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  • 特開-三味線の部品 図1
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  • 特開-三味線の部品 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024075847
(43)【公開日】2024-06-05
(54)【発明の名称】三味線の部品
(51)【国際特許分類】
   G10D 1/05 20200101AFI20240529BHJP
   G10D 3/04 20200101ALI20240529BHJP
【FI】
G10D1/05
G10D3/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022187044
(22)【出願日】2022-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】722014022
【氏名又は名称】氏原 明
(72)【発明者】
【氏名】氏原 明
【テーマコード(参考)】
5D002
【Fターム(参考)】
5D002AA08
5D002CC15
(57)【要約】
【課題】従来の三味線の東ザワリ、地ザワリは、サワリ音が不安定で、音量、余韻が低く、耐久性の低さ、全音域に渡ってサワリ音が付かない、製造から時を経た三味線はサワリ音が付きにくい、演奏者の熟練度にサワリ音が付く、付かないかが委ねられる、皮のテンションが低いとサワリ音が付きにくい、構造上またメンテナンス不備による欠音乱音が発生し易い、東ザワリ音は余韻が二段階に発生するという課題があった。
【解決手段】 上記目的を達成する為に本発明三味線の部品Aは、一つの金属板から打ち出された一体型の三味線の部品であり、糸倉8に取り付ける糸倉取り付け部1と、一の糸5が上部を通過する平板部2と一の糸のU字溝3と、二の糸9と三の糸10が共に上部を通過するアーチ状板4を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの金属板から打ち出された一体型の三味線の部品であり、糸倉(8)に取り付ける糸倉取り付け部(1)と、一の糸(5)が上部を通過する平板部(2)と一の糸のU字溝(3)と、二の糸(9)と三の糸(10)が共に上部を通過するアーチ状板(4)を有することを特徴とする三味線の部品。
【請求項2】
最小サイズの糸倉取り付け部(1)は縦8mm、横20mm、平板部(2)は縦5mm、横5mm、U字溝(3)は溝幅1mm、深さ0.5mm、長さ3mmで平板部(2)の縦方向即ち一の糸(5)側から2mm、アーチ状板(4)の縦は平板部(2)側、三の糸(7)側共に5mm、横19mm、高さ平板部(2)側、三の糸(7)側共に3mm、平板部(2)の底辺からアーチ状板(4)の頂点の高さは11 mm、全域の厚みが1mm以下であり、最大サイズの糸倉取り付け部(1)は縦18mm、横22mm、平板部(2)は縦5mm、横5mm、U字溝(3)は溝幅1mm、深さ0.5mm、長さ3mmで平板部(2)の縦方向即ち一の糸(5)側から2mm、アーチ状板(4)の縦は平板部(2)側、三の糸(7)側共に5mm、横21mm、高さ平板部(2)側、三の糸(7)側共に3mm、平板部(2)の底辺からアーチ状板(4)の頂点の高さは21mm、全域の厚みが1mm以下であることを特徴とする特許請求項1記載の三味線の部品。
















【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は三味線の音の改善に関わる部品の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の三味線の部品である上駒は二種類ある。東ザワリと地ザワリであ
る。地ザワリはサワリ溝と糸倉の角の接点に溝を彫り、サワリ溝のサワリ場
側の頂点に接触してサワリ音を発生させる。東ザワリはサワリ溝の糸倉に近
いほうに上駒を設置し、駒をネジで上下させて駒が糸に接触することにより
サワリ音を発生させる。しかしながら昨今、三味線の職人の人数、職人の熟
練度の減退によりサワリ、特に地ザワリにおいてはその技術不足によりサワ
リ溝を適切に彫ることが困難な傾向にある。さらに棹、胴そのものの完成度
も過去と比べて格段に低下している。従って尚更、皮のテンションそのもの
に地サワリ音を依拠したり、駒の高低にそれを依拠する等、甚だサワリ、ま
たは棹の構造的本質からはかけ離れた対応をせざるを得ない状況になって
いる。さらに本来であれば地ザワリのサワリ溝を適切に加工しなければなら
ないが、上記の理由によりサワリ溝の適切な加工が楽器的合理性に基づいて
出来ない為、地ザワリ音を発生させるのが困難である。従って代替機能とし
て東ザワリを不本意ながら使わざるを得ない状況まで発生させている。ま
た、三味線の需要不足を理由に三味線そのもの、さらにメンテナンスに必要
とされる全ての部品に至るまで価格は高騰している。そういった背景により
三味線そのもの、その部品に至るまで適正価格を保持しておらず三味線演奏
への入り口を閉ざし、またはせっかく三味線を演奏してても全ての価格高騰
からそれを断念せざるを得ない状況を生み出しているとも考えられる。大上
段に大風呂敷を広げて言ってしまえば、これは三味線そのものの楽器的、さ
らにリュート楽器の一類の楽器として楽器構造的に、物理的、論理的数値か
ら演繹され三味線製造されるべきであるが、それら物理的、論理的数値が忘
却され、それら数値から三味線を製造する能力を保持していないことに準拠
するならば、三味線業界そのものの課題そのものであり、ひいては三味線の
全てに関わる民族芸能、伝統芸能が末期的病を患っているといえよう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3208514号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来の三味線には下記のような課題があった。
(1)三味線に関して地ザワリの音は余韻が短く、構造上またメンテナンス不備による欠音乱音が発生し易い。発明の効果(1)、(3)、(9),(11)に対応。
(2)三味線に関して地ザワリは、一の糸の糸道が付きやすい為耐久性が低い。発明の効果(1),(9)に対応。
(3)三味線に関して地ザワリのサワリ溝は耐久性が低い。発明の効果(1)、(9)、(11)に対応。
(4)三味線に関して東ザワリの音は、余韻が二段階に発生する。発明の効果(4)、(7)に対応。
(5)三味線に関して地ザワリ、東ザワリ共に二の糸三の糸のサワリ音が減衰する。発明の効果(2),(3),(4),(6)に対応。
(6)三味線に関して地ザワリ、東ザワリ共に高音域にサワリ音は付かない。発明の効果(5)に対応。
(7)三味線に関して地ザワリ、東ザワリ共にすべての糸に於いてサワリ音量は低い。発明の効果(2),(6)に対応。
(8)三味線に関して地ザワリ、東ザワリ共に全ての糸に於いてサワリの余韻は短い。発明の効果(3),(6)に対応。
(9)三味線に関して全種類の三味線は、製造から時を経るとサワリが発生しにくい。発明の効果(1),(8),(9)に対応。
(10)三味線に関してサワリが付く、付かない、安定するは、奏者の熟練度によるところが大きい。発明の効果(10),(12)に対応。
(11)三味線に関して皮のテンションが低いと音の正常値が得られない。発明の効果(6),(11)に対応。
この発明はこれらの課題を解決する為に、一つの部品を用いるだけで初心者であっても、従来の三味線よりサワリ音量と余韻の増大した三味線の音の響きを出すことができる部品、及び三味線を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する為に本発明三味線の部品は、一つの金属板から打ち出
された一体型の三味線の部品であり、糸倉8に取り付ける糸倉取り付け部1
と、一の糸5が上部を通過する平板部2と一の糸のU字溝3と、二の糸9と
三の糸10が共に上部を通過するアーチ状板4を有することを特徴とする。

【発明の効果】
【0006】
本発明三味線の部品は前記解決する課題(1)~(11)に対応して以下
の効果を持つ。各番号の末の数字は発明の効果に対して、前項の発明が解決
する課題に対応したものである。
(1)地ザワリの三味線の地ザワリは糸倉8とサワリ溝9の角に溝を付けるだけだったが、本発明三味線の部品Aは平板部2に一の糸5がのるので耐久性が増しサワリ溝保持に寄与する為、メンテナンス不備による欠音乱音を防止する。発明が解決する課題(1)、(2)、(3)、(9)への効果。
(2)本発明のサワリ音量は全ての糸に於いて、従来の地ザワリ、東ザワリよりも増大する。発明が解決する課題(5)、(7)。
(3)本発明のサワリ余韻は全ての糸に於いて、地ザワリ、東ザワリよりも長い。発明が解決する課題(1)、(5)、(8)。
(4)本発明は、東ザワリ音が二段階に発生するのを防止する。発明が解決する課題(4)、(5)。
(5)本発明は、全種類の三味線の全音域に渡ってサワリを安定させる。発明が解決する課題(6)。
(6)従来の地ザワリ又は東ザワリを設置した皮のテンションが正常な三味線よりも、本発明を設置した皮のテンションが正常な三味線のほうが、音量は増大し、特にサワリの音量、余韻は格段に増大する。発明が解決する課題(5)、(7)、(8)、(11)。
(7)本発明は、伝統芸能、古典でも使用できる。その際、従来の東ザワリの上駒、地ザワリの上駒を交換しても使用可能である。発明が解決する課題(4)。
(8)本発明は、新たに製造された三味線、製造から時を経た三味線、三味線の種類を問わず上記のサワリ音の効果は同様に現れる。発明が解決する課題(9)。
(9)本発明は、地ザワリに於いて一の糸のサワリ溝の耐久性が格段に向上する。発明が解決する課題(1)、(2)、(3)、(9)。
(10)本発明は、奏者の撥、調弦能力の習熟度を問わずサワリは付きやすい。発明が解決する課題(10)。
(11)本発明は、三味線のメンテナンス費用を低減させる。本発明により皮の張替頻度は格段に低くなり、高品質、高価格な皮も必要としない。また、地ザワリを設置した三味線は上記の通り一の糸のサワリ溝の耐久性が低い為、サワリ溝、棹を調整する等のメンテナンスを必要とするが、本発明を使用すればその頻度は格段に低下する。発明が解決する課題(1)、(3)、(11)。
(12)本発明三味線の部品Aを使用することにより、高級な撥、駒、糸巻、皮、棹を購入しなくてもよく各演奏家の経済的負担、格差を少なくする。つまり、高級な上記材料や商品を敢えて必要とせず全ては演奏家の能力に委ねられるところが大きくなる。発明が解決する課題(10)。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の三味線の部品の斜視図。
図2】本発明の三味線の部品の側面図。
図3】本発明三味線の部品を三味線に取り付けた三味線の全体図。
図4】本発明三味線の部品を三味線に取り付けたAの部分の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下実施例に於いて図1図4に従って詳細に説明する。
【実施例0009】
以上説明したように本発明三味線の部品Aは、長方形の糸倉取り付け部1
と正方形の平板部2とU字溝3とアーチ状板4から構成される。本発明三味
線の部品Aはサイズが2種類あり、最小サイズと最大サイズである。また、
本発明三味線の部品A自体の各サイズの多少の誤差、1mm程度は許容範囲
とする。双方のサイズ、理由については後に詳しく記述する。本発明三味線
の部品Aのサイズは取り付ける三味線の棹の太さ、糸の太さに準拠してお
り、いずれにせよ二種類の本発明三味線の部品の最小サイズ、最大サイズの
数値の範囲内で如何なる種類の三味線であっても音の正常値として収まる。
但し基本的には最小サイズは長唄、地唄、最大サイズは清元、常磐津、義太
夫、津軽、民謡が用途としての基本的サイズである事を明記しておく。なぜ
この様に基本的にと記述するかと言えば、上記の通り各三味線の個体には個
体差があるので、例えば清元三味線、常磐津三味線といえども本発明三味線
の部品の最大サイズよりもサイズとして、1~2mm程の誤差が生じうる可
能性があるからである。但しその誤差が三味線の個体差により生じうる可能
性のある箇所は、糸倉取り付け部1のみである。また、本発明三味線の部品
Aは全ての新しい三味線、古い三味線問わず簡単に転用可能であり、全ての
三味線の地ザワリ、東ザワリの上駒と簡単に交換できる。
【0010】
次に図に従って本発明三味線の部品Aを説明していく。図1図2に関し
ては本発明三味線の部品Aの各部分の形状、サイズ、各部分の形状効果を撥
弦された音の振動伝達の視点から説明していく。最後に図3図4にて本発
明三味線の部品Aの三味線への取り付け方を説明し、本発明三味線の部品A
のもたらす影響、効果を記入しておく。図1図2で示す通り本発明三味線
の部品Aは、長方形の糸倉取り付け部1と正方形の平板部2とU字溝3とア
ーチ状板4から構成される。糸倉取り付け部1は本発明三味線の部品Aを三
味線の糸倉の乳袋10側の側面に接着させる部分であり、平板部2での振動
を吸収しアーチ状板4に伝えるためにあり、最小サイズ縦8mm、横20m
m、最大サイズ縦18mm、横22mmの長方形である。平板部2は一の糸
5での振動を集めるために必要である。最小サイズ縦5mm、横5mm、同
じく最大サイズ縦5mm、横5mmの正方形であり、糸倉取り付け部から平
板部2部分のみを延長させ90度乳袋10方向に折った形状となっている。
平板部2の表面中央部には糸倉取り付け部1方向からのU字状の溝、U字溝
3を有する。上記の通り平板部2は正方形であるが、その正方形の縦の長さ
全長に渡って上記の溝が付くわけではない。このU字状の溝は平板部2中央
部の途中まで付く。このU字溝3は一の糸5の糸道であり、最小サイズ、最
小サイズ共に溝幅1mm、深さ0,5mm、長さ3mmである。平板部2の
縦方向即ち一の5糸側から2mmの位置、言い換えれば本平板部2の中央部
に糸倉取り付け部1を始点としてU字溝3を付設置する。アーチ状板4も糸
倉取り付け部からアーチ状板4部分のみを延長させ、乳袋10方向に半円状
に形成させる。上から見た形状として図1の様に長方形、真横から見たら図
2の様に半円状となり、二の糸6、三の糸7の下に空間があることにより糸
の振動を持続させる。最小サイズは縦つまり平板部2側、三の糸7側共に5
mm、横19mm、高さは平板部2側、三の糸7側共に3mm、平板部2の
底辺からアーチ状板4の頂点の高さ11mmであり、最大サイズは縦つまり
平板部2側、三の糸7側共に5mm、横21mm、高さは平板部2側、三の
糸7側共に3mm、平板部2の底辺からアーチ状板4の頂点の高さ21m
m、である。図2にアーチ状板4を照らし合わせてみれば、アーチ状板4の
半円状部分の最小サイズ、最大サイズ共に直径5mm、高さ3mmの同値で
あり、全体の高さ、つまり糸倉取り付け部1の最底辺から半円状の部分の頂
点までの高さのみが違い、最小サイズは11mm、最大サイズが21mmで
ある。また本発明三味線の部品Aの厚みは最小サイズ、最大サイズ共に全域
に渡り1mm以下である。
【0011】
図3は本発明三味線の部品Aを三味線に取り付けた三味線の全体図であり、
図4は本発明三味線の部品Aを三味線に取り付けたAの部分の拡大図である。
本発明三味線の部品Aの三味線への取り付け方法を図3図4に従って説明
する。本発明三味線の部品Aを取り付けるとアーチ状板4の頂点を二の糸
・ 三の糸7の頂点を通過し、一の糸5は平板部2を、さらに厳密に記すと
U字溝3、即ち一の糸5の糸道を一の糸5が通過するように設置する。図4
の様に糸倉取り付け部1を糸倉8の側面に接着剤で固着させ、一の糸が上を
通る平板部2はサワリ溝に接着剤で固着させる。その際平板部2に一の糸5
が微かに触れるように設置する。これは従来の東ザワリと地ザワリの設置概
念と変わらない。寧ろ変わってはならない。また、アーチ状板4サワリ溝9
側の長辺部、即ちアーチ状板4の乳袋10側の長辺部は、サワリ溝9に接着
するしないは問わない。即ちアーチ状板4のサワリ溝9側の長辺部は、宙に
浮くか接着するかのいずれかである。
【0012】
以上説明したように本発明三味線の部品Aは、一つの金属板から打ち出さ
れた三味線の部品であり、糸倉8に取り付ける糸倉取り付け部1と、一の糸
5が上部を通過する平板部2と一の糸のU字溝3と、二の糸9と三の糸10
が共に上部を通過するアーチ状板4を有することを特徴とする。要するに、
本発明三味線の部品Aを使用する事により、サワリ溝の耐久性向上とそのメ
ンテナンス頻度の軽減、欠音乱音防止、全ての糸に於いてのサワリ音量、余
韻の増大、東ザワリ音の二段階発生の防止、サワリ音の安定化、伝統芸能、
古典芸能でも使用可、古い三味線でもサワリ音の効果出現、演奏者の技量問
わずサワリ音の高まり、メンテナンス費用低減に繋がる。上記の事は、本発
明三味線の部品Aの効果であり詳しくは発明の効果の項を参照されたし。
【0013】
最後に、前項に於いて発明が解決しようとする課題の対として発明の効果
を記入したが、発明の効果として該当せず記入出来なかったことを、三味線
業界の未来を鑑みたうえで、本発明三味線の部品Aが社会的正義、グローバ
リズムに伴った社会の流れの中にありながらも三味線の楽器そのものの制
作可能性、オーソドックスな楽器的発展、三味線を使用した民俗芸能、伝統
芸能を保持、発展に微力ながらも貢献しうる可能性を明記しておきたい。そ
れは、動物愛護、環境保護の昨今の流れへの対応可能性である。少なくとも
三味線の皮は、人工皮があろうとも犬、猫の皮の使用が主流である。昨今の
時代の流れにより、つまりは動物愛護の観点から犬、猫の皮が使用できなく
なる可能性がないとも言えない。本発明三味線の部品Aは発明の効果で記し
た通り、皮のテンションを問わない。そうであるならば、皮の張替頻度は減
少する。また本発明三味線の部品Aは、人工皮であろうとも確実に水準の音
には達する。さらに本発明三味線の部品Aは、各種流派の使用するような高
価な撥を必要としなくなる。つまり、ワシントン条約に抵触する象牙や鼈甲
等を原材料とする高価な撥を敢えて必要としなくなる。以上の観点から本発
明三味線の部品Aは動物愛護、保護、ワシントン条約遵守、更に絶滅危惧種
保護にも寄与しうる。




【符号の説明】
【0014】
1 糸倉取り付け部
2 一の糸が上を通る平板部
3 一の糸のU字溝
4 アーチ状板
5 一の糸
6 二の糸
7 三の糸
8 糸倉
9 サワリ溝
10 乳袋




図1
図2
図3
図4