(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024076890
(43)【公開日】2024-06-06
(54)【発明の名称】情報処理装置および注文管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240530BHJP
G06Q 30/04 20120101ALI20240530BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022188709
(22)【出願日】2022-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐野 豪
(72)【発明者】
【氏名】栗林 良樹
(72)【発明者】
【氏名】小嶌 雄二
(72)【発明者】
【氏名】植田 佳祐
(72)【発明者】
【氏名】西川 詩乃
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB11
5L030BB21
5L049BB11
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、顧客の利便性を向上させる仕組みの構築を可能とする情報処理装置および注文管理システムを提供することである。
【解決手段】実施形態のサーバ装置は、実施形態の情報処理装置は、顧客の携帯端末から決済機能を有するモバイルオーダーサーバが受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第1注文情報を取得する第1取得手段と、前記商品を販売する店舗の注文受付装置が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第2注文情報を取得する第2取得手段と、同一顧客の前記第1注文情報と前記第2注文情報とを統合した第3注文情報を前記モバイルオーダーサーバまたは顧客の携帯端末に出力する出力手段と、を備える。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の携帯端末から決済機能を有するモバイルオーダーサーバが受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第1注文情報を取得する第1取得手段と、
前記商品を販売する店舗の注文受付装置が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第2注文情報を取得する第2取得手段と、
同一顧客の前記第1注文情報と前記第2注文情報とを統合した第3注文情報を前記モバイルオーダーサーバまたは顧客の携帯端末に出力する出力手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1注文情報は、注文商品を販売する店舗を特定する店舗特定情報を含み、
前記出力手段は、前記第1取得手段が取得した第1注文情報を、当該第1注文情報に含まれる前記店舗特定情報で特定される店舗の注文を管理する店舗サーバに出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
商品を販売する店舗の情報を管理する店舗サーバと、前記店舗サーバに通信可能に接続されたサーバ装置と、を有する注文管理システムであって、
顧客の携帯端末から決済機能を有するモバイルオーダーサーバが受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第1注文情報を取得する第1取得手段と、
前記店舗の注文受付装置が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第2注文情報を取得する第2取得手段と、
同一顧客の前記第1注文情報と前記第2注文情報とを統合する統合手段と、
前記統合手段が統合した第3注文情報を前記モバイルオーダーサーバまたは顧客の携帯端末に出力する出力手段と、
を備える注文管理システム。
【請求項4】
前記第1注文情報および前記第2注文情報は、前記顧客を特定する顧客特定情報を含み、
前記統合手段は、前記第1注文情報および前記第2注文情報を前記顧客特定情報によって対応付ける、
請求項3に記載の注文管理システム。
【請求項5】
前記顧客特定情報は、前記顧客が店舗で着座した座席を特定する座席情報であり、
前記顧客が座席を変更した場合に変更した座席を特定する座席情報を取得する座席情報取得手段をさらに備える、
請求項4に記載の注文管理システム。
【請求項6】
前記第3注文情報の決済状況を示す決済情報を取得する決済情報取得手段と、
前記決済情報取得手段が取得した決済情報を前記第3注文情報に対応付けて管理する情報管理手段と、をさらに備える、
請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の注文管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置および注文管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲食店などにおいて、顧客が自身のスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末を用いて商品の注文をすることができる店舗が増加してきている。店舗に来店した顧客が自身の携帯端末で管理制御装置にアクセスして、商品を注文できる注文システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この従来技術は、顧客の携帯端末だけでなく、店員が操作するオーダー端末によっても店内で商品の注文が可能である。また、上記従来技術の管理制御装置は、顧客の携帯端末からの注文情報と店員が操作するオーダー端末からの注文情報とを一元管理することが可能となっている。
【0004】
しかしながら、上記従来技術は、顧客の携帯端末がアクセス可能な管理制御装置が決済機能を備えておらず、顧客は注文システムにおいて決済をすることができないものとなっている。結果として、顧客は注文システムで注文した商品について店舗で支払いを行う必要がある。一方、顧客の携帯端末から商品の注文および決済を行うことが可能なモバイルオーダーサービスと呼ばれるサービスも知られている。しかし、モバイルオーダーサービスは店舗のオーダー端末で受け付けた注文情報と連携しておらず、当該注文情報に係る支払いは店舗で行う必要がある。このため、顧客の携帯端末からの注文情報のみならず、店員が操作するオーダー端末からの注文情報についても、モバイルオーダーサービスで決済可能として顧客の利便性を向上させる仕組みの構築が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、顧客の利便性を向上させる仕組みの構築を可能とする情報処理装置および注文管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報処理装置は、顧客の携帯端末から決済機能を有するモバイルオーダーサーバが受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第1注文情報を取得する第1取得手段と、前記商品を販売する店舗の注文受付装置が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品特定情報を含む第2注文情報を取得する第2取得手段と、同一顧客の前記第1注文情報と前記第2注文情報とを統合した第3注文情報を前記モバイルオーダーサーバまたは顧客の携帯端末に出力する出力手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態の注文管理システムを含む注文システムの概略を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態の店舗サーバの主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態の店舗サーバの記憶部に記憶される商品マスタのデータ構成を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態の店舗サーバの記憶部に記憶される注文情報管理ファイルのデータ構成を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態の店舗サーバの記憶部に記憶され伝票情報管理ファイルのデータ構成を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態の店舗サーバの制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、実施形態のサーバ装置の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、実施形態のサーバ装置の記憶部に記憶される店舗マスタのデータ構成を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態のサーバ装置の記憶部に記憶されるモバイルオーダー管理ファイルのデータ構成を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態のサーバ装置の記憶部に記憶される伝票情報管理ファイルのデータ構成を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態のサーバ装置の記憶部に記憶される座席情報管理ファイルのデータ構成を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態のサーバ装置の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、実施形態の注文システムの動作を説明するシーケンスチャートである。
【
図14】
図14は、実施形態の店舗サーバの制御部による注文受付処理の流れを示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、実施形態の店舗サーバの制御部による伝要情報変更処理の流れを示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、実施形態の店舗サーバの制御部による空席通知処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態の情報処理装置および注文管理システムについて説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。例えば、以下に説明する実施形態では、注文管理システムが接続するモバイルオーダーサーバを1つとした例について説明するが、これに限らない。注文管理システムは、複数のモバイルオーダーサーバと接続するものであってもよい。言い換えれば、注文管理システムは、複数のモバイルオーダーサービス事業者が利用可能なものであってもよい。また、本実施形態におけるモバイルオーダーサーバ、店舗サーバ、およびサーバ装置のそれぞれは、複数のコンピュータによって構成されるものであってもよい。
【0009】
図1は、注文管理システムを含む注文システムの概略を示す図である。注文システム1は、顧客の携帯端末2、モバイルオーダーサーバ3、および注文管理システム4を有する。これら携帯端末2、モバイルオーダーサーバ3、および注文管理システム4は、インターネットなどのネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0010】
注文システム1は、店舗を利用する顧客、飲食店、顧客にモバイルオーダーサービスを提供するモバイルオーダーサービス事業者、および店舗とモバイルオーダーサービス事業者とを連携させる注文連携サービスを提供する連携サービス事業者を跨いで構築される。モバイルオーダーサービス事業者は、顧客から商品の注文を受け付けて、連携サービス事業者を介して当該商品を販売する店舗に注文するとともに、当該注文に係る決済を行う。
【0011】
なお、注文管理システム4が適用可能な店舗は飲食店に限るものではなく、顧客の携帯端末2から商品やサービスの注文が可能であり、かつ、店舗の注文受付装置において注文の受付が可能な店舗であればよい。例えば、注文管理システム4が適用可能な店舗は、顧客が携帯端末2で商品を注文し、注文商品を受け取る店舗で別の商品を注文可能なアパレル商品を販売する店舗などでもよい。また、注文管理システム4が適用可能な店舗は、顧客が来店前に携帯端末2で利用時間を予約(サービスを注文)し、店舗で利用時間の延長(サービスの注文)を受付可能なカラオケ店などでもよい。以下の説明において、「商品」とは商品とサービスを総称した概念であるものとする。
【0012】
携帯端末2が備えるモバイルオーダー用アプリケーションプログラム(以下、単に「アプリ」ともいう)により、当該携帯端末2がモバイルオーダーサーバ3の注文機能や決済機能を実現可能な場合、注文システム1はモバイルオーダーサーバ3を有するものでなくてよい。この場合、注文管理システム4は、以下に説明する実施形態においてモバイルオーダーサーバ3と送受信する情報を携帯端末2と送受信するものとする。なお、モバイルオーダーサーバ3の注文機能とは、後述するサーバ装置6を介して店舗に注文情報を送信する機能等である。モバイルオーダーサーバ3の決済機能とは、決済事業者の決済サーバ(図示せず)と通信を行い注文情報に係る決済を完了させる機能等である。
【0013】
また、モバイルオーダーサービス事業者と連携サービス事業者が同一事業者であってもよい。この場合、モバイルオーダーサーバ3およびサーバ装置6は、同一事業者によって管理される。
【0014】
携帯端末2は、モバイルオーダーサービスを利用する顧客が保有する情報処理端末であり、スマートフォンやタブレット端末などで構成される。携帯端末2は、モバイルオーダーサーバ3と情報を送受信する。携帯端末2は、モバイルオーダー用アプリの機能によりモバイルオーダーサーバ3と情報を送受信してもよいし、ブラウザを用いてWebサイトにアクセスすることでモバイルオーダーサーバ3と情報を送受信してもよい。顧客は、携帯端末2を用いて商品を注文することができる。これにより、来店した顧客は、着座したテーブルに店員が来ない状態であっても商品を注文することができる。このため、店内が混雑している場合や店員の数が少ない場合であっても、顧客は早く商品を注文することができる。
【0015】
モバイルオーダーサーバ3は、モバイルオーダーサービス事業者によって管理される。モバイルオーダーサーバ3は、会員マスタ31およびオーダー管理ファイル32を記憶した記憶部を備える。記憶部は、その他の各種情報も記憶する。会員マスタ31は、モバイルオーダーサービスの会員情報を記憶したマスタファイルである。会員マスタ31は、例えば会員を識別する会員ID、会員の氏名、通知先(メールアドレスや電話番号など)、決済用情報などが対応付けて登録されている。決済用情報は、決済事業者による決済を行うために必要なアカウント情報である。
【0016】
オーダー管理ファイル32は、モバイルオーダーサービスの会員の携帯端末2から受け付けた注文情報を会員IDに対応付けて記憶するファイルである。モバイルオーダーサーバ3が受付ける注文情報は、上記会員ID、顧客が来店した店舗を特定する店舗ID、顧客が着座したテーブルを特定するテーブルNo、注文する商品を特定する商品ID等を含む。
【0017】
モバイルオーダーサーバ3は、会員の携帯端末2から受け付けた注文情報をオーダー管理ファイル32に記憶して管理する。モバイルオーダーサーバ3が受け付けた注文情報は、サーバ装置6を介して後述する店舗サーバ5に送信される。店舗サーバ5は、注文商品を販売する店舗が管理する店舗サーバである。モバイルオーダーサーバ3は、会員の携帯端末2から決済要求を受け付けると、決済事業者の決済サーバと情報を送受信して当該会員の注文に係る決済を完了させる。
【0018】
注文管理システム4は、商品を販売する店舗が管理する店舗サーバ5と、連携サービス事業者が管理するサーバ装置6とを有する。店舗サーバ5およびサーバ装置6は、インターネットなどのネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0019】
店舗サーバ5は、店舗の各種情報を管理する。店舗サーバ5は、店舗内のLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、オーダー端末7、キッチンプリンタ8、およびPOS(Point Of Sales)端末9に接続されている。
【0020】
オーダー端末7は、例えば店員が携帯する情報機器であって、当該店員の操作によって顧客からの注文情報を受け付ける。オーダー端末7が受付ける注文情報は、テーブルNo、注文する商品を特定する商品ID等を含む。オーダー端末7は、店舗の注文受付装置の一例である。
【0021】
キッチンプリンタ8は、キッチン(調理場)に設置される。キッチンプリンタは、注文された商品が印字された伝票を発行する。調理担当者は、発行された伝票に印字された商品の調理を行う。
【0022】
POS端末9は、注文された商品の会計処理を実行する。会計処理は、顧客が購入代金を支払うための処理である。顧客は、モバイルオーダーサービスによる注文および店員に対して行った注文の一部または全部について、POS端末9での支払いが可能である。また、顧客は、モバイルオーダーサービスによる注文および店員に対して行った注文の一部または全部について、携帯端末2を用いたモバイルオーダーサービスによる支払いも可能である。なお、オーダー端末7、キッチンプリンタ8、およびPOS端末9は、従来から広く知られた装置である。
【0023】
店舗サーバ5は、携帯端末2に入力された注文情報(以下、「第1注文情報」ともいう)をサーバ装置6から取得する。第1注文情報には、モバイルオーダーサービスの会員ID、店舗ID、テーブルNo、注文商品の商品IDが含まれる。また、店舗サーバ5は、オーダー端末7に入力された注文情報(以下、「第2注文情報」ともいう)を当該オーダー端末7から取得する。第2注文情報には、テーブルNoおよび注文商品の商品IDが含まれる。なお、以下の説明において、店舗サーバ5が取得する第1注文情報と第2注文情報とを特に区別しない場合、単に「注文情報」という場合がある。
【0024】
サーバ装置6は、第1注文情報をモバイルオーダーサーバ3から取得する。サーバ装置6は、第1注文情報に含まれる店舗IDで特定される店舗の店舗サーバ5に当該第1注文情報を出力する。
【0025】
サーバ装置6は、店舗サーバ5から店舗が受け付けた注文情報を取得する。詳細には、サーバ装置6は、店舗が受けた注文情報を含む伝票情報を店舗サーバ5から取得する。店舗が受け付けた注文情報は、第1注文情報および第2注文情報である。言い換えると、サーバ装置6は、来店した顧客が自身の携帯端末2に入力した第1注文情報、および当該顧客の注文に応じて店員がオーダー端末7に入力した第2注文情報を、店舗サーバ5から取得する。サーバ装置6は、店舗サーバ5によって同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを対応付けして統合した第3注文情報を含む伝票情報を取得することによって、当該第1注文情報および第2注文情報を取得する。
【0026】
第1注文情報と第2注文情報との対応付けは、両者に含まれる情報である顧客を特定する顧客特定情報によって行うことができる。本実施形態では、顧客特定情報として顧客が着座したテーブルのテーブルNoを用いているが、これに限らない。顧客特定情報は、例えばモバイルオーダーサービスの会員IDであってもよい。この場合、顧客が店員に注文する際に会員IDを伝え、当該店員は会員IDをオーダー端末7に入力する。これにより、第2注文情報にも会員IDを含ませることができる。
【0027】
サーバ装置6は、第3注文情報をモバイルオーダーサーバ3に出力する。携帯端末2のアプリが、モバイルオーダーサーバ3の注文機能および決済機能を備えている場合、サーバ装置6は、第3注文情報を当該携帯端末2に出力する。サーバ装置6がモバイルオーダーサーバ3または携帯端末2に第3注文情報を送信することによって、オーダー端末7が受け付けた第2注文情報もモバイルオーダーサービスに連携させることができる。したがって、顧客は、第2注文情報についても、自身の携帯端末2を用いて注文情報の確認や注文情報に係る決済を行うことができる。サーバ装置6は、情報処理装置の一例である。
【0028】
なお、本実施形態では、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報との対応付けを店舗サーバ5で行うものとしているが、当該対応付けはサーバ装置6で行われてもよい。この場合、サーバ装置6は、店舗サーバ5から第2注文情報のみを取得し、当該第2注文情報をモバイルオーダーサーバ3から取得した第1注文情報に対応付けることができる。
【0029】
また、携帯端末2、モバイルオーダーサーバ3、店舗サーバ5、サーバ装置6、オーダー端末7、キッチンプリンタ8、およびPOS端末9の数は、図示の例に限らない。
【0030】
次に、店舗サーバ5について詳細に説明する。
図2は、店舗サーバ5の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。店舗サーバ5は、制御部50と、記憶部51と、表示部52と、操作部53と、通信部54と、を備えている。制御部50、記憶部51、表示部52、操作部53、および通信部54は、バス55等を介して互いに接続されている。
【0031】
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503を備えたコンピュータ構成となっている。CPU501、ROM502、およびRAM503は、互いにバス55を介して接続されている。
【0032】
CPU501は店舗サーバ5の全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用され、ROM502や記憶部51に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部50は、CPU501がROM502や、記憶部51に記憶されRAM503に展開された制御プログラムに従って動作することによって、店舗サーバ5の各種制御処理を実行する。
【0033】
記憶部51は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部51は、制御プログラム511、店舗ID512、商品マスタ513、注文情報管理テーブル514、および伝票情報管理テーブル515を記憶する。
【0034】
制御プログラム511は、サーバ装置6との間で各種情報を送受信する機能、オーダー端末7から第2注文情報を取得する機能、サーバ装置6から受信した第1注文情報とオーダー端末7から取得した第2注文情報とを顧客ごとに対応付ける機能等を実現するためのプログラムなどである。
【0035】
店舗IDは、自店舗を特定する情報である。店舗IDは、例えば、モバイルオーダーサービス事業者によって付与される。店舗IDは、店舗特定情報の一例である。
【0036】
商品マスタ513は、店舗で販売する商品の商品情報を管理するマスタファイルである。商品マスタ513は、店舗が顧客に提供する商品のメニューを管理するファイルであるということができる。
図3は、商品マスタ513のデータ構成を示す図である。商品マスタ513は、商品IDに対応付けて商品名および価格を記憶する。
【0037】
商品IDは、商品を特定する情報である。商品IDは、商品特定情報の一例である。商品名は、商品の名称を示す情報である。価格は、商品の価格を示す情報である。なお、商品マスタ513は、商品画像など他の商品情報を記憶してもよい。
【0038】
注文情報管理テーブル514は、店舗が受け付けた注文商品が顧客に提供されたか否かを管理するデータテーブルである。
図4は、注文情報管理テーブル514のデータ構成を示す図である。注文情報管理テーブル514は、注文ID、商品ID、および提供済フラグを対応付けて記憶する。
【0039】
注文IDは、注文を特定する情報である。例えば、第1注文情報の注文IDはモバイルオーダーサーバ3で発行され、第2注文情報の注文IDは店舗サーバ5で発行される。商品IDは、上述したとおり、商品を特定する情報である。1注文で複数の商品が注文された場合、注文IDに対応して複数の商品IDが登録される。
【0040】
提供済フラグは、注文商品が顧客に提供されたか否かを示す情報である。顧客に注文商品が提供されていない場合、提供済フラグには「0」が登録され、顧客に注文商品が提供されると提供済フラグには「1」が登録される。提供済フラグは、商品IDごとに対応して登録される。提供済フラグは、例えば、オーダー端末7あるいはキッチンに設けられた端末装置(図示せず)からの提供済情報に基づいて更新される。
【0041】
伝票情報管理テーブル515は、顧客の伝票情報を管理するデータテーブルである。伝票情報は、1顧客の全ての注文に関する情報である。ここで、1顧客は、同じ会計処理で支払いを行う複数人のグループを含むものであって、1人の顧客とは限らない。伝票情報管理テーブル515は、第1注文情報と第2注文情報とを統合した第3注文情報を顧客ごとに区分して管理するデータテーブルであるということができる。
図5は、伝票情報管理テーブル515のデータ構成を示す図である。伝票情報管理テーブル515は、伝票No、テーブルNo、グループテーブルNo、決済完了フラグ、注文ID、注文種別、商品ID、および決済フラグを対応付けて記憶する。
【0042】
伝票Noは、伝票情報を特定する情報である。言い換えると、伝票Noは、1回の来店における1顧客の全ての注文に関する情報を特定する情報である。伝票Noは、例えば顧客から最初に注文を受け付けた際に発行される。テーブルNoは、顧客が着座したテーブルを特定する情報である。テーブルNoは、顧客特定情報の一例である。1顧客が複数のテーブルを使用する場合、いずれかのテーブルのテーブルNoが登録される。
【0043】
グループテーブルNoは、対応するテーブルNoの顧客と同一顧客が着座したテーブルを特定する情報である。グループテーブルNoは、1顧客が複数のテーブルを使用する場合に登録される。グループテーブルNoは、例えばオーダー端末7から受信した情報によって登録される。決済完了フラグは、伝票Noで特定される顧客の注文全てについての決済が完了したか否かを示す情報である。伝票Noで特定される顧客の注文の一部または全部についての決済が完了していない場合、決済完了フラグには「0」が登録され、全ての注文についての決済が完了すると、決済完了フラグには「1」が登録される。
【0044】
注文IDは、上述したとおり、注文を特定する情報である。来店した顧客が複数回注文した場合、伝票Noに対応して複数の注文IDが登録される。注文種別は、注文がモバイルオーダーサービスによる注文であるか、店員が受け付けた注文であるかを示す情報である。言い換えると、注文種別は、注文情報が第1注文情報であるか、第2注文情報であるかを示す情報である。
【0045】
商品IDは、上述のとおり、商品を特定する情報である。1注文で複数の商品が注文された場合、注文IDに対応して複数の商品IDが登録される。決済フラグは、対応する商品IDの商品の決済が完了したか否かを示す情報である。商品IDで特定される商品について決済が完了していない場合、決済フラグには「0」が登録され、当該決済が完了すると、決済フラグには「1」が登録される。本実施形態においては、顧客は商品ごとに支払いをすることができる。例えば、注文した商品のうちの一部の商品について、先に支払いを行うことができる。これにより、複数人のグループからなる顧客の一部が先に退店する際など、当該顧客の利便性を高めることができる。
【0046】
なお、一の伝票Noに対応する決済フラグが全て「1」に更新されたことを以って当該伝票Noで特定される注文全てについて決済が完了したと判断することも可能である。したがって、伝票情報管理テーブル515に必ずしも決済完了フラグの項目を設けなくてもよい。
【0047】
図2に戻って店舗サーバ5のハードウェア構成について説明する。
【0048】
表示部52は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部52は、例えば商品マスタ513、注文情報管理テーブル514および伝票情報管理テーブル515に記憶された情報を必要に応じて表示する。
【0049】
操作部53は、制御部50に情報を入力するためのもので、キーボード、タッチパネル、マウスなどで構成される。
【0050】
通信部54は、サーバ装置6、オーダー端末7、キッチンプリンタ8、POS端末9などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部50は、通信部54を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0051】
続いて、店舗サーバ5の機能構成について説明する。
図6は、店舗サーバ5の制御部50の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部50は、CPU501がROM502や記憶部51に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、送受信手段5001、入力手段5002、統合手段5003、情報管理手段5004、および表示制御手段5005として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0052】
送受信手段5001は、サーバ装置6、オーダー端末7、キッチンプリンタ8、およびPOS端末9との間で各種情報を送受信する。例えば、送受信手段5001は、サーバ装置6に対して第1注文情報を要求する注文情報要求を短時間間隔で定期的に送信し、その応答としてサーバ装置6から第1注文情報を受信する。これにより、店舗サーバ5は、実質的に常時第1注文情報を受け付けることができる。また、送受信手段5001は、オーダー端末7から第2注文情報を受信する。送受信手段5001は、注文管理システム4における、第1注文情報を取得する第1取得手段および第2注文情報を取得する第2取得手段として機能するものである。さらに、送受信手段5001は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを統合した第3注文情報をサーバ装置6に出力する。
【0053】
送受信手段5001は、顧客がテーブルを移動した際に、店員がオーダー端末7に入力したテーブル変更情報を当該オーダー端末7から受信する。テーブル変更情報には、顧客の移動前のテーブルNoおよび移動後のテーブルNoが含まれる。テーブルNoは、顧客の座席を特定する座席特定情報の一例である。また、送受信手段5001は、座席情報を取得する座席情報取得手段の一例である。
【0054】
送受信手段5001は、キッチンプリンタ8に調理指示を出力する。調理指示は、送受信手段5001が受信した第1注文情報や第2注文情報に含まれる商品IDで特定される商品の調理を調理担当者に指示する情報である。また、送受信手段5001は、POS端末9から決済情報を受信する。決済情報は、顧客が注文商品の支払いを完了したことを示す情報である。送受信手段5001は、決済情報を取得する決済情報取得手段として機能する。
【0055】
入力手段5002には、操作部53から各種情報が入力される。例えば、入力手段5002には、商品マスタ513を更新するための情報が入力される。
【0056】
統合手段5003は、送受信手段5001が受信した同一顧客の複数の注文情報を統合する。例えば、統合手段5003は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを統合する。具体的には、統合手段5003は、注文情報に含まれるテーブルNoをキーにして複数の注文情報を統合する。より詳細には、送受信手段5001が注文情報を受信すると、統合手段5003は、伝票情報管理テーブル515を参照して、送受信手段5001が受信した注文情報に含まれるテーブルNoが登録されているか否か判断する。上記テーブルNoが伝票情報管理テーブル515に登録されている場合、登録済の注文情報と受信した注文情報とを対応付けて、伝票情報管理テーブル515に登録する。伝票情報管理テーブル515において、一の伝票Noに第1注文情報と第2注文情報とが対応付けられている場合、当該伝票Noの伝票情報は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを統合した第3注文情報の一例である。
【0057】
情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した情報などの各種情報を管理する。ここで、情報を管理するとは、記憶部51に各種情報(データ)を書き込み、あるいは読み出すことをいうものとする。
【0058】
例えば、情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した注文情報に基づいて、注文情報管理テーブル514に必要な情報を書き込む。具体的には、情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した第1注文情報に含まれる注文IDと商品IDとを対応付けて注文情報管理テーブル514に書き込む。また、情報管理手段5004は、送受信手段5001が第2注文情報を受信すると、当該第2注文情報に対して注文IDを発行する。そして、情報管理手段5004は、発行した注文IDと第2注文情報に含まれる商品IDとを対応付けて注文情報管理テーブル514に書き込む。このとき、情報管理手段5004は、対応する提供済フラグに「0」を書き込む。
【0059】
情報管理手段5004は、送受信手段5001がオーダー端末7あるいはキッチンに設けられた端末装置から受信した提供済情報に基づいて、注文情報管理テーブル514の提供済フラグを更新する。具体的には、情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した提供済情報に含まれる商品IDに対応する提供済フラグを「1」に書き換える。
【0060】
また、情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した注文情報に基づいて、伝票情報管理テーブル515に必要な情報を書き込む。具体的には、情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した注文情報に含まれるテーブルNoが登録されている伝票Noを伝票情報管理テーブル515から読み出す。そして、情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した注文情報に係る情報(注文ID、注文種別、商品ID)を、読み出した伝票Noに対応付けて書き込む。
【0061】
なお、上記注文情報に含まれるテーブルNoが伝票情報管理テーブル515に登録されていない場合、情報管理手段5004は伝票Noを新たに発行する。そして、情報管理手段5004は、発行した伝票Noと上記注文情報に係る情報とを対応付けて伝票情報管理テーブル515に書き込む。すなわち、送受信手段5001が受信した注文情報が顧客の最初の注文に係るものである場合、情報管理手段5004は伝票Noを新たに発行し、当該伝票Noと注文情報に係る情報とを対応付けて伝票情報管理テーブル515に書き込む。
【0062】
情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した決済情報に基づいて、伝票情報管理テーブル515に必要な情報を書き込む。具体的には、送受信手段5001が受信した決済情報に含まれるテーブルNoおよび商品IDに対応する商品IDを伝票情報管理テーブル515から読み出す。そして、情報管理手段5004は、読み出した商品IDに対応する決済フラグを「1」に書き換える。情報管理手段5004は、伝票Noに対応する全ての商品IDの決済フラグが「1」に書き換えられた場合、当該伝票Noに対応する決済完了フラグを「1」に書き換える。
【0063】
表示制御手段5005は、表示部52に各種情報を表示させる。例えば、表示制御手段5005は、商品マスタ513、注文情報管理テーブル514および伝票情報管理テーブル515に記憶された情報を必要に応じて表示部52に表示させる。
【0064】
次に、サーバ装置6について説明する。
図7は、サーバ装置6の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置6は、制御部60と、記憶部61と、表示部62と、操作部63と、通信部64と、を備えている。制御部60、記憶部61、表示部62、操作部63、および通信部64は、バス65等を介して互いに接続されている。
【0065】
制御部60は、CPU601、ROM602、RAM603を備えたコンピュータ構成となっている。CPU601、ROM602、およびRAM603は、互いにバス65を介して接続されている。
【0066】
CPU601はサーバ装置6の全体の動作を制御する。ROM602は、CPU601の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用され、ROM602や記憶部61に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部60は、CPU601がROM602や、記憶部61に記憶されRAM603に展開された制御プログラムにしたがって動作することによって、サーバ装置6の各種制御処理を実行する。
【0067】
記憶部61は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部61は、制御プログラム611、店舗マスタ612、モバイルオーダー管理テーブル613、店舗別伝票情報管理テーブル614、および座席情報管理テーブル615を記憶する。
【0068】
制御プログラム611は、モバイルオーダーサーバ3や店舗サーバ5と各種情報を送受信する機能、店舗サーバ5から受信した伝票情報を顧客ごとに管理する機能等を実現するためのプログラムなどである。
【0069】
店舗マスタ612は、モバイルオーダーサービスを利用する店舗の情報を管理するマスタファイルである。
図8は、店舗マスタ612のデータ構成を示す図である。店舗マスタ612は、店舗IDに対応付けて店舗名および通知先を記憶する。
【0070】
店舗IDは、上述のとおり、店舗を特定する情報である。店舗名は、店舗の名称を示す情報である。通知先は、店舗の通知先を示す情報であって、店舗サーバ5の通信アドレスおよび店舗の電話番号などである。
【0071】
モバイルオーダー管理テーブル613は、モバイルオーダーサーバ3から受け付けた第1注文情報について、注文商品を販売する店舗に送信したか否かを管理するデータテーブルである。
図9は、モバイルオーダー管理テーブル613のデータ構成を示す図である。モバイルオーダー管理テーブル613は、注文ID、店舗ID、テーブルNo、送信フラグ、および商品IDを対応付けて記憶する。
【0072】
注文IDは、注文を特定する情報である。店舗IDは、顧客が注文する商品を販売する店舗、言い換えると顧客が来店した店舗を示す情報である。テーブルNoは、顧客が着座したテーブルを特定する情報である。注文ID、店舗ID、およびテーブルNoは、モバイルオーダーサーバ3から受信した注文情報に基づいて登録される。
【0073】
送信フラグは、対応する注文IDで特定される注文情報を店舗サーバ5に送信したか否かを示す情報である。対応する注文IDの注文情報が店舗サーバ5に送信されていない場合、送信フラグには「0」が登録され、当該注文情報が店舗サーバ5に送信されると、送信フラグは「1」に書き換えられる。商品IDは、上述したとおり、商品を特定する情報である。1注文で複数の商品が注文された場合、注文IDに対応して複数の商品IDが登録される。
【0074】
店舗別伝票情報管理テーブル614は、各店舗の店舗サーバ5から受信した伝票情報を店舗ごとに区分して管理するデータテーブルである。言い換えると、店舗別伝票情報管理テーブル614は、全店舗の伝票情報を店舗別に管理するデータテーブルである。
図10は、店舗別伝票情報管理テーブル614のデータ構成を示す図である。店舗別伝票情報管理テーブル614は、店舗IDに対応付けて店舗サーバ5から取得した伝票情報を記憶する。具体的には、店舗別伝票情報管理テーブル614は、店舗IDに対応付けて、伝票No、テーブルNo、グループテーブルNo、決済完了フラグ、注文ID、注文種別、商品ID、および決済フラグを対応付けて記憶する。店舗別伝票情報管理テーブル614は、第1注文情報および第2注文情報を含む伝票情報を管理するものであり、登録される注文IDは、第1注文情報の注文IDおよび第2注文情報の注文IDを含む。
【0075】
店舗IDは、上述のとおり、店舗を特定する情報である。伝票No、テーブルNo、グループテーブルNo、決済完了フラグ、注文ID、注文種別、商品ID、および決済フラグについては、店舗サーバ5が記憶する伝票情報管理テーブル515の説明において詳述しているので、重複する説明は省略する。
【0076】
座席情報管理テーブル615は、各店舗に設置されたテーブルのテーブルNoを管理するデータテーブルである。座席情報管理テーブル615は、各店舗から取得する情報によって更新される。
図11は、座席情報管理テーブル615のデータ構成を示す図である。座席情報管理テーブル615は、店舗IDと全テーブルNoとを対応付けて記憶する。
【0077】
店舗IDは、上述のとおり、店舗を特定する情報である。全テーブルNoは、対応する店舗IDで特定される店舗の全テーブルNoを示す情報である。例えば、テーブルNo1~テーブルNo10のテーブルが設置された店舗については、店舗IDに対応付けてテーブルNo1~テーブルNo10が登録される。
【0078】
サーバ装置6は、一店舗の店舗サーバ5から取得した伝票情報と、座席情報管理テーブル615とに基づいて、当該店舗の空席を特定することができる。具体的には、サーバ装置6は、一店舗の店舗サーバ5から取得した伝票情報において決済完了フラグに「0」が登録されたテーブルNoを使用中のテーブルNoと認定する。そして、サーバ装置6は、座席情報管理テーブル615において、上記一店舗の店舗IDに対応する全テーブルNoから、使用中と認定されたテーブルNoを除いたテーブルNoを空席のテーブルNoと特定する。
【0079】
モバイルオーダーサーバ3は、サーバ装置6から当該サーバ装置6が特定した空席を示す空席情報を取得して、モバイルオーダーサービスの会員の携帯端末2に出力することができる。これにより、モバイルオーダーサービスの会員は、店舗に出向かずに当該店舗の空席状況を認識することができる。
【0080】
なお、モバイルオーダーサーバ3は、一店舗の店舗サーバ5から取得した伝票情報と、座席情報管理テーブル615の情報とをサーバ装置6から取得することにより、上述した方法によって店舗の空席を特定することができる。言い換えると、店舗の空席を特定する処理は、サーバ装置6で実行されてもよいし、モバイルオーダーサーバ3で実行されてもよい。
【0081】
図7に戻ってサーバ装置6のハードウェア構成について説明する。
【0082】
表示部62は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部62は、例えば店舗マスタ612、モバイルオーダー管理テーブル613、店舗別伝票情報管理テーブル614、および座席情報管理テーブル615に記憶された情報を必要に応じて表示する。
【0083】
操作部63は、制御部60に情報を入力するためのもので、キーボード、タッチパネル、マウスなどで構成される。
【0084】
通信部64は、携帯端末2、モバイルオーダーサーバ3、店舗サーバ5などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部60は、通信部64を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0085】
続いて、サーバ装置6の機能構成について説明する。
図12は、サーバ装置6の制御部60の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部60は、CPU601がROM602や記憶部61に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、送受信手段6001、入力手段6002、情報管理手段6003、および表示制御手段6004として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0086】
送受信手段6001は、モバイルオーダーサーバ3、店舗サーバ5との間で各種情報を送受信する。例えば、送受信手段6001は、モバイルオーダーサーバ3から第1注文情報を受信する。また、送受信手段6001は、店舗サーバ5から第1注文情報を要求する注文情報要求を定期的に受信し、その応答としてモバイルオーダーサーバ3から取得した第1注文情報のうち該当するものを当該店舗サーバ5に送信する。なお、注文システム1がモバイルオーダーサーバ3を有しない場合、送受信手段6001は、携帯端末2との間で情報を送受信可能であるものとする。
【0087】
送受信手段6001は、店舗サーバ5から伝票情報を受信する。伝票情報は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報を統合した第3注文情報を含む。送受信手段6001は、情報処理装置(サーバ装置6)における、第1注文情報を取得する第1取得手段および第2注文情報を取得する第2取得手段として機能する。
【0088】
送受信手段6001は、第3注文情報を含む伝票情報をモバイルオーダーサーバ3に送信する。送受信手段6001は、注文システム1がモバイルオーダーサーバ3を有しない場合、携帯端末2に伝票情報を送信する。送受信手段6001は、第3注文情報をモバイルオーダーサーバ3または顧客の携帯端末2に出力する出力手段として機能する。
【0089】
入力手段6002には、操作部63から各種情報が入力される。例えば、入力手段6002には、店舗マスタ612を更新するための情報が入力される。
【0090】
情報管理手段6003は、送受信手段6001が受信した情報などの各種情報を管理する。ここで、情報を管理するとは、記憶部61に各種情報(データ)を書き込み、あるいは読み出すことをいうものとする。
【0091】
例えば、情報管理手段6003は、送受信手段6001が受信した第1注文情報に基づいて、モバイルオーダー管理テーブル613に必要な情報を書き込む。具体的には、情報管理手段6003は、送受信手段6001が受信した第1注文情報に含まれる注文ID、店舗ID、テーブルNo、および商品IDを対応付けてモバイルオーダー管理テーブル613に書き込む。このとき、情報管理手段5004は、対応する送信フラグに「0」を書き込む。
【0092】
情報管理手段6003は、送受信手段6001が受信した注文情報要求に基づいて、モバイルオーダー管理テーブル613から注文情報を読み出す。具体的には、情報管理手段6003は、送受信手段6001が注文情報要求を受信すると、当該注文情報要求に含まれる店舗IDが登録された注文情報であって、送信フラグに「0」が登録された注文情報をモバイルオーダー管理テーブル613から読み出す。
【0093】
情報管理手段6003は、送受信手段6001が受信した伝票情報に基づいて、店舗別伝票情報管理テーブル614に必要な情報を書き込む。具体的には、情報管理手段6003は、送受信手段6001が店舗サーバ5から伝票情報と店舗IDとを受信すると、両者を対応付けて店舗別伝票情報管理テーブル614に書き込む。
【0094】
表示制御手段6004は、表示部62に各種情報を表示させる。例えば、表示制御手段6004は、店舗マスタ612、モバイルオーダー管理テーブル613、店舗別伝票情報管理テーブル614、および座席情報管理テーブル615に記憶された情報を必要に応じて表示部52に表示させる。
【0095】
上記構成の注文システム1の動作の概略について説明する。
図13は、注文システム1の動作を説明するシーケンスチャートである。なお、このシーケンスチャートは、来店した顧客が最初に自身の携帯端末2を用いて商品を注文し、その後に店員に対して商品を追加注文した場合の動作の流れを示すものである。また、上記シーケンスチャートは、顧客が全ての注文に対する決済をモバイルオーダーサービスによって行う場合の動作の流れを示すものである。
【0096】
来店してテーブルに着座した顧客は、アプリを起動させて携帯端末2から注文を行う。携帯端末2には注文入力がなされる(ステップS1)。例えば、携帯端末2は、テーブルに設置された二次元コードを読み取ることで、店舗のメニュー、店舗ID、テーブルNoなどを取得する。顧客は、取得したメニューあるいは店内に掲示されたメニューを閲覧して注文入力を行う。
【0097】
携帯端末2は、注文入力された内容に基づいて第1注文情報をモバイルオーダーサーバ3に送信する(ステップS2)。第1注文情報には、モバイルオーダーサービスの会員ID、店舗ID、テーブルNo、注文商品の商品IDが含まれる。
【0098】
モバイルオーダーサーバ3は、受信した第1注文情報に対して注文IDを発行し、当該注文IDと受信した第1注文情報とを対応付けてオーダー管理ファイル32に登録する(ステップS3)。モバイルオーダーサーバ3は、第1注文情報をサーバ装置6に送信する(ステップS4)。モバイルオーダーサーバ3が送信する第1注文情報には、当該モバイルオーダーサーバ3が発行した注文IDも含まれる。
【0099】
サーバ装置6は、受信した第1注文情報を登録してモバイルオーダー管理テーブル613を更新する(ステップS5)。店舗サーバ5は定期的に注文情報要求をサーバ装置6に送信する(ステップS6)。注文情報要求には、店舗サーバ5を管理する店舗の店舗IDが含まれる。
【0100】
サーバ装置6は、受信した注文情報要求に含まれる店舗IDに対応する第1注文情報であって、店舗サーバ5に未送信の第1注文情報を、モバイルオーダー管理テーブル613から抽出する(ステップS7)。サーバ装置6は、抽出した第1注文情報を注文情報要求の送信元である店舗サーバ5に送信する(ステップS8)。なお、サーバ装置6は、モバイルオーダーサーバ3から第1注文情報を受信するごとに店舗サーバ5に第1注文情報を送信してもよい。この場合、店舗サーバ5は、注文情報要求を送信する必要はない。
【0101】
店舗サーバ5は、受信した第1注文情報に基づいて、注文情報管理テーブル514および伝票情報管理テーブル515を更新する(ステップS9)。店舗サーバ5は、伝票情報管理テーブル515の更新情報をサーバ装置6に送信する(ステップS10)。店舗サーバ5は、変更があった情報のみを送信してもよいし、更新された伝票情報管理テーブル515を送信してもよい。店舗サーバ5は、伝票情報管理テーブル515が更新されるたびに更新された情報をサーバ装置6に送信する。サーバ装置6は、受信した伝票情報に基づいて、店舗別伝票情報管理テーブル614を更新する(ステップS11)。
【0102】
なお、店舗サーバ5は、伝票変更情報が入力されると(ステップS12)、伝票情報変更処理を実行する(ステップS13)。伝票情報変更処理は、注文情報以外の情報に基づいて伝票情報管理テーブル515の更新するための処理である。伝票情報変更処理の詳細は後述する。伝票変更情報は、伝票情報管理テーブル515を更新するための情報で、グループ化情報、テーブル変更情報、および決済情報である。伝票変更情報は、任意のタイミングで店舗サーバ5に入力される。
【0103】
グループ化情報は、1顧客が複数のテーブルを使用することを示す情報であって、複数のテーブルNoを含む。テーブル変更情報は、顧客がテーブルを移動したことを示す情報であって、移動前のテーブルNoおよび移動後のテーブルNoを含む。決済情報は、顧客が注文商品の支払いを完了したことを示す情報であって、テーブルNoおよび商品IDを含む。
【0104】
店員が顧客から注文を受け付けてオーダー端末7に第2注文情報が入力されると、店舗サーバ5は、当該オーダー端末7から第2注文情報を受け付ける(ステップS14)。店舗サーバ5が受け付ける第2注文情報には、テーブルNoおよび注文商品の商品IDが含まれる。店舗サーバ5は、受け付けた第2注文情報に基づいて、注文情報管理テーブル514および伝票情報管理テーブル515を更新する(ステップS15)。店舗サーバ5は、ステップS10と同様にして、伝票情報管理テーブル515の更新情報をサーバ装置6に送信する(ステップS16)。サーバ装置6は、受信した伝票情報に基づいて、店舗別伝票情報管理テーブル614を更新する(ステップS17)。
【0105】
モバイルオーダーサーバ3は、短時間間隔で定期的に店舗別伝票情報要求をサーバ装置6に送信する(ステップS18)。サーバ装置6は、店舗別伝票情報要求に対する応答として、モバイルオーダーサーバ3に店舗別伝票情報管理テーブル614に記憶された店舗別伝票情報を送信する(ステップS19)。
【0106】
サーバ装置6が送信する店舗別伝票情報は、店舗別伝票情報管理テーブル614に記憶された伝票情報のうち、決済が完了していない伝票情報すなわち決済完了フラグが「0」の伝票情報である。言い換えると、サーバ装置6が送信する店舗別伝票情報は、その時点でテーブルに着座している顧客の伝票情報である。モバイルオーダーサーバ3は、受信した店舗別伝票情報を記憶部に記憶する(ステップS20)。これにより、モバイルオーダーサーバ3は、未決済の第2注文情報についても管理することができる。
【0107】
なお、モバイルオーダーサーバ3は、いずれかの携帯端末2から伝票情報要求を受信した場合のみサーバ装置6に伝票情報要求を送信してもよい。また、サーバ装置6は、店舗サーバ5から伝票情報を受信するごとにモバイルオーダーサーバ3に店舗別伝票情報を送信してもよい。この場合、モバイルオーダーサーバ3は、伝票情報要求を送信する必要はない。
【0108】
顧客が自身の注文履歴を確認する場合、携帯端末2に注文履歴表示入力がなされる(ステップS21)。携帯端末2は、伝票情報要求をモバイルオーダーサーバ3に送信する(ステップS22)。伝票情報要求には、店舗IDおよびテーブルNoが含まれる。なお、携帯端末2は、テーブルNoに代えて会員IDを伝票情報要求に含めてもよい。この場合、モバイルオーダーサーバ3はオーダー管理ファイル32を参照して、受信した伝票情報要求に含まれる会員IDに対応付けられたテーブルNoを特定する。
【0109】
モバイルオーダーサーバ3は、受信した伝票情報要求に含まれる店舗IDおよびテーブルNoを含む伝票情報を、記憶部に記憶された店舗別伝票情報から抽出する(ステップS23)。モバイルオーダーサーバ3は、抽出した伝票情報を伝票情報要求の送信元の携帯端末2に送信する(ステップS24)。
【0110】
携帯端末2は、受信した伝票情報に基づいて、注文履歴を表示する(ステップS25)。注文履歴の表示形式は、携帯端末2にインストールされたモバイルオーダー用アプリによって任意の形式とすることができる。注文履歴を確認した顧客がモバイルオーダーサービスによる決済により支払いを行う場合、携帯端末2に決済要求入力がなされる(ステップS26)。携帯端末2は、決済要求をモバイルオーダーサーバ3に送信する(ステップS27)。決済要求には、会員ID、決済対象の伝票Noが含まれる。
【0111】
モバイルオーダーサーバ3は、決済処理を実行する(ステップS28)。モバイルオーダーサーバ3は、会員マスタ31を参照して、決済要求に含まれる会員IDの決済用情報を読み出す。そして、モバイルオーダーサーバ3は、決済事業者の決済サーバにアクセスし、読み出した決済用情報を用いて決済を完了させる。決済が完了すると、モバイルオーダーサーバ3は、携帯端末2に決済完了通知を送信する(ステップS29)。
【0112】
モバイルオーダーサーバ3は、記憶部に記憶された店舗別伝票情報に決済された情報を書き込んで、該当する伝票情報を更新する(ステップS30)。モバイルオーダーサーバ3は、更新された伝票情報をサーバ装置6に送信する(ステップS31)。
【0113】
サーバ装置6は、受信した伝票情報に基づいて、店舗別伝票情報管理テーブル614を更新する(ステップS32)。サーバ装置6は、更新された伝票情報を、該当店舗すなわち決済が完了した注文商品を販売する店舗の店舗サーバ5に送信する(ステップS33)。店舗サーバ5は、受信した伝票情報に基づいて、伝票情報管理テーブル515を更新する(ステップS34)。
【0114】
上記の動作により、モバイルオーダーサーバ3は、第1注文情報だけでなく第2注文情報も管理することができる。これにより、モバイルオーダーサービスの会員である顧客は、第2注文情報についても、自己の携帯端末2を用いての注文履歴の確認や決済を行うことができる。
【0115】
次に、店舗サーバ5が実行する注文受付処理について説明する。
図14は、店舗サーバ5の制御部50による注文受付処理の流れを示すフローチャートである。
【0116】
制御部50は、送受信手段5001が第1注文情報を受信したか否か判断する(ステップS41)。送受信手段5001が第1注文情報を受信した場合(ステップS41のY)、情報管理手段5004は、注文情報管理テーブル514に第1注文情報を登録する(ステップS42)。
【0117】
送受信手段5001が第1注文情報を受信しない場合(ステップS41のN)、制御部50は、送受信手段5001が第2注文情報を受信したか否か判断する(ステップS43)。送受信手段5001が第2注文情報を受信しない場合(ステップS43のN)、制御部50は、ステップS41の処理に戻る。送受信手段5001が第2注文情報を受信した場合(ステップS43のY)、情報管理手段5004は、注文IDを発行する(ステップS44)。そして、制御部50は、ステップS42の処理に移行する。
【0118】
ステップS42の処理に続いて、制御部50は、送受信手段5001が受信した注文情報(第1注文情報または第2注文情報)に含まれるテーブルNoが伝票情報管理テーブル515に登録済であるか否か判断する(ステップS45)。言い換えると、制御部50は、送受信手段5001が受信した注文情報が顧客の最初の注文に係る注文情報であるか否か判断する。
【0119】
送受信手段5001が受信した注文情報に含まれるテーブルNoが伝票情報管理テーブル515に登録済である場合(ステップS45のY)、統合手段5003は、伝票情報管理テーブル515から当該テーブルNoに対応する伝票Noを抽出する(ステップS46)。統合手段5003は、送受信手段5001が受信した注文情報を、抽出した伝票Noに対応付けて伝票情報管理テーブル515に登録する(ステップS47)。そして、制御部50は、注文受付処理を終了する。
【0120】
これにより、一の伝票Noに複数の注文情報が対応づけられた伝票情報が生成される。結果として、上記伝票情報は、複数の注文情報が統合された情報となる。伝票情報に第1注文情報および第2注文情報が含まれる場合、当該伝票情報は第3注文情報を構成することとなる。
【0121】
ステップS45の処理において、送受信手段5001が受信した注文情報に含まれるテーブルNoが伝票情報管理テーブル515に登録済でない場合(ステップS45のN)、情報管理手段5004は、伝票Noを発行する(ステップS48)。情報管理手段5004は、送受信手段5001が受信した注文情報を発行した伝票Noに対応付ける(ステップS49)。そして、制御部50は、ステップS47の処理に移行する。
【0122】
上記注文受付処理により、店舗サーバ5は、第1注文情報および第2注文情報を受け付けることができる。また、店舗サーバ5は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを統合して管理することができる。
【0123】
次に、店舗サーバ5が実行する伝票情報変更処理について説明する。
図15は、店舗サーバ5の制御部50による伝票情報変更処理の流れを示すフローチャートである。
【0124】
制御部50は、送受信手段5001がオーダー端末7からテーブル変更情報を受信したか否か判断する(ステップS51)。送受信手段5001がオーダー端末7からテーブル変更情報を受信した場合(ステップS51のY)、情報管理手段5004は、伝票情報管理テーブル515のテーブルNoを書き換える(ステップS52)。具体的には、情報管理手段5004は、テーブル変更情報に含まれる顧客移動後のテーブルNoを伝票情報管理テーブル515のテーブルNoに書き換える。送受信手段5001は、書き換えた伝票情報をサーバ装置6に送信する(ステップS53)。そして、制御部50は、伝票情報変更処理を終了する。
【0125】
ステップS51の処理において、送受信手段5001がオーダー端末7からテーブル変更情報を受信しない場合(ステップS51のN)、制御部50は、送受信手段5001がオーダー端末7からグループ化情報を受信したか否か判断する(ステップS54)。送受信手段5001がオーダー端末7からグループ化情報を受信した場合(ステップS54のY)、情報管理手段5004は、伝票情報管理テーブル515のグループテーブルNoに情報を登録する(ステップS55)。
【0126】
具体的には、情報管理手段5004は、グループ化情報に含まれる複数のテーブルNoのうち、伝票情報管理テーブル515に登録されているテーブルNoに対応する伝票Noを抽出する。そして、情報管理手段5004は、抽出した伝票Noに対応するグループテーブルNoに、グループ化情報に含まれる他のテーブルNoを登録する。なお、グループ化情報に含まれる複数のテーブルNoのいずれもが伝票情報管理テーブル515に登録されていない場合、情報管理手段5004は、伝票Noを新たに発行して伝票情報管理テーブル515に登録する。そして、情報管理手段5004は、グループ化情報に含まれる複数のテーブルNoのいずれかを、新たに発行した伝票Noに対応するテーブルNoに登録する。また、情報管理手段5004は、グループ化情報に含まれるその他のテーブルNoを、新たに発行した伝票Noに対応するグループテーブルNoに登録する。そして、制御部50はステップS53の処理に移行する。
【0127】
ステップS54の処理において、送受信手段5001がオーダー端末7からグループ化情報を受信しない場合(ステップS54のN)、制御部50は、送受信手段5001がPOS端末9から決済情報を受信したか否か判断する(ステップS56)。送受信手段5001がPOS端末9から決済情報を受信しない場合(ステップS56のN)、制御部50は、ステップS51の処理に戻る。
【0128】
送受信手段5001がPOS端末9から決済情報を受信した場合(ステップS56のY)、制御部50は、決済情報が一部先会計の決済情報か否か判断する(ステップS57)。制御部50は、決済情報に含まれる商品IDと、伝票情報管理テーブル515において当該決済情報に含まれるテーブルNoに対応する商品IDとを比較する。そして、制御部50は、決済情報に含まれる商品IDが当該決済情報に含まれるテーブルNoに対応する商品IDの全てを含んでいない場合に一部先会計の決済情報であると判断する。
【0129】
決済情報が一部先会計の決済情報である場合(ステップS57のY)、情報管理手段5004は、決済情報に含まれるテーブルNoの伝票情報であって、当該決済情報に含まれる商品IDに対応する決済フラグを「1」に書き換える(ステップS58)。この決済フラグの書き換えにより、同じ伝票Noに対応する全ての商品IDの決済フラグが「1」に書き換えられた場合、情報管理手段5004は、併せて決済完了フラグを「1」に書き換える。そして、制御部50は、ステップS53の処理に移行する。
【0130】
決済情報が一部先会計の決済情報でない場合(ステップS57のN)、すなわち顧客が全ての注文商品の支払いを済ませた場合、情報管理手段5004は、決済情報に含まれるテーブルNoに対応する決済完了フラグを「1」に書き換える。このとき、情報管理手段5004は、決済情報に含まれるテーブルNoに対応する全ての商品IDの決済フラグを「1」に書き換えてもよい。そして、制御部50は、ステップS53の処理に移行する。
【0131】
上記伝票情報変更処理により、店舗サーバ5は、必要な伝票情報の変更を適宜実行してサーバ装置6を介して、モバイルオーダーサーバ3に送信することができる。これにより、モバイルオーダーサーバ3は、最新の伝票情報を携帯端末2に提供することが可能となる。
【0132】
次に、サーバ装置6が実行する空席通知処理について説明する。
図16は、サーバ装置6の制御部60による空席通知処理の流れを示すフローチャートである。
【0133】
制御部60は、送受信手段6001がモバイルオーダーサーバ3から空席問い合わせを受信したか否か判断し(ステップS61)、受信しなければ(ステップS61のN)、ステップS61の処理に戻って待機する。空席問い合わせには、店舗IDが含まれる。
【0134】
送受信手段6001がモバイルオーダーサーバ3から空席問い合わせを受信した場合(ステップS61のY)、情報管理手段6003は、空席問い合わせに含まれる店舗IDに対応する座席情報を座席情報管理テーブル615から読み出す(ステップS62)。続いて、情報管理手段6003は、空席問い合わせに含まれる店舗IDに対応する伝票情報を店舗別伝票情報管理テーブル614から読み出す(ステップS63)。
【0135】
送受信手段6001は、情報管理手段6003が読み出した座席情報および伝票情報をモバイルオーダーサーバ3に送信する(ステップS64)。そして、制御部60は、空席通知処理を終了する。
【0136】
上記空席通知処理により、サーバ装置6は、モバイルオーダーサーバ3が店舗の空席を特定するのに必要な情報を当該モバイルオーダーサーバ3に提供することができる。モバイルオーダーサーバ3が空席情報を携帯端末2に送信することで、顧客は店舗の空席状況を認識することができる。モバイルオーダーサーバ3が携帯端末2に送信する空席情報は、店舗の空席の状況を示すもので例えば店舗名、未使用のテーブルNoなどを含む。なお、店舗の空席の特定はサーバ装置6で行われてもよい。この場合、店舗サーバ5は、モバイルオーダーサーバ3に空席情報を送信する。
【0137】
以上説明したとおり、実施形態のサーバ装置6は、顧客の携帯端末2から決済機能を有するモバイルオーダーサーバ3が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品IDを含む第1注文情報を取得する第1取得手段(送受信手段6001)と、前記商品を販売する店舗のオーダー端末7が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品IDを含む第2注文情報を取得する第2取得手段(送受信手段6001)と、同一顧客の前記第1注文情報と前記第2注文情報とを統合した第3注文情報をモバイルオーダーサーバ3または顧客の携帯端末2に出力する出力手段(送受信手段6001)と、を備える。
【0138】
これにより、サーバ装置6は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを統合した第3注文情報をモバイルオーダーサービスに連携させることができる。このため、モバイルオーダーサービスを利用する顧客は、第1注文情報だけでなく第2注文情報についても、自己の携帯端末2を用いての注文履歴の確認や決済を行うことができる。したがって、サーバ装置6は、モバイルオーダーサービスを利用する顧客の利便性を向上させることができる。
【0139】
また、実施形態のサーバ装置6において、第1注文情報は、注文商品を販売する店舗を特定する店舗IDを含み、前記出力手段は、前記第1取得手段が取得した第1注文情報を、当該第1注文情報に含まれる店舗特定情報で特定される店舗の注文を管理する店舗サーバ5に出力する。
【0140】
これにより、サーバ装置6は、第1注文情報を店舗サーバ5に入力することができる。このため、店舗は、第1注文情報を店舗サーバ5に入力する必要がなく、注文受付業務の効率化や注文情報入力の間違い防止を図ることができる。
【0141】
実施形態の注文管理システム4は、商品を販売する店舗の情報を管理する店舗サーバ5と、店舗サーバ5に通信可能に接続されたサーバ装置6と、を有する注文管理システム4であって、顧客の携帯端末2から決済機能を有するモバイルオーダーサーバ3が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品IDを含む第1注文情報を取得する第1取得手段(送受信手段5001)と、前記店舗のオーダー端末7が受け付けた注文情報であって、注文する商品を特定する商品IDを含む第2注文情報を取得する第2取得手段(送受信手段5001)と、同一顧客の前記第1注文情報と前記第2注文情報とを統合する統合手段5003と、統合手段5003が統合した第3注文情報をモバイルオーダーサーバ3または顧客の携帯端末2に出力する出力手段(送受信手段6001)と、を備える。
【0142】
これにより、注文管理システム4は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを統合した第3注文情報をモバイルオーダーサービスに連携させることができる。このため、モバイルオーダーサービスを利用する顧客は、第1注文情報だけでなく第2注文情報についても、自己の携帯端末2を用いての注文履歴の確認や決済を行うことができる。したがって、注文管理システム4は、モバイルオーダーサービスを利用する顧客の利便性を向上させることができる。
【0143】
また、実施形態の注文管理システム4において、第1注文情報および第2注文情報は、顧客を特定する顧客特定情報を含み、統合手段5003は、前記第1注文情報および前記第2注文情報を前記顧客特定情報によって対応付ける。
【0144】
これにより、注文管理システム4は、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報との対応付けを行うことができる。このため、モバイルオーダーサービスの事業者は、上記対応付けを行う必要がなく、注文情報の管理の運用が容易になる。
【0145】
さらに、実施形態の注文管理システム4は、顧客特定情報は、顧客が店舗で着座した座席を特定するテーブルNoあり、前記顧客が座席を変更した場合に変更した座席を特定する座席情報を取得する座席情報取得手段(送受信手段5001)をさらに備える。
【0146】
これにより、注文管理システム4は、店舗が注文を受け付ける際に従来から入力されていた顧客のテーブルNoを利用して、同一顧客の第1注文情報と第2注文情報とを対応付けることができる。このため、第1注文情報と第2注文情報とを対応付けるためのデータを新たに設定する必要がなく、両者の対応付けを容易に行うことができる。また、注文管理システム4は、顧客が座席を移動した場合であっても、注文情報を顧客ごとに管理することができる。
【0147】
加えて、実施形態の注文管理システム4は、第3注文情報の決済状況を示す決済情報を取得する決済情報取得手段(送受信手段5001)と、前記決済情報取得手段が取得した決済情報を前記第3注文情報に対応付けて管理する情報管理手段5004と、をさらに備える。
【0148】
これにより、注文管理システム4は、決済状況も含めた注文情報をモバイルオーダーサービスと連携させることができる。このため、例えば注文情報の一部の商品が店舗で支払われた決済情報なども顧客が認識することができる。したがって、注文管理システム4は、モバイルオーダーサービスの会員に対するサービス向上に貢献することができる。
【0149】
なお、上記実施形態において、携帯端末2、店舗サーバ5、およびサーバ装置6の各装置で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上記実施形態の各装置で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成しても良い。
【0150】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0151】
4 注文管理システム
5 店舗サーバ
6 サーバ装置(情報処理装置)
5001 送受信手段(第1取得手段、第2取得手段、座席情報取得手段、決済情報取得手段)
5003 統合手段
5004 情報管理手段
6001 送受信手段(第1取得手段、第2取得手段、出力手段)
6003 情報管理手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0152】