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特開2024-76324積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076324
(43)【公開日】2024-06-05
(54)【発明の名称】積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20240529BHJP
【FI】
H01G4/30 311Z
H01G4/30 201D
H01G4/30 517
H01G4/30 516
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091595
(22)【出願日】2023-06-02
(31)【優先権主張番号】202211484782.1
(32)【優先日】2022-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523209782
【氏名又は名称】ヤゲオ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】YAGEO CORPORATION
【住所又は居所原語表記】No. 16, West 3rd St., N.E.P.Z., Kaohsiung City 811, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100207217
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 智夫
(72)【発明者】
【氏名】藤本 正之
(72)【発明者】
【氏名】楊 凱▲勲▼
(72)【発明者】
【氏名】鄭 義冠
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AH09
5E001AJ01
5E082AA01
5E082AB03
5E082EE23
5E082EE27
5E082FF05
5E082FG26
5E082GG10
(57)【要約】
【課題】積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の製造方法は、特定の金属粒子で製造された内部電極層とセラミック誘電体層を形成する工程と、前記した内部電極層とセラミック誘電体層を交互に積層して、積層体を形成する工程と、積層セラミック体を形成するように、積層体に焼結プロセスを行う工程と、積層セラミック体の両端に端部電極を形成して、本発明の積層セラミックコンデンサを得る工程と、を備える。製造された積層セラミックコンデンサは、良好な内部電極連続性を有し、好適な容量特性及び信頼性を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれニッケル金属コアと、前記ニッケル金属コアを完全に被覆する酸化金属層と、を含む複数の金属粒子で製造された複数の内部電極層を形成する工程と、
複数のセラミック誘電体層を形成する工程と、
前記内部電極層と前記セラミック誘電体層を交互に積層して、積層体を形成する工程と、
積層セラミック体を形成するように、前記積層体に焼結プロセスを行う工程と、
前記積層セラミック体の両端にそれぞれ端部電極を形成して、積層セラミックコンデンサを得る工程と、
を備え、
前記焼結プロセスは、低温燃焼除去ステップ及び高温焼結ステップを含み、前記高温焼結ステップを行う場合、前記金属粒子のそれぞれの前記酸化金属層は金属層に還元される積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項2】
前記金属粒子の形成方法は、
霧化溶液を前記ニッケル金属コアの担体とする工程と、
前記ニッケル金属コアを含有する前記霧化溶液に成膜プロセスを行って、前記酸化金属層を形成する工程と、
前記酸化金属層を形成した後、磁選プロセスを行って、前記金属粒子を得る工程と、
を含む請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項3】
前記霧化溶液は、前記酸化金属層に対応する金属原子を有する化合物を含む請求項2に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項4】
前記酸化金属層は、厚さが1nm~50nmである請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項5】
前記酸化金属層はスズ酸化物を含み、且つ前記金属層は金属スズを含む請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項6】
前記高温焼結ステップを行う前に、前記内部電極層は、還元環境で処理されていない請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項7】
前記還元環境の酸素分圧は、10-10MPa以下である請求項6に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項8】
前記還元環境の温度は、1000℃以上である請求項6に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項9】
前記高温焼結ステップの酸素分圧は、10-12MPa~10-10MPaである請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項10】
前記高温焼結ステップは、
加熱速度が30℃/min以上である加熱段階を行う工程と、
温度維持時間が50分間以下である温度維持段階を行う工程と、
冷却速度が10℃/min以上である冷却段階を行う工程と、
を含む請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項11】
前記高温焼結ステップを行う場合、酸素欠損は前記セラミック誘電体層のそれぞれに形成され、且つ前記酸素欠損は前記セラミック誘電体層のそれぞれと前記内部電極層のそれぞれとの界面に隣接する請求項1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項12】
前記界面から算出すると、前記セラミック誘電体層のそれぞれにおける前記酸素欠損の厚さは、10nm~100nmである請求項11に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項13】
前記界面は、ショットキーバリア(Schottky barrier)を形成する請求項11に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
【請求項14】
交互に積層される複数の内部電極層及び複数のセラミック誘電体層を含む積層セラミック体と、
それぞれ前記積層セラミック体の2つの端部に設けられる2つの端部電極と、
を含み、
85%以上の内部電極連続性を有する積層セラミックコンデンサ。
【請求項15】
前記セラミック誘電体層のそれぞれは酸素欠損を有し、且つ前記酸素欠損は、前記セラミック誘電体層のそれぞれと前記内部電極層のそれぞれとの界面に隣接する請求項14に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項16】
前記界面から算出すると、前記セラミック誘電体層のそれぞれにおける前記酸素欠損の厚さは、10nm~100nmである請求項15に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項17】
前記界面は、ショットキーバリアである請求項15に記載の積層セラミックコンデンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックコンデンサに関し、特に、高い内部電極連続性を有する積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、電子製品のコンデンサに対する要求が厳しくなり、研究開発の薄型化と軽量化の傾向に伴い、且つコンデンサのサイズ仕様もますます小さくなっている。コンデンサのサイズと容量特性の要求を両立させるために、多層の金属電極シートを有する積層セラミックコンデンサ(Multi-layer CeramicCapacor;MLCC)は、精力的に発展される製品となる。積層セラミックコンデンサは、蓄電材料を櫛形(comb)構造に積層したものであるため、同じ体積の条件で、大きな電極面積を有し、好適な容量特性を提供し、更にハイエンド製品の適用要求を満たすことができる。
【0003】
積層セラミックコンデンサの製造プロセスにおいて、内部電極層の積層数が増えるほど、内部電極層が微細化されるが、焼結プロセスに加えられた高温の熱エネルギーにより、内部電極層の金属粒子が球状化され、不連続の問題になり、更に積層セラミックコンデンサの容量特性を低下させることがよくある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、従来の積層セラミックコンデンサ及びその製造方法の欠点を解消した積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を提供することが至急に望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、特定の金属粒子によって内部電極層を形成することで、積層セラミックコンデンサの内部電極連続性を効果的に向上させることのできる積層セラミックコンデンサの製造方法を提供する。
【0006】
本発明の別の態様は、前述の方法で製造される積層セラミックコンデンサを提供する。
【0007】
本発明の一態様によれば、積層セラミックコンデンサの製造方法を提供する。この製造方法によっては、まず複数の内部電極層を形成して、複数のセラミック誘電体層を形成する。ここで、各内部電極層は、複数の金属粒子で製造され、且つ前記金属粒子のそれぞれは、ニッケル金属コア及び酸化金属層を含む。酸化金属層は、ニッケル金属コアを完全に被覆する。その後、前記内部電極層と前記セラミック誘電体層を交互に積層して、積層体を形成する。次に、積層セラミック体を形成するように、積層体に焼結プロセスを行う。ここで、焼結プロセスは、低温燃焼除去ステップ及び高温焼結ステップを含む。高温焼結ステップを行う場合、金属粒子のそれぞれの酸化金属層は金属層に還元される。その後、それぞれ積層セラミック体の両端に端部電極を形成して、積層セラミックコンデンサを得る。
【0008】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の金属粒子の形成方法において、まず霧化溶液をニッケル金属コアの担体として用い、次にニッケル金属コアを含有する霧化溶液に成膜プロセスを行って、酸化金属層を形成する。酸化金属層を形成した後で、磁選プロセスを行って、金属粒子を得る。
【0009】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の霧化溶液は、酸化金属層に対応する金属原子を有する化合物を含む。
【0010】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の酸化金属層は、厚さが1nm~50nmである。
【0011】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の酸化金属層はスズ酸化物を含み、且つ金属層は金属スズを含む。
【0012】
本発明の幾つかの実施例によれば、高温焼結ステップを行う前に、前述の内部電極層は、還元環境で処理されていない。
【0013】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の還元環境の酸素分圧は、10-10MPa以下である。
【0014】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の還元環境の温度は、1000℃以上である。
【0015】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の高温焼結ステップの酸素分圧は、10-12MPa~10-10MPaである。
【0016】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の高温焼結ステップは、加熱段階、温度維持段階、及び冷却段階を含む。ここで、加熱段階の加熱速度は30℃/min以上であり、温度維持段階の温度維持時間は50分間以下であり、冷却段階の冷却速度は10℃/min以上である。
【0017】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の高温焼結ステップを行う場合、酸素欠損は、セラミック誘電体層のそれぞれに形成され、且つこの酸素欠損は、セラミック誘電体層のそれぞれと内部電極層のそれぞれとの界面に隣接する。
【0018】
本発明の幾つかの実施例によれば、この界面から算出すると、前述のセラミック誘電体層の各酸素欠損の厚さは、10nm~100nmである。
【0019】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の界面は、ショットキーバリアを形成する。
【0020】
本発明の別の態様によれば、積層セラミックコンデンサを提供する。この積層セラミックコンデンサは、前述の製造方法で製造され、且つこの積層セラミックコンデンサは、積層セラミック体と、2つの端部電極と、を含む。積層セラミック体は、互いに交互に積層される複数の内部電極層と複数のセラミック誘電体層を含む。端部電極は、積層セラミック体の両端にそれぞれ設けられている。この積層セラミックコンデンサは、85%以上の内部電極連続性を有する。
【0021】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述のセラミック誘電体層のそれぞれは酸素欠損を有し、且つ酸素欠損は、セラミック誘電体層のそれぞれと内部電極層のそれぞれとの界面に隣接する。
【0022】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の界面から算出すると、セラミック誘電体層の各酸素欠損の厚さは、10nm~100nmである。
【0023】
本発明の幾つかの実施例によれば、前述の界面は、ショットキーバリアである。
【発明の効果】
【0024】
本発明の積層セラミックコンデンサ及びその製造方法を適用すれば、ニッケル金属コアと酸化金属層を含む金属粒子で内部電極層を形成し、且つその後の焼結プロセスで酸化金属層を還元して、ニッケル合金材料で形成された内部電極層を得ることができ、更に内部電極層とセラミック誘電体層との間の収縮率差を低減することができるので、積層セラミックコンデンサの内部電極連続性を向上させることができる。更に、本発明で特定されたニッケル合金粒子は、セラミック誘電体層を半導体領域に形成することに役立ち、これにより、内部電極層とセラミック誘電体層との界面が漏れ電流を効果的に抑制することができ、更に積層セラミックコンデンサの長期信頼性を向上させる。これにより、本発明の積層セラミックコンデンサは、好適な容量特性及び信頼性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の実施例及びその利点をより完全に理解させるために、以下の説明を図面に合わせて参照されたい。強調すべきなのは、様々な特徴は、比例にして記述されたものではなく、単に説明するためのものであることである。関連図面の内容については、以下のように説明する。
図1】本発明の幾つかの実施例による積層セラミックコンデンサを示す断面概略図である。
図2】本発明の幾つかの実施例による積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。
図3A】本発明の実施例1による内部電極層の金属粒子を示す走査型電子顕微鏡写真である。
図3B】本発明の実施例1による内部電極層の金属粒子を示す透過型電子顕微鏡写真である。
図4】本発明の実施例2による内部電極層の金属粒子を示す透過型電子顕微鏡写真である。
図5A】本発明の実施例1による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体を高倍率で示す断面の光学顕微鏡写真である。
図5B】本発明の実施例2による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体を高倍率で示す断面の光学顕微鏡写真である。
図5C】本発明の比較例1による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体を高倍率で示す断面の光学顕微鏡写真である。
図5D】本発明の比較例2による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体を高倍率で示す断面の光学顕微鏡写真である。
図6A】本発明の実施例1による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体を示す走査透過型電子顕微鏡写真である。
図6B図6Aの空間分解能による電子エネルギー損失スペクトル写真を示す。
図7A】本発明の比較例1による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体を示す走査透過型電子顕微鏡写真である。
図7B図7Aの空間分解能による電子エネルギー損失スペクトル写真を示す。
図8A図6Bによる電子エネルギー損失の近傍構造図を示す。
図8B図7Bによる電子エネルギー損失の近傍構造図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施例及びその利点をより完全に理解させるために、以下の説明を図面に合わせて参照されたい。強調すべきなのは、様々な特徴は、比例にして記述されたものではなく、単に説明するためのものであることである。関連図面の内容については、以下のように説明する。
【0027】
本発明の幾つかの実施例による積層セラミックコンデンサを示す断面概略図である図1を参照されたい。本発明の積層セラミックコンデンサ100は、積層セラミック体110と、積層セラミック体110の両端に設けられる2つの端部電極120と、を含む。積層セラミック体110は、交互に設けられる複数の内部電極層111と複数のセラミック誘電体層113を含み、内部電極層111は、一部が端部電極120の一方に電気的に接続されるが、残部が端部電極120の他方に電気的に接続される。これにより、本発明の積層セラミックコンデンサ100は、高い容量値と好適な操作性を有し、ハイエンド製品の適用要求を満たすことができる。また、本発明の積層セラミックコンデンサ100は、85%以上の内部電極連続性を有し、その信頼性が更に向上することができる。
【0028】
本発明の幾つかの実施例による積層セラミックコンデンサ100の製造方法を示すフローチャートである図2を、図1と共に参照されたい。方法200では、操作210と操作220に示すように、まず複数の内部電極層111を形成し、また複数のセラミック誘電体層113を形成する。理解できるように、内部電極層111とセラミック誘電体層113の形成順序は、特に制限されず、この両者の形成が同時に行われてもよい。つまり、操作210と操作220の実行は、図2に示す順序に制限されず、操作220を行ってから操作210を行ってもよいし、操作210と操作220を同時に行ってもよい。
【0029】
操作210において、内部電極層111は、各々ニッケル金属コアと酸化金属層を含む複数の金属粒子で製造される。ここで、酸化金属層は、ニッケル金属コアを完全に被覆する。内部電極層111を形成するための金属粒子は、下記の方法によって作られてよい。
【0030】
まず、ニッケル金属粒子を溶剤に分散させて、ニッケル含有溶液を形成する。その後、このニッケル含有溶液に対して霧化プロセスを行って、ニッケル含有溶液中の溶剤を霧化し、ニッケル金属粒子を霧化溶剤で被覆し、且つ霧化溶剤をニッケル金属粒子の担体とする。霧化溶剤は、その選用が特に制限されず、うまく霧化することができ、且つ後の成膜プロセスにおいて効果的に除去されることができればよい。幾つかの実施例において、後述の成膜プロセスに基づいて、前述の溶剤は、酸化金属層を形成するための化合物を含んでもよいが含まなくてもよく、ここでこの化合物は、酸化金属層に対応する金属原子を有する。例としては、溶剤は、酢酸n‐ブチル、エタノール、他の適切な溶剤、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよいが、それらに制限されず、酸化金属層を形成するための化合物を含んでもよいが含まなくてもよい。幾つかの実施例において、霧化プロセスは、超音波霧化装置、溶剤を霧化可能な他の装置、又はそれらの任意の組み合わせで行ってよい。幾つかの実施例において、ニッケル金属粒子の粒径は、100nm~200nmであってよく、好ましくは120nm~180nmである。ニッケル金属粒子の粒径が前述の範囲にある場合、後の成膜プロセスで形成された酸化金属層は、ニッケル金属粒子をよりよく被覆することができ、形成された内部電極層111の内部電極連続性を向上させることに役立つ。
【0031】
幾つかの実施例において、ニッケル金属粒子の移動について、霧化溶剤により被覆されたニッケル金属粒子の移動をより操作しやすくするために、追加のガスをそのキャリアガスとして選択的に使用してもよい。これらの実施例において、キャリアガスとしてのガスは、純物質又は混合ガスであってよい。ガスは、その選用が特に制限されず、霧化溶剤により被覆されたニッケル金属粒子を担持することができ且つそれと反応しないものであればよい。幾つかの具体例において、このガスは、窒素、酸素、アルゴン、他の適切なガス、又はそれらの任意の組み合わせを含んでよいが、これらに制限されない。
【0032】
前述の霧化プロセスを行った後、霧化溶剤で被覆されたニッケル金属粒子を反応器に導入して、成膜プロセスを行って、ニッケル金属コアを被覆する酸化金属層を形成する。
【0033】
成膜プロセスを行い、且つ溶剤が酸化金属層を形成するための化合物を含む場合、反応器に加えられた高温により、化合物が反応してニッケル金属粒子を被覆する酸化金属層を形成し、且つ溶剤中の他の成分が除去されることができる。成膜プロセスを行い、且つ溶剤が酸化金属層を形成するための化合物を含まない場合、反応器に加えられた高温により、まず溶剤が除去され、次に酸化金属層を形成するための化合物が反応器に導入されて、反応して酸化金属層をニッケル金属粒子の表面に形成する。幾つかの具体例において、酸化金属層は、スズ酸化物(例えばSnO2又はSnO)、他の適切な金属酸化物、又はそれらの任意の組み合わせを含んでよい。例としては、酸化金属層がスズ酸化物を含む場合、対応する化合物は、テトラメチルスズ(tetramethyl tin;TMT)、四塩化スズ水和物(例えば、四塩化スズ水和物(tin tetrachloride hydrate;SnCl4・5H2O))、他の適切なスズ含有化合物、又はそれらの任意の組み合わせを含んでよい。幾つかの実施例において、酸化金属層の厚さは、1nm~50nmであってよく、好ましくは15nm~30nmである。酸化金属層の厚さが前述の範囲にある場合、後で形成された内部電極層111は、焼結プロセスの際に低い収縮率を有することができ、その平坦性の向上、更に内部電極層111の内部電極連続性の向上に寄与する。
【0034】
酸化金属層を形成した後、磁選プロセスを行えば、内部電極層111を形成するための金属粒子を得ることができる。得られた金属粒子を、更に接着剤(binder、例えば、ポリビニルブチラール系接着剤)及び有機溶剤(例えば、エタノール)とボールミリング混合して成形すると、内部電極層111を得ることができる。
【0035】
続いて、図1図2を参照する。操作220において、本発明のセラミック誘電体層113の製造方法は、特に制限されず、当業者に周知の方法及び製造プロセスを用いてセラミック誘電体層113を製造してよい。例としては、セラミック誘電体層113は、以下のようなフローで製造されてよい。BaとTiを含有するペロブスカイト原料として、BaCO3とTiO2をはかる。その後、ボールミルを行い、且つ熱処理を行って、セラミック誘電体層113の主成分であるチタン酸バリウム系ペロブスカイト粉末を得る。次に、Dy23、Y23、MgO、MnO及びSiO等の粉末、及び前述のチタン酸バリウム系ペロブスカイト粉末をボールミルする。均一に混合して乾燥すると、セラミック誘電体層113の原料粉末を得ることができる。その後、原料粉末と有機溶剤(例えば、エタノール)に対してボールミルを行って、原料スラリーを得、且つスクレーパで成形プロセスを行うと、厚さ0.8μm~4μmのセラミック誘電体層113のグリーンシート(green sheet)を得ることができる。好ましくは、セラミック誘電体層113の厚さは、0.8μm~1.5μmであってよい。例としては、セラミック誘電体層113の厚さは、約0.8μmであってよい。
【0036】
内部電極層111とセラミック誘電体層113を形成した後、操作230に示すように、内部電極層111とセラミック誘電体層113を交互に積層して、積層プロセスを行って、積層体を形成する。積層プロセスを行う際に、製造された内部電極層111とセラミック誘電体層113は交互に積層され、且つ内部電極層111のうちの1つと隣接する1つは逆方向に延伸する。ここで、セラミック誘電体層113間の分離により、隣接する2つの内部電極層111は、電気的に絶縁される。
【0037】
操作230を行った後、積層体に焼結プロセス240を行って、積層セラミック体110を形成する。焼結プロセス240では、操作241と操作243に示すように、低温燃焼除去ステップを行ってから、高温焼結ステップを行う。低温燃焼除去ステップを行う場合、内部電極層111とセラミック誘電体層113中の接着剤と有機溶剤が燃焼除去されることができる。幾つかの実施例において、低温燃焼除去ステップは、280℃~600℃で行われ、好ましくは300℃~500℃で行われる。説明すべきなのは、低温燃焼除去ステップを行う場合、温度が低く、且つ窒素ガス環境(酸素分圧が約10-7MPa~10-9MPaである)にあるため、内部電極層111の金属粒子の酸化金属層は、還元されず、依然として酸化状態であることである。
【0038】
高温焼結ステップは、1000℃以上の焼結温度で、且つ酸素分圧が10-10MPa以下の環境で行われる。高温と低酸素含有量の焼結条件により、内部電極層111の金属粒子の酸化金属層は、対応する金属原子に還元されることができる。酸化金属層がニッケル金属粒子を完全に被覆するため、高温焼結ステップにより還元された金属原子は、ニッケル金属粒子を完全に被覆して、ニッケル合金を形成することもできる。例としては、酸化金属層は、スズ酸化物を含む場合、高温焼結ステップにより、金属スズに還元されて、ニッケル金属粒子と共にニッケル-スズ合金材料を形成することができる。高温焼結ステップにより誘発された還元反応により、得られた内部電極層111中の合金材料は、内部電極層111とセラミック誘電体層113との間の収縮率差を効果的に低減することができ、積層セラミック体110の内部電極連続性を効果的に向上させ、更に積層セラミックコンデンサ100の信頼性及び容量特性を向上させることができる。幾つかの実施例において、高温焼結ステップの温度は、好ましくは1120℃~1180℃である。前述の還元反応の反応性を効果的に高めるために、高温焼結ステップは、酸素分圧10-12MPa~10-10MPaの環境で行われる。高温焼結ステップで酸化金属層の還元反応を誘発できない場合、酸化金属層で被覆された金属粒子は、内部電極層111とセラミック誘電体層113との間の収縮率差を増加させるため、積層セラミック体110の内部電極連続性が大幅に低下し、更に積層セラミックコンデンサ100の信頼性及び容量特性が低下する。
【0039】
幾つかの実施例において、高温焼結ステップを行う場合、積層セラミック体110の内部電極連続性を更に向上させるために、高温焼結ステップでは、まず30℃/min以上の速度で焼結温度まで加熱し、且つ焼結温度を一定の時間(例えば、50分間以下)維持してよい。その後、10℃/min以上の速度で室温まで冷却する。速い昇温速度と短い温度維持時間により、前述の内部電極層111とセラミック誘電体層113との間の収縮率の差を更に低減することで、積層セラミック体110の内部電極連続性を効果的に向上させてよい。幾つかの実施例において、高温焼結ステップでは、好ましくは30℃/min~100℃/minの速度で焼結温度まで加熱する。
【0040】
幾つかの実施例において、高温焼結ステップを行う前に、ニッケル金属粒子が酸化金属層により被覆された状態を保持するために、内部電極層111の金属粒子を還元環境で処理せずに、酸化金属層が金属原子に還元されないようにする。幾つかの実施例において、還元環境として、温度が1000℃以上であり、且つその酸素含有量が10-10MPa以下である。つまり、高温焼結ステップを行う前に、ニッケル金属粒子は、好ましくは低還元環境で処理するか又は放置する。幾つかの実施例において、低還元環境の酸素含有量は、10-10MPa~10-12MPaであってよく、且つ低還元環境の温度は、1100℃~1200℃であってよい。低還元環境の酸素含有量がこの範囲にある場合、金属粒子の酸化金属層は、酸化状態を維持することができるだけでなく、酸化金属層に被覆されたニッケル金属粒子も酸化されにくく、製造された積層セラミックコンデンサ100の容量特性を維持することができ、且つ内部電極連続性の向上に寄与する。
【0041】
続いて、図1図2を参照されたい。焼結プロセス240を行った後、操作250及び操作260に示すように、それぞれ積層セラミック体110の両端に端部電極120を形成して、積層セラミックコンデンサ100を得る。得られた積層セラミックコンデンサ100は、85%以上の内部電極連続性を有するため、好適な容量特性及び信頼性を有する。
【0042】
以下、適用例を用いて本発明の適用を説明するが、それは本発明を制限するものではなく、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、様々な変更及び修正を加えてもよい。
【0043】
実施例1
【0044】
まず、粒径120nmのニッケル金属粒子を酢酸n‐ブチルに分散させ、且つ超音波霧化装置によって、霧化された酢酸n‐ブチルに被覆されたニッケル金属粒子を形成した。酢酸n‐ブチルの霧化液滴は、サイズが約数ミクロン~数十ミクロンであるため、ニッケル金属粒子を完全に被覆することができた。次に、窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスを導入して、霧化された酢酸n‐ブチルと共にニッケル金属粒子の担体とし、更に低圧(約10-1torr)反応器に導入した。反応器に加熱素子とプラズマ発生素子が設けられ、且つ加熱素子が反応器のガス導入口に隣接し、反応器にテトラメチルスズが導入されていた。前述の混合ガスがガス導入口から反応器に導入されるため、混合ガスが反応器に導入される場合、酢酸n-ブチルの霧化液滴は、加熱素子による熱エネルギーにより蒸発し、更にニッケル金属粒子を反応器内のテトラメチルスズに露出させた。反応器のプラズマ領域において、ニッケル金属粒子は、テトラメチルスズと反応し、ニッケル金属粒子の表面に酸化スズ層を生成し、更に実施例1の金属粒子を形成した。次に、反応器の吐出口と減圧ポンプとの間に設けられた電磁フィルターによって、実施例1の金属粒子を収集した。
【0045】
それぞれ本発明の実施例1による金属粒子の走査型電子顕微鏡写真及び透過型電子顕微鏡写真を示す図3A図3Bを参照されたい。図3A図3Bによれば、ニッケル金属粒子は、酸化スズ層で被覆され、且つその厚さが約10nmであった。
【0046】
次に、前述の方法によって、金属粒子を用いて実施例1の内部電極層を製造し、且つ実施例1のセラミック誘電体層を製造した。積層プロセスを行って、実施例1の積層体を得た。次に、窒素ガス環境で、積層体を350℃まで加熱して、接着剤を燃焼除去し、続いて雰囲気を酸素分圧10-10MPa~10-12MPaの減圧環境に調整し、且つ20℃/minの速度で積層体を1200℃まで加熱した。温度を20分間維持した後、実施例1の積層セラミック体を得た。
【0047】
その後、実施例1の積層セラミック体の両端に端部電極を形成すると、実施例1の積層セラミックコンデンサを形成することができ、また下記の内部電極連続性の評価方法によって評価し、その結果について後述する。
【0048】
実施例2
【0049】
まず、界面活性剤によって10重量パーセントのニッケル金属粒子を水に分散させ、且つ四塩化スズ水和物(SnCl4・5H2O)のエタノール溶液(濃度が0.2mole/Lである)を添加した。次に、超音波霧化装置によって霧化液滴により被覆されたニッケル金属粒子を形成した。次に、窒素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを導入して、霧化された酢酸n‐ブチルと共にニッケル金属粒子の担体とし、更に低圧(約10-1torr)反応器に導入した。反応器において、水熱法によって酸化スズ層をニッケル金属粒子の表面に形成すると、実施例2の金属粒子を得た。次に、電磁フィルターによって実施例2の金属粒子を収集した。
【0050】
本発明の実施例2による金属粒子の透過型電子顕微鏡写真を示す図4を参照した。図4によれば、金属粒子の酸化スズ層の厚さは、約10nmであった。
【0051】
次に、実施例1と同じ積層セラミックコンデンサの製造方法によって、実施例2の積層セラミックコンデンサを製造し、その内部電極連続性の評価結果について後述する。
【0052】
比較例1と比較例2
【0053】
比較例1と比較例2は、実施例1の積層セラミックコンデンサと同じ製造方法を使用するが、それぞれ実施例1と実施例2において酸化スズ層が被覆されていないニッケル金属粒子を使用し、且つ粒径30nmのチタン酸バリウム(ニッケル金属粒子の含有量が5重量パーセントである)を混合することで、比較例1と比較例2の積層セラミックコンデンサの内部電極層を製造することに異なり、その内部電極連続性の評価結果についはそれぞれ後述する。
【0054】
内部電極連続性の評価方法
【0055】
前述の実施例1と2及び比較例1と2の内部電極連続性については、積層セラミック体の高倍率光学顕微鏡写真に基づいて、以下の式で算出する。
【0056】
ここで、Ltは各内部電極層の全長を表す。LdcはLtに対して、内部電極層において不連続部分(例えば高温焼結によって収縮する不連続の部分)の長さの総和を表す。本発明の内部電極連続性は、積層セラミックコンデンサにおける全ての内部電極層の内部電極連続性の平均値を評価結果とする。
【0057】
それぞれ本発明の実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体を高倍率で示す断面の光学顕微鏡写真である図5A図5Dを参照されたい。比較例1と比較例2(図5C図5D)に比べて、実施例1と実施例2(図5A図5B)の積層セラミックコンデンサの内部電極層は、少ない不連続部分を有するため、好適な内部電極連続性を有する。前述の内部電極連続性の評価方法によれば、実施例1、実施例2、比較例1、及び比較例2の積層セラミックコンデンサの内部電極連続性は、それぞれ、95%、93%、81%、及び79%である。これにより、本発明の積層セラミックコンデンサは、85%以上の内部電極連続性を有し、積層セラミックコンデンサの容量特性及び信頼性を効果的に向上させ、更にハイエンド製品の適用要求を満たすことができる。
【0058】
図6A図6B図7A、及び図7Bを参照されたく、図6A及び図7Aはそれぞれ本発明の実施例1及び比較例1による積層セラミックコンデンサの積層セラミック体の走査透過型電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscopy;STEM)写真を示し、図6B及び図7Bはそれぞれ図6A及び図7Aの空間分解能による電子エネルギー損失スペクトル(Spatially Resolved Electron Energy Loss Spectroscopy;SR-EELS)写真を示す。
【0059】
図6A図7Aは、それぞれ実施例1と比較例1の積層セラミック体における内部電極層とセラミック誘電層との界面を示す。内部電極層とセラミック誘電体層の結晶特性を更に分析するために、図6A図7Aにおける破線枠に対して空間分解能の電子エネルギー損失スペクトル分析を行い、その結果がそれぞれ図6B図7Bに示される。図6B及び図7Bにおいて、左側の画像は、図6A及び図7Aにおける破線枠(即ち、SR-EELS分析のスリットに対応する位置)に対応し、且つ左側の画像における破線は、内部電極層(上層)とセラミック誘電体層(下層)との界面を表す。図6B及び図7Bにおいて、右側の画像は、SR-EELS分析による分析結果である。
【0060】
更に、SR-EELSの解析画像を5つの領域に分け、それぞれ図6B図7Bにおける領域A1~領域A5と領域B1-領域B5であり、領域A5と領域B5は、内部電極層とセラミック誘電体層との界面に隣接する。図6B図7Bの画像の結果によると、領域A5と領域B5との画像分析は異なる。領域A5と領域B5との差異を理解させるために、図6B図7Bにおける領域A1~領域A5と領域B1~領域B5の電子エネルギー損失の近傍構造図(Electron Energy-Loss Near-Edgemeasures;ELNES)を更に分析し、その結果をそれぞれ図8A図8Bに示す。
【0061】
図8A及び図8Bにおいて、領域A1及び領域A2と領域B1~領域B5は、何れも分裂した4つの信号ピークを有し、領域A3-領域A5は、信号ピークを2つしか有しない。このスペクトルの変化の原因は、セラミック誘電体層に酸素欠損が形成され、セラミック誘電体層中のチタン原子が電子を得、Ti4+がTi3+に還元されるため、セラミック誘電体層と内部電極層との界面に隣接するチタン酸バリウムは、チタン原子の電子ホッピング伝導(electron hopping conduction)を実現する半導体とすることである。これにより、界面に隣接するセラミック誘電体層が酸素欠損を形成することができ、Ti4+がTi3+に還元されるという電子ホッピング伝導が発生するため、本発明は、特定のニッケル合金粒子で製造された内部電極層とセラミック誘電体層との界面によって、ショットキーバリア(Schottky barrier)を形成することができ、積層セラミックコンデンサの漏れ電流を抑制することができる。幾つかの実施例において、内部電極層とセラミック誘電体層との界面から算出すると、酸素欠損のセラミック誘電体層での厚さは、10nm~100nmであってよい。
【0062】
これにより、本発明は、内部電極層とセラミック誘電体層との界面が良好な平坦度を有し、また、内部電極層の特定のニッケル合金粒子がこの界面におけるショットキーバリアの形成に寄与し、積層セラミックコンデンサの長期信頼性を向上させることができ、更に積層セラミックコンデンサの信頼性の向上に寄与する。
【0063】
これにより、本発明の内部電極層は、特定のニッケル合金粒子で製造されるため、内部電極層とセラミック誘電体層との間の収縮率差を低減することができ、更に積層セラミックコンデンサの内部電極層の内部電極連続性を向上させることができ、その結果、積層セラミックコンデンサの容量特性及び信頼性を効果的に向上させることができる。ここで、使用されるニッケル合金粒子は、まず酸化金属層をニッケル金属粒子の表面に被覆し、且つ焼結プロセスの高温焼結ステップにより、酸化金属層を更に金属層に還元し、内部電極層とセラミック誘電体層との間の収縮率差を低減することができる。また、本発明の内部電極層は、セラミック誘電体層に酸素欠損を形成することに役立ち、これにより、セラミック誘電体層中の材料に電子ホッピング伝導が発生して、半導体領域が形成されるため、本発明の内部電極層とセラミック誘電体層との界面にショットキーバリアを形成することができ、更に漏れ電流の発生を抑制し、且つ界面平坦度と共に積層セラミックコンデンサの長期信頼性を向上させる。
【0064】
本発明は実施形態により前述の通りに開示されたが、これらに限定されなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修飾を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、下記特許請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。
【符号の説明】
【0065】
100 積層セラミックコンデンサ
110 積層セラミック体
111 内部電極層
113 セラミック誘電体層
120 端部電極
200 方法
210、220、230、241、243、250、260 操作
240 焼結プロセス
A1、A2、A3、A4、A5 領域
B1、B2、B3、B4、B5 領域
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B