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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076249
(43)【公開日】2024-06-05
(54)【発明の名称】取引処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240529BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240529BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07G1/12 321Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022187730
(22)【出願日】2022-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】八十島 義人
【テーマコード(参考)】
3E142
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E142DA03
3E142DA07
3E142EA02
3E142EA11
3E142FA39
5L030BB21
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】 即時の引き渡しとなる商品と後刻の引き渡しとなる商品とを取引対象として混在する一括の取引を処理可能とする。
【解決手段】 実施形態の取引処理装置は、判定手段、受付手段及び生成手段を備える。判定手段は、取引の対象となる商品を判定する。受付手段は、判定手段により判定された商品を後刻の引き渡しとする旨の指示を受ける。生成手段は、判定手段により判定された商品のリストを、受付手段により指示が受けられた商品を区別可能に生成する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引の対象となる商品を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された商品を後刻の引き渡しとする旨の指示を受ける受付手段と、
前記判定手段により判定された商品のリストを、前記受付手段により前記指示が受けられた商品を区別可能に生成する生成手段と、
を具備する取引処理装置。
【請求項2】
前記受付手段は、前記指示として、販売者による在庫商品からの引き渡しとするか、販売者が別の業者への発注を経ての入荷商品からの引き渡しとするかの区分の指定を受け、
前記生成手段は、前記リストを、前記受付手段により前記指示が受けられた商品については前記受付手段により受けられた指定による区分を判別可能に生成する、
請求項1に記載の取引処理装置。
【請求項3】
前記受付手段により前記指示が受けられた商品の引き渡しの予定日を入力する入力手段、
をさらに備え、
前記生成手段は、前記リストを、前記受付手段により前記指示が受けられた商品については、当該商品に関して前記入力手段により予定日が入力されているならば、当該予定日を判別可能に生成する、
請求項1に記載の取引処理装置。
【請求項4】
前記生成手段は、前記判定手段により商品が判定される毎に、当該商品を含むように前記リストを更新し、
前記受付手段は、前記生成手段が前記リストを更新する前に前記指示を受ける、
請求項1に記載の取引処理装置。
【請求項5】
前記リストに含まれる商品に関しての後刻の引き渡しとするか否かの変更指示に応じて、前記リストを更新する更新手段、
をさらに備える請求項4に記載の取引処理装置。
【請求項6】
取引処理装置に備えられるコンピュータを、
取引の対象となる商品を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された商品を後刻の引き渡しとする旨の指示を受ける受付手段と、
前記判定手段により判定された商品のリストを、前記受付手段により前記指示が受けられた商品を区別可能に生成する生成手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、取引処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、家具販売店などにおいては、店舗に在庫がある商品に関しては店舗にて即時に客に引き渡す形態の取引と、別の倉庫で保管されている大型商品、あるいはメーカから取り寄せる必要のある商品などのような一部商品に関して後刻に客に引き渡す形態の取引とが行われる。
そして、これら2つの形態の取引は、それぞれ別々に処理されていた。
このような事情から、即時の引き渡しとなる商品と後刻の引き渡しとなる商品とを取引対象として混在する一括の取引を処理できることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-141896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、即時の引き渡しとなる商品と後刻の引き渡しとなる商品とを取引対象として混在する一括の取引を処理できる取引処理装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の取引処理装置は、判定手段、受付手段及び生成手段を備える。判定手段は、取引の対象となる商品を判定する。受付手段は、判定手段により判定された商品を後刻の引き渡しとする旨の指示を受ける。生成手段は、判定手段により判定された商品のリストを、受付手段により指示が受けられた商品を区別可能に生成する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る取引処理装置の要部回路構成を表すブロック図。
図2】取引データの構成を模式的に表す図。
図3】取引処理のフローチャート。
図4】取引処理のフローチャート。
図5】取引処理のフローチャート。
図6】登録画面の一例を表す図。
図7】登録画面の一例を表す図。
図8】登録画面の一例を表す図。
図9】登録画面の一例を表す図。
図10】編集画面の一例を表す図。
図11】編集画面の一例を表す図。
図12】登録画面の一例を表す図。
図13】入力画面の一例を表す図。
図14】レシートの一例を表す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る取引処理装置100の要部回路構成を表すブロック図である。
取引処理装置100は、店舗における客に対する商品の販売のための処理を、操作者による操作に応じて行う。なお、取引処理装置100の操作者は、主として店員である。
【0008】
取引処理装置100は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103、タッチパネル104、キーボード105、スキャンユニット106、決済ユニット107、プリンタ108、通信ユニット109及び伝送路110を含む。そしてプロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103、タッチパネル104、キーボード105、スキャンユニット106、決済ユニット107、プリンタ108及び通信ユニット109は、伝送路110に接続されている。
【0009】
プロセッサ101、メイン記憶ユニット102及び補助記憶ユニット103が伝送路110で接続されて、取引処理装置100の制御に関する情報処理を実行するためのコンピュータが構成される。
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、メイン記憶ユニット102及び補助記憶ユニット103に記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムなどの情報処理プログラムに基づく情報処理を実行することにより、取引処理装置100の各種の機能を実現するべく取引処理装置100の各部を制御する。
【0010】
メイン記憶ユニット102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域と書き換え可能なメモリ領域とを含む。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域では上記の情報処理プログラムの一部を記憶する。またメイン記憶ユニット102は、プロセッサ101が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを読み出し専用のメモリ領域又は書き換え可能なメモリ領域で記憶する場合もある。メイン記憶ユニット102は、書き換え可能なメモリ領域を、プロセッサ101によるワークエリアとして使用する。
【0011】
補助記憶ユニット103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット103は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)等の周知の記憶デバイスを備える。補助記憶ユニット103は、プロセッサ101が各種の情報処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ101での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット103は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット103は、本実施形態においては、取引処理プログラムPRAを記憶する。取引処理プログラムPRAは、取引を処理するための後述する情報処理に関する処理手順を記述したアプリケーションプログラムである。補助記憶ユニット103の記憶領域の一部は、取引データDAAを記憶する領域として利用される。取引データDAAは、一取引の内容を表すデータである。
【0012】
タッチパネル104は、操作者に対する情報提示のための画面を表示する。またタッチパネル104は、操作者による画面へのタッチ操作による指示を入力する。
キーボード105は、複数のキーを備え、これらのキーの押下による操作者の指示を入力する。
スキャンユニット106は、商品コードをスキャンする。スキャンユニット106は、ハンディ式及び固定式などの種々のタイプのバーコードスキャナ、あるいはRFIDスキャナなどの種々のスキャンデバイスを少なくとも1つ備える。
【0013】
決済ユニット107は、取引の代金の決済のための処理を行う。決済ユニット107は、現金決済、クレジット決済、電子マネー決済、コード決済、プリペイドカード決済、ポイント決済、デビットカード決済などの種々の決済方法のそれぞれに対応するデバイスの1つ又は複数を備えていてよい。
プリンタ108は、レシート用紙に対してレシート、領収証又は売上票などの証票の画像を印刷する。プリンタ108は、上記の画像を印刷したレシート用紙をレシート排出口から外部へと排出する。
【0014】
通信ユニット109は、プロセッサ101が通信ネットワーク200を介して、例えばPOSサーバなどの任意の装置と各種データを授受するための通信処理を行う。通信ネットワーク200としては、典型的にはLAN(local area network)が用いられる。しかしながら通信ネットワーク200としては、LANの他に、インターネット、VPN(virtual private network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。通信ユニット109としては、通信ネットワーク200の通信方式に準じた周知のデバイスを用いることができる。
伝送路110は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含む。伝送路110は、接続されている各部の間で授受されるデータ及び信号を伝送する。
【0015】
取引処理装置100の基本ハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末装置のハードウェアを用いることができる。このときに取引処理装置100の譲渡は一般に、取引処理プログラムPRAが補助記憶ユニット103に記憶された状態にて行われる。しかし、取引処理プログラムPRAが補助記憶ユニット103に記憶されない状態の取引処理装置100のハードウェアと取引処理プログラムPRAとが個別に譲渡されてもよい。そして、補助記憶ユニット103に、任意の作業者の操作に応じて取引処理プログラムPRAが書き込まれてもよい。あるいは、取引処理プログラムPRAと同種の別バージョンの情報処理プログラムが補助記憶ユニット103に記憶された状態の取引処理装置100のハードウェアと取引処理プログラムPRAとが個別に譲渡されてもよい。そして、補助記憶ユニット103に既に記憶されている情報処理プログラムを置き換える形で、取引処理プログラムPRAが書き込まれてもよい。取引処理プログラムPRAの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。取引処理プログラムPRAは、メイン記憶ユニット102に記憶されてもよい。
【0016】
図2は取引データDAAの構成を模式的に表す図である。
取引データDAAは、取引処理装置100にて処理中の取引のそれぞれに関して生成されて補助記憶ユニット103に記憶される。
取引データDAAは、フィールドFAA,FABを含む。取引データDAAは、フィールドFAC以降に任意の数のフィールドを含み得る。フィールドFAAには、該当の取引の識別子としての取引コードがセットされる。フィールドFABには、後述する予約販売商品の引渡日が指定されている場合に、その引渡日がセットされる。なお、フィールドFABは、引渡日が未指定の場合には、例えばNull状態とされる。該当の取引の対象として登録済みの商品(以下、取引商品と称する)がある場合には、取引商品のそれぞれに関連付けたフィールドFAC,FAD,…が取引データDAAに追加される。フィールドFAC,FAD,…には、それぞれ別々の取引商品に関する商品データがセットされる。
【0017】
1つの商品データは、フィールドFBA,FBB,FBC,FBD,FBEを含む。フィールドFBAには、関連付けられた取引商品の識別子としての商品コードがセットされる。フィールドFBBには、関連付けられた取引商品に対して定められた商品名がセットされる。フィールドFBCには、関連付けられた取引商品の点数がセットされる。フィールドFBDには、関連付けられた取引商品の単価がセットされる。フィールドFBEには、関連付けられた取引商品の引渡方法に関する区分(以下、引渡区分と称する)を表す区分コードがセットされる。なお商品データには、割引情報などの別の様々な情報が含まれていてもよい。かくして、取引データは、取引の対象となる取引商品のリストを表したデータである。
【0018】
次に以上のように構成された取引処理装置100の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。例えば、以下の説明では、本実施形態の特徴的な動作を分かり易く説明するために、一部の処理についての説明を省略している。例えば、何らかのエラーが発生した場合に、そのエラーに対処するための処理が行われる場合があるが、そのような処理については記載を省略している。
【0019】
タッチパネル104又はキーボード105での予め定められた操作により一取引に関する処理の開始が指示されると、プロセッサ101は取引処理プログラムPRAに基づく情報処理(以下、取引処理と称する)を開始する。
図3図4及び図5は取引処理のフローチャートである。
【0020】
ACT11としてプロセッサ101は、処理対象となる取引に関する新たな取引データを生成する。つまりプロセッサ101は例えば、他の取引に対して既に割り当てられている取引コードとは異なる新たな取引コードを予め定められたルールに従って決定し、この取引コードをフィールドFAAにセットするとともに、フィールドFABはnull状態とし、フィールドFAC以降の商品データは含まない取引データDAAを生成し、補助記憶ユニット103に記憶させる。なおプロセッサ101は、過去に実行した取引処理で生成した取引データDAAが補助記憶ユニット103に記憶されているならば、その取引データDAAはそのまま補助記憶ユニット103に残す。
【0021】
ACT12としてプロセッサ101は、登録画面をタッチパネル104に表示させる。登録画面は、取引商品の登録状況を表すとともに、取引処理装置100に対する各種の指示のための操作を受けるためのGUI(graphical user interface)画面である。
図6は登録画面SCAの一例を表す図である。
図6はACT12としてのプロセッサ101による処理により表示される登録画面SCAの状況を表す。つまり図6は、取引商品が1つも登録されていない状況における登録画面SCAを表す。
【0022】
なお、登録画面SCA及び後述する各種の画面は、主要な表示オブジェクトを図示しており、一部の表示オブジェクトの図示を省略している場合がある。例えば、各種の画面に表しているボタンの一部に関しては、割り当てられた機能を表す文字列又はマークなどの図示を省略している。また登録画面SCA及び後述する各種の画面は一例であって、例えば取引処理プログラムPRAの作成者などによって適宜に定められてよい。
【0023】
登録画面SCAは、エリアARA,ARB,ARC,ARDを含む。エリアARAは、取引商品の登録状況を表す。図6に表される登録画面SCAは、取引商品が1つも登録されていない状況であるから、エリアARAには取引商品に関する情報を表していない。エリアARB,ARC,ARDは、それぞれソフトキーである複数のボタンを表す。エリアARBに表されるボタンBUA,BUBは、第1の登録モード、第2の登録モード及び第3の登録モードの切替え指示を受ける。各登録モードについては後述する。エリアARCには、テンキー及びボタンBUC,BUDが表される。ボタンBUCは、取引商品の登録を終えて会計に移行することの指示を受ける。ボタンBUDは、会計を終えて取引を終了することの指示を受ける。
【0024】
プロセッサ101は、ACT12として登録画面SCAを表示させたのちには、ACT13へと進む。
図3中のACT13としてプロセッサ101は、第1の登録モードを設定する。
ACT14としてプロセッサ101は、第2の登録モードが指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT15へと進む。
ACT15としてプロセッサ101は、第3の登録モードが指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT16へと進む。
【0025】
ACT16としてプロセッサ101は、第1の登録モードが指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT17へと進む。
ACT17としてプロセッサ101は、商品が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT18へと進む。
【0026】
ACT18としてプロセッサ101は、登録済みの取引商品のうちの1つが選択されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT19へと進む。
ACT19としてプロセッサ101は、会計開始が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT20へと進む。
【0027】
ACT20としてプロセッサ101は、その他の指示がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT14へと戻る。
かくしてプロセッサ101は、ACT14~ACT20としては、操作者により何らかの指定又は指示がなされるのを待ち受ける。
【0028】
ここで、第1の登録モードは、会計完了後に即時に客に引き渡す取引商品を登録するためのモードである。この第1の登録モードは例えば、取引処理装置100が利用される店舗における在庫商品を取引商品として登録する際に適用される。
第2の登録モード及び第3の登録モードは、会計完了後に即時には引き渡さず、後刻に客に引き渡す取引商品を登録するためのモードである。
【0029】
第2の登録モードは、店舗運営者、つまり当該取引に関する販売者が仕入れ済みの商品を取引商品として登録するためのモードである。第2の登録モードは例えば、取引処理装置100が利用される店舗とは別の場所にある倉庫に保管されている商品を取引商品として登録する際に適用することが想定される。第2の登録モードは例えば、取引処理装置100が利用される店舗における在庫商品であるものの、配送により客に引き渡す商品を取引商品として登録する際に適用することが想定される。
第3の登録モードは、店舗運営者とは別の、例えば卸売業者などへの発注を伴って入荷した上で引き渡す商品を取引商品として登録するためのモードである。
【0030】
操作者は、以後に登録する取引商品の客への引き渡しを後刻とするならば、第2の登録モード又は第3の登録モードを指定する。なお操作者は例えば、取引商品として登録しようとする商品の在庫状況を任意の方法で調べて、あるいは客の要望を考慮して、当該商品を即座に客に引き渡す(以下、通常渡しと称する)か、在庫商品のうちから客に引き渡す(以下、在庫渡しと称する)か、あるいは注文を経て仕入れた上で客に引き渡す(以下、注文渡しと称する)か、を決定する。そして操作者は、第1の登録モード又は第3の登録モードが設定されている状況で在庫渡しとする取引商品を登録しようとするならば、例えば登録画面SCA中のボタンBUAをタップするなどの予め定められた操作によって第2の登録モードを指定する。また操作者は、第1の登録モード又は第2の登録モードが設定されている状況で注文渡しとする取引商品を登録しようとするならば、例えば登録画面SCA中のボタンBUBをタップするなどの予め定められた操作によって第3の登録モードを指定する。
【0031】
プロセッサ101は、第2の登録モードを指定する操作が行われたことを確認したならばACT14にてYESと判定し、ACT21へと進む。
ACT21としてプロセッサ101は、第2の登録モードを設定する。そしてプロセッサ101は、ACT14~ACT20の待ち受け状態に戻る。
【0032】
プロセッサ101は、第3の登録モードを指定する操作が行われたことを確認したならばACT15にてYESと判定し、ACT22へと進む。
ACT22としてプロセッサ101は、第3の登録モードを設定する。そしてプロセッサ101は、ACT14~ACT20の待ち受け状態に戻る。
【0033】
操作者は、第2の登録モードが設定されている状況で通常渡しとする取引商品を登録しようとするならば、例えば登録画面SCA中のボタンBUAをタップするなどの予め定められた操作によって第1の登録モードを指定する。操作者は、第3の登録モードが設定されている状況で通常渡しとする取引商品を登録しようとするならば、例えば登録画面SCA中のボタンBUBをタップするなどの予め定められた操作によって第1の登録モードを指定する。
プロセッサ101は、第1の登録モードを指定する操作が行われたことを確認したならばACT16にてYESと判定し、ACT13にて第1の登録モードに設定し直した上で、ACT14~ACT20の待ち受け状態に戻る。
【0034】
かくして操作者は、取引商品として登録する商品を指定するのに先立って、第1~第3の登録モードのいずれかを適宜に設定することができる。そして操作者は、適宜の登録モードを設定した状態で、取引商品として登録しようとする1つの商品を指定する。操作者は例えば、取引商品として登録しようとする商品の商品コードを表したバーコードをスキャンユニット106にスキャンさせる。操作者は例えば、登録しようとする商品に関連付けてタッチパネル104に表示されたプリセットボタンをタップする。操作者は例えば、キーボード105に含まれるキーのうちで登録しようとする商品に関連付けられたキーを押下する。操作者は例えば、例えば商品コードに相当する数値列を、タッチパネル104又はキーボード105にて直接入力する。
【0035】
プロセッサ101は、このようにして商品が指定されると、ACT17にてYESと判定し、図4中のACT31へと進む。
ACT31としてプロセッサ101は、第1の登録モードに設定しているか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、第1の登録モードに設定しているならばYESと判定し、ACT32へと進む。
【0036】
ACT32としてプロセッサ101は、指定された商品を通常渡しとするものとして取引商品として登録する。プロセッサ101は例えば、指定された商品の商品コードをフィールドFBAに、指定された商品に対して予め定められている商品名をフィールドFBBに、「1」をフィールドFBCに、指定された商品に対して予め設定されている単価をフィールドFBDに、そして通常渡しを表す区分コードをフィールドFBEに、それぞれセットした新たな商品データを生成する。そしてプロセッサ101は、ACT11で生成した取引データDAAの末尾のフィールドの後に新たなフィールドを付加し、当該フィールドに上記の商品データをセットする。なおプロセッサ101は、商品名及び単価は、例えば補助記憶ユニット103に予め保存した商品マスタデータから取り出すか、あるいは商品マスタデータを管理する図示しないサーバから通信ネットワーク200を介して取得する。プロセッサ101は、商品の指定を受けるのと前後して点数の指定を受けるようにし、その指定された点数をフィールドFBCにセットするのでもよい。
【0037】
プロセッサ101は、第1の登録モードに設定していない場合は、ACT31にてNOと判定し、ACT33へと進む。
ACT33としてプロセッサ101は、第2の登録モードに設定しているか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、第2の登録モードに設定しているならばYESと判定し、ACT34へと進む。
ACT34としてプロセッサ101は、指定された商品を在庫渡しとするものとして取引商品として登録する。プロセッサ101は例えば、ACT21と同様にして商品データを生成し、取引データDAAに追加する。ただしプロセッサ101はここでは、在庫渡しを表す区分コードをフィールドFBEにセットする。
【0038】
プロセッサ101は、第2の登録モードに設定していない場合は、ACT33にてNOと判定し、ACT35へと進む。
ACT35としてプロセッサ101は、指定された商品を発注渡しとするものとして取引商品として登録する。プロセッサ101は例えば、ACT21と同様にして商品データを生成し、取引データDAAに追加する。ただしプロセッサ101はここでは、発注渡しを表す区分コードをフィールドFBEにセットする。
【0039】
以上のようにプロセッサ101は、指定された商品を取引の対象となる取引商品として判定している。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは判定手段として機能する。そしてプロセッサ101は、第2の登録モード又は第3の登録モードを設定している場合に判定した取引商品を後刻の引き渡しの対象とする。つまりプロセッサ101は、第2の登録モード又は第3の登録モードの設定の指示を、商品を後刻の引き渡しとする旨の指示として受けている。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは受付手段として機能する。さらにプロセッサ101は、区分コードを含んだ商品データを含む取引データDAAを生成することにより、取引商品のリストを、後刻の引き渡しとする旨の指示が受けられた取引商品を区別可能に生成していることになる。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは生成手段として機能する。
【0040】
プロセッサ101は、ACT32、ACT34又はACT35にて取引商品の登録を終えると、いずれの場合もACT36へと進む。
ACT36としてプロセッサ101は、ACT32、ACT34又はACT35にて更新された取引データDAAの内容を表すように登録画面SCAを更新する。そしてプロセッサ101はこののち、図3中のACT14~ACT20の待ち受け状態に戻る。
【0041】
図7は更新後の登録画面SCAの一例を表す図である。
図7に表す登録画面SCAは、「AAAAAAA」なる商品名の商品と、「BBBBBBB」なる商品名の商品とが1つずつ取引商品として、いずれも通常渡しで登録された後に更新された例である。このため、エリアARAには、上記の2つの取引商品に関する情報が表されている。
【0042】
図8は更新後の登録画面SCAの一例を表す図である。
図8に表す登録画面SCAは、図7に表す登録画面SCAがタッチパネル104により表示されている状態から、「CCCCCCC」なる商品名の商品が1つ、在庫渡しで登録された後に更新された例である。このため、エリアARAには、「CCCCCCC」なる商品名の商品に関する情報が追加して表されている。また在庫渡しで登録されていることを表すための「予約在庫」なる文字列が、「CCCCCCC」なる商品名の商品に関連付けて表されている。
【0043】
図9は更新後の登録画面SCAの一例を表す図である。
図9に表す登録画面SCAは、図8に表す登録画面SCAがタッチパネル104により表示されている状態から、「DDDDDDD」なる商品名の商品が2つ、通常渡しで登録された後に更新された例である。このため、エリアARAには、「DDDDDDD」なる商品名の商品に関する情報が追加して表されている。
【0044】
操作者は、登録済みの取引商品に関して何らかの変更を行いたい場合には、例えば登録画面SCAにて該当の取引商品に関する情報が表されているエリア内をタップするなどの予め定められた操作により取引商品の1つを選択する。これに応じてプロセッサ101は、図3中のACT18にてYESと判定し、図4中のACT37へと進む。
【0045】
ACT37としてプロセッサ101は、編集画面をタッチパネル104に表示させる。編集画面は、登録済みの取引商品に関する諸設定の変更指示を受けるためのGUI画面である。
図10は編集画面SCBの一例を表す図である。
図10は、図9に表す状態の登録画面SCAにて商品名が「DDDDDDD」である取引商品に関する情報が表されているエリア内がタップされたことに応じて表示される編集画面SCBを表す。
【0046】
編集画面SCBは、エリアARE,ARF及びボタンBUE,BUFを含む。エリアAREAは、選択された取引商品に関する商品名、単価、点数、値割引及び合計金額をそれぞれ示す文字列と、引渡区分を表すインジケータとを表す。インジケータは、通常渡し、在庫渡し及び発注渡しのそれぞれが関連付けられたボタンBUG,BUH,BUIからなる。そしてインジケータは、図10の例では、通常渡しが関連付けられたボタンBUGを他のボタンBUH,BUIに対して強調して表していることにより、通常渡しが設定されていることを表している。ボタンBUG,BUH,BUIは、変更後の引渡区分の指定を受けるためのソフトキーでもある。エリアARFは、テンキー及びいくつかの機能キーを表す。ボタンBUEは、選択された取引商品に関する諸設定の変更を中止する旨の指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBUFは、選択された取引商品に関する変更後の諸設定をエリアAREに表されている設定に確定する旨の指示を受けるためのソフトキーである。
【0047】
操作者は、選択している取引商品の引渡区分を変更するならば、ボタンBUG,BUH,BUIのいずれかをタップすることで、変更後の引渡区分を指定する。操作者は、例えば、「DDDDDDD」なる商品名の取引商品の引渡区分を発注渡しに変更したいのであれば、図10に表す編集画面SCBにおいてボタンBUIをタップする。
【0048】
プロセッサ101は、図4中のACT37として編集画面SCBを表示させたのちには、ACT38へと進む。
ACT38としてプロセッサ101は、変更後の引渡区分が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT39へと進む。
ACT39としてプロセッサ101は、変更の確定が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT40へと進む。
【0049】
ACT40としてプロセッサ101は、変更の中止が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT41へと進む。
ACT41としてプロセッサ101は、上記以外の指示がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT38へと戻る。
かくしてプロセッサ101はACT38~ACT41としては、引渡区分、確定、中止、あるいはその他の指示がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、前述のようにボタンBUG,BUH,BUIのいずれかをタップするなどの予め定められた操作により変更後の引渡区分が指示されたならばACT38にてYESと判定し、ACT42へと進む。
【0050】
ACT42としてプロセッサ101は、指示された引渡区分を、選択されている取引商品に関する引渡区分の候補として設定する。
ACT43としてプロセッサ101は、候補となっている引渡区分をハイライトするように編集画面を更新する。そしてプロセッサ101はこののち、ACT38~ACT41の待ち受け状態に戻る。
【0051】
図11は更新後の編集画面SCBの一例を表す図である。
図11に表す編集画面SCBは、図10に表す編集画面SCBがタッチパネル104により表示されている状態から、ボタンBUIのタップにより変更後の引渡区分として発注渡しが指示されたことに応じて更新された例である。このため、ボタンBUIが、他のボタンBUG,BUHに対してハイライトされている。
【0052】
操作者は、選択している取引商品に関して引渡区分以外の設定を変更したい場合には、その指示のために予め定められた操作を行う。例えば操作者は、点数を変更したいならば、編集画面SCBにて点数が表されている欄をタップした上で、エリアARFに表されたテンキーを操作して変更後の点数を指定する。プロセッサ101は、このような操作がなされたならば、ACT41にてYESと判定し、なされた指示の内容を確認し、その指示に応じた処理へと進む。例えばプロセッサ101は、上記の操作であることを確認し、当該操作により指示された点数を変更後の点数の候補として設定し、当該の点数の候補を表すように編集画面SCBを更新した上で、ACT38~ACT41の待ち受け状態に戻る。ACT41にてYESと判定したのちの処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0053】
操作者は、選択している取引商品に関して編集画面SCBに表されている諸設定が所望の内容になっているならば、例えばボタンBUFをタップするなどの予め定められた操作によって変更の確定を指示する。これに応じてプロセッサ101は、ACT39にてYESと判定し、ACT44へと進む。
ACT44としてプロセッサ101は、変更後の候補として設定してある諸設定を反映するように、選択されている取引商品に関する商品データを更新する。プロセッサ101は例えば、上述した具体例のように、商品名が「DDDDDDD」なる取引商品が選択されていて、通常渡しからの変更後の取引区分の候補として発注渡しを設定しているならば、商品名が「DDDDDDD」なる取引商品を識別する商品コードがフィールドFBAに設定されている商品データを、フィールドFBEにセットされている区分コードを発注渡しを表す区分コードに書き換えるべく更新する。そしてプロセッサ101はこののち、ACT45へと進む。
【0054】
操作者は、選択している取引商品に関する諸設定の変更を取り止めるならば、例えばボタンBUEをタップするなどの予め定められた操作によって変更の中止を指示する。これに応じてプロセッサ101は、ACT40にてYESと判定し、ACT44をパスしてACT45へと進む。
ACT45としてプロセッサ101は、この時点での取引データDAAの内容に応じた登録画面SCAをタッチパネル104に表示させる。つまりプロセッサ101は、確定指示に応じてACT44を経てACT45へと進んだ場合には、ACT44での商品データの更新に伴って変更した登録画面SCAを表示させる。またプロセッサ101は、中止指示に応じてACT44をパスしてACT45へと進んだ場合には、ACT37で編集画面を表示させる前に表示させていたのと同じ登録画面SCAを再度表示させる。そしてプロセッサ101はこののち、図3中のACT14~ACT20の待ち受け状態に戻る。
【0055】
図12は登録画面SCAの一例を表す図である。
図12は、図8に表す登録画面SCAがタッチパネル104により表示されている状態から、図10及び図11に表す編集画面SCBが表示される状態を順次に経て、確定指示に応じて表示される登録画面SCAを表す。
このため、図12に表す登録画面SCAは図8に表す登録画面SCAに対して、発注渡しで登録されていることを表すための「予約発注」なる文字列が、「DDDDDDD」なる商品名の商品に関連付けて表すように変更されている。
【0056】
操作者は、取引商品の登録を終えたならば、例えば登録画面SCAに表されたボタンBUCをタップするなどの予め定められた操作により会計開始を指示する。これに応じてプロセッサ101は、図3中のACT19にてYESと判定して、図5中のACT51へと進む。
ACT51としてプロセッサ101は、取引商品の中に予約販売商品が有るか否かを確認する。予約販売商品とは、会計完了に伴って即時に客に引き渡さずに後刻の引き渡しとする商品である。つまり、引渡区分が在庫渡し又は発注渡しとされている取引商品が予約販売商品に該当する。プロセッサ101は例えば、取引データDAAのフィールドFAC以降にセットされた商品データに、フィールドFBEに在庫渡し又は発注渡しの区分コードがセットされている商品データが1つでも含まれるならば、予約販売商品が有るとしてYESと判定し、ACT52へと進む。
ACT52としてプロセッサ101は、入力画面をタッチパネル104に表示させる。入力画面は、予約販売商品を客に引き渡す予定日の入力を受けるためのGUI画面である。
【0057】
図13は入力画面SCCの一例を表す図である。
図13は、図12に表す登録画面SCAにてボタンBUCがタップされたことに応じて表示される入力画面SCCを表す。この入力画面SCCは、図12に表す登録画面SCAに重ねてウィンドウWIAを表している。ウィンドウWIAは、エリアARG,ARH,ARI,ARJ及びボタンBUJを表す。エリアARG,ARH,ARIは、予定日としての年、月、日をそれぞれ入力するための入力エリアである。エリアARJは、テンキー及びいくつかの機能キーを表す。ボタンBUJは、エリアARG,ARH,ARIに入力した年月日を引き渡しの予定日として確定する旨の指示を受けるためのソフトキーである。
【0058】
なお、図13においては、エリアARG,ARH,ARIに数値が入力されている状態を表している。プロセッサ101は、ACT52として表示させる入力画面SCCにおいては、エリアARG,ARH,ARIをブランク状態としておく。ただしプロセッサ101は、ACT52として表示させる入力画面SCCにおいて、予め定められた何らかの方法により取得した年月日を表す数値をエリアARG,ARH,ARIに表すようにしてもよい。
【0059】
操作者は、予め定められた操作により、エリアARG,ARH,ARIのそれぞれに年月日を表す数値を入力する。操作者が、入力画面SCCにてどのような年月日を入力するかは、操作者により適宜に定められてよい。例えば、予約販売商品を配送することを原則する店舗にあっては、操作者は配送予定日を調べたうえで、エリアARG,ARH,ARIに入力する。また操作者は、客が後日に来店しての引き取りを希望するならば、エリアARG,ARH,ARIをブランクとしておく。
【0060】
さてプロセッサ101は、図5中のACT52として入力画面を表示させたのちには、ACT53へと進む。
ACT53としてプロセッサ101は、予定日を入力するための入力操作が行われたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT54へと進む。
ACT54としてプロセッサ101は、確定指示がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT53へと戻る。
かくしてACT53及びACT54としてプロセッサ101は、入力操作又は確定指示がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上述のようにエリアARG,ARH,ARIのそれぞれに年月日を表す数値を入力する操作が行われたならば、ACT53にてYESと判定し、ACT55へと進む。
【0061】
ACT55としてプロセッサ101は、入力画面SCCにてエリアARG,ARH,ARIに表す数値を適宜変更するともに、その数値が表す年月日を引渡日として取引データDAAのフィールドFABにセットする。そしてプロセッサ101はこののち、ACT53及びACT54の待ち受け状態に戻る。なおプロセッサ101は、改めて入力操作が行われたことによりACT55を繰り返し実行する場合には、新たに入力された数値が表す年月日を引渡日としてセットし直す。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは更新手段として機能する。
【0062】
かくして、取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは引き渡しの予定日を入力する入力手段として機能する。そしてプロセッサ101は、当該の入力した予定日を取引データDAAに含めることにより、取引データDAAにより表されるリストを、取引商品のうちの各予約販売商品の引き渡しの予定日を判別可能に生成している。
【0063】
操作者は、引渡日とする年月日を入力し終えたならば、例えばボタンBUJをタップするなどの予め定められた操作によって確定を指示する。なお操作者は、引渡日が未定である場合などに、エリアARG,ARH,ARIをブランクとした状態で確定を指示してもよい。これに応じてプロセッサ101はACT54にてYESと判定し、ACT56へと進む。
ACT56としてプロセッサ101は、登録画面SCAをタッチパネル104に表示させる。つまりプロセッサ101は例えば、タッチパネル104の表示を、入力画面SCCを表示させる前に表示させていた登録画面SCAに戻す。
【0064】
操作者は、例えば現金決済などによって、登録済みの全ての取引商品の代金を決済する。操作者はあるいは、クレジットカード決済などの別の決済方法によって代金を決済する。この際に決済者は、適宜に決済ユニット107を用いる。プロセッサ101は、図5では図示しないが、決済ユニット107が決済のために用いられる場合には、例えば決済ユニット107からの要求に応じて、決済すべき金額を決済ユニット107に通知する場合もある。そして操作者は、決済が完了したならば、例えば登録画面SCAに表されたボタンBUDをタップするなどの予め定められた操作によって決済の完了を指示する。
【0065】
プロセッサ101は、ACT56にて登録画面SCAを表示させたのちには、ACT57へと進む。なおプロセッサ101は、例えば、取引データDAAのフィールドFAC以降にセットされた商品データに、フィールドFBEに在庫渡し又は発注渡しの区分コードがセットされている商品データが1つも含まれないならば、予約販売商品が無いとしてACT51にてNOと判定し、ACT52~ACT56をパスしてACT57へと進む。
ACT57としてプロセッサ101は、決済の完了が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT58へと進む。
ACT58としてプロセッサ101は、決済の完了以外の何らかの指示がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT57へと戻る。
【0066】
かくしてプロセッサ101は、ACT57及びACT58としては、完了指示を含む何らかの指示がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、完了以外の何らかの指示がなされたことを確認したならばACT58にてYESと判定し、なされた指示の内容を確認し、その指示に応じた処理へと進む。例えばプロセッサ101は、決済ユニット107を用いる必要のある決済方法での決済の実行が指示されたことを確認し、その指示に応じた決済を実行するべく決済ユニット107を動作させる。例えばプロセッサ101は、取引商品の追加登録を指示するための予め定められた操作が行われたことを確認し、図4中のACT31以降を実行する。あるいはプロセッサ101は、取引の取消を指示する操作が行われたことを確認し、例えば取引データDAAを抹消するなどの予め定められた取消処理を行った上で取引処理を終了する。ACT58にてYESと判定したのちの処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
操作者が上述のように決済の完了を指示する操作を行ったならば、プロセッサ101はACT57にてYESと判定し、ACT59へと進む。
ACT59としてプロセッサ101は、取引の内容を表したレシートをプリンタ108にプリントさせる。そしてプロセッサ101はこののち、取引処理を終了する。
【0067】
図14はレシートの一例を表す図である。
図14に表すレシートは、図12の登録画面SCAにてボタンBUCがタップされ、かつ図13の入力画面SCCにてボタンBUJがタップされたのち、現金決済の終了をもって登録画面SCAにてボタンBUDがタップされた場合の例である。
プロセッサ101は、「CCCCCCC」なる商品名の取引商品が在庫渡しであることを表すべく、「在庫品」なる文字列CSAをレシートに表している。プロセッサ101は、「DDDDDDD」なる商品名の取引商品が発注渡しであることを表すべく、「発注品」なる文字列CSBをレシートに表している。プロセッサ101は、引渡日が2022年12月01日であることをエリアARKに表している。
【0068】
プロセッサ101は、取引処理プログラムPRA又は別の情報処理プログラムに従って、取引データの集計処理を実行する場合もある。そしてその集計処理においてプロセッサ101は、引渡区分毎の集計を行う。つまりプロセッサ101は、集計期間内に行われた取引に関しての取引商品の点数、客数及び合計金額を、通常渡し、在庫渡し及び発注渡しのそれぞれに関して求める。
【0069】
以上のように取引処理装置100は、取引商品のリストを表す取引データDAAに含める商品データに区分コードを含めていることによって、取引商品のそれぞれが、即時の引き渡しである通常渡しが指定されているか、後刻の引き渡しとなる在庫渡し又は発注渡しが指定されているかを区別可能とする。これにより、即時の引き渡しとなる商品と後刻の引き渡しとなる商品とを取引対象として混在する一括の取引を処理できる。
【0070】
また取引処理装置100は、後刻の引き渡しに関し、在庫渡しとするか、あるいは発注渡しとするかを、区分コードを異ならせることにより判別可能としている。これにより、後刻の引き渡しのための商品に関して、在庫渡しとすべき商品と、発注渡しとすべき商品とが混在する一括の取引を処理できる。
【0071】
また取引処理装置100は、在庫渡し又は発注渡しが指定されている商品が取引商品に含まれる場合には、当該の商品の引渡日を入力して、取引データDAAに含めて判別可能とする。これにより、後刻の引き渡しとする取引商品の引き渡しの予定日を管理することが可能である。
【0072】
また取引処理装置100は、新たに指定された取引商品に関する商品データを取引データDAAに追加する前に、当該取引商品に関する引渡区分を決定し、その区分コードを、取引データに追加する商品データに含める。これにより、登録済みの取引商品に関する引渡区分の指示を受けて、該当の商品に関する商品データを更新する場合に比べて、引渡区分の設定漏れが生じることを防止できる。
【0073】
また取引処理装置100は、登録済みの取引商品の引渡区分を、操作者による操作に応じて変更する。これにより、取引商品の登録時に引渡区分を適正に設定できなかった場合に、それを容易に修正することができる。
【0074】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
後刻の引き渡しに相当する引渡区分は、在庫渡し及び発注渡しのいずれか一方のみとしてもよい。あるいは後刻の引き渡しに相当する引渡区分に、在庫渡し及び発注渡しとは別の区分が含まれてもよい。別の区分としては例えば、同一系列の他店舗から取り寄せた商品を客に引き渡すようなケースが想定される。
【0075】
初期の登録モードは、第2の登録モード又は第3の登録モードとしてもよい。
【0076】
各登録モードのうちの1つを標準登録モードとして定めておき、標準登録モード以外の登録モードを設定した状態で1つの取引商品を登録する毎に、標準登録モードに戻すようにしてもよい。例えば、上記の実施形態において、第1の登録モードを標準登録モードとし、第2の登録モード又は第3の登録モードを設定した状態で1つの取引商品を登録し終えたならば、第1の登録モードを設定するようにしてもよい。つまりプロセッサ101は、図4中のACT36を終えたならば、図3中のACT13へと戻るようにする。
【0077】
1つの取引商品を登録する毎に、その取引商品の引渡区分の指定を受けるようにしてもよい。
【0078】
商品を判定したのちに、その商品に関する引渡区分の指示を受けてもよい。
【0079】
取引商品として登録する際には、予め定められた引渡区分を設定しておき、登録済みの個々の取引商品の引渡区分を操作者による指示に応じて適宜に変更してもよい。
【0080】
情報処理によりプロセッサ101が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0081】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0082】
100…取引処理装置、101…プロセッサ、102…メイン記憶ユニット、103…補助記憶ユニット、104…タッチパネル、105…キーボード、106…スキャンユニット、107…決済ユニット、108…プリンタ、109…通信ユニット、110…伝送路、200…通信ネットワーク。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14