(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076820
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】プロジェクターの制御方法、プロジェクター、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09G 5/36 20060101AFI20240530BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240530BHJP
H04N 5/74 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
G09G5/36 520E
G09G5/00 510B
G09G5/00 510Q
H04N5/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188603
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内山 喜照
【テーマコード(参考)】
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA26
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB04
5C182AB08
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA14
5C182BA35
5C182BA55
5C182BA75
5C182BB01
5C182BC22
5C182BC25
5C182BC26
5C182CA01
5C182CA32
5C182CB12
5C182CB15
5C182CB45
5C182CC24
5C182DA14
(57)【要約】
【課題】投射画像において対象画像を一定のサイズで表示する。
【解決手段】第1プロジェクター100Aの制御方法は、第2ユーザー群画像PGBのうち、投射画像PQにおいて、第1サイズSZ1で投射を行う第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの指定を受け付けることと、頭部画像HCの大きさが変更された場合に、投射画像PQにおいて頭部画像HCの大きさを示す第2サイズSZ2を求めることと、第2サイズSZ2の第1サイズSZ1に対する比率である第1比率PR1に基づいて、投射画像PQにおいて頭部画像HCが第1サイズSZ1で表示されるように、投射画像PQの第2ユーザー群画像PGBに対する拡大率ELを調整することと、を含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力画像のうち、プロジェクターが前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、
前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、
前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、
を含む、プロジェクターの制御方法。
【請求項2】
前記拡大率を調整することは、
前記プロジェクターの光学装置によって前記拡大率を調整すること、
を含む、請求項1に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項3】
前記拡大率を調整することは、
前記対象画像を画像処理によって拡縮すること、
を含む、請求項1に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項4】
前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す、前記第1サイズとは異なる第3サイズが指定された場合に、
前記第2サイズの前記第3サイズに対する比率である第2比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第3サイズで表示されるように、前記拡大率を調整すること、
を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項5】
前記拡大率を調整することは、
前記対象画像が人物の画像である場合に、前記第1サイズは前記人物が実寸大で表示されるサイズである、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項6】
前記拡大率を調整することは、
前記拡大率を減少させる場合には、前記対象画像に対応する音声の音量を増加し、
前記拡大率を増加させる場合には、前記対象画像に対応する音声の音量を減少すること、
を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプロジェクターの制御方法。
【請求項7】
光学装置と、
少なくとも1つのプロセッサーと、を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサーは、
入力画像のうち、前記光学装置が前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、
前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、
前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、
を実行する、プロジェクター。
【請求項8】
入力画像のうち、プロジェクターが前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、
前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、
前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、
をプロセッサーに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターの制御方法、プロジェクター、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像を実寸大に表示する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、以下の内容が記載されている。複数画面を同時表示する際に、どの画像が実寸大の表示対象なのかをユーザーが簡易に選択、及び設定する。その後に、光学的な拡大縮小に応じて、実寸大の表示対象の画像のみについて、表示面上の寸法を一定に保つように、投射装置が電子的な拡大縮小率を演算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、複数映像を同時表示する際に、光学的な拡大縮小に応じて実寸大表示対象の画像のみについて、表示面上の寸法を一定に保つことが記載されている。しかしながら、入力画像に含まれる対象画像のサイズが変わった場合の投射装置の動作については記載されていない。そのため、入力画像に含まれる対象画像のサイズが変更された場合には、投射面に投射される投射画像において、対象画像のサイズを一定に保つことができず、ユーザーが所望するサイズで表示ができない可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、入力画像のうち、プロジェクターが前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、を含む、プロジェクターの制御方法である。
【0006】
本開示の他の一態様は、光学装置と、少なくとも1つのプロセッサーと、を含み、前記少なくとも1つのプロセッサーは、入力画像のうち、前記光学装置が前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、を実行する、プロジェクターである。
【0007】
本開示の更に別の一態様は、入力画像のうち、プロジェクターが前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、をプロセッサーに実行させる、プログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る会議システムの構成の一例を示す図。
【
図2】本実施形態に係るプロジェクターの構成の一例を示す図。
【
図3】プロジェクターの第1制御部の構成の一例を示す図。
【
図4】本実施形態に係るサーバー装置の構成の一例を示す図。
【
図5】投射画像における対象画像のサイズの指定方法の一例を示す図。
【
図6】サイズが指定された場合における拡大率の調整方法の一例を示す図。
【
図7】第1制御部の処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[1.会議システムの全体構成]
図1は、本実施形態に係る会議システム1の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、会議システム1は、プロジェクター100と、サーバー装置200と、を備える。プロジェクター100は、第1プロジェクター100Aと、第2プロジェクター100Bと、で構成される。
第1プロジェクター100A、及び第2プロジェクター100Bの各々は、サーバー装置200と、ネットワークNWを介して、通信可能に接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネットである。
【0011】
第1プロジェクター100Aを、第1ユーザーUAが操作し、第2プロジェクター100Bを第2ユーザーUB、第3ユーザーUC、第4ユーザーUD、及び第5ユーザーUEの少なくとも一人が操作する。第1ユーザーUAと、第2ユーザーUB~第5ユーザーUEとが、会議システム1を介して、会議を実行する。第2ユーザーUB~第5ユーザーUEを、以下の説明では、第2ユーザー群UGと記載する場合がある。
【0012】
本実施形態では、「会議」とは、「狭義の会議」に限定されず、複数人での打合せであればよい。なお、「狭義の会議」とは、「関係者が集まり、特定の目的に関して意見交換、及び審議し、合意、及び施策などの意思決定をすること」を意味する。換言すれば、「会議」では、「狭義の会議」における「審議」をしなくてもよい。また、「会議」では、「狭義の会議」における「合意、及び施策などの意思決定」をしなくてもよい。
【0013】
第1プロジェクター100Aは、第1ユーザー画像PUAと第1音声情報SUAとをサーバー装置200へ送信する。第1ユーザー画像PUAは、第1ユーザーUAの画像である。第1ユーザー画像PUAは、第1プロジェクター100Aに配置されたカメラ180によって生成される。第1音声情報SUAは、第1ユーザーUAの発する音声を示す。第1音声情報SUAは、第1プロジェクター100Aに配置されたマイク160によって生成される。
カメラ180、及びマイク160については、
図2を参照して更に説明する。
【0014】
第2プロジェクター100Bは、第2ユーザー群画像PGBと第2音声群情報SGBとをサーバー装置200へ送信する。第2ユーザー群画像PGBは、第2ユーザー画像PUB、第3ユーザー画像PUC、第4ユーザー画像PUD、及び第5ユーザー画像PUEを含む。第2ユーザー画像PUBは、第2ユーザーUBの画像である。第3ユーザー画像PUCは、第3ユーザーUCの画像である。第4ユーザー画像PUDは、第4ユーザーUDの画像である。第5ユーザー画像PUEは、第5ユーザーUEの画像である。第2ユーザー画像PUB~第5ユーザー画像PUEは、例えば、第2プロジェクター100Bに配置されたカメラ180によって生成される。
【0015】
第2音声群情報SGBは、第2音声情報SUB、第3音声情報SUC、第4音声情報SUD、及び第5音声情報SUEを含む。第2音声情報SUBは、第2ユーザーUBの発する音声を示す。第3音声情報SUCは、第3ユーザーUCの発する音声を示す。第4音声情報SUDは、第4ユーザーUDの発する音声を示す。第5音声情報SUEは、第5ユーザーUEの発する音声を示す。第2音声情報SUB~第5音声情報SUEの各々は、例えば、第2プロジェクター100Bに配置されたマイク160によって生成される。
【0016】
サーバー装置200は、第2ユーザー群画像PGB、及び第2音声群情報SGBを、第1プロジェクター100Aへ送信する。第1プロジェクター100Aは、第2ユーザー群画像PGBを、第1プロジェクター100Aから第1スクリーンSCAに投射して表示する。第1プロジェクター100Aは、第2音声群情報SGBに対応する音声を第1プロジェクター100Aに配置されたスピーカー170から出力する。
【0017】
サーバー装置200は、第1ユーザー画像PUA、及び第1音声情報SUAを、第2プロジェクター100Bへ送信する。第2プロジェクター100Bは、第1ユーザー画像PUAを、第2プロジェクター100Bから第2スクリーンSCBに投射して表示する。第2プロジェクター100Bは、第1音声情報SUAに対応する音声を第2プロジェクター100Bに配置されたスピーカー170から出力する。
【0018】
本実施形態では、サーバー装置200は、第1プロジェクター100A、及び第2プロジェクター100Bと、Ethernet(登録商標)ケーブル等によって有線通信可能に接続される場合について説明するが、これに限定されない。サーバー装置200が、第1プロジェクター100A、及び第2プロジェクター100Bと、Wi-Fi(登録商標)等によって無線通信可能に接続されてもよい。
また、本実施形態では、ネットワークNWがインターネットである場合について説明するが、これに限定されない。ネットワークNWが、例えばWAN(Wide Area Network)、でもよいし、LAN(Local Area Network)でもよい。
【0019】
[2.プロジェクターの構成]
次に、
図2を参照して、プロジェクター100の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る第1プロジェクター100Aの構成の一例を示す図である。第1プロジェクター100Aと、第2プロジェクター100Bとは、互いに略同一の構成を有するため、
図2を参照して、第1プロジェクター100Aの構成について説明し、第2プロジェクター100Bの構成については、その説明を省略する。なお、以下の説明において、第1プロジェクター100A、及び第2プロジェクター100Bを区別しない場合には、プロジェクター100と記載する場合がある。
【0020】
図2に示すように、第1プロジェクター100Aは、投射部110と、投射部110を駆動する駆動部120とを備える。投射部110は、光学的な画像の形成を行い、第1スクリーンSCAに第1画像光PLAを投射する。なお、本実施形態では、投射部110は、第2ユーザー群画像PGBに対応する第1画像光PLAを第1スクリーンSCAに投射する。また、投射部110は、第1画像光PLAを第1スクリーンSCAに投射することによって、投射画像PQを第1スクリーンSCAに表示する。
投射部110は、光源部111、光変調装置112及び投射光学系113を備える。駆動部120は、光源駆動部121及び光変調装置駆動部122を備える。
第1スクリーンSCAは、「投射面」の一例に対応する。
【0021】
光源部111は、LED(Light Emitting Diode)、レーザー光源等の固体光源を備える。
本実施形態では、光源部111が固体光源を備える場合について説明するが、これに限定されない。光源部111が、固体光源に換えて、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ光源を備えてもよい。
【0022】
また、光源部111は、光源が発した光を光変調装置112に導くリフレクター、及び補助リフレクターを備えてもよい。更に、光源部111は、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群、偏光板、又は光源が発した光の光量を光変調装置112に至る経路上で低減させる調光素子等を備えてもよい。
光源駆動部121は、内部バス107に接続され、同じく内部バス107に接続された第1制御部150の指示に従って、光源部111の光源を点灯、及び消灯させ、光源の出力を制御する。
【0023】
光変調装置112は、例えば、R、G及びBの三原色に対応した3枚の液晶パネル115を備える。Rは赤色を示し、Gは緑色を示し、Bは青色を示す。すなわち、光変調装置112は、R色光に対応する液晶パネル115と、G色光に対応する液晶パネル115と、B色光に対応する液晶パネル115とを備える。
光源部111が発する光はRGBの3色の色光に分離され、それぞれ対応する液晶パネル115に入射される。3枚の液晶パネル115の各々は、透過型の液晶パネルであり、透過する光を変調して第1画像光PLAを生成する。各液晶パネル115を通過して変調された第1画像光PLAは、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系113に射出される。
本実施形態では、光変調装置112が光変調素子として透過型の液晶パネル115を備える場合について説明するが、これに限定されない。光変調素子は反射型の液晶パネルでもよいし、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device)でもよい。
【0024】
光変調装置112は、光変調装置駆動部122によって駆動される。光変調装置駆動部122は、画像処理部145に接続される。
光変調装置駆動部122には、画像処理部145からR,G,Bの各原色に対応する画像データが入力される。光変調装置駆動部122は、入力された画像データを液晶パネル115の動作に適したデータ信号に変換する。光変調装置駆動部122は、変換したデータ信号に基づいて、各液晶パネル115の各画素に電圧を印加し、各液晶パネル115に画像を描画する。
【0025】
投射光学系113は、入射された第1画像光PLAをスクリーンSC上に結像させる投射レンズ、ミラー等を備える。また、投射光学系113は、スクリーンSCに投射される画像を拡大又は縮小させるズーム機構、フォーカスの調整を行うフォーカス調整機構、及び、第1画像光PLAの投射方向を調整するレンズシフト機構等を備える。
投射光学系113は、「光学装置」の一例に対応する。
【0026】
第1プロジェクター100Aは、操作部131、リモコン受光部133、入力インターフェース135、記憶部137、第1通信インターフェース141、フレームメモリー143、画像処理部145、及び第1制御部150を更に備える。入力インターフェース135、記憶部137、第1通信インターフェース141、画像処理部145、及び第1制御部150は、内部バス107を介して相互にデータ通信可能に接続される。
【0027】
操作部131は、第1プロジェクター100Aの筐体表面に設けられた各種のボタンやスイッチを備え、これらのボタンやスイッチの操作に対応した操作信号を生成して、入力インターフェース135に出力する。入力インターフェース135は、操作部131から入力された操作信号を第1制御部150に出力する回路を備える。
【0028】
リモコン受光部133は、リモコン5から送信される赤外線信号を受光し、受光した赤外線信号をデコードして操作信号を生成する。リモコン受光部133は、生成した操作信号を入力インターフェース135に出力する。入力インターフェース135は、リモコン受光部133から入力された操作信号を第1制御部150に出力する回路を備える。
【0029】
記憶部137は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気的記録装置、又は、フラッシュメモリー、SSD(Solid State Drive)等の半導体記憶素子を用いた記憶装置である。記憶部137は、第1制御部150が実行するプログラム、第1制御部150が処理したデータ、及び画像データ等を記憶する。
【0030】
第1通信インターフェース141は、例えば、Ethernet(登録商標)規格に従って、サーバー装置200と通信を実行する通信インターフェースである。第1通信インターフェース141は、Ethernet(登録商標)ケーブルを接続するコネクター、及びコネクターを伝送される信号を処理するインターフェース回路を備える。第1通信インターフェース141は、コネクター及びインターフェース回路を有するインターフェース基板であり、第1制御部150の第1プロセッサー150A等が実装されるメイン基板に接続される。或いは、第1通信インターフェース141を構成するコネクター及びインターフェース回路が、第1制御部150のメイン基板に実装される。第1通信インターフェース141は、サーバー装置200から第2ユーザー群画像PGB、及び第2音声群情報SGBを受信する。また、第1通信インターフェース141は、サーバー装置200に対して、第1ユーザー画像PUA、及び第1音声情報SUAを送信する。
【0031】
第1制御部150は、第1メモリー150B及び第1プロセッサー150Aを備える。
第1メモリー150Bは、第1プロセッサー150Aが実行するプログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶装置である。第1メモリー150Bは、磁気的記憶装置、フラッシュROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子、或いはその他の種類の不揮発性記憶装置によって構成される。また、第1メモリー150Bは、第1プロセッサー150Aのワークエリアを構成するRAM(Random Access Memory)を含んでもよい。第1メモリー150Bは、第1制御部150によって処理されるデータ、及び第1プロセッサー150Aが実行する第1制御プログラムPG1等を記憶する。
【0032】
第1プロセッサー150Aは、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーが第1プロセッサー150Aとして機能する構成であってもよい。第1プロセッサー150Aは、第1制御プログラムPG1を実行して第1プロジェクター100Aの各部を制御する。例えば、第1プロセッサー150Aは、操作部131及びリモコン5によって受け付けた操作に対応した画像処理の実行指示と、この画像処理に用いるパラメーターとを画像処理部145に出力する。パラメーターには、例えば、スクリーンSCに投射する画像の幾何的な歪みを補正するための幾何補正パラメーター等が含まれる。
第1プロセッサー150Aは、「少なくとも1つのプロセッサー」の一例に対応する。また、第1プロセッサー150Aは、「プロセッサー」の一例に対応する。
第1制御プログラムPG1は、「プログラム」の一例に対応する。
【0033】
第1プロセッサー150Aは、第1メモリー150Bの一部または全部、及び、その他の回路と統合されたSoC(System on Chip)で構成されてもよい。また、第1プロセッサー150Aは、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の演算処理を実行するDSP(Digital Signal Processor)との組合せにより構成してもよい。第1プロセッサー150Aの機能の全てを、ハードウェアに実装した構成としてもよく、プログラマブルデバイスを用いて構成してもよい。
【0034】
画像処理部145、及びフレームメモリー143は、例えば、集積回路によって構成することができる。集積回路は、LSI(Large-Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)を含む。PLDには、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が含まれる。また、集積回路の構成の一部にアナログ回路が含まれていてもよく、プロセッサーと集積回路との組み合わせであってもよい。プロセッサーと集積回路との組み合わせは、マイクロコントローラー(MCU)、SoC(System-on-a-chip)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。
【0035】
画像処理部145は、第1通信インターフェース141から入力された画像データをフレームメモリー143に展開する。フレームメモリー143は、複数のバンクを備える。各バンクは、1フレーム分の画像データを書き込み可能な記憶容量を有する。フレームメモリー143は、例えば、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)によって構成される。
【0036】
画像処理部145は、フレームメモリー143に展開した画像データに対して、例えば、解像度変換処理、又はリサイズ処理、歪曲収差の補正、形状補正処理、デジタルズーム処理、画像の色合いや輝度の調整等の画像処理を行う。
また、画像処理部145は、垂直同期信号の入力フレーム周波数を描画周波数に変換した垂直同期信号を生成する。生成した垂直同期信号を出力同期信号という。画像処理部145は、生成した出力同期信号を光変調装置駆動部122に出力する。
【0037】
第1プロジェクター100Aは、マイク160、スピーカー170、及びカメラ180を更に備える。マイク160、スピーカー170、及びカメラ180の各々は、内部バス107を介して、第1制御部150とデータ通信可能に接続される。
【0038】
マイク160は、第1音声情報SUAを生成する。第1音声情報SUAは、第1ユーザーUAの発する音声を示す。マイク160は、第1音声情報SUAを第1制御部150へ出力する。
スピーカー170は、第1制御部150からの指示に従って、第2音声群情報SGBに対応する音声を出力する。
カメラ180は、第1ユーザー画像PUAを生成する。第1ユーザー画像PUAは、第1ユーザーUAの画像である。カメラ180は、第1ユーザー画像PUAを第1制御部150へ出力する。
【0039】
次に
図3を参照して、第1制御部150の構成について説明する。
図3は、第1プロジェクター100Aの第1制御部150の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、第1制御部150は、画像音声受付部151と、画像調整部152と、画像出力部153と、音声調整部154と、音声出力部155と、第1通信制御部156と、サイズ記憶部157と、を備える。具体的には、第1プロセッサー150Aが、第1メモリー150Bから第1制御プログラムPG1を読み出して実行することによって、画像音声受付部151、画像調整部152、画像出力部153、音声調整部154、音声出力部155、及び第1通信制御部156として機能する。また、第1プロセッサー150Aが、第1メモリー150Bから第1制御プログラムPG1を読み出して実行することによって、第1メモリー150Bを、サイズ記憶部157として機能させる。
【0040】
サイズ記憶部157は、第1サイズSZ1、第2サイズSZ2、及び第3サイズSZ3を記憶する。第1サイズSZ1は、例えば、第1スクリーンSCAに投射された第2ユーザー群画像PGBのうち、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCに対する初期の指定サイズである。第1サイズSZ1は、第1ユーザーUAからの指示に基づいて、画像調整部152によって決定され、サイズ記憶部157に記憶される。
第2ユーザー群画像PGBは、「入力画像」の一例に対応する。
第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCは、「対象画像」の一例に対応する。
第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCについては、
図5及び
図6を参照して更に説明する。
【0041】
第2サイズSZ2は、例えば、第1スクリーンSCAに投射される第2ユーザー群画像PGBのうち、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズである。第2サイズSZ2は、画像調整部152が、サーバー装置200から第2ユーザー群画像PGBを受け付ける度に、画像調整部152によって算出され、サイズ記憶部157に記憶される。
【0042】
第3サイズSZ3は、例えば、第1スクリーンSCAに投射された第2ユーザー群画像PGBのうち、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCに対する2回目の指定サイズである。第3サイズSZ1は、第1サイズSZ1とは異なる。第3サイズSZ3は、第1ユーザーUAからの指示に基づいて、画像調整部152によって決定され、サイズ記憶部157に記憶される。
本実施形態では、画像調整部152は、第1サイズSZ1~第3サイズSZ3の各々を、例えば、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを含む最小の正方形の一辺のサイズとして算出する。
図5に、第1サイズSZ1の一例を示し、
図6に第2サイズSZ2の一例を示す。
【0043】
画像音声受付部151は、マイク160から第1音声情報SUAを取得する。また、画像音声受付部151は、カメラ180から第1ユーザー画像PUAを取得する。また、画像音声受付部151は、第1音声情報SUA、及び第1ユーザー画像PUAをサーバー装置200へ送信する。
【0044】
画像調整部152は、第2ユーザー群画像PGBをサーバー装置200から受け付ける。そして、画像調整部152は、第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射した場合に、第2ユーザー群画像PGBのうち、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズである第2サイズSZ2を、拡大率ELを用いて算出する。
拡大率ELは、第1スクリーンSCAに投射される投射画像PQとしての第2ユーザー群画像PGBのサイズSZSの、入力画像としての第2ユーザー群画像PGBのサイズSZJに対する比を示す。
【0045】
本実施形態では、アスペクト比を保持して第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射する場合について説明する。この場合には、拡大率ELは、例えば、第1スクリーンSCAに投射される投射画像PQとしての第2ユーザー群画像PGBの幅WS、すなわち、長辺方向の長さの、入力画像としての第2ユーザー群画像PGBの幅WJ、すなわち長辺方向の長さに対する比を示す。すなわち、拡大率ELは、例えば、次の式(1)で表される。入力画像としての第2ユーザー群画像PGBの幅WJは、例えば、液晶パネル115に表示される画像の長辺方向の長さである。
EL=WS/WJ (1)
【0046】
画像調整部152は、まず、第1サイズSZ1を指定する。この場合の拡大率ELを、第1拡大率EL1と記載する。第1拡大率EL1は、例えば、200倍である。
そして、画像調整部152は、第2ユーザー群画像PGBをサーバー装置200から受け付ける。画像調整部152は、第2サイズSZ2を、第1拡大率EL1を用いて、次の式(2)を用いて算出する。
SZ2=SZJ2×EL1 (2)
ここで、サイズSZJ2は、入力画像としての第2ユーザー群画像PGBにおける第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズである。サイズSZJ2は、入力画像としての第2ユーザー群画像PGBを、画像調整部152が画像処理することによって算出される。
【0047】
画像調整部152は、次の式(3)で第1比率PR1を算出する。第1比率PR1は、第2サイズSZ2の第1サイズSZ1に対する比率である。
PR1=SZ2/SZ1 (3)
画像調整部152は、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第1サイズSZ1で表示されるように、第2拡大率EL2を、次の(4)式で算出し、拡大率ELが第2拡大率EL2になるように調整する。
EL2=EL1/PR1 (4)
例えば、第2サイズSZ2が第1サイズSZ1よりも大きく、例えば、第1比率PR1が10/9である場合には、第2拡大率EL2は、式(4)に示すように、第1拡大率EL1の9/10に減少される。その結果、投射画像PQとしての第2ユーザー群画像PGBにおける第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第1サイズSZ1に調整できる。
【0048】
このように、第2拡大率EL2を、次の(4)式で算出し、拡大率ELが第2拡大率EL2になるように調整することによって、投射画像PQとしての第2ユーザー群画像PGBにおける第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第1サイズSZ1に調整できる。
【0049】
次に、第2拡大率EL2の調整方法について説明する。拡大率ELの調整方法としては、下記の2つの方法がある。
第1の方法は、第1プロジェクター100Aの投射光学系113によって、第2拡大率EL2を調整する方法である。具体的には、第1プロジェクター100Aの投射光学系113のズーム機構によって、第2拡大率EL2を調整する。この場合には、ズーム機構の構成によって、第2拡大率EL2の調整可能な範囲が所定範囲に制限される。
【0050】
第2の方法は、第1プロジェクター100Aの画像調整部152が、入力画像としての第2ユーザー群画像PGBにおける第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを画像処理によって拡縮することによって第2拡大率EL2を調整する方法である。例えば、第1プロジェクター100Aの画像調整部152が、入力画像としての第2ユーザー群画像PGBを、拡大率ELになるように調整する。この方法では、拡大率ELの範囲は制限されない。ただし、拡大率ELが大きい場合には、投射画像PQの一部が第1スクリーンSCAからはみ出す可能性がある。なお、画像を拡縮するとは、画像を拡大または縮小することである。
【0051】
したがって、例えば、画像調整部152によって算出された第2拡大率EL2が所定範囲内である場合には、第1の方法によって、拡大率ELを調整する。そして、例えば、画像調整部152によって算出された第2拡大率EL2が所定範囲を超える場合には、第1の方法に加えて、第2の方法によって、第2拡大率EL2を調整する。
このような制御を行うことによって、第2拡大率EL2の大きさに対して制限を受けることなく、第2拡大率EL2を適正に制御できる。
【0052】
画像出力部153は、画像調整部152が拡大率ELを第2拡大率EL2になるように調整して、第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射する。
【0053】
音声調整部154は、第2音声群情報SGBをサーバー装置200から受け付ける。
そして、画像調整部152が拡大率ELを減少する場合には、第3ユーザー画像PUCに対応する第3音声情報SUCの音量を増加する。本実施形態では、音声調整部154は、画像調整部152が拡大率ELを減少する場合には、第2音声群情報SGBの音量を増加する。例えば、音声調整部154は、画像調整部152が拡大率ELを10%減少する場合には、第2音声群情報SGBの音量を10%増加する。
また、画像調整部152が拡大率ELを増加する場合には、第3ユーザー画像PUCに対応する第3音声情報SUCの音量を減少する。本実施形態では、音声調整部154は、画像調整部152が拡大率ELを増加する場合には、第2音声群情報SGBの音量を減少する。例えば、音声調整部154は、画像調整部152が拡大率ELを10%増加する場合には、第2音声群情報SGBの音量を10%減少する。
【0054】
音声出力部155は、音声調整部154によって調整された音量で、第2音声群情報SGBに対応する音声をスピーカー170から出力する。
【0055】
第1通信制御部156は、第1音声情報SUA、及び第1ユーザー画像PUAを、サーバー装置200へ送信する。
また、第1通信制御部156は、第2音声群情報SGB、及び第2ユーザー群画像PGBを、サーバー装置200から受信する。
【0056】
[3.サーバー装置の構成]
次に、
図4を参照して、サーバー装置200の構成について説明する。
図4は、本実施形態に係るサーバー装置200の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、サーバー装置200は、第2制御部210、第2操作機構220、第2表示機構230、及び第2通信インターフェース240を備える。第2制御部210は、第2プロセッサー210A、及び第2メモリー210Bを備える。第2制御部210は、サーバー装置200の各部の動作を制御する。
また、第2制御部210には、第2操作機構220、第2表示機構230、及び第2通信インターフェース240が接続される。
【0057】
第2操作機構220は、種々のキー、ボタン等を備え、ユーザーからの操作を受け付ける。ユーザーは、例えば、サーバー装置200の管理者である。そして、第2操作機構220は、受け付けた操作に対応する操作信号を生成し、生成した操作信号を第2制御部210へ出力する。
第2表示機構230は、LCD等を備え、第2制御部210からの指示に従って、種々の画像をLCDに表示する。
第2通信インターフェース240は、コネクター及びインターフェース回路を備え、第2制御部210に接続される。本実施形態では、第2通信インターフェース240は、例えば、Ethernet(登録商標)規格に則って、第1プロジェクター100A、及び第2プロジェクター100Bの各々と通信するためのインターフェースである。
【0058】
第2プロセッサー210Aは、CPU、DSP、マイコン等で構成される。第2プロセッサー210Aは、複数のプロセッサーにより構成されてもよいし、単一のプロセッサーで構成されてもよい。
第2プロセッサー210Aが、後述する各部の機能を実現するようにプログラムされたハードウェアであってもよい。すなわち、第2プロセッサー210Aは、第2制御プログラムPG2をハードウェア回路として搭載した構成であってもよい。この場合には、例えば、第2プロセッサー210Aは、ASIC、FPGA等で構成される。
以下の説明では、第2プロセッサー210Aが第2制御プログラムPG2を実行することによって、第2制御部210の各種の機能を実現する場合について説明する。
【0059】
第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aが実行するプログラムや、第2プロセッサー210Aにより処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。第2メモリー210Bは、第2プロセッサー210Aが実行する第2制御プログラムPG2、及び、サーバー装置200の動作に関する各種の画像データ、設定データ等を記憶する。
第2メモリー210Bは、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。第2メモリー210Bは、不揮発性記憶領域として、例えば、ROM、HDD、SSD等を備えてもよい。また、第2メモリー210Bは、揮発性記憶領域を備え、第2プロセッサー210Aが実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。第2メモリー210Bは、揮発性記憶領域として、例えば、RAM等を備えてもよい。
【0060】
また、
図4に示すように、第2制御部210は、画像制御部211、音声制御部212、及び第2通信制御部213を備える。これらの各部は、例えば、第2プロセッサー210Aが第2制御プログラムPG2を実行することによって、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現される。
【0061】
画像制御部211は、第1プロジェクター100Aから第1ユーザー画像PUAを受け付ける。また、画像制御部211は、第2プロジェクター100Bから第2ユーザー群画像PGBを受け付ける。
また、画像制御部211は、第2通信インターフェース240を制御して、第1プロジェクター100Aに、第2ユーザー群画像PGBを送信することによって、第1プロジェクター100Aに、第2ユーザー群画像PGBを表示させる。また、画像制御部211は、第2通信インターフェース240を制御して、第2プロジェクター100Bに、第1ユーザー画像PUAを送信することによって、第2プロジェクター100Bに、第1ユーザー画像PUAを表示させる。
【0062】
音声制御部212は、第1プロジェクター100Aから第1音声情報SUAを受け付ける。また、音声制御部212は、第2プロジェクター100Bから第2音声群情報SGBを受け付ける。
また、音声制御部212は、第2通信インターフェース240を制御して、第1プロジェクター100Aに、第2音声群情報SGBを送信することによって、第2音声群情報SGBに対応する音声を出力させる。また、音声制御部212は、第2通信インターフェース240を制御して、第2プロジェクター100Bに、第1音声情報SUAを送信することによって、第1音声情報SUAに対応する音声を出力させる。
【0063】
第2通信制御部213は、第1ユーザー画像PUA、及び第1音声情報SUAを第1プロジェクター100Aから受信する。また、第2通信制御部213は、第2ユーザー群画像PGB、及び第2音声群情報SGBを第2プロジェクター100Bから受信する。
また、第2通信制御部213は、第2ユーザー群画像PGB、及び第2音声群情報SGBを第1プロジェクター100Aへ送信する。また、第2通信制御部213は、第1ユーザー画像PUA、及び第1音声情報SUAを第2プロジェクター100Bへ送信する。
【0064】
[4.投射画像の具体例]
次に、
図5、及び
図6を参照して、第1プロジェクター100Aが投射する第2ユーザー群画像PGBの具体例について説明する。
図5は、投射画像PQにおける対象画像のサイズの指定方法の一例を示す図である。本実施形態では、
図5は、第1スクリーンSCAに投射された第2ユーザー群画像PGBのうち、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCに対するサイズの指定方法の一例を示す図である。
図5の上図は、第1投射画像PGB1を示す。第1投射画像PGB1は、第1プロジェクター100Aが第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射中に、第1ユーザーUAから一時停止の指示を受け付けた場合に、第1スクリーンSCAに投射される投射画像PQである。第1ユーザーUAは、リモコン5又は操作部131に対して、第1プロジェクター100Aの投射を一時停止させることを指示する操作を行う。
【0065】
第1投射画像PGB1は、第2ユーザー画像PUB、第3ユーザー画像PUC、第4ユーザー画像PUD、及び第5ユーザー画像PUEを含む。第2ユーザー画像PUB~第5ユーザー画像PUEは、第1投射画像PGB1において、左から右に向けて配列される。
また、第1投射画像PGB1は、停止マークMSTを含む。停止マークMSTは、第1投射画像PGB1が、第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射中に一時停止された場合に第1スクリーンSCAに投射される画像であることを示す。停止マークMSTは、第1投射画像PGB1において、右上部に配置される。本実施例では、第1投射画像PGB1に第1ユーザー画像が含まれていない。
【0066】
また、第1投射画像PGB1は、第2マークMB1、第3マークMC1、第4マークMD1、及び第5マークME1を含む。本実施例では、第1投射画像PGB1に第1ユーザー画像が含まれていないので、第1マークは含まれていない。
第2マークMB1は、第2ユーザー画像PUBの頭部画像のサイズを規定する。換言すれば、第2マークMB1は、第2ユーザー画像PUBの頭部画像を含む最小の正方形を示す。第3マークMC1は、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを規定する。換言すれば、第3マークMC1は、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを含む最小の正方形を示す。第4マークMD1は、第4ユーザー画像PUDの頭部画像のサイズを規定する。換言すれば、第4マークMD1は、第4ユーザー画像PUDの頭部画像を含む最小の正方形を示す。第5マークME1は、第5ユーザー画像PUEの頭部画像のサイズを規定する。換言すれば、第5マークME1は、第5ユーザー画像PUEの頭部画像を含む最小の正方形を示す。頭部画像HCのサイズは、第1投射画像PG1から顔認識技術を用いて検出した範囲に基づいて決定しても良いし、第2マークMB1、第3マークMC1、第4マークMD1、及び第5マークME1の大きさを、入力インターフェース135を介して第1ユーザーUAが指定した範囲に基づいて決定しても良い。
【0067】
図5の下図は、第2投射画像PGB2を示す。第2投射画像PGB2は、第1投射画像PGB1に表示された第3マークMC1が、第1ユーザーUAによって選択された場合に、第1スクリーンSCAに表示される投射画像PQである。
第2投射画像PGB2は、第1投射画像PGB1と同様に、第2ユーザー画像PUB、第3ユーザー画像PUC、第4ユーザー画像PUD、及び第5ユーザー画像PUEと、停止マークMSTと、を含む。また、第2投射画像PGB2は、第2マークMB1、第3マークMC1、第4マークMD1、及び第5マークME1を含む。
なお、第2投射画像PGB2では、第3マークMC1として、第3マークMC1がユーザーによって選択されたことを示す選択マークMCAが表示される。
図5の下図では、選択マークMCAを、太線で示す。
【0068】
このようにして、第3マークMC1が第1ユーザーUAによって選択された場合に、画像調整部152が、第3サイズSZ3を第3マークMC1のサイズに指定する。すなわち、選択マークMCAは、第3サイズSZ3に対応する。
【0069】
図6は、第3サイズSZ3が指定された場合における拡大率ELの調整方法の一例を示す図である。
図6の上図は、第3ユーザー画像PUCの第2サイズSZ2が変更され、拡大率ELを調整しない場合に第1スクリーンSCAに投射される第3投射画像PGB3を示す。
【0070】
第3投射画像PGB3は、画像調整部152によって第2サイズSZ3が指定された後、第1スクリーンSCAに投射される第2ユーザー群画像PGBを示す。なお、
図6の上図に示す第3投射画像PGB3における第3ユーザー画像PUCのサイズは、
図5の下図に示す第2投射画像PGB2における第3ユーザー画像PUCのサイズよりも大きい。換言すれば、
図6の上図に示す第3投射画像PGB3における第2サイズSZ2は、
図5の下図に示す第2投射画像PGB2におけるにおける第2サイズSZ2よりも大きい。
また、第3投射画像PGB3は、画像調整部152が拡大率ELを調整しない場合に、第1スクリーンSCAに投射される画像を示す。すなわち、第3投射画像PGB3は、
図5の下図に示す第2投射画像PGB2を投射したときと同じ拡大率EL、すなわち第1拡大率EL1で、第2ユーザー群画像PGBを投射する場合に、第1スクリーンSCAに投射される画像を示す。
【0071】
第3投射画像PGB3は、第2ユーザー画像PUB、第3ユーザー画像PUC、第4ユーザー画像PUD、及び第5ユーザー画像PUEを含む。
第3投射画像PGB3は、選択マークMCAと第3マークMC3とを含む。第3マークMC3は、第3投射画像PGB3における第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを示す。第3マークMC3は、選択マークMCAよりも大きい。例えば、第3マークMC3のサイズは、選択マークMCAのサイズの3/2倍である。
【0072】
図6の下図は、第3ユーザー画像PUCのサイズが変更され、拡大率ELを調整した場合に第1スクリーンSCAに投射される第4投射画像PGB4を示す。
第4投射画像PGB4は、第2ユーザー画像PUB、第3ユーザー画像PUC、第4ユーザー画像PUD、及び第5ユーザー画像PUEと、第3マークMC4とを含む。
第3マークMC4は、第4投射画像PGB4における第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを示す。
【0073】
画像調整部152は、第4投射画像PGB4において第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第3サイズSZ3で表示されるように、拡大率ELを第2拡大率EL2に調整する。第2拡大率EL2は、次の式(5)で算出される。
EL2=EL3/PR2 (5)
ここで、第3拡大率EL3は、
図5を参照して説明したように、第3サイズSZ3を第3マークMC1のサイズに指定したときの拡大率ELである。換言すれば、第3拡大率EL3は、
図5に示す第1投射画像PGB1、及び第2投射画像PGB2が投射されるときの拡大率ELである。また、第2比率PR2は、次の式(6)で示すように、第2サイズSZ2の第3サイズSZ3に対する比率である。
PR2=SZ2/SZ3 (6)
図6では、第2比率PR2は、例えば、「3/2」である。
【0074】
そこで、画像調整部152は、式(5)に示すように、拡大率ELを第3拡大率EL3の「2/3」倍に縮小する。その結果、
図6の下図に示すように、第4投射画像PGB4は、第3投射画像PGB3と比較して、「2/3」倍に縮小される。その結果、第3マークMC4に示すように、第4投射画像PGB4における第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズは、第3サイズSZ3に調整される。
【0075】
本実施形態では、画像調整部152が、投射画像PQにおける第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを、第1サイズSZ1、又は第3サイズSZ3に調整する場合について説明するが、これに限定されない。例えば、画像調整部152が、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを、実寸大になるように調整してもよい。この場合には、例えば、第1サイズSZ1、及び第3サイズSZ3の一方を、第3ユーザーUCの頭部のサイズと一致するように指定してもよい。
【0076】
[5.第1制御部の処理]
次に、
図7を参照して、第1プロジェクター100Aの第1制御部150の処理について説明する。
図7は、第1プロジェクター100Aの第1制御部150の処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、初期状態として、画像調整部152が、投射画像PQとしての第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第1サイズSZ1に指定する場合について説明する。その後、画像調整部152が、投射画像PQとしての第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第3サイズSZ3に指定する場合について説明する。
【0077】
図7に示すように、まず、ステップS101において、画像調整部152は、投射画像PQとしての第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第1サイズSZ1に指定する。第1サイズSZ1は、例えば、頭部画像HCが第1スクリーンSCAに実寸大で表示されるサイズである。
次に、ステップS103において、画像調整部152は、第2ユーザー群画像PGBをサーバー装置200から受け付ける。
次に、ステップS105において、画像調整部152は、第1ユーザーUAから第1プロジェクター100Aの投射を一時停止する操作を受け付けたか否かを判定する。
第1プロジェクター100Aの投射を一時停止する操作を受け付けていないと画像調整部152が判定した場合(ステップS105;NO)には、処理がステップS111へ進む。第1プロジェクター100Aの投射を一時停止する操作を受け付けたと画像調整部152が判定した場合(ステップS105;YES)には、処理がステップS107へ進む。
そして、ステップS107において、画像調整部152は、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第3サイズSZ3に指定する操作を受け付けたか否かを判定する。
【0078】
第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第3サイズSZ3に指定する操作を受け付けたと画像調整部152が判定した場合(ステップS107;YES)には、処理がステップS123へ進む。第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズを第3サイズSZ3に指定する操作を受け付けていないと画像調整部152が判定した場合(ステップS107;NO)には、処理がステップS109へ進む。
そして、ステップS109において、画像調整部152は、第1ユーザーUAから第1プロジェクター100Aの投射の一時停止を解除する操作を受け付けたか否かを判定する。
第1プロジェクター100Aの投射の一時停止を解除する操作を受け付けたと画像調整部152が判定した場合(ステップS109;YES)には、処理がステップS111へ進む。第1プロジェクター100Aの投射の一時停止を解除する操作を受け付けていないと画像調整部152が判定した場合(ステップS109;NO)には、処理がステップS107に戻る。
【0079】
ステップS105でNOの場合、又は、ステップS109でYESの場合には、ステップS111において、画像調整部152は、投射画像PQとしての第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズが変更されたか否かを判定する。
第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズが変更されていないと画像調整部152が判定した場合(ステップS111;NO)には、処理がステップS119へ進む。第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズが変更されたと画像調整部152が判定した場合(ステップS111;YES)には、処理がステップS113に進む。
そして、ステップS113において、画像調整部152は、第2サイズSZ2を算出する。第2サイズSZ2は、例えば、第1スクリーンSCAに投射される第2ユーザー群画像PGBのうち、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズである。
【0080】
次に、ステップS115において、画像調整部152は、第1比率PR1を算出する。第1比率PR1は、第2サイズSZ2の第1サイズSZ1に対する比率である。
次に、ステップS117において、画像調整部152は、拡大率ELが第2拡大率EL2になるように調整する。第2拡大率EL2は、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第1サイズSZ1で表示される拡大率ELである。画像調整部152は、第2拡大率EL2を第1比率PR1に基づいて算出する。
ステップS117が終了したとき、及び、ステップS111でNOの場合には、ステップS119において、画像出力部153は、第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射する。
次に、ステップS121において、第1制御部150は、会議を終了するか否かを判定する。第1制御部150は、例えば、第1ユーザーUAから会議を終了する指示を受け付けた場合に、会議を終了する。また、第1制御部150は、例えば、サーバー装置200から会議を終了することを示す終了情報を受け付けた場合に、会議を終了する。
会議を終了しないと第1制御部150が判定した場合(ステップS121;NO)には、処理がステップS103に戻る。会議を終了すると第1制御部150が判定した場合(ステップS121;YES)には、その後、処理が終了する。
【0081】
ステップS107でYESの場合には、ステップS123において、画像調整部152は、第1プロジェクター100Aの投射の一時停止を解除する。
次に、ステップS125において、画像調整部152は、第2ユーザー群画像PGBをサーバー装置200から受け付ける。
次に、ステップS127において、画像調整部152は、投射画像PQとしての第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズが変更されたか否かを判定する。
第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズが変更されていないと画像調整部152が判定した場合(ステップS127;NO)には、処理がステップS135へ進む。第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCのサイズが変更されたと画像調整部152が判定した場合(ステップS127;YES)には、処理がステップS129へ進む。
【0082】
次に、ステップS129において、画像調整部152は、第2サイズSZ2を算出する。
次に、ステップS131において、画像調整部152は、第2比率PR2を算出する。第2比率PR2は、第2サイズSZ2の第3サイズSZ3に対する比率である。
次に、ステップS133において、画像調整部152は、拡大率ELが第2拡大率EL2になるように調整する。第2拡大率EL2は、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第3サイズSZ3で表示される拡大率ELである。画像調整部152は、第2拡大率EL2を第2比率PR2に基づいて算出する。
ステップS133が終了したとき、及び、ステップS127でNOの場合には、ステップS135において、画像出力部153は、第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射する。
次に、ステップS135において、第1制御部150は、会議を終了するか否かを判定する。
会議を終了しないと第1制御部150が判定した場合(ステップS135;NO)には、処理がステップS125に戻る。会議を終了すると第1制御部150が判定した場合(ステップS135;YES)には、その後、処理が終了する。
【0083】
ステップS101は、「第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けること」の一例に対応する。ステップS113は、「第2サイズを求めること」の一例に対応する。ステップS117は、「拡大率を調整すること」の一例に対応する。
【0084】
[6.構成と効果]
以上説明したように、本実施形態の第1プロジェクター100Aの制御方法は、第2ユーザー群画像PGBのうち、第1プロジェクター100Aが第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射した投射画像PQにおいて、第1サイズSZ1で投射を行う第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの指定を受け付けることと、第2ユーザー群画像PGBに含まれる第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさが変更された場合に、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさを示す第2サイズSZ2を求めることと、第2サイズSZ2の第1サイズSZ1に対する比率である第1比率PR1に基づいて、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第1サイズSZ1で表示されるように、投射画像PQの第2ユーザー群画像PGBに対する拡大率ELを調整することと、を含む。
【0085】
この構成によれば、第2サイズSZ2の第1サイズSZ1に対する比率である第1比率PR1に基づいて、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第1サイズSZ1で表示されるように、投射画像PQの第2ユーザー群画像PGBに対する拡大率ELを調整する。
よって、入力画像である第2ユーザー群画像PGBにおける第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさが変更された場合に、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを第1サイズSZ1で表示できる。したがって、ユーザーが所望するサイズに第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを表示できる。その結果、ユーザーの利便性を向上できる。
【0086】
また、第1プロジェクター100Aの制御方法において、拡大率ELを調整することは、第1プロジェクター100Aの投射光学系113によって拡大率ELを調整すること、を含む。
よって、第1プロジェクター100Aの投射光学系113によって拡大率ELを調整することによって、拡大率ELを調整できる。したがって、簡素な処理で、拡大率ELを調整できる。
【0087】
また、第1プロジェクター100Aの制御方法において、拡大率ELを調整することは、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを画像処理によって拡縮すること、を含む。
よって、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを画像処理によって拡縮することによって、拡大率ELを調整できる。したがって、拡大率ELに上限及び下限を設定する必要がない。その結果、ユーザーの利便性を向上できる。
【0088】
また、第1プロジェクター100Aの制御方法において、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさを示す、第1サイズSZ1とは異なる第3サイズSZ3が指定された場合に、第2サイズSZ2の第3サイズSZ3に対する比率である第2比率PR2に基づいて、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第3サイズSZ3で表示されるように、拡大率ELを調整すること、を含む。
よって、第2サイズSZ2の第3サイズSZ3に対する比率である第2比率PR2に基づいて、拡大率ELを調整することによって、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを第3サイズSZ3で表示できる。したがって、ユーザーが所望するサイズに第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCを表示できる。その結果、ユーザーの利便性を向上できる。
【0089】
また、第1プロジェクター100Aの制御方法において、拡大率ELを調整することは、第1サイズSZ1は、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが実寸大で表示されるサイズである。
よって、拡大率ELを調整することによって、第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが実寸大で表示できる。したがって、第1プロジェクター100Aによって投射される投射画像PQの臨場感を向上できる。
【0090】
また、第1プロジェクター100Aの制御方法において、拡大率ELを調整することは、拡大率ELを減少させる場合には、第3ユーザーUCに対応する音声の音量を増加し、拡大率ELを増加させる場合には、第3ユーザーUCに対応する音声の音量を減少すること、を含む。
よって、拡大率ELを減少させる場合には、第3ユーザーUCの頭部が第2プロジェクター100Bのカメラ180に近付いている。したがって、第3ユーザーUCに対応する音声の音量を増加することによって、臨場感を向上できる。一方、拡大率ELを増加させ場合には、第3ユーザーUCの頭部が第2プロジェクター100Bのカメラ180から遠ざかっている。したがって、第3ユーザーUCに対応する音声の音量を減少することによって、臨場感を向上できる。
【0091】
本実施形態の第1プロジェクター100Aは、投射光学系113と、第1プロセッサー150Aと、を含み、第1プロセッサー150Aは、第2ユーザー群画像PGBのうち、第1プロジェクター100Aが第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射した投射画像PQにおいて、第1サイズSZ1で投射を行う第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの指定を受け付けることと、第2ユーザー群画像PGBに含まれる第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさが変更された場合に、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさを示す第2サイズSZ2を求めることと、第2サイズSZ2の第1サイズSZ1に対する比率である第1比率PR1に基づいて、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第1サイズSZ1で表示されるように、投射画像PQの第2ユーザー群画像PGBに対する拡大率ELを調整することと、を実行する。
本実施形態の第1プロジェクター100Aによれば、本実施形態の第1プロジェクター100Aの制御方法と同様の作用効果を奏する。
【0092】
本実施形態の第1制御プログラムPG1は、第2ユーザー群画像PGBのうち、第1プロジェクター100Aが第2ユーザー群画像PGBを第1スクリーンSCAに投射した投射画像PQにおいて、第1サイズSZ1で投射を行う第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの指定を受け付けることと、第2ユーザー群画像PGBに含まれる第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさが変更された場合に、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCの大きさを示す第2サイズSZ2を求めることと、第2サイズSZ2の第1サイズSZ1に対する比率である第1比率PR1に基づいて、投射画像PQにおいて第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCが第1サイズSZ1で表示されるように、投射画像PQの第2ユーザー群画像PGBに対する拡大率ELを調整することと、を第1プロセッサー150Aに実行させる。
本実施形態の第1制御プログラムPG1によれば、本実施形態の第1プロジェクター100Aの制御方法と同様の作用効果を奏する。
【0093】
[7.他の実施形態]
上述した実施形態は、本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0094】
本実施形態では、便宜上、会議システム1が2台のプロジェクター100を含む場合について説明するが、これに限定されない。会議システム1が3台以上のプロジェクター100を含んでもよい。
【0095】
また、本実施形態では、本実施形態では、第2プロジェクター100Bに配置されたカメラ180が、第2ユーザー画像PUB~第5ユーザー画像PUEを生成する場合について説明するが、これに限定されない。第2ユーザー画像PUB~第5ユーザー画像PUEの各々を、例えば、第2プロジェクター100Bに通信可能に接続されたスマートフォンが生成してもよい。
この場合には、第2スマートフォンが第2ユーザー画像PUBを生成し、第2ユーザー画像PUBを第2プロジェクター100Bに送信する。また、第3スマートフォンが第3ユーザー画像PUCを生成し、第3ユーザー画像PUCを第2プロジェクター100Bに送信する。また、第4スマートフォンが第4ユーザー画像PUDを生成し、第4ユーザー画像PUDを第2プロジェクター100Bに送信する。また、第5スマートフォンが第5ユーザー画像PUEを生成し、第5ユーザー画像PUEを第2プロジェクター100Bに送信する。そして、第2プロジェクター100Bが、第2ユーザー画像PUB~第5ユーザー画像PUEを合成し、第2ユーザー群画像PGBを生成する。
【0096】
また、本実施形態では、第2プロジェクター100Bに配置されたマイク160が、第2音声情報SUB~第5音声情報SUEを生成する場合について説明するが、これに限定されない。第2音声情報SUB~第5音声情報SUEの各々を、例えば、第2プロジェクター100Bに通信可能に接続されたスマートフォンが生成してもよい。
この場合には、第2スマートフォンが第2音声情報SUBを生成し、第2音声情報SUBを第2プロジェクター100Bに送信する。また、第3スマートフォンが第3音声情報SUCを生成し、第3音声情報SUCを第2プロジェクター100Bに送信する。また、第4スマートフォンが第4音声情報SUDを生成し、第4音声情報SUDを第2プロジェクター100Bに送信する。また、第5スマートフォンが第5音声情報SUEを生成し、第5音声情報SUEを第2プロジェクター100Bに送信する。そして、第2プロジェクター100Bが、第2音声情報SUB~第5音声情報SUEを合成し、第2音声群情報SGBを生成する。
【0097】
また、本実施形態では、「入力画像」が第2ユーザー群画像PGBである場合について説明するがこれに限定されない。例えば、「入力画像」が、第3ユーザー画像PUCでもよい。また、例えば、「入力画像」が、第2ユーザー画像PUB~第5ユーザー画像PUEのうちの2人、又は3人の画像でもよい。
【0098】
また、本実施形態では、「対象画像」が第3ユーザー画像PUCの頭部画像HCである場合について説明するが、これに限定されない。「対象画像」が第2ユーザー群画像PGBに含まれる画像であればよい。例えば、「対象画像」が第2ユーザー画像PUBの頭部画像でもよいし、「対象画像」が第4ユーザー画像PUDの頭部画像でもよい。
【0099】
また、例えば、
図7のフローチャートの処理単位は、第1プロジェクター100Aの第1制御部150の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割してもよい。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、その処理の順番は、本発明の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【0100】
また、
図2~
図4の各々に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター100、及びサーバー装置200の各々における他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0101】
また、
図3に示す第1プロジェクター100Aの第1制御部150の機能ブロックは、第1プロジェクター100Aの第1制御部150が備える第1プロセッサー150Aに、第1メモリー150Bに記憶された第1制御プログラムPG1を実行させることで実現できる。また、この第1制御プログラムPG1は、コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体に記録しておくことも可能である。
記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard Disk Drive)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、記録媒体は、第1プロジェクター100Aが備える内部記憶装置であるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。また、この第1制御プログラムPG1をサーバー装置200等に記憶させておき、サーバー装置200から第1プロジェクター100Aの第1制御部150に、第1制御プログラムPG1をダウンロードすることで第1プロジェクター100Aの第1制御部150の機能ブロックを実現することもできる。
また、第1制御プログラムPG1を第1プロジェクター100Aと通信可能に接続されたサーバー装置200や図示しないパーソナルコンピューターなどに記憶させておき、サーバー装置200やパーソナルコンピューターなどで第1制御プログラムPG1を実行することにより、第1制御部150の機能ブロックを実現してもよい。
【0102】
[8.本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)
入力画像のうち、プロジェクターが前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、を含む、プロジェクターの制御方法。
【0103】
これにより、投射画像において対象画像の大きさを示す第2サイズの投射画像における対象画像の大きさを示す第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整する。
よって、入力画像における対象画像の大きさが変更された場合に、投射画像において対象画像の大きさを第1サイズで表示できる。したがって、ユーザーが所望するサイズに対象画像を表示できる。その結果、ユーザーの利便性を向上できる。
【0104】
(付記2)
前記拡大率を調整することは、前記プロジェクターの光学装置によって前記拡大率を調整すること、を含む、付記1に記載のプロジェクターの制御方法。
【0105】
これにより、プロジェクターの光学装置の拡大率を調整することによって、拡大率を調整できる。したがって、簡素な処理で、拡大率を調整できる。
【0106】
(付記3)
前記拡大率を調整することは、前記対象画像を画像処理によって拡縮すること、を含む、付記1又は付記2に記載のプロジェクターの制御方法。
【0107】
これにより、前記対象画像を画像処理によって拡縮することによって、拡大率を調整できる。したがって、拡大率に上限及び下限を設定する必要がない。その結果、ユーザーの利便性を向上できる。
【0108】
(付記4)
前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す、前記第1サイズとは異なる第3サイズが指定された場合に、前記第2サイズの前記第3サイズに対する比率である第2比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第3サイズで表示されるように、前記拡大率を調整すること、を含む、付記1から付記3のいずれか1つに記載のプロジェクターの制御方法。
【0109】
これにより、前記第2サイズの前記第3サイズに対する比率である第2比率に基づいて、前記拡大率を調整することによって、前記投射画像において前記対象画像を前記第3サイズで表示できる。したがって、ユーザーが所望するサイズに対象画像を表示できる。その結果、ユーザーの利便性を向上できる。
【0110】
(付記5)
前記拡大率を調整することは、前記対象画像が人物の画像である場合に、前記第1サイズは前記人物が実寸大で表示されるサイズである、付記1から付記4のいずれか1つに記載のプロジェクターの制御方法。
【0111】
これにより、前記拡大率を前記第1サイズに調整することによって、前記人物が実寸大で表示できる。したがって、プロジェクターによって投射される投射画像の臨場感を向上できる。
【0112】
(付記6)
前記拡大率を調整することは、前記拡大率を減少させる場合には、前記対象画像に対応する音声の音量を増加し、前記拡大率を増加させる場合には、前記対象画像に対応する音声の音量を減少すること、を含む、付記1から付記5のいずれか1つに記載のプロジェクターの制御方法。
【0113】
これにより、前記拡大率を減少させる場合には、前記対象画像に対応するユーザーがカメラに近付いている。したがって、前記対象画像に対応する音声の音量を増加することによって、臨場感を向上できる。一方、前記拡大率を増加させる場合には、前記対象画像に対応するユーザーがカメラから遠ざかっている。したがって、前記対象画像に対応する音声の音量を減少することによって、臨場感を向上できる。
【0114】
(付記7)
光学装置と、少なくとも1つのプロセッサーと、を含み、前記少なくとも1つのプロセッサーは、入力画像のうち、前記光学装置が前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、を実行する、プロジェクター。
【0115】
これにより、付記7に記載のプロジェクターは、付記1に記載のプロジェクターの制御方法と同様の効果を奏する。
【0116】
(付記8)
入力画像のうち、プロジェクターが前記入力画像を投射面に投射した投射画像において、第1サイズで投射を行う対象画像の指定を受け付けることと、前記入力画像に含まれる前記対象画像の大きさが変更された場合に、前記投射画像において前記対象画像の大きさを示す第2サイズを求めることと、前記第2サイズの前記第1サイズに対する比率である第1比率に基づいて、前記投射画像において前記対象画像が前記第1サイズで表示されるように、前記投射画像の前記入力画像に対する拡大率を調整することと、をプロセッサーに実行させる、プログラム。
【0117】
これにより、付記8に記載のプログラムは、付記1に記載のプロジェクターの制御方法と同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0118】
1…会議システム、100…プロジェクター、100A…第1プロジェクター、100B…第2プロジェクター、110…投射部、113…投射光学系(光学装置)、115…液晶パネル、141…第1通信インターフェース、150…第1制御部、150A…第1プロセッサー(少なくとも1つのプロセッサー、プロセッサー)、150B…第1メモリー、151…画像音声受付部、152…画像調整部、153…画像出力部、154…音声調整部、155…音声出力部、156…第1通信制御部、157…サイズ記憶部、160…マイク、170…スピーカー、180…カメラ、200…サーバー装置、210…第2制御部、210A…第2プロセッサー、210B…第2メモリー、EL…拡大率、HC…頭部画像(対象画像)、PG1…第1制御プログラム(プログラム)、PGB…第2ユーザー群画像(入力画像)、PQ…投射画像、PR1…第1比率、PR2…第2比率、SCA…第1スクリーンSCA(投射面)、SGB…第2音声群情報、SZ1…第1サイズ、SZ2…第2サイズ、SZ3…第3サイズ。