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特開2024-7648画像処理装置、処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007648
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】画像処理装置、処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240112BHJP
   H04W 12/77 20210101ALI20240112BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240112BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20240112BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240112BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240112BHJP
【FI】
H04N1/00 127B
H04W12/77
H04W92/18
H04N1/387
B41J29/00 E
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108849
(22)【出願日】2022-07-06
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(72)【発明者】
【氏名】池田 亮
(72)【発明者】
【氏名】菅原 哲人
(72)【発明者】
【氏名】ハインリッヒ マーク
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5C076
5K067
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061BB10
2C061CG02
2C061CG15
2C061CQ23
2C061CQ34
2C061HN04
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA37
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC42
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5C062AF02
5C076AA14
5C076AA16
5C076BA02
5C076BA06
5K067AA34
5K067DD27
5K067EE02
5K067EE25
5K067HH24
(57)【要約】
【課題】端末装置と無線接続を確立したときに二次元コードを出力する画像処理装置等の提供。
【解決手段】画像処理装置100は、端末装置200との無線接続を行う通信部110と、画像処理装置100とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページ130を指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部120と、を含む。処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行う。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置との無線接続を行う通信部と、
画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部と、
を含み、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力する処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記通信部は、
内部アクセスポイントを含み、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と前記内部アクセスポイントを介して無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置において、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、前記端末装置に対し前記ネットワーク設定ページへのリダイレクトを行わせる処理と、
生成した前記二次元コードを出力する処理を、
並列して行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像処理装置において、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、前記端末装置に対し前記ネットワーク設定ページへのリダイレクトを行わせる処理を行い、
前記端末装置が前記リダイレクトをできなかった場合、生成した前記二次元コードを出力する処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の画像処理装置において、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを印刷する処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の画像処理装置において、
前記ネットワーク設定は、
外部アクセスポイントとの通信接続設定であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像処理装置において、
前記処理部は、
前記外部アクセスポイントとの通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した前記二次元コードを再度出力することを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項6に記載の画像処理装置において、
前記処理部は、
前記外部アクセスポイントとの通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した前記二次元コード再度出力するとともに、ネットワークステータス情報を出力することを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項6に記載の画像処理装置において、
前記処理部は、
前記外部アクセスポイントとの通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した前記二次元コードとネットワークステータス情報を印刷する処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
請求項6に記載の画像処理装置において、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と初回の無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力する処理を行い、
2回目以降の無線接続を確立したときに、前記二次元コードを出力する処理を行わないことを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
請求項1または2に記載の画像処理装置において、
表示部を含み、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを印刷する処理と、生成した前記二次元コードを前記表示部に表示する処理を、並列して行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
請求項1または2に記載の画像処理装置において、
表示部を含み、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときにおいて生成した前記二次元コードを印刷することができなかった場合、生成した前記二次元コードを前記表示部に表示する処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項13】
請求項1または2に記載の画像処理装置において、
表示部を含み、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときにおいて生成した前記二次元コードを前記表示部に表示することができなかった場合、生成した前記二次元コードを印刷する処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
端末装置との無線接続を行う処理と、
画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理と、
前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力する処理を行うことを特徴とする処理方法。
【請求項15】
端末装置との無線接続を行う通信部と、
画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部として、
コンピューターを機能させるプログラムであって、
前記処理部は、
前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力する処理を行うことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、処理方法及びプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末装置と無線接続設定が可能な画像処理装置が知られている。特許文献1には、画像処理装置であるプリンターの装置情報を二次元コードとして表示し、ユーザーに端末装置で当該二次元コードを読み取らせる手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-218223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1には、画像処理装置が出力した二次元コードを有効活用してネットワーク設定の容易化を図る提案については行われていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、端末装置との無線接続を行う通信部と、画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部と、を含み、前記処理部は、前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力する処理を行う画像処理装置に関係する。
【0006】
また、本開示の一態様は、端末装置との無線接続を行う処理と、画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理と、前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力する処理を行う処理方法に関係する。
【0007】
また、本開示の一態様は、端末装置との無線接続を行う通信部と、画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部として、コンピューターを機能させるプログラムであって、前記処理部は、前記通信部が前記端末装置と無線接続を確立したときに、生成した前記二次元コードを出力する処理を行うプログラムに関係する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】画像処理装置の構成例等を説明する図。
図2】本実施形態の処理例を説明するフローチャート。
図3】セットアップ処理の処理例を説明するフローチャート。
図4】第1処理の処理例を説明するフローチャート。
図5】ネットワーク設定ページを表示する手法の流れを説明する図。
図6】画像処理装置の別の構成例等を説明する図。
図7】本実施形態の別の処理例を説明するフローチャート。
図8】セットアップ処理の別の処理例を説明するフローチャート。
図9】第1処理の別の処理例を説明するフローチャート。
図10】二次元コードの出力の例を説明する図。
図11】本実施形態の別の処理例を説明するフローチャート。
図12】第2処理の処理例を説明するフローチャート。
図13】第2処理を適用したネットワーク設定の流れを説明する図。
図14】本実施形態の別の処理例を説明するフローチャート。
図15】第1処理の別の処理例を説明するフローチャート。
図16】二次元コードとネットワークステータス情報の例を説明する図。
図17】画像処理装置の別の構成例等を説明する図。
図18】第1処理の別の処理例を説明するフローチャート。
図19】二次元コードの出力の別の例を説明する図。
図20】第1処理の別の処理例を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0010】
図1は、本実施形態の画像処理装置100と端末装置200を含むシステムの構成例を説明するブロック図である。本実施形態の画像処理装置100は、例えばプリンターであるが、スキャナー、パーソナルコンピューター(Personal Computer)、ウェアラブル機器、生体情報測定機器、ロボット、映像機器又は物理量計測機器等でもよい。なお、ウェアラブル機器はスマートウォッチ或いはアクティビティトラッカー等をいう。また、生体情報測定機器は、脈拍計或いは歩数計等をいう。また、映像機器はカメラ或いはプロジェクター等をいう。また、物理量計測機器は、温度計或いは体重計等をいう。また、ここでいうプリンターは複合機を含む。複合機とは、プリンター機能以外の機能を含むプリンターをいい、プリンター機能以外の機能は、コピー機能、ファックス機能又はスキャナー機能等であるが、他の機能でもよい。
【0011】
画像処理装置100は、通信部110と処理部120と記憶部122を含み、通信部110により端末装置200と無線通信を行う。なお、本実施形態の画像処理装置100は、図1の構成には限定されず、その一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりする等、種々の変形実施が可能である。他の構成要素とは、例えば後述する印刷部140、表示部150等である。また、画像処理装置100は、さらに操作部を含んでもよく、操作部は例えばタッチパネルにより表示部150と一体的なハードウェアーとしてもよい。
【0012】
通信部110は、所定の通信規格による通信を行う通信インターフェースである。通信部110は、例えば通信用ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又は通信用プロセッサーなどの通信用ハードウェアー、通信用ファームウェアー等により実現できる。本実施形態では、後述する処理部120が情報の送信処理や受信処理等、通信の制御処理を通信部110に対して行うことで、通信部110が画像処理装置100等の外部装置に対して情報を送信したり、当該外部装置から情報を受信したりできる。なお、所定の無線通信規格は複数種類あってもよい。つまり、通信部110は、所望の無線通信規格に対応するハードウェアーと通信用ファームウェアー等をそれぞれ含んでいる。所定の通信規格は、例えばWi-Fi(登録商標)等による無線通信であり、通信部110は、Wi-Fiの所定の接続モードによる無線通信を行う。
【0013】
所定の接続モードは、詳細は後述するが、例えばWi‐Fi Direct(登録商標)モードである。なお、Wi‐Fi Directはダイレクト接続とも言うことができる。つまり、画像処理装置100は、端末装置200をクライアントとするグループオーナーとして機能する。また、所定の接続モードは、詳細は後述するが、例えばインフラストラクチャーモードであってもよい。つまり、画像処理装置100は、後述する外部アクセスポイント300等を介して端末装置200と通信する。なお、以降の説明及び図示において、アクセスポイントはAPと簡略して表記することがある。また、所定の接続モードは、例えばアドホックモード等であってもよい。
【0014】
なお、所定の無線通信規格は、例えばBluetooth(登録商標)等、他の無線通信の規格であってもよいし、有線通信の規格であってもよい。また、以降の説明において「通信規格に従った通信接続」のことを、単に「接続」と記載することがある。
【0015】
処理部120は、画像処理装置100の各部の処理を行う。処理部120は、下記のハードウェアーにより構成される。ハードウェアーは、デジタル信号を処理する回路を含むが、さらにアナログ信号を処理する回路を含んでもよい。例えば、ハードウェアーは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置と、1又は複数の回路素子で構成することができる。1又は複数の回路装置は例えばIC(Integrated Circuit)、FPGA(field-programmable gate array)等である。1又は複数の回路素子は例えば抵抗、キャパシター等である。また、処理部120は、少なくとも下記のプロセッサーを1つ含むことにより実現される。処理部120は、情報を記憶する記憶部122と、記憶部122に記憶された情報に基づいて動作するプロセッサーと、を含む。情報は、例えばプログラムと各種のデータ等である。プロセッサーは、ハードウェアーを含む。プロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサーを用いることが可能である。記憶部122は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、記憶部122にはコンピューターにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサーにより実行されることで、画像処理装置100の各部のうち一部又は全部の機能が処理として実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットの命令でもよいし、プロセッサーのハードウェアー回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
【0016】
また、本実施形態の処理部120は、図1への図示は省略しているが、所定の情報から二次元コードを作成するソフトウェアーとしての機能を果たす。二次元コードは、横方向にしか情報を持たない一次元コードに対し、例えば水平方向と垂直方向に情報を持つ表示方式のコードである。また、本実施形態の二次元コードの種類はスタック型でもよいし、マトリックス型でもよく、特に制限されないが、例えばQRコード(登録商標)を採用することができる。所定の情報とは、例えばネットワーク設定ページ130に対応するIPアドレスであるが、例えば後述する内部アクセスポイント112のSSID(Service Set Identifier)等、他の情報であってもよい。
【0017】
また、本実施形態の画像処理装置100において、記憶部122にネットワーク設定ページ130が記憶されている。ネットワーク設定ページ130は、外部機器にインストールされた所定のブラウザーによって閲覧可能なページデータである。つまり画像処理装置100はWebサーバーを含む。そしてユーザーは、端末装置200を当該Webサーバーのクライアントとして、後述するWebブラウザー230に所定のIPアドレスを含むURLを入力することで、ネットワーク設定ページ130の情報を閲覧できる。ネットワーク設定ページ130の情報は、例えばネットワークの設定情報を含むが、これに限らず、例えばセキュリティーの設定情報であってもよいし、画像処理装置100の消耗品の管理情報を含んでもよい。ネットワークの設定情報とは例えばネットワークの接続方式情報、IPアドレス等の識別情報、通信速度情報等である。接続方式情報とは例えば有線モードか無線モードかを指定する情報、無線モードであればインフラストラクチャーモードであるかダイレクト接続モードであるか等を指定する情報である。画像処理装置100の消耗品とは、例えばケーブル、インク、トナー、ランプ等である。また、図示は省略するが、ユーザーはネットワーク設定ページ130に表示された設定項目を変更する等の操作入力をすることができる。つまり、ユーザーは、画像処理装置100の不図示の操作部を操作する代わりに、ネットワーク設定ページ130を介して端末装置200側の操作を行うことにより、画像処理装置100に関する各種設定を変更することができるようになっている。
【0018】
端末装置200は、例えばスマートフォン等の携帯情報端末であるが、前述のパーソナルコンピューター等であってもよい。端末装置200は、端末装置制御部202と、端末装置通信部210と、読取部240を含む。また、図示は省略しているが、端末装置200は端末装置表示部をさらに含んでもよいし、端末装置操作部をさらに含んでもよく、端末装置操作部は例えばタッチパネルにより端末装置表示部と一体的なハードウェアーとしてもよい。
【0019】
端末装置制御部202は、端末装置処理部220とWebブラウザー230を含む。つまり、端末装置制御部202は前述のハードウェアーにより構成され、不図示のメモリーから各種プログラムを読み出して入出力処理、表示処理等を行うことにより、ソフトウェアーとしての端末装置処理部220、Webブラウザー230の機能を果たす。本実施形態のWebブラウザー230は、前述のネットワーク設定ページ130専用のソフトウェアーである必要は無く、例えば端末装置200に通常用いられる汎用のソフトウェアーで構わない。
【0020】
端末装置通信部210は、詳細な説明は重複する為省略するが、画像処理装置100の通信部110と同様に、所定の通信規格に対応する通信インターフェースである。つまり本実施形態の端末装置通信部210は、当該所定の通信規格に対応するハードウェアーと通信用ファームウェアー等をそれぞれ含んでいるものとする。後述する変形例においても同様である。
【0021】
読取部240は、前述の二次元コードを読み取る。つまり本実施形態の読取部240は、処理部120が出力する二次元コードを読み取るハードウェアーを含み、端末装置処理部220は、当該二次元コードの変換元である情報に復元し、不図示の端末装置表示部に当該情報を表示するソフトウェアーを含むことで、読取部240としての機能を果たす。そのため、本実施形態の読取部240は、処理部120が出力する二次元コードの規格に対応するハードウェアーを含むものとする。例えば処理部120がマトリックス型の二次元コードを生成する場合、端末装置200の読取部240は二次元対応のCCDスキャナーを含むものとする。なお、端末装置200が例えばカメラ機能を含むスマートフォンの場合、読取部240はハードウェアーとしてのカメラを含み、端末装置処理部220は当該カメラで撮像した二次元コードの画像を解析し、当該二次元コードの変換元である情報に復元するソフトウェアーを含むことで、読取部240の機能を果たしてもよい。
【0022】
図2は、本実施形態に係る処理例を説明するフローチャートである。例えばユーザーが画像処理装置100の電源を投入すると、処理部120はセットアップ処理(ステップS100)を行う。セットアップ処理(ステップS100)の詳細は図3以降で後述する。その後処理部120は、端末装置200との通信接続が確立されたかを判断する処理(ステップS200)を行う。処理部120は、端末装置200との通信接続が確立されたと判断した場合(ステップS200でYES)、第1処理(ステップS300)を行い、フローを終了する。第1処理(ステップS300)の詳細は図4以降で後述する。一方、処理部120は、端末装置200との通信接続が確立されていないと判断した場合(ステップS200でNO)、フローを終了する。端末装置200との通信接続を再度試みたい場合、画像処理装置100の電源を一旦落とし、再度電源を投入すればよい。これにより、図2の処理が再度行われる。
【0023】
図3を用いてセットアップ処理(ステップS100)の処理例を説明する。なお、図3等への図示は省略しているが、セットアップ処理(ステップS100)は、電源投入後に画像処理装置100の各モジュールを起動する処理等を含んでいるものとする。
【0024】
処理部120は、ネットワーク設定ページ130のIPアドレスを取得する処理(ステップS110)を行い、フローを終了する。例えば画像処理装置100は、一定範囲のプライベートIPアドレスが使用可能になっている。そして処理部120は、当該一定範囲のプライベートIPアドレスから任意のIPアドレスを選択する処理を行う。また、例えばDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)機能を用いてIPアドレスを自動取得する処理をステップS110とすることもできる。なお、セットアップ処理(ステップS100)の処理例は図3に限らず、他の処理を追加する等、種々の変形実施が可能であり、詳細は後述する。
【0025】
図4は、第1処理(ステップS300)の処理例を説明するフローチャートである。処理部120は、二次元コードを生成する処理(ステップS310)を行う。例えば処理部120は、図3のステップS110で取得したIPアドレスの情報を、所望の二次元コードの規格に従って符号化する処理を行う。なお当該処理の手法は十分公知につき、詳細な説明は省略する。
【0026】
その後、処理部120は、二次元コードを出力する処理(ステップS320)を行う。具体的には、処理部120は、ステップS310で生成した二次元コードを出力する処理を行う。ここでの二次元コードを出力する処理とは、例えば後述する印刷媒体Pに二次元コードを印刷する処理である。具体的には、例えば画像処理装置100が後述する印刷部140を含む場合、処理部120は、印刷部140に対し、ステップS310で生成した二次元コードの画像を印刷させる処理を行う。また、例えば所定の表示装置に二次元コードの画像を表示する処理を、二次元コードを出力する処理としてもよい。所定の表示装置は、例えば後述の表示部150であるが、これに限らず、画像処理装置100と所定の映像信号ケーブルを介して接続された、外部機器の表示装置であってもよい。なお、第1処理(ステップS300)の処理例は図3に限らず、他の処理を追加する等、種々の変形実施が可能であり、詳細は後述する。
【0027】
このようにすることで、出力された二次元コードを用いて、ネットワーク設定ページ130を、ユーザーは閲覧等することができる。例えばユーザーは、図4のステップS320で出力された二次元コードを読み取る作業を行う。より具体的には、端末装置200の不図示の撮像部が当該二次元コードを撮像することで端末装置表示部には、図5のA1の画面例に示すように、B1に示す二次元コードの画像が表示される。そして端末装置処理部220は、読取部240の二次元CCDスキャナー等を制御して当該二次元コードの画像に基づく情報を復元する処理を行う。これにより、A1の画面例は例えばA2の画面例のように表示される。A2の画面例において、例えばCで示すようなURLを含む画像が表示される。そしてユーザーは、Cで示す画像を選択する操作を行うと、A3に示す画面例のように、ネットワーク設定ページ130が端末装置表示部に表示される。つまり、ユーザーがCに示すURLを含む画像を選択すると、端末装置処理部220は、画像処理装置100に対してネットワーク設定ページ130のデータを要求する処理と、Webブラウザー230を起動する処理を行う。そしてWebブラウザー230は、取得したネットワーク設定ページ130のデータを表示する処理を行う。これにより、端末装置200のユーザーは、ネットワーク設定ページ130を閲覧し、画像処理装置100に関するネットワーク設定をより詳細に行うことができる。例えばユーザーは、セキュリティーの設定を確認すること、消耗品の情報を確認すること、または接続モードを変更する設定を行うこと等ができる。
【0028】
なお、図4のステップS320は、断りが無い限り、不具合無く実行されるものとする。そのため、ステップS320の実行が完了できているかを確認する処理の図示等は、原則として省略する。後述する例におけるステップS330、ステップS334についても同様である。
【0029】
また、本実施形態の手法は図2図4に示す処理に限定されるものではない。例えば、後述する図3のステップS110は、例えば後述する図4のステップS310の直前に行う処理例にしてもよい。後述する各変形例においても同様である。また、図3のセットアップ処理(ステップS100)により画像処理装置100の各モジュールを起動した後、ステップS200を定期的に実行する処理にしてもよい。
【0030】
以上のように、本実施形態の画像処理装置100は、端末装置200との無線接続を行う通信部110と、画像処理装置100とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページ130を指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部120と、を含む。処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行う。
【0031】
本実施形態の画像処理装置100は、通信部110を含むことにより、端末装置200との無線接続を行うことができる。また、本実施形態の画像処理装置100は、ネットワーク設定ページ130を記憶していることから、端末装置200のユーザーはWebブラウザー230でネットワーク設定ページ130を表示し、画像処理装置100の詳細なネットワーク設定を行うことができる。また、本実施形態の画像処理装置100は、処理部120を含むことから、ネットワーク設定ページ130を指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成することができる。また、処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行うことから、ユーザーは速やかにネットワーク設定ページ130を表示することができる。これにより、ユーザーは、画像処理装置100と端末装置200の詳細なネットワーク設定を、無線接続が確立したときから速やかに行うことができる。
【0032】
例えば所定の施設において、画像処理装置100であるプロジェクターを端末装置200と無線接続して会議を行いたい場合について考える。ここでの所定の施設とは、所定の外部アクセスポイント300が設置され、来訪者は当該所定の外部アクセスポイント300に対して自由にアクセスできる、公共の施設である。当該所定の施設においては、画像処理装置100と端末装置200と無線接続した後は速やかにセキュリティーや消耗品の情報を確認しておくことが望ましい。この場合、端末装置200のユーザーは、画像処理装置100のIPアドレスを調べる第1作業、Webブラウザー230を手動で起動する第2作業及び画像処理装置100のURLを手動で入力する第3作業が求められることから、ユーザーに対する負担が大きい。例えば第3作業は手動による作業であることから、特に端末装置200のサイズが小さい場合URLの入力ミス等が発生する可能性が高く、ユーザーにとって非常に煩わしい。また、第1~第3作業が長引くことは、セキュリティーの詳細が不明な状態を長引かせることになり望ましくない。その点、本実施形態の手法を適用することで、無線接続設定が確立した時点で、例えば画像処理装置100であるプロジェクターの表示部に二次元コードが表示されることから、端末装置200のユーザーは図5で示した手順を行うことで容易にネットワーク設定ページ130を開くことができる。これにより、無線接続設定が行われたときから短時間でネットワーク設定ページ130を確実に表示することができる。これにより、画像処理装置100の利便性を向上させることができる。これまで、端末装置200と無線接続が確立したときに二次元コードを出力する画像処理装置100については提案されていない。
【0033】
また、本実施形態の手法は、処理方法によって実現してもよい。つまり本実施形態の処理方法は、端末装置200との無線接続を行う処理と、画像処理装置100とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページ130を指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理と、端末装置200と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行う。このようにすることで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0034】
また、本実施形態の手法は、プログラムによって実現してもよい。つまり本実施形態のプログラムは、端末装置200との無線接続を行う通信部110と、画像処理装置100とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページ130を指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部120として、コンピューターを機能させる。処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行う。このようにすることで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0035】
本実施形態の手法は上記に限られず、種々の変形実施が可能である。例えば本実施形態の画像処理装置100は、図6に示す構成例のようにしてもよい。具体的には、本実施形態の画像処理装置100の通信部110は、内部アクセスポイント112とインフラストラクチャーモード通信部114をさらに含んでもよい。例えば内部アクセスポイント112は、ダイレクト接続モードで端末装置通信部210と通信することができる。インフラストラクチャーモード通信部114は、外部アクセスポイント300にアクセスすることができ、外部アクセスポイント300を介して端末装置通信部210と通信することができる。なお、以降はダイレクト接続モードとインフラストラクチャーモードによる接続を例示して説明するが、通信部110が内部アクセスポイント112とインフラストラクチャーモード通信部114以外の通信インターフェースを含むことを妨げるものではない。
【0036】
通信部110は内部アクセスポイント112を含むことにより、端末装置200とダイレクト接続を行うことができる。内部アクセスポイント112はソフトウェアーアクセスポイントとして機能する。例えば内部アクセスポイント112は、ダイレクト接続の規格に従うビーコン等の無線通信用電波を定期的にブロードキャストする。当該無線通信用電波のアドバタイズパケットには、内部アクセスポイント112の識別情報であるSSID等の情報が含まれる。そして端末装置通信部210は、内部アクセスポイント112からブロードキャストされた無線通信用電波を受信するスキャンを実行し、スキャンした内部アクセスポイント112に対して接続要求を行う。当該接続要求に係る信号には内部アクセスポイント112のSSIDに対応するパスワード等の情報が含まれる。これにより、画像処理装置100と端末装置200とのダイレクト接続が可能になる。なお、ダイレクト接続による通信が確立し、当該通信が一旦切断された後は、暗号キーが変更される等の理由から、ユーザーは再度の接続設定を求められる場合がある。
【0037】
また、通信部110は、インフラストラクチャーモード通信部114を含むことにより、図6に示す外部アクセスポイント300を介して、Wi-Fiのインフラストラクチャーモードによる通信をすることができる。例えば外部アクセスポイント300は、自己の識別情報としてのSSIDが解読可能なようにビーコン等の無線通信用電波を定期的にブロードキャストする。そして後述する手法によりWi-Fiのインフラストラクチャーモードの接続が確立する。また、アクセスポイントは、ルーターとも呼ぶことができる。また、Wi-Fiのインフラストラクチャーモードによる通信が確立した場合、当該通信が一旦切断されても、外部アクセスポイント300との接続が自動的に行われる。
【0038】
本実施形態の画像処理装置100を図6の構成例のようにした場合、図2で示した処理例は、図7に示す処理例のようにしてもよい。なお、以降のフローチャートの説明において、既に説明した処理と重複する処理については、説明を適宜省略する。具体的には例えば処理部120は、セットアップ処理(ステップS100)を行った後、内部アクセスポイント112を介して端末装置200と通信接続が確立したかを判断する処理(ステップS210)を行ってもよい。そして処理部120は、内部アクセスポイント112を介して端末装置200と通信が確立したと判断した場合(ステップS210でYES)、第1処理(ステップS300)を行った後にフローを終了してもよい。一方、処理部120は、内部アクセスポイント112を介して端末装置200と通信が確立していないと判断した場合(ステップS210でNO)、フローを終了してもよい。
【0039】
そして処理部120は、第1処理(ステップS300)において、図4で前述したように、二次元コードを出力する処理(ステップS320)を行う。このように、本実施形態の画像処理装置100において、通信部110は、内部アクセスポイント112を含み、処理部120は、通信部110が端末装置200と内部アクセスポイント112を介して無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する。このようにすることで、内部アクセスポイント112を介した無線接続が確立した後におけるネットワーク設定の利便性を向上させることできる。例えば内部アクセスポイント112を介して画像処理装置100と端末装置200をダイレクト接続モードで接続確立した後、所定の接続モードに変更するために、ネットワーク設定ページ130を表示する必要がある。この場合、前述したように、本実施形態の手法を適用することで、ユーザーは、ダイレクト接続モードで接続確立した後、ネットワーク設定ページ130を迅速かつ確実に表示することができる。
【0040】
また、例えば内部アクセスポイント112を介して画像処理装置100と端末装置200をダイレクト接続モードで接続確立した後、端末装置200の端末装置表示部にネットワーク設定ページ130を表示させ、ネットワーク設定ページ130上において接続モードをインフラストラクチャーモードに変更する設定操作を、ユーザーは行ってもよい。このように、本実施形態の画像処理装置100において、ネットワーク設定は、外部アクセスポイント300との通信接続設定である。このようにすることで、画像処理装置100と端末装置200を含むシステムの利便性を向上させることできる。インフラストラクチャーモードは、端末装置200が画像処理装置100以外の外部機器と通信することができる点で便利であるが、画像処理装置100と端末装置200をインフラストラクチャーモードで最初から接続することはユーザーにとって面倒な作業を要する。そこで、画像処理装置100と端末装置200を最初はダイレクト接続モードで接続した後に、インフラストラクチャーモードによる接続に変更することで、ユーザーにとって容易な作業により画像処理装置100と端末装置200をインフラストラクチャーモードで接続することができる。なお、ダイレクト接続モードからインフラストラクチャーモードにネットワーク設定を変更すると、ネットワーク設定ページ130のIPアドレスが変更される場合がある。
【0041】
また、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、通信部110が端末装置200と初回の無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行い、2回目以降の無線接続を確立したときに二次元コードを出力する処理を行わないようにしてもよい。例えば、セットアップ処理(ステップS100)を、図8に示す処理例のようにすることで、実現することができる。
【0042】
処理部120は、図4で前述したステップS110を行った後、接続履歴の有る外部アクセスポイント300が存在するかを判断する処理(ステップS120)を行う。具体的には、例えば処理部120は、受信した外部アクセスポイント300のアドバタイズパケットに含まれるSSIDが、記憶部122に記憶されているSSIDと一致するかを判断する処理を行う。処理部120は、接続履歴の有る外部アクセスポイント300が存在すると判断した場合(ステップS120でYES)、当該外部アクセスポイント300と再度接続する処理(ステップS130)を行い、フローを終了する。一方、処理部120は、接続履歴の有る外部アクセスポイント300が存在しないと判断した場合(ステップS120でNO)、内部アクセスポイント112を起動する処理を行う(ステップS140)。
【0043】
例えば初回の無線接続設定において、内部アクセスポイント112を介して画像処理装置100と端末装置200をダイレクト接続モードで接続し、前述した手法によりネットワーク設定ページ130によって、インフラストラクチャーモードに接続モードを変更する設定を行ったとする。その後画像処理装置100の電源を切り、再度画像処理装置100の電源を投入した場合、図8のセットアップ処理(ステップS100)において、ステップS120でYESとなることから、ステップS140は行われない。これにより、図7のステップS210でNOとなるため、第1処理(ステップS300)は行われないことから、二次元コードが出力されることはない。
【0044】
以上のことから、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、通信部110が端末装置200と初回の無線接続を確立したとき(ステップS120でNO、ステップS210でYES)に、生成した二次元コードを出力する処理を行い、2回目以降の無線接続を確立したとき(ステップS120でYES)に、二次元コードを出力する処理を行わない。このようにすることで、電源の再投入時に不要な二次元コードの出力をしないようにすることができる。インフラストラクチャーモードによるネットワーク設定が完了し、同じ場所で画像処理装置100を使い続けるような場合、ネットワーク設定を再度行う必要は無いからである。
【0045】
また、本実施形態の画像処理装置100の通信部110は、印刷部140をさらに含んでもよい。印刷部140は、印刷媒体Pへの画像の印刷を実行する機械的構成である印刷エンジンを含む。印刷エンジンは、例えば搬送機構、インクジェット方式の吐出ヘッド、当該吐出ヘッドを含むキャリッジの駆動機構等を含む。印刷部140は、搬送機構により搬送される印刷媒体Pに対して、吐出ヘッドからインクを吐出することで、印刷媒体Pに画像を印刷する。印刷媒体Pは、紙や布等、種々の媒体を利用できる。なお、印刷部140は、電子写真方式でトナーにより印刷する構成からなる印刷エンジンを含んでもよい。
【0046】
また、本実施形態の画像処理装置100が印刷部140をさらに含む場合、第1処理(ステップS300)は、図9に示す処理例のようにしてもよい。処理部120は、図4で前述したステップS310を行った後、二次元コードを印刷する処理(ステップS330)を行う。このように、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを印刷する処理を行う。このようにすることで、無線接続設定が行われた時にネットワーク設定ページ130を表示させるときの利便性を向上させることができる。例えば、画像処理装置100が図10に示すようなレシートプリンターの場合、端末装置200と無線接続が確立したタイミングで、B11に示す二次元コードが印刷部140によって印刷された、レシート紙である印刷媒体Pが排出される。印刷媒体Pは画像処理装置100から切り離すことが容易にできることから、画像処理装置100から離れた場所で、ユーザーは二次元コードを読み取る作業を容易に行うことができる。画像処理装置100としてのレシートプリンターは小型であることから、表示部150を含まない機種または表示部150のサイズが小さい機種が多い。そのため、レシートプリンターを直接操作することでネットワーク設定を行うことは、ユーザーにとって負担となる。その点、本実施形態の手法を適用することで、印刷媒体Pに二次元コードを印刷されるため、ユーザーは端末装置200を操作することで、画像処理装置100に対するネットワーク設定を容易に行うことができる。
【0047】
また、図6に示す画像処理装置100は、印刷部140の他、内部アクセスポイント112、インフラストラクチャーモード通信部114をさらに含む構成例としているが、内部アクセスポイント112またはインフラストラクチャーモード通信部114のいずれかを省略してもよい。
【0048】
また、本実施形態の手法は上記に限らず、例えば図7の処理例を図11に示す処理例のようにしてもよい。具体的には、処理部120は、図7のステップS210までの処理を行う。そして処理部120は、内部アクセスポイント112を介して端末装置200と通信接続が確立したと判断した場合(ステップS210でYES)、第1処理(ステップS300)と第2処理(ステップS400)を並列して行った後、フローを終了してもよい。第1処理(ステップS300)と第2処理(ステップS400)を並列して行うことから、例えば第1処理(ステップS300)が第1所定理由でうまく実行されなかった事態が生じても、第2処理(ステップS400)の実行には影響しない。同様に、例えば第2処理(ステップS400)が第2所定理由でうまく実行されなかった事態が生じても、第1処理(ステップS400)の実行には影響しない。なお、第1所定理由及び第2所定理由については後述する。
【0049】
図12を用いて、第2処理(ステップS400)の詳細な処理例を説明する。処理部120は、所定のリクエストを受信したかを判断する処理(ステップS410)を行う。処理部120は、所定のリクエストを受信したと判断した場合(ステップS410でYES)、リダイレクト指示(ステップS420)を行う。一方、処理部120は、所定のリクエストを受信していないと判断した場合(ステップS410でNO)、再度ステップS410を行う。リダイレクト指示(ステップS420)は、ネットワーク設定ページ130に対応したURLを端末装置200にリダイレクトさせるコマンドを、端末装置200に送信する処理である。
【0050】
そして処理部120は、リダイレクト指示(ステップS420)を行った後、ネットワーク設定ページリクエストを受信したかを判断する処理(ステップS430)を行う。ネットワーク設定ページリクエストとは、ネットワーク設定ページ130に対応したURLによるリクエストである。処理部120は、ネットワーク設定ページリクエストを受信したと判断した場合(ステップS430でYES)、ネットワーク設定ページデータを送信する処理(ステップS440)を行い、フローを終了する。一方、処理部120は、ネットワーク設定ページリクエストを受信していないと判断した場合(ステップS430でNO)、ステップS430を再度行う。なお、端末装置200が正常に動作している限り、ステップS430でNOとなり続ける事態は想定されない。ステップS440は、記憶部122に記憶されたネットワーク設定ページ130のデータを端末装置200に送信する処理である。
【0051】
第2処理(ステップS400)を適用した場合における、画像処理装置100と端末装置200を含むシステム全体の処理の流れは、図13に示すようになる。画像処理装置100と端末装置200との間で内部アクセスポイント112を介した通信接続が確立すると、端末装置200から画像処理装置100に対し、Webブラウザー230を起動する処理と、所定のリクエストを画像処理装置100に送信する処理が行われる。なお、Webブラウザー230を起動する処理と所定のリクエストを画像処理装置100に送信する処理は、端末装置処理部220が自動で行う場合と、ユーザーが手動で行う場合がある。
【0052】
処理部120は、所定のリクエストを受信すると、図12のステップS410でYESと判断し、リダイレクト指示(ステップS420)を端末装置200に対して行う。これにより、端末装置処理部220は、Webブラウザー230を起動したままの状態でネットワーク設定ページリクエストをリダイレクトする処理を行う。言い換えれば、端末装置処理部220は、Webブラウザー230においてネットワーク設定ページ130のURLを自動で入力し、当該URLに基づくリクエストを通信部110に送信する処理を行う。そして処理部120は、通信部110を介してネットワーク設定ページリクエストを受信すると、ステップS430でYESと判断し、ネットワーク設定ページデータを端末装置200に送信する(ステップS440)。これにより、ユーザーは、Webブラウザー230で表示されたネットワーク設定ページ130を閲覧することができる。
【0053】
なお、端末装置200が所定条件を満たす場合、図13で示した処理は全て自動で行われる。言い換えれば、所定条件を満たす場合、画像処理装置100と端末装置200との間で内部アクセスポイント112を介した通信接続が確立すると、Webブラウザー上でネットワーク設定ページ130が自動で表示されるようになる。所定条件とは、画像処理装置100と端末装置200との間で内部アクセスポイント112を介した通信接続が確立したときに、Webブラウザー230を起動する処理と所定のリクエストを画像処理装置100に送信する処理を、端末装置処理部220が自動で行うことである。
【0054】
以上のことから、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、端末装置200に対しネットワーク設定ページ130へのリダイレクトを行わせる処理である第2処理(ステップS400)と、生成した二次元コードを出力する処理である第1処理(ステップS300)を、並列して行う。このようにすることで、端末装置200の仕様に関わらず、ネットワーク設定ページ130を表示するために必要な処理を確実に行うことができる。例えば前述のように、端末装置200が所定条件を満たす場合、第2処理(ステップS400)はユーザーにとって便宜であるが、全ての端末装置200が所定条件を満たすとは限らない。また、どの端末装置200が所定条件を満たすかをユーザーに調べさせることは、ユーザーに過度な負担となる。その点、本実施形態の手法を適用することで、端末装置200が所定条件を満たしているかをユーザーが把握できなくても、第1処理(ステップS300)により二次元コードが出力されることから、ネットワーク設定ページ130を表示するために必要な処理を確実に行うことができる。
【0055】
なお、フローチャートの図示は省略するが、図11は、ステップS210でYESとなった場合に第2処理(ステップS400)のみを行い、かつ第2処理(ステップS400)が第2所定理由により実行されなかったと判断した場合に第1処理(ステップS300)を行う処理例にしてもよい。例えば端末装置200が所定の条件を満たさない理由で図12のステップS410が一定時間実行されなかった場合に、第2処理(ステップS400)を強制終了させる処理と、当該強制終了が行われた場合に第2処理(ステップS400)が実行されなかったと判断する処理を追加すればよい。つまり、第2所定理由は、端末装置200が所定条件を満たさないことである。これにより、第1処理(ステップS300)によって、二次元コードが出力されることから、ネットワーク設定ページ130を開くために必要な処理を確実に実行される。以上のことから、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、端末装置200に対しネットワーク設定ページ130へのリダイレクトを行わせる処理である第2処理(ステップS400)を行う。また、処理部120は、端末装置200がリダイレクトをできなかった場合、生成した二次元コードを出力する処理である第1処理(ステップS300)を行う。このようにすることで、二次元コードの出力を最小限にしつつ、端末装置200との接続設定の利便性を向上させることができる。端末装置200が所定条件を満たす限り、第2処理(ステップS400)によってネットワーク設定ページ130が自動的に表示されることから、二次元コードの出力を最小限にすることができる。
【0056】
同様に、フローチャートの図示は省略するが、図11は、ステップS210でYESとなった場合に第1処理(ステップS300)のみを行い、かつ第1処理(ステップS300)が第1所定理由により実行されなかったと判断した場合に第2処理(ステップS400)を行う処理例にしてもよい。例えば画像処理装置100に含まれる印刷媒体Pやインク等の消耗品が不足していることを検知した等の理由により第1処理(ステップS300)を強制終了させる処理と、当該強制終了が行われた場合に第1処理(ステップS300)が実行されなかったと判断する処理を追加すればよい。つまり、第1所定理由は、画像処理装置100に含まれる消耗品が不足していること等であるが、印刷部140の印刷を妨げる他の理由であってもよい。
【0057】
また、本実施形態の手法は上記に限らない。例えば最初の無線接続設定が確立し、ネットワーク設定ページ130による無線接続設定が完了した後でも、二次元コードを出力されるようにしてもよい。前述のように、インフラストラクチャーモードによる無線接続設定が完了した後、ネットワークを設定するために二次元コードを出力することは必要としないが、ネットワーク設定ページ130を開いて消耗品の情報等を確認したい場合が有る。例えば画像処理装置100の不図示の操作部に専用のボタンを含ませ、ユーザーは所定操作として当該専用のボタンを操作し、処理部120は当該専用ボタンからの信号を受信することで図4のステップS320と同様に二次元コードを出力する処理を行ってもよい。このように、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、外部アクセスポイント300との通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した二次元コードを再度出力する。このようにすることで、所望のタイミングで二次元コードを出力することができる。これにより、所望のタイミングでネットワーク設定ページ130を表示することができる。
【0058】
また、この例において、例えば図7の処理例を図14に示す処理例のようにしてもよい。処理部120は、図7のステップS210までの処理を行う。そして処理部120は、内部アクセスポイント112を介して端末装置200と通信が確立したと判断した場合(ステップS210でYES)、所定フラグの値を0にする処理(ステップS220)を行った後、第1処理(ステップS300)を行う。なお、図14における第1処理(ステップS300)については図15で後述する。その後処理部120は、所定操作が行われたかを判断する処理(ステップS500)を行う。処理部120は、所定操作が行われていないと判断した場合(ステップS500でNO)、再度ステップS500を行う。つまり、インフラストラクチャーモードによる無線接続設定が完了し、何も問題が無い場合は、この処理が行われ続ける。一方、処理部120は、所定操作が行われたと判断した場合(ステップS500でYES)、所定フラグの値を1にする処理(ステップS510)を行った後、第1処理(ステップS300)を実行する。
【0059】
図15に、図14に示す第1処理(ステップS300)の詳細な処理例を示す。処理部120は、所定フラグの値を確認する処理(ステップS302)を行う。処理部120は、ステップS302で所定フラグの値が0の場合、図4と同様にステップS310とステップS320を行い、フローを終了する。一方、処理部120は、ステップS302で所定フラグの値が1の場合、二次元コードとネットワークステータス情報を生成する処理(ステップS340)と、二次元コードとネットワークステータス情報を出力する処理(ステップS350)を行い、フローを終了する。
【0060】
なお、ステップS310で生成される二次元コードと、ステップS340で生成される二次元コードが同じとは限らない。ステップS310で生成される二次元コードは電源投入後等のタイミングで自動取得したIPアドレスに基づく二次元コードであるが、ステップS340で生成される二次元コードは、ネットワーク設定変更が行われ、再度自動取得され得るIPアドレスに基づく二次元コードだからである。以上のことから、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、外部アクセスポイント300との通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した二次元コード再度出力するとともに、ネットワークステータス情報を出力する。このようにすることで、所望のタイミングで二次元コードを出力するとともにネットワークステータス情報を出力することができる。例えばインフラストラクチャーモードによる無線接続設定が完了し、画像処理装置100を使用している途中で、ネットワーク接続に不具合が生じた等の理由で、ネットワークステータス情報を確認したい場合が有る。このような場合、確認すべき項目は多岐に渡るため、例えばネットワークステータス情報をネットワーク設定ページ130と後述する表示部150に表示できることが、ユーザーにとって便宜である。
【0061】
また、図15の処理例と、図9の処理例を組み合わせてもよい。つまり、図15のステップS350は、二次元コードとネットワークステータス情報を印刷する処理にしてもよい。つまり、例えばユーザーが所定操作を行うと、印刷部140は、図16に示すように、印刷媒体Pに対し、B21に示す二次元コードと、Dに示すネットワークステータス情報を印刷する。このように、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、外部アクセスポイント300との通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した二次元コードとネットワークステータス情報を印刷する処理を行う。このようにすることで、所望のタイミングで二次元コードを印刷することができるとともに、ネットワークステータス情報を効率良く把握することができる。例えば後述する表示部150のサイズが小さい場合、ネットワークステータス情報全てが同時に表示されないことから、ユーザーにとって不便である。その点、本実施形態の手法を適用することで、ユーザーは、ネットワークステータス情報が全て印刷された印刷媒体Pを取得できるので、ネットワークステータス情報を効率よく把握することができる。
【0062】
なお、本実施形態の手法は以上に限られず、さらに別の構成を追加する等の変形実施が可能である。例えば、図17に示すように、画像処理装置100はさらに表示部150を含む構成例のようにしてもよい。図17の構成例において、例えば第1処理(ステップS300)を、図18に示す処理例のようにしてもよい。
【0063】
図17の変形例における第1処理(ステップS300)の処理例を図18に示す。処理部120は、前述のステップS310を行った後、二次元コードを印刷する処理(ステップS330)と、二次元コードを表示する処理(ステップS334)を、並列して行ってもよい。このようにすることで、例えば図19に示すように、端末装置200と通信接続を確立したときに、画像処理装置100は、B31に示す二次元コードを印刷した印刷媒体Pを排出するとともに、B32に示す二次元コードを表示部150に表示する。なお、B31に示す二次元コードと、B32に示す二次元コードは同一の二次元コードであり、ユーザーは読取部240を用いていずれかの二次元コードを読み取ればよい。
【0064】
このように、本実施形態の画像処理装置100は表示部150を含み、処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを印刷する処理と、生成した二次元コードを表示部150に表示する処理を、並列して行う。このようにすることで、二次元コードをより確実に出力することができる。これにより、ネットワーク設定ページ130を確実に表示することができる。
【0065】
また、図17の変形例における第1処理(ステップS300)の処理例は、図20に示す処理例のようにしてもよい。図20において処理部120は、ステップS310を行った後、二次元コードを印刷する処理(ステップS330)を行う。その後、処理部120は、印刷が実行されているかを判断する処理(ステップS332)を行い、印刷が実行されていないと判断した場合(ステップS332でNO)、二次元コードを表示する処理(ステップS334)を行い、フローを終了する。例えば二次元コードを印刷するのに必要な印刷媒体Pやインクの残量をモニタリングし、当該資材が不足していると判断する処理等によってステップS332を実現してもよいし、印刷エラーが発生しているかを判断する処理によってステップS332を実現してもよい。一方、処理部120は、印刷が実行されていると判断した場合(ステップS332でYES)、フローを終了する。このように、本実施形態の画像処理装置100は表示部150を含み、処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときにおいて生成した二次元コードを印刷することができなかった場合、生成した二次元コードを表示部150に表示する処理を行う。このようにすることで、印刷が実行できない状況においても二次元コードを出力し、ネットワーク設定ページ130を表示することができる。
【0066】
また、フローチャートの図示を省略するが、図17の変形例における第1処理(ステップS300)として例えば処理部120は、二次元コードを表示部150に表示することができなかった場合に限り、二次元コードを印刷する処理(ステップS330)を行ってもよい。ここでの二次元コードを表示部150に表示することができなかった場合とは、二次元コードの表示データが表示部150に出力できなかった場合であるが、二次元コードの表示データは表示部150に出力できているが、バックライト輝度が低い等の理由により二次元コードをユーザー認識できなかった場合を含む。例えば、画像処理装置100は不図示の輝度センサーを含み、輝度センサーから所定輝度値以上のバックライト輝度値が検出されているかを判断することで、二次元コードが表示部150に表示されているかを判断できる。以上のように、本実施形態の画像処理装置100は表示部150を含み、処理部120は、通信部110が端末装置200と無線接続を確立したときにおいて生成した二次元コードを表示部150に表示することができなかった場合、生成した二次元コードを印刷する処理を行う。このようにすることで、印刷媒体Pの使用量を最小限にしつつ、二次元コードを出力することができる。
【0067】
また、本実施形態の手法は以上に限られない。例えば、図14等で前述した手法を、端末装置200との初回の通信接続が確立する前に適用してもよい。具体的には、例えば処理部120は、図7のステップS210でNOとなった後、所定操作によって二次元コードを出力する処理を行ってもよい。当該二次元コードは例えば内部アクセスポイント112のSSID、パスワード等の情報を含み、読取部240が当該二次元コードを読み取ることによって、端末装置200は内部アクセスポイント112の情報を取得することができる。つまり、本実施形態の画像処理装置100において、処理部120は、通信部110が端末装置200と内部アクセスポイント112を介して無線接続を確立する前に内部アクセスポイント112の情報に基づき二次元コードを生成する処理と、二次元コードを出力する処理を行う。画像処理装置100と端末装置200を初回のダイレクト接続モードにより接続するには、所定のアプリケーションを端末装置200にインストールすることを要することから、所定のユーザーにとって不都合な場合がある。所定のユーザーとは、端末装置200にアプリケーションを追加することを望まないユーザー等である。その点、本実施形態の手法を適用することで、所定のアプリケーションをインストールすることなく、画像処理装置100と端末装置200をダイレクト接続モードにより接続することができる。さらに、図7等に示した手法を適用することで、Webブラウザー230によって、ダイレクト接続モードからインフラストラクチャーモードにネットワーク設定を変更することができる。言い換えれば、本実施形態の手法を適用することで、画像処理装置100と端末装置200とのインフラストラクチャーモードによる接続を、端末装置200に含まれる汎用のソフトウェアーを用いた容易な作業のみで行うことができる。また、画像処理装置100と端末装置200とのインフラストラクチャーモードによる接続を完了した後も、端末装置200に含まれる汎用のソフトウェアーで画像処理装置100の設定を行うことができる。これにより、画像処理装置100の利便性を向上させることができる。
【0068】
以上のように、本実施形態の画像処理装置は、端末装置との無線接続を行う通信部と、画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部と、を含む。処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行う。
【0069】
このように本実施形態の画像処理装置において処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行うことから、ユーザーは速やかにネットワーク設定ページを表示することができる。これにより、ユーザーは、画像処理装置と端末装置の詳細なネットワーク設定を、無線接続が確立したときから速やかに行うことができる。これにより、画像処理装置の利便性を向上させることができる。
【0070】
また、通信部は、内部アクセスポイントを含み、処理部は、通信部が端末装置と内部アクセスポイントを介して無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力してもよい。
【0071】
このようにすることで、内部アクセスポイントを介した無線接続が確立した後におけるネットワーク設定の利便性を向上させることできる。
【0072】
また、処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときに、端末装置に対しネットワーク設定ページへのリダイレクトを行わせる処理と、生成した二次元コードを出力する処理を、並列して行ってもよい。
【0073】
このようにすることで、ネットワーク設定ページを表示するために必要な処理を、端末装置の仕様に関わらず、より確実に行うことができる。
【0074】
また、処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときに、端末装置に対しネットワーク設定ページへのリダイレクトを行わせる処理を行い、端末装置がリダイレクトをできなかった場合、生成した二次元コードを出力する処理を行ってもよい。
【0075】
このようにすることで、二次元コードの出力を最小限にしつつ、端末装置との接続設定の利便性を向上させることができる。
【0076】
また、処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを印刷する処理を行ってもよい。
【0077】
このようにすることで、無線接続設定が行われたときにネットワーク設定ページを表示させるときの利便性を向上させることができる。
【0078】
また、ネットワーク設定は、外部アクセスポイントとの通信接続設定であってもよい。
【0079】
このようにすることで、画像処理装置と端末装置を含むシステムの利便性を向上させることできる。
【0080】
また、処理部は、外部アクセスポイントとの通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した二次元コードを再度出力してもよい。
【0081】
このようにすることで、所望のタイミングで二次元コードを出力することができる。
【0082】
また、処理部は、外部アクセスポイントとの通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した二次元コード再度出力するとともに、ネットワークステータス情報を出力してもよい。
【0083】
このようにすることで、所望のタイミングで二次元コードを出力するとともにネットワークステータス情報を出力することができる。
【0084】
また、処理部は、外部アクセスポイントとの通信接続が確立された後に所定操作が行われた場合、生成した二次元コードとネットワークステータス情報を印刷する処理を行ってもよい。
【0085】
このようにすることで、所望のタイミングで二次元コードを印刷することができるとともに、ネットワークステータス情報を効率良く把握することができる。
【0086】
また、処理部は、通信部が端末装置と初回の無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行い、2回目以降の無線接続を確立したときに二次元コードを出力する処理を行わないようにしてもよい。
【0087】
このようにすることで、電源の再投入時に不要な二次元コードの出力をしないようにすることができる。
【0088】
また、表示部を含み、処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを印刷する処理と、生成した二次元コードを表示部に表示する処理を、並列して行ってもよい。
【0089】
このようにすることで、二次元コードをより確実に出力することができる。
【0090】
また、表示部を含み、処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときにおいて生成した二次元コードを印刷することができなかった場合、生成した二次元コードを表示部に表示する処理を行ってもよい。
【0091】
このようにすることで、印刷が実行できない状況においても二次元コードを出力し、ネットワーク設定ページを表示することができる。
【0092】
また、表示部を含み、処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときにおいて生成した二次元コードを表示部に表示することができなかった場合、生成した二次元コードを印刷する処理を行ってもよい。
【0093】
このようにすることで、印刷媒体の使用量を最小限にしつつ、二次元コードを出力することができる。
【0094】
また、本実施形態の処理方法は、端末装置との無線接続を行う処理と、画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理と、端末装置と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行う。
【0095】
また、本実施形態のプログラムは、端末装置との無線接続を行う通信部と、画像処理装置とのネットワーク設定を行うためのネットワーク設定ページを指定するアドレス情報を含む二次元コードを生成する処理部として、コンピューターを機能させる。処理部は、通信部が端末装置と無線接続を確立したときに、生成した二次元コードを出力する処理を行う。
【0096】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本実施形態の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また画像処理装置、処理方法及びプログラム等の構成・動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0097】
100…画像処理装置、110…通信部、112…内部アクセスポイント、114…インフラストラクチャーモード通信部、120…処理部、122…記憶部、130…ネットワーク設定ページ、140…印刷部、150…表示部、200…端末装置、202…端末装置制御部、210…端末装置通信部、220…端末装置処理部、230…Webブラウザー、240…読取部、300…外部アクセスポイント
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