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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076795
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】X線診断装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20240101AFI20240530BHJP
   A61B 6/42 20240101ALI20240530BHJP
【FI】
A61B6/00 330Z
A61B6/00 360Z
A61B6/00 300S
A61B6/00 300X
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188563
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 考宏
(72)【発明者】
【氏名】山田 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】永井 清一郎
(72)【発明者】
【氏名】池崎 理恵
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久典
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093AA07
4C093CA18
4C093CA37
4C093DA06
4C093EB12
4C093EB13
4C093EB17
4C093EB20
4C093EB24
4C093EB28
4C093ED21
4C093FD03
4C093FF17
4C093FF28
(57)【要約】
【課題】マンモグラフィにおいてモードの異なる複数回の撮影を効率的に行なうこと。
【解決手段】実施形態に係るX線診断装置は、X線を照射するX線発生器と、第1のX線検出器と、ピクセルサイズが前記第1のX線検出器よりも小さい第2のX線検出器と、圧迫した被検体の乳房を対象とする撮影であって、前記第1のX線検出器を用いた第1の撮影と、前記第2のX線検出器を用いた第2の撮影とを実行する撮影制御部とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を照射するX線発生器と、
第1のX線検出器と、
ピクセルサイズが前記第1のX線検出器よりも小さい第2のX線検出器と、
圧迫した被検体の乳房を対象とする撮影であって、前記第1のX線検出器を用いた第1の撮影と、前記第2のX線検出器を用いた第2の撮影とを実行する撮影制御部と
を備える、X線診断装置。
【請求項2】
前記撮影制御部は、前記乳房を圧迫した状態で前記第1の撮影を行ない、圧迫の解除及び再圧迫を行なうことなく前記第2の撮影を実行する、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項3】
前記撮影制御部は、前記第1の撮影により収集された第1のX線画像に基づいて、前記第2の撮影の対象範囲を特定し、特定した当該対象範囲に応じて、前記第2のX線検出器を移動させる、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項4】
前記第1のX線画像を表示させる出力部を更に備え、
前記撮影制御部は、前記第1のX線画像を参照したユーザから受け付けた操作に基づいて、前記第2の撮影の対象範囲を特定する、請求項3に記載のX線診断装置。
【請求項5】
前記撮影制御部は、前記第1のX線画像を、コンピュータ支援診断(Computer-Aided Diagnosis:CAD)処理、又は、密着撮影画像に基づいて高精細撮影の対象範囲を特定するように機能付けられた学習済みモデルに適用することにより、前記第2の撮影の対象範囲を特定する、請求項3に記載のX線診断装置。
【請求項6】
前記第1のX線検出器は、前記第2のX線検出器よりも前記X線発生器に近い位置に配置され、
前記撮影制御部は、前記第1の撮影の後に前記第2の撮影を実行し、前記第2の撮影を実行する際に前記第1のX線検出器を退避させる、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項7】
更に、前記第1のX線検出器よりも前記X線発生器に近い位置にグリッドを備え、
前記撮影制御部は、前記第2の撮影を実行する際に、前記第1のX線検出器とともに前記グリッドを退避させる、請求項6に記載のX線診断装置。
【請求項8】
前記撮影制御部は、前記第1の撮影の後、前記第1の撮影時における前記第1のX線検出器の位置に前記第2のX線検出器を入れ替えて配置して、前記第2の撮影を実行する、請求項1に記載のX線診断装置。
【請求項9】
前記第2のX線検出器は、前記第1のX線検出器よりも、前記X線発生器に近い位置に配置され、
前記撮影制御部は、前記第1の撮影の後に前記第2の撮影を実行し、前記第1の撮影を実行する際に前記第2のX線検出器を退避させる、請求項1に記載のX線診断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マンモグラフィ(Mammography)は、被検体の乳房をX線撮影することにより、腫瘤や石灰化の早期発見を実現する診断方法である。マンモグラフィでは、モードの異なる複数回の撮影が行われる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-209579号公報
【特許文献2】特開2004-147917号公報
【特許文献3】特開2020-137873号公報
【特許文献4】特許第5915645号公報
【特許文献5】特開平2-249536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、マンモグラフィにおいてモードの異なる複数回の撮影を効率的に行なうことである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置付けることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係るX線診断装置は、X線を照射するX線発生器と、第1のX線検出器と、ピクセルサイズが前記第1のX線検出器よりも小さい第2のX線検出器と、圧迫した被検体の乳房を対象とする撮影であって、前記第1のX線検出器を用いた第1の撮影と、前記第2のX線検出器を用いた第2の撮影とを実行する撮影制御部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ検査の一連の流れを示すブロック図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る第1のX線検出器及び第2のX線検出器の配置の一例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る第2のX線検出器の移動について説明するための図である。
図5A図5Aは、第1の実施形態に係る高精細撮影の対象範囲の特定及び第2のX線検出器の移動について説明するための概念図である。
図5B図5Bは、第1の実施形態に係る高精細撮影の対象範囲の特定及び第2のX線検出器の移動について説明するための概念図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る第1のX線検出器の退避について説明するための図である。
図7図7は、第1の実施形態に係る表示例である。
図8図8は、第2の実施形態に係る第1のX線検出器及び第2のX線検出器の配置の一例を示す図である。
図9図9は、第2の実施形態に係る第1のX線検出器及び第2のX線検出器の配置の一例を示す図である。
図10図10は、第2の実施形態に係る第1のX線検出器及び第2のX線検出器の配置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、X線診断装置の実施形態について詳細に説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
本実施形態では、図1のX線診断装置1を例として説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を示すブロック図である。X線診断装置1は、スタンド101、X線発生器102、圧迫板保持器103、圧迫板104、支持器105、X線高電圧装置106、入力インタフェース107、ディスプレイ108、メモリ109及び処理回路110を備える。
【0009】
図1では、床面等を基準とし、鉛直方向をZ方向とする。図1においては乳房Bのみを示すが、撮影時においては、支持器105から見て+Y方向に被検体の体軸が位置することとなる。図1のX方向は、被検体から見て、左右方向に対応する。X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交する。
【0010】
スタンド101は、X線診断装置1における撮影機構を保持する。撮影機構には、例えば、図1に示すX線発生器102、圧迫板保持器103、圧迫板104及び支持器105が含まれる。スタンド101は、撮影機構をZ方向に移動可能に保持してもよい。また、スタンド101は、撮影機構を、Y軸を回転軸として傾斜可能に保持してもよい。なお、図1では、撮影機構を傾斜させていない状態を図示している。図1の状態では、CC(Cranio-Caudal:頭尾)方向の撮影が可能である。
【0011】
X線発生器102は、X線を発生させる装置である。例えば、X線発生器102は、X線管とX線絞りとを備える。X線管は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。具体的には、X線管は、X線高電圧装置106から供給される高電圧を用いて、陰極から放出された熱電子を陽極に向けて加速させて衝突させることにより、X線を発生する。また、X線絞りは、例えば、スライド可能な4枚の絞り羽根により照射口を形成する。なお、絞り羽根は、鉛などで構成された板状部材である。X線絞りは、絞り羽根をスライドさせることで、照射口の形状及びサイズを制御し、X線管が発生したX線の照射範囲を絞り込む。
【0012】
圧迫板保持器103は、圧迫板104を支持する。ここで、圧迫板保持器103は、圧迫板104を、支持器105に近付き又は離れる方向に移動可能に保持する。CC方向の撮影を行なう場合、圧迫板保持器103は、圧迫板104を、Z方向に移動させることができる。支持器105は、被検体の乳房Bを支持する台である。
【0013】
撮影時において、被検体の乳房Bは、支持器105に載置され、また、圧迫板104により圧迫される。具体的には、圧迫板保持器103は、乳房Bが支持器105に載置された後、圧迫板104を支持器105に近付く方向に移動させ、乳房Bを圧迫する。圧迫された乳房Bは薄く押し広げられ、乳腺の重なりが減少する。なお、乳腺は、乳房内の組織である。乳房は、主に乳腺と脂肪から成る。
【0014】
なお、支持器105の内部には、X線検出器111が内蔵される。X線検出器111は、例えば、マトリクス状に配列された検出素子を有するX線平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)である。X線検出器111は、X線発生器102から照射されて乳房Bを透過したX線を検出し、検出したX線量に対応した検出信号を処理回路110へと出力する。X線検出器111は、グリッド、シンチレータアレイ及び光センサアレイを有する間接変換型の検出器であってもよいし、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
【0015】
X線高電圧装置106は、処理回路110による制御の下、X線発生器102に高電圧を供給する。例えば、X線高電圧装置106は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、高電圧を発生する高電圧発生装置と、管電圧及び管電流及び照射時間の制御を行うX線制御装置とを有する。なお、高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。
【0016】
入力インタフェース107は、ユーザから各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路110に出力する。例えば、入力インタフェース107は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、音声入力回路等により実現される。なお、入力インタフェース107は、処理回路110と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、入力インタフェース107は、モーションキャプチャによりユーザからの入力操作を受け付ける回路であっても構わない。一例を挙げると、入力インタフェース107は、トラッカーを介して取得した信号やユーザについて収集された画像を処理することにより、ユーザの体動や視線等を入力操作として受け付けることができる。また、入力インタフェース107は、マウスやキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、X線診断装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路110へ出力する電気信号の処理回路も、入力インタフェース107の例に含まれる。
【0017】
X線診断装置1は、入力インタフェース107として、フットスイッチを備えてもよい。例えば、処理回路110は、フットスイッチを介して受け付けたユーザから指示に応じて、圧迫板104を移動させて乳房Bを圧迫させたり、スタンド101に対する撮影機構の位置や角度を変更したりすることができる。
【0018】
ディスプレイ108は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ108は、入力インタフェース107を介してユーザから各種の指示や設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。また、ディスプレイ108は、撮影された乳房BのX線画像を表示させる。例えば、ディスプレイ108は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。ディスプレイ108は、デスクトップ型でもよいし、処理回路110と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
【0019】
メモリ109は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。例えば、メモリ109は、撮影された乳房BのX線画像のデータを記憶する。また、メモリ109は、X線診断装置1に含まれる回路がその機能を実現するためのプログラムを記憶する。メモリ109は、X線診断装置1とネットワークNWを介して接続されたサーバ群(クラウド)により実現されることとしてもよい。
【0020】
処理回路110は、撮影制御機能110a、画像生成機能110b及び出力機能110cとして機能することにより、X線診断装置1全体の動作を制御する。撮影制御機能110aは、撮影制御部の一例である。出力機能110cは、出力部の一例である。例えば、処理回路110は、撮影制御機能110aに対応するプログラムをメモリ109から読み出して実行することにより、撮影制御機能110aとして機能する。同様にして、処理回路110は、画像生成機能110b及び出力機能110cとして機能する。
【0021】
例えば、撮影制御機能110aは、入力インタフェース107を介してユーザからの指示を受け付け、X線発生器102からのX線の発生、及び、X線検出器111によるX線の検出を制御して、検出信号を収集する。また、画像生成機能110bは、収集された検出信号を用いてX線画像を生成し、生成したX線画像をメモリ109に格納する。また、出力機能110cは、各種情報の出力を制御する。例えば、出力機能110cは、ディスプレイ108における表示を制御する。また、出力機能110cは、ネットワークNWを介してX線画像を外部装置に送信し、保存させてもよい。このような外部装置の例としては、PACS(Picture Archiving and Communication System)のサーバを挙げることができる。
【0022】
図1に示すX線診断装置1においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ109へ記憶されている。処理回路110は、メモリ109からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、プログラムを読み出した状態の処理回路110は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
【0023】
なお、図1においては単一の処理回路110にて、撮影制御機能110a、画像生成機能110b及び出力機能110cが実現するものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路110を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路110が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
【0024】
また、処理回路110は、ネットワークNWを介して接続された外部装置のプロセッサを利用して、機能を実現することとしてもよい。例えば、処理回路110は、メモリ109から各機能に対応するプログラムを読み出して実行するとともに、X線診断装置1とネットワークNWを介して接続されたサーバ群(クラウド)を計算資源として利用することにより、図1に示す各機能を実現する。
【0025】
次に、X線診断装置1を用いたマンモグラフィ検査の一連の流れについて説明する。例えば、マンモグラフィ検査では、まず、密着撮影が行われる。次に、密着撮影において病変が疑われる部分が見つかった場合、病変が疑われる部分を対象範囲とした拡大撮影が行われる。拡大撮影は、密着撮影と比較してより高精細なX線画像を取得するための撮影であり、通常、密着撮影よりも狭い範囲を対象として撮影が行われる。
【0026】
本実施形態において、密着撮影は第1の撮影の一例であり、拡大撮影は第2の撮影の一例である。また、以下では、密着撮影によるX線画像を密着撮影画像とも記載する。密着撮影画像は、第1のX線画像の一例である。また、拡大撮影によるX線画像を拡大撮影画像とも記載する。拡大撮影画像は、第2のX線画像の一例である。マンモグラフィ検査においては、密着撮影を行なうことによって病変が疑われる部分を発見し、拡大撮影を行なうことによって病変が疑われる部分をより詳細に観察することが可能となる。これにより、医師等のユーザは、腫瘤や石灰化の有無や状態を判定し、必要があれば治療計画を行なうこともできる。
【0027】
なお、腫瘤は、乳房内にある、乳腺や脂肪とは異なる内容物でできた塊である。腫瘤には良性と悪性があり、その形状・濃度・辺縁(まわりの縁取り方)等により判定する。また、石灰化は、カルシウムが沈着したもので、X線画像上には石のように写る。石灰化についても良性と悪性があり、その形態や乳房内での分布の仕方等により判定する。以下の説明で、腫瘤や石灰化等を特に区別しない場合、単に病変と記載する。
【0028】
マンモグラフィ検査の一連の流れについて、図2を用いてより詳細に説明する。図2は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ検査の一連の流れを示すブロック図である。
【0029】
まずは、図1に示した圧迫板104として密着撮影用の圧迫板が取り付けられた状態において、乳房Bが圧迫され(ステップS101)、密着撮影が実行される(ステップS102)。次に、乳房Bの圧迫を解除して(ステップS103)、拡大撮影の対象範囲が特定される(ステップS104)。例えば、出力機能110cは、ステップS102で収集された密着撮影画像をディスプレイ108に表示させ、医師等のユーザは、密着撮影画像について読影を行なう。ここで、密着撮影画像に病変が疑われる部分がある場合には、ユーザは、当該部分を含むように、拡大撮影の対象範囲を指定することができる。拡大撮影を行なう際には、密着撮影用の圧迫板を取り外し(ステップS105)、代わりに拡大撮影用の圧迫板を取り付け、更に、拡大撮影用の撮影台を支持器105に対して取り付ける(ステップS105)。そして、乳房Bが圧迫され(ステップS107)、拡大撮影が実行される(ステップS108)。
【0030】
ここで、拡大撮影用の撮影台は、支持台105の上に配置され、支持台105と乳房Bとの間に挟み込まれる。これにより、支持器105に内蔵されるX線検出器111と乳房Bとの間に距離が生まれ、拡大撮影画像においては、乳房Bが幾何学的に拡大して描出されることとなる。また、拡大撮影用の圧迫板は、密着撮影用の圧迫板と圧迫面の高さが異なる。拡大撮影用の圧迫板を用いることにより、X線発生器102と乳房Bとの距離が短くなり、拡大撮影画像においては、乳房Bが幾何学的に拡大して描出されることとなる。
【0031】
しかしながら、図2に示したように、密着撮影と拡大撮影とを行なうための一連の流れの中には多くのステップが含まれており時間を要する。そこで、実施形態のX線診断装置1は、以下で詳細に説明するように、第1のX線検出器と第2のX線検出器とを用いて、密着撮影と拡大撮影の代わりとなる高精細撮影とを実行することを可能として、これら複数回の撮影を効率的に行なうことを可能とする。なお、高精細撮影によるX線画像については、高精細撮影画像とも記載する。
【0032】
図3では、第1のX線検出器の一例としてX線検出器111a、第2のX線検出器の一例としてX線検出器111bについて説明する。X線検出器111a及びX線検出器111bは、図2に示したX線検出器111の一例であり、支持器105に内蔵される。
【0033】
なお、図3におけるZ’方向は、支持器105における乳房Bの載置面に直交する方向である。また、Z’方向は、乳房Bの圧迫を行なう際、圧迫板保持器103及び圧迫板104が移動する方向である。X方向’、Y方向及びZ’方向は、互いに直交する。CC方向の撮影を行なう場合、X方向’はX方向に一致し、Z’方向はZ方向に一致する。また、MLO(Mediolateral-Oblique:内外斜位)方向の撮影を行なう場合等、スタンド101に対して撮影機構が傾斜する場合には、撮影角度に応じて、X方向’はX方向に対して傾斜し、Z’方向はZ方向に対して傾斜する。
【0034】
X線検出器111bは、ピクセルサイズがX線検出器111aよりも小さい高精細の検出器である。例えば、X線検出器111bでは、ピクセルピッチがX線検出器111aの「2/3」以下となるように検出素子が配列される。
【0035】
なお、図3において、X線検出器111a及びX線検出器111bの上部には、グリッド112が配置されている。即ち、グリッド112は、X線検出器111aよりもX線発生器102に近い位置に設けられる。グリッド112は、所定角度のX線を選択的に透過させるように構成され、散乱線を排除してX線画像の画質を向上させる。グリッド112の構造について特に限定されるものではないが、例えば、X線遮蔽材による板状部材を互いに平行に配列することで構成することが可能である。その他、グリッド112は、格子が交差するように形成されたクロスグリッド、格子がハニカム状(六角形)に形成されたハニカムグリッド等であってもよい。
【0036】
図3に示したX線検出器111a及びX線検出器111bを用いる場合、密着撮影については、図2に示したステップS101及びステップS102と同様にして実行することが可能である。即ち、乳房Bは、支持器105の上に載置され、圧迫板104により圧迫される。X線発生器102から照射されたX線は、乳房Bを透過し、グリッド112にて散乱線の排除を受けた上で、X線検出器111aにより検出される。画像生成機能110bは、X線検出器111aから出力された検出信号に基づいて、密着撮影画像を生成する。また、密着撮影画像に基づいて、高精細撮影の対象範囲が特定される。
【0037】
高精細撮影を行なう際、X線検出器111bは、高精細撮影の対象範囲に応じて移動する。例えば、X線検出器111bは、図4の矢印に示すように、X’方向及びY方向に移動可能に構成される。X線検出器111bを移動させる機構について特に限定されるものではないが、一例としては、X’方向及びY方向の各方向に少なくとも1本ずつレールを設け、レール上を移動可能なホルダによりX線検出器111bを保持しておくことにより、X線検出器111bをX’方向及びY方向に移動させることが可能である。
【0038】
なお、図4には、密着撮影の撮影範囲を示している。密着撮影の撮影範囲は、例えば、密着撮影時の配置でのX線検出器111aの検出面の範囲に対応する。X線検出器111bについては、少なくとも密着撮影の撮影範囲内で移動可能に構成することが好ましい。
【0039】
X線検出器111bの移動について、図5A及び図5Bを用いて説明する。図5A及び図5Bは、高精細撮影の対象範囲の特定及びX線検出器111bの移動について説明するための概念図である。
【0040】
例えば、出力機能110cは、密着撮影画像をディスプレイ108に表示させ、医師等のユーザは、密着撮影画像について読影を行なう。図5A及び図5Bでは、病変が疑われる部分として、密着撮影画像の注目点Cが認められたケースについて説明する。かかる場合、ユーザは、密着撮影画像上で注目点Cを指定する操作を行なう。例えば、ディスプレイ108はタッチスクリーンであり、ユーザは、密着撮影画像上で注目点Cをタップして指定することができる。
【0041】
注目点Cが指定された場合、撮影制御機能110aは、注目点Cを含む範囲を高精細撮影の対象範囲として特定し、また、特定した対象範囲を含むようにX線検出器111bを移動させる。高精細撮影の対象範囲は、X線検出器111bの検出面のサイズに応じた一定サイズの範囲であってもよいし、X線検出器111bの検出面のサイズ以下で適宜調整される範囲であってもよい。なお、高精細撮影の対象範囲を一定サイズとする場合、X線発生器102は、X線絞りとして、切欠きを有する遮蔽版を備えてもよい。
【0042】
撮影制御機能110aは、図5A及び図5Bに示すようにX線検出器111bを移動させ、図6に示すようにX線検出器111aを退避させた後、高精細撮影を実行する。X線検出器111aを退避させる機構について特に限定されるものではないが、一例としては、少なくとも1本のレールを設け、レール上を移動可能なホルダによりX線検出器111aを保持しておくことにより、X線検出器111aを適宜移動させて退避させることが可能である。
【0043】
なお、図6では、X線検出器111aは、-Y方向に退避している。退避する方向について特に限定されるものではないが、+Y方向には被検体が位置しているため、+Y方向以外に退避させることが好ましい。
【0044】
X線検出器111aを-Y方向に退避させる場合、-Y方向にはスタンド101が位置しているため、スタンド101の内部に、X線検出器111aを退避させるための退避スペースを設けてもよい。また、X線検出器111aを+X’方向又は-X’方向に退避させる場合、装置からX線検出器111aが付き出す形となるため、ユーザ等との接触を生じないよう、音声等で注意を促してもよい。
【0045】
また、図6では、グリッド112と重ならない位置までX線検出器111aを退避させているが、X線検出器111bと重ならない位置まで退避すれば十分である。即ち、撮影制御機能110aは、高精細撮影の対象範囲に応じてX線検出器111bを移動させ、移動後のX線検出器111bと重ならない位置までX線検出器111aを退避させるように制御してもよい。このように、移動量が最小限となるように制御することで、密着撮影の完了後、高精細撮影を開始するまでの所要時間を短縮することができる。また、+X’方向又は-X’方向に退避させる場合、装置からX線検出器111aが付き出す量を小さくすることができる。
【0046】
更に、撮影制御機能110aは、移動量が最小限となるようにX線検出器111aを退避させる方向を決定してもよい。例えば、X線検出器111bが図5Bの位置である場合、X線検出器111aを+X’方向に退避させるよりは、-X’方向に退避させた方が移動量は短くなる。
【0047】
更に、撮影制御機能110aは、X線検出器111aを退避させるために設けられた退避スペースの大きさに応じて、退避させる方向を決定してもよい。即ち、退避スペースを設けてその中にX線検出器111aを退避させるとしても、装置の構成上、十分な大きさの退避スペースを設けることができないケースも想定される。そこで、撮影制御機能110aは、高精細撮影の対象範囲に応じてX線検出器111bを移動させ、移動後のX線検出器111bと重ならない位置までX線検出器111aを退避させる場合の当該X線検出器111aの移動量を求め、当該移動量が許容範囲内であれば退避スペース内に移動させ、当該移動量が許容範囲を超える場合には他の方向(+X’方向、-X’方向等)に移動させるように制御してもよい。
【0048】
高精細撮影を実行する際、撮影制御機能110aは、高精細撮影の対象範囲の位置やサイズに応じてX線発生器102におけるX線絞りを制御し、高精細撮影の対象範囲に対してのみX線が照射されるように制御する。X線発生器102から照射されたX線は、乳房Bを透過し、グリッド112にて散乱線の排除を受けた上で、高精細のX線検出器111bにより検出される。画像生成機能110bは、X線検出器111bから出力された検出信号に基づいて、高精細撮影画像を生成する。
【0049】
出力機能110cは、生成された高精細撮影画像をディスプレイ108に表示させ、病変が疑われる部分の詳細な観察が行なわれる。ここで、出力機能110cは、図7に示すように、高精細撮影画像を、密着撮影画像に重畳表示させてもよい。これにより、高精細撮影画像による詳細な観察を行ないつつ、周囲の状況を合わせて確認することができる。
【0050】
上述したように、撮影制御機能110aは、X線検出器111aと、ピクセルサイズがX線検出器111aよりも小さいX線検出器111bとを用いて、密着撮影と高精細撮影とを効率的に実行することができる。
【0051】
例えば、X線検出器111aにより密着撮影画像を収集し、X線検出器111bにより高精細撮影画像を収集する場合、密着撮影の完了後に拡大撮影用の撮影台を支持器105に対して取り付けたり、密着撮影用の圧迫板と拡大撮影用の圧迫板とを交換したりする必要はなく、作業が簡略される。即ち、図2に示したステップS105、ステップS106及びステップS107を省略することが可能となる。
【0052】
また、ステップS107を省略可能であるとすれば、1回の圧迫により密着撮影と拡大撮影の代わりとなる高精細撮影とを実行することができる。密着撮影の完了後に圧迫の解除と再圧迫とを行なう場合、密着撮影画像上で特定した拡大撮影の対象範囲を適切に再圧迫できず、再撮影による不要被曝を生じる場合がある。一方で、X線検出器111aにより密着撮影画像を収集し、X線検出器111bにより高精細撮影画像を収集する場合、圧迫の解除と再圧迫とを行なう必要はないため、不要被曝を生じるケースは回避することができる。
【0053】
また、図2のステップS105及びステップS106の作業によって幾何学的な拡大を行なう場合、小焦点とするため、X線発生器102が備えるX線管には2焦点管が採用される場合が多い。一方で、X線検出器111aにより密着撮影画像を収集し、X線検出器111bにより高精細撮影画像を収集する場合、2焦点管を採用する必要はなく、X線の発生に関するコストが削減される。
【0054】
(第2の実施形態)
上述した実施形態の他、種々の変形を加えて実施されてよいものである。
【0055】
例えば、上述した実施形態では、密着撮影画像を参照したユーザが、病変が疑われる部分を指定することにより、高精細撮影の対象範囲を特定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0056】
例えば、撮影制御機能110aは、密着撮影画像に対してコンピュータ支援診断(Computer-Aided Diagnosis:CAD)処理を実行して病変が疑われる部分を自動抽出し、抽出した部分を含むように高精細撮影の対象範囲を特定することができる。
【0057】
その他、撮影制御機能110aは、AI(Artificial Intelligence)を用いた種々の方法で、高精細撮影の対象範囲を特定することができる。例えば、撮影制御機能110aは、密着撮影画像に基づいて高精細撮影の対象範囲を特定するように機能付けられた学習済みモデルを予め取得し、メモリ109に記憶させる。このような、学習済みモデルは、例えば、密着撮影画像を入力側データ、医師等のユーザが密着撮影画像を読影してマニュアルで設定した高精細撮影の対象範囲を出力側データとする学習を行なうことにより、生成することができる。このような学習済みモデルは撮影制御機能110aが生成してもよいし、外部装置において生成された学習済みモデルを、ネットワークNWを介して取得することとしてもよい。
【0058】
また、上述した実施形態では、X線検出器111aにより密着撮影画像を収集し、X線検出器111bにより高精細撮影画像を収集する場合、密着撮影の完了後において乳房Bの圧迫の解除及び再圧迫は不要であると説明した。しかしながら、乳房Bの圧迫の解除及び再圧迫は、必要に応じて適宜行うこととしてもよい。例えば、ユーザが密着撮影画像を読影して高精細撮影の対象範囲を特定する場合で、読影に時間を要する場合には、被検体の負担を考慮して、乳房Bの圧迫の解除しておくこととしてもよい。密着撮影の完了後における乳房Bの圧迫の解除及び再圧迫を省略するためには、高精細撮影の対象範囲の特定を、CAD又はAIにより自動且つ迅速に行なうことが好ましい。
【0059】
また、上述した実施形態では、図3等に示したように、密着撮影に用いられるX線検出器111aを、高精細撮影に用いられるX線検出器111bよりも+Z’方向に配置するケースについて説明した。即ち、X線発生器102に対して、X線検出器111bよりX線検出器111aが近いケースについて説明した。しかしながら、これら検出器の配置については種々の変形が可能である。以下で説明する図8図10は、第2の実施形態に係るX線検出器111a及びX線検出器111bの配置の一例を示す図である。
【0060】
例えば、図8に示すように、高精細撮影に用いられるX線検出器111bを、密着撮影に用いられるX線検出器111aよりも+Z’方向に配置してもよい。かかる場合、密着撮影時には、X線検出器111bは、密着撮影の対象範囲から退避することとなる。また、高精細撮影時には、X線検出器111bは、高精細撮影の対象範囲に応じて、X’方向及びY方向に適宜移動する。
【0061】
図8の配置とする場合、X線検出器111aについて移動機構を設ける必要がない点で有利である。一方で、図3の配置とする場合、乳房BとX線検出器111bとの間の距離が大きくなるため、高精細撮影画像について、X線検出器111bのピクセルサイズによる高精細化に加えて、幾何学的な拡大も受けられる点で有利である。
【0062】
また、例えば、図9に示すように、密着撮影時におけるX線検出器111aの位置に、X線検出器111bを入れ替えて配置してもよい。これにより、密着撮影時と高精細撮影時とで、X線発生器102と乳房BとX線検出器111との位置関係を一定にすることができる。これにより、例えば図7に示したように、密着撮影画像と高精細撮影画像とを比較することが容易になる。
【0063】
また、例えば、図10に示すように、高精細撮影を行なう際、X線検出器111aとともにグリッド112を退避させるようにしてもよい。グリッド112は、散乱線を除去してノイズを低減できる一方、検出されるX線量が低下するため、コントラストが低下してしまう側面を有する。ここで、高精細撮影時においては、撮影範囲が狭く散乱線は比較的発生しにくいため、コントラストを優先し、グリッド112を退避させてしまうこととしてもよい。
【0064】
また、上述した実施形態では、密着撮影を行なった後に高精細撮影を行なう場合について説明したが、高精細撮影を行なった後に密着撮影を行なう場合にも同様に適用が可能である。
【0065】
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU(Graphics PROCESSING Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、当該機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、各図における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
【0066】
また、これまで、単一のメモリが処理回路の各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、複数のメモリを分散して配置し、処理回路は、個別のメモリから対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、メモリにプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
【0067】
上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。即ち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
【0068】
また、上述した実施形態で説明した方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な非一過性の記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0069】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、マンモグラフィにおいてモードの異なる複数回の撮影を効率的に行なうことができる。
【0070】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0071】
1:X線診断装置
101:スタンド
102:X線発生器
103:圧迫板保持器
104:圧迫板
105:支持器
106:X線高電圧装置
107:入力インタフェース
108:ディスプレイ
109:メモリ
110:処理回路
110a:撮影制御機能
110b:画像生成機能
110c:出力機能
111:X線検出器
111a:X線検出器
111b:X線検出器
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10