(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076531
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】トートバッグ及びそれに用いるフラップ
(51)【国際特許分類】
A45C 13/00 20060101AFI20240530BHJP
A45C 3/00 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
A45C13/00 A
A45C3/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188102
(22)【出願日】2022-11-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)YouTubeへの掲載 ▲1▼YouTubeでの掲載日 2022年5月18日 ▲2▼YouTubeのアドレス トップページのアドレス https://www.youtube.com/c/%E5%B2%A1%E7%94%B0%E7%BE%8E%E9%87%8Cm/videos 該当ページのアドレス https://www.youtube.com/watch?v=fKCScxqQjvU ▲3▼公開者 岡田美里(東京都渋谷区上原2-30-3) ▲4▼公開された発明の内容 岡田美里氏が、上記アドレスのYouTubeチャンネルで公開されている岡田美里氏自身のYouTubeの動画において、三村靖枝が発明したトートバッグのためのフラップとそれを取り付けたトートバッグとについて公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】522453843
【氏名又は名称】三村 靖枝
(74)【代理人】
【識別番号】100086830
【弁理士】
【氏名又は名称】塩入 明
(74)【代理人】
【識別番号】100096046
【弁理士】
【氏名又は名称】塩入 みか
(72)【発明者】
【氏名】三村 靖枝
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA51
3B045EA02
3B045EA06
3B045EB17
3B045GA01
3B045GB01
3B045GC01
3B045GD01
3B045LB01
(57)【要約】
【構成】 トートバッグの本体は、底面が長方形状、正面と背面が四角形状で、正面と背面の上辺に長手方向が平行な開口を上部に備え、かつ正面と背面に着脱自在な一対のハンドルを備えている。フラップは、フラップ本体と取付片とを備え、トートバッグ本体に着脱自在である。フラップ本体は、トートバッグ本体に取付た際に開口を覆い、本体の正面と背面に垂下し、開口の長手方向に平行で一対のハンドルを通すための長孔を備え、かつ長孔の一方の側部に取付片が取付られている。取付片は、一対のハンドルの一方の一端部と他端部とを通すための、一対の貫通孔を備えている。
【効果】 フラップはトートバッグの開口を覆い、また開口から外れ、さらに着脱自在である。フラップを替えると、1つのトートバッグを使い分けることができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トートバッグ本体とフラップとを備え、
前記トートバッグ本体は、正面と背面の上辺に長手方向が平行な開口が上部にあり、前記正面と前記背面にそれぞれハンドルを備え、そのうち少なくとも1本のハンドルは着脱自在であり、
前記フラップは、フラップ本体と取付片とを備え、前記トートバッグ本体に着脱自在で、
フラップ本体は、前記トートバッグ本体に取付た際に、前記開口を覆い、前記トートバッグ本体の正面と背面に垂下するように構成され、前記開口の長手方向に平行でかつハンドルを通すための長孔を備え、かつ前記長孔の一方の側部に前記取付片が取付られ、
前記取付片は、前記着脱自在なハンドルの一端部と他端部とを通すための、一対の貫通孔を備えている、トートバッグ。
【請求項2】
正面と背面の上辺に長手方向が平行な開口を上部に備え、かつ前記正面と前記背面にそれぞれハンドルを備え、そのうち少なくとも1本のハンドルは着脱自在なトートバッグ本体に取付るためのフラップであって、
フラップは、フラップ本体と取付片とを備え、前記トートバッグ本体に着脱自在で、 フラップ本体は、トートバッグ本体に取付た際に、前記開口を覆い、トートバッグ本体の正面と背面に垂下するように構成され、前記開口の長手方向に平行でかつハンドルを通すための長孔を備え、かつ前記長孔の一方の側部に前記取付片が取付られ、
前記取付片は、前記着脱可能なハンドルの一方の一端部と他端部とを通すための、一対の貫通孔を備えている、トートバッグ本体に着脱自在に取付るためのフラップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は着脱自在なフラップを備える、トートバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
トートバッグは広い開口を備えているので出し入れがしやすいが、中を見られたり、中の物が落ちたりすることがある。このことに関連して、特許文献1は開閉自在な蓋を備えるトートバッグを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところでトートバッグの開口を塞ぐだけでなく、トートバッグの開口を覆うと共に開口から垂下するフラップが有れば、フラップはトートバッグのデザインの一部となる。さらにフラップを着脱自在にできれば、フラップを替えることにより、トートバッグのデザインを変えることができる。
【0005】
この発明の課題は、トートバッグの開口を覆い、また容易に開口から外れ、さらに着脱自在なフラップと、それを備えたトートバッグを提供することにある。
この発明の他の課題は、フラップを替えることにより印象が変わるトートバッグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のトートバッグは、トートバッグ本体とフラップとを備えている。
前記トートバッグ本体は、正面と背面の上辺に長手方向が平行な開口が上部にあり、正面と背面にそれぞれハンドルを備え、そのうち少なくとも1本のハンドルは着脱自在でる。 前記フラップは、フラップ本体と取付片とを備え、前記トートバッグ本体に着脱自在で、 フラップ本体は、トートバッグ本体に取付た際に、前記開口を覆い、トートバッグ本体の正面と背面に垂下するように構成され、前記開口の長手方向に平行でかつハンドルを通すための長孔を備え、かつ前記長孔の一方の側部に前記取付片が取付られ、
前記取付片は、前記着脱可能なハンドルの一端部と他端部とを通すための、一対の貫通孔を備えている。
【0007】
この発明のフラップは、トートバッグ本体に着脱自在に取付るためのもので、取付対象のトートバッグ本体は、正面と背面の上辺に長手方向が平行な開口を上部に備え、かつ正面と背面にそれぞれハンドルを備え、そのうち少なくとも1本のハンドルは着脱自在である。
フラップは、フラップ本体と取付片とを備え、フラップ本体は、トートバッグ本体に取付た際に、前記開口を覆い、トートバッグ本体の正面と背面に垂下するように構成され、前記開口の長手方向に平行でかつハンドルを通すための長孔を備え、かつ前記長孔の一方の側部に前記取付片が取付られ、
前記取付片は、前記着脱可能なハンドルの一方の一端部と他端部とを通すための、一対の貫通孔を備えている。
【0008】
トートバッグは大きく口が開いているので、物の出し入れが容易である。しかし、中の物が見えやすく、バッグが傾くと開口から物が落ちやすい。この発明では、フラップで開口を覆うので、中の物は見えず、また脱落することもない。またハンドルを簡単に長孔から外したり通したりできるので、開口から物を容易に出し入れできる。さらにハンドルを取付片の一対の貫通孔に通すので、取付片に対するハンドルの姿勢が安定する。取付片には長孔ではなく一対の貫通孔を設けるので、取付片の強度も増す。
【0009】
トートバッグ本体が同じでも、色や形状などが異なるフラップに替えると、印象が変わる。このため、1つのトートバッグ本体に対して、用途毎にフラップを変えて使い分けることができる。またフラップを外すと、普通のトートバッグになる。
【0010】
ハンドルは2本ともに着脱できるようにしても良い。このためハンドルの着脱のために、トートバッグの正面と背面で、デザインが非対称になることがない。仮に、色、形状などが異なる複数のハンドルを用意すると、トートバッグのイメージをより広い範囲で変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図5】フラップを取り付けた実施例のトートバッグの正面図
【
図6】実施例でのフラップのトートバッグ本体への着脱を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
【実施例0013】
図1~
図6に実施例のトートバッグ2とその変形を示す。
図1,
図2はフラップ6を示し、材質は例えば革で、トートバッグ本体上部の開口を覆う形状である。フラップ6はフラップ本体7と取付片12とから成り、例えばいずれも革製であるが、合成皮革などでも良い。フラップ本体7は、後述一対のハンドル5,5を通すための長孔10を備え、後述のトートバッグ本体4の上部から正面と背面へ自然に変形して垂下するように、柔らかい材料で作られている。
【0014】
長孔10の長手方向の一方の側部に、取付片12が例えばステッチ14により縫い付けられている。なおこの明細書では、ステッチは1個の縫目ではなく、縫目の列を意味する。また取付片12には、着脱可能なハンドル5の一端部と他端部とを通すための、一対の貫通孔13,13が設けられている。実施例では一対のハンドル5,5をトートバッグ本体4の正面と背面とに、後述のピン付き子機環30,30で着脱可能に取り付けたため、どちら側のハンドル5を貫通孔13,13に通しても良い。長孔10と取付片12の長手方向は、後述のトートバッグ本体の開口の長手方向と平行である。取付片12を取り付けるため以外のステッチを、ステッチ15とする。
【0015】
長孔10は、フラップ本体7の短手方向の中央よりも一方にずれた位置に設けており、フラップ本体7の長孔10を挟んだ広い面をA、狭い面をBとすると、取付片12は面Bに長孔10に沿って設ける。広い面Aの2つの角は、大きめのカーブ8,8を装飾的に設けてある。実施例では、着脱可能なハンドル5,5の一方を貫通孔13,13に通してフラップ本体4をトートバッグ本体4に取り付け、長孔10にハンドル5,5を通すと、広い面Aが垂下している側が表面となる。表面側のフラップ7の垂下面積を大きくして開口32を完全に覆うようにしているので、安心である。
【0016】
図3は変形例のフラップ26を示し、4周にフリル28が設けられ、他の点では
図1,
図2のフラップ6と同様である。
【0017】
図4は実施例のトートバッグ本体4を示し、一対のハンドル5,5がトートバッグ本体4の正面と背面とに、例えばピン付き子機環30,30で着脱自在に取り付けられている。そして一対のハンドル5,5は、いずれもトートバッグ本体4に着脱自在である。トートバッグ本体4とハンドル5,5の材質は例えば革であるが、合成皮革などでも良い。
【0018】
図5は、フラップ6を取り付けたトートバッグ2を示す。なお一対のハンドル5,5が共にフラップ6の長孔10を通っている。フラップ6はトートバッグ2の正面と背面に垂下し、
図4とは印象が異なるバッグとなっている。
【0019】
図6は、トートバッグ本体4へのフラップ6の着脱を示す。トートバッグ本体4は、正面34と背面35が四角形で、底面38が長方形である。また36,37はトートバッグ本体4の両側面である。トートバッグ本体4は上部に開口32を備え、その長手方向は正面34と背面35の上辺に平行である。トートバッグ本体4の正面34と背面35は各一対のピン付き子機環30を備え、一対のハンドル5,5を正面34と背面35に着脱自在に取り付けることができる。なおハンドル5,5を着脱自在に取り付ける手段は、ピン付き子機環30には限らない。
【0020】
フラップ6をトートバッグ本体4に取り付ける際には、一方のハンドル5、すなわち裏面35側となるハンドル5の両端部を一対の貫通孔13,13にまず通し、ピン付き子機環30,30のピンをハンドル5の両端付近に設けた図示しない貫通孔に通して、ハンドル5の両端をトートバッグ本体4に取り付ける。ハンドル5,5は容易に長孔10を通し、また長孔10から外すことができる。フラップ6を取り替える際には、ハンドル5をピン付き子機環30,30から外し、フラップ6を外し、ハンドル5をトートバッグ本体4に取り付け直せば良い。
【0021】
ハンドル5には、その両端部付近の広い面40,40にピン付き子機環30,30のピンに通すための複数個の貫通孔を設けてある。この貫通孔でハンドル5の長さを調整する。そして、この広い面40,40と、帯状の部材をステッチ41で閉じたチューブ42とが、テーパー44,44になって繋がっている。使用時には、正面34側のハンドル5の広い面40,40が正面34に沿うこととなるので、ハンドル5の取付けが収まりよく仕上がっている。背面35側では、ハンドル5を貫通孔13,13に通してピン付き子機環30,30のピンでハンドル5と背面35とを固定した後に、取付片12を広い面40,40部分にまで押し下げるようにする。取付片12はテーパー44,44を越えて上に移動することは難しいので、トートバッグ2の使用中において、ハンドル5と取付け片12とが安定した位置を保つことができる。また、広い面40,40を背面35に安定して沿わせることができる。
【0022】
実施例のトートバッグ2には以下の特徴が有る。トートバッグ本体4の広い開口32は、物の出し入れが容易にできる反面、中の物が見えやすく、バッグ2が傾くと開口32から物が落ちやすい。これに対して、フラップ6で開口32を覆うと、中の物は見えず、また脱落することもない。ハンドル5,5は簡単に長孔10から外したり通したりできるので、開口32から物を容易に出し入れできる。ハンドル5は1つの長孔ではなく、一対の貫通孔13,13を通すので、取付片12の強度が増し、また取付片12に対するハンドル5の姿勢も安定する。
【0023】
フラップ6はトートバッグ本体4の開口32を覆うだけでなく、正面34と背面35に垂下し、トートバッグ2のデザインの一部となる。このため、トートバッグ本体4が同じでも、色や形状などが異なるフラップに替えると、印象が変わり、別のトートバッグのように見える。すなわち、1つのトートバッグ本体4で、ビジネス用、おしゃれ用、冠婚葬祭用などに使い分けることができる。言い換えれば、1つのトートバッグ4で幾通りものおしゃれが楽しむことができ、コスト面、エコ面からも好ましい。さらにフラップ6を外すと、普通のトートバッグとして使える。なおフラップ6を複数用意する場合でも、柔らかくかつかさばらないので、保管は容易である。
【0024】
一対のハンドル5,5を共にピン付き子機環30により着脱できる。従って、トートバッグ本体4は、ピン付き子機環30に関して、正面と背面が対称である。また色、形状などが異なる複数のハンドル5,5を用意すると、トートバッグ2のイメージを変えることができる。フラップ6とハンドル5,5が交換できるので、トートバッグ2のデザインを広い範囲で変えることができる。さらにフラップ6、ハンドル5,5は、ピン付き子機環30,30により簡単に付け替えることができる。