(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007612
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20240112BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108787
(22)【出願日】2022-07-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-12
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】515146626
【氏名又は名称】株式会社笑農和
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】下村 豪徳
(72)【発明者】
【氏名】土田 満
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】圃場の情報を収集し、利用するプラットホームを提供できる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部121と、センサ情報受信部121が受信した1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部114に蓄積するセンサ情報蓄積部132と、圃場情報格納部114に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部133と、を具備する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、
前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、
前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部とを具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記センサ情報受信部が受信する前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記情報処理部は、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、
前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報を出力する水ゼロ期間出力手段とを具備する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記センサ情報受信部が受信する前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記圃場情報は、当該圃場の広さを特定する広さ情報を有し、
前記情報処理部は、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、
前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報と当該圃場の広さ情報とを用いて、当該圃場の二酸化炭素の排出減少量を取得する排出減少量取得手段と、
前記排出減少量取得手段が取得した前記二酸化炭素の排出減少量を出力する排出減少量出力手段とを具備する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記圃場情報は、当該圃場の位置を特定する位置情報を有し、
前記排出減少量取得手段は、
位置情報に対応する地域のメタン発生量を格納しているメタン発生量格納部から、当該圃場の位置情報に対応するメタン発生量を取得し、当該メタン発生量と当該圃場の圃場情報が有する広さ情報と前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報とを演算式に代入し、当該演算式を実行することにより、前記二酸化炭素の排出減少量を算出する請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理部は、
前記排出減少量出力手段から渡された排出減少量に対応する報償情報を取得し、出力する報償処理部をさらに具備する請求項3記載の情報処理装置。
【請求項6】
圃場の1以上のセンサ情報の時系列の情報の集合である集合情報と、圃場における収穫結果を特定する結果情報とを有する2以上の教師データを機械学習の学習処理により学習させた学習モデルが格納される学習モデル格納部をさらに具備し、
前記情報処理部は、
一の圃場の集合情報を前記圃場情報格納部から取得し、当該集合情報と前記学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、当該一の圃場の結果情報を取得する結果取得手段と、
前記結果取得手段が取得した前記結果情報を出力する結果出力手段とを具備する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処理部は、
前記結果出力手段が出力した前記結果情報を用いて、前記一の圃場に与える水の量または水を与えるタイミングを変更する水やり制御手段をさらに具備する請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報処理部は、
前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を用いて、センサ情報を取得する時期を特定する時期特定情報を取得する時期決定手段と、
前記時期決定手段が取得した前記時期特定情報を出力する時期出力手段とを具備する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記センサ情報受信部が前記1以上のセンサ情報を受信する頻度が、時期により異なる請求項1から請求項8いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
センサ情報受信部と、センサ情報蓄積部と、情報処理部とにより実現される情報処理方法であって、
前記センサ情報受信部が、圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信ステップと、
前記センサ情報蓄積部が、前記センサ情報受信ステップで受信された前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積ステップと、
前記情報処理部が、前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、
前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、
前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場識別子に対応付く1以上のセンサ情報を、2以上の時点で受信し、蓄積し、利用する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、水田稲作地(CDM事業地)の稲の葉による植物葉緑素量を供活用する、二酸化炭素排出権取引システムがあった(特許文献1参照)。
【0003】
当該二酸化炭素排出権取引システムは、クライアントを二酸化炭素排出権の規制枠の有無、CDM事業地の有無を判断し、分類するクライアントの分類ステップと、二酸化炭素排出権の換算方法に順って排出権を算出する演算ステップと、演算ステップで求められた排出権をインターネットで売買するステップからなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術においては、圃場の情報を収集し、利用するプラットホームが存在しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の情報処理装置は、圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、センサ情報受信部が受信した1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部とを具備する情報処理装置である。
【0007】
かかる構成により、圃場の情報を収集し、利用するプラットホームを提供できる。
【0008】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、センサ情報受信部が受信する1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、情報処理部は、一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、2以上の水位情報と2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、水ゼロ期間取得手段が取得した水ゼロ期間情報を出力する水ゼロ期間出力手段とを具備する情報処理装置である。
【0009】
かかる構成により、圃場のセンサ情報を用いて、水ゼロ期間情報を取得できる。
【0010】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、センサ情報受信部が受信する1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、圃場情報は、圃場の広さを特定する広さ情報を有し、情報処理部は、一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、2以上の水位情報と2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、水ゼロ期間取得手段が取得した水ゼロ期間情報と圃場の広さ情報とを用いて、圃場の二酸化炭素の排出減少量を取得する排出減少量取得手段と、排出減少量取得手段が取得した二酸化炭素の排出減少量を出力する排出減少量出力手段とを具備する情報処理装置である。
【0011】
かかる構成により、圃場のセンサ情報を用いて取得した水ゼロ期間情報を用いて、二酸化炭素の排出減少量を取得できる。
【0012】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第三の発明に対して、圃場情報は、圃場の位置を特定する位置情報を有し、排出減少量取得手段は、位置情報に対応する地域のメタン発生量を格納しているメタン発生量格納部から、圃場の位置情報に対応するメタン発生量を取得し、メタン発生量と圃場の圃場情報が有する広さ情報と水ゼロ期間取得手段が取得した水ゼロ期間情報とを演算式に代入し、演算式を実行することにより、二酸化炭素の排出減少量を算出する情報処理装置である。
【0013】
かかる構成により、圃場のセンサ情報を用いて取得した水ゼロ期間情報を用いて、二酸化炭素の排出減少量を適切に取得できる。
また、本第五の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、情報処理部は、排出減少量出力手段から渡された排出減少量に対応する報償情報を取得し、出力する報償処理部をさらに具備する情報処理装置である。
かかる構成により、圃場の所有者に報償を与えることができる。
【0014】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、圃場の1以上のセンサ情報の時系列の情報の集合である集合情報と、圃場における収穫結果を特定する結果情報とを有する2以上の教師データを機械学習の学習処理により学習させた学習モデルが格納される学習モデル格納部をさらに具備し、情報処理部は、一の圃場の集合情報を圃場情報格納部から取得し、集合情報と学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、一の圃場の結果情報を取得する結果取得手段と、結果取得手段が取得した結果情報を出力する結果出力手段とを具備する情報処理装置である。
【0015】
かかる構成により、圃場の時系列のセンサ情報を用いて、当該圃場における収穫結果を特定する結果情報を取得できる。
【0016】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第六の発明に対して、情報処理部は、結果出力手段が出力した結果情報を用いて、一の圃場に与える水の量または水を与えるタイミングを変更する水やり制御手段をさらに具備する情報処理装置である。
【0017】
かかる構成により、圃場の時系列のセンサ情報を用いて、当該圃場における水やりの制御が行える。
【0018】
また、本第八の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、情報処理部は、センサ情報受信部が受信した1以上のセンサ情報を用いて、センサ情報を取得する時期を特定する時期特定情報を取得する時期決定手段と、時期決定手段が取得した時期特定情報を出力する時期出力手段とを具備する情報処理装置である。
【0019】
かかる構成により、センサ情報を取得すべき適切な時を判断できる。
【0020】
また、本第九の発明の情報処理装置は、第一から第八いずれか1つの発明に対して、センサ情報受信部が1以上のセンサ情報を受信する頻度が、時期により異なる情報処理装置である。
【0021】
かかる構成により、適切な時にセンサ情報を効果的に受信できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明による情報処理装置によれば、圃場の情報を収集し、利用するプラットホームを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図4】同情報処理装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図5】同情報処理装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図6】同水ゼロ期間取得情報を取得する処理の例につい説明するフローチャート
【
図7】同排出減少量取得処理の例について説明するフローチャート
【
図8】同結果予測処理の例について説明するフローチャート
【
図9】同時期決定処理の例について説明するフローチャート
【
図10】同センサ2の動作例について、説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0025】
(実施の形態1)
本実施の形態において、圃場識別子に対応付く1以上のセンサ情報を、2以上の時点で受信し、圃場ごとの時系列のセンサ情報を蓄積して、利用する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。なお、圃場とは、農産物を育てる場所であり、例えば、田、畑、果樹園、牧草地である。
【0026】
また、本実施の形態において、センサ情報を用いて、水ゼロ期間情報を取得し、当該水ゼロ期間情報を出力する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0027】
また、本実施の形態において、センサ情報を用いて、水ゼロ期間情報を取得し、当該水ゼロ期間情報を用いて、二酸化酸素の排出減少量を取得し、出力する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0028】
また、本実施の形態において、時系列のセンサ情報の集合と収穫の結果情報とを有する2以上の教師データを機械学習の学習処理により学習させ取得された学習モデルと、時系列のセンサ情報の集合とを機械学習に予測モジュールに与え、実行することにより、収穫の結果を予測する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0029】
また、本実施の形態において、予測した収穫の結果に基づいて、圃場における水やりの制御を行う情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0030】
また、本実施の形態において、センサ情報を収集する時を自動的に判断する情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0031】
さらに、本実施の形態において、センサ情報の収集の頻度が、時期に応じて異なる情報処理装置を具備する情報システムについて説明する。
【0032】
なお、本実施の形態において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0033】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2以上のセンサ2を備える。情報システムAは、通常、2以上のセンサ2を備える。情報システムAにおいて、1または2以上の各圃場ごとに、1または2以上のセンサ2を備える。
【0034】
情報処理装置1は、1または2以上のセンサ2が取得したセンサ情報を受信し、蓄積する装置である。情報処理装置1は、いわゆるサーバであり、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等であるが、その種類は問わない。
【0035】
センサ2は、情報を取得する機能を有する。センサ2は、圃場に設置されている。圃場に設置されていることは、圃場の周辺に設置されていることも含む。センサ2は、例えば、水位センサ、カメラ、温度センサ、湿度センサである。センサ2は、例えば、図示しないサーバに格納されているセンサ情報を取得する機能を有する装置でも良い。
【0036】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
図3は、情報処理装置1のブロック図である。
【0037】
情報処理装置1は、格納部11、受信部12、処理部13、および送信部14を備える。格納部11は、メタン発生量格納部111、教師データ格納部112、学習モデル格納部113、および圃場情報格納部114を備える。受信部12は、センサ情報受信部121を備える。処理部13は、学習部131、センサ情報蓄積部132、情報処理部133を備える。情報処理部133は、水ゼロ期間取得手段1331、水ゼロ期間出力手段1332、排出減少量取得手段1333、排出減少量出力手段1334、結果取得手段1335、結果出力手段1336、水やり制御手段1337、時期決定手段1338、時期出力手段1339、およびを備える。
【0038】
センサ2は、センサ格納部21、センサ取得部22、センサ送信部23、センサ受信部24、およびセンサ設定部25を備える。
【0039】
情報処理装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述するメタン発生量、後述する教師データ、後述する学習モデル、後述する圃場情報である。
【0040】
メタン発生量格納部111には、位置情報に対応する地域のメタン発生量を格納している。メタン発生量は、通常、単位面積あたりのメタンの発生量である。
【0041】
メタン発生量格納部111には、例えば、1以上の発生量管理情報が格納されている。発生量管理情報は、地域識別子とメタン発生量とを有する。地域識別子とは、地域を識別する情報である。地域識別子は、例えば、ID、地域名、市町村名、都道府県名である。地域識別子は、位置情報に対応する。なお、地域識別子と位置情報との対応は、メタン発生量格納部111で管理されていても良いし、外部の装置(図示しない)で管理されていても良い。また、位置情報は、地域識別子でも良い。地域識別子と位置情報との対応は、例えば、地図情報から決定される。
【0042】
教師データ格納部112には、2以上の教師データが格納される。教師データとは、学習モデルを構築する元になる情報である。ここでの教師データは、集合情報と結果情報とを有する。
【0043】
集合情報とは、圃場の1または2以上のセンサ情報の時系列の情報の集合である。集合情報は、通常、特定の期間の1または2以上のセンサ情報の集合である。特定の期間は、例えば、一の収穫物の栽培期間のうちの最初から所定割合(例えば、3割、5割、7割)の期間である。特定の期間は、例えば、一の収穫物(例えば、米)の栽培期間の前半の期間(例えば、4月1日から6月15日)である。集合情報は、説明変数となり得る。
【0044】
結果情報とは、圃場における収穫結果を特定する情報である。結果情報は、例えば、収穫量、味のレベルのうちの1または2つの情報である。味のレベルは、収穫物の品質のレベルと言っても良い。結果情報は、目的変数になり得る。
【0045】
学習モデル格納部113には、学習モデルが格納される。学習モデルとは、機械学習の学習処理により構成された情報であり、機械学習の予測処理に使用される情報である。学習モデルは、ここでは、取得された集合情報と共に、機械学習の予測処理に使用され、予測される結果情報を取得するための情報である。学習モデルは、2以上の教師データを機械学習の学習処理により学習させて、取得される情報である。
【0046】
学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVM等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlowのライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール、fastText、TinySVM等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0047】
圃場情報格納部114には、1または2以上の圃場情報が格納される。圃場情報格納部114には、通常、2以上の圃場情報が格納される。
【0048】
圃場情報とは、圃場に関する情報である。圃場情報は、通常、圃場識別子に対応付いている。圃場識別子とは、圃場を識別する情報である。圃場識別子は、例えば、圃場のID、圃場の名称、圃場の所有者の識別子(例えば、ID、氏名)であるが、圃場を識別できれば良い。圃場情報は、1以上のセンサ情報を含む。圃場情報は、1以上の圃場属性値を有しても良い。
【0049】
センサ情報とは、センサ2が取得した情報である。センサ情報は、例えば、水位情報、画像、水温情報、気温情報、湿度情報である。
【0050】
水位情報は、圃場または圃場の周辺を流れる水路の水位を特定する情報である。画像は、圃場を撮影した画像である。水温情報は、圃場または圃場の周辺を流れる水路の水の温度を特定する情報である。気温情報は、圃場の周辺の気温である。湿度情報は、圃場の周辺の湿度である。
【0051】
圃場情報格納部114のセンサ情報には、通常、当該センサ情報が取得された時を特定する時情報が対応付いている。センサ情報が取得された時は、センサ情報が受信された時等でも良い。時情報は、例えば、年月日時分秒、月日時分秒、年月日時分、月日時分、月日時であり、その粒度は問わない。
【0052】
圃場属性値とは、圃場の属性値である。圃場属性値は、例えば、圃場の位置を特定する位置情報、圃場の広さを特定する広さ情報、圃場の良好さを特定するランクである。
【0053】
受信部12は、各種の情報や指示を受信する。各種の情報や指示は、例えば、センサ情報、水ゼロ期間取得指示、排出減少量取得指示、学習指示、結果予測指示、情報取得指示である。
【0054】
水ゼロ期間取得指示とは、水ゼロ期間情報を取得する指示である。水ゼロ期間取得指示は、例えば、1以上の圃場を特定する情報を含む。水ゼロ期間取得指示は、例えば、1以上の圃場識別子を含む。
【0055】
排出減少量取得指示とは、二酸化炭素の排出減少量を取得する指示である。排出減少量取得指示は、例えば、1以上の圃場を特定する情報を含む。排出減少量取得指示は、例えば、1以上の圃場識別子を含む。
【0056】
学習指示とは、学習モデルを作成する指示である。
【0057】
結果予測指示とは、予測される結果情報を取得する指示である。結果予測指示は、例えば、1以上の圃場を特定する情報を含む。結果予測指示は、例えば、1以上の圃場識別子を含む。
【0058】
情報取得指示とは、情報を取得する指示である。情報は、例えば、圃場情報格納部114の圃場情報を構成する情報、水ゼロ期間情報、二酸化炭素の排出減少量である。情報取得指示は、例えば、1以上の圃場を特定する情報を含む。情報取得指示は、例えば、1以上の圃場識別子を含む。
【0059】
受信部12は、例えば、各種の指示を、図示しないユーザ端末から受信する。
【0060】
センサ情報受信部121は、圃場識別子に対応付けて、1以上のセンサ情報を受信する。センサ情報受信部121は、時情報に対応付けてセンサ情報を受信しても良い。かかる時情報は、センサ情報が取得された時を特定する情報である。センサ情報受信部121は、情報識別子に対応付けてセンサ情報を受信しても良い。情報識別子とは、センサ情報の種類を特定する情報である。情報識別子は、例えば、「水位」「水温」「画像」等のうちのいずれかである、とする。
【0061】
センサ情報受信部121は、1または2以上の各センサ2からセンサ情報を受信することは好適である。ただし、センサ情報受信部121は、センサ2が取得したセンサ情報を、他の装置(図示しない)から受信しても良い。
【0062】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、学習部131、センサ情報蓄積部132、情報処理部133が行う処理である。
【0063】
処理部13は、例えば、受信部12が受信した情報取得指示に対応する情報を格納部11から取得する。なお、かかる情報は、例えば、圃場情報格納部114の1以上のセンサ情報である。
【0064】
処理部13は、例えば、受信部12が受信した情報取得指示に対応する時系列のセンサ情報を格納部11から取得し、当該時系列のセンサ情報からセンサ情報の時間的な推移を示すグラフを構成しても良い。
【0065】
学習部131は、機械学習の学習処理を行う。つまり、学習部131は、教師データ格納部112から2以上の教師データを取得し、当該2以上の教師データを機械学習の学習処理のモジュールに与え、当該モジュールを実行し、学習モデルを取得する。学習部131は、取得した学習モデルを学習モデル格納部113に蓄積することは好適である。かかる学習モデルの取得は、学習部131が行っても良いし、図示しない他の装置が行っても良い。
【0066】
センサ情報蓄積部132は、センサ情報受信部121が受信した1以上のセンサ情報を、当該1以上のセンサ情報に対応付く圃場識別子と時情報とに対応付けて圃場情報格納部114に蓄積する。
【0067】
なお、ここでの時情報は、センサ情報受信部121が受信しても良いし、図示しない時計からセンサ情報蓄積部132が取得しても良い。
【0068】
情報処理部133は、1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う。当該1以上のセンサ情報は、圃場情報格納部114に格納されている。
【0069】
センサ情報処理は、例えば、後述する水ゼロ期間取得手段1331、水ゼロ期間出力手段1332、排出減少量取得手段1333、排出減少量出力手段1334、結果取得手段1335、結果出力手段1336、水やり制御手段1337、時期決定手段1338、または時期出力手段1339のうちの1または2以上の構成要素が行う処理である。
【0070】
水ゼロ期間取得手段1331は、対象となる圃場の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該圃場識別子で識別される圃場の水ゼロ期間情報を取得する。
【0071】
水ゼロ期間情報とは、水位がゼロである期間を特定する情報である。水ゼロ期間情報は、例えば、水位がゼロである期間を示す情報、水位がゼロである期間の開始時から終了時までを特定する情報、水位がゼロである時を特定する連続する時情報の集合である。
【0072】
水ゼロ期間出力手段1332は、水ゼロ期間取得手段1331が取得した水ゼロ期間情報を出力する。
【0073】
ここで、出力とは、例えば、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しであるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字などを含む概念であっても良い。
【0074】
排出減少量取得手段1333は、対象となる圃場の水ゼロ期間情報と当該圃場の広さ情報とを用いて、当該圃場の二酸化炭素の排出減少量を取得する。なお、水ゼロ期間情報は、水ゼロ期間取得手段1331が取得した情報である。広さ情報は、圃場情報格納部114に格納されている情報である。
【0075】
排出減少量取得手段1333は、水ゼロ期間情報が長い期間を示す情報である場合、短い期間を示す情報である場合と比較して、大きな排出減少量を取得する。
【0076】
排出減少量取得手段1333は、広さ情報が広い値を示す情報である場合、狭い値を示す情報である場合と比較して、大きな排出減少量を取得する。
【0077】
排出減少量取得手段1333は、例えば、水ゼロ期間情報をパラメータとする増加関数により排出減少量を取得する。
【0078】
排出減少量取得手段1333は、例えば、広さ情報をパラメータとする増加関数により排出減少量を取得する。
【0079】
排出減少量取得手段1333は、例えば、圃場の位置情報に対応するメタン発生量をメタン発生量格納部111から取得し、当該メタン発生量と圃場の広さ情報と水ゼロ期間情報とを演算式に代入し、演算式を実行することにより、二酸化炭素の排出減少量を算出する。なお、メタン発生量は、単位面積あたりのメタンの発生量である。
【0080】
排出減少量取得手段1333は、例えば、メタン発生量(t/ha)に、当該圃場の広さ情報(m2)、水位ゼロ期間情報(t)及び二酸化炭素量変換係数(例えば「28」)を乗じることにより、排出減少量を算出する。
【0081】
排出減少量取得手段1333は、例えば、広さ情報と水ゼロ期間情報とを有する説明変数群と学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理により、目的変数である排出減少量を取得しても良い。かかる場合、排出減少量取得手段1333は、広さ情報と水ゼロ期間情報とを有する説明変数群と目的変数である排出減少量とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された学習モデルを用いる。なお、説明変数群は、メタン発生量を有することは好適である。また、ここでの機械学習のアルゴリズムも、上述した通り。深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVM等、問わない。
【0082】
排出減少量出力手段1334は、排出減少量取得手段1333が取得した二酸化炭素の排出減少量を出力する。
【0083】
ここで、出力とは、例えば、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しであるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字などを含む概念であっても良い。
【0084】
結果取得手段1335は、対象となる圃場の集合情報を圃場情報格納部114から取得し、当該集合情報と学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、当該圃場の結果情報を取得する。
【0085】
なお、機械学習の予測処理のアルゴリズムも、上述した通り。深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVM等、問わない。
【0086】
結果出力手段1336は、結果取得手段1335が取得した結果情報を出力する。
【0087】
ここで、出力とは、例えば、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しであるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字などを含む概念であっても良い。
【0088】
水やり制御手段1337は、結果出力手段1336が出力した結果情報を用いて、当該圃場に与える水の量または水を与えるタイミングを変更する。
【0089】
水やり制御手段1337は、例えば、結果出力手段1336が出力した結果情報を用いて、当該圃場に与える水の量または水を与えるタイミングを変更する指示を、例えば、当該圃場に対応する自動水やり機に送信する。
【0090】
なお、自動水やり機は、図示していない。また、自動水やり機は、当該指示を受信し、当該指示に従った量またはタイミングで、圃場に水やりを実施する。なお、自動水やり機による水やりの処理は、公知技術である。また、ここでの自動水やり機は、格納されている量の情報やタイミングの情報に基づいて、水やりを実施する。また、ここでの自動水やり機は、水の量または水を与えるタイミングの情報を受信し、蓄積し、当該情報に従って、水やりを実施する。
【0091】
時期決定手段1338は、センサ情報受信部121が受信した1以上のセンサ情報を用いて、センサ情報を取得する時期を特定する時期特定情報を取得する。
【0092】
時期決定手段1338は、例えば、時系列の連続する2以上のセンサ情報の変化の量が閾値以上または閾値より大きい場合に、センサ情報を取得する頻度を増やす時期特定情報を取得する。
【0093】
時期決定手段1338は、例えば、時系列の連続する2以上のセンサ情報の変化の量が閾値以下または閾値より小さい場合に、センサ情報を取得する頻度を減らす時期特定情報を取得する。
【0094】
時期決定手段1338は、例えば、24時間ごとに取得していたセンサ情報の変化の量が閾値以上または閾値より大きい場合に、12時間ごとに取得するように時期特定情報を取得する。かかる場合の時期特定情報は、例えば、「毎日12時,24時」である。
【0095】
時期出力手段1339は、時期決定手段1338が取得した時期特定情報を出力する。時期出力手段1339は、例えば、時期決定手段1338が取得した時期特定情報を、対応するセンサ2に送信する。なお、センサ2は、当該時期特定情報を受信し、蓄積する。
【0096】
ここで、出力とは、例えば、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しであるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字などを含む概念であっても良い。
報償処理部1340は、報償処理を行う。報償処理とは、排出減少量取得手段1333が取得した圃場の二酸化炭素の排出減少量に対応する報償を、当該圃場の所有者に与えるための処理である。報償とは、圃場の所有者に与える利益である。報償の内容は問わない。報償は、例えば、金額、ポイント、クーポン、何らかの料金を無料にすること、情報処理装置1の利用料金を無料または減額することである。
報償処理部1340は、例えば、排出減少量取得手段1333が取得した排出減少量に対応する報償情報を取得する。報償情報とは、報償を特定する情報である。報償情報は、例えば、金額を示す情報、ポイントを示す情報、クーポンの情報である。報償情報は、例えば、何らかの料金を無料にするための情報(例えば、フラグ)である。報償情報は、例えば、情報処理装置1の利用料金を無料にする、または減額するための情報である。報償情報の形態、内容等は問わない
報償処理部1340は、通常、排出減少量取得手段1333が取得した排出減少量が多いほど、大きな報償を示す報償情報を取得する。
報償処理部1340は、例えば、排出減少量取得手段1333が取得した排出減少量をパラメータとする増加関数により、報償情報を算出する。
報償処理部1340は、例えば、排出減少量取得手段1333が取得した排出減少量と対になる報償情報を報償対応表から取得する。報償対応表とは、2以上の対応情報を有する表である。対応情報は、排出減少量の幅を特定する情報と報償情報との対の情報である。
報償処理部1340は、例えば、情報処理装置1の利用料から、排出減少量取得手段1333が取得した排出減少量に対応する金額を減額し、当該減額した料金のみを、当該排出減少量に対応する圃場の所有者に請求するための処理を行う。かかる処理は、例えば、減額した料金を、当該圃場の所有者のクレジットカード番号を用いて、決済する処理である。
【0097】
送信部14は、各種の情報を送信する。送信部14は、例えば、受信部12が受信した情報取得指示に対応し、処理部13が取得した情報である。送信部14は、例えば、情報取得指示を送信してきた図示しないユーザ端末に、処理部13が取得した情報を送信する。
【0098】
センサ2を構成するセンサ格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、センサ2に対応する圃場の圃場識別子、情報識別子、センサ識別子、センサ情報、センサ2に対応する圃場の位置情報、時期特定情報である。
【0099】
情報識別子とは、センサ情報の種類を識別する情報である。情報識別子は、例えば、「水位」「画像」「水温」である。
【0100】
センサ識別子とは、センサを識別する情報である。センサ識別子は、例えば、センサのID、センサの名称である。
【0101】
センサ取得部22は、センサ情報を取得する。センサ2が水位センサである場合、センサ取得部22は、水位情報を取得する。センサ2がカメラである場合、センサ取得部22は、画像を取得する。画像は、通常、静止画であるが、動画でも良い。センサ2が温度センサである場合、センサ取得部22は、水温情報または気温情報を取得する。センサ2が湿度センサである場合、センサ取得部22は、湿度情報を取得する。
【0102】
センサ取得部22は、センサ格納部21の時期特定情報が特定する時に、センサ情報を取得することは好適である。時期特定情報は、例えば、センサ情報を取得する時刻(例えば、毎日12:00)、センサ情報を取得する月日時分(例えば、5月25日15時30分)である。
【0103】
センサ取得部22は、外部からの指示の受け付けに応じて、センサ情報を取得しても良い。
【0104】
センサ送信部23は、センサ取得部22が取得したセンサ情報を送信する。センサ送信部23は、センサ格納部21に格納されている情報に対応付けて、センサ情報を送信することは好適である。ここでの、センサ格納部21に格納されている情報は、例えば、圃場識別子、情報識別子、センサ識別子、位置情報である。センサ送信部23は、時情報に対応付けて、センサ情報を送信することは好適である。なお、時情報は、センサ送信部23が図示しない時計から取得した時情報であり、センサ情報が取得された時を特定する情報である。センサ送信部23は、情報処理装置1にセンサ情報を送信することは好適であるが、他の装置(例えば、センサ情報を中継する中継装置)にセンサ情報を送信しても良い。
【0105】
センサ受信部24は、各種の情報や指示を受信する。センサ受信部24は、例えば、情報処理装置1から各種の情報や指示を受信する。各種の情報や指示は、例えば、時期特定情報である。
【0106】
センサ設定部25は、センサ2が受け付けた時期特定情報をセンサ格納部21に蓄積する。センサ設定部25は、センサ受信部24が受信した時期特定情報を、センサ格納部21に蓄積し、当該時期特定情報を更新することは好適である。
【0107】
格納部11、メタン発生量格納部111、教師データ格納部112、学習モデル格納部113、圃場情報格納部114、およびセンサ格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0108】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0109】
受信部12、センサ情報受信部121、およびセンサ受信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0110】
処理部13、学習部131、センサ情報蓄積部132、情報処理部133、水ゼロ期間取得手段1331、水ゼロ期間出力手段1332、排出減少量取得手段1333、排出減少量出力手段1334、結果取得手段1335、結果出力手段1336、水やり制御手段1337、時期決定手段1338、時期出力手段1339、報償処理部1340、センサ取得部22、およびセンサ設定部25は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0111】
送信部14、センサ送信部23、水ゼロ期間出力手段1332、結果出力手段1336、および時期出力手段1339は、例えば、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0112】
次に、情報システムAの動作例について説明する。まず、情報処理装置1の動作例について、
図4、および
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0113】
(ステップS401)センサ情報受信部121は、センサ情報を受信したか否かを判断する。センサ情報を受信した場合はステップS402に行き、受信しなかった場合はステップS404に行く。
【0114】
(ステップS402)センサ情報蓄積部132は、ステップS401で受信されたセンサ情報と、圃場識別子等とを取得する。圃場識別子等は、受信された当該センサ情報に対応付く圃場識別子を含む。圃場識別子等は、時情報を含むことは好適である。つまり、センサ情報蓄積部132は、センサ情報に対応付く時情報を取得する、または図示しない時計から時情報を取得する。
【0115】
(ステップS403)センサ情報蓄積部132は、ステップS402で取得した圃場識別子等に対応づけて、センサ情報を圃場情報格納部114に蓄積する。ステップS401に戻る。
【0116】
(ステップS404)受信部12は、水ゼロ期間取得指示を受信したか否かを判断する。水ゼロ期間取得指示を受信した場合はステップS405に行き、受信しなかった場合はステップS410に行く。
【0117】
(ステップS405)水ゼロ期間取得手段1331は、カウンタiに1を代入する。
【0118】
(ステップS406)水ゼロ期間取得手段1331は、圃場情報格納部114を参照し、水ゼロ期間取得指示に対応するi番目の圃場情報が存在するか否かを判断する。i番目の圃場情報が存在する場合はステップS407に行き、存在しない場合はステップS401に戻る。なお、i番目の圃場情報が存在する場合は、i番目の圃場が存在する場合である。
【0119】
(ステップS407)水ゼロ期間取得手段1331は、i番目の圃場に対応する水ゼロ期間取得情報を取得する。かかる水ゼロ期間取得情報を取得する処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0120】
(ステップS408)水ゼロ期間出力手段1332は、i番目の圃場情報に対応する水ゼロ期間取得情報を出力する。
【0121】
なお、水ゼロ期間出力手段1332は、例えば、ステップS407で取得された水ゼロ期間取得情報を、i番目の圃場情報に対応付けて、圃場情報格納部114に蓄積する。水ゼロ期間出力手段1332は、例えば、ステップS407で取得された水ゼロ期間取得情報を、i番目の圃場識別子と対にして、水ゼロ期間取得指示を送信してきたユーザ端末に送信する。水ゼロ期間出力手段1332は、例えば、ステップS407で取得された水ゼロ期間取得情報を、i番目の圃場識別子と対にして、他の装置(図示しない)または他の処理手段(図示しない)に渡す。
【0122】
(ステップS409)水ゼロ期間取得手段1331は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS406に戻る。
【0123】
(ステップS410)受信部12は、排出減少量取得指示を受信したか否かを判断する。排出減少量取得指示を受信した場合はステップS411に行き、受信しなかった場合はステップS416に行く。
【0124】
(ステップS411)排出減少量取得手段1333は、カウンタiに1を代入する。
【0125】
(ステップS412)排出減少量取得手段1333は、圃場情報格納部114を参照し、排出減少量取得指示に対応するi番目の圃場情報が存在するか否かを判断する。i番目の圃場情報が存在する場合はステップS413に行き、存在しない場合はステップS401に戻る。
【0126】
(ステップS413)排出減少量取得手段1333は、i番目の圃場の二酸化炭素の排出減少量を取得する。かかる排出減少量取得処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0127】
(ステップS414)排出減少量出力手段1334は、i番目の圃場情報に対応する二酸化炭素の排出減少量を出力する。
【0128】
なお、排出減少量出力手段1334は、例えば、ステップS413で取得された排出減少量を、i番目の圃場情報に対応付けて、圃場情報格納部114に蓄積する。排出減少量出力手段1334は、例えば、ステップS413で取得された排出減少量を、i番目の圃場識別子と対にして、排出減少量取得指示を送信してきたユーザ端末に送信する。排出減少量出力手段1334は、例えば、ステップS413で取得された排出減少量を、i番目の圃場識別子と対にして、他の装置(図示しない)または他の処理手段(図示しない)に渡す。
【0129】
(ステップS415)排出減少量取得手段1333は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS412に戻る。
【0130】
(ステップS416)受信部12は、学習指示を受信したか否かを判断する。学習指示を受信した場合はステップS417に行き、受信しなかった場合はステップS420に行く。
【0131】
(ステップS417)学習部131は、教師データ格納部112から2以上の教師データを取得する。
【0132】
(ステップS418)学習部131は、ステップS417で取得した2以上の教師データを、機械学習の学習処理を行うモジュールに与え、当該モジュールを実行し、学習モデルを取得する。
【0133】
(ステップS419)学習部131は、ステップS418で取得した学習モデルを学習モデル格納部113に蓄積する。ステップS401に戻る。
【0134】
(ステップS420)受信部12は、結果予測指示を受信したか否かを判断する。結果予測指示を受信した場合はステップS421に行き、受信しなかった場合はステップS426に行く。
【0135】
(ステップS421)結果取得手段1335は、カウンタiに1を代入する。
【0136】
(ステップS422)結果取得手段1335は、圃場情報格納部114を参照し、結果予測指示に対応するi番目の圃場情報が存在するか否かを判断する。i番目の圃場情報が存在する場合はステップS423に行き、存在しない場合はステップS401に戻る。
【0137】
(ステップS423)結果取得手段1335は、i番目の圃場の収穫の結果の予測し、予測結果を取得する処理を行う。かかる結果予測処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。なお、予測結果は、結果情報である。
【0138】
(ステップS424)結果出力手段1336は、ステップS423で取得された予測結果を出力する。
【0139】
なお、結果出力手段1336は、例えば、ステップS423で取得された予測結果を、i番目の圃場情報に対応付けて、圃場情報格納部114に蓄積する。結果出力手段1336は、例えば、ステップS423で取得された予測結果を、i番目の圃場識別子と対にして、結果予測指示を送信してきたユーザ端末に送信する。結果出力手段1336は、例えば、ステップS423で取得された予測結果を、i番目の圃場識別子と対にして、他の装置(図示しない)または他の処理手段(図示しない)に渡す。
【0140】
(ステップS425)結果取得手段1335は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS422に戻る。
【0141】
(ステップS426)処理部13は、水やり制御の変更タイミングであるか否かを判断する。水やり制御の変更タイミングであればステップS427に行き、水やり制御の変更タイミングでなければステップS434に行く。
【0142】
水やり制御の変更タイミングとは、圃場の水やりの量または水やりのタイミング(頻度を含んでも良い)を変更するタイミングである。
【0143】
水やり制御の変更タイミングは、定期的でも良いし、ユーザからの指示の受信等でも良いし、結果取得手段1335が取得した予測結果が予め決められた不良条件を満たす場合でも良い。不良条件は、例えば、収穫量または品質のレベルのうちの1以上の条件であり、例えば、収穫量が閾値以下または閾値より少ないこと、品質のレベルが閾値以下または閾値未満であることである。
【0144】
(ステップS427)結果取得手段1335は、カウンタiに1を代入する。
【0145】
(ステップS428)結果取得手段1335は、圃場情報格納部114を参照し、水やり制御の変更タイミングに対応するi番目の圃場情報が存在するか否かを判断する。i番目の圃場情報が存在する場合はステップS429に行き、存在しない場合はステップS401に戻る。
【0146】
(ステップS429)結果取得手段1335は、i番目の圃場の結果予測処理を行う。結果予測処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0147】
(ステップS430)水やり制御手段1337は、ステップS429で取得された予測結果が変更条件を満たすか否かを判断する。変更条件を満たす場合はステップS431に行き、変更条件を満たさない場合はステップS433に行く。
【0148】
なお、変更条件とは、水やりの量またはタイミングを変更するための条件である。変更条件は、例えば、予測結果に含まれる収穫量の予測値または品質のレベルの予測値のうちの1以上の条件であり、例えば、収穫量の予測値が閾値以下または閾値より少ないこと、品質のレベルの予測値が閾値以下または閾値未満であることである。
【0149】
(ステップS431)水やり制御手段1337は、i番目の圃場の圃場識別子と対になる水やり情報を、圃場情報格納部114または受信された情報から取得する。水やり制御手段1337は、取得した水やり情報を変更し、新しい水やり情報を取得する。
【0150】
なお、水やり情報とは、現在の水やりの量またはタイミングの情報である。また、新しい水やり情報は、例えば、取得した水やり情報に含まれる水やりの量を所定量だけ増加させたまたは減少させた水の量を含む。新しい水やり情報は、例えば、取得した水やり情報に含まれる水やりのタイミングが示す頻度よりも所定回数だけ多い頻度または所定回数だけ少ない頻度を示す情報である。
【0151】
(ステップS432)水やり制御手段1337は、ステップS431で取得した新しい水やり情報を出力する。
【0152】
なお、水やり制御手段1337は、例えば、ステップS431で取得された新しい水やり情報を、i番目の圃場情報に対応付けて、圃場情報格納部114に蓄積する。水やり制御手段1337は、例えば、ステップS431で取得された新しい水やり情報を、図示しないi番目の圃場に設置された自動水やり機(図示しない)に送信する。水やり制御手段1337は、例えば、ステップS431で取得された新しい水やり情報を、i番目の圃場識別子と対にして、他の装置(図示しない)または他の処理手段(図示しない)に渡す。
【0153】
(ステップS433)結果取得手段1335は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS428に戻る。
【0154】
(ステップS434)処理部13は、情報送信時期の変更タイミングであるか否かを判断する。情報送信時期変更タイミングであればステップS435に行き、情報送信時期変更タイミングでなければステップS444に行く。
【0155】
(ステップS435)時期決定手段1338は、カウンタiに1を代入する。
【0156】
(ステップS436)時期決定手段1338は、圃場情報格納部114を参照し、情報送信時期の変更タイミングに対応するi番目の圃場情報が存在するか否かを判断する。i番目の圃場情報が存在する場合はステップS437に行き、存在しない場合はステップS401に戻る。
【0157】
(ステップS437)時期決定手段1338は、カウンタjに1を代入する。
【0158】
(ステップS438)時期決定手段1338は、圃場情報格納部114を参照し、i番目の圃場情報に対応するj番目のセンサが存在するか否かを判断する。i番目の圃場情報に対応するj番目のセンサが存在する場合はステップS439に行き、存在しない場合はステップS443に行く。
【0159】
(ステップS439)時期決定手段1338は、i番目の圃場情報に対応するj番目のセンサにおけるセンサ情報の送信時期を決定する処理を行う。かかる時期決定処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0160】
(ステップS440)時期出力手段1339は、i番目の圃場情報に対応するj番目のセンサのセンサ情報と対になる時期特定情報を、圃場情報格納部114または受信された情報から取得する。次に、時期出力手段1339は、ステップS439において取得された時期特定情報が、元の時期特定情報に対して変更があるか否かを判断する。変更がある場合はステップS441に行き、変更がない場合はステップS442に行く。
【0161】
(ステップS441)時期出力手段1339は、ステップS439において取得された時期特定情報を出力する。
【0162】
なお、時期出力手段1339は、例えば、ステップS439で取得された時期特定情報を、i番目の圃場情報のj番目のセンサ2の情報に対応付けて、圃場情報格納部114に蓄積する。時期出力手段1339は、例えば、ステップS439で取得された時期特定情報を、i番目の圃場のj番目のセンサ2に送信する。時期出力手段1339は、例えば、ステップS439で取得された時期特定情報を、i番目の圃場識別子とj番目のセンサ2の識別子と対にして、他の装置(図示しない)または他の処理手段(図示しない)に渡す。
【0163】
(ステップS442)時期決定手段1338は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS438に戻る。
【0164】
(ステップS443)時期決定手段1338は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS436に戻る。
【0165】
(ステップS444)受信部12は、情報取得指示を受信したか否かを判断する。情報取得指示を受信した場合はステップS445に行き、受信しなかった場合はステップS401に戻る。
【0166】
(ステップS445)処理部13は、情報取得指示に含まれる条件に合致する情報を圃場情報格納部114から取得する。
【0167】
(ステップS446)送信部14は、ステップS445で取得された情報を、情報取得指示を送信してきたユーザ端末(図示しない)に送信する。ステップS401に戻る。
【0168】
なお、
図4、
図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
また、
図4、
図5のフローチャートにおいて、報償処理部1340は、ステップS414で排出減少量出力手段1334が出力した二酸化炭素の排出減少量を受け付け、報償処理を行っても良い。
【0169】
次に、ステップS407の水ゼロ期間取得処理の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0170】
(ステップS601)水ゼロ期間取得手段1331は、対象のなる圃場の圃場識別子を取得する。次に、水ゼロ期間取得手段1331は、当該圃場識別子と対になる時系列の2以上の水位情報を、時情報と対にして、圃場情報格納部114から取得する。
【0171】
なお、水ゼロ期間取得手段1331は、予め決められた期間(例えば、1年、4月~10月等)の時情報と対になるすべての水位情報を、時情報と対にして、圃場情報格納部114から取得することは好適である。ここで、水ゼロ期間取得手段1331は、時情報をキーとしてソートされた水位情報を、時情報と対にして取得する。
【0172】
(ステップS602)水ゼロ期間取得手段1331は、カウンタiに1を代入する。
【0173】
(ステップS603)水ゼロ期間取得手段1331は、ステップS601で取得した水位情報の中で、i番目の水位情報が存在するか否かを判断する。i番目の水位情報が存在する場合はステップS604に行き、存在しない場合はステップS610に行く。
【0174】
(ステップS604)水ゼロ期間取得手段1331は、i番目の水位情報が特定する水位が「0」であるか否かを判断する。水位が「0」であればステップS605に行き、水位が「0」でなければステップS606に行く。
【0175】
(ステップS605)水ゼロ期間取得手段1331は、i番目の水位情報と対になる時情報を取得し、当該時情報を図示しないバッファに一時蓄積する。ステップS609に行き。
【0176】
(ステップS606)水ゼロ期間取得手段1331は、図示しないバッファに2以上の時情報が存在するか否かを判断する。2以上の時情報が存在する場合はステップS607に行き、存在しない場合はステップS609に行く。
【0177】
(ステップS607)水ゼロ期間取得手段1331は、図示しないバッファに存在する2以上の時情報が示す時間的に最初の時と最後の時との間隔である期間の情報を取得し、図示しないバッファに追記する。
【0178】
(ステップS608)水ゼロ期間取得手段1331は、図示しないバッファに格納されている2以上の時情報を削除する。
【0179】
(ステップS609)水ゼロ期間取得手段1331は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS603に戻る。
【0180】
(ステップS610)水ゼロ期間取得手段1331は、図示しないバッファに2以上の時情報が存在するか否かを判断する。2以上の時情報が存在する場合はステップS611に行き、存在しない場合はステップS613に行く。
【0181】
(ステップS611)水ゼロ期間取得手段1331は、図示しないバッファに存在する2以上の時情報が示す時間的に最初の時と最後の時との間隔である期間の情報を取得し、図示しないバッファに追記する。
【0182】
(ステップS612)水ゼロ期間取得手段1331は、図示しないバッファに格納されている2以上の時情報を削除する。
【0183】
(ステップS613)水ゼロ期間取得手段1331は、図示しないバッファに格納されている期間の情報を全て取得する。なお、ここで、水ゼロ期間取得手段1331は、期間の情報を取得できない場合もあり得る。
【0184】
(ステップS614)水ゼロ期間取得手段1331は、ステップS613で取得した全ての期間の情報を加算し、水ゼロの全期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0185】
なお、
図6のフローチャートにおいて、一つの水位情報がゼロであり、ゼロの水位情報が時間的に連続しない場合、水ゼロ期間情報に対して考慮しなかった、しかし、ゼロの水位情報が時間的に連続しない場合でも、一のゼロの水位情報に対して、所定期間(例えば、1日)等の期間を水ゼロ期間情報に加算しても良い。
【0186】
また、
図6のフローチャートにおいて、水ゼロ期間情報は、期間を示す情報(例えば、15日、53時間等)であるが、ゼロの各水位情報に対応する時情報の集合、ゼロの各水位情報に対応する時情報の数等でも良く、圃場の水位がゼロである期間を特定する元になる情報であれば良い。
【0187】
次に、ステップS413の排出減少量取得処理の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0188】
(ステップS701)水ゼロ期間取得手段1331は、対象となる圃場の水ゼロ期間情報を取得する。かかる水ゼロ期間取得処理について、
図6のフローチャートを用いて説明した。
【0189】
(ステップS702)排出減少量取得手段1333は、対象となる圃場の圃場識別子を取得する。
【0190】
(ステップS703)排出減少量取得手段1333は、ステップS702で取得した圃場識別子と対になる広さ情報を圃場情報格納部114から取得する。
【0191】
(ステップS704)排出減少量取得手段1333は、ステップS702で取得した圃場識別子と対になる位置情報を圃場情報格納部114から取得する。
【0192】
(ステップS705)排出減少量取得手段1333は、メタン発生量格納部111を参照し、ステップS704で取得した位置情報を用いて、対象となる圃場のメタン発生量を取得する。
【0193】
(ステップS706)排出減少量取得手段1333は、水ゼロ期間情報、広さ情報、およびメタン発生量を用いて、二酸化炭素の排出減少量を取得する。上位処理にリターンする。
【0194】
次に、ステップS423の結果予測処理の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0195】
(ステップS801)結果取得手段1335は、対象の圃場の圃場識別子を取得する。
【0196】
(ステップS802)結果取得手段1335は、ステップS801で取得した圃場識別子と対になる1または2以上のセンサ情報を有する集合情報を圃場情報格納部114から取得する。
【0197】
(ステップS803)結果取得手段1335は、学習モデル格納部113から学習モデルを取得する。
【0198】
(ステップS804)結果取得手段1335は、ステップS802で取得した集合情報とステップS803で取得した学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、予測される結果情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0199】
なお、
図8のフローチャートにおいて、結果取得手段1335は、取得した集合情報を用いて、機械学習の予測処理を行うモジュールに与えるベクトルを構成し、当該ベクトルと学習モデルとを当該モジュールに与え、実行し、学習モデルを取得することは好適である。
【0200】
次に、ステップS439の時期決定処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0201】
(ステップS901)時期決定手段1338は、対象となる圃場の対象となるセンサの時系列のセンサ情報を圃場情報格納部114から取得する。
【0202】
(ステップS902)時期決定手段1338は、時系列の2以上のセンサ情報を用いて、センサ情報が示すセンサ値の変化量を取得する。変化量は、例えば、時情報が隣り合う2つのセンサ値の差異の合計である。ここで取得される変化量は、例えば、1または2種類以上の各センサ情報の変化量の合計である。
【0203】
(ステップS903)時期決定手段1338は、対象となるセンサに対応する変化条件を格納部11から取得する。
【0204】
なお、変化条件は、例えば、センサ情報の取得の頻度を変更するための条件であり、ステップS902で取得された変化量に基づく条件である。変化条件は、例えば、変化量が閾値以下または閾値未満であることである。
【0205】
(ステップS904)時期決定手段1338は、ステップS903で取得した変化条件を満たすか否かを判断する。変化条件を満たす場合はステップS905に行き、満たさない場合は上位処理にリターンする。
【0206】
(ステップS905)時期決定手段1338は、対象となる圃場の対象となるセンサの時期特定情報を圃場情報格納部114から取得する。
【0207】
(ステップS906)時期決定手段1338は、ステップS905で取得した時期特定情報に対して、さらにセンサ情報の取得の頻度を下げた時期特定情報を取得する。上位処理にリターンする。
【0208】
例えば、ステップS905で取得した時期特定情報が毎日「12時」である場合、時期決定手段1338は、取得の頻度を下げた時期特定情報「1日おき、12時」を取得する。
【0209】
次に、センサ2の動作例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。
【0210】
(ステップS1001)センサ取得部22は、センサ格納部21に格納されている時期特定情報を取得する。
【0211】
(ステップS1002)センサ取得部22は、図示しない時計から現在時刻を取得する。
【0212】
(ステップS1003)センサ取得部22は、時期特定情報と現在時刻とを用いて、現在時刻がセンサ情報を取得するタイミングであるか否かを判断する。センサ情報を取得するタイミングであればステップS1004に行き、センサ情報を取得するタイミングでなければステップS1008に行く。
【0213】
(ステップS1004)センサ取得部22は、センサ情報を取得する。
【0214】
(ステップS1005)センサ取得部22は、センサ格納部21に格納されている圃場識別子等を取得する。圃場識別子等は、圃場識別子に加えて、例えば、情報識別子、センサ識別子、位置情報、現在時刻を示す時情報を含む。
【0215】
(ステップS1006)センサ取得部22は、送信する情報を構成する。送信する情報は、例えば、センサ情報、圃場識別子に加えて、例えば、情報識別子、センサ識別子、位置情報、時情報を含む。
【0216】
(ステップS1007)センサ送信部23は、ステップS1006で構成された情報を情報処理装置1に送信する。ステップS1001に戻る。
【0217】
(ステップS1008)センサ2は、情報を受け付けたか否かを判断する。情報を受け付けた場合はステップS1009に行き、情報を受け付けなかった場合はステップS1010に行く。
【0218】
なお、ここでの情報は、例えば、圃場識別子、情報識別子、センサ識別子、位置情報、時期特定情報である。
【0219】
(ステップS1009)センサ設定部25は、ステップS1008で受け付けられた情報をセンサ格納部21に蓄積する。ステップS1001に戻る。
【0220】
(ステップS1010)センサ受信部24は、情報処理装置1から情報を受信したか否かを判断する。情報を受信した場合はステップS1011に行き、受信しなかった場合はステップS1001に戻る。
【0221】
なお、ここでの情報は、例えば、時期特定情報である。
【0222】
(ステップS1011)センサ設定部25は、ステップS1010で受信された情報をセンサ格納部21に蓄積する。ステップS1001に戻る。
【0223】
なお、
図10のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0224】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。情報システムAの概念図は、
図1である。情報システムAを構成する情報処理装置1は、サーバである。情報システムAのセンサ2は、圃場ごとに2以上、存在する、とする。また、2以上のセンサ2は、ここでは、圃場ごとの水位センサ、水温を取得する温度センサ、画像を撮影するカメラを含む、とする。なお、情報システムAを構成するセンサ2は、他の種類のセンサ2を有しても良い。
【0225】
今、情報処理装置1のメタン発生量格納部111には、
図11に示すメタン発生量管理表が格納されている、とする。メタン発生量管理表は、地域の単位面積あたりのメタンの発生量を管理する表である。メタン発生量管理表は、「ID」「地域識別子」「メタン発生量」を有する1以上のレコードを管理する。「ID」はレコードを識別する情報である。「地域識別子」は、地域を識別する情報である。「メタン発生量」は、単位面積あたりのメタンの発生量である。
【0226】
また、学習モデル格納部113には、教師データ格納部112に格納されている2以上の教師データを用いて、学習部131が取得した学習モデルが格納されている。
【0227】
さらに、圃場情報格納部114には、
図12に示す圃場管理表が格納されている。圃場管理表は、1以上の圃場情報を管理する表である。圃場管理表は、「ID」「圃場識別子」「圃場属性値」「センサ情報」を有する1以上のレコードを管理する。「圃場属性値」は、ここでは「位置情報」「広さ情報」を有する。「センサ情報」は、ここでは「水位関連情報」「水温関連情報」「画像関連情報」を有する。「水位関連情報」は、「水位情報」「水位時情報」「水位時期特定情報」を有する。「水温関連情報」は、「水温情報」「水温時情報」「水温時期特定情報」を有する。「画像関連情報」は、「画像ファイル」「画像時情報」「画像時期特定情報」を有する。
【0228】
「ID」はレコードを識別する情報である。「水位関連情報」は、水位センサに関する情報である。「水温関連情報」は、水温を取得する温度センサに関する情報である。「画像関連情報」は、画像を取得するカメラに関する情報である。
【0229】
「水位情報」は、ここでは水位である。なお、「水位情報」の値「WL101」「WL102」等は、具体的な数値である、とする。「水位時情報」は、水位情報が取得された時を示す情報である。「水位時情報」の値「TL101」「TL102」等は、ここでは、具体的な時刻である、とする。「水位時期特定情報」は、水位情報を取得する時または水位情報を取得するタイミングを特定する情報である。水位時期特定情報「毎日12時 24時」は、毎日の12時と24時の2回、水位情報を取得することを示す。
【0230】
「水温情報」は、ここでは水温である。なお、「水温情報」の値「WT101」「WT102」等は、具体的な数値である、とする。「水温時情報」は、水温情報が取得された時を示す情報である。「水温時情報」の値「TT101」「TT102」等は、ここでは、具体的な時刻である、とする。「水温時期特定情報」は、水温情報を取得する時または水温情報を取得するタイミングを特定する情報である。水温時期特定情報「1時間ごと」は、1時間ごと(例えば、毎日0時,1時,2時・・・)に水温情報を取得することを示す。
【0231】
「画像ファイル」は、圃場を撮影した画像のファイル名である。当該画像のファイル名に対応する画像ファイルは、格納部11に格納されている、とする。「画像時情報」は、画像が撮影された時を示す情報である。「画像時情報」の値「TF101」「TF102」等は、ここでは、具体的な時刻である、とする。「画像時期特定情報」は、画像を撮影する時または画像を撮影するタイミングを特定する情報である。画像時期特定情報「毎日12時」は、毎日の12時の1回のみ、画像を撮影することを示す。
【0232】
そして、各圃場の各センサ2のセンサ格納部21には、各圃場の圃場識別子、センサ2が取得する情報の情報識別子、時期特定情報が格納されている、とする。また、情報識別子は、例えば、「水位」「水温」「画像」等のうちのいずれかである、とする。
【0233】
また、各圃場の各センサ2のセンサ取得部22は、センサ格納部21の時期特定情報が特定する時に、センサ情報を取得する。なお、時期特定情報は、センサ情報を取得する頻度が時期により異なることを示す時期特定情報であることは好適である。時期や季節により、圃場の変化が激しい時と圃場の変化が無いまたは小さい時とがあるからである。なお、時期特定情報のデータ構造等は問わない。
【0234】
そして、センサ取得部22は、図示しない時計から時情報を取得する。また、センサ取得部22は、センサ格納部21の圃場識別子と情報識別子と、取得する。そして、センサ取得部22は、取得したセンサ情報、圃場識別子、情報識別子、および時情報を有する情報を構成する。そして、センサ送信部23は、当該情報を情報処理装置1に送信する。
【0235】
次に、情報処理装置1のセンサ情報受信部121は、各圃場の各センサ2から送信されたセンサ情報等を受信する。次に、センサ情報蓄積部132は、受信されたセンサ情報等を、受信された圃場識別子に対応付けて、圃場管理表に蓄積する。
【0236】
以上の処理により、
図12の圃場管理表が構成される。なお、図示しないが、圃場管理表には、各圃場識別子と対にして、水やり情報も格納されている、とする。例えば、圃場識別子「F001」と対にして、水やり情報「朝5時にXリットル」が格納されている、とする。「朝5時にXリットル」は、毎朝朝5時に、Xリットルの水を圃場に与えることを示す。
【0237】
かかる状況において、以下の3つの具体例について説明する。具体例1は、圃場における二酸化炭素の排出減少量を取得する場合である。具体例2は、圃場における収穫物の予測を行う場合である。具体例3は、圃場における収穫物の予測結果に応じて、水やりの制御を変更する場合である。
【0238】
(具体例1)
情報処理装置1の受信部12は、図示しないユーザ端末から、圃場識別子「F001」を含む排出減少量取得指示を受信した、とする。
【0239】
次に、水ゼロ期間取得手段1331は、圃場識別子「F001」と対になる水位情報と水位時情報との対を、圃場管理表(
図12)から取得する。なお、圃場管理表には、圃場識別子「F001」と対になる水位情報と水位時情報との組が、例えば、180日分(360組)格納されている、とする。
【0240】
次に、水ゼロ期間取得手段1331は、取得した360組を、水位時情報をキーとして、昇順にソートする。次に、水ゼロ期間取得手段1331は、連続して水位情報が「0」である水位情報の集合を、1以上、取得する。そして、水ゼロ期間取得手段1331は、1以上の各集合に対応する最初の時の水位時情報と最後の時の水位時情報との差を、集合ごとに取得する。次に、水ゼロ期間取得手段1331は、集合ごとの2つの水位時情報の差の合計を算出し、水ゼロ期間情報(WZ001)を取得する。つまり、水ゼロ期間情報「WZ001」は、集合ごとの2つの水位時情報の差の合計であり、水ゼロ期間を示す情報(例えば、56時間)である。
【0241】
また、排出減少量取得手段1333は、圃場識別子「F001」と対になる広さ情報「B001」を圃場管理表から取得する。
【0242】
また、排出減少量取得手段1333は、圃場識別子「F001」と対になる位置情報(x11,y11)を圃場管理表から取得する。
【0243】
次に、排出減少量取得手段1333は、位置情報(x11,y11)に対応する地域識別子「R002」を、図示しない地図情報から取得した、とする。なお、ここでは、位置情報(x11,y11)は、圃場識別子「F001」で識別される圃場の一地点の(緯度,経度)であり、地図情報を用いて、当該(緯度,経度)に対応する地域識別子を取得する技術は公知技術である。
【0244】
次に、排出減少量取得手段1333は、地域識別子「R002」と対になるメタン発生量「X
2」をメタン発生量管理表(
図11)から取得する。
【0245】
次に、排出減少量取得手段1333は、二酸化炭素の排出減少量を算出する演算式(例えば、「排出減少量=二酸化炭素量変換係数(例えば、「28」)×メタン発生量×広さ情報×水位ゼロ期間情報」)を格納部11から取得する。
【0246】
次に、排出減少量取得手段1333は、取得したメタン発生量「X2」、広さ情報「B001」、水位ゼロ期間情報「WZ001」を、取得した演算式に代入し、当該演算式を実行し、二酸化炭素の排出減少量「RC001」を得た、とする。
【0247】
次に、排出減少量出力手段1334は、圃場「F001」と対にして、排出減少量「RC001」を格納部11に蓄積する。また、排出減少量出力手段1334は、圃場「F001」と対にして、排出減少量「RC001」を、図示しないユーザ端末に送信する。
【0248】
また、図示しないユーザ端末は、圃場「F001」と対にして、排出減少量「RC001」を受信し、出力する。
【0249】
なお、情報処理部133等は、排出減少量「RC001」を用いて、如何なる処理を行うかは問わない。排出減少量「RC001」は、例えば、Jクレジットの運営者のサーバ(図示しない)に送信されたり、Jクレジットに関するポイントを算出されたりする。なお、Jクレジットに関するポイントは、排出減少量が多いほど、大きなポイントとなる。Jクレジットに関するポイントは、例えば、排出減少量をパラメータとする増加関数により算出される。
【0250】
以上、本具体例によれば、二酸化炭素の排出減少量を取得し、利用できる。なお、排出減少量の利用とは、人が排出減少量を確認することを含んでも良い。
【0251】
(具体例2)
今、圃場識別子「F001」で識別される圃場(例えば、田)において、栽培物(例えば、米)の作成の開始から収穫までの期間の所定割合い(例えば、半分)が経過した、とする。
【0252】
そして、情報処理装置1の処理部13は、圃場識別子「F001」の収穫に関する予測を行うタイミングである、と判断する。
【0253】
次に、結果取得手段1335は、圃場識別子「F001」で識別される圃場の収穫の結果を、以下のように予測する。
【0254】
つまり、まず、結果取得手段1335は、圃場識別子「F001」と対になる2以上のセンサ情報を圃場管理表(
図12)から取得する。なお、2以上のセンサ情報は、集合情報である。なお、ここで取得するセンサ情報は、例えば、水位情報、水温情報を含む。一方、ここで取得するセンサ情報は、例えば、画像は含まない。
【0255】
そして、結果取得手段1335は、取得した時系列の2種類以上の各センサ情報を要素とするベクトルを構成する。
【0256】
次に、結果取得手段1335は、学習モデル格納部113から学習モデルを取得する。
【0257】
次に、結果取得手段1335は、取得したベクトル(集合情報と言って良い)と取得した学習モデルとを、機械学習の予測処理を行うモジュールに与え、当該モジュールを実行し、予測される結果情報を取得する。結果情報は、例えば、予測される収穫量である。結果情報は、例えば、予測される収穫物の品質のレベルである。
【0258】
次に、結果出力手段1336は、取得された予測結果を出力する。ここでの出力は、例えば、圃場「F001」と対にして管理されている栽培者または管理者等への通知である。なお、結果出力手段1336は、取得された予測結果を圃場識別子「F001」と対にして、格納部11に蓄積しても良い。
【0259】
以上、本具体例によれば、時系列のセンサ情報を用いて、将来の収穫に関する予測が可能となる。
【0260】
(具体例3)
情報処理装置1の水やり制御手段1337は、具体例2において取得された予測結果(予測された結果情報)が変更条件を満たす、と判断した、とする。なお、予測結果は、例えば、「収穫量=Y001 & 品質のレベル=2」であった、とする。また、変更条件は、ここでは、収穫量と品質のレベルの双方を用いた条件であり、ここでは、例えば、「収穫量<=Yx & 品質のレベル<=2」である、とする。そして、「Y001Yx<=Yx」である、とする。
【0261】
次に、水やり制御手段1337は、圃場識別子「F001」と対になる水やり情報(例えば、「朝5時にXリットル」を圃場情報格納部114から取得した、とする。次に、水やり制御手段1337は、取得した水やり情報「朝5時にXリットル」を変更し、新しい水やり情報「朝5時および夕方5時にYリットル」を取得した、とする。なお、2以上の水やり情報(「朝5時にXリットル」「朝5時および夕方5時にYリットル」・・・)が、育成をより図れる順に格納部11に格納されており、水やり制御手段1337は、変更条件を満たす場合、次の育成レベルの水やり情報を格納部11から取得する、とする。
【0262】
なお、新しい水やり情報の決定方法は問わない。
【0263】
次に、水やり制御手段1337は、新しい水やり情報「朝5時および夕方5時にYリットル」を、圃場識別子「F001」に対応する自動水やり機(図示しない)に送信する。
【0264】
次に、自動水やり機は、新しい水やり情報「朝5時および夕方5時にYリットル」を受信し、自身の記録媒体に蓄積する。
【0265】
その後、自動水やり機は、水やり情報「朝5時および夕方5時にYリットル」に従って、朝5時および夕方5時の各々の時に、Yリットルの水を圃場に与える。
【0266】
以上、本具体例によれば、収穫の予測結果を用いて、適切に水やりを制御できる。
【0267】
以上、本実施の形態によれば、圃場の情報を収集し、利用するプラットホームを提供できる。
【0268】
また、本実施の形態によれば、圃場のセンサ情報を用いて、水ゼロ期間情報を取得できる。
【0269】
また、本実施の形態によれば、圃場のセンサ情報を用いて取得した水ゼロ期間情報を用いて、二酸化炭素の排出減少量を取得できる。
【0270】
また、本実施の形態によれば、圃場の時系列のセンサ情報を用いて、当該圃場における収穫結果を特定する結果情報を取得できる。
【0271】
また、本実施の形態によれば、圃場の時系列のセンサ情報を用いて、当該圃場における水やりの制御が行える。
【0272】
また、本実施の形態によれば、センサ情報を取得すべき適切な時を判断できる。そのため、センサ2と情報処理装置1との通信負荷が低減でき、センサ2の省電力を実現できる。
【0273】
さらに、本実施の形態によれば、適切な時にセンサ情報を効果的に受信できる。そのため、センサ2と情報処理装置1との通信負荷が低減でき、センサ2の省電力を実現できる。
【0274】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部として機能させるためのプログラムである。
【0275】
また、
図13は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置1等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図13は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図14は、システム300のブロック図である。
【0276】
図13において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0277】
図14において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0278】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0279】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0280】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0281】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0282】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0283】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0284】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0285】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、圃場の情報を収集し、利用するプラットホームを提供できるという効果を有し、情報処理装置等として有用である。
【符号の説明】
【0286】
A 情報システム
1 情報処理装置
2 センサ
11 格納部
12 受信部
13 処理部
14 送信部
21 センサ格納部
22 センサ取得部
23 センサ送信部
24 センサ受信部
25 センサ設定部
111 メタン発生量格納部
112 教師データ格納部
113 学習モデル格納部
114 圃場情報格納部
121 センサ情報受信部
131 学習部
132 センサ情報蓄積部
133 情報処理部
1331 水ゼロ期間取得手段
1332 水ゼロ期間出力手段
1333 排出減少量取得手段
1334 排出減少量出力手段
1335 結果取得手段
1336 結果出力手段
1337 制御手段
1338 時期決定手段
1339 時期出力手段
【手続補正書】
【提出日】2022-08-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、
前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、
前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部とを具備し、
前記センサ情報受信部が受信する前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記情報処理部は、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、
前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報を出力する水ゼロ期間出力手段とを具備する情報処理装置。
【請求項2】
圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、
前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、
前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部とを具備し、
前記センサ情報受信部が受信する前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記圃場情報は、当該圃場の広さを特定する広さ情報を有し、
前記情報処理部は、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、
前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報と当該圃場の広さ情報とを用いて、当該圃場の二酸化炭素の排出減少量を取得する排出減少量取得手段と、
前記排出減少量取得手段が取得した前記二酸化炭素の排出減少量を出力する排出減少量出力手段とを具備する情報処理装置。
【請求項3】
前記圃場情報は、当該圃場の位置を特定する位置情報を有し、
前記排出減少量取得手段は、
位置情報に対応する地域のメタン発生量を格納しているメタン発生量格納部から、当該圃場の位置情報に対応するメタン発生量を取得し、当該メタン発生量と当該圃場の圃場情報が有する広さ情報と前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報とを演算式に代入し、当該演算式を実行することにより、前記二酸化炭素の排出減少量を算出する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理部は、
前記排出減少量出力手段から渡された排出減少量に対応する報償情報を取得し、出力する報償処理部をさらに具備する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記センサ情報受信部が前記1以上のセンサ情報を受信する頻度が、時期により異なる請求項1から請求項4いずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
センサ情報受信部と、センサ情報蓄積部と、情報処理部とにより実現される情報処理方法であって、
前記センサ情報受信部が、圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信ステップと、
前記センサ情報蓄積部が、前記センサ情報受信ステップで受信された前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積ステップと、
前記情報処理部が、前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理ステップとを具備し、
前記センサ情報受信ステップで受信される前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記情報処理ステップは、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得サブステップと、
前記水ゼロ期間取得サブステップで取得された前記水ゼロ期間情報を出力する水ゼロ期間出力サブステップとを具備する情報処理方法。
【請求項7】
センサ情報受信部と、センサ情報蓄積部と、情報処理部とにより実現される情報処理方法であって、
前記センサ情報受信部が、圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信ステップと、
前記センサ情報蓄積部が、前記センサ情報受信ステップで受信された前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積ステップと、
前記情報処理部が、前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理ステップとを具備し、
前記センサ情報受信ステップで受信される前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記圃場情報は、当該圃場の広さを特定する広さ情報を有し、
前記情報処理ステップは、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得サブステップと、
前記水ゼロ期間取得サブステップで取得された前記水ゼロ期間情報と当該圃場の広さ情報とを用いて、当該圃場の二酸化炭素の排出減少量を取得する排出減少量取得サブステップと、
前記排出減少量取得サブステップで取得された前記二酸化炭素の排出減少量を出力する排出減少量出力サブステップとを具備する情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、
前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、
前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部として機能させるためのプログラムであって、
前記センサ情報受信部が受信する前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記情報処理部は、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、
前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報を出力する水ゼロ期間出力手段とを具備するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータを、
圃場を識別する圃場識別子に対応付けて、当該圃場の1以上のセンサ情報を受信するセンサ情報受信部と、
前記センサ情報受信部が受信した前記1以上のセンサ情報を、圃場識別子と時を特定する時情報とに対応付けて、1以上のセンサ情報を含む1以上の圃場情報が格納される圃場情報格納部に蓄積するセンサ情報蓄積部と、
前記圃場情報格納部に格納されている1以上のセンサ情報を用いた処理であるセンサ情報処理を行う情報処理部として機能させるためのプログラムであって、
前記センサ情報受信部が受信する前記1以上のセンサ情報は、水位センサが取得した水位情報を含み、
前記圃場情報は、当該圃場の広さを特定する広さ情報を有し、
前記情報処理部は、
一の圃場識別子に対応付く時系列の2以上の水位情報を取得し、当該2以上の水位情報と当該2以上の各水位情報と対になる時情報とを用いて、当該一の圃場識別子で識別される圃場の水位がゼロである期間を特定する水ゼロ期間情報を取得する水ゼロ期間取得手段と、
前記水ゼロ期間取得手段が取得した前記水ゼロ期間情報と当該圃場の広さ情報とを用いて、当該圃場の二酸化炭素の排出減少量を取得する排出減少量取得手段と、
前記排出減少量取得手段が取得した前記二酸化炭素の排出減少量を出力する排出減少量出力手段とを具備するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。