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特開2024-76776ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076776
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240530BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20240530BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240530BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240530BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20240530BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/533
A63F13/58
A63F13/79
A63F13/798
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188519
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】武田 彩奈
(72)【発明者】
【氏名】加藤 咲穂
(57)【要約】
【課題】 ゲームのプレイヤによる当該ゲーム内のイベントの開催を促進する。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10は、通信ネットワーク20を介してプレイヤ端末30と通信可能に接続されており、当該プレイヤ端末30を操作するユーザに対してゲームを提供する。当該サーバ10は、プレイヤに関連付けられた所定パラメータの値に基づいて、当該プレイヤに対して、ゲーム内のイベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含むイベント関連報酬を付与するから、プレイヤに対して、当該イベントの開催に関する楽しみを与えることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲームを提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、
他のプレイヤが参加可能な前記ゲーム内のイベントの開催の申込を特定プレイヤから受け付けるステップと、
前記イベントの実行ルールの前記特定プレイヤによる設定を受け付けるステップと、
設定された前記イベントの実行ルールに基づいて、前記イベントの実行を制御するステップと、
前記特定プレイヤに関連付けられたパラメータの値に基づいて、前記イベントに関する報酬を前記特定プレイヤに対して付与するステップと、を実行し、
前記報酬は、前記イベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含む、
システム。
【請求項2】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記特定プレイヤが開催する前記イベントの実行状況に基づいて、前記特定プレイヤに関連付けられた前記パラメータの値を更新するステップを実行する、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記イベントの実行状況は、一定期間における前記イベントの開催回数を含む、
請求項2のシステム。
【請求項4】
前記イベントの実行状況は、前記イベントに参加するプレイヤの数を含む、
請求項2のシステム。
【請求項5】
前記イベントの実行を制御するステップは、前記イベントに参加する複数のプレイヤによって繰り返しプレイされるステージの実行を制御することを含み、
前記イベントの実行状況は、前記ステージのプレイ回数を含む、
請求項2のシステム。
【請求項6】
前記パラメータは、ランクであり、
前記パラメータの値を更新するステップは、ランクアップ条件を充足した前記特定プレイヤの前記ランクを上げる一方、ランクダウン条件を充足した前記特定プレイヤの前記ランクを下げることを含む、
請求項2のシステム。
【請求項7】
前記ランクアップ条件、及び/又は、前記ランクダウン条件は、一定期間における前記イベントの実行状況に基づいて充足するように構成されている、
請求項6のシステム。
【請求項8】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記特定プレイヤによる前記イベントの開催を複数のプレイヤに対して通知するステップを実行し、
前記報酬は、前記イベントの開催を通知する前記複数のプレイヤの範囲の変更を含む、
請求項1のシステム。
【請求項9】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、前記特定プレイヤが開催するイベントに関するイベント情報を含む画面を複数のプレイヤに対して提示するステップを実行し、
前記報酬は、前記イベント情報として設定可能なコンテンツを含む、
請求項1のシステム。
【請求項10】
前記イベントの実行を制御するステップは、前記イベントに参加する複数のプレイヤによって行われる対戦の実行を制御することを含み、
前記イベントの実行ルールは、前記対戦のルールを含む、
請求項1のシステム。
【請求項11】
前記イベントの実行を制御するステップは、前記イベントに参加する複数のプレイヤによってプレイされるステージの実行を制御することを含み、
前記ステージは、プレイヤが所持する複数のオブジェクトの中から選択されたオブジェクトを使用してプレイされるように構成されており、
前記設定を受け付けるステップは、前記イベントの実行ルールの一部として、前記オブジェクトの使用条件を設定することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項12】
1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲームを提供するための方法であって、
他のプレイヤが参加可能な前記ゲーム内のイベントの開催の申込を特定プレイヤから受け付けるステップと、
前記イベントの実行ルールの前記特定プレイヤによる設定を受け付けるステップと、
設定された前記イベントの実行ルールに基づいて、前記イベントの実行を制御するステップと、
前記特定プレイヤに関連付けられたパラメータの値に基づいて、前記イベントに関する報酬を前記特定プレイヤに対して付与するステップと、を備え、
前記報酬は、前記イベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含む、
方法。
【請求項13】
ゲームを提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、
他のプレイヤが参加可能な前記ゲーム内のイベントの開催の申込を特定プレイヤから受け付けるステップと、
前記イベントの実行ルールの前記特定プレイヤによる設定を受け付けるステップと、
設定された前記イベントの実行ルールに基づいて、前記イベントの実行を制御するステップと、
前記特定プレイヤに関連付けられたパラメータの値に基づいて、前記イベントに関する報酬を前記特定プレイヤに対して付与するステップと、を実行させ、
前記報酬は、前記イベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインゲーム等において、ゲーム内のイベントが開催されることがある(例えば、下記特許文献1を参照)。こうしたイベントは、典型的には、複数のプレイヤが参加できるように構成されており、当該イベントに参加するプレイヤ間のコミュニケーションの活発化が図られる。また、こうしたイベントが、各プレイヤによって開催されることもあり、プレイヤは、イベントを開催して他のプレイヤに参加してもらうことを楽しむこともできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-153248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来のゲームにおいて、イベントを開催するプレイヤにとっての楽しみが十分でない場合には、当該イベントが活発に開催されなくなってしまう。したがって、プレイヤによるイベントの開催を促進するような仕組みの実現が望まれる。
【0005】
本発明の実施形態は、ゲームのプレイヤによる当該ゲーム内のイベントの開催を促進することを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲームを提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、他のプレイヤが参加可能な前記ゲーム内のイベントの開催の申込を特定プレイヤから受け付けるステップと、前記イベントの実行ルールの前記特定プレイヤによる設定を受け付けるステップと、設定された前記イベントの実行ルールに基づいて、前記イベントの実行を制御するステップと、前記特定プレイヤに関連付けられたパラメータの値に基づいて、前記イベントに関する報酬を前記特定プレイヤに対して付与するステップと、を実行し、前記報酬は、前記イベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含む。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲームを提供するための方法であって、他のプレイヤが参加可能な前記ゲーム内のイベントの開催の申込を特定プレイヤから受け付けるステップと、前記イベントの実行ルールの前記特定プレイヤによる設定を受け付けるステップと、設定された前記イベントの実行ルールに基づいて、前記イベントの実行を制御するステップと、前記特定プレイヤに関連付けられたパラメータの値に基づいて、前記イベントに関する報酬を前記特定プレイヤに対して付与するステップと、を備え、前記報酬は、前記イベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含む。
【0008】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、ゲームを提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、他のプレイヤが参加可能な前記ゲーム内のイベントの開催の申込を特定プレイヤから受け付けるステップと、前記イベントの実行ルールの前記特定プレイヤによる設定を受け付けるステップと、設定された前記イベントの実行ルールに基づいて、前記イベントの実行を制御するステップと、前記特定プレイヤに関連付けられたパラメータの値に基づいて、前記イベントに関する報酬を前記特定プレイヤに対して付与するステップと、を実行させ、前記報酬は、前記イベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、ゲームのプレイヤによる当該ゲーム内のイベントの開催を促進する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】プレイヤ情報テーブル151が管理する情報を例示する図。
図3】イベント管理テーブル153が管理する情報を例示する図。
図4】ステージ管理テーブル155が管理する情報を例示する図。
図5】カスタム大会トップ画面50を例示する図。
図6】大会詳細画面60を例示する図。
図7】対応するカスタム大会の予約申込が可能な場合の大会詳細画面60を例示する図。
図8】プレイヤがカスタム大会を開催する際にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
図9】大会設定画面70を例示する図。
図10】大会設定(拡張項目)画面80を例示する図。
図11】対応するカスタム大会の主催者であり、且つ、参加プレイヤ数が最小開催人数に到達している場合の大会詳細画面60を例示する図。
図12】対応するカスタム大会に参加しており、且つ、当該カスタム大会が開始されている場合の大会詳細画面60を例示する図。
図13】対戦画面90を例示する図。
図14】各プレイヤの大会主催者ランクを決定するためにサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
図15】大会主催者ランク毎の昇格条件及び維持条件を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介してプレイヤ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのプレイヤ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のプレイヤ端末30と通信可能に接続されている。サーバ10は、プレイヤ端末30を操作するユーザに対してゲームを提供する。ゲーム提供サーバ10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
【0013】
本実施形態において、サーバ10が提供するゲームは、様々な種類のゲームを含み、例えば、これらに限定されないが、アクションゲーム、バトルゲーム、カードゲーム、RPG、及びパズルゲーム等を含む。
【0014】
まず、ゲーム提供サーバ10のハードウェア構成について説明する。ゲーム提供サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0015】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0016】
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0017】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0018】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ15は、図1に示すように、ゲームのプレイヤに関する情報を管理するプレイヤ情報テーブル151と、プレイヤによって開催されるイベントに関する情報を管理するイベント管理テーブル153と、イベントにおいてプレイされるステージに関する情報を管理するステージ管理テーブル155とを有する。また、例えば、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るサーバ側プログラム40を記憶する。当該プログラム40は、ゲーム提供サーバ10を、ゲームを提供するためのシステムの全部又は一部として機能させるためのプログラムである。サーバ側プログラム40の少なくとも一部は、後述する端末側プログラム42を介して、プレイヤ端末30側において実行されるように構成され得る。
【0019】
本実施形態において、ゲーム提供サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0020】
このように構成されたゲーム提供サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、プレイヤ端末30にインストールされている端末側プログラム42からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。プレイヤ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が出力される。
【0021】
次に、プレイヤ端末30のハードウェア構成について説明する。プレイヤ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
入出力I/F33は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。また、ストレージ35は、端末側プログラム42を記憶する。当該プログラム42は、ウェブブラウザ、又は、その他のアプリケーション(例えば、本実施形態のゲーム用のアプリケーション等)として構成され、上述したように、サーバ側プログラム40の少なくとも一部を実行するように構成され得る。
【0026】
本実施形態において、プレイヤ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたプレイヤ端末30を操作するユーザ(ゲームのプレイヤ)は、ストレージ35等にインストールされている端末側プログラム42を介したサーバ10との通信を実行することによって、サーバ10が提供するゲームをプレイすることができる。
【0028】
次に、このように構成されたゲーム提供サーバ10が有する機能について説明する。サーバ10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム40の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部111、及び、ゲーム進行制御部113として機能するように構成されている。
【0029】
管理機能制御部111は、本実施形態におけるゲームの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部111は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信し、プレイヤ端末30において出力される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。管理機能制御部111によって制御される管理機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、プレイヤアカウントの管理等を含む。
【0030】
ゲーム進行制御部113は、本実施形態におけるゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部113は、ゲームの進行を制御するための様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信し、プレイヤ端末30において出力される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。
【0031】
本実施形態において、ゲーム進行制御部113は、ゲーム内のイベントの開催の申込をプレイヤから受け付けるように構成されている。当該イベントは、典型的には、1又は複数の他のプレイヤが参加可能なイベントとして構成される。イベントの開催の申込は、例えば、プレイヤ端末30において出力される画面を介して行われる。開催の申込が受け付けられたイベントに関する情報は、例えば、イベント管理テーブル153において管理される。
【0032】
また、ゲーム進行制御部113は、開催されるイベントの実行ルールのプレイヤによる設定を受け付けるように構成されている。イベントの実行ルールの設定は、例えば、プレイヤ端末30において出力される画面を介して行われる。設定されたイベントの実行ルールに関する情報は、例えば、イベント管理テーブル153において管理される。
【0033】
また、ゲーム進行制御部113は、設定されたイベントの実行ルールに基づいて、当該イベントの実行を制御するように構成されている。
【0034】
また、ゲーム進行制御部113は、プレイヤに関連付けられた所定パラメータの値に基づいて、イベントに関するイベント関連報酬を当該プレイヤに対して付与するように構成されている。所定パラメータの値は、例えば、プレイヤ情報テーブル151において管理される。
【0035】
イベント関連報酬は、イベントに関する様々な報酬を含み、典型的には、プレイヤによるイベントの開催を支援する(例えば、プレイヤに対して利益を付与する。)。本実施形態において、イベント関連報酬は、イベントの実行ルールの設定可能範囲の変更(例えば、当該範囲の拡張)を含む。
【0036】
このように、本実施形態におけるゲーム提供サーバ10は、プレイヤに関連付けられた所定パラメータの値に基づいて、当該プレイヤに対して、ゲーム内のイベントの実行ルールの設定可能範囲の変更を含むイベント関連報酬を付与するから、プレイヤに対して、当該イベントの開催に関する楽しみを与えることができる。つまり、サーバ10は、ゲームのプレイヤによる当該ゲーム内のイベントの開催を促進し得る。
【0037】
本実施形態において、イベント関連報酬の付与に用いられる上記所定パラメータは、様々な基準で更新され得る。例えば、ゲーム進行制御部113は、プレイヤが開催するイベントの実行状況に基づいて、当該プレイヤに関連付けられた所定パラメータの値を更新するように構成される。イベントの実行状況は、例えば、イベント管理テーブル153において管理することができ、例えば、一定期間におけるイベントの開催回数、及び/又は、イベントに参加するプレイヤの数を含む。こうした構成は、イベント関連報酬の付与に用いられるパラメータの値を、イベントの実行状況に基づいて更新することを可能とし、この結果、ゲームのプレイヤによるイベントの開催をさらに促進し得る。
【0038】
本実施形態において、イベントは、様々な種類のイベントを含む。例えば、イベントは、メインのゲームと同じゲームがプレイされるように構成され、又は、メインのゲームとは異なるサブのゲーム(例えば、ミニゲーム)がプレイされるように構成され得る。
【0039】
また、イベントにおいて、当該イベントに参加する複数のプレイヤによってステージが繰り返しプレイされるようにしてもよい。この場合、所定パラメータの値の更新に用いられる、上述したイベントの実行状況は、例えば、ステージのプレイ回数(複数のプレイヤによるプレイ回数の合計値又は平均値等を含む。)を含む。ステージは、複数のプレイヤによって行われる対戦を含み、ステージの実行状況は、例えば、ステージ管理テーブル155において管理される。こうした構成は、イベント関連報酬の付与に用いられるパラメータの値を、イベントにおいて繰り返しプレイされるステージのプレイ回数に基づいて更新することを可能とし、この結果、当該イベントが盛り上がることを促進し得る。
【0040】
本実施形態において、上記所定パラメータは、様々な種類及び形式のパラメータとすることができ、例えば、ランク(「レベル」等の他の名称で呼ばれることもある。)とすることができる。この場合、ゲーム進行制御部113は、ランクアップ条件を充足したプレイヤのランクを上げる一方、ランクダウン条件を充足したプレイヤのランクを下げるように構成され得る。さらに、この場合、ランクアップ条件、及び/又は、ランクダウン条件は、一定期間におけるイベントの実行状況に基づいて充足するように構成され得る。こうした構成は、イベント関連報酬の付与に用いられるランクのアップ/ダウンに関する楽しみをプレイヤに対して付与することを可能とする。
【0041】
本実施形態において、プレイヤによるイベントの開催が複数のプレイヤに対して通知されるようにしてもよい。例えば、ゲーム進行制御部113は、特定プレイヤが開催するイベントに関する情報を含む画面を、複数のプレイヤの各々に対して提示し(例えば、当該画面の画面データ及び制御データ等を各プレイヤ端末30に対して送信する。)、又は、当該イベントの開催を、プッシュ通知等の通知手段を介して複数のプレイヤに対して通知する。この場合、イベント関連報酬が、イベントの開催を通知するプレイヤの範囲の変更(例えば、当該範囲の拡張)を含むようにしてもよい。例えば、イベントの開催を通知するプレイヤの範囲は、その変更前(対応する報酬の付与前)においては、イベントを開催するプレイヤとの間で所定関係を有するプレイヤ(例えば、フレンド)の範囲であり、その変更後(対応する報酬の付与後)においては、その他のプレイヤを含む範囲に拡張される。こうした構成は、プレイヤに対して、イベントの開催を通知するプレイヤの範囲の変更をイベント関連報酬として付与することを可能とし、この結果、プレイヤによるイベントの開催をさらに促進し得る。
【0042】
また、ゲーム進行制御部113は、プレイヤが開催するイベントに関するイベント情報を含む画面を複数のプレイヤに対して提示するように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部113は、各プレイヤ端末30からの要求に応答して、当該画面の画面データ及び制御データ等を当該プレイヤ端末30に対して送信する。イベント情報は、対応するイベントを開催するプレイヤによって設定されるようにすることができ、この場合、イベント関連報酬は、イベント情報として設定可能なコンテンツ(画像等)を含む。例えば、ゲーム進行制御部113は、イベントを開催するプレイヤによる、コンテンツを含むイベント情報の設定を受け付けるように構成される。こうした構成は、プレイヤに対して、イベント情報として設定可能なコンテンツをイベント関連報酬として付与することを可能とし、この結果、プレイヤによるイベントの開催をさらに促進し得る。
【0043】
本実施形態において、イベントの実行ルールは、イベントの実行を制御するための様々な規則、条件、及び、その他の様々なパラメータを含む。例えば、本実施形態のイベントにおいて、当該イベントに参加する複数のプレイヤによって対戦が行われるようにしてもよく、この場合、イベントの実行ルールは、当該対戦のルールを含む。こうした構成は、プレイヤに対して、当該イベントにおいて行われる対戦のルールの設定可能範囲の変更を含む報酬を付与することを可能とする。
【0044】
また、本実施形態のイベントにおいて、当該イベントに参加する複数のプレイヤによってステージがプレイされ、当該ステージが、プレイヤが所持する複数のオブジェクトの中から選択されたオブジェクトを使用してプレイされるようにしてもよい。この場合、ゲーム進行制御部113は、イベントの実行ルールの一部として、当該オブジェクトの使用条件を設定するように構成され得る。オブジェクトの使用条件は、例えば、オブジェクトの種類に基づく使用条件(特定種類のオブジェクトの使用を必須とする(又は、禁止する)条件等)、及び、オブジェクトに関連付けられた各種パラメータ(コスト、属性等)に基づく使用条件(デッキに含まれるオブジェクトのコストの合計値に関する条件等)等を含む。こうした構成は、プレイヤが、当該イベントの実行ルールとしてオブジェクトの使用条件を設定することを可能とする。
【0045】
次に、このような機能を有する本実施形態のゲーム提供サーバ10の一態様としての具体例について説明する。この例において、ゲーム提供サーバ10は、複数のキャラクタによって構成されるデッキを用いた対戦ゲームを提供する。当該対戦ゲームは、オセロゲーム(リバーシ)に基づくルールが適用されており、デッキを構成するキャラクタがオセロゲームの石として振る舞う。なお、こうした対戦ゲームは、本実施形態におけるゲームの一例であって、本実施形態の他の例では、こうした対戦ゲーム以外の様々な種類のゲームが適用される。
【0046】
まず、この例において、各テーブルが管理する情報について説明する。図2は、この例において、プレイヤ情報テーブル151が管理する情報を例示する。この例におけるプレイヤ情報テーブル151は、ゲームのプレイヤに関する情報を管理し、図示するように、個別のプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」に対応付けて、定例大会におけるランクを示す「定例大会ランク」、定例大会において獲得したポイントを示す「定例大会獲得ポイント」、カスタム大会の主催者としてのランクを示す「大会主催者ランク」、保有するアイテムに関する情報である「保有アイテム情報」、保有するキャラクタに関する情報である「保有キャラクタ情報」、編成されたデッキに関する情報である「デッキ情報」、保存された過去のカスタム大会の実行ルールに関する情報である「保存実行ルール情報」、フレンドに関する情報である「フレンド情報」等の情報を管理する。
【0047】
この例において、定例大会は、ゲームの提供者(運営者)によって定期的に開催される大会である。定例大会では、所定期間(例えば、1ヶ月)の間、2人のプレイヤ(対戦の都度、所定ルールに従ってマッチングされる。)間での対戦が繰り返し行われる。定例大会獲得ポイントは、対戦に勝利すると増加する一方、対戦に敗北すると減少する。そして、当該獲得ポイントが1つ上のランクの下限値まで増加すると昇格し、当該獲得ポイントが1つ下のランクの上限値まで減少すると降格する。プレイヤは、定例大会の各期間が終了する時点でのランクに基づいて、定例大会用の報酬を獲得することができる。
【0048】
この例において、カスタム大会は、プレイヤが開催する大会であって、詳しくは後述するが、その実行ルールは、当該プレイヤによって設定される(一方、定例大会の実行ルールは、ゲームの提供者(運営者)によって設定される。)。保存実行ルール情報には、プレイヤが過去に開催したカスタム大会のうち、当該プレイヤによって実行ルールの保存を指示された大会の実行ルールに関する情報が登録される。また、カスタム大会では、当該大会に参加する2人のプレイヤ(対戦の都度、所定ルールに従ってマッチングされる。)間での対戦が繰り返し行われる。プレイヤは、カスタム大会が終了する時点における勝利数の順位に基づく報酬を獲得することができる。
【0049】
大会主催者ランクは、カスタム大会の主催者としてのランクであり、当該ランクには、「0」~「3」の4段階の値の何れかが設定される。この例において、大会主催者ランクの初期値は「0」であり、最高位が「3」である。フレンドは、一方のプレイヤによる申請を他方のプレイヤが承認することによって成立する関係である。
【0050】
この例において、デッキは、プレイヤが保有するキャラクタの中から当該プレイヤによって選択された所定数(例えば、16体)のキャラクタによって編成される。キャラクタは、様々なタイミングでプレイヤに対して付与され、例えば、抽選(ガチャ)を介して付与され、及び、様々な報酬として付与される。デッキ情報は、デッキを構成する複数のキャラクタの各々を識別する情報を含む。この例において、プレイヤは、複数のデッキを登録することができる。
【0051】
図3は、この例において、イベント管理テーブル153が管理する情報を例示する。この例におけるイベント管理テーブル153は、各プレイヤによって開催される、ゲーム内のイベントとしてのカスタム大会に関する情報を管理し、図示するように、個別のカスタム大会を識別する「大会ID」に対応付けて、カスタム大会を開催するプレイヤ(主催者)を識別する「主催者プレイヤアカウント」、「開催年月」、大会の実行ルールに関する情報である「実行ルール情報」、「ステータス」、大会への参加を予約した予約プレイヤに関する情報である「予約プレイヤ情報」、大会へ参加する参加プレイヤに関する情報である「参加プレイヤ情報」、「白熱スコア」、大会に参加する各プレイヤの対戦回数の平均値である「平均対戦回数」等の情報を管理する。
【0052】
ステータスには、「予約可能」、「参加可能」、「開催中」及び「終了」の何れかに対応する値が設定される。白熱スコアは、大会の「白熱度」を示すスコアであり、参加プレイヤ数、及び、大会において行われた対戦回数が多くなるほど大きくなるように算出される。
【0053】
図4は、この例において、ステージ管理テーブル155が管理する情報を例示する。この例におけるステージ管理テーブル155は、カスタム大会において行われるステージとしての個別の対戦に関する情報を管理し、図示するように、個別の対戦を識別する「対戦ID」に対応付けて、対応するカスタム大会を識別する「大会ID」、先攻(オセロゲームの黒)のプレイヤを識別する「先攻プレイヤアカウント」、後攻(オセロゲームの白)のプレイヤを識別する「後攻プレイヤアカウント」、対戦結果に関する情報である「対戦結果情報」等の情報を管理する。
【0054】
以上、この例において、各テーブルが管理する情報について説明した。次に、この例において、ゲーム提供サーバ10が実行する処理、及び、プレイヤ端末30において出力される画面等について説明する。
【0055】
図5は、プレイヤ端末30において出力されるカスタム大会トップ画面50を例示する。当該画面50は、カスタム大会へ参加し、及び、当該大会を自ら開催するための画面であり、図示するように、カスタム大会に関する情報を表示する大会情報表示領域52と、「おすすめ」というテキストが付加された推奨大会ボタン54と、「探す」というテキストが付加された検索ボタン56と、「開催する」というテキストが付加された開催ボタン58とを有する。
【0056】
大会情報表示領域52は、参加申込、又は、予約申込が可能なカスタム大会のうち、対応するプレイヤ(画面50が出力されているプレイヤ端末30を操作するプレイヤ)のフレンドが開催する大会、及び、大会主催者ランクが最高位の「3」であるプレイヤが開催する複数の大会を表示する。つまり、大会主催者ランクが「3」であるプレイヤが開催するカスタム大会は、当該プレイヤのフレンドに加えて、フレンド以外のプレイヤに対しても通知され得る。大会情報表示領域52には、具体的には、各々が個別の大会に対応する4つまでの個別表示領域521が左右方向に並べて配置される。当該領域521は、対応する大会の主催者のプロフィール画像を表示する。
【0057】
この例では、カスタム大会の開催は、60分以内に大会を開始する「通常開催」と、3時間~72時間以内に大会を開始する「予告開催」とがある。また、カスタム大会には、プレイヤによる途中参加(大会の開始後における参加)の可否が設定される。プレイヤによる参加申込が可能なカスタム大会は、開催中(開始後、且つ、終了前)の大会のうちの途中参加が可能な大会、開始前の通常開催の大会、及び、予告開催の大会のうちの開始日時までの残り時間がエントリー期間(プレイヤの参加申込期間)内となった大会である。また、プレイヤによる予約申込が可能なカスタム大会は、予告開催の大会のうちの開始日時までの残り時間がエントリー期間外である大会である。大会情報表示領域52には、表示対象のカスタム大会のうち、開始日時までの残り時間が短い順に4つまでの大会が表示される。
【0058】
また、個別表示領域521の下側には、対応する大会が既に開始されている(開催中である)場合には「途中参加可能」というテキストが表示され、対応する大会がエントリー期間内である場合には、エントリー期間の残り時間が表示され、対応する大会が予告開催であって、開始日時までの残り時間がエントリー期間外である場合には、当該開始日時が表示される。また、対応する大会が予告開催であって、開始日時までの残り時間がエントリー期間外である場合には、さらに、個別表示領域521において、「予告」というテキストが付加された予告開催オブジェクト522が配置される。
【0059】
また、大会情報表示領域52の右下隅には、一覧ボタン523が配置されている。当該ボタン523が選択されると、表示対象の全てのカスタム大会を一覧表示可能な図示しない画面が出力される。
【0060】
推奨大会ボタン54は、ゲームの提供者(運営者)によって推奨されるカスタム大会を表示するためのオブジェクトである。当該ボタン54が選択されると、こうしたカスタム大会を一覧表示する図示しない画面が出力される。
【0061】
検索ボタン56は、カスタム大会を検索するためのオブジェクトである。当該ボタン56が選択されると、検索条件を指定してカスタム大会を検索するための図示しない画面が出力される。
【0062】
プレイヤは、カスタム大会トップ画面50の大会情報表示領域52、及び、推奨大会ボタン54又は検索ボタン56の選択を介して出力される画面等を介して、所望のカスタム大会を選択することができる。プレイヤによって特定のカスタム大会が選択されると、図6に例示する大会詳細画面60がプレイヤ端末30において出力される。当該画面60は、図示するように、大会の基本情報を表示する基本情報表示領域62と、大会の実行ルールを表示する実行ルール表示領域64と、「参加する」というテキストが付加された参加ボタン66とを有する。図6の大会詳細画面60は、対応するカスタム大会が、参加申込が可能な状態である場合に対応している。
【0063】
基本情報表示領域62には、バナー画像が背景画像として設定されており、当該画像に重ねて基本情報が表示される。バナー画像は、対応するカスタム大会を開催するプレイヤによって設定される。基本情報は、参加プレイヤ数、バトル時間(カスタム大会が開始されてから終了するまでの時間)、主催者プレイヤアカウント、及び、主催者の定例大会ランク等を含む。実行ルール表示領域64は、大会の主催者によって設定された実行ルールに関する情報を表示する。
【0064】
参加ボタン66は、大会への参加申込を行うためのオブジェクトである。当該ボタン66が選択されると、対応するプレイヤが参加プレイヤとして登録され、具体的には、イベント管理テーブル153において、対応する大会の参加プレイヤ情報が更新される(対応するプレイヤのプレイヤアカウントが参加プレイヤとして登録される。)。
【0065】
図7は、対応するカスタム大会が、予約申込が可能な状態である場合(つまり、予告開催であって、開始日時までの残り時間がエントリー期間外である場合)の大会詳細画面60を例示する。この状態の大会詳細画面60には、図示するように、参加ボタン66に代えて、「予約する」というテキストが付加された予約ボタン66Aが配置される。当該ボタン66Aは、大会への予約申込を行うためのオブジェクトである。当該ボタン66Aが選択されると、対応するプレイヤが予約プレイヤとして登録され、具体的には、イベント管理テーブル153において、対応する大会の予約プレイヤ情報が更新される(対応するプレイヤのプレイヤアカウントが予約プレイヤとして登録される。)。予約プレイヤとして登録されると、対象のカスタム大会への参加申込が可能となるタイミング(具体的には、開始日時までの残り時間がエントリー期間内となるタイミング)において、参加申込を促す通知(プッシュ通知を含む。)が行われる。
【0066】
図5のカスタム大会トップ画面50に戻り、開催ボタン58は、プレイヤがカスタム大会を開催するためのオブジェクトである。ここで、カスタム大会を開催する機能について説明する。
【0067】
図8は、プレイヤがカスタム大会を開催する際にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。サーバ10は、まず、図示するように、カスタム大会の開催の申込を受け付ける(ステップS100)。大会の開催の申込は、カスタム大会トップ画面50の開催ボタン58を選択することによって行われる。
【0068】
図9は、開催ボタン58の選択に応じて出力される大会設定画面70を例示する。当該画面70は、開催するカスタム大会の実行ルールを設定するための画面であり、図示するように、画面下端部において、ルール倉庫ボタン72と、拡張設定ボタン74と、開催確定ボタン76とを有する。
【0069】
大会設定画面70を介して設定されるカスタム大会の実行ルールは、図示するように、大会のタイプ(参加に応じたコインの消費の要否)、大会名、合言葉(大会に参加可能なプレイヤを制限する場合に用いられる)、バナー画像、バトル時間(大会の開始から終了までの時間)、開催タイミング(通常開催又は予告開催)、エントリー期間(他のプレイヤによる参加を受け付ける期間)、最大バトル回数、途中参加可否、最大デッキコスト(デッキに含まれる駒(キャラクタ)のコストの合計値の上限)、デッキ属性制限、使用可能デッキ、順位差ボーナス(当該ボーナスの有無)、盤面指定、編成指定駒(デッキに含めることが必須の駒)、使用できない駒(デッキに含めることが禁止される駒)、招待を送る戦友(フレンド)等を含む。
【0070】
バナー画像は、予め準備されている複数の画像の中から所望の画像を選択することができる。バナー画像は、例えば、上述したように、大会詳細画面60の基本情報表示領域62の背景画像として適用される。また、この例では、大会主催者ランクが最高位の「3」になると、特別なバナー画像の選択(使用)が可能となる。
【0071】
盤面は、オセロゲームの盤面であり、予め準備されている複数の盤面の中から所望の盤面を選択することができる。複数の盤面は、マスのレイアウト、及び、各マスに設定されている効果等が相互に異なる。
【0072】
ルール倉庫ボタン72は、プレイヤによって予め保存されている過去のカスタム大会の実行ルールを読み込むためのオブジェクトである。当該ボタン72が選択されると、その実行ルールが予め保存されている過去の大会(プレイヤ情報テーブル151の保存実行ルール情報において管理されている。)を一覧表示する図示しない画面が出力され、プレイヤは、当該画面を介して、過去の大会の実行ルールの読み込みを指示することができる。
【0073】
拡張設定ボタン74は、カスタム大会の実行ルールの拡張項目を設定するためのオブジェクトである。この例では、実行ルールの拡張項目の設定は、大会主催者ランクが「1」以上であるプレイヤに制限されている。具体的には、拡張設定ボタン74は、対応するプレイヤの大会主催者ランクが「0」である場合には、選択できないように構成されている。
【0074】
図10は、拡張設定ボタン74の選択に応じて出力される大会設定(拡張項目)画面80を例示する。当該画面80は、図示するように、カスタム大会の実行ルールの拡張項目を設定するための画面であり、画面下端部において、戻るボタン82を有する。
【0075】
大会設定(拡張項目)画面80を介して設定される実行ルールの拡張項目は、図示するように、大会主催者ランクが「1」以上であるプレイヤによって設定可能な第1拡張項目群831と、大会主催者ランクが「2」以上であるプレイヤによって設定可能な第2拡張項目群832と、大会主催者ランクが「3」以上であるプレイヤによって設定可能な第3拡張項目群833とを有する。第1拡張項目群831は、デッキ属性補正(デッキの属性(炎、水、及び、風)毎のHP及び攻撃力の補正)、レアリティ単位(S、A、B、及び、C)のコスト増減を含み、第2拡張項目群832は、キャラクタ単位のコスト増減、リーダー駒指定(デッキのリーダーとして使用可能な駒(キャラクタ)の指定)を含み、第3拡張項目群833は、カスタム盤面作成(盤面に含まれるマスのレイアウト及び設定される効果の編集等)、BGM設定を含む。このように、この例では、大会主催者ランクが上がるに従って、設定可能な実行ルールの項目が増加する。
【0076】
図9の大会設定画面70に戻り、開催確定ボタン76が選択されると、カスタム大会の開催の申込が確定し、サーバ10は、当該申込を受け付ける。当該申込の受付に応じて、イベント管理テーブル153において新たなレコードが挿入され、大会ID、主催者プレイヤアカウント、開催年月、実行ルール情報、ステータスが登録される。
【0077】
図8のフローチャートに戻り、こうしてカスタム大会の開催の申込を受け付けると、次に、サーバ10は、カスタム大会の開始条件が成立するのを待機する(ステップS110においてNO)。この例では、カスタム大会の開始条件は、以下の(1)又は(2)の場合に成立する。

(1)参加プレイヤ数が最小開催人数に到達している状態で、主催者によって開始の指示が行われる。
(2)参加プレイヤ数が最小開催人数に到達している状態で、エントリー期間を終了する。
【0078】
主催者によるカスタム大会の開始の指示は、大会詳細画面60を介して行われる。図11は、プレイヤが対応するカスタム大会の主催者であり、且つ、参加プレイヤ数が最小開催人数に到達している場合の大会詳細画面60を例示する。この状態の大会詳細画面60は、図示するように、参加ボタン66に代えて、「開始する」というテキストが付加された開始ボタン66Bが配置される。当該ボタン66Bは、エントリー期間が終了する前にカスタム大会を開始するためのオブジェクトである。当該ボタン66Bが選択されると、カスタム大会の開始の指示が行われる。
【0079】
また、プレイヤがカスタム大会の主催者である場合の大会詳細画面60には、その左下隅において、「ルール保存」というテキストが付加されたルール保存ボタン67が配置されている。当該ボタン67は、設定されている実行ルールを、過去のカスタム大会の実行ルールとして保存するためのオブジェクトである。当該ボタン67が選択されると、対応するカスタム大会の実行ルールが保存され、具体的には、プレイヤ情報テーブル151において、対応するプレイヤの保存実行ルール情報が更新される。
【0080】
図8のフローチャートに戻り、カスタム大会の開始条件が成立すると(ステップS110においてYES)、続いて、サーバ10は、カスタム大会を開始する(ステップS120)。具体的には、イベント管理テーブル153において、対応する大会のステータスが「開催中」に更新される。
【0081】
カスタム大会が開始されると、サーバ10は、同じ大会に参加するプレイヤ間で行われる対戦の実行を制御する(ステップS130)。こうした対戦の実行の制御は、カスタム大会の終了条件が成立するまでの間、継続する(ステップS140においてNO)。
【0082】
図12は、プレイヤが対応するカスタム大会に参加しており(当該大会の参加プレイヤであり)、且つ、当該カスタム大会が開催中である場合の大会詳細画面60を例示する。この状態の大会詳細画面60は、図示するように、参加ボタン66に代えて、「対戦する」というテキストが付加された対戦ボタン66Cを有する。当該ボタン66Cは、対戦を申し込むためのオブジェクトであり、当該ボタン66Cが選択されると、対戦の申込が行われ、対応するプレイヤが、対戦相手とのマッチング待ち状態となる。サーバ10は、同じ大会に参加する二人のマッチング待ち状態のプレイヤを対戦相手としてマッチングする。
【0083】
図13は、マッチングの成立に応じて、対応するプレイヤ端末30において出力される対戦画面90を例示する。当該画面90は、対戦相手との対戦を行うための画面であり、図示するように、対戦相手に関する情報を表示する対戦相手情報表示領域92と、盤面を表示する盤面表示領域94と、プレイヤ自身に関する情報を表示するプレイヤ情報表示領域96とを有する。
【0084】
対戦相手情報表示領域92は、対戦相手のプレイヤアカウント等を表示し、対戦相手のHPの状態(最大値及び現在値)を示すHPゲージ921を有する。盤面表示領域94は、盤面941を表示する。当該盤面941は、複数のマス942によって構成される。
【0085】
プレイヤ情報表示領域96は、プレイヤのHPの状態(最大値及び現在値)を示すHPゲージ961と、プレイヤのデッキに含まれる駒(キャラクタ)の中から自動的に選択される4つの手駒にそれぞれ対応する4つの駒オブジェクト963と、4つの手駒の各々に関する情報を表示する4つの駒情報表示領域965とを有する。当該領域965は、対応する駒に設定されているパラメータ(攻撃力等)の値を表示する。
【0086】
この例の対戦は、上述したように、駒(キャラクタ)を石として用いるオセロゲームのルールが適用される。具体的には、4つの手駒の何れかが、盤面941の空いているマス942のうち、対戦相手の駒を挟むことができるマス942に置かれると、挟まれた相手の駒がひっくり返され、ひっくり返された相手の駒の数、各駒(置かれた駒、ひっくり返された駒、盤面にある駒、及び、手駒等)が有する各種のパラメータの値、及び、マス942に設定されている効果等に基づいて、対戦相手にダメージが与えられ、及び/又は、プレイヤのHPが回復する。4つの手駒の何れかが盤面94に置かれると、デッキに含まれる残りの駒の中から自動的に選択された駒が手駒として補充される。そして、対戦相手のHPを0にしたプレイヤが勝利となる。対戦内容は、ステージ管理テーブル155に登録される。カスタム大会の終了条件が成立するまでの間、こうした対戦が繰り返し行われる。
【0087】
図8のフローチャートに戻り、カスタム大会の終了条件が成立すると(ステップS140においてYES)、サーバ10は、カスタム大会を終了する(ステップS150)。終了条件は、バトル時間の残り時間がなくなることに応じて成立する。大会が終了すると、各プレイヤに対して報酬が付与される。付与される報酬は、プレイヤの成績(勝利数の順位)に基づいて決定される。また、大会が終了すると、当該大会の白熱スコア、及び、平均対戦回数が算出され、イベント管理テーブル153に登録される。
【0088】
以上、カスタム大会を開催する機能について説明した。次に、大会主催者ランクを更新する処理について説明する。この例では、所定期間(例えば、1ヶ月)におけるカスタム大会の開催状況(実行状況)に基づいて、各プレイヤの大会主催者ランクが決定される。
【0089】
図14は、各プレイヤの大会主催者ランクを決定するためにサーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。これらの処理は、定期的なタイミング(例えば、毎月末日)において、各プレイヤについて実行される。
【0090】
サーバ10は、まず、図示するように、大会主催者ランクの昇格条件の達成の有無を判断する(ステップS200)。図15は、この例において、大会主催者ランク毎の昇格条件及び維持条件を例示する。図示するように、この例において、大会主催者ランク「1」への昇格条件は、白熱スコアが1500ポイント以上であって、且つ、平均対戦回数が3回以上であるカスタム大会の開催回数が、5回以上であることであり、大会主催者ランク「2」への昇格条件は、白熱スコアが2000ポイント以上であって、且つ、平均対戦回数が3回以上であるカスタム大会の開催回数が、5回以上であることであり、大会主催者ランク「3」への昇格条件は、白熱スコアが2500ポイント以上であって、且つ、平均対戦回数が3回以上であるカスタム大会の開催回数が、10回以上であることである。ステップS200では、プレイヤの現在のランクの1つ上のランクの昇格条件の達成の有無が判断される。
【0091】
そして、昇格条件を達成している場合には(ステップS200においてYES)、サーバ10は、当該プレイヤを1つ上のランクに昇格させる(ステップS210)。具体的には、プレイヤ情報テーブル151において、対応するプレイヤの大会主催者ランクが更新(1増加)される。
【0092】
一方、昇格条件を達成していない場合には(ステップS200においてNO)、サーバ10は、次に、大会主催者ランクの維持条件の達成の有無を判断する(ステップS220)。図15に例示されるように、この例において、大会主催者ランク「1」の維持条件は、平均対戦回数が3回以上であるカスタム大会の開催回数が1回以上であることであり、大会主催者ランク「2」の維持条件は、平均対戦回数が3回以上であるカスタム大会の開催回数が2回以上であることであり、大会主催者ランク「3」の維持条件は、白熱スコアが1000ポイント以上であって、且つ、平均対戦回数が3回以上であるカスタム大会の開催回数が、2回以上であることである。ステップS220では、プレイヤの現在のランクの維持条件の達成の有無が判断される。
【0093】
そして、維持条件を達成している場合には(ステップS220においてYES)、そのまま終了となる一方、維持条件を達成していない場合には(ステップS220においてNO)、サーバ10は、当該プレイヤを1つ下のランクに降格させる(ステップS230)。具体的には、プレイヤ情報テーブル151において、対応するプレイヤの大会主催者ランクが更新(1減少)される。
【0094】
上述した例では、プレイヤの大会主催者ランクに基づいて、当該プレイヤに対してカスタム大会に関する報酬(例えば、カスタム大会の実行ルールの設定項目の拡張、特別のバナー画像、及び、フレンド以外のプレイヤへの通知等)が付与されるようにしたが、大会主催者ランク以外のその他のパラメータの値に基づいて、こうした報酬が付与されるようにしてもよい。例えば、カスタム大会に関係しないパラメータ(例えば、定例大会ランク等)の値に基づいて、カスタム大会に関する報酬が付与されるようにしてもよい。
【0095】
上述した例では、カスタム大会に関する報酬として、カスタム大会の実行ルールの設定項目が拡張されるようにしたが、拡張される設定項目は、上述したものに限定されない。例えば、大会主催者ランクが閾値以上である場合に、予告開催が可能となるようにしてもよい。また、実行ルールの設定項目もまた、上述したものに限定されず、本実施形態の他の例では、提供されるゲームの種類に応じた様々な項目が実行ルールとして適用され得る。例えば、こうした実行ルールの設定項目として、スコアの計算方法、及び、ゲームの勝利条件等が適用され得る。
【0096】
以上説明した本実施形態に係るゲーム提供サーバ10は、プレイヤに関連付けられた所定パラメータ(例えば、大会主催者ランク)の値に基づいて、当該プレイヤに対して、ゲーム内のイベント(例えば、カスタム大会)の実行ルールの設定可能範囲の変更(例えば、設定項目の拡張)を含むイベント関連報酬を付与するから、プレイヤに対して、当該イベントの開催に関する楽しみを与えることができる。つまり、サーバ10は、ゲームのプレイヤによる当該ゲーム内のイベントの開催を促進することができる。
【0097】
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるゲーム提供サーバ10が有する機能の一部又は全部は、ゲーム提供サーバ10及びプレイヤ端末30が協動することによって実現され、又は、プレイヤ端末30によって実現され得る。
【0098】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0099】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0100】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 ゲーム提供サーバ
11 コンピュータプロセッサ
111 管理機能制御部
113 ゲーム進行制御部
15 ストレージ
151 プレイヤ情報テーブル
153 イベント管理テーブル
155 ステージ管理テーブル
30 プレイヤ端末
40 サーバ側プログラム
42 端末側プログラム
50 カスタム大会トップ画面
60 大会詳細画面
70 大会設定画面
80 大会設定(拡張項目)画面
90 対戦画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15