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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007677
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】メダル補充器、連結器及び拡張台
(51)【国際特許分類】
   G07D 3/00 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
G07D3/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108906
(22)【出願日】2022-07-06
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】394001814
【氏名又は名称】高速道路トールテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 康臣
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 涼子
【テーマコード(参考)】
3E141
【Fターム(参考)】
3E141AA08
3E141AA09
3E141BA12
3E141FC02
3E141FJ05
3E141GA06
3E141GB03
3E141LA47
3E141LA49
(57)【要約】
【課題】容易に釣銭を補充でき、かつ、間違った挿入口へのメダルの挿入を抑制する。
【解決手段】メダル補充器1000は、第1方向(-Z方向)が開いたケース1と、ケース1内に設けられ、メダルを収納できる貯留部60とを備える。貯留部60の第1方向の壁面に、メダルを出し入れ可能に開閉する蓋90を備える。また、ケース1は、第1方向の端部に、第1方向から見たときに、メダルの種類に応じて位置または形状が異なる種類判別部310を備える。ケース1は、第1方向に直交する第2方向の壁面を形成するケース後板30を備えてもよい。また、種類判別部310は、ケース後板30の第1方向の端から第1方向の反対方向に凹状に形成されていてもよい。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向が開いたケースと、
前記ケース内に設けられ、メダルを収納できる貯留部と、
を備え、
前記貯留部は、前記第1方向の壁面に、前記メダルを出し入れ可能に開閉する蓋を備え、
前記ケースは、
前記第1方向の端部に、前記第1方向から見たときに、前記メダルの種類に応じて位置または形状が異なる種類判別部を備える
メダル補充器。
【請求項2】
前記ケースは、前記第1方向に直交する第2方向の壁面を形成するケース後板を備え、
前記種類判別部は、前記ケース後板の前記第1方向の端から前記第1方向の反対方向に凹状に形成されている
請求項1に記載のメダル補充器。
【請求項3】
前記蓋を閉じた状態で固定する第2係止部と、
前記種類判別部に対応する位置に、前記第1方向の反対方向に移動可能な固定解除部と、
を備え、
前記第2係止部は、前記固定解除部が前記第1方向の反対方向に移動すると、前記蓋の固定を解除する
請求項1または2に記載のメダル補充器。
【請求項4】
前記蓋は、第3方向に移動することで、前記貯留部の前記第1方向を開き、
前記第2係止部は、前記固定解除部が前記第1方向の反対方向に移動すると、第4方向に移動し、
前記蓋の前記第3方向の反対方向の端部は、前記第3方向の反対方向に行くに従い、前記第4方向の反対方向に行くように傾斜している
請求項3に記載のメダル補充器。
【請求項5】
前記ケースは、
前記第1方向に直交する第5方向の壁面を形成するケース左板と、
前記第5方向の反対方向の壁面を形成するケース右板と、
を備え、
前記メダルを排出するときに、前記第5方向に隣接する他のメダル補充器が存在するとき、前記ケース左板は、収納される前記メダルの種類に応じて異なる形状を有し、前記第5方向に隣接する他のメダル補充器と接続する第1ケース接続部を備え、
前記メダルを排出するときに、前記第5方向の反対方向に隣接する他のメダル補充器が存在するとき、前記ケース右板は、収納される前記メダルの種類に応じて異なる形状を有し、前記第5方向の反対方向に隣接する他のメダル補充器と接続する第2ケース接続部を備える
請求項1または2に記載のメダル補充器。
【請求項6】
請求項1または2に記載のメダル補充器を複数載置でき、前記第1方向の壁面を形成する連結下板と、
前記第1方向に直交する第2方向の壁面を形成する連結後板と、
を備え、
前記連結下板は、
前記連結下板に載置された前記メダル補充器の前記蓋が開けられたときに、前記貯留部に収納された前記メダルが通過するメダル通過穴と、
前記種類判別部に対応する位置に、通過穴と、
を備える連結器。
【請求項7】
請求項1または2に記載のメダル補充器を複数載置できる補充器載置板と、
前記メダル補充器の各々の前記種類判別部に対応する位置にケース嵌合部と、
を備え、
前記補充器載置板は、前記補充器載置板に載置された前記メダル補充器の前記蓋が開けられたときに、前記貯留部に収納された前記メダルが挿入される複数のメダル通過穴を備え、
前記ケース嵌合部は、前記複数のメダル通過穴の各々に対応して設けられている
拡張台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メダル補充器、連結器及び拡張台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速道路などの有料道路の出口に、有料道路を利用した運転手が料金を精算するための料金精算機が設置されている。料金精算機は運転手が支払った金額に応じて釣銭を支払うため、料金精算機の運用者は料金精算機に釣銭を補充する。この料金精算機への釣銭、例えば硬貨の補充は、料金精算機を閉鎖する時間を短縮するために、短期間で行われることが求められる。硬貨には複数種類があるため、釣銭の補充は、間違った挿入口に硬貨が挿入されないように行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、収納されている硬貨を確認できるように、内部に収納された硬貨を確認するための穴の開いた2つのカセットが開示されている。また、このカセットは、硬貨に応じた色を付すことで、間違った硬貨が挿入されることを抑制する。さらに、カセットを取り付けるスライドレールの配置が上下方向で異なるようにすることで、2つのカセットを間違って取り付けることを抑制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-165200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
短期間で複数の硬貨を補充するためには、容易に釣銭を補充しつつ、間違った挿入口への硬貨の挿入を抑制する必要がある。しかし、カセットのスライドレールへの取り付けは時間を要してしまう場合がある。
【0006】
上記の状況に鑑み、容易にメダル、例えば硬貨を補充でき、かつ、間違った挿入口へのメダルの挿入を抑制することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態によるメダル補充器(1000)は、第1方向(-Z方向)が開いたケース(1)と、ケース(1)内に設けられ、メダルを収納できる貯留部(60)とを備える。貯留部(60)は、第1方向の壁面に、メダルを出し入れ可能に開閉する蓋(90)を備える。また、ケース(1)は、第1方向の端部に、第1方向から見たときに、メダルの種類に応じて位置または形状が異なる種類判別部(310)を備える。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による連結器(500)は、連結下板(520)と、連結後板(530)とを備える。連結下板(520)は、前述のメダル補充器を複数載置でき、第1方向(-Z方向)の壁面を形成する。連結後板(530)は、第1方向に直交する第2方向(+Y方向)の壁面を形成する。また、連結下板(520)は、メダル通過穴(521)と、通過穴(522)とを備える。メダル通過穴(521)は、連結下板(520)に載置されたメダル補充器(1000)の蓋(90)が開けられたときに、貯留部(60)に収納されたメダルを通過させる。また、通過穴(522)は、種類判別部に対応する位置に設けられている。
【0010】
上記目的を達成するための一実施の形態による拡張台(600)は、補充器載置板(604)と、ケース嵌合部(605)とを備える。補充器載置板(604)は、前述のメダル補充器(1000)を複数載置できる。ケース嵌合部(605)は、メダル補充器(1000)の各々の種類判別部(310)に対応する位置に設けられている。また、補充器載置板(604)は、補充器載置板(604)に載置されたメダル補充器(1000)の蓋(90)が開けられたときに、貯留部(60)に収納されたメダルが挿入される複数のメダル通過穴(620)を備える。ケース嵌合部(605)は、複数のメダル通過穴(620)の各々に対応して設けられている。
【発明の効果】
【0011】
上記の形態によれば、メダル補充器の使用者は、容易に釣銭を補充でき、かつ、間違った挿入口へのメダルの挿入を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施の形態におけるメダル補充器の概略図である。
図2】一実施の形態におけるメダル挿入台の概略図である。
図3】一実施の形態におけるメダル補充器の背面図である。
図4】一実施の形態におけるメダル補充器の右側面図である。
図5】一実施の形態におけるメダル補充器の底面図である。
図6】一実施の形態において、蓋を固定する第1係止部と第2係止部とを説明するための図である。
図7】一実施の形態における取手の概略図である。
図8】一実施の形態において、隣接するメダル補充器を接続する接続部を説明するための図である。
図9】一実施の形態において、メダルを収納するときのメダル補充器を表す図である。
図10】一実施の形態において、蓋を閉じるときの第2係止部の動きを説明するための図である。
図11】一実施の形態において、互いに接続された複数のメダル補充器の概略図である。
図12】一実施の形態における連結器の概略図である。
図13】一実施の形態における拡張台の概略図である。
図14】一実施の形態におけるメダル挿入台の概略図である。
図15】一実施の形態におけるメダル補充器の底面図である。
図16】一実施の形態における蓋固定部を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態)
本実施の形態に係るメダル補充器1000は、図1に示すように、ケース1と、ケース1の内部に設けられ、メダルを貯留する貯留部60とを備える。ケース1は、例えば、ケース前板10と、ケース上板20と、ケース後板30と、ケース左板40と、ケース右板50とを備え、第1方向、例えば下方が開いた直方体の形状を有する。ケース上板20は、ケース1の第1方向の反対方向に設けられている。ケース前板10とケース後板30とが互いに向かい合うように設けられ、ケース左板40とケース右板50とが互いに向かい合うように設けられている。メダル補充器1000の構成を容易に理解できるように、直交座標系を用いて説明する。直交座標系の-Z方向は第1方向を表す。+Y方向は、ケース1のケース前板10からケース後板30への方向を表す。+X方向は、ケース1のケース右板50からケース左板40への方向を表す。XY平面はケース上板20に平行し、YZ平面はケース左板40とケース右板50とに平行し、ZX平面はケース前板10とケース後板30とに平行する。
【0014】
貯留部60は、メダル、例えば金属で形成された板(例えば硬貨、ゲームで使用されるコインなど)を収納できるように構成されている。貯留部60は、-Z方向にメダルを出し入れするための開閉可能な蓋90を備える。貯留部60にメダルを収納するとき、貯留部60が-Z方向が上方を向くように置かれる。貯留部60の蓋90が開けられ、-Z方向からメダルが入れられる。
【0015】
メダル補充器1000は、メダルを使用するメダル使用装置、例えば高速道路に設置された料金精算機にメダルを補充するために使用される。メダル使用装置は、補充されるメダルが挿入されるメダル挿入台2000を備える。メダル挿入台2000は、図2に示すように、メダルの種類、例えば硬貨の種類(例えば、10円硬貨、50円硬貨など)に対応した複数のメダル挿入口906を備える。
【0016】
メダル補充器1000からメダル使用装置にメダルを補充するとき、メダル補充器1000は、収納されたメダルの種類に対応したメダル挿入口906の上に、-Z方向を下にして置かれる。メダル補充器1000がメダル挿入口906の上に置かれた状態で蓋90を開けることで、メダル補充器1000の貯留部60に収納されたメダルが、重力により、メダル挿入口906を通り、メダル使用装置に補充される。
【0017】
メダル補充器1000は、メダル挿入口906に種類の異なるメダルが挿入されることを抑制するために、図3に示すように、種類判別部310を有する。例えば、種類判別部310は、ケース後板30の-Z方向の端部に凹形状に形成されている。種類判別部310は、メダルの種類に応じて、異なる位置に設けられている。例えば、50円硬貨が収納されるメダル補充器1000の種類判別部310は、他の硬貨が収納されるメダル補充器1000より-X方向に設けられている。100円硬貨が収納されるメダル補充器1000の種類判別部310は、50円硬貨が収納されるメダル補充器1000の種類判別部310より+X方向に設けられている。10円硬貨が収納されるメダル補充器1000の種類判別部310は、100円硬貨が収納されるメダル補充器1000の種類判別部310より+X方向に設けられている。500円硬貨が収納されるメダル補充器1000の種類判別部310は、他の硬貨が収納されるメダル補充器1000より+X方向に設けられている。
【0018】
メダル挿入台2000は、図2に示すように、メダル補充器1000の種類判別部310に嵌合するように、-Y方向に突出するケース嵌合部905を備える。ケース嵌合部905は、メダル挿入口906に対応して設けられ、メダル挿入口906に挿入されるメダルの種類に応じて、対応するメダル挿入口906との相対位置が異なる。
【0019】
このため、メダル補充器1000は、収納されたメダルと異なる種類のメダルが挿入されるメダル挿入口906に置こうとすると、種類判別部310とケース嵌合部905とが嵌合せずに正常な状態で置かれない。一方、メダル補充器1000は、収納されたメダルと同じ種類のメダルが挿入されるメダル挿入口906に置こうとすると、種類判別部310とケース嵌合部905とが嵌合し、正常な状態で置かれる。メダル補充器1000の置かれた状態により、メダル補充器1000が対応するメダル挿入口906に置かれていることが容易に確認される。このため、間違ってメダル挿入口906に種類の異なるメダルを挿入することが抑制される。また、メダル補充器1000は、メダル挿入口906に上方(+Z方向)から置くことで、容易にメダル挿入口906の上に配置することができる。
【0020】
(メダル補充器の構成)
メダル補充器1000の構成を説明する。メダル補充器1000は、図1に示すように、ケース1と、貯留部60とを備える。ケース1の+Y方向の壁面はケース後板30により形成されている。ケース後板30は、図3に示すように、-Z方向の端部に、メダル挿入台2000のケース嵌合部905と嵌合する台嵌合部300を有する。台嵌合部300は、貯留部60に収納されるメダルの種類に応じた位置に種類判別部310を有する。種類判別部310は、メダル補充器1000が対応するメダル挿入口906に置かれると、メダル挿入台2000のケース嵌合部905に嵌合する位置に設けられている。種類判別部310は、例えば、ケース後板30の-Z方向の端から+Z方向に凹形状に形成されている。
【0021】
貯留部60は、図1に示すように、ケース前板10と、ケース上板20と、2つの貯留側板70と、仕切板80と、蓋90とにより形成され、ケース前板10と、2つの貯留側板70と、仕切板80と、蓋90とに囲まれた空間にメダルを収納する。ケース前板10は、貯留部60の-Y方向の壁面を形成するとともに、ケース1の-Y方向の壁面も形成する。ケース前板10は、内部に収納されたメダルを確認するためのメダル確認部11を備える。メダル確認部11は、例えば複数の貫通穴を有する網状に形成されている。メダル確認部11は、透明な板、例えばアクリル板であってもよい。また、ケース前板10は、収納されるメダルの種類、例えば収納される硬貨の金額を表す種類表示部12を有する。また、ケース前板10には、蓋90が挿通する挿通穴13を有する。
【0022】
ケース上板20は、貯留部60の+Z方向の壁面を形成するとともに、ケース1の+Z方向の壁面も形成する。ケース上板20は、ケース前板10と同様に、内部に収納されたメダルを確認するためのメダル確認部を備えてもよい。また、ケース上板20は、収納されるメダルの種類を表す種類表示部を有してもよい。
【0023】
2つの貯留側板70は、ケース左板40と、ケース右板50との間に設けられ、例えば、ケース左板40とケース右板50とに平行するように構成されている。第1貯留側板70-1は蓋90の+X方向の端に当接するように設けられ、第2貯留側板70-2は蓋90の-X方向の端に当接するように設けられている。Z方向において、貯留側板70の長さは、ケース左板40とケース右板50より長く、貯留側板70は、ケース左板40の-Z方向の端と、ケース右板50の-Z方向の端とより-Z方向に突出するように構成されている。また、貯留側板70は、+Z方向の端がケース上板20に当接するように構成されている。
【0024】
仕切板80は、図4に示すように、ケース前板10とケース後板30との間に設けられ、例えば、ケース前板10とケース後板30とに平行するように構成されている。仕切板80は、Y方向に貫通し、蓋90が挿通できる挿通穴81を有する。
【0025】
仕切板80とケース後板30との間に、蓋90を固定するための蓋固定部400が設けられている。蓋固定部400は、図3に示すように、X方向において、メダル挿入台2000のケース嵌合部905と嵌合する種類判別部310の位置に設けられている。蓋固定部400は、図4に示すように、固定解除部410と、摺動部420と、第2係止部430と、支持部440と、付勢部450とを備える。
【0026】
固定解除部410は、蓋固定部400の-Z方向の端部に設けられている。固定解除部410は、メダル補充器1000がメダル挿入台2000に置かれるときにケース嵌合部905から+Z方向に付勢されるように構成されている。
【0027】
摺動部420は、柱状に形成され、Z方向に摺動可能に支持部440に支持されている。摺動部420は、固定解除部410と第2係止部430とに接続され、固定解除部410と第2係止部430と一体にZ方向に移動する。
【0028】
支持部440は、ケース後板30に固定され、蓋固定部400を支持するように構成されている。例えば、支持部440は、第1支持部440-1と、第2支持部440-2とを備え、第1支持部440-1と、第2支持部440-2とにより摺動部420を支持する。例えば、第1支持部440-1と、第2支持部440-2とは、摺動部420がZ方向に挿通する穴を有する。
【0029】
第2係止部430は、蓋90がY方向に移動するのを抑制するように構成されている。例えば、第2係止部430は、摺動部420から-Y方向に突出する横棒と、横棒から-Z方向に突出する縦棒とを備える。第2係止部430の-Z方向に突出する縦棒は、図5に示すように、蓋90の第1係止部92に挿通可能に形成されている。例えば、蓋固定部400が-Z方向に移動すると、第2係止部430は、-Z方向に移動し、蓋90の第1係止部92に挿入される。蓋固定部400が+Z方向に移動すると、第2係止部430は、+Z方向に移動し、蓋90の第1係止部92から離れる。
【0030】
付勢部450は、図4に示すように、第1支持部440-1と第2係止部430との間に設けられ、第2係止部430を-Z方向に付勢する。付勢部450は、弾性材で形成され、例えばバネである。
【0031】
蓋90は、貯留部60の-Z方向の壁面を形成し、メダルを-Z方向から出し入れできるように開閉可能に形成されている。例えば、蓋90は、ケース前板10の挿通穴13と、仕切板80の挿通穴81とを挿通し、Y方向に移動可能に設けられている。蓋90は、-Y方向に移動すると、仕切板80の挿通穴81から離れる。その結果、貯留部60の-Z方向が解放される。
【0032】
蓋90は、図5に示すように、+Y方向の端部に、蓋固定部400の第2係止部430と嵌合する第1係止部92を備える。第1係止部92は、蓋固定部400の位置に応じて配置されている。第1係止部92は、蓋90が閉じているとき、仕切板80より+Y方向に設けられている。
【0033】
蓋90は、図6に示すように、+Y方向の端部に、+Y方向に行くに従い-Z方向に行くように傾斜する後端部93を有する。例えば、後端部93は、+Y方向の端が蓋固定部400の第2係止部430より-Z方向になるように構成されている。後端部93は、例えば、第1係止部92より+Y方向に設けられている。
【0034】
蓋90は、図5に示すように、メダル補充器1000に収納されるメダルの種類を表す種類表示部91を有してもよい。
【0035】
ケース1の+X方向の壁面は、図1に示すように、ケース左板40により形成されている。ケース左板40には、取手接続部100と、第1ケース接続部200とが設けられている。取手接続部100と、第1ケース接続部200との詳細は後述する。
【0036】
ケース1の-X方向の壁面は、ケース右板50により形成されている。ケース右板50は、図3に示すように、取手接続部100と、第2ケース接続部250とが設けられている。
【0037】
ケース左板40とケース右板50とに設けられた取手接続部100は、図7に示すように、取手150を脱着可能に接続できるように構成されている。例えば、取手接続部100は、-Z方向の端から+Z方向に延びる取手接続穴110を有する。取手接続穴110は、取手接続部100をZ方向に貫通してもよく、取手接続部100を貫通しなくてもよい。
【0038】
取手150は、取手接続部100に接続する取手挿通部170と、手で握られる握り部160と、取手挿通部170と握り部160とを接続する横棒180とを備える。取手挿通部170は、例えば取手接続穴110に挿通できる柱状形状を有する。取手挿通部170は、例えば円柱に形成され、取手接続穴110に挿通された状態で回転可能に形成されてもよい。
【0039】
握り部160は、人が手で握れるように環状に形成されている。握り部160は、柱状形状に形成された取手挿通部170の軸(Z方向)に直交する方向、例えばY方向から見たときに環状に形成され、中央をY方向に貫通する穴を有する。取手挿通部170は、握り部160の環状の外部、例えば-X方向に配置されている。握り部160は、人が手で握れるような任意の形状に形成されてもよく、例えば取手挿通部170の軸方向(Z方向)から見たときに環状に形成され、中央をZ方向に貫通する穴を有してもよい。
【0040】
横棒180は、握り部160と取手挿通部170とを接続するように形成されている。例えば、横棒180は、取手挿通部170の-Z方向の端と、握り部160の-X方向の端を接続するように形成されている。
【0041】
取手150は、ZX平面に対して面対称に形成されてもよい。この場合、ケース1の左右に同じ形状の取手150を接続することができる。
【0042】
図1に示すケース左板40に設けられた第1ケース接続部200と第2ケース接続部250とは、複数のメダル補充器1000が図2に示すメダル挿入台2000に載置されたときに隣接する2つのメダル補充器1000を接続するように形成されている。第1ケース接続部200は、図8に示すように、複数の接続凹部210を備える。接続凹部210は、+Z方向の端から-Z方向に延びるケース接続穴220を有するものと、+Z方向の端の壁面を形成するケース接続壁230を有するものとを含む。
【0043】
ケース接続穴220を有する接続凹部210と、ケース接続壁230を有する接続凹部210とは、メダル補充器1000に収納されるメダルの種類に応じて異なる位置に配置される。例えば、図8に示すように、ケース左板40は、-Y方向から順番に、第1接続凹部210-1と、第2接続凹部210-2と、第3接続凹部210-3とを備える。この場合、メダル挿入台2000に載置されるときに最も-X方向に載置されるメダル補充器1000、例えば50円硬貨を収納するメダル補充器1000は、第1接続凹部210-1がケース接続穴220を有するように形成されている。また、第2接続凹部210-2がケース接続穴220を有し、第3接続凹部210-3がケース接続壁230を有する。-X方向から2番目に載置されるメダル補充器1000、例えば100円硬貨を収納するメダル補充器1000は、第1接続凹部210-1がケース接続穴220を有するように形成されている。また、第2接続凹部210-2がケース接続壁230を有し、第3接続凹部210-3がケース接続穴220を有する。-X方向から3番目に配置されるメダル補充器1000は、例えば10円硬貨を収納するメダル補充器1000は、第1接続凹部210-1がケース接続壁230を有するように形成されている。また、第2接続凹部210-2がケース接続穴220を有し、第3接続凹部210-3がケース接続穴220を有する。最も+X方向に配置されるメダル補充器1000は、+X方向に隣接するメダル補充器1000がないため、接続凹部210を備えなくてもよい。このように、第1ケース接続部200は、収納されるメダルの種類に応じて異なる形状を有する。
【0044】
第2ケース接続部250は、複数の接続凸部260を備える。接続凸部260は、ケース右板50から-X方向に突出する接続板270と、接続板270の-X方向の端から-Z方向に突出する挿通板280とを備える。挿通板280は、2つのメダル補充器1000を接続するとき、第1ケース接続部200のケース接続穴220に挿通するように構成されている。
【0045】
接続凸部260は、接続されるべきメダル補充器1000におけるケース接続穴220を有する接続凹部210の位置に応じて、設けられている。例えば、最も-X方向に載置されるメダル補充器1000、例えば50円硬貨を収納するメダル補充器1000において、第1接続凹部210-1と、第2接続凹部210-2とがケース接続穴220を有する。このため、これに隣接する、-X方向から2番目に載置されるメダル補充器1000、例えば100円硬貨を収納するメダル補充器1000は、第1接続凹部210-1に対応する第1接続凸部260-1と、第2接続凹部210-2に対応する第2接続凸部260-2とを備える。一方、隣接するメダル補充器1000(50円硬貨を収納するメダル補充器1000)の第3接続凹部210-3がケース接続壁230を有するため、-X方向から2番目に載置されるメダル補充器1000(100円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、第3接続凹部210-3に対応する第3接続凸部260-3を備えない。
【0046】
また、-X方向から2番目に載置されるメダル補充器1000(100円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、第1接続凹部210-1と第3接続凹部210-3とにケース接続穴220が設けられている。このため、-X方向から3番目に載置されるメダル補充器1000(10円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、第1接続凹部210-1に対応する第1接続凸部260-1と、第3接続凹部210-3に対応する第3接続凸部260-3とを備える。一方、隣接するメダル補充器1000(100円硬貨を収納するメダル補充器1000)の第2接続凹部210-2がケース接続壁230を有するため、-X方向から3番目に載置されるメダル補充器1000(10円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、第2接続凹部210-2に対応する第2接続凸部260-2を備えない。
【0047】
さらに、-X方向から3番目に載置されるメダル補充器1000(10円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、第2接続凹部210-2と第3接続凹部210-3とにケース接続穴220が設けられている。このため、最も+X方向に載置されるメダル補充器1000(500円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、第2接続凹部210-2に対応する第2接続凸部260-2と、第3接続凹部210-3に対応する第3接続凸部260-3とを備える。一方、隣接するメダル補充器1000(10円硬貨を収納するメダル補充器1000)の第1接続凹部210-1がケース接続壁230を有するため、最も+X方向に載置されるメダル補充器1000(500円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、第1接続凹部210-1に対応する第1接続凸部260-1を備えない。
【0048】
また、最も-X方向に載置されるメダル補充器1000(50円硬貨を収納するメダル補充器1000)は、-X方向に隣接するメダル補充器1000が存在しないため、接続凸部260を備えなくてもよい。このように、第2ケース接続部250は、収納されるメダルの種類に応じて異なる形状を有する。
【0049】
(メダル挿入台の構成)
メダル挿入台2000は、メダルを使用するメダル使用装置、例えば料金精算機に設けられている。メダル挿入台2000は、図2に示すように、挿入口蓋901と、補充器載置台904と、台前板910と、台後板930と、台左板940と、台右板950とを備える。メダル挿入台2000の構成を容易に理解できるように、直交座標系を用いて説明する。メダル挿入台2000の説明で用いる直交座標系は、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が正常に載置されたときに、メダル補充器1000の説明に用いた直交座標系を表す。この場合、+Y方向は台前板910から台後板930の方向を表し、+X方向は台右板950から台左板940の方向を表す。+Z方向は、メダル補充器1000がメダル挿入台2000に正常に載置されたとき、メダル挿入台2000からメダル補充器1000に向かう方向を表す。メダル挿入口906に挿入されるメダルが移動する方向は、-Z方向を表す。
【0050】
挿入口蓋901は、メダルを挿入しないときに、メダル挿入口906を覆うように構成されている。挿入口蓋901は、台後板930に蓋接続部902を介して接続されている。蓋接続部902は、例えば蝶番であり、X方向に延びる軸を中心に挿入口蓋901を回転できるように、挿入口蓋901と台後板930とに固定されている。
【0051】
台後板930は、メダル挿入台2000の+Y方向の壁面を形成する。台後板930は、例えば、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、台後板930の-Y方向の面がメダル補充器1000のケース後板30に接触するように構成されている。メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル挿入台2000の台後板930と、メダル補充器1000のケース後板30との間に隙間があってもよい。
【0052】
台前板910は、台後板930に向かい合うように設けられ、メダル挿入台2000の-Y方向の壁面を形成する。台前板910は、例えば、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、台前板910の+Y方向の面がメダル補充器1000のケース前板10に接触するように構成されている。メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル挿入台2000の台前板910と、メダル補充器1000のケース前板10との間に隙間があってもよい。
【0053】
補充器載置台904は、台後板930と台前板910とに挟まれ、メダル補充器1000が載置されるように設けられている。補充器載置台904は、メダル補充器1000を載置できるように、+Z方向にXY面に平行な面を有してもよい。例えば、補充器載置台904にメダル補充器1000が載置されたとき、補充器載置台904は、メダル補充器1000のケース後板30の-Z方向の端と、ケース左板40の-Z方向の端と、ケース右板50の-Z方向の端とに接触する。補充器載置台904は、挿入されるメダルの種類に応じて、複数のメダル挿入口906を備える。
【0054】
例えば、補充器載置台904は、第1メダル挿入口906-1と、第2メダル挿入口906-2と、第3メダル挿入口906-3と、第4メダル挿入口906-4とを備える。第1メダル挿入口906-1と、第2メダル挿入口906-2と、第3メダル挿入口906-3と、第4メダル挿入口906-4とは、-X方向から順番に並んで配置されている。各メダル挿入口906には、異なる種類のメダルが挿入される。例えば、第1メダル挿入口906-1には、50円硬貨が挿入される。第2メダル挿入口906-2には、100円硬貨が挿入される。第3メダル挿入口906-3には、10円硬貨が挿入される。第4メダル挿入口906-4には、500円硬貨が挿入される。
【0055】
メダル挿入口906は、XY平面において、例えば台前板910と、2つの挿入口側面970と、挿入口後面980とに囲まれている。台前板910の+Y方向の面が、メダル挿入口906の-Y方向の壁面を形成する。挿入口後面980がメダル挿入口906の+Y方向の壁面を形成する。第1挿入口側面970-1がメダル挿入口906の+X方向の壁面を形成し、第2挿入口側面970-2がメダル挿入口906の-X方向の壁面を形成する。
【0056】
挿入口後面980は、例えば、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の仕切板80に接触するように構成されている。メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の仕切板80と、挿入口後面980との間に隙間が設けられてもよい。
【0057】
第1挿入口側面970-1は、例えば、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されてときに、メダル補充器1000の第1貯留側板70-1に接触するように構成されている。メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の第1貯留側板70-1と、第1挿入口側面970-1との間に隙間が設けられてもよい。
【0058】
第2挿入口側面970-2は、例えば、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されてときに、メダル補充器1000の第2貯留側板70-2に接触するように構成されている。メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の第2貯留側板70-2と、第2挿入口側面970-2との間に隙間が設けられてもよい。
【0059】
台前板910は、メダル挿入口906に対応する位置に、種類表示部903を有してもよい。種類表示部903は、対応するメダル挿入口906に挿入されるメダルの種類を表す。
【0060】
台左板940は、メダル挿入台2000の+X方向の壁面を形成する。台左板940は、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、台左板940の-X方向の面がメダル補充器1000のケース左板40と向かい合うように構成されている。例えば、台左板940は、最も+X方向のメダル補充器1000がメダル挿入台2000に載置されたとき、メダル補充器1000のケース左板40と接触してもよい。また、台左板940と、ケース左板40との間に隙間があってもよい。
【0061】
台右板950は、台左板940に向かい合うように設けられ、メダル挿入台2000の-X方向の壁面を形成する。台右板950は、メダル挿入台2000にメダル補充器1000が載置されたときに、台右板950の+X方向の面がメダル補充器1000のケース右板50と向かい合うように構成されている。例えば、台右板950は、最も-X方向のメダル補充器1000がメダル挿入台2000に載置されたとき、メダル補充器1000のケース右板50と接触してもよい。また、台右板950と、ケース右板50との間に隙間があってもよい。
【0062】
台後板930に、メダル補充器1000の種類判別部310と嵌合するケース嵌合部905が設けられている。ケース嵌合部905は、例えば、台後板930から-Y方向に突出している。ケース嵌合部905は、XY面に延びる板状、例えば矩形の板状に形成されている。ケース嵌合部905は、補充器載置台904から+Z方向に延びる柱状、例えば四角柱状に形成されてもよい。
【0063】
(メダル補充器の使用方法)
メダル補充器1000の使用方法を説明する。最初にメダル補充器1000にメダルを収納する方法を説明する。メダル補充器1000を使用する使用者は、図9に示すように、-Z方向が上方向となるようにメダル補充器1000を置く。次に、使用者は、メダル補充器1000の蓋90を開いて、貯留部60の-Z方向を解放する。例えば、使用者は、図5に示す固定解除部410を+Z方向に押して、蓋90の固定を解除する。蓋90の固定を解除した状態で、使用者は、ケース前板10から-Y方向に突出している蓋90をつかみ、蓋90を-Y方向に移動する。これにより、蓋90が開く。次に、使用者は、-Z方向からメダルを貯留部60に挿入する。
【0064】
メダルを挿入した後、使用者は、蓋90を+Y方向に移動する。このとき、図10に示すように、蓋90は矢印5の方向に移動する。また、第2係止部430の-Z方向の端は、付勢部450により第2係止部430が-Z方向に付勢されているため、蓋90の第1係止部92より-Z方向に存在する。ここで、蓋90の+Y方向の後端部93は、+Y方向に行くに従い-Z方向に行くように傾斜し、+Y方向の端が第2係止部430の-Z方向の端より-Z方向に存在する。このため、蓋90が矢印5の方向に移動すると、第2係止部430は蓋90の後端部93により+Z方向に押されて、後端部93に沿って+Z方向に移動する。Y方向において、蓋90の第1係止部92が第2係止部430に達すると、第2係止部430が第1係止部92を挿通し、蓋90が固定される。
【0065】
このように、使用者は、メダル補充器1000にメダルを収納して、蓋90を固定する。
【0066】
次に、メダル補充器1000に収納されたメダルを、メダル挿入台2000に挿入する方法を説明する。メダル補充器1000は、図1に示すように、メダル補充器1000の-Z方向を下にして、図2に示すメダル挿入台2000の補充器載置台904に上から置かれる。例えば、メダル補充器1000は、対応するメダル挿入口906の上方(+Z方向)からメダル挿入台2000に置かれる。
【0067】
メダル補充器1000が対応するメダル挿入口906の+Z方向から-Z方向に移動することで、メダル挿入台2000のケース嵌合部905がメダル補充器1000の種類判別部310に嵌合する。ケース嵌合部905が種類判別部310に嵌合しながらメダル補充器1000が-Z方向に移動することで、ケース嵌合部905は、図4に示す固定解除部410を+Z方向に押す。固定解除部410が+Z方向に押されると、固定解除部410と一体に形成された第2係止部430が+Z方向に移動する。第2係止部430が+Z方向に移動することで、第2係止部430が蓋90の第1係止部92から離れる。第2係止部430が第1係止部92から離れることで、蓋90の固定が解除され、蓋90はY方向に移動できるようになる。ここで、メダル補充器1000は、ケース前板10と、ケース後板30と、ケース左板40と、ケース右板50とがメダル挿入台2000の補充器載置台904に接触するまで、-Z方向に移動され、メダル挿入台2000に載置される。
【0068】
メダル補充器1000がメダル挿入台2000に載置されると、使用者は、図1に示すように、ケース前板10から-Y方向に突出している蓋90をつかみ、蓋90を-Y方向に移動する。これにより、蓋90が開き、貯留部60に収納されていたメダルが重力によりメダル補充器1000から排出されて、メダル挿入口906に挿入される。
【0069】
このように、使用者は、メダル補充器1000に収納したメダルを、メダル挿入台2000に挿入する。これにより、メダル使用装置、例えば料金精算機にメダルが補充される。
【0070】
ここで、対応するメダル挿入口906にメダル補充器1000が置かれないとき、メダル補充器1000の種類判別部310とメダル挿入台2000のケース嵌合部905とが嵌合しない。このため、ケース嵌合部905が、図3に示すケース後板30の-Z方向の端に接触し、メダル補充器1000が正常に置かれない。これにより、対応しないメダル挿入口906にメダル補充器1000が置かれることが抑制される。
【0071】
また、種類判別部310とケース嵌合部905とが嵌合しないため、固定解除部410は+Z方向に押されない。このため、蓋90は固定されたままとなり、蓋90を空けることができない。これにより、メダル挿入口906に間違った種類のメダルが挿入されることが抑制される。
【0072】
メダル補充器1000は、図11に示すように、メダル挿入口906の配置に合わせて、他のメダル補充器1000と接続して、メダルをメダル挿入口906に挿入してもよい。例えば、第2メダル挿入口906-2に対応する第2メダル補充器1000-2が、第1メダル挿入口906-1に対応する第1メダル補充器1000-1の+X方向に接続される。また、第3メダル挿入口906-3に対応する第3メダル補充器1000-3が、第2メダル補充器1000-2の+X方向に接続される。第4メダル挿入口906-4に対応する第4メダル補充器1000-4が、第3メダル補充器1000-3の+X方向に接続される。
【0073】
隣接する2つのメダル補充器1000は、図8に示す接続凹部210に接続凸部260が接続されることで、連結される。ここで、接続凸部260は、隣接すべきメダル補充器1000におけるケース接続穴220を有する接続凹部210に対応する位置に設けられ、ケース接続壁230を有する接続凹部210に対応する位置に設けられていない。このため、隣接すべき2つのメダル補充器1000を接続するとき、接続凹部210のケース接続穴220に接続凸部260の挿通板280が挿通する。一方、隣接すべきでない2つのメダル補充器1000を接続しようとすると、接続凹部210のケース接続壁230に接続凸部260の挿通板280が接触し、2つのメダル補充器1000は正常に接続できない。このように、接続凹部210と、接続凸部260とは、メダル挿入口906の並びと異なる順番に、メダル補充器1000を接続することを抑制する。これにより、メダル挿入口906に間違った種類のメダルを挿入することが抑制される。
【0074】
(連結器)
メダル補充器1000は、複数のメダル補充器1000を接続して固定するために、図12に示す連結器500に載置されてもよい。連結器500は、複数のメダル補充器1000を接続した状態で固定する。複数のメダル補充器1000が載置された連結器500をメダル挿入台2000に載置することで、メダル補充器1000に収容されたメダルがメダル挿入台2000に挿入することができる。
【0075】
連結器500は、連結前板510と、連結下板520と、連結後板530と、連結左板540と、連結右板550とを備える。連結器500の構成を容易に理解できるように、直交座標系を用いて説明する。連結器500の説明で用いる直交座標系は、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の説明に用いた直交座標系を表す。この場合、+Y方向は連結前板510から連結後板530の方向を表し、+X方向は連結右板550から連結左板540の方向を表す。+Z方向は、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、連結器500からメダル補充器1000の方向を表す。
【0076】
連結前板510は、連結器500の-Y方向の壁面を形成する。連結前板510は、例えば、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、連結前板510の+Y方向の面がメダル補充器1000のケース前板10に接触するように構成されている。連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、連結前板510と、メダル補充器1000のケース前板10との間に隙間があってもよい。
【0077】
連結後板530は、連結前板510に向かい合うように設けられ、連結器500の+Y方向の壁面を形成する。連結後板530は、例えば、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、連結後板530の-Y方向の面がメダル補充器1000のケース後板30に接触するように構成されている。連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、連結後板530と、メダル補充器1000のケース後板30との間に隙間があってもよい。
【0078】
連結下板520は、連結後板530と連結前板510とに挟まれ、メダル補充器1000が載置されるように設けられている。連結下板520は、メダル補充器1000が載置できるように、+Z方向にXY面に平行な面を有する。連結下板520は、メダル補充器1000からメダル挿入台2000のメダル挿入口906にメダルが通過するように、複数のメダル通過穴521を有する。
【0079】
例えば、連結下板520は、第1メダル通過穴521-1と、第2メダル通過穴521-2と、第3メダル通過穴521-3と、第4メダル通過穴521-4とを備える。第1メダル通過穴521-1と、第2メダル通過穴521-2と、第3メダル通過穴521-3と、第4メダル通過穴521-4とは、-X方向から順番に並んで配置されている。例えば、第1メダル通過穴521-1の+Z方向には、第1メダル補充器1000-1が配置される。第2メダル通過穴521-2の+Z方向には、第2メダル補充器1000-2が配置される。第3メダル通過穴521-3の+Z方向には、第3メダル補充器1000-3が配置される。第4メダル通過穴521-4の+Z方向には、第4メダル補充器1000-4が配置される。
【0080】
例えば、メダル通過穴521の+Y方向の端は、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の仕切板80に接触するように構成されている。連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル通過穴521の+Y方向の端と仕切板80との間に隙間が設けられてもよい。
【0081】
メダル通過穴521の+X方向の端は、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の第1貯留側板70-1に接触するように構成されている。連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル通過穴521の+X方向の端と第1貯留側板70-1との間に隙間が設けられてもよい。
【0082】
メダル通過穴521の-X方向の端は、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の第2貯留側板70-2に接触するように構成されている。連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル通過穴521の-X方向の端と第2貯留側板70-2との間に隙間が設けられてもよい。
【0083】
連結下板520は、+Y方向の端部に、メダル挿入台2000のケース嵌合部905が通過する通過穴522が設けられている。通過穴522は、ケース嵌合部905の位置に応じて設けられている。例えば、第1通過穴522-1は、連結器500がメダル挿入台2000に載置されるときに、第1ケース嵌合部905-1が通過するように設けられている。第2通過穴522-2、第3通過穴522-3、第4通過穴522-4の各々も、連結器500がメダル挿入台2000に載置されるときに、第2ケース嵌合部905-2、第3ケース嵌合部905-3、第4ケース嵌合部905-4の各々が通過するように設けられている。また、通過穴522は、メダル補充器1000の種類判別部310の位置に応じて設けられているとも言える。
【0084】
連結後板530の-Z方向の端部にも、メダル挿入台2000のケース嵌合部905が通過する通過穴532が設けられている。通過穴532は、ケース嵌合部905の位置に応じて設けられている。例えば、第1通過穴522-1、第2通過穴522-2、第3通過穴522-3、第4通過穴522-4の各々は、連結器500がメダル挿入台2000に載置されるときに、第1ケース嵌合部905-1、第2ケース嵌合部905-2、第3ケース嵌合部905-3、第4ケース嵌合部905-4の各々が通過するように設けられている。また、通過穴532は、メダル補充器1000の種類判別部310の位置に応じて設けられているとも言える。
【0085】
連結左板540は、連結器500の+X方向の壁面を形成する。連結左板540は、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、連結左板540の-X方向の面がメダル補充器1000のケース左板40と向かい合うように構成されている。
【0086】
連結左板540には、取手接続部100が設けられている。連結左板540に設けられた取手接続部100は、メダル補充器1000に設けられた取手接続部100と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0087】
連結右板550は、連結左板540に向かい合うように設けられ、連結器500の-X方向の壁面を形成する。連結右板550は、連結器500にメダル補充器1000が載置されたときに、連結右板550の+X方向の面がメダル補充器1000のケース右板50と向かい合うように構成されている。連結右板550にも、取手接続部100が設けられている。連結右板550に設けられた取手接続部100は、メダル補充器1000に設けられた取手接続部100と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0088】
また、連結下板520は、メダル補充器1000のケース左板40と接触する仕切左板581と、ケース右板50と接触する仕切右板582とを有する。例えば、第1仕切左板581-1は、最も-X方向に配置される第1メダル補充器1000-1のケース左板40と接触するように設けられている。第2仕切右板582-2は、-X方向から2番目に配置される第2メダル補充器1000-2のケース右板50と接触するように設けられている。第2仕切左板581-2は、第2メダル補充器1000-2のケース左板40と接触するように設けられている。第3仕切右板582-3は、-X方向から3番目に配置される第3メダル補充器1000-3のケース右板50に接触するように設けられている。第3仕切左板581-3は、第3メダル補充器1000-3のケース左板40に接触するように設けられている。第4仕切右板581-4は、最も+X方向に配置される第4メダル補充器1000-4のケース左板40に接触するように設けられている。
【0089】
メダル補充器1000は、連結器500の連結下板520の対応する位置に載置される。例えば、メダル補充器1000は、通過穴522の位置が種類判別部310の位置と一致する仕切左板581と仕切右板582との間に載置される。また、隣接するメダル補充器1000は第1ケース接続部200と第2ケース接続部250との嵌合により接続される。連結器500の取手接続部100に取手150を接続することで、使用者は、接続された複数のメダル補充器1000を連結した状態でメダル挿入台2000に載置することができる。
【0090】
例えば、連結下板520の-Z方向の面がメダル挿入台2000の補充器載置台904に接触するように、連結器500はメダル挿入台2000に載置される。また、連結前板510は-Y方向の面がメダル挿入台2000の台前板910と向かい合うように構成されている。連結後板530は+Y方向の面がメダル挿入台2000の台後板930と向かい合うように構成されている。連結左板540が+X方向の面がメダル挿入台2000の台左板940と向かい合うように構成され、連結右板550が-X方向の面がメダル挿入台2000の台右板950と向かい合うように構成されている。
【0091】
また、Z方向から見ると、連結器500のメダル通過穴521は、メダル挿入台2000のメダル挿入口906と重なるように構成されている。例えば、第1メダル通過穴521-1がメダル挿入台2000の第1メダル挿入口906-1に重なる。第2メダル通過穴521-2がメダル挿入台2000の第2メダル挿入口906-2に重なる。第3メダル通過穴521-3がメダル挿入台2000の第3メダル挿入口906-3に重なり、第4メダル通過穴521-4がメダル挿入台2000の第4メダル挿入口906-4に重なる。
【0092】
このように、使用者は、複数のメダル補充器1000を一度にメダル挿入台2000に載置し、メダルをメダル挿入台2000に挿入することができる。
【0093】
(拡張台)
メダルを使用するメダル使用装置、例えば料金精算機が、図2に示すケース嵌合部905を備えないとき、メダル使用装置におけるメダルを挿入する位置に図13に示す拡張台600を取り付けてもよい。拡張台600を取り付けることで、メダル補充器1000を用いてメダル使用装置にメダルを挿入することができる。
【0094】
拡張台600は、図13に示すように、挿入口蓋601と、補充器載置板604と、拡張前板610と、拡張後板630と、拡張左板640と、拡張右板650とを備える。拡張台600の構成を容易に理解できるように、直交座標系を用いて説明する。拡張台600の説明で用いる直交座標系は、拡張台600にメダル補充器1000が正常に載置されたときに、メダル補充器1000の説明に用いた直交座標系を表す。この場合、+Y方向は拡張前板610から拡張後板630の方向を表し、+X方向は拡張右板650から拡張左板640の方向を表す。+Z方向は、メダル補充器1000が拡張台600に正常に載置されたとき、拡張台600からメダル補充器1000に向かう方向を表す。また、挿入されるメダルが移動する方向は、-Z方向を表す。
【0095】
挿入口蓋601は、メダルを挿入しないときに、メダル使用装置に設けられたメダルの挿入口を覆うように構成されている。挿入口蓋601は、拡張後板630に蓋接続部602を介して接続されている。蓋接続部602は、例えば蝶番であり、X方向に延びる軸を中心に挿入口蓋601を回転できるように、挿入口蓋601と拡張後板630とに固定されている。
【0096】
拡張後板630は、拡張台600の+Y方向の壁面を形成する。拡張後板630は、例えば、拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、拡張後板630の-Y方向の面がメダル補充器1000のケース後板30と向かい合うように構成されている。
【0097】
拡張前板610は、拡張後板630に向かい合うように設けられ、拡張台600の-Y方向の壁面を形成する。拡張前板610は、例えば、拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、拡張前板610の+Y方向の面がメダル補充器1000のケース前板10と向かい合うように構成されている。
【0098】
補充器載置板604は、拡張後板630と拡張前板610とに挟まれ、メダル補充器1000が載置されるように設けられている。補充器載置板604は、メダル補充器1000が載置できるように、+Z方向にXY面に平行な面を有する。例えば、補充器載置板604にメダル補充器1000が載置されたとき、補充器載置板604は、メダル補充器1000のケース後板30の-Z方向の端と、ケース左板40の-Z方向の端と、ケース右板50の-Z方向の端とに接触する。補充器載置板604は、メダル使用装置に設けられた挿入口にメダルが挿入されるように、複数のメダル通過穴620を有する。
【0099】
例えば、補充器載置板604は、第1メダル通過穴620-1と、第2メダル通過穴620-2と、第3メダル通過穴620-3と、第4メダル通過穴620-4とを備える。第1メダル通過穴620-1と、第2メダル通過穴620-2と、第3メダル通過穴620-3と、第4メダル通過穴620-4とは、-X方向から順番に並んで配置されている。
【0100】
例えば、メダル通過穴620の+Y方向の端は、拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の仕切板80に接触するように構成されている。拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル通過穴620の+Y方向の端と仕切板80との間に隙間が設けられてもよい。
【0101】
メダル通過穴620の+X方向の端は、拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の第1貯留側板70-1に接触するように構成されている。拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル通過穴620の+X方向の端と第1貯留側板70-1との間に隙間が設けられてもよい。
【0102】
メダル通過穴620の-X方向の端は、拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル補充器1000の第2貯留側板70-2に接触するように構成されている。拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、メダル通過穴620の-X方向の端と第2貯留側板70-2との間に隙間が設けられてもよい。
【0103】
拡張前板610は、メダル通過穴620に対応する位置に、対応するメダル通過穴620を通過するメダルの種類を表す種類表示部603を有してもよい。
【0104】
拡張左板640は、拡張台600の+X方向の壁面を形成する。拡張左板640は、拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、拡張左板640の-X方向の面がメダル補充器1000のケース左板40と向かい合うように構成されている。
【0105】
拡張右板650は、拡張左板640に向かい合うように設けられ、拡張台600の+X方向の壁面を形成する。拡張右板650は、拡張台600にメダル補充器1000が載置されたときに、拡張右板650の+X方向の面がメダル補充器1000のケース右板50と向かい合うように構成されている。
【0106】
拡張後板630に、メダル補充器1000の種類判別部310と嵌合するケース嵌合部605が設けられている。ケース嵌合部605は、例えば、拡張後板630から-Y方向に突出している。ケース嵌合部605は、XY面に延びる板状、例えば矩形の板状に形成されている。ケース嵌合部605は、補充器載置板604から+Z方向に延びる柱状、例えば四角柱状に形成されてもよい。
【0107】
メダル使用装置においてメダルが挿入される挿入口に拡張台600を固定することで、使用者は、メダル補充器1000を用いてメダルを挿入することができる。このため、挿入するメダルの間違いを低減することができる。
【0108】
(変形例)
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、機能を阻害しない範囲で変更してもよい。また、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。図14に示すように、メダル挿入台2000のケース嵌合部905Bは、メダル挿入口906に応じて異なる形状を有してもよい。この場合、メダル挿入口906に対するケース嵌合部905Bの相対位置は、挿入されるメダルの種類によらず同じでもよい。
【0109】
この場合、メダル補充器1000の台嵌合部300は、図15に示すように、仕切板80とケース後板30との間にケース下板320を備える。ケース下板320は、固定解除部410より-Z方向に設けられる。また、ケース下板320は、ケース嵌合部905Bが挿通できる種類判別部310Bを備える。種類判別部310Bは、-Z方向から見ると、メダル補充器1000に収納されるメダルの種類に応じて、異なる形状を有する。例えば、-Z方向から見ると、最も-X方向に配置されるメダル補充器1000の種類判別部310Bは、円形に形成されている。-Z方向から見ると、-X方向から2番目に配置されるメダル補充器1000の種類判別部310Bは、三角形に形成されている。-Z方向から見ると、-X方向から3番目に配置されるメダル補充器1000の種類判別部310Bは、四角形に形成されている。-Z方向から見ると、最も+X方向に配置されるメダル補充器1000の種類判別部310Bは、五角形に形成されている。
【0110】
これにより、メダル補充器1000がメダル挿入台2000の間違った位置、例えば異なる種類のメダル挿入口906に載置されると、ケース嵌合部905Bがメダル補充器1000のケース下板320に接触し、メダル補充器1000が正常に載置されない。また、ケース嵌合部905Bがメダル補充器1000の種類判別部310Bを通過しないため、メダル補充器1000の蓋90の固定が解除されない。このため、使用者は、メダル補充器1000が間違った位置に置いた状態で、蓋90を開けることができない。
【0111】
このように、-Z方向から見たときに、メダル補充器1000の台嵌合部300の形状、例えば種類判別部310の位置や形状が異なることで、メダル補充器1000を配置する位置の間違いを抑制することができる。また、メダル補充器1000が間違った位置に置かれたときに、メダルの挿入を抑制することができる。
【0112】
また、図8に示す第1ケース接続部200と、第2ケース接続部250とは、隣接すべきメダル補充器1000を接続し、隣接すべきでないメダル補充器1000の接続を抑制する任意の形状に形成されてもよい。例えば、+Z方向から見たとき、第1ケース接続部200のケース接続穴220の形状が、メダル補充器1000に応じて異なってもよい。この場合、+Z方向から見たとき、第2ケース接続部250の挿通板280の形状は、隣接すべきメダル補充器1000のケース接続穴220の形状と同じ形状を有する。
【0113】
例えば、最も-X方向に配置されるメダル補充器1000のケース接続穴220が、+Z方向から見たとき、円形に形成されている。この場合、-X方向から2番目に配置されるメダル補充器1000の挿通板280は、+Z方向から見たとき、円形に形成されている。また、-X方向から2番目に配置されるメダル補充器1000のケース接続穴220が、+Z方向から見たとき、三角形に形成されている。この場合、-X方向から3番目に配置されるメダル補充器1000の挿通板280は、+Z方向から見たとき、三角形に形成されている。-X方向から3番目に配置されるメダル補充器1000のケース接続穴220が、+Z方向から見たとき、四角形に形成されている。この場合、最も+X方向に配置されるメダル補充器1000の挿通板280は、+Z方向から見たとき、四角形に形成されている。
【0114】
これにより、隣接すべきでない2つのメダル補充器1000は、第2ケース接続部250の挿通板280の形状が第1ケース接続部200のケース接続穴220の形状と異なるため、接続されない。このように、隣接すべきでないメダル補充器1000を接続することが抑制される。この場合、第1ケース接続部200に設けられる接続凹部210は1つでもよい。また、第2ケース接続部250に設けられる接続凸部260も1つでもよい。
【0115】
図6に示す第2係止部430は、-Z方向に移動することで、蓋90の固定を解除するように構成されてもよい。例えば、図16に示すように、蓋固定部400は、固定解除部410と、摺動部420と、第2係止部430と、支持部440と、付勢部450と、歯車460とを備える。固定解除部410と、第1支持部440-1と、第2支持部440-2とは、実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0116】
摺動部420は、柱状に形成され、Z方向に摺動可能に支持部440に支持されている。また、摺動部420は、歯車460と嵌合する歯を有し、Z方向に移動することで、歯車460を回転する。
【0117】
歯車460は、第2係止部430に設けられた歯と嵌合するように設けられている。歯車460は、回転することで、第2係止部430をZ方向に移動する。
【0118】
第2係止部430は、第3支持部440-3と、第4支持部440-4とに、Z方向に摺動可能に支持されている。第3支持部440-3と、第4支持部440-4とは、仕切板80に固定されている。
【0119】
付勢部450は、第1支持部440-1と、固定解除部410との間に設けられ、固定解除部410を-Z方向に付勢する。固定解除部410が-Z方向に付勢されることで、摺動部420も-Z方向に付勢される。摺動部420が-Z方向に付勢されることで、歯車460が時計周りに回転するように付勢される。歯車460が回転するように付勢されることで、第2係止部430は+Z方向に付勢される。これにより、第2係止部430は蓋90の第1係止部92に挿通され、蓋90を係止する。
【0120】
メダル補充器1000がメダル挿入台2000に載置されると、メダル挿入台2000のケース嵌合部905が固定解除部410を+Z方向に押す。固定解除部410が+Z方向に押されることで、摺動部420が+Z方向に移動する。摺動部420に加えられた力が歯車460を介して第2係止部430に伝達され、第2係止部430が-Z方向に移動する。
【0121】
このように、第2係止部430が-Z方向に移動することで、蓋90の固定を解除してもよい。また、蓋90の+Y方向の端部に設けられた後端部93は、+Y方向に行くに従い、第2係止部430が蓋90を係止するために移動する方向の反対方向に行くように構成されてもよい。例えば、図16において、後端部93は、蓋90の+Y方向の端部に設けられた後端部93は、+Y方向に行くに従い、+Z方向に行くように構成されてもよい。
【0122】
図1に示す貯留側板70は、-Z方向に行くに従い内方に行くように傾斜していてもよい。例えば、第1貯留側板70-1は、-Z方向に行くに従い、-X方向に行くように傾斜していてもよい。また、第2貯留側板70-2は、-Z方向に行くに従い、+X方向に行くように傾斜してもよい。この場合、メダル補充器1000をメダル挿入台2000に載置するとき、貯留側板70の傾斜によりメダル挿入台2000のメダル挿入口906に案内され、正常な位置にメダル補充器1000を容易に載置することができる。
【0123】
図11に示す連結器500の仕切左板581は、+Z方向に行くに従い、+X方向に行くように傾斜していてもよい。また、仕切右板582は、+Z方向に行くに従い、-X方向に行くように傾斜していてもよい。この場合、メダル補充器1000は、仕切左板581と仕切右板582とに案内され、連結器500に容易に配置することができる。
【0124】
図1に示す蓋90は、貯留部60の-Z方向の壁面の一部のみを形成してもよい。この場合、貯留部60の-Z方向の壁面は、蓋90の位置が貯留側板70との境界位置より-Z方向に存在するように形成されてもよい。また、貯留部60の-Z方向の壁面は、蓋90の位置が仕切板80との境界位置より-Z方向に存在するように形成されてもよい。
【0125】
図8に示す接続凸部260は、ケース1のケース左板40に設けれる第1ケース接続部200に含まれてもよい。この場合、接続凹部210は、ケース1のケース右板50に設けられる第2ケース接続部250に含まれる。
【0126】
図11に示す連結器500は、Z方向から見たときに、すべてのメダル挿入口906を含む1つのメダル通過穴521を備えてもよい。
【0127】
図16に示す拡張台600は、Z方向から見たときに、すべてのメダル挿入口906を含む1つのメダル通過穴620を備えてもよい。
【0128】
メダル補充器1000の各部は、強度を維持できる任意の材料、例えばステンレスを利用することができる。また、連結器500の各部、拡張台600の各部も、強度を維持できる任意の材料、例えばステンレスを利用することができる。
【0129】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、必要に応じて、一部の機構、機能を省略してもよい。例えば、蓋90の固定を利用しないとき、蓋固定部400を省略してもよい。また、隣接するメダル補充器1000の接続しないとき、第1ケース接続部200と、第2ケース接続部250とを省略してもよい。
【符号の説明】
【0130】
1:ケース、5:矢印、10:ケース前板、11:メダル確認部、12:種類表示部、13:挿通穴、20:ケース上板、30:ケース後板、40:ケース左板、50:ケース右板、60:貯留部、70:貯留側板、80:仕切板、81:挿通穴、90:蓋、91:種類表示部、92:第1係止部、93:後端部、100:取手接続部、110:取手接続穴、150:取手、160:握り部、170:取手挿通部、180:横棒、200:第1ケース接続部、210:接続凹部、220:ケース接続穴、230:ケース接続壁、250:第2ケース接続部、260:接続凸部、270:接続板、280:挿通板、300:台嵌合部、310:種類判別部、320:ケース下板、400:蓋固定部、410:固定解除部、420:摺動部、430:第2係止部、440:支持部、450:付勢部、460:歯車、500:連結器、510:連結前板、520:連結下板、521:メダル通過穴、522:通過穴、530:連結後板、532:通過穴、540:連結左板、550:連結右板、581:仕切左板、582:仕切右板、600:拡張台、601:挿入口蓋、602:蓋接続部、603:種類表示部、604:補充器載置板、605:ケース嵌合部、610:拡張前板、620:メダル通過穴、630:拡張後板、640:拡張左板、650:拡張右板、901:挿入口蓋、902:蓋接続部、903:種類表示部、904:補充器載置台、905:ケース嵌合部、906:メダル挿入口、910:台前板、930:台後板、940:台左板、950:台右板、970:挿入口側面、980:挿入口後面、1000:メダル補充器、2000:メダル挿入台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16