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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076755
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】換気装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/04 20060101AFI20240530BHJP
【FI】
F24F7/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188469
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】595047341
【氏名又は名称】株式会社シルファー
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(72)【発明者】
【氏名】安達 隆広
(72)【発明者】
【氏名】林 千寿子
【テーマコード(参考)】
3L058
【Fターム(参考)】
3L058BB04
3L058BC02
(57)【要約】
【課題】本発明は、従来に無い非常に実用的な換気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】建物壁50に設けられたダクト51に装着する装着部1と、この装着部1の正面側に設けられ排気部3を有する箱状本体部2とから成る換気装置であって、前記排気部3は、前記箱状本体部2に設けられた開口部3aに間隔を介して配される帯板形状の羽根板4と、この各羽根板4と交差状態にして前記開口部3aに配される羽根板支承部材5とで構成されたものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物壁に設けられたダクトに装着する装着部と、この装着部の正面側に設けられ排気部を有する箱状本体部とから成る換気装置であって、前記排気部は、前記箱状本体部に設けられた開口部に間隔を介して配される帯板形状の羽根板と、この各羽根板と交差状態にして前記開口部に配される羽根板支承部材とで構成されていることを特徴とする換気装置。
【請求項2】
請求項1記載の換気装置において、前記羽根板には、該羽根板の表裏いずれか一方の面に突出する突片部が設けられ、前記羽根板支承部材は前記突片部に止着されることを特徴とする換気装置。
【請求項3】
請求項2記載の換気装置において、前記突片部は、前記羽根板の左右両端部に設けられ、この左右の突片部夫々に前記羽根板支承部材が止着されていることを特徴とする換気装置。
【請求項4】
請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記羽根板の先端側部位は前方に湾曲する形状に設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項5】
請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記箱状本体部の開口部は、前記箱状本体部の下面に設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項6】
請求項4記載の換気装置において、前記箱状本体部の開口部は、前記箱状本体部の下面に設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項7】
請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記羽根板支承部材は細長板状体であり、前記羽根板支承部材は前記羽根板と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置。
【請求項8】
請求項4記載の換気装置において、前記羽根板支承部材は細長板状体であり、前記羽根板支承部材は前記羽根板と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置。
【請求項9】
請求項5記載の換気装置において、前記羽根板支承部材は細長板状体であり、前記羽根板支承部材は前記羽根板と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置。
【請求項10】
請求項6記載の換気装置において、前記羽根板支承部材は細長板状体であり、前記羽根板支承部材は前記羽根板と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置。
【請求項11】
請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項12】
請求項4記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項13】
請求項5記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項14】
請求項6記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項15】
請求項7記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項16】
請求項8記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項17】
請求項9記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【請求項18】
請求項10記載の換気装置において、前記羽根板の長手方向中央部には孔部が設けられ、前記箱状本体部には、前記孔部に挿通して前記羽根板を支承する羽根板支承凸部が設けられていることを特徴とする換気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気装置
【背景技術】
【0002】
従来から、自然換気方式やファン換気方式など種々の換気装置が多用されているが、従来の換気装置の排気部に設けられる通気窓板は、板体を桟板部を残して切り起こすことで通気長窓を並設した構造であり、通気面積が小さいという欠点があった。
【0003】
そこで、本願出願人は、特許文献1,2に開示される通気窓板を備えた換気装置(以下、従来例)を提案している。
【0004】
この従来例は、基板に打ち抜きプレス加工等により複数の長孔を並列に穿設し、残存している基板の一部を羽根板に設定し、この羽根板を折曲せしめることで形成される開口と長孔の双方を通気長窓としたものであり、長孔は羽根板の折曲により形成された開口の分だけ、通気面積の大きい通気窓板(排気部)となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2905962号公報
【特許文献2】意匠登録第1419899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来例は、前述したように基板を切り起こした量に応じて通気長窓の通気面積が決まるが、設置場所によって要求される構造条件(羽根板の長さや羽根板同士の間隔など)は種々異なる為、従来例は、その構造条件に対応した専用のものを設計して用意する必要があり、しかも、例えば羽根板同士の間隔は狭くしたいが羽根板の長さは長くしたい場合など、前述した切り起こし構造では要求される構造条件に対応できない場合がある。
【0007】
また、デザインやコストの関係から換気装置自体を大型化したくないという制限がある中、排気部の通気面積をより大きくしたいという要求もある。
【0008】
本発明は、前述した問題点について鑑みてなされたものであり、従来に無い非常に実用的な換気装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
建物壁50に設けられたダクト51に装着する装着部1と、この装着部1の正面側に設けられ排気部3を有する箱状本体部2とから成る換気装置であって、前記排気部3は、前記箱状本体部2に設けられた開口部3aに間隔を介して配される帯板形状の羽根板4と、この各羽根板4と交差状態にして前記開口部3aに配される羽根板支承部材5とで構成されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0011】
また、請求項1記載の換気装置において、前記羽根板4には、該羽根板4の表裏いずれか一方の面に突出する突片部4aが設けられ、前記羽根板支承部材5は前記突片部4aに止着されることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0012】
また、請求項2記載の換気装置において、前記突片部4aは、前記羽根板4の左右両端部に設けられ、この左右の突片部4a夫々に前記羽根板支承部材5が止着されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0013】
また、請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記羽根板4の先端側部位は前方に湾曲する形状に設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0014】
また、請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記箱状本体部2の開口部3aは、前記箱状本体部2の下面に設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0015】
また、請求項4記載の換気装置において、前記箱状本体部2の開口部3aは、前記箱状本体部2の下面に設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0016】
また、請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記羽根板支承部材5は細長板状体であり、前記羽根板支承部材5は前記羽根板4と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0017】
また、請求項4記載の換気装置において、前記羽根板支承部材5は細長板状体であり、前記羽根板支承部材5は前記羽根板4と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0018】
また、請求項5記載の換気装置において、前記羽根板支承部材5は細長板状体であり、前記羽根板支承部材5は前記羽根板4と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0019】
また、請求項6記載の換気装置において、前記羽根板支承部材5は細長板状体であり、前記羽根板支承部材5は前記羽根板4と直交する交差状態で配されていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0020】
また、請求項1~3いずれか1項に記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0021】
また、請求項4記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0022】
また、請求項5記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0023】
また、請求項6記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0024】
また、請求項7記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0025】
また、請求項8記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0026】
また、請求項9記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【0027】
また、請求項10記載の換気装置において、前記羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、前記箱状本体部2には、前記孔部4bに挿通して前記羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられていることを特徴とする換気装置に係るものである。
【発明の効果】
【0028】
本発明は上述のように構成したから、排気部に要求される構造条件に簡易且つ確実に対応することができ、しかも、排気部の通気面積を大きくできるなど、従来にない非常に実用性に秀れた換気装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例の要部の斜視図である。
図3】本実施例の要部の分解斜視図である。
図4】本実施例の要部の説明断面図である。
図5】本実施例と従来例との比較図である。
図6】本実施例と従来例との比較図である。
図7】本実施例の使用状態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0031】
本発明の排気部3は、箱状本体部2に設けられた開口部3aに羽根板4が間隔を介して配され、この複数の羽根板4と交差状態で羽根板支承部材5が配された構成であるから、前述した従来例に比し、開口部3を塞ぐ部位を極力減らすことができる為、排気部3の通気面積を大きくでき、また、例えば、任意の大きさ(任意の長さ及び幅)の羽根板4を、任意の間隔を介して羽根板支承部材5に配するだけで、排気部3に要求される構造条件に簡易且つ確実に対応することができる。
【実施例0032】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0033】
本実施例は、建物壁50に設けられたダクト51に装着する装着部1と、この装着部1の正面側(屋外側の端部)に設けられ排気部3を有する箱状本体部2とから成る換気装置である。
【0034】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0035】
装着部1は、図1,4,7に図示したように適宜な金属製の部材(ステンレス)で形成した円形筒状体であり、ダクト51に挿通する径に設定され、この装着部1の先端部(鍔状部)は後述する箱状本体部2の基端開口部2bの周囲にリベット止めされて該箱状本体部2に対して通気可能に連結されている。
【0036】
符号1aは装着部1の周面周方向等間隔の位置に設けられダクト51に挿通させた際に該ダクト51に対して押圧状態で固定するための固定部材である。
【0037】
箱状本体部2は、図1,4,7に図示したように適宜な金属製の部材(ステンレス)で形成した中空直方体であり、この箱状本体部2の基端部には、前述した装着部1が通気可能に連結する円形の基端開口部2bが設けられている。
【0038】
また、箱状本体部2は、下面(底面)に方形の開口部3aが設けられ、この開口部3aは、複数の羽根板4(及び羽根板支承部材5)が配されてダクト51を通過して屋外に排出する空気(排風)を排出する排気部3として構成されている。
【0039】
具体的には、排気部3は、箱状本体部2に設けられた開口部3aに間隔を介して配される帯板形状の羽根板4と、この各羽根板4と交差状態にして開口部3aに配される羽根板支承部材5とで構成されている。
【0040】
羽根板4は、図1~4に図示したように適宜な金属製の部材で形成した帯板形状体(細長板状体)であり、左右方向(長手方向)の幅は、前述した箱状本体部2に設けられる開口部3aの左右方向開口幅に近似した寸法に設定され、前後方向(短手方向/排気方向)の長さは、複数の羽根板4を並設した際に形成される該羽根板4同士の間隔(通気長窓の前後方向の長さ)よりも長い寸法に設定されている。
【0041】
また、羽根板4は、排気部3に要求される構造条件に対応して任意の形状に設定することができる。
【0042】
即ち、本実施例では、羽根板4は、図4に図示したように羽根板4の中央から先端にかけての先端側部位(下方部位)は前方に湾曲する形状に設けられており、表面が凹湾曲面となるように構成されている。
【0043】
従って、ダクト51から装着部1を介して箱状本体部2に導入され排気部3から排出される排風の向きを建物壁50の壁面から離れる方向に誘導(整流)することができる(図7参照)。これは、羽根板4の形状によるものであるのは勿論、羽根板4の前後方向の長さを十分な長さ(例えば羽根板4同士の間隔よりも長い寸法)に自由に設定できることも起因する。
【0044】
また、羽根板4は、左右両端部に表裏いずれか一方の面(表面)に直角に突出する突片部4aが設けられ、この突片部4aは羽根板支承部材5の任意の位置に止着(面当接状態で溶接)される部位である。
【0045】
この突片部4aは、羽根板4の左右両端部を切り起こして設けられ、即ち、羽根板4の左右側端縁所定位置から長手方向中央に向けて切線(スリット)を形成し、この切線の長手方向中央側端部から立ち上がり状に折り曲げて突出状態に設けられている。
【0046】
また、羽根板4の長手方向中央部にはスリット状(長窓状)の孔部4bが設けられている。
【0047】
この孔部4bは、箱状本体部2の内部基端側中央部位に設けられる羽根板支承凸部2aが挿通する部位であり、後述するように羽根板4を箱状本体部2の開口部3aに配した際、箱状本体部2の基端側の位置にする一つの羽根板4の孔部4bに羽根板支承凸部2aが挿通連設することで、全ての羽根板4及び左右一対の羽根板支承部材5ががたつくことが無いよう堅固に支承される。
【0048】
羽根板支承部材5は、図1~4に図示したように適宜な金属製の部材で形成した細長板状体であり、箱状本体部2に設けられる開口部3aの前後方向開口幅に近似した長さ寸法に設定されている。尚、羽根板支承部材5は板状でなく棒状でも良い。
【0049】
この羽根板支承部材5の内面は、前述した羽根板4の突片部4aを重合溶接して止着する部位として構成されている。
【0050】
また、羽根板支承部材5の一端部には、側面視L字状に(板面方向に)折曲形成される第一屈曲部5aが設けられ、この第一屈曲部5aの先端には正面視L字状に(板厚方向に)折曲形成される第二屈曲部5bが設けられている。
【0051】
この第二屈曲部5bには、孔6aが設けられ箱状本体部2の内部先端側部位に設けられる左右一対の連結片2cにネジ止めする連結部6として構成されている。
【0052】
従って、羽根板支承部材5の一端部は箱状本体部2の内部先端側部位に連結されて内部基端側部位に向けて突出状態となり、他端部は箱状本体部2の内部基端側部位には連結されないが、この羽根板支承部材5に止着された羽根板4が箱状本体部2の内部近端側中央部位に設けた羽根板支承凸部2aにより支承されることで、結果として前述したように全ての羽根板4及び左右一対の羽根板支承部材5のがたつきが防止される。
【0053】
本実施例は上述のように構成したから、複数の羽根板4を左右一対の羽根板支承部材5夫々に交差状態で止着し(左右の羽根板支承部材5同士間に羽根板4が架設されて一体となる。)、この状態で羽根板支承部材5の端部に設けた連結部6を箱状本体部2(連結片2c)へ連結することにより、箱状本体部2に設けられる開口部3aに、左右の羽根板支承部材5とこの羽根板支承部材5に間隔を介して並設される羽根板4とが配された排気部3が設けられる。尚、本実施例では羽根板4の数を6枚としているが、排気部3に要求される構造条件に応じて適宜変更し得るものである。
【0054】
よって、本実施例によれば、排気部3は、箱状本体部2に設けられた開口部3aに羽根板4が間隔を介して配され、この複数の羽根板4と交差状態で羽根板支承部材5が配された構成であるから、前述した従来例に比し、開口部3を塞ぐ部位を極力減らすことができる為、排気部3の通気面積を大きくでき、また、例えば、任意の大きさ(任意の長さ及び幅)の羽根板4を、任意の間隔を介して羽根板支承部材5に配するだけで、排気部3に要求される構造条件に簡易且つ確実に対応することができる。
【0055】
具体的には、図5中の(a)は本実施例の排気部3の正面断面図であり、図5中の(b)は従来構造の排気部63の正面断面図であり、両者は通気面積(ハッチング表示以外の部位)が異なる。符号65は羽根板64を切り起こすことで残される桟板部である。
【0056】
また、図6中の(a)は本実施例の排気部3の側面断面図であり、図6中の(b)は従来構造の排気部63の側面断面図であり、両者は長さ,形状及び間隔の自由度が異なる。
【0057】
また、本実施例は、羽根板4には、該羽根板4の表裏いずれか一方に突出する突片部4aが設けられ、羽根板支承部材5は突片部4aに止着されるから、前述した作用効果を奏する構造が簡易且つ確実に得られることになる。
【0058】
また、本実施例は、突片部4aは、羽根板4の左右両端部に設けられ、この左右の突片部4a夫々に羽根板支承部材5が止着されているから、この点においても前述した作用効果を奏する構造が簡易且つ確実に得られることになる。
【0059】
また、本実施例は、羽根板4の先端側部位は前方に湾曲する形状に設けられているから、排気部3から排出される排風の向きを良好に誘導(整流)することができる。
【0060】
また、本実施例は、箱状本体部2の開口部3aは、箱状本体部2の下面に設けられているから、この点においても排気部3から排出される排風の向きを良好に誘導(整流)することができる。
【0061】
また、本実施例は、羽根板支承部材5は細長板状体であり、羽根板支承部材5は羽根板4と直交する交差状態で配されているから、羽根板4を支承するに必要な強度と大きな通気面積を確保することができる。
【0062】
また、本実施例は、羽根板4の長手方向中央部には孔部4bが設けられ、箱状本体部2には、孔部4bに挿通して羽根板4を支承する羽根板支承凸部2aが設けられているから、羽根板4を支承するに必要な強度を確保することができる。
【0063】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0064】
1 装着部
2 箱状本体部
2a 羽根板支承凸部
3 排気部
3a 開口部
4 羽根板
4a 突片部
4b 孔部
5 羽根板支承部材
50 建物壁
51 ダクト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7