(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076025
(43)【公開日】2024-06-05
(54)【発明の名称】検査システム
(51)【国際特許分類】
G01N 21/84 20060101AFI20240529BHJP
H02K 3/487 20060101ALI20240529BHJP
G01N 21/954 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
G01N21/84 B
H02K3/487
G01N21/954 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022187364
(22)【出願日】2022-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】弓納持 充代
(72)【発明者】
【氏名】中川 貴義
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 淳二
(72)【発明者】
【氏名】山口 悟史
(72)【発明者】
【氏名】松崎 晃大
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 真興
(72)【発明者】
【氏名】片山 仁
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 文生
(72)【発明者】
【氏名】野崎 大
【テーマコード(参考)】
2G051
5H604
【Fターム(参考)】
2G051AA88
2G051AB20
2G051AC16
5H604AA08
5H604QC01
5H604QC04
5H604QC09
(57)【要約】
【課題】検査を効率的に行うことを容易に実現可能な検査システムを提供する。
【解決手段】実施形態の検査システムは、回転子と固定子との間に隙間が介在している回転電機について検査を実行する際に、前記隙間に挿入される検査装置と、検査装置の動作を制御するための制御装置とを備える。検査装置は、隙間において当該検査装置を移動させるための移動機構と、隙間において回転電機を撮像することによって撮像データを得る撮像機器とを有する。制御装置は、撮像データに基づいて移動機構の動作を制御するように構成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転子と固定子との間に隙間が介在している回転電機について検査を実行する際に、前記隙間に挿入される検査装置と、
前記検査装置の動作を制御するための制御装置と
を備える、検査システムであって、
前記検査装置は、
前記隙間において当該検査装置を移動させるための移動機構と、
前記隙間において前記回転電機を撮像することによって撮像データを得る撮像機器と
を有し、
前記制御装置は、前記撮像データに基づいて前記移動機構の動作を制御するように構成されている、
検査システム。
【請求項2】
前記撮像機器は、
前記隙間において前記回転子を撮像することによって前記撮像データとして回転子撮像データを得る回転子撮像機器
を含み、
前記制御装置は、前記回転子撮像データに基づいて前記回転子の特徴点を検出することによって得た回転子特徴点検出データに応じて、前記移動機構の動作を制御するように構成されている、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
前記撮像機器は、
前記隙間において前記固定子を撮像することによって前記撮像データとして固定子撮像データを得る固定子撮像機器
を含み、
前記制御装置は、前記固定子撮像データに基づいて前記固定子の特徴点を検出することによって得た固定子特徴点検出データに応じて、前記移動機構の動作を制御するように構成されている、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項4】
前記移動機構は、前記回転子の回転軸に沿った軸方向において前記検査装置を移動させるように構成されており、
前記撮像機器は、
前記隙間において前記軸方向の一端側を撮像することによって前記撮像データとして一端側撮像データを得る一端側撮像機器と、
前記隙間において前記軸方向の他端側に対して反対に位置する他端側を撮像することによって前記撮像データとして他端側撮像データを得る他端側撮像機器と
を含み、
前記制御装置は、前記一端側撮像データに基づいて前記一端側の特徴点を検出することによって得た一端側特徴点検出データ、および、前記他端側撮像データに基づいて前記他端側の特徴点を検出することによって得た他端側特徴点検出データに応じて、前記移動機構の動作を制御するように構成されている、
請求項1に記載の検査システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記一端側特徴点検出データおよび前記他端側特徴点検出データに応じて、前記検査装置の移動を停止するように、前記移動機構の動作を制御する、
請求項4に記載の検査システム。
【請求項6】
前記固定子は、前記隙間の側に位置する面に、前記軸方向に沿ったエッジを含み、
前記制御装置は、前記軸方向に沿ったエッジに関する前記一端側特徴点検出データ、および、前記軸方向に沿ったエッジに関する前記他端側特徴点検出データに応じて、前記検査装置が前記軸方向に沿って移動するように、前記移動機構の動作を制御する、
請求項4に記載の検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発電機や電動機などの回転電機は、固定子と回転子との間に円筒状の隙間が介在している。
【0003】
回転電機は、保守作業によって、電気的および機械的な健全性に関する検査が行われる。回転電機の検査は、例えば、回転子を固定子から抜き出して実行される。
【0004】
この他に、回転電機の検査は、検査システムを用いて実行される。検査システムは、回転電機の隙間に挿入される検査装置と、検査装置の動作を制御するための制御装置とを備える。検査装置は、固定子と回転子との間の隙間において、制御装置によって検査対象の位置に自動的に移動され、検査を実行する。ここでは、回転電機における検査対象の位置に関する検査対象位置情報、および、回転電機における検査装置の位置に関する検査装置位置情報に基づいて、制御装置が検査装置の移動動作を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許6425844号
【特許文献2】米国特許第7624827号明細書
【特許文献3】特開2019-117137号公報
【特許文献4】特開2019-117138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の検査システムでは、検査を効率的に行うことが困難な場合がある。例えば、検査対象位置情報と検査装置位置情報との少なくとも一方に誤差が生じた場合には、検査装置を検査対象の位置に正確に移動させることが困難である。このため、操作者がマニュアル操作によって検査装置の位置合わせを行う必要が生じ、検査の作業時間が長期化する場合がある。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、検査を効率的に行うことを容易に実現可能な、検査システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の検査システムは、回転子と固定子との間に隙間が介在している回転電機について検査を実行する際に、前記隙間に挿入される検査装置と、検査装置の動作を制御するための制御装置とを備える。検査装置は、隙間において当該検査装置を移動させるための移動機構と、隙間において回転電機を撮像することによって撮像データを得る撮像機器とを有する。制御装置は、撮像データに基づいて移動機構の動作を制御するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態において、検査システムの検査対象を含む回転電機10の一例を模式的に示す図である。
【
図2A】
図2Aは、実施形態において、回転子20の一部断面(回転軸AXの軸方向に直交する面)を示している。
【
図2D】
図2Dは、実施形態において、回転子20に形成された通風孔RPに関して径方向を視線としたときの様子を示している。
【
図3A】
図3Aは、実施形態において、固定子40の一部断面(回転軸AXの軸方向に直交する面)を拡大して示している。
【
図3B】
図3Bは、実施形態において、固定子40に関して径方向を視線としたときの様子を示している。
【
図4】
図4は、実施形態において、検査システム800を模式的に示すブロック図である。
【
図5A】
図5Aは、実施形態において、検査装置500を示す斜視図である(固定子40側)。
【
図5B】
図5Bは、実施形態において、検査装置500を示す斜視図である(回転子20側)。
【
図6A】
図6Aは、実施形態において、回転電機10について検査を行うときの検査装置500の状態を示す図である。
【
図6B】
図6Bは、実施形態において、回転電機10について検査を行うときの動作を示すフロー図である。
【
図6C】
図6Cは、実施形態において、回転電機10を構成する回転子20の通風孔RPについて検査を行うときの検査装置500の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態の検査システムについて説明する前に、検査対象を含む回転電機10に関して説明する。
【0011】
[A]回転電機10
図1は、実施形態において、検査システムの検査対象を含む回転電機10の一例を模式的に示す図である。
【0012】
図1に示すように、回転電機10は、たとえば、発電機であって、回転子20および固定子40が回転電機ケーシング60に収容されており、回転子20が固定子40の内部で回転することによって発電を行うように構成されている。また、回転電機10は、回転電機ケーシング60の内部において冷却ガスCG(水素、空気などの冷却媒体)が流れることによって、回転子20および固定子40が冷却されるように構成されている。
【0013】
[A-1]回転子20
具体的には、回転子20は、回転軸AXに沿った軸方向が水平方向xに沿うように設置されている。ここでは、回転子20は、円筒形状の回転子鉄心200が回転シャフト201に対して同軸に設けられていると共に、冷却ガスCGが流れる通風孔が形成されている。
【0014】
[A-2]固定子40
固定子40は、固定子鉄心41に固定子コイル42が設置されている。固定子鉄心41は、円筒形状であって、回転シャフト201に対して同軸に設けられている。固定子鉄心41は、円筒形状の隙間AG(エアギャップ)を介して、回転子鉄心200の周りを囲うように設置されている。
【0015】
この他に、固定子40においては、固定子給気部411および固定子排気部412が設けられている。固定子給気部411は、固定子40の外周側から内周側の隙間AGへ冷却ガスCGが流れる通風ダクトを有する。これに対して、固定子排気部412は、固定子40の内周側に位置する隙間AGから固定子40の外周側へ冷却ガスCGが流れる通風ダクトを有する。
【0016】
また、固定子40においては、固定子鉄心41の内周面にセンサ48が設置されている。センサ48は、例えば、磁力センサであって、固定子鉄心41の内周面から内側へ突き出ている。
【0017】
[A-3]回転電機ケーシング60
回転電機ケーシング60は、2重構造であって、内部ケーシング61の外側に外部ケーシング62が設けられている。内部ケーシング61は、回転シャフト201が貫通する貫通孔K61を有しており、回転子20と固定子40とを内部に収容している。外部ケーシング62は、回転シャフト201が貫通する貫通孔K62を有しており、内部ケーシング61を内部に収容している。
【0018】
回転電機ケーシング60において、内部ケーシング61の上方には開口部K611が設けられており、その開口部K611にはガス冷却器80が取り付けられている。また、内部ケーシング61の貫通孔K61の内部には、ファン90が収容されている。
【0019】
ファン90は、軸流ファンであって、回転子20を挟むように回転シャフト201の一方の側部および他方の側部のそれぞれに固定されている。
【0020】
[A-4]回転電機10における冷却ガスCGの流れ
回転電機10においては、回転シャフト201と共にファン90が回転することによって、冷却ガスCGが内部ケーシング61の外部から内部へ流入する。ここでは、回転シャフト201の一方の側部および他方の側部のそれぞれから中央部へ向かうように、冷却ガスCGが流れる。
【0021】
内部ケーシング61の内部において、冷却ガスCGは、回転子20の内部に形成された通風孔に流入した後に、回転子20の外周面と固定子40の内周面との間に位置する隙間AGに流出する。
【0022】
また、内部ケーシング61の内部において、冷却ガスCGは、隙間AGを経由して、固定子40の内部に形成された通風孔を流れる。固定子40の内部のうち、固定子排気部412では、冷却ガスCGは、固定子40の内周側に位置する隙間AGから固定子40の外周側へ流れる。そして、固定子給気部411では、固定子40の外周側から内周側の隙間AGへ冷却ガスCGが流れる。
【0023】
固定子40の外部へ排出された冷却ガスCGは、ガス冷却器80を介して、内部ケーシング61の内部から外部へ流れる。このとき、冷却ガスCGは、ガス冷却器80において冷却される。ガス冷却器80で冷却された冷却ガスCGは、外部ケーシング62のうち内部ケーシング61の外部に位置する空間を流れた後に、上述したように、ファン90の回転によって内部ケーシング61の外部から内部へ流入する。
【0024】
このように、回転電機10では、回転電機ケーシング60の内部において冷却ガスCGが循環して流れることで各部が冷却される。
【0025】
[A-5]回転子20の詳細
上記の回転子20の詳細な構成について例示する。
【0026】
図2Aは、実施形態において、回転子20の一部断面(回転軸AXの軸方向に直交する面)を示している。
図2Bは、実施形態において、
図2A中のZ1部分を示している。
図2Cは、実施形態において、
図1中のZ2部分を示している。
図2Dは、実施形態において、回転子20に形成された通風孔RPに関して径方向を視線としたときの様子を示している。
【0027】
回転子20において、回転子鉄心200には、回転子スロットCS(コイルスロット)が形成されている。回転子スロットCSは、回転軸AXの径方向に凹んだ溝であって、回転子鉄心200において外周側OUTに位置する部分に形成されている。ここでは、回転子スロットCSは、回転子鉄心200の磁極部以外の部分において、複数が回転軸AXの周方向に間を隔てて並ぶように設けられている(
図2A参照)。また、回転子スロットCSは、回転軸AXの軸方向に延在している。
【0028】
回転子鉄心200において、回転子スロットCSには、下敷板21が設置されている。下敷板21は、絶縁体で形成されており、回転子スロットCSにおいて径方向で最も内周側INに位置する部分に配置されている。そして、回転子スロットCSにおいて下敷板21の外周側OUTには、回転子コイル22が収容されている。回転子コイル22は、複数の界磁導体がターン絶縁物(図示省略)を介して径方向に積層されることで構成されている。回転子コイル22の外周側OUTには、絶縁物であるクリページブロック23を介して回転子ウェッジ24が設置されており、回転子コイル22は、回転子ウェッジ24によって回転子スロットCSに固定されている。そして、周方向において回転子鉄心200と回転子コイル22との間には、スロット絶縁物25が介在している。
【0029】
回転子20においては、冷却ガスCGの流路として、サブスロットSSおよび通風孔RPが設けられている。
【0030】
サブスロットSSは、回転子鉄心200において回転子スロットCSよりも径方向の内周側INに形成されている。サブスロットSSは、回転子スロットCSと同様に、径方向に凹んだ溝である。サブスロットSSは、回転子スロットCSよりも周方向の幅が狭くなるように構成されている。サブスロットSSは、回転子スロットCSと同様に、軸方向に延在しており、冷却ガスCGが軸方向に沿って流れる。
【0031】
通風孔RPは、回転子スロットCSの内部に設置された各部を径方向に貫通する貫通孔である。通風孔RPは、内周側INに位置する一端がサブスロットSSに連結されており、内周側INの一端にサブスロットSSから冷却ガスCGが流入し、外周側OUTの他端から流出するように形成されている。ここでは、通風孔RPは、軸方向において複数が間を隔てて設けられている。このため、複数の通風孔RPのそれぞれは、サブスロットSSから冷却ガスCGが流入する。
【0032】
具体的には、通風孔RPは、下敷板流路部RP1とコイル流路部RP2とクリページブロック流路部RP3とウェッジ流路部RP4とが、径方向において内周側INから外周側OUTへ向かって、順次、並ぶように設けられている(
図2B参照)。通風孔RPは、径方向に直交する断面が、例えば、円形状になるように形成されている(
図2D参照)。
【0033】
回転子20において、冷却ガスCGは、エンドリング211(
図2C参照)が外周面側に設置された回転子鉄心200の鉄心端側Us(サブスロット上流側)からサブスロットSSに流入する。そして、サブスロットSSでは、冷却ガスCGは、回転軸AXに沿った軸方向において、鉄心端側Usから鉄心中央側Ds(サブスロット下流側)へ向かって流れる。このとき、冷却ガスCGは、サブスロットSSから、軸方向に並ぶ複数の通風孔RPのそれぞれに、順次、分岐して導入される。
【0034】
通風孔RPにおいて、冷却ガスCGは、径方向の内周側INから外周側OUTへ向かって流れた後に、外部へ流出する。つまり、冷却ガスCGは、通風孔RPにおいて、下敷板流路部RP1とコイル流路部RP2とクリページブロック流路部RP3とウェッジ流路部RP4とを順次流れた後に、隙間AG(
図1参照)へ排出される。
【0035】
このように、回転子20においては、運転中に生じた熱が、ラジアルフロー方式によって冷却される。
【0036】
また、回転子20においては、回転子鉄心200の磁極部に、バランスボルト28が設置される場合がある。
【0037】
[A-6]固定子40の詳細
上記の固定子40の詳細な構成について例示する。
【0038】
図3Aは、実施形態において、固定子40の一部断面(回転軸AXの軸方向に直交する面)を拡大して示している。
図3Bは、実施形態において、固定子40に関して径方向を視線としたときの様子を示している。
【0039】
固定子40において、固定子鉄心41は、固定子スロットKS(コイルスロット)が形成されている。固定子スロットKSは、回転軸AXの径方向に凹んだ溝であって、固定子鉄心41において内周側INに位置する部分に形成されている。ここでは、固定子スロットKSは、回転軸AXの軸方向に延在している。図示を省略しているが、固定子スロットKSは、複数が回転軸AXの周方向に間を隔てて並ぶように設けられている。
【0040】
固定子鉄心41において、固定子スロットKSには、固定子コイル42が収容されている。
図示を省略しているが、固定子スロットKSにおいて、固定子鉄心41と固定子コイル42との間には、絶縁体(図示省略)が介在している。そして、固定子コイル42の内周側INには、固定子ウェッジ43が設置されており、固定子コイル42は、固定子ウェッジ43によって固定子スロットKSに固定されている(
図3A参照)。
【0041】
ここでは、固定子ウェッジ43は、固定子スロットKSの内周側INにおいて、複数が回転軸AXの軸方向に挿入されている(
図3A,
図3B参照)。
【0042】
図3Aおよび
図3Bでは図示していないが、
図1に示したように、固定子40には、冷却ガスCGの流路が形成されており、冷却ガスCGによって固定子40が冷却されるように構成されている。ここでは、固定子40は、回転子20の場合と同様に、運転中に生じた熱が、ラジアルフロー方式によって冷却されるように構成されている。
【0043】
[B]検査システム800
上記の回転電機10(
図1参照)を検査する際に用いる検査システム800に関して説明する。
【0044】
図4は、実施形態において、検査システム800を模式的に示すブロック図である。
【0045】
図4に示すように、実施形態の検査システム800は、検査装置500と制御装置600とを備え、検査装置500と制御装置600との間がケーブル700を介して通信可能に構成されている。
【0046】
[B-1]検査装置500
検査装置500は、詳細については後述するが、自走式の検査ロボットであって、回転電機10(
図1参照)の検査を実行する際に、回転子20と固定子40との間に介在している隙間AGに挿入され、固定子40に吸着した状態で走行可能に構成されている。
【0047】
[B-2]制御装置600
制御装置600は、検査装置500の動作を遠隔で制御するために設けられている。制御装置600は、演算器(コンピュータ)と記憶装置とを含み、記憶装置が記憶するプログラムを用いて、演算器が検査装置500の動作の制御を実行するように構成されている。
【0048】
ここでは、制御装置600は、例えば、操作者が操作装置(マウス、キーボード等)を用いて入力した操作指令に応じて、検査装置500が回転電機10の検査を実行するように、制御を行う。この他に、制御装置600は、検査装置500が実行する検査に関する情報や、検査装置500が検査を実行することで得た情報等を、例えば、ディスプレイに表示するように、制御を行う。
【0049】
制御装置600は、回転電機10の検査を行う際、回転電機10における検査対象の位置に関する検査対象位置情報、および、回転電機10における検査装置500の位置に関する検査装置位置情報に基づいて、検査装置500の移動動作を制御する。
【0050】
[C]検査装置500の構成
上記の検査システム800(
図4参照)を構成する検査装置500の構成に関して説明する。
【0051】
図5Aおよび
図5Bは、実施形態において、検査装置500を示す斜視図である。
【0052】
図5Aは、回転子20と固定子40との間の隙間AGに検査装置500が挿入されたときに、固定子40の側に位置する面側を示している。
図5Bは、回転子20と固定子40との間の隙間AGに検査装置500が挿入されたときに、回転子20の側に位置する面側を示している。
【0053】
図5Aおよび
図5Bに示すように、検査装置500は、複数の検査用ユニット511~517を備える。
【0054】
複数の検査用ユニット511~517のそれぞれは、回転電機10(
図1参照)を構成する回転子20と固定子40との間の隙間AGにおいて検査を実行するために設けられている。複数の検査用ユニット511~517のそれぞれは、回転電機10(
図1参照)の検査を行うための機能を有している。
【0055】
具体的には、検査用ユニット511は、先端側撮像ユニットであって、撮像機器611(一端側撮像機器)と照明機器612とを検査用機器として備え、検査装置500の先端側を照明機器612が照明し、撮像機器611が撮像するように構成されている(
図5A参照)。
【0056】
検査用ユニット512は、ガイドユニットであって、一対のガイド板621を検査用機器として備え、検査装置500の移動方向をガイドするように構成されている(
図5A参照)。ここでは、一対のガイド板621は、例えば、固定子40において軸方向に沿うように形成された溝TR(
図3A参照)に挿入され、検査装置500が軸方向に沿って移動するように導く。また、固定子40に形成された溝TRの幅に合わせて、一対のガイド板621の間の距離が変動するように構成されている。
【0057】
検査用ユニット513は、回転子撮像ユニットであって、撮像機器631(回転子撮像機器)を検査用機器として備え、撮像機器631を用いて回転子20(
図1参照)の撮像を行うように構成されている(
図5B参照)。
【0058】
検査用ユニット514は、走行用ユニットであって、クローラ641(無限軌道)と永久磁石642とを含む移動機構を検査用機器として備える。検査用ユニット514は、永久磁石642の磁力によって検査装置500が固定子40(
図1参照)に吸着した状態で、検査装置500がクローラ641によって移動するように構成されている。ここでは、検査用ユニット514は、一つの永久磁石642を一対のクローラ641が挟む移動機構を2つ備えており、2つの移動機構の動作によって、検査装置500を任意の位置に移動させることができる。また、検査用ユニット514は、ハンマー643とマイクロフォン644とを検査用機器として備え、ハンマー643で固定子40を叩いたときの音響をマイクロフォン644で検知するように構成されている。この他に、検査用ユニット514は、撮像機器645(固定子撮像機器)を検査用機器として備え、撮像機器645を用いて固定子40の撮像を行うように構成されている(
図5A参照)。
【0059】
検査用ユニット515は、制御用ユニットであって、検査装置500を構成する各部の動作を制御するための制御盤(図示省略)を検査用機器として含むように構成されている。
【0060】
検査用ユニット516は、検査用ユニット512と同様に、ガイドユニットであって、一対のガイド板661を検査用機器として備え、検査装置500の移動方向をガイドするように構成されている(
図5A参照)。
【0061】
検査用ユニット517は、検査装置500と制御装置600(
図4参照)との間を接続するためのケーブル700が連結されるインターフェースである。また、検査用ユニット517は、撮像機器671(他端側撮像機器)を検査用機器として備え、検査装置500の後端側を撮像機器671が撮像するように構成されている(
図5A参照)。
【0062】
なお、図示を省略しているが、複数の検査用ユニット511~517のそれぞれは、互いが電気的に接続可能なコネクタ(プラグ、ジャック等)を有し、制御装置600との間において通信可能に構成されている。
【0063】
[D]検査方法
上記の検査システム800(
図4参照)を用いて回転電機10(
図1参照)の検査を行うときの状態について説明する。
【0064】
図6Aは、実施形態において、回転電機10について検査を行うときの検査装置500の状態を示す図である。
図6Aでは、回転電機10(
図1参照)において軸方向(x方向)が直交する鉛直面(yz面)を示している。
【0065】
図6Aに示すように、回転電機10の検査を行うときには、回転子20と固定子40との間に介在している隙間AGに検査装置500を挿入する。ここでは、検査装置500を構成する複数の検査用ユニット511~517(
図5A参照)が並ぶ方向が回転電機10の軸方向(
図6Aでは、x方向)に沿うように、検査装置500が回転電機10の隙間AGに挿入される。
【0066】
隙間AGに挿入された検査装置500は、永久磁石642の磁力によって固定子40に吸着した状態でクローラ641を用いて走行する。ここでは、永久磁石642と固定子40との間が密着せずに離れた状態になるのに対して、クローラ641と固定子40との間は密着した状態で、検査装置500が走行する。
【0067】
図6Aでは図示を省略しているが、検査装置500は、ガイド板621およびガイド板661(
図5A参照)が、固定子40において軸方向に沿うように形成された溝TR(
図3A参照)に挿入される。このため、検査装置500は、ガイド板621およびガイド板661(
図5A参照)によって軸方向に沿って走行する。そして、検査装置500が備える各機能(
図5A参照)を用いて、回転電機10の検査が実行される。
【0068】
本実施形態では、固定子40において固定子鉄心41に固定子コイル42を固定するための固定子ウェッジ43(
図3A,
図3B参照)の緩みを点検するために、その固定子ウェッジ43をハンマー643で叩き、その叩いたときの音響をマイクロフォン644で検知する検査が行われる(
図5A参照)。また、本実施形態では、回転子20において径方向に延伸する通風孔RPを撮像機器631が撮像し、通風孔RPが閉塞された状態であるのか否かの検査を実行する(
図5B参照)。
【0069】
回転電機10の検査を行う際、検査装置500の移動動作は、制御装置600(
図4参照)によって制御される。ここでは、制御装置600は、検査対象位置情報、および、検査装置位置情報に基づいて、検査装置500において移動機構を構成するクローラ641の動作を制御する(
図5A,
図5B参照)。検査対象位置情報は、回転電機10における検査対象の位置に関する情報であって、制御装置600に予め入力される情報である。検査装置位置情報は、回転電機10における検査装置500の位置に関する情報であって、例えば、検査装置500の移動時にクローラ641の回転数から換算した検査装置500の移動距離の情報である。
【0070】
図6Bは、実施形態において、回転電機10について検査を行うときの動作を示すフロー図である。
【0071】
図6Bに示すように、本実施形態では、回転電機10の検査を行うときには、撮像データを取得する(ST10)。ここでは、回転電機10の隙間AGにおいて検査装置500が移動しているときに、検査装置500を構成する複数の撮像機器611,631,645,671が、隙間AGにおいて撮像を行い、その撮像によって得た撮像データが、制御装置600に出力される。
【0072】
つぎに、
図6Bに示すように、撮像データから特徴点検出データを取得する(ST20)。ここでは、制御装置600は、検査装置500を構成する各部の特徴点を撮像データから検出することによって特徴点検出データを得る。特徴点は、画像処理によって検出される。
【0073】
つぎに、
図6Bに示すように、特徴点検出データに基づいて検査装置500の移動を制御する(ST30)。ここでは、検査装置500において移動機構を構成するクローラ641(
図5A,
図5B参照)の動作を制御装置600が特徴点検出データに基づいて制御する。
【0074】
以下より、制御装置600がクローラ641の動作を制御する具体例について説明する。
【0075】
[D-1]制御例1
まず、撮像機器631(回転子撮像機器)が隙間AGにおいて回転子20を撮像することによって撮像データとして得た回転子撮像データに基づいて、制御装置600がクローラ641の動作を制御する場合について説明する。
【0076】
例えば、回転子20の通風孔RPについて検査を行うときに、制御装置600が回転子撮像データに基づいてクローラ641の動作を制御する。
【0077】
図6Cは、実施形態において、回転電機10を構成する回転子20の通風孔RPについて検査を行うときの検査装置500の状態を示す図である。
図6Cでは、
図6Aと同様に、軸方向(x方向)が直交する鉛直面(yz面)を示している。
【0078】
回転子20の通風孔RPについて検査を行うときには、隙間AGにおいて検査装置500が移動する際に、撮像機器631(回転子撮像機器)が回転子20を撮像することによって回転子撮像データを撮像データとして得る(
図6BのST10)。制御装置600は、その回転子撮像データに基づいて回転子20の特徴点を検出することによって回転子特徴点検出データを得る(
図6BのST20)。そして、制御装置600は、その回転子特徴点検出データに応じて、移動機構を構成するクローラ641の動作を制御する(
図6BのST30)。
【0079】
例えば、制御装置600は、回転子20に設けられている通風孔RP(
図2D参照)の特徴点に関する回転子特徴点検出データを回転子撮像データから検出したときには、撮像機器631(回転子撮像機器)が通風孔RPに対面するように、クローラ641を停止させる。ここでは、通風孔RP(
図2D参照)の円形状の中心と、撮像機器631の撮像レンズの中心とが、径方向において並ぶように、検査装置500を移動させ、停止させる。つまり、制御装置600は、回転子撮像データに基づいて、検査装置500が停止する位置を補正する。これにより、撮像機器631(回転子撮像機器)が通風孔RPを真上から撮像することができる。
【0080】
この他に、制御装置600は、回転子20に設けられているバランスボルト28(
図2A参照)の特徴点に関する回転子特徴点検出データを回転子撮像データから検出したときに、クローラ641を停止させる動作等を実行してもよい。
【0081】
[D-2]制御例2
つぎに、撮像機器645(固定子撮像機器)が隙間AGにおいて固定子40を撮像することによって撮像データとして得た固定子撮像データに基づいて、制御装置600がクローラ641の動作を制御する場合について説明する。
【0082】
例えば、固定子40の固定子ウェッジ43(
図3A,
図3B参照)について検査を行うときに、制御装置600が固定子撮像データに基づいてクローラ641の動作を制御する。
【0083】
固定子40の固定子ウェッジ43(
図3A,
図3B参照)について検査を行うときには、隙間AGにおいて検査装置500が移動する際に、撮像機器645(固定子撮像機器)が固定子40を撮像することによって固定子撮像データを撮像データとして得る(
図6BのST10)。制御装置600は、その固定子撮像データに基づいて固定子40の特徴点を検出することによって固定子特徴点検出データを得る(
図6BのST20)。そして、制御装置600は、その固定子特徴点検出データに応じて、移動機構を構成するクローラ641の動作を制御する(
図6BのST30)。
【0084】
例えば、制御装置600は、固定子40において軸方向に並ぶ複数の固定子ウェッジ43の継目K43(
図3B参照)の特徴点に関する固定子特徴点検出データを固定子撮像データから検出したときに、固定子ウェッジ43の継目K43から所定の距離が離れた位置にハンマー643が位置するように、クローラ641を停止させる。つまり、制御装置600は、固定子撮像データに基づいて、検査装置500が停止する位置を補正する。これにより、ハンマー643を用いた固定子ウェッジ43の検査を的確に実行可能である。
【0085】
この他に、制御装置600は、固定子40に設けられている通風ダクトの特徴点に関する固定子特徴点検出データを固定子撮像データから検出したときに、クローラ641を停止させる動作等を実行してもよい。
【0086】
[D-3]制御例3
つぎに、撮像機器611が隙間AGにおいて軸方向の先端側(一端側)を撮像することによって撮像データとして得た先端側撮像データ、および、撮像機器671が隙間AGにおいて軸方向の先端側(一端側)に対して反対に位置する後端側(他端側)を撮像することによって撮像データとして得た後端側撮像データに基づいて、制御装置600がクローラ641の動作を制御する場合について説明する。
【0087】
例えば、検査装置500の脱落防止等のために、制御装置600が先端側撮像データおよび後端側撮像データに基づいてクローラ641の動作を制御する。
【0088】
上述したように、隙間AGにおいて検査装置500が移動する際には、撮像機器611が隙間AGにおいて軸方向の先端側を撮像することによって撮像データとして先端側撮像データを得る(
図6BのST10)。そして、制御装置600は、先端側撮像データに基づいて先端側の特徴点を検出することによって得た先端側特徴点検出データを得る。これと共に、撮像機器671が隙間AGにおいて軸方向の先端側に対して反対に位置する後端側を撮像することによって撮像データとして後端側撮像データを得る。そして、制御装置600は、後端側撮像データに基づいて後端側の特徴点を検出することによって得た後端側特徴点検出データを得る(
図6BのST20)。そして、制御装置600は、先端側特徴点検出データおよび後端側特徴点検出データに応じて、移動機構を構成するクローラ641の動作を制御する(
図6BのST30)。
【0089】
例えば、制御装置600は、回転子20において軸方向の両端に位置するエンドリング211(
図1,
図2C参照)の特徴点に関する先端側特徴点検出データ(または、後端側特徴点検出データ)を先端側撮像データ(または、後端側撮像データ)から検出し、エンドリング211と検査装置500との間の距離が所定値以下であると判断されるときに、クローラ641を停止させる。固定子40において軸方向の両端側に位置する構造物の特徴点を検出したときに、同様に、制御装置600がクローラ641を停止させてもよい。これにより、検査装置500が隙間AGから外部へ落下することを防止可能である。
【0090】
また、固定子40において固定子鉄心41の内周面に設置されたセンサ48の特徴点を検出し、センサ48と検査装置500との間の距離が所定値以下であると判断されるときに、制御装置600がクローラ641を停止させてもよい。これにより、検査装置500がセンサ48に衝突することを防止可能である。
【0091】
図3Bに示したように、固定子40は、隙間AGの側に位置する内周側の面に、固定子スロットKSが軸方向に延在しており、その固定子スロットKSに複数の固定子ウェッジ43が挿入されている。つまり、固定子40は、隙間AGの側に位置する内周側の面に、軸方向に沿ったエッジE43に関する特徴点を含む。このため、制御装置600は、上記のような軸方向に沿ったエッジE43の特徴点に関する先端側特徴点検出データ(または、後端側特徴点検出データ)を先端側撮像データ(または、後端側撮像データ)から検出したときには、その検出された先端側特徴点検出データ(または、後端側特徴点検出データ)に応じて、検査装置500が軸方向に沿って移動するように、クローラ641の動作を制御してもよい。これにより、軸方向に沿って検査装置500を直線的に走行させることができる。特に、固定子40において軸方向に沿うように形成された溝TR(
図3A参照)が浅く、ガイド板621およびガイド板661が溝TRに十分に挿入できない場合であっても、本実施形態では、上記のように、先端側撮像データ(または、後端側撮像データ)に基づいて、検査装置500を軸方向に沿って移動させることができる。
【0092】
[F]まとめ
以上のように、本実施形態の検査システム800において、検査装置500は、隙間AGにおいて検査装置500を移動させるための移動機構としてクローラ641を有すると共に、隙間AGにおいて回転電機10を撮像することによって撮像データを得る撮像機器611,631,645,671を有する。そして、制御装置600は、撮像機器611,631,645,671が得た撮像データに基づいて、クローラ641の動作を制御する。
【0093】
このため、本実施形態の検査システム800では、検査装置500の位置と検査対象の位置との関係を撮像データから把握することができるので、検査対象位置情報と検査装置位置情報との少なくとも一方に誤差が生じた場合であっても、検査装置500を回転電機10の検査対象の位置に正確に移動させることができる。その結果、本実施形態では、上述したように、撮像機器631が通風孔RPを真上から撮像することができる等、検査を的確に実行可能である。また、本実施形態では、操作者がマニュアル操作によって検査装置の位置合わせを行う必要が生じないため、検査の作業時間が長期化することを防止可能である。この他に、本実施形態では、検査装置500の脱落防止、および、検査装置500の衝突防止を容易に実現可能である。更に、本実施形態では、軸方向に沿って検査装置500を直線的に走行させることができる。
【0094】
したがって、本実施形態の検査システム800では、検査を効率的に行うことを容易に実現可能である。
【0095】
[G]変形例
なお、上記実施形態の検査装置500は、上述した検査の他に、種々の検査を実行可能に構成されていてもよい。例えば、検査装置500は、固定子40について電磁気式鉄心欠陥検出(EL-CID;ELectromagnetic Core Imperfection Detection)試験を行うための検査用ユニットを更に備えるように構成されていてもよい。
【0096】
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0097】
10:回転電機、20:回転子、21:下敷板、22:回転子コイル、23:クリページブロック、24:回転子ウェッジ、25:スロット絶縁物、28:バランスボルト、40:固定子、41:固定子鉄心、42:固定子コイル、43:固定子ウェッジ、48:センサ、60:回転電機ケーシング、61:内部ケーシング、62:外部ケーシング、80:ガス冷却器、90:ファン、200:回転子鉄心、201:回転シャフト、211:エンドリング、411:固定子給気部、412:固定子排気部、500:検査装置、511:検査用ユニット、512:検査用ユニット、513:検査用ユニット、514:検査用ユニット、515:検査用ユニット、516:検査用ユニット、517:検査用ユニット、600:制御装置、611:撮像機器(一端側撮像機器)、612:照明機器、621:ガイド板、631:撮像機器(回転子撮像機器)、641:クローラ(移動機構)、642:永久磁石、643:ハンマー、644:マイクロフォン、645:撮像機器(固定子撮像機器)、661:ガイド板、671:撮像機器(他端側撮像機器)、700:ケーブル、800:検査システム、AG:隙間、AX:回転軸、CG:冷却ガス、CS:回転子スロット、K61:貫通孔、K611:開口部、K62:貫通孔、KS:固定子スロット、RP:通風孔、RP1:下敷板流路部、RP2:コイル流路部、RP3:ページブロック流路部、RP4:ウェッジ流路部、SS:サブスロット、TR:溝