(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076126
(43)【公開日】2024-06-05
(54)【発明の名称】フロンボンベの処理方法
(51)【国際特許分類】
B09B 3/40 20220101AFI20240529BHJP
【FI】
B09B3/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022187529
(22)【出願日】2022-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】506347517
【氏名又は名称】DOWAエコシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【弁理士】
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(74)【代理人】
【識別番号】100187849
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 隆史
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 隼輔
(72)【発明者】
【氏名】淀瀬 達也
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 薫
【テーマコード(参考)】
4D004
【Fターム(参考)】
4D004AA01
4D004AA50
4D004AB08
4D004AB10
4D004CA22
4D004CA50
4D004CB08
4D004CB50
(57)【要約】
【課題】フロンの無害化処理時にフロンボンベを効率よく処理できるフロンボンベの処理方法を提供する。
【解決手段】液化フロンが充填されたフロンボンベ20からフロンガスを気化させる際のフロンボンベ20の処理方法であって、複数本のフロンボンベ20を収容可能なコンテナ10にフロンボンベ20を収容し、コンテナ10を荷役運搬車両で運搬してコンテナ10を温浴槽に浸漬し、フロンボンベ20内の液化フロンを気化させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化フロンが充填されたフロンボンベからフロンガスを気化させる際のフロンボンベの処理方法であって、
複数本のフロンボンベを収容可能なコンテナにフロンボンベを収容し、
前記コンテナを荷役運搬車両で運搬して前記コンテナを温浴槽に浸漬し、前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させることを特徴とする、フロンボンベの処理方法。
【請求項2】
前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させた後、前記フロンボンベの液体用接続口と油回収容器とをホースで接続し、前記フロンボンベ内に圧力をかけて前記フロンボンベ内の残存油を排出させることを特徴とする、請求項1に記載のフロンボンベの処理方法。
【請求項3】
前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させた後、前記フロンボンベを前記コンテナに収容したまま前記コンテナを傾転させて、前記フロンボンベ内の残存油を排出させることを特徴とする、請求項1に記載のフロンボンベの処理方法。
【請求項4】
前記コンテナは、角パイプをフレーム状に組み立てて構成され、各側面に開口が形成されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のフロンボンベの処理方法。
【請求項5】
前記コンテナは、側面のいずれか一面が開放されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のフロンボンベの処理方法。
【請求項6】
前記コンテナは、底面がメッシュ状または格子状であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のフロンボンベの処理方法。
【請求項7】
前記コンテナの下方には、フォークリフトの爪を挿入可能な差し込み部が設けられていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のフロンボンベの処理方法。
【請求項8】
前記コンテナに、収容した前記フロンボンベの側面に巻き付けた固定用ベルトを係止可能な係止部材が設けられていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のフロンボンベの処理方法。
【請求項9】
前記コンテナは、100kg回収用のフロンボンベが最大で6本収容できることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のフロンボンベの処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロンの無害化処理において、液化フロンを気化させる際のフロンボンベの処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地球環境への影響を考慮し、エアコンや冷蔵庫、カーエアコン等の機械類に用いられていたフロンを無害化する処理が行われている。
【0003】
フロン処理の方法として、例えば特許文献1に、廃プラスチックを燃料源とするバーナで、廃棄物と共にフロンを投入して所定の温度でフロンを段階的に破壊処理し、フロンを無害化する方法が開示されている。
【0004】
フロンの無害化処理を行う際には、複数の工程を以下の手順で行う。まず、バラ積みでコンテナ輸送されたフロンボンベを作業前に計量する。そして、加温エリアにフロンボンベを移動し、温浴で加温し液化フロンを蒸発させてフロンガスをフロンボンベから排出させる。その後、フロンが取り除かれたフロンボンベを反転させてフロンボンベ内に残存している機械油などの油を抜き出し、空になったフロンボンベを再計量する。排出させたフロンガスは、特許文献1に記載されているような温度域の熱処理によって無害化する。このような無害化処理工程において、従来、例えば特許文献1の段落0028、
図3等に記載されているように、各処理は、フロンボンベ1本ごとに手作業で運搬して行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、フロンボンベは、収容するフロンの重量が100kgまでのサイズがあり、空の状態でも約50kg程度の重量があるため、人力でフロンボンベの運搬や処理を行うことは、必要工数が多くなり、効率よく処理することが困難である。一方、2018年からフロンの廃棄処理に対する規制が厳しくなり、フロンの無害化処理の需要は増加傾向にある。
【0007】
このような環境下で、作業者がフロンボンベを1本ずつ傾転させて運搬し、上述のような複数の工程を行うことは、極めて作業効率が悪い。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、フロンの無害化処理時にフロンボンベを効率よく処理できるフロンボンベの処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を解決するため、本発明は、液化フロンが充填されたフロンボンベからフロンガスを気化させる際のフロンボンベの処理方法であって、複数本のフロンボンベを収容可能なコンテナにフロンボンベを収容し、前記コンテナを荷役運搬車両で運搬して前記コンテナを温浴槽に浸漬し、前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させることを特徴とする、フロンボンベの処理方法を提供する。
【0010】
前記フロンボンベの処理方法において、前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させた後、前記フロンボンベの液体用接続口と油回収容器とをホースで接続し、前記フロンボンベ内に圧力をかけて前記フロンボンベ内の残存油を排出させてもよい。あるいは、前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させた後、前記フロンボンベを前記コンテナに収容したまま前記コンテナを傾転させて、前記フロンボンベ内の残存油を排出させてもよい。
【0011】
前記コンテナは、角パイプをフレーム状に組み立てて構成され、各側面に開口が形成されていてもよい。前記コンテナは、側面のいずれか一面が開放されていてもよい。前記コンテナは、底面がメッシュ状または格子状でもよい。
【0012】
前記コンテナの下方には、フォークリフトの爪を挿入可能な差し込み部が設けられていることが好ましい。前記コンテナに、収容した前記フロンボンベの側面に巻き付けた固定用ベルトを係止可能な係止部材が設けられていてもよい。
【0013】
前記コンテナは、100kg回収用のフロンボンベが最大で6本収容できることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、フロンボンベを複数本まとめて運搬、処理できるため、効率よくフロンボンベを処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態にかかるフロンボンベの処理工程の流れを示すフローチャートである。
【
図2】フロンボンベを収容するコンテナの概略を示す斜視図である。
【
図3】フロンボンベのコンテナへの固定方法の例を示す斜視図である。
【
図4】フロンボンベの構造の概略を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図を参照して説明する。
【0017】
図1は、液化フロンが充填されたフロンボンベからフロンガスを気化させる際のフロンボンベの処理工程の流れを示す。
【0018】
先ず、液化フロンが充填されたフロンボンベをホイスト等で持ち上げて、専用のコンテナに収容する(ステップS1)。
図2は、フロンボンベ20用のコンテナ10の一例を示すものである。本実施形態では、ひとつのコンテナ10に最大6本の100kg回収用フロンボンベ20が収容できる。コンテナ10は、例えば角パイプ等の形鋼をフレーム状に組み立てて構成され、後述する温浴時にフロンボンベ20が温浴槽に浸漬されるように、側板は設けず、各側面に開口11が形成されている。また、フロンボンベ20の出し入れ作業のため、側面のいずれか一面は全面が開放されている。底面12は、フロンボンベ20を載置できればよく、ほぼ全面を覆う底板でもよいが、温浴時にフロンボンベ20の底面からの温浴効果を高めるため、また、コンテナ10全体の重量をなるべく小さくするために、メッシュ状の部材や格子状部材とすることが好ましい。あるいは斜め部材等でもよい。コンテナ10の下方には、フォークリフトの爪を挿入可能な差し込み部13が設けられている。また、コンテナ10の上面に、着脱可能な蓋を設けてもよい。
【0019】
さらに、コンテナ10内に収容したフロンボンベ20を固定用ベルトなどで締め付けて固定できるように、コンテナ10のフレームに、固定用ベルトを掛けることができるUボルト等の係止部材を設けることが好ましい。具体的には、例えば
図3に示すように、コンテナ10の開放された側面の一方の角およびその反対位置の角にUボルト14を設け、Uボルト14に固定用ベルト30を引っ掛け、収容したフロンボンベ20すべての側面に固定用ベルト30を巻き付けて締め付けることで、すべてのフロンボンベ20を固定する。一方のUボルト14に固定用ベルト30の一端側のフック等をかけ、他方のUボルト14に固定用ベルト30の他端のフック等をかけて固定してもよい。
【0020】
このようにフロンボンベ20を固定することにより、コンテナ10には、100kg回収用フロンボンベ以外にも、50kg、20kg回収用のフロンボンベ等を収容することができる。サイズが異なるフロンボンベ20を混在させて収容し、同時に処理することもできるが、その場合は作業中の安全を確保する面から、フロンボンベ20同士を相互に固定用ベルト30で固定した上で、コンテナ10にも固定すればよい。また、コンテナ10には最大収容数のフロンボンベ20を常に収容する必要はなく、最大収容数に満たない場合であっても、スペーサなどを用いてフロンボンベ20の転倒を防止できればよい。
【0021】
所定本数のフロンボンベ20をコンテナ10に収容したら、液化フロンが充填された状態のフロンボンベ20の重量を、コンテナ10ごと計量する(ステップS2)。フロンは、破壊量を記録、報告する必要があるため、処理前後に容器の重量を計量し、フロンの破壊量を算出する。
【0022】
次に、コンテナ10をフォークリフト等の荷役運搬車両で温浴処理設備まで運搬し(ステップS3)、例えば35℃に設定された温浴槽にコンテナ10ごとフロンボンベ20を浸漬し、加温処理してフロンボンベ20内の液化フロンを気化させる(ステップS4)。
【0023】
気化させたフロンガスは、フロンボンベ20の気体用接続口(
図4参照)に接続されたホースを介して、例えばロータリーキルンに供給し、所定の温度域を通過させて分解し、無害化する。フロンガスの無害化処理は、従来行われている任意の方法を採用すればよい。
【0024】
フロンが充填されていた機械からフロンボンベ20内に液化フロンを回収する際、機械油等が混入することがある。そのため、フロンの気化処理後に、フロンボンベ20から残存油の回収を行う(ステップS5)。
【0025】
図4は、フロンボンベ20の構造の概略を示す。フロンボンベ20には、気体用接続口21と液体用接続口22とがあり、フロンボンベ20の内部側の液体用接続口22には、液体用サイホン管23が接続されている。液体用接続口22と油回収容器とをホースで接続し、フロンボンベ20内に圧力をかけることで、サイホン管23を介してフロンボンベ20内の残存油を圧送し、排出させて回収することができる。この場合には、フロンボンベ20をコンテナ10に収容したままの状態で、複数のフロンボンベ20から同時にまとめて残存油を回収することができる。すなわち、個々のフロンボンベ20の搬送や傾転等の操作を行うことなく、フロンガスの排出と同一エリア内で、残存油の回収を行うことができる。なお、この場合は、フロンボンベ20の液体用接続口からフロンボンベ20内へ伸びるサイホン管が届く位置までの回収となる。
【0026】
あるいは、残存油の回収は、複数のフロンボンベ20をコンテナ10に収容したまま、コンテナ10を傾転させて内部の機械油を排出してもよい。この場合は、コンテナ10の傾転時にフロンボンベ20が転倒したりコンテナ10から脱落したりすることがないよう、フロンボンベ20のネック部分を固定して上下方向の動きを抑制することが好ましい。
【0027】
なお、フロンボンベ20をコンテナ10から取り出して、専用の傾転台に、フロンボンベ20を傾けて立てかけ、チェーン等で複数箇所固定し、150度ほど傾転させることで、重心を背面側に残した状態でバルブの接続口を下向きにして油を排出してもよい。
【0028】
フロンボンベ20内の残存油を回収したら、空の状態のフロンボンベ20の重量を、コンテナ10ごと計量する(ステップS6)。これにより、フロンボンベ20が空であることを確認し、所定の記録を行って、フロンボンベ20の処理が終了する。フロンの処理は法律に基づいて義務づけられたものであり、処理後には所定の証明書を発行する。
【0029】
以上のように、本発明によれば、液化フロン充填時の計量、フロンガスのフロンボンベ20からの排出、残存油回収、フロンガス排出後の計量まで、複数本のフロンボンベ20をまとめて連続処理することができる。したがって、従来は重量物であるフロンボンベ20を1本ずつ人力で運搬し、各フロンボンベ20から加温用ボンベにフロンを集めて加温するか、またはフロンボンベ20を1本ずつベルトヒーターで加温専用の傾転台に乗せる作業を行っていたが、本発明により作業時間が大幅に短縮され、人力での作業の負担が低減する。さらに、個々のフロンボンベ20を転がして搬送することを行わないため、フロンボンベ20の表面の摩耗や損傷を低減し、繰り返し使用するフロンボンベ20の耐久性が向上する。
【0030】
なお、本発明において、フロン排出後、重量が小さくなったフロンボンベ20における残存油の回収や計量は、コンテナ10から取り出して1本ずつ行ってもよい。例えば、コンテナ10から取り出したフロンボンベ20を専用の傾転台へ運搬し、フロンボンベ20を傾転させて内部の機械油を排出してもよい。
【0031】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば、上記実施形態の構成要件は任意に組み合わせることができる。当該任意の組み合せからは、組み合わせにかかるそれぞれの構成要件についての作用及び効果が当然に得られるとともに、本明細書の記載から当業者には明らかな他の作用及び他の効果が得られる。
【0032】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0033】
なお、以下のような構成例も本開示の技術的範囲に属する。
(1)液化フロンが充填されたフロンボンベからフロンガスを気化させる際のフロンボンベの処理方法であって、
複数本のフロンボンベを収容可能なコンテナにフロンボンベを収容し、
前記コンテナを荷役運搬車両で運搬して前記コンテナを温浴槽に浸漬し、前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させることを特徴とする、フロンボンベの処理方法。
(2)前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させた後、前記フロンボンベの液体用接続口と油回収容器とをホースで接続し、前記フロンボンベ内に圧力をかけて前記フロンボンベ内の残存油を排出させることを特徴とする、前記(1)に記載のフロンボンベの処理方法。
(3)前記フロンボンベ内の液化フロンを気化させた後、前記フロンボンベを前記コンテナに収容したまま前記コンテナを傾転させて、前記フロンボンベ内の残存油を排出させることを特徴とする、前記(1)に記載のフロンボンベの処理方法。
(4)前記コンテナは、角パイプをフレーム状に組み立てて構成され、各側面に開口が形成されていることを特徴とする、前記(1)~(3)のいずれかに記載のフロンボンベの処理方法。
(5)前記コンテナは、側面のいずれか一面が開放されていることを特徴とする、前記(1)~(4)のいずれかに記載のフロンボンベの処理方法。
(6)前記コンテナは、底面がメッシュ状または格子状であることを特徴とする、前記(1)~(5)のいずれかに記載のフロンボンベの処理方法。
(7)前記コンテナの下方には、フォークリフトの爪を挿入可能な差し込み部が設けられていることを特徴とする、前記(1)~(6)のいずれかに記載のフロンボンベの処理方法。
(8)前記コンテナに、収容した前記フロンボンベの側面に巻き付けた固定用ベルトを係止可能な係止部材が設けられていることを特徴とする、前記(1)~(7)のいずれかに記載のフロンボンベの処理方法。
(9)前記コンテナは、100kg回収用のフロンボンベが最大で6本収容できることを特徴とする、前記(1)~(8)のいずれかに記載のフロンボンベの処理方法。
【実施例0034】
本発明例として、
図2に示すフロンボンベ用コンテナ10を用いて、液化フロンからフロンガスを取り出す処理を行った。6本の100kg回収用フロンボンベをコンテナに収容し、コンテナごと計量し、コンテナごと温浴槽に浸漬して加温処理を行った。
【0035】
その後、本発明例1として、フロンボンベを1本ずつ反転させ、真空ポンプで油を回収して油抜き作業を行った。また、本発明例2として、コンテナごと6本のフロンボンベを同時に反転させ、真空ポンプで油を回収して油抜き作業を行った。その後、処理日時等を記録するデータ入力処理を行った。
【0036】
比較例として、フロンボンベを1本ずつ作業員が転がして運搬し、計量を行った後、専用のボンベカーゴにセットし、ホイストで浴槽に浸漬して加温処理を行った。その後、1本ずつフロンボンベを反転させて油抜きを行い、各フロンボンベの重量を計量し、計量値等を入力するデータ入力処理を行った。
【0037】
比較例の場合は、100kg回収用フロンボンベ1本当たりの処理時間が18分となった。これに対し、本発明例1は100kg回収用フロンボンベ1本当たりの処理時間が5.58分、本発明例2は4.08分と、大幅に効率が向上した。
【0038】
しかも、本発明例の場合は、重量物であるフロンボンベを人力で転がして運搬する等の工数を削減することができた。