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  • 特開-気化器 図1
  • 特開-気化器 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076182
(43)【公開日】2024-06-05
(54)【発明の名称】気化器
(51)【国際特許分類】
   F28F 1/00 20060101AFI20240529BHJP
   F28D 1/047 20060101ALI20240529BHJP
   F28F 9/00 20060101ALI20240529BHJP
   F02M 21/06 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
F28F1/00 B
F28D1/047 A
F28F9/00 331
F02M21/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022187620
(22)【出願日】2022-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000155986
【氏名又は名称】株式会社鈴木商館
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 亮介
(72)【発明者】
【氏名】田中 利尚
(72)【発明者】
【氏名】小田 太一
【テーマコード(参考)】
3L065
3L103
【Fターム(参考)】
3L065BA30
3L103AA05
3L103BB39
3L103CC02
3L103CC27
3L103DD05
(57)【要約】
【課題】コンパクトな液体水素用の気化器を提供する。
【解決手段】液体の熱媒体と液体水素とが通流し、熱媒体により液体水素を気化させる気化器100であって、スパイラル状に巻回され、内部に液体水素が流れるスパイラルチューブ20と、内部にスパイラルチューブ20を収容し、内部に収容したスパイラルチューブ20の外面に熱媒体が流れる中空長手部材のケーシング10と、を備え、スパイラルチューブ20の巻回内径E1の内側に配置される長手部材のスペーサ30を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の熱媒体と液体水素とが通流し、前記熱媒体により前記液体水素を気化させる気化器であって、
スパイラル状に巻回され、内部に前記液体水素が流れるスパイラルチューブと、
内部に前記スパイラルチューブを収容し、内部に収容した前記スパイラルチューブの外面に前記熱媒体が流れる中空長手部材のケーシングと、を備え、
前記スパイラルチューブの巻回内径の内側に配置される長手部材のスペーサを備えること、
を特徴とする気化器。
【請求項2】
請求項1に記載の気化器であって、
前記スペーサは、前記ケーシングの長手方向に延びる中空閉断面部材であり、前記ケーシングの内面との間で前記ケーシングの長手方向に延びて前記熱媒体が長手方向に通流する環状流路を構成すること、
を特徴とする気化器。
【請求項3】
請求項2に記載の気化器であって、
前記スパイラルチューブは、前記ケーシングの内面と、前記スペーサの外面との間にそれぞれ隙間が空くように前記環状流路の中に配置されていること、
を特徴とする気化器。
【請求項4】
請求項3に記載の気化器であって、
前記ケーシングは、大円筒部と、前記大円筒部の両端にそれぞれ取付けられた大端板とで構成され、前記大円筒部の内面に取り付けられて長手方向に延びる棒状の外チューブ受を備え、
前記スペーサは、小円筒部と、前記小円筒部の両端にそれぞれ取付けられた小端板とで構成され、前記小円筒部の外面に取り付けられて長手方向に延びる内チューブ受を備え、
前記大円筒部の内面と前記小円筒部の外面とは、前記環状流路を構成し、
前記スパイラルチューブは、前記外チューブ受と前記内チューブ受とで巻回外径側の面と巻回内径側の面とが前記大円筒部の内面と前記小円筒部の外面との間とそれぞれ隙間が空くように前記環状流路の中に取り付けられていること、
を特徴とする気化器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の気化器であって、
前記熱媒体は、LLC、又は水であること、
を特徴とする気化器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体水素を気化させる気化器の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
液体水素を気化して内燃機関に供給する気化器が提案されている。例えば、特許文献1には、加熱したヘリウムガスと液体水素とを熱交換させて液体水素を気化する気化器が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、水素エンジンと膨張エンジンを備え、水素エンジンの排気ガスで熱媒体を加熱して膨張エンジンを駆動し、膨張エンジンの高温の排気ガスで液体水素を加熱して水素ガスとして水素エンジンに供給するシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-021433号公報
【特許文献2】特許第2886204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、液体水素は極低温なので、特許文献2に記載されたようなシステムでは、熱交換させる熱媒体中の水分が凍結してしまい、流路が閉塞したり熱交換効率が低下したりするおそれがある。一方、特許文献1に記載されたシステムのようにヘリウムガスを中間熱媒体とすると熱媒体が凍結することはなくなるが、ガスとの熱交換となるので熱交換効率が悪くなり、気化器が大型化してしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、コンパクトな液体水素用の気化器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の気化器は、液体の熱媒体と液体水素とが通流し、前記熱媒体により前記液体水素を気化させる気化器であって、スパイラル状に巻回され、内部に前記液体水素が流れるスパイラルチューブと、内部に前記スパイラルチューブを収容し、内部に収容した前記スパイラルチューブの外面に前記熱媒体が流れる中空長手部材のケーシングと、を備え、前記スパイラルチューブの巻回内径の内側に配置される長手部材のスペーサを備えること、を特徴とする。
【0008】
この構成により、液体の熱媒体の流れる流路面積を小さくして、ケーシング内での液体の熱媒体の流速を高くして、熱媒体が凍結することを抑制できる。
【0009】
本発明の気化器において、前記スペーサは、前記ケーシングの長手方向に延びる中空閉断面部材であり、前記ケーシングの内面との間で前記ケーシングの長手方向に延びて前記熱媒体が長手方向に通流する環状流路を構成してもよい。
【0010】
この構成により、液体の熱媒体の流れる流路面積をより小さくして、ケーシング内での液体の熱媒体の流速をより高くして、熱媒体が凍結することをより抑制できる。また、これにより、スペーサを軽量化でき、気化器をコンパクトにできる。
【0011】
本発明の気化器において、前記スパイラルチューブは、前記ケーシングの内面と、前記スペーサの外面との間にそれぞれ隙間が空くように前記環状流路の中に配置されてもよい。
【0012】
この構成により、隙間に熱媒体が流入し、熱交換効率を向上させて気化器をコンパクトにすることができる。また、スパイラルチューブが環状流路の流路面積を小さくするので、環状流路の内部での熱媒体の流速を高くすることができ、熱媒体が凍結することを抑制できる。更に、隙間によりケーシング或いはスペーサが極低温となるスパイラルチューブと接触することが抑制される。これにより、ケーシング或いはスペーサの温度変化を抑制できる。
【0013】
本発明の気化器において、前記ケーシングは、大円筒部と、前記大円筒部の両端にそれぞれ取付けられた大端板とで構成され、前記大円筒部の内面に取り付けられて長手方向に延びる棒状の外チューブ受を備え、前記スペーサは、小円筒部と、前記小円筒部の両端にそれぞれ取付けられた小端板とで構成され、前記小円筒部の外面に取り付けられて長手方向に延びる内チューブ受を備え、前記大円筒部の内面と前記小円筒部の外面とは、前記環状流路を構成し、前記スパイラルチューブは、前記外チューブ受と前記内チューブ受とで巻回外径側の面と巻回内径側の面とが前記大円筒部の内面と前記小円筒部の外面との間とそれぞれ隙間が空くように前記環状流路の中に取り付けられてもよい。
【0014】
この構成により、ケーシング、スペーサが極低温のスパイラルチューブと接触する面積を低減し、ケーシング或いはスペーサの温度変化を抑制できる。
【0015】
本発明の気化器において、前記熱媒体は、LLC、又は水としてもよい。
【0016】
LLC又は水の様な一般的な冷媒を用いることにより、システムの構成を簡便にできる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、コンパクトな液体水素用の気化器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態の気化器の断面図である。
図2】実施形態の気化器の断面図であって、図1に示すA-A断面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら実施形態の気化器100について説明する。図1に示す様に、気化器100は、ケーシング10と、スパイラルチューブ20と、スペーサ30とを備えている。尚、以下の説明では、ケーシング10の長手方向をY方向、Y方向と直交する方向をX方向、XY方向と直交する方向をZ方向として説明する。また、ケーシング10の内部の熱媒体の流れる方向をY方向プラス側、反対方向をY方向マイナス側として説明する。また、図中のLH、Hはそれぞれ液体水素、水素ガスを示す。
【0020】
ケーシング10は、中央の大円筒部11と、両端の大端板12、13とで構成される中空長手部材である。ケーシング10の内部には、熱媒体が流れる。大円筒部11は、内径D1で長手方向(Y方向)に延びる円筒状の長手部材である。大端板12は、大円筒部11のY方向マイナス側の端部に取り付けられる半楕円型の鏡板である。大端板13は、大円筒部11のY方向プラス側の端部に取り付けられる半楕円型の鏡板である。大端板12には2つの開口15aが設けられている。各開口15aには熱媒体入口ヘッダ15の両端が接続されている。熱媒体入口ヘッダ15には、熱媒体入口管16が接続されている。また、大端板13には、2つの開口17aが設けられている。各開口17aには、熱媒体出口ヘッダ17が接続されている。熱媒体出口ヘッダ17には熱媒体出口管18が接続されている。
【0021】
スパイラルチューブ20は、直径dのチューブをスパイラル状に巻回したものである。スパイラルチューブ20の内部には、液体水素或いは水素ガスが流れる。スパイラルチューブ20は、内側スパイラルチューブ21と、外側スパイラルチューブ25とで構成されている。内側スパイラルチューブ21は、巻回内径がE1となるように直径dのチューブをスパイラル状に巻回したものであり、巻回外径はE2である。ここで、巻回外径E2はE1+2×dである。また、外側スパイラルチューブ25は、巻回外形がF2となるように直径dのチューブをスパイラル状に巻回したものであり、巻回内径はF1である。ここで、巻回内径F1=F2-2×dである。また、外側スパイラルチューブ25の巻回外径F2は、ケーシング10の大円筒部11の内径D1よりも小さく、内側スパイラルチューブ21の巻回内径E1は後で説明するスペーサ30の小円筒部31の外径D2よりも大きい。
【0022】
内側スパイラルチューブ21は外側スパイラルチューブ25の巻回内径F1の内側に入れ子状に配置されている。内側スパイラルチューブ21のY方向プラス側の端部と外側スパイラルチューブ25のY方向プラス側の端部とは互いに接続されている。内側スパイラルチューブ21のY方向マイナス側の端部には、液体水素入口管22が接続されている。液体水素入口管22は、円筒形のカップリング27を介してケーシング10の大端板12に取り付けられている。また、外側スパイラルチューブ25のY方向マイナス側の端部には、水素ガス出口管26が接続されている。水素ガス出口管26も、液体水素入口管22と同様、円筒形のカップリング28を介してケーシング10の大端板12に取り付けられている。このように、内側スパイラルチューブ21と外側スパイラルチューブ25とは連通してスパイラルチューブ20を構成し、内部に液体水素或いは水素ガスが流れる。
【0023】
スペーサ30は、中央の小円筒部31と、両端の小端板32、33とで構成され、ケーシング10の長手方向に延びる中空閉断面部材である。小円筒部31は、外径D2で長手方向(Y方向)に延びる円筒状の長手部材である。小端板32は、小円筒部31のY方向マイナス側の端部に取り付けられる半球型の鏡板である。小端板33は、小円筒部31のY方向プラス側の端部に取り付けられる半球型の鏡板である。小端板32は、中心に設けられた接続部材34でケーシング10の大端板12の中心に取り付けられている。また、小端板33は、中心に設けられた接続部材35でケーシング10の大端板13の中心に取り付けられている。このように、スペーサ30はケーシング10と同軸となるようにケーシング10の内部に取り付けられている。そして、ケーシング10の大円筒部11の内面とスペーサ30の小円筒部31の外面との間は、幅Wの円環状の環状流路50を構成する。小円筒部31の外径D2は内側スパイラルチューブ21の巻回内径E1よりも小さい。このように、スペーサ30は、内側スパイラルチューブ21の巻回内径E1の内側に配置されている。
【0024】
図2に示す様に、ケーシング10の大円筒部11の内面には、長手方向(Y方向)に延びる複数の外チューブ受14が取り付けられている。また、スペーサ30の小円筒部31の外面には、長手方向に延びる複数の内チューブ受36が取り付けられている。外チューブ受14は丸棒で構成されている。同様に、内チューブ受36も丸棒で構成されている。
【0025】
外チューブ受14は、外側スパイラルチューブ25を構成するチューブの各段の巻回外径側の側面と点Pで点接触する。そして、外チューブ受14は、外側スパイラルチューブ25の巻回外径側の面を半径方向に支持する。このため、外側スパイラルチューブ25の巻回外径側の面と大円筒部11の内面との間には、隙間S1が空いている。また、内チューブ受36は、内側スパイラルチューブ21を構成するチューブの各段の巻回内径側の側面と点Qで点接触する。そして、内チューブ受36は、内側スパイラルチューブ21の巻回内径側の面を半径方向に支持する。このため、内側スパイラルチューブ21の巻回内径側の面と小円筒部31の外面との間には、隙間S2が空いている。このように、スパイラルチューブ20は、外側スパイラルチューブ25と大円筒部11の内面との間、及び、内側スパイラルチューブ21と小円筒部31の外面との間にそれぞれ隙間S1、S2を空けて環状流路50の中に取り付けられている。
【0026】
以上の様に構成された気化器100の動作について説明する。以下の説明では、熱媒体はLLC(ロングライフクーラント)或いは水を用いることとして説明するがこれ以外の液体の熱媒体を用いてもよい。
【0027】
液体水素入口管22から内側スパイラルチューブ21に流入した液体水素は、内側スパイラルチューブ21の中をY方向プラス側に向かって流れる。そして、Y方向プラス側の端部で外側スパイラルチューブ25に流入し、外側スパイラルチューブ25の中をY方向マイナス側に向かって流れる。
【0028】
一方、高温のLLCは、熱媒体入口管16から熱媒体入口ヘッダ15を通り、ケーシング10に設けられた開口15aからケーシング10の内部に流入する。ケーシング10の内部に流入したLLCは、図1中の矢印91に示す様に、幅Wの環状流路50をY方向プラス側に向かって流れる。
【0029】
液体水素とLLCとは内側スパイラルチューブ21、外側スパイラルチューブ25を介して熱交換する。そして、液体水素は気化して水素ガスとなって水素ガス出口管26から流出する。一方、高温のLLCは液体水素との熱交換で温度が低下し、低温のLLCとなってケーシング10の開口17aから熱媒体出口ヘッダ17を通って熱媒体出口管18から流出する。
【0030】
以上説明した気化器100は、ケーシング10の内部にスペーサ30を配置するので、熱媒体の流れる流路面積をケーシング10の断面積よりも小さい環状流路50の断面積とすることができる。これにより、ケーシング10の内部で熱媒体の流速を高くすることができ、熱媒体が凍結することを抑制できる。
【0031】
また、気化器100では、スパイラルチューブ20が大円筒部11の内面との間、及び、小円筒部31の外面との間にそれぞれ隙間S1、S2を空けて環状流路50の中に取り付けられている。このため、隙間S1,S2にLLCが流入し、熱交換効率を向上させて気化器100をコンパクトにすることができる。また、スパイラルチューブ20が環状流路50の流路面積を小さくするので、環状流路50の内部での熱媒体の流速を高くすることができ、熱媒体が凍結することを抑制できる。
【0032】
更に、上記の隙間S1、S2により大円筒部11、小円筒部31が極低温となるスパイラルチューブ20と接触することが抑制される。これにより、ケーシング10、スペーサ30の温度変化を抑制できる。
【0033】
更に、大円筒部11の外チューブ受14、小円筒部31の内チューブ受36は、点接触でそれぞれ外側スパイラルチューブ25、内側スパイラルチューブ21を支持する。このため、ケーシング10或いはスペーサ30が極低温となる外側スパイラルチューブ25、内側スパイラルチューブ21との接触面積が低減され、ケーシング10或いはスペーサ30の温度変化を抑制できる。
【0034】
以上の説明では、スペーサ30は、ケーシング10の長手方向に延びる中空閉断面部材であるとして説明したが、内側スパイラルチューブ21の内側の熱媒体の流れを制限するものであれば、これに限定されない。例えば、板状の邪魔板を内側スパイラルチューブ21の内側に設けてもよい。また、平板をスパイラル状にねじった形状のスパイラルバッフル板を内側スパイラルチューブ21の内側に設けてもよい。これにより、内側スパイラルチューブ21の内側の熱媒体の流れを制限し、それ以外の部分の熱媒体の流速を高くして液体の熱媒体が凍結することを抑制できる。
【0035】
尚、発明者らの研究によると、熱媒体として液体のLLC或いは水を用いた場合、ケーシング10の内部での熱媒体の流速を20mm/s以上とすると熱媒体の凍結の抑制効果が表れ始め、流速が26mm/s以上となると凍結抑制が顕著となることが分かっている。従って、熱媒体としてLLC或いは水を用い、気化器100によって液体水素の気化を行う場合には、ケーシング10の内部でのLLC又は水の流速が上記の流速となるようにLLC又は水を通流させる冷却水ポンプの流量を大きくしてもよい。
【0036】
また、発明者らの研究によると、熱媒体としてLLCや水を用いた場合、熱媒体入口管16の熱媒体の温度と熱媒体出口管18の熱媒体の温度との温度差を10℃以下とすることにより、熱媒体の凍結を抑制できることが分かっている。従って、熱媒体としてLLC或いは水を用い、気化器100によって液体水素の気化を行う場合には、熱媒体入口管16の熱媒体の温度と熱媒体出口管18の熱媒体の温度との温度差が10℃以下となるようにLLC又は水を通流させる冷却水ポンプの流量を大きくしてもよい。
【符号の説明】
【0037】
10 ケーシング、11 大円筒部、12、13 大端板、14 外チューブ受、15 熱媒体入口ヘッダ、15a 開口、16 熱媒体入口管、17 熱媒体出口ヘッダ、17a 開口、18 熱媒体出口管、20 スパイラルチューブ、21 内側スパイラルチューブ、22 液体水素入口管、25 外側スパイラルチューブ、26 水素ガス出口管、27、28 カップリング、30 スペーサ、31 小円筒部、32、33 小端板、34、35 接続部材、36 内チューブ受、50 環状流路、100 気化器。
図1
図2