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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076602
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】建築用パネル
(51)【国際特許分類】
   E04C 2/38 20060101AFI20240530BHJP
   E04C 2/30 20060101ALI20240530BHJP
   E04B 7/20 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
E04C2/38 J
E04C2/30 R
E04B7/20 511
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188226
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】大津 正博
【テーマコード(参考)】
2E162
【Fターム(参考)】
2E162BA05
2E162BB08
2E162CC01
(57)【要約】
【課題】仮置き時における建築用パネルの破損を防止する。
【解決手段】建築用パネル(ケラバパネル10)は、パネル本体11の下面から突出する突出部(連結部14)を有しており、パネル本体11の下面には、スペーサー20が取り外し可能に固定されており、スペーサー20の厚さ寸法は、突出部(連結部14)の突出寸法と略同一に設定されている。さらに、スペーサー20は、当該スペーサー20の長手方向一端部が、パネル本体11の側端面よりも外側に跳ね出している。また、スペーサー20は、当該スペーサー20の長手方向両端部が、パネル本体11に釘Nを用いて固定されている。また、建築用パネル(ケラバパネル10)が、突出部(連結部14)を有していない他の建築用パネル(屋根パネル1a)と一体的な状態で仮置きされる場合、当該他の建築用パネルにも、スペーサー20が取り外し可能に固定されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築用パネルであって、
パネル本体の下面から突出する突出部を有しており、
前記パネル本体の前記下面には、スペーサーが取り外し可能に固定されており、
前記スペーサーの厚さ寸法は、前記突出部の突出寸法と略同一に設定されていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の建築用パネルにおいて、
当該建築用パネルの短手方向一端部に、互いに間隔を空けて配置される一対の前記スペーサーが取り付けられているとともに、
当該建築用パネルの短手方向他端部に、互いに間隔を空けて配置される一対の前記スペーサーが取り付けられており、
前記一対のスペーサーのうちの一方は、前記建築用パネルの長手方向一端部に取り付けられているとともに、
前記一対のスペーサーのうちの他方は、前記建築用パネルの長手方向他端部に取り付けられていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項3】
請求項1に記載の建築用パネルにおいて、
前記スペーサーは、当該スペーサーの長手方向一端部が、前記パネル本体の側端面よりも外側に跳ね出していることを特徴とする建築用パネル。
【請求項4】
請求項3に記載の建築用パネルにおいて、
前記スペーサーは、当該スペーサーの長手方向両端部が、前記パネル本体に釘を用いて固定されていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項5】
請求項1に記載の建築用パネルにおいて、
当該建築用パネルは、前記突出部を有していない他の建築用パネルと一体的な状態で仮置きされ、
前記他の建築用パネルにも、前記スペーサーが取り外し可能に固定されていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項6】
請求項1に記載の建築用パネルにおいて、
当該建築用パネルは、屋根のケラバを構成するケラバパネルであり、
前記パネル本体と、
前記パネル本体に固定されたケラバ下地材と、を備えており、
前記突出部は、前記ケラバ下地材に設けられており、
前記ケラバ下地材を介して前記パネル本体に軒天材が固定されることを特徴とする建築用パネル。
【請求項7】
請求項1に記載の建築用パネルにおいて、
当該建築用パネルは、仮置き時に最下段に配置されることを特徴とする建築用パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築用パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネル(建築用パネル)を組み立てることによって建物を構築するパネル工法が知られている(例えば特許文献1参照)。
工場から施工現場に運搬された建築用パネルは、施工現場で積み下ろされて、建築用部材を仮置きするための仮置き具(例えば、厘木)に載置された状態で保管される(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-011664号公報
【特許文献2】特開2022-057520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建築用パネルは、複数枚の建築用パネルが積み重ねられた平積み状態で仮置き具に載置される。したがって、建築用パネル(最上段に配置される建築用パネルは除く)は、当該建築用パネルよりも上段に配置される建築用パネルを支えることになるので、当該建築用パネルの所定部位に荷重が集中して、当該所定部位が破損してしまうことがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、仮置き時における建築用パネルの破損を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、例えば図1図5図7に示すように、建築用パネル(ケラバパネル10)であって、
パネル本体11の下面から突出する突出部(連結部14)を有しており、
前記パネル本体11の前記下面には、スペーサー20が取り外し可能に固定されており、
前記スペーサー20の厚さ寸法は、前記突出部の突出寸法と略同一に設定されていることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、突出部(連結部14)を有する建築用パネル(ケラバパネル10)にスペーサー20が取り付けられている。したがって、仮置き時に、当該建築用パネル(ケラバパネル10)よりも上段に配置される建築用パネルを、突出部(連結部14)だけでなく、スペーサー20でも支えることができるので、当該建築用パネル(ケラバパネル10)の所定部位(例えば突出部)に荷重が集中することがなく、仮置き時における当該所定部位の破損を防止できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、例えば図1図5図7に示すように、請求項1に記載の建築用パネル(ケラバパネル10)において、
当該建築用パネルの短手方向一端部に、互いに間隔を空けて配置される一対の前記スペーサー20が取り付けられているとともに、
当該建築用パネルの短手方向他端部に、互いに間隔を空けて配置される一対の前記スペーサー20が取り付けられており、
前記一対のスペーサー20のうちの一方は、前記建築用パネルの長手方向一端部に取り付けられているとともに、
前記一対のスペーサー20のうちの他方は、前記建築用パネルの長手方向他端部に取り付けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、建築用パネル(ケラバパネル10)の四隅にスペーサー20が取り付けられているので、平積み状態の建築用パネルを、安定した状態で仮置きすることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、例えば図1図5図7に示すように、請求項1に記載の建築用パネル(ケラバパネル10)において、
前記スペーサー20は、当該スペーサー20の長手方向一端部が、前記パネル本体11の側端面よりも外側に跳ね出していることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、スペーサー20は、跳出部21が設けられた状態で建築用パネル(ケラバパネル10)に取り付けられているので、仮置き時における建築用パネルの破損防止だけでなく、突出部(連結部14)を有する建築用パネルであるか否かを確認するための目印や、建築用パネルがリン木Rにおける正しい位置に載置されていることを確認するための目印としても機能する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、例えば図1図5図7に示すように、請求項3に記載の建築用パネル(ケラバパネル10)において、
前記スペーサー20は、当該スペーサー20の長手方向両端部が、前記パネル本体11に釘Nを用いて固定されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、スペーサー20は、建築用パネル(ケラバパネル10)に釘Nで二点留めされている。したがって、スペーサー20の跳出部21(パネル本体11の側端面から外側に跳ね出した部分)を上からハンマーHで叩くだけで、建築用パネルからスペーサー20を外すことができ、さらにその際、てこの原理が働いて小さい力でもスペーサー20を外すことができるので、スペーサー20を取り外す作業を効率よく行うことが可能となる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、例えば図1図5に示すように、請求項1に記載の建築用パネル(ケラバパネル10)において、
当該建築用パネルは、前記突出部(連結部14)を有していない他の建築用パネル(屋根パネル1a)と一体的な状態で仮置きされ、
前記他の建築用パネルにも、前記スペーサー20が取り外し可能に固定されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、突出部(連結部14)を有する建築用パネル(ケラバパネル10)だけでなく、当該建築用パネルと一体的な状態で仮置きされる他の建築用パネル(屋根パネル1a)にもスペーサー20が取り付けられている。したがって、仮置き時に、当該建築用パネル(ケラバパネル10)よりも上段に配置される建築用パネルを、突出部(連結部14)や当該建築用パネル(ケラバパネル10)に取り付けられているスペーサー20だけでなく、当該建築用パネル(ケラバパネル10)と一体的な状態の他の建築用パネル(屋根パネル1a)に取り付けられているスペーサー20でも支えることができる。これにより、突出部(連結部14)を有する建築用パネル(ケラバパネル10)が、他の建築用パネル(屋根パネル1a)と一体的な状態で仮置きされる場合であっても、当該建築用パネル(ケラバパネル10)の所定部位(例えば突出部)に荷重が集中することがなく、仮置き時における当該所定部位の破損を防止できる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、例えば図1図5図7に示すように、請求項1に記載の建築用パネルにおいて、
当該建築用パネルは、屋根のケラバを構成するケラバパネル10であり、
前記パネル本体11と、
前記パネル本体11に固定されたケラバ下地材12と、を備えており、
前記突出部(連結部14)は、前記ケラバ下地材12に設けられており、
前記ケラバ下地材12を介して前記ケラバパネル10に軒天材30が固定されることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、ケラバパネル10にスペーサー20が取り付けられている。したがって、仮置き時に、ケラバパネル10よりも上段に配置される建築用パネルを、ケラバ下地材12の突出部(連結部14)だけでなく、スペーサー20でも支えることができる。したがって、パネル本体11にケラバ下地材12を固定した状態で仮置きしても、ケラバ下地材12(特に突出部)が破損することがないので、施工現場でパネル本体11にケラバ下地材12を取り付けてケラバパネル10を構成する等の手間をかけることなく、建築用パネルの設置作業を進めることができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、例えば図5に示すように、請求項1に記載の建築用パネル(ケラバパネル10)において、
当該建築用パネルは、仮置き時に最下段に配置されることを特徴とする。
【0018】
請求項7に記載の発明によれば、突出部(連結部14)を有する建築用パネル(ケラバパネル10)は、仮置き時に最下段に配置される建築用パネルであるが、当該建築用パネル(ケラバパネル10)にはスペーサー20が取り付けられている。したがって、仮置き時に、平積み状態の建築用パネル全体を、突出部(連結部14)だけでなく、スペーサー20でも支えることができるので、最下段に配置された建築用パネル(ケラバパネル10)の所定部位(例えば突出部)に荷重が集中することがなく、仮置き時における当該所定部位の破損を防止できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、仮置き時における建築用パネルの破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】建築用パネルの一例を示す斜視図である。
図2】施工現場で組み立てられた状態の建築用パネルの一例を示す平断面図であって、屋根のケラバ付近を下から見上げた状態を示す図である。
図3】施工現場で組み立てられた状態の建築用パネルの一例を示す立断面図であって、屋根のケラバ付近を示す図である。
図4】施工現場で組み立てられた状態の建築用パネルの一例を示す立断面図であって、屋根のケラバ付近を示す図である。
図5】建築用パネルの仮置きを説明する図である。
図6】スペーサーが取り付けられていない場合を説明する図である。
図7】スペーサーの取り外し方を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方向は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
【0022】
図1において符号10は、屋根パネル1aのうち、屋根のケラバを構成するケラバパネルを示す。本実施形態の屋根パネル1a(ケラバパネル10を含む)は、パネル工法に用いられる木質の建築用パネルである。
ここで、パネル工法とは、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネル(壁パネル1b、床パネル、屋根パネル1a等の建築用パネル)を組み立てることによって建物を構築する工法である。
【0023】
また、建築用パネルとは、縦横の框材2が矩形状に組み立てられて矩形枠が構成され、この矩形枠の内部に補助桟材3が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に面材4が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。その内部中空部(面材4の裏側)には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が充填されている。
本実施形態の屋根パネル1aは、下面に面材4が貼設されておらず、片面(上面)のみに面材4が貼設されている。
【0024】
図1に示すように、本実施形態のケラバパネル10は、ケラバパネル10以外の屋根パネル1aに接着剤で接着固定(及び/又はボルト等の接合部材で接合固定)されて、一体的な状態とされている。すなわち、本実施形態のケラバパネル10は、ケラバパネル10以外の屋根パネル1aと一体的な状態で工場から施工現場に運ばれて、その一体的な状態のまま壁パネル1b等の上に設置される。
【0025】
図1図3に示すように、ケラバパネル10は、パネル本体11(框材2、補助桟材3、面材4)と、複数のケラバ下地材12と、を備えて構成される。
図4に示すように、パネル本体11におけるケラバ部分111(すなわち、屋根(切妻屋根や片流れ屋根等)の妻側端部であって、外壁から突出する部分)の下面には、軒天材30が固定具(釘N等)や接着剤又はそれらの併用によって固定される。具体的には、図1に示すように、ケラバ部分111の下面には、ケラバパネル10の長手方向(左右方向)に沿って連続する複数(本実施形態においては二つ)のケラバ下地材12が、ケラバパネル10の短手方向(前後方向)に複数列(本実施形態においては二列)並んで配設されている。すなわち、本実施形態のケラバパネル10は、四つのケラバ下地材12を備えている。そして、軒天材30は、これらのケラバ下地材12を介して、ケラバ部分111に取り付けられる。図2及び図3は、軒天材30を取り付ける前の状態を示す図である。
【0026】
図2及び図3に示すように、ケラバ下地材12は、軒先部分には設けられていない。すなわち、ケラバ下地材12が軒先まで延出すると鼻隠し部材と干渉するため、それを回避するために、ケラバ下地材12を軒先部分に設けていない。また、図3に示すように、ケラバパネル10の下面側には、軒先の軒天下地合板を受ける受け材40が設けられているが、この受け材40として、ケラバ下地材12の長さ調整のためにカットした残りを利用してもよい。
なお、前側のケラバ下地材12(ケラバ部分111の前端側に設けられるケラバ下地材12)は、連続する複数のケラバ下地材12ではなく、一のケラバ下地材12であってもよい。
また、後側のケラバ下地材12(ケラバ部分111の後端側に設けられるケラバ下地材12)は、連続する複数のケラバ下地材12ではなく、一のケラバ下地材12であってもよい。
【0027】
ケラバ下地材12は、図1図4に示すように、複数の下地本体部13と、一つの連結部14と、を備えて構成される。
下地本体部13は、例えば木質の角材であり、パネル本体11を構成する框材2及び補助桟材3のうち、前後方向に延在する框材2と前後方向に延在する補助桟材3との間や、前後方向に延在する補助桟材3同士の間に設けられる。下地本体部13は、連結部14に、固定具(ビス等)や接着剤又はそれらの併用によって固定されている。
【0028】
框材2と補助桟材3との間に設けられる下地本体部13の長さ寸法(左右方向の寸法)は、当該框材2と当該補助桟材3との間の離間寸法と略等しい。すなわち、框材2と補助桟材3との間に設けられる下地本体部13は、当該框材2と当該補助桟材3との間にぴったりと嵌め込まれるようになっている。そして、框材2と補助桟材3との間に設けられる下地本体部13は、当該框材2に、固定具(ビス等)や接着剤又はそれらの併用によって固定される。
また、補助桟材3同士の間に設けられる下地本体部13の長さ寸法(左右方向の寸法)は、当該補助桟材3同士の間の離間寸法と略等しい。すなわち、補助桟材3同士の間に設けられる下地本体部13は、当該補助桟材3同士の間にぴったりと嵌め込まれるようになっている。
したがって、ケラバ下地材12においては、下地本体部13同士の間に隙間が設けられており、この隙間の間隔寸法は、パネル本体11を構成する補助桟材3のうち前後方向に延在する補助桟材3の厚さ寸法(左右寸法)と略等しく設定されている。
【0029】
連結部14は、例えば木質の角材であり、下地本体部13同士の間に隙間(間隔寸法が補助桟材3の厚さ寸法と略等しい隙間)が設けられた状態で、複数の下地本体部13を連結している。連結部14は、当該連結部14の上面が、パネル本体11を構成する補助桟材3のうち前後方向に延在する補助桟材3の下面に接して設けられて、当該補助桟材3に固定具(ビス等)や接着剤又はそれらの併用によって固定される。すなわち、下地本体部13の下面は、パネル本体11の下面(框材2や前後方向に延在する補助桟材3の下面)と面一になっており、ケラバ下地材12の下部(すなわち連結部14)は、パネル本体11よりも下方に突出している。
【0030】
建築用パネルは、工場から施工現場へと輸送されて、図5に示すように、施工現場の資材置き場等に複数枚積み重ねられた平積み状態で仮置きされる。その際、建築用パネルが直接地面に触れないように、地面と建築用パネルとの間に仮置き用の枕木であるリン木(厘木、輪木)Rが敷設される。
ケラバパネル10は、屋根の端部を構成する屋根パネル1aであるから、屋根パネル1aの中で最初と最後に設置される。設置作業の効率化のため、図5に示すように、屋根パネル1aの中で最初に設置されるケラバパネル10は最上段に配置されて、屋根パネル1aの中で最後に設置されるケラバパネル10は最下段に配置された状態で仮置きされることが多い。
【0031】
図1及び図5に示すように、仮置き時に最下段に配置されるケラバパネル10の下面には、スペーサー20が取り付けられている。また、仮置き時に最下段に配置されるケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aの下面にも、スペーサー20が取り付けられている。スペーサー(ケラバ下地スペーサー)20は、ケラバパネル10や、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aに、釘Nを用いて、取り外し自在に固定されている。
仮置き時に最下段に配置されるケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)は、スペーサー20が取り付けられた状態で工場から施工現場に運ばれて、スペーサー20が取り付けられた状態のまま、施工現場の資材置き場等に敷設されているリン木Rに載置されて仮置きされる。そして、図2及び図3に示すように、ケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)は、スペーサー20が取り外された状態で壁パネル1b等の上に設置される。すなわち、スペーサー20は、施工現場で、ケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)の使用時に取り外される。
【0032】
ケラバパネル10には、当該ケラバパネル10の前端部における左右両側と、当該ケラバパネル10の後端部における左右両側に、スペーサー20が取り付けられている。すなわち、ケラバパネル10には、四つのスペーサー20が取り付けられている。具体的には、ケラバパネル10に取り付けられるスペーサー20は、長手方向が左右方向と揃うように配置された状態で、パネル本体11を構成する框材2の下面に釘Nによって固定されている。
また、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aには、当該屋根パネル1aの後端部(ケラバパネル10と隣接する側とは反対側の端部)における左右両側に、スペーサー20が取り付けられている。すなわち、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aには、二つのスペーサー20が取り付けられている。具体的には、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aに取り付けられるスペーサー20は、長手方向が左右方向と揃うように配置された状態で、当該屋根パネル1aを構成する框材2の下面に釘Nによって固定されている。
【0033】
スペーサー20は、MDF(Medium density fiberboard:中密度繊維板)や合板等の板材である。
スペーサー20の厚さ寸法(上下方向の寸法)は、ケラバ下地材12における連結部14の厚さ寸法(上下方向の寸法)と略等しく設定されており、本実施形態においては9mmに設定されている。
また、スペーサー20の幅寸法(前後方向の寸法)は、左右方向に延在する框材2の幅寸法(前後方向の寸法)よりも長く設定されており、本実施形態においては約40mmに設定されている。
【0034】
ケラバ下地材12は、パネル本体11のケラバ部分111のみに設けられており、さらに、ケラバ下地材12の連結部14は、パネル本体11の下面から突出している。そのため、例えば図6(a)に示すように、仮置き時に最下段に配置されるケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)にスペーサー20が取り付けられていない場合には、最下段に配置されるケラバパネル10のケラバ下地材12(特に連結部14)で平積み状態の屋根パネル1a全体を支えることになるので、最下段の屋根パネル1aの所定部位(例えば連結部14)に意図しない負荷がかかって当該所定部位が破損してしまう、平積み状態の屋根パネル1a全体が傾いた状態となって荷崩れを起こしてしまう、等の問題が発生する。
【0035】
また、例えば図6(b)に示すように、前側のケラバ下地材12がリン木Rから外れた状態で仮置きされる場合は特に、後側のケラバ下地材12のみで平積み状態の屋根パネル1a全体を支えることになるので、最下段の屋根パネル1aの所定部位(例えば後側のケラバ下地材12における連結部14)に意図しない負荷がかかって当該所定部位が破損してしまう、平積み状態の屋根パネル1a全体が傾いた状態となって荷崩れを起こしてしまう、等の問題が発生しやすい。
【0036】
これらの問題を解決するために、本実施形態では、図1及び図5に示すように、仮置き時に最下段に配置されるケラバパネル10の四隅(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aにおける当該ケラバパネル10とは反対側の二隅)にスペーサー20を取り付けている。このようにスペーサー20を取り付けることで、ケラバ下地材12とスペーサー20の両方で、平積み状態の屋根パネル1a全体を支えることができるので、平積み状態の屋根パネル1a全体が傾いた状態とならず、安定した状態で仮置きすることができる。
【0037】
ケラバパネル10にスペーサー20が取り付けられている場合も、図5(a)に示すように、リン木Rにおける正しい位置に(すなわち、前側のケラバ下地材12及び後側のケラバ下地材12の両方がリン木Rの上に位置した状態で)仮置きされることが好ましいが、ケラバパネル10にスペーサー20を取り付けることで、上記の問題が発生しにくくなる。すなわち、ケラバパネル10にスペーサー20を取り付けることで、図5(b)に示すように、前側のケラバ下地材12がリン木Rから外れた状態で仮置きされる場合でも、後側のケラバ下地材12だけでなく、ケラバパネル10の後端部に取り付けられているスペーサー20や、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aの後端部に取り付けられているスペーサー20でも、平積み状態の屋根パネル1a全体を支えることができるので、上記の問題が発生しにくくなる。
【0038】
図1及び図7に示すように、スペーサー20は、左端部及び右端部のうちの一方が、ケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)よりも外側に跳ね出した跳出部21とされる状態で、ケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)に取り付けられている。すなわち、ケラバパネル10に取り付けられている左右のスペーサー20のうち、左側のスペーサー20は、左端部がパネル本体11の左端面よりも左方に突出しているとともに、右側のスペーサー20は、右端部がパネル本体11の右端面よりも右方に突出している。また、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aに取り付けられている左右のスペーサー20のうち、左側のスペーサー20は、左端部が当該屋根パネル1aの左端面よりも左方に突出しているとともに、右側のスペーサー20は、右端部が当該屋根パネル1aの右端面よりも右方に突出している。
【0039】
スペーサー20を跳出部21が設けられる状態でケラバパネル10に取り付けることで、スペーサー20が、最下段に配置されている建築用パネルがケラバパネル10であることを確認するための目印や、建築用パネルがリン木Rにおける正しい位置に載置されていることを確認するための目印となる。
すなわち、スペーサー20に跳出部21を設けることで、最下段に配置される建築用パネルを下から覗いたりすることなく、スペーサー20が取り付けられているか否かや、最下段に配置されている建築用パネルがケラバパネル10であるか否か等を確認できるので、スペーサー20を取り外す作業や建築用パネルの設置作業を効率よく行うことが可能となる。
また、例えば平積み状態の建築用パネルをクレーン等で持ち上げてリン木Rに載置する際に、操縦者は、最下段に配置されているケラバパネル10の一部(例えば前端部(すなわち前側のケラバ下地材12を含む部分))がリン木Rから外れた状態で仮置きされることがないように確認しながら操縦することとなるが、スペーサー20の跳出部21が当該確認のための目印となるので、建築用パネルの積み下ろし作業を効率よく行うことが可能となる。
【0040】
また、スペーサー20に跳出部21を設けることで、ケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)からスペーサー20を取り外す際に、スペーサー20を上からハンマーHで叩いて釘Nを外すことができる。すなわち、跳出部21は、ケラバパネル10(及び当該ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1a)からスペーサー20を取り外す際に、ハンマーHで叩く部分として利用できる。スペーサー20に跳出部21を設けることによって、ハンマーHで叩くだけでスペーサー20をケラバパネル10から取り外すことができるので、スペーサー20を取り外す作業を容易に行うことができる。
本実施形態においては、跳出部21の跳出寸法(突出寸法)が45mmに設定されているが、これに限られるものではない。跳出部21の跳出寸法は、跳出部21が上述したような目印として機能する寸法であれば適宜選択可能であり、ハンマーHで叩きやすい寸法が好ましい。
【0041】
さらに、図1及び図7に示すように、スペーサー20は、左端部及び右端部が、釘Nを用いて框材2に固定されている。すなわち、スペーサー20は二点留めされているので、てこの原理を利用して釘Nを外すことができ、スペーサー20を取り外す際の、スペーサー20の跳出部21をハンマーHで叩く力が小さくて済む。すなわち、スペーサー20の三箇所以上が釘Nを用いて固定されている場合に比べて、小さい力でスペーサー20を取り外すことができる。なお、スペーサー20を建築用パネルに固定するための固定具は、釘Nに限られるものではなく、ステープル等であってもよく、引き抜きやすさ等の観点から、軸部に螺旋状の溝が設けられているもの(ビス等)でない方が好ましい。
【0042】
また、本実施形態においては、左右のスペーサー20同士の間隔Wが、フォークリフトにおけるフォーク爪の間隔よりも短い寸法(例えば455mm未満)に設定されている。これにより、平積み状態の屋根パネル1aをフォークリフトで運ぶ際に、左右のスペーサー20の両方がフォーク爪上に位置することとなるので、安定した状態で運ぶことが可能となる。
【0043】
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、本実施形態のケラバパネル10は、建築用パネルであって、パネル本体11の下面から突出する連結部14を有しており、パネル本体11の下面には、スペーサー20が取り外し可能に固定されており、スペーサー20の厚さ寸法は、連結部14の突出寸法と略同一に設定されている。
したがって、仮置き時に、ケラバパネル10よりも上段に配置される建築用パネルを、連結部14だけでなく、スペーサー20でも支えることができるので、ケラバパネル10の所定部位(例えば連結部14)に荷重が集中することがなく、仮置き時における当該所定部位の破損を防止できる。
【0044】
なお、本実施形態における「仮置き時」とは、施工現場の資材置き場等で仮置きされる時だけでなく、それ以外の時(例えば、平積み状態の建築用パネルをリン木Rに載せた状態で工場から施工現場へ輸送する場合は輸送時)を含むこととする。すなわち、本実施形態における「仮置き時」とは、積み重ねられた複数の建築用パネルがリン木R等の仮置き具に載っている時である。
また、建築用パネルは、パネル工法に用いられる建築用パネルに限定されず、その他の工法に用いられる建築用パネル(例えば2×4工法に用いられる2×4パネル)であってもよい。
また、パネル本体11の下面から突出する突出部は、ケラバ下地材12の連結部14に限られるものではない。
【0045】
また、本実施形態のケラバパネル10においては、当該ケラバパネル10の短手方向一端部(前端部)に、互いに間隔を空けて配置される一対のスペーサー20(左右のスペーサー20)が取り付けられているとともに、当該ケラバパネル10の短手方向他端部(後端部)に、互いに間隔を空けて配置される一対のスペーサー20(左右のスペーサー20)が取り付けられており、一対のスペーサー20のうちの一方は、ケラバパネル10の長手方向一端部(左端部)に取り付けられているとともに、一対のスペーサー20のうちの他方は、ケラバパネル10の長手方向他端部(右端部)に取り付けられている。
すなわち、ケラバパネル10の四隅にスペーサー20が取り付けられているので、平積み状態の建築用パネルを、安定した状態で仮置きすることができる。
【0046】
また、本実施形態のケラバパネル10において、スペーサー20は、当該スペーサー20の長手方向一端部(左端部又は右端部)が、パネル本体11の側端面(左端面又は右端面)よりも外側に跳ね出している。すなわち、スペーサー20は、ケラバパネル10よりも外側に突出する跳出部21が設けられた状態でケラバパネル10に取り付けられている。
したがって、スペーサー20は、跳出部21が設けられた状態でケラバパネル10に取り付けられているので、仮置き時における建築用パネルの破損防止だけでなく、ケラバパネル10(連結部14を有する建築用パネル)であるか否かを確認するための目印や、建築用パネルがリン木Rにおける正しい位置に載置されていることを確認するための目印としても機能する。
【0047】
また、本実施形態のケラバパネル10において、スペーサー20は、当該スペーサー20の長手方向両端部(左端部及び右端部)が、パネル本体11に釘Nを用いて固定されている。
すなわち、スペーサー20は、ケラバパネル10に釘Nを用いて二点留めされている。したがって、スペーサー20の跳出部21を上からハンマーHで叩くだけで、ケラバパネル10からスペーサー20を外すことができ、さらにその際、てこの原理が働いて小さい力でもスペーサー20を外すことができるので、スペーサー20を取り外す作業を効率よく行うことが可能となる。
【0048】
また、本実施形態のケラバパネル10において、当該ケラバパネル10は、連結部14等の突出部を有していない他の建築用パネル(ケラバパネル10以外の屋根パネル1a)と一体的な状態で仮置きされ、当該他の建築用パネルにも、スペーサー20が取り外し可能に固定されている。
したがって、仮置き時に、ケラバパネル10よりも上段に配置される建築用パネルを、連結部14やケラバパネル10に取り付けられているスペーサー20だけでなく、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aに取り付けられているスペーサー20でも支えることができる。これにより、ケラバパネル10が、他の屋根パネル1aと一体的な状態で仮置きされる場合であっても、ケラバパネル10の所定部位(例えば連結部14)に荷重が集中することがなく、仮置き時における当該所定部位の破損を防止できる。
【0049】
なお、ケラバパネル10と一体的な状態の屋根パネル1aは、施工現場等で当該ケラバパネル10から分離可能に、当該ケラバパネル10に固定されていてもよい。すなわち、工場から施工現場に運ばれる間や施工現場の資材置き場等で仮置きされている間は一体的な状態であって、施工現場で使用時に分離されてもよい。
また、ケラバパネル10は、ケラバパネル10以外の屋根パネル1aと一体的な状態で仮置きされるものでなくても良い。すなわち、ケラバパネル10単体で仮置きされるものであってもよい。また、その場合には、最下段に配置されるケラバパネル10のみにスペーサー20を取り付けるようにしてもよい。
【0050】
また、本実施形態のケラバパネル10は、屋根のケラバを構成する建築用パネルであり、パネル本体11と、パネル本体11に固定されたケラバ下地材12と、を備えており、連結部14は、ケラバ下地材12に設けられており、ケラバ下地材12を介してパネル本体11に軒天材30が固定されるようになっている。
本実施形態のケラバパネル10には、スペーサー20が取り付けられているので、仮置き時に、ケラバパネル10よりも上段に配置される建築用パネルを、ケラバ下地材12の連結部14だけでなく、スペーサー20でも支えることができる。したがって、パネル本体11にケラバ下地材12を固定した状態で仮置きしても、ケラバ下地材12(特に連結部14)が破損することがないので、手間をかけることなく、建築用パネルの設置作業を進めることができる。
すなわち、例えばケラバパネル10を使用する際に、施工現場にて、パネル本体11にケラバ下地材12を取り付けてケラバパネル10を構成すれば、仮置き時におけるケラバパネル10の破損を防止できる。しかし、その場合、建築用パネルの設置作業時(ケラバパネル10の使用時)に、パネル本体11にケラバ下地材12を取り付けなければならず、手間がかかってしまう。これに対し、本実施形態のようにスペーサー20を取り付けることで、工場にて、パネル本体11にケラバ下地材12を取り付けてケラバパネル10を構成しても、仮置き時におけるケラバパネル10の破損を防止できる。したがって、スペーサー20を取り付けることで、工場にて、パネル本体11にケラバ下地材12を取り付けることができるので、施工現場では、手間をかけることなく、建築用パネルの設置作業を進めることができる。
【0051】
また、本実施形態のケラバパネル10は、仮置き時に最下段に配置される建築用パネルである。
したがって、仮置き時に、平積み状態の建築用パネル全体を、連結部14だけでなく、スペーサー20でも支えることができるので、最下段に配置された建築用パネルの所定部位(例えば連結部14)に荷重が集中することがなく、仮置き時における当該所定部位の破損を防止できる。
なお、仮置き時に最下段に配置される建築用パネル、すなわちスペーサー20が取り付けられる建築用パネルは、ケラバパネル10に限定されず、その他の建築用パネル(壁パネル1b、床パネル、ケラバパネル10以外の屋根パネル1a)であってもよい。
また、本実施形態では、仮置き時に最下段に配置される建築用パネルに、スペーサー20を取り付けるようにしたが、これに限られるものではない。スペーサー20を取り付ける建築用パネルは、仮置き時に最下段に配置される建築用パネルであってもよいし、仮置き時に最下段及び最上段以外に配置される建築用パネルであってもよいし、仮置き時に最上段に配置される建築用パネルであってもよい。したがって、例えば、平積み状態の建築用パネルの全てにスペーサー20を取り付けてもよい。
【0052】
また、本実施形態の建築用パネルは、木質パネルである。
近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成が求められており、建築業界においても、建物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。本実施形態の建築用パネルで構築される建物は、一部又は全部を木造とすることが可能であるので、カーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGsの目標達成に貢献できる。
【符号の説明】
【0053】
1a 屋根パネル(他の建築用パネル)
10 ケラバパネル(建築用パネル)
11 パネル本体
12 ケラバ下地材
14 連結部(突出部)
20 スペーサー
30 軒天材
N 釘
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7