毒性の有機酸に由来する塩が挙げられる。アミノ酸塩、例えば、アルギニン酸塩など、および有機酸塩、例えば、グルクロン酸またはガラクツロン酸なども含まれる(例えば、Berge et al.,“Pharmaceutical Salts”,Journal of Pharmaceutical Science,1977,66,1-19を参照)。本発明のある特定の化合物は、化合物が塩基付加塩または酸付加塩のいずれかに変換されることを可能にする塩基性官能基および酸性官能基の両方を含む。
【0057】
したがって、本発明の化合物は、薬学的に許容される酸などによる、塩として存在し得る。本発明は、かかる塩を含む。かかる塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩(例えば、(+)-酒石酸塩、(-)-酒石酸塩、またはラセミ混合物を含むそれらの混合物)、コハク酸塩、安息香酸塩、およびグルタミン酸などのアミノ酸との塩が挙げられる。これらの塩は、当業者に既知の方法によって調製され得る。
【0058】
中性形態の化合物は、好ましくは、塩を塩基または酸と接触させて、従来の様式で親化合物を単離することによって再生される。化合物の親形態は、極性溶媒中での溶解性などの特定の物理的特性において様々な塩形態とは異なり得る。
【0059】
塩形態に加えて、本発明は、プロドラッグ形態の化合物を提供する。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは、生理学的条件下で容易に化学変化を受けて本発明の化合物をもたらす化合物である。さらに、プロドラッグは、エクスビボ環境下で化学的または生化学的方法によって、本発明の化合物に変換することができる。例えば、プロドラッグは、好適な酵素または化学試薬とともに経皮パッチリザーバーに配置された場合、本発明の化合物にゆっくりと変換することができる。
【0060】
本発明のある特定の化合物は、非溶媒和形態ならびに水和形態を含む溶媒和形態で存在することができる。一般に、溶媒和形態は、非溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に包含される。本発明のある特定の化合物は、複数の結晶形態または非晶形態で存在し得る。一般に、全ての物理的形態が本発明によって企図される使用について同等であり、本発明の範囲内であるよう意図されている。
【0061】
本発明の特定の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有し、ラセミ体、ジアステレオマー、互変異性体、幾何異性体、および個々の異性体は、本発明の範囲内に包含される。本発明の化合物は、合成および/または単離するには不安定すぎることが当該技術分野で知られているものを含まない。
【0062】
本明細書で使用される場合、「異性体」という用語は、同じ数および種類の原子、ひいては同じ分子量を有するが、原子の構造配置または立体配置に関しては異なる化合物を指す。
【0063】
本明細書で使用される「互変異性体」という用語は、平衡状態で存在し、ある異性体形態から別の異性体形態に容易に変換される、2つ以上の構造異性体の1つを指す。
【0064】
本発明のある特定の化合物は、互変異性体形態で存在してもよく、化合物の全てのそのような互変異体形態は、本発明の範囲内であることは当業者には明らかであろう。
【0065】
別途明記されない限り、本明細書に示される構造はまた、その構造の全ての立体化学形態、すなわち、各非対称中心に対するRおよびS配置を含むことも意図する。したがって、本化合物の単一の立体化学異性体、ならびに鏡像異性体およびジアステレオマー混合物は、本発明の範囲内である。
【0066】
本発明の化合物はまた、そのような化合物を構成する原子のうちの1つ以上で、不自然な割合の原子同位体を含有し得る。例えば、化合物は、例えば、トリチウム(3H)、ヨウ素-125(125I)、または炭素-14(14C)などの放射性同位元素で放射性標識化されてもよい。本発明の化合物の全ての同位体変形は、放射性であるか否かにかかわらず、本発明の範囲内に包含される。
【0067】
「治療する」または「治療」という用語は、損傷、疾患、病理、または状態の治療または改善における成功の任意の兆候を指し、任意の客観的または主観的パラメータ、例えば、寛解、緩解;症状を低減すること、または患者にとって損傷、病理、もしくは状態をより許容できるものにすること;変性もしくは減退の速度を遅延させること;変性の最終点をより衰弱的でないものにすること;患者の肉体的もしくは精神的な福祉を改善することを含む。症状の治療または改善は、客観的または主観的パラメータに基づくことができ、それらは、身体検査、神経精神病学検査、および/または精神病学評価の結果を含む。「治療すること」という用語およびその活用は、損傷、病変、状態、または疾患の予防を含み得る。実施形態では、治療することは、予防することである。実施形態では、治療することは、予防することを含まない。
【0068】
本明細書で使用される(かつ当該技術分野で十分に理解されている)「治療すること」または「治療」は、臨床結果を含む、対象の状態における有益なまたは所望の結果を得るための任意のアプローチも広範に含む。有益なまたは所望の臨床結果としては、部分的であるか全体であるか、かつ検出可能であるか検出不可能であるかにかかわらず、1つ以上の症状または状態の緩和または改善、疾患の程度の低減、病状の安定化(すなわち、悪化させない)、疾患の感染または拡大の予防、疾患増悪の遅延または減速、病状の改善または軽減、疾患再発の減少、および寛解が挙げられ得るが、これらに限定されない。言い換えれば、本明細書で使用される「治療」とは、疾患の任意の治癒、改善、または予防を含む。治療は、疾患が発症するのを防ぐか、疾患の拡散を抑制するか、疾患の症状(例えば、眼痛、光周辺で後光を見ること、目の充血、非常に高い眼圧)を軽減するか、疾患の根本原因を完全にもしくは部分的に除去するか、疾病の継続期間を短縮するか、またはこれらの組み合わせを行い得る。実施形態では、治療は、予防的治療を含む。治療方法は、対象に、治療有効量の活性薬剤を投与することを含む。実施形態では、投与するステップは、単回投与からなり得るか、または一連の投与を含み得る。治療期間の長さは、状態の重症度、患者の年齢、活性薬剤の濃度、治療に使用される組成物の活性、またはそれらの組み合わせなどの様々な要因に依存する。治療または予防のために使用される薬剤の有効投与量が特定の治療または予防計画の間に増加または減少し得ることも理解されよう。投与量の変更は、当該技術分野で知られている標準的な診断アッセイによってもたらされ得るか、それによって明らかにされ得る。いくつかの例では、慢性投与が必要とされ得る。例えば、組成物は、患者を治療するのに十分な量でおよび持続時間、対象に投与される。実施形態では、治療または治療は、予防的治療ではない。
【0069】
「有効量」は、記載された目的を達成するのに十分な量である(例えば、それが投与される効果を達成する、疾患を治療する、標的器官の粘液を減少させる、疾患または状態の1つ以上の症状を減少させるなど)。「有効量」の一例は、疾患の症状または症状の治療、予防、または軽減に寄与するのに十分な量であり、「治療有効量」とも称され得る。症状(複数可)の「軽減」(およびこの語句の文法的等価物)は、症状(複数可)の重症度もしくは頻度の低下、または症状(複数可)の排除を意味する。薬物の「予防有効量」とは、対象に投与されると、意図された予防効果をもたらすであろう薬物の量、例えば、損傷、疾患、病変、もしくは状態の発症(もしくは再発)を予防もしくは遅延するか、または損傷、疾患、病変、もしくは状態、またはそれらの症状の発症(もしくは再発)の可能性を低減させる薬物の量である。完全な予防効果は、必ずしも1回用量の投与によって生じるとは限らず、一連の用量の投与後にのみ生じ得る。したがって、予防有効量は、1回以上の投与で投与され得る。本明細書で使用される「活性減少量」は、それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させるために必要とされる本明細書に開示される化合物の量を指す。正確な量は、治療の目的に依存し、既知の技法を使用して当業者によって解明可能であろう(例えば、Lieberman,Pharmaceutical Dosage Forms(vols.1-3,1992)、Lloyd,The Art,Science and Technology of Pharmaceutical Compounding(1999)、Pickar,Dosage Calculations(1999)、およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,2003,Gennaro,Ed.,Lippincott,Williams & Wilkinsを参照)。
【0070】
「対象」、「患者」、「それを必要とする対象」は、示された疾患または障害に罹患している、または罹患する可能性のある動物界の生きているメンバーを指す。実施形態では、対象は、疾患または障害に自然に罹患する個体を含む種のメンバーである。実施形態では、対象は、哺乳動物である。哺乳動物の非限定的な例としては、げっ歯類(例えば、マウスおよびラット)、霊長類(例えば、レムール、ブッシュベビー、サル、類人猿、およびヒト)、ウサギ、イヌ(例えば、コンパニオンドッグ、介護犬、または警察犬、軍用犬、競走犬、ショー犬などの作業イヌ)、ウマ(競走馬および作業馬など)、ネコ(例えば、飼いならされたネコ)、家畜(ブタ、ウシ、ロバ、ラバ、バイソン、ヤギ、ラクダ、およびヒツジなど)、およびシカが挙げられる。実施形態では、対象は、ヒトである。実施形態では、対象は、七面鳥、アヒル、またはニワトリなどの非哺乳動物である。実施形態では、対象は、本明細書に提供されるような薬学的組成物の投与によって治療することができる疾患または状態に罹患しているかまたは罹患しやすい生物を指す。「対象」、「患者」、「個人」などの用語は、限定することを意図するものではなく、一般的に交換することができる。実施形態では、「患者」として記載される個人は、必ずしも所与の疾患を有するとは限らないが、例えば、単に医学的アドバイスを求めているだけであり得る。
【0071】
実施形態では、疾患または障害は、典型的な健康な対象の粘液と比較して、異常な(例えば、増加した)量の粘液(例えば、粘膜、眼、または気道)、または異常な(例えば、増加した)粘度もしくは弾性を有する粘液である、またはそれらを含む。実施形態では、異常な増加は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%の増加である。実施形態では、異常な増加は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、または50%から、約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%までの増加である。
【0072】
本明細書で使用される場合、疾患の「症状」は、疾患に関連する任意の臨床的または実験室的症状を含み、対象が感知できるまたは観察できるものに限定されない。
【0073】
「薬学的に許容される賦形剤」および「薬学的に許容される担体」とは、活性薬剤の対象への投与および対象による吸収を助け、患者に重大な有害毒性作用を引き起こすことなく本発明の組成物中に含まれ得る物質を指す。反対の指示がない限り、「活性薬剤」、「有効成分」、「治療活性薬剤」、「治療薬」などの用語は同義に使用される。薬学的に許容される賦形剤の非限定的な例としては、水、NaCl、標準生理食塩水、乳酸リンゲル、標準スクロース、標準グルコース、結合剤、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、食塩水(リンゲル液など)、アルコール、油、ゼラチン、ラクトース、アミロース、またはデンプンなどの炭水化物、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、ポリエチレングリコール、および着色剤などが挙げられる。かかる調製物は、滅菌され得、所望の場合、滑沢剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を及ぼすための塩、緩衝剤、着色剤、および/または本発明の化合物と有害に反応しない芳香族物質などの助剤と混合され得る。当業者であれば、他の薬学的賦形剤が本発明において有用であることを認識するであろう。
【0074】
本明細書で使用される場合、「投与すること」という用語は、対象への、経口投与、エアロゾル吸入もしくは乾燥粉末吸入としての投与、座薬、局所接触、静脈内、非経口、腹腔内、筋肉内、病巣内、髄腔内、鼻腔内、もしくは皮下投与、または徐放性デバイス、例えば小型浸透圧ポンプの移植を意味する。投与は非経口および経粘膜(例えば、口腔、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、膣内、直腸内、または経皮)を含む、任意の経路による。非経口投与には、例えば、静脈内、筋肉内、細動脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内、および頭蓋内投与が含まれる。他の送達様式としては、リポソーム製剤、静脈内注入、経皮パッチなどの使用が挙げられるが、これらに限定されない。「同時投与」とは、本明細書に記載の組成物が、1つ以上の追加の治療法、例えば、気管支拡張薬(ベータアゴニスト、抗コリン薬)、コルチコステロイド、抗生物質、化学療法、ホルモン療法、放射線療法、または免疫療法などの癌療法の投与と同時に、直前に、または直後に投与されることを意味する。本発明の化合物は、単独で投与され得るか、または患者に同時投与され得る。同時投与は、個別にまたは組み合わせて(2つ以上の化合物または薬剤)、化合物の同時投与または順次投与を含むよう意図されている。したがって、調製物は、必要に応じて、他の活性物質と組み合わせることもできる(例えば、代謝分解を低減するため、または活性物質による組織、粘液、もしくは病理学的バイオフィルムの浸透を促進するため)。調製物はまた、他の粘液溶解薬クラス(例えば、当該技術分野で知られているrhDNase)と、または吸入気管支拡張薬(短時間または長時間作用型ベータアゴニスト、短時間または長時間作用型抗コリン薬)、吸入コルチコステロイド、もしくは吸入抗生物質と組み合わせて、相加的または相乗的効果を提供することによって、これらの薬剤の有効性を改善する可能性がある。本発明の組成物は、局所経路によって経皮送達され得るか、またはアプリケータスティック、溶液、懸濁液、乳剤、ゲル、クリーム、軟膏、ナノ粒子、ペースト、ゼリー、塗料、粉末、およびエアロゾルとして製剤化され得る。経口調製物としては、患者による摂取に適した錠剤、丸剤、粉末、糖剤、カプセル、液体、トローチ剤、カシェ剤、ゲル、シロップ剤、スラリー、懸濁液などが挙げられる。固形調製物としては、粉末、錠剤、丸剤、カプセル、カシェ剤、坐剤、および分散性顆粒が挙げられる。液体形態の調製物としては、溶液、懸濁液、および乳濁液、例えば、水または水/プロピレングリコール溶液が挙げられる。本発明の組成物は、徐放性および/または快適さを提供するための成分をさらに含み得る。かかる成分としては、高分子量のアニオン性粘膜模倣ポリマー、ゲル化多糖類、および細かく分割された薬物担体基質が挙げられる。これらの成分については、米国特許第4,911,920号、同第5,403,841号、同第5,212,162号、および同第4,861,760号にさらに詳細に述べられている。これらの特許の内容全体は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。本発明の組成物はまた、体内で徐放するためのミクロスフェアとして送達することができる。例えば、ミクロスフェアは、皮下にゆっくりと放出される薬剤含有ミクロスフェアの皮内注射を介して投与することができる(Rao,J.Biomater Sci.Polym.Ed.7:623-645,1995を参照、生分解性および注射可能のゲル製剤として(例えば、Gao Pharm.Res.12:857-863,1995を参照)、または経口投与のためのミクロスフェアとして(例えば、Eyles,J.Pharm.Pharmacol.49:669-674,1997を参照)。別の実施形態では、本発明の組成物の製剤は、細胞膜と融合するかまたはエンドサイトーシスされるリポソームの使用によって、すなわち、エンドサイトーシスを引き起こす細胞の表面膜タンパク質受容体に結合するリポソームに付着した受容体リガンドを使用することによって送達され得る。特にリポソーム表面が標的細胞に特異的な受容体リガンドを運ぶか、さもなければ優先的に特定の器官に向けられる場合、リポソームを使用することによって、本発明の組成物の送達をインビボで標的細胞に集中させることができる(例えば、Al-Muhammed,J.Microencapsul.13:293-306,1996、Chonn,Curr.Opin.Biotechnol.6:698-708,1995、Ostro,Am.J.Hosp.Pharm.46:1576-1587,1989を参照)。
【0075】
本明細書で提供される薬学的組成物は、活性成分(例えば、実施形態または実施例を含む、本明細書に記載される化合物)を治療有効量、すなわち、意図する目的を達成するのに有効な量で含有される組成物を含む。特定の用途に有効な実際の量は、とりわけ、治療される状態に依存するであろう。本発明の化合物の治療有効量の決定は、特に本明細書の詳細な開示に照らして、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0076】
哺乳動物に投与される投与量および頻度(単回または複数回投与)は、様々な要因、例えば、哺乳動物が別の疾患に罹患しているかどうか、ならびにその投与経路、レシピエントのサイズ、年齢、性別、健康、体重、ボディマス指数、および食事、治療される疾患の症状の性質および程度、同時治療の種類、治療される疾患との合併症、または他の健康関連問題に応じて変動し得る。本出願人の発明の方法および化合物と併せて、他の治療レジメンまたは薬剤を使用し得る。確立された投与量(例えば、頻度および持続時間)の調整および操作は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0077】
実施形態では、置換または非置換部分(例えば、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、および/または置換もしくは非置換ヘテロアリーレン)は、非置換である(例えば、それぞれ、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、非置換アルキレン、非置換ヘテロアルキレン、非置換シクロアルキレン、非置換ヘテロシクロアルキレン、非置換アリーレン、および/または非置換ヘテロアリーレンである)。実施形態では、置換もしくは非置換部分(例えば、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキレン、置換もしくは非置換ヘテロアルキレン、置換もしくは非置換シクロアルキレン、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレン、置換もしくは非置換アリーレン、および/または置換もしくは非置換ヘテロアリーレン)は、置換である(例えば、それぞれ、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレンである)。
【0078】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つの置換基で置換され、置換部分が、複数の置換基で置換されている場合、各置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が複数の置換基で置換されている場合、各置換基は異なる。
【0079】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換され、置換部分が、複数の置換基で置換されている場合、各サイズ限定置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が複数のサイズ限定置換基で置換されている場合、各サイズ限定置換基は異なる。
【0080】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つの低級置換基で置換され、置換部分が、複数の低級置換基で置換されている場合、各低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が複数の低級置換基で置換されている場合、各低級置換基は異なる。
【0081】
実施形態では、置換部分(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換部分が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、置換部分が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は異なる。
【0082】
部分が置換されている場合(例えば、置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレン)、部分は、少なくとも1つの置換基(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基)で置換され、各置換基は、任意に異なる。さらに、複数の置換基が部分に存在する場合、各置換基は任意に異なっていてもよい。
【0083】
「チオール」という用語は、当該技術分野におけるその通常の意味に従って使用され、部分を指す。
【化6】
【0084】
「ジチオール糖粘液溶解剤」および「粘液溶解性ジチオール糖剤」という用語は、少なくとも2つのチオール部分に共有結合した少なくとも1つの糖部分を含む化合物を指す。
【0085】
I.化合物
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化7】
R
1は、-SR
1A、-OR
1A、-NR
1BR
1C、-NR
1BC(O)R
1C、-NR
1BC(O)OR
1C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
2は、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
3は、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
4は、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
5は、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
6は、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
1A、R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
1B、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
1C、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、およびR
6Cは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキル、またはその薬学的に許容される塩である。
【0086】
実施形態では、化合物は、少なくとも2つのチオール部分を含む。実施形態では、化合物は、
【化8】
ではない。実施形態では、化合物は、最大で2つのチオール部分を含む。
【0087】
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化9】
R
2は、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
3は、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
4は、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
5は、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
6は、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
7は、-SR
7A、-OR
7A、-NR
7BR
7C、-NR
7BC(O)R
7C、-NR
7BC(O)OR
7C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
8は、-SR
8A、-OR
8A、-NR
8BR
8C、-NR
8BC(O)R
8C、-NR
8BC(O)OR
8C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
9が、-SR
9A、-SC(O)R
9A、-OR
9A、-NR
9BR
9C、-NR
9BC(O)R
9C、-NR
9BC(O)OR
9C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
10は、水素、-SR
10A、-OR
10A、-NR
10BR
10C、-NR
10BC(O)R
10C、-NR
10BC(O)OR
10C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
11は、-SR
11A、-OR
11A、-NR
11BR
11C、-NR
11BC(O)R
11C、-NR
11BC(O)OR
11C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
12は、-SR
12A、-OR
12A、-NR
12BR
12C、-NR
12BC(O)R
12C、-NR
12BC(O)OR
12C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
7A、R
8A、R
9A、R
10A、R
11A、R
12A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
7B、R
8B、R
9B、R
10B、R
11B、R
12B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
7C、R
8C、R
9C、R
10C、R
11C、およびR
12Cは、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキル、またはその薬学的に許容される塩である。
【0088】
実施形態では、化合物は、少なくとも2つのチオール部分を含む。実施形態では、化合物は、
【化10】
ではない。実施形態では、化合物は、6,6’-ジチオール-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロースではない。実施形態では、化合物は、メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-ラクトシドではない。実施形態では、化合物は、
【化11】
ではない。
【0089】
実施形態では、化合物は、式:
【化12】
を有し、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、およびR
11は、本明細書に記載の通りである。
【0090】
実施形態では、化合物は、式:
【化13】
を有し、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
10、R
11、およびR
12は、本明細書に記載の通りである。
【0091】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する:
【化14】
【0092】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化15】
【0093】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する:
【化16】
【0094】
実施形態では、R1は、-SR1A、-OR1A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、-SR1A、-OR1A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、-SR1Aまたは-OR1Aである。実施形態では、R1は、-SR1Aである。実施形態では、R1は、-OR1Aである。実施形態では、R1は、-SHである。実施形態では、R1は、-OHである。
【0095】
実施形態では、R1は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、-OCH3である。
【0096】
実施形態では、R1は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R1は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R1は、置換メチルである。実施形態では、R1は、置換C2アルキルである。実施形態では、R1は、置換C3アルキルである。実施形態では、R1は、置換C4アルキルである。実施形態では、R1は、置換C5アルキルである。実施形態では、R1は、置換C6アルキルである。実施形態では、R1は、置換C7アルキルである。実施形態では、R1は、置換C8アルキルである。実施形態では、R1は、非置換メチルである。実施形態では、R1は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R1は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R1は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R1は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R1は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R1は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R1は、非置換C8アルキルである。
【0097】
実施形態では、R1は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0098】
実施形態では、R1は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R1は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R1は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0099】
実施形態では、置換R1(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R1が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R1が置換される場合、R1は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R1が置換される場合、R1は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R1が置換される場合、R1は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0100】
実施形態では、R2は、-SR2A、-OR2A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、-SR2A、-OR2A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、-SR2Aまたは-OR2Aである。実施形態では、R2は、-SR2Aまたは-OR2Aである。実施形態では、R2は、-SR2Aである。実施形態では、R2は、-OR2Aである。実施形態では、R2は、-SHである。実施形態では、R2は、-OHである。
【0101】
実施形態では、R2は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、-OCH3である。
【0102】
実施形態では、R2は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R2は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R2は、置換メチルである。実施形態では、R2は、置換C2アルキルである。実施形態では、R2は、置換C3アルキルである。実施形態では、R2は、置換C4アルキルである。実施形態では、R2は、置換C5アルキルである。実施形態では、R2は、置換C6アルキルである。実施形態では、R2は、置換C7アルキルである。実施形態では、R2は、置換C8アルキルである。実施形態では、R2は、非置換メチルである。実施形態では、R2は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R2は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R2は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R2は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R2は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R2は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R2は、非置換C8アルキルである。
【0103】
実施形態では、R2は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0104】
実施形態では、R2は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R2は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R2は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0105】
実施形態では、置換R2(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R2が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R2が置換される場合、R2は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R2が置換される場合、R2は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R2が置換される場合、R2は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0106】
実施形態では、R3は、-SR3A、-OR3A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、-SR3A、-OR3A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、-SR3Aまたは-OR3Aである。実施形態では、R3は、-SR3Aまたは-OR3Aである。実施形態では、R3は、-SR3Aである。実施形態では、R3は、-OR3Aである。実施形態では、R3は、-SHである。実施形態では、R3は、-OHである。
【0107】
実施形態では、R3は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、-OCH3である。
【0108】
実施形態では、R3は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R3は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R3は、置換メチルである。実施形態では、R3は、置換C2アルキルである。実施形態では、R3は、置換C3アルキルである。実施形態では、R3は、置換C4アルキルである。実施形態では、R3は、置換C5アルキルである。実施形態では、R3は、置換C6アルキルである。実施形態では、R3は、置換C7アルキルである。実施形態では、R3は、置換C8アルキルである。実施形態では、R3は、非置換メチルである。実施形態では、R3は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R3は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R3は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R3は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R3は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R3は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R3は、非置換C8アルキルである。
【0109】
実施形態では、R3は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0110】
実施形態では、R3は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R3は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R3は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0111】
実施形態では、置換R3(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R3が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R3が置換される場合、R3は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R3が置換される場合、R3は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R3が置換される場合、R3は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0112】
実施形態では、R4は、-SR4A、-OR4A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、-SR4A、-OR4A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、-SR4Aまたは-OR4Aである。実施形態では、R4は、-SR4Aまたは-OR4Aである。実施形態では、R4は、-SR4Aである。実施形態では、R4は、-OR4Aである。実施形態では、R4は、-SHである。実施形態では、R4は、-OHである。
【0113】
実施形態では、R4は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、-OCH3である。
【0114】
実施形態では、R4は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R4は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R4は、置換メチルである。実施形態では、R4は、置換C2アルキルである。実施形態では、R4は、置換C3アルキルである。実施形態では、R4は、置換C4アルキルである。実施形態では、R4は、置換C5アルキルである。実施形態では、R4は、置換C6アルキルである。実施形態では、R4は、置換C7アルキルである。実施形態では、R4は、置換C8アルキルである。実施形態では、R4は、非置換メチルである。実施形態では、R4は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R4は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R4は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R4は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R4は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R4は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R4は、非置換C8アルキルである。
【0115】
実施形態では、R4は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0116】
実施形態では、R4は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R4は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R4は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0117】
実施形態では、置換R4(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R4が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R4が置換される場合、R4は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R4が置換される場合、R4は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R4が置換される場合、R4は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0118】
実施形態では、R5は、水素、-SR5A、-OR5A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、水素、-SR5A、-OR5A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、-SR5Aまたは-OR5Aである。実施形態では、R5は、-SR5Aである。実施形態では、R5は、-OR5Aである。実施形態では、R5は、-SHである。実施形態では、R5は、-OHである。実施形態では、R5は、水素である。
【0119】
実施形態では、R5は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、-OCH3である。
【0120】
実施形態では、R5は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R5は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R5は、置換メチルである。実施形態では、R5は、置換C2アルキルである。実施形態では、R5は、置換C3アルキルである。実施形態では、R5は、置換C4アルキルである。実施形態では、R5は、置換C5アルキルである。実施形態では、R5は、置換C6アルキルである。実施形態では、R5は、置換C7アルキルである。実施形態では、R5は、置換C8アルキルである。実施形態では、R5は、非置換メチルである。実施形態では、R5は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R5は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R5は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R5は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R5は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R5は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R5は、非置換C8アルキルである。
【0121】
実施形態では、R5は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0122】
実施形態では、R5は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R5は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R5は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0123】
実施形態では、置換R5(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R5が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R5が置換される場合、R5は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R5が置換される場合、R5は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R5が置換される場合、R5は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0124】
実施形態では、R6は、-SR6A、-OR6A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、-SR6A、-OR6A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、-SR6Aまたは-OR6Aである。実施形態では、R6は、-SR6Aまたは-OR6Aである。実施形態では、R6は、-SR6Aである。実施形態では、R6は、-OR6Aである。実施形態では、R6は、-SHである。実施形態では、R6は、-OHである。
【0125】
実施形態では、R6は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、-OCH3である。
【0126】
実施形態では、R6は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R6は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R6は、置換メチルである。実施形態では、R6は、置換C2アルキルである。実施形態では、R6は、置換C3アルキルである。実施形態では、R6は、置換C4アルキルである。実施形態では、R6は、置換C5アルキルである。実施形態では、R6は、置換C6アルキルである。実施形態では、R6は、置換C7アルキルである。実施形態では、R6は、置換C8アルキルである。実施形態では、R6は、非置換メチルである。実施形態では、R6は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R6は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R6は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R6は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R6は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R6は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R6は、非置換C8アルキルである。
【0127】
実施形態では、R6は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0128】
実施形態では、R6は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R6は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R6は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0129】
実施形態では、置換R6(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R6が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R6が置換される場合、R6は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R6が置換される場合、R6は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R6が置換される場合、R6は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0130】
実施形態では、R7は、-SR7A、-OR7A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、-SR7A、-OR7A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、-SR7Aまたは-OR7Aである。実施形態では、R7は、-SR7Aまたは-OR7Aである。実施形態では、R7は、-SR7Aである。実施形態では、R7は、-OR7Aである。実施形態では、R7は、-SHである。実施形態では、R7は、-OHである。
【0131】
実施形態では、R7は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、-OCH3である。
【0132】
実施形態では、R7は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R7は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R7は、置換メチルである。実施形態では、R7は、置換C2アルキルである。実施形態では、R7は、置換C3アルキルである。実施形態では、R7は、置換C4アルキルである。実施形態では、R7は、置換C5アルキルである。実施形態では、R7は、置換C6アルキルである。実施形態では、R7は、置換C7アルキルである。実施形態では、R7は、置換C8アルキルである。実施形態では、R7は、非置換メチルである。実施形態では、R7は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R7は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R7は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R7は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R7は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R7は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R7は、非置換C8アルキルである。
【0133】
実施形態では、R7は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0134】
実施形態では、R7は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R7は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R7は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0135】
実施形態では、置換R7(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R7が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R7が置換される場合、R7は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R7が置換される場合、R7は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R7が置換される場合、R7は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0136】
実施形態では、R8は、-SR8A、-OR8A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、-SR8A、-OR8A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、-SR8Aまたは-OR8Aである。実施形態では、R8は、-SR8Aまたは-OR8Aである。実施形態では、R8は、-SR8Aである。実施形態では、R8は、-OR8Aである。実施形態では、R8は、-SHである。実施形態では、R8は、-OHである。
【0137】
実施形態では、R8は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、-OCH3である。
【0138】
実施形態では、R8は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R8は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R8は、置換メチルである。実施形態では、R8は、置換C2アルキルである。実施形態では、R8は、置換C3アルキルである。実施形態では、R8は、置換C4アルキルである。実施形態では、R8は、置換C5アルキルである。実施形態では、R8は、置換C6アルキルである。実施形態では、R8は、置換C7アルキルである。実施形態では、R8は、置換C8アルキルである。実施形態では、R8は、非置換メチルである。実施形態では、R8は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R8は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R8は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R8は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R8は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R8は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R8は、非置換C8アルキルである。
【0139】
実施形態では、R8は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0140】
実施形態では、R8は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R8は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R8は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0141】
実施形態では、置換R8(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R8が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R8が置換される場合、R8は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R8が置換される場合、R8は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R8が置換される場合、R8は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0142】
実施形態では、R9は、-SR9A、-OR9A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、-SR9A、-OR9A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、-SR9Aまたは-OR9Aである。実施形態では、R9は、-SR9Aまたは-OR9Aである。実施形態では、R9は、-SR9Aである。実施形態では、R9は、-OR9Aである。実施形態では、R9は、-SHである。実施形態では、R9は、-OHである。
【0143】
実施形態では、R9は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、-OCH3である。
【0144】
実施形態では、R9は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R9は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R9は、置換メチルである。実施形態では、R9は、置換C2アルキルである。実施形態では、R9は、置換C3アルキルである。実施形態では、R9は、置換C4アルキルである。実施形態では、R9は、置換C5アルキルである。実施形態では、R9は、置換C6アルキルである。実施形態では、R9は、置換C7アルキルである。実施形態では、R9は、置換C8アルキルである。実施形態では、R9は、非置換メチルである。実施形態では、R9は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R9は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R9は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R9は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R9は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R9は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R9は、非置換C8アルキルである。
【0145】
実施形態では、R9は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0146】
実施形態では、R9は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R9は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R9は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0147】
実施形態では、置換R9(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R9が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R9が置換される場合、R9は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R9が置換される場合、R9は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R9が置換される場合、R9は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0148】
実施形態では、R10は、水素、-SR10A、-OR10A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、水素、-SR10A、-OR10A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、-SR10Aまたは-OR10Aである。実施形態では、R10は、-SR10Aである。実施形態では、R10は、-OR10Aである。実施形態では、R10は、-SHである。実施形態では、R10は、-OHである。実施形態では、R10は、水素である。
【0149】
実施形態では、R10は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、-OCH3である。
【0150】
実施形態では、R10は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R10は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R10は、置換メチルである。実施形態では、R10は、置換C2アルキルである。実施形態では、R10は、置換C3アルキルである。実施形態では、R10は、置換C4アルキルである。実施形態では、R10は、置換C5アルキルである。実施形態では、R10は、置換C6アルキルである。実施形態では、R10は、置換C7アルキルである。実施形態では、R10は、置換C8アルキルである。実施形態では、R10は、非置換メチルである。実施形態では、R10は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R10は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R10は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R10は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R10は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R10は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R10は、非置換C8アルキルである。
【0151】
実施形態では、R10は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0152】
実施形態では、R10は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R10は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R10は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0153】
実施形態では、置換R10(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R10が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R10が置換される場合、R10は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R10が置換される場合、R10は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R10が置換される場合、R10は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0154】
実施形態では、R11は、-SR11A、-OR11A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、-SR11A、-OR11A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、-SR11Aまたは-OR11Aである。実施形態では、R11は、-SR11Aまたは-OR11Aである。実施形態では、R11は、-SR11Aである。実施形態では、R11は、-OR11Aである。実施形態では、R11は、-SHである。実施形態では、R11は、-OHである。
【0155】
実施形態では、R11は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、-OCH3である。
【0156】
実施形態では、R11は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R11は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R11は、置換メチルである。実施形態では、R11は、置換C2アルキルである。実施形態では、R11は、置換C3アルキルである。実施形態では、R11は、置換C4アルキルである。実施形態では、R11は、置換C5アルキルである。実施形態では、R11は、置換C6アルキルである。実施形態では、R11は、置換C7アルキルである。実施形態では、R11は、置換C8アルキルである。実施形態では、R11は、非置換メチルである。実施形態では、R11は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R11は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R11は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R11は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R11は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R11は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R11は、非置換C8アルキルである。
【0157】
実施形態では、R11は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0158】
実施形態では、R11は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R11は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R11は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0159】
実施形態では、置換R11(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R11が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R11が置換される場合、R11は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R11が置換される場合、R11は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R11が置換される場合、R11は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0160】
実施形態では、R12は、-SR12A、-OR12A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、-SR12A、-OR12A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、-SR12Aまたは-OR12Aである。実施形態では、R12は、-SR12Aまたは-OR12Aである。実施形態では、R12は、-SR12Aである。実施形態では、R12は、-OR12Aである。実施形態では、R12は、-SHである。実施形態では、R12は、-OHである。
【0161】
実施形態では、R12は、-SH、-OH、-OCH3、-NH2、-NHC(O)H、-NHC(O)OH、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、-OCH3である。実施形態では、R12は、-OCH3ではない。
【0162】
実施形態では、R12は、置換または非置換メチルである。実施形態では、R12は、置換または非置換C2アルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換C3アルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換C4アルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換C5アルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換C6アルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換C7アルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換C8アルキルである。実施形態では、R12は、置換メチルである。実施形態では、R12は、置換C2アルキルである。実施形態では、R12は、置換C3アルキルである。実施形態では、R12は、置換C4アルキルである。実施形態では、R12は、置換C5アルキルである。実施形態では、R12は、置換C6アルキルである。実施形態では、R12は、置換C7アルキルである。実施形態では、R12は、置換C8アルキルである。実施形態では、R12は、非置換メチルである。実施形態では、R12は、非置換C2アルキルである。実施形態では、R12は、非置換C3アルキルである。実施形態では、R12は、非置換C4アルキルである。実施形態では、R12は、非置換C5アルキルである。実施形態では、R12は、非置換C6アルキルである。実施形態では、R12は、非置換C7アルキルである。実施形態では、R12は、非置換C8アルキルである。
【0163】
実施形態では、R12は、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0164】
実施形態では、R12は、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R12は、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R12は、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0165】
実施形態では、置換R12(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R12が、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R12が置換される場合、R12は、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R12が置換される場合、R12は、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R12が置換される場合、R12は、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0166】
実施形態では、R1Aは、水素である。実施形態では、R2Aは、水素である。実施形態では、R3Aは、水素である。実施形態では、R4Aは、水素である。実施形態では、R5Aは、水素である。実施形態では、R6Aは、水素である。実施形態では、R1Bは、水素である。実施形態では、R2Bは、水素である。実施形態では、R3Bは、水素である。実施形態では、R4Bは、水素である。実施形態では、R5Bは、水素である。実施形態では、R6Bは、水素である。実施形態では、R1Cは、水素である。実施形態では、R2Cは、水素である。実施形態では、R3Cは、水素である。実施形態では、R4Cは、水素である。実施形態では、R5Cは、水素である。実施形態では、R6Cは、水素である。
【0167】
実施形態では、R7Aは、水素である。実施形態では、R8Aは、水素である。実施形態では、R9Aは、水素である。実施形態では、R10Aは、水素である。実施形態では、R11Aは、水素である。実施形態では、R12Aは、水素である。実施形態では、R7Bは、水素である。実施形態では、R8Bは、水素である。実施形態では、R9Bは、水素である。実施形態では、R10Bは、水素である。実施形態では、R11Bは、水素である。実施形態では、R12Bは、水素である。実施形態では、R7Cは、水素である。実施形態では、R8Cは、水素である。実施形態では、R9Cは、水素である。実施形態では、R10Cは、水素である。実施形態では、R11Cは、水素である。実施形態では、R12Cは、水素である。
【0168】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換C1-C10アルキルである。
【0169】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。
【0170】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。
【0171】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。
【0172】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。
【0173】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。
【0174】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。
【0175】
実施形態では、R1Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0176】
実施形態では、R
1Aは、
【化17】
である。実施形態では、R
2Aは、
【化18】
である。実施形態では、R
3Aは、
【化19】
である。実施形態では、R
4Aは、
【化20】
である。実施形態では、R
5Aは、
【化21】
である。実施形態では、R
6Aは、
【化22】
である。
【0177】
実施形態では、R
1Aは、
【化23】
【化24】
である。実施形態では、R
3Aは、
【化25】
である。実施形態では、R
4Aは、
【化26】
である。実施形態では、R
5Aは、
【化27】
である。実施形態では、R
6Aは、
【化28】
である。
【0178】
実施形態では、R1Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R1Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0179】
実施形態では、置換R1A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R1Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R1Aが置換される場合、R1Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R1Aが置換される場合、R1Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R1Aが置換される場合、R1Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0180】
実施形態では、R1Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R1Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0181】
実施形態では、置換R1B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R1Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R1Bが置換される場合、R1Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R1Bが置換される場合、R1Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R1Bが置換される場合、R1Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0182】
実施形態では、R1Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R1Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R1Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0183】
実施形態では、置換R1C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R1Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R1Cが置換される場合、R1Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R1Cが置換される場合、R1Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R1Cが置換される場合、R1Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0184】
実施形態では、R2Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R2Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0185】
実施形態では、置換R2A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R2Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R2Aが置換される場合、R2Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R2Aが置換される場合、R2Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R2Aが置換される場合、R2Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0186】
実施形態では、R2Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R2Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0187】
実施形態では、置換R2B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R2Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R2Bが置換される場合、R2Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R2Bが置換される場合、R2Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R2Bが置換される場合、R2Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0188】
実施形態では、R2Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R2Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R2Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0189】
実施形態では、置換R2C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R2Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R2Cが置換される場合、R2Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R2Cが置換される場合、R2Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R2Cが置換される場合、R2Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0190】
実施形態では、R3Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R3Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0191】
実施形態では、置換R3A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R3Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R3Aが置換される場合、R3Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R3Aが置換される場合、R3Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R3Aが置換される場合、R3Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0192】
実施形態では、R3Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R3Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0193】
実施形態では、置換R3B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R3Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R3Bが置換される場合、R3Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R3Bが置換される場合、R3Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R3Bが置換される場合、R3Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0194】
実施形態では、R3Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R3Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R3Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0195】
実施形態では、置換R3C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R3Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R3Cが置換される場合、R3Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R3Cが置換される場合、R3Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R3Cが置換される場合、R3Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0196】
実施形態では、R4Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R4Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0197】
実施形態では、置換R4A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R4Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R4Aが置換される場合、R4Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R4Aが置換される場合、R4Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R4Aが置換される場合、R4Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0198】
実施形態では、R4Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R4Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0199】
実施形態では、置換R4B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R4Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R4Bが置換される場合、R4Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R4Bが置換される場合、R4Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R4Bが置換される場合、R4Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0200】
実施形態では、R4Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R4Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R4Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0201】
実施形態では、置換R4C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R4Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R4Cが置換される場合、R4Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R4Cが置換される場合、R4Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R4Cが置換される場合、R4Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0202】
実施形態では、R5Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R5Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0203】
実施形態では、置換R5A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R5Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R5Aが置換される場合、R5Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R5Aが置換される場合、R5Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R5Aが置換される場合、R5Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0204】
実施形態では、R5Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R5Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0205】
実施形態では、置換R5B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R5Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R5Bが置換される場合、R5Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R5Bが置換される場合、R5Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R5Bが置換される場合、R5Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0206】
実施形態では、R5Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R5Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R5Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0207】
実施形態では、置換R5C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R5Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R5Cが置換される場合、R5Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R5Cが置換される場合、R5Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R5Cが置換される場合、R5Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0208】
実施形態では、R6Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R6Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0209】
実施形態では、置換R6A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R6Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R6Aが置換される場合、R6Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R6Aが置換される場合、R6Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R6Aが置換される場合、R6Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0210】
実施形態では、R6Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R6Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0211】
実施形態では、置換R6B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R6Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R6Bが置換される場合、R6Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R6Bが置換される場合、R6Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R6Bが置換される場合、R6Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0212】
実施形態では、R6Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R6Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R6Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0213】
実施形態では、置換R6C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R6Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R6Cが置換される場合、R6Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R6Cが置換される場合、R6Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R6Cが置換される場合、R6Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0214】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R11Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R12Aは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Bは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R11Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R12Cは、置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換C1-C10アルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換C1-C10アルキルである。
【0215】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換2~10員ヘテロアルキルである。
【0216】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換2~6員ヘテロアルキルである。
【0217】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換2員ヘテロアルキルである。
【0218】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換3員ヘテロアルキルである。
【0219】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換4員ヘテロアルキルである。
【0220】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換5員ヘテロアルキルである。
【0221】
実施形態では、R7Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換または非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態ではR10Bが、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換6員ヘテロアルキルである。
【0222】
実施形態では、R
7Aは、
【化29】
である。実施形態では、R
8Aは、
【化30】
である。実施形態では、R
9Aは、
【化31】
である。実施形態では、R
10Aは、
【化32】
である。実施形態では、R
11Aは、
【化33】
である。実施形態では、R
12Aは、
【化34】
である。
【0223】
実施形態では、R
7Aは、
【化35】
である。実施形態では、R
8Aは、
【化36】
である。実施形態では、R
9Aは、
【化37】
である。実施形態では、R
10Aは、
【化38】
である。実施形態では、R
11Aは、
【化39】
である。実施形態では、R
12Aは、
【化40】
である。
【0224】
実施形態では、R7Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R7Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0225】
実施形態では、置換R7A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R7Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R7Aが置換される場合、R7Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R7Aが置換される場合、R7Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R7Aが置換される場合、R7Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0226】
実施形態では、R7Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R7Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0227】
実施形態では、置換R7B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R7Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R7Bが置換される場合、R7Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R7Bが置換される場合、R7Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R7Bが置換される場合、R7Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0228】
実施形態では、R7Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R7Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R7Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0229】
実施形態では、置換R7C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R7Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R7Cが置換される場合、R7Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R7Cが置換される場合、R7Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R7Cが置換される場合、R7Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0230】
実施形態では、R8Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R8Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0231】
実施形態では、置換R8A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R8Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R8Aが置換される場合、R8Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R8Aが置換される場合、R8Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R8Aが置換される場合、R8Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0232】
実施形態では、R8Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R8Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0233】
実施形態では、置換R8B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R8Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R8Bが置換される場合、R8Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R8Bが置換される場合、R8Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R8Bが置換される場合、R8Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0234】
実施形態では、R8Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R8Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R8Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0235】
実施形態では、置換R8C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R8Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R8Cが置換される場合、R8Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R8Cが置換される場合、R8Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R8Cが置換される場合、R8Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0236】
実施形態では、R9Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R9Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0237】
実施形態では、置換R9A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R9Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R9Aが置換される場合、R9Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R9Aが置換される場合、R9Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R9Aが置換される場合、R9Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0238】
実施形態では、R9Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R9Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0239】
実施形態では、置換R9B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R9Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R9Bが置換される場合、R9Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R9Bが置換される場合、R9Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R9Bが置換される場合、R9Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0240】
実施形態では、R9Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R9Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R9Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0241】
実施形態では、置換R9C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R9Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R9Cが置換される場合、R9Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R9Cが置換される場合、R9Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R9Cが置換される場合、R9Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0242】
実施形態では、R10Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R10Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0243】
実施形態では、置換R10A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R10Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R10Aが置換される場合、R10Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R10Aが置換される場合、R10Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R10Aが置換される場合、R10Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0244】
実施形態では、R10Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R10Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0245】
実施形態では、置換R10B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R10Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R10Bが置換される場合、R10Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R10Bが置換される場合、R10Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R10Bが置換される場合、R10Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0246】
実施形態では、R10Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R10Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R10Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0247】
実施形態では、置換R10C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R10Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R10Cが置換される場合、R10Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R10Cが置換される場合、R10Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R10Cが置換される場合、R10Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0248】
実施形態では、R11Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R11Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0249】
実施形態では、置換R11A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R11Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R11Aが置換される場合、R11Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R11Aが置換される場合、R11Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R11Aが置換される場合、R11Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0250】
実施形態では、R11Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R11Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0251】
実施形態では、置換R11B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R11Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R11Bが置換される場合、R11Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R11Bが置換される場合、R11Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R11Bが置換される場合、R11Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0252】
実施形態では、R11Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R11Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R11Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0253】
実施形態では、置換R11C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R11Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R11Cが置換される場合、R11Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R11Cが置換される場合、R11Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R11Cが置換される場合、R11Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0254】
実施形態では、R12Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R12Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0255】
実施形態では、置換R12A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R12Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R12Aが置換される場合、R12Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R12Aが置換される場合、R12Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R12Aが置換される場合、R12Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0256】
実施形態では、R12Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R12Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0257】
実施形態では、置換R12B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R12Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R12Bが置換される場合、R12Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R12Bが置換される場合、R12Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R12Bが置換される場合、R12Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0258】
実施形態では、R12Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R12Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R12Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0259】
実施形態では、置換R12C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R12Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R12Cが置換される場合、R12Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R12Cが置換される場合、R12Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R12Cが置換される場合、R12Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0260】
実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、およびR12Cは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、およびR12Cは、それぞれ独立して、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、およびR12Cは、それぞれ独立して、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0261】
実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、およびR12Cは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、およびR12Cは、それぞれ独立して、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、およびR12Cは、それぞれ独立して、非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。
【0262】
実施形態では、置換R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、またはR12C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、またはR12Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、またはR12Cが置換される場合、それは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、またはR12Cが置換される場合、それは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R1A、R2A、R3A、R4A、R5A、R6A、R7A、R8A、R9A、R10A、R11A、R12A、R1B、R2B、R3B、R4B、R5B、R6B、R7B、R8B、R9B、R10B、R11B、R12B、R1C、R2C、R3C、R4C、R5C、R6C、R7C、R8C、R9C、R10C、R11C、またはR12Cが置換される場合、それは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0263】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化41】
【0264】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化42】
実施形態では、化合物は、式
【化43】
を有する。実施形態では、化合物は、式、
【化44】
を有する。当業者は、この塩形態が式Iおよびその実施形態の範囲内にあることを認識するであろう。
【0265】
実施形態では、化合物は、式、
【化45】
を有する。
【0266】
実施形態では、化合物は、以下の構造体を有する。
【化46】
式中、nは、1~5である。実施形態では、nは、1~3である。実施形態では、nは、1である。
【0267】
実施形態では、化合物は、式、
【化47】
を有する。
【0268】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化48】
【0269】
実施形態では、化合物は、以下の構造体を有する。
【化49】
式中、nは、1~5である。実施形態では、nは、1~3である。実施形態では、nは、1である。
【0270】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化50】
【0271】
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化51】
R
13は、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
14は、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
15は、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
16は、水素、-SR
16A、-OR
16A、-NR
16BR
16C、-NR
16BC(O)R
16C、-NR
16BC(O)OR
16C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
17は、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
18は、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
19は、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
20は、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
13A、R
14A、R
15A、R
16A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
16B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
16C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cは、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、少なくとも2つのチオール部分、またはその薬学的に許容される塩を含む化合物が提供される。
【0272】
実施形態では、化合物は、以下の式を有する。
【化52】
【0273】
実施形態では、R13は、水素、-SR13A、-OR13A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R14は、-SR14A、-OR14A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R15は、-SR15A、-OR15A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R16は、水素、-SR16A、-OR16A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R17は、水素、-SR17A、-OR17A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R18は、-SR18A、-OR18A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R19は、水素、-SR19A、-OR19A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。実施形態では、R20は、-SR20A、-OR20A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。
【0274】
実施形態では、R13は、水素、-SR13A、-OR13A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R14は、-SR14A、-OR14A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R15は、-SR15A、-OR15A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R16は、水素、-SR16A、-OR16A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R17は、水素、-SR17A、-OR17A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R18は、-SR18A、-OR18A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R19は、水素、-SR19A、-OR19A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R20は、-SR20A、-OR20A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。
【0275】
実施形態では、R13は、水素、-SR13A、もしくは-OR13Aであり、R14は、-SR14Aもしくは-OR14Aであり、R15は、
-SR15Aもしくは-OR15Aであり、R16は、水素、-SR16Aもしくは-OR16Aであり、R18は、-SR18Aもしくは-OR18Aであり、R20は、
-SR20Aもしくは-OR20Aである。
【0276】
実施形態では、化合物は、以下の構造:
【化53】
であり、式中、R
13Aは、本明細書に記載の通りである。
【0277】
実施形態では、化合物は、以下の構造体:
【化54】
を有する。
【0278】
一態様では、以下の式を有する化合物が、提供される。
【化55】
R
2は、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
3は、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
4は、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
5は、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
6は、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
13は、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
14は、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
15は、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
17は、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
18は、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
19は、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである。R
20は、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
13A、R
14A、R
15A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cは、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、少なくとも2つのチオール部分、またはその薬学的に許容される塩を含む化合物が提供される。実施形態では、化合物は、
【化56】
ではない。
【0279】
実施形態では、化合物は、最大で2つのチオール部分を含む。
【0280】
実施形態では、R13Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R13Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R13Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0281】
実施形態では、置換R13A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R13Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R13Aが置換される場合、R13Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R13Aが置換される場合、R13Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R13Aが置換される場合、R13Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0282】
実施形態では、R13Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R13Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R13Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0283】
実施形態では、置換R13B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R13Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R13Bが置換される場合、R13Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R13Bが置換される場合、R13Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R13Bが置換される場合、R13Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0284】
実施形態では、R13Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R13Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R13Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0285】
実施形態では、置換R13C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R13Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R13Cが置換される場合、R13Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R13Cが置換される場合、R13Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R13Cが置換される場合、R13Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0286】
実施形態では、R14Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R14Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R14Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0287】
実施形態では、置換R14A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R14Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R14Aが置換される場合、R14Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R14Aが置換される場合、R14Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R14Aが置換される場合、R14Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0288】
実施形態では、R14Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R14Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R14Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0289】
実施形態では、置換R14B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R14Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R14Bが置換される場合、R14Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R14Bが置換される場合、R14Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R14Bが置換される場合、R14Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0290】
実施形態では、R14Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R14Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R14Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0291】
実施形態では、置換R14C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R14Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R14Cが置換される場合、R14Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R14Cが置換される場合、R14Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R14Cが置換される場合、R14Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0292】
実施形態では、R15Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R15Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R15Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0293】
実施形態では、置換R15A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R15Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R15Aが置換される場合、R15Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R15Aが置換される場合、R15Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R15Aが置換される場合、R15Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0294】
実施形態では、R15Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R15Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R15Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0295】
実施形態では、置換R15B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R15Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R15Bが置換される場合、R15Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R15Bが置換される場合、R15Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R15Bが置換される場合、R15Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0296】
実施形態では、R15Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R15Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R15Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0297】
実施形態では、置換R15C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R15Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R15Cが置換される場合、R15Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R15Cが置換される場合、R15Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R15Cが置換される場合、R15Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0298】
実施形態では、R16Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R16Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R16Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0299】
実施形態では、置換R16A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R16Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R16Aが置換される場合、R16Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R16Aが置換される場合、R16Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R16Aが置換される場合、R16Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0300】
実施形態では、R16Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R16Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R16Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0301】
実施形態では、置換R16B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R16Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R16Bが置換される場合、R16Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R16Bが置換される場合、R16Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R16Bが置換される場合、R16Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0302】
実施形態では、R16Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R16Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R16Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0303】
実施形態では、置換R16C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R16Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R16Cが置換される場合、R16Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R16Cが置換される場合、R16Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R16Cが置換される場合、R16Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0304】
実施形態では、R17Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R17Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R17Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0305】
実施形態では、置換R17A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R17Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R17Aが置換される場合、R17Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R17Aが置換される場合、R17Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R17Aが置換される場合、R17Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0306】
実施形態では、R17Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R17Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R17Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0307】
実施形態では、置換R17B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R17Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R17Bが置換される場合、R17Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R17Bが置換される場合、R17Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R17Bが置換される場合、R17Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0308】
実施形態では、R17Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R17Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R17Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0309】
実施形態では、置換R17C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R17Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R17Cが置換される場合、R17Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R17Cが置換される場合、R17Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R17Cが置換される場合、R17Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0310】
実施形態では、R18Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R18Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R18Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0311】
実施形態では、置換R18A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R18Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R18Aが置換される場合、R18Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R18Aが置換される場合、R18Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R18Aが置換される場合、R18Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0312】
実施形態では、R18Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R18Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R18Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0313】
実施形態では、置換R18B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R18Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R18Bが置換される場合、R18Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R18Bが置換される場合、R18Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R18Bが置換される場合、R18Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0314】
実施形態では、R18Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R18Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R18Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0315】
実施形態では、置換R18C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R18Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R18Cが置換される場合、R18Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R18Cが置換される場合、R18Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R18Cが置換される場合、R18Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0316】
実施形態では、R19Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R19Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R19Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0317】
実施形態では、置換R19A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R19Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R19Aが置換される場合、R19Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R19Aが置換される場合、R19Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R19Aが置換される場合、R19Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0318】
実施形態では、R19Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R19Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R19Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0319】
実施形態では、置換R19B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R19Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R19Bが置換される場合、R19Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R19Bが置換される場合、R19Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R19Bが置換される場合、R19Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0320】
実施形態では、R19Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R19Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R19Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0321】
実施形態では、置換R19C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R19Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R19Cが置換される場合、R19Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R19Cが置換される場合、R19Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R19Cが置換される場合、R19Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0322】
実施形態では、R20Aは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R20Aは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R20Aは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0323】
実施形態では、置換R20A(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R20Aが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R20Aが置換される場合、R20Aは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R20Aが置換される場合、R20Aは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R20Aが置換される場合、R20Aは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0324】
実施形態では、R20Bは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R20Bは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R20Bは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0325】
実施形態では、置換R20B(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R20Bが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R20Bが置換される場合、R20Bは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R20Bが置換される場合、R20Bは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R20Bが置換される場合、R20Bは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0326】
実施形態では、R20Cは、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R20Cは、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキルである。実施形態では、R20Cは、非置換アルキルまたは非置換ヘテロアルキルである。
【0327】
実施形態では、置換R20C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R20Cが、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R20Cが置換される場合、R20Cは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R20Cが置換される場合、R20Cは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R20Cが置換される場合、R20Cは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0328】
実施形態では、R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、およびR20Cは、それぞれ独立して、置換もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、およびR20Cは、それぞれ独立して、置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または置換(例えば、置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換)もしくは非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。実施形態では、R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、およびR20Cは、それぞれ独立して、非置換アルキル(例えば、C1-C8、C1-C6、C1-C4、またはC1-C2)、または非置換ヘテロアルキル(例えば、2~8員、2~6員、4~6員、2~3員、または4~5員)である。
【0329】
実施形態では、置換R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、またはR20C(例えば、置換アルキルおよび/または置換シクロアルキル)は、少なくとも1つの置換基、サイズ限定置換基、または低級置換基で置換され、置換R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、またはR20Cは、置換基、サイズ限定置換基、および低級置換基から選択される複数の基で置換されている場合、各置換基、サイズ限定置換基、および/または低級置換基は、任意に異なっていてもよい。実施形態では、R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、またはR20Cが置換される場合、それは、少なくとも1つの置換基で置換される。実施形態では、R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、またはR20Cが置換される場合、それは、少なくとも1つのサイズ限定置換基で置換される。実施形態では、R13A、R14A、R15A、R16A、R17A、R18A、R19A、R20A、R13B、R14B、R15B、R16B、R17B、R18B、R19B、R20B、R13C、R14C、R15C、R16C、R17C、R18C、R19C、またはR20Cが置換される場合、それは、少なくとも1つの低級置換基で置換される。
【0330】
II.薬学的組成物
一態様では、本明細書に開示されるように、肺薬学的担体およびジチオール糖粘液溶解剤を含む肺薬学的組成物が提供される(例えば、その実施形態を含む、本明細書に開示される式I、Ia、Ib、Ic、Id、II、IIa、IIIa、IIIb、IVa、IVb、またはVの化合物)。
【0331】
一態様では、本発明、またはその実施形態に記載の薬学的に許容される賦形剤および化合物を含む薬学的組成物、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0332】
「薬学的組成物」などの用語は、通常の慣習的な意味で、対象への投与に安全かつ有効であると一般に認識されている組成物を指す。「薬学的に許容される賦形剤」、「薬学的に許容される担体」などの用語は、通常の慣習的な意味で、薬学的賦形剤、例えば、活性薬剤と有害に反応しない経腸または非経口適用に適した薬学的、生理学的、許容可能な有機または無機担体物質を指す。好適な薬学的に許容される担体としては、水、食塩水(例えば、リンゲル液など)、アルコール、油、ゼラチン、およびラクトース、アミロースまたはデンプンなどの炭水化物、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリジン、マンニトール、および本明細書に開示されるジチオール糖粘液溶解剤の親糖が挙げられ、ジチオール糖粘液溶解剤は、チオール官能基、例えば、D-グルコピラノース、D-ガラクトピラノース、D-マンノピラノース、D-グルコピラノシド、D-ガラクトピラノシド、D-マンノピラノシド、スクロース、ラクトース、ラクツロース、マルトース、トレハロース、セロビオース、キトビオース、またはマルトースを欠く。かかる調製物は、滅菌され得、所望の場合、滑沢剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を及ぼすための塩、緩衝剤、着色剤、および/または本発明の化合物と有害に反応しない芳香族物質などの助剤と混合され得る。本明細書に記載の化合物は、単独で投与され得るか、または対象に同時投与され得る。同時投与は、個別にまたは組み合わせて(1つより多くの化合物)化合物の同時投与または順次投与を含むよう意図されている。調製物は、調製物は、必要に応じて、他の活性物質と組み合わせることもできる(例えば、代謝分解を低減するため)。
【0333】
製剤
本明細書に開示される化合物は、多種多様な吸入、経口、非経口、および局所投薬形態、好ましくは吸入で調製および投与することができる。したがって、本発明の化合物は、注射によって(例えば、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内、または腹腔内に)投与することができる。また、本明細書に記載の化合物は、吸入および鼻腔内経路によって投与することができる。さらに、本発明の化合物は、経皮的に投与することができる。複数の投与経路(例えば、筋肉内、経口、経皮)を使用して、本発明の化合物を投与することができることも想定されている。したがって、本発明はまた、薬学的に許容される担体または賦形剤、および本発明の1つ以上の化合物を含む薬学的組成物を提供する。実施形態では、本明細書に開示される化合物は、眼に局所的に投与される。実施形態では、本明細書に開示される化合物は、点眼製剤で投与される。
【0334】
本明細書に記載の化合物から薬学的組成物を調製するために、薬学的に許容される担体は、固体または液体のいずれかであり得る。固形調製物としては、粉末、錠剤、丸剤、カプセル、カシェ剤、坐剤、および分散性顆粒が挙げられる。固体担体は、希釈剤、香味剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料としても作用し得る1つ以上の物質であり得る。
【0335】
実施形態では、担体は、細かく分割された活性成分との混合物中の細かく分割された固体である粉末が提供される。実施形態では、活性成分は、適切な比率で必要な結合特性を有する担体と混合され、所望の形状およびサイズに圧縮された錠剤が提供される。
【0336】
粉末および錠剤は、好ましくは5%~100%の活性化合物を含む。好適な担体としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカンス、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、カカオバターなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0337】
液体形態の調製物としては、溶液、懸濁液、および乳濁液、例えば、水または水/プロピレングリコール溶液が挙げられる。非経口注射の場合、液体製剤は、ポリエチレングリコール水溶液の溶液で製剤化され得る。
【0338】
非経口適用が必要または望まれる場合、本発明の化合物に特に好適な混合物は、注射液、無菌液、好ましくは油性であるか水溶性溶液、ならびに坐剤を含む懸濁液、乳濁液、またはインプラントである。特に、非経口投与用の担体には、デキストロース、生理食塩水、純水、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、落花生油、ゴマ油、ポリオキシエチレンブロックポリマーなどの水溶液が含まれる。アンプルは、便利な単位投与量である。本発明の化合物はまた、リポソームに組み込まれるか、または経皮ポンプまたはパッチを介して投与され得る。本発明での使用に適した薬学的混合物には、例えば、Pharmaceutical Sciences(17th Ed.,Mack Pub.Co.,Easton,PA)およびWO96/05309に記載されているものが含まれ、これらの両方の教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0339】
経口使用に適した水溶液は、活性成分を水に溶解し、所望されるように、好適な着色剤、香味剤、安定剤、および増粘剤を加えることによって調製することができる。経口使用に適した水性懸濁液は、天然または合成ガム、樹脂、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、および他のよく知られた懸濁剤などの粘性材料を含む水に細かく分割された活性成分を分散させることによって作製することができる。
【0340】
使用の直前に、経口または吸入投与用の液体形態の調製物に変換されることを意図した固体形態の調製物も含まれる。かかる液体形態としては、溶液、懸濁液、および乳濁液が挙げられる。これらの調製物は、活性成分に加えて、着色剤、香味剤、安定剤、緩衝液、人工および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含み得る。
【0341】
薬学的調製物は、好ましくは単位剤形である。かかる形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含む単位用量に細分化される。単位剤形は、パッケージ化された調製物であり得、パッケージは、パケット化された錠剤、カプセル、およびバイアルまたはアンプル中の粉末などの個別の量の調製物を含む。また、単位剤形は、カプセル、錠剤、カシェ、またはトローチ自体であるか、またはパッケージ化された形態のこれらのいずれかの適切な数である可能性がある。
【0342】
単位用量調製物中の活性成分の量は、特定の用途および活性成分の効力に応じて、0.1mg~10000mg、より典型的には1.0mg~1000mg、最も典型的には10mg~500mgに変化または調整され得る。組成物は、必要に応じて、他の相溶性のある治療薬も含むことができる。
【0343】
いくつかの化合物は、水への溶解度が制限されている可能性があり、したがって、組成物中に界面活性剤または他の適切な共溶媒を必要とし得る。かかる共溶媒としては、ポリソルベート20、60および80、プルロニック(登録商標)F-68、F-84、およびP-103、シクロデキストリン、ならびにポリオキシル35ヒマシ油が挙げられる。かかる共溶媒は、典型的には、約0.01重量%~約2重量%のレベルで使用される。
【0344】
単純な水溶液の粘度よりも高い粘度は、製剤の調剤における変動性を低下するため、製剤の懸濁液または乳濁液の成分の物理的分離を低下するため、および/またはそうでなければ製剤を改善するために望ましい場合がある。かかる増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸およびそれらの塩、ヒアルロン酸およびそれらの塩、ならびに上記の組み合わせが挙げられる。かかる薬剤は、典型的には、約0.01重量%~約2重量%のレベルで使用される。
【0345】
本発明の組成物は、徐放性および/または快適さを提供するための成分をさらに含み得る。かかる成分としては、高分子量のアニオン性粘膜模倣ポリマー、ゲル化多糖類、および細かく分割された薬物担体基質が挙げられる。これらの成分については、米国特許第4,911,920号、5,403,841号、5,212,162号、および4,861,760号にさらに詳細に述べられている。これらの特許の内容全体は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0346】
一態様では、肺の薬学的担体およびジチオール糖粘液溶解剤を含む肺の薬学的組成物が提供される。「肺の薬学的組成物」などの用語は、肺投与を意図とした薬学的組成物を指す。「肺投与」などの用語は、通常の慣習的な意味で、吸入療法を達成するための投与を指す。「吸入療法」などの用語は、吸入による肺への薬剤の直接送達を指す。本明細書に開示されるジチオール糖粘液溶解剤は、吸入薬物送達システムによって肺に直接送達される場合に粘液溶解剤として有効であり、その結果、腔内粘液が薬物によって直接接触されて粘液を「溶解」または分解することができる(粘液溶解活性)。「肺薬学的液体」という用語は、液体である肺薬学的組成物を指す。「肺薬学的固形物」、「肺薬学的固形物」などの用語は、固形物(例えば、粉末)である肺薬学的組成物を指す。
【0347】
吸入薬物送達システムには、3つのカテゴリ、(i)ネブライザー、(ii)加圧定量吸入器(pMDI)、(iii)乾燥粉末吸入器(DPI)がある。ネブライザーは、活性薬剤が極性液体、例えば水に溶解または懸濁されているという点で、pMDIおよびDPIの両方とは明確に異なる。対照的に、pMDIおよびDPIは、活性薬剤(例えば、固体ジチオール糖粘液溶解剤)を含み、非極性揮発性噴射剤または患者が吸入すると流動化する乾燥粉末混合物に懸濁または溶解するボーラス薬物送達デバイスである。 pMDIおよびDPIは、ネブライザーと比較して治療時間を大幅に短縮した。「肺薬学的送達デバイス」などの用語は、肺薬学的組成物の送達(例えば、肺送達)に適した吸入薬物送達システムを指す。
【0348】
いかなる理論に拘束されることを望まないが、エアロゾルの肺沈着特性および有効性は、粒子または液滴サイズに大きく依存すると考えられている。例えば、直径10μmを超える粒子は、口および喉に沈着する可能性が最も高く、直径5~10μmの粒子では口から気道への沈着への移行が起こり、直径5μm未満の粒子は、下気道により頻繁に沈着し、薬学的エアロゾル(例、肺薬学的組成物)に適している。空力的粒度分布は、当該技術分野で知られている方法、例えば、カスケードインパクション法によって測定される。微粒子化は、サイズを縮小するための従来のアプローチである。追加の薬物粒子工学技術としては、当該技術分野で知られているように、噴霧乾燥、超音波結晶化、または超臨界流体などが挙げられる。実施形態では、粒子は、当該技術分野で知られているように、ナノ粒子である。これらの技術の全てにおいて、粒子は単独で送達するか、または担体と共製剤化することもできる。
【0349】
実施形態では、理想的な吸入粒子は、単分散、均一密度、非粘着性、凝集なし、圧縮なし、優れた流動性、およびエアロゾルとして送達された場合の容易な分散を伴う均一な粒子サイズを有することを特徴とする。
【0350】
実施形態では、最適化された吸入送達システムの属性としては、当該技術分野で知られているように、安定性(すなわち、吸入器の寿命を通じて一貫した送達用量)、一貫した空力的粒度分布(すなわち、微粒子用量/画分)、および化学的および性能安定性が挙げられる。
【0351】
実施形態では、本明細書に開示される肺薬学的組成物に関する製剤の考慮事項としては、安定性および表示された用量数による一貫した製品性能、正確で一貫した用量の計量および送達を確実にするための振とう時の均一な製剤、ゆるい凝集体を形成することによって安定化し、保管後の振とう時に再分散する薬物懸濁液、エアロゾル化性能を確保するための凝集または結晶成長による粒子成長がないこと、吸入器の寿命を通じて一定の投与量を確保するためにディスペンサーへの沈着による薬物損失がないこと、ならびに長期安定性を確保するための水分侵入からの保護が挙げられる。
【0352】
当該技術分野で知られているように、ネブライザーに関して、ネブライザー(「アトマイザー」)は、例えば、圧縮機を使用してガス空気、または空気および酸素の混合された混合物を溶液に強制的に通すか)、または電気的手段(例えば、圧電力を分解する)を使用して、薬学的組成物(例えば、溶液および懸濁液)を、ネブライザーから直接吸入できる小さなエアロゾル液滴に分解する。「エアロゾル」などの用語は、通常の慣習的な意味で、気体粒子および液体粒子の混合物を指す。「ジェットネブライザー」などの用語は、通常の慣習的な意味で、圧縮空気または酸素を液体の薬に高速で流して、それを患者が吸入するエアロゾルに変換する圧縮機にチューブで接続された様々なデバイスのいずれかを指す。ジェットネブライザーは、吸入器の使用が困難な病院の患者、または加圧定量吸入器(pMDI)または乾燥粉末吸入器(DPI)などのハンドヘルドデバイスで提供できるよりも高用量の薬剤を必要とする患者に一般的に使用される。ジェットネブライザーは、小児治療でも一般的である。「振動型メッシュ式ネブライザー」という用語は、液体が、超音波周波数を生成するために振動し(例えば、ピエゾ素子によって)、家庭用の好適な装置になっているメッシュを通過するときにエアロゾルを生成するネブライザーを指す。
【0353】
乾燥粉末吸入器(DPI)は、乾燥粉末の形態で肺に薬剤を投与するデバイスである。DPIが作動すると、製剤は流動化して患者の気道に入る。
【0354】
実施形態では、本明細書に開示される化合物は、非晶質粉末で投与される。非晶質粉末に関する非限定的な説明は、Chen et al.2016 Amorphous powders for inhalation drug delivery Advanced Drug Delivery Reviews 100:102-115に記載され、その内容全体は参照により組み込まれる。
【0355】
実施形態では、本明細書に開示される化合物は、微粉化粉末として投与される。
【0356】
実施形態では、DPIで使用するための粉末組成物は、使用者自身の呼吸によって肺に吸い込まれる粉末状の薬剤を含むブリスターまたはゲルカプセルに単回投与量でパッケージ化される。
【0357】
実施形態では、DPI製剤は、流動、流動化、および脱凝集を受けなければならない。実施形態では、賦形剤は、活性薬学的成分の機械的特性、および/または溶解および浸透などのその薬学的特性の物理的または化学的安定性を高めるために加えられる。
【0358】
実施形態では、DPI製剤は、ゆるい凝集物を含む。実施形態では、これらの凝集体は、薬剤が大きな担体粒子で調製される場合のように、異なるサイズの粒子、または分散を容易にする独自の形成方法によって調製される同様のサイズの粒子からなり得る。
【0359】
実施形態では、製剤が作製された後、それは、吸入器デバイスで使用するためのカプセル、複数回投与ブリスター、またはリザーバーに充填される。
【0360】
加圧定量吸入器(pMDI)に関しては、製剤は、薬剤(例えば、粘液溶解性ジチオール糖剤)、液化ガス噴射剤、および、多くの場合、安定化賦形剤で構成することができる。アクチュエータには、嵌合排出ノズルが含まれており、通常、汚染を防ぐためにダストキャップが含まれる。デバイスの作動により、噴射剤に溶解または懸濁された薬剤を含む製剤の単一の定量が放出される。揮発性噴射剤が液滴に分解され、続いてこれらの液滴が急速に蒸発すると、マイクロメートルサイズの薬剤粒子からなるエアロゾルが生成され、それが吸入される。MDIの最も重要な構成成分の1つは、その噴射剤である。噴射剤は、エアロゾル雲を生成する力を提供し、活性成分を懸濁または溶解しなければならない媒体でもある。MDIの噴射剤は通常、投与量の99%超を占めるため、他のどの個々の要因よりも支配的であることは噴射剤の特性である。好適な噴射剤は、一連の厳しい基準に合格する必要があり、-100~+30℃の範囲の沸点を有し、約1.2~1.5gcm-3の濃度を有し(懸濁または溶解する薬剤のおよその密度)、40~80psigの蒸気圧を有し、患者に対して毒性を有せず、不燃性であり、かつ一般的な添加剤を溶解することが可能でなければならない。活性成分は、完全可溶性または完全不溶性のいずれかであり得る。MDIの初期では、最も一般的に使用されていた噴射剤は、クロロフルオロカーボンであったが、環境毒性が少ないため、現在ではハイドロフルオロアルカン噴射剤が好まれている。定量吸入器の一般的な考慮事項としては、次の考慮事項、薬剤が液化噴射剤に溶解している、適用される規則(例、製剤薬剤(例、HFA噴射剤、界面活性剤、溶媒および/または賦形剤))の順守、容器閉鎖システム(例えば、缶、計量弁)、アクチュエータ、および当該技術分野で知られているように、用量コンプライアンスデバイスが挙げられる。懸濁製剤の問題には、液化噴射剤(例えば、空気、CO2、HFA134a、227など)中に懸濁された微粉化薬物粒子が含まれ得る。懸濁液製剤は、特に不規則な粒子、多分散(例えば、0.5~10μm)粒子、または非晶質/結晶性粒子に関して、懸濁を助けるために界面活性剤および共溶媒を含み得る。
【0361】
肺薬学的組成物の実施形態では、肺薬学的担体は、肺薬学的液体または肺薬学的粉末である。実施形態では、肺薬学的担体は、肺薬学的液体である。実施形態では、肺薬学的担体は、肺薬学的粉末である。
【0362】
肺薬学的組成物の実施形態では、肺薬学的液体は、極性液体を含み、ジチオール糖粘液溶解剤が、極性液体に溶解または懸濁されている。実施形態では、極性液体は、水である。
【0363】
肺薬学的組成物の実施形態では、肺薬学的担体は、ラクトース、マンニトール、リン脂質、またはコレステロールである。実施形態では、リン脂質は、ホスファチジルコリンである。実施形態では、肺薬学的担体は、ジチオール糖粘液溶解剤の親糖であり、親糖が、チオール部分、例えば、D-グルコピラノース、D-ガラクトピラノース、D-マンノピラノース、D-グルコピラノシド、D-ガラクトピラノシド、D-マンノピラノシド、スクロース、ラクトース、ラクツロース、マルトース、トレハロース、セロビオース、キトビオース、またはマルトースを欠いている。
【0364】
肺薬学的組成物の実施形態では、肺薬学的組成物は、肺薬学的送達デバイス内にある。実施形態では、肺薬学的送達デバイスは、肺薬学的ネブライザー、肺薬学的乾燥粉末吸入器、または肺薬学的加圧定量吸入器である。
【0365】
肺薬学的組成物の実施形態では、肺薬学的組成物は、1つ以上の追加の治療薬をさらに含む。実施形態では、肺薬学的組成物は、1つの追加の治療薬をさらに含む。実施形態では、肺薬学的組成物は、複数の追加の治療薬をさらに含む。実施形態では、肺薬学的組成物は、2つの追加の治療薬をさらに含む。実施形態では、肺薬学的組成物は、3つの追加の治療薬をさらに含む。実施形態では、肺薬学的組成物は、4つの追加の治療薬をさらに含む。
【0366】
実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、ベータアゴニストである。実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、短時間作用型ベータアゴニストである。実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、長時間作用型ベータアゴニストである。治療薬の文脈における「短時間作用型」という用語は、通常の慣習的な意味で、当該技術分野で知られているように、一過性の効果、例えば、1~60秒、1~60分、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12時間を誘発する治療薬を指す。治療薬の文脈における「長時間作用型」という用語は、通常の慣習的な意味で、当該技術分野で知られているように、持続的な効果、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24時間、1、2、3、4、5、6、または7日間、1、2、3、4週間以上を誘発する治療薬を指す。
【0367】
実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、抗コリン薬である。実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、短時間作用型抗コリン薬である。実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、長時間作用型抗コリン薬である。
【0368】
実施形態では、追加の治療薬は、本明細書に開示されるか、または当該技術分野で知られているようなステロイド、例えば、フルチカゾン、ブデソニド、ベクロメタゾン、モメタゾンである。実施形態では、追加の治療薬は、本明細書に開示されるか、または当該技術分野で知られているようなコルチコステロイドである。
【0369】
実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、抗生物質である。
【0370】
実施形態では、追加の治療薬は、当該技術分野で知られているように、rhDNAseである。
【0371】
有効投与量
本明細書で提供される薬学的組成物は、活性成分を治療有効量、すなわち、意図する目的を達成するのに有効な量で含有される組成物を含む。特定の用途に有効な実際の量は、とりわけ、治療される状態に依存するであろう。
【0372】
投与される化合物の投与量および頻度(単回または複数回投与)は、投与経路、レシピエントのサイズ、年齢、性別、健康、体重、ボディマス指数、および食事、治療される疾患の症状の性質および程度、他の疾患または他の健康関連問題の存在、同時治療の種類、ならびに任意の他の疾患との合併症または治療レジメンなどを含む様々な要因に応じて変動し得る。本発明の方法および化合物と併せて、他の治療レジメンまたは薬剤を使用し得る。
【0373】
ヒトにおいて使用するための治療有効量は、動物モデルから決定してもよい。例えば、ヒトに対する1回用量は、動物において有効であることが見出されている濃度を達成するように製剤化され得る。実施形態では、ヒトに対する1回用量は、天然の気道粘液ゲル(例えば、ヒトの痰)または合成チオール化ヒドロゲルを液化するのに有効であることが見出されている濃度を達成するように製剤化され得る。
【0374】
投与量は、患者の必要条件および使用される化合物に応じて異なり得る。本発明との関連で、患者に投与される用量は、有益な治療応答を患者に経時的にもたらすのに十分であるべきである。用量のサイズは、任意の有害な副作用の存在、性質、および程度によっても決定されるであろう。一般に、治療は、化合物の最適な用量未満である、より少ない投与量から開始される。その後、投与量は、環境下で最適な効果に達するまでわずかな増分だけ増加する。本発明の一実施形態では、投与量範囲は、0.001%~10%w/vである。別の実施形態では、投与量範囲は、0.1%~5%w/vである。
【0375】
投与量および間隔は、治療される特定の臨床的適応に有効な投与された化合物のレベルを提供するように個別に調整され得る。これにより、個体の病状の重症度にふさわしい治療レジメンが提供されるであろう。
【0376】
本明細書で提供される教示を利用して、実質的な毒性を引き起こさず、さらに、特定の患者によって示される臨床症状を治療するのに完全に有効である、有効な予防的または治療的治療レジメンを計画し得る。この計画では、化合物の効力、相対的バイオアベイラビリティ、患者の体重、有害な副作用の存在および重症度、好ましい投与方法、ならびに選択された薬剤の毒性プロファイルなどの要因を考慮することにより、活性化合物を慎重に選択しなければならない。
【0377】
III.使用法
態様では、それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる方法が提供される。例えば、この方法は、それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させるためのジチオール糖粘液溶解剤の使用であり得る。この方法は、有効量のジチオール糖粘液溶解剤を対象に投与することを含む。本明細書では、「弾性の」、「弾性」などの用語は、通常の慣習的な意味で、外力(例えば、固体挙動)による変形を経験した後に元の形状に戻る材料の能力を指す。したがって、「粘液弾性」という用語は、本明細書では、形状の変形を経験した後に元の形状に戻る粘液の能力を指す。「粘性の」、「粘度」などの用語は、本明細書では、通常の慣習的な意味で、力の適用(例えば、剪断応力または引張応力)時の、変形に対する材料の抵抗の尺度(例えば、液体挙動)を指す。したがって、「粘液粘度」という用語は、本明細書では、外力の適用時の変形に対する粘液の抵抗の尺度を指し、それにより、より高い粘液粘度は、粘液がより変形しにくいことを意味する。
【0378】
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、弾性は主に分子間架橋を表し、粘度は主に分子/粒子サイズを表すと考えられている。さらに、実施形態では、本明細書に開示されるジチオール糖粘液溶解剤は、粘液ゲル中のムチンポリマー間のジスルフィド結合架橋を破壊することによって機能する。したがって、実施形態では、弾性の低下は、ムチンポリマー間のジスルフィド結合架橋を破壊する直接的な効果である。粘液ネットワーク全体を考慮すると、架橋を分解することにより、粘液ゲルを形成する分子/粒子の平均サイズは減少される可能性がある。実施形態では、粘液ゲル内の分子/粒子サイズおよび架橋の減少は、ゲルの平均細孔径を増加させるであろう。これにより、ゲルの浸透性を高めることができる。実際、実施形態では、本明細書に開示されるジチオール糖粘液溶解剤の粘液ゲルへの投与は、粘液ゲルの弾性率を低下させるであろう。したがって、ジチオール糖粘液溶解剤は、ゲルの細孔径を増加させる効果を有する可能性がある。実施形態では、ゲル細孔径の増加は、例えば、プロテアーゼのような天然粘液溶解薬または同時投与される薬物(例えば、エアロゾル気管支拡張薬(例えば、ベータアゴニスト、抗コリン薬、抗炎症薬(例えばコルチコステロイド)、エアロゾル化された抗生物質、他のクラスの粘液活性薬剤(例えば、rhDNase、高張生理食塩水)、および気道上皮細胞または肺肺胞細胞のゲノムを調節することを目的とする治療薬を含む様々な追加の薬剤の浸透を改善する。さらに、実施形態では、本明細書に開示されるジチオール糖粘液溶解剤は、粘液ゲルの弾性を増加させるためにムチンポリマーを架橋するのに病理生理学的役割を有する活性酸素種(例えばペルオキシド、スーパーオキシド、およびヒドロキシルラジカル)および酸化性酸を阻害することによって機能する。体液中の活性酸素種および酸化性酸を阻害するか、酸化ストレスに関連する細胞の損傷を防ぐことによって、ジチオール糖剤は、粘液ゲルにおける酸化および過剰な数のジスルフィド架橋の形成を防ぐ抗酸化剤として作用する可能性がある。したがって、実施形態では、ジチオール糖剤は、対象または集団の参照レベルに関してなど、通常の粘液弾性および粘度の維持を容易にする。
【0379】
実施形態では、この方法は、対象における粘液弾性を低下させることを含む。実施形態では、この方法は、対象における粘液粘度を低下させることを含む。実施形態では、この方法は、対象における粘液粘弾性を低下させることを含む。「粘弾性」という用語は、本明細書では、通常の慣習的な意味で、変形に応答して粘性および弾性の両方の特性を示す材料の特性を指す。したがって、「粘液粘弾性」という用語は、本明細書では、変形を受ける時に粘液および弾性特性の両方を示す粘液の特性を指す。
【0380】
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、粘液弾性の低下、粘液粘度の低下、または粘液粘弾性の低下は、様々な医学的、歯科的および獣医学的適応症に有用であると考えられている。例えば、実施形態では、本明細書に開示される化合物の投与は、当該技術分野で知られているように、粘液線毛クリアランスの生理学的メカニズムによる上気道および下気道の鬱血の軽減に有用である。具体的には、粘液弾性、粘度または粘弾性の減少は、粘液線毛クリアランスを促進することが知られている。実施形態では、粘液線毛クリアランスの増加は、気流を改善し、1秒間努力呼気量(FEV1)または努力肺活量(FVC)などの肺機能の測定を改善する。実施形態では、改善された粘液線毛クリアランスは、気道の粘液閉塞(例えば、気道内腔の完全な閉塞)を減少させ、気道粘液栓の数を定量化する胸部画像スコアの改善に反映される。実施形態では、本明細書に開示される化合物の投与は、粘液蓄積の一次治療として、絞扼性または喉嚢感染症(例えば、真菌感染症または細菌感染症)における獣医(例えば、ウマ)介入に有用である。実施形態では、本明細書に開示される化合物の投与は、別の治療薬の浸透を増強するために有用である。実施形態では、本明細書に開示される化合物の投与は、再発性気道閉塞における獣医(例えば、ウマ)介入に有用である。実施形態では、再発性気道閉塞は、真菌アレルギー、粘液蓄積、またはその両方によって引き起こされる。
【0381】
実施形態では、この方法は、粘膜表面からの粘液の標的化された除去に有用である。「粘膜表面」などの用語は、通常の慣習的な意味で、粘液がその上に配置された細胞の層(例えば、上皮層)を指す。例示的な粘膜表面としては、皮膚、肺、鼻孔、副鼻腔、消化管、生殖器系、尿路、眼などが挙げられる。実施形態では、この方法は、粘膜表面からの粘液の標的化された除去に有用であり、粘液は、粘膜または経粘膜の薬物送達に対する障壁を提供する。実施形態では、この方法は、粘膜表面からの粘液の標的化された除去によって増強された薬物送達を提供する。実施形態では、粘膜表面は消化管を含み、薬物送達は経口薬物送達である。
【0382】
実施形態では、この方法は、任意の粘膜表面に蓄積した粘液を除去するのに有用である。実施形態では、蓄積した粘液は、疾患の存在、症状、または進行に直接的または間接的に寄与する。
【0383】
実施形態では、この方法は、任意の粘膜表面に蓄積した粘液の除去に有用であり、粘液が微生物バイオフィルムの成分である。「微生物バイオフィルム」などの用語は、通常の慣習的な意味で、構成細胞が表面上で互いに接着している微生物の凝集体を指す。微生物の凝集体は、粘液を含むことができるマトリックス内に埋め込むことができる。したがって、微生物バイオフィルムに蓄積した粘液の除去は、抗菌剤による抗生物質治療への微生物の曝露を促進することができる。実施形態では、本明細書に開示される化合物の投与は、抗菌剤の微生物バイオフィルムへの浸透を促進する。実施形態では、抗菌剤と組み合わせた本明細書に開示される化合物の投与は、微生物バイオフィルム内の微生物に対して相乗的治療を提供する。別の治療薬(例えば、抗菌剤)と組み合わせて本明細書に開示される化合物の投与の文脈における「相乗的」などの用語は、通常の慣習的な意味で、本明細書に開示される化合物または抗菌剤単独のいずれかの投与の合計効果よりも大きい組み合わせについて得られた効果(例えば、抗生物質の有効性)を指す。
【0384】
実施形態では、肺は、標的器官として具体的に意図されている。実施形態では、この方法は、それを必要とする対象の肺へのジチオール糖粘液溶解剤の投与を含む。したがって、実施形態では、対象は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症(CF)、過剰な粘液産生の症状を伴う慢性喘息、気流閉塞を伴う慢性喘息、胸部画像検査に気道粘液閉塞が見られる慢性喘息、急性重度喘息、粘液栓が生命を脅かす急性重症喘息、気管支拡張症、細気管支炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、肺炎、および粘液病理が顕著である人工呼吸器関連肺損傷を経験する。実施形態では、この方法は、吸入酸素療法または陽圧人工呼吸を受けている対象において気道粘液の問題を引き起こす肺ムチンの酸化的架橋を予防または治療するのに有用である。
【0385】
実施形態では、この方法は、粘液病理からの再発性気道閉塞の改善に有用である。実施形態では、対象は、ヒトである。実施形態では、対象は、非ヒト動物である。実施形態では、対象は、ウマである。実施形態では、気道閉塞は、気道内腔の完全な閉塞(obstruction )または閉塞( occlusion )である。
【0386】
実施形態では、気道は、対象の上気道にある。実施形態では、気道は、対象の鼻腔、副鼻腔、咽頭、およびまたは喉頭にある。実施形態では、気道は、対象の下気道にある。実施形態では、気道は、対象の気管、主気管支、葉気管支、区域気管支、亜区域気管支、伝導細気管支、終末細気管支、呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢、または肺胞にある。実施形態では、対象は、対象における1つまたは2つの肺内に1つ以上の気道の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の完全な粘液気道閉塞を有する。
【0387】
実施形態では、上気道は、標的器官として具体的に意図されている。実施形態では、対象は、慢性鼻炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、粘液嚢胞を伴う慢性副鼻腔炎、鼻ポリープを伴う慢性副鼻腔炎、鼻ポリープを伴わない慢性副鼻腔炎、および何らかの原因による慢性後鼻漏に罹患する患者を経験する。
【0388】
実施形態では、必要としている対象は、当該技術分野で知られているように、急性気流閉塞、急性息切れ、急性窒息、閉塞性肺疾患(COPD)の急性症状、嚢胞性線維症(CF)の急性症状、気流閉塞を伴う急性喘息症状、粘液閉塞が見られる慢性喘息症状、粘液栓が生命を脅かす急性喘息、気管支拡張症の急性症状、細気管支炎の急性症状、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の急性症状、肺炎の急性症状、または粘液病理が顕著である人工呼吸器関連肺損傷の急性症状の症状を示す、緊急に必要とされている状態である。「急性」などの用語は、通常の慣習的な意味で、急速に発症し、しばしば生命を脅かす疾患または障害を指す。いかなる理論にも拘束されることを望まないが、治療レジメンに対する対象の服薬遵守は、本明細書に開示される投与された化合物の効果の開始の速度とともに増加すると考えられている。本明細書で論じられるように、本明細書に開示される化合物は、治療状況で日常的に使用される化合物と比較して、著しく速い作用の開始を提供する。
【0389】
実施形態では、本明細書に開示される化合物の作用の迅速な開始は、作用部位、例えば、肺からのより少ない拡散を提供する。したがって、実施形態では、有益な結果、例えば、急性気流閉塞の減少を達成するために必要な材料および時間が少なくて済み、したがって、治療状況で日常的に使用される化合物と比較して、より少ない投与必要量およびより効果的な臨床結果を意味する。
【0390】
実施形態では、耳は、標的器官として具体的に意図されている。したがって、実施形態では、対象は、粘液の蓄積を伴う中耳炎に罹患している。
【0391】
実施形態では、眼は、標的器官として具体的に意図されている。したがって、実施形態では、対象は、糸状角膜炎、乾性角膜炎、ドライアイ症候群、眼瞼炎、結膜炎、または眼に過剰な粘液が形成される急性または慢性の眼疾患に罹患している。
【0392】
一態様では、それを必要とする対象における治療のための方法が提供される。この方法は、本明細書に開示される有効量の化合物を別の治療薬と組み合わせて投与することを含み、治療薬の治療作用は、粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させることによって増強される。実施形態では、治療薬の浸透は、異常な粘液の粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させることによって、異常な粘液を通して増強される。実施形態では、対象はCFに罹患しており、治療薬の肺への浸透は、CFに罹患している対象の粘液の粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させることによって促進される。実施形態では、治療薬の浸透は、通常の粘液の粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させることによって、通常の粘液を通して増強される。実施形態では、この方法は、経口薬物送達、経鼻薬物送達、または吸入薬物送達に有用である。実施形態では、別の治療薬と組み合わせた本明細書に開示される化合物の投与は、対象に相乗的治療を提供する。実施形態では、他の治療薬は、粘液活性薬(例えば、組換えヒトDNAse、または高張生理食塩水)またはステロイド(例えば、フルチカゾン、ブデソニド、ベクロメタゾン、モメタゾン)、および吸入抗生物質、または気道上皮細胞もしくは肺胞上皮細胞のゲノムを調節するように設計された治療薬である。実施形態では、本明細書に開示される化合物の投与による、それを必要とする対象における粘液弾性の低下または粘液粘度の低下の結果として、他の治療薬が臨床的に有効にされるか、またはその投与必要量が減少する。
【0393】
一態様では、それを必要とする対象における治療のための方法が提供され、この方法は、本明細書に開示される有効量の化合物を別の治療薬と組み合わせて投与することを含む。実施形態では、「別の治療薬」は、ベータアゴニスト、抗コリン薬、コルチコステロイド、抗生物質、別の粘液活性薬(例えば、組換えヒトDNAse、または高張生理食塩水)、ステロイド(例えば、フルチカゾン、ブデソニド、ベクロメタゾン、モメタゾン)、吸入抗生物質、または気道上皮細胞もしくは肺胞上皮細胞のゲノムを調節するように設計された治療薬である。実施形態では、別の治療薬と組み合わせた本明細書に開示される化合物の投与は、対象に相加的または相乗的治療を提供し、ジチオール糖および単数または複数(例えば、1、2、3、4、または5)追加の有効成分(すなわち、治療薬)を含む組み合わせ生成物の使用の容易さでそうする。
【0394】
本明細書に開示される任意の実施形態に加えて、実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤は、チオール単糖粘液溶解剤、チオール二糖粘液溶解剤、またはチオール三糖粘液溶解剤である。実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤は、チオール単糖粘液溶解剤である。実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤は、チオール二糖粘液溶解剤である。実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤は、チオール三糖粘液溶解剤である。
【0395】
実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤としては、D-グルコピラノース、D-フルクトフラノース、D-フルクトプラノース、D-ガラクトピラノース、D-マンノピラノース、D-グルコピラノシド、D-フルクトフラノシド、D-フルクトプラノシド、D-ガラクトピラノシド、またはD-マンノピラノシドが挙げられる。実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤は、D-ガラクトピラノースを含む。実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤は、スクロース、ラクトース、ラクツロース、マルトース、トレハロース、セロビオース、キトビオース、またはマルトース部分を含む。実施形態では、ジチオール糖粘液溶解剤の糖成分の特定の立体化学的構造は、それを必要とする対象における粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる活性を決定することができる。
【0396】
本明細書に記載の実施例および実施形態は例示目的のみのためであり、それを考慮した様々な修正または変更が当業者に示唆され、本出願および添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に含まれるべきである。本明細書で引用される全ての刊行物、特許、および特許出願は、全ての目的のために参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0397】
毒性
特定の化合物の毒性と治療効果との比率はその治療指数であり、LD50(集団の50%で致死的な化合物の量)とED50(集団の50%で有効な化合物の量)との比率として表すことができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。細胞培養アッセイおよび/または動物研究から得られた治療指数データは、ヒトにおいて使用するための一連の投与量を処方する際に使用することができる。かかる化合物の投与量は、好ましくは、毒性がほとんどまたは全くないED50を含む血漿濃度の範囲内にある。投与量は、使用される剤形および利用される投与経路に応じて、この範囲内で変動し得る。例えば、Fingl et al.、THE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS,Ch.1,p.l,1975内を参照されたい。正確な処方、投与経路、および投与量は、患者の状態および化合物が使用される特定の方法を考慮して、個々の医師によって選択することができる。
【実施例0398】
実施例1:例示的な化学合成スキーム
1.1 化合物1(1,6-ジチオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノース)の合成
【化57】
試薬R1は、Shu et al,Selective S-deacetylation inspired by native chemical ligation:practical syntheses of glycosyl thiols and drug mercapto-analogues,Green Chem,17(2015),2545-2551に公開された手順によって調製された。
【0399】
化合物1の合成:ジクロロメタン(30ml)中のチオールR1(10.8g、25.6mmol)の溶液を窒素パージし、氷浴中のメタノール性ナトリウムメトキシド(~2M、50ml)の窒素パージ溶液に加え、溶液を撹拌した(0℃、2時間)。ダウエックス(H+フォーム)樹脂を溶液に加え、混合物を撹拌した(5分間)。混合物を濾過し、濃縮して、化合物1(5.4g、90%)を無色の泡として得た。1 HNMR(500MHz,D2O): δ 4.51(d,1H,J=9.38Hz,H1),4.12-4.09(m,1H,H4),3.71-3.60(m,2H,H5,H3),3.54-3.46(m,1H,H2),2.78(dd,1H,J=13.80,7.25Hz,H6),2.69(dd,1H,J=13.80,6.48Hz,H6’)ppm。13C NMR(125MHz,D2O): δ 80.6(C5),80.5(C1),73.6(C3),73.2(C2),68.9(C4),23.7(C6)ppm。
【0400】
1.2 化合物2(1,6-ジチオ-6-デオキシ-β-D-グルコピラノース)の合成
【化58】
試薬R2は、Fadlan et al,Synthesis,photophysical properties,and photodynamic activity of positional isomers of TFPP-glucose conjugates,Bioorg.Med.Chem26(2018),1848-1858に公開された手順によって調製された。
【0401】
2,3,4-O-アセチル-1,6-デオキシ-1,6-チオアセチル-β-D-グルコピラノース(試薬R3)の合成:BF3.OEt2(0.5ml)を、DCM(5ml)中のペルアセテートR2(0.41g、1.3mmol)およびチオ酢酸(0.5ml)の氷冷却された溶液に加え、一晩放置した。次いで、溶液をNaHCO3水溶液に注ぎ、DCM(30ml)で抽出し、濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、ジチオアセテートR4を淡黄色の油として得た(0.38g、89%)。LRMS(M+Na):理論値445.1、測定値445.6。1H NMR(300MHz,CDCl3):5.26-5.18(m,1H),5.10-5.03(m,1H),5.02-4.94(m,1H),3.84-3.74(m,1H),3.19(dd,1H),3.09(dd,1H),2.37(s,3H),2.31(s,3H),2.06(s,3H),1.99(s,3H),1.97(s,3H)。
【0402】
1,6-ジチオ-6-デオキシ-β-D-グルコピラノース(化合物2)の合成:ジチオアセテートR3(103mg、0.24mmol)をメタノール(5ml)に溶解し、氷浴に入れ、溶液を窒素でパージした(15分間)。ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(~10M、1ml)を窒素でパージし(15分間)、ジチオアセテートR4溶液に加え、得られた溶液を保持した(1時間、室温)。アンバーライトIR-120(H+フォーム)を加え、混合物を撹拌した(5分間)。混合物の濾過、濃縮(<40℃)、および凍結乾燥により、化合物2が無色の残留物(43mg、82%)として得られた。1H NMR(500MHz,D2O):4.60(d,1H,J=9.51Hz,H1),3.53-3.44(m,3H,H3,H4,H5),3.29-3.24(m,1H,H2),3.00(dd,J=14.5,2.1Hz,H6),2.72(dd,1H,J=14.5,6.3Hz)。13C NMR(125MHz,D2O/CD3OD):82.54,82.17,79.27,78.57,73.63,27.21。
【0403】
1.3 化合物3(3-チオプロピル-6-チオ-6-デオキシ-β-Dガラクトピラノシド)の合成
図6は、化合物3(3-チオプロピル-6-チオ-6-デオキシ-β-Dガラクトピラノシド)の合成を示す。
【0404】
1,2,3,4-トリ-O-アセチル-6-S-アセチル-6-チオ-ガラクトピラノース(R5)の合成は、公開された手順、例えば、Elhalabi and Rice,Thiosugar nucleotide analogs:synthesis of 5’-(2,3,4-tri-O-acetyl-6-S-acetyl-6-thio-alpha-D-galactopyranosyl diphosphate),Carbohydrate Research337(2002)1935-1940に従って実行された。
【0405】
アセチルチオプロピル2,3,4-O-アセチル-6-デオキシ-6-チオアセチルD-ガラクトピラノシド(試薬R6)の合成:BF3.OEt2(0.5ml)を、3-アセチルチオプロパノールR4(0.5g)および乾燥ジクロロメタン(5ml)中のペルアセテートR5(0.210g、0.52mmol)の氷冷却された溶液に加え、溶液を撹拌した(室温、3時間)。ペルアセテートR5が完全に消費されたら、トリメチルアミン(1ml)の無水酪酸を加え(2ml)、混合物を撹拌した(室温、1時間)。溶液をNaHCO3に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、乾燥し、かつ濃縮した。残留物のフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル-シクロヘキサン)により、ジチオアセテートR6を無色の油として得た(0.106g、42%)。1H NMR(300MHz,CDCl3): δ 5.43-5.39(m,1H),5.17(dd,1H,J=10.4,7.9Hz),4.98(dd,1H,J=10.4,3.4Hz),4.42(d,1H,J=7.9Hz),3.99-3.89(m,1H),3.72-3.63(m,1H),3.60-3.49(m,1H),3.15-3.00(m,2H),2.98-2.87(m,2H),2.34(s,3H),2.33(s,3H),2.16(s,3H),2.06(s,3H),1.98(s,3H),1.94-1.74(m,2H)。LRMS(M+Na):計算値503.1、測定値502.9。
【0406】
3-チオプロピル-6-チオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノシド(化合物3)の合成:ジチオアセテートR5(0.1g、0.21mmol)をメタノール(5ml)に溶解し、氷冷却し、溶液を窒素でパージした(15分間)。ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(~1M、1ml)を窒素でパージし(15分間)、ジチオアセテートR5溶液に加え、得られた溶液を保持した(2時間、0℃)。アンバーライトIR-120(H+フォーム)を加え、混合物を撹拌した(5分間)。混合物の濾過および濃縮(<40℃)により、化合物3が無色の残留物(53mg、93%)として得られた。1H NMR(300MHz,D2O): δ 4.42(d,1H,J=7.9Hz),4.08-3.98(m,2H),3.87-3.77(m,1H),3.70-3.62(m,2H),3.50(dd,1H,J=9.9,7.9Hz),2.86(dd,J=13.8,7.9Hz),2.76-2.62(m,3H),2.01-1.89(m,2H)。
【0407】
1.4 化合物4(5-チオペンチル-6-チオ-6-デオキシ-β-Dガラクトピラノシド)の合成
【化59】
1,2,3,4-トリ-O-アセチル-6-S-アセチル-6-チオ-ガラクトピラノース(R5)の合成は、公開された手順、例えば、Elhalabi and Rice,Thiosugar nucleotide analogs:synthesis of 5’-(2,3,4-tri-O-acetyl-6-S-acetyl-6-thio-alpha-D-galactopyranosyl diphosphate),Carbohydrate Research337(2002)1935-1940に従って実行された。
【0408】
アセチルチオペンチル2,3,4-O-アセチル-6-デオキシ-6-チオアセチル-β-D-ガラクトピラノシド(R7)の合成:BF3.OEt2(0.5ml)を、4-ペンテン-オール(0.5ml)および乾燥dcm(1ml)中のペルアセテートR5(0.495g、1.2mmol)の溶液に0℃で加え、溶液を室温に温めながら撹拌した。2時間撹拌した後、ペルアセテートR1の全消費量をTLC(溶出剤:アセトン-トルエン1:9)によって決定した。Et3N(1ml)を加え、混合物をジクロロメタン(30ml)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液(3×20ml)で洗浄し、有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、トルエン(3×5ml)で共蒸発させた。粗製物をカテコール(230mg)およびチオ酢酸(0.4ml)と共にジクロロメタン(2ml)に取り、混合物を撹拌した。BEt3(THF中1M)を混合物に少しずつ加え(30分ごとに0.5ml、2.5ml)、混合物を撹拌した(室温、2.5時間)。混合物をジクロロメタン(30ml)で希釈し、NaHCO3飽和水溶液で洗浄し、有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(アセトン-トルエン)で精製して、ジチオアセテートR7を無色の油として得た。(0.268 g, 45%)。1H NMR(300MHz,CDCl3): δ 5.43-5.37(m,1H,H4),5.21-5.12(m,1H,H2),5.01-4.93(m,1H,H3),4.35(d,1H,J=7.9Hz,H1),3.85-3.79(m,1H),3.64-3.60(m,1H,H5),3.45-3.38(m,1H)3.07-2.94(m,2H,H6,H6’),2.84-2.79(m,2H),2.34-2.30(m,6H),2.11(m,3H),1.99(m,3H),1.91(m,3H),1.63-1.49(m,4H),1.45-1.30(m,2H).13CNMR(125MHz,CDCl3): δ 196.1,195.9,194.7,170.3,170.1,169.4,101.1,72.0,71.1,69.8,68.9,68.0,62.3,32.1,29.3,28.9,24.9,20.7,20.67,20.5。LRMS(M+Na):理論値531.1、測定値531.5。
【0409】
5-チオペンチル-6-チオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノース(化合物4)の合成:ジチオアセテートR7(0.212g、0.42mmol)をメタノール(5ml)に溶解し、氷浴に入れ、溶液を窒素でパージした(15分間)。ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(~1M、2ml)を窒素でパージし(15分間)、ジチオアセテートRX溶液に加え、得られた溶液を保持した(3時間、4℃)。アンバーライトIR-120(H+フォーム)を加え、混合物を撹拌した(5分間)。混合物の濾過および濃縮(<40℃)により、化合物4が無色の残留物(83mg、86%)として得られた。1H NMR(500MHz,D2O): δ 4.29(d,1H,J=8.0Hz),3.90-3.87(m,1H),3.83-3.77(m,1H),3.62-3.55(m,1H),3.55-3.50(m,2H),3.36(dd,1H,J=9.9,8.0Hz),2.72(dd,1H,J=13.7,8.0Hz),2.58(dd,1H,J=13.7,5.9Hz),2.47-2.41(m,2H),1.57-1.44(m,4H),1.38-1.29(m,2H)ppm。13C NMR(125MHz,D2O): δ 103.4,76.3,72.8,70.6,70.4,69.0,48.8,32.7,28.2,23.8,23.6ppm。
【0410】
1.5 化合物5(6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロース)の合成
図7は、化合物5(6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロース)の合成を示す。
【0411】
ヘキサ-O-アセチル-6,6’-ジ-O-トルエン-p-スルホニル-α,α-トレハロース(試薬R1)の合成:乾燥ピリジン(200mL、2.49mol)中のp-トルエンスルホニルクロリド(37.8g、0.198mol)の溶液を、N2下で乾燥ピリジン(200mL、2.49mol)中のトレハロース二水和物(30g、79mmol)の氷冷却された溶液に1時間かけて滴下し、反応混合物を室温まで温めた。3.5時間、24時間、29時間、および47時間後に、乾燥ピリジン(10mL、0.125mol)中のp-トルエンスルホニルクロリド(7.56g、40mmol)をさらに加えた。さらに3.5時間後、反応混合物を0℃に冷却し、無水酢酸(400mL、4.23mol)を滴下し、室温まで温めた。24時間後、反応混合物を氷水(2L)に注ぎ、一晩撹拌した。混合物を濾過し、白色の固体を収集した。MeOH(300mL+440mL)から再結晶(2回)によって白色針状として試薬R1(12.3g、95%純度、16%)を得た。1H NMR(500MHz,CDCl3) δ 7.74(d,J=8.3Hz,4H,Ar),7.35(d,J=8.0Hz,4H,Ar),5.40(dd,J2,3=9.9Hz,J3,4=9.2Hz,2H,H-3,H-3’),4.95(dd,J2,3=9.9Hz,J1,2=3.8Hz,2H,H-2,H2’),4.92(d,J1,2=4.1Hz,2H,H-1,H-1’),4.91(dd,J4,5=10.1Hz,J3,4=9.2Hz,2H,H-4,H-4’),4.10(ddd,J4,5=10.1Hz,J5,6b=5.6Hz,J5,6a=2.8Hz,2H,H-5,H-5’),4.08-4.02(m,4H,H-6a,H-6a’,H-6b,H6b’),2.45(s,6H,2x C6H4CH3),2.08(s,6H,2x OCOCH3),2.02(s,6H,2x OCOCH3),2.00(s,6H,2x OCOCH3)ppm。13C NMR(126MHz,CDCl3) δ 170.07(2C,2x OCOCH3)169.71(2C,2x OCOCH3),169.69(2C,2x OCOCH3),145.45(2C,2x Ar),132.56(2C,2x Ar),130.02(4C,4x Ar),128.20(4C,4x Ar),92.95(2C,C-1,C-1’),69.95(2C,C-3,C-3’),69.36(2C,C-2,C-2’),68.73(2C,C-4,C-4’),68.32(2C,C-5,C-5’),67.70(2C,C-6,C-6’),21.82(2C,2x C6H4CH3),20.78(2C,2x OCOCH3),20.73(2C,2x OCOCH3),20.71(2C,2x OCOCH3)ppm。
【0412】
2,2’,3,3’,4,4’-ヘキサ-O-アセチル-6,6’-ジ-S-アセチル-6,6’-ジチオ-α,α-トレハロース(試薬R2)の合成:カリウムチオアセテート(9.3g、81mmol)を、N2下でDMF(500mL)中の試薬R1(18.3g、20mmol)の溶液に加えた。溶液を70℃に5日間加熱し、3日後および4日後にカリウムチオアセテート(1.2g、10mmol)を加えた。試薬R2へのほぼ完全な変換を、TLCおよび1H NMRによって確認した。反応混合物を真空中で~100mLまで濃縮し、CH2Cl2(500mL)で希釈し、H2O(2×500mL)およびNaHCO3飽和水溶液(300mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)による精製により、試薬R2(10.2g、71%)を非晶質固体として得た。1H NMR(500MHz,CDCl3) δ 5.46(dd,J2,3=10.3Hz,J3,4=9.1Hz,2H,H-3,H-3’),5.28(d,J1,2=3.8Hz,2H,H-1,H-1’),5.02(dd,J2,3=10.2Hz,J1,2=3.9Hz,2H,H-2,H-2’),4.95(dd,J4,5=10.0Hz,J3,4=9.2Hz,2H,H-4,H-4’),3.78(ddd,J4,5=10.5Hz,J5,6b=8.3Hz,J5,6a=2.6Hz,2H,H-5,H-5’),3.21(dd,J6a,6b=14.2Hz,J5,6a=2.6Hz,2H,H-6a,H-6a’),2.89(dd,J6a,6b=14.2Hz,J5,6b=8.3Hz,2H,H-6b,H-6b’),2.36(s,6H,2x SCOCH3),2.11(s,6H,2x OCOCH3),2.07(s,6H,2x OCOCH3),2.03(s,6H,2x OCOCH3)ppm。13C NMR(126MHz,CDCl3) δ 194.87(2C,2x SCOCH3),170.06(2C,2x OCOCH3),170.01(2C,2x OCOCH3),169.93(2C,2x OCOCH3),90.66(2C,C-1,C-1’),71.27(2C,C-4,C-4’),70.10(2C,C-3,C-3’),69.90(2C,C-2,C-2’),69.60(2C,C-5,C-5’),30.56(2C,2x SCOCH3),30.05(2C,C-6,C-6’),20.84(4C,4x OCOCH3),20.70(2C,2x OCOCH3)ppm。
【0413】
6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロース(化合物5)の合成:試薬R2(1.18g、1.7mmol)をN2下でNaOMe(脱気、0.1M、66mL、6.6mmol)に溶解した。28分後、反応混合物をMeOH(150mL)で希釈し、アンバーライトIR120H+樹脂を加えた。混合物を中性になるまで撹拌し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗製物を水(40ml、脱気)に再溶解し、EtOAc(30mL)で洗浄し、濾過し、凍結乾燥して、化合物5(0.605g、98%)を白色の非晶質固体として得た。1H NMR(500MHz,D2O) δ 5.26(d,J1,2=3.8Hz,2H,H-1,H-1’),3.87(ddd,J4,5=9.9Hz,J5,6b=7.3Hz,J5,6a=2.6Hz,2H,H-5,H-5’),3.84(t,J=9.5,2H,H-3,H-3’),3.68(dd,J=9.9,3.9Hz,2H,H-2,H-2’),3.45(t,J=9.4Hz,2H,H-4,H-4’),3.01(dd,J=14.3,2.7Hz,2H,H-6a,H-6a’),2.75(dd,J=14.3,7.4Hz,2H,H-6b,H-6b’)。13C NMR(126MHz,D2O) δ 93.08(2C,C-1,C-1’),72.32(2C,C-3,C-3’),72.19(2C,C-5,C-5’),71.88(2C,C-4,C-4’),71.04(2C,C-2,C-2’),25.05(2C,C-6,C-6’)ppm。
【0414】
1.6.化合物6(メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-ラクトシド)の合成
図8は、化合物6(メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-ラクトシド)の合成を示す。
【0415】
メチル-β-ラクトシド(試薬R1)の合成:
無水酢酸(34.0mL、0.36mol)および4-ジメチルアミノピリジン(0.37g、2.92mmol)を、ピリジン(57.5mL)中のα,β-D-ラクトース(10.0g、29.2mmol)の溶液に加え、反応物を室温で3時間撹拌した。3時間後、TLC(EtOAc-シクロヘキサン1:1)は、出発物質が残っていることを示さず、揮発性物質を減圧下で除去した。反応残留物をCH2Cl2(300mL)に溶解し、酢酸(25.3ml、0.146mol)中の33%HBrを暗い環境下でゆっくりと反応物に加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、TLC(EtOAc-シクロヘキサン1:1)によってモニターして、反応が終了したことを確認した。反応物をNaHCO3飽和水溶液で中和し、MgSO4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、粗臭化生成物を得た。新たに作製したNaOMeの溶液(MeOH中50mM)を、N2下で乾燥MeOH(150mL)中の粗ラクトース臭化物に加え、得られた混合物を20時間撹拌した。反応の終了後、混合物をダウエックス50W+イオン交換樹脂で中和し、樹脂を濾別した。濾液を濃縮し、真空中で濃縮乾固して、試薬1を無色の固体として得た(8.2g 79%)。1H NMR(500MHz,D2O) δ 4.46(d,J1’,2’=7.8Hz,1H,H-1’),4.42(d,J1,2=8.0Hz,1H,H-1),4.00(dd,J6a,6b=12.3Hz,J5,6a=2.1Hz,1H,H-6a),3.94(dd,J=3.4,0.9Hz,1H,H-4’),3.82(dd,J6a,6b=12.3Hz,J5,6b=5.1Hz),3.83-3.74(m,2H,2x H-6’),3.74(td,J5’,6’=4.2Hz,J4’,5’=1.0Hz,1H,H-5’),3.70-3.64(m,3H,H-3’,H-3,H-4),3.61(ddd,J4,5=7.5Hz,J5,6b=5.0Hz,J5,6a=2.5Hz,1H,H-5),3.59(s,3H,C1OCH3),3.56(dd,J2’3’=10.0Hz,J1’,2’=7.8Hz,1H,H-2’),3.32(ddd,J=8.0,6.7,2.5Hz,1H,H-2)ppm。13C NMR(126MHz,D2O) δ 103.01(1C,C-1),102.87(1C,C-1’),78.32(1C),75.30(1C,C-5’),74.71(1C,C-5),74.34(1C),72.73(1C,C-2),72.46(1C,C-3’),70.89(1C,C-2’),68.49(1C,C-4’),60.96(1C,C-6’),60.01(1C,C-6),57.16(1C,C1OCH3)ppm。
【0416】
メチル-3’,4’-O-イソプロピリデン-β-ラクトシド(試薬R2)の合成:
2,2-ジメトキシプロパン(12.8ml、0.12mol)、およびp-TsOH一水和物(0.84g、4.5mmol)を、N2下でDMF(50ml)中の試薬1(8.0g、22.4mmol)の溶液に加えた。混合物を85℃に加熱した。22時間後、TLC(EtOAc-MeOH4:1)は、試薬1の完全な消費を示し、混合物を室温まで放冷し、一方、TEA(3.8ml)を加えて、pH=7~7.5を得た。溶媒を減圧下で除去し、粗製物をFCによって精製して、試薬2(5.38g、60%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 5.44(d,J2’-OH,2’=5.1Hz,1H,2’-OH),5.17(d,J2-OH,2=5.0Hz,1H,2-OH),4.84(t,J6’-OH,6’=5.3Hz,1H,6’-OH),4.61(t,J6-OH,6=6.0Hz,1H,6-OH),4.55(d,J3-OH,3=1.7Hz,1H,3-OH),4.26(d,J1’,2’=8.2Hz,1H,H-1’),4.12-4.08(m,1H,H-4’),4.10(d,J1,2=7.7Hz,1H,H-1),3.96(dd,J2’,3,=7.1Hz,J3’,4’=5.5Hz,1H,H-3’),3.83(ddd,J=7.3,5.0,2.1Hz,1H,H-5’),3.72(ddd,J6a,6b=11.9Hz,J6-OH,6a=5.7Hz,J5,6a=2.3Hz,1H,H-6a),3.62-3.56(m,2H,H-6a’,H-6b),3.53(ddd,J6a’,6b’=11.0Hz,J5’,6b’=7.8Hz,J6’-OH,6b’=5.5Hz,1H,H-6b’),3.39(s,3H,C1OCH3),3.34-3.30(m,2H,H-3,H-4),3.26(ddd,J=7.3,4.6,2.2Hz,1H,H-5),3.23(ddd,J1’,2’=8.2Hz,J2’,3’=7.1Hz,J2’OH,2’=5.1Hz,1H,H-2’),3.00(ddd,J2,3=9.0Hz,J1,2=7.8Hz,J2-OH,2=5.0Hz,1H,H-2),1.39(s,3H,CH3CCH3),1.25(s,3H,CH3CCH3)ppm。13C NMR(126MHz,DMSO-d6) δ 108.66(1C,CH3CCH3),103.59(1C,C-1),102.69(1C,C-1’),80.48(1C),79.24(1C,C-3’),74.82(1C),74.74(1C,C-5),73.33(1C,C-5’),73.13(1C,C-2),73.08(1C,C-4’),72.44(1C,C-2’),60.36(1C,C-6’),60.26(1C,C-6),56.07(1C,C1OCH3),28.09(1C,CH3CCH3),26.30(1C,CH3CCH3)ppm。
【0417】
メチル-3’,4’-O-イソプロピリデン-6,6’-ジ-O-トシル-β-ラクトシド(試薬R3)の合成:
試薬R2(5g、12.5mmol)を、N2下でピリジン(乾燥、50ml)に溶解し、0℃に冷却した。ピリジン(乾燥、15ml)中のトシルクロリド(6.25g、30.4mmol)を30分かけて加え、混合物を氷上に置いてゆっくりと室温まで温めた。24時間後、TLC(EtOAc-MeOH9:1)は試薬2の完全な消費を示し、TEA(12.2ml)を加えて、pH=8.5を得た。溶媒を減圧下で除去し、粗製物をFC(EtOAc-MeOH95:5)により精製して、試薬3(5.13g、58%)を得た。1H NMR(500MHz,DMSO-d6) δ 7.83(d,J=8.3Hz,2H,Ar),7.77(d,J=8.3Hz,2H,Ar),7.52-7.48(m,2H,Ar),7.47-7.44(m,2H,Ar),5.48(d,J2’-OH,2’=4.4Hz,1H,2’-OH),5.34(d,J2-OH,2=5.1Hz,1H,2-OH),4.50(d,J3-OH,3=2.7Hz,1H,3-OH),4.37(dd,J6a,6b=10.7Hz,J5,6=2.0Hz,1H,H-6a),4.25(d,J1’,2’=8.1Hz,1H,H-1’),4.20(dd,J6a’,6b’=10.1Hz,J5’,6a’=3.7Hz,1H,6a’),4.17(dd,J6a,6b=10.7Hz,J5,6b=6.1Hz,1H,H-6b),4.13(ddd,J5’,6b’=8.2Hz,J5’,6a’=3.8Hz,J4’,5’=2.1Hz,1H,H-5’),4.11-4.08(m,1H,H-4’),4.10(d,J1,2=7.7Hz,1H,H-1),3.93(dd,J6a’,6b’=10.0Hz,J5’,6b’=8.2Hz,1H,H-6b’),3.90(dd,J=7.0,5.5Hz,1H,H-3’),3.56(ddd,J4,5=9.4Hz,J5,6b=6.1Hz,J5,6a=2.0Hz,1H,H-5),3.36-3.27(m,2H,H-3,H-4),3.31(s,3H,C1OCH3),3.15-3.09(m,1H,H-2’),3.04-2.95(m,1H,H-2),2.42(s,3H,C6H4CH3),2.41(s,3H,C6H4CH3),1.32(s,3H,CH3CCH3),1.20(s,3H,CH3CCH3)ppm。13C NMR(126MHz,DMSO-d6) δ 145.13(1C,Ar),144.76(1C,Ar),132.41(1C,Ar),131.83(1C,Ar),130.23(2C,2x Ar),130.02(2C,2x Ar),127.78(2C,2x Ar),127.62(2C,2x Ar),109.04(1C,CH3CCH3),103.24(1C,C-1),101.13(1C,C-1’),78.89(1C,C-3’),78.41(1C),72.89(1C),72.39(1C,C-2),71.72(1C,C-4’),71.62(1C,C-2’),71.30(1C,C-5),69.75(1C,C-5’),69.31(1C,C-6),68.72(1C,C-6’),55.92(1C,C1OCH3),27.84(1C,CH3CCH3),26.14(1C,CH3CCH3),21.11(1C,C6H4CH3),21.09(1C,C6H4CH3)ppm。
【0418】
メチル-2,3,2’,3’,4’-ペンタ-O-アセチル-6,6’-ジ-O-トシル-β-ラクトシド(試薬R4)の合成:
試薬3(4.5g、6.3mmol)をAcOH(水溶液、70%v/v、50ml)に溶解した。混合物を60℃に加熱した。3.5時間後、TLC(100%EtOAc)は、試薬3の完全な消費を示した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を乾燥ピリジン(25mL、0.35mol)およびAc2O(25mL、0.26mol)に再溶解した。16時間後、溶媒を減圧下で除去し、粗化合物をFC(EtOAc-シクロヘキサン1:1)によって精製して、試薬R4(3.9g、73%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3) δ 7.84-7.75(m,4H,Ar),7.41-7.36(m,4H,Ar),5.32(dd,J3’,4’=3.6Hz,J4’,5’=1.0Hz,1H,H-4’),5.13(t,J=9.2Hz,1H,H-3),5.03(dd,J2’,3’=10.4Hz,J1’,2’=7.9Hz,1H,H-2’),4.88(dd,J2’,3’=10.4Hz,J3’,4’=3.5Hz,1H,H-3’),4.74(dd,J2,3=9.4Hz,J1,2=7.9Hz,1H,H-2),4.44(d,J1’,2’=7.9Hz,1H,H-1’),4.34(dd,J6a,6b=10.9Hz,J5,6a=2.0Hz,1H,H-6a),4.30(d,J1,2=7.8Hz,1H,H-1),4.18(dd,J6a,6b=10.9Hz,J5,6b=4.2Hz,1H,H-6b),4.05(dd,J6’,6’=10.2Hz,J5’,6’=6.5Hz,1H,H-6’),3.99(dd,J6’,6’=10.2Hz,J5’,6’=6.5Hz,1H,H-6’),3.84(td,J5’,6’=6.6Hz,J4’,5’=1.2Hz,1H,H-5’),3.74-3.68(m,1H,H-4),3.56(ddd,J4,5=10.1Hz,J5,6b=4.3Hz,J5,6a=2.1Hz,1H,H-5),3.36(s,3H,C1OCH3),2.46(s,6H,2x C6H4CH3),2.06(s,3H,OCOCH3),2.04(s,3H,OCOCH3),2.03(s,3H,OCOCH3),1.97(s,3H,OCOCH3),1.96(s,3H,OCOCH3)ppm。
【0419】
メチル-2,3,2’,3’,4’-ペンタ-O-アセチル-6,6’-ジデオキシ-6,6’-ジチオアセチル-β-ラクトシド(試薬R5)の合成:
カリウムチオアセテート(2.58g、22.6mmol)を、DMF(20mL)中の試薬R4(3.0g、3.5mmol)の溶液に加え、110℃で一晩撹拌した。NMRを使用して反応をモニターした。競合後、混合物を室温まで冷却し、CH2Cl2(180mL)で希釈し、水(2×80mL)で洗浄した。有機層を合わせ、MgSO4上で乾燥させ、濃縮乾固した。純化合物(1.5g、65.0%)が、シリカゲル上での2回のFC(EtOAc-シクロヘキサン)の後に得られた。1H NMR(500MHz,CDCl3) δ 5.38(dd,J3’,4’=3.4Hz,J4’5’=1.1Hz,1H,H-4’),5.17(dd,J2,3=9.6Hz,J3,4=9.0Hz,1H,H-3),5.09(dd,J2’,3’=10.4Hz,J1’,2’=7.8Hz,1H,H-2’),4.96(dd,J2’,3’=10.4Hz,J3’,4’=3.4Hz,1H,H-3’),4.90(dd,J2,3=9.6Hz,J1,2=7.9Hz,1H,H-2),4.53(d,J1’,2’=7.8Hz,1H,H-1’),4.35(d,J1,2=7.9Hz,1H,H-1),3.69-3.62(m,2H,H-4,H-5’),3.59-3.49(m,2H,H-5,H-6),3.47(s,3H,C1OCH3),3.10-2.92(m,3H,H-6,2xH-6’),2.36(s,3H,SCOCH3),2.35(s,3H,SCOCH3),2.16(s,3H,OCOCH3),2.09(s,3H,OCOCH3),2.06(s,3H,OCOCH3),2.04(s,3H,OCOCH3),1.96(s,3H,OCOCH3)ppm。13C NMR(126MHz,CDCl3) δ 194.51(1C,SCOCH3),194.39(1C,SCOCH3),170.37(1C,OCOCH3),170.20(1C,OCOCH3),170.00(1C,OCOCH3),169.85(1C,OCOCH3),169.51(1C,OCOCH3),101.45(1C,C-1),100.80(1C,C-1’),78.52(1C),73.46(1C,C-5),72.67(1C,C-3),72.39(1C),71.83(1C,C-2),71.37(1C,C-3’),69.30(1C,C-2’),67.71(1C,C-4’),57.00(1C,C1OCH3),30.66(2C,2x SCOCH3),30.60(1C,C-6),28.43(1C,C-6’),21.08(1C,OCOCH3),20.93(1C,OCOCH3),20.88(1C,OCOCH3),20.87(1C,OCOCH3),20.69(1C,OCOCH3)ppm。
【0420】
メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-ラクトシド(化合物6)の合成:
NaOMe(MeOH中2M)の溶液を、N2下でpH=13に達するまで、乾燥MeOH(13mL)中の試薬5(1.0g、1.5mmol)の溶液に加え、得られた混合物を3時間撹拌した。反応の終了後、混合物をダウエックス50H+イオン交換樹脂で中和し、樹脂を濾別し、真空中で濾液を濃縮乾固した。得られた固体を高真空下で乾燥させて、化合物6(0.475g、81.6%)を白色の固体として得た。1H NMR(500MHz,D2O) δ 4.51(d,J1’,2’=7.9Hz,1H,H-1’),4.45(d,J1,2=8.0Hz,1H,H-1),4.02(d,J=3.2Hz,1H,H-4’),3.73-3.65(m,5H,H-3,H-3’,H-4,H-5,H-5’),3.60(s,3H,C1OCH3),3.53(dd,J1’,2’=10.0Hz,J2’3’=7.8Hz,1H,H-2’),3.38-3.31(m,1H,H-2),3.17-3.11(m,1H,H-6a),2.89-2.84(m,1H,H-6b),2.83(dd,J6a’,6b’=14.0Hz,J5’,6b’=8.2Hz,1H,H-6b’),2.76(dd,J6a’,6b’=13.9Hz,J5’,6a’=5.6Hz,1H,H-6a’)ppm。13C NMR(101MHz,D2O) δ 103.22(1C,C-1’),103.02(1C,C-1),81.12(1C),76.46(1C),74.40(1C),74.14(1C),72.78(1C,C-2),72.42(1C),70.70(1C,C-2’),68.94(1C,C-4’),57.29(1C,C1OCH3),24.67(1C,C-6),23.83(1C,C-6’)ppm。
【0421】
1.6 化合物7(メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-セロビオシド)の合成
図9は、化合物7(メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-セロビオシド)の合成を示す。
【0422】
1-ブロモ-2,3,6,2’,3’,4’,6’-ヘプタ-O-アセチル-β-セロビオシド(試薬R1)の合成
CH2Cl2(25ml)中のβ-セロビオシドオクタアセテート(5.06g、7.37mmol)の溶液に、HBrの溶液(酢酸中33%、7.5mL、0.144mol)を少しずつ加えた。丸底フラスコを光から保護した。溶液を室温で一晩撹拌したままにした。次いで、さらにCH2Cl2(80mL)を溶液に加え、ガスが観察されなくなるまでNaHCO3飽和水溶液(120mL)で撹拌したままにした。その後、有機層をNaHCO3飽和水溶液(3×50mL)で洗浄し、有機相を蒸発乾固させ、残留物を最小量のアセトンに再溶解した。この溶液にヘプタンを加え、4℃で一晩放置した。母液を濾別して、試薬R1(4.35g、84%)を白色の結晶性固体として得た。1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 6.52(d,J=4.1Hz,1H,H-1),5.53(t,J=9.7Hz,1H,H-3),5.15(t,J=9.2Hz,1H,H-3’),5.07(t,J=9.5Hz,1H,H-4’),4.94(dd,J=9.0,7.9Hz,1H,H-2’),4.76(dd,J=10.0,4.1Hz,1H,H-2),4.55(d,J=7.9Hz,2H,H-1’,H-6’),4.37(dd,J=12.5,4.4Hz,1H,H-6),4.25-4.13(m,2H,H-5’,H-6’),4.05(dd,J=12.5,2.3Hz,1H,H-6),3.84(t,J=9.8Hz,1H,H-4),3.67(ddd,J=9.6,4.4,2.3Hz,1H,H-5),2.14(s,3H,OCOCH3),2.09(s,6H,2x OCOCH3),2.06-2.02(m,6H,2x OCOCH3),2.01(s,3H,OCOCH3),1.99(s,3H,OCOCH3)ppm、13C NMR(126MHz,CDCl3) δ 170.62,170.39,170.23,170.11,169.42,169.10,100.71,86.55,75.37,73.16,73.09,72.20,71.75,70.92,69.57,67.92,61.75,61.07,32.03,22.84,20.96,20.83,20.74,20.69,14.26ppm。
【0423】
メチル-β-セロビオシド(試薬R2)の合成
乾燥MeOH(500mL)中の試薬R1(37g、53.89mmol)の溶液に、1.5MのNaOMeの水溶液(50mL、75mmol)を15分間にわたって滴下した。溶液を室温で一晩撹拌したままにした。溶液を、MeOH中のイオン交換樹脂(アンバーライトIR120H+フォーム)の懸濁液を加えることによって中和した。溶液を濾過し、真空中で蒸発させて、試薬R2(17.09g、89%)を白色の粉末として得た。1H NMR(500MHz,D2O) δ 4.52(d,J=7.9Hz,1H,H-1’),4.42(d,J=8.0Hz,1H,H-1),4.00(dd,J=12.3,2.0Hz,1H,H-6),3.92(dd,J=12.4,2.2Hz,1H,H-6’),3.83(dd,J=12.3,4.8Hz,1H,H-6),3.74(dd,J=12.4,5.7Hz,1H,H-6’),3.69-3.63(m,3H,H-3,H-5’,H-4),3.58(s,3H,COCH3),3.54-3.48(m,2H,H-5,H-3’),3.44(d,J=9.2Hz,1H,H-4’),3.32(m,2H,H-2,H-2’)ppm、13CNMR(126MHz,D2O)δ103.00,102.50,78.60,75.92,75.43,74.70,74.26,73.10,72.81,69.39,60.51,59.97,57.16ppm。
【0424】
メチル-6,6’-ジ-O-トシル-β-セロビオシド(試薬R3)の合成
乾燥ピリジン(80mL)中のp-トルエンスルホニルクロリド(15g、78.68mmol)の溶液を、あらかじめ乾燥ピリジン(100mL)に溶解した試薬R2(12g、33.68mmol)の氷冷却された溶液に加え、反応物を室温に温めながら撹拌した。乾燥ピリジン(20mL)に溶解した追加のp-トルエンスルホニルクロリド(3.5g、18.36mmol)を加え、混合物を一晩撹拌した。次いで、MeOH(100mL)を加え、混合物を濃縮し、バイオタージ(MeOH-EtOAc、MeOH-CH2Cl2)を介するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって2回精製して、試薬R3(2.5、11%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400MHz,D2O) δ 7.86(t,J=7.8Hz,4H,Ar),7.53(t,J=7.6Hz,4H,Ar),4.41(m,2H,H-1’,H-6/H-6’),4.35(d,J=4.0Hz,1H,H-1),4.31(d,J=8.0Hz,1H,H-6/H-6’),4.25(dd,J=11.3,5.5Hz,1H,H-5’/H-5),4.21(d,J=7.9Hz,1H,H-6’/H-6),3.72(d,J=9.5Hz,1H,H-6’/H-6),3.63-3.53(m,2H,H-5/H-5’,H-4’/H-4),3.50(m,4H,COCH3,H-4/H-4’),3.34-3.28(m,2H,H-2,H-2’),3.23(t,J=8.6Hz,1H,H-3’/H-3),3.12(t,J=8.4Hz,1H,H-3/H-3’),2.47(s,6H,2x C6O4CH3)ppm。
【0425】
メチル-2,3,2’,3’,4’-ペンタ-O-アセチル-6,6’-ジ-O-トシル-β-セロビオシド(試薬R4)の合成
試薬R3(2.5g、3.76mmol)をピリジン(30.3mL、0.38mol)に溶解し、それに無水酢酸(17.8mL、0.19mol)を加え、溶液を室温で一晩撹拌したままにした。次いで、混合物を濃縮し、トルエンと共蒸発させて乾固させた。粗製物をカラムクロマトグラフィー(トルエン-アセトン)によって精製して、試薬R4(2.5g、76%)をオフホワイト色の固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3) δ 7.80(dd,J=17.7,8.4Hz,4H,Ar),7.40(dd,J=8.1,5.0Hz,4H,Ar),5.08(t,J=9.4Hz,1H,H-3),5.03(t,J=9.3Hz,1H,H-3’),4.92(t,J=9.6Hz,1H,H-4’),4.76(dd,J=9.4,7.7Hz,2H,H-2,H-2’),4.38(d,J=7.9Hz,1H,H-1’),4.33(dd,J=10.9,2.0Hz,1H,H-6’),4.29(d,J=7.9Hz,1H,H-1),4.18(dd,J=10.9,3.7Hz,1H,H-6),4.16(dd,J=11.1,2.6Hz,1H,H-6’),4.09(dd,J=11.2,5.0Hz,1H,H-6),3.68(t,J=9.6Hz,1H,H-4),3.63(dq,J=7.7,5,2.7Hz,1H,H-5’),3.52(ddd,J=10.1,3.7,1.9Hz,1H,H-5),3.37(s,3H,COCH3),2.47(s,3H,C6O4CH3),2.46(s,3H,C6O4CH3),2.02(s,3H,OCOCH3),2.00(s,3H,OCOCH3),1.98(s,3H,OCOCH3),1.97(s,3H,OCOCH3),1.90(s,3H,OCOCH3)ppm、13C NMR(101MHz,CDCl3) δ 170.25,170.03,169.63,169.41,168.98,145.59,145.51,132.81,132.47,130.21,129.16,128.35,128.19,128.15,125.42,101.43,100.10,75.22,72.93,72.51,72.01,71.65,71.55,71.34,68.19,67.08,66.56,56.92,21.81,21.78,20.82,20.73,20.67,20.62ppm。
【0426】
メチル-2,3,2’,3’,4’-ペンタ-O-アセチル-6,6’-ジデオキシ-6,6’-ジチオアセチル-β-セロビオシド(試薬R5)の合成
カリウムチオアセテート(1.10g、9.62mmol)を、乾燥DMF(45mL)中の試薬R4(2g、2.29mmol)の溶液に加え、110℃で72時間撹拌したままにした。混合物を室温まで冷却し、CH2Cl2(150mL)で希釈し、水(3×100mL)およびNaHCO3(2×100mL)飽和水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥させ、濾液を減圧下で濃縮して、試薬R5(1.2g、77%)をオフ黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3) δ 5.16-5.10(m,2H,H-3’,H-3),5.01-4.83(m,3H,H-4’,H-2’H-2),4.56(d,J=7.9Hz,1H,H-1’),4.34(d,J=8.0Hz,1H,H-1),3.64-3.49(m,4H,H-6,H-6‘,H-5’,H-4),3.47(s,3H,COCH3),3.23(dd,J=14.3,2.9Hz,1H,H-6),3.04(dd,J=14.3,7.0Hz,1H,H-6’),2.97(dd,J=13.3,7.8Hz,1H,H-4),2.36(s,3H,SCOCH3),2.35(s,3H,SCOCH3),2.06(s,6H,2x OCOCH3),2.02(s,6H,2x OCOCH3),1.98(s,3H,OCOCH3)ppm。
【0427】
メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-D-セロビオシド(化合物7)の合成:
MeOH(20mL)中の試薬R5(89mg、0.13mmol)の乳濁液に、NaOMeの溶液(MeOH中1M、 0.5mL、0.5mmol)をN 2下で加えた。NaOMeを加えると、溶液は透明になった。反応終了後、溶液を、MeOH中のイオン交換樹脂(アンバーライトIR120H+フォーム)の懸濁液を加えることによって中和し、濾液を真空中で蒸発させ、化合物7(45mg、89%)をオフホワイト黄色の粉末として得た。1H NMR(400MHz,D2O) δ 4.60(d,J=7.9Hz,1H,H-1’),4.45(d,J=8.0Hz,1H,H-1),3.70-3.65(m,3H,H-4’,H-4,H-5’/H-5),3.60(s,3H,COCH3),3.54-3.44(m,3H,H-5/H-5’,H-3,H-3’),3.37-3.34(m,2H,H-2’,H-2),3.16(d,J=14.2Hz,1H,H-6/H-6’),3.10-3.02(m,1H,H-6/H-6’),2.92-2.82(m,1H,H-6’/H-6),2.75(dd,J=14.3,7.0Hz,1H,H-6’/H-6)ppm。
【0428】
1.8 化合物8(3-チオプロピル-6’-チオ-6’-デオキシ-β-D-ラクトシド)の合成
図10は、化合物8(3-チオプロピル-6’-チオ-6’-デオキシ-β-D-ラクトシド)の合成を示す。
【0429】
1-クロロプロピル-2,3,6,2’,3’,4’,6’-ヘプタ-O-アセチル-β-ラクトシド(試薬R1)の合成:
出発物質(2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-ガラクトピラノシル-(1→4)-1,2,3,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノシド)(10.0g、14.7mmol)をN2下に置き、乾燥CH2Cl2(73.6mL)に溶解した。次いで、MgSO4上で乾燥させた3-クロロ-1-プロパノール(1.5mL、18mmol)を加えた。溶液を0℃に冷却し、BF3.Et2O(6.2mL、50.0mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、21時間撹拌した。0℃でEt3Nを加えることにより反応物をクエンチし、揮発性物質を回転蒸発によって除去した。試薬R1は、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc /トルエン)の後に、白色の泡(5.4g、52%)として得られた。1H NMR(400MHz,CDCl3) δ 5.34(dd,J=3.5,1.2Hz,1H,H-4’),5.19(t,J=9.3Hz,1H,H-3),5.10(dd,J=10.5,7.8Hz,1H,H-2’),4.94(dd,J=10.4,3.5Hz,1H,H-3’),4.88(dd,J=9.6,7.9Hz,1H,H-2),4.52-4.43(m,3H,H-1,H-1’,H-6(A)’),4.17-4.02(m,3H,H-6(A+B)’,H-6(B),3.94(dt,J=9.8,5.3Hz,1H,OCH2(A)CH2CH2Cl),3.86(ddd,J=7.6,6.4,1.2Hz,1H,H-5’),3.79(m,1H,H-4),3.72-3.53(m,4H,H-5,OCH2(B)CH2CH2Cl+OCH2CH2CH2Cl),2.14(s,3H,CH3C=O),2.11(s,3H,CH3C=O),2.09-1.97(m,14H,4x CH3C=O+OCH2CH2CH2Cl),1.95(s,3H,CH3C=O)、13C NMR(126MHz,CDCl3) δ 170.49,170.46,170.3,170.2,169.87,169.82および169.2(7C,OCOCH3),101.2(C-1’),100.9(C-1),76.4(C-4),72.83(C-3),72.80(C-5),71.7(C-2),71.1(C-3’),70.8(C-5’),69.2(C-2’),66.7(C-4’),66.5(OCH2CH2CH2Cl),62.1(C-6),60.9(C-6’),41.4(OCH2CH2CH2Cl),32.4(OCH2CH2CH2Cl),20.99,20.93,20.81,20.77,20.77,20.76および20.64(7C,OCOCH3)。LRMS(ESI)m/z C29H41ClO18[M+Na]+の場合の計算値735.19、測定値735.22。
【0430】
1-クロロプロピル-β-ラクトシド(試薬R2)の合成:
新たに作製したNaOMeの溶液(MeOH中50mM)を、N 2下で乾燥MeOH(25mL)中の試薬R1(5.4g、7.6mmol)に加え、得られた混合物を20時間撹拌した。反応の終了後、混合物をダウエックス50W+イオン交換樹脂で中和し、樹脂を濾別し、濾液を濃縮し、真空中で乾燥させ、試薬R2を無色の固体として得た(2.6g 83%)。1H NMR(500MHz,D2O) δ 4.50(d,J=8.0Hz,1H,H-1’),4.45(d,J=7.8Hz,1H,H-1),4.06(dt,J=10.4,6.0Hz,1H,H-2’),3.99(dd,J=12.3,2.1Hz,1H,H-3),3.93(d,J=3.4Hz,1H,H-4’),3.87-3.84(m,1H,H-2),3.82(d,J=5.8Hz,1H,H-6a),3.80(d,J=4.1Hz,1H,H-6a’),3.78-3.76(m,1H,H-6b),3.75-3.71(m,4H,OCH2(A)CH2CH2Cl,H-6b’,H-5’,H-4),3.68(d,J=3.3Hz,1H,H-5),3.67-3.64(m,2H,OCH2CH2CH2Cl),3.55(dd,J=9.9,7.8Hz,1H,OCH2(b)CH2CH2Cl),3.32(td,J=7.7,2.5Hz,1H,H-3’),2.10(p,J=6.3Hz,2H,OCH2CH2CH2Cl)ppm。
【0431】
1-クロロプロピル-4’,6’-O-ベンジリデン-β-ラクトシド(試薬R3)の合成:
ベンズアルデヒドジメチルアセタール(1.6mL、10.6mmol)およびカンファースルホン酸(0.37g、1.5mmol)を、乾燥DMF(25.0mL)中の試薬R2の溶液(2.6g、6.2mmol)に加え、反応物を65℃で撹拌した。5時間後、TLC(EtOAc-MeOH4:1)は、出発物質の存在を示さなかった。混合物を減圧下で乾固するまで乾燥させ、試薬R3を100%EtOAcからの沈着により白色の粉末(2.5g 80%)として得た。Rf0.53(EtOAc-MeOH4:1)1H NMR(400MHz,D2O) δ 7.63-7.55(m,2H,Ar),7.50(ddd,J=3.3,2.6,1.5Hz,3H,Ar),5.78(s,1H,C6H5CH),4.58(d,J=7.8Hz,1H,H1’),4.53(d,J=8.0Hz,1H,H1),4.40(dd,J=3.7,1.0Hz,1H,H-4’),4.29(t,J=1.5Hz,2H,H-3,H-2’),4.12-3.99(m,2H,H-2,H-6a),3.89-3.79(m,4H,H-6a’,H-6b,H-6b’,OCH2(A)CH2CH2Cl),3.77-3.70(m,3H,H-5’,H-4,H-5),3.68-3.61(m,2H,OCH2CH2CH2Cl),3.38-3.30(m,1H,OCH2(b)CH2CH2Cl),2.24-1.95(m,2H,OCH2CH2CH2Cl)。13C NMR(101MHz,D2O) δ 136.70,129.67,128.55および126.15(6C,Ar),102.87(C-1’),102.12(C-1),101.02(C6H5CH),78.60(C-4),75.62(C-3),74.74(C-5),74.15(C-2),72.70(C-3’),71.15(C-5’),70.37(C-2’),68.90(C-4’),67.07(OCH2CH2CH2Cl),66.49(C-6),59.85(C-6’),41.70(OCH2CH2CH2Cl),31.70(OCH2CH2CH2Cl)ppm。
【0432】
1-クロロプロピル-2,3,6,2’,3’-ペンタ-O-アセチル-4’,6’-O-ベンジリデン-β-ラクトシド(試薬R4)の合成:
無水酢酸(4.6mL、49.2mol)および4-ジメチルアミノピリジン(0.05g、0.4mmol)を、ピリジン(15.0mL)中の試薬R3の溶液(2.5g、4.9mmol)に加え、反応物を室温で3時間撹拌した。3時間後、TLC(EtOAc-シクロヘキサン1:1)は、出発物質の存在を示さなかった。混合物を減圧下で乾固するまで乾燥させた。80%酢酸水溶液(55.0mL)を反応残留物に加え、90℃で4時間撹拌したままにした。反応をTLC(EtOAc-シクロヘキサン4:1)によってモニターした。終了すると、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製物をシリカゲル上のFC(EtOAc-シクロヘキサン)によって精製して、試薬R4(2.3g、76%)を無色の固体として得た。Rf0.61(EtOAc-シクロヘキサン4:1)1H NMR(400MHz,CDlC3) δ 5.25-5.14(m,2H,H-4’,H-3),4.94-4.83(m,2H,H-2’,H-3’),4.49(dd,J=9.8,7.8Hz,3H,H-2,H-1,H-1’),4.14-4.01(m,2H,H-6a,OCH2(A)CH2CH2Cl),3.92(ddt,J=16.3,10.7,5.3Hz,2H,H-6a’,H-6b),3.86-3.78(m,2H,H-6b’,OCH2(b)CH2CH2Cl),3.71-3.62(m,2H,H-5’,H-4),3.61-3.55(m,3H,H-5,OCH2CH2CH2Cl),2.11(d,J=1.7Hz,3H,CH3C=O),2.07(d,J=1.5Hz,6H,2x CH3C=O),2.04(d,J=2.4Hz,8H,2x CH3C=O+OCH2CH2CH2Cl)ppm。
【0433】
1-クロロプロピル-2,3,6,2’,3’,4’-ヘキサ-O-アセチル-6’-O-トシル-β-ラクトシド(試薬R5)の合成:
乾燥ピリジン(5.0mL)中のトシルクロリド(1.1g、5.4mmol)の溶液を、乾燥ピリジン(10mL)中の試薬R4(2.3g、3.6mmol)の氷冷却された溶液に加え、反応物を室温に一晩中温めながら撹拌した。反応をTLC(EtOAc-シクロヘキサン2:1)によってモニターした。終了後、Et3Nを加えることによってpHを7に調整し、揮発性物質を減圧下で除去した。反応残留物を、ピリジン(8mL)、酢酸(2.0mL、21.2mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(0.01g、0.08mmol)と共に、室温で2時間撹拌したままにした。その後、揮発性物質を減圧下で除去した。粗製物をシリカゲル上のFC(EtOAc-シクロヘキサン)によって精製して、試薬R5(1.6g、55%)をわずかに黄色の固体として得た。Rf0.53(EtOAc-シクロヘキサン1:1)1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 7.78(d,J=8.3Hz,2H,Ar),7.46-7.32(m,2H,Ar),5.33(d,J=3.4Hz,1H,H-4’),5.19(t,J=9.3Hz,1H,H-3),5.07(dd,J=10.4,7.8Hz,H-2’),4.95-4.84(m,2H,H-3’,H-2),4.47(m,3H,H-1,H-1’,H-6a),4.10(d,J=4.7Hz,OCH2(A)CH2CH2Cl),4.09-4.03(m,1H,H-6a’),4.01(d,J=6.3Hz,1H,H-6b),3.99-3.88(m,2H,H-6b’,OCH2(b)CH2CH2Cl),3.78(t,J=9.5Hz,1H,H-5’),3.69(dd,J=8.1,4.7Hz,1H,H-4),3.59(dd,J=6.8,5.6Hz,3H,H-5,OCH2CH2CH2Cl),2.46(s,3H,-C6H4OCH3),),2.11(s,3H,CH3C=O),2.06(m,6H,2xCH3C=O),2.04(m,2H,OCH2CH2CH2Cl),2.03(s,3H,CH3C=O),1.98(s,3H,CH3C=O),1.95(s,3H,CH3C=O)。13C NMR(101MHz,CDCl3) δ 170.38,169.85,169.79,169.67,169.60および168.97(6C,OCOCH3),145.45,132.18,130.05および127.96(6C,Ar),100.70(C-1’)100.67(C-1),76.66(C-4),72.56(C-3),72.49(C-5),71.67(C-2),70.76(C-3’),70.72(C-5’),68.89(C-2’),66.50(C-4’),66.32(OCH2CH2CH2Cl),65.45(C-6),61.88(C-6’),41.28(OCH2CH2CH2Cl),32.22(OCH2CH2CH2Cl),21.64(C6H4OCH3),20.83,20.72,20.66,20.57,20.47および20.43(6C,OCOCH3)ppm。
【0434】
1-デオキシチオアセチル-2,3,6,2’,3’,4’-ヘキサ-O-アセチル-6-デオキシ-6-チオアセチル-β-ラクトシド(試薬R6)の合成:
カリウムチオアセテート(1.80g、15.8mmol)を、DMF(20mL)中の試薬R5(1.6g、1.98mmol)の溶液に加え、110℃で一晩撹拌したままにした。NMRを使用して反応の進行をモニターした。その後、混合物を室温まで冷却し、CH2Cl2(180mL)で希釈し、水(2×80mL)で洗浄し、有機層を合わせ、MgSO4上で乾燥させ、濃縮乾固した。純化合物(1.0g、66.7%)が、シリカゲル上でFC(EtOAc-シクロヘキサン)で精製することによって得られた。Rf0.45(EtOAc-シクロヘキサン1:1)1H NMR(300MHz,CDCl3) δ 5.37(dd,J=3.5,1.1Hz,1H,H-4’),5.21(t,J=9.3Hz,1H,H-3),5.07(dd,J=10.4,7.8Hz,1H,H2’),4.94-4.86(m,2H,H3’,H2),4.52-4.42(m,3H,H-1,H-1’,H-6a),4.12-3.99(m,1H,OCH2(A)CH2CH2SCOCH3),3.90-3.72(m,3H,H-6a,b’,H-6b),3.62-3.45(m,3H,H-5’,H-4,H-5),3.03(t,J=7.2Hz,2H,OCH2CH2CH2SCOCH3),2.90(td,J=7.2,2.8Hz,1H,OCH2(b)CH2CH2SCOCH3),2.35(s,3H,SCOCH3),2.32(s,3H,SCOCH3),2.16(s,3H,CH3C=O),2.12(s,3H,CH3C=O),2.08(s,3H,CH3C=O),2.05(s,3H,CH3C=O),2.04(m,2H,OCH2CH2CH2SCOCH3),2.03(s,3H,CH3C=O),1.95(s,3H,CH3C=O)ppm。
【0435】
3-チオプロピル-6’-チオ-6’-デオキシ-β-ラクトピラノシド(化合物8)の合成
NaOMe(MeOH中2M)の溶液を、N2下でpH=13に達するまで、乾燥MeOH(10mL)中の試薬R6(1.0g、1.3mmol)に加え、得られた混合物を3時間撹拌した。反応の終了後、混合物をダウエックス50W+イオン交換樹脂で中和し、樹脂を濾別した。濾液を濃縮乾固し、得られた固体を高真空下で乾燥させて、化合物8を淡黄色の固体として得た。(0.49g,88.0%)1H NMR(400MHz,D2O) δ 4.49(dd,J=12.6,7.9Hz,2H,H-3’,H-1’),4.08-3.95(m,3H,H-4’,H-2’,H-2),3.81(dd,J=10.7,5.9Hz,2H,OCH2CH2CH2Cl),3.77-3.59(m,5H,H-1,H-6a,H-6b,H-6a’,H-5),3.57-3.52(m,1H,H-4),3.38-3.32(m,1H,H-6b’),2.87-2.76(m,2H,H-5’,H-3),2.66(t,J=7.1Hz,2H,OCH2CH2CH2Cl),1.95(dd,J=13.0,6.3Hz,2H,OCH2CH2CH2Cl)、13C NMR(126MHz,D2O) δ 103.03(C1’),102.01(C1),79.04(C4),76.41(C3),74.80(C5),74.33(C2),72.86(C3’),72.35(C5’),70.71(C2),68.83(C4’),68.36(C6),60.05(C6’),32.70(OCH2CH2CH2Cl),23.78(OCH2CH2CH2Cl),20.16(OCH2CH2CH2Cl)ppm。
【0436】
1.9 化合物9(メチル-1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシド)の合成
図11は、化合物9(メチル-1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシド)の合成を示す。
【0437】
メチルβ-D-フルクトフラノシド(試薬R1)の合成
H2SO4(2.5mL、46.9mmol)をN2下でMeOH(600mL)中のD-フクルトース(9.2g、51mmol)の溶液に加えた。1時間後、アンバーリストA21遊離塩基樹脂を加え、溶液を濾過し、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH)による精製により、試薬R1(3.7g、37%)を透明な油として得た。1H NMR(500MHz,D2O) δ 4.18(d,J3,4=8.3Hz,1H,H-3),4.07(t,J=7.9Hz,1H,H-4),3.87(td,J4,5=J5,6a=7.3Hz,J5,6b=3.1Hz,1H,H-5),3.81(dd,J6a,6b=12.3Hz,J5,6b=3.2Hz,1H,H-6b),3.74(d,J1a,1b=12.3Hz,1H,H-1a),3.66(dd,J6a,6b=12.3Hz,J5,6a=7.1Hz,1H,H-6a),3.66(d,J1a,1b=12.3Hz,1H,H-1b),3.33(s,3H,OCH3)ppm。13C NMR(126MHz,D2O) δ 103.67,81.15,76.72,74.88,62.55,59.62,48.78ppm。
【0438】
メチル3,4-ジ-O-アセチル-1,6-ジ-S-アセチル-1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシド(試薬R2)の合成
N2下の乾燥ピリジン(6.25mL)中の試薬R1(527mg、2.74mmol)およびチオ酢酸(0.73mL、9.87mmol)の溶液を、N2下の乾燥THF(6.25mL)中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.27mL、110mmol)およびトリフェニルホスフィン(2.88g、110mmol)の氷冷却された溶液に加えた。反応混合物を室温まで温めた。5日後、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc/MeOH)による精製により、メチル1,6-ジ-S-アセチル-1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシドが得られ、これをピリジン(3mL、37mmol)に溶解し、無水酢酸(2mL、21mmol)を加えた。17時間後、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc)による精製により、試薬R2(391mg、37%)を部分的に結晶化した油として得た。1H NMR(400MHz,CDCl3) δ 5.36-5.29(m,2H,H-3,H-4),4.05(app.dtd,J=7.8,5.1,1.0Hz,1H,H-5),3.37(s,3H,OCH3),3.36-3.29(m,3H,H-1a,H-1b,H-6b),3.11(dd,J6a,6b=14.0Hz,J5,6a=7.8Hz,1H,H-6a),2.35(s,3H,SCOCH3),2.35(s,3H,SCOCH3),2.11(s,3H,OCOCH3),2.08(s,3H,OCOCH3)ppm。13C NMR(126MHz,CDCl3) δ 194.71,194.23,170.38,170.19,104.64,78.68,78.21,77.31,49.68,32.80,31.39,30.66,30.51,20.97,20.90ppm。
メチル1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシド(化合物9)の合成
【0439】
試薬R2(383mg、0.98mmol)をN2下でNaOMe(脱気、0.1M、39mL、3.9mmol)に溶解した。1時間後、反応混合物をMeOH(50mL)で希釈し、アンバーライトIR120H+樹脂を加えた。混合物を中性になるまで撹拌し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。固体をH2O(30mL)に再溶解し、濾過し、そして凍結乾燥して、化合物9(226mg、96%純度、95%)を得た。1H NMR(400MHz,D2O) δ 4.36(d,J3,4=8.1Hz,1H,H-3),4.14(dd,J3,4=8.1Hz,J4,5=7.1Hz,1H,H-4),3.92(td,J4,5=J5,6a=7.1Hz,J5,6b=5.0Hz,1H,H-5),3.34(s,3H,OCH3),3.04(d,J1a,1b=14.5Hz,1H,H-1a),2.89(dd,J6a,6b=14.0Hz,J5,6b=5.0Hz,1H,H-6b),2.84(d,J1a,1b=14.5Hz,1H,H-1b),2.78(dd,J6a,6b=14.0Hz,J5,6a=7.1Hz,1H,H-6a)ppm。13C NMR(101MHz,D2O) δ 104.25,81.82,77.59,77.49,48.36,27.08,25.58ppm。
【0440】
1.10 化合物10(1,6,6’-トリチオ-1,6,6’-トリデオキシ-スクロース)の合成
【化60】
1,6,6’-トリ-O-トシル-スクロース(試薬R1)の合成
【化61】
スクロース(10g)をピリジン(80ml)に溶解し、氷浴で0℃に冷却し、これにトシルクロリド(17.3g、100mlのピリジンに溶解)を滴下した。混合物を氷浴温度で4時間撹拌した。TLC分析は、2つの主要な生成物を示した(MeOH5%/EtOAc95%、テトラトシル化生成物の場合R
f=0.6、およびトリトシル化生成物の場合R
f=0.36。R
f=0.1で少量のモノトシル化生成物も存在する)。混合物を氷冷水(1リットル)に加え、15分間撹拌し、その後、混合物をEtOAc(4×200ml)で抽出した。合わせた有機層を1MのHCl(3×200ml)および水(2×200ml)で洗浄し、次いで乾燥させた(MgSO
4)。回転乾燥機でEtOAcを除去し、得られた油をクロマトグラフィー(SiO
2/MeOH5%/EtOAc95%)により精製して、テトラトシレート生成物を白色の固体(3.6g)として、および必要なトリトシル化生成物を白色の固体(4.6g、19%)として得た。
【0441】
1,6,6’-トリ-トシル-3,4,2’,3’,4’-ペンタ-O-アセチル-スクロース(試薬R2)の合成
【化62】
トリトシレート(R1)をピリジン(2.5mL中1g)に溶解し、氷浴で冷却し、次いでAc
2O(1.5mL)を滴下した。添加後、混合物を室温に戻し、次いで12時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3溶液(200ml)にゆっくりと加え、次いで15分間撹拌した。次いで、混合物をEtOAcで抽出し、有機相を合わせ、1MのHCl(2×100ml)および水(1×100ml)で洗浄した。次いで、有機相を乾燥させ(MgSO
4)、白色の結晶性固体(1.1g、87%)に濃縮した。
1H NMR(500MHz,CDCl
3) δ 7.78(app.dd,J=8.3,7.1Hz,6H,Ar),7.40-7.31(m,6H,Ar),5.38(d,J
3,4=6.2Hz,1H,H-3),5.27(dd,J
2’,3’=10.4Hz,J
3’,4’=9.4Hz,1H,H-3’),5.22(d,J
1’,2’=3.8Hz,1H,H-1’),5.17(t,J
3,4=J
4,5=6.4Hz,1H,H-4),4.87(dd,J
4’,5’=10.4Hz,J
3’,4’=9.4Hz,1H,H-4’),4.66(dd,J
2’,3’=10.3Hz,J
1’,2’=3.8Hz,1H,H-2’),4.20(ddd,J
4’,5’=10.4Hz,J
5’,6a’=4.9Hz,J
5’,6b’=2.4Hz,1H,H-5’),4.18-4.15(m,2H,H-6a,H-6b),4.09-4.05(m,2H,H-5,H-6b’),4.01(d,J
1a,1b=10.9Hz,1H,H-1a),3.94(dd,J
6a’,6b’=11.0Hz,J
5’,6a’=5.0Hz,1H,H-6a’),3.89(d,J
1a,1b=10.9Hz,1H,H-1b),2.46(s,3H,C
6H
4CH
3),2.44(s,3H,C
6H
4CH
3),2.44(s,3H,C
6H
4CH
3),2.07(s,3H,OCOCH
3),2.05(s,3H,OCOCH
3),1.98(s,3H,OCOCH
3),1.97(s,3H,OCOCH
3),1.94(s,3H,OCOCH
3)ppm。
13C NMR(126MHz,CDCl
3) δ 170.13,169.90,169.85,169.48,166.52,145.55,145.29,145.23,132.62,132.44,132.36,130.18,130.12,130.03,128.33,128.22,128.20,103.14,89.65,78.90,75.29,74.12,69.63,69.62,68.83,68.24,68.20,67.34,67.31,22.30,21.82,21.78,20.75,20.71,20.60,20.54,20.52ppm。
【0442】
1,6,6’-トリ-S-アセチル-3,4,2’,3’,4’-ペンタ-O-アセチル-スクロース(試薬R3)の合成
【化63】
スクローストリトシレート(OAc)
5(R2、1.3g)およびカリウムチオアセテート(1.2g)をDMF(10mL)中で混合し、4時間120℃(内部温度)に加熱した(TLCは、反応混合物が2つの生成物を含むことを示した(EtOAc:シクロヘキサン50:50 必要なトリチオアセテート(OAc)
5の場合R
f=0.46、およびスクロース(1,6’)-ジチオアセテート(OAc)
5(6-トシル)の場合R
f=0.32。反応物を室温に冷却し、EtOAc(100ml)で希釈した。固体を濾過し、さらにEtOAc(2×20ml)で洗浄し、合わせた有機相を飽和NaCl溶液で洗浄した(3回)。有機相を乾燥させ(MgSO
4)、約100mlに濃縮し、これに活性炭(未知の量)を加え、混合物を20分間加熱還流した。木炭を濾過し、濾液を濃縮し、シリカに充填した後、注意深くクロマトグラフィーを行って、必要な生成物R3を薄茶色の固体(0.27g、29%)として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3) δ 5.61(d,J
1’,2’=3.7Hz,1H,H-1’),5.46(dd,J
2’,3’=10.4Hz,J
3’,4’=9.4Hz,1H,H-3’),5.34(d,J
3,4=6.7Hz,1H,H-3),5.28(t,J
3,4=J
4,5=6.4Hz,1H,H-4),4.98(app.t,J=9.7Hz,1H,H-4’),4.89(dd,J
2’,3’=10.4Hz,J
1’,2’=3.7Hz,1H,H-2’),4.31-4.23(m,1H,H-5’),4.09(q,J
4,5=J
5,6a=J
5,6b=6.3Hz,1H,H-5),3.43(d,J
1a,1b=14.4Hz,1H,H-1a),3.31(dd,J
6a’,6b’=14.1Hz,J
5’,6a’=5.9Hz,1H,H-6a),3.25-3.21(m,2H,H-1b,H-6b),3.21-3.17(m,2H,H-6a’,H-6b’),2.36(s,3H,SCOCH
3),2.35(s,3H,SCOCH
3),2.34(s,3H,SCOCH
3),2.13(s,3H,OCOCH
3),2.11(s,3H,OCOCH
3),2.09(s,3H,OCOCH
3),2.08(s,3H,OCOCH
3),2.01(s,3H,OCOCH
3)ppm。
13C NMR(126MHz,CDCl
3) δ 194.83,194.59,194.01,170.50,170.20,170.18,169.99,169.87,105.66,90.57,79.51,76.85,76.60,70.38,70.35,69.82,69.23,33.59,32.10,30.62,30.60,30.49,29.82,20.94,20.89(2x),20.85,20.76ppm。
【0443】
1,6,6’-トリ-チオ-1,6,6’-トリデオキシ-スクロース(化合物10)の合成
【化64】
試薬R3をMeOH(15ml中0.27g)に懸濁し、混合物を通して窒素の定常流を15分間バブリングすることにより脱酸素化した。これに、NaOMe溶液(メタノール中0.5M、4.6mL、また15分間脱酸素化)を加え、混合物を通るN
2の流れを維持しながら、混合物を室温で30分間撹拌した。樹脂を加えて、反応物を約pH6~7にした。樹脂を濾過し、濾液を、次いで冷EtOH(30ml)中に滴下した約1mlの溶液に濃縮した(<25℃)。生成物を白色の固体として沈殿させ、これを収集し、真空中で乾燥させて、化合物10を薄茶色の固体として得た(90mg、62%)。
1H NMR(300MHz,D
2O) δ 5.42(d,J=3.8Hz,1H,H-1’),4.49(d,J=8.7Hz,1H,H-3),4.14(t,J=8.4Hz,1H,H-4),3.98(ddd,J=9.4,5.5,3.1Hz,1H,H-5’),3.90(td,J=8.0,4.7Hz,1H,H-5),3.77(dd,J=10.0,9.0Hz,1H,H-3’),3.59(dd,J=10.0,3.8Hz,1H,H-2’),3.54-3.47(m,1H,H-4’),3.08(d,J=14.7Hz,1H,H-1a),3.05-2.86(m,3H,H-6b’,H-6a,H-6b),2.84(d,J=14.5Hz,1H,H-1b),2.85-2.75(m,H-6a1)ppm。
【0444】
実施例2:レオロジー研究-一般的な方法:
2.1.嚢胞性線維症(CF)痰の収集:嚢胞性線維症と診断された対象から自発的に喀出された痰試料が収集された。収集したばかりの痰を5xプロテアーゼ阻害剤カクテル(HALTプロテアーゼ阻害剤カクテル、Thermo Fisher Scientific)および25mMのEDTAで処理して、プロテアーゼの分解を防止した。試料は通常、収集から6時間以内に使用された。
【0445】
2.2.モデル基質としてのチオール化ヒアルロン酸ヒドロゲルの調製:チオール化ヒアルロン酸ヒドロゲル(Glycosil(登録商標)、ESI-BIO)を、脱気水を使用して調製した10%DMSO/75mMのNaCl/リン酸ナトリウムpH7.4緩衝液に可溶化した。250マイクロリットルのゲル溶液のアリコートを1.5mlの遠心分離管に分配し、密封し、室温で一晩(~18時間)インキュベートして、ヒドロゲルの緩慢酸化および架橋を可能にした。このプロトコルによって形成されたゲルは、通常、コーンアンドプレートレオロジーによって測定された20~30Paの弾性率を生じた。
【0446】
2.3.レオロジー測定:レオメーターを使用して、エクスビボでのヒトの痰またはモデルヒドロゲル基質の弾性率(G’)に対する本明細書に開示される化合物の効果を決定した。「弾性率」、G’などの用語は、当該技術分野で知られているような弾性率を指す。レオロジー測定は、当該技術分野で知られているように、AR2000またはDHRコーンアンドプレートレオメーター(TA機器)を使用して行われた。痰試料の場合、アッセイごとに~0.8mLを使用し、形状は40mm 2°であった。チオール化ヒドロゲル試料の場合、アッセイごとに0.25mLを使用し、形状は40mm 1/2°であった。タイムスイープ記録では、乾燥を最小限に抑えるために、溶媒として水を使用した溶媒トラップを使用した。試験化合物を水に溶解し、10%v/vで加え、試料中の目的の最終濃度を求めた。試験化合物の効果は、2分ごとに30分間測定することによって測定された。正規化された比率%G’は、特定の時点でのG’の処理後の測定値をG’の処理前の測定値で割ることによって計算された。弾性率の変化率(%ΔG’)は、30分での測定値を最初の処理前のベースラインと比較することによって計算された。
【0447】
実施例3:個々のCF患者からの痰のG’に対するジチオール糖の効果
試験ジチオール糖の有効性をN-アセチルシステインの有効性と比較するために、両方を個々のCF患者の痰で試験した。化合物またはNACを痰中の最終濃度が5mMになるように加え、G’を2分の測定間隔で30分かけて測定した。
図1(A~C)は、個々の痰試料における3つのジチオール糖(化合物5、化合物6、化合物3)対N-アセチルシステインの経時的な性能を示す。
【0448】
実施例4:CF患者の痰での複数の別々の実験からの平均データを使用したジチオール糖およびN-アセチルシステインの粘液溶解効果の比較。
複数のドナーからのCF痰の粘液溶解有効性をレオロジー的に測定して、ジチオール糖の性能を市販の粘液溶解性N-アセチルシステインと比較し、不均一な集団における応答の変動性を理解した。
図2は、5mMの試験剤との30分間のインキュベーション後の弾性率(%ΔG’)の平均変化を示す。異なるドナー間で応答にばらつきがあるが、多くのジチオール糖粘液溶解剤は、NACよりも粘液溶解有効性の確固たる統計的に有意な改善を示す(
*はp値<0.05を示す)。
【0449】
実施例5:チオール化ヒドロゲル基質における粘液溶解性用量応答。
ジチオール試験剤の濃度に対する粘液溶解有効性の用量依存性を理解するために、化合物1、化合物5、化合物9および0.5~10mMの濃度のN-アセチルシステインを用いたレオロジー測定を行った(
図3)。各試験剤のG’に40%の変化を引き起こす有効濃度を決定した。全ての試験したジチオールは、1mM未満の濃度でG’の40%の変化を引き起こすが、NACは、同じ粘液溶解効果を達成するために薬8~10倍高い用量を必要とする。
【0450】
実施例6:チオール化ヒドロゲル基質における5mMの単一濃度でのジチオール糖およびN-アセチルシステインの粘液溶解効果の比較。
粘液溶解有効性データは、5mMの複数の有効なジチオール糖化合物およびN-アセチルシステインの架橋チオール化ヒドロゲルモデルシステムで収集された。この基質では、試験した全てのジチオール糖類は、30分のインキュベーション後にNACよりも高い粘液溶解有効性を示す(
図4)。
【0451】
実施例7:上皮細胞培養における化合物1の安全性評価
簡潔に説明すると、10人のドナーからの初代気道内上皮細胞を培養で増殖させ、気液界面で21日間分化させた。気道上皮細胞の詳細な細胞培養プロトコルは、Lachowicz-Scroggins et al,Cell Discov,4,Article 7,2018およびWiddicombe et al,Biotechniques,39,249-255,2005に記載されている。化合物1(二ナトリウム塩)をPBSに溶解し、5、25および50mMの細胞の頂端表面に加え、37℃で1時間放置した。PBSは陰性対照であった。頂端および基底外側表面をPBSで洗浄し、新鮮な培地を基底外側に6時間の回復期間の間加え、G6PD測定のために収集した。細胞溶解物中の総G6PD含有量を測定するために、NP-40溶解緩衝液で完全に溶解するために1つの対照フィルターを収集した。
【0452】
G6PD(グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ)の放出は、細胞損傷または細胞死の程度を評価する一般的な方法である。G6PDは、Vybrant(登録商標)細胞毒性アッセイキット(ThermoFisher Scientific)を使用して測定し、G6PDの総含有量に対する放出パーセントとして表された。試験した化合物1の全ての濃度(5、25および50mM)で、G6PDレベルは低く、PBS対照と同様であった(
図5)。
【0453】
実施例8:インビボでの化合物1の安全性評価
化合物1(生理食塩水中の25mMストック)および生理食塩水対照を、マウスの別々のグループ(グループあたりN=10、C57BL/6マウス、雌、ジャクソン研究所から7週齢)に鼻腔内(30μL容量)に10日間投与した(研究の1~5日目と8~12日目)。30μLの送達量での総薬物負荷は160μgであり、有効なヒト肺液用量の50倍のマージンを表した(エクスビボ痰研究に基づく)。体重を1、8、および15日目に記録した。15日目に、BALが実行され、総細胞数と示差細胞数に使用された。15日目にマウスを安楽死させ、肺全体を10%ホルマリンで固定し、パラフィンに包埋し、切片化し、H&E染色して、委員会認定の肺病理医によるその後の損傷スコアリングを行った(表1Bにスコアリング基準を示す)。スコアリングは盲検的に行われた。血清は心臓穿刺によって収集された血液から得られ、腎臓および代謝機能の結果について試験された。対照生理食塩水と比較して、マウスへの化合物1の鼻腔内投与は、ヒトへの曝露よりも有意に高いと推定される用量で、識別可能な全身毒性または肺毒性を引き起こさなかった(表1A)。
【0454】
表1.マウス肺送達モデルの安全性結果に対する1,6-SH-bGalpの効果。マウス肺送達モデルにおける安全性の結果(A)。マウス(グループあたりN=10)を生理食塩水対照(30μL)および化合物1(30μL、25mM)に2週間にわたって10回毎日鼻腔内曝露した。安全性の結果測定としては、体重、腎機能試験、気管支肺胞洗浄(BAL)における肺損傷の測定、およびホルマリン固定およびパラフィン包埋肺からの組織切片の組織学的外観が挙げられる。組織学的スコアリングは、Bに記載のスコアリングシステムを使用して、試験グループに対して盲検化され、委員会認定の肺病理医によって行われた。対照と比較して、マウスへの化合物1の投与は、ヒトへの曝露よりも有意に高いと推定される用量で識別可能な全身毒性または肺毒性を引き起こさなかった。
【表1】
【表2】
【0455】
実施例9:ジチオール糖粘液溶解剤
粘液弾性の増加(「厚さ」)は、急性および慢性下気道疾患(喘息、急性および慢性気管支炎、嚢胞性線維症、気管支拡張症など)を有する患者、急性および慢性上気道疾患(急性および慢性副鼻腔炎)を有する患者、陽圧人工呼吸を必要とする呼吸不全を有する患者、ならびに眼の粘液関連疾患を有する患者における罹患率の主な原因である。病理学的に高い弾力性を持つ粘液は、気道から効率的に除去されず、感染および炎症の繰り返しサイクル、ならびに最終的には気道の損傷につながる。最近、気道粘液栓が喘息患者の58%で発生し、健常対照の4.5%でのみ発生し、喘息患者の粘液栓が同じセグメントで何年も持続することを示した(Dunican et al.J Clin Invest 2018)。粘液栓スコアが高い(プラグイン≧4セグメント)は、FEV1が予測体積の60%未満の喘息患者の67%、FEV1が60%~80%の19%、FEV1が80%を超える対象の6%で発生し(P<0.001)、関連していた痰好酸球および好酸球ペルオキシダーゼ(EPO)の著しい増加を伴う。これらの発見から、粘液栓は重度の喘息における慢性気流閉塞の妥当と思われるメカニズムであり、EPOによって生成された酸化剤が粘液栓の形成を媒介する可能性があると結論付けた。マルチディテクターコンピューター断層撮影肺スキャンを使用して気道粘液閉塞を定量化するアプローチを提案し、粘液閉塞を粘液溶解薬(ここで説明するジチオール薬など)で治療すると慢性重症喘息の気流が改善する可能性があることを示唆した。
【0456】
システインに富むムチンポリマーは、粘液ゲルの主要なタンパク質成分を形成する。最近、気道粘液の酸化(炎症または酸素補給による)がムチンポリマー中のチオール含有システインのジスルフィド架橋および粘液ゲルの硬化をもたらすことを示し(Yuan et al.Sci Trans Med 2015)、ジスルフィド架橋を破壊することが、粘液の通常のレオロジー特性を回復し、そのクリアランスを改善するための合理的な戦略であることを提案した。
【0457】
市場にはいくつかの粘液溶解療法があるが、いずれも手動吸入器では提供できず、それぞれに粘液関連肺疾患の狭い範囲の患者への適用を制限する一連の欠点があり、N-アセチルシステイン(NAC)はジスルフィド結合を切断/還元することによって機能する現在利用可能な治療薬である。NACは効力が低いために制限されているため、ネブライザーを介して高濃度の溶液(10%または20%)を投与する必要がある。NACは、噴霧すると「腐った卵」の臭いがし、吸入すると刺激を与える可能性がある。さらに、NACネブライザー製剤は高浸透圧性であり、喘息患者に気管支収縮を引き起こす可能性があるため、その患者集団での使用は受け入れられない。rhDNaseは、粘液中のDNAの長い鎖を切断することにより、粘液弾性を低下させる粘液溶解剤である。それは嚢胞性線維症を有する患者にのみ適用可能であり、実際、肺粘液病理を伴う他の疾患に有害な影響を与えることが示されている。他の粘液活性剤には、気道に水を引き込んで粘液を再水和し、そのクリアランスを改善することによって作用する高張生理食塩水のエアロゾルが含まれる。NACと同様に、高張生理食塩水は高浸透圧性であり、喘息患者に気管支収縮を引き起す。
【0458】
要約すると、粘液関連肺疾患を患う全ての患者に副作用なしで送達することができる、安全で効果的な粘液溶解剤に対する要求は満たされていない。
【0459】
喘息、COPD、慢性気管支炎、嚢胞性線維症、気管支拡張症、および肺炎などの肺への用途では、ジチオール糖剤を小分子粘液溶解薬に開発し、ネブライザー、定量吸入器、または乾燥粉末吸入器を含む様々な送達デバイスを使用して吸入により肺に送達することができる。吸入製剤は、活性ジチオール薬剤とともに肺送達に許容される賦形剤を含むことができる。
【0460】
他の用途では、ジチオール糖分子は、疾患に適した他の剤形に処方することができる。例えば、鼻の用途の場合、ジチオール糖粘液溶解剤は、点鼻薬に処方することができ、眼の用途の場合、ジチオール糖粘液溶解剤は、点眼薬に処方することができる。
【0461】
この例では、NAC/Mucomyst(承認された粘液溶解剤)と比較して、作用の開始が速く、粘液溶解活性が高い粘液溶解剤について記載する。
【0462】
以下のジチオール単糖化合物が合成され、試験された。1,6-ジチオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノース(1,6-SH-bGalp、化合物1)およびそれぞれのジナトリウム塩、1,6-ジチオ-6-デオキシ-β-D-グルコピラノース(1,6-SH-bGlcp、化合物2)およびそれぞれのジナトリウム塩、3-チオプロピル-6-チオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノシド(化合物3)、ならびに5-チオペンチル-6-チオ-6-デオキシ-β-D-ガラクトピラノシド(化合物4)、メチル-1,6-ジチオ-1,6-ジデオキシ-β-D-フルクトフラノシド(化合物9)。
【0463】
次のジチオール二糖化合物が合成され、試験された。6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-α,α-トレハロース(化合物5)、メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-ラクトシド(化合物6)、メチル-6,6’-ジチオ-6,6’-ジデオキシ-β-セロビオシド(化合物7)および3-チオプロピル-6’-チオ-6’-デオキシ-β-ラクトシド(化合物8)。
以下のトリチオール二糖化合物が合成された。1,6,6’-トリチオ-1,6,6’-トリデオキシ-スクロース(化合物10)。
【0464】
化合物が試験されたアッセイ:嚢胞性線維症患者からのエクスビボ痰および合成ヒドロゲル(全て)における粘液溶解活性アッセイ。気道初代上皮細胞培養モデルにおけるインビトロ毒性(1,6-SNa-bGalp、化合物1二ナトリウム塩)、マウス鼻腔内送達モデル(1,6-SH-bGlcp、化合物1)におけるインビボ毒性。
【0465】
【0466】
化合物1の二ナトリウム塩の例は
【化65】
である(本明細書では1,6-SNa-bGalpとも呼ばれる)。
【0467】
科学理論に拘束されることなく、ジチオール糖は架橋剤として作用しない(ムチン鎖でジスルフィド架橋を切断および再形成することにより)。むしろ、分子上のチオールの数が増加するにつれて、粘液溶解効果は相加的である。
【0468】
実施形態
実施形態P1 以下の式を有する化合物であって、
【化66】
式中、
R
2が、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
3が、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
4が、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
5が、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
6が、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
7が、-SR
7A、-OR
7A、-NR
7BR
7C、-NR
7BC(O)R
7C、-NR
7BC(O)OR
7C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
8が、-SR
8A、-OR
8A、-NR
8BR
8C、-NR
8BC(O)R
8C、-NR
8BC(O)OR
8C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
9が、-SR
9A、-SC(O)R
9A、-OR
9A、-NR
9BR
9C、-NR
9BC(O)R
9C、-NR
9BC(O)OR
9C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
10が、水素、-SR
10A、-OR
10A、-NR
10BR
10C、-NR
10BC(O)R
10C、-NR
10BC(O)OR
10C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
11が、-SR
11A、-OR
11A、-NR
11BR
11C、-NR
11BC(O)R
11C、-NR
11BC(O)OR
11C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
12が、-SR
12A、-OR
12A、-NR
12BR
12C、-NR
12BC(O)R
12C、-NR
12BC(O)OR
12C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
7A、R
8A、R
9A、R
10A、R
11A、R
12A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
7B、R
8B、R
9B、R
10B、R
11B、R
12B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
7C、R
8C、R
9C、R
10C、R
11C、およびR
12Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、化合物が少なくとも2つのチオール部分を含み、
化合物が、
【化67】
またはその薬学的に許容される塩ではない、化合物。
【0469】
実施形態P2 以下の式を有する、実施形態P1に記載の化合物。
【化68】
【0470】
実施形態P3 以下の式を有する、実施形態P1に記載の化合物。
【化69】
【0471】
実施形態P4 以下の式を有する、実施形態P1に記載の化合物。
【化70】
【0472】
実施形態P5 以下の式を有する、実施形態P1に記載の化合物:
【化71】
【0473】
実施形態P6
R2が、-SR2A、-OR2A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R7が、-SR7A、-OR7A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R8が、-SR8A、-OR8A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R9が、-SR9A、-OR9A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R10が、水素、-SR10A、-OR10A、置換または非置換C1-C10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R11が、-SR11A、-OR11A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R12が、-SR12A、-OR12A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態1~5のいずれか1つに記載の化合物。
【0474】
実施形態P7
R2が、-SR2A、-OR2A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R7が、-SR7A、-OR7A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R8が、-SR8A、-OR8A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R9が、-SR9A、-OR9A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R10が、水素、-SR10A、-OR10A、チオール置換または非置換C1-C10アルキル、チオール置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R11が、-SR11A、-OR11A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R12が、-SR12A、-OR12A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態1~5のいずれか1つに記載の化合物。
【0475】
実施形態8
R2が、-SR2Aまたは-OR2Aであり、
R3が、-SR3Aまたは-OR3Aであり、
R4が、-SR4Aまたは-OR4Aであり、
R6が、-SR6Aまたは-OR6Aであり、
R7が、-SR7Aまたは-OR7Aであり、
R8が、-SR8Aまたは-OR8Aであり、
R9が、-SR9Aまたは-OR9Aであり、
R11が、-SR11Aまたは-OR11Aである、実施形態1~7のいずれか1つに記載の化合物。
【0476】
実施形態9
R2が、-SHまたは-OHであり、
R3が、-SHまたは-OHであり、
R4が、-SHまたは-OHであり、
R6が、-SHまたは-OHであり、
R7が、-SHまたは-OHであり、
R8が、-SHまたは-OHであり、
R9が、-SHまたは-OHであり、
R11が、-SHまたは-OHである、実施形態1~7のいずれか1つに記載の化合物。
【0477】
実施形態10 R12が、-OR12Aである、実施形態1、3、5~9のいずれか1つに記載の化合物。
【0478】
実施形態11 R5が、水素である、実施形態1~3のいずれか1つに記載の化合物。
【0479】
実施形態11.1 R5が、水素である、実施形態1~9のいずれか1つに記載の化合物。
【0480】
実施形態12 R10が、水素である、実施形態1~3のいずれか1つに記載の化合物。
【0481】
実施形態12.1 R10が、水素である、実施形態1~9のいずれか1つに記載の化合物。
【0482】
実施形態13 R12Aが、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態1、3、5~12のいずれか1つに記載の化合物。
【0483】
実施形態14 R12Aが、非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態1、3、5~12のいずれか1つに記載の化合物。
【0484】
実施形態15 R12Aが、非置換2~6員ヘテロアルキルである、実施形態1、3、5~12のいずれか1つに記載の化合物。
【0485】
実施形態16 R12Aが、置換または非置換C1-C10アルキルである、実施形態1、3、5~12のいずれか1つに記載の化合物。
【0486】
実施形態17 R12Aが、非置換C1-C10アルキルである、実施形態1、3、5~12のいずれか1つに記載の化合物。
【0487】
実施形態18 R12Aが、非置換C1-C6アルキルである、実施形態1、3、5~12のいずれか1つに記載の化合物。
【0488】
実施形態19 R12が、-SHである、実施形態1、3、5~9のいずれか1つに記載の化合物。
【0489】
実施形態20 R12が、-OCH3、-OC2H5、-OC3H7、または-OC4H9である、実施形態1、3、5~9のいずれか1つに記載の化合物。
【0490】
実施形態21 化合物が、以下ではない、実施形態1に記載の化合物。
【化72】
【0491】
実施形態22 以下の式を有する、実施形態1に記載の化合物。
【化73】
【0492】
実施形態23 以下の式を有する、実施形態1に記載の化合物。
【化74】
【0493】
実施形態24 以下の式を有する、実施形態1に記載の化合物。
【化75】
【0494】
実施形態25 以下の式を有する化合物であって、
【化76】
式中、
R
1が、-SR
1A、-OR
1A、-NR
1BR
1C、-NR
1BC(O)R
1C、-NR
1BC(O)OR
1C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
2が、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
3が、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
4が、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
5が、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
6が、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
1A、R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
1B、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
1C、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、およびR
6Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、化合物が少なくとも2つのチオール部分を含み、
化合物が、
【化77】
またはその薬学的に許容される塩ではない、化合物。
【0495】
実施形態26 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物:
【化78】
【0496】
実施形態27
R1が、-SR1A、-OR1A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R2が、-SR2A、-OR2A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、置換もしくは非置換C1-C10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、または置換もしくは非置換C1-C10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態25または26に記載の化合物。
【0497】
実施形態28
R1が、-SR1A、-OR1A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R2が、-SR2A、-OR2A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R3が、-SR3A、-OR3A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R4が、-SR4A、-OR4A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R5が、水素、-SR5A、-OR5A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R6が、-SR6A、-OR6A、またはチオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、チオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態25~27のいずれか1つに記載の化合物。
【0498】
実施形態29
R1が、-SR1Aまたは-OR1Aであり、
R2が、-SR2Aまたは-OR2Aであり、
R3が、-SR3Aまたは-OR3Aであり、
R4が、-SR4Aまたは-OR4Aであり、
R6が、-SR6Aまたは-OR6Aである、実施形態25~28のいずれか1つに記載の化合物。
【0499】
実施形態30 R1が、-OR1Aである、実施形態25~28のいずれか1つに記載の化合物。
【0500】
実施形態31 R1が、-SHである、実施形態25~28のいずれか1つに記載の化合物。
【0501】
実施形態32
R2が、-SHまたは-OHであり、
R3が、-SHまたは-OHであり、
R4が、-SHまたは-OHであり、
R6が、-SHまたは-OHである、実施形態25~31のいずれか1つに記載の化合物。
【0502】
実施形態33 R5が、水素である、実施形態25~32のいずれか1つに記載の化合物。
【0503】
実施形態34 R1Aが、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態25~27のいずれか1つに記載の化合物。
【0504】
実施形態34.1 R1Aが、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態25~32のいずれか1つに記載の化合物。
【0505】
実施形態35 R1Aが、非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態25~27のいずれか1つに記載の化合物。
【0506】
実施形態35.1 R1Aが、非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態25~32のいずれか1つに記載の化合物。
【0507】
実施形態36 R1Aが、非置換2~6員ヘテロアルキルである、実施形態25~27のいずれか1つに記載の化合物。
【0508】
実施形態36.1 R1Aが、非置換2~6員ヘテロアルキルである、実施形態25~32のいずれか1つに記載の化合物。
【0509】
実施形態37 R
1Aが、
【化79】
である、実施形態25~27のいずれか1つに記載の化合物。
【0510】
実施形態37.1 R
1Aが、
【化80】
である、実施形態25~32のいずれか1つに記載の化合物。
【0511】
実施形態38 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物。
【化81】
【0512】
実施形態39 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物。
【化82】
【0513】
実施形態40 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物。
【化83】
【0514】
実施形態40.1 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物。
【化84】
【0515】
実施形態41 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物。
【化85】
式中、
R
1Cが、チオール置換または非置換C
1-C
10アルキルである。
【0516】
実施形態41.1 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物。
【化86】
式中、
R
3Cが、チオール置換または非置換C
1-C
10アルキルである。
【0517】
実施形態42 以下の式を有する、実施形態25に記載の化合物。
【化87】
【0518】
実施形態43 以下の式を有する化合物であって、
【化88】
式中、
R
13が、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
14が、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
15が、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
16が、水素、-SR
16A、-OR
16A、-NR
16BR
16C、-NR
16BC(O)R
16C、-NR
16BC(O)OR
16C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
17が、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
18が、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
19が、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
20が、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
13A、R
14A、R
15A、R
16A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
16B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
16C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、化合物が少なくとも2つのチオール部分
またはその薬学的に許容される塩を含む、化合物。
【0519】
実施形態44 以下の式を有する、実施形態43に記載の化合物。
【化89】
【0520】
実施形態45
R13が、水素、-SR13A、-OR13A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R14が、-SR14A、-OR14A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R15が、-SR15A、-OR15A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R16が、水素、-SR16A、-OR16A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R17が、水素、-SR17A、-OR17A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R18が、-SR18A、-OR18A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R19が、水素、-SR19A、-OR19A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R20が、-SR20A、-OR20A、チオール置換もしくは非置換C1-C10アルキル、またはチオール置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルである、実施形態43または44に記載の化合物。
【0521】
実施形態46
R13が、水素、-SR13Aまたは-OR13Aであり、
R14が、-SR14Aまたは-OR14Aであり、
R15が、-SR15Aまたは-OR15Aであり、
R16が、水素、-SR16Aまたは-OR16Aであり、
R18が、-SR18Aまたは-OR18Aであり、
R20が、-SR20Aまたは-OR20Aである、実施形態43~45のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態47 R16が、水素である、実施形態43~46のいずれか1つに記載の化合物。
【0522】
実施形態48 化合物が、以下の構造を有する、実施形態43に記載の化合物。
【化90】
【0523】
実施形態49 化合物が、以下の構造を有する、実施形態43に記載の化合物。
【化91】
【0524】
実施形態50 以下の式を有する化合物であって、
【化92】
式中、
R
2が、-SR
2A、-OR
2A、-NR
2BR
2C、-NR
2BC(O)R
2C、-NR
2BC(O)OR
2C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
3が、-SR
3A、-OR
3A、-NR
3BR
3C、-NR
3BC(O)R
3C、-NR
3BC(O)OR
3C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
4が、-SR
4A、-SC(O)R
4A、-OR
4A、-NR
4BR
4C、-NR
4BC(O)R
4C、-NR
4BC(O)OR
4C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
5が、水素、-SR
5A、-OR
5A、-NR
5BR
5C、-NR
5BC(O)R
5C、-NR
5BC(O)OR
5C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
6が、-SR
6A、-OR
6A、-NR
6BR
6C、-NR
6BC(O)R
6C、-NR
6BC(O)OR
6C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
13が、水素、-SR
13A、-OR
13A、-NR
13BR
13C、-NR
13BC(O)R
13C、-NR
13BC(O)OR
13C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
14が、-SR
14A、-OR
14A、-NR
14BR
14C、-NR
14BC(O)R
14C、-NR
14BC(O)OR
14C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
15が、-SR
15A、-OR
15A、-NR
15BR
15C、-NR
15BC(O)R
15C、-NR
15BC(O)OR
15C、置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、または置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
17が、水素、-SR
17A、-OR
17A、-NR
17BR
17C、-NR
17BC(O)R
17C、-NR
17BC(O)OR
17C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
18が、-SR
18A、-OR
18A、-NR
18BR
18C、-NR
18BC(O)R
18C、-NR
18BC(O)OR
18C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
19が、水素、-SR
19A、-OR
19A、-NR
19BR
19C、-NR
19BC(O)R
19C、-NR
19BC(O)OR
19C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
20が、-SR
20A、-OR
20A、-NR
20BR
20C、-NR
20BC(O)R
20C、-NR
20BC(O)OR
20C、または置換もしくは非置換C
1-C
10アルキル、置換もしくは非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
R
2A、R
3A、R
4A、R
5A、R
6A、R
2B、R
3B、R
4B、R
5B、R
6B、R
2C、R
3C、R
4C、R
5C、R
6C、R
13A、R
14A、R
15A、R
17A、R
18A、R
19A、R
20A、R
13B、R
14B、R
15B、R
17B、R
18B、R
19B、R
20B、R
13C、R
14C、R
15C、R
17C、R
18C、R
19C、およびR
20Cが、それぞれ独立して、水素、置換または非置換C
1-C
10アルキル、置換または非置換2~10員ヘテロアルキルであり、
ただし、化合物が少なくとも2つのチオール部分を含み、化合物が、
【化93】
またはその薬学的に許容される塩ではない、化合物。
【0525】
実施形態51 化合物が2つのチオール部分を有する、実施形態1~50のいずれか1つに記載の化合物。
【0526】
実施形態51.1 化合物が2つのチオール部分を含む、実施形態1~50のいずれか1つに記載の化合物。
【0527】
実施形態52 それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる方法であって、実施形態1~51のいずれか1つに記載の有効量の化合物、または以下の構造を有する化合物
【化94】
あるいはその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法。
【0528】
実施形態53 対象が、気道の粘液蓄積を有する、実施形態52に記載の方法。
【0529】
実施形態54 気道が、対象の上気道にある、実施形態53に記載の方法。
【0530】
実施形態55 気道が、対象の鼻腔、副鼻腔、咽頭、およびまたは喉頭にある、実施形態53に記載の方法。
【0531】
実施形態56 気道が、対象の下気道にある、実施形態53に記載の方法。
【0532】
実施形態57 気道が、対象の気管、主気管支、葉気管支、区域気管支、亜区域気管支、伝導細気管支、終末細気管支、呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢、または肺胞にある、実施形態53に記載の方法。
【0533】
実施形態58 対象が、対象における1つまたは2つの肺内に1つ以上の気道の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の完全な粘液気道閉塞を有する、実施形態52~57のいずれか1つに記載の方法。
【0534】
実施形態59 対象が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症(CF)、喘息、慢性喘息、急性喘息、気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、牽引性気管支拡張、細気管支炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、肺炎、人工呼吸器関連肺損傷、副鼻腔炎、慢性鼻炎、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、鼻ポリープを伴う慢性鼻副鼻腔炎、鼻ポリープを伴わない慢性鼻副鼻腔炎、鼻漏、または後鼻漏を有する、実施形態52~58のいずれか1つに記載の方法。
【0535】
実施形態60 対象が、瘢痕性類天疱瘡、結核、肺癌、肺気腫、インフルエンザ、または原発性線毛機能不全を有する、実施形態52~59のいずれか1つに記載の方法。
【0536】
実施形態61 対象が、眼に粘液蓄積を有する、実施形態52に記載の方法。
【0537】
実施形態62 対象が、糸状角膜炎、乾性角膜炎、ドライアイ症候群、眼瞼炎、または結膜炎を有する、実施形態61に記載の方法。
【0538】
実施形態63 それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる方法であって、実施形態1~50のいずれか1つに記載の有効量の化合物、または以下の構造を有する化合物
【化95】
あるいはその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含む方法であり、対象が、対象における1つもしくは2つの肺内に1つ以上の気道の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上の完全な粘液気道閉塞を有するか、または対象が、瘢痕性類天疱瘡、結核、肺癌、肺気腫、インフルエンザ、もしくは原発性線毛機能不全を有する、方法。
【0539】
実施形態63.1 それを必要とする対象において粘液弾性を低下させるか、または粘液粘度を低下させる方法であって、実施形態1~51のいずれか1つに記載の有効量の化合物、または以下の構造を有する化合物
【化96】
あるいはその薬学的に許容される塩を対象に投与することを含み、対象が、対象における1つもしくは2つの肺内に1つ以上の気道の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、もしくはそれ以上の完全な粘液気道閉塞を有するか、または対象が、瘢痕性類天疱瘡、結核、肺癌、肺気腫、インフルエンザ、もしくは原発性線毛機能不全を有する、方法。
【0540】
実施形態64 肺薬学的担体および実施形態1~51のいずれか1つの化合物、または以下の構造を有する化合物
【化97】
を含む肺薬学的組成物、あるいはその薬学的に許容される塩を含む、肺薬学的組成物。
【0541】
実施形態65 肺薬学的担体が、肺薬学的液体または肺薬学的粉末である、実施形態66に記載の肺薬学的組成物。
【0542】
実施形態65.1 肺薬学的担体が、肺薬学的液体または肺薬学的粉末である、実施形態64に記載の肺薬学的組成物。
【0543】
実施形態66 肺薬学的液体が、極性液体を含み、化合物が、極性液体に溶解または懸濁されている、実施形態67に記載の肺薬学的組成物。
【0544】
実施形態66.1 肺薬学的液体が、極性液体を含み、化合物が、極性液体に溶解または懸濁されている、実施形態65に記載の肺薬学的組成物。
【0545】
実施形態67 極性液体が、水である、実施形態68に記載の肺薬学的組成物。
【0546】
実施形態67.1 極性液体が、水である、実施形態66に記載の肺薬学的組成物。
【0547】
実施形態68 肺薬学的担体が、ラクトース、トレハロース、マンニトール、リン脂質、またはコレステロールである、実施形態66または67に記載の肺薬学的組成物。
【0548】
実施形態68.1 肺薬学的担体が、ラクトース、トレハロース、マンニトール、リン脂質、またはコレステロールである、実施形態64または65に記載の肺薬学的組成物。
【0549】
実施形態69 肺薬学的担体が、化合物の親糖であり、親糖が、チオール部分を欠いている、実施形態66または67に記載の肺薬学的組成物。
【0550】
実施形態69.1 肺薬学的担体が、化合物の親糖であり、親糖が、チオール部分を欠いている、実施形態64または65に記載の肺薬学的組成物。
【0551】
実施形態70 肺薬学的組成物が、肺薬学的送達デバイス内にある、実施形態66~71のいずれか1つに記載の肺薬学的組成物。
【0552】
実施形態70.1 肺薬学的組成物が、肺薬学的送達デバイス内にある、実施形態64~69のいずれか1つに記載の肺薬学的組成物。
【0553】
実施形態71 肺薬学的送達デバイスが、肺薬学的ネブライザー、肺薬学的乾燥粉末吸入器、または肺薬学的加圧定量吸入器である、実施形態72に記載の肺薬学的組成物。
【0554】
実施形態71.1 肺薬学的送達デバイスが、肺薬学的ネブライザー、肺薬学的乾燥粉末吸入器、または肺薬学的加圧定量吸入器である、実施形態70に記載の肺薬学的組成物。
前記状態が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症(CF)、喘息、気管支拡張症、牽引性気管支拡張、原発性線毛機能不全、細気管支炎、またはアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の急速な発症を特徴とする、請求項1に記載の薬学的組成物。
前記肺薬学的担体が肺薬学的液体であり、前記肺薬学的液体が極性液体を含み、前記化合物が前記極性液体に溶解または懸濁されている、請求項13に記載の薬学的組成物。