(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076887
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】包装箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/44 20060101AFI20240530BHJP
【FI】
B65D5/44 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188701
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】390022895
【氏名又は名称】株式会社トーモク
(74)【代理人】
【識別番号】100159628
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 雅比呂
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 貴史
(72)【発明者】
【氏名】米丸 武
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB13
3E060AB18
3E060BA05
3E060BB03
3E060BC02
3E060CD04
3E060CD12
3E060CG23
3E060DA11
(57)【要約】
【課題】ポストに投函可能であり、内容物を詰め込むことによって生じる包装箱の膨らみを抑制することができる包装箱を提供する。
【解決手段】
包装箱1は、左右方向に延びる四角筒状の胴部2と、胴部2の開放端をそれぞれ閉塞する一対の閉塞板31とを有する。胴部4は、天板8、底板4及び一対の側板5が胴部折目線a、bを介して連設されることで構成される。天板8または底板4と一対の側板との境界線上にそれぞれ設けられた胴部折目線a、bの少なくとも一部には、側板5の上下方向中央部に向かって膨らむ一対の凸状胴部折目線a1、b1を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右方向に延びる四角筒状の胴部と、前記胴部の開放端をそれぞれ閉塞する一対の閉塞板とを有する包装箱であって、
前記胴部は、天板、底板及び一対の側板が胴部折目線を介して連設されることで構成され、
前記天板または前記底板と一対の側板との境界線上にそれぞれ設けられた前記胴部折目線の少なくとも一部には、前記側板の上下方向中央部に向かって膨らむ一対の凸状胴部折目線を有することを特徴とする包装箱。
【請求項2】
請求項1に記載の包装箱において、
前記凸状胴部折目線は、前記胴部折目線の一部に形成され、
前記天板または前記底板は、対向する一対の前記凸状胴部折目線の左端同士及び右端同士をそれぞれ繋ぐ一対の第1区画折目線を有することを特徴とする包装箱。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の包装箱において、
前記凸状胴部折目線は、左右方向中間において左右方向に直線状に延びる中間部と、該中間部の両端から前記天板または前記底板と一対の側板との境界線まで延びる一対の傾斜部とを有することを特徴とする包装箱。
【請求項4】
請求項3に記載の包装箱において、
前記天板または前記底板は、対向する一対の前記中間部の左端同士及び右端同士をそれぞれ繋ぐ一対の第2区画折目線を有することを特徴とする包装箱。
【請求項5】
請求項1に記載の包装箱において、
前記側板は、凸状胴部折目線の端部から該側板の上端まで上下方向に直線状に延びる一対の側板区画折目線を有することを特徴とする包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポストに投函可能な包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ポストに投函できる寸法の包装箱として、例えば、特許文献1に開示されるものが知られている。特許文献1の包装箱は、背の低い薄型の直方体形状であって、天板、底板及び4枚の側板を備えている。この種の包装箱は、ポスト投函口の開口高さに制約があるため、包装箱の高さ寸法が、例えば厚み30mmに制限されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種の包装箱では、衣服やタオルなどの内容物として詰め込もうとした場合に、包装箱の天板及び底板の中央付近が膨らみ、包装箱全体の厚さが規定のサイズを超えてしまいポストに投函できないことがあるという問題があった。これに対し、現状、粘着テープを包装箱に巻きまわすことで膨らみを抑えて無理やり梱包しているケースも見受けられるが見栄えが悪いという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、内容物を詰め込むことによって生じる包装箱の膨らみを抑制することができる包装箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の包装箱は、左右方向に延びる四角筒状の胴部と、前記胴部の開放端をそれぞれ前記胴部は、天板、底板及び一対の側板が胴部折目線を介して連設されることで構成され、前記天板または前記底板と一対の側板との境界線上にそれぞれ設けられた前記胴部折目線の少なくとも一部には、前記側板の上下方向中央部に向かって膨らむ一対の凸状胴部折目線を有することを特徴とする(以下、「第1の本発明の包装箱」という。)。
【0007】
本発明の包装箱によれば、一対の凸状胴部折目線は、天板と底板とのどちらに設けることもできるが、仮に、底板側に設けた場合を例に説明する(第2以降の本発明の包装箱でも同様。)。この場合、底板の前端縁及び後端縁には、胴部折目線の一部として側板の上下方向中央部に向かって膨らむ一対の凸状胴部折目線が含まれている。この底板に対して、前後方向両側の側板をそれぞれ胴部折目線に沿って折り曲げて起立させると、底板は、一対の凸状胴部折目線に沿って上方向に湾曲される。
【0008】
つまり、包装箱は、一対の凸状胴部折目線が形成される箇所において上下方向の厚みが薄くなる。そのため、例えば、一対の凸状胴部折目線を左右方向の中央部に設けておけば、衣類やタオルなどを畳んで詰め込もうとした場合に一番膨らみやすい箇所の箱の厚さを予め薄くしておくことができるため、その位置で強く衣類等を強く押さえつけることができる。
【0009】
よって、第1の本発明の包装箱によれば、内容物を詰め込むことによって生じる包装箱の膨らみを抑制することができる。
【0010】
第1の本発明の包装箱において、前記凸状胴部折目線は、前記胴部折目線の一部に形成され、前記天板または前記底板は、対向する一対の前記凸状胴部折目線の左端同士及び右端同士をそれぞれ繋ぐ一対の第1区画折目線を有することが好ましい(以下、「第2の本発明の包装箱」という。)。
【0011】
第2の本発明の包装箱では、対向する一対の前記凸状胴部折目線の左端同士及び右端同士を繋ぐ一対の第1区画折目線が形成されているため、底板が一対の凸状胴部折目線に沿って上方向に湾曲される際に、底板のうち一対の第1区画折目線で挟まれる領域のみが上方向に湾曲されることになる。
【0012】
つまり、底板が一対の凸状胴部折目線によって上方向に湾曲される際に、底板全体でこの湾曲を吸収することなく、一対の第1区画折目線で挟まれる領域だけを局地的に強く変形させることができる。
【0013】
そのため、例えば、一対の凸状胴部折目線を左右方向の中央部に設け、この両端を結ぶように一対の第1区画折目線を設けておけば、衣類やタオルなどを畳んで詰め込もうとした場合に一番膨らみやすい箇所をより強く押さえつけることができる。
【0014】
よって、第2の本発明の包装箱によれば、内容物を詰め込むことによって生じる包装箱の膨らみをさらに抑制することができる。
【0015】
第1及び第2の本発明の包装箱において、前記凸状胴部折目線は、左右方向中間において左右方向に直線状に延びる中間部と、該中間部の両端から前記天板または前記底板と一対の側板との境界線まで延びる一対の傾斜部とを有することが好ましい(以下、「第3の本発明の包装箱」という。)。
【0016】
第3の本発明の包装箱では、左右方向中間において左右方向に直線状に延びる中間部を有するため、底板のうち一対の中間部で挟まれる領域を面状に包装箱の内部空間側に持ち上げて、内容物を押さえつけることができる。
【0017】
つまり、仮に凸状胴部折目線を放物線状に形成した場合、その中央において内容物を押さえつける力が最大となり、左右両側に向かうにつれて抑える力が弱まることになる。これに対し、第3の本発明の包装箱によれば、内容物の形状の影響で一定の幅(左右方向)が一様に膨らむ場合でも内容物を面状に押さえつけることができるため、包装箱の膨らみを適切に抑制することができる。
【0018】
第3の本発明の包装箱において、前記天板または前記底板は、対向する一対の前記中間部の左端同士及び右端同士をそれぞれ繋ぐ一対の第2区画折目線を有することが好ましい(以下、「第4の本発明の包装箱」という。)。
【0019】
第4の本発明の包装箱では、底板4のうち一対の凸状胴部折目線a1で挟まれる領域のうち、特に、一対の中間部で挟まれる領域を閉じるように一対の第2区画折目線が延設されるため、この一対の中間部及び一対の第2区画折目線で囲まれた領域を各折目線を折り曲げて面状に独立させ、包装箱の内部空間側に持ち上げやすくすることができる。
【0020】
第1の本発明の包装箱において、前記側板は、凸状胴部折目線の端部から該側板の上端まで上下方向に直線状に延びる一対の側板区画折目線を有することが好ましい(以下、「第5の本発明の包装箱」という。)。
【0021】
そもそも、ポストに投函できる寸法の包装箱は、上下方向の厚みは、規定のサイズギリギリに設計されていることが多いのに対し、左右方向及び前後方向の長さは、規定のサイズよりゆとりをもって小さく設計されていることが多い。
【0022】
また、本発明の包装箱では、底板(または天板)の前後方向の長さは、前記凸状胴部折目線に挟まれている箇所において長さが大きくなっている。そのため、一対の側板は、側板の外方(前後方向)に張り出すように変形することで、底板(または天板)の前後方向の長さが長くなったことによる歪みを吸収することになる。
【0023】
これに対し、第5の本発明の包装箱では、例えば底板が一対の凸状胴部折目線によって上方向に湾曲される際に、側板の一対の側板区画折目線で挟まれる領域だけを局地的に張り出すように変形させることができる。そのため、衣類やタオルなどを畳んで詰め込もうとした場合に、一番膨らみやすい箇所において、衣類やタオルを側板側に若干逃がすことができるため、底板で衣類等を押さえつけやすくなる。
【0024】
よって、第5の本発明の包装箱によれば、内容物を詰め込むことによって生じる包装箱の膨らみをさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図3】
図1の包装箱の梱包工程を示す第1の斜視図であって、包装箱の組立て状態を説明する斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、
図1~5を参照しながら、本発明の一つの実施形態(以下、単に「本実施形態」という。)に係る包装箱1について説明する。
【0027】
本実施形態の包装箱1は、
図1で示すように、ポストに投函可能な包装箱である。すなわち、包装箱1は、背の低い略直方体形状であって、左右方向に延びる四角筒状の胴部2と、胴部2の左右端開口をそれぞれ閉塞する一対の閉塞部3とを有する。
【0028】
胴部2は、底板4、一対の側板5及び天板6から構成されている。本実施形態の包装箱1においては、天板6は上部天板7及び下部天板8の2枚により構成されている。より具体的には、後述するように、底板4に胴部折目線aを介して一対の側板5が連設され、一方の側板5に胴部折目線bを介して上部天板7が連設され、他方の側板5に胴部折目線bを介して下部天板8が連設されている。
【0029】
包装箱1は、
図2に示すように、段ボール紙製の板紙1Xによって作られる。以下、
図2を参照しながら、板紙1Xの構成について説明する。
【0030】
まず、板紙1Xの構成の概略について説明する。
図2に示すように、板紙1Xの中央部には、略矩形状の底板4が配置される。底板4には、その側縁に折目線cを介して略矩形状の一対の閉塞板31が連設されている。各閉塞板31には、その先端縁に略矩形状の内フラップ32がそれぞれ連設されている。上述した閉塞部3は、閉塞板31及び内フラップ32によって構成されている。
【0031】
閉塞部3には、閉塞板31と内フラップ32との境界線上に沿って、閉塞部3の上端から中間部及び閉塞部3の下端から中間部までそれぞれ折目線dが形成されている。また、閉塞部3には、上側の折目線dの下端と下側の折目線dの上端とを繋いで、内フラップ32に向かって突出するコ字状の切込み33が形成されている。
【0032】
図2に示すように、底板4には、その上端縁に胴部折目線aを介して上側の側板5が連設されている。上側の側板5は、略矩形状であって、その上端縁に胴部折目線bを介して略矩形状の上部天板7が連設されている。
【0033】
上部天板7には、その上端に一対の台形突出部71が形成されている。一対の台形突出部71は、ともに等脚台形状であって、上部天板7の上端縁中間部に、互いに間隔を有して形成されている。上部天板7は、その下端(正確には水平胴部折目線b2同士を結ぶ仮想線)から台形突出部71の上底部までの長さが、底板4の上下方向の長さと一致するように設計されている。
【0034】
上部天板7には、台形突出部71の上底部に折目線eを介して略台形状の胴部差込片72が形成されている。
【0035】
上部天板7には、その左右端縁に、折目線fを介して一対の第1蓋部差込片73が形成されている。第1蓋部差込片73は、略台形状であって、上部天板7の上下方向中間部に形成されている。
【0036】
図2に示すように、底板4には、その下端縁に胴部折目線aを介して下側の側板5が連設されている。下側の側板5は、略矩形状であって、その下端縁に胴部折目線bを介して下部天板8が連設されている。下部天板8の上下方向の長さは、底板4の上下方向の長さの半分程度に設計されている。
【0037】
下部天板8には、下部天板8の左右端縁に折目線gを介して一対の第2蓋部差込片81が連設されている。第2蓋部差込片81は、略台形状であって、下部天板8の左右端縁の下端側に形成されている。
【0038】
次に、底板4に関連する具体的構成について説明する。
【0039】
まず、底板4の上端縁及び下端縁に沿ってそれぞれ形成された胴部折目線aは、いずれも、左右方向中央部に設けられた凸状胴部折目線a1と、凸状胴部折目線a1の各端から隣接する底板4の側端までそれぞれ延びる一対の水平胴部折目線a2とを有する。
【0040】
凸状胴部折目線a1は、側板5の上下方向中央部に向かって凸状に膨らんでいる。凸状胴部折目線a1は、等脚台形状であって、水平胴部折目線a2と平行に直線状に延びる中間部a11と、中間部a11の各端から隣接する水平胴部折目線a2の端部までそれぞれ延びる一対の傾斜部a12とを有する。
【0041】
底板4には、上下方向で対向する一対の凸状胴部折目線a1の左端同士及び右端同士をそれぞれ繋ぐ一対の第1区画折目線hが形成されている。第1区画折目線hは、上下方向に延設されて水平胴部折目線a2に直交している。
【0042】
また、底板4には、上下方向で対向する一対の中間部a11の左端同士及び右端同士をそれぞれ繋ぐ一対の第2区画折目線iが形成されている。第2区画折目線iは、上下方向に延設されて中間部a11に直交している。
【0043】
次に、上部天板7に関連する具体的構成について説明する。
【0044】
まず、上部天板7の下端縁に沿って形成された胴部折目線bは、2つの凸状胴部折目線b1と、3つの水平胴部折目線b2とを有する。胴部折目線bは、
図2で示す通り、左側から、水平胴部折目線b2、凸状胴部折目線b1、水平胴部折目線b2、凸状胴部折目線b1及び水平胴部折目線b2の順で互い違いに接続されている。左側から2番目(以下、単に中央という。)の水平胴部折目線b2は、胴部折目線bの左右方向中央であって、凸状胴部折目線a1の真上に形成されている。
【0045】
凸状胴部折目線b1は、隣接する側板5の上下方向中央部に向かって凸状に膨らんでいる。凸状胴部折目線b1は、等脚台形状であって、水平胴部折目線b2と平行に直線状に延びる中間部b11と、中間部b11の各端から隣接する水平胴部折目線b2の端部までそれぞれ延びる一対の傾斜部b12とを有する。
【0046】
左右の凸状胴部折目線b1は対となる同一形状であり、凸状胴部折目線b1と、中央の水平胴部折目線b2と、凸状胴部折目線a1との左右方向の長さは等しい。他方、左右の水平胴部折目線b2は対となる同一形状であり、その左右方向の長さは、中央の水平胴部折目線b2の半分程度であり、左右一方の水平胴部折目線b2及び凸状胴部折目線b1の左右方向の長さの和は、水平胴部折目線a2の左右方向の長さと等しい。
【0047】
上部天板7には、台形突出部71の脚部の下端と凸状胴部折目線b1の端部とを繋ぐ第1区画折目線hが形成されている。第1区画折目線hは、上下方向に延設されて水平胴部折目線b2に直交している。第1区画折目線hは1つの凸状胴部折目線b1につき一対形成され、板紙1Xの上部天板7には凸状胴部折目線b1が一対形成されているため、第1区画折目線hは一対ずつ2組、合計4本形成されている。
【0048】
また、上部天板7には、台形突出部71の上底部の左右端と中間部b11の端部とを繋ぐ第2区画折目線iが形成されている。第2区画折目線iは、上下方向に延設されて中間部b11に直交している。第2区画折目線iは1つの台形突出部71(中間部b11)につき一対形成され、上部天板7には台形突出部71(中間部b11)が一対形成されているため、第1区画折目線hは一対ずつ2組、合計4本形成されている。
【0049】
次に、下部天板8に関連する具体的構成について説明する。
【0050】
まず、下部天板8の上端縁に沿って形成された胴部折目線bは、2つの凸状胴部折目線b1と、3つの水平胴部折目線b2とを有する。胴部折目線bは、
図2で示す通り、左側から、水平胴部折目線b2、凸状胴部折目線b1、水平胴部折目線b2、凸状胴部折目線b1及び水平胴部折目線b2の順で互い違いに接続されている。左側から2番目(以下、単に中央という。)の水平胴部折目線b2は、胴部折目線bの左右方向中央であって、凸状胴部折目線a1の真下に形成されている。
【0051】
凸状胴部折目線b1は、隣接する側板5の上下方向中央部に向かって凸状に膨らんでいる。凸状胴部折目線b1は、等脚台形状であって、水平胴部折目線b2と平行に直線状に延びる中間部b11と、中間部b11の各端から隣接する水平胴部折目線b2の端部までそれぞれ延びる一対の傾斜部b12とを有する。
【0052】
左右の凸状胴部折目線b1は対となる同一形状であり、凸状胴部折目線b1と、中央の水平胴部折目線b2と、凸状胴部折目線a1との左右方向の長さは等しい。他方、左右の水平胴部折目線b2は対となる同一形状であり、その左右方向の長さは、中央の水平胴部折目線b2の半分程度であり、左右一方の水平胴部折目線b2及び凸状胴部折目線b1の左右方向の長さの和は、水平胴部折目線a2の左右方向の長さと等しい。
【0053】
下部天板8には、凸状胴部折目線b1の端部と下部天板8の下端とを繋ぐ第1区画折目線hが形成されている。第1区画折目線hは、水平胴部折目線b2に直交する方向で上下方向に延びている。第1区画折目線hは1つの凸状胴部折目線b1につき一対形成され、板紙1Xの下部天板8には凸状胴部折目線b1が一対形成されているため、第1区画折目線hは一対ずつ2組、合計4本形成されている。
【0054】
また、下部天板8には、中間部b11の端部と下部天板8の下端とを繋ぐ第2区画折目線iが形成されている。第2区画折目線iは、中間部b11(水平胴部折目線b2)に直交する方向で上下方向に延びている。第2区画折目線iは1つの中間部b11につき一対形成され、下部天板8には中間部b11が一対形成されているため、第2区画折目線iは一対ずつ2組、合計4本形成されている。
【0055】
下部天板8には、H字状の切込み82が一対形成されている。下部天板8において、H字状の切込み82は、その上端同士を繋ぐ仮想線が中間部b11と一致して一対の傾斜部b12に接続されるように、その位置・大きさ・角度が形成されている。また、下部天板8には、H字状の切込み82の下端同士を繋ぐ差込折目線jが、中間部b11と平行に延びるように形成されている。
【0056】
次に、側板5に関連する具体的構成について説明する。
【0057】
各側板5には、4本の側板区画折目線kが形成されている。側板区画折目線kは上下方向に延設されて水平胴部折目線a2及び水平胴部折目線b2に直交している。
【0058】
4本の側板区画折目線kは、いずれも底板4の凸状胴部折目線a1の各端から上下方向に延びている。言い換えれば、4本の側板区画折目線kは、いずれも上部天板7(または下部天板8)に形成された第1区画折目線hの延長線上に沿って、隣接する胴部折目線a(水平胴部折目線a2)まで延びている。
【0059】
同時に、左側から2番目及び3番目の側板区画折目線kは、いずれも底板4に形成された第1区画折目線hの延長線上に沿って、隣接する胴部折目線b(水平胴部折目線b2)まで延びているということもできる。その結果、左側から2番目及び3番目の2本の側板区画折目線k及び2本の第1区画折目線hは、胴部2の上端から下端まで上下方向に平行に胴部2を縦断するように構成されている。
【0060】
また、上部天板7及び下部天板8と一対の側板5との左右側(左側から1番目及び4番目)に形成された第1区画折目線h及び側板区画折目線kの2組は、それぞれ上下方向において同一直線上に沿って形成されている。
【0061】
また、上部天板7に形成された4本の第2区画折目線i及び下部天板8に形成された4本の第2区画折目線iは、それぞれ上下方向において同一直線上に沿って形成されている。この結果、包装箱1では、
図4に示すように、凸状胴部折目線a1と凸状胴部折目線b1とが左右方向において上下互い違いに配置されている。
【0062】
次いで、板紙1Xから包装箱1を組み立てる工程を、
図3を参照して説明する。
【0063】
まず、底板4に対して、左右の閉塞板31を折目線cで上方に向かって略90°折り曲げて起立させる。次に、閉塞板31に対して、連設された内フラップ32を折目線dで略90°折り曲げて底板4と対向させる。
【0064】
このとき、閉塞板31と内フラップ32との境界付近には、一対の折目線dに挟まれるように内フラップ32に向かって突出するコ字状の切込み33が形成されているため、内フラップ32を折り曲げた際に、コ字状の切込み33と折目線dの延長線とで囲まれる領域が閉塞板31に沿って起立し、内フラップ32には該領域が抜け出たことで閉塞部差込孔34が形成される。
【0065】
次に、底板4に対して、前方の側板5を胴部折目線aで上方に向かって略90°折り曲げて起立させる。
【0066】
次に、下部天板8に対して、第2蓋部差込片81を折目線gで底板4の上方に向かって略90°予め折り曲げる。そして、前方の側板5に対して、下部天板8を胴部折目線bで略90°折り曲げて底板4と対向させるとともに、第2蓋部差込片81を内フラップ32の閉塞部差込孔34に挿入する。
【0067】
またこのとき、側板5と下部天板8との境界付近には、H字状の切込み82が形成され、その上部両端がそれぞれ胴部折目線b(傾斜部b12)に接続されているため、H字状の切込み82の上半部と中間部b11とで囲まれる領域が側板5に沿って起立し、下部天板8には該領域が抜け出たことで胴部差込孔83が形成される。
【0068】
次に、衣類やタオルなどの商品を折り畳んで、底板4及び下部天板8の隙間に商品を詰め込む。
【0069】
次に、底板4に対して、後方の側板5を胴部折目線aで上方に向かって略90°折り曲げて起立させる。次に、上部天板7に対して、胴部差込片72を折目線e、第1蓋部差込片73を折目線fでそれぞれ底板4の上方に向かって略90°予め折り曲げる。そして、後方の側板5に対して、上部天板7を胴部折目線bで略90°折り曲げて底板4と対向させるとともに、第1蓋部差込片73を内フラップ32の閉塞部差込孔34に、胴部差込片72を下部天板8の胴部差込孔83にそれぞれ挿入する。
【0070】
これにより、
図1の包装箱1が組み立てられ、商品の梱包が完了する。
【0071】
以下、本実施形態の包装箱1の作用効果を説明する。
【0072】
以下、
図1、
図4及び
図5を用いて、本実施形態の包装箱1の作用効果を説明する。
【0073】
本実施形態の包装箱1では、胴部折目線aの一部として側板5の上下方向中央部に向かって膨らむ一対の凸状胴部折目線a1が含まれている。そのため、底板4に対して側板5を胴部折目線aに沿って折り曲げて起立させると、底板4は、一対の凸状胴部折目線a1の箇所で、側板5の上下方向中央部に向かって凸状胴部折目線a1に沿って上方向(包装箱1の内方)に湾曲される。つまり、包装箱1は、一対の凸状胴部折目線a1が形成される箇所において上下方向の厚みが薄くなる。よって、その位置で強く衣類等を強く押さえつけることができる。
【0074】
特に、本実施形態の包装箱1では、一対の凸状胴部折目線が左右方向中央部に設けられている。上述の通り、衣類やタオルなどを畳んで詰め込もうとした場合、その中央部が一番膨らみやすい箇所であるため、本実施形態の包装箱1では、中央部の箱の厚さを予め薄くして強く衣類等を強く押さえつけることができる。
【0075】
本実施形態の包装箱1では、対向する凸状胴部折目線a1の両端をそれぞれ繋ぐように一対の第1区画折目線hが形成されているため、底板4が一対の凸状胴部折目線a1に沿って上方向に湾曲される際に、底板4のうち一対の第1区画折目線hで挟まれる領域のみが上方向に湾曲されることになる。
【0076】
すなわち、底板4が一対の凸状胴部折目線a1だけによって上方向に湾曲される場合、畳んで詰め込まれた衣類やタオルなどの商品の反発は、底板4のうち一対の凸状胴部折目線a1で挟まれる領域だけでなく、底板4全体で緩やかに湾曲して反発を吸収することになる。
【0077】
これに対して、底板4を一対の凸状胴部折目線a1だけでなく、これを繋ぐ一対の第1区画折目線hで折り曲げれば、底板4のうち一対の第1区画折目線hで挟まれる領域だけを局地的に強く変形させることができる。そのため、一対の凸状胴部折目線a1及び一対の第1区画折目線hで囲まれる領域に変形を局地的に集中させて、一番膨らみやすい箇所(左右方向中央部)をピンポイントで強く押さえつけることができる。
【0078】
本実施形態の包装箱1では、凸状胴部折目線a1の一部として、左右方向中間において左右方向に直線状に延びる中間部a11を有するため、底板4のうち一対の中間部a11で挟まれる領域を面状に包装箱1の内部空間側に持ち上げて、内容物を押さえつけることができる。特に、底板4は、この中間部a11の対向する各端同士を繋ぐ第2区画折目線iを有するため、上記の一対の中間部a11で挟まれる領域を、この一対の中間部a11及び一対の第2区画折目線iで折り曲げて矩形状の面として独立させ、包装箱1の内部空間側に持ち上げやすくすることができる。
【0079】
本実施形態の包装箱1では、底板4だけでなく、同様に天板6にも凸状胴部折目線b1が設けられている。よって、本実施形態の包装箱1によれば、一対の凸状胴部折目線b1が形成される箇所において上下方向の厚みを薄くして、強く衣類等を強く押さえつけることができる。また、本実施形態の包装箱1では、底板4の一対の胴部折目線a1で挟まれる領域が包装箱1の内部空間側に持ち上がった結果、衣類等も上方に押し上げられるが、この押し上げられた衣類等を天板6の一対の胴部折目線b1で挟まれる領域で押し返して、包装箱1が反対側(上側)に膨らむことを抑制することができる。
【0080】
特に、本実施形態の包装箱1では、底板4において一対の凸状胴部折目線a1で挟まれる領域と、天板6において一対の凸状胴部折目線b1で挟まれる領域とは、
図4に示すように左右方向で上下互い違いに配置されている。そのため、局地的に包装箱が薄くなりすぎて衣類等が収納できなくなることを防止しつつ、包装箱1が上下一方向に膨らむことを抑制することができる。
【0081】
なお、胴部折目線b1は、例えば上部天板7の左端縁に接続されるような位置に形成されると、胴部折目線b1による変形を集中させることができず、上部天板7の左端縁が包装箱1から捲れ上がるような変形を生じさせる可能性がある。これに対し、本実施形態の包装箱1において、胴部折目線a1及び胴部折目線b1は、いずれも胴部2の左右側縁から所定距離だけ離間した位置に設けられている。よって、凸状胴部折目線a1(凸状胴部折目線b1)の両端が水平胴部折目線a2(水平胴部折目線b2)によって固定されているため、変形を局地的に集中させることができる。
【0082】
ところで、本実施形態の天板6は、上部天板7及び下部天板8の2枚の板から構成されている。つまり、上部天板7及び下部天板8の各板は、一対の凸状胴部折目線b1によって挟まれるものではないが、胴部折目線bが設けられていない側の上下一方端が開放端となっているため、上下端に形成された1つの凸状胴部折目線b1によって変形可能である。特に、本実施形態の上部天板7及び下部天板8の各板には、凸状胴部折目線b1の屈曲点から第1区画折目線h及び第2区画折目線iがそれぞれ延びているため、上部天板7及び下部天板8の各板は、1つの凸状胴部折目線b1によっても容易に変形することができる。
【0083】
もっとも、相対的に見れば、上部天板7及び下部天板8のように、1枚の板を1つの凸状胴部折目線(b1)で変形させるより、底板4のように、1枚の板を一対の凸状胴部折目線a1で変形させたほうが強く変形する。この点、本実施形態の包装箱1では、一番膨らみやすい箇所(左右方向中央部)を相対的に強く変形される底板4で押さえるため、包装箱1の膨らみを確実に抑制することができる。
【0084】
本実施形態では、底板4において一対の凸状胴部折目線a1で挟まれる領域と、天板6において一対の凸状胴部折目線b1で挟まれる領域とが
図4に示すように左右方向で上下互い違いに配置されたものを例に説明したが、凸状胴部折目線a1(凸状胴部折目線b1)は、底板4及び天板5のいずれか一方だけに設けてもよく、左右方向において重複する位置に凸状胴部折目線a1(凸状胴部折目線b1)を形成してもよい。例えば、底板4の左右方向中央部に緩やかな弧状の凸状胴部折目線a1を設け、天板6の左右方向中央部に緩やかな弧状の凸状胴部折目線b1を設けて、商品を上下から挟むように押さえてもよい。
【0085】
本実施形態の包装箱1では、底板4の前後方向の長さは、凸状胴部折目線a1に挟まれている箇所において長さが大きくなっている。そのため、
図5に示すように、一対の側板5は、側板5の外方(前後方向)に張り出すように変形して、底板4の前後方向の長さが長くなったことによる歪みを吸収する。
【0086】
この点、本実施形態の側板5は、凸状胴部折目線a1の端部から側板5の上端まで延びる側板区画折目線kを有するため、この側板区画折目線kを谷折りすることで凸状胴部折目線a1に挟まれる領域において発生した歪みを側板5の変形で吸収しやすい。特に、本実施形態では、凸状胴部折目線a1に挟まれる領域において発生した歪みが一対の第1区画折目線hによって閉じられて局地的に発生しているのに対し、第1区画折目線hの延長線上に沿って側板区画折目線kが形成されているため、側板区画折目線kを谷折りすることで一対の凸状胴部折目線a1及び一対の第1区画折目線hで囲まれた領域において局地的に発生した歪みを側板5の一対の側板区画折目線kで挟まれる領域の変形で吸収しやすい。よって、本実施形態の包装箱1によれば、側板5が意図しない変形をして、左右方向に膨らむことを適切に抑制することができる。
【0087】
次いで、本実施形態の包装箱1の変形例について説明する。
【0088】
本実施形態では、材質として段ボール紙を例に説明したが、材質は、折り曲げて組立て可能であれば、ボール紙や薄い合成樹脂板であってもよい。
【0089】
本実施形態では、閉塞部3として、閉塞板31及び内フラップ32によって構成されたものを例に説明したが、本発明においては、胴部2の左右開口を一対の閉塞板31で閉塞できれば、内フラップ32の有無を含めて閉塞部3の構成に限定はない。
【0090】
本実施形態では、胴部2として、
図2において上から上部天板7(天板6)、側板5、底板4、側板5、下部天板8(天板6)の順で接続されたものを例に説明したが、胴部2は、組み立てたときに四角筒状にできれば、どの板の上下端縁が開放端になってもよい。
【0091】
また、本実施形態では、天板6は上部天板7及び下部天板8の2枚により構成されているものを例に説明したが、天板6は底板4と同様に1枚で構成されるものであってもよい。この場合、天板6の前端縁に接続片を設けて、前側の側板5の外面に重ね合わせて粘着テープや溶着で固定してもよい。
【0092】
本実施形態では、上部天板7(胴部差込片72を除く)として、矩形状の上端縁に台形状の台形突出部71をつけたものを例に説明したが、上部天板7(胴部差込片72を除く)は、底板4と同一の矩形状にすることもできる。
【0093】
本実施形態では、下部天板8として、略矩形状のものを例に説明したが、下部天板8は、その先端縁の中央部を切り欠いた凹形状などであってもよい。下部天板8は、その先端縁の中央部を切り欠いた場合、上部天板7を開いただけで商品の確認及び取出しが容易となる。
【0094】
本実施形態では、凸状胴部折目線a1として、胴部折目線aの左右方向中央部に設けられたものを例に説明したが、凸状胴部折目線a1は、胴部折目線aの左側寄り、または、右側寄りに設けてもよく、胴部折目線aの左右方向全域に亘るものであってもよい。この場合、水平胴部折目線a2は省略される。
【0095】
本実施形態では、凸状胴部折目線a1として、胴部折目線aの一部として1個設けられたものを例に説明したが、凸状胴部折目線a1は、胴部折目線aに2個以上設けてもよい。この場合、複数の凸状胴部折目線a1は、連続して設けてもよく、間隔をあけて設けてもよい。
【0096】
本実施形態では、凸状胴部折目線a1として、等脚台形状であるものを例に説明したが、凸状胴部折目線a1は放物線形状であってもよい。同様に、中間部a11は、水平胴部折目線a2と平行に直線状ではなく、水平胴部折目線a2の延長線に交差する方向に直線状に延びてもよく、屈曲乃至湾曲する曲線状であってもよい。また、傾斜部a12は、直線状ではなく曲線状でもよい。
【0097】
本実施形態では、底板4に一対の第1区画折目線hが形成されたものを例に説明したが、第1区画折目線hは、1本省略して1本にしてもよく、2本とも省略してもよい。また、第1区画折目線hとして直線状のものを例に説明したが、若干であれば弧状であってもよい。
【0098】
本実施形態では、底板4に一対の第2区画折目線iが形成されたものを例に説明したが、第2区画折目線iは、1本省略して1本にしてもよく、2本とも省略してもよく、逆に本数を追加することもできる。また、第2区画折目線iとして直線状のものを例に説明したが、若干であれば弧状であってもよい。
【0099】
また、本実施形態では、第2区画折目線iは、一対の中間部a11の対向する端部同士を接続するものを例に説明したが、仮に中間部a11が省略されていても第2区画折目線iがあれば底板4の一対の凸状胴部折目線a1で挟まれる領域は上方に変形しやすくなる。すなわち、第2区画折目線iは、凸状胴部折目線a1のどこかに接続されていれば足りる。
【0100】
本実施形態では、胴部折目線bに凸状胴部折目線b1が2個設けられたものを例に説明したが、凸状胴部折目線b1は、1個でもよく3個以上設けてもよい。複数の凸状胴部折目線b1を設ける場合、連続して設けてもよく、本実施形態のように間隔をあけて設けてもよい。1個の凸状胴部折目線b1を設ける場合、胴部折目線bの左右方向全域に亘るように設けてもよく、この場合、水平胴部折目線b2は省略される。
【0101】
本実施形態では、凸状胴部折目線b1として等脚台形状であるものを例に説明したが、凸状胴部折目線b1は放物線形状であってもよい。同様に、中間部b11は、水平胴部折目線b2と平行に直線状ではなく、水平胴部折目線b2の延長線に交差する方向に直線状に延びてもよく、屈曲乃至湾曲する曲線状であってもよい。また、傾斜部b12は、直線状ではなく曲線状でもよい。
【0102】
本実施形態では、一対の第1区画折目線hが上部天板7及び下部天板8に凸状胴部折目線b1の個数分だけ形成されたものを例に説明したが、第1区画折目線hは、1本省略して1本にしてもよく、2本とも省略してもよい。また、第1区画折目線hとして直線状のものを例に説明したが、若干であれば弧状であってもよい。
【0103】
本実施形態では、一対の第2区画折目線iが底板4に凸状胴部折目線b1の個数分だけ形成されたものを例に説明したが、第2区画折目線iは、1本省略して1本にしてもよく、2本とも省略してもよく、逆に本数を追加することもできる。また、第2区画折目線iとして直線状のものを例に説明したが、若干であれば弧状であってもよい。
【0104】
また、本実施形態では、第2区画折目線iは、一対の中間部b11の対向する端部同士を接続するものを例に説明したが、仮に中間部b11が省略されていても第2区画折目線iがあれば底板4の一対の凸状胴部折目線b1で挟まれる領域は下方に変形しやすくなる。すなわち、第2区画折目線iは、凸状胴部折目線b1のどこかに接続されていれば足りる。
【0105】
本実施形態では、下部天板8として、H字状の切込み82の上端同士を繋ぐ位置に中間部b11が形成されたものを例に説明したが、この場合の中間部b11は省略可能である。この場合、側板5に対して下部天板8を90°折り曲げたときに、H字状の切込み82で囲まれる上半分の領域が側板5に沿って起立するため、胴部差込片72を挿入する際に誘導できるので好適である。
【0106】
本実施形態では、下部天板8にH字状の切込み82の下端同士を繋ぐように差込折目線jが形成されているため、胴部差込片72を挿入する際にH字状の切込み82で囲まれる下半分の領域が揺動可能であるため挿入が容易である。ただし、この差込折目線jは省略可能である。
【0107】
本実施形態では、側板区画折目線kとして、凸状胴部折目線a1(b1)の端部から上下方向に延びるように4本形成されたものを例に説明したが、側板区画折目線kは、1本省略して1本にしてもよく、2本とも省略してもよく、逆に本数を追加することもできる。本数を追加する場合、第2区画折目線iに沿って形成することで、さらに側板5を容易に変形させることもできる。また、側板区画折目線kとして第1区画折目線hに沿って直線状に延びるものを例に説明したが、若干であれば弧状であってもよい。
【0108】
本実施形態では、下部天板8の第2蓋部差込片81及び上部天板7の第1蓋部差込片73を内フラップ32の閉塞部差込孔34に、上部天板7の胴部差込片72を下部天板8の胴部差込孔83にそれぞれ挿入することで箱状にくみ上げたものを例に説明したが、差込孔及び差込片の形状・位置・個数に限定はなく、さらに、単に接着剤や粘着テープで固定してもよい。
【符号の説明】
【0109】
1 包装箱
2 胴部
3 閉塞部
31 閉塞板
4 底板
5 側板
6 天板
7 上部天板
8 下部天板
a 胴部折目線
a1 凸状胴部折目線
a11 中間部
a12 傾斜部
a2 水平胴部折目線
b 胴部折目線
b1 凸状胴部折目線
b11 中間部
b11 傾斜部
b2 水平胴部折目線
h 第1区画折目線
i 第2区画折目線
k 側板区画折目線