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特開2024-76318情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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  • 特開-情報処理システム、情報処理方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076318
(43)【公開日】2024-06-05
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240529BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018790
(22)【出願日】2023-02-09
(62)【分割の表示】P 2022187662の分割
【原出願日】2022-11-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】521425652
【氏名又は名称】株式会社ゼロボード
(72)【発明者】
【氏名】渡慶次 道隆
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】エンドユーザによる排出量を推定することができるようにする。
【解決手段】情報処理システムであって、放送されたコンテンツの長さ、放送回数及びコンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報を取得する視聴情報取得部と、コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する記憶部と、長さ、放送回数、視聴情報により推定される視聴者数及び排出係数を乗じて、視聴者によるコンテンツの視聴に係る排出量を計算する排出量計算部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報を取得する視聴情報取得部と、
前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する記憶部と、
前記長さ、前記放送回数、前記視聴情報により推定される前記視聴者数及び前記排出係数を乗じて、視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算する排出量計算部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
計算した前記排出量のオフセットに係る処理を行うオフセット処理部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記テレビ又は前記ラジオの全視聴者数の推定値を記憶する設定記憶部を備え、
前記視聴情報取得部は、前記コンテンツの視聴率を前記視聴情報として取得し、
前記排出量計算部は、前記全視聴者数に前記視聴率を乗じて前記視聴者数を推定すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報を取得するステップと、
前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を示す排出係数を記憶するステップと、
前記長さ、前記放送回数、前記視聴情報により推定される前記視聴者数及び前記排出係数を乗じて、視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報を取得するステップと、
前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶するステップと、
前記長さ、前記放送回数、前記視聴情報により推定される前記視聴者数及び前記排出係数を乗じて、視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には発電に係る二酸化炭素等の環境負荷要因の排出量を求めることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-004080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品又はサービスの提供先であるエンドユーザによる排出量を計算することは難しい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、エンドユーザによる排出量を推定することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、情報処理システムであって、放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報を取得する視聴情報取得部と、前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する記憶部と、前記長さ、前記放送回数、前記視聴情報により推定される前記視聴者数及び前記排出係数を乗じて、視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算する排出量計算部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、エンドユーザによる排出量を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の情報処理システムの全体構成例を示す図である。
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】管理サーバ2の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<システムの概要>
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムは、公衆に対して放送されるコンテンツ(番組又は広告を含みうる。)の視聴者による温室効果ガスの排出量を計算しようとするものである。また、本実施形態の情報処理システムでは、放送者(放送局等)により視聴者の排出量をオフセット処理するようにもしている。
図1は、本実施形態の情報処理システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の情報処理システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、ユーザ端末1及び外部サーバ3と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0011】
ユーザ端末1は、例えば、放送局の従業者により操作される、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。
【0012】
外部サーバ3は、オフセット処理を行うコンピュータである。外部サーバ3は、例えば、J-クレジットなどの、温室効果ガスのオフセット権(環境価値)を販売することによりオフセット処理を行うことができる。
【0013】
<管理サーバ2>
管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ装置2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0015】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、設定記憶部231と、排出係数記憶部232と、排出量記憶部233と、視聴情報取得部211と、排出量計算部212と、オフセット処理部213と、を備える。
【0016】
設定記憶部231は、設定情報を記憶する。本実施形態では、設定情報には、テレビやラジオなどの放送に係る全視聴者数の推定値が含まれ得る。設定情報には、放送の種別を示すメディアIDに対応付けて、全視聴者数を含めることができる。すなわち、例えば、テレビの全視聴者数と、ラジオの全視聴者数とを別々に管理することができる。
【0017】
排出係数記憶部232は、温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する。本実施形態では、排出係数は、コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を想定する。これは、例えば、テレビ受像機の消費電力と電力消費に係る排出係数などから求めることができる。
【0018】
排出量記憶部233は、コンテンツの視聴者による温室効果ガスの排出量を記憶する。排出量記憶部233は、コンテンツを示すコンテンツIDと、日付とに対応付けて排出量を記憶することができる。
【0019】
視聴情報取得部211は、テレビやラジオなどで放送されたコンテンツの視聴者数を推定するための情報(視聴情報)を取得する。視聴情報取得部211は、コンテンツの視聴率を視聴情報として取得することができる。視聴情報取得部211はまた、放送されたコンテンツの長さ及び放送回数を視聴情報とともに取得することができる。視聴情報取得部は、これらの情報を例えばユーザ端末1から受信することができる。
【0020】
排出量計算部212は、コンテンツの視聴による温室効果ガスの排出量を計算する。排出量計算部212は、コンテンツの放送に係る種類を示すメディアIDに対応する排出係数を排出係数記憶部233から読み出し、コンテンツの長さ、コンテンツの放送回数、視聴情報により推定される視聴者数、及び、読み出した排出係数を乗じて、視聴者によるコンテンツの視聴に係る排出量を計算することができる。排出量計算部212は、例えば、コンテンツの放送に係る種類を示すメディアIDに対応する全視聴者数を設定記憶部231から読み出し、読み出した全視聴者数に視聴率を乗じて視聴者数を推定することができる。
【0021】
オフセット処理部213は、排出量のオフセットに係る処理を行う。排出量のオフセットは、例えば、J-クレジットなどの環境価値をユーザ(商品もしくはサービスの消費者又は商品もしくはサービスを提供した事業者)に代わって購入することにより行うことができる。オフセット処理部213は、例えば、環境価値の取引を行う外部サーバ3にアクセスして、外部サーバが提供するAPIを利用して環境価値を購入することができる。オフセット処理部213は、排出量に対応する量の環境価値を都度購入するようにしてもよいし、管理サーバ装置2(の運営者、システムの運営者などの代理無効化を行う主体)が事前に環境価値を購入しておき、代理無効化を行うようにしてもよい。
【0022】
<動作>
図4は、管理サーバ2の動作を説明する図である。管理サーバ2は、視聴情報をコンテンツの長さ及び放送回数とともに取得し(S301)、放送の種類に対応する全視聴者数に視聴率を乗じて視聴者数を計算し(S302)、コンテンツの長さ、コンテンツの放送回数、視聴者数、及び、放送の種類に対応する排出係数を乗じて、視聴者による排出量を計算する(S303)。管理サーバ2は、排出量をオフセットするためのオフセット処理(例えばJ-クレジットの購入など)を行うことができる(S304)。
【0023】
以上のようにして、本実施形態の情報処理システムによれば、放送された番組や広告などのコンテンツの視聴に係る温室効果ガスの排出量を計算し、その排出量をオフセットすることができる。
【0024】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0025】
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-03-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報をユーザ端末から取得する視聴情報取得部と、
放送の種類ごとに、前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する記憶部と、
取得した前記視聴情報により推定される前記視聴者数と前記長さ及び前記放送回数と前記記憶部に記憶されている前記コンテンツの放送に係る種類に対応する前記排出係数とを乗じて、前記コンテンツの視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算する排出量計算部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
テレビ又はラジオの全視聴者数の推定値を記憶する設定記憶部を備え、
前記視聴情報取得部は、前記コンテンツの視聴率を前記視聴情報として取得し、
前記排出量計算部は、前記全視聴者数に前記視聴率を乗じて前記視聴者数を推定すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報をユーザ端末から取得するステップと、
放送の種類ごとに、前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を示す排出係数を記憶するステップと、
取得した前記視聴情報により推定される前記視聴者数と前記長さ及び前記放送回数と前記記憶部に記憶されている前記コンテンツの放送に係る種類に対応する前記排出係数とを乗じて、前記コンテンツの視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報をユーザ端末から取得するステップと、
放送の種類ごとに、前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶するステップと、
取得した前記視聴情報により推定される前記視聴者数と前記長さ及び前記放送回数と前記記憶部に記憶されている前記コンテンツの放送に係る種類に対応する前記排出係数とを乗じて、前記コンテンツの視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報をユーザ端末から取得する視聴情報取得部と、
放送の種類ごとに、前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する記憶部と、
取得した前記視聴情報により推定される前記視聴者数と前記長さ及び前記放送回数と前記記憶部に記憶されている前記コンテンツの放送に係る種類に対応する前記排出係数とを乗じて、前記コンテンツの視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算する排出量計算部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
テレビ又はラジオの全視聴者数の推定値を記憶する設定記憶部を備え、
前記視聴情報取得部は、前記コンテンツの視聴率を前記視聴情報として取得し、
前記排出量計算部は、前記全視聴者数に前記視聴率を乗じて前記視聴者数を推定すること、
を特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報をユーザ端末から取得するステップと、
放送の種類ごとに、前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を示す排出係数を記憶するステップと、
取得した前記視聴情報により推定される前記視聴者数と前記長さ及び前記放送回数と記憶されている前記コンテンツの放送に係る種類に対応する前記排出係数とを乗じて、前記コンテンツの視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項4】
放送されたコンテンツの長さ、放送回数及び前記コンテンツの視聴者数を推定するための視聴情報をユーザ端末から取得するステップと、
放送の種類ごとに、前記コンテンツの視聴により排出される単位時間当たりの温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶するステップと、
取得した前記視聴情報により推定される前記視聴者数と前記長さ及び前記放送回数と記憶されている前記コンテンツの放送に係る種類に対応する前記排出係数とを乗じて、前記コンテンツの視聴者による前記コンテンツの視聴に係る前記排出量を計算するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。